(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記小分商品予約受付部は、店舗内に設置され顧客に商品情報を提示する店舗内端末から、前記小分対象商品の購入予約を受け付けることを特徴とする請求項1または2に記載の買物シェアシステム。
前記小分商品決済部は、前記小分購入予約が成立した際に、当該商品の購入者のうちから所定のルールで代表者を選定し、当該代表者の買物カートまたは顧客携帯端末に、他の購入者と連絡をとり当該商品の小分作業を委託する通知を送信することを特徴とする請求項1または2に記載の買物シェアシステム。
前記小分商品決済部は、前記購入者に対し、他の購入者の氏名及び所定の条件下で連絡先を開示することで、買物を通した友達を得る手段を提供することを特徴とする請求項4に記載の買物シェアシステム。
前記買物カートは、他の顧客の買物カートと、すれちがい通信手段によって、お互いの小分対象商品情報を交換することを特徴とする請求項1に記載の買物シェアシステム。
倉庫店において顧客が利用する買物カートまたは顧客が携帯する顧客携帯端末と無線通信による接続手段を有する店舗サーバからなるコンピュータシステムにおいて、商品を共同で購入するための買物シェア方法であって、
前記店舗サーバは、
前記買物カートまたは前記顧客携帯端末を店舗内端末として顧客毎に検知する手段を有し、前記店舗内での前記店舗内端末の状態を管理するステップと、
前記店舗内の在庫商品データを格納した在庫商品DBから、ロット単位で販売される商品のうち小分販売可能な小分対象商品を選別し、前記買物カートへ前記小分対象商品の情報を送信するステップと、
前記店舗内端末から前記小分対象商品に対する小分購入予約を受け付け、前記小分購入予約された商品の数量の合計が前記ロット単位に達したとき前記小分購入予約が成立と判定するステップと、
前記小分購入予約が成立した際に、当該商品の購入者の店舗内端末に小分購入成立通知を送信し、前記購入者すべてから購入量に応じた商品代金を決済させるステップと、
を実行することを特徴とする買物シェア方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、最近、外資系資本を中心に倉庫店が多数進出している。倉庫店とは、商品を入荷したままの状態、例えば箱詰めされたままパレットに載っているような状態でそのまま店頭に並べて販売することにより、管理や陳列にかかるコストなどを徹底的に抑えることで販売価格を安くすることをコンセプトとした小売店舗である。倉庫店は専門業者だけでなく、大型のスーパーやホームセンターにおいても一部の商品を倉庫店のような形態で販売しているケースもある。しかし、このような倉庫店の販売形態では、商品の量が購入者の求める量よりも多い場合があり、購入者側にとっては無駄が生じる可能性がある一方、商品自体は気に入ったものの量が多すぎて購入にふみきれなかった顧客も多数存在すると考えられ販売者側も販売の機会を失っている、という課題が存在する。
【0005】
顧客の立場からすれば、店舗側が商品を小分けして販売してくれると望ましいが、店舗側の立場からすれば、小分販売することは上記の倉庫店の基本コンセプトから外れ管理コストが増大するのでなかなか実現しづらい。ロット単位の販売を前提に商品価格が決定されているからである。もっともロット単位で販売された商品を顧客が共同で購入し分配すれば一つの解決策となるが、上記の特許文献1のような共同購入システムは、ネット上での販売を前提としたもので倉庫店のような実店舗に適用できるものではない。また、特許文献2のような実店舗での買い物支援システムでも上記のような課題を解決できるものは見当たらない。
【0006】
したがって、本発明では、上記のような課題に鑑み、主に大型の倉庫店でロット単位で販売されている商品を複数の顧客が共同で購入して分配することで、必要な量を必要な時に購入することができ、かつ店舗側にとってもできる限り負担のかからない買物シェアシステム及びその方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の買物シェアシステムは、以下のような解決手段を提供する。
【0008】
(1)倉庫店において店舗サーバと店舗内で顧客が利用する買物カートが無線通信手段によって接続される買物シェアシステムであって、前記店舗サーバは、前記買物カートに前記顧客の会員カードが装着された際に、当該買物カートを顧客毎の店舗内端末として検知する手段を有し、店舗内での前記買物カートの状態を管理する店舗内端末管理部と、前記店舗内の在庫商品データを格納した在庫商品DBから、ロット単位で販売される商品のうち小分販売可能な小分対象商品を選別し、前記買物カートへ前記小分対象商品の情報を送信する小分商品管理部と、前記買物カートから前記小分対象商品に対する小分購入予約を受け付け、前記小分購入予約された商品の数量の合計が前記ロット単位に達したとき前記小分購入予約が成立と判定する小分商品予約受付部と、前記小分購入予約が成立した際に、当該商品の購入者の買物カートに小分購入成立通知を送信し、前記購入者すべてから購入量に応じた商品代金を決済させる小分商品決済部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
このような構成によれば、倉庫店においてロット単位で販売することを前提とした商品であっても、顧客は、その商品を店舗内に設置された買物カートから必要な数量のみを小分されることを条件にして購入予約することができ、予約量が他の顧客の予約分と合わせてロット内の数量に達すれば予約購入が成立した段階で、予約購入成立時に顧客の購入量に応じた商品代金を決済させるので、その後に購入者間で商品を小分することができる。
【0010】
(2)倉庫店において店舗サーバと顧客が携帯する顧客携帯端末が無線通信手段によって接続される買物シェアシステムであって、前記店舗サーバは、前記顧客携帯端末を顧客毎の店舗内端末として検知する手段を有し、店舗内での前記顧客携帯端末の状態を管理する店舗内端末管理部と、前記店舗内の在庫商品データを格納した在庫商品DBから、ロット単位で販売される商品のうち小分販売可能な小分対象商品を選別し、前記顧客携帯端末へ前記小分対象商品の情報を送信する小分商品管理部と、前記顧客携帯端末から前記小分対象商品に対する小分購入予約を受け付け、前記小分購入予約された商品の数量の合計が前記ロット単位に達したとき前記小分購入予約が成立と判定する小分商品予約受付部と、前記小分購入予約が成立した際に、当該商品の購入者の顧客携帯端末に小分購入成立通知を送信し、前記購入者すべてから購入量に応じた商品代金を決済させる小分商品決済部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
このような構成によれば、(1)の構成における店舗の買物カートの代わりに、顧客の所持するスマートフォン等の顧客携帯端末で同様のことができるので、店舗側にとっては買物カートへの設備投資を減らすことができる。また、顧客側にとっても、店舗外からでもスマートフォン等を利用すれば、商品の小分購入予約に参加することができるので、例えば、小分購入成立の可否を確認してから小分商品受取のため店舗に出向くようなことができる。さらに、店舗内の買物カートからでなく、自分の使い慣れたスマートフォン等がそのまま利用できるというメリットもある。
【0012】
(3)前記小分商品予約受付部は、店舗内に設置され顧客に商品情報を提示する店舗内端末から、前記小分対象商品の購入予約を受け付けることを特徴とする。
【0013】
このような構成によれば、店舗内に設置された店舗内端末(大型のタッチパネル等)からでも同様なことができるので、小型のタッチパネル型端末の操作が困難な顧客であっても本システムを利用することができる。
【0014】
(4)前記小分商品決済部は、前記小分購入予約が成立した際に、当該商品の購入者のうちから所定のルールで代表者を選定し、当該代表者の買物カートまたは顧客携帯端末に、他の購入者と連絡をとり当該商品の小分作業を委託する通知を送信することを特徴とする。
【0015】
このような構成によれば、購入者の中から商品を小分けするための代表者をシステムが自動的に選定して小分け作業をその代表者に委託することができるので、店舗側には小分作業のための新たなコスト負担がなくなる。すなわち、小分販売することで商品価格が値上げになることが避けられる。
【0016】
(5)前記小分商品決済部は、前記購入者に対し、他の購入者の氏名及び予定の条件下で連絡先を開示することで、買物を通した友達を得る手段を提供することを特徴とする。
【0017】
このような構成によれば、購入者にはお互いの氏名が開示され、かつ所定の条件下で(例えば、両者が合意した場合など)、お互いの連絡先が開示されるので、買物を通じた新たな友達づくりの場を提供することができる。
【0018】
(6)前記買物カートは、他の顧客の買物カートと、すれちがい通信手段によって、お互いの小分対象商品情報を交換することを特徴とする。
【0019】
このような構成によれば、携帯ゲーム機等で実現されている「すれちがい通信」の機能を利用して、顧客の買物カート間で小分対象商品情報の交換をすることができる。顧客は、他の顧客が予約した小分け対象商品の情報を店舗サーバを介することなく入手でき、店舗側にとってもサーバとの交信負荷が軽減できるというメリットが生じる。
【0020】
また、上記の買物シェアシステムは、以下のような本システムの中核となる店舗サーバの発明と捉えることもでき、上記買物シェアシステムの発明と同様な作用効果を奏する。
【0021】
(7)倉庫店において顧客が利用する買物カートまたは顧客が携帯する顧客携帯端末と無線通信による接続手段を有する店舗サーバであって、前記店舗サーバは、前記買物カートまたは前記顧客携帯端末を顧客毎の店舗内端末として検知する手段を有し、前記店舗内での前記店舗内端末の状態を管理する店舗内端末管理部と、前記店舗内の在庫商品データを格納した在庫商品DBから、ロット単位で販売される商品のうち小分販売可能な小分対象商品を選別し、前記買物カートへ前記小分対象商品の情報を送信する小分商品管理部と、前記店舗内端末から前記小分対象商品に対する小分購入予約を受け付け、前記小分購入予約された商品の数量の合計が前記ロット単位に達したとき前記小分購入予約が成立と判定する小分商品予約受付部と、前記小分購入予約が成立した際に、当該商品の購入者の店舗内端末に小分購入成立通知を送信し、前記購入者すべてから購入量に応じた商品代金を決済させる小分商品決済部と、を備えることを特徴とする。
【0022】
また、上記の買物シェアシステムまたは店舗サーバは、以下のようなコンピュータシステムを利用した買物シェア方法の発明と捉えることもでき、上記店舗サーバの発明と同様な作用効果を奏する。
【0023】
(8)倉庫店において顧客が利用する買物カートまたは顧客が携帯する顧客携帯端末と無線通信による接続手段を有する店舗サーバからなるコンピュータシステムにおいて、商品を共同で購入するための買物シェア方法であって、前記店舗サーバは、前記買物カートまたは前記顧客携帯端末を店舗内端末として顧客毎に検知する手段を有し、前記店舗内での前記店舗内端末の状態を管理するステップと、前記店舗内の在庫商品データを格納した在庫商品DBから、ロット単位で販売される商品のうち小分販売可能な小分対象商品を選別し、前記買物カートへ前記小分対象商品の情報を送信するステップと、前記店舗内端末から前記小分対象商品に対する小分購入予約を受け付け、前記小分購入予約された商品の数量の合計が前記ロット単位に達したとき前記小分購入予約が成立と判定するステップと、前記小分購入予約が成立した際に、当該商品の購入者の店舗内端末に小分購入成立通知を送信し、前記購入者すべてから購入量に応じた商品代金を決済させるステップと、を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、倉庫店でロット単位で販売されている商品を購入者が共同で購入して購入者間で小分けすることで、必要な量を必要な時に購入することができ、かつ店舗側にとっても管理負担の少ない買物シェアシステム及びその方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
【0027】
図1は、本発明の第一の実施形態に係る買物シェアシステムの機能ブロックの概略を示す図である。本実施形態の買物シェアシステム(以下、単に本システムと呼ぶ)においては、倉庫店に設置され、店内の商品情報の管理サーバである店舗サーバ10と、店舗に訪れた顧客が店内で使用する買物カート20と、店員がレジを打つためのレジ端末40とが店舗内ネットワーク50を介して接続される。店舗内ネットワーク50は、有線ルータと無線のアクセスポイントを含み、店舗内に存在する各端末を店舗サーバ10と通信可能にし、無線と有線の両接続形態に対応したローカル・ネットワークである。
【0028】
店舗内ネットワーク50には、小分対象商品エリア30に設置され、主に小分対象商品の情報を表示したり、顧客からの入力操作を受け付ける商品エリア・タッチパネル31(以下、略してエリアパネル31と呼ぶ)が、オプションとして、接続される。「小分対象商品エリア」とは、店舗で扱う商品のうち、「小分可能」と指定された商品を主に陳列するために設けられた店舗内のスペースである。小分対象商品エリア30は、商品カテゴリごとに分けて店舗内に複数設けられるのが普通である。以下ではまず、本システムの中核となる店舗サーバ10と買物カート20(正確には、買物カート20に装着された買物カート・タッチパネル21)について説明する。
【0029】
本発明の店舗サーバ10は、店舗に通常設置されている既存の商品情報管理サーバに必要なソフトウェアを追加し、新たな機能を追加することで容易に実現できる。店舗サーバ10は、新たな機能ブロックとして、小分商品管理部11,店舗内端末管理部13,小分商品予約受付部14,小分商品決済部15を含んで構成される。なお、この機能ブロックは、本発明に関係のある部分のみを示したものであり、本発明に関係ない部分や通常の商品(非小分対象商品)に対する機能部は省略してある。また、データベースである在庫商品DB12及び会員情報DB16については、一般的な商品管理と顧客管理のデータベースをほぼ利用できるが、詳しくは後述の
図2で説明する。以下、各部の機能について順に説明する。
【0030】
小分商品管理部11は、在庫商品DB12に格納された在庫商品情報のうち、小分可能な商品(小分対象商品)の情報をリアルタイムに管理する役目を果す。具体的には、仕入日時、在庫数、販売数等のデータを逐次更新する。また、店舗内端末管理部13を介して、店舗内端末に対して顧客毎、端末毎に適切な小分対象商品の情報を送信する役目も果す。
【0031】
店舗内端末管理部13は、店舗内端末(本実施形態においては、買物カート・タッチパネル21、商品エリア・タッチパネル31、レジ端末40の総称)との無線又は有線通信を制御し、店舗内での各端末の状態を管理する。特に、後述する買物カート・タッチパネル21については、買物カート20に顧客の会員カード22が装着された際に、買物カート20がアクティブになったと認識したり、店舗内全部の買物カートの状態を常に管理する。
【0032】
小分商品予約受付部14は、買物カート・タッチパネル21又は商品エリア・タッチパネル31において、顧客が所定の操作をすることで「小分購入予約」を送信した際、その小分対象商品に対する購入予約を受け付け、以後、その小分購入予約が成立するか、小分購入予約の不成立が確定するまでの状況を管理する。
【0033】
ここで、小分購入予約とは、ロット単位、又はセット販売されている商品に対して、小分けするか又はセットをばらばらにすることを条件に購入予約をすることである。例えば、ペットボトルが1ダース(12本)単位で1200円で売られているとすると、そのうちの半分の6本のみなら購入すると予約する。他の顧客が残りの6本を予約したとき初めて小分購入予約が成立する。所定時間内に他の顧客が現れない場合には小分購入予約は不成立となるが、購入予約が成立しそうもないときは予約をキャンセルするか、残り6本を自分でさらに予約してもよい。後者の場合は、直ちに12本の購入予約が成立する。購入が成立した顧客は、各自、自分が購入した量に相当する商品代金を支払えばよい。例えば、6本購入した顧客は600円を支払う。小分購入予約処理についてはさらに詳しく後述の
図3で説明する。
【0034】
また、小分商品予約受付部14は、購入予約成立前の予約取消を受け付け、その取消処理を行う役目も果す。購入予約が成立する前であればいつでも、顧客は予約を取り消したり、購入数量を変更することが可能である。ただし、購入予約成立した後は、原則として、予約を取り消したり、数量を変更することはできない。
【0035】
なお、販売単位の商品量に対してトータルの予約量が満たない状態で(すなわち購入予約が成立する前に)、予約した顧客が店舗を出ると(正確には会員カード22をカートパネル21から引き出すと)、その顧客の予約は、自動的に取り消される。また、予約した顧客がすべて店内に留まっているにも係らず、購入予約が所定時間(例えば2時間)内に成立しない場合には、対象顧客に通知後、その商品に対するすべての予約が取り消されるようにしてもよい。サーバの管理負荷を軽減するためである。
【0036】
小分商品決済部15は、小分商品予約受付部14が受け付けた小分購入予約が成立すると後処理を引き継ぐ。すなわち、購入した顧客全員に必要な情報(商品代金支払方法、小分けのための連絡事項等)を通知し、さらに商品代金の決済までを処理する役目を果す。小分予約購入が成立した商品は、決済が終了した後に購入した顧客どうしの責任で小分(分配)するものとし、店舗側では小分作業に関しては一切責任を負わないものとする。このため、購入者のうちから少なくとも一人代表者を所定のルールで選定して、小分作業を委託するための通知を購入者に発信する。このようにすることで、店舗側に小分作業のため新たなコストが発生することがなくなる。店舗側は、単に小分対象製品を選別し、本システムによって、小分購入のための情報を提供するのみだからである。
【0037】
また、小分商品決済部15は、例外処理として、購入成立後のキャンセルについても扱う。購入成立後のキャンセルについては、その顧客に一定のペナルティが発生する場合がある。なお、商品決済処理と予約取消処理について詳しくは
図4で説明する。
【0038】
買物カート20は、大型のショッピングカートに買物カート・タッチパネル21(以下、略してカートパネル21と呼ぶ)が装着される。このカートパネル21は個別の識別子を持っており、顧客のICチップ内蔵の会員カード22を装着することによって店舗内ネットワーク50に接続可能(アクティブ)となる。顧客は、店内での買物中はこの会員カード22をカートパネル21に装着し続けるものとする。会員カード22には会員番号が記録されているので、現在、買物カート20を利用している顧客を識別することが可能である。ICチップ内蔵の会員カードを発行していない店舗では、会員番号と暗証番号を手動で入力させて本システムにログインさせるようにしてもよい。
【0039】
アクティブなカートパネル21には、店内の様々な情報の他、特に本システムが対象とする小分対象商品の情報が表示される。顧客は、このカートパネル21に表示された小分対象商品の情報を見て、カートパネル21のタッチボタンからその商品に対して小分購入予約をすることができる。
【0040】
店舗内端末(本実施形態においては、カートパネル21、エリアパネル31、レジ端末40)は、店舗内ネットワーク50経由で互いに交信可能であるが、オプションとして、各端末にはBluetooth(登録商標)のような、Peer to Peer型の無線通信手段を備えるようにしてもよい。例えば、エリアパネル31とカートパネル21が通信距離10m程度の近距離無線通信(Near Field Communication)を直接行えるようにすれば、小分対象商品エリア30付近にいる買物カート20に対して小分対象商品の情報を迅速に提示することができる。このようにすることで、商品エリア近辺にいる顧客どうしで会話するなどして、小分購入予約の成立が早まることが期待できる。
【0041】
また、買物カート20が互いにすれ違う際に、いわゆる「すれちがい通信」することで、買物カート間で互いの情報を交換するとさらに好ましい。例えば、顧客Aが商品Xに対して小分購入量Yで予約していることが、すれ違っただけで、顧客Bに瞬時に伝わる。このように各端末がPeer
to Peer型の無線通信手段を備えることで、サーバに負荷をかけることなく、店内情報の伝達経路を豊富にすることができる。なお、「すれちがい通信」とは、主に携帯型ゲームにおいて、近接したゲーム機同士が無線通信を用いて互いを自動で探知し、ゲームに関連するデータを自動的に送受信する機能・サービスのことである。
【0042】
また、カートパネル21には、さらにオプションとして、店舗内での自らの位置を取得する店内位置情報取得手段を設けてもよい。店内位置情報取得手段とは、いわゆる屋内測位であり、水平位置だけでなく建物の何階にいるかという高さ情報も必要となる。屋内測位には、店舗内の無線LANアクセスポイントを利用する方法、「屋内型GPS」であるIMES(Indoor Messaging System)、可視光通信等の技術が利用可能である。買物カートの店内位置情報を取得することで、店舗サーバ10は、よりきめ細かな情報を顧客に提供することができ、さらなる販売促進手段を得ることができる。例えば、小分購入に関して言えば、小分対象商品エリア付近の顧客に対しては、対象小分商品の情報をよりきめ細かく提示したり、小分購入予約はしたが当該商品のあるエリアからは遠く離れている顧客に対しては、予約していることを再認識させたり、予約の終了時刻が迫っていることを示したり、別のエリアの小分対象商品情報を流したりすることができる。
【0043】
なお、
図1の機能ブロックの構成は、あくまで一例であり、一つの機能部を更に分割したり、複数の機能部をまとめて一つの機能部として構成してもよい。各機能部は、装置に内蔵されたCPU(Central Processing Unit)が、ROM(Read Only
Memory)またはハードディスク等の記憶装置に格納されたコンピュータ・プログラムを読み出し、CPUにより実行されたコンピュータ・プログラムが、記憶装置に格納されたデータベース(DB;Data Base)やメモリ上の記憶表示領域からテーブル等の必要なデータを読み書きし、場合によっては、関連するハードウェア(例えば、入出力装置、表示装置、通信インターフェース装置)を制御することによって実現される。また、本発明の実施形態におけるデータベース(DB)は、商用データベースであってよいが、単なるテーブルやファイルの集合体をも意味し、データベースの内部構造自体は問わない。
【0044】
図2は、本発明の第一の実施形態に係る在庫商品DB12及び会員情報DB16に格納されるデータを示す図である。
図2上段の在庫商品テーブルは、在庫商品DB12に格納されたデータを表形式で示したものである。在庫商品テーブルには商品IDをキーとして、商品のカテゴリ、商品名、在庫数、売値、仕入値、食品については賞味期限などが含まれる。ここまでは通常の在庫管理に必要なデータであるが、これらに加えて、商品が小分可か不可かを示す情報(フラグ)が格納される。通常は、このフラグは、商品入荷時に設定されるが、入荷後に設定されることもある。
【0045】
図示するように、商品が飲み物や衣類小物のロットである場合は、小分可となりやすい。食品は中身が小袋に分かれているものなら小分可となるが、そうでないものは小分不可となる。また、家具は、小分可となることは通常ないが、特殊な例として、複数の家具のセット、例えばダイニングセットのようにテーブルと複数のイスがセットになったような商品は小分可とされることもある。在庫商品テーブルで小分可とされた商品はそのまま小分対象商品となり得るが、実際に小分対象商品として売り出すかどうかは、販売状況等を加味して小分商品管理部11で決定される。例えば、同じ商品の一部を通常のロット販売とし、残りを小分対象販売としてもよい。小分対象商品となった商品は、小分商品管理部11によって、カートパネル21やエリアパネル31に表示される。
【0046】
図2下段は、会員情報テーブルを示す。会員情報テーブルは、会員情報DB16に格納されるデータを表形式で示したもので、顧客の会員番号、住所、氏名や電話番号等の連絡先の他、登録クレジットカード番号を含んでいる。通常、倉庫店では会員制をとっているので、既存のデータベースがそのまま利用できる。なお、登録クレジットカード番号とは、顧客が商品代金のデフォルト支払方法として設定したクレジットカードの番号であり、これを登録しておくことで本システムでの小分購入の決済がスムーズに行える。
【0047】
図3は、本発明の第一の実施形態に係る買物カート20(以下ここでは単に買物カートと呼ぶことにする)と、店舗サーバ10における小分購入予約処理フローを示す図である。なお、以下のフローチャートでは説明を簡単にするために、商品毎に順に処理しているかのようにして説明しているが、実際は複数の商品が平行して処理されるマルチタスク処理である。
【0048】
まず、店舗サーバ10(以下ここでは単にサーバと呼ぶ)では、ステップS10において、サーバの小分商品管理部11が、小分販売の対象となった対象商品の情報を店内のアクティブな買物カートにいっせいに送信する。このとき該当商品エリアパネル31にも同様の情報を送信する(以下同じ)。
【0049】
買物カートでは、ステップS20において、受信した対象商品の情報を画面に表示する。この表示は顧客の設定によって、非表示とすることや、選択した商品カテゴリのみとすることも可能である。ここでこの表示を見た顧客は、ステップS21において、対象商品の小分購入を予約するかどうかを判断する。予約する場合には、ステップS22において、カートパネル21から所定の操作をすることで、商品IDと購入数量がサーバに送信される。この送信が完了すると、買物カートは「予約状態」になり、以後、対象商品の予約状況が変化するたびにその最新情報を優先的に受信することができる。もちろん、予約状態になっても別の商品の小分予約購入をすることは可能である。
【0050】
サーバ側では、ステップS11において、小分商品予約受付部14が、予約状況を監視している。予約を受信すると、ステップS12において、その予約情報を記録する。さらに、該等商品の予約された量の総和が販売単位に達したかを判断する(ステップS13)。販売単位の数量に達していない場合は、ステップS14に移り、予約最新情報を買物カートに送信する。販売単位の数量に達した場合は、ステップS15において小分商品決済部15に処理が移り、商品代金の決済処理が行われる。決済処理の内容については、
図4で説明する。
【0051】
予約状態に入った買物カートから予約数量を変更することができる(ステップS23)。すなわち、予約数量の増減はもちろん、予約されずに残った量があればそれをすべて予約して購入予約を直ちに成立させることや、予約自体を取り消すこともできる(ステップS24)。予約数量の変更や取消は、購入予約が成立する前であればいつでも行うことができる。予約数量を変更する場合はステップS22に戻る。予約を取り消さない場合には、他の予約者と連絡する手段が提供される(ステップS25,S26)。これは、予約した顧客同士で必要なら早期購入成立に向けた話し合いの機会を与えるためである。例えば、残りの量がわずかである場合など、早期購入成立のためにお互いの予約数量を増やせないかどうかなどを相談できる。この会話は買物カートからショートメッセージを相手の買物カートに送信し、その後直接対面して会話するようにしてもよい。
【0052】
予約を取り消す場合は、買物カート側では、ステップS27に移り、予約取消要求をサーバに送信した後、予約状態を解除してステップS20に戻る。予約取消要求を受けたサーバ側では、ステップS16においてその処理が行われる。予約取消処理の内容についても
図4で説明する。
【0053】
図4は、本発明の第一の実施形態に係る店舗サーバ10における決済処理及び予約取消処理のフローを示す図である。まず、決済処理ではステップS15aにおいて、サーバの小分商品決済部15は、購入者全員の会員情報を会員情報DB16から読み出し、予約した購入が成立したこと、及び支払方法の確認依頼が購入者全員の買物カートに通知される。ここで小分商品決済部15は、決済完了後商品を購入者どうしで小分けするための代表者を所定のルールで選定する。所定のルールとは、購入者のうち購入金額の最も多い者が代表者に選定されるが、購入金額が同じ場合には先に予約を送信した購入者が選定される。あるいは、代表者として小分購入実績のある顧客を優先して選定してもよい。代表者は、購入した商品全体を自分の買物カートに入れて決済完了後に、他の購入者を店舗内の適切な場所に集めて小分作業を指揮する責任を有する。急病等のやむをえない事情を除いて、代表者となることを拒否することはできないものとする。
【0054】
次に、小分商品決済部15は、全購入者に対してデフォルト支払方法としての登録クレジットカードがあるかどうかを順にチェックする(ステップS15b)。購入者に登録クレジットカードが登録されていれば、ステップS15cに移り、そのクレジットカードで決済するための認証を依頼する通知を発行する。具体的には、商品代金の請求金額、及びカードの暗証番号を入力してもらうための情報を含んだ通知を発行する。購入者の認証がOKであれば、ステップS15eに移り、カード会社に請求通知が送信される。そして、小分商品決済部15は、ステップS15gに移り、レジ端末40に対して当該商品代金が当該購入者から支払い済みであることを通知する。レジ端末40では、バーコードリーダ等を当該商品にかざすと支払い済みの表示がなされることになる。なお、買物カート上の小型タッチパネルの操作が困難な顧客に対しては、暗証番号の入力は、レジ端末40や他の適切な端末から入力させることが好ましい。
【0055】
このようにして、小分対象商品については、購入予約が成立した時点でクレジットカードにより決済がなされるので、小分対象商品以外に買物がない場合、顧客はレジに並ばずに専用レーンを通過するようにすることもできる。このためには、購入者全員が登録クレジットカードを登録しているとよりスムーズであり、こうすることでレジの混雑緩和にも繋がる。クレジットカード会社にとってもカードの利用が促進されるメリットがある。
【0056】
図4のステップS15bに戻り、購入者に登録クレジットカードがない場合、あるいは、ステップS15dにおいて、登録クレジットカードの認証ができなかった場合には、ステップS15fに進み、その購入者に対して、レジ端末40で通常の支払いをするように通知される。この場合、購入者はレジにて現金又は別のクレジットカードで決済を受ける必要があるが、代表者以外の購入者は商品を持たないので、その買物カートには、該当商品の「商品引換証」を表すデジタルデータが表示される。レジ端末40ではこの商品引換証を読み取ることによって商品代金の決済を行う。このようにして、全ての購入者の小分購入に対する決済が完了すると(ステップS15h:Yes)、サーバは、
図3のステップS10へ戻り次の商品の処理に移る。
【0057】
次に、
図4左側の予約取消処理について説明する。サーバは、予約取消要求を買物カートから受信すると、ステップS16aにおいて、その商品の購入予約が成立済みかどうかをチェックする。購入予約成立前であれば、その予約取消要求どおりに該当顧客の予約をリセットする(ステップS16c)。その後、
図3のステップS14へ処理を移す。買物カートからは予約取消要求を購入予約成立後には送信できないが、なんらかの事情で購入予約成立後の取消を受け付けざるを得ない場合がある。その場合は、ステップS16bにおいて、取消を申し出た顧客に対し、店の損失額を負担することを条件に取消を行うことができるものとする。
【0058】
店の損失額とは、商品をロットでなくバラ売りした場合、他の購入者が本来支払うべきであった価格と、実際に他の購入者が決済した金額との差額である。例えば、100本5000円(1本あたりの単価50円)で売られている商品があったとし、予約を取り消したい顧客が50本、他の顧客が50本で購入成立していた場合、他の顧客には50円X50本=2500円でそのまま購入させるが、取り消された50本については、バラ売りするとしてその場合の単価を70円(管理コストが上乗せされる)とすると、他の顧客が本来支払うべきであった70円X50本=3500円と、他の顧客の決済した金額2500円との差額は1000円となる。この差額を予約を取り消したい顧客が支払うことに同意することを条件に取消処理が実行される。ただし、実際にはこのように損害額を厳密に計算しないで、損害額に応じて所定の取消料を定めてもよい。
【0059】
なお、既に説明したように、本システムでは決済完了後の顧客間の実際の小分処理については感知しないので顧客どうしで責任を持って行う必要がある。もちろん、代表者が小分責任を果さずに意図的に商品を全部持ち帰ったような場合には詐欺として刑事罰の対象となる。
【0060】
図5は、本発明の第一の実施形態に係る買物カート・タッチパネル21(カートパネル21)の小分購入予約時の画面の一例を示す図である。画面(a)には、予約開始受付直後の状態、画面(b)には、自分の予約に続き他の予約者が入った場合の状態、画面(c)には、予約者の合計予約量が販売単位の量に達して購入予約が成立した状態、画面(d)には、購入成立一歩手前の状態がそれぞれ示されている。
【0061】
この図の例では、各画面共に、商品の情報が画面左上部に表示され、現在の予約状況が表示領域82と表示領域83に示されている。表示領域82は、現在の予約量と残り量を視覚的に表したものである。同じ商品のロットが複数ある場合は、ロット毎に表示されるのは言うまでもない。また、各画面の下部には、顧客の入力を受け付けるためのタッチボタン(83〜87)が表示される。この例では,通常100本単位を1ロットとして5000円で販売されているジュースを小分対象商品として売り出していることを示す。例えば、このジュースを30本だけ購入したい顧客は、画面(a)において、タッチボタン83aに本数を30と入力し、「予約する」ボタン83bを押すだけで購入予約が完了する。顧客番号は、買物カート20に装着した会員カード22から自動的に認識される。
【0062】
購入予約が完了すると、表示領域81には「小分購入予約中!」と表示され、同時に予約番号が表示される。表示領域82には購入した量に応じた面積比で黒色の四角形が表示される。画面(b)では、自分の予約以外に他の顧客から20本予約が入ったことを示している。表示領域82に表示されている「123」は自分の買物カートの番号であり、「056」は予約を入れた他の顧客の買物カートの番号である。
【0063】
その後、さらに別の顧客が50本購入予約を入れたとすると、予約数量の合計が100本となり、販売単位の量と一致するのでこの購入予約は成立したことになる(購入確定)。画面(c)は、この状態を示したものである。このとき表示領域81には、「小分購入成立!」と表示され、先の予約番号は購入確定したことを示す購入番号となる。また、画面(c)には、他の購入者と必要であれば連絡をとるためのボタン86が表示され、このボタン86を押すと、他の購入者の買物カートに対し、例えばショートメールが送られる。通知方法は、携帯電話等他の手段であってもよい。なお、購入者のうち代表者に選定された者には、その旨が画面(c)に表示される。代表者の画面については後の
図7で説明する。
【0064】
画面(d)は、購入成立の一歩手前の状態を示したものである。ここでは、3人目の顧客「008さん」が40本予約を入れたが、販売単位である100本にはまだ達していないケースを示している。このような場合、本システムは、販売単位の所定割合(例えば8割〜9割)に達したことを検知し、予約者全員の画面に他の予約者と連絡するためのボタン87を表示する。このことにより、既に述べたように、早期に購入予約を成立させるためお互いの予約数量を若干増やせないかなどを予約者どうしで相談することができる。この例では、例えば残り10本分を3人の顧客で分担して予約数量を各自10%増加させることができれば購入予約が直ちに成立することになる。
【0065】
図6は、本発明の第一の実施形態に係る商品エリア・タッチパネル31の小分購入予約時の画面の一例を示す図である。予約状況の確認、予約の入力は、買物カートからだけでなく、商品エリア・タッチパネル31(エリアパネル31)が設置されていれば、そこからでも行うことができる。商品エリア・タッチパネル31は、できるだけ大型サイズのパネルであることが望ましく、一度に複数の小分対象商品、又は同じ小分対象商品の複数ロットの状況を表示できるものとする。
【0066】
図6の画面(a)は、
図5の画面(a)に対応したエリアパネル31の画面であり、
図6画面(b)は、
図5の画面(b)に対応したエリアパネル31の画面である。
図6の画面(a)では、
図5の画面(a)とは異なり、エリアパネル31近傍に存在する買物カートを自動検出して、その買物カート番号を表示する表示領域88が追加されている点である。顧客は、表示領域88に表示されている自分の買物カート番号をタッチした後、83aに予約数量を入力し、予約ボタン83bを押すことで購入予約をすることができる。購入予約が完了すると
図6の画面(b)が表示される。顧客が自分の予約を確認した後、終了ボタン89を押すと画面(a)に戻る。ただし、表示領域82はその時点での予約状況を表示する。もちろん、購入予約が成立した場合には、購入予約成立画面が一定時間表示されるが、その後は同じ商品の別のロット、又は別の商品の状況が表示される。このように商品設置場所の近傍にエリアパネル31を設けることで、買物カートの小型画面を操作することが困難な高齢者等であっても購入予約をすることができる。なお、エリアパネル31には小分対象商品以外の情報や、その他店舗情報を表示させてもよいのはもちろんである。
【0067】
図7は、本発明の第一の実施形態に係る買物カート・タッチパネル21の小分購入成立時の代表者に対する画面の一例を示す図である。図示するように、上段の画面(a)では、表示領域81に買物カート番号の008さん(あなた)が代表者に選定されたことが表示される。代表者には他の購入者との連絡を主導し、購入した商品のロットを持ってレジを通過し、他の購入者と商品の小分けをする役目が与えられる。同じ商品の小分販売対象のロットが複数ある場合は、どのロットを持っていってもよい。また、代表者には他の購入者に比べ一定の負担が生じるので、後日、店舗からなんらかの特典が与えられるようにしてもよい。
【0068】
図7の画面(a)で代表者が他の購入者と連絡するためのボタン86を押すと、画面(b)が表示される。画面(b)は、代表者が他の購入者との連絡事項を手早く送信するために用意される。この画面には、表示領域90で示すように、他の購入者の実名が開示される。他の購入者の実名は代表者以外にも通知される。購入者が過去に小分購入の実績があり、かつ代表者と「友達登録」をしている場合には、その旨が表示される。友達登録している相手にはお互い携帯電話番号等を表示するようにしてもよい。また、友達登録をしていない購入者には、「友達になる」ボタンが用意され、代表者がこのボタンを押すと「友達リクエスト」がその購入者に送信され、その購入者が友達リクエストを承認すると「友達」となることができる。もちろん、友達登録するのは小分作業が終了してからでもよい。
【0069】
このようにすることで、本システムによれば、買物を通して友人を増やすこともできるので、友人が増えれば増えるほど、今後の小分購入がよりスムーズに行えるという効果を発揮する。また、本システムは、純粋に友人づくりの手段としても利用価値がある。同じ店で、同じ時間帯に、同じ商品を小分して購入しているというだけで生活スタイルの共通性があるので親しみが感じられ、友人となれる可能性が高いからである。
【0070】
図7の画面(b)の説明に戻る。表示領域91,92には、代表者が他の購入者に必ず伝える必要のある連絡事項、すなわち、商品小分場所(待ち合わせ場所)と、待ち合わせ時間のメニューが予め用意されている。代表者は、このメニューから適切なものを選択し、送信ボタン94を押すだけでよい。その他の連絡事項がある場合には、表示領域93にメッセージを直接書き込んでもよい。このような画面構成により、購入者どうしが商品の小分処理を迅速に行うことをサポートすることができる。
【0071】
図8は、本発明の第二の実施形態に係る買物シェアシステムの機能ブロックの概略を示す図である。第一の実施形態では、買物カート20に装着されたカートパネル21を顧客が操作することで店舗サーバ10と交信し、小分購入を実現できることを示した。第一の実施形態で示したカートパネル21は、高機能携帯電話機であるスマートフォンやタブレット端末等で実現されているようなタッチパネルを用いたユーザ・インターフェ−スを想定しているので、カートパネル21を顧客自身の所有するスマートフォン等で置き換えることも可能である。これを本発明の第二の実施形態として説明する。ただし、スマートフォン等を持たない顧客の公平性のために、買物カートに装着するカートパネル21は一部残す必要がある。
【0072】
図8で示すように、第二の実施形態における本システムの店舗サーバ10の機能ブロックは、
図1で示した第一の実施形態の機能ブロックとほぼ同様である。また、
図2のデータベース内のテーブル、
図3、
図4のフローチャートも買物カートを顧客携帯端末(スマートフォン又は携帯型タブレット端末)と置きかえれば、ほぼ同じ処理で行える。
図5〜
図7の画面も、そのままで利用できる。したがって、以下では第一の実施形態と異なる部分のみを説明する。
【0073】
顧客携帯端末をスマートフォン等(以下、単にスマートフォンと呼ぶ)で実現する場合、2つの利用形態がある。図示するように、一つは、スマートフォン23Aを買物カート20の代わりに店舗内で利用する形態である。もう一つは、スマートフォン23Bを店舗外からも利用する形態である。後者の場合、スマートフォン23Bは、インターネット60からゲートウェイを経由してログインすることで店舗内ネットワーク50に接続される。顧客は、スマートフォン23Bを使って、店舗に実際に行く前に、予め商品情報を店舗サーバ10から入手し、気に入った対象商品を小分購入予約することができる。小分購入予約の方法は、第一の実施形態の場合と同様でよいが、実際に商品を購入するには商品の小分作業を行うため店舗に出向く必要がある。もちろん、所定時間内に店舗に出向かない場合は、その予約は取り消される。
【0074】
店舗サーバ10には、顧客のスマートフォンが店内に入ったことを無線通信によって検知し、以後顧客が店を出るまでその端末を認識し店舗サーバ10と必要な交信を行わせることを管理する顧客携帯端末管理部17が追加される。店舗外で購入予約を登録したスマートフォン23Bも、実際に来店した時点で顧客携帯端末管理部17によって店舗内の買物カートとして検知される。顧客は、自分の顧客携帯端末を本システムの店舗内端末の買物カートとして動作させるためには、準備として予め専用アプリケーションをスマートフォンにダウンロードし、店舗に入る前または店舗に入った際に起動しておく。また、Wi-Fi(登録商標)等の無線LAN接続手段もオンにしておく。さらに、位置情報測位手段もオンにしておくことが好ましい。店舗内で買物カートとして認識されたスマートフォン23Aは、一時的な買物カート番号が自動的にアサインされる。店舗外でログインし購入予約したスマートフォン23Bには、その時点では別の番号がアサインされて店舗に実際に来店するまでは区別されるが、店舗に来店した以降はスマートフォン23Aと23Bに区別はない。専用アプリケーションは、店舗内で買物カートに装着されたカートパネル21の機能を顧客のスマートフォン等で実現するソフトウェアであり、店舗側が作成し、顧客は無料でダウンロード可能とする。なお、顧客携帯端末管理部17は、店舗内端末管理部13の一部とし両者を統合した構成としてもよい。この場合は、店舗内端末とは、レジ端末40及び商品エリア・タッチパネル31と、顧客携帯端末23か買物カート20のいずれか一方、又は両方を指すものとする。
【0075】
第二の実施形態では、広く普及したスマートフォンを本システムの店舗内端末(顧客携帯端末)として利用することで、店舗側にはとっては、買物カートに装備するカートパネル21の数を大幅に削減できるというメリットがある。また、顧客側は、スマートフォンを使うことで店舗外からも商品の小分購入予約に参加できるし、日ごろ使いなれたスマートフォンがそのまま買物支援ツールとして利用できるので操作がし易いというメリットがある。また、会員カードの情報をスマートフォンに記憶させておけば、いちいち会員カードを買物カートに装着する手間も省ける。さらに、既にスマートフォン等で実現されている「すれちがい通信」を利用することも買物カートよりも容易である。前述したように、すれちがい通信によって、顧客間での直接店内の商品情報のやりとりが増えれば、店舗側にとってもサーバとの交信負荷が軽減できるというメリットも生じる。
【0076】
また、スマートフォン等を利用することで、Facebook(登録商標)やTwitter(登録商標)等のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・システム)コミュニケーション手段と、本システムとを連動させることもさらに容易となり、店舗側にとっても新たな顧客獲得のための非常に有用な手段となる。
【0077】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。