特許第5679531号(P5679531)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5679531
(24)【登録日】2015年1月16日
(45)【発行日】2015年3月4日
(54)【発明の名称】防災ずきん兼座布団
(51)【国際特許分類】
   A47C 27/15 20060101AFI20150212BHJP
   A47C 27/14 20060101ALI20150212BHJP
【FI】
   A47C27/15 D
   A47C27/14 D
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-119010(P2012-119010)
(22)【出願日】2012年5月24日
(65)【公開番号】特開2013-244120(P2013-244120A)
(43)【公開日】2013年12月9日
【審査請求日】2013年10月30日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成24年1月6日ブルネエズ株式会社の社屋にて発表
(73)【特許権者】
【識別番号】300011999
【氏名又は名称】ブルネエズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092130
【弁理士】
【氏名又は名称】若原 誠一
(72)【発明者】
【氏名】小出 悠紀子
(72)【発明者】
【氏名】小出 紀衣
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 慎太郎
【審査官】 西 秀隆
(56)【参考文献】
【文献】 実開平06−048696(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 27/14、27/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも二枚の座布団を重ね、複数の周縁に沿ってまたは曲線状の周縁にそって、この二枚の座布団を連結する長尺状の連結機構と、
上記重ねられた少なくとも二枚の座布団につき、上記残りの複数の周縁に沿ってまたは上記残りの曲線状の周縁に沿って、二枚の座布団を着脱自在にする長尺状の着脱機構と、を備え、
上記周縁の長尺状の着脱機構を着状態として、上記二枚の座布団を開閉しない状態として座布団として使用し、 上記周縁の長尺状の着脱機構を脱状態として、上記二枚の座布団を開閉する状態とし、 さらに上記連結機構のうち、頭部付近の周縁の途中で折り返し、あわせて二枚の座布団の顔面側を後頭部側に折り返し、折り返された上記周縁の上記着脱機構を後頭部にて着状態として内部に頭部を収納して防災ずきんとして使用することを特徴とする防災ずきん兼座布団。
【請求項2】
上記防災ずきんはさらに表裏裏返して使用され、上記二枚の座布団の顔面側と後頭部側とで、つまりこの表裏裏返しの表側と裏側との表面が異なる素材になっていることを特徴とする請求項記載の防災ずきん兼座布団。
【請求項3】
上記二枚の座布団内またはこの座布団内に収納される布団内に、バンドが挿通されるとともに、このバンドがほぼ平行に一対環状に固定されて、この一対の環状のバンドが両腕及び両肩に掛けられて、背に背負うことが可能となることを特徴とする請求項記載の防災ずきん兼座布団。
【請求項4】
上記二枚の座布団の上記顔面側及び後頭部側のうち一方は、遮熱性または防燃性のよい素材からなり、他方は、保温性または吸湿性のよい素材からなっていることを特徴とする請求項記載の防災ずきん兼座布団。
【請求項5】
上記顔面側と後頭部側との境界付近の左右ほぼ中央付近には顔面連結部材が取り付けられ、これら顔面連結部材は顔面左右から互いに連結され、上記後頭部側の周縁付近の左右には後頭連結部材が取り付けられ、これら後頭連結部材は後頭部左右から互いに連結されることを特徴とする請求項記載の防災ずきん兼座布団。
【請求項6】
上記請求項のバンドは、上記請求項の顔面連結部材または上記後頭連結部材と係合して固定されることを特徴とする請求項記載の防災ずきん兼座布団。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防災ずきん兼座布団に関し、災害時に頭部等を守る防災ずきんと、人間の体の下に敷かれる座布団を兼用するものに関する。
【背景技術】
【0002】
このような防災ずきんは、災害時に頭部を守るために重要なものである。このような防災ずきんは、災害時に重要な必需品であるにもかかわらず、普段使わないため、しまいこんでしまうことも多く、災害時に出せないこともあった。
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3095937号公報
【特許文献2】実用新案登録第3015780号公報
【特許文献3】実用新案登録第3021403号公報
【特許文献4】実用新案登録第3022523号公報
【特許文献5】特開2006−305247号公報
【特許文献6】特開平8−2523367号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、災害時に防災ずきんをすぐに取り出すことができ、普段生活する場所に置いても邪魔にならない、防災ずきん兼座布団を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このため、本発明の防災ずきん兼座布団は、 少なくとも二枚の座布団を重ね、複数の周縁に沿ってまたは曲線状の周縁にそって、この二枚の座布団を連結する長尺状の連結機構と、 上記重ねられた少なくとも二枚の座布団につき、上記残りの複数の周縁に沿ってまたは上記残りの曲線状の周縁に沿って、二枚の座布団を着脱自在にする長尺状の着脱機構と、を備え、 上記周縁の長尺状の着脱機構を着状態として、上記二枚の座布団を開閉しない状態として座布団として使用し、 上記周縁の長尺状の着脱機構を脱状態として、上記二枚の座布団を開閉する状態として内部に頭部を収納して防災ずきんとして使用するようにした。
【発明の効果】
【0006】
これにより、本件防災ずきん兼座布団を普段は座布団として使用でき、非常時にはこれを開いて防災ずきんとして使用できる。また、この防災ずきんをさらに裏返して使用でき、気候条件等に応じて裏表の最適な方を選択できる。さらに、座布団として使用するときに、コンパクトにまとまり、不用意に広がったり展開したりせず、快適に使用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
(1)防災ずきん兼座布団31の構造
図1は防災ずきん兼座布団31の外観を示し、図2は防災ずきん兼座布団31を開いた状態を示す。防災ずきん兼座布団31は、正方形状の同形同大の左座布団32と右座布団33とが重ねられている。
【0008】
この正方形の二枚の左座布団32及び右座布団33の四辺の周縁のうち、90度に折れ曲がる二辺の二つの周縁に沿って、二枚の左座布団32及び右座布団33が縫合されて連結されている。この縫合ライン34、35は長尺状で通常は分離できない。この縫合ライン34、35のうち一方を上縫合ライン34、他方を後頭縫合ライン35と呼ぶ。
【0009】
上記正方形の二枚の左座布団32及び右座布団33の四辺の周縁のうちの残りの周縁であって、90度に折れ曲がる二辺の二つの周縁に沿って、二枚の左座布団32及び右座布団33を着脱自在に開閉する長尺状の下ファスナー36及び前方ファスナー37が取り付けられている。
【0010】
この下ファスナー36のファスナーエレメント部を開閉する下スライダー38は、開放時に上記後頭縫合ライン35に近い位置に存在し、閉塞時に前方ファスナー37に向かって移動し、左座布団32及び右座布団33の角で停止する。
【0011】
前方ファスナー37のファスナーエレメント部を開閉する前方スライダー39は、開放時に上記上縫合ライン34に近い位置に存在し、閉塞時に下ファスナー36に向かって移動し、同じく左座布団32及び右座布団33の角で停止する。
【0012】
上記下ファスナー36及び前方ファスナー37を閉じて着状態とし、二枚の左座布団32及び右座布団33を開閉しない状態として、これにより、本防災ずきん兼座布団31を座布団として使用できる。
【0013】
上記上縫合ライン34の両端の角には、フック40及びホック41が取り付けられている。頭部付近の周縁の途中、つまり上縫合ライン34のほぼ中央で、この上縫合ライン34を折り返し、このフック40とホック41とを係合することによって、この折り返しを固定できる。
【0014】
図3は、防災ずきん兼座布団31を防災ずきんとして頭部に装着したときの顔面部を示す。図4は、防災ずきん兼座布団31を防災ずきんとして頭部に装着したときの後頭部を示す。
【0015】
上記右座布団33の左座布団32側の面と、左座布団32の右座布団33側の面とは、中央で分けられ、前方の前方部面42と後方の後頭部面43とに分けられている。このうち、顔面側の前方部面42は、後頭部側に折り返される。これにより、防災ずきん兼座布団31を防災ずきんとして使用できる。なお、後頭部面43の幅は前方部面42の幅より少し大きく、折り返されたとき、顔面の周囲は後頭部面43で覆われる状態となり、保温効果などが向上する。
【0016】
この場合、二枚の左座布団32及び右座布団33を開閉する状態として、この二枚の内部つまり後頭部面43、43内に頭部が収納される。この左座布団32及び右座布団33を半分裏返した状態で、上記開いた状態の前方ファスナー37の上角にある前方スライダー39を引き下げて、折り返された周縁の前方ファスナー37を後頭部にて閉じて着状態にしてもよい。
【0017】
これにより、防災ずきんにした防災ずきん兼座布団31の後頭部部分をしっかりと閉じて、ゴミ、火の粉、落下物、その他の危険物が入るのが防止される。この前方スライダー39は、下縁の下ファスナー36まで達するところまで下げて、前方ファスナー37をすべて閉じてもよい。また、前方スライダー39は、前方ファスナー37の途中まで下げて、前方ファスナー37を途中まで閉じてもよい。これにより、防災ずきんの首周りの状態を締めたり緩めたりして調整できる。
【0018】
上記周縁の前方ファスナー37の左座布団32及び右座布団33のやや内側であって、前方ファスナー37の中央付近には、左右一対の後頭中央結束バンド44、44が取り付けられている。また、上記前方ファスナー37の下縁つまり下ファスナー36に近い箇所には、左右一対の後頭下縁結束バンド45、45が取り付けられている。
【0019】
これら後頭中央結束バンド44、44及び後頭下縁結束バンド45、45の先端には面ファスナーなどの連結機構が取り付けられており、防災ずきん使用時の後頭部において、左右から互いに連結される。これにより、急いでいて上記前方ファスナー37を閉じられないときには、後頭中央結束バンド44、44及び/または後頭下縁結束バンド45、45で、防災ずきんの後頭部を閉じることができる。また、防災ずきんの顔面周り及び頭部周り、並びに首周りの状態を締めたり緩めたりして調整できる。
【0020】
上記前方部面42と後頭部面43との境界付近のほぼ中央であって、上記左座布団32及び右座布団33の内側の中心付近には、左右一対の顔面下方結束バンド46、46が取り付けられている。この顔面下方結束バンド46、46の先端には面ファスナーなどの連結機構が取り付けられており、防災ずきん使用時の顔面下方において、左右から互いに連結される。これにより、防災ずきんの顔面周り及び首回りの状態を締めたり緩めたりして調整できる。
【0021】
(2)防災ずきん兼座布団31をさらに裏返した状態
図5は、上記防災ずきんと使用される防災ずきん兼座布団31をさらに裏返した状態の顔面部を示し、図6は、同じく上記防災ずきんと使用される防災ずきん兼座布団31をさらに裏返した状態の後頭部を示す。上記図4の状態において、上記後頭中央結束バンド44、44、後頭下縁結束バンド45、45、顔面下方結束バンド46、46の結束/連結をほどき、防災ずきん兼座布団31を頭部からはずし、後頭部中央にある前方ファスナー37を押し込んで裏返す。
【0022】
図4の状態では、前方部面42が防災ずきんの外面に位置し、後頭部面43が防災ずきんの内面になっている。これを図5及び図6のように、さらに表裏裏返すと、この配置が逆転して、後頭部面43が防災ずきんの外面に位置し、前方部面42が防災ずきんの内面になる。この状態では、前方ファスナー37を下端まで容易に下げることができる。
【0023】
このように、防災ずきんをさらに裏返しても使用でき、後頭中央結束バンド44、44、後頭下縁結束バンド45、45が無くても、前方ファスナー37によって、後頭部部分を閉じるという同様の働きをすることができる。顔面下方結束バンド46、46は同様に結束/連結することはできる。
【0024】
このように防災ずきんを裏返すことができ、防災ずきんの内面を後頭部面43にしたり、前方部面42にしたりして、外的条件、気候条件、その他の条件に応じて最適な方を選択できる。同様に、防災ずきんの外面を前方部面42にしたり、後頭部面43にしたりして、外的条件、気候条件、その他の条件に応じて最適な方を選択できる。
【0025】
例えば、前方部面42を通気性の高いものまたは冷却性のあるものなどとし、後頭部面43を保温性の高いものまたは加温性のあるものなどとすれば、夏など暑いときには前方部面42を内側にし、冬など寒いときには後頭部面43を内側にすれば、快適となる。
【0026】
なお、上記顔面下方結束バンド46、46と、後頭下縁結束バンド45、45と、顔面下方結束バンド46、46とは、それぞれ異なる色とされる。しかも、後頭中央結束バンド44、44の左右、後頭下縁結束バンド45、45の左右、顔面下方結束バンド46、46の左右は、それぞれ同じ色とされる。これにより、異なるバンド同志を、誤って結束/連結してしまうことがなくなる。
【0027】
(3)前方部面42及び後頭部面43の素材
上記前方部面42は、例えば、バンブー繊維からなる布、光触媒作用のある布、防燃性、防火性、難燃性、耐燃性、耐火性、耐熱性、遮熱性のよい素材の布からなっている。また、上記後頭部面43は、例えば、遠赤外線を発する布、熱伝導性、放熱性、加温性、保温性または吸湿性のよい素材の布からなっている。
【0028】
したがって、上記二枚の左座布団32及び右座布団33の顔面側と後頭部側とで、つまり防災ずきんの表裏裏返しの表側と裏側との表面が異なる素材となっている。これにより、外的条件、気候条件、その他の条件に応じて、前方部面42または後頭部面43のうち、最適な方を選択して、これを外側または内側にできる。
【0029】
上記前方部面42は、例えば、ガラス繊維、金属繊維、セラミック繊維、火山岩繊維、岩石繊維等である。この前方部面42は、火災等の炎に対して強く燃えないまたは燃えにくいし、熱を伝えにくく、防災ずきん兼座布団31を防災ずきんとして使用したときに頭部を熱・炎等から守るし、ガラスなどの飛散物、落下物、その他の危険物からも頭部を守る。この前方部面42としては、例えばローランド、BEベージュまたはカネカロンなどが用いられる。
【0030】
上記後頭部面43は、例えば「ロンウェーブ」(株式会社クラレの製品)が用いられる。この「ロンウェーブ」は、アクリル繊維またはその他の繊維に超微粒子セラミックスが内蔵され/練り込まれている。このセラミックスの働きにより、体温近くの摂氏40度前後において、遠赤外線が外部へと放射されて、人体への加温効果が発揮される。摂氏40度前後において、遠赤外線の発生量が最も多い。
【0031】
上記「ロンウェーブ」の発する遠赤外線の波長は、5.0μm以上にわたってほぼまんべんなく多く、上記ゼオライトの発する遠赤外線の波長は、1.5乃至6.0μm付近が非常に多く、「ロンウェーブ」の発する遠赤外線の波長は、8乃至16μm付近が非常に多い。遠赤外線発生布2としては、遠赤外線を発生できれば、他のどのような素材でもよいし、中赤外線、中遠赤外線を発生する素材でもよい。
【0032】
この後頭部面43としては、他に、ウォーマル、ゼオライト、羊毛ゼオライト、ヤンロン加工布/綿、富士山溶岩シーツ(おとぎの国http://store.shopping.yahoo.co.jp/otogino/ba0612.html)などが選択され、遠赤外線を発生して加温作用/血行促進作用を発揮する。この富士山溶岩シーツは、富士山の溶岩の粉末が繊維に練り込まれて、溶岩の成分が含まれているまたは付着されている。このような溶岩シーツは、身体から出た熱を吸収し、この吸収した熱を遠赤外線として放射する。
【0033】
このような後頭部面43としては、さらに、他に、立体構造編物、シャインアップ、バンブー繊維、キチンキトサン繊維、ディスメルなどでもよい。立体構造編物は後述し、通気性に優れている。このシャインアップは、ポリエステル繊維とナイロン繊維とからなる複合繊維に金属含有セラミックス系の特殊消臭剤が練り込まれており、二酸化チタンによる光触媒反応により消臭と抗菌効果が発揮される。株式会社信州セラミックスから販売されている布などでも同様のものがある。このようないずれの繊維によるシートの場合でも防水加工が施される。
【0034】
(4)前方部面42及び後頭部面43の断面構造
図7は、前方部面42及び後頭部面43の断面構造を示す。重ねられた二枚の左座布団32及び右座布団33の外面、つまり防災ずきん兼座布団31の最上面と最下面とは、通常の座布団用の座布団布51、51からなっている。この座布団布51、51の内側には難燃性の難燃綿52、52が積層され、この内側には防炎布地53、53がさらに積層され、このさらに内側には上述の前方部面42及び後頭部面43が積層されている。
【0035】
したがって、重なった二枚の左座布団32及び右座布団33は、上下対称の構造となっている。これにより、左座布団32を上にしても右座布団33を上にしてもどちらでも同様の座り心地となる。前方部面42はキルティング加工がなされている。
【0036】
上記座布団布51、51は、光触媒作用のある汚れにくい布、防燃性、防火性、難燃性、耐燃性、耐火性、耐熱性、遮熱性のよい素材の布、遠赤外線を発する布、熱伝導性、放熱性、加温性、保温性または吸湿性のよい素材の布からなっていてもよい。
【0037】
(5)防災ずきん兼座布団31に収納される布団61
図8は、防災ずきん兼座布団31に収納される布団61を示す。この布団61は防災ずきん兼座布団31の座布団の中綿の役目を果たす。この布団61の光触媒布62と撥水加工布63とが重ねられ、キルティング可能などで互いに縫合されている。この光触媒布62と撥水加工布63との間には、ウレタンフォーム素材またはウレタンチップ素材などの低反発ウレタン64が多数内蔵されている。
【0038】
この布団61は長方形状で、端部3分の1ほどには、低反発ウレタン64は内蔵されていない。この低反発ウレタン64がない部分は足が乗せられたりされる。この布団61は非常時の敷布団、または掛け布団として使用される。そして、防災ずきん兼座布団31は枕として使用される。
【0039】
このような布団61は多々追えば三つ折りなどにされて、防災ずきん兼座布団31内に収納される。この布団61は、防災ずきん兼座布団31内に収納されなくてもよい。このような布団61は丸めて円柱状にして、腰当てまたは枕などにされてもよい。このような状態を保持するため、布団61の表面には、面ファスナー、フックとホック、接着テープ、磁石、ボタンとボタンホール、紐などが設けられている。
【0040】
このような防災ずきん兼座布団31内の収納部74内に収納されるものは、布団61以外に、毛布、シーツ、レジャーシート、アルミブランケット、レインコート、ポリ袋、笛、筆記具、布テープ、非常食、非常飲料、照明、ラジオ、テレビ、救急用具、タオル、カイロ、発電機、充電器、軍手、ロープ、食器、非常トイレ、AED、担架、スリッパ、スニーカー、ろうそく、マッチ、その他非常時の用品が収納されてもよい。このような非常用品は袋に収納されて防災ずきん兼座布団31内に収納される。
【0041】
(6)防災ずきん兼座布団31を鞄として使用するとき
図9は、防災ずきん兼座布団31を肩掛け鞄として使用する状態を示す。上記下ファスナー36のやや内側の下ファスナー36の両端付近であって、それぞれ左座布団32の内面と、右座布団33の内面には、面ファスナーの係止面71、71が取り付けられている。
【0042】
この係止面71、71には、肩掛けバンド72の両端の面ファスナーの係止面73、73が係止される。これにより、防災ずきん兼座布団31を肩掛け鞄として転用できる。この場合、下ファスナー36の内側の左座布団32及び右座布団33にはフックとフック、または別のファスナーなどが設けられてもよい。これにより、肩掛け鞄の上口を閉じることができる。
【0043】
このような肩掛けバンド72の両端は、あらかじめ左座布団32及び右座布団33に縫合されていてもよいし、左座布団32及び右座布団33の外側を周回して環状の一本に繋がっていてもよい。このような肩掛けバンド72は、左座布団32及び右座布団33の間の収納部74内に予め収納される。
【0044】
このような係止面71、71は、左座布団32及び右座布団33の外側に設けられてもよい。また、係止面71、71は、下ファスナー36の両端ではなく、中央付近に設けられてもよい。中央付近にすると、下スライダー38及び前方スライダー39を肩掛けバンド72付近までスライドさせることができ、下ファスナー36をほぼ完全に閉じることができる。
【0045】
本実施例では、肩掛けバンド72を下ファスナー36側に設けているので、防災ずきんとして使用するときにも、肩掛け鞄として使用するときにも、前方ファスナー37を閉じたままにすることができ、転用するための作業が少なくて済む。
【0046】
このような係止面71、71、肩掛けバンド72、係止面73、73、収納部74は、布団61の方に構成されてもよい。この場合、布団61の周縁に沿って、ファスナー及びスライダーのほか、フックとホック、面ファスナー、接着テープ、磁石、ボタンとボタンホール、紐など、着脱/開閉できる機構が設けられ、布団61が肩掛け鞄とされる。
【0047】
(7)防災ずきん兼座布団31をリュックサックとして使用するとき
図10は、防災ずきん兼座布団31をリックサックとして使用する状態を示す。上防災ずきん兼座布団31の左座布団32または右座布団33の中には、斜めに交差する二本の挿通穴81、81が形成されている。この二本の挿通穴81、81には、一本のリュックバンド82が挿通され、両端の係合フック83と係合ホック84とが係合されて図9に示すとおり一本に連結される。
【0048】
このリュックバンド82で、防災ずきん兼座布団31の横に形成された、ほぼ平行の一対の二つの環に両腕と両肩を通して掛けられ、防災ずきん兼座布団31を背中に背負って、リックサックとして使用できる。このようなリュックバンド82は、左座布団32及び右座布団33の間の収納部74内に予め収納される。
【0049】
本実施例では、防災ずきん兼座布団31内に物を出し入れするとき、上側の下ファスナー36を開閉するほか、横側の前方ファスナー37を開閉してもよく、協力者に横から物を出し入れしてもらうことができる。
【0050】
上記挿通穴81、81は交差せずに、二本ならんで縦方向に延びていてもよく、この場合、リュックバンド82は二本とされてもよい。また、リュックバンド82の表面に面ファスナーが取り付けられ、左座布団32の外面または右座布団33の外面にも面ファスナーが取り付けられて、面ファスナーでリュックバンド82と防災ずきん兼座布団31とが連結されてもよい。
【0051】
この場合、挿通穴81、81は不要となる。また、リュックバンド82は、左座布団32及び右座布団33の間の収納部74内を挿通してもよい。この場合、下ファスナー36及び前方ファスナー37のスライダーは2つではなく4つとされて、下ファスナー36及び前方ファスナー37とリュックバンド82との隙間が塞がれる。
【0052】
そして、この場合、上記リュックバンド82の面ファスナー部分が、上記後頭中央結束バンド44、44、後頭下縁結束バンド45、45、または顔面下方結束バンド46、46の面ファスナー部分に係合される。これにより、リュックバンド82が収納部74内で固定される。
【0053】
上記係合フック83と係合ホック84、上記係止面71、71、73、73は、フックとホック、面ファスナー、接着テープ、磁石、ボタンとボタンホール、紐など、着脱/開閉できればなんでもよい。
【0054】
このような挿通穴81、リュックバンド82、係合フック83、係合ホック84は、布団61の方に構成されてもよい。この場合、布団61の周縁に沿って、ファスナー及びスライダーのほか、フックとホック、面ファスナー、接着テープ、磁石、ボタンとボタンホール、紐など、着脱/開閉できる機構が設けられ、布団61がリュックサックとされる。
【0055】
(8)他の実施の形態
本発明は上記各実施例に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、防災ずきん兼座布団31は座蒲団のほか、クッション、枕、腰当、背中当て、首あて等としても使用可能である。
【0056】
上記下ファスナー36及び/または前方ファスナー37は、フックとホック、面ファスナー、接着テープ、磁石、ボタンとボタンホール、紐など、着脱/開閉できればなんでもよい。この場合、このような機構は、左座布団32及び右座布団33の周縁のやや内側に設けられてもよいし、やや外側に設けられてもよい。
【0057】
上記後頭中央結束バンド44、44または/及び後頭下縁結束バンド45、45は省略されてもよい。この場合、前方ファスナー37が、これら後頭中央結束バンド44、44及び/または後頭下縁結束バンド45、45とほぼ同等の働きをする。
【0058】
上記フック40及びホック41は省略されてもよい。これが無くても、前方ファスナー37で同等の働きを得ることができる。また、上記フック40及びホック41は、他に面ファスナー、接着テープ、ファスナー、磁石、ボタンとボタンホール、紐など、着脱できればなんでもよい。
【0059】
重ね合わされた二枚の左座布団32及び右座布団33の外面は、同じ座布団布51、51であったが、異なる素材でもよい。例えば、一方の座布団の外面は、遠赤外線を発する布など、加温性、保温性などのある布が用いられ、他方の座布団の外面は、光触媒作用または金属繊維など、冷却性または放熱性のある素材の布が用いられてもよい。
【0060】
左座布団32及び右座布団33の積層構造は、座布団布51、51、難燃綿52、52、防炎布地53、53、前方部面42、後頭部面43以外の素材が積層されてもよいし、これらのいくつかが省略されてもよい。
【0061】
上記前方部面42と後頭部面43とが入れ替わり、前方部面42は、遠赤外線を発する布、熱伝導性、放熱性、加温性、保温性または吸湿性のよい素材の布からなっていてもよいし、後頭部面43は、バンブー繊維からなる布、光触媒作用のある布、防燃性、防火性、難燃性、耐燃性、耐火性、耐熱性、遮熱性のよい素材の布からなっていてもよい。
【0062】
前方部面42と後頭部面43とは、同じ素材の布でもよい。後頭部面43の幅より前方部面42の幅の方が狭かったが、逆に広くてもよいし、同じ幅でもよい。前方部面42と後頭部面43との境界は、前方ファスナー37または後頭縫合ライン35と平行であったが、斜めであってもよいし、正方形状の左座布団32及び右座布団33の対角線であってもよいし、ジグザグの形状でもよい。
【0063】
上記下ファスナー36または/及び前方ファスナー37は、面ファスナー、接着テープ、フック及びホック、磁石、ボタンとボタンホール、紐など、着脱できればなんでもよい。上縫合ライン34 後頭縫合ライン35は、縫合のほか、ボタンとボタンホール、面ファスナー、接着剤、接着テープ、フック及びホック、磁石、紐など、連結できればなんでもよい。
【0064】
上記上縫合ライン34または後頭縫合ライン35は、下ファスナー36及び前方ファスナー37のようなファスナーに置き換えられてもよい。下ファスナー36または前方ファスナー37は、上縫合ライン34及び後頭縫合ライン35のような縫合ラインに置き換えられてもよい。
【0065】
縫合ラインが正方形の一辺だけであると、二枚の左座布団32及び右座布団33を広げて敷布団、その他の尻敷きに使用できる。縫合ラインが無くて、すべてファスナーになれば、左座布団32と右座布団33とを分離して使用できる。
【0066】
防災ずきん兼座布団31、左座布団32、右座布団33の形状は、正方形のほか、長方形、多角形、円形、楕円形、ひょうたん型、その他の凹みのある形状でもよい。防災ずきん兼座布団31、左座布団32、右座布団33の枚数は上記のものに限られず、2枚以上、3枚以上であってもよい。これにより、各座布団の間に多層の収納部を形成できる。
【0067】
上記後頭中央結束バンド44、44、後頭下縁結束バンド45、45、顔面下方結束バンド46、46、肩掛けバンド72の数は任意であり、上記より多くても少なくてもよいし、取り付け位置も、上記のものに限られず、防災ずきん兼座布団の内外どこに設けられてもよい。
【0068】
上記後頭中央結束バンド44、44、後頭下縁結束バンド45、45、顔面下方結束バンド46、46、肩掛けバンド72は、フックとホック、面ファスナー、接着テープ、磁石、ボタンとボタンホール、紐など、着脱できればなんでもよい。上記肩掛けバンド72は、帯状のほか、方形状または円状などの面状でもよいし、厚みのある立体的なものでもよい。
【0069】
上記布団61は座布団の中綿のような機能を発揮できれば何でもよいし、省略されてもよい。低反発ウレタン64はクッション性・反発性があれば何でもよいし、省略されてもよい。低反発ウレタン64は布団61の全面に内在されてもよい。
【0070】
左座布団32、右座布団33、上縫合ライン34、後頭縫合ライン35、下ファスナー36、前方ファスナー37、下スライダー38、前方スライダー39、フック40及びホック41、前方部面42、後頭部面43、後頭中央結束バンド44、44、後頭下縁結束バンド45、45、顔面下方結束バンド46、46、座布団布51、51、難燃綿52、52、防炎布地53、53、布団61、光触媒布62、撥水加工布63、低反発ウレタン64の一部または全部は省略されてもよいし、その数が増えても減ってもよいし、その形状は任意に変更可能であり、均等の他の物に置き換えられてもよいし、これらの2つまたは3つ以上が合体または一体化されて兼用されてもよいし、材質は繊維製、軟質樹脂製のほか、硬質樹脂製、金属製、木製、紙製、ゴム製、表面に化粧紙が接着されたもの、竹製、樹脂製、ガラス製、綿製、布製、糸製、繊維製、ゴム製、紙製、セラミック製、カーボン製、ウレタン製、これらの合成物製/混合物製/多層積層物製でもよいし、他のものがさらに付加・積層・混合されてもよい。
【0071】
(9)他の発明の効果
[1]少なくとも二枚の座布団を重ね、複数の周縁に沿ってまたは曲線状の周縁にそって、この二枚の座布団を連結する長尺状の連結機構と、 上記重ねられた少なくとも二枚の座布団につき、上記残りの複数の周縁に沿ってまたは上記残りの曲線状の周縁に沿って、二枚の座布団を着脱自在にする長尺状の着脱機構と、を備え、 上記周縁の長尺状の着脱機構を着状態として、上記二枚の座布団を開閉しない状態として座布団として使用し、 上記周縁の長尺状の着脱機構を脱状態として、上記二枚の座布団を開閉する状態として内部に頭部を収納して防災ずきんとして使用することを特徴とする防災ずきん兼座布団。
【0072】
[2]上記防災ずきんとして使用する場合において、上記連結機構のうち、頭部付近の周縁の途中で折り返し、あわせて二枚の座布団の顔面側を後頭部側に折り返し、折り返された上記周縁の上記着脱機構を後頭部にて着状態とすることを特徴とする請求項1記載の防災ずきん兼座布団。これにより、防災ずきんの厚みを上記折り返しの分だけ厚くでき、防災能力を高めることができる。
【0073】
[3]上記防災ずきんはさらに表裏裏返して使用され、上記二枚の座布団の顔面側と後頭部側とで、つまりこの表裏裏返しの表側と裏側との表面が異なる素材になっていることを特徴とする請求項2記載の防災ずきん兼座布団。
【0074】
これにより、着脱機構の一部を防災ずきんの内部に隠すことができ、外観上すぐれ、着脱機構が露出して布などが引っ掛からないようにできる。また、防災ずきんの外観を表裏裏返し前と後で切り換えることができ、異なる外観または異なる機能の防災ずきんを実現できる。
【0075】
[4]上記二枚の座布団内またはこの座布団内に収納される布団内に、バンドが挿通されるとともに、このバンドがほぼ平行に一対環状に固定されて、この一対の環状のバンドが両腕及び両肩に掛けられて、背に背負うことが可能となることを特徴とする請求項3記載の防災ずきん兼座布団。これにより、本防災ずきん兼座布団を非常用のリックサックとして転用でき、内部に非常用品その他の用品を収納できて、これを運搬できる。
【0076】
[5]上記二枚の座布団の上記顔面側及び後頭部側のうち一方は、遮熱性または防燃性のよい素材からなり、他方は、保温性または吸湿性のよい素材からなっていることを特徴とする請求項4記載の防災ずきん兼座布団。これにより、暑い日、寒い日、降雨降雪の日または晴れの日など気候条件、火災、豪雨、風雨、落下物など非常時の条件に応じて、防災ずきんを切り換えることができる。
【0077】
[6]上記顔面側と後頭部側との境界付近の左右ほぼ中央付近には顔面連結部材が取り付けられ、これら顔面連結部材は顔面左右から互いに連結され、上記後頭部側の周縁付近の左右には後頭連結部材が取り付けられ、これら後頭連結部材は後頭部左右から互いに連結されることを特徴とする請求項5記載の防災ずきん兼座布団。これにより、防災ずきんを頭部に締め付けて容易に離脱しないようにできる。
【0078】
[7]上記請求項4のバンドは、上記請求項6の顔面連結部材または上記後頭連結部材と係合して固定されることを特徴とする請求項6記載の防災ずきん兼座布団。これにより、防災ずきん兼座布団をリュックサックに転用しているときでも、顔面連結部材または上記後頭連結部材を有効活用でき、顔面連結部材または上記後頭連結部材が無駄にならず、顔面連結部材または上記後頭連結部材が使用されていないときでもじゃまにならない。
【産業上の利用可能性】
【0079】
座布団の内部を広げて、頭部にかぶせ、防災ずきんとする。この防災ずきんはさらに表裏裏返しできる。この防災ずきんは肩掛け鞄・リックサックにも変更できる。防災ずきんを座布団にもして、普段生活する場所で邪魔にならず、災害時に防災ずきんをすぐに取り出す。防災ずきん兼座布団31の下ファスナー36及び前方ファスナー37を開いて裏返して頭部にかぶせ、内側の後頭部面43を頭部に当接させたまま、前方部面42を折り返して外側にする(図3及び図4)。
【0080】
気候条件または災害時の条件が変われば、この防災ずきんをさらに裏返して、前方部面42を頭部に当接させ、後頭部面43を外側にする(図5及び図6)。この防災ずきんでは、前方ファスナー37を閉じておくことができる。後頭中央結束バンド44、44、後頭下縁結束バンド45、45、顔面下方結束バンド46、46を結束して防災ずきんを頭部から外れないようにする。座布団の状態で、挿通穴81にリュックバンド82を通して肩に掛け、収納部74内に非常用備品を収納して所持運搬できる(図10)。
【図面の簡単な説明】
【0081】
図1】防災ずきん兼座布団31の外観を示す。
図2】防災ずきん兼座布団31を開いた状態を示す。
図3】防災ずきん兼座布団31を防災ずきんとして頭部に装着したときの顔面部を示す。
図4】防災ずきん兼座布団31を防災ずきんとして頭部に装着したときの後頭部を示す。
図5】防災ずきんと使用される防災ずきん兼座布団31をさらに裏返した状態の顔面部を示す。
図6】防災ずきんと使用される防災ずきん兼座布団31をさらに裏返した状態の後頭部を示す。
図7】前方部面42及び後頭部面43の断面構造を示す。
図8】防災ずきん兼座布団31に収納される布団61を示す。
図9】防災ずきん兼座布団31を肩掛け鞄として使用する状態を示す。
図10】防災ずきん兼座布団31をリックサックとして使用する状態を示す。
【符号の説明】
【0082】
31…防災ずきん兼座布団、32…左座布団、
33…右座布団、34…上縫合ライン(連結機構)、
35…後頭縫合ライン(連結機構)、
36…下ファスナー(着脱機構)、
37…前方ファスナー(着脱機構)、
38…下スライダー(着脱機構)、
39…前方スライダー(着脱機構)、
40…フック、41…ホック、
42…前方部面(キルティング)、43…後頭部面、
44…後頭中央結束バンド(後頭連結部材)、
45…後頭下縁結束バンド(後頭連結部材)、
46…顔面下方結束バンド、51…座布団布、
52…難燃綿、53…防炎布地、
61…布団、62…光触媒布、
63…撥水加工布、64…低反発ウレタン、
71…係止面、72…肩掛けバンド、
73…係止面、74…収納部、
81…挿通穴、82…リュックバンド、
83…係合フック、84…係合ホック。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10