【文献】
BOKSA J,STRUCTURE-ACTIVITY RELATIONSHIP STUDIES OF CNS AGENTS,以下備考,PHARMAZIE,1995年,V50 N3,P220-221,PART 20:9-{OMEGA-[1-(M-CHLOROPHENYL)-4-PIPERAZINYL]ALKYL]-1,2,3,4-TETRA-HYDRO-BETA-CARBOLINES
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
個体における認識障害、精神障害、神経伝達物質媒介障害または神経障害を治療するための組成物であって、有効量の請求項1から20のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容できるその塩を含む組成物。
認識障害、精神障害、神経伝達物質媒介障害または神経障害を治療するための医薬品の製造における、請求項1から20のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容できるその塩の使用。
認識障害、精神障害、神経伝達物質媒介障害または神経障害を治療する際に使用するための、請求項1から20のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容できるその塩と指示書とを含むキット。
【発明を実施するための形態】
【0040】
定義
本明細書での使用に関して、別段に明確に示されていない限り、「a」、「an」などの用語の使用は、単数または複数を指している。
【0041】
本明細書での「約」の値またはパラメーターに関する言及は、その値またはパラメーター自体を対象とする実施形態を包含(および記載)している。例えば、「約X」と言及している記載には、「X」の記載が包含される。
【0042】
本明細書で使用される場合、「アドレナリン受容体調節剤」との用語は、アドレナリン受容体と結合するか、またはリガンドとアドレナリン受容体との結合を阻害するか、またはアドレナリン受容体の活性を低減もしくは除去もしくは増加もしくは増強もしくは模倣する化合物を意図および包含する。このように、「アドレナリン受容体調節剤」は、アドレナリン受容体アンタゴニストおよびアドレナリン受容体アゴニストの両方を包含する。一部の態様では、アドレナリン受容体調節剤は、可逆的または不可逆的に、α1−アドレナリン受容体(例えば、α1A、α1Bおよび/またはα1D)および/またはα2−アドレナリン受容体(例えば、α2A、α2Bおよび/またはα2C)と結合するか、またはリガンドとそれらの結合を阻害するか、ならびに/あるいはα1−アドレナリン受容体(例えば、α1A、α1Bおよび/またはα1D)および/またはα2−アドレナリン受容体(例えば、α2A、α2Bおよび/またはα2C)の活性を低減もしくは除去もしくは増加もしくは増強もしくは模倣する。一部の態様では、アドレナリン受容体調節剤は、リガンドの結合を、本明細書に記載されているアッセイにおいて決定される通り、少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%または100%の概数またはそれらのうちのいずれか1つの概数だけ阻害する。一部の態様では、アドレナリン受容体調節剤は、アドレナリン受容体調節剤で治療する前の同じ被験体での対応する活性と比較して、またはアドレナリン受容体調節剤を投与されない他の被験体での対応する活性と比較して、アドレナリン受容体の活性を少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%または100%の概数またはそれらのうちのいずれかの概数だけ低減する。一部の態様では、アドレナリン受容体調節剤は、アドレナリン受容体調節剤で治療する前の同じ被験体での対応する活性と比較して、またはアドレナリン受容体調節剤を投与されない他の被験体での対応する活性と比較して、少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%または100もしくは200%もしくは300%もしくは400%もしくは500%以上の概数またはそれらのうちのいずれかの概数以上だけアドレナリン受容体の活性を増強する。一部の態様では、アドレナリン受容体調節剤は、アドレナリン受容体の活性部位(例えば、リガンドへの結合部位)に結合し得る。一部の実施形態では、アドレナリン受容体調節剤は、アドレナリン作動性受容体のアロステリック部位に結合し得る。
【0043】
本明細書で使用される場合、「ドーパミン受容体調節剤」との用語は、ドーパミン受容体と結合するか、またはリガンドとドーパミン受容体との結合を阻害するか、またはドーパミン受容体の活性を低減もしくは除去もしくは増加もしくは増強もしくは模倣する化合物を意図および包含する。このように、「ドーパミン受容体調節剤」は、ドーパミン受容体アンタゴニストおよびドーパミン受容体アゴニストの両方を包含する。一部の態様では、ドーパミン受容体調節剤は、可逆的または不可逆的に、ドーパミン−1(D1)および/またはドーパミン−2(D2)受容体と結合するか、またはリガンドとそれらの結合を阻害するか、またはドーパミン−1(D1)および/またはドーパミン−2(D2)受容体の活性を低減もしくは除去もしくは増加もしくは増強もしくは模倣する。ドーパミンD2受容体は2つのカテゴリー、即ちD2LおよびD2Sに分類され、これらは、ディファレンシャルスプライシングにより単一遺伝子から形成される。D2L受容体は、D2Sよりも長い細胞内ドメインを有する。一部の態様では、ドーパミン受容体調節剤は、リガンドの結合を、本明細書に記載されているアッセイにおいて決定される通り、少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%または100%の概数またはそれらのうちのいずれか1つの概数だけ阻害する。一部の態様では、ドーパミン受容体調節剤は、ドーパミン受容体調節剤で治療する前の同じ被験体での対応する活性と比較して、またはドーパミン受容体調節剤を投与されない他の被験体での対応する活性と比較して、ドーパミン受容体の活性を少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%または100%の概数またはそれらのうちのいずれかの概数だけ低減する。一部の態様では、ドーパミン受容体調節剤は、ドーパミン受容体調節剤で治療する前の同じ被験体での対応する活性と比較して、またはドーパミン受容体調節剤を投与されない他の被験体での対応する活性と比較して、少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%または100もしくは200%もしくは300%もしくは400%もしくは500%以上の概数またはそれらのうちのいずれかの概数以上だけドーパミン受容体の活性を増強する。一部の実施形態では、ドーパミン受容体調節剤は、ドーパミン受容体の活性部位(例えば、リガンドへの結合部位)に結合し得る。一部の実施形態では、ドーパミン受容体調節剤は、ドーパミン受容体のアロステリック部位に結合し得る。
【0044】
本明細書で使用される場合、「セロトニン受容体調節剤」との用語は、セロトニン受容体と結合するか、またはリガンドとセロトニン受容体の結合を阻害するか、またはセロトニン受容体の活性を低減もしくは除去もしくは増加もしくは増強もしくは模倣する化合物を意図および包含する。このように、「セロトニン受容体調節剤」は、セロトニン受容体アンタゴニストおよびセロトニン受容体アゴニストの両方を包含する。一部の実施形態では、セロトニン受容体調節剤は、可逆的または不可逆的に、5−HT1Aおよび/または5−HT1Bおよび/または5−HT2Aおよび/または5−HT2Bおよび/または5−HT2Cおよび/または5−HT3および/または5−HT4および/または5−HT6および/または5−HT7受容体と結合するか、またはリガンドとそれらの結合を阻害するか、あるいは5−HT1Aおよび/または5−HT1Bおよび/または5−HT2Aおよび/または5−HT2Bおよび/または5−HT2Cおよび/または5−HT3および/または5−HT4および/または5−HT6および/または5−HT7受容体の活性を低減もしくは除去もしくは増加もしくは増強もしくは模倣する。一部の実施形態では、セロトニン受容体調節剤は、リガンドの結合を、本明細書に記載されているアッセイにおいて決定される通り、少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%または100%の概数またはそれらのうちのいずれか1つの概数だけ阻害する。一部の実施形態では、セロトニン受容体調節剤は、セロトニン受容体調節剤で治療する前の同じ被験体での対応する活性と比較して、またはセロトニン受容体調節剤を投与されない他の被験体での対応する活性と比較して、セロトニン受容体の活性を少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%または100%の概数またはそれらのうちのいずれかの概数だけ低減する。一部の実施形態では、セロトニン受容体調節剤は、セロトニン受容体調節剤で治療する前の同じ被験体での対応する活性と比較して、またはセロトニン受容体調節剤を投与されない他の被験体での対応する活性と比較して、少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%または100もしくは200%もしくは300%もしくは400%もしくは500%以上の概数またはそれらのうちのいずれかの概数以上だけセロトニン受容体の活性を増強する。一部の実施形態では、セロトニン受容体調節剤は、セロトニン受容体の活性部位(例えば、リガンドへの結合部位)へ結合し得る。一部の実施形態では、セロトニン受容体調節剤は、セロトニン受容体のアロステリック部位に結合し得る。
【0045】
本明細書で使用される場合、「ヒスタミン受容体調節剤」との用語は、ヒスタミン受容体の活性を低減もしくは除去もしくは増加もしくは増強する化合物を意図および包含する。このように、「ヒスタミン受容体調節剤」は、ヒスタミン受容体アンタゴニストおよびヒスタミン受容体アゴニストの両方を包含する。一部の実施形態では、ヒスタミン受容体調節剤は、可逆的または不可逆的に、ヒスタミン受容体の活性を低減または除去または増加または増強する。一部の実施形態では、ヒスタミン受容体調節剤は、ヒスタミン受容体調節剤で治療する前の同じ個体での対応する活性と比較して、またはヒスタミン受容体調節剤を投与されない同様の個体での対応する活性と比較して、ヒスタミン受容体の活性を少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%または100%の概数またはそれらのうちのいずれかの概数だけ低減する。一部の実施形態では、ヒスタミン受容体調節剤は、ヒスタミン受容体調節剤で治療する前の同じ個体での対応する活性と比較して、またはヒスタミン受容体調節剤を投与されない同様の個体での対応する活性と比較して、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%または100もしくは200%もしくは300%もしくは400%もしくは500%以上の概数またはそれらのうちのいずれかの概数以上だけヒスタミン受容体の活性を増強する。一部の実施形態では、ヒスタミン受容体調節剤は、ヒスタミン受容体の活性部位(例えば、リガンドへの結合部位)へ結合し得る。一部の実施形態では、ヒスタミン受容体調節剤は、ヒスタミン受容体のアロステリック部位に結合し得る。
【0046】
別段に明確に示されていない限り、「個体」は、本明細書で使用される場合、これらに限られないが、ヒトを包含する哺乳動物を意図する。しかし個体には、ヒトに限らず、ウシ、霊長類、ウマ、イヌ、ネコ、ブタおよびヒツジ動物が包含される。したがって、本発明は、ヒト用医薬品においてと、農業用動物および家庭内ペットでの使用を包含する獣医内容においての両方で使用することができる。個体は、認識障害、精神障害、神経伝達物質媒介障害および/または神経障害と診断されているか、その疑いのあるヒトであってよい。個体は、認識障害、精神障害、神経伝達物質媒介障害および/または神経障害に関連する1種または複数の症状を示すヒトであってよい。個体は、認識障害、精神障害、神経伝達物質媒介障害および/または神経障害に関連する突然変異遺伝子または異常遺伝子を有するヒトであってよい。個体は、認識障害、精神障害、神経伝達物質媒介障害および/または神経障害を遺伝的に、または別段に発症する素因のあるヒトであってよい。
【0047】
本明細書で使用される場合、「治療」または「治療すること」は、臨床結果などの有益または所望の結果を得るための手法である。
【0048】
本発明の目的では、有益または所望の臨床結果には、これらに限られないが、疾患または状態に関連した症状の緩和および/または症状の規模の低減および/または症状の悪化の予防が包含される。一変形形態では、有益または所望の臨床結果には、これらに限られないが、認識障害、精神障害、神経伝達物質媒介障害および/または神経障害に関連した症状の緩和および/または症状の規模の低減および/または症状の悪化の予防が包含される。好ましくは、本発明の化合物または薬学的に許容できるその塩での疾患または状態の治療は、副作用を伴わないか、またはその疾患または状態のために現在利用可能な治療に関連する副作用よりも僅かな副作用を伴い、および/または個体の生活の質を改善する。
【0049】
本明細書で使用される場合、疾患または状態の発症の「遅延」は、疾患または状態の発症の先送り、妨害、低速化、減速、安定化および/または延期を意味する。この遅延は、疾患履歴および/または治療されている個体に応じて、時間の長さが変動し得る。当業者には明らかな通り、十分または有意な遅延は、作用において、個体が疾患または状態を発症しない予防を包含し得る。例えば、アルツハイマー病の発症を「遅延」する方法は、その方法を使用しない場合と比較した場合に、所定の時間枠における疾患発症の確率を低下させ、および/または所定の時間枠における疾患の規模を低減する方法である。このような比較は典型的には、統計的に有意な数の被験体を用いての臨床研究に基づく。例えば、アルツハイマー病の発症は、日常的な神経検査、患者への問診、神経イメージング、血清または脳脊髄液中での特異的タンパク質(例えば、アミロイドペプチドおよびTau)のレベルの変化の検出、コンピューター断層撮影(CT)または核磁気共鳴イメージング(MRI)などの標準的な臨床技術を使用して検出することができる。同様の技術が、他の疾患および状態に関して当分野では公知である。発症はまた、当初は検出できない疾患進行を指すことがあり、発生、再発および発症を包含する。
【0050】
本明細書で使用される場合、「リスクのある」個体は、本発明の化合物で治療し得る認識障害、精神障害、神経伝達物質媒介障害および/または神経障害を発症するリスクのある個体である。「リスクのある」個体は、検出可能な疾患または状態を有していても有していなくてもよく、本明細書に記載の治療方法の前に検出可能な疾患を示していても示していなくてもよい。「リスクのある」とは、個体が、疾患または状態の発症に関連する測定可能なパラメーターであり、当分野で公知である1つまたは複数のいわゆる危険因子を有することを示している。1つまたは複数のこれらの危険因子を有する個体は、これらの危険因子を伴わない個体よりも疾患または状態を発症する確率が高い。これらの危険因子には、これらに限られないが、年齢、性別、人種、食餌、先行する病歴、前駆疾患の存在、遺伝的(即ち、遺伝性)問題および環境曝露が包含される。例えば、アルツハイマー病のリスクのある個体には、例えば、この疾患に罹患したことのある血縁者を有する個体および遺伝的または生化学的マーカーの分析によりそのリスクが決定された個体が包含される。アルツハイマー病に関するリスクの遺伝マーカーには、APP遺伝子での突然変異、詳細には、それぞれHardyおよびSwedish突然変異と称される717位ならびに670および671位での突然変異が包含される(Hardy、Trends Neurosci.、20巻:154〜9頁、1997年)。他のリスクマーカーは、プレセニリン遺伝子の突然変異(例えば、PS1またはPS2)、ApoE4対立遺伝子、アルツハイマー病の家族歴、高コレステロール血症および/またはアテローム硬化症である。他のこのような因子が、当分野では、他の疾患および状態で公知である。
【0051】
本明細書で使用される場合、「認識促進的」との用語には、これらに限られないが、当分野で公知の方法により評価することができる記憶、注意、理解および/または思考などの精神的プロセスの1つまたは複数の改善が包含される。
【0052】
本明細書で使用される場合、「神経栄養性」作用との用語には、これらに限られないが、成長、生存および/または神経伝達物質合成などのニューロン機能を増強する作用が包含される。
【0053】
本明細書で使用される場合、「認識障害」との用語は、ニューロンの死を包含するニューロンの構造および/または機能の進行性の喪失を伴うか、それに関連していると考えられるか、または実際にそれらを伴うか、それらに関連していて、その際、障害の中心的な特徴が、認識(例えば、記憶、注意、理解および/または思考)の障害であり得る疾患および状態を指し、そして意図している。これらの障害には、病原体誘発認識機能不全、例えば、HIV関連認識機能不全および認識機能不全を随伴するライム病が包含される。認識障害の例には、アルツハイマー病、ハンチントン病、パーキンソン病、統合失調症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、自閉症、軽度認識障害(MCI)、卒中、外傷性脳損傷(TBI)および加齢性記憶障害(AAMI)が包含される。
【0054】
本明細書で使用される場合、「精神障害」との用語は、異常な思考および理解をもたらすと考えられるか、実際にもたらしている精神疾患または状態を指し、それを意図する。精神障害は、現実性の喪失により特徴付けられ、これは、妄想、幻覚(鮮明で実在し、外部の客観的空間にある現実の知覚の特性を有する外部刺激の不在下での、意識的および覚醒状態における知覚)、人格変化および/または分裂性思考を随伴し得る。他の一般的な症状には、異常か奇異な行動、さらに、社会的相互作用での困難および日常生活活動を送る際の障害が包含される。例示的な精神障害は、統合失調症、双極性障害、精神病、不安および鬱病である。
【0055】
本明細書で使用される場合、「神経伝達物質媒介障害」との用語は、異常なレベルのヒスタミン、セロトニン、ドーパミン、ノルエピネフリンなどの神経伝達物質またはアミン作動性Gタンパク質共役受容体の機能障害を伴うか、またはそれに関連すると考えられるか、または実際にそれを伴うか、またはそれに関連している疾患または状態を指し、それを意図する。例示的な神経伝達物質媒介障害には、脊髄損傷、糖尿病性神経障害、アレルギー性疾患ならびに加齢性毛髪喪失(脱毛症)、加齢性体重低下および加齢性視覚障害(白内障)などの老化保護(geroprotective)活性が関与する疾患が包含される。異常な神経伝達物質レベルは、これらに限られないが、アルツハイマー病、パーキンソン病、自閉症、ギラン−バレー症候群、軽度認識障害、統合失調症、不安、多発性硬化症、卒中、外傷性脳損傷、脊髄損傷、糖尿病性神経障害、線維筋痛症、双極性障害、精神病、鬱病および様々なアレルギー性疾患を包含する広範な疾患および状態に関連している。
【0056】
本明細書で使用される場合、「神経障害」との用語は、ニューロン細胞死および/またはニューロン機能障害またはニューロン機能低下を伴うか、またはそれらに関連すると考えられるか、または実際にそれらを伴うか、またはそれらに関連している疾患または状態を指しそして意図する。例示的なニューロン適応症には、アルツハイマー病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病、イヌ認知機能障害症候群(CCDS)、レーヴィ体病、メンケス病、ウィルソン病、クロイツフェルト−ヤコブ病、ファール病、虚血性もしくは出血性卒中または他の脳出血性発作などの脳循環に関する急性または慢性障害、加齢性記憶障害(AAMI)、軽度認識障害(MCI)、傷害関連軽度認識障害(MCI)、脳振盪後症候群、心的外傷後ストレス障害、アジュバント化学療法、外傷性脳損傷(TBI)、ニューロン死に媒介される眼障害、黄斑変性、加齢性黄斑変性、自閉症スペクトラム障害、アスペルガー症候群およびレット症候群を包含する自閉症、剥脱損傷、脊髄損傷、重症筋無力症、ギラン−バレー症候群、多発性硬化症、糖尿病性神経障害、線維筋痛症、脊髄損傷に関連した神経障害、統合失調症、双極性障害、精神病、不安または鬱病などの神経変性疾患および障害が包含される。
【0057】
本明細書で使用される場合、「ニューロン」との用語は、動物の神経系のいずれかの部分に由来する胚性外胚葉由来の細胞を示す。ニューロンは、神経フィラメントタンパク質、NeuN(ニューロン核マーカー)、MAP2およびIII群チューブリンを包含する、よく特性決定されているニューロン特異的マーカーを発現する。ニューロンとして包含されるものは、例えば、海馬、皮質、中脳ドーパミン作動性、脊髄運動、感覚、交感神経、中隔コリン作動性および小脳ニューロンである。
【0058】
本明細書で使用される場合、「神経突起伸長」または「神経突起活性化」との用語は、既存のニューロンプロセス(例えば、軸索および樹状突起)の拡張および新規ニューロンプロセス(例えば、軸索および樹状突起)の成長または発芽を指す。神経突起伸長または神経突起活性化は、ニューロン連結性を変化させて、新規のシナプスの確立または既存のシナプスのリモデリングをもたらし得る。
【0059】
本明細書で使用される場合、「神経形成」との用語は、多分化ニューロン脳幹細胞としても公知の未分化ニューロン前駆細胞からの新規神経細胞の発生を指す。神経形成は活発に新規ニューロン、星状細胞、グリア、シュバン細胞、乏突起神経膠細胞および/または他の神経系列を発生させる。多くの神経形成がヒト発生の初期に生じるが、これは、寿命の後期まで、特に、成人脳の特定の局所部分において継続する。
【0060】
本明細書で使用される場合、「神経連結性」との用語は、生体におけるニューロン間の連結(シナプス)の数、種類および質に関している。シナプスは、ニューロン間、ニューロンと筋肉との間(「神経筋接合」)およびニューロンと、内臓、内分泌腺などを包含する他の生体構造との間に形成される。シナプスは、ニューロンが化学的または電気的シグナルを相互に、および非神経細胞、筋肉、組織および臓器に伝達する特殊構造である。神経連結性に影響を及ぼす化合物は、新規シナプスの確立により(例えば、神経突起伸長または神経突起活性化により)、または既存のシナプスの変化もしくはリモデリングにより影響を及ぼす。シナプスリモデリングは、特定のシナプスで伝達されるシグナルの質、強度またはタイプの変化を指す。
【0061】
本明細書で使用される場合、「神経障害」との用語は、初感染巣により開始または誘発される神経系の運動、感覚および自律ニューロンの機能および/または構造の変化または神経系の他の障害により特徴付けられる障害を指す。末梢神経障害のパターンには、多発性神経障害、単神経障害、多発性単神経炎および自律性神経障害が包含される。最も共通する形態は、多くの場合に下肢を冒す(対称性)末梢多発性神経障害である。神経根障害は、脊髄神経根に関するが、末梢神経もまた関与している場合には、神経根神経障害との用語が使用される。神経障害の形態は、原因、主な線維関与のサイズ、例えば、大線維または小線維末梢神経障害によってさらに分類することができる。中枢神経障害性疼痛が、脊髄損傷、多発性硬化症および一部の卒中、さらに線維筋痛症では起こり得る。神経障害は、虚弱、自律神経変化および感覚変化の様々な組合せに関連し得る。筋肉体積または線維束性収縮の喪失、筋肉の特定の微細な単収縮もまた見ることができる。感覚的症状には、知覚喪失および疼痛を包含する「陽性」現象が包含される。神経障害は、糖尿病(例えば、糖尿病性神経障害)、線維筋痛症、多発性硬化症、および帯状ヘルペス感染を包含する様々な障害に、さらに脊髄損傷および他のタイプの神経損傷に関連している。
【0062】
本明細書で使用される場合、「アルツハイマー病」との用語は、進行性記憶欠損、錯乱、行動問題、身の回りの世話ができないこと、漸進的身体悪化および最終的には死により臨床的に特徴付けられる変性脳障害を指す。組織学的には、疾患は、連合皮質、大脳辺縁系および基底核で主に見出される神経炎プラークにより特徴付けられる。これらプラークの主な成分は、βアミロイド前駆体タンパク質(βAPPまたはAPP)の分解産物であるアミロイドβペプチド(Aβ)である。APPは、I型膜貫通糖タンパク質であり、これは、大きな異所性N末端ドメイン、膜貫通ドメインおよび小さな細胞質内C末端テールを含有する。染色体21上の単一APP遺伝子の転写の別のスプライシングは、アミノ酸の数が異なる複数のアイソフォームをもたらす。Aβが、アルツハイマー病の神経病理において中心的な役割を有すると思われている。疾患の家族性形態は、APPでの突然変異およびプレセニリン遺伝子に関連している(Tanziら、1996年、Neurobiol. Dis.、3巻:159〜168頁;Hardy、1996年、Ann. Med.、28巻:255〜258頁)。これらの遺伝子での疾患関連突然変異は、アミロイドプラーク中で見られる主な形態であるAβの42アミノ酸形態の産生を高める。ミトコンドリア機能不全もまた、アルツハイマー病の重要な要素であると報告されている(Bubberら、Mitochondrial abnormalities in Alzheimer brain: Mechanistic Implications、Ann Neurol.、2005年、57巻(5号)、695〜703頁;Wangら、Insights into amyloid−β−induced mitochondrial dysfunction in Alzheimer disease、Free Radical Biology & Medicine、2007年、43巻、1569〜1573頁;Swerdlowら、Mitochondria in Alzheimer’s disease、Int. Rev. Neurobiol.、2002年、53巻、341〜385頁;およびReddyら、Are mitochondria critical in the pathogenesis of Alzheimer’s disease?、Brain Res Rev. 2005年、49巻(3号)、618〜32頁)。ミトコンドリア機能不全は、ニューロン機能(神経伝達物質合成および分泌を包含する)および生存力と因果関係を有すると提案されている。したがって、ミトコンドリアを安定化する化合物は、アルツハイマー患者に有益な影響を及ぼし得る。
【0063】
本明細書で使用される場合、「ハンチントン病」との用語は、不随意運動、認識障害または認識機能の喪失および幅広いスペクトルの行動障害などの症状により臨床的に特徴付けられる致死性神経障害を指す。ハンチントン病に関連して共通する運動症状には、舞踏病(不随意性の身もだえおよび痙攣)、ぎこちなさならびに進行性の歩行、会話(例えば、不明瞭言語を示す)および嚥下能力の喪失が包含される。ハンチントン病の他の症状には、知能速度、注意および短期間記憶の喪失などの認識症状ならびに/または、人格、鬱病、被刺激性、情動爆発および無関心の幅広い変化にわたり得る行動症状が包含され得る。臨床症状は典型的には、40代または50代に現れる。ハンチントン病は、荒廃性で、往々にして長期の病気であり、症状の発症後約10から20年で通常は死亡する。ハンチントン病は、突然変異ハンチンチンタンパク質と称される異常なタンパク質をコードする突然変異または異常な遺伝子を介して遺伝する;突然変異ハンチンチンタンパク質は、脳の多くの様々な領域でニューロン変性をもたらす。変性は、運動の整合を包含する多くの重要な機能を制御する基底核、脳内深部の構造に位置するニューロンならびに、思考、知覚および記憶を制御する脳または皮質の外側表面に位置するニューロンを焦点としている。
【0064】
「筋萎縮性側索硬化症」または「ALS」は本明細書では、上位運動ニューロン(脳内の運動ニューロン)および/または下位運動ニューロン(脊髄内の運動ニューロン)に影響を及ぼし、運動ニューロン死をもたらす進行性の神経変性疾患を示すために使用されている。本明細書で使用される場合、「ALS」との用語は、これらに限られないが、古典的ALS(典型的には下位および上位運動ニューロンの両方に影響を及ぼす)、原発性側索硬化症(PLS、典型的には、上位運動ニューロンのみに影響を及ぼす)、進行性球麻痺(PBPまたは球発症、典型的には、嚥下、咀嚼および会話の困難で始まるALSバージョン)、進行性筋萎縮(PMA、典型的には、下位運動ニューロンのみに影響を及ぼす)および家族性ALS(ALSの遺伝性バージョン)を包含する、当分野で公知のALSの分類すべてを包含する。
【0065】
「パーキンソン病」との用語は、本明細書で使用される場合、限定ではないが、下記の症状のうちの1種または複数:安静振戦、歯車様硬直、運動緩慢、姿勢反射障害、1ドーパ治療に対する良好な応答を有する症状、顕著な眼球運動麻痺の不在、小脳または錐体徴候、筋萎縮、総合運動障害および/または失語症などのパーキンソン病に関連する1つまたは複数の症状を個体が、経験している任意の医学的状態を指す。具体的な実施形態では、本発明を、ドーパミン作動性機能不全関連障害を治療するために利用することができる。具体的な実施形態では、パーキンソン病の個体は、パーキンソン病に関連するシヌクレイン、パーキンまたはNURR1核酸に突然変異または多型現象を有する。一実施形態では、パーキンソン病の個体は、ドーパミン作動性ニューロンの発達および/または生存を調節する核酸の発現不良もしくは低下または核酸の突然変異を有する。
【0066】
本明細書で使用される場合、「イヌ認知機能障害症候群」または「CCDS」との用語は、冒されたイヌの正常に機能する能力に影響を及ぼす多発性認識障害により特徴付けられる精神機能の加齢性低下を指す。CCDSに関連する認識能力の低下は、新形成、感染、感覚障害または臓器不全などの全身的医学的状態には全く帰すことができない。イヌなどのイヌ族におけるCCDSの診断は通常、行動および医学的履歴ならびに他の疾患プロセスと関連のないCCDSの臨床症状の存在に完全に基づく除外診断である。加齢性の行動変化の飼い主による観察が、家庭内のイヌが加齢した際のCCDSの可能性のある発症を検出するために使用される実際的な手段である。いくつかの実験室認識タスクを、CCDSの診断を補助するために使用することができ、その際、血球算定、化学薬品パネルおよび検尿を、CCDSの臨床症状を模倣し得る他のベースとなる疾患を除外するために使用することができる。CCDSの症状には、家庭イヌでは、見当識障害および/または錯乱により発現し得る記憶喪失、家族との相互作用および/または挨拶行動の低下または変化、睡眠起床サイクルの変化、活発レベルの低下およびハウストレーニングの喪失または往々にして、不適切な排泄が包含される。CCDSを患ったイヌは、次の臨床または行動症状のうちの1つまたは複数を示し得る:食欲低下、周囲への意識の低下、熟知している場所、ヒトもしくは他の動物を認識する能力の低下、聴力の低下、階段の上り下り能力の低下、1匹でいることに対する許容性の低下、強迫行動または反復行動もしくは癖、旋回、振戦またはふるえの進行、見当識障害、活性レベルの低下、異常な睡眠起床サイクル、ハウストレーニングの喪失、家族に対する応答性の低下または変化および挨拶行動の低下または変化。CCDSは、冒されたイヌの健康および幸福に劇的に影響を及ぼし得る。さらに、CCDSのペットにより示される関係は、疾患の重症度が進むにつれ、またその症状がより重症になるにつれて、甲斐のないものとなり得る。
【0067】
本明細書で使用される場合、「加齢性記憶障害」または「AAMI」との用語は、加齢プロセスおよび進行性変性認知症を7つの主なステージで区別するGlobal Deterioration Scale(GDS)(Reisbergら、(1982年)Am. J. Psychiatry 139巻:1136〜1139頁)でGDSステージ2と同定され得る状態を指す。GDSの第1ステージは、任意の年齢の個体が認識障害の自覚的愁訴も、障害の客観的証拠も有さないステージである。これらのGDSステージ1の個体は、正常と考えられる。GDSの第2ステージは、5年または10年前にはできたのに名前が思い出せない、または5年または10年前にはできたのに、置いたものの場所が思い出せないなどの記憶および認識機能の困難を訴える一般に高齢者に当てはまる。これらの主観的愁訴は、他の正常な高齢者でも非常に一般的であると思われる。AAMIは、正常で、主観的な愁訴がない、即ち、GDSステージ1の高齢者とは神経生理学的に異なり得るGDSステージ2のヒトを指す。例えば、AAMI被験体は、コンピューター分析EEGにおいて、GDSステージ1の高齢者よりも高い電気生理学的遅延を有することが判明している(Prichep、John、Ferris、Reisbergら(1994年)Neurobiol. Aging 15巻:85〜90頁)。
【0068】
本明細書で使用される場合、「軽度認識障害」または「MCI」との用語は、正常な加齢性劣化に典型的であるよりも、認識機能においてより顕著な変質により特徴付けられる認識障害のタイプを指す。結果として、MCIの高齢または加齢患者は、複雑な日常仕事および学習を行うのに正常よりも困難を有するが、アルツハイマー病、または認知症を場合によってはもたらす他の同様の神経変性障害の患者に典型的な正常な社会的、日常的および/または専門的機能を行うことの無能力は伴わない。MCIは、認識、記憶および機能における難解で臨床的には明白な欠損、特に、アルツハイマー病または他の認知症の診断での基準を十分に満たすほどではない他の障害により特徴付けられる。MCIはまた、神経傷害(即ち、脳振盪後症候群などを包含する戦場傷害など)、神経毒性治療(即ち、「ケモブレイン」などをもたらすアジュバント化学療法)などのある種のタイプの傷害から生じた認識障害ならびに卒中、虚血、出血性発作、鈍力外傷などから生じる軽度認識障害とは別で異なる身体的傷害または他の神経変性から生じた組織損傷として本明細書では定義される傷害関連MCIを包含する。
【0069】
本明細書で使用される場合、「外傷性脳損傷」または「TBI」との用語は、殴打もしくは衝撃または貫通性頭部損傷などの突然の外傷により生じ、機能を破壊するか、脳に損傷を与える脳損傷を指す。TBIの症状は、軽度から中度、重度まで変動してよく、多くの認識(言語およびコミュニケーション、情報処理、記憶ならびに知覚技能の不全)、身体的(移動、バランス、協調、繊細な運動技能、強度および耐久性)および心理的技能に著しく影響を及ぼし得る。
【0070】
「ニューロン死媒介眼疾患」は、ニューロンの死が全体的にまたは一部関与している眼疾患を意図している。疾患は、光受容体の死滅に関係していることがある。疾患は、網膜細胞の死滅に関係していることがある。疾患は、アポトーシスによる眼神経死に関係していることがある。特定のニューロン死に媒介される眼疾患には、これらに限られないが、黄斑変性、緑内障、色素性網膜炎、先天性定常夜盲症(小口病)、小児期発生重症網膜形成異常、レーバー先天性黒内障、バルデー−ビードル症候群、アッシャー症候群、視神経神経障害に由来する盲目、レーバー遺伝性視神経神経障害、色盲およびハンゼン−ラルソン−バーグ症候群が包含される。
【0071】
本明細書で使用される場合、「黄斑変性」との用語は、これらに限られないが、ブルッフ膜、脈絡膜、神経性網膜および/または網膜色素上皮の異常に関連した中心視覚の進行性の喪失により特徴付けられる疾患を包含する、当分野で公知の黄斑変性のすべての形態および分類を包含する。したがってこの用語は、加齢性黄斑変性(ARMD)、さらに、一部では、0〜9才で検出され得るより稀な早期発症形成異常などの障害を包含する。他の黄斑障害には、ノースカロライナ黄斑形成異常、ソーズビー基底部形成異常、シュタルガルト病、紋様形成異常、ベスト病およびマラチアレベンティニーズ(Malattia Leventinese)が包含される。
【0072】
本明細書で使用される場合、「自閉症」との用語は、社会的相互作用およびコミュニケーションを損ない、限定的および反復性行動をもたらし、典型的には、乳児期または幼児期の間に現れる脳発達障害を指す。認識および行動欠陥は、一部では神経結合の変化から生じていると考えられる。自閉症は、関連障害を包含し、時には、「自閉症スペクトラム障害」、ならびにアスペルガー症候群およびレット症候群と称される。
【0073】
本明細書で使用される場合、「神経傷害」または「神経損傷」との用語は、剥離傷害(即ち、1つまたは複数の神経が裂けているか、または切れている)または脊髄損傷(即ち、脳へ、また脳から感覚および運動シグナルを運ぶ白質または有髄線維路に対する損傷)などの神経に対する身体的損傷を指す。脊髄損傷は、身体的外傷(即ち自動車事故、スポーツ障害など)、脊柱への腫瘍衝突、脊椎破裂などの発達障害などを包含する多くの原因から生じ得る。
【0074】
本明細書で使用される場合、「重症筋無力症」または「MG」との用語は、骨格筋の筋神経接合部でのアセチルコリン受容体の免疫媒介喪失に起因する非認識神経筋障害を指す。臨床的には、MGは典型的には初めに、約2/3の患者において、最も共通しては眼球外筋肉での不定期の筋衰弱として現れる。これらの当初の症状は最終的に悪化し、垂下眼瞼(下垂症)および/または復視(二重視)をもたらし、往々にして、患者は医学的注意を求めることとなる。最終的には、多くの患者で、毎週、毎日またはさらにもっと頻繁に変動し得る全身筋肉衰弱が進行する。全身MGは往々にして、表情、咀嚼、会話、嚥下および呼吸を制御する筋肉を冒し、治療が最近になって前進するまでは、呼吸不全が、最も多い死因であった。
【0075】
本明細書で使用される場合、「ギラン−バレー症候群」との用語は、身体の免疫系が末梢神経系の部分を攻撃する非認識障害を指す。この障害の第1の症状には、様々な程度の脚の衰弱または刺痛感覚が包含される。多くの場合に、衰弱および異常な感覚は、腕および上半身に広がる。これらの症状は、ある種の筋肉が全く使えなくなるまで強度を増すことがあり、重症の場合には、患者はほぼ全身が麻痺する。これらの場合、障害は、生命を脅かし、呼吸を、時には血圧または心拍を妨害することもあり、医学的緊急事態と考えられる。しかしながら、一部は、ある程度の衰弱を保ち続けるものの、多くの患者は、最も重症のケースのギラン−バレー症候群であっても回復する。
【0076】
本明細書で使用される場合、「多発性硬化症」または「MS」との用語は、免疫系が中枢神経系(CNS)を攻撃して、ニューロンの脱髄をもたらす自己免疫状態を指す。これは、その多くが非認識的であり、往々にして身体障害まで進行する数多くの症状をもたらし得る。MSは、白質として公知の脳領域および脊髄を冒す。白質細胞は、プロセシングが行われる灰白質領域と残りの身体との間でシグナルを運搬する。より具体的には、MSは、ニューロンが電気的シグナルを運ぶのを助けるミエリン鞘として公知の脂肪層の作製および維持を担う細胞である乏突起神経膠細胞を破壊する。MSは、ミエリンの薄化または完全な喪失および、頻繁ではないが、ニューロンの伸張または軸索の切断(横断)をもたらす。ミエリンが失われると、ニューロンは、もはや有効にその電気的シグナルを伝えることができない。大抵のどの神経症状も、この疾患には随伴し得る。不連続な発作で生じる(再発形態)が、または徐々に時間をかけて蓄積して生じる(進行形態)新規の症状と共に、MSは複数の形態を取る。多くのヒトは、再発−軽減MSと初めは診断されるが、数年後には二次進行性MS(SPMS)を発症する。発作と発作の間に、症状が完全に消えることもあるが、永続的な神経問題が往々にして、特に疾患が進行するにつれて存続する。
【0077】
本明細書で使用される場合、「統合失調症」との用語は、1種または複数の陽性症状(例えば、妄想および幻覚)および/または陰性症状(例えば、情動鈍化および興味の欠如)および/または解体性症状(例えば、解体性思考および会話または解体性知覚および行動)により特徴付けられる慢性精神障害を指す。統合失調症には、本明細書で使用される場合、これらに限られないが、緊張型、破瓜型、解体型、妄想型、残存型または未分化型統合失調症および欠陥症候群および/またはAmerican Psychiatric Association: Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders、4版、Washington D. C.、2000年またはInternational Statistical Classification of Diseases and Related Health Problemsに記載されているものまたは別段に当業者に公知のものを包含する当分野で公知の統合失調症のすべての形態および分類が包含される。
【0078】
本明細書で使用される場合、「老化保護活性」または「老化保護物質」は、生命を脅かすものではないが、老化プロセスに関連し、高齢者に典型的である病理または状態の量および/または強度レベルを低下させることを介して、老化を遅くし、および/または寿命を延ばし、および/または生活の質を向上もしくは改善する生物学的活性を意味する。命を脅かすものではないが、老化プロセスに関連している病理または状態には、失明(白内障)、皮膚の毛が生えている外皮の悪化(脱毛症)および筋肉細胞および/または脂肪細胞の死による加齢性体重減少などの病理または状態が包含される。
【0079】
本明細書で使用される場合、「アレルギー性疾患」は、マスト細胞および好塩基球およびIgE免疫グロブリンの産生が過剰に活性化して極度の炎症性応答が生じることにより特徴付けられる免疫系の障害を指す。これは、アレルゲンとして公知の環境物質に対する過敏の形態を示し、後天性疾患である。一般的なアレルギー反応には、湿疹、蕁麻疹、枯草熱、喘息、食物アレルギーならびにスズメバチおよびミツバチなどの刺す昆虫の毒液に対する反応が包含される。アレルギー性反応は、ヒスタミンの過剰放出を随伴し、したがって、抗ヒスタミン剤で治療することができる。
【0080】
本明細書で使用される場合、「併用療法」は、2種以上の異なる化合物を包含する療法を意味する。したがって、一態様では、本明細書で詳述された化合物および他の化合物を含む併用療法を提供する。一部の変形形態では、併用療法は場合によって、1種または複数の薬学的に許容できる担体または賦形剤、非薬学的活性化合物および/または不活性物質を包含する。様々な実施形態において、併用療法での治療は、本発明の単一化合物単独の投与と比較して、付加的またはさらには相乗的(例えば、付加的より高い)結果をもたらし得る。一部の実施形態では、個別の療法で一般的に使用される量と比較して、より少ない量の各化合物を、併用療法の一部として使用する。好ましくは、個々の化合物のいずれかを単独で使用するよりも、併用療法を使用すると、同じか、またはより高い治療的利点が達成される。一部の実施形態では、個々の化合物または療法で一般的に使用される量よりも少ない量(例えば、より少ない用量またはより頻度の少ない投与スケジュール)の化合物を併用療法で使用して、同じか、またはより高い治療的利点が達成される。好ましくは、少量の化合物の使用は、化合物に関連した1つまたは複数の副作用の数、重症度、頻度および/または期間の低減をもたらす。
【0081】
本明細書で使用される場合、「有効量」との用語は、有効性および毒性のそのパラメーターと組み合わせて、さらに、現役の専門家の知識を基に、所定の治療形態において有効であるはずの本発明の化合物の量を意図している。当分野で理解される通り、有効量は、1つまたは複数の用量であってよい。即ち、単回用量または多回用量が、所望の治療終点を達成するために必要なことがある。有効量は、1つまたは複数の治療剤を投与する場合に考慮することができ、1種または複数の他の薬剤と組み合わせて、所望または有益な結果を達成し得るか達成する場合には、単一の薬剤を、有効量で投与することも考慮され得る。任意の同時投与化合物の適切な用量は場合によって、化合物の組合せ作用(例えば、付加的または相乗的作用)により、少なくなり得る。
【0082】
本明細書で使用される場合、「単位剤形」は、単位用量として適している物理的に別々の単位を指し、この際、各単位は、所望の治療作用を生じさせるために算出された予め決定された量の活性成分を必要な医薬担体と共に含有する。単位剤形は、単独または併用療法を含有し得る。
【0083】
本明細書で使用される場合、「制御放出」との用語は、薬物の放出が即時的でない薬物含有製剤またはそのフラクションを指し、即ち、「制御放出」製剤では、投与は、吸収プールへの薬物の即時放出をもたらさない。この用語は、長期間にわたって薬物化合物を徐々に放出するように設計されたデポー製剤を包含する。制御放出製剤には、幅広い様々な薬物送達系が包含され得、その際、通常、薬物化合物を、所望の放出特性(例えば、pH依存性または非pH依存性溶解性、様々な度合いの水溶性など)を有する担体、ポリマーまたは他の化合物と混合することおよび所望の送達経路に従って混合物を製剤(例えば、コーティングされたカプセル、インプラント可能なレザバー、注射可能な液剤を含有する生分解性カプセルなど)することを含む。
【0084】
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容できる」または「薬理学的に許容できる」とは、生物学的に、または別段に望ましくないものではない材料を意味し、例えば、重大な望ましくない生物学的作用を何らもたらすことなく、または含有されている組成物の他の何らかの成分と有害に相互作用することなく、その材料を、患者に投与される医薬組成物に組み込むことができる。薬学的に許容できる担体または賦形剤は好ましくは、毒性試験および製造試験の必要とされる基準を満たしており、および/または米国食品医薬品局により作成されたInactive Ingredient Guideに包含されている。
【0085】
「薬学的に許容できる塩」は、遊離(非塩)化合物の生物学的活性の少なくとも一部を保持しており、個体に薬物または医薬品として投与することができる塩である。このような塩には例えば:(1)塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など無機酸で形成されたか;または酢酸、シュウ酸、プロピオン酸、コハク酸、マレイン酸、酒石酸などの有機酸で形成された酸付加塩;(2)親化合物中に存在する酸性プロトンが金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたはアルミニウムイオンにより置き換えられるか、有機塩基と配位して形成される塩が包含される。許容できる有機塩基には、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが包含される。許容できる無機塩基には、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどが包含される。薬学的に許容できる塩は、製造プロセスにおいてその場で、または別に、精製された本発明の化合物をその遊離酸または塩基の形態で、それぞれ適切な有機または無機塩基または酸と反応させて、こうして生じた塩を後続の精製の間に単離することにより調製することができる。薬学的に許容できる塩との言及には、その溶媒付加形態または結晶形態、特に溶媒和物または多形体が包含されることは理解されるべきである。溶媒和物は、化学量論的または非化学量論的量の溶媒を含有し、往々にして、結晶化のプロセスの間に形成される。水和物は、溶媒が水である場合に形成され、またはアルコラートは、溶媒がアルコールである場合に形成される。多形体は、化合物の同じ元素組成を異なる結晶充填配置であるものを包含する。多形体は通常、異なるX線回折パターン、赤外スペクトル、融点、密度、硬度、結晶外形、光学的および電気的特性、安定性ならびに溶解性を有する。再結晶化溶媒、結晶化速度、貯蔵温度などの様々な因子が、支配的な単結晶形態をもたらし得る。
【0086】
「賦形剤」との用語は、本明細書で使用される場合、活性成分として本発明の化合物を含有する錠剤などの薬物または医薬品の製造で使用することができる不活性または非活性な物質を意味する。制限はないが、結合剤、崩壊剤、コーティング、圧縮/カプセル封入助剤、クリームもしくはローション、滑剤、非経口投与用の液剤、咀嚼剤用の物質、甘味剤もしくは香料、懸濁化/ゲル化剤または湿潤顆粒化剤として使用される任意の物質を包含する様々な物質が、賦形剤との用語には包含され得る。結合剤には、例えば、カルボマー、ポビドン、キサンタンゴムなどが包含され;コーティングには、例えば、酢酸フタル酸セルロース、エチルセルロース、ゲランゴム、マルトデキストリン、腸溶コーティングなどが包含され;圧縮/カプセル封入助剤には、例えば、炭酸カルシウム、デキストロース、フルクトースdc(dc=「直接圧縮可能」)、蜂蜜dc、ラクトース(無水または一水和物;場合によって、アスパルテーム、セルロースまたは微結晶性セルロースと組み合わせて)、デンプンdc、スクロースなどが包含され;崩壊剤には、例えば、クロスカルメロースナトリウム、ゲランゴム、ナトリウムデンプングリコレートなどが包含され;クリームまたはローションには、例えば、マルトデキストリン、カラゲナンなどが包含され;滑剤には、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウムなどが包含され;咀嚼剤用の物質には、例えば、デキストロース、フルクトースdc、ラクトース(一水和物、場合によって、アスパルテームまたはセルロースと組み合わせて)などが包含され;懸濁化/ゲル化剤には、例えば、カラゲナン、グリコール酸デンプンナトリウム、キサンタンゴムなどが包含され;甘味剤には、例えば、アスパルテーム、デキストロース、フルクトースdc、ソルビトール、スクロースdcなどが包含され;湿潤顆粒化剤には、例えば、炭酸カルシウム、マルトデキストリン、微結晶性セルロースなどが包含される。
【0087】
「アルキル」は、飽和の直鎖、分枝鎖または環式一価炭化水素構造およびその組合せを指し、それを包含する。特定のアルキル基は、1から20個の炭素原子を有するもの(「C
1〜C
20アルキル」)である。より特定のアルキル基は、1から8個の炭素原子を有するもの(「C
1〜C
8アルキル」)である。特定の数の炭素を有するアルキル基が挙げられている場合、その数の炭素を有するすべての幾何異性体が包含および記載されていることが意図されている;したがって、例えば、「ブチル」は、n−ブチル、sec−ブチル、iso−ブチル、tert−ブチルおよびシクロブチルを包含することが意味されており;「プロピル」はn−プロピル、iso−プロピルおよびシクロプロピルを包含する。この用語は、メチル、t−ブチル、n−ヘプチル、オクチル、シクロヘキシルメチル、シクロプロピルなどの基により例示される。シクロアルキルは、アルキルのサブセットであり、シクロヘキシルなどの1個の環またはアダマンチルなどの複数の環からなってよい。1個より多くの環を含むシクロアルキルは、縮合、スピロまたは架橋またはその組合せであってよい。縮合環系では、1個または複数の環がアリールまたはヘテロアリールであってよい。少なくとも1個の環が芳香族である1個より多くの環を有するシクロアルキルは、親構造と非芳香族環の位置で、または芳香族環の位置のいずれかで結合していてよい。一変形形態では、少なくとも1個の環が芳香族である1個より多くの環を有するシクロアルキルは、親構造に、非芳香族環の位置で結合している。好ましいシクロアルキルは、3から13個の環炭素原子を有する飽和環式炭化水素である。より好ましいシクロアルキルは、3から7個の環炭素原子を有する飽和環式炭化水素(「C
3〜C
7シクロアルキル」)である。シクロアルキル基の例には、アダマンチル、デカヒドロナフタレニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルなどが包含される。
【0088】
「アルキレン」は、アルキルと同じであるが、二価を有する基を指す。アルキレンの例には、エチレン(−CH
2CH
2−)およびプロピレン(−CH
2CH
2CH
2−)が包含される。
【0089】
「アルケニル」は、少なくとも1個のオレフィン不飽和の部位を有し(即ち、少なくとも1個の式C=Cの部分を有する)、好ましくは、2から10個の炭素原子、より好ましくは、2から8個の炭素原子を有する不飽和炭化水素基を指す。アルケニルの例には、これらに限られないが、−CH
2−CH=CH−CH
3および−CH
2−CH
2−シクロヘキセニルが包含され、ここで、後者の例のエチル基は、シクロヘキセニル部分に、環の任意の利用可能な位置で結合し得る。
【0090】
「アルキニル」は、少なくとも1個のアセチレン不飽和の部位を有し(即ち、少なくとも1個の式C=Cの部分を有する)、好ましくは、2から10個の炭素原子、より好ましくは、3から8個の炭素原子を有する不飽和炭化水素基を指している。
【0091】
「置換アルキル」は、これらに限られないが、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アシルアミノ、置換または非置換アミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アラルキル、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、オキソ、カルボニルアルキレンアルコキシなどの置換基を包含する、1から5個の置換基を有するアルキル基を指す。
【0092】
「置換アルケニル」は、これらに限られないが、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アシルアミノ、置換または非置換アミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アラルキル、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、オキソ、カルボニルアルキレンアルコキシなどの置換基を包含する、1から5個の置換基を有するアルケニル基を指す。
【0093】
「置換アルキニル」は、これらに限られないが、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アシルアミノ、置換または非置換アミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アラルキル、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、オキソ、カルボニルアルキレンアルコキシなどの基を包含する、1から5個の置換基を有するアルキニル基を指す。
【0094】
「アシル」は、基H−C(O)−、アルキル−C(O)−、置換アルキル−C(O)−、アルケニル−C(O)−、置換アルケニル−C(O)−、アルキニル−C(O)−、置換アルキニル−C(O)−、アリール−C(O)−、置換アリール−C(O)−、ヘテロアリール−C(O)−、置換ヘテロアリール−C(O)−、複素環式−C(O)−および置換複素環式−C(O)−を指し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式および置換複素環式は、本明細書で定義される通りである。
【0095】
「アシルオキシ」は、基H−C(O)O−、アルキル−C(O)O−、置換アルキル−C(O)O−、アルケニル−C(O)O−、置換アルケニル−C(O)O−、アルキニル−C(O)O−、置換アルキニル−C(O)O−、アリール−C(O)O−、置換アリール−C(O)O−、ヘテロアリール−C(O)O−、置換ヘテロアリール−C(O)O−、複素環式−C(O)O−および置換複素環式−C(O)O−を指し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式および置換複素環式は、本明細書で定義される通りである。
【0096】
「複素環」、「複素環式」または「ヘテロシクリル」は、単一の環または複数の縮合環を有し、1から10個の環炭素原子および窒素、イオウまたは酸素などの1から4個の環ヘテロ原子を有する、飽和または不飽和の非芳香族基を指す。1個より多くの環を含む複素環は、縮合、スピロもしくは架橋またはその任意の組合せであってよい。縮合環系では、1個または複数の環がアリールまたはヘテロアリールであってよい。少なくとも1個の環が芳香族である1個より多くの環を有する複素環は、親構造と、非芳香族環の位置でまたは芳香族環の位置いずれかで結合していてよい。一変形形態では、少なくとも1個の環が芳香族である1個より多くの環を有する複素環は、親構造に、非芳香族環の位置で結合している。
【0097】
「置換複素環式」または「置換ヘテロシクリル」は、これらに限られないが、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アシルアミノ、置換または非置換アミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換アラルキル、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、オキソ、カルボニルアルキレンアルコキシなどの置換基を包含する1から3個の置換基で置換されている複素環基を指す。一変形形態では、置換複素環は、追加の環で置換されている複素環であり、ここで、追加の環は、芳香族または非芳香族であってよい。
【0098】
「アリール」または「Ar」は、単一の環(例えば、フェニル)または、縮合している環は芳香族でも芳香族でなくてもよい縮合多環(例えば、ナフチルまたはアントリル)を有する不飽和芳香族炭素環式基を指す。一変形形態では、アリール基は、6から14個の環炭素原子を含有する。少なくとも1個の環が非芳香族である1個より多くの環を有するアリール基は、親構造に、芳香族環の位置で、または非芳香族環の位置いずれかで結合している。一変形形態では、少なくとも1個の環が非芳香族である1個より多くの環を有するアリール基は親構造に、芳香族環の位置で結合している。
【0099】
「ヘテロアリール」または「HetAr」は、2から10個の環炭素原子および、これらに限られないが窒素、酸素およびイオウなどのヘテロ原子を包含する少なくとも1個の環ヘテロ原子を有する不飽和芳香族炭素環式基を指す。ヘテロアリール基は、単一の環(例えば、ピリジル、フリル)または、縮合している環は芳香族でもよいし芳香族でなくてもよい縮合多環(例えば、インドリジニル、ベンゾチエニル)を有し得る。少なくとも1個の環が非芳香族である1個より多くの環を有するヘテロアリール基は親構造に、芳香族環の位置で、または非芳香族環の位置いずれかで結合していてよい。一変形形態では、少なくとも1個の環が非芳香族である1個より多くの環を有するヘテロアリール基は親構造に、芳香族環の位置で結合している。
【0100】
「置換アリール」は、これらに限られないが、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アシルアミノ、置換または非置換アミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アラルキル、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、オキソ、カルボニルアルキレンアルコキシなどの基を包含する、1から5個の置換基を有するアリール基を指す。
【0101】
「置換ヘテロアリール」は、これらに限られないが、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アシルアミノ、置換または非置換アミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アラルキル、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、オキソ、カルボニルアルキレンアルコキシなどの基を包含する、1から5個の置換基を有するヘテロアリール基を指す。
【0102】
「アラルキル」は、アリール部分がアルキル基に結合していて、アラルキル基が親構造に、アリール基またはアルキル基で結合していてよい基を指す。好ましくは、アラルキルは親構造に、アルキル部分を介して結合している。「置換アラルキル」は、アリール部分が置換アルキル基に結合していて、アラルキル基が親構造にアリール基またはアルキル基で結合していてよい基を指す。
【0103】
「アルコキシ」は、基アルキル−O−を指し、これには、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、iso−プロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキソキシ、1,2−ジメチルブトキシなどが包含される。同様に、アルケニルオキシは、基「アルケニル−O−」を指し、アルキニルオキシは、基「アルキニル−O−」を指す。「置換アルコキシ」は、置換アルキル−Oの基を指す。
【0104】
「非置換アミノ」は、基−NH
2を指す。
【0105】
「置換アミノ」は、基−NR
aR
bを指し、ここで、(a)R
aおよびR
b基はそれぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式、置換複素環式からなる群から選択されるが、但し、両方のR
aおよびR
b基がHではないことを条件とし;または(b)R
aおよびR
bは窒素原子と一緒に結合して、複素環式または置換複素環式環を形成しているかのいずれかである。
【0106】
「アシルアミノ」は、基−C(O)NR
aR
bを指し、ここで、R
aおよびR
bは独立に、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式、置換複素環式からなる群から選択されるか、またはR
aおよびR
b基は、窒素原子と一緒に結合して、複素環式または置換複素環式を形成しているかのいずれかである。
【0107】
「アミノカルボニルアルコキシ」は、基−NR
aC(O)OR
bを指し、ここで、R
aおよびR
b基はそれぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式および置換ヘテロシクリルからなる群から選択される。
【0108】
「アミノアシル」は、基−NR
aC(O)R
bを指し、ここで、R
aおよびR
b基はそれぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式または置換複素環式からなる群から選択される。好ましくは、R
aは、Hまたはアルキルである。
【0109】
「アミノスルホニル」は、基−NRSO
2−アルキル、−NRSO
2置換アルキル、−NRSO
2−アルケニル、−NRSO
2−置換アルケニル、−NRSO
2−アルキニル、−NRSO
2−置換アルキニル、−NRSO
2−アリール、−NRSO
2−置換アリール、−NRSO
2−ヘテロアリール、−NRSO
2−置換ヘテロアリール、−NRSO
2−複素環式および−NRSO
2−置換複素環式を指し、ここで、Rは、Hまたはアルキルであり、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書で定義される通りである。
【0110】
「スルホニルアミノ」は、基−SO
2NH
2、−SO
2NR−アルキル、−SO
2NR−置換アルキル、−SO
2NR−アルケニル、−SO
2NR−置換アルケニル、−SO
2NR−アルキニル、−SO
2NR−置換アルキニル、−SO
2NR−アリール、−SO
2NR−置換アリール、−SO
2NR−ヘテロアリール、−SO
2NR−置換ヘテロアリール、−SO
2NR−複素環式および−SO
2NR−置換複素環式(ここで、Rは、Hまたはアルキルである)または−SO
2NR
2(ここで、2個のR基は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、複素環式または置換複素環式を形成している)を指す。
【0111】
「スルホニル」は、基−SO
2−アルキル、−SO
2−置換アルキル、−SO
2−アルケニル、−SO
2−置換アルケニル、−SO
2−アルキニル、−SO
2−置換アルキニル、−SO
2−アリール、−SO
2−置換アリール、−SO
2−ヘテロアリール、−SO
2−置換ヘテロアリール、−SO
2−複素環式、および−SO
2−置換複素環式を指す。
【0112】
「カルボニルアルキレンアルコキシ」は、基−C(=O)−(CH
2)
n−ORを指し、ここで、Rは、置換もしくは非置換アルキルであり、nは、1から100の整数であり、より好ましくは、nは1から10または1から5の整数である。
【0113】
「ハロ」または「ハロゲン」は、原子番号9から85を有する第17族の元素を指す。好ましいハロ基には、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素のラジカルが包含される。基が1個を超えるハロゲンで置換されている場合、これは、結合しているハロゲン部分の数に対応する接頭辞を使用することにより示すことができ、例えば、ジハロアリール、ジハロアルキル、トリハロアリールなどは、必ずではないが同じハロゲンであってよい2個(「ジ」)または3個(「トリ」)のハロ基で置換されたアリールおよびアルキルを指す。したがって、4−クロロ−3−フルオロフェニルは、ジハロアリールの範囲内である。Hがそれぞれハロ基で置換されているアルキル基は、「ペルハロアルキル」と称される。好ましいペルハロアルキル基は、トリフルオロアルキル(−CF
3)である。同様に、「ペルハロアルコキシ」は、ハロゲンが、アルコキシ基のアルキル部分を構成している炭化水素中の各Hに代わっているアルコキシ基を指す。ペルハロアルコキシ基の例は、トリフルオロメトキシ(−OCF
3)である。
【0118】
「チオアルキル」は、基−S−アルキルを指す。
【0119】
「アルキルスルホニルアミノ」は、基−R
1SO
2NR
aR
bを指し、ここで、R
aおよびR
bは独立に、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式、置換複素環式からなる群から選択されるか、またはR
aおよびR
b基は、窒素原子と一緒に結合して、複素環式環または置換複素環式環を形成してよく、R
1は、アルキル基である。
【0120】
「カルボニルアルコキシ」は、本明細書で使用される場合、基−C(O)O−アルキル、−C(O)O−置換アルキル、−C(O)O−アリール、−C(O)O−置換アリール、−C(O)O−アルケニル、−C(O)O−置換アルケニル、−C(O)O−アルキニル、−C(O)O−置換アルキニル、−C(O)O−ヘテロアリール、−C(O)O−置換ヘテロアリール、−C(O)O−複素環式または−C(O)O−置換複素環式を指す。
【0121】
「ジェミナル」は、同じ原子に結合している2つの部分の間の関係を指している。例えば、基−CH
2−CHR
1R
2において、R
1およびR
2はジェミナルであり、R
1は、R
2に対してジェミナルなR基と称され得る。
【0122】
「ビシナル」は、隣接する原子に結合している2つの部分の間の関係を指している。例えば、基−CHR
1−CH
2R
2において、R
1およびR
2は、ビシナルであり、R
1は、R
2に対してビシナルなR基と称され得る。
【0123】
「実質的に純粋な」化合物の組成は、その組成が15%以下、または好ましくは10%以下、またはより好ましくは5%以下、またはなおより好ましくは3%以下、および最も好ましくは1%以下の不純物を含有することを意味し、この不純物は、異なる立体化学形態の化合物であってよい。例えば、実質的に純粋なS化合物の組成は、その組成が15%以下または10%以下または5%以下または3%以下または1%以下の化合物のR形態を含有することを意味する。
【0124】
本発明の化合物
本発明による化合物を、発明を解決するための手段および添付の特許請求の範囲を包含する本明細書で詳述する。本発明は、ヒスタミン受容体調節剤として記載された化合物の任意およびすべての立体異性体、塩および溶媒和物を包含する本明細書に記載のすべての化合物の使用を包含する。
【0125】
本発明は、式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する:
【0126】
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
1は、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、ペルハロアルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アラルキル、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニルまたはカルボニルアルキレンアルコキシであり;
R
2aおよびR
2bはそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ニトロであるか、またはR
2aおよびR
2bは一緒になって、カルボニル部分を形成しており;
R
3aおよびR
3bはそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アルコキシ、非置換アミノ、置換アミノ、シクロアルキル、アシルアミノまたはアシルオキシであるか、あるいはR
3aおよびR
3bは一緒になって、カルボニル部分を形成しており;
X
7、X
8、X
9およびX
10はそれぞれ独立に、NまたはCR
4であり;
mおよびqは独立に、0または1であり;
R
4はそれぞれ独立に、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、C
1〜C
8アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり;
R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fはそれぞれ独立に、H、ヒドロキシル、C
1〜C
8アルキルであるか、またはそれが結合している炭素およびジェミナルR
8と一緒になって、シクロアルキル部分またはカルボニル部分を形成しており;
R
10aおよびR
10bはそれぞれ独立に、H、ハロ、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ヒドロキシル、アルコキシルであるか、またはR
10aおよびR
10bは一緒になって、カルボニルを形成し;
Qは、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルキル、置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルケニル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、非置換アミノ、置換アミノ、アルコキシ、アミノアシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アミノカルボニルアルコキシまたはアシルアミノであるが、但し、
この化合物は、表1の化合物以外であることを条件とする]。
【0127】
一実施形態では、化合物は、表1または表1aの化合物以外であることを条件とする式(I)の化合物である。
【0128】
一般式(I)の化合物は、新規ヒスタミン受容体調節剤として記載される。本発明の化合物はまた、神経変性疾患を治療する際に使用することもできる。
【0129】
他の変形形態では、本発明は、表1に列挙された任意の化合物を包含する、式(I)の化合物もしくは本明細書に記載の任意の変形形態または本明細書に記載された塩もしくは溶媒和物を包含する。他の変形形態では、本発明は、表1aに列挙された任意の化合物を包含する、式(I)の化合物もしくは本明細書に記載の任意の変形形態または本明細書に記載された塩もしくは溶媒和物を包含する。特定の変形形態では、本発明は、表1に列挙された任意の化合物を包含する、式(I)の化合物もしくは任意の変形形態または本明細書に記載された塩もしくは溶媒和物を本明細書に詳述された通りに使用する方法を包含する。特定の変形形態では、本発明は、表1aに列挙された任意の化合物を包含する、式(I)の化合物もしくは本明細書に記載の任意の変形形態または本明細書に記載された塩もしくは溶媒和物を本明細書に詳述された通りに使用する方法を包含する。
【0130】
【表1-1】
[この文献は図面を表示できません]
【0131】
【表1-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0132】
【表1-3】
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【0133】
【表1-4】
[この文献は図面を表示できません]
【0134】
【表1-5】
[この文献は図面を表示できません]
【0135】
【表1-6】
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【0136】
【表1-7】
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【0137】
【表1-8】
[この文献は図面を表示できません]
【0138】
【表1-9】
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【0139】
【表1-10】
[この文献は図面を表示できません]
【0140】
【表1-11】
[この文献は図面を表示できません]
【0141】
【表1-12】
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【0142】
【表1-13】
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【0143】
【表1-14】
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【0144】
【表1-15】
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【0145】
【表1-16】
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【0146】
【表1-17】
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【0147】
【表1-18】
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【0148】
【表1-19】
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【0149】
【表1-20】
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【0150】
【表1-21】
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【0151】
【表1-22】
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【0152】
【表1-23】
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【0153】
【表1-24】
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【0154】
【表1-25】
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【0155】
【表1-26】
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【0156】
【表1-27】
[この文献は図面を表示できません]
【0157】
【表1-28】
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【0158】
【表1-29】
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【0159】
【表1-30】
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【0160】
【表1-31】
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【0161】
【表1-32】
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【0162】
【表1-33】
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【0163】
【表1-34】
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【0164】
【表1-35】
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【0165】
【表1-36】
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【0166】
【表1-37】
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【0167】
【表1-38】
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【0168】
【表1-39】
[この文献は図面を表示できません]
【0169】
【表1-40】
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【0170】
【表1-41】
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【0171】
【表1-42】
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【0172】
【表1-43】
[この文献は図面を表示できません]
【0173】
【表1-44】
[この文献は図面を表示できません]
【0174】
【表1-45】
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【0175】
【表1-46】
[この文献は図面を表示できません]
【0176】
【表1-47】
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【0177】
【表1-48】
[この文献は図面を表示できません]
【0178】
【表1-49】
[この文献は図面を表示できません]
一変形形態では、化合物は、R
4が置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、アリールオキシまたはアラルキル以外である式(I)の化合物である。一変形形態では、化合物は、R
4が置換もしくは非置換アリール以外である式(I)の化合物である。
【0179】
他の変形形態では、本発明は、表1に列挙された任意の化合物を包含する、式(I)の化合物もしくは本明細書に記載の任意の変形形態または本明細書に記載の塩もしくは溶媒和物を包含する。特定の変形形態では、本発明は、表1に列挙された任意の化合物を包含する、式(I)の化合物もしくは本明細書に記載の任意の変形形態または本明細書に記載の塩もしくは溶媒和物を、本明細書に詳述されている通りに使用する方法を包含する。
【0180】
一変形形態では、本発明は、X
7、X
8、X
9およびX
10の少なくとも1個がCH以外であり、表1中の
【0181】
【化10】
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の化合物以外であることを条件とする式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0182】
一変形形態では、本発明は、(i)m=q=0である場合、Qが、フェニル、ナフチルおよび置換フェニル以外であること;および(ii)その化合物が、表1中の
【0183】
【化11】
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の化合物以外であることを条件とする式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0184】
一変形形態では、本発明は、(i)q=0である場合、CR
3aR
3bがC=Oではないこと;(ii)その化合物が、表1中の
【0185】
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
【0186】
【化13-1】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物以外であることを条件とする式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0187】
一変形形態では、本発明は、X
7、X
8、X
9およびX
10の少なくとも1個がCHではなく、(i)q=0である場合、CR
3aR
3bがC=Oではないこと;および(ii)その化合物が、表1中の
【0188】
【化13-2】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物以外であることを条件とする式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0189】
一変形形態では、本発明は、X
7、X
8、X
9およびX
10の少なくとも1個がCHではなく、(i)m=q=0である場合、Qが、フェニル、ナフチルおよび置換フェニル以外であること;および(ii)その化合物が、表1中の
【0190】
【化13-3】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物以外であることを条件とする式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0191】
一変形形態では、本発明は、X
7、X
8、X
9およびX
10の少なくとも1個がCHではなく、(i)q=0である場合、CR
3aR
3bがC=Oではないこと;(ii)m=q=0である場合、Qがフェニル、ナフチルおよび置換フェニル以外であること;および(iii)その化合物が、表1中のNo.182x、244x、568x、650x、139x、172x、295x、377x、418x、574x、615x、279x、320x、361x、599xまたは640xの化合物以外であることを条件とする式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0192】
他の変形形態では、本発明は、X
7、X
8、X
9およびX
10の少なくとも1個がCHではなく、(i)q=0である場合、CR
3aR
3bがC=Oではないこと;その化合物が規定(ii)および(iii):(ii)m=q=0である場合、Qがフェニル、ナフチル、置換フェニル、アルコキシおよびフェノキシ以外であること;(iii)CR
8cR
8dがCH
2である場合、Qが、Me
2NおよびEt
2N以外であり、R
10aおよびR
10bが、C
3〜C
7アルキル以外であることの1つに合致することを条件とする式(I)の化合物を包含する。
【0193】
まだ他の変形形態では、本発明は、X
7、X
8、X
9およびX
10の少なくとも1個がCHではなく、(i)q=0である場合、CR
3aR
3bがC=Oではないこと;その化合物が規定(ii)〜(iv):(ii)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって−CH
2−またはC=Oを形成している場合、Qがフェニル、ナフチル、置換フェニル、アルコキシおよびフェノキシ以外であること;(iii)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2CH
2−を形成している場合、R
1がH以外であること;(iv)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2CH
2CH
2−を形成している場合、QがMe
2NおよびEt
2N以外であることの1つに合致することを条件とする式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0194】
一変形形態では、本発明の化合物は、R
1が置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリルまたは置換もしくは非置換アリールであり;R
2aおよびR
2bがそれぞれ独立に、H、メチル、フルオロであるか、またはR
2aおよびR
2bが一緒になって、カルボニル部分を形成しており;R
3aおよびR
3bがそれぞれ独立に、Hまたはフルオロであり;R
10aおよびR
10bがそれぞれ独立に、H、ハロ、ヒドロキシルまたはメチルであるか、またはR
10aおよびR
10bが一緒になって、カルボニルを形成している式(I)の化合物である。式(I)の変形形態は、本明細書では、式「(Ia)」と称される。式(I)を指す変形形態はすべて、適用可能な場合には、変形形態がいずれもすべて具体的に、個々に列挙されているかのように同じく、どの式(A)〜(D)にも等しく適用することができる。
【0196】
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物またはその塩もしくは溶媒和物以外であることを条件とする式(Ia)の化合物を包含する。他の変形形態では、例えば、本明細書で詳述されるいずれかの方法では、化合物は、このパラグラフに挙げられている表1の任意の化合物などの表1中の任意の適切な化合物を包含する、式(Ia)の化合物であってよい。
【0197】
他の変形形態では、本発明は、(i)X
7、X
8、X
9およびX
10の少なくとも1個がCHではないこと;その化合物が規定(ii)および(iii):(ii)m=q=0である場合、Qがフェニル、ナフチル、置換フェニル、アルコキシおよびフェノキシ以外であること;(iii)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって−CH
2CH
2CH
2−を形成している場合、Qが、Me
2NおよびEt
2N以外であることの1つに合致することを条件とする式(Ia)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0198】
他の変形形態では、本発明は、表1中の化合物以外であることを条件とする、式(A)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する:
【0199】
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
1は、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、ペルハロアルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アラルキル、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニルまたはカルボニルアルキレンアルコキシであり;
R
2aおよびR
2bはそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロであるか、またはR
2aおよびR
2bは一緒になって、カルボニル部分を形成しており;
R
3aおよびR
3bはそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アルコキシ、非置換アミノ、置換アミノ、シクロアルキル、アシルアミノまたはアシルオキシであるか、またはR
3aおよびR
3bが一緒になって、カルボニル部分を形成しており;
mおよびqは独立に、0または1であり;
R
4はそれぞれ独立に、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、C
1〜C
8アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、カルボニルアルコキシ、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり;
R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fはそれぞれ独立に、H、ヒドロキシル、C
1〜C
8アルキルであるか、またはそれが結合している炭素およびジェミナルR
8と一緒になって、シクロアルキル部分またはカルボニル部分を形成しており;
R
10aおよびR
10bはそれぞれ独立に、H、ハロ、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ヒドロキシル、アルコキシルであるか、またはR
10aおよびR
10bが一緒になって、カルボニルを形成し;
Qは、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルキル、置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルケニル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、非置換アミノ、置換アミノ、アルコキシ、アミノアシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アミノカルボニルアルコキシまたはアシルアミノである]。
【0200】
一実施形態では、化合物は、表1または表1a中の化合物以外であることを条件とする式(A)の化合物である。
【0201】
他の変形形態では、例えば、本明細書に詳述されているいずれかの方法では、化合物は、表1中の任意の適切な化合物を包含する、式(A)の化合物であってよい。他の変形形態では、例えば、本明細書に詳述されているいずれかの方法では、化合物は、表1a中の任意の適切な化合物を包含する、式(A)の化合物であってよい。
【0202】
一変形形態では、本発明は、少なくとも1個のR
4がH以外であり、(i)q=0である場合、CR
3aR
3bがC=Oではないこと、その化合物が規定(ii)および(iii):(ii)m=q=0である場合、Qがフェニル、ナフチル、置換フェニル、アルコキシおよびフェノキシ以外であること;(iii)CR
8cR
8dがCH
2である場合、QがMe
2NおよびEt
2N以外であり、R
10aおよびR
10bがC
3〜C
7アルキル以外であることの1つに合致することを条件とする式(A)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0203】
一変形形態では、本発明は、少なくとも1個のR
4がH以外であり、(i)q=0である場合、CR
3aR
3bがC=Oではないこと;その化合物が規定(ii)〜(iv):(ii)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2−またはC=Oを形成している場合、Qが、フェニル、ナフチル、置換フェニル、アルコキシおよびフェノキシ以外であること;(iii)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2CH
2−を形成している場合、R
1がH以外であること;(iv)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2CH
2CH
2−を形成している場合、QがMe
2NおよびEt
2N以外であることの1つに合致することを条件とする式(A)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0204】
本発明はまた、式(B)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する:
【0205】
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
1は、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、ペルハロアルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アラルキル、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニルまたはカルボニルアルキレンアルコキシであり;
R
2aおよびR
2bはそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロであるか、またはR
2aおよびR
2bが一緒になって、カルボニル部分を形成しており;
R
3aおよびR
3bはそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アルコキシ、非置換アミノ、置換アミノ、シクロアルキル、アシルアミノまたはアシルオキシであるか、あるいはR
3aおよびR
3bが一緒になって、カルボニル部分を形成しており;
X
7、X
8、X
9およびX
10はそれぞれ独立に、NまたはCR
4であり;
R
4はそれぞれ独立に、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、C
1〜C
8アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、カルボニルアルコキシ、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり;
R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fはそれぞれ独立に、H、ヒドロキシル、C
1〜C
8アルキルであるか、またはそれが結合している炭素およびジェミナルR
8と一緒になって、シクロアルキル部分またはカルボニル部分を形成しており;
R
10aおよびR
10bはそれぞれ独立に、H、ハロ、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ヒドロキシル、アルコキシルであるか、またはR
10aおよびR
10bは一緒になって、カルボニルを形成し;
Qは、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルキル、置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルケニル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、アミノ、置換アミノ、アルコキシ、アミノアシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アミノカルボニルアルコキシまたはアシルアミノであり、
但し、その化合物は、表1中の
【0206】
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物以外である]。
【0207】
一実施形態では、化合物は、表1または表1a中の化合物以外であることを条件とする式(B)の化合物である。
【0208】
他の変形形態では、例えば、本明細書に詳述されているいずれかの方法では、化合物は、本明細書中で上記で列挙された表1のいずれかの化合物など、表1中のいずれかの適切な化合物を包含する、式(B)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物であってよい。他の変形形態では、例えば、本明細書に詳述されているいずれかの方法では、化合物は、本明細書中で上記で列挙された表1aのいずれかの化合物など、表1a中のいずれかの適切な化合物を包含する、式(B)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物であってよい。
【0209】
他の変形形態では、化合物は、Qが置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルキル、置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルケニルまたは置換もしくは非置換ヘテロシクリルである式(B)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物である。一変形形態では、化合物は、Qが5員、6員または7員の炭素環などの炭素環である式(B)の化合物または本明細書中で詳述されるその任意の変形形態である。一変形形態では、化合物は、Qが5員、6員または7員の炭素環などの複素環である式(B)の化合物または本明細書中で詳述されるその任意の変形形態である。
【0210】
他の変形形態では、化合物は、Qが置換もしくは非置換アリールまたは置換もしくは非置換ヘテロアリールである式(B)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物である。他の変形形態では、化合物は、Qが5員、6員または7員のヘテロアリールなどの置換もしくは非置換ヘテロアリールである式(B)の化合物である。一変形形態では、化合物は、Qが5員、6員または7員のアリールなどの置換もしくは非置換アリールである式(B)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物である。
【0211】
一変形形態では、本発明は、(i)X
7、X
8、X
9およびX
10の少なくとも1個がCHではないこと;(ii)CR
3aR
3bがC=OまたはCHOHではないこと;および(iii)R
10aおよびR
10bが、C
3〜C
7アルキル以外であることを条件とする式(B)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0212】
一変形形態では、本発明は、(i)X
7、X
8、X
9およびX
10の少なくとも1個がCHではないこと;(ii)CR
3aR
3bがC=Oではないこと;および(iii)R
1がH以外であることを条件とする式(B)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0214】
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物以外であることを条件とする、式(C)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する:
【0215】
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
1は、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、ペルハロアルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アラルキル、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニルまたはカルボニルアルキレンアルコキシであり;
R
2aおよびR
2bはそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロであるか、またはR
2aおよびR
2bが一緒になって、カルボニル部分を形成しており;
R
3aおよびR
3bはそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アルコキシ、非置換アミノ、置換アミノ、シクロアルキル、アシルアミノまたはアシルオキシであるか、あるいはR
3aおよびR
3bは一緒になって、カルボニル部分を形成しており;
X
7、X
8、X
9およびX
10はそれぞれ独立に、NまたはCR
4であり;
R
4はそれぞれ独立に、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、C
1〜C
8アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、カルボニルアルコキシ、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり;
R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fはそれぞれ独立に、H、ヒドロキシル、C
1〜C
8アルキルであるか、またはそれが結合している炭素およびジェミナルR
8と一緒になって、シクロアルキル部分またはカルボニル部分を形成しており;
R
10aおよびR
10bはそれぞれ独立に、H、ハロ、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ヒドロキシル、アルコキシルであるか、またはR
10aおよびR
10bは一緒になって、カルボニルを形成し;
Qは、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルキル、置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルケニル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、アミノ、置換アミノ、アルコキシ、アミノアシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アミノカルボニルアルコキシまたはアシルアミノである]。
【0216】
一実施形態では、化合物は、表1または表1a中の化合物以外であることを条件とする式(C)の化合物である。
【0217】
他の変形形態では、例えば、本明細書に詳述されているいずれかの方法では、化合物は、本明細書中で上記で列挙した表1のいずれかの化合物など、表1中のいずれかの適切な化合物を包含する、式(C)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物であってよい。他の変形形態では、例えば、本明細書に詳述されているいずれかの方法では、化合物は、本明細書中で上記で列挙した表1aのいずれかの化合物など、表1a中のいずれかの適切な化合物を包含する、式(C)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物であってよい。
【0218】
他の変形形態では、化合物は、Qが置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルキル、置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルケニルまたは置換もしくは非置換ヘテロシクリルである式(C)またはその塩もしくは溶媒和物である。一変形形態では、化合物は、Qが5員、6員または7員の炭素環などの炭素環である式(C)の化合物である。他の変形形態では、化合物は、Qが5員、6員または7員の複素環などの複素環である式(C)の化合物である。
【0219】
他の変形形態では、化合物は、Qが5員、6員または7員のアリール基などの置換もしくは非置換アリールである式(C)の化合物である。他の変形形態では、化合物は、Qが5員、6員または7員のヘテロアリール基などの置換または非置換ヘテロアリールである式(C)の化合物である。
【0220】
一変形形態では、本発明は、X
7、X
8、X
9およびX
10の少なくとも1個がCHではなく、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fがそれぞれHである場合に、QがMe
2NおよびEt
2N以外であることを条件とする式(C)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0222】
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
【0223】
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物以外であることを条件とする、式(D)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する:
【0224】
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
1は、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、ペルハロアルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アラルキル、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニルまたはカルボニルアルキレンアルコキシであり;
R
2aおよびR
2bはそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロであるか、またはR
2aおよびR
2bは一緒になって、カルボニル部分を形成しており;
R
3aおよびR
3bはそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アルコキシ、非置換アミノ、置換アミノ、シクロアルキル、アシルアミノまたはアシルオキシであるか、あるいはR
3aおよびR
3bは一緒になって、カルボニル部分を形成しており;
X
7、X
8、X
9およびX
10はそれぞれ独立に、NまたはCR
4であり;
R
4はそれぞれ独立に、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、C
1〜C
8アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、カルボニルアルコキシ、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり;
R
8eおよびR
8fはそれぞれ独立に、H、ヒドロキシル、C
1〜C
8アルキルであるか、またはそれが結合している炭素およびジェミナルR
8と一緒になって、シクロアルキル部分またはカルボニル部分を形成しており;
R
10aおよびR
10bはそれぞれ独立に、H、ハロ、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ヒドロキシル、アルコキシルであるか、またはR
10aおよびR
10bは一緒になって、カルボニルを形成し;
Qは、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルキル、置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルケニル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、非置換アミノ、置換アミノ、アルコキシ、アミノアシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アミノカルボニルアルコキシまたはアシルアミノである]。
【0225】
一実施形態では、化合物は、表1または表1a中の化合物以外であることを条件とする式(D)の化合物である。
【0226】
他の変形形態では、例えば、本明細書に詳述されているいずれかの方法では、化合物は、本明細書中で上記で列挙した表1のいずれかの化合物など、表1中のいずれかの適切な化合物を包含する、式(D)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物であってよい。他の変形形態では、例えば、本明細書に詳述されているいずれかの方法では、化合物は、本明細書中で上記で列挙した表1aのいずれかの化合物など、表1a中のいずれかの適切な化合物を包含する、式(D)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物であってよい。
【0227】
他の変形形態では、化合物は、Qが置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルキル、置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルケニルまたは置換もしくは非置換ヘテロシクリルである式(D)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物である。一変形形態では、化合物は、Qが5員、6員または7員の炭素環または複素環などの炭素環または複素環である式(D)の化合物である。
【0228】
なお他の変形形態では、化合物は、Qが置換もしくは非置換アリールまたは置換もしくは非置換ヘテロアリールである式(D)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物である。
【0229】
一変形形態では、本発明は、(i)X
7、X
8、X
9およびX
10の少なくとも1個がCHではないこと;および(ii)Qがフェニル、ナフチル、置換フェニル、アルコキシおよびフェノキシ以外であることを条件とする式(D)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0230】
一変形形態では、化合物は、式(E)またはその塩もしくは溶媒和物である:
【0231】
【化23】
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[式中、
R
1は、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、ペルハロアルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アラルキル、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニルまたはカルボニルアルキレンアルコキシであり;
R
2aおよびR
2bはそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシまたはニトロであるか、あるいはR
2aおよびR
2bは、それらが結合している炭素と一緒になって、シクロアルキル部分またはカルボニル部分を形成しており;
R
3aおよびR
3bはそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アミノ、置換アミノ、シクロアルキル、アシルアミノまたはアシルオキシであるか、あるいはR
3aおよびR
3bは、それらが結合している炭素と一緒になって、シクロアルキル部分またはカルボニル部分を形成しており;
X
7、X
8、X
9およびX
10はそれぞれ独立に、NまたはCR
4であり;
mおよびqは独立に、0または1であり;
nは、1または0であるが、但し、Qが置換複素環であり、その置換複素環がラクタムである場合、nは0のみであることを条件とし;
R
4はそれぞれ独立に、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、C
1〜C
8アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり;
R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fはそれぞれ独立に、H、ヒドロキシル、C
1〜C
8アルキル、C
1〜C
8ペルハロアルキル、カルボキシ、カルボニルアルコキシであるか、それが結合している炭素およびジェミナルR
8(a〜f)と一緒になって、シクロアルキル部分またはカルボニル部分を形成しているか、ジェミナルR
8(a〜f)と一緒になって、メチレンまたは置換メチレンを形成しているか、ビシナルR
8(a〜f)およびそれらが結合している炭素原子と一緒になって、置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルキル、置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルケニルまたは非置換もしくは非置換ヘテロシクリル部分を形成しているか、あるいはビシナルR
8(a〜f)と一緒になって、結合を形成しているが、但し、R
8(a〜f)がビシナルR
8と一緒になって、結合を形成している場合、ジェミナルR
8(a〜f)はヒドロキシル以外であることを条件とし;
R
10aおよびR
10bはそれぞれ独立に、H、ハロ、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、シアノまたはニトロであるか、あるいはR
10aおよびR
10bは、それらが結合している炭素と一緒になって、シクロアルキル部分またはカルボニル部分を形成しており;
Qは、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、非置換アミノ、置換アミノ、アルコキシ、アミノアシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アミノカルボニルアルコキシ、アシルアミノ、カルボキシ、シアノまたはアルキニルである]。他の変形形態では、化合物は、表1または表1Aに列挙されている化合物以外であることを条件とする式(E)の化合物である。
【0232】
他の変形形態では、本明細書に詳述されている通りの本発明の化合物ならびにその化合物を使用する方法およびその化合物を投与する方法は、表1または表1Aに列挙されているものを包含する任意の式(E)の化合物またはその塩を包含する。
【0233】
一実施形態では、「アルキル」は、飽和の直鎖、分枝鎖または環式一価炭化水素構造およびその組合せを指し、それを包含するが、但し、アルキルが1個を超える環を有する環式アルキルである場合、すべての環が飽和環であることを条件とする。さらなる変形形態として当てはめることができるこの実施形態において、「アルキル」(例えば、「置換アルキル」、「非置換アルキル」および「C
1〜C
8アルキル」)との用語がそこで使用されている場合(これらに限られないが、式Eの化合物またはその任意の変形形態を包含する)にはそれぞれ、第1の環が第2以降の環に縮合している1個を超える環を有する環式アルキルは、アリールまたはヘテロアリール基を第2以降の環として有することはできない。この実施形態の特定のアルキル基は、1から20個の炭素原子を有するものである。この実施形態のより特定のアルキル基は、1から8個の炭素原子を有するものである。
【0234】
本明細書中で詳述される式(E)またはその任意の変形形態の一実施形態では、R
3aおよびR
3bはそれぞれ独立に、H、置換または非置換C
1〜C
8アルキル、シクロアルキルまたはアシルアミノであるか、あるいはR
3aおよびR
3bは、それらが結合している炭素と一緒になって、シクロアルキル部分またはカルボニル部分を形成しており、R
10aおよびR
10bはそれぞれ独立に、H、置換または非置換C
1〜C
8アルキルであるか、あるいはR
10aおよびR
10bは、それらが結合している炭素と一緒になって、シクロアルキル部分またはカルボニル部分を形成している。
【0235】
一変形形態では、化合物は、R
1がH、ヒドロキシル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、ペルハロアルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アラルキル、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニルまたはカルボニルアルキレンアルコキシである式(E)の化合物である。他の変形形態では、化合物は、R
1が置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルまたはアシルである式(E)の化合物である。さらなる変形形態では、化合物は、R
1が非置換C
1〜C
8アルキルである式(E)の化合物である。適用可能な場合、本明細書中で詳述されている式(E)の任意の変形形態は、追加の変形形態において、このパラグラフのR
1部分によりさらに定義され得る。
【0236】
一変形形態では、化合物は、qが0であり;mおよびnがそれぞれ、1であり;R
1がメチルであり;X
7、X
8およびX
10がそれぞれ、CR
4であり、ここで、R
4はHであり;X
9がCR
4であり、ここで、R
4がClである式(E)の化合物である。このような一変形形態では、化合物は、Qが置換アリールまたは置換ヘテロアリールであることまたはR
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fがそれぞれHであることによりさらに定義される。他のこのような変形形態では、化合物は、Qが置換アリールまたは置換ヘテロアリールであることおよびR
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fがそれぞれHであることによりさらに定義される。さらなるこのような変形形態では、Qは、置換フェニルまたは置換ピリジル基である。Qがピリジル基である場合、これは、R
8eおよびR
8fを有する炭素に、任意の利用可能な環位置で結合していてよい(例えば、Qは、4−ピリジル、3−ピリジル、2−ピリジルなどであってよい)。一態様での置換アリール(例えば、置換フェニル)または置換ヘテロアリール(例えば、置換ピリジル)は、ハロ、シアノ、ニトロ、ペルハロアルキル、ペルハロアルコキシ、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、チオアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、アルコキシ、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニル、アミノアシルおよびアミノカルボニルアミノ部分から独立に選択される1から5個の置換基で置換されている。このような一変形形態では、Qは、少なくとも1個の置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル(例えば、メチル)またはハロ(例えば、フルオロ)部分で置換されているフェニルまたはピリジルである。Qはまた、単一部分で置換されいてもよく、例えば、4−フルオロフェニルまたは6−メチル−3−ピリジルである。特定の変形形態では、化合物は、qが0であり;mおよびnがそれぞれ1であり;R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fがそれぞれHであり;R
1がメチルであり;X
7、X
8およびX
10がそれぞれCR
4であり、ここで、R
4はHであり;X
9がCR
4であり、ここで、R
4がClであり;Qが、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルまたはハロ基で置換されているフェニルまたはピリジル部分である式(E)の化合物である。
【0237】
他の変形形態では、化合物は、qが0であり;mおよびnがそれぞれ1であり;R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fがそれぞれHであり;X
9がCR
4であり、ここで、R
4がClであり;R
3aおよびR
3bがそれぞれ、Hまたは置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルである式(E)の化合物である。このような一変形形態では、化合物はさらに、Qが置換アリールまたは置換ヘテロアリールであること、あるいはR
1がメチルであることにより定義される。他のこのような変形形態では、化合物はさらに、Qが置換アリールまたは置換ヘテロアリールであることおよびR
1がメチルであることにより定義される。Qが置換アリールまたは置換ヘテロアリールである場合、これは、直前のパラグラフで定義された通りの部分であってよく、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル(例えば、メチル)またはハロ(例えば、フルオロ)基で置換されているフェニルまたはピリジル基を包含する。このような一変形形態では、R
3aおよびR
3bの一方は、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル(例えば、メチルまたはエチルなどのC
1〜C
4アルキル)であり、他方はHである。他のこのような変形形態では、R
3aおよびR
3bは、両方ともHである。一態様では、化合物は、qが0であり;mおよびnがそれぞれ1であり;R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fがそれぞれHであり;R
1がメチルであり;X
7、X
8およびX
10がそれぞれCR
4であり、ここで、R
4はHであり;R
3aおよびR
3bがそれぞれ、Hまたは非置換C
1〜C
8アルキルである式(E)の化合物である。
【0238】
他の変形形態では、化合物は、qが0であり;mおよびnがそれぞれ1であり;R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fがそれぞれHであり;R
1がメチルであり、R
3aおよびR
3bの少なくとも一方が置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルであり、Qが置換アリールまたは置換ヘテロアリールである式(E)の化合物である。一変形形態では、化合物はさらに、X
9がCR
4であり、ここで、R
4はハロ(例えば、クロロ)であることおよび/またはX
7、X
8およびX
10がそれぞれCR
4であり、ここで、R
4がHであることにより定義される。Qは、直前のパラグラフで詳述された通りの置換アリールまたは置換ヘテロアリール部分であってよく、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル(例えば、メチル)、ハロ(例えば、フルオロ)またはペルハロアルキル(例えば、CF
3)基で置換されているフェニルまたはピリジル基を包含する。このような一変形形態では、R
3aおよびR
3bの一方は、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルであり(一変形形態では、R
3aおよびR
3bの一方は、メチルまたはエチルなどのC
1〜C
4アルキルである)、他方はHである。他のこのような変形形態では、R
3aおよびR
3bは両方ともHである。特定の変形形態では、化合物は、qが0であり;mおよびnがそれぞれ1であり;R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fがそれぞれHであり;R
1がメチルであり、R
3aおよびR
3bの一方が置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルであり、他方がHであり、Qは4−フルオロフェニルまたは6−メチル−3−ピリジル基である式(E)の化合物である。一態様では、化合物は、qが0であり;mおよびnがそれぞれ1であり;R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fがそれぞれHであり;R
1がメチルであり、R
3aおよびR
3bが両方ともHであり、Qが置換アリール(例えば、4−フルオロフェニルなどの置換フェニル)である式(E)の化合物である。
【0239】
一変形形態では、化合物は、q、mおよびnがそれぞれ1であり;R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8f(まとめて「R
8a〜f」)がそれぞれHであり;X
9がCR
4であり、ここで、R
4はClであり、(i)〜(iii):(i)R
1が置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルであること;(ii)R
3aおよびR
3bがそれぞれHであること;および(iii)Qが置換もしくは非置換アリールまたは置換もしくは非置換ヘテロアリールであることの少なくとも1つが当てはまる式(E)の化合物である。一変形形態では、化合物は、q、mおよびnがそれぞれ1であり;R
8a〜fがそれぞれHであり;X
9がCR
4であり、ここで、R
4はClであり、(i)〜(iii)の少なくとも2つが当てはまる式(E)の化合物である。他の変形形態では、化合物は、q、mおよびnがそれぞれ1であり;R
8a〜fがそれぞれHであり;X
9がCR
4であり、ここで、R
4がClであり、(i)〜(iii)がすべて当てはまる式(E)の化合物である。(iii)が当てはまる前記のいずれかの特定の変形形態では、一態様のQは、フェニルなどの非置換アリールである。
【0240】
一変形形態では、化合物は、q、mおよびnがそれぞれ1であり;R
8a〜fがそれぞれHであり;Qが置換もしくは非置換フェニルであり、R
3aおよびR
3bが両方ともHである式(E)の化合物である。特定の変形形態でのQは、非置換フェニルである。一態様では、前記変形形態の化合物はさらに、X
9がCR
4であり、ここで、R
4はハロ(例えば、クロロ)であることにより定義される。
【0241】
他の変形形態では、化合物は、q、mおよびnがそれぞれ1であり;R
8a〜fがそれぞれHであり;R
1がメチルであり、(i)X
9がCR
4であり、ここで、R
4はハロまたは置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルであり、および/または(ii)Qが置換もしくは非置換アリールまたは置換もしくは非置換ヘテロアリールである式(E)の化合物である。このような一変形形態では、X
9はCR
4であり、ここで、R
4はハロである。他のこのような変形形態では、Qは非置換アリールである。特定のこのような変形形態では、X
9はCR
4であり、ここで、R
4はハロ(例えば、クロロ)であり、Qは非置換アリール(例えば、フェニル)の化合物である。
【0242】
他の変形形態では、化合物は、qが0であり;mおよびnが両方とも1であり;R
3aおよびR
3bが両方ともHであり、R
1がメチルである式(E)の化合物である。一変形形態では、化合物はさらに、(i)〜(iv)の1つまたは複数が当てはまることにより定義される:(i)X
9がCR
4であり、ここで、R
4はハロ(例えば、クロロ)または置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル(例えば、メチル)であること;(ii)R
8cおよびR
8dが一緒になって、カルボニル部分を形成していること;(iii)R
8eおよびR
8fの一方がヒドロキシルであり、他方がHまたはメチルであること;および(iv)Qが置換もしくは非置換フェニルであること。このような一変形形態では、(i)および(ii)が当てはまる。他の変形形態では、(i)および(ii)および(iv)が当てはまる。さらなる変形形態では、(i)および(iii)が当てはまる。いっそうさらなる変形形態では、(i)、(iii)および(iv)が当てはまる。
【0243】
他の変形形態では、化合物は、qが0であり;mおよびnが両方とも1であり;R
1がメチルであり;R
3aおよびR
3bが両方ともHであり、Qがフェニルまたはピリジル部分を含む式(E)の化合物である。このような一変形形態では、Qはフェニルまたは置換フェニルである。他のこのような変形形態では、Qは、1個のハロまたは1個の置換もしくは非置換アルキル部分で置換されているフェニルである。フェニルは、フルオロなどの1個のハロ部分で置換されていてよいか、または1個の置換もしくは非置換アルキル部分、例えば、メチルなどのC
1〜C
4アルキルで置換されていてよい。例えば、一変形形態では、Qは、フェニル、2−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2−メチルフェニルまたは4−メチルフェニルであってよい。まだ他の変形形態では、Qはニ置換フェニルであり、ここで、フェニルは、ハロおよびアルコキシから選択される少なくとも2個の部分で置換されている。例えば、この変形形態では、Qは、3,4−ジフルオロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、3−フルオロ−4−メトキシフェニルであってよい。いっそう他の変形形態では、Qは、6−メチル−3−ピリジルなどの置換ピリジル部分である。特定の変形形態では、化合物は、qが0であり;mおよびnが両方とも1であり;R
1がメチルであり;R
3aおよびR
3bが両方ともHであり、Qが、フェニル、1個のハロ部分もしくは1個のアルキル部分で置換されたフェニルまたは置換ピリジルである式(E)の化合物である。より特定の変形形態では、これらの変形形態のいずれかの化合物はさらに、R
8cおよびR
8dの一方が、R
8eおよびR
8fの一方と一緒になって結合を形成しており、結合の形成に関与していないR
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fがHまたはメチルである(したがって、アルケン部分をもたらす)ことにより定義される。特定のこのような変形形態では、R
8cおよびR
8dはR
8eおよびR
8fの一方と一緒になって、結合を形成しており、結合の形成に関与していないR
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fはHまたはメチルである。一態様では、化合物は、qが0であり;mおよびnが両方とも1であり;R
1がメチルであり;R
3aおよびR
3bが両方ともHであり;R
8cおよびR
8dの一方がR
8eおよびR
8fの一方と一緒になって結合を形成しており、結合の形成に関与していないR
8cまたはR
8dがHであり、結合の形成に関与していないR
8eまたはR
8fがメチルである式(E)の化合物である。さらなるこのような変形形態では、化合物は、qが0であり;mおよびnが両方とも1であり;R
1がメチルであり;R
3aおよびR
3bが両方ともHであり;Qがフェニルまたはピリジル部分を含み;R
8cおよびR
8dの一方が、R
8eおよびR
8fの一方と一緒になって結合を形成しており、結合の形成に関与していないR
8cまたはR
8dがHであり、結合の形成に関与していないR
8eまたはR
8fがメチルである式(E)の化合物である。
【0244】
他の変形形態では、化合物は、qが0であり、mおよびnが両方とも1であり、R
8cおよびR
8dが一緒になって、カルボニルを形成しており、R
1がメチルである式(E)の化合物である。このような一変形形態では、化合物はさらに、(i)〜(iv)のいずれか1つまたは複数により定義される:(i)R
8eおよびR
8fが両方ともHであること;(ii)Qが置換フェニルであること;(iii)X
9がCR
4であり、ここで、R
4は置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルまたはハロであること;および(iv)R
3aおよびR
3bの一方が置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、フェニルまたはHであり、他方がHであること。1つより多い(i)から(iv)が当てはまる場合、これらを任意方法で組み合わせることができ、例えば、(i)および(ii);(i)および(iv);(ii)、(iii)および(iv)、(i)、(ii)、(iii)および(iv)などである。一変形形態では、Qは、ハロ基で置換されたフェニル、例えば、2−フルオロフェニルおよび2−クロロフェニル。一変形形態では、X
9はCR
4であり、ここで、R
4は、メチルまたはクロロである。特定の変形形態では、化合物は、qが0であり、mおよびnが両方とも1であり、R
8cおよびR
8dが一緒になって、カルボニルを形成し;R
1がメチルであり;X
9がCR
4であり、ここで、R
4はメチルまたはクロロであり;Qが置換フェニルである式(E)の化合物である。
【0245】
他の変形形態では、化合物は、qが0であり、mおよびnがそれぞれ1であり、R
8eおよびR
8fの一方がヒドロキシルである式(E)の化合物である。このような一変形形態では、化合物はさらに、(i)〜(vii)の任意の1つまたは複数により定義される:(i)ヒドロキシルではないR
8eまたはR
8fがメチルまたはHであること;(ii)R
1が置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルである(これは一変形形態では、メチルなどの非置換C
1〜C
4アルキルである)こと;(iii)X
9がCR
4であり、ここで、R
4は置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル(例えば、メチル)またはハロ(例えば、クロロ)であること;(iv)X
7、X
8およびX
10がそれぞれ、CR
4であり、ここで、R
4はHであること;(v)R
2aおよびR
2bが両方ともHであること;(vi)R
10aおよびR
10bが両方ともHであること;および(vii)Qが置換もしくは非置換フェニルまたは置換もしくは非置換ピリジルであること。このような一変形形態では、(vii)が当てはまり、Qは非置換フェニルまたは、ハロまたは置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル基で置換されたフェニルである。1つを上回る(i)〜(vii)が当てはまる場合、これらは任意の方法および/または数で組み合わせることができる。例えば、一変形形態では、(i)〜(vii)のすべてが当てはまり、他の変形形態では、(i)〜(iv)のいずれか1つまたは2つまたは3つ以上が当てはまる。一変形形態では、(iii)が当てはまり、X
9はCR
4であり、ここで、R
4はメチルまたはクロロである。他の変形形態では、(iii)および(vii)の両方が当てはまり、特定の態様では、X
9は、CR
4であり、ここで、R
4は、メチルまたはクロロであり、Qはフェニルまたは2−もしくは4−置換フェニルであり、ここで、置換基はメチルまたはフルオロである。特定の変形形態では、化合物は、qが0であり、mおよびnがそれぞれ1であり、R
8eおよびR
8fの一方がヒドロキシルであり、他方がHまたはメチルであり、Qがフェニルまたは、ハロまたは置換もしくは非置換アルキル部分で置換されたフェニルである式(E)の化合物である。
【0246】
一変形形態では、化合物は、X
9がCR
4であり、ここで、R
4がハロまたは置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルであり;R
1がメチルであり、R
3aおよびR
3bの少なくとも一方がエチル、メチルまたはフェニルである式(E)の化合物である。このような一変形形態では、X
9はCR
4であり、ここで、R
4はクロロまたはメチルである。一態様では、化合物はさらに、(i)〜(iv)の1つまたは複数により定義される:(i)qが0であること;(ii)mおよびnがそれぞれ1であること;(iii)R
(8a〜f)がそれぞれ、存在する場合にHであること;(iv)Qが置換フェニルまたは置換ピリジルであること。1つより多い(i)〜(iv)が当てはまる場合、これらは、任意の方法および/または数で組み合わせることができる。例えば、一変形形態では、(i)〜(iv)のすべてが当てはまり、他の変形形態では、(i)〜(iv)のいずれか1つまたは2つまたは3つが当てはまる。一変形形態では、(i)〜(iv)のすべてが当てはまり、Qは、非置換アルキル−置換ピリジル(例えば、6−メチル−3−ピリジル)またはハロ−置換フェニル(例えば、4−フルオロフェニル)である。他の変形形態では、化合物は、X
9がCR
4であり、ここで、R
4はハロまたは置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルであり;R
1がメチルであり;R
3aおよびR
3bの少なくとも一方がエチル、メチルまたはフェニルであり、R
8cおよびR
8dの一方が、R
8eおよびR
8fの一方と一緒になって、結合を形成しており、結合の形成に関与していないR
8cまたはR
8dがHであり、結合の形成に関与していないR
8eまたはR
8fが、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルである(例えば、一変形形態では、この部分は、メチルなどの非置換C
1〜C
4アルキルである)式(E)の化合物である。この変形形態では、化合物を(v)〜(vii)の1つまたは複数によりさらに定義することができる:(v)R
3aおよびR
3bの一方はメチルであり、他方はHであること;(vi)X
9がCR
4であり、ここで、R
4はクロロまたはメチルであること;および(vii)Qがモノ−またはジ−ハロ−置換フェニル(例えば、2−または4−フルオロフェニル;2−または4−クロロフェニル;2,4−ジ−クロロフェニル;2,4−ジフルオロフェニル;3,4−ジクロロフェニルおよび3,4−ジフルオロフェニル)であること。このような一変形形態では、(v)〜(vii)がそれぞれ当てはまる。
【0247】
他の変形形態では、化合物は、mおよびnが両方とも1であり、Qが置換フェニルである式(E)の化合物である。このような一変形形態では、qはまた1である。他のこのような変形形態では、qは0である。Qが置換フェニルである場合、1個または複数の置換基は、任意の利用可能なフェニル環位置に位置してよい。例えば、単一またはモノ置換フェニル基は、フェニル基のオルト、メタまたはパラ位置で置換されていてよい。任意の利用可能なフェニル環置換パターンが、ジまたはトリ置換フェニル基に適している(例えば、オルトおよびパラ位で、2個のオルト位で、2個のメタ位で、メタおよびパラ位で、オルト、メタおよびパラ位で、2個のオルトおよび1個のパラ位で、2個のオルトおよび1個のメタ位で、または2個のメタおよび1個のパラまたはオルト位で)。一態様では、Qは、モノ置換フェニルであり、ここで、置換基は、ハロまたは置換もしくは非置換アルキルである。他の態様では、Qは、ジ置換フェニルであり、ここで、両方の置換基はハロである。さらなる態様では、Qはジ置換フェニルであり、ここで、一方の置換基はハロであり、他方の置換基はアルコキシである。Qは一変形形態では、1から5個の部分で置換されたフェニルであり、ここで、置換基はそれぞれ独立に、ハロ、シアノ、ニトロ、ペルハロアルキル、ペルハロアルコキシ、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、チオアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、アルコキシ、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニル、アミノアシルまたはアミノカルボニルアミノ部分である。他の変形形態では、Qは、少なくとも1個の置換もしくは非置換アルキル(例えば、メチル)、アルコキシ(例えば、メトキシ)またはハロ(例えば、クロロまたはフルオロ)部分で置換されたフェニルである。いっそう他の変形形態では、Qは、同じか異なってよい少なくとも2個のハロ部分で置換されたフェニルである。他のこのような変形形態では、Qは、1個のハロ部分および1個のアルコキシ部分で置換されたフェニルである。Qは一変形形態では、2−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、4−メチルフェニル、2,4−ジクロロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、3,4−ジクロロフェニルまたは3−フルオロ−4−メトキシフェニルである。いっそう他の態様では、化合物は、前記の変形形態により、その際、その化合物は、(i)〜(vi)の任意の1つまたは複数によりさらに定義される:(i)R
1が置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル(例えば、メチル)であること;(ii)X
7、X
8およびX
10がそれぞれ、CR
4であり、ここで、R
4はHであること;(iii)R
8eおよびR
8fの一方がヒドロキシルであり、他方がHまたはメチルであること;(iv)R
8cおよびR
8dの一方が、R
8eおよびR
8fの一方と一緒になって、結合を形成しており、結合の形成に関与していないR
8cまたはR
8dがHであり、結合の形成に関与していないR
8eまたはR
8fが置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル(例えば、メチル)であること;(v)qが0であること;および(vi)R
3aおよびR
3bが独立に、H、メチル、エチルまたはフェニルであること。1つより多い(i)〜(vi)が当てはまる場合、これらは、任意の方法および/または数で組み合わされてよいが、但し、規定(iii)および(iv)は組み合わされない。例えば、一変形形態では、(i)〜(iii)、(v)および(vi)のすべてが当てはまり、他の変形形態では、(i)〜(vi)の任意の1つまたは2つまたは3つまたは4つまたは5つが当てはまるが、但し、(iii)および(iv)は組み合わされない。
【0248】
他の変形形態では、化合物は、Qが置換3−ピリジル(例えば、6−メチル−3−ピリジル)であり;mおよびnがそれぞれ1であり、R
8c、R
8d、R
8e、R
8fがそれぞれHであり;R
10aおよびR
10bが両方ともHである式(E)の化合物である。このような一変形形態では、化合物は、(i)R
1が置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル(例えば、メチル)であること、(ii)X
9がCR
4であり、ここで、R
4は置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル(例えば、メチル)またはハロ(例えば、クロロ)であること;(iii)X
7、X
8およびX
10がそれぞれ、CR
4であり、ここで、R
4はHであること;(iv)R
3aおよびR
3bが両方ともHであること;および(v)qが0であることのうちの任意の1つまたは複数によりさらに定義される。
【0249】
他の変形形態では、化合物は、qおよびmが0であり;nが1であり、Qがアルキニルである式(E)の化合物である。さらなる変形形態では、化合物は、qおよびmが0であり;nが1であり;Qがアルキニルであり、ここで、アルキニル部分はアセチレニルである式(E)の化合物である。さらなる変形形態では、化合物は、qおよびmが0であり;nが1であり;Qがアルキニルであり、R
1が置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル(例えば、メチル)である式(E)の化合物である。このような化合物は、(i)〜(v)の1つまたは複数によりさらに定義することができる:(i)X
9がCR
4であり、ここで、R
4はハロ(例えば、クロロ)または置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル(例えば、メチル)であること;(ii)X
7、X
8およびX
10がそれぞれ、CR
4であり、ここで、R
4はHであること;(iii)R
2aおよびR
2bが両方ともHであること;(iv)R
10aおよびR
10bが両方ともHであること;(v)R
3aおよびR
3bが両方ともHであること。1つより多い(i)〜(v)が当てはまる場合、それらを、任意の方法および/または数で組み合わせることができる。例えば、一変形形態では、(i)〜(v)のすべてが当てはまり、他の変形形態では、(i)〜(v)のいずれか1つまたはいずれか2つまたはいずれか3つまたはいずれか4つが当てはまる。
【0250】
このような一変形形態では、Qは、置換ヘテロシクリルであり、ここで、その置換ヘテロシクリル基は、置換もしくは非置換ラクタムであり、q、mおよびnはそれぞれ、0であり、化合物は、式(E−1)またはその塩である:
【0251】
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
1、R
2a、R
2b、R
3a、R
3b、R
10a、R
10b、X
7、X
8、X
9およびX
10は、式(E)で定義された通りである]。
【0252】
式(E−1)のある種の変形形態では、Qは、式:
【0253】
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
である。他の変形形態では、化合物は、R
1、R
2a、R
2b、R
3a、R
3b、R
10a、R
10b、X
7、X
8、X
9およびX
10が式(E)で定義された通りであり、Qが置換もしくは非置換C
3〜C
7シクロアルキルであり、例えば、一変形形態では、Qが
【0254】
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
である式(E−1)の化合物である。
【0255】
式(E)の他の変形形態では、Qはフェニルまたは置換フェニルであり;R
1はメチルであり;mおよびnは両方とも1であり;R
3aおよびR
3bは独立に、H、エチル、メチルまたはフェニルであり、化合物は、式(E−2)である:
【0256】
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、q、R
2a、R
2b、R
3a、R
3b、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8e、R
8f、R
10a、R
10b、X
7、X
8、X
9およびX
10は、式(E)で定義された通りであり;
Jは、ハロ、シアノ、ニトロ、ペルハロアルキル、ペルハロアルコキシ、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、チオアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、アルコキシ、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニル、アミノアシルおよびアミノカルボニルアミノ部分であり;
Tは、0から5の整数である]。
【0257】
他のこのような変形形態では、化合物は、(i)〜(viii)の任意の1つまたは複数によりさらに定義されるが、但し(ii)、(iii)および(iv)のうちの1つのみが当てはまることを条件とする、式(E−2)である:(i)qが0であること;(ii)R
8cおよびR
8dが両方ともHであり、R
8eおよびR
8fが独立に、H、ヒドロキシルまたはメチルであること;(iii)R
8cがR
8eと一緒になって、結合を形成しており、R
8dがR
8fと一緒になって、結合を形成しているが、その際、三重結合がこのようなR
8基を持つ炭素間に存在すること;(iv)R
8cおよびR
8dの一方が、R
8eおよびR
8fの一方と一緒になって、結合を形成しており、結合の形成に関与していないR
8cまたはR
8dがHであり、結合の形成に関与していないR
8eまたはR
8fがHまたはメチルであること;(v)X
9がCR
4であり、ここで、R
4は、ハロ(例えば、クロロ)または置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル(例えば、メチル)であること;(vi)X
7、X
8およびX
10がそれぞれ、CR
4であり、ここで、R
4はHであること;(vii)R
2aおよびR
2bが両方ともHであること;および(viii)R
10aおよびR
10bが両方ともHであること。(i)〜(viii)の1つより多くが当てはまる場合、それらを任意の方法および/または数で組み合わせることができるが、但し、(ii)、(iii)および(iv)のうちの1つのみが当てはまることを条件とする。特定の変形形態では、化合物は、式(E−2)またはその変形形態であり、ここで、(i)〜(viii)の任意の1つまたは複数が当てはまり(但し、(ii)、(iii)および(iv)のうちの1つのみが当てはまることを条件とする)、ここで、Jは、ハロ、ペルハロアルキル、アルコキシまたは置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルであり、Tは、1から2の整数である。
【0258】
他の変形形態では、R
1はメチルであり;Qはピリジルまたは置換ピリジルであり;R
3aおよびR
3bは独立に、H、エチル、メチルまたはフェニルであり、化合物は、式(E−3)の化合物である:
【0259】
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
q、m、R
2a、R
2b、R
3a、R
3b、R
8a−、R
8b、R
8c、R
8d、R
8e、R
8f、R
10a、R
10b、X
7、X
8、X
9およびX
10は、式(E)で定義された通りであり;
Jは、ハロ、シアノ、ニトロ、ペルハロアルキル、ペルハロアルコキシ、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、チオアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、アルコキシ、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニル、アミノアシルおよびアミノカルボニルアミノ部分であり;
Tは、0から4の整数である]。
【0260】
このような一変形形態では、化合物は、(i)〜(vi)の任意の1つまたは複数によりさらに定義される式(E−3)である:(i)qが0であること;(ii)mおよびqがそれぞれ1であり、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fがそれぞれHであること;(iii)X
9がCR
4であり、ここで、R
4はハロ(例えば、クロロ)または置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル(例えば、メチル)であること;(iv)X
7、X
8およびX
10がそれぞれ、CR
4であり、ここで、R
4はHであること;(v)R
2aおよびR
2bが両方ともHであること;および(vi)R
10aおよびR
10bが両方ともHであること。(i)〜(vi)の1つより多くが当てはまる場合、それらを任意の方法および/または数で組み合わせることができる。ピリジル環は親構造に、任意の利用可能な位置で、結合していてよく、例えば、ピリジルは、2−ピリジル、3−ピリジルまたは4−ピリジル基であってよい。加えて、Tが0より大きい場合、J置換基は、ピリジル環に任意の環位置で結合していてよい。一例では、Tは1であり、ピリジルは3−ピリジル基であり、ここで、J部分は、任意の利用可能な環位置で結合している。特定の変形形態では、化合物は、式(E−3)の化合物またはその変形形態であり、ここで、(i)〜(vi)の任意の1つまたは複数が当てはまる場合を包含し、Jは置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルであり、Tは、1から2の整数である。特定のこのような変形形態では、Jはメチルであり、Tは1であり、例えば、6−メチル−3−ピリジルが得られる。
【0261】
他の変形形態では、R
3bはフェニルであり、X
7、X
8およびX
10はそれぞれ、CR
4であり、ここで、R
4は、Hであり、mおよびnはそれぞれ1であり、化合物は、式(E−4)の化合物である:
【0262】
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
q、R
2a、R
2b、R
3a、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8e、R
8f、R
10a、R
10bおよびX
9は、式(E)で定義された通りである]。このような一変形形態では、化合物は、(i)〜(vi)の任意の1つまたは複数によりさらに定義されるが、但し、規定(iv)および(v)は組み合わされないことを条件とする式(E−4)の化合物である:(i)X
9がCR
4であり、ここで、R
4はH以外であること(例えば、R
4は置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルである場合);(ii)R
1が置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルであること;(iii)qが0であること;(iv)R
8cおよびR
8dが一緒になって、カルボニルを形成していること;(v)R
8cおよびR
8dの一方が、R
8eおよびR
8fの一方と一緒になって、結合を形成しており、結合の形成に関与していないR
8cまたはR
8dがHであり、結合の形成に関与していないR
8eまたはR
8fが置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルであること;および(vi)Qが置換フェニルであること。(i)〜(vi)の1つより多くが当てはまる場合、それらを任意の方法および/または数で組み合わせることができるが、但し、(iv)および(v)は組み合わされないことを条件とする。
【0263】
他の変形形態では、R
1はメチルであり、X
7、X
8およびX
10はそれぞれ、CR
4であり、R
4はHであり、mおよびnはそれぞれ1であり、化合物は、式(E−5)の化合物である:
【0264】
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
3aおよびR
3bは独立に、H、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アミノ、置換アミノ、シクロアルキル、アシルアミノ、フェニルまたはアシルオキシであるか、あるいはR
3aおよびR
3bは、それらが結合している炭素と一緒になって、シクロアルキル部分を形成しており;
X
9はCR
4であり、ここで、R
4は、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルまたはハロであり;
R
2a、R
2b、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8e、R
8f、R
10a、R
10bは、式(E)で定義された通りである]。
【0265】
このような一変形形態では、化合物は、(i)〜(vi)の任意の1つまたは複数によりさらに定義されるが、但し、規定(iv)および(v)は組み合わされないことを条件とする式(E−5)の化合物である:(i)X
9がCR
4であり、ここで、R
4は非置換C
1〜C
8アルキル(例えば、メチル)またはハロ(例えば、クロロ)であること;(ii)R
3aおよびR
3bは独立に、Hまたは非置換C
1〜C
8アルキルであること;(iii)R
2a、R
2b、R
10aおよびR
10bがそれぞれHであること;(iv)R
8cおよびR
8dが一緒になって、カルボニルを形成していること;(v)R
8cおよびR
8dの一方が、R
8eおよびR
8fの一方と一緒になって、結合を形成しており、結合の形成に関与していないR
8cまたはR
8dがHであり、結合の形成に関与していないR
8eおよびR
8fが置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルであること;および(vi)Qが置換もしくは非置換アリールまたは置換もしくは非置換ヘテロアリールであること。(i)〜(vi)の1つより多くが当てはまる場合、それらを任意の方法および/または数で組み合わせることができるが、但し、(iv)および(v)は組み合わされないことを条件とする。
【0266】
一変形形態では、R
1はメチルであり、nは1であり、化合物は、式(E−6)の化合物である:
【0267】
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
3aおよびR
3bは独立に、H、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アミノ、置換アミノ、シクロアルキル、フェニル、アシルアミノまたはアシルオキシであるか、またはR
3aおよびR
3bは、それらが結合している炭素と一緒になって、シクロアルキル部分を形成しており;
X
9はNまたはCR
4であり、ここで、R
4は、ハロまたは置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルであり;
Qは、置換フェニル、非置換フェニル、置換ピリジルまたは非置換ピリジル部分を含み;
q、m、X
7、X
8、X
10、R
2a、R
2b、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8e、R
8f、R
10a、R
10bは、式(E)で定義された通りである]。
【0268】
このような一変形形態では、化合物は、(i)〜(ix)の任意の1つまたは複数によりさらに定義されるが、但し、規定(iv)、(v)および(vi)はどの方法にも組み合わされないことを条件とする式(E−6)の化合物である:(i)X
9がCR
4であり、ここで、R
4は、非置換C
1〜C
8アルキル(例えば、メチル)またはハロ(例えば、クロロ)であること;(ii)R
3aおよびR
3bが独立に、H、フェニルまたは非置換C
1〜C
8アルキルであること;(iii)R
2a、R
2b、R
10aおよびR
10bがそれぞれHであること;(iv)mが1であり、R
8cおよびR
8dが一緒になって、カルボニルを形成していること;(v)mが1であり、R
8cおよびR
8dの一方が、R
8eおよびR
8fの一方と一緒になって、結合を形成しており、結合の形成に関与していないR
8cまたはR
8dがHであり、結合の形成に関与していないR
8eおよびR
8fがアルキルまたはHであること;(vi)mが1であり、R
8cがR
8eと一緒になって、結合を形成しており、R
8dがR
8fと一緒になって、結合を形成しているが、その際、三重結合が得られていること;(vii)qが0であること;(viii)X
7、X
8およびX
10がそれぞれ、CR
4であり、ここで、R
4はHであること;(ix)Qが置換もしくは非置換フェニルまたはピリジル部分であること。(i)〜(ix)の1つより多くが当てはまる場合、それらを任意の方法および/または数で組み合わせることができるが、但し、規定(iv)、(v)および(vi)は組み合わされないことを条件とする。
【0269】
一変形形態では、R
1はメチルであり、mおよびnは両方とも1であり、化合物は、式(E−7)の化合物である:
【0270】
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
3aおよびR
3bは独立に、H、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アミノ、置換アミノ、シクロアルキル、フェニル、アシルアミノまたはアシルオキシであるか、あるいはR
3aおよびR
3bは、それらが結合している炭素と一緒になって、シクロアルキル部分を形成しており;
Qは、非置換シクロアルキル、置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクリルまたは置換ヘテロシクリル部分であり;
q、X
7、X
8、X
9、X
10、R
2a、R
2b、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8e、R
8f、R
10a、R
10bは式(E)で定義された通りである]。
【0271】
このような一変形形態では、化合物は、(i)〜(viii)の任意の1つまたは複数によりさらに定義されるが、但し、規定(iv)および(v)は組み合わされないことを条件とする、式(E−7)の化合物である:(i)X
9がCR
4であり、ここで、R
4はH、非置換C
1〜C
8アルキル(例えば、メチル)またはハロ(例えば、クロロ)であること;(ii)R
3aおよびR
3bがそれぞれHであること(iii)R
2a、R
2b、R
10aおよびR
10bがそれぞれHであること;(iv)R
8eおよびR
8fが一緒になって、カルボニルを形成していること;(v)R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fがそれぞれHであること;(vi)qが0であること;(vii)X
7、X
8およびX
10がそれぞれ、CR
4であり、ここで、R
4はHであること;(viii)Qが置換もしくは非置換シクロペンチル、シクロヘキシル、ピペリジニルまたはピペラジニル部分であること。(i)〜(viii)の1つより多くが当てはまる場合、それらを任意の方法および/または数で組み合わせることができるが、但し、規定(iv)および(v)は組み合わされないことを条件とする。
【0272】
一変形形態では、qは0であり、nは1であり、R
1はメチルであり、R
3aおよびR
3bは両方ともHであり、化合物は、式(E−8)の化合物である:
【0273】
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
Qは、非置換アミノ、置換アミノ、アルコキシ、アミノアシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アミノカルボニルアルコキシ、アシルアミノ、カルボキシ、シアノまたはアルキニルであり;
m、n、X
7、X
8、X
9、X
10、R
2a、R
2b、R
8c、R
8d、R
8e、R
8f、R
10a、R
10bは、式(E)で定義された通りである]。このような一変形形態では、化合物は、(i)〜(v)の任意の1つまたは複数によりさらに定義される、式(E−8)の化合物である:(i)R
2aおよびR
2bが両方ともHであること;(ii)R
10aおよびR
10bが両方ともHであること;(iii)R
8eおよびR
8fが一緒になって、カルボニルを形成していること;(iv)X
9がCR
4であり、ここで、R
4はH、ハロまたは非置換C
1〜C
8アルキルであること;および(v)R
8cおよびR
8dが両方ともHであること。(i)〜(v)の1つより多くが当てはまる場合、それらを任意の方法および/または数で組み合わせることができる。式(E−8)の特定の変形形態では、Qが非置換アミノ、置換アミノまたはアルコキシである場合、R
8eおよびR
8fが一緒になって、カルボニルを形成している。
【0274】
一変形形態では、化合物は、式(F)の化合物である:
【0275】
【化34-1】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
1は、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、ペルハロアルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アラルキル、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニルまたはカルボニルアルキレンアルコキシであり;
R
2aおよびR
2bはそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシまたはニトロであるか、あるいはR
2aおよびR
2bは、それらが結合している炭素と一緒になって、シクロアルキル部分またはカルボニル部分を形成しており;
R
3aおよびR
3bはそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アミノ、置換アミノ、シクロアルキル、フェニル、アシルアミノまたはアシルオキシであるか、あるいはR
3aおよびR
3bは、それらが結合している炭素と一緒になって、シクロアルキル部分またはカルボニル部分を形成しており;
X
7、X
8、X
9およびX
10はそれぞれ独立に、NまたはCR
4であり;
mおよびqは独立に、0または1であり;
R
4はそれぞれ独立に、H、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、C
1〜C
8アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり;
R
8a、R
8b、R
8cおよびR
8dはそれぞれ独立に、H、ヒドロキシル、C
1〜C
8アルキル、C
1〜C
8ペルハロアルキル、カルボキシ、カルボニルアルコキシであるか、それが結合している炭素およびジェミナルR
8(a〜d)と一緒になって、シクロアルキル部分またはカルボニル部分を形成しているか、またはジェミナルR
8(a〜d)と一緒になって、メチレンまたは置換メチレンを形成しており;
R
10aおよびR
10aはそれぞれ独立に、H、ハロ、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、シアノまたはニトロであるか、あるいはR
10aおよびR
10bは、それらが結合している炭素と一緒になって、シクロアルキル部分またはカルボニル部分を形成しており;
R
11およびR
12は独立に、HまたはC
1〜C
8アルキル、C
1〜C
8ペルハロアルキル、カルボキシ、カルボニルアルコキシであるか、それらが結合している炭素原子と一緒になって、置換もしくは非置換C
3〜C
8シクロアルキル、置換もしくは非置換C
3〜C
8シクロアルケニルまたは置換もしくは非置換ヘテロシクリル部分を形成しているか、または一緒になって、結合を形成して、アセチレニル部分をもたらしており;
【0276】
【化34-2】
[この文献は図面を表示できません]
は、R
11およびR
12が独立に、H、C
1〜C
8アルキル、C
1〜C
8ペルハロアルキル、カルボキシまたはカルボニルアルコキシである場合に、EまたはZいずれかの二重結合配置の存在を示し;
Qは、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、非置換アミノ、置換アミノ、アルコキシ、アミノアシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アミノカルボニルアルコキシ、アシルアミノ、カルボキシ、シアノまたはアルキニルである]。
【0277】
一変形形態では、化合物は、qが0であり、
【0278】
【化34-3】
[この文献は図面を表示できません]
がE二重結合配置を示し、R
11がHであり、R
12がC
1〜C
8アルキルである式(F)の化合物である。一変形形態では、化合物は、qが0であり、
【0279】
【化34-4】
[この文献は図面を表示できません]
がZ二重結合配置を示し、R
11がHであり、R
12がC
1〜C
8アルキルである式(F)の化合物である。
【0280】
一変形形態では、化合物は、Qがフェニルまたは置換フェニルである式(F)の化合物である。Qが置換フェニルである場合、一態様では、これは、1から5個の置換基で置換されている。Qが置換フェニルである場合、1個または複数の置換基は、任意の利用可能なフェニル環位置に位置してよい。例えば、単一またはモノ置換フェニル基は、フェニル基のオルト、メタまたはパラ位置で置換されていてよい。任意の利用可能なフェニル環置換パターンが、ジまたはトリ置換フェニル基に適している(例えば、オルトおよびパラ位で、2個のオルト位で、2個のメタ位で、メタおよびパラ位で、オルト、メタおよびパラ位で、2個のオルトおよび1個のパラ位で、2個のオルトおよび1個のメタ位で、または2個のメタおよび1個のパラまたはオルト位で)。一態様では、Qは、モノ置換フェニルであり、ここで、置換基は、ハロ(例えば、2−クロロフェニル、2−フルオロフェニル、4−クロロフェニルおよび4−フルオロフェニル)である。他の態様では、Qは、ジ置換フェニルであり、ここで、両方の置換基はハロ(例えば、3,4−ジフルオロフェニル、3,4−ジクロロフェニルおよび2,4−ジクロロフェニル)である。さらなる態様では、Qはジ置換フェニルであり、ここで、一方の置換基はハロであり、他方の置換基はアルコキシである(例えば、3−フルオロ−4−メトキシフェニル)。一変形形態ではQは、置換フェニルである。いっそう他の態様では、化合物は、前記の変形形態により、(i)〜(xi)の任意の1つまたは複数によりさらに定義されるが、但し、(iv)および(v)は組み合わされず、(ii)および(xi)は組み合わされず、(iii)および(xi)は組み合わされないことを条件とする:(i)qおよびmが両方とも0であること;(ii)R
11がHであること;(iii)R
12が非置換アルキル(例えば、メチルなどのC
1〜C
8アルキル)であること;(iv)R
3aおよびR
3bの一方がメチル、エチルまたはフェニルであり、他方がHであること;(v)R
3aおよびR
3bが両方ともHであること;(vi)R
1がアルキル(例えば、メチルなどのC
1〜C
4アルキル)であること;(vii)X
9がCR
4であり、ここで、R
4が非置換アルキル(例えば、メチル)またはハロ(例えば、クロロ)であること;(viii)X
7、X
8およびX
10がそれぞれ、CR
4であり、ここで、R
4はHであること;(ix)R
2aおよびR
2bが両方ともHであること;(x)R
10aおよびR
10bが両方ともHであること;(xi)R
11およびR
12が一緒になって、結合を形成して、アセチレニル部分が生じていること。(i)〜(xi)の1つより多くが当てはまる場合、それらを任意の方法および/または数で組み合わせることができるが、但し、規定(iv)および(iv)は組み合わされず、規定(ii)および(xi)は組み合わされず、規定(iii)および(xi)は組み合わされないことを条件とする。特定の変形形態では、規定(iii)が当てはまり(R
12は非置換アルキルである)、化合物(F)の二重結合は「E」配置である。他の変形形態では、規定(iii)が当てはまり(R
12は非置換アルキルである)、化合物(F)の二重結合は「Z」配置である。
【0281】
特定の変形形態では、化合物は、Qが非置換フェニルであり、R
11およびR
12が両方ともHである式(F)の化合物である。より特定の変形形態では、化合物は規定(i)、(v)〜(x)のそれぞれによりさらに定義される:(i)qおよびmが両方とも0であること;(v)R
3aおよびR
3bが両方ともHであること;(vi)R
1がアルキル(例えば、メチルなどのC
1〜C
4アルキル)であること;(vii)X
9がCR
4であり、ここで、R
4は非置換アルキル(例えば、メチル)またはハロ(例えば、クロロ)であること;(viii)X
7、X
8およびX
10がそれぞれCR
4であり、ここで、R
4がHであること;(ix)R
2aおよびR
2bが両方ともHであること;および(x)R
10aおよびR
10bが両方ともHであること。
【0282】
特定の変形形態では、化合物は、Qが置換フェニルであり、R
1およびR
12が両方ともメチルである式(F)の化合物である。より特定の変形形態では、化合物は規定(i)、(ii)、(vii)〜(x)のそれぞれによりさらに定義される:(i)qおよびmが両方とも0であること;(ii)R
11がHであること;(vii)X
9がCR
4であり、ここで、R
4は非置換アルキル(例えば、メチル)またはハロ(例えば、クロロ)であること;(viii)X
7、X
8およびX
10がそれぞれ、CR
4であり、ここで、R
4はHであること;(ix)R
2aおよびR
2bが両方ともHであること;および(x)R
10aおよびR
10bが両方ともHであること。なおより特定の変形形態では、化合物は、Qが置換フェニルであり、R
1およびR
12が両方ともメチルであり、規定(i)、(ii)および(vii)〜(x)がそれぞれ当てはまり、規定(iv)も当てはまる式(F)の化合物である:(iv)R
3aおよびR
3bの一方がメチル、エチルまたはフェニルであり、他方がHであること。いっそう他の特定の変形形態では、化合物は、Qが置換フェニルであり、R
1およびR
12が両方ともメチルであり、規定(i)、(ii)および(vii)〜(x)がそれぞれ当てはまり、規定(v)も当てはまる式(F)の化合物である:(v)R
3aおよびR
3bが両方ともHであること。
【0283】
式(F)の一変形形態では、qおよびmは0であり、R
11およびR
12は独立に、H、C
1〜C
8アルキル、C
1〜C
8ペルハロアルキル、カルボキシまたはカルボニルアルコキシであり、化合物は、式(F−1)の化合物またはその塩である:
【0284】
【化35-1】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
1、R
2a、R
2b、R
3a、R
3b、R
10a、R
10b、X
7、X
8、X
9、X
10およびQは、式(F)で定義された通りである]。
【0286】
【化35-2】
[この文献は図面を表示できません]
がE二重結合配置を示し、R
11がHであり、R
12がC
1〜C
8アルキルである式(F−1)の化合物である。一変形形態では、化合物は、
【0287】
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
がZ二重結合配置を示し、R
11がHであり、R
12がC
1〜C
8アルキルである式(F−1)の化合物である。
【0288】
一変形形態では、化合物は、これらに限られないが、その置換基がハロであるモノ置換フェニル(例えば、2−クロロフェニル、2−フルオロフェニル、4−クロロフェニルおよび4−フルオロフェニル)および両方の置換基がハロ(例えば、3,4−ジフルオロフェニル、3,4−ジクロロフェニルおよび2,4−ジクロロフェニル)であるか、または1個の置換基がハロであり、他方がアルコキシ(例えば、3−フルオロ−4−メトキシフェニル)であるジ置換フェニルを包含する、Qが上記の式(F)で記載されたものなどの置換フェニル基である式(F−1)の化合物である。Qが置換フェニルである式(F−1)の化合物は、(i)〜(vi)の任意の1つまたは複数によりさらに定義することができる:(i)R
11がHであること;(ii)R
12が非置換アルキル(例えば、メチルなどのC
1〜C
8アルキル)であること;(iii)X
9がCR
4であり、ここで、R
4はハロ(例えば、クロロ)またはアルキル(例えば、メチル)であること;(iv)X
7、X
8およびX
10がそれぞれ、CR
4であり、ここで、R
4はHであること;(v)R
2aおよびR
2bが両方ともHであること;および(vi)R
10aおよびR
10bが両方ともHであること。(i)〜(vi)の1つより多くが当てはまる場合、それらを任意の方法および/または数で組み合わせることができる。一変形形態では、化合物は、Qが置換フェニルであり、規定(i)〜(vi)のすべてが当てはまる式(F−1)の化合物である。
【0289】
式(F−1)の特定の変形形態では、R
11はHであり、Qは置換もしくは非置換アリールまたはヘテロアリール、例えば、置換もしくは非置換フェニルまたはピリジルである。式(F−1)のより特定の変形形態では、R
11はHであり、R
12はHまたはメチルであり、Qは、置換もしくは非置換アリールまたはヘテロアリールである。置換もしくは非置換フェニルまたはピリジルQ基の例には、これらに限られないが、3−ピリジル、4−ピリジル、4−メトキシフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、3−フルオロ−4−メトキシルフェニル、3,4−ジクロロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、4−メチル−3−ピリジル、4−フルオロフェニルおよび2−メチル−5−ピリミジルが包含される。
【0290】
式(F)の他の変形形態では、qおよびmは0であり、R
11およびR
12は一緒になって、結合を形成しており、化合物は、式(F−2)またはその塩である:
【0291】
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
1、R
2a、R
2b、R
3a、R
3b、R
10a、R
10b、X
7、X
8、X
9、X
10およびQは、式(F)で定義された通りである]。(F−2)の一変形形態では、Qは、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニルまたは置換もしくは非置換ヘテロシクリルである。
【0292】
(F−2)の特定の変形形態では、Qは、置換もしくは非置換アリールまたはヘテロアリール、例えば、置換もしくは非置換フェニルまたはピリジルである。Qの例には、これらに限られないが、4−メトキシフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、3−フルオロ−4−メトキシフェニル、3,4−ジクロロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、3−ピリジル、4−ピリジル、4−トリフルオロメチル−3−ピリジルおよび4−メチル−3−ピリジルが包含される。
【0293】
(F−2)のさらなる変形形態では、Qは置換フェニルである。一態様では、Qがこれらに限られないが、置換基がハロであるモノ置換フェニル(例えば、2−クロロフェニル、2−フルオロフェニル、4−クロロフェニルおよび4−フルオロフェニル)ならびに両方の置換基がハロであるか(例えば、3,4−ジフルオロフェニル、3,4−ジクロロフェニルおよび2,4−ジクロロフェニル)、または1個の置換基がハロであり、他方がアルコキシである(例えば、3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ジ置換フェニルを包含する置換フェニルである式(F−2)の化合物。Qが置換フェニルである式(F−2)の化合物は、(i)〜(v)の1つまたは複数によりさらに定義することができる:(i)R
3aおよびR
3bの一方がメチル、エチルまたはフェニルであり、他方がHであること;(ii)X
9がCR
4であり、ここで、R
4がハロ(例えば、クロロ)またはアルキル(例えば、メチル)であること;(iii)X
7、X
8およびX
10がそれぞれCR
4であり、ここで、R
4はHであること;(iv)R
2aおよびR
2bが両方ともHであること;および(v)R
10aおよびR
10bが両方ともHであること。(i)〜(v)の1つより多くが当てはまる場合、それらを任意の方法および/または数で組み合わせることができる。一変形形態では、化合物は、Qが置換フェニルであり、規定(i)〜(v)のすべてが当てはまる式(F−2)の化合物である。
【0294】
一変形形態では、式(G)の化合物または薬学的に許容できるその塩が提供される:
【0295】
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
3はH、メチル、エチルまたはフェニルであり;R
4はメチルまたはクロロであり;YはCHまたはNであり;R
9はフルオロ、クロロまたはメトキシであり;Tは0、1または2であり、R
8a、R
8b、R
8cおよびR
8dはそれぞれ独立に、H、ヒドロキシル、メチルであるか、それが結合している炭素およびジェミナルR
8(a〜d)と一緒になって、カルボニル部分を形成しているか、またはビシナルR
8(a〜d)と一緒になって、結合を形成している]。一実施形態では、化合物は、R
3がHである式(G)の化合物である。他の実施形態では、化合物は、R
8a、R
8b、R
8cおよびR
8dがそれぞれ独立に、H、ヒドロキシル、メチルである式(G)の化合物である。他の実施形態では、化合物は、R
8bがR
8dと一緒になって結合を形成しており、R
8aおよびR
8cが独立に、Hまたはメチルである式(G)の化合物である。他の実施形態では、化合物は、R
3がHであり、YがCHである式(G)の化合物である。他の実施形態では、化合物は、R
3がHであり、YがNである式(G)の化合物である。他の実施形態では、化合物は、R
3がHであり、YがNであり、Tが1である式(G)の化合物である。
【0296】
本明細書に詳述されている任意の式は、適用可能な場合、一変形形態で、H、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アルコキシ、非置換アミノ、置換アミノ、シクロアルキル、アシルアミノまたはアシルオキシからそれぞれ独立に選択されるR
2aおよびR
2bを有するか、R
2aおよびR
2bが一緒になって、シクロアルキル部分またはカルボニル部分を形成している。「適用可能な場合」とは、式がこのような構造を包含する場合に、このようなR
2aおよびR
2b部分が、1つの変形形態であることを意図していることが理解される。
【0297】
本明細書に詳述されている任意の式は、適用可能な場合、一変形形態では、H、ヒドロキシル、アルコキシルまたは置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルからそれぞれ独立に選択されるR
3a、R
3b、R
10a、R
10bを有する。「適用可能な場合」とは、式がこのような構造を包含する場合に、このようなR
3a、R
3b、R
10a、R
10b部分が、1つの変形形態であることを意図していることが理解される。
【0298】
一変形形態では、式(H−1)の化合物が提供される:
【0299】
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
1はCH
3であり;R
3はH、CH
3、エチルまたはフェニルであり;R
4はCH
3またはClであり;R
8cおよびR
8dは独立に、H、OHまたはCH
3であり;R
9はH、F、ClまたはOCH
3であり、Tは1または2である]。一実施形態では、構造は、R
3がHである式(H−1)である。
【0300】
他の変形形態では、式(H−2)の化合物が提供される:
【0301】
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
1はCH
3であり;R
3はH、CH
3、エチルまたはフェニルであり;R
4はCH
3またはClであり;R
9はH、F、ClまたはOCH
3であり、Tは1または2である]。式(H−2)の一実施形態では、R
3はHである。
【0302】
他の変形形態では、式(H−3)の化合物が提供される:
【0303】
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
1はCH
3であり;R
3=H、CH
3、エチルまたはフェニル;R
4はCH
3またはClであり;R
8cおよびR
8dは独立に、H、OHまたはCH
3であり;R
9はH、F、ClまたはOCH
3であり、Tは1または2である]。式H−3の一実施形態では、R
3はHである。
【0304】
他の変形形態では、式(H−4)の化合物が提供される:
【0305】
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
1はCH
3であり;R
3はH、CH
3、エチルまたはフェニルであり;R
4はCH
3またはClであり;R
9はH、F、ClまたはOCH
3であり、Tは1または2である]。式(H−4)の一実施形態では、R
3はHである。
【0306】
他の変形形態では、式(H−5)の化合物が提供される:
【0307】
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
1はCH
3であり;R
3はH、CH
3、エチルまたはフェニルであり;R
4はCH
3またはClであり;R
8aおよびR
8cは独立に、H、CH
3であるか、またはR
8aおよびR
8cは一緒に、結合を形成し;R
9はH、F、ClまたはOCH
3であり、Tは1または2である]。式H−5の一実施形態では、R
3=H。
【0308】
他の変形形態では、式(H−6)の化合物が提供される:
【0309】
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
1はCH
3であり;R
3はH、CH
3、エチルまたはフェニルであり;R
4はCH
3またはClであり;R
8aおよびR
8cは独立に、H、CH
3であるか、またはR
8aおよびR
8cは一緒に、結合を形成し;R
9はH、F、ClまたはOCH
3であり、Tは1または2である。式H−6の一実施形態では、R
3はHである]。
【0310】
特定の実施形態では、化合物は、X
7、X
8、X
9およびX
10がCR
4である式(I)、(E)、(F)または(Ia)の化合物である。他の実施形態では、化合物は、X
7、X
8、X
9およびX
10の少なくとも1個がNである式(I)、(E)、(F)または(Ia)の化合物である。他の変形形態は、X
7、X
8、X
9およびX
10の少なくとも2個がNである式(I)、(E)、(F)または(Ia)の化合物を提供する。さらなる変形形態は、X
7、X
8、X
9およびX
10のうちの2個がNであり、X
7、X
8、X
9およびX
10のうちの2個がCR
4である式(I)、(E)、(F)または(Ia)の化合物を提供する。X
7、X
8、X
9およびX
10のうちの1個がNであり、X
7、X
8、X
9およびX
10のうちの3個がCR
4である式(I)、(E)、(F)または(Ia)の化合物もまた、本発明に包含される。
【0311】
他の変形形態では、本発明の化合物は、X
7、X
8、X
9およびX
10が一緒になって、次の構造から選択される芳香族部分をもたらしている式(I)、(E)、(F)または(Ia)である:
【0312】
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
4はそれぞれ、式(I)または(Ia)で定義された通りであるか;または特定の変形形態では、R
4はそれぞれ独立に、ヒドロキシル、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、C
1〜C
8アルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであるか;またはいっそうさらなる変形形態では、R
4は独立に、ハロ、非置換C
1〜C
4アルキルまたはC
1〜C
4ペルハロアルキルである]。他の変形形態では、R
4はそれぞれ独立に、ハロまたは非置換C
1〜C
8アルキルである。一実施形態では、前記環は、(R
4)
1置換基で置換されていて、芳香族部分が、一変形形態ではハロまたは非置換C
1〜C
8アルキルである単一のR
4基で置換されているようになっている。このような一変形形態では、前記環は、(R
4)
0置換基を有して、その芳香族部分が非置換であり、R
4基を含有しないようになっている。さらなる変形形態では、化合物は、X
7、X
8、X
9およびX
10が一緒になって、このパラグラフの前記の構造から選択される芳香族部分をもたらしている式(B)、(C)、(D)、(E−1)、(E−2)、(E−3)、(E−6)、(E−7)、(E−8)、(F)、(F−1)または(F2)の化合物である。
【0313】
他の変形形態では、本発明の化合物は、X
7、X
8、X
9およびX
10が一緒になって、次の構造から選択される芳香族部分をもたらしている式(I)、(E)、(F)または(Ia)の化合物である:
【0314】
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
4はそれぞれ、式(I)または(Ia)で定義された通りであるか;または特定の変形形態では、R
4はそれぞれ独立に、アルキル、ペルハロアルキルまたはハロであるか;またはいっそうさらなる特定の変形形態では、R
4はそれぞれ独立に、メチル、トリフルオロメチル、クロロまたはフルオロである]。一実施形態では、前記環は、(R
4)
1置換基で置換されていて、その芳香族部分が、一変形形態ではハロまたは非置換C
1〜C
8アルキルである単一のR
4基で置換されているようになっている。このような一変形形態では、前記環は、(R
4)
0置換基を有して、その芳香族部分が非置換であり、R
4基を含有しないようになっている。さらなる変形形態では、化合物は、X
7、X
8、X
9およびX
10が一緒になって、このパラグラフの前記の構造から選択される芳香族部分をもたらしている式(B)、(C)、(D)、(E−1)、(E−2)、(E−3)、(E−6)、(E−7)、(E−8)、(F)、(F−1)または(F2)の化合物である。
【0315】
さらなる変形形態では、化合物は、X
7、X
8、X
9およびX
10が一緒になって、式中のR
4が本明細書の上記の任意の変形形態で定義された通りであってよい次の式の構造をもたらしている式(I)、(Ia)、(B)、(C)、(D)、(E)、(E−1)、(E−2)、(E−3)、(E−6)、(E−7)、(E−8)、(F)、(F−1)または(F2)の化合物である:
【0316】
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
このような一変形形態では、R
4は、ハロまたは非置換C
1〜C
8アルキルである。
【0317】
いっそうさらなる変形形態では、本発明の化合物は、X
7、X
8、X
9およびX
10が一緒になって、次の構造から選択される芳香族部分をもたらしている式(I)、(E)、(F)または(Ia)の化合物である:
【0318】
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
4は、式(I)で定義された通りであるか;または特定の変形形態では、R
4は、ヒドロキシル、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、C
1〜C
8アルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであるか;またはいっそうさらなる変形形態では、R
4はそれぞれ独立に、ハロ、非置換C
1〜C
4アルキルまたはC
1〜C
4ペルハロアルキルである]。他の変形形態では、R
4は、ハロまたは非置換C
1〜C
8アルキルである。いっそうさらなる変形形態では、化合物は、X
7、X
8、X
9およびX
10が一緒になって、このパラグラフの前記の構造から選択される芳香族部分をもたらしている式(B)、(C)、(D)、(E−1)、(E−2)、(E−3)、(E−6)、(E−7)、(E−8)、(F)、(F−1)または(F2)の化合物である。まだ他の変形形態では、化合物は、X
7、X
8、X
9およびX
10が一緒になって、下式の構造をもたらしている式(I)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(Ia)、(E−1)、(E−2)、(E−3)、(E−6)、(E−7)、(E−8)、(F)、(F−1)または(F2)の化合物である:
【0319】
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
いっそうさらなる変形形態では、本発明の化合物は、X
7、X
8、X
9およびX
10が一緒になって、次の構造から選択される芳香族部分をもたらしている式(I)、(E)、(F)または(Ia)の化合物である:
【0320】
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
4は式(I)で定義された通りであるか、または本明細書に記載の任意の特定の変形形態では、R
4はそれぞれ独立に、アルキルまたはハロであるか、またはなおより特定の変形形態では、R
4はそれぞれ独立に、メチル、クロロ、ヨードまたはフルオロである]。いっそうさらなる変形形態では、化合物は、X
7、X
8、X
9およびX
10が一緒になって、このパラグラフの前記の構造から選択される芳香族部分をもたらしている式(B)、(C)、(D)、(E−1)、(E−2)、(E−3)、(E−6)、(E−7)、(E−8)、(F)、(F−1)または(F2)の化合物である。
【0321】
まだ他の変形形態では、本発明の化合物は、X
7、X
8、X
9およびX
10が一緒になって、次の構造から選択される芳香族部分をもたらしている式(I)、(E)、(F)または(Ia)の化合物である:
【0322】
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
いっそうさらなる変形形態では、化合物は、X
7、X
8、X
9およびX
10が一緒になって、このパラグラフの前記の構造から選択される芳香族部分をもたらしている式(B)、(C)、(D)、(E−1)、(E−2)、(E−3)、(E−6)、(E−7)、(E−8)、(F)、(F−1)または(F2)の化合物である。
【0323】
本明細書中で詳述された任意の式は、適用可能な場合、一変形形態において、一緒になって、上記本明細書中に詳述された芳香族部分をもたらしているX
7、X
8、X
9およびX
10を有してよい。「適用可能な場合」とは、一変形形態において、式がこのような構造を包含する場合に、このようなX
7、X
8、X
9およびX
10基が一緒になって、上記の部分をもたらしていることが意図されていると理解される。例えば、所定の式が、X
7、X
8、X
9およびX
10基が一緒になってピリジル部分をもたらしている構造を包含しない場合、上記で詳述されたピリジル部分は、この特定の式には適用できないが、X
7、X
8、X
9およびX
10基が一緒になって、ピリジル部分をもたらしている構造をまさに包含する式には、適用可能なままである。
【0324】
他の実施形態では、本発明の化合物は、X
7〜X
10が式(I)で定義された通りであるか、本明細書に記載の任意の変形形態で詳述された通りであり、R
1がH、置換または非置換C
1〜C
8アルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、置換または非置換アラルキルである式(I)、(E)または(F)の化合物である。さらなる実施形態では、本発明の化合物は、X
7〜X
10が式(I)で定義された通りであるか、本明細書に記載の任意の変形形態で詳述された通りであり、R
1が置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリルまたは置換もしくは非置換アリールである式(I)、(E)または(F)の化合物である。特定の変形形態では、本発明の化合物は、X
7〜X
10が式(I)で定義された通りであるか、本明細書に記載の任意の変形形態で詳述された通りであり、R
1がメチル、エチル、シクロプロピル、プロピレート、トリフルオロメチル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、2−メチルブチル、プロパナール、1−メチル−2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエタナール、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、置換フェニル、ピペリジン−4−イル、ヒドロキシシクロペンタ−3−イル、ヒドロキシシクロペンタ−2−イル、ヒドロキシシクロプロパ−2−イル、1−ヒドロキシ−1−メチルシクロプロパ−2−イルまたは1−ヒドロキシ−1,2,2−トリメチル−シクロプロパ−3−イルである式(I)、(E)または(F)の化合物である。
【0325】
他の変形形態では、本発明の化合物は、X
7〜X
10およびR
1が式(I)で定義された通りであるか、本明細書に記載の任意の変形形態で詳述された通りであり、R
2aおよびR
2bが独立に、H、置換または非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、シアノ、ニトロであるか、またはR
2aおよびR
2bが一緒になって、カルボニル部分を形成しており、R
3aおよびR
3bがそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アルコキシ、非置換アミノ、置換アミノ、シクロアルキル、アシルアミノまたはアシルオキシである式(I)、(E)または(F)の化合物である。他の変形形態では、本発明の化合物は、X
7〜X
10およびR
1が式(I)で定義された通りであるか、本明細書に記載の任意の変形形態で詳述された通りであり、R
2aおよびR
2bがそれぞれ独立に、H、非置換C
1〜C
8アルキル、ハロであるか、またはR
2aおよびR
2bが一緒になって、カルボニル部分を形成しており、R
3aおよびR
3bがそれぞれ独立に、H、非置換C
1〜C
8アルキル、ハロであるか、またはR
3aおよびR
3bが一緒になって、カルボニル部分を形成している式(I)、(E)または(F)の化合物である。いっそうさらなる変形形態では、本発明の化合物は、X
7〜X
10およびR
1が式(I)で定義された通りであるか、本明細書に記載の任意の変形形態で詳述された通りであり、R
2aおよびR
2bがそれぞれ独立に、H、非置換C
1〜C
8アルキル、ハロであるか、またはR
2aおよびR
2bが一緒になって、カルボニル部分を形成しており;R
3aおよびR
3bがそれぞれ独立に、H、非置換C
1〜C
8アルキル、ハロであるか、またはR
3aおよびR
3bが一緒になって、カルボニル部分を形成している式(I)、(E)または(F)の化合物である。本発明はまた、X
7〜X
10およびR
1が式(I)で定義された通りであるか、本明細書に記載の任意の変形形態で詳述された通りであり、R
2aおよびR
2bがそれぞれ独立に、H、メチル、ハロであるか、またはR
2aおよびR
2bが一緒になって、カルボニル部分を形成しており、R
3aおよびR
3bがそれぞれ独立に、H、メチル、ハロであるか、またはR
3aおよびR
3bが一緒になって、カルボニル部分を形成している式(I)による本発明の化合物を包含する。本発明はさらに、X
7〜X
10およびR
1が式(I)で定義された通りであるか、本明細書に記載の任意の変形形態で詳述された通りであり、R
2a、R
2b、R
3aおよびR
3bがそれぞれ、Hである式(I)による本発明の化合物を包含する。一変形形態では、本発明の化合物は、X
7〜X
10およびR
1が式(I)で定義された通りであるか、本明細書に記載の任意の変形形態で詳述された通りであり、R
2a、R
2b、R
3aおよびR
3bの少なくとも1個が置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、シアノ、ニトロであるか、またはジェミナルR
2またはR
3と一緒になって、カルボニル部分を形成している式(I)、(E)または(F)の化合物である。他の変形形態では、本発明の化合物は、X
7〜X
10およびR
1が式(I)で定義された通りであるか、本明細書に記載の任意の変形形態で詳述された通りであり、R
2a、R
2b、R
3aおよびR
3bの少なくとも2個が置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、シアノ、ニトロであるか、あるいはジェミナルR
2またはR
3と一緒になって、カルボニル部分を形成している式(I)、(E)または(F)の化合物である。まだ他の変形形態では、本発明の化合物は、X
7〜X
10およびR
1が式(I)で定義された通りであるか、本明細書に記載の任意の変形形態で詳述された通りであり、R
2a、R
2b、R
3aおよびR
3bの少なくとも1個がフルオロまたはメチルであるか、またはジェミナルR
2またはR
3と一緒になって、カルボニル部分を形成している式(I)、(E)または(F)の化合物である。いっそう他の変形形態では、本発明の化合物は、X
7〜X
10およびR
1が式(I)で定義された通りであるか、本明細書に記載の任意の変形形態で詳述された通りであり、R
2aおよびR
2bまたはR
3aおよびR
3bがそれぞれ、メチルまたはフルオロ(例えば、R
2aおよびR
2bの両方がメチルであるか、または一方がフルオロであり、一方がメチルである)であるか、一緒になって、カルボニル部分を形成している式(I)、(E)または(F)の化合物である。一変形形態では、R
2aおよびR
2bは一緒になって、カルボニル部分を形成している。他の変形形態では、R
2aおよびR
2bの少なくとも1個は、ヒドロキシルまたはアルコキシである。特定の変形形態では、R
2aおよびR
2bはそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、シアノ、ニトロであるか、またはR
2aおよびR
2bが一緒になって、カルボニルを形成している。他の変形形態では、R
2aおよびR
2bはそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロ、シアノ、ニトロであるか、またはR
2aおよびR
2bは一緒になって、カルボニルを形成している。
【0326】
本発明はまた、X
7〜X
10、R
1、R
2a、R
2b、R
3aおよびR
3bが式(I)で定義された通りであるか、または本明細書に記載の任意の変形形態で詳述された通りであり、R
10aおよびR
10bがそれぞれ独立に、H、ハロ、非置換C
1〜C
8アルキル、ヒドロキシルであるか、またはR
10aおよびR
10bが一緒になって、カルボニルを形成している式(I)による化合物を包含する。また、X
7〜X
10、R
1、R
2a、R
2b、R
3aおよびR
3bが式(I)で定義された通りであるか、または本明細書に記載の任意の変形形態で詳述された通りであり、R
10aおよびR
10bがそれぞれ独立に、H、ハロ、非置換C
1〜C
4アルキル、ヒドロキシルであるか、またはR
10aおよびR
10bが一緒になって、カルボニルを形成している式(I)による化合物を包含する。他の変形形態では、本発明の化合物は、X
7〜X
10、R
1、R
2a、R
2b、R
3aおよびR
3bが式(I)で定義された通りであるか、または本明細書に記載の任意の変形形態で詳述された通りであり、R
10aおよびR
10bがそれぞれ独立に、H、ブロモ、メチル、ヒドロキシルであるか、またはR
10aおよびR
10bが一緒になって、カルボニルを形成している式(I)、(E)または(F)の化合物である。まだ他の変形形態では、本発明の化合物は、X
7〜X
10、R
1、R
2a、R
2b、R
3aおよびR
3bが式(I)で定義された通りであるか、または本明細書に記載の任意の変形形態で詳述された通りであり、R
10aおよびR
10bの少なくとも一方が非置換C
1〜C
8アルキル、ヒドロキシル、ハロであるか、またはR
10aおよびR
10bが一緒になって、カルボニルを形成している式(I)、(E)または(F)の化合物である。いっそうさらなる変形形態では、本発明の化合物は、X
7〜X
10、R
1、R
2a、R
2b、R
3aおよびR
3bが式(I)で定義された通りであるか、または本明細書に記載の任意の変形形態で詳述された通りであり、R
10aおよびR
10bの少なくとも一方がメチル、ブロモ、ヒドロキシルであるか、またはR
10aおよびR
10bが一緒になって、カルボニルを形成している式(I)、(E)または(F)の化合物である。他の変形形態では、本発明の化合物は、X
7〜X
10、R
1、R
2a、R
2b、R
3aおよびR
3bが式(I)で定義された通りであるか、または本明細書に記載の任意の変形形態で詳述された通りであり、R
10aおよびR
10bの両方がメチルである式(I)、(E)または(F)の化合物である。他の変形形態では、本発明の化合物は、X
7〜X
10、R
1、R
2a、R
2b、R
3aおよびR
3bが式(I)で定義された通りであるか、または本明細書に記載の任意の変形形態で詳述された通りであり、R
10aおよびR
10bが一緒になって、カルボニルを形成している式(I)、(E)または(F)の化合物である。他の変形形態では、本発明の化合物は、X
7〜X
10、R
1、R
2a、R
2b、R
3aおよびR
3bが式(I)で定義された通りであるか、または本明細書に記載の任意の変形形態で詳述された通りであり、R
10aがHであり、R
10bがメチルである式(I)、(E)または(F)の化合物である。他の変形形態では、本発明の化合物は、X
7〜X
10、R
1、R
2a、R
2b、R
3aおよびR
3bが式(I)で定義された通りであるか、または本明細書に記載の任意の変形形態で詳述された通りであり、R
10aがHであり、R
10bがブロモである式(I)、(E)または(F)の化合物である。R
10aおよびR
10bを持つ式(I)の炭素が光学的に活性である場合、これは、SまたはR配置であってよく、実質的に純粋なRまたはS化合物または任意の量でのその混合物を含む組成物は、本発明に包含される。
【0327】
特定の変形形態では、本発明の化合物は、R
2a、R
2b、R
1、R
10a、R
10b、R
3aおよびR
3bが一緒になって、下記の構造から選択される環を形成している式(I)、(E)または(F)の化合物である:
【0328】
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、上記構造中のR
1は、式(I)または本明細書で詳述された任意の特定の変形形態で定義された通りである]。特定の変形形態では、直前の構造のR
1はCH
3である。他の特定の変形形態では、直前の構造のR
1はHである。他の変形形態では、本発明の化合物は、R
2a、R
2b、R
1、R
10a、R
10b、R
3aおよびR
3bが一緒になって、下記の構造から選択される環を形成している式(I)、(E)または(F)の化合物である:
【0329】
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
いっそう他の変形形態では、本発明の化合物は、R
2a、R
2b、R
1、R
10a、R
10b、R
3aおよびR
3bが一緒になって、下記の構造の環を形成している式(I)、(E)または(F)の化合物である:
【0330】
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
さらなる変形形態では、化合物は、R
2a、R
2b、R
1、R
10a、R
10b、R
3aおよびR
3bが一緒になって、このパラグラフの前記構造から選択される部分をもたらしている式(A)、(B)、(C)、(D)、(E−1)、(F−1)または(F2)の化合物である。さらなる変形形態では、適用可能な場合には、R
1はCH
3であり、化合物は、R
2a、R
2b、R
1、R
10a、R
10b、R
3aおよびR
3bが一緒になって、このパラグラフの前記構造から選択される部分をもたらしている式(E−2)、(E−3)、(E−5)、(E−6)、(E−7)または(E−8)の化合物である。このような変形形態では、適用可能な場合とは、各式に関してR
2a、R
2b、R
1、R
10a、R
10b、R
3aおよびR
3b要件に一致する構造のみが包含されることを意図していると理解される(例えば、式が、R
3aおよびR
3bが組み合わさって、カルボニルを形成することを許さない場合、このパラグラフのこのような構造は、そのような構造のための変形としては包含されない)。
【0331】
本明細書で詳述された任意の式は、適用可能である場合、一変形形態において、一緒になって上記本明細書で詳述された部分をもたらしているR
2a、R
2b、R
1、R
10a、R
10b、R
3aおよびR
3bを有することができる。「適用可能な場合」とは、一変形形態において、式がそのような構造を包含する場合に、このようなR
2a、R
2b、R
1、R
10a、R
10b、R
3aおよびR
3b基が一緒になって、上記の部分をもたらしていることが意図されていることと理解される。例えば、所定の式が、R
2a、R
2b、R
1、R
10a、R
10b、R
3aおよびR
3b基が一緒になって
【0332】
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
部分をもたらしている構造を包含しない場合、上記で詳述された
【0333】
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
部分は、この特定の式には適用できないが、R
2a、R
2b、R
1、R
10a、R
10b、R
3aおよびR
3bが一緒になって、
【0334】
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
部分をもたらしている構造をまさに包含する式には、適用可能なままである。
【0335】
式(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)、(IIe)、(IIf)、(IIg)および(IIh)の化合物もまた、本発明に包含される:
【0336】
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)、(IIe)、(IIf)、(IIg)および(IIh)のそれぞれにおいて、R
1、R
2a、R
2b、R
3a、R
3b、R
10a、R
10b、R
8a〜R
8f、m、qおよびQは、式(I)またはその任意の適用可能な変形形態で記載された通りである]。特定の変形形態では、本発明の化合物は、R
2a、R
2b、R
10a、R
10b、R
3aおよびR
3bがHであり、R
1が、メチルなどのアルキル部分である式(IIb)、(IIc)、(IId)または(IIe)の化合物である。適用可能な場合には、式(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)、(IIe)、(IIf)、(IIg)および(IIh)のそれぞれにおいて、R
1、R
2a、R
2b、R
3a、R
3b、R
10a、R
10b、R
8a〜R
8f、m、qおよびQはまた、これらに限られないが、式(A)〜(F)を包含する本明細書に詳述されている任意の式または任意の適用可能なその変形形態で記載された通りであってよい。
【0337】
一実施形態では、本発明は、R
1、R
2a、R
2b、R
3a、R
3b、R
10a、R
10b、R
8a〜R
8f、m、qおよびQが式(I)または任意の適用可能なその変形形態で記載された通りである式(IIb)、(IIc)、(IId)、(IIe)、(IIf)、(IIg)および(IIh)のいずれか1つの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0338】
式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)、(IIId)、(IIIe)、(IIIf)、(IIIg)、(IIIh)、(IIIi)、(IIIj)、(IIIk)、(IIIl)、(IIIm)、(IIIn)および(IIIo)の化合物が本発明にさらに包含される:
【0339】
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
【0340】
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)、(IIId)、(IIIe)、(IIIf)、(IIIg)、(IIIh)、(IIIi)、(IIIj)、(IIIk)、(IIIl)、(IIIm)、(IIIn)および(IIIo)のそれぞれにおいて、R
1、R
4、R
2a、R
2b、R
3a、R
3b、R
10a、R
10b、R
8a〜R
8f、m、qおよびQは、式(I)または任意の適用可能なその変形形態で記載された通りである]。適用可能な場合には、式(IIIa)〜(IIIi)のそれぞれにおいて、R
1、R
2a、R
2b、R
3a、R
3b、R
4、R
10a、R
10b、R
8a〜R
8f、m、qおよびQはまた、これらに限られないが、式(A)〜(F)を包含する本明細書に詳述されている任意の式または任意の適用可能なその変形形態で記載された通りであってよい。特定の変形形態では、本発明の化合物は、R
2a、R
2b、R
10a、R
10b、R
3aおよびR
3bがHであり、R
1がメチルなどのアルキル部分である式(IIIa)、(IIIIb)、(IIIc)または(IIId)の化合物である。
【0341】
一変形形態では、本発明は、R
4がヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、C
1〜C
8アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであるが、但し:(i)q=0の場合に、CR
3aR
3bがC=Oではないこと;およびその化合物が規定(ii)〜(iv):(ii)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2−またはC=Oを形成している場合に、Qがフェニル、ナフチル、置換フェニル、アルコキシおよびフェノキシ以外であること;(iii)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2CH
2−を形成している場合に、R
10aおよびR
10bがC
3〜C
7アルキル以外であること;(iv)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2CH
2CH
2−を形成している場合に、QがMe
2NおよびEt
2N以外であることの一つに合致することを条件とする式(IIIa)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0342】
他の変形形態では、本発明は、R
4がヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、C
1〜C
8アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであり、但し:(i)q=0の場合に、CR
3aR
3bがC=Oではないこと;およびその化合物が規定(ii)〜(iv):(ii)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2−またはC=Oを形成している場合に、Qがフェニル、ナフチル、置換フェニル、アルコキシおよびフェノキシ以外であること;(iii)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2CH
2−を形成している場合に、R
1がH以外であること;(iv)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2CH
2CH
2−を形成している場合に、QがMe
2NおよびEt
2N以外であることの一つに合致することを条件とする式(IIIa)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0343】
一変形形態では、本発明は、R
4がヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、C
1〜C
8アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルである式(IIIb)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0344】
一変形形態では、本発明は、R
4がニトロ、シアノ、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、C
2〜C
8アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルである式(IIIc)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0345】
一変形形態では、本発明は、R
4がヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、C
1〜C
8アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシル、式(IIId)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0346】
一変形形態では、本発明は、(i)少なくとも1個のR
4がH以外であること;(ii)q=0の場合に、CR
3aR
3bがC=Oではないこと;およびその化合物が規定(iii)および(iv):(iii)m=q=0である場合、Qがフェニル、ナフチル、置換フェニル、アルコキシおよびフェノキシ以外であること;(iv)CR
8cR
8dがCH
2である場合に、QがMe
2NおよびEt
2N以外であり、R
10aおよびR
10bがC
3〜C
7アルキル以外であることの一つに合致することを条件とする式(IIIe)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0347】
他の変形形態では、本発明は、少なくとも1個のR
4がH以外であり、但し:(i)q=0の場合に、CR
3aR
3bがC=Oではないこと;およびその化合物が規定(ii)〜(iv):(ii)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2−またはC=Oを形成している場合に、Qがフェニル、ナフチル、置換フェニル、アルコキシおよびフェノキシ以外であること;(iii)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2CH
2−を形成している場合に、R
1がH以外であること;(iv)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2CH
2CH
2−を形成している場合に、QがMe
2NおよびEt
2N以外であることの一つに合致することを条件とする式(IIIe)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0348】
一実施形態では、本発明は、R
1、R
2a、R
2b、R
3a、R
3b、R
10a、R
10b、R
8a〜R
8f、m、qおよびQが式(I)または任意の適用可能なその変形形態で記載された通りである式(IIIf)、(IIIg)、(IIIh)、(IIIi)、(IIIj)、(IIIk)、(IIIl)、(IIIm)、(IIIn)および(IIIo)のいずれか1つの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0349】
式(IVa)、(IVb)、(IVc)、(IVd)、(IVe)、(IVf)、(IVg)、(IVh)、(IVi)、(IVj)、(IVk)、(IVl)、(IVm)、(IVn)、(IVo)および(IVp)の化合物が、本発明にさらに包含される:
【0350】
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
【0351】
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
【0352】
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、(IVa)、(IVb)、(IVc)、(IVd)、(IVe)、(IVf)、(IVg)、(IVh)、(IVi)、(IVj)、(IVk)、(IVl)、(IVm)、(IVn)、(IVo)および(IVp)のそれぞれにおいて、R
1、X
7、X
8、X
9、X
10、R
8a〜R
8f、m、qおよびQは、式(I)または任意の適用可能なその変形形態で記載された通りである]。適用可能な場合、(IVa)〜(IVo)のそれぞれにおいて、R
1、X
7、X
8、X
9、X
10、R
8a〜R
8f、m、qおよびQはまた、これらに限られないが、式(A)〜(F)を包含する、本明細書に詳述されている任意の式または任意の適用可能なその変形形態で記載された通りであってよい。特定の変形形態では、本発明の化合物は、R
1がメチルなどのアルキル部分である式(IVa)の化合物である。
【0353】
一変形形態では、本発明は、(i)X
7、X
8、X
9およびX
10の少なくとも1個がCHではないこと;およびその化合物が規定(ii)および(iii):(ii)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2−またはC(=O)を形成している場合に、Qがフェニル、ナフチル、置換フェニル、アルコキシおよびフェノキシ以外であること;(iii)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2CH
2CH
2−を形成している場合に、QがMe
2NおよびEt
2N以外であることの一つに合致することを条件とする式(IVa)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0354】
一変形形態では、本発明は、表1中のNo.81x、122x、229x、360x、451x、639xまたは757xの化合物以外であることを条件とする式(IVd)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。他の変形形態では、例えば、本明細書に詳述されている方法のいずれかにおいて、化合物は、このパラグラフ中に挙げられている表1の任意の化合物などの表1中の任意の適切な化合物を包含する式(IVd)の化合物であってよい。
【0355】
一変形形態では、本発明は、X
7、X
8、X
9およびX
10の少なくとも1個がCHではない式(IVd)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0356】
一変形形態では、本発明は、表1中のNo.449x、540x、643xまたは761xの化合物以外である式(IVj)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。他の変形形態では、例えば、本明細書に詳述されている任意の方法において、化合物は、表1中の449x、540x、643xおよび761xの化合物を包含する式(IVj)の化合物であってよい。
【0357】
一変形形態では、本発明は、X
7、X
8、X
9およびX
10の少なくとも1個がCHではない、式(IVj)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。他の変形形態では、本発明は、q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2−またはC(=O)を形成している場合に、Qがフェニル、置換フェニルおよびアルコキシ以外であることを条件とする式(IVj)の化合物を包含する。
【0358】
一変形形態では、本発明は、表1中のNo.289xの化合物以外であることを条件とする式(IVl)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。他の変形形態では、例えば、本明細書に詳述されている任意の方法において、化合物は、表1中のNo.289xの化合物を包含する、式(IVl)の化合物であってよい。
【0359】
一変形形態では、本発明は、q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2−を形成している場合に、Qは、置換フェニル以外であることを条件とする式(IVl)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0360】
一変形形態では、本発明は、(i)X
7、X
8、X
9およびX
10の少なくとも1個がCHではないこと;および(ii)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2−、C=Oまたは−CH
2CH
2−を形成している場合に、Qがフェニル、ナフチル、置換フェニルおよびアミノ以外であることを条件とする式(IVn)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0361】
本発明はまた、式(Va)〜(Vzf)の化合物を包含する:
【0362】
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【0363】
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
【0364】
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【0365】
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
【0366】
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
【0367】
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、(Va)〜(Vzf)のそれぞれにおいて、R
1、R
4、R
8a〜R
8f、m、qおよびQは、式(I)または任意の適用可能なその変形形態で記載された通りである]。適用可能な場合、(Va)〜(Vzf)のそれぞれにおいて、R
1、R
8a〜R
8f、m、qおよびQは、これらに限られないが、式(A)〜(F)を包含する、本明細書に詳述されている任意の式または任意の適用可能なその変形形態で記載された通りであってもよい。特定の変形形態では、本発明の化合物は、R
1がメチルなどのアルキル部分である式(Vb)、(Vc)、(Vd)、(Ve)、(Vf)、(Vg)、(Vh)または(Vi)の化合物である。
【0368】
一変形形態では、本発明は、R
4がヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、C
1〜C
8アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルである式(Vf)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0369】
一変形形態では、本発明は、R
4がヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、C
1〜C
8アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであるが;但し:(i)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2−またはC=Oを形成している場合、Qがフェニル、ナフチル、置換フェニル、アルコキシおよびフェノキシ以外であること;または(ii)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2CH
2CH
2−を形成している場合、QがMe
2NおよびEt
2N以外であることを条件とする式(Vg)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0370】
一変形形態では、本発明は、R
4がニトロ、シアノ、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、C
1〜C
8アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルである式(Vh)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0371】
一変形形態では、本発明は、R
4がヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、C
1〜C
8アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルである式(Vi)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0372】
一変形形態では、本発明は、表1中のNo.81x、122x、229x、360x、451x、639xまたは757xの化合物以外であることを条件とする式(Vm)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。他の変形形態では、例えば、本明細書に詳述されている任意の方法において、化合物は、このパラグラフ中に列挙されている表1の任意の化合物などの表1中の任意の適切な化合物を包含する式(Vm)であってよい。
【0373】
一変形形態では、本発明は、R
4がヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、C
1〜C
8アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルである式(Vm)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0374】
一変形形態では、本発明は、表1中の化合物No.289x以外であることを条件とする式(Vp)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。他の変形形態では、例えば、本明細書に詳述されている任意の方法において、化合物は、表1中の化合物No.289xを包含する式(Vp)の化合物であってよい。
【0375】
一変形形態では、本発明は、q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2−を形成している場合に、Qが置換フェニル以外であることを条件とする式(Vp)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0376】
一変形形態では、本発明は、R
4がヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、C
1〜C
8アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルであるが;但し:q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2−、C=Oまたは−CH
2CH
2−を形成している場合に、Qがフェニル、ナフチル、置換フェニルおよびアミノ以外であることを条件とする式(Vr)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0377】
一変形形態では、本発明は、表1中のNo.449x、540x、643xまたは761xの化合物以外であることを条件とする式(Vw)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。他の変形形態では、例えば、本明細書に詳述されている任意の方法において、化合物は、表1中の化合物No.449x、540x、643xおよび761xを包含する式(Vw)であってよい。
【0378】
一変形形態では、本発明は、R
4がヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、C
1〜C
8アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシルである式(Vw)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0379】
一変形形態では、本発明は、R
4がヒドロキシル、ニトロ、シアノ、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、C
1〜C
8ペルハロアルコキシ、C
1〜C
8アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、チオール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アラルキル、チオアルキル、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、アミノアシル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニルアルキレンアルコキシ、アルキルスルホニルアミノまたはアシル)であるが;但し:(i)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2−またはC(=O)を形成している場合、Qがフェニル、ナフチル、置換フェニル、アルコキシおよびフェノキシ以外であること;または(ii)q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2CH
2CH
2−を形成している場合に、QがMe
2NおよびEt
2N以外であることを条件とする式(Vx)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0380】
一実施形態では、本発明は、R
1、R
2a、R
2b、R
3a、R
3b、R
10a、R
10b、R
8a〜R
8f、m、qおよびQが式(I)または任意の適用可能なその変形形態で記載された通りである式(Vb)、(Vc)、(Vd)、(Ve)、(Vy)、(Vz)、(Vza)、(Vzb)、(Vzc)、(Vzd)および(Vze)のいずれか1つの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を包含する。
【0381】
一変形形態では、本発明の化合物は、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fがそれぞれ独立に、H、ヒドロキシル、非置換C
1〜C
4アルキルであるか、またはそれが結合している炭素およびジェミナルR
8(a〜f)と一緒になって、シクロアルキル部分を形成している式(I)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態であるか、または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)または(Va)〜(Vzf)のいずれか1つである。一変形形態では、本発明の化合物は、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fの少なくとも1個がそれが結合している炭素およびジェミナルR
8(a〜f)と一緒になって、カルボニル部分を形成している式(I)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態であるか、または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)または(Va)〜(Vzf)のいずれか1つである。他の変形形態では、本発明の化合物は、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fがそれぞれ独立に、H、ヒドロキシル、メチルであるか、またはそれが結合している炭素およびジェミナルR
8(a〜f)と一緒になって、シクロプロピル部分を形成している式(I)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態であるか、または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)または(Va)〜(Vzf)のいずれか1つである。まだ他の変形形態では、本発明の化合物は、qが0であり、mが1である式(I)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態であるか、または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)または(Va)〜(Vzf)のいずれか1つである。本発明はまた、qおよびmが両方とも0である式(I)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態による本発明の化合物または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)または(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる本発明の化合物を包含する。本発明はさらに、q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、−CH
2−、−CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH
2−、−CH
2−C(H)(OH)−、−C(H)(OH)−CH
2−、−CH
2−C(OH)(CH
3)−、−C(OH)(CH
3)−CH
2−、−CH
2−C(H)(CH
3)−、−C(H)(CH
3)−CH
2−、−CH
2−C(CH
3)(CH
3)−、−C(CH
2CH
2)−CH
2−および−CH
2−C(CH
2CH
2)−からなる群から選択される部分を形成している式(I)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態による本発明の化合物または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)または(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物を包含する。
【0382】
本発明は、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが、存在する場合に、それぞれ独立に、H、ヒドロキシル、C
1〜C
8アルキル、C
1〜C
8ペルハロアルキル、カルボキシ、カルボニルアルコキシであるか、それが結合している炭素およびジェミナルR
8と一緒になって、シクロアルキル部分またはカルボニル部分を形成しているか、ジェミナルR
8と一緒になって、メチレンまたは置換メチレンを形成しているか、ビシナルR
8およびそれらが結合している炭素原子と一緒になって、置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルキル、置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルケニルまたは置換もしくは非置換ヘテロシクリル部分を形成しているか、あるいはビシナルR
8(a〜f)と一緒になって、結合を形成しているが、但し、R
8がビシナルR
8(a〜f)と一緒になって結合を形成している場合、ジェミナルR
8(a〜f)がヒドロキシル以外であることを条件とする式(I)、(A)、(B)、(C)、(D)もしくは(E)または本明細書中で詳述されたその任意の変形形態による化合物または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)または(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物を包含する。一変形形態では、本発明の化合物は、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが、存在する場合にそれぞれ独立に、H、ヒドロキシル、非置換C
1〜C
8アルキルであるか、またはそれが結合している炭素およびジェミナルR
8と一緒になって、シクロアルキル部分を形成している式(I)、(A)、(B)、(C)、(D)もしくは(E)または本明細書中で詳述されたその任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。一変形形態では、本発明の化合物は、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fの少なくとも1個がそれが結合している炭素およびジェミナルR
8(a〜f)と一緒になって、カルボニル部分を形成している式(I)、(A)、(B)、(C)、(D)もしくは(E)または本明細書中で詳述されたその任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。他の変形形態では、本発明の化合物は、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fがそれぞれ独立に、H、ヒドロキシル、メチルであるか、またはそれが結合している炭素およびジェミナルR
8(a〜f)と一緒になって、シクロプロピル部分を形成している式(I)、(A)、(B)、(C)、(D)もしくは(E)または本明細書中で詳述されたその任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。一変形形態では、本発明の化合物は、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fの少なくとも1個がジェミナルR
8と一緒になって、メチレン(CH
2=)またはCH
3CH=などの置換メチレンを形成している式(I)、(A)、(B)、(C)、(D)もしくは(E)または本明細書中で詳述されたその任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。他の変形形態では、本発明の化合物は、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fの少なくとも1個がビシナルR
8(a〜f)と一緒になって、生じた二重結合がE−またはZ−配置である結合を形成している式(I)、(A)、(B)、(C)、(D)もしくは(E)または本明細書中で詳述されたその任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。一変形形態では、本発明の化合物は、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fの少なくとも1個がビシナルR
8(a〜f)およびそれらが結合している炭素と一緒になって、置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルキル、置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルケニルまたは置換もしくは非置換ヘテロシクリル部分を形成している式(I)、(A)、(B)、(C)、(D)もしくは(E)または本明細書中で詳述されたその任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。一変形形態では、本発明の化合物は、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fの少なくとも1個が、ビシナルR
8(a〜f)およびそれらが結合している炭素と一緒になって、C
3〜8シクロアルキルを形成している式(I)、(A)、(B)、(C)、(D)もしくは(E)または本明細書中で詳述されたその任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。一変形形態では、本発明の化合物は、R
8c、R
8dおよびそれらが結合している炭素が、相互にジェミナルな2個の他のR
8(a〜f)基およびそれらが結合している炭素と一緒になって、C
3〜8シクロアルケニルを形成している式(I)、(A)、(B)、(C)、(D)もしくは(E)または本明細書中で詳述されたその任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。まだ他の変形形態では、本発明の化合物は、qが0であり、mが1である式(I)、(A)、(B)、(C)、(D)もしくは(E)または本明細書中で詳述されたその任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。本発明はまた、qおよびmが両方とも0である式(I)、(A)、(B)、(C)、(D)もしくは(E)または本明細書中で詳述されたその任意の変形形態による本発明の化合物または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物を包含する。
【0383】
本発明はさらに、q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、下記構造からなる群から選択される部分を形成している式(I)、(A)、(B)、(C)、(D)もしくは(E)または本明細書中で詳述されたその任意の変形形態による化合物または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物を包含する:
【0384】
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
さらなる変形形態において、適用可能な場合、q、m、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fが一緒になって、下式の部分を形成している本明細書中で詳述された式の化合物を提供する:
【0385】
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
前記構造が式(E)またはその任意の変形形態に当てはまる場合、q、m、n、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fは、適用可能な場合、一緒になって、これらに限られないが、このパラグラフの構造を包含する前記の部分を形成していると理解される。同様に、適用可能な場合、本明細書中で詳述された任意の式は、一変形形態では、存在する場合に一緒になって、これらに限られないが、このパラグラフの構造を包含する、上記本明細書中で詳述された通りの部分を形成しているq、m、n、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fを有してよい。「適用可能な場合」とは、式がそのような構造を包含する場合に、一変形形態において、このようなq、m、n、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8f基が、存在する場合に、一緒になって、上記の部分をもたらしていることが意図されていると理解される。例えば、所定の式が、存在する場合にq、m、n、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8f基が一緒になって−CH
2CH
2−部分をもたらしている構造を包含しない場合、上記で詳述された−CH
2CH
2−部分は、この特定の式には適用できないが、存在する場合にq、m、n、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8f基が一緒になって、−CH
2CH
2−部分をもたらしている構造をまさに包含する式には、適用可能なままである。
【0386】
本発明は、R
8c、R
8dおよびそれらが結合している炭素が、R
8e、R
8fおよびそれらが結合している炭素またはR
8a、R
8bおよびそれらが結合している炭素と一緒になって、それぞれ任意に置換されていてもよく、R
8がそれぞれ独立に、H、ヒドロキシル、C
1〜C
8アルキル、C
1〜C
8ペルハロアルキル、カルボキシまたはカルボニルアルコキシである下記構造からなる群から選択される部分を形成している式(I)、(A)、(B)、(C)、(D)もしくは(E)または本明細書中で詳述されたその任意の変形形態による化合物または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物をさらに包含する:
【0387】
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
他の変形形態では、本発明の化合物は、R
4がそれぞれ独立に、H、ハロ、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクリルまたは置換もしくは非置換アリールである式(I)、(E)、(F)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。まだ他の変形形態では、本発明の化合物は、R
4がそれぞれ独立に、Hまたは置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルである式(I)、(E)、(F)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。いっそう他の変形形態では、本発明の化合物は、R
4がそれぞれHである式(I)、(E)、(F)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。本発明はまた、R
4がそれぞれ独立に、H、ハロ、非置換C
1〜C
4アルキル、C
1〜C
4ペルハロアルキルまたは置換もしくは非置換アリールである式(I)、(E)、(F)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態の化合物または式(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物を包含する。本発明は、R
4がそれぞれ独立に、H、ハロ、メチル、ペルフルオロメチルまたはシクロプロピルである式(I)、(E)、(F)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態の化合物または式(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物をさらに包含する。
【0388】
本発明はまた、Qが置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリールであり、これは、これらに限られないが、置換もしくは非置換ピリジル、フェニル、ピリミジニル、ピラジニル、イミダゾリル、フラニル、ピロリルまたはチオフェニル基であってよい式(I)、(E)、(F)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態の化合物または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物を包含する。一変形形態では、本発明の化合物は、Qが置換もしくは非置換フェニルまたはピリジル基である式(I)、(E)、(F)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。特定の変形形態では、Qは、少なくとも1個のメチル基で置換されたフェニルまたはピリジル基である。他の変形形態では、本発明の化合物は、Qが少なくとも1個の置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロまたはペルハロアルキル部分で置換されたピリジル、フェニル、ピリミジニル、ピラジニル、イミダゾリル、フラニル、ピロリルまたはチオフェニル基である式(I)、(E)、(F)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。いっそう他の変形形態では、本発明の化合物は、Qが置換もしくは非置換C
3〜8シクロアルキルまたは置換もしくは非置換ヘテロシクリルである式(I)、(E)、(F)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。まだ他の変形形態では、本発明の化合物は、Qが置換もしくは非置換ピリジル、フェニル、ピラジニル、ピペラジニル、ピロリジニルまたはチオモルホリニル基である式(I)、(E)、(F)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。特定の変形形態では、Qは、少なくとも1個のメチルまたはハロ基で置換されているピリジル、フェニル、ピラジニル、ピペラジニル、ピロリジニルまたはチオモルホリニル基である。一変形形態では、本発明の化合物は、Qが非置換C
3〜8シクロアルキルまたは非置換ヘテロシクリルである式(I)、(E)、(F)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。他の変形形態では、本発明の化合物は、Qが置換もしくは非置換シクロヘキシル、モルホリニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、シクロペンチルまたはピロリジニル部分である式(I)、(E)、(F)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。まだ他の変形形態では、本発明の化合物は、Qが、少なくとも1個のカルボニル、ヒドロキシメチル、メチルまたはヒドロキシル基で置換されている置換シクロヘキシル、モルホリニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、シクロペンチルまたはピロリジニル部分である式(I)、(E)、(F)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。
【0389】
いっそう他の変形形態では、本発明の化合物は、Qが下式の構造から選択される部分である式(I)、(E)、(F)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である:
【0390】
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
9はそれぞれ独立に、ハロ、シアノ、ニトロ、ペルハロアルキル、ペルハロアルコキシ、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、チオアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、アルコキシ、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニル、アミノアシルまたはアミノカルボニルアミノである]。一変形形態では、Qは、1個以下のR
9基で置換されている。他の変形形態では、Qは、1個のみのR
9基で置換されている。一変形形態では、Qは、2個のR
9基で置換されている。さらなる変形形態では、Qは、残基が部分(R
9)
0を有するので、QがR
9官能性または式N−R
9の部分を含有しないような詳述された芳香族構造から選択される。
【0391】
いっそう他の変形形態では、本発明の化合物は、Qが下式の構造から選択される部分である式(I)、(E)、(F)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である:
【0392】
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
9はそれぞれ独立に、アルキル、ペルハロアルキルまたはハロである]。
【0393】
他の変形形態では、本発明の化合物は、Qが下式の構造から選択される部分である式(I)、(E)、(F)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である:
【0394】
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、Rは、QがR
8eおよびR
8fを持つ炭素に結合している位置に対してQオルトまたはパラに結合している]。特定の変形形態では、Qは、下式の構造であり:
【0395】
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
R
9は、QがR
8eおよびR
8fを持つ炭素に結合している位置に対してQパラに結合している。他の特定の変形形態では、Qは、下式の構造である:
【0396】
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
9はそれぞれ独立に、アルキル、ペルハロアルキルまたはハロである]。
【0397】
他の変形形態では、本発明の化合物は、Qが、下式の構造から選択される部分である式(I)、(E)、(F)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である:
【0398】
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
【0399】
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
9はそれぞれ独立に、ハロ、シアノ、ニトロ、ペルハロアルキル、ペルハロアルコキシ、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルケニル、置換もしくは非置換C
2〜C
8アルキニル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、チオアルキル、アルコキシ、置換もしくは非置換アミノ、アシルアミノ、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボニル、アミノアシルまたはアミノカルボニルアミノである]。一変形形態では、Qは、1個以下のR
9基で置換されている。他の変形形態では、Qは、1個のみのR
9基で置換されている。まだ他の変形形態では、Qは、2個のR
9基で置換されている。特定の変形形態では、Qは、残基が部分(R
9)
0を有するので、QがR
9官能性または式N−R
9の部分を含有しないような詳述された炭素環式および複素環式構造から選択される。
【0400】
R
9基を含有する本明細書に詳述された任意の構造または変形形態において、一変形形態では、R
9はそれぞれ独立に、置換もしくは非置換C
1〜C
4アルキル、ハロ、トリフルオロメチルまたはヒドロキシルである。他の変形形態では、R
9はそれぞれ独立に、メチル、−CH
2OH、イソプロピル、ハロ、トリフルオロメチルまたはヒドロキシルである。
【0401】
他の変形形態では、本発明の化合物は、Qが下式の構造から選択される部分である式(I)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)から(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である:
【0402】
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
まだ他の変形形態では、本発明の化合物は、Qが下式の構造の部分である式(I)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である:
【0403】
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
他の変形形態では、本発明の化合物は、Qが下式の構造から選択される部分である式(I)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である:
【0404】
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
まだ他の変形形態では、本発明の化合物は、Qが下式の構造から選択される部分である式(I)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である:
【0405】
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
まだ他の変形形態では、化合物は、適用可能な場合に、Qが下式である本明細書で詳述された任意の式である:
【0406】
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
まだ他の変形形態では、本発明の化合物は、Qが下式の構造から選択される部分である式(I)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述されたその前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である:
【0407】
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
他の変形形態では、本発明の化合物は、Qが、下式の構造から選択される6員環ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールである本明細書で詳述された式、例えば、式(I)、(A)、(B)、(C)、(D)、(E)もしくは(F)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である:
【0408】
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
【0409】
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
他の変形形態では、本発明の化合物は、Qが下式の構造から選択されるフェニルまたは置換フェニルである本明細書で詳述された式、例えば、式(I)、(A)、(B)、(C)、(D)、(E)もしくは(F)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である:
【0410】
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
【0411】
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
他の変形形態では、本発明の化合物は、Qが下式の構造から選択される5員環のヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールである本明細書で詳述された式、例えば、式(I)、(A)、(B)、(C)、(D)、(E)もしくは(F)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である:
【0412】
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
他の変形形態では、本発明の化合物は、Qが、下式の構造から選択される5員環の置換または非置換シクロアルキルまたはヘテロシクリルである本明細書で詳述された式、例えば、式(I)、(A)、(B)、(C)、(D)、(E)もしくは(F)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である:
【0413】
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
他の変形形態では、本発明の化合物は、Qが下式の構造から選択される6員環の置換または非置換シクロアルキルまたはヘテロシクリルである本明細書で詳述された式、例えば、式(I)、(A)、(B)、(C)、(D)、(E)もしくは(F)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である:
【0414】
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
【0415】
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
他の変形形態では、本発明の化合物は、Qが非置換アミノ、置換アミノ、アルコキシ、アミノアシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、アミノカルボニルアルコキシまたはアシルアミノ部分である式(I)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。特定の変形形態では、Qは非置換アミノである。他の変形形態では、Qは、部分−N(Me)
2−N(CH
3)(CH
2CH
3)などの式−N(C
1〜C
8アルキル)
2の置換アミノである。他の変形形態では、Qは、式:
【0416】
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
の部分などの式−N(H)(シクロアルキルまたは置換シクロアルキル)の置換アミノである。
【0418】
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
の部分などの式−N(H)(アリールまたは置換アリール)の置換アミノである。
【0419】
特定の変形形態では、Qは、アミノまたは置換アミノであり、R
8eおよびR
8fは一緒になって、カルボニル部分を形成している。まだ他の変形形態では、Qはアシルアミノ部分である。いっそう他の変形形態では、Qはアシルアミノ部分であり、R
8eおよびR
8fは両方とも水素である。
【0420】
他の変形形態では、Qは、部分−O−CH
2CH
3などの式−O−C
1〜C
8アルキルのアルコキシ基である。まだ他の変形形態では、Qは、アルコキシ基であり、R
8eおよびR
8fは一緒になって、カルボニル部分を形成している。いっそうさらなる変形形態では、Qは、カルボニルアルコキシ部分である。まだ他の変形形態では、Qは、カルボニルアルコキシ部分であり、R
8eおよびR
8fは、両方とも水素である。
【0421】
いっそう他の変形形態では、Qは、アシルオキシ、アミノカルボニルアルコキシまたはアシルアミノ部分である。一変形形態では、Qは、アシルオキシ、アミノカルボニルアルコキシまたはアシルアミノ部分であり、R
8eおよびR
8fは両方とも、水素である。
【0422】
一変形形態では、Qは、下式の構造から選択される部分である:
【0423】
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
本発明は、Qがアミノアシル部分である式(I)、(E)、(F)もしくは(Ia)の化合物または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物を包含する。一変形形態では、Qは、Qが式−NHC(O)R
bである場合など、R
aおよびR
bの少なくとも1個がHであるアミノアシル基である。一変形形態では、Qは、−NHC(O)−ヘテロシクリル、−NHC(O)−置換ヘテロシクリル、−NHC(O)−アルキル、−NHC(O)−シクロアルキル、−NHC(O)−アルカリールおよび−NHC(O)−置換アリールからなる群から選択されるアミノアシル部分である。他の変形形態では、Qは、−NHC(O)−C
5〜C
7ヘテロシクリル、−NHC(O)−C
1〜C
6アルキル、−NHC(O)−C
3〜C
7シクロアルキル、−NHC(O)−C
1〜C
3アルカリールおよび−NHC(O)−置換フェニルからなる群から選択されるアミノアシル部分である。特定の変形形態では、Qは、下式の部分である:
【0424】
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
一変形形態では、本発明の化合物は、Qがアシルオキシである式(I)、(E)、(F)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。
【0425】
一変形形態では、本発明の化合物は、Qがカルボニルアルコキシ部分である式(I)、(E)、(F)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である。一変形形態では、Qは、式−C(O)−O−R(式中、RはH、アルキル、置換アルキルまたはアルカリールである)のカルボニルアルコキシ部分である。一変形形態では、Qは、式−C(O)−O−C
1〜C
6アルキルのカルボニルアルコキシ部分である。特定の変形形態では、Qは、式−C(O)−O−C
2H
5のカルボニルアルコキシ部分である。一変形形態では、Qは、−C(O)−O−C
1〜C
10アルキル、−C(O)−O−C
1〜C
3アルカリール、−C(O)−O−C
1〜C
3置換アルキルおよび−C(O)−OHからなる群から選択されるカルボニルアルコキシ部分である。他の変形形態では、Qは、−C(O)−O−C
1〜C
6アルキルである。特定の変形形態では、Qは、下式の部分である:
【0426】
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
まだ他の変形形態では、化合物は、適用可能な場合、Qが
【0427】
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
である本明細書で詳述された任意の式である。
【0428】
他の変形形態では、本発明の化合物は、Qがアミノカルボニルアルコキシ部分である式(I)、(E)、(F)もしくは(Ia)または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または(IIa)〜(IIf)、式(IIIa)〜(IIIi)、(IVa)〜(IVk)もしくは(Va)〜(Vzv)のいずれか1つによる化合物である。一変形形態では、Qは、式−NHC(O)−O−R
bのアミノカルボニルアルコキシ部分である。他の変形形態では、Qは、式−NHC(O)−O−R
b(式中、R
bは、置換アルキル基である)のアミノカルボニルアルコキシ部分である。特定の変形形態では、Qは、式−NH−C(O)−O−CH
2−C(Cl)
3の部分である。
【0429】
本発明はまた、Qがアシルアミノ部分である式(I)、(E)、(F)もしくは(Ia)の化合物または本明細書中で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIf)、式(IIIa)〜(IIIi)、(IVa)〜(IVk)もしくは(Va)〜(Vzv)のいずれか1つによる化合物を包含する。一変形形態では、Qは、Qが式−C(O)N(H)(R
b)である場合のようなR
aおよびR
bの少なくとも1個がHであるアシルアミノ基である。他の変形形態では、Qは、R
aおよびR
bの両方がアルキルであるアシルアミノ基である。一変形形態では、Qは、−C(O)−N(H)(アルキル)、−C(O)−N(アルキル)
2,−C(O)−N(H)(アルカリール)および−C(O)−N(H)(アリール)からなる群から選択されるアシルアミノ部分である。他の変形形態では、Qは、−C(O)−N(H)
2、−C(O)−N(H)(C
1〜C
8アルキル)、−C(O)−N(C
1〜C
6アルキル)
2および−C(O)−N(H)(C
1〜C
3アルカリール)からなる群から選択されるアシルアミノ部分である。特定の変形形態では、Qは、下式の部分である:
【0430】
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
まだ他の変形形態では、化合物は、適用可能な場合に、Qがアルキニルであり、式:
【0431】
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
である本明細書で詳述された任意の式である。
【0432】
本明細書で詳述された任意の式は、適用可能な場合、一変形形態では、上記本明細書で詳述された部分をQとして有する。「適用可能な場合」とは、このようなQ部分が、式がそのような構造を包含する場合の変形形態であることが意図されていると理解される。例えば、所定の式が、Qがフェニル部分である構造を包含しない場合、フェニル部分は、その特定の式には適用できないが、Qがフェニル部分である構造をまさに包含する式には適用可能なままである。
【0433】
さらなる変形形態では、本発明の化合物は、R
1が非置換アルキルであり、R
2a、R
3a、R
3b、R
10がHであり、X
7、X
8、X
9およびX
10がそれぞれ独立に、NまたはCHであり、R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fがそれぞれ独立に、Hまたはヒドロキシルであり、Qが、これらに限られないが、置換もしくは非置換フェニルまたはピリジル基を包含する置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリールである式(I)、(E)または(F)の化合物である。Qが置換フェニルまたはピリジル基である場合、一変形形態では、これは、少なくとも1個のメチル基で置換されている。
【0434】
まださらなる変形形態では、本発明の化合物は、R
1が置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、アシル、アシルオキシ、カルボニルアルコキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリールであり;R
2がH、非置換C
1〜C
8アルキルまたはハロであり;R
3aおよびR
3bがそれぞれ独立に、Hまたはハロであり;X
7、X
8、X
9およびX
10がそれぞれCR
4であり、ここで、R
4は、式(I)で定義された通りであるか、または特定の変形形態では、R
4はH、ハロ、ピリジル、メチルまたはトリフルオロメチルであり;R
10がHであり、Qが、これらに限られないが、置換もしくは非置換ピリジル、フェニル、ピリミジニル、ピラジニル、イミダゾリル、フラニル、ピロリルまたはチオフェニル基を包含する置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリールである式(I)、(E)または(F)の化合物である。特定の変形形態では、Qは、少なくとも1個の置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ハロまたはペルハロアルキル部分で置換されているピリジル、フェニル、ピリミジニル、ピラジニル、イミダゾリル、フラニル、ピロリルまたはチオフェニル基である。一変形形態では、R
1が、プロピレート、メチル、エチル、シクロプロピル、トリフルオロメチル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、2−メチルブチル、プロパナール、1−メチル−2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエタナール、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、置換フェニル、ピペリジン−4−イル、ヒドロキシシクロペンタ−3−イル、ヒドロキシシクロペンタ−2−イル、ヒドロキシシクロプロパ−2−イル、1−ヒドロキシ−1−メチルシクロプロパ−2−イルまたは1−ヒドロキシ−1,2,2−トリメチル−シクロプロパ−3−イルである本明細書に詳述された変形形態の化合物を提供する。
【0435】
いっそうさらなる変形形態では、本発明の化合物は、R
1が置換または非置換C
1〜C
8アルキルであり;R
2a、R
3aおよびR
3bがそれぞれ独立に、Hまたはハロであり;R
4がそれぞれ独立に、H、ハロ、C
1〜C
8ペルハロアルキル、置換または非置換C
1〜C
8アルキルであり;R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fがそれぞれHであり;Qが置換もしくは非置換シクロヘキシル、モルホリニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、シクロペンチルまたはピロリジニル部分である式(I)、(E)または(F)の化合物である。本発明はまた、R
1がメチルであり;少なくとも1個のX
7、X
8、X
9およびX
10がCR
4であり、R
4がそれぞれ独立に、H、ハロ、メチルまたはトリフルオロメチルである式(I)、(E)または(F)の化合物を包含する。本発明は、詳述された任意の変形形態において、Qが少なくとも1個のカルボニル、ヒドロキシメチル、メチルまたはヒドロキシル基で置換されている化合物を包含する。
【0436】
特定の変形形態では、化合物は、R
1が置換または非置換C
1〜C
8アルキルであり;R
2がH、置換または非置換C
1〜C
8アルキルであり;R
3aおよびR
3bが両方ともHであり;R
4がそれぞれ独立に、H、ハロまたは置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキルであり;R
8a、R
8b、R
8c、R
8d、R
8eおよびR
8fがそれぞれHであり;R
10がH、ハロ、置換もしくは非置換C
1〜C
8アルキル、ヒドロキシル、アルコキシルである式(I)、(E)または(F)の化合物である。この変形形態の一態様では、Qは、置換もしくは非置換ピリジル、フェニル、ピラジニル、ピペラジニル、ピロリジニルまたはチオモルホリニル基であってよい。この変形形態の他の態様では、Qは、少なくとも1個のメチルまたはハロ基で置換されたピリジル、フェニル、ピラジニル、ピペラジニル、ピロリジニルまたはチオモルホリニル基である。この変形形態のまだ他の態様では、X
7、X
8、X
9およびX
10は、CR
4であり、R
4はそれぞれ独立に、H、ハロまたはメチルである。
【0437】
他の変形形態では、本発明の化合物は、q、m、QおよびR
8a〜R
8fが一緒になって、下式の構造の部分を形成している式(I)、(E)もしくは(Ia)または本明細書で詳述された前記の任意の変形形態または式(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIo)、(IVa)〜(IVp)もしくは(Va)〜(Vzf)のいずれか1つによる化合物である:
【0438】
【化102】
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【0439】
【化103】
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【0440】
【化104】
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【0441】
【化105】
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【0442】
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
他の変形形態では、本発明の化合物は、q、m、n、Q、R
8a〜R
8f、R
11およびR
12が、適用可能な場合に一緒になって、下式の構造の部分を形成している式(E)もしくは(F)または本明細書で詳述された前記の任意の適用可能な変形形態である:
【0443】
【化107】
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他の変形形態では、本明細書で詳述された任意の式は、適用可能な場合に、一変形形態では、適用可能な場合に一緒になって、下式の構造の部分を形成しているq、m、n、Q、R
8a〜R
8f、R
11およびR
12を有し得る:
【0444】
【化108】
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本発明による化合物の例を、表2に示す。示されている化合物は、塩が示されていなくても、塩として存在してもよく、本発明は、当業者にはよく理解されるように、本明細書に示されている化合物の塩および溶媒和物、さらに、化合物の非塩および非溶媒和物形態のすべてを包含すると理解される。
【0445】
【表2-1】
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【0446】
【表2-2】
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【0447】
【表2-3】
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【0448】
【表2-4】
[この文献は図面を表示できません]
【0449】
【表2-5】
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【0450】
【表2-6】
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【0451】
【表2-7】
[この文献は図面を表示できません]
【0452】
【表2-8】
[この文献は図面を表示できません]
【0453】
【表2-9】
[この文献は図面を表示できません]
【0454】
【表2-10】
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【0455】
【表2-11】
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【0456】
【表2-12】
[この文献は図面を表示できません]
【0457】
【表2-13】
[この文献は図面を表示できません]
【0458】
【表2-14】
[この文献は図面を表示できません]
【0459】
【表2-15】
[この文献は図面を表示できません]
【0460】
【表2-16】
[この文献は図面を表示できません]
【0461】
【表2-17】
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【0462】
【表2-18】
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【0463】
【表2-19】
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【0464】
【表2-20】
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【0465】
【表2-21】
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本明細書で詳述された任意の化合物の医薬組成物が、本発明には包含される。したがって、本発明は、本発明の化合物または薬学的に許容できるその塩と、薬学的に許容できる担体または賦形剤とを含む医薬組成物を包含する。本発明による医薬組成物は、経口、頬、非経口、鼻、局所または直腸投与に適した形態または吸入による投与に適した形態を取ることができる。
【0466】
表1に列挙された化合物を包含する式1の化合物などの本発明の化合物を、ヒスタミン受容体を調節する方法で使用することができる。
【0467】
一変形形態では、本明細書の化合物は、個体に投与するために調製された合成化合物である。他の変形形態では、実質的に純粋な形態で化合物を含有する組成物を提供する。他の変形形態では、本発明は、本明細書で詳述された化合物と、薬学的に許容できる担体とを含む医薬組成物を包含する。他の変形形態では、化合物を投与する方法を提供する。精製された形態、医薬組成物および化合物を投与する方法は、本明細書で詳述された任意の化合物またはその形態に適している。
【0468】
生物学的アッセイの一般的な記載
本明細書に開示された化合物と、アドレナリン作動性受容体、ドーパミン受容体、セロトニン受容体、ヒスタミン受容体およびイミダゾリン受容体を包含するアミン作動性Gタンパク質共役受容体のパネルとの結合特性を決定することができる。結合特性は、競合結合アッセイなどの当分野で公知の方法により評価することができる。一変形形態では、化合物を、本明細書に詳述されている結合アッセイにより評価する。本明細書に開示されている化合物はまた、細胞ベースのアッセイで、またはさらなる特性決定のためにin vivoモデルで検査することができる。一態様では、本明細書に開示されている化合物は、本明細書に詳述されている任意の式のものであり、下記の特性の1つまたは複数をさらに示す:リガンドとアドレナリン作動性受容体(例えば、α1D、α2Aおよびα2B)との結合の阻害、リガンドとセロトニン受容体(例えば、5−HT2A、5−HT2C、5−HT6および5−HT7)との結合の阻害、リガンドとドーパミン受容体(例えば、D2L)との結合の阻害およびリガンドとヒスタミン受容体(例えば、H1、H2およびH3)との結合の阻害;セロトニン受容体(例えば、5−HT2A、5−HT6)に対するアゴニスト/アンタゴニスト活性;ドーパミン受容体(例えば、D2L、D2S)に対するアゴニスト/アンタゴニスト活性;ヒスタミン受容体(例えば、H1)に対するアゴニスト/アンタゴニスト活性;神経突起伸長アッセイでの活性;コリン作動性機能不全/機能低下に関係した記憶機能不全の前臨床モデルでの有効性;および統合失調症の前臨床モデルでの有効性。
【0469】
一変形形態では、リガンドと受容体との結合の阻害を、本明細書に記載のアッセイで測定する。他の変形形態では、リガンドの結合の阻害を当分野で公知のアッセイで測定する。一変形形態では、リガンドと受容体との結合は、本明細書に記載されているアッセイなどの当分野で公知の適切なアッセイで決定して、少なくとも約80%阻害される。一変形形態では、リガンドと受容体の結合は、本明細書に記載されているアッセイなどの当分野で公知の適切なアッセイで決定して、80%、85%、90%、95%、100%のいずれか1つの概数よりも高く、または約85〜95%もしくは約90〜100%阻害される。一変形形態では、リガンドと受容体の結合は、当分野で公知のアッセイで決定して少なくとも約80%±20%阻害される。
【0470】
一変形形態では、本発明の化合物は、リガンドと少なくとも1種の受容体および多くとも本明細書に詳述されている11種(例えば、a1D、a2A、a2B、5−HT2A、5−HT2C、5−HT6、5−HT7、D2L、H1、H2、H3)との結合を阻害する。一変形形態では、本発明の化合物は、リガンドと少なくとも1種、多くとも本明細書に詳述された11種の受容体との結合を阻害し、さらに、本明細書に記載されているアッセイで測定される通り、本明細書に詳述されている1種または複数の受容体(例えば、セロトニン受容体5−HT2A、セロトニン受容体5−HT6、ドーパミン受容体D2Lおよびドーパミン受容体D2S、ヒスタミン受容体H1)に対してアゴニストまたはアンタゴニスト活性を示す。一変形形態では、セロトニン受容体5−HT2Aのアゴニスト応答は、本発明の化合物により本明細書に記載されているアッセイなどの適切なアッセイで決定される通り、少なくとも50%、50%、70%、80%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%のいずれか1つの概数だけ阻害される。
【0471】
一変形形態では、本発明の化合物は、上記神経伝達物質受容体結合プロファイルを示す。即ち、リガンドと少なくとも1種の受容体および多くは、本明細書に詳述されている通りの11種との結合を阻害し、さらに、例えば、本明細書に記載のアッセイにより測定される通り、神経突起伸長を刺激する。ある種の本発明の化合物は、培養中の一次ニューロンを使用する神経突起伸長アッセイにおいて、活性を示した(実施例11B参照)。本発明の化合物が、脳由来神経栄養性因子(BDNF)および神経成長因子(NGF)などの天然に生じるプロトタイプ神経栄養性タンパク質の活性に規模的に匹敵する活性を有することを示すデータが示されている。特に、神経突起伸長は、新規のシナプス発生の重要な部分を果たしており、これは、神経障害の治療に有益である。一変形形態では、本明細書に記載のアッセイなどの当分野で公知の適切なアッセイで測定して、約1μMの力価で、神経突起伸長が観察される。他の変形形態では、約500nMの力価で、神経突起伸長が観察される。さらなる変形形態では、約50nMの力価で、神経突起伸長が観察される。他の変形形態では、約5nMの力価で、神経突起伸長が観察される。
【0472】
他の変形形態では、本発明の化合物は、リガンドと少なくとも1種および多くとも本明細書に詳述の11種の受容体との結合を阻害し、さらに、本明細書に詳述されている1種または複数の受容体に対してアゴニストまたはアンタゴニスト活性を示し、さらに、神経突起伸長を刺激する。
【0473】
さらなる変形形態では、本発明の化合物は、リガンドと少なくとも1種のおよび多くとも本明細書に詳述されている通りの11種の受容体との結合を阻害し、および/または上記の神経伝達物質受容体結合プロファイルを示し、さらに、コリン作動性機能不全/機能低下に関連した記憶機能不全の前臨床モデルにおいて効果を示し、即ち、記憶機能不全の前臨床モデルにおいて、認識促進作用を示す。H1アンタゴニズムは鎮静、体重増加および認識低下に寄与し得るので、この受容体での低い親和性(本明細書に記載のアッセイにおいて1μMで、ピリラミンの結合の約80%未満の阻害)は、認識促進作用およびより望ましい副作用プロファイルに関連し得る。さらに、この受容体を介してのセロトニン作用が記憶を損ない得るので、5−HT6アンタゴニストとして高い効力を有する本発明の化合物は、認識増強作用を有し得る。
【0474】
他の変形形態では、本発明の化合物は、少なくとも1種および多くとも本明細書に詳述されている通りの11種の受容体を阻害し、さらに、コリン作動性機能不全/機能低下に関連した記憶機能不全の前臨床モデルにおいて効果を示し、即ち、記憶機能不全の前臨床モデルにおいて、認識促進作用を示し、さらに、本明細書に詳述された1種または複数の受容体に対してアゴニストまたはアンタゴニスト活性を示す。
【0475】
さらなる変形形態では、本発明の化合物は、リガンドと、少なくとも1種および多くとも本明細書に詳述されている通りの11種の受容体との結合を阻害し、さらに、コリン作動性機能不全/機能低下に関連した記憶機能不全の前臨床モデルにおいて効果を示し、即ち、記憶機能不全の前臨床モデルにおいて、認識促進作用を示し、さらに、神経突起伸長を刺激する。
【0476】
他の変形形態では、本発明の化合物は、少なくとも1種および多くとも本明細書に詳述されている通りの11種の受容体を阻害し、さらに、コリン作動性機能不全/機能低下に関連した記憶機能不全の前臨床モデルにおいて効果を示し、即ち、記憶機能不全の前臨床モデルにおいて、認識促進作用を示し、さらに、本明細書に詳述された1種または複数の受容体に対してアゴニストまたはアンタゴニスト活性を示し、さらに、神経突起伸長を刺激する。
【0477】
さらなる変形形態では、本発明の化合物は、リガンドと少なくとも1種および多くとも11種の受容体との結合を阻害し、さらに、統合失調症の前臨床モデルにおいて測定される通り、抗精神病作用を有し、即ち、統合失調症の前臨床モデルにおいて効力を示す。
【0478】
他の変形形態では、本発明の化合物は、リガンドと少なくとも1種および多くとも11種の受容体との結合を阻害し、さらに、統合失調症の前臨床モデルにおいて効力を示し、さらに、本明細書に詳述された1種または複数の受容体に対してアゴニストまたはアンタゴニスト活性を示す。
【0479】
さらなる変形形態では、本発明の化合物は、リガンドと少なくとも1種および多くとも11種の受容体との結合を阻害し、統合失調症の前臨床モデルにおいて効力を示し、さらに、神経突起伸長を刺激する。
【0480】
さらなる変形形態では、本発明の化合物は、リガンドと少なくとも1種および多くとも11種の受容体との結合を阻害し、さらに、コリン作動性機能不全/機能低下に関連した記憶機能不全の前臨床モデルにおいて、記憶保持の増強および記憶障害の低減などの効力を示し、統合失調症の前臨床モデルにおいて効力を示す。
【0481】
他の変形形態では、本発明の化合物は、リガンドと少なくとも1種および多くとも11種の受容体との結合を阻害し、統合失調症の前臨床モデルにおいて効力を示し、さらに、本明細書で詳述された1種または複数の受容体に対してアゴニストまたはアンタゴニスト活性を示し、さらに、コリン作動性機能不全/機能低下に関連した記憶機能不全の前臨床モデルにおいて、記憶保持の増強および記憶障害の低減などの効力を示す。
【0482】
他の変形形態では、本発明の化合物は、リガンドと少なくとも1種および多くとも11種の受容体との結合を阻害し、統合失調症の前臨床モデルにおいて効力を示し、さらに、神経突起伸長を刺激し、さらに、コリン作動性機能不全/機能低下に関連した記憶機能不全の前臨床モデルにおいて、記憶保持の増強および記憶障害の低減などの効力を示す。
【0483】
さらなる変形形態では、本発明の化合物は、少なくとも1種および多くとも本明細書で詳述された11種の受容体との結合を阻害し、さらに、本明細書に詳述されている1種または複数の受容体に対してアゴニストまたはアンタゴニスト活性を示し、さらに神経突起伸長を刺激し、さらに統合失調症の前臨床モデルにおいて効力を示す。
【0484】
他の変形形態では、本発明の化合物は、リガンドと少なくとも1種および多くとも11種の受容体との結合を阻害し、さらに、統合失調症の前臨床モデルにおいて効力を示し、さらに、本明細書に詳述されている1種または複数の受容体に対してアゴニストまたはアンタゴニスト活性を示し、さらに、神経突起伸長を刺激し、さらに、コリン作動性機能不全/機能低下に関連した記憶機能不全の前臨床モデルにおいて、記憶保持の増強および記憶障害の低減などの効果を示す。
【0485】
他の変形形態では、本発明の化合物は神経突起伸長を刺激する。他の変形形態では、本発明の化合物は、統合失調症の前臨床モデルにおいて効力を示し、さらに神経突起伸長を刺激する。他の変形形態では、本発明の化合物は神経突起伸長を刺激し、コリン作動性機能不全/機能低下に関連した記憶機能不全の前臨床モデルにおいて、記憶保持の増強および記憶障害の低減などの効果を示す。他の変形形態では、本発明の化合物は、統合失調症の前臨床モデルにおいて効力を示し、さらに神経突起伸長を刺激し、さらにコリン作動性機能不全/機能低下に関連した記憶機能不全の前臨床モデルにおいて、記憶保持の増強および記憶障害の低減などの効果を示す。
【0486】
一態様では、本発明の化合物は、リガンドとアドレナリン作動性受容体α1D、α2A、α2Bとの結合を阻害し、リガンドとセロトニン受容体5−HT6との結合を阻害する。他の変形形態では、本発明の化合物は、リガンドとアドレナリン作動性受容体α1D、α2A、α2Bとの、セロトニン受容体5−HT6との、ならびに次の受容体のいずれか1種または複数:セロトニン受容体5−HT7、5−HT2Aおよび5−HT2Cとの結合を阻害する。他の変形形態では、本発明の化合物は、リガンドとアドレナリン作動性受容体α1D、α2A、α2Bとの、セロトニン受容体5−HT6との、ならびに次の受容体のいずれか1種または複数:セロトニン受容体5−HT7、5−HT2Aおよび5−HT2Cとの結合を阻害し、さらに、リガンドとヒスタミン受容体H1および/またはH2との結合の弱い阻害を示す。一変形形態では、リガンドとセロトニン受容体5−HT7との結合の強い阻害をも示す本発明の化合物が、特に望ましい。他の変形形態では、本発明の化合物は、リガンドとアドレナリン作動性受容体α1D、α2A、α2Bとの、セロトニン受容体5−HT6との結合を阻害し、さらに、リガンドとヒスタミン受容体H1および/またはH2との結合の弱い阻害を示す。この受容体のアゴニストは、記憶の刺激に、さらに体重増加に関与しているので、リガンドとヒスタミンH1受容体との結合の弱い阻害が許される。一変形形態では、ヒスタミン受容体H1への結合は、約80%未満阻害される。他の変形形態では、リガンドとヒスタミン受容体H1との結合は、本明細書に記載されているアッセイなどの当分野で公知の適切なアッセイにより決定して、75%、70%、65%、60%、55%または50%のいずれかの概数未満で阻害される。
【0487】
他の変形形態では、本発明の化合物は、リガンドとドーパミン受容体D2Lとの結合を阻害する。他の変形形態では、本発明の化合物は、リガンドとドーパミン受容体D2Lとの、ならびにセロトニン受容体5−HT2Aとの結合を阻害する。他の変形形態では、本発明の化合物は、リガンドとヒスタミン受容体H1との結合を阻害する。ある種の態様では、本発明の化合物はさらに、次の特性の1つまたは複数:リガンドとセロトニン5−HT7受容体との結合の強い阻害、リガンドとセロトニン5−HT2A受容体との結合の強い阻害、リガンドとセロトニン5−HT2C受容体との結合の強い阻害、リガンドとヒスタミンH1受容体との結合の弱い阻害、リガンドとヒスタミンH2受容体との結合の弱い阻害およびセロトニン受容体5−HT2Aに対するアンタゴニスト活性を示す。
【0488】
一変形形態では、本発明の化合物は、本明細書で詳述された任意の受容体結合態様を示し、さらに、1種または複数の次の受容体:セロトニン受容体5−HT2A、セロトニン受容体5−HT6、ドーパミン受容体D2L、ドーパミン受容体D2Sおよびヒスタミン受容体H1に対してアゴニスト/アンタゴニスト活性を示す。一変形形態では、本発明の化合物は、本明細書で詳述された任意の受容体結合態様を示し、さらに神経突起伸長を刺激する。一変形形態では、本発明の化合物は、本明細書で詳述された任意の受容体結合態様を示し、さらに、コリン作動性機能不全/機能低下に関連した記憶機能不全の前臨床モデルにおいて効果を示す。一変形形態では、本発明の化合物は、本明細書で詳述された任意の受容体結合態様を示し、さらに統合失調症の前臨床モデルにおいて効力を示す。一変形形態では、本発明の化合物は、本明細書で詳述された任意の受容体結合態様を示し、さらに任意の1種または複数のアゴニスト/アンタゴニストアッセイ(例えば、セロトニン受容体5−HT2A、5−HT6、ドーパミン受容体D2L、ドーパミン受容体D2Sおよびヒスタミン受容体H1に対する)、神経突起伸長、コリン作動性機能不全/機能低下に関連した記憶機能不全の前臨床モデルおよび統合失調症の前臨床モデルにおいて効力を示す。
【0489】
一部の態様では、本発明の化合物は、リガンドとアドレナリン作動性受容体a1D、a2A、a2B、セロトニン受容体5−HT6およびドーパミン受容体D2Lとの結合を、本明細書に記載されているアッセイなどの当分野で公知の適切なアッセイで決定して少なくとも約80%阻害する。一変形形態では、結合は、本明細書に記載されているアッセイなどの適切なアッセイで決定して、少なくとも約80%阻害される。一変形形態では、リガンドと受容体との結合は、本明細書に記載されているアッセイなどの当分野で公知の適切なアッセイで決定して、80%、85%、90%、95%、100%のいずれか1つの概数より高く、または約85%から約95%または約90%から約100%阻害される。
【0490】
一部の態様では、本発明の化合物は、上記の神経伝達物質受容体結合プロファイルを示し、さらに、抗精神病作用を示す。本発明の化合物は、抗精神病活性を有する化合物と同様の結合プロファイルを有すると認識される。加えて、本発明の化合物は、ジメボンの認識増強特性を有する可能性があり、したがって、これらの抗精神病分子の有益な薬理学的プロファイルに加えられる。一変形形態では、本発明の化合物は、上記の神経伝達物質受容体結合プロファイルを示し、さらに、前臨床動物モデルでのコリン作動性機能低下により、記憶保持の増強および記憶障害の低減など、記憶機能不全の前臨床モデルにおいて、認識促進作用を示す。他の変形形態では、本発明の化合物は、上記の神経伝達物質受容体結合プロファイルを示し、さらに、記憶機能不全、学習および記憶の前臨床モデルにおいて、認識促進作用を示さない。
【0491】
一変形形態では、本発明の化合物は、記憶機能不全、学習および記憶の前臨床モデルにおいて、認識促進作用を示す。さらなる変形形態では、本発明の化合物は、統合失調症の前臨床モデルにおいて抗精神病作用を有する。さらなる変形形態では、本発明の化合物は、記憶機能不全、学習および記憶の前臨床モデルにおいて、認識促進作用を示し、さらに、統合失調症の前臨床モデルにおいて抗精神病作用を有する。
【0492】
方法の概要
本明細書に記載の化合物は、ヒトなどの個体における認識障害、精神障害、神経伝達物質媒介障害および/または神経障害を治療、予防、その発症を遅延および/またはその進行を遅延するために使用することができる。一態様では、本明細書に記載の化合物は、認識障害を治療、予防、その発症を遅延および/またはその進行を遅延するために使用することができる。他の態様では、本明細書に記載の化合物は、精神障害を治療、予防、その発症を遅延および/またはその進行を遅延するために使用することができる。まだ他の態様では、本明細書に記載の化合物は、神経伝達物質媒介障害障害を治療、予防、その発症を遅延および/またはその進行を遅延するために使用することができる。一実施形態では、神経伝達物質媒介障害には、脊髄損傷、糖尿病性神経障害、アレルギー性疾患(食物アレルギーを包含)および加齢性毛髪喪失(脱毛症)、加齢性体重低下および加齢性視覚障害(白内障)などの老化保護活性が関与している疾患が包含される。他の変形形態では、神経伝達物質媒介障害には、脊髄損傷、糖尿病性神経障害、線維筋痛症およびアレルギー性疾患(食物アレルギーを包含)が包含される。他の実施形態では、神経伝達物質媒介障害には、アルツハイマー病、パーキンソン病、自閉症、ギラン−バレー症候群、軽度認識障害、多発性硬化症、卒中および外傷性脳損傷が包含される。まだ他の実施形態では、神経伝達物質媒介障害には、統合失調症、不安、双極性障害、精神病および鬱病が包含される。他の態様では、本明細書に記載の化合物は、神経障害を治療、予防、その発症を遅延および/またはその進行を遅延するために使用することができる。一態様では、本明細書に記載の化合物はまた、アミン作動性Gタンパク質共役受容体の調節が有益であると考えられるか、または有益である認識障害、精神障害、神経伝達物質媒介障害および/または神経障害を治療、予防、その発症を遅延および/またはその進行を遅延するために使用することができる。
【0493】
本発明はまた、認識機能を改善し、および/または精神病作用を低減する方法を提供し、これは、それを必要とする個体に、認識機能を改善し、および/または精神病作用を低減するのに有効な量の本発明の化合物または薬学的に許容できるその塩を投与することを含む。
【0494】
本発明はまた、個体において神経突起伸長を刺激し、および/または神経形成を促進し、および/または神経栄養性作用を増強する方法を提供し、これは、それを必要とする個体に、神経突起伸長を刺激し、および/または神経形成を促進し、および/または神経栄養性作用を増強するのに有効な量の本発明の化合物または薬学的に許容できるその塩を投与することを含む。
【0495】
本発明はさらに、アミン作動性Gタンパク質共役受容体を調節する方法を包含し、これは、それを必要とする個体に、アミン作動性Gタンパク質共役受容体を調節するのに有効な量の本発明の化合物または薬学的に許容できるその塩を投与することを含む。
【0496】
本明細書に記載されている方法はまた、本発明の化合物を含む組成物を投与する方法も包含することを理解されたい。
【0497】
認識障害、精神障害、神経伝達物質媒介障害および/または神経障害を治療、予防、その発症を遅延および/またはその進行を遅延させる方法
一態様では、本発明は、アミン作動性Gタンパク質共役受容体の調節が有益と考えられるか、または有益である認識障害、精神障害、神経伝達物質媒介障害および/または神経障害を治療、予防、その発症を遅延および/またはその進行を遅延させる方法を提供し、この方法は、それを必要とする個体に本発明の化合物を投与することを含む。一部の変形形態では、アドレナリン作動性受容体α1D、α2A、α2B、セロトニン受容体5−HT2A、5−HT6、5HT7、ヒスタミン受容体H1および/またはH2の調節は、認識障害、精神障害、神経伝達物質媒介障害および/または神経障害に有益であると予測されるか、または有益である。一部の変形形態では、アドレナリン作動性受容体α1D、α2A、α2Bおよびセロトニン受容体5−HT6受容体の調節は、認識障害、精神障害、神経伝達物質媒介障害および/または神経障害に有益と期待されるか、または有益である。一部の変形形態では、アドレナリン作動性受容体α1D、α2A、α2B、およびセロトニン受容体5−HT6受容体の調節および1種または複数の次の受容体:セロトニン5−HT7、5−HT2A、5−HT2CおよびヒスタミンH1およびH2の調節は、認識障害、精神障害、神経伝達物質媒介障害および/または神経障害に有益であると予測されるか、または有益である。一部の変形形態では、ドーパミン受容体D2Lの調節は認識障害、精神障害、神経伝達物質媒介障害および/または神経障害に有益であると予測されるか、または有益である。ある種の変形形態では、ドーパミンD2L受容体およびセロトニン受容体5−HT2Aの調節は認識障害、精神障害、神経伝達物質媒介障害および/または神経障害に有益であると予測されるか、または有益である。一部の変形形態では、認識障害、精神障害、神経伝達物質媒介障害および/または神経障害は、本発明の化合物の投与により、治療、予防され、および/または、その発症または進行は遅延される。
【0498】
認識機能を改善および/または精神病作用を低減する方法
本発明は、本発明の化合物をそれを必要とする個体に投与することにより、認識機能を改善する方法を提供する。一部の変形形態では、1種または複数のアドレナリン作動性受容体α1D、α2A、α2B、セロトニン受容体5−HT2A、5−HT6、5HT7、ヒスタミン受容体H1および/またはH2の調節は、認識機能を改善するために望ましいか、または望ましいと予測される。一部の変形形態ではα1D、α2A、α2Bアドレナリン作動性受容体およびセロトニン5−HT6受容体の調節は、認識機能を改善するために望ましいか、または望ましいと予測される。一部の変形形態では、α1D、α2A、α2Bアドレナリン作動性受容体およびセロトニン受容体5−HT6の調節ならびに1種または複数の次の受容体:セロトニン受容体5−HT7、5−HT2A、5−HT2Cおよびヒスタミン受容体H1およびH2の調節は、認識機能を改善するために望ましいか、または望ましいと予測される。他の態様では、本発明は、本発明の化合物をそれを必要とする個体に投与することにより、精神病作用を低減する方法を包含する。一部の実施形態では、ドーパミンD2L受容体の調節は、精神病作用を低減するために望ましいと期待されるか、または望ましい。一部の実施形態では、ドーパミンD2L受容体およびセロトニン5−HT2A受容体の調節は、精神病作用を低減するために望ましいと予測されるか、または望ましい。一部の変形形態では、本発明の化合物を、それを必要とする個体に投与する。
【0499】
神経突起伸長を刺激し、神経形成を促進し、および/または神経栄養性作用を増強する方法
さらなる態様では、本発明は、神経突起伸長を刺激し、および/または神経形成を促進し、および/または神経栄養性作用を増強する方法を提供し、これは、本発明の化合物または薬学的に許容できるその塩を、神経突起伸長を刺激し、および/または神経形成を促進し、および/または神経栄養性作用を増強するのに十分な条件下で、それを必要とする個体に投与することを含む。一部の変形形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載のアッセイなどの適切なアッセイで測定して、約1μMの力価で神経突起伸長を刺激する。一部の変形形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載のアッセイなどの適切なアッセイで測定して、約500nMの力価で神経突起伸長を刺激する。一部の変形形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載のアッセイなどの適切なアッセイで測定して、約50nMの力価で神経突起伸長を刺激する。一部の変形形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載のアッセイなどの適切なアッセイで測定して、約5nMの力価で神経突起伸長を刺激する。
【0500】
アミン作動性Gタンパク質共役受容体を調節する方法
本発明はさらに、アミン作動性Gタンパク質共役受容体の活性を調節する方法を企図し、これは、本発明の化合物または薬学的に許容できるその塩を、アミン作動性Gタンパク質共役受容体の活性を調節するのに十分な条件下で投与することを含む。一部の変形形態では、アミン作動性Gタンパク質共役受容体は、α1D、α2A、α2Bアドレナリン作動性受容体およびセロトニン5−HT6受容体である。一部の変形形態では、アミン作動性Gタンパク質共役受容体は、α1D、α2A、α2Bアドレナリン作動性受容体およびセロトニン5−HT6および5−HT7受容体である。一部の変形形態では、アミン作動性Gタンパク質共役受容体は、α1D、α2A、α2Bアドレナリン作動性受容体、セロトニン5−HT6および1種または複数の次の受容体:セロトニン5−HT−7、5−HT2Aおよび5−HT2CおよびヒスタミンH1およびH2受容体である。一部の変形形態では、アミン作動性Gタンパク質共役受容体は、ドーパミンD2L受容体である。一部の変形形態では、アミン作動性Gタンパク質共役受容体は、ドーパミンD2L受容体およびセロトニン5−HT2A受容体である。一部の変形形態では、アミン作動性Gタンパク質共役受容体は、ヒスタミンH1受容体である。
【0501】
一般的な合成方法
本発明の化合物は、下記に一般的に、より具体的には後記の実施例に記載されているいくつかの方法により調製することができる。下記のプロセスの記載において、示されている式中で記号が使用されている場合、その記号は、別段に示されていない限り、式(I)またはその変形形態に関して前記された基を示すと理解されたい。
【0502】
化合物の特定の鏡像異性体を得ることが望ましい場合には、これを、鏡像異性体の対応する混合物から、鏡像異性体を分離または分割するための任意の適切な慣用の手順を使用して達成することができる。したがって、例えば、ジアステレオ異性体誘導体は、鏡像異性体の混合物、例えばラセミ化合物と適切なキラル化合物とを反応させることにより生じさせることができる。次いで、そのジアステレオ異性体を、任意の簡便な手段、例えば結晶化により分離すると、その所望の鏡像異性体を回収することができる。他の分割プロセスでは、ラセミ化合物を、キラル高速液体クロマトグラフィーを使用して分離することができる。別法では、望ましい場合には、上記のプロセスのいずれかで適切なキラル中間体を使用することにより、特定の鏡像異性体を得ることができる。
【0503】
化合物の特定の異性体を得ることまたは反応生成物を別段に精製することが望ましい場合には、クロマトグラフィー、再結晶化および他の慣用の分離手順もまた、中間体または最終生成物で使用することができる。
【0504】
本明細書では、次の略語を使用する:薄層クロマトグラフィー(TLC);時間(h);エタノール(EtOH);ジメチルスルホキシド(DMSO);N,N−ジメチルホルムアミド(DMF);トリフルオロ酢酸(TFA);テトラヒドロフラン(THF);規定(N);水性(aq.);メタノール(MeOH);ジクロロメタン(DCM);保持係数(Rf)。
【0505】
本発明による化合物を調製する一般方法を、下記の例示方法に示す。他の本発明の化合物も、同様の方法で調製することができる。例えば、スキームIbは、スキームIaに詳述されている方法の例示合成であるが、他の本発明の化合物も同様の方法で調製することができる。
【0506】
本発明の化合物の合成で使用される中間体の合成方法を一般方法1〜15として示す。
【0508】
【化109】
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スキームIb
【0509】
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
一般方法1
アリールヒドラジン塩酸塩(1当量)をトリエチルアミン(3当量)およびアルキルハロゲン化物(1当量)と25℃で混合する。反応混合物を室温で1時間撹拌し、続いて、TLCおよびLC−MSにより決定して反応が完了するまで(約16時間)90℃で加熱する。反応混合物を減圧下で濃縮し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮すると、粗製生成物が得られ、これを、カラムクロマトグラフィーにより精製する(シリカゲル、100〜200メッシュ、溶離剤:酢酸エチル−ヘキサン勾配)。
【0510】
一般方法2
アリールヒドラジン塩酸塩(1当量)を、激しく撹拌されている塩化テトラ−n−ブチルアンモニウム(0.05当量)の50%水酸化ナトリウム水溶液(1mL/アリールヒドラジン塩酸塩mmol)中の混合物に、続いて、アルキルハロゲン化物(1.1当量)を加える。混合物を60℃(油浴温度)で6時間加熱する。室温に冷却した後に、水を加え、混合物をクロロホルムで抽出する。全抽出物を乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空中で蒸発させると、粗製生成物が得られ、これをカラムクロマトグラフィーにより精製する(シリカゲル、100〜200メッシュ、溶離剤:溶離剤:酢酸エチル−ヘキサン勾配またはジクロロメタン)。
【0511】
一般方法3
ヒドラジン誘導体(1当量)を、対応するHCl塩に変換し、水に溶かす。適切なアセタール(1当量)を加え、混合物を0〜90℃で3〜6時間加熱する。反応混合物を室温に冷却し、飽和NaHCO
3水溶液を加える。生成物を酢酸エチルで抽出する。合わせた有機層を真空下で濃縮すると、粗製生成物が得られ、これを、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、生成物が得られる。
【0512】
一般方法4
適切なトリプタミン誘導体(1当量)、ホルムアルデヒド(1当量)の5%TFA含有アセトニトリル(8〜10mL/mmol)中の溶液を還流下で15分〜2時間撹拌する。反応混合物を25℃に冷却し、減圧下で濃縮し、酢酸エチルおよび飽和NaHCO
3水溶液に分配する。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、生成物が得られる。
【0513】
一般方法5
側鎖カルボキシレートエステルを有する適切なカルボリン誘導体(1当量)およびNaOH(3N、5倍w/v)のエタノール(5倍w/v)中の混合物を50℃で3時間撹拌し、その後、室温に冷却し、濃HClで中和する。溶媒を減圧下で除去すると、対応する粗製カルボン酸が得られる。生じた粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(100〜200メッシュまたは230〜400メッシュ)によりメタノール−ジクロロメタン勾配を使用して、中性アルミナにより酢酸エチル−ヘキサン勾配を使用して、および/または逆相クロマトグラフィー(C−18、500mm×50mm、移動相A=水中0.05%TFA、B=アセトニトリル中0.05%TFA、勾配:30分で10%Bから80%B、注入体積5mL)により精製する。
【0514】
一般方法6
側鎖カルボン酸を有する適切なカルボリン誘導体(1当量)の混合物を適切なアルコール(1当量)、EDCI−HCl(1当量)およびトリエチルアミン(1当量)と共にジクロロメタン中で12〜16時間撹拌する。反応混合物を真空下で蒸発させると、粗製エステルが得られ、これをシリカゲルクロマトグラフィー(100〜200メッシュまたは230〜400メッシュ)によりメタノール−ジクロロメタン勾配を使用して、中性アルミナにより酢酸エチル−ヘキサン勾配を使用して、および/または逆相クロマトグラフィー(C−18、500mm×50mm、移動相A=水中0.05%TFA、B=アセトニトリル中0.05%TFA、勾配:30分で10%Bから80%B、注入体積5mL)により精製する。
【0515】
一般方法7
側鎖カルボン酸を有する適切なカルボリン誘導体の混合物(1当量)を適切なアミン(1当量)、EDCI−HCl(1当量)およびトリエチルアミン(1当量)とジクロロメタン中で12〜16時間撹拌する。反応混合物を真空中で蒸発させると、粗製アミドが得られ、これを、シリカゲルクロマトグラフィー(100〜200メッシュまたは230〜400メッシュ)によりメタノール−ジクロロメタン勾配を使用して、中性アルミナにより酢酸エチル−ヘキサン勾配を使用して、および/または逆相クロマトグラフィー(C−18、500mm×50mm、移動相A=水中0.05%TFA、B=アセトニトリル中0.05%TFA、勾配:30分で10%Bから80%B、注入体積5mL)により精製する。
【0516】
一般方法8
カルボリン誘導体(1当量)、エポキシド誘導体(4〜7.5当量)およびNaH(3当量)をDMF(3mL/mmol)中、120℃で16時間加熱する。内容物をメタノールによりクエンチし、乾燥するまで蒸発させる。生じた粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(100〜200メッシュまたは230〜400メッシュ)によりメタノール−ジクロロメタン勾配を使用して、中性アルミナにより酢酸エチル−ヘキサン勾配を使用して、および/または逆相クロマトグラフィー(C−18、500mm×50mm、移動相A=水中0.05%TFA、B=アセトニトリル中0.05%TFA、勾配:30分で10%Bから80%B、注入体積5mL)により精製する。
【0517】
一般方法9
適切なカルボリン(1当量)をNMP(0.6mL/mmol)に溶かす。粉末化KOH(3.5当量)をこの溶液に加え、反応混合物を25℃で10分間撹拌する。適切なビニルピリジン誘導体(1.1当量)を加え、反応混合物を密閉管中、45℃で30分間加熱する。反応をLCMSにより監視する。この期間の後に、反応混合物を25℃に冷却し、飽和NaCl水溶液(5mL)で希釈する。生成物を酢酸エチルで抽出する。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させる。生じた粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(100〜200メッシュまたは230〜400メッシュ)によりメタノール−ジクロロメタン勾配を使用して、中性アルミナにより酢酸エチル−ヘキサン勾配を使用して、および/または逆相クロマトグラフィー(C−18、500mm×50mm、移動相A=水中0.05%TFA、B=アセトニトリル中0.05%TFA、勾配:30分で10%Bから80%B、注入体積5mL)により精製する。
【0518】
一般方法10
4%硫酸水溶液(5mL)を50℃に30〜60分にわたって加熱する。溶解した空気を置き換えるために加熱しながら、窒素を溶液に気泡導入する。ヒドラジン誘導体(1mmol)を加熱混合物に加え、固体を溶解させる。次いで、適切なアセタール(1.2mmol)を流として30分にわたって加え、この混合物を還流で2時間加熱する。反応混合物を室温に冷却し、30%水酸化アンモニウム水溶液(0.5mL)を、温度を25〜30℃に維持しながら滴加する。生成物を酢酸エチルで抽出する。合わせた有機層を真空下で濃縮すると、粗製生成物が得られ、これを、シリカゲルクロマトグラフィーにより酢酸エチル:エタノール:NH
4OH 7:3:1を使用して精製する。
【0519】
一般方法11
適切なトリプタミン誘導体(1.0mmol)、ホルムアルデヒド(1.0mmol)およびTFA(0.15mL)のアセトニトリル(3mL)中の混合物を25℃で20時間撹拌する。溶液を飽和NaHCO
3水溶液でクエンチする。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させる。溶媒を減圧下で除去する。フラッシュクロマトグラフィー(10%CH
3OH/CH
2C
12)により、生成物を濃厚なオイルとして単離する。
【0521】
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
スキームII(a)
【0522】
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
一般方法12
化合物6の合成で例示されるような、スキームIIを使用して化合物を調製するための一般方法(スキームII(a)、実施例24):適切に置換されたフェニルヒドラジンを4炭素保護されたアミノアセタールまたはアルデヒド(米国特許第2642438号明細書)と反応させて、置換3−(2−アミノエチル)インドールを生じさせる。次いで、この3−(2−アミノエチル)インドールをホルムアルデヒドと、標準的なPictet Spingler反応条件(Org. Lett. 2003年、5巻(1号)、43〜46頁)下で反応させると、N−非置換β−カルボリンを得ることができる。次いで、このβ−カルボリンを、ビニル置換基を持つアリールおよび/またはヘテロアリール基と反応させると、Qにより示される側鎖を合成スキームIIで導入することができる。
【0524】
【化113-1】
[この文献は図面を表示できません]
スキームIII(a)
【0525】
【化113-2】
[この文献は図面を表示できません]
一般方法13
化合物7の合成で例示されるような、スキームIIIを使用して化合物を調製するための一般方法(スキームIII(a)、実施例25):適切に置換されたフェニルヒドラジンを、4炭素保護されたアミノアセタールまたはアルデヒド(米国特許第2642438号明細書)と反応させて、置換3−(2−アミノエチル)インドールを生じさせる。次いで、この3−(2−アミノエチル)インドールをホルムアルデヒドと、標準的なPictet Spingler反応条件(米国特許第2642438号明細書)下で反応させると、N−非置換β−カルボリンを得ることができる。次いで、このβ−カルボリンをアリールおよび/またはヘテロアリールスチレンオキシド(カルボリン、アリール/ヘテロアリールオキシド、NaH、DMF、120℃)と反応させると、Qにより示される側鎖を合成スキームIIIで導入することができる。
【0527】
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
スキームIV(a)
【0528】
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
一般方法14
化合物14の合成で例示されるような、スキームIVを使用して化合物を調製するための一般方法(スキームIV(a)、実施例32):適切に置換されたフェニルヒドラジンを、エステル官能基を持つアルキルハロゲン化物と反応させ、続いて、4炭素保護されたアミノアセタールまたはアルデヒド(米国特許第2642438号明細書)と反応させて、置換3−(2−アミノエチル)インドールを生じさせる。次いで、この3−(2−アミノエチル)インドールをホルムアルデヒドと、標準的なPictet Spingler反応条件(米国特許第2642438号明細書)下で反応させると、N−置換β−カルボリンを得ることができる。次いで、このβ−カルボリンを塩基で処理して、エステル官能基の加水分解に影響を及ぼし、遊離酸を発生させる。次いで、この酸をアルキル、アリールおよび/またはヘテロアリール第1級または第2級アミンと反応させると(側鎖カルボン酸を有するカルボリン誘導体、適切な第1級または第2級アミン、EDCIおよびトリエチルアミンをジクロロメタン中で12〜16時間)、R
2およびR
3により示される側鎖をスキームIVで導入することができる。
【0530】
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
スキームV(a)
【0531】
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
一般方法15
化合物19の合成で例示されるような、スキームVを使用して化合物を調製するための一般方法(スキームV(a)、実施例37):適切に置換されたフェニルヒドラジンを、エステル官能基を有するアルキルハロゲン化物と反応させ、続いて、4炭素保護されたアミノアセタールまたはアルデヒド(米国特許第2642438号明細書)と反応させて、置換3−(2−アミノエチル)インドールを生じさせる。次いで、この3−(2−アミノエチル)インドールをホルムアルデヒドと、標準的なPictet Spingler反応条件(米国特許第2642438号明細書)下で反応させると、N−置換β−カルボリンを得ることができる。次いで、このβ−カルボリンを塩基で処理して、エステル官能基の加水分解に影響を及ぼし、遊離酸を生じさせる。次いで、この酸をアルキル、アリールおよび/またはヘテロアリール第1級アルコールと反応させると(側鎖カルボン酸を有するカルボリン誘導体、適切なアルコール、EDCIおよびトリエチルアミンをジクロロメタン中で12〜16時間)、R
2により示される側鎖をスキームVで導入することができる。
【0532】
一般方法16
適切なカルボリン(1当量、84mg、0.34mmol)をDMF(15mL/mmol)に溶かす。この溶液に、CuI(10mol%、6mg、0.034mmol)、L−プロリン(20mol%、8mg、0.068mmol)、K
3PO
4(2当量)を加える。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、4−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−2−フルオロ−1−メトキシベンゼン(1.2当量)を加える。反応混合物を80℃で18時間加熱する。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出する。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製する。
【0533】
一般方法17
適切なベータ−カルボリン(1当量)をCuSO
4・5H
2O(20mol%)、1,10−フェナントロリン(0.4当量)、K
3PO
4(2当量)および適切な臭化ビニル(1.1当量)とトルエン(5mL)中で混合する。反応混合物を窒素でパージし、80℃で16時間加熱する。反応混合物をセライトで濾過し、セライト床をジクロロメタンですすぐ。合わせた有機層を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(100〜200メッシュ)によりヘキサン中60〜80%の酢酸エチルで溶離して精製すると、生成物が得られる。
【0534】
HPLC分析のための一般方法
カラム:Phenomenex Gemini C 18、50mm×4.6mm。
【0535】
移動相A:アセトニトリル、B:水中10mMの酢酸アンモニウム。
【0538】
勾配:20%Aを0.3分保持、0.3〜4.0分で20%Aから90%Aへ、90%Aを1分保持、5.03〜7.00分で20%Aへ。
【0539】
上記で詳述された方法は、当業者に公知の通りに適合させることができる。各一般方法の特定の実施例を下記の実施例において提供する。
【0540】
下記の実施例は説明のために提供されており、本発明を制限するものではない。
【0541】
本明細書に開示されている参考文献はすべて、その全体が参照により援用される。
【実施例】
【0542】
(実施例1)
1−(4−クロロフェニル)−1−(2−(2−メチルピリミジン−5−イル)エチル)ヒドラジンの調製
表題化合物の調製を一般方法2により、塩酸4−クロロフェニルヒドラジンおよび5−(2−ブロモエチル)−2−メチルピリミジンを使用して実施する。
【0543】
(実施例2)
1−(2−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)エチル)−1−p−トリルヒドラジンの調製
表題化合物の調製を一般方法2により、塩酸4−クロロフェニルヒドラジンおよび5−(2−ブロモエチル)−2−(トリフルオロメチル)ピリジンを使用して実施する。
【0544】
(実施例3)
1−(4−クロロフェニル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)ヒドラジンの調製
表題化合物の調製を一般方法2により、塩酸4−クロロフェニルヒドラジンおよび塩酸1−(2−クロロエチル)ピペリジンを使用して実施する。
【0545】
(実施例4)
1−(4−クロロフェニル)−1−(2−シクロペンチルエチル)ヒドラジンの調製
表題化合物の調製を一般方法2により、塩酸4−クロロフェニルヒドラジンおよび(2−ブロモエチル)シクロペンタンを使用して実施する。
【0546】
(実施例5)
1−(4−クロロフェニル)−1−(2−(3,3−ジメチルシクロペンチル)エチル)ヒドラジンの調製
表題化合物の調製を一般方法2により、塩酸4−クロロフェニルヒドラジンおよび3−(2−クロロエチル)−1,1−ジメチルシクロペンタンを使用して実施する。
【0547】
(実施例6)
2−(1−(4−クロロフェニル)ヒドラジニル)−1−(4−メチルピペリジン−1−イル)エタノンの調製
表題化合物の調製を一般方法2により、塩酸4−クロロフェニルヒドラジンおよび2−クロロ−1−(4−メチルピペリジン−1−イル)エタノンを使用して実施する。
【0548】
(実施例7)
2−(1−(4−クロロフェニル)ヒドラジニル)−N−イソペンチル−N−メチルアセトアミドの調製
表題化合物の調製を一般方法2により、塩酸4−クロロフェニルヒドラジンおよび2−ブロモ−N−イソペンチル−N−メチルアセトアミドを使用して実施する。
【0549】
(実施例8)
1−(4−クロロフェニル)−1−(プロパ−2−イニル)ヒドラジンの調製
表題化合物の調製を一般方法2により、塩酸4−クロロフェニルヒドラジンおよび臭化プロパルギルを使用して実施する。
【0550】
(実施例9)
1−(4−クロロフェニル)−1−(3−フェニルプロピル)ヒドラジンの調製
表題化合物の調製を一般方法2により、塩酸4−クロロフェニルヒドラジンおよび1−(3−ブロモプロピル)ベンゼンを使用して実施する。
【0551】
(実施例10)
2−(5−クロロ−1−(2−(2−メチルピリミジン−5−イル)エチル)−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミンの調製
表題化合物を一般方法3により、1−(4−クロロフェニル)−1−(2−(2−メチルピリミジン−5−イル)エチル)ヒドラジンおよび4,4−ジメトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを使用して調製する。
【0552】
(実施例11)
2−(1−(2−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)エチル)−5−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミンの調製
表題化合物を一般方法10により、1−(2−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)エチル)−1−p−トリルヒドラジン(実施例2)および4,4−ジメトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを使用して調製する。
【0553】
(実施例12)
2−(5−クロロ−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミンの調製
表題化合物を一般方法10により、1−(4−クロロフェニル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)ヒドラジン(実施例3)および4,4−ジメトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを使用して調製する。
【0554】
(実施例13)
2−(5−クロロ−1−(2−シクロペンチルエチル)−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミンの調製
表題化合物を一般方法10により、1−(4−クロロフェニル)−1−(2−シクロペンチルエチル)ヒドラジン(実施例4)および4,4−ジメトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを使用して調製する。
【0555】
(実施例14)
2−(5−クロロ−1−(2−(3,3−ジメチルシクロペンチル)エチル)−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミンの調製
表題化合物を一般方法10により、1−(4−クロロフェニル)−1−(2−(3,3−ジメチルシクロペンチル)エチル)ヒドラジン(実施例5)および4,4−ジメトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを使用して調製する。
【0556】
(実施例15)
2−(5−クロロ−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)−1−(4−メチルピペリジン−1−イル)エタノンの調製
表題化合物を一般方法10により、2−(1−(4−クロロフェニル)ヒドラジニル)−1−(4−メチルピペリジン−1−イル)エタノン(実施例6)および4,4−ジメトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを使用して調製する。
【0557】
(実施例16)
2−(5−クロロ−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)−N−イソペンチル−N−メチルアセトアミドの調製
表題化合物を一般方法10により、2−(1−(4−クロロフェニル)ヒドラジニル)−N−イソペンチル−N−メチルアセトアミド(実施例7)および4,4−ジメトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを使用して調製する。
【0558】
(実施例17)
2−(5−クロロ−1−(プロパ−2−イニル)−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミンの調製
表題化合物を一般方法10により、1−(4−クロロフェニル)−1−(プロパ−2−イニル)ヒドラジン(実施例8)および4,4−ジメトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを使用して調製する。
【0559】
(実施例18)
2−(5−クロロ−1−(3−フェニルプロピル)−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミンの調製
表題化合物を一般方法10により、1−(4−クロロフェニル)−1−(3−フェニルプロピル)ヒドラジン(実施例9)および4,4−ジメトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを使用して調製する。
【0560】
(実施例19)
2,3,4,9−テトラヒドロ−2,6−ジメチル−9−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−1H−ピリド[3,4−b]インドール(化合物1、スキームI)の調製
表題化合物を、一般方法方法1、3および4に従って調製した。
【0561】
(A)1−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−1−p−トリルヒドラジン
表題化合物を一般方法1により調製した。トリエチルアミン(13.0mL、94.5mmol)を塩酸p−トリルヒドラジン(5.0g、31.5mmol)に5〜10分間にわたって滴下した。反応混合物をさらに10分間撹拌した。5−(2−ブロモエチル)−2−メチルピリジン(6.3g、31.5mmol)を25℃で10〜15分間にわたって滴加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、続いて、90℃で2〜3時間加熱し、この時点で、反応は、TLCおよびLC−MSにより、完了したことが判明した。反応混合物を減圧下で濃縮し、水(50mL)で希釈しおよび酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。有機層を分離し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮すると、粗製生成物が暗茶色のオイル(16.7g)として得られた。粗製生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製すると(シリカゲル、100〜200メッシュ、溶離剤:0〜40%酢酸エチル−ヘキサン)、純粋な生成物1.92gが茶色の液体として得られた。収率:25%。
【0562】
(B)N−メチル−2−(5−メチル−1−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−1H−インドール−3−イル)エタンアミン
表題化合物を一般方法3により調製した。1−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−1−p−トリルヒドラジン(250mg)を水(2mL)に懸濁させ、28%HCl水溶液(0.135mL)を加えた。4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミン(0.18g)を生じた溶液に加え、反応混合物を60〜80℃に加熱し、追加の28%HCl(0.135mL)を加え、反応混合物をさらに3時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると(溶離剤EtOAc/EtOH/NH
3:7/3/1)、生成物が得られた。
【0563】
(C)2,3,4,9−テトラヒドロ−2,6−ジメチル−9−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−1H−ピリド[3,4−b]インドール(化合物1)
表題化合物を一般方法4により調製した。N−メチル−2−(5−メチル−1−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−1H−インドール−3−イル)エタンアミン150mgを、5%TFAを含有するアセトニトリル(4mL)に溶かし、反応混合物を還流加熱した。37%ホルムアルデヒド水溶液(0.04mL)を加え、還流をさらに1.5時間続けた。反応混合物を25℃に冷却し、減圧下で濃縮し、酢酸エチルおよび飽和NaHCO
3水溶液に分配した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤 メタノール:NH
3水溶液、95:5)により精製すると、生成物が得られた。遊離塩基を、ジオキサン−HClの処理により、その二塩酸塩に変換した。
【0564】
【化118】
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MS m/z 実測値320。HPLC RT 3.63分。
【0565】
(実施例19b)
化合物1の調製
N−メチル−2−(5−メチル−1−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−1H−インドール−3−イル)エタンアミン(150mg)を5%TFAを含有するアセトニトリル(4mL)に溶かし、反応混合物を還流させた。37%ホルムアルデヒド水溶液(0.04mL)を加え、反応混合物をさらに1.5時間還流させ、25℃に冷却し、減圧下で濃縮し、酢酸エチルおよび飽和NaHCO
3水溶液に分配した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると(溶離剤 メタノール:NH
3水溶液、95:5)、2,3,4,9−テトラヒドロ−2,6−ジメチル−9−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−1H−ピリド[3,4−b]インドールが得られた。遊離塩基を、ジオキサン−HClの処理によりその二塩酸塩に変換した。
【0566】
【化119】
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(実施例20a)
9−(2−シクロヘキシルエチル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−2,6−ジメチル−1H−ピリド[3,4−b]インドールの調製(化合物2、スキームI)
表題化合物を次の一般方法2、3および4に従って調製した。
【0567】
(A)1−(2−シクロヘキシルエチル)−1−p−トリルヒドラジン
表題化合物を一般方法2により調製した。塩酸p−トリルヒドラジン(0.96g、6.0mmol)を激しく撹拌されている塩化テトラ−n−ブチルアンモニウム(84mg、0.3mmol)の50%水酸化ナトリウム水溶液(6mL)中の混合物に、続いて、2−シクロヘキシルエチルブロミド(1.26g、6.6mmol)に加えた。混合物を60℃(油浴温度)で6時間加熱した。室温に冷却した後に、水(20〜30mL)を加え、混合物をクロロホルム(3×10mL)で抽出した。全抽出物を乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空下で蒸発させると、暗色のオイル(1.49g)が得られ、これを、クロマトグラフィー処理すると(シリカゲル45g、ジクロロメタンで溶離)、生成物が黄色−オレンジ色のオイル(0.68g、2.93mmol、48.8%)として得られた。
【0568】
(B)2−(1−(2−シクロヘキシルエチル)−5−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン
表題化合物を一般方法3により調製した。1−(2−シクロヘキシルエチル)−1−p−トリルヒドラジン(0.15g)の水(1mL)および濃HCl(0.18mL)中の溶液を60℃に加熱した。EtOH(1mL)を、続いて、4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミン(0.12g)を加え、温度を90℃に上げた。濃HCl(0.1mL)を加え、加熱をさらに6時間続け、その後、反応混合物を冷却し、25℃で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると(溶離剤 EtOAc/EtOH/NH
3:9/1/0.1)生成物79mgが得られた。
【0569】
(C)9−(2−シクロヘキシルエチル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−2,6−ジメチル−1H−ピリド[3,4−b]インドール(化合物2)
表題化合物を一般方法4により調製した。2−(1−(2−シクロヘキシルエチル)−5−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン(72mg)を、5%TFAを含有するアセトニトリル(2mL)に溶かし、反応混合物を還流加熱した。37%ホルムアルデヒド水溶液(0.02mL)を加え、還流をさらに2時間継続した。反応混合物を25℃に冷却し、減圧下で濃縮し、酢酸エチルおよび飽和NaHCO
3水溶液に分配した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると(溶離剤 EtOAc/EtOH/NH
3:9/1/0.1)、生成物52mgが得られた。遊離塩基を、無水THF中でのシュウ酸(1当量)の処理により、そのシュウ酸塩に変換した。
【0570】
【化120】
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MS m/z 実測値311。HPLC RT 5.93分。
【0571】
(実施例20b)
化合物2の調製
2−(1−(2−シクロヘキシルエチル)−5−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン(72mg、0.23mmol)を5%TFAを含有するアセトニトリル(2mL)に溶かし、反応混合物を還流させた。37%ホルムアルデヒド水溶液(0.02mL)を反応混合物に加え、さらに2時間還流させ、25℃に冷却し、減圧下で濃縮し、酢酸エチルおよび飽和NaHCO
3水溶液に分配した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると(溶離剤 EtOAc/EtOH/NH
3:9/1/0.1)、9−(2−シクロヘキシルエチル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−2,6−ジメチル−1H−ピリド[3,4−b]インドール(52mg)が得られた。遊離塩基を、無水THF中でのシュウ酸(1当量)の処理により、そのシュウ酸塩に変換した。
【0572】
【化121】
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(実施例21a)
9−(4−フルオロフェネチル)−6−クロロ−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[3,4−b]インドールの調製(化合物3、スキームI)
表題化合物を、次の一般方法2、3および4に従って調製した。
【0573】
(A)1−(4−フルオロフェネチル)−1−(4−クロロフェニル)ヒドラジン
表題化合物を一般方法2により調製した。塩酸4−クロロフェニルヒドラジン(2.2g)を激しく撹拌されている塩化テトラ−n−ブチルアンモニウム(200mg)の50%水酸化ナトリウム水溶液(12mL)中の混合物に、続いて、4−フルオロフェネチルブロミド(2.5g)を加えた。混合物を75〜80℃(油浴温度)で3.5時間加熱した。室温に冷却した後に、水を加え、混合物をクロロホルムで抽出し、クロロホルム層をブラインで洗浄した。合わせた抽出物を乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空中で蒸発させると、暗色のオイルが得られ、これをシリカゲル上で、クロロホルムで溶離してクロマトグラフィー処理し、続いて、シクロヘキサンから再結晶化させると、生成物750mgが得られた。
【0574】
(B)2−(1−(4−フルオロフェネチル)−5−クロロ−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン
表題化合物を一般方法3により調製した。1−(4−フルオロフェネチル)−1−(4−クロロフェニル)ヒドラジン(500mg)を、酢酸エチルに溶かし、ジオキサン−HClの処理により、その塩酸塩に変換した。塩をエタノール/水(1/1;4mL))に溶かし、60℃に加熱した。4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミン(0.35g)を加え、温度を70〜80℃に上げた。28%HCl水溶液(0.24mL)を加え、加熱を40分間継続した。追加量の4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミン(0.3g)および%HCl水溶液(0.3mL)を加え、加熱をさらに3時間継続し、その後、反応混合物を冷却し、25℃で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤 EtOAc/EtOH/NH3:7/3/1)により精製すると生成物600mgが得られた。
【0575】
(C)9−(4−フルオロフェネチル)−6−クロロ−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[3,4−b]インドール(化合物3)
表題化合物を一般方法4により調製した。2−(1−(4−フルオロフェネチル)−5−クロロ−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン(600mg)を5%TFAを含有するアセトニトリル(10mL)に溶かし、反応混合物を還流加熱した。37%ホルムアルデヒド水溶液(0.17mL)を加え、還流を15〜20分間継続した。反応混合物を25℃に冷却し、減圧下で濃縮し、酢酸エチルおよび飽和NaHCO
3水溶液に分配した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると(溶離剤 6%メタノール−クロロホルム)、生成物170mgが得られた。遊離塩基をHCl−エーテルの処理によりそのHCl塩に変換した。
【0576】
【化122】
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MS m/z 実測値343。HPLC RT 5.16分。
【0577】
(実施例21b)
化合物3の調製
2−(1−(4−フルオロフェネチル)−5−クロロ−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン(600mg)を5%TFAを含有するアセトニトリル(10mL)に溶かし、反応混合物を還流させた。37%ホルムアルデヒド水溶液(0.17mL)を加え、反応混合物をさらに15〜20分間還流させ、25℃に冷却し、減圧下で濃縮し、酢酸エチルおよび飽和NaHCO
3水溶液に分配した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると(溶離剤 6%メタノール−クロロホルム)、生成物(170mg)が得られた。遊離塩基を、HCl−エーテルの処理により、そのHCl塩に変換した。
【0578】
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
(実施例22)
6−クロロ−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−(2−(2−メチルピリミジン−5−イル)エチル)−1H−ピリド[3,4−b]インドール(化合物4、スキームI/II)の調製
手法A
表題化合物を一般方法1、3および4に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、5−(2−ブロモエチル)−2−メチルピリミジンおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、3,1−(4−クロロフェニル)−1−(2−(2−メチルピリミジン−5−イル)エチル)ヒドラジン(実施例1)および4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミン(一般方法3)、2−(5−クロロ−1−(2−(2−メチルピリミジン−5−イル)エチル)−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン(実施例10)、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)使用して調製する。
【0579】
手法B
表題化合物を一般方法3、4および9に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジンおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミン(一般方法3)を、2−(5−クロロ−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、6−クロロ−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[3,4−b]インドールおよび2−メチル−5−ビニルピリミジン(一般方法9)を使用することにより調製する。
【0580】
(実施例23a)
9−(2−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)エチル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−2,6−ジメチル−1H−ピリド[3,4−b]インドール(化合物5、スキームI/II)の調製
手法A
表題化合物を次の一般方法1、3および4に従って、塩酸p−トリルヒドラジン、5−(2−ブロモエチル)−2−(トリフルオロメチル)ピリジンおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、1−(2−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)エチル)−1−p−トリルヒドラジン(実施例2)および4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(1−(2−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)エチル)−5−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン(実施例11)、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)使用して調製する。
【0581】
手法B
表題化合物を、一般方法3、4および9に従って、塩酸p−トリルヒドラジンおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、N−メチル−2−(5−メチル−1H−インドール−3−イル)エタンアミン、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、2,3,4,9−テトラヒドロ−2,6−ジメチル−1H−ピリド[3,4−b]インドールおよび2−(トリフルオロメチル)−5−ビニルピリジンを(一般方法9)使用することにより調製する。
【0582】
(実施例23b)
化合物5の調製
2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−β−カルボリン(50mg、0.25mmol)、2−トリフルオロメチル−5−ビニルピリジン(48mg、0.27mmol)および水酸化カリウム(49mg、0.87mmol)の混合物をN−メチル−2−ピロリジノン(0.3mL)中で45℃に1時間加熱した。反応混合物を冷却し;ブライン(2mL)を加え、続いて、酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると、茶色のオイルが得られ、これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:ジクロロメタン、続いて、ジクロロメタン中2〜8%メタノール)により精製すると、暗黄色の半固体(40mg)が得られた。半固体をジクロロメタン(2mL)に溶かし、水(0.5mL)で洗浄し、Varian乾燥管で濾過し、ジクロロメタン(3×2mL)で洗浄した。合わせた有機相を減圧下で濃縮すると、黄色の固体(18.5mg)が得られた。遊離塩基を、生成物をメタノール(4mL)に溶かし、ジエチルエーテル中2Mのヒドロクロリドを加えることにより塩酸塩に変換した。溶液を減圧下で濃縮した。残渣をジエチルエーテルで摩砕し、デカンテーションし(2×7mL)、溶媒を減圧下で除去すると、9−(2−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)エチル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−2,6−ジメチル−1H−ピリド[3,4−b]インドール(17mg、15%)が得られた。
【0583】
【化124】
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(実施例24)
6−クロロ−9−(2−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)エチル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[3,4−b]インドール(化合物6、スキームI/II)の調製
手法A
表題化合物を、一般方法1、3および4に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、5−(2−ブロモエチル)−2−(トリフルオロメチル)ピリジンおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、1−(4−クロロフェニル)−1−(2−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)エチル)ヒドラジンおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−クロロ−1−(2−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)エチル)−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)使用して調製する。
【0584】
手法B
表題化合物を、一般方法3、4および9に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジンおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−クロロ−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、6−クロロ−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[3,4−b]インドールおよび2−(トリフルオロメチル)−5−ビニルピリジンを(一般方法9)使用することにより調製する。
【0585】
手法C
化合物6 [6−クロロ−2−メチル−9−(2−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)エチル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール]を合成するための方法:(4−クロロフェニル)ヒドラジンを4,4−ジメトキシ−N−メチルブタン−1−アミン(Phytochemistry 1985年、24巻(8号)、1653〜1656頁)と反応させて、2−(5−クロロ−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミンを生じさせ、これを、ホルムアルデヒドで、標準的なPictet Spingler反応条件(米国特許第2642438号明細書)下で処理すると、6−クロロ−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドールが得られる。この非置換β−カルボリンを2−(トリフルオロメチル)−5−ビニルピリジンとさらに反応させると、所望の化合物[6−クロロ−2−メチル−9−(2−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)エチル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール]、化合物6が得られる。化合物の合成が成功した後に、標準的な順相または逆相方法を使用して、精製を達成することができる。
【0586】
(実施例25)
2−(7−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)−1−(6−メチルピリジン−3−イル)エタノール(化合物7、スキームIII)の調製
手法A
表題化合物を一般方法3、4および8に従って、塩酸3−クロロフェニルヒドラジンおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(6−クロロ−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、7−クロロ−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[3,4−b]インドール、2−メチル−5−(オキシラン−2−イル)ピリジンおよびNaHを(一般方法8)使用することにより調製する。
【0587】
手法B
化合物7 [[2−(7−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)−1−(6−メチルピリジン−3−イル)エタノール]を調製する方法:(3−クロロフェニル)ヒドラジンを4,4−ジメトキシ−N−メチルブタン−1−アミン(ここに参照文献挿入)と反応させて、2−(6−クロロ−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミンを生じさせ、これを、ホルムアルデヒドで、標準的なPictet Spingler反応条件下(ここに参照文献挿入)で処理すると、7−クロロ−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドールが得られる。この非置換β−カルボリンを2−メチル−5−(オキシラン−2−イル)ピリジン(カルボリン、アリール/ヘテロアリールオキシド、NaH、DMF、120℃)とさらに反応させると、所望の化合物2−(7−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)−1−(6−メチルピリジン−3−イル)エタノール、化合物7が得られる。化合物の合成に成功した後に、精製を、標準的な順相または逆相方法を使用して達成することができる。
【0588】
(実施例26)
6−アザ−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−(2−メチル−2−(6−メチルピリジン−3−イル)プロピル)−1H−ピリド[3,4−b]インドール(化合物8、スキームI/II)の調製
表題化合物を一般方法1、3および4に従って、塩酸1−(ピリジン−4−イル)ヒドラジン、5−(1−ブロモ−2−メチルプロパン−2−イル)−2−メチルピリジンおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、1−(2−メチル−2−(6−メチルピリジン−3−イル)プロピル)−1−(ピリジン−4−イル)ヒドラジンおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、N−メチル−2−(1−(2−メチル−2−(6−メチルピリジン−3−イル)プロピル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−3−イル)エタンアミン、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)使用することにより調製する。
【0589】
(実施例27)
5−アザ−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−(1−(6−メチルピリジン−3−イル)プロパン−2−イル)−1H−ピリド[3,4−b]インドール(化合物9、スキームI/II)の調製
表題化合物を、一般方法3、4および9に従って、塩酸1−(ピリジン−3−イル)ヒドラジンおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、N−メチル−2−(1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)エタンアミン、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、5−アザ−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[3,4−b]インドールおよび2−メチル−5−(プロパ−1−エニル)ピリジンを(一般方法9)使用することにより調製する。
【0590】
(実施例28)
6−クロロ−9−((1−(4−フルオロフェニル)シクロプロピル)メチル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[3,4−b]インドール(化合物10、スキームI/II)の調製
表題化合物を、一般方法1、3および4に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、1−(1−(ブロモメチル)シクロプロピル)−4−フルオロベンゼンおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、1−(4−クロロフェニル)−1−((1−(4−フルオロフェニル)シクロプロピル)メチル)ヒドラジンおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−クロロ−1−((1−(4−フルオロフェニル)シクロプロピル)メチル)−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)使用して調製する。
【0591】
(実施例29)
6−クロロ−9−(2−(2−(トリフルオロメチル)ピリミジン−5−イル)エチル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[3,4−b]インドール(化合物11、スキームI/II)の調製
手法A
表題化合物を、一般方法1、3および4に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、5−(2−ブロモエチル)−2−(トリフルオロメチル)ピリミジンおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、1−(4−クロロフェニル)−1−(2−(2−(トリフルオロメチル)ピリミジン−5−イル)エチル)ヒドラジンおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−クロロ−1−(2−(2−(トリフルオロメチル)ピリミジン−5−イル)エチル)−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)使用して調製する。
【0592】
手法B
表題化合物を、一般方法3、4および9に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジンおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−クロロ−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、6−クロロ−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[3,4−b]インドールおよび2−(トリフルオロメチル)−5−ビニルピリミジンを(一般方法9)使用することにより調製する。
【0593】
(実施例30)
5−アザ−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−(2−メチル−1−(6−メチルピリジン−3−イル)プロパン−2−イル)−1H−ピリド[3,4−b]インドール(化合物12、スキームI/II)の調製
表題化合物を一般方法3、4および9に従って、塩酸1−(ピリジン−3−イル)ヒドラジンおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、N−メチル−2−(lH−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)エタンアミン、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、5−アザ−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[3,4−b]インドールおよび2−メチル−5−(2−メチルプロパ−1−エニル)ピリジンを(一般方法9)使用することにより調製する。
【0594】
(実施例31)
2−(8−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)−1−(6−メチルピリジン−3−イル)エタノール(化合物13、スキームIII)の調製
表題化合物を一般方法3、4および8に従って、塩酸2−フルオロフェニルヒドラジンおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、8−フルオロ−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[3,4−b]インドール、2−メチル−5−(オキシラン−2−イル)ピリジンおよびNaHを(一般方法8)使用することにより調製する。
【0595】
(実施例32a)
2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)−N−イソペンチル−N−メチルアセトアミド(化合物14、スキームIV)の調製
化合物14を、本明細書中で詳述された一般方法に従って調製した。
【0596】
手法A
表題化合物を、一般方法1、3、4、5および7に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、ブロモ酢酸エチルおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、2−(1−(4−クロロフェニル)ヒドラジニル)酢酸エチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−クロロ−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸エチルおよびNaOHを(一般方法5)、2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸、N,3−ジメチルブタン−1−アミンおよびEDCIを(一般方法7)使用することにより調製する。
【0597】
手法B
化合物14[2−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)−N−イソペンチル−N−メチルアセトアミド]を調製する方法:
(4−クロロフェニル)ヒドラジンを、2−ブロモ酢酸エチルでアルキル化して、置換フェニルヒドラジンの2−(1−(4−クロロフェニル)ヒドラジニル酢酸エチル(III)を得る。IIIを4,4−ジメトキシ−N−メチルブタン−1−アミンと反応させると、インドール誘導体の2−(5−クロロ−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル(V)が得られる。このインドールを標準的なPictet Spingler条件に、ホルムアルデヒドを用いて供すると、β−カルボリン中間体(VI)の2−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)酢酸エチルが得られる。VIを塩基で処理した後に、酸(VIII)の2−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)酢酸が得られる。この酸を標準的なペプチドカップリング条件下でN,3−ジメチルブタン−1−アミンで処理すると、化合物15の2−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)−N−イソペンチル−N−メチルアセトアミドが得られる。化合物の合成に成功した後に、標準的な順相または逆相方法を使用して、精製を達成することができる。
【0598】
(実施例32b)
化合物14の調製
2−[5−クロロ−3−(2−メチルアミノ−エチル)−インドール−1−イル]−N−メチル−N−(3−メチル−ブチル)−アセトアミド(220mg、0.63mmol)をアセトニトリル中5%のトリフルオロ酢酸(4mL)中で70℃に加熱した。37%ホルムアルデヒド水溶液(0.08mL)を反応物に加え、さらに30分間還流させ、冷却し、減圧下で濃縮した。生じた残渣をクロロホルムに溶かし、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮すると、残渣(120mg)が得られた。これを、Waters分取HPLCを使用して精製すると、生成物(41.5mg、28%)が得られた。遊離塩基を、生成物をメタノール(3mL)に溶かし、ジエチルエーテル中2Mのヒドロクロリド(1mL)を加えことにより塩酸塩に変換した。溶液を減圧下で濃縮した。オイルをジエチルエーテルで摩砕し、溶媒を減圧下で除去すると、黄褐色の固体(40mg)が得られた。
【0599】
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
(実施例33a)
2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)−N−(4−フルオロフェニル)アセトアミド(化合物15、スキームIV)の調製
表題化合物を、一般方法1、3、4、5および7に従い、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、ブロモ酢酸エチルおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、2−(1−(4−クロロフェニル)ヒドラジニル)酢酸エチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−クロロ−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸エチルおよびNaOHを(一般方法5)、2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸、4−フルオロアニリンおよびEDCIを(一般方法7)使用することにより調製する。
【0600】
(実施例33b)
化合物15の調製
2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸(0.1g、0.39mmol)をジクロロメタン(4mL)に溶かし、氷浴を使用して0℃に冷却し;塩化オキサリル(0.04mL、0.43mmol)を反応混合物に滴加した。触媒量(1滴)のジメチルホルムアミドを加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。過剰の塩化オキサリルを減圧下で留去した。4−フルオロアニリン(0.042g、0.43mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液および4−ジメチルアミノピリジン(0.017g、0.143mmol)を残渣に窒素下、室温で加え、反応物を30分間撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、10%NaHCO
3で中和し、ジクロロメタン(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、回転蒸発により濃縮すると、2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)−N−(4−フルオロフェニル)アセトアミド(6mg)が逆相クロマトグラフィー(C−18、500mm×50mm、移動相A=水中0.05%TFA、B=アセトニトリル中0.05%TFA、勾配:30分で10%Bから80%B、注入体積5mL)による精製の後に得られた。
【0601】
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
(実施例34a)
2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)−N,N−ジメチルアセトアミド(化合物16、スキームIV)の調製
表題化合物を、一般方法1、3、4、5および7に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、ブロモ酢酸エチルおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、2−(1−(4−クロロフェニル)ヒドラジニル)酢酸エチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−クロロ−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸エチルおよびNaOHを(一般方法5)、2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸、N,N−ジメチルアミンおよびEDCIを(一般方法7)使用することにより調製する。
【0602】
(実施例34b)
化合物16の調製
6−クロロ−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(100mg、0.5mmol)をN,N−ジメチルホルムアミドに溶かした。CuI(0.009g、0.05mmol)、L−プロリン(0.011g、0.091mmol)およびK
3PO
4(0.194g、0.91mmol)を溶液に加え、室温で10分間撹拌し、続いて、2−クロロ−N,N−ジメチルアセトアミド(0.066g、0.55mmol)を滴加し、90℃で12時間撹拌した。反応が完了した後に、反応混合物をセライトで濾過し、N,N−ジメチルホルムアミドを減圧下で蒸発させ、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮すると、2−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)−N,N−ジメチルアセトアミドがTFA塩(9mg)として、逆相クロマトグラフィー(C−18、500mm×50mm、移動相A=水中0.05%のTFA、B=アセトニトリル中0.05%のTFA、勾配:30分で10%Bから80%Bへ、注入体積5mL)による精製の後に得られた。
【0603】
【化127】
[この文献は図面を表示できません]
(実施例35a)
2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)−N−シクロヘキシルアセトアミド(化合物17、スキームIV)の調製
表題化合物を、一般方法1、3、4、5および7に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、ブロモ酢酸エチルおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、2−(1−(4−クロロフェニル)ヒドラジニル)酢酸エチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−クロロ−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸エチルおよびNaOHを(一般方法5)、2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸、シクロヘキサンアミンおよびEDCI(一般方法7)を使用することにより調製する。
【0604】
(実施例35b)
化合物17の調製
6−クロロ−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(100mg、0.5mmol)をN,N−ジメチルホルムアミドに溶かした。CuI(0.009g、0.05mmol)、L−プロリン(0.011g、0.091mmol)およびK
3PO
4(0.194g、0.91mmol)を溶液に加え、室温で10分間撹拌し、続いて、2−クロロ−N−シクロヘキシルアセトアミド(0.096g、0.55mmol)を滴加し、90℃で12時間撹拌した。反応が完了した後に、反応混合物をセライトで濾過し、N,N−ジメチルホルムアミドを減圧下で蒸発させ、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮すると、2−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)−N−シクロヘキシルアセトアミド)がTFA塩(40mg)として、逆相クロマトグラフィー(C−18、500mm×50mm、移動相A=水中0.05%のTFA、B=アセトニトリル中0.05%のTFA、勾配:30分で10%Bから80%Bへ、注入体積5mL)による精製の後に得られた。
【0605】
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
(実施例36a)
2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)−N−シクロヘキシル−N−メチルアセトアミド(化合物18、スキームIV)の調製
表題化合物を一般方法1、3、4、5および7に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、ブロモ酢酸エチルおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、2−(1−(4−クロロフェニル)ヒドラジニル)酢酸エチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−クロロ−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸エチルおよびNaOHを(一般方法5)、2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸、N−メチルシクロヘキシルアミンおよびEDCIを(一般方法7)使用することにより調製する。
【0606】
(実施例36b)
化合物18の調製
2−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)酢酸(50mg、0.18mmol)をジクロロメタン(3mL)に溶かし、0℃に冷却した。塩化オキサリル(0.027g、0.22mmol)を滴加し、続いて、触媒量のN,N−ジメチルホルムアミドを加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。塩化オキサリルを減圧下で蒸発させると、対応する酸塩化物が得られた。N−メチルシクロヘキサミン(0.025g、0.22mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(26mg、0.22mmol)のジクロロメタン溶液(先に室温で1時間撹拌しておく)を、この酸塩化物に滴加した。反応の進行をLCMSにより監視した。反応が完了した後に、反応混合物を氷水でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させ、逆相クロマトグラフィーにより精製すると、2−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)−N−シクロヘキシル−N−メチルアセトアミドがTFA塩(2.4mg)として得られた。
【0607】
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
(実施例37)
2−(l,2,3,4−テトラヒドロ−2,6−ジメチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸イソペンチル(化合物19、スキームV)の調製
手法A
表題化合物を一般方法1、3、4、5および6に従って、塩酸p−トリルヒドラジン、ブロモ酢酸エチルおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、2−(1−(4−メチルフェニル)ヒドラジニル)酢酸エチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−メチル−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、2−(6−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸エチルおよびNaOHを(一般方法5)、2−(6−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸、3−メチルブタン−1−オールおよびEDCIを(一般方法6)使用することにより調製する。
【0608】
手法B
化合物19[2−(2,6−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)酢酸イソペンチル]を調製する方法:
p−トリルヒドラジンを2−ブロモ酢酸エチルでアルキル化すると、置換フェニルヒドラジン、2−(1−p−トリルヒドラジニル)酢酸エチル(III)が得られる。IIIを4,4−ジメトキシ−N−メチルブタン−1−アミンと反応させると、インドール誘導体の2−(5−メチル−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル(V)が得られる。インドールをホルムアルデヒドを用いて標準的なPictet Spingler条件に供すると、β−カルボリン中間体(VI)の2−(2,6−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)酢酸エチルが得られる。VIを塩基で処理した後に、この酸(VIII)2−(2,6−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)酢酸が得られる。この酸を、DCCまたは他の標準的なカップリング試薬を用いて3−メチルブタン−1−オールで処理すると、化合物19の2−(2,6−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)酢酸イソペンチルが得られる。化合物の合成に成功した後に、標準的な順相または逆相方法を使用して、精製を達成することができる。
【0609】
(実施例38)
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,6−ジメチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸4−フルオロフェニル(化合物20、スキームV)の調製
表題化合物を一般方法1、3、4、5および6に従って、塩酸p−トリルヒドラジン、ブロモ酢酸エチルおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、2−(1−(4−メチルフェニル)ヒドラジニル)酢酸エチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−メチル−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、2−(6−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸エチルおよびNaOHを(一般方法5)、2−(6−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸、4−フルオロフェノールおよびEDCIを(一般方法6)使用することにより調製する。
【0610】
(実施例39a)
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,6−ジメチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸メチル(化合物21、スキームV)の調製
表題化合物を一般方法1、3および4に従って、塩酸p−トリルヒドラジン、ブロモ酢酸メチルおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、2−(1−(4−メチルフェニル)ヒドラジニル)酢酸メチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−メチル−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)酢酸メチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)使用することにより調製する。
【0611】
(実施例39b)
化合物21の調製
2−(2,6−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)酢酸(50mg、0.19mmol)をジクロロメタン(3mL)に溶かし、0℃に冷却した。塩化オキサリル(0.03mL、0.23mmol)を滴加し、続いて、触媒量のN,N−ジメチルホルムアミドを加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。塩化オキサリルを減圧下で蒸発させると、対応する酸塩化物が得られた。イソアミルアルコール(0.02g、0.23mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(26mg、0.21mmol)のジクロロメタン溶液(先に室温で1時間撹拌しておく)をこの酸塩化物に滴加した。反応の進行をLCMSにより監視した。反応が完了した後に、反応混合物を氷水でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。有機層を重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、HCl溶液で希釈し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させ、逆相クロマトグラフィーにより精製すると、2−(2,6−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)酢酸メチルがTFA塩(2mg)として得られた。
【0612】
【化130】
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(実施例40)
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,6−ジメチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸シクロヘキシル(化合物22、スキームV)の調製
表題化合物を一般方法1、3、4、5および6に従って、塩酸p−トリルヒドラジン、ブロモ酢酸エチルおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、2−(1−(4−メチルフェニル)ヒドラジニル)酢酸エチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−メチル−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、2−(6−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸エチルおよびNaOHを(一般方法5)、2−(6−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸、シクロヘキサノールおよびEDCIを(一般方法6)使用することにより調製する。
【0613】
(実施例41)
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,6−ジメチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸イソプロピル(化合物23、スキームV)の調製
表題化合物を一般方法1、3、4、5および6に従って、塩酸p−トリルヒドラジン、ブロモ酢酸エチルおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、2−(1−(4−メチルフェニル)ヒドラジニル)酢酸エチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−メチル−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、2−(6−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸エチルおよびNaOHを(一般方法5)、2−(6−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸、イソプロパノールおよびEDCIを(一般方法6)使用することにより調製する。
【0614】
(実施例42)
2−(7−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)−N−イソペンチル−N−メチルアセトアミド(化合物24、スキームIV)の調製
表題化合物を一般方法1、3、4、5および7に従って、塩酸3−クロロフェニルヒドラジン、ブロモ酢酸エチルおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、2−(1−(3−クロロフェニル)ヒドラジニル)酢酸エチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(6−クロロ−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、2−(7−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸エチルおよびNaOHを(一般方法5)、2−(7−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸、N,3−ジメチルブタン−1−アミンおよびEDCIを(一般方法7)使用することにより調製する。
【0615】
(実施例43)
2−(5−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)−N−(4−フルオロフェニル)アセトアミド(化合物25、スキームIV)の調製
表題化合物を一般方法1、3、4、5および7に従って、塩酸3−クロロフェニルヒドラジン、ブロモ酢酸エチルおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、2−(1−(3−クロロフェニル)ヒドラジニル)酢酸エチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(4−クロロ−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、2−(5−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸エチルおよびNaOHを(一般方法5)、2−(5−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸、4−フルオロアニリンおよびEDCIを(一般方法7)使用することにより調製する。
【0616】
(実施例44)
7−アザ−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸シクロヘキシル(化合物26、スキームV)の調製
表題化合物を一般方法1、3、4、5および6に従って、塩酸1−(ピリジン−3−イル)ヒドラジンおよびブロモ酢酸エチルを(一般方法1)、2−(1−(ピリジン−3−イル)ヒドラジニル)酢酸エチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)酢酸エチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、7−アザ−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸エチルおよびNaOHを(一般方法5)、7−アザ−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸、シクロヘキサノールおよびEDCIを(一般方法6)使用することにより調製する。
【0617】
(実施例45)
8−アザ−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸イソプロピル(化合物27、スキームV)の調製
表題化合物を一般方法1、3、4、5および6に従って、塩酸1−(ピリジン−2−イル)ヒドラジンおよびブロモ酢酸エチルを(一般方法1)、2−(1−(ピリジン−2−イル)ヒドラジニル)酢酸エチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)酢酸エチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、8−アザ−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸エチルおよびNaOHを(一般方法5)、8−アザ−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸、イソプロパノールおよびEDCIを(一般方法6)使用することにより調製する。
【0618】
(実施例46)
5−アザ−N−シクロヘキシル−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物28、スキームIV)の調製
表題化合物を一般方法1、3、4、5および7に従って、塩酸1−(ピリジン−3−イル)ヒドラジンおよびブロモ酢酸エチルを(一般方法1)、2−(1−(ピリジン−3−イル)ヒドラジニル)酢酸エチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−1−イル)酢酸エチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、5−アザ−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸エチルおよびNaOHを(一般方法5)、5−アザ−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸、N−メチルシクロヘキシルアミンおよびEDCIを(一般方法7)使用することにより調製する。
【0619】
(実施例47a)
6−クロロ−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−(3−フェニルプロピル)−1H−ピリド[3,4−b]インドール(化合物29、スキームI)の調製
表題化合物を、一般方法2、3および4に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、1−(3−ブロモプロピル)ベンゼンおよび塩化テトラ−n−ブチルアンモニウムを(一般方法2)、1−(4−クロロフェニル)−1−(3−フェニルプロピル)ヒドラジン(実施例9)および4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−クロロ−1−(3−フェニルプロピル)−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン(実施例18)、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)を使用して調製した。
【0620】
(A)N−(4−クロロ−フェニル)−N−(3−フェニル−プロピル)−ヒドラジン
塩酸4−クロロフェニルヒドラジン(550mg、3mmol)を激しく撹拌されている塩化テトラ−n−ブチルアンモニウム(42mg、0.15mmol)の50%水酸化ナトリウム水溶液(3mL)中の混合物に、続いて、1−ブロモ−3−フェニルプロパン(670mg、3.3mmol)を加えた。反応物を60℃(油浴温度)に6時間加熱した。反応物を冷却し、水で希釈し(30mL)、クロロホルム(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧下で濃縮して、暗赤色のオイル(690mg)にした。オイルをカラムクロマトグラフィーに供すると(シリカゲル、溶離剤:ヘキサン中50%のジクロロメタン、続いて、100%ジクロロメタン)、暗黄色のオイル(154mg、20%)が得られた。
【0621】
(B){2−[5−クロロ−1−(3−フェニル−プロピル)−1H−インドール−3−イル]−エチル}−メチル−アミン
28%HCl水溶液(0.07mL、0.54mmol)をN−(4−クロロ−フェニル)−N−(3−フェニル−プロピル)−ヒドラジン(261mg、1mmol)のエタノール(1mL)および水(0.5mL)中の溶液に窒素雰囲気下で加えた。反応物を60℃(油浴温度)に加熱し、4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミン(175mg、1mmol)を加えた。反応物を90℃に加熱し、28%HCl水溶液(0.08mL、0.61mmol)を加えた。反応物を6時間還流加熱した。さらなる4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミン(90mg、0.51mmol)を60℃で加え、さらなる28%HCl水溶液(0.19mL、1.46mmol)を90℃で加えた。反応物をさらに8時間還流加熱した。反応物を冷却し、減圧下で濃縮した。赤茶色の残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:EtOAc、続いて、EtOAc:EtOH:NH
4OH 90:10:1)に供すると、茶色のオイル(243mg、74%)が得られた。
【0622】
(C)6−クロロ−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−(3−フェニルプロピル)−1H−ピリド[3,4−b]インドール
アセトニトリル(1mL)中の37%ホルムアルデヒド水溶液(59mg、0.73mmol)を還流している2−[5−クロロ−1−(3−フェニル−プロピル)−1H−インドール−3−イル]−エチル}−メチル−アミン(216mg、0.66mmol)のアセトニトリル中5%のトリフルオロ酢酸(6.6mL)溶液に窒素雰囲気下で加えた。反応物を2時間還流させた。反応物を冷却し、減圧下で濃縮した。生じた暗赤色の残渣をヘプタンと共沸させ、次いで、酢酸エチル(50mL)に溶かし、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧下で濃縮して暗茶色ゴム(220mg)にした。ゴムをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:EtOAc、続いて、EtOAc:EtOH:NH
4OH 98:2:0.2)により精製すると、茶色のオイル(136mg、61%)が得られた。遊離塩基を、この固体を無水ジエチルエーテル(約30mL)に窒素雰囲気下で溶かし、濾過することにより塩酸塩に変換し、ジエチルエーテル中2Mのヒドロクロリド(0.25mL、0.5mmol)を濾液に窒素雰囲気下で加えて、沈澱物を形成した。溶媒を減圧下で除去した。残渣を無水ジエチルエーテルで摩砕し、これを、減圧下で除去すると、生じた塩酸塩(151mg、100%)がピンクから黄褐色の固体として得られた。
【0623】
(実施例47b)
化合物29の調製
アセトニトリル(1mL)中の37%ホルムアルデヒド水溶液(59mg、0.73mmol)を、還流している2−[5−クロロ−1−(3−フェニル−プロピル)−1H−インドール−3−イル]−エチル}−メチル−アミン(216mg、0.66mmol)のアセトニトリル中5%のトリフルオロ酢酸(6.6mL)溶液に窒素雰囲気下で加え、さらに2時間還流させた。反応物を冷却し、減圧下で濃縮した。生じた暗赤色の残渣をヘプタンと共沸させ、酢酸エチル(50mL)に溶かし、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧下で濃縮して、暗茶色のゴム(220mg)にした。ゴムをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:EtOAc、続いて、EtOAc:EtOH:NH
4OH 98:2:0.2)により精製すると、茶色のオイル(136mg、61%)が得られた。遊離塩基を無水ジエチルエーテル(約30mL)に窒素雰囲気下で溶かし、濾過することにより、塩酸塩に変換した。ジエチルエーテル中2MのHCl溶液(0.25mL、0.5mmol)を濾液に窒素雰囲気下に加えて、沈澱物を形成した。溶媒を減圧下で除去した。残渣を無水ジエチルエーテルで摩砕し、これを減圧下で除去すると、生じた塩酸塩(151mg、100%)がピンク色−黄褐色の固体として得られた。
【0624】
【化131】
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(実施例48)
6−クロロ−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−(3−(ピリジン−3−イル)プロピル)−1H−ピリド[3,4−b]インドール(化合物30、スキームI)の調製
表題化合物を一般方法1、3および4に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、3−(3−ブロモプロピル)ピリジンおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、1−(4−クロロフェニル)−1−(3−(ピリジン−3−イル)プロピル)ヒドラジンおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−クロロ−1−(3−(ピリジン−3−イル)プロピル)−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)使用して調製する。
【0625】
(実施例49)
6−クロロ−9−(3−(4−フルオロフェニル)プロピル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[3,4−b]インドール(化合物31、スキームI)の調製
表題化合物を一般方法1、3および4に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、1−(3−ブロモプロピル)−4−フルオロベンゼンおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、1−(4−クロロフェニル)−1−(3−(4−フルオロフェニル)プロピル)ヒドラジンおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−クロロ−1−(3−(4−フルオロフェニル)プロピル)−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)使用して調製する。
【0626】
(実施例50)
6−クロロ−9−(3−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)プロピル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[3,4−b]インドール(化合物32、スキームI)の調製
表題化合物を一般方法1、3および4に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、5−(3−ブロモプロピル)−2−(トリフルオロメチル)ピリジンおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、1−(4−クロロフェニル)−1−(3−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)プロピル)ヒドラジンおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−クロロ−1−(3−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)プロピル)−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)使用して調製する。
【0627】
(実施例51)
2,3,4,9−テトラヒドロ−2,6−ジメチル−9−(3−(6−メチルピリジン−3−イル)プロピル)−1H−ピリド[3,4−b]インドール(化合物33、スキームI)の調製
表題化合物を一般方法1、3および4に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、5−(3−ブロモプロピル)−2−メチルピリジンおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、1−(3−(6−メチルピリジン−3−イル)プロピル)−1−p−トリルヒドラジンおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、N−メチル−2−(5−メチル−1−(3−(6−メチルピリジン−3−イル)プロピル)−1H−インドール−3−イル)エタンアミン、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)使用して調製する。
【0628】
(実施例52a)
6−クロロ−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピリド[3,4−b]インドール(化合物34、スキームI)の調製
表題化合物を一般方法2、3および4に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、1−(2−クロロエチル)ピペリジンヒドロクロリドおよび塩化テトラ−n−ブチルアンモニウムを(一般方法2)、1−(4−クロロフェニル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)ヒドラジン(実施例3)および4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−クロロ−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン(実施例12)、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)使用して調製した。
【0629】
(A)N−(4−クロロ−フェニル)−N−(2−ピペリジン−1−イル−エチル)−ヒドラジン
1−(2−クロロ−エチル)ピペリジン(5g、27.9mmol)を激しく撹拌されている塩酸4−クロロフェニルヒドラジン(5g、27.9mmol)および塩化テトラ−n−ブチルアンモニウム(0.40g)の50%水酸化ナトリウム水溶液(30mL)中の混合物に加えた。反応物を80℃(油浴温度)に3.5時間加熱した。反応物を冷却し、水で希釈し、クロロホルムで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮すると、赤色のオイルが得られた。オイルをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:クロロホルム中10%のメタノール)に供すると、赤色のオイル(約3g)が得られた。これを再びカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:クロロホルム中5〜10%のメタノール)により精製すると、赤色のオイル(1.77g、25%)が得られた。
【0630】
(B)
{2−[5−クロロ−1−(2−ピペリジン−1−イル−エチル)−1H−インドール−3−イル]−エチル}−メチル−アミン
N−(4−クロロ−フェニル)−N−(2−ピペリジン−1−イル−エチル)−ヒドラジン(1g、3.94mmol)を酢酸エチル(3mL)に溶かし、ジオキサン中4Mのヒドロクロリド(2〜3当量)を加えた。混合物を減圧下で濃縮して、茶色の泡にした。これをエタノール(2mL)および水(4mL)の混合物に溶かし、70℃に加熱した。4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミン(0.67g、3.94mmol)を加え、次いで、80〜90℃に加熱した。28%HCl水溶液(0.51mL、3.94mmol)を加え、反応物を80℃で4時間加熱した。反応物を減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:EtOAc:EtOH:NH
4OH 7:3:1)に供すると、残渣(0.80g)が得られた。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:EtOAc:EtOH:NH
4OH 7:3:1)に供すると、赤色のオイル(0.440g)が得られた。赤色のオイルを再びカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:EtOAc:EtOH:NH
4OH 7:3:1)により精製すると、生成物(0.30g、23%)が得られた。
【0631】
(C)6−クロロ−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピリド[3,4−b]インドール
{2−[5−クロロ−1−(2−ピペリジン−1−イル−エチル)−1H−インドール−3−イル]−エチル}−メチル−アミン(0.30g、0.93mmol)をアセトニトリル中5%のトリフルオロ酢酸(4mL)中で還流加熱した。37%ホルムアルデヒド水溶液(0.1mL)を加えた。反応物を1時間還流させた。反応物を冷却し、減圧下で濃縮した。生じたオイルを酢酸エチルに溶かし、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮して茶色の油性の固体にした。固体をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:クロロホルム中10%のメタノール)により精製すると、生成物(0.08g、25%)が得られた。遊離塩基を、生成物をエタノール(2mL)に溶かすことにより、塩酸塩に変換し、ジエチルエーテル中2Mのヒドロクロリドを加えた。溶液を減圧下で濃縮して、オイルにした。オイルをクロロホルムおよび数滴のメタノールに溶かした。溶液を減圧下で濃縮すると、固体(0.1g)が二塩酸塩として得られた。
【0632】
(実施例52b)
化合物34の調製
{2−[5−クロロ−1−(2−ピペリジン−1−イル−エチル)−1H−インドール−3−イル]−エチル}−メチル−アミン(0.30g、0.93mmol)をアセトニトリル中5%のトリフルオロ酢酸(4mL)中で還流させた。37%ホルムアルデヒド水溶液(0.1mL)を反応混合物に加え、さらに1時間還流させ、冷却し、減圧下で濃縮した。生じたオイルを酢酸エチルに溶かし、飽和炭酸水素ナトリウムおよびブライン溶液で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮すると、茶色の油性の固体が得られた。固体をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:クロロホルム中10%のメタノール)により精製すると、生成物(0.08g、25%)が得られた。遊離塩基を、生成物をエタノール(2mL)に溶かすことにより、塩酸塩に変換し、ジエチルエーテル中2Mのヒドロクロリドを加えた。溶液を減圧下で濃縮して、オイルにした。このオイルをクロロホルムおよび数滴のメタノールに溶かし、減圧下で濃縮すると、固体(0.1g)が二塩酸塩として得られた。
【0633】
【化132】
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(実施例53a)
6−クロロ−9−(2−シクロペンチルエチル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[3,4−b]インドール(化合物35、スキームI)の調製
表題化合物を一般方法2、3および4に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、(2−ブロモエチル)シクロペンタンおよび塩化テトラ−n−ブチルアンモニウムを(一般方法2)、1−(4−クロロフェニル)−1−(2−シクロペンチルエチル)ヒドラジン(実施例4)および4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−クロロ−1−(2−シクロペンチルエチル)−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン(実施例13)、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)使用して調製した。
【0634】
(A)N−(4−クロロ−フェニル)−N−(2−シクロペンチル−エチル)−ヒドラジン
塩酸4−クロロフェニルヒドラジン(1.65g、9mmol)を激しく撹拌されている塩化テトラ−n−ブチルアンモニウム(0.126g、0.45mmol)の50%水酸化ナトリウム水溶液(9mL)中の混合物に、続いて、(2−ブロモ−エチル)−シクロペンタン(1.74g、9.9mmol)を加えた。反応物を60℃(油浴温度)に8時間加熱した。反応物を冷却し、水で希釈し(75mL)、クロロホルム(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過して、減圧下で濃縮してオレンジ色のオイル(0.69g)にした。オイルをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:ヘキサン中50%のジクロロメタン、続いて、ヘキサン中70%のジクロロメタン)に掛けると、黄色のオイル(1.17g、55%)が得られた。
【0635】
(B){2−[5−クロロ−1−(2−シクロペンチル−エチル)−1H−インドール−3−イル]−エチル}−メチル−アミン
28%HCl水溶液(0.3mL、2.26mmol)をN−(4−クロロ−フェニル)−N−(2−シクロペンチル−エチル)−ヒドラジン(0.54g、2.26mmol)のエタノール(2.5mL)および水(1mL)中の溶液に窒素雰囲気下で加えた。反応物を60℃(油浴温度)に加熱し、4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミン(0.32g、1.84mmol)を加えた。反応物を還流加熱し、28%HCl水溶液(0.15mL、1.13mmol)を加えた。反応物を2.5時間還流加熱した。反応物を60℃に冷却し、次いで、さらなる4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミン(0.32g、1.84mmol)を加えた。反応物を還流加熱し、次いで、さらなる28%HCl水溶液(0.15mL、1.13mmol)を加えた。反応物をさらに3.5時間還流加熱した。反応物を冷却し、減圧下で濃縮した。赤茶色の残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:EtOAc、続いて、EtOAc:EtOH:NH
4OH 90:10:1)に掛けると生成物(0.318g、46%)が得られた。
【0636】
(C)6−クロロ−9−(2−シクロペンチルエチル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−1H−ピリド[3,4−b]インドール
アセトニトリル(1mL)中の37%ホルムアルデヒド水溶液(69mg、0.85mmol)を還流している{2−[5−クロロ−1−(2−シクロペンチル−エチル)−1H−インドール−3−イル]−エチル}−メチル−アミン(283mg、0.77mmol)のアセトニトリル中5%のトリフルオロ酢酸(5mL)溶液に窒素雰囲気下で加えた。反応物を1.5時間還流させた。反応物を冷却し、減圧下で濃縮した。生じた暗赤色の残渣をアセトニトリルと共沸させ、次いで、酢酸エチル(50mL)に溶かし、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過して、減圧下で濃縮して、暗色の残渣(約400mg)にした。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:EtOAc、続いて、EtOAc:EtOH:NH
4OH 98:2:0.2)により精製すると、茶色のオイル(198mg、81%)が得られた。遊離塩基を、固体を無水ジエチルエーテル(約30mL)に窒素雰囲気下で溶かし、濾過することにより、塩酸塩に変換し、ジエチルエーテル中2Mのヒドロクロリド(0.35mL、0.7mmol)を濾液に窒素雰囲気下で加えて、沈澱物を形成した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を無水ジエチルエーテルで摩砕し、溶媒を、減圧下で除去し、P
2O
5上で真空乾燥させると、塩酸塩(183mg)がオフホワイト色の固体として得られた。
【0637】
(実施例53b)
化合物35の調製
アセトニトリル(1mL)中の37%ホルムアルデヒド水溶液(69mg、0.85mmol)を、還流している{2−[5−クロロ−1−(2−シクロペンチル−エチル)−1H−インドール−3−イル]−エチル}−メチル−アミン(283mg、0.77mmol)のアセトニトリル中5%のトリフルオロ酢酸(5mL)溶液に窒素雰囲気下で加えた。反応混合物を1.5時間還流させ、冷却し、減圧下で濃縮した。生じた暗赤色の残渣をアセトニトリルと共沸させ、酢酸エチル(50mL)に溶かし、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過して、減圧下で濃縮すると、暗色の残渣(約400mg)が得られた。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:EtOAc、続いて、EtOAc:EtOH:NH
4OH 98:2:0.2)により精製すると、茶色のオイル(198mg、81%)が得られた。遊離塩基を、固体を無水ジエチルエーテル(約30mL)に窒素雰囲気下で溶かすことにより、塩酸塩に変換し、濾過した。ジエチルエーテル中2MのHCl溶液(0.35mL、0.7mmol)を濾液に窒素雰囲気下で加えて、沈澱物を形成した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を無水ジエチルエーテルで摩砕し、これを、減圧下で除去し、P
2O
5上で真空乾燥させると、塩酸塩(183mg)がオフホワイト色の固体として得られた。
【0638】
【化133】
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(実施例54)
6−クロロ−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−(2−(3,3−ジメチルシクロペンチル)エチル)−1H−ピリド[3,4−b]インドール(化合物36、スキームI)の調製
表題化合物を一般方法1、3および4に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、3−(2−ブロモエチル)−1,1−ジメチルシクロペンタンおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、1−(4−クロロフェニル)−1−(2−(3,3−ジメチルシクロペンチル)エチル)ヒドラジンおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−クロロ−1−(2−(3,3−ジメチルシクロペンチル)エチル)−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン(実施例14)、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)使用して調製する。
【0639】
(実施例55)
6−クロロ−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−(2−(ピペラジン−1−イル)エチル)−1H−ピリド[3,4−b]インドール(化合物37、スキームI)の調製
表題化合物を一般方法1、3および4に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、4−(2−ブロモエチル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、N−Boc−1−(4−クロロフェニル)−1−(2−(ピペラジン−1−イル)エチル)ヒドラジンおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、4−(2−(5−クロロ−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)エチル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)使用し、TFA/ジクロロメタンを使用してBoc脱保護して、調製する。
【0640】
(実施例56a)
2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)−1−(4−メチルピペリジン−1−イル)エタノン(化合物38、スキームIV)の調製
表題化合物を一般方法1、3および4に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、1−(N−ブロモアセチル)−4−メチルピペリジンおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、2−(1−(4−クロロフェニル)ヒドラジニル)−1−(4−メチルピペリジン−1−イル)エタノンおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−クロロ−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)−1−(4−メチルピペリジン−1−イル)エタノン、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)使用して調製する。
【0641】
(A)2−[N−(4−クロロ−フェニル)−ヒドラジノ]−1−(4−メチル−ピペリジン−1−イル)−エタノン
トリエチルアミン(1.8mL、12.91mmol)を塩酸4−クロロフェニルヒドラジン(0.8g、4.54mmol)のエタノール(7mL)懸濁液に加えた。反応混合物を10分間撹拌した。1−(N−ブロモアセチル)−4−メチルピペリジン(1g、4.54mmol)を加え、反応物を5時間還流加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をクロロホルムおよび水に分配した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮して、オレンジ色のオイルにした。生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:クロロホルム中2%のメタノール)により精製すると、正確な異性体(0.5g、39%)が得られた。
【0642】
(B)2−[5−クロロ−3−(2−メチルアミノ−エチル)−インドール−1−イル]−1−(4−メチル−ピペリジン−1−イル)−エタノン
2−[N−(4−クロロ−フェニル)−ヒドラジノ]−1−(メチル−ピペリジン−1−イル)−エタノン(0.75g、2.66mmol)を酢酸エチル(3mL)に溶かし、ジオキサン中4Mのヒドロクロリド(0.7mL)を加えた。混合物を減圧下で濃縮して、ガラス状のオイル/泡にした。これを、エタノール(4mL)および水(2mL)の混合物に溶かし、60℃に加熱した。4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミン(0.47g、2.68mmol)を加え、次いで、70〜80℃に加熱した。28%HCl水溶液(0.35mL、2.66mmol)を加え、反応物を80℃で1時間加熱した。さらなる4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミン(0.2g、1.14mmol)および28%HCl水溶液(0.3mL、2.30mmol)を加え、さらに3時間加熱した。さらなる4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミン(0.3g、1.71mmol)を加え、さらに6時間加熱した。反応物を減圧下で濃縮すると、暗茶色のオイルが得られた。オイルをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:EtOAc:EtOH:NH
4OH 7:3:1)に供すると、茶色のオイル(0.29g)が得られた。茶色のオイルをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:EtOAc:EtOH:NH
4OH 7:3:1)によりさらに精製すると、純粋な生成物(179mg、19%)が得られた。
【0643】
(C)2−(6−クロロ−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリン−9−イル)−1−(4−メチル−ピペリジン−1−イル)−エタノン
2−[5−クロロ−3−(2−メチルアミノ−エチル)−インドール−1−イル]−1−(4−メチル−ピペリジン−1−イル)−エタノン(160mg、0.46mmol)をアセトニトリル中5%のトリフルオロ酢酸(3mL)中で還流加熱した。37%ホルムアルデヒド水溶液(0.06mL)を加えた。反応物を10分間還流させた。反応物を冷却し、減圧下で濃縮した。生じたオイルを酢酸エチルに溶かし、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮すると、黄色の固体が得られた。固体をWaters分取LC−MSを使用して精製すると、生成物(50mg、30%)が得られた。遊離塩基を、生成物をメタノール(4mL)に溶かすことにより塩酸塩に変換し、ジエチルエーテル中2Mのヒドロクロリドを加えた。溶液を減圧下で濃縮すると、黄褐色の固体(50mg)が得られた。高真空下でさらに乾燥させると、塩酸塩(25mg、13.7%)が得られた。
【0644】
(実施例56b)
化合物38の調製
2−[5−クロロ−3−(2−メチルアミノ−エチル)−インドール−1−イル]−1−(4−メチル−ピペリジン−1−イル)−エタノン(160mg、0.46mmol)をアセトニトリル中5%のトリフルオロ酢酸(3mL)中で還流させた。37%ホルムアルデヒド水溶液(0.06mL)を反応物に加え、さらに10分間還流させ、冷却し、減圧下で濃縮した。生じたオイルを酢酸エチルに溶かし、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO
4)、濾過して、減圧下で濃縮すると、黄色の固体が得られた。固体を、Waters分取HPLCを使用して精製すると、生成物(50mg、30%)が得られた。遊離塩基を、生成物をメタノール(4mL)に溶かすことにより塩酸塩に変換し、ジエチルエーテル中2Mのヒドロクロリドを加えた。溶液を減圧下で濃縮すると、黄褐色の固体(50mg)が得られた。高真空下でさらに乾燥させると、塩酸塩(25mg、13.7%)が得られた。
【0645】
【化134】
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(実施例57)
2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)−1−(4−メチルピペラジン−1−イル)エタノン(化合物39、スキームIV)の調製
表題化合物を一般方法1、3、4、5および7に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、ブロモ酢酸エチルおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、2−(1−(4−クロロフェニル)ヒドラジニル)酢酸エチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−クロロ−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸エチルおよびNaOHを(一般方法5)、2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸、N−メチルピペラジンおよびEDCIを(一般方法7)使用することにより調製する。
【0646】
(実施例58a)
2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)−1−(ピロリジン−1−イル)エタノン(化合物40、スキームIV)の調製
表題化合物を一般方法1、3、4、5および7に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、ブロモ酢酸エチルおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、2−(1−(4−クロロフェニル)ヒドラジニル)酢酸エチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−クロロ−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸エチルおよびNaOHを(一般方法5)、2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸、ピロリジンおよびEDCIを(一般方法7)使用することにより調製する。
【0647】
(実施例58b)
化合物40の調製
2−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)酢酸(0.1g、0.35mmol)をジクロロメタン(4mL)に溶かし、氷浴を使用して0℃に冷却し;続いて、塩化オキサリル(0.054g、0.43mmol)を反応混合物に滴加した。触媒量(1滴)のジメチルホルムアミドを加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。過剰の塩化オキサリルを減圧下で留去した。ピロリジン(0.031g、0.43mmol)のジクロロメタン(2mL)および4−ジメチルアミノピリジン(0.044g、0.35mmol)中の溶液をこの残渣に窒素下、室温で加え、30分間撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、ジクロロメタン(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層をNaHCO
3溶液で、続いて、HClで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮すると、2−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)−1−(ピロリジン−1−イル)エタノンがTFA塩(10mg)として、逆相クロマトグラフィー(C−18、500mm×50mm、移動相A=水中0.05%のTFA、B=アセトニトリル中0.05%のTFA、勾配:30分で10%Bから80%Bへ、注入体積5mL)による精製の後に得られた。
【0648】
【化135】
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(実施例59)
2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)−1−(3,3,4−トリメチルピペラジン−1−イル)エタノン(化合物41、スキームIV)の調製
表題化合物を一般方法1、3、4、5および7に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、ブロモ酢酸エチルおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、2−(1−(4−クロロフェニル)ヒドラジニル)酢酸エチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−クロロ−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸エチルおよびNaOHを(一般方法5)、2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸、1,2,2−トリメチルピペラジンおよびEDCIを(一般方法7)使用することにより調製する。
【0649】
(実施例60)
2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,5−ジメチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)−1−(ピペリジン−1−イル)エタノン(化合物42、スキームIV)の調製
表題化合物を一般方法1、3、4、5および7に従って、塩酸m−トリルヒドラジン、ブロモ酢酸エチルおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、2−(1−m−トリルヒドラジニル)酢酸エチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(4−メチル−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,5−ジメチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸エチルおよびNaOHを(一般方法5)、2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,5−ジメチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸、ピペリジンおよびEDCIを(一般方法7)使用することにより調製する。
【0650】
(実施例61a)
3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,6−ジメチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)−1−(ピペリジン−1−イル)プロパン−1−オン(化合物43、スキームIV)の調製
表題化合物を一般方法1、3、4、5および7に従って、塩酸p−トリルヒドラジン、エチル3−ブロモプロピオネートおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、3−(1−p−トリルヒドラジニル)プロパン酸エチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、3−(5−メチル−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)プロパン酸エチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,6−ジメチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)プロパン酸エチルおよびNaOHを(一般方法5)、3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,6−ジメチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)プロパン酸、ピペリジンおよびEDCIを(一般方法7)使用することにより調製する。
【0651】
(実施例61b)
化合物43の調製
2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(100mg、0.5mmol)、塩化テトラn−ブチルアンモニウム(7mg、0.0025mmol)および1−(ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(76mg、0.55mmol)を50%NaOH(3mL)に溶かし、反応混合物を90℃で一晩加熱した。反応をTLCにより監視した。完了の後に、反応混合物を酢酸エチルおよび水で抽出した。有機層を分離し、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮すると、3−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)−1−(ピペリジン−1−イル)プロパン−1−オンがTFA塩(16mg)として、逆相クロマトグラフィー(C−18、500mm×50mm、移動相A=水中0.05%のTFA、B=アセトニトリル中0.05%のTFA、勾配:30分で10%Bから80%Bへ、注入体積5mL)による精製の後に得られた。
【0652】
【化136】
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(実施例62a)
4−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)−1−(ピペリジン−1−イル)ブタン−1−オン(化合物44、スキームIV)の調製
表題化合物を一般方法1、3、4、5および7に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、4−ブロモ酪酸エチルおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、4−(1−(4−クロロフェニル)ヒドラジニル)ブタン酸エチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、4−(5−クロロ−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)ブタン酸エチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、4−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)ブタン酸エチルおよびNaOHを(一般方法5)、4−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)ブタン酸、ピペリジンおよびEDCIを(一般方法7)使用することにより調製する。
【0653】
(実施例62b)
化合物44の調製
水素化ナトリウム(0.027g、1.14mmol)をN,N−ジメチルホルムアミドに溶かした。6−クロロ−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(0.1g、05mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド中で、0℃でNaH溶液に加え、0.5時間撹拌した。4−クロロ−1−(ピペリジン−1−イル)ブタン−1−オン(0.104g、0.54mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド中で、反応混合物に滴加し、3時間撹拌した。反応混合物を水(2mL)でクエンチし、N,N−ジメチルホルムアミドを減圧下で蒸発させると、4−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)−1−(ピペリジン−1−イル)ブタン−1−オンがTFA塩(5mg)として、逆相クロマトグラフィー(C−18、500mm×50mm、移動相A=水中0.05%のTFA、B=アセトニトリル中0.05%のTFA、勾配:30分で10%Bから80%Bへ、注入体積5mL)による精製の後に得られた。
【0654】
【化137】
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(実施例63)
2−(7−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)−1−(ピペリジン−1−イル)エタノン(化合物45、スキームIV)の調製
表題化合物を一般方法1、3、4、5および7に従って、塩酸3−クロロフェニルヒドラジン、ブロモ酢酸エチルおよびトリエチルアミンを(一般方法1)、2−(1−(3−クロロフェニル)ヒドラジニル)酢酸エチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(6−クロロ−3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、2−(7−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸エチルおよびNaOHを(一般方法5)、2−(7−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸、ピペリジンおよびEDCIを(一般方法7)使用することにより調製する。
【0655】
(実施例64)
8−アザ−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)−1−(ピペリジン−1−イル)エタノン(化合物46、スキームIV)の調製
表題化合物を一般方法1、3、4、5および7に従って、塩酸1−(ピリジン−2−イル)ヒドラジンおよびブロモ酢酸エチルを(一般方法1)、2−(1−(ピリジン−2−イル)ヒドラジニル)酢酸エチルおよび4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(3−(2−(メチルアミノ)エチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)酢酸エチル、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)、8−アザ−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸エチルおよびNaOHを(一般方法5)、8−アザ−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸、ピペリジンおよびEDCIを(一般方法7)使用することにより調製する。
【0656】
(実施例65)
6−クロロ−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−(プロパ−2−イニル)−1H−ピリド[3,4−b]インドール(化合物125、スキームI)の調製
表題化合物を一般方法2、3および4に従って、塩酸4−クロロフェニルヒドラジン、臭化プロパルギルおよび塩化テトラ−n−ブチルアンモニウムを(一般方法2)、1−(4−クロロフェニル)−1−(プロパ−2−イニル)ヒドラジン(実施例8)および4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミンを(一般方法3)、2−(5−クロロ−1−(プロパ−2−イニル)−1H−インドール−3−イル)−N−メチルエタンアミン(実施例17)、ホルムアルデヒドおよびTFAをアセトニトリル中で(一般方法4)使用して調製した。
【0657】
(A)N−(4−クロロ−フェニル)−N−プロパ−2−イニル−ヒドラジン
塩酸4−クロロフェニルヒドラジン(550mg、3mmol)を激しく撹拌されている塩化テトラ−n−ブチルアンモニウム(42mg、0.15mmol)の50%水酸化ナトリウム水溶液(3mL)中の混合物に加え、続いて、トルエン中80%の臭化プロパルギル(490mg、3.3mmol)を加えた。反応物を室温で20時間撹拌した。反応物を水(30mL)で希釈し、クロロホルム(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過して、減圧下で濃縮すると、暗茶色のオイル(530mg)になった。オイルをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:ヘキサン中50%のジクロロメタン)に供すると、オレンジ色の固体(260mg、48%)が得られた。
【0658】
(B)[2−(5−クロロ−1−プロパ−2−イニル−1H−インドール−3−イル)−エチル]−メチル−アミン
28%HCl水溶液(0.13mL、1mmol)を、N−(4−クロロ−フェニル)−N−プロパ−2−イニル−ヒドラジン(180mg、1mmol)のエタノール(2mL)溶液に窒素雰囲気下で加えた。反応物を60℃(油浴温度)に加熱し、4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミン(175mg、1mmol)を加えた。反応物を90℃に加熱し、28%HCl水溶液(0.26mL、2mmol)を加えた。反応物を6時間還流加熱した。反応物を冷却し、3日間撹拌した。28%HCl水溶液(0.26mL、2mmol)を加え、次いで、還流加熱した。4,4−ジエトキシ−N−メチルブタン−1−アミン(90mg、0.51mmol)を加えた。反応物をさらに6時間還流させた。反応物を冷却し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:EtOAc、続いて、EtOAc:EtOH:NH
4OH 90:10:1)に供すると、黄オレンジ色のオイル(88mg、36%)が得られた。
【0659】
(C)6−クロロ−2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−(プロパ−2−イニル)−1H−ピリド[3,4−b]インドール
アセトニトリル(0.6mL)中の37%ホルムアルデヒド水溶液(31mg、0.38mmol)を、還流している[2−(5−クロロ−1−プロパ−2−イニル−1H−インドール−3−イル)−エチル]−メチル−アミン(88mg、0.30mmol)のアセトニトリル中5%のトリフルオロ酢酸(3mL)中の溶液に窒素雰囲気下で加えた。反応物を1.5時間還流させた。反応物を冷却し、減圧下で濃縮した。生じたオイルを酢酸エチル(50mL)に溶かし、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過して、減圧下で濃縮すると、暗黄褐色の固体(120mg)が得られた。固体をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:EtOAc、続いて、EtOAc:EtOH:NH
4OH 90:10:1)により精製すると、黄褐色の固体(63mg、68%)が得られた。遊離塩基を、固体を無水ジエチルエーテル(約20mL)に窒素雰囲気下で溶かし、濾過することにより塩酸塩に変換し、ジエチルエーテル中2Mのヒドロクロリド(0.15mL、0.3mmol)を濾液に窒素雰囲気下で加え、沈澱物を形成した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を無水ジエチルエーテルで摩砕し、溶媒を、減圧下で除去した。生じた黄褐色の固体をP
2O
5上で真空乾燥させると、塩酸塩(66mg、93%)が得られた。
【0660】
(実施例66)
化合物92の調製
2−(2,6−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)−1−フェニルエチルメタンスルホネート(220mg、0.55mmol)をN−メチル−2−ピロリドン(1.5mL)に溶かし、KOH粉末(216mg、3.8mmol)を室温で加え、100℃で一晩加熱した。反応をLCMSにより監視した。水を反応混合物に加え、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させ、逆相クロマトグラフィーにより精製すると、TFA塩(33mg)が得られた。
【0661】
【化138】
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(実施例67)
化合物81の調製
6−クロロ−1,2−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(0.1g、0.43mmol)を50%NaOH(6mL)に溶かし;メタンスルホン酸4−フルオロフェネチル(0.11g、0.51mmol)および臭化テトラブチルアンモニウム(7mg、0.021mmol)を反応混合物に加え、100℃で一晩加熱した。反応をLCMSにより監視し、完了の後に、反応混合物を酢酸エチルおよび水で抽出し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製すると、所望の化合物が遊離塩基(0.060g)として得られた。
【0662】
【化139】
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(実施例68)
化合物79の調製
6−クロロ−1−エチル−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(200mg、0.806mmol)をN−メチル−2−ピロリドン(1.5mL)に溶かし;KOH粉末(452mg、8.06mmol)および2−(4−フルオロフェニル)−2−メチルオキシラン(147mg、0.967mmol)を室温で加え、90℃で14時間加熱した。反応をLCMSにより監視した。完了したら、反応混合物を濾過し、生成物を逆相クロマトグラフィーにより精製すると、表題化合物がTFA塩(150mg)として得られた。
【0663】
【化140】
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(実施例69)
化合物55の調製
6−クロロ−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(100mg、0.45mmol)をN,N−ジメチルホルムアミドに溶かした。CuI(9mg、0.045mmol)、L−プロリン(11mg、0.091mmol)およびK
3PO
4(194mg、0.91mmol)を反応混合物に加え、室温で10分間撹拌し、続いて、4−(2−クロロアセチル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(143mg、0.54mmol)を滴加し、90℃で12時間撹拌した。反応が完了した後に、反応混合物をセライトで濾過し、N,N−ジメチルホルムアミドを減圧下で蒸発させ、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製すると、Boc保護化合物(0.150mg)が得られた。この化合物をエタノール中のHCl(4mL)に溶かした。エタノールを蒸発させると、2−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)−1−(ピペラジン−1−イル)エタノンがHCl塩(80mg)として得られた。
【0664】
【化141】
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(実施例70)
化合物71の調製
N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の水素化ナトリウム(64mg、2.7mmol)を投入し、室温で10分間撹拌した。6−クロロ−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(0.2g、0.9mmol)を反応混合物に加え、10分間撹拌し、続いて、2−フェニルオキシラン(163mg、1.3mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応混合物を氷水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗製生成物を逆相クロマトグラフィーにより精製すると、TFA塩(60mg)が得られ、これを、遊離塩基(15mg)に変換した。
【0665】
【化142】
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(実施例71)
化合物70の調製
N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の水素化ナトリウム(64mg、2.7mmol)を投入し、室温で10分間撹拌した。6−クロロ−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(200mg、0.9mmol)を反応混合物に加え、10分間撹拌し、続いて、2−(3,4−ジメトキシフェニル)オキシラン(245mg、1.3mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応混合物を氷水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗製生成物を逆相クロマトグラフィーにより精製すると、TFA塩(70mg)が得られ、これを遊離塩基(30mg)に変換した。
【0666】
【化143】
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(実施例72)
化合物72の調製
N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の水素化ナトリウム(72mg、3.0mmol)を投入し、室温で10分間撹拌した。2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(200mg、1.0mmol)を溶液に加え、10分間撹拌し、続いて、2−p−トリルオキシラン(201mg、1.5mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応混合物を氷水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗製生成物を逆相クロマトグラフィーにより精製すると、TFA塩(70mg)が得られ、これを遊離塩基(40mg)に変換した。
【0667】
【化144】
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(実施例73)
化合物125の調製
アセトニトリル(0.6mL)中の37%ホルムアルデヒド水溶液(31mg、0.38mmol)を、還流している[2−(5−クロロ−1−プロパ−2−イニル−1H−インドール−3−イル)−エチル]−メチル−アミン(88mg、0.30mmol)のアセトニトリル中5%のトリフルオロ酢酸(3mL)溶液に窒素雰囲気下で加え、さらに1.5時間還流させた。反応物を冷却し、減圧下で濃縮した。生じたオイルを酢酸エチル(50mL)に溶かし、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧下で濃縮して、暗黄褐色の固体(120mg)にした。固体をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:EtOAc、続いて、EtOAc:EtOH:NH
4OH 90:10:1)により精製すると、黄褐色の固体(63mg、68%)が得られた。遊離塩基を、固体を無水ジエチルエーテル(約20mL)に窒素雰囲気下で溶かし、濾過することにより塩酸塩に変換した。ジエチルエーテル中2Mのヒドロクロリド(0.15mL、0.3mmol)を濾液に窒素雰囲気下で加えて、沈澱物を形成した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を無水ジエチルエーテルで摩砕し、溶媒を減圧下で除去した。生じた黄褐色の固体をP
2O
5上で真空乾燥させると、塩酸塩(66mg、93%)が得られた。
【0668】
【化145】
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(実施例74)
化合物90の調製
1−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)プロパン−2−オール(30mg、0.0806mmol)を25%硫酸に溶かし、反応混合物を60℃で一晩加熱した。反応をTLCにより監視した。反応が完了した後に、反応混合物のpHを10〜12に調節し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製化合物を分取TLCにより精製した。純粋な化合物をHClエタノール溶液中で撹拌すると、(E)−6−クロロ−9−(2−(4−フルオロフェニル)プロパ−1−エニル)−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドールのHCl塩(8mg)が得られた。
【0669】
【化146】
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(実施例75)
化合物57の調製
水素化ナトリウム(0.120g、60%、5.0mmol)を、オイルを除去するためにヘキサンで洗浄し、真空下で乾燥させ、N,N−ジメチルホルムアミドに溶かした。N,N−ジメチルホルムアミド中の2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(0.5g、2.5mmol)を反応混合物に0℃で滴加し、0.5時間撹拌した。2−クロロ−1−(ピペリジン−1−イル)エタノン(0.483g、3.0mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液を滴加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応をTLCにより監視した。反応が完了した後に、反応混合物を氷水でクエンチし、固体化合物を濾過し、粗製化合物を、着色不純物を除去するためにヘキサンおよびジエチルエーテルで洗浄し、次いで、メタノールを使用することにより再結晶化させると、所望の化合物(0.4g)が得られた。粗製生成物をHClエタノール溶液と共に撹拌すると、2−(2,6−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)−1−(ピペリジン−1−イル)エタノンのHCl塩が得られた。
【0670】
【化147】
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(実施例76)
化合物64の調製
水素化ナトリウム(54mg、2.2mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(7.5mL)に溶かし、10分間撹拌した。2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(150mg、0.75mmol)を溶液に加え、10分間撹拌し、続いて、2−(オキシラン−2−イル)ピリジン(133mg、1.1mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応の進行をTLCおよびLCMSにより監視した。反応混合物を氷水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗製生成物を逆相クロマトグラフィーにより精製すると、純粋な表題化合物がTFA塩(27mg)として得られた。
【0671】
【化148】
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(実施例77)
化合物65の調製
水素化ナトリウム(48mg、2.0mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(7.5mL)に溶かし、10分間撹拌した。6−クロロ−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(150mg、0.68mmol)を溶液に加え、10分間撹拌し、続いて、2−(オキシラン−2−イル)ピリジン(123mg、1.02mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応の進行をTLCおよびLCMSにより監視した。反応混合物を氷水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗製生成物を逆相クロマトグラフィーにより精製すると、純粋な表題化合物がTFA塩(60mg)として得られた。
【0672】
【化149】
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(実施例78)
化合物66の調製
水素化ナトリウム(72mg、3.0mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶かし、10分間撹拌した。2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(200mg、1.0mmol)を反応混合物に加え、10分間撹拌し、続いて、2−(3,4−ジメトキシフェニル)オキシラン(270mg、1.5mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応の進行をTLCおよびLCMSにより監視した。反応混合物を氷水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗製生成物を逆相クロマトグラフィーにより精製すると、純粋な表題化合物がTFA塩(90mg)として得られた。
【0673】
【化150】
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(実施例79)
化合物67の調製
水素化ナトリウム(72mg、3.0mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶かし、10分間撹拌した。2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(200mg、1.0mmol)を反応混合物に加え、10分間撹拌し、続いて、2−フェニルオキシラン(180mg、1.5mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応の進行をTLCおよびLCMSにより監視した。反応混合物を氷水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗製生成物を逆相クロマトグラフィーにより精製すると、純粋な表題化合物がTFA塩(3mg)として得られた。
【0674】
【化151】
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(実施例80)
化合物91の調製
1−(2,6−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)プロパン−2−オール(70mg、0.198mmol)を25%硫酸に溶かし、60℃で一晩加熱した。反応の進行をTLCにより監視した。反応が完了した後に、pHを10〜12に調節し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製化合物を分取TLCにより精製した。純粋な化合物をHClエタノール溶液中で撹拌すると、(E)−9−(2−(4−フルオロフェニル)プロパ−1−エニル)−2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(10mg)のHCl塩が得られた。
【0675】
【化152】
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(実施例81)
化合物54の調製
2−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)酢酸(100mg、0.35mmol)をジクロロメタン(4mL)に溶かし、0℃に冷却した。塩化オキサリル(0.055g、0.43mmol)を無水条件下で滴加し、触媒量のN,N−ジメチルホルムアミドを加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。塩化オキサリルを減圧下で蒸発させると、対応する酸塩化物が得られた。酸塩化物をメタノールでクエンチし;過剰のメタノールを減圧下で蒸発させ;残渣を逆相クロマトグラフィーにより精製すると、2−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)酢酸メチルがTFA塩(3.0mg)として得られた。
【0676】
【化153】
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(実施例82)
化合物56の調製
6−クロロ−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(100mg、0.45mmol)をN,N−ジメチルホルムアミドに溶かした。CuI(9mg、0.045mmol)、L−プロリン(11mg、0.091mmol)およびK
3PO
4(194mg、0.91mmol)を反応混合物に加え、室温で10分間撹拌した。5−(3−ブロモプロピル)−2−メチルピリジン(116mg、0.54mmol)を滴加し、反応混合物を90℃で12時間加熱した。反応が完了した後に、反応混合物をセライトで濾過した。N,N−ジメチルホルムアミドを減圧下で蒸発させ、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮すると、6−クロロ−2−メチル−9−(3−(6−メチルピリジン−3−イル)プロピル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドールがTFA塩(35mg)として、逆相クロマトグラフィー(C−18、500mm×50mm、移動相A=水中0.05%のTFA、B=アセトニトリル中0.05%のTFA、勾配:30分で10%Bから80%Bへ、注入体積5mL)による精製の後に得られた。
【0677】
【化154】
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(実施例83)
化合物59の調製
水素化ナトリウム(31mg、1.3mmol)をTHFに溶かした。THF中の6−クロロ−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(100mg、0.045mmol)を0℃でNaH溶液に滴加し、0.5時間撹拌した。2−(2−フルオロフェニル)オキシラン(94mg、0.08mmol)のTHF溶液を反応混合物に滴加し、室温で2時間撹拌した。反応の進行をTLCにより監視した。反応が完了した後に、反応混合物を氷水でクエンチし、THFを蒸発させ、水性層を酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。粗製化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製すると、所望の化合物(20mg)が得られた。生成物をHClエタノール溶液中で撹拌すると、2−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)−1−(2−フルオロフェニル)エタノール塩酸塩が得られた。
【0678】
【化155】
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(実施例84)
化合物60の調製
水素化ナトリウム(36mg、1.5mmol)をTHFに溶かした。THF中の2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(100mg、0.05mmol)を0℃で、NaH溶液に滴加し、反応混合物を0.5時間撹拌した。2−(2−フルオロフェニル)オキシラン(103mg、0.075mmol)のTHF溶液を反応混合物に滴加し、室温で2時間撹拌した。反応の進行をTLCにより監視した。反応が完了した後に、反応混合物を氷水でクエンチし、THFを蒸発させ、水性層を酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。粗製化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製すると、所望の化合物(30mg)が得られ、これをHClエタノール溶液中で撹拌すると、2−(2,6−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)−1−(2−フルオロフェニル)エタノール塩酸塩が得られた。
【0679】
【化156】
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(実施例85)
化合物61の調製
水素化ナトリウム(120mg、60%、3.0mmol)を、オイルを除去するためにヘキサンで洗浄し、真空下で乾燥させ、N,N−ジメチルホルムアミドに溶かした。N,N−ジメチルホルムアミド中の2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(200mg、1.0mmol)を0℃でNaH溶液に滴加し、0.5時間撹拌した。2−(4−フルオロフェニル)−2−メチルオキシラン(182mg、1.2mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液を反応混合物に滴加し、室温で2時間撹拌した。反応の進行をTLCにより監視した。反応が完了した後に、反応混合物を氷水でクエンチし、N,N−ジメチルホルムアミドを蒸発させ、水性層を酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。粗製化合物を分取TLCにより精製すると、所望の化合物(72mg)が得られ、これをHClエタノール溶液中で撹拌すると、1−(2,6−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)プロパン−2−オール塩酸塩が得られた。
【0680】
【化157】
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(実施例86)
化合物62の調製
水素化ナトリウム(62mg、2.58mmol)をN,N−ジメチルホルムアミドに溶かした。N,N−ジメチルホルムアミド中の6−クロロ−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(200mg、0.90mmol)を0℃でNaH溶液に滴加し、0.5時間撹拌した。2−(4−フルオロフェニル)−2−メチルオキシラン(165mg、2.7mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液を反応混合物に滴加し、室温で2時間撹拌した。反応の進行をTLCにより監視した。反応が完了した後に、反応混合物を氷水でクエンチし、N,N−ジメチルホルムアミドを蒸発させ、水性層を酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。粗製化合物を分取TLCにより精製すると、所望の化合物が遊離塩基(35mg)として得られ、これをHClエタノール溶液中で撹拌すると、1−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)−2−(4−フルオロフェニル)プロパン−2−オール塩酸塩が得られた。
【0681】
【化158】
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(実施例87)
化合物58の調製
水素化ナトリウム(26mg、1.1mmol)をTHFに溶かした。THF中の6−クロロ−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(100mg、0.45mmol)を0℃でNaH溶液に滴加し、0.5時間撹拌した。2−クロロ−1−(ピペリジン−1−イル)エタノン(88mg、0.54mmol)のTHF溶液を反応混合物に滴加し、室温で2時間撹拌した。反応の進行をTLCにより監視した。反応が完了した後に、反応混合物を氷水でクエンチし、THFを蒸発させ、水性層を酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。粗製化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製すると、所望の化合物が遊離塩基(75mg)として得られた。遊離塩基をHClエタノール溶液と共に撹拌すると、2−(6−クロロ−2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−9(2H)−イル)−1−(ピペリジン−1−イル)エタノンのHCl塩が得られた。
【0682】
【化159】
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(実施例88)
化合物83の調製
水素化ナトリウム(0.040g、60%、1.0mmol)を、オイルを除去するためにヘキサンで洗浄し、真空下で乾燥させ、THFに溶かした。THF中の6−クロロ−1−エチル−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(0.1g、0.40mmol)を0℃でNaH溶液に滴加し、0.5時間撹拌した。2−クロロ−1−(ピペリジン−1−イル)エタノン(0.078g、0.48mmol)のTHF溶液を反応混合物に滴加し、室温で2時間撹拌した。反応の進行をTLCにより監視した。反応が完了した後に、反応混合物を氷水でクエンチし、酢酸エチルおよびブラインで抽出し、粗製化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製すると、所望の化合物が遊離塩基(50mg)として得られた。
【0683】
【化160】
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(実施例89)
化合物82の調製
水素化ナトリウム(0.043g、60%、1.0mmol)を、オイルを除去するためにヘキサンで洗浄し、真空下で乾燥させ、THFに溶かした。THF中の6−クロロ−1,2−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(0.1g、0.43mmol)を0℃でNaH溶液に滴加し、0.5時間撹拌した。2−クロロ−1−(ピペリジン−1−イル)エタノン(0.083g、0.51mmol)のTHF溶液を反応混合物に滴加し、室温で2時間撹拌した。反応の進行をTLCにより監視した。反応が完了した後に、反応混合物を氷水でクエンチし、酢酸エチルおよびブラインで抽出し、粗製化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製すると、所望の化合物が遊離塩基(40mg)として得られた。
【0684】
【化161】
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(実施例90)
化合物77の調製
臭化テトラブチルアンモニウム(13mg、0.04mmol)を50%水酸化ナトリウム水溶液(6mL)に溶かし、室温で10分間撹拌した。6−クロロ−1−エチル−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(200mg、0.8mmol)を加え、室温で10分間撹拌し、続いて、メタンスルホン酸2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル(200mg、0.97mmol)を加えた。反応混合物を90℃で一晩撹拌した。反応の進行をTLCおよびLCMSにより監視した。反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。粗製生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製すると、表題化合物が遊離塩基(30mg)として得られた。
【0685】
【化162】
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(実施例91)
化合物78の調製
臭化テトラブチルアンモニウム(6mg、0.02mmol)を50%水酸化ナトリウム水溶液(5mL)に溶かし、室温で10分間撹拌した。6−クロロ−1−エチル−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(100mg、0.4mmol)を加え、室温で10分間撹拌し、続いて、4−フルオロフェネチルメタンスルホネート(105mg、0.48mmol)を加えた。反応混合物を100℃で一晩撹拌した。反応の進行をTLCおよびLCMSにより監視した。反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。粗製生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製すると、表題化合物が遊離塩基(57mg)として得られた。
【0686】
【化163】
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(実施例92)
化合物80の調製
臭化テトラブチルアンモニウム(6mg、0.02mmol)を50%水酸化ナトリウム水溶液(6mL)に溶かし、室温で10分間撹拌した。6−クロロ−1,2−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(100mg、0.4mmol)を加え、室温で10分間撹拌し、続いて、2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチルメタンスルホネート(110mg、0.51mmol)を加えた。反応混合物を100℃で一晩撹拌した。反応の進行をTLCおよびLCMSにより監視した。反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。粗製生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製すると、表題化合物が遊離塩基(40mg)として得られた。
【0687】
【化164】
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(実施例93)
化合物86の調製
臭化テトラブチルアンモニウム(6.5mg、0.02mmol)を50%水酸化ナトリウム水溶液(5mL)に溶かし、室温で10分間撹拌した。6−クロロ−1−エチル−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(100mg、0.403mmol)を加え、室温で10分間撹拌し、続いて、2−(トリフルオロメチル)−5−ビニルピリジン(84mg、0.48mmol)を加えた。反応混合物を110℃で一晩撹拌した。反応の進行をTLCおよびLCMSにより監視した。反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチルで抽出し;有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。粗製生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製すると、表題化合物(50mg)が得られた。
【0688】
【化165】
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(実施例94)
化合物52の調製
THF(10mL)中の2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸エチル(0.3g、2.9mmol)を水酸化ナトリウム(0.177g、2.9mmol)の水(3mL)溶液に加え、75℃で1時間加熱した。反応の進行をTLCにより監視した。反応が完了した後に、溶媒を除去し;水(10mL)を残渣に加え、水性層を酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水性層のpHを2〜3に調節し、水性層を酢酸エチルで洗浄した。水性層を蒸発させ、残渣をメタノールで抽出し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮すると、2−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸(175mg)が得られた。
【0689】
【化166】
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(実施例95)
化合物53の調製
THF(10mL)中の2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,6−ジメチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸エチル(0.35g、1.2mmol)を水酸化ナトリウム(0.146g、3.6mmol)の水(3mL)溶液に加え、75℃で1時間加熱した。反応の進行をTLCにより監視した。反応が完了した後に、溶媒を除去し;水(10mL)を残渣に加え、水性層を酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水性層のpHを2〜3に調節し、水性層を酢酸エチルで洗浄した。水性層を蒸発させ、残渣をメタノールで抽出し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮すると、2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2,6−ジメチルピリド[3,4−b]インドール−9−イル)酢酸(65mg)が得られた。
【0690】
【化167】
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(実施例96)
化合物114の調製
6−クロロ−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(69mg、0.31mmol)をDMF(6mL)に溶かした。この溶液に、CuI(6mg、0.031mmol)、L−プロリン(7mg、0.063mmol)、K
3PO
4(134mg、0.63mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、4−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−1,2−ジクロロベンゼン(100mg、0.378mmol)を加えた。反応混合物を80℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ;残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、6−クロロ−9−(2−(3,4−ジクロロフェニル)プロパ−1−エニル)−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール28mgが得られた。
【0691】
【化168】
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(実施例97)
化合物112の調製
6−クロロ−1−エチル−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(89mg、0.36mmol)をDMF(6mL)に溶かした。この溶液に、CuI(8mg、0.035mmol)、L−プロリン(9mg、0.086mmol)、K
3PO
4(183mg、0.862mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、4−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−1,2−ジフルオロベンゼン(100mg、0.431mmol)を加えた。反応混合物を80℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ;残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、6−クロロ−9−(2−(3,4−ジフルオロフェニル)プロパ−1−エニル)−1−エチル−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール19mgが得られた。
【0692】
【化169】
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(実施例98)
化合物111の調製
6−クロロ−1,2−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(84mg、0.36mmol)をDMF(6mL)に溶かした。この溶液に、CuI(8mg、0.035mmol)、L−プロリン(9mg、0.086mmol)、K
3PO
4(183mg、0.862mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、4−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−1,2−ジフルオロベンゼン(100mg、0.431mmol)を加えた。反応混合物を80℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、6−クロロ−9−(2−(3,4−ジフルオロフェニル)プロパ−1−エニル)−1,2−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール43mgが得られた。
【0693】
【化170】
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(実施例99)
化合物121の調製
2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(68mg、0.34mmol)をDMF(5mL)に溶かした。この溶液に、CuI(6mg、0.034mmol)、L−プロリン(8mg、0.068mmol)、K
3PO
4(145mg、0.68mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、4−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−2−フルオロ−1−メトキシベンゼン(100mg、0.408mmol)を加えた。反応混合物を80℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、9−(2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)プロパ−1−エニル)−2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール35mgが得られた。
【0694】
【化171】
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(実施例100)
化合物122の調製
6−クロロ−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(75mg、0.34mmol)をDMF(5mL)に溶かした。この溶液に、CuI(6mg、0.034mmol)、L−プロリン(8mg、0.068mmol)、K
3PO
4(145mg、0.68mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、4−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−2−フルオロ−1−メトキシベンゼン(100mg、0.408mmol)を加えた。反応混合物を80℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、6−クロロ−9−(2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)プロパ−1−エニル)−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール40mgが得られた。
【0695】
【化172】
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(実施例101)
化合物129の調製
6−クロロ−1−エチル−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(248mg、1.00mmol)をトルエン(4mL)に溶かし、K
2CO
3(276mg、0.2mmol)、CuSO
4・5H
2O(249mg、0.01mmol)および1,10−フェナントロリン(36mg、0.2mmol)を加えた。反応混合物を10分間撹拌し、1−(ブロモエチニル)−4−フルオロベンゼン(220mg、1.1mmol)のトルエン(2mL)溶液を加えた。反応混合物を窒素でパージし、80〜85℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(100〜200メッシュ)により0〜25%酢酸エチル−ヘキサンを溶離剤として使用して精製した。
【0696】
【化173】
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(実施例102)
化合物109の調製
2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(72mg、0.359mmol)をDMF(5mL)に溶かした。この溶液に、CuI(8mg、0.035mmol)、L−プロリン(9mg、0.086mmol)、K
3PO
4(183mg、0.862mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、4−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−1,2−ジフルオロベンゼン(100mg、0.431mmol)を加えた。反応混合物を80℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ;残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、9−(2−(3,4−ジフルオロフェニル)プロパ−1−エニル)−2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール74mgが得られた。
【0697】
【化174】
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(実施例103)
化合物110の調製
6−クロロ−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(79mg、0.35mmol)をDMF(6mL)に溶かした。この溶液に、CuI(8mg、0.035mmol)、L−プロリン(9mg、0.086mmol)、K
3PO
4(183mg、0.862mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、4−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−1,2−ジフルオロベンゼン(100mg、0.431mmol)を加えた。反応混合物を80℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、6−クロロ−9−(2−(3,4−ジフルオロフェニル)プロパ−1−エニル)−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール60mgが得られた。
【0698】
【化175】
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(実施例104)
化合物116の調製
6−クロロ−1−エチル−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(78mg、0.31mmol)をDMF(5mL)に溶かした。この溶液に、CuI(6mg、0.031mmol)、L−プロリン(7mg、0.063mmol)、K
3PO
4(134mg、0.63mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、4−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−1,2−ジクロロベンゼン(100mg、0.378mmol)を加えた。反応混合物を80℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、6−クロロ−9−(2−(3,4−ジクロロフェニル)プロパ−1−エニル)−1−エチル−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール36mgが得られた。
【0699】
【化176】
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(実施例105)
化合物115の調製
6−クロロ−1,2−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(74mg、0.31mmol)をDMF(5mL)に溶かした。この溶液に、CuI(6mg、0.031mmol)、L−プロリン(7mg、0.063mmol)、K
3PO
4(134mg、0.63mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、4−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−1,2−ジクロロベンゼン(100mg、0.378mmol)を加えた。反応混合物を80℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、6−クロロ−9−(2−(3,4−ジクロロフェニル)プロパ−1−エニル)−1,2−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール48mgが得られた。
【0700】
【化177】
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(実施例106)
化合物128の調製
6−クロロ−1−エチル−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(248mg、1.00mmol)をトルエン(4mL)に溶かし、K
2CO
3(276mg、0.2mmol)、CuSO
4・5H
2O(249mg、0.01mmol)および1,10−フェナントロリン(36mg、0.2mmol)をそれに加えた。反応混合物を10分間撹拌し、1−(ブロモエチニル)−4−フルオロベンゼン(220mg、1.1mmol)のトルエン(2mL)溶液を加えた。反応混合物を窒素でパージし、80〜85℃で12時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(100〜200メッシュ)により0〜3%メタノール:DCMを溶離剤として使用して、続いて、逆相クロマトグラフィーにより精製した。
【0701】
【化178】
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(実施例107)
化合物130の調製
2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(200mg、1mmol)をCuSO
4・5H
2O(50mg、0.2mmol)、1,10−フェナントロリン(72mg、0.4mmol)、K
3PO
4(425mg、2mmol)および1−(ブロモエチニル)−4−クロロベンゼン(237mg、1.1mmol)とトルエン(8〜10mL)中で混合した。反応混合物を窒素でフラッシュし、80℃で16時間加熱した。反応混合物をセライトで濾過し、そのセライト床をジクロロメタンですすいだ。合わせた有機層を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(100〜200メッシュ)によりヘキサン中60〜80%の酢酸エチルで溶離して精製すると、9−((4−クロロフェニル)エチニル)−2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(24mg)が茶色の半固体として得られた。
【0702】
【化179】
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(実施例108)
化合物132の調製
6−クロロ−1,2−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(220mg、1mmol)をCuSO
4・5H
2O(50mg、0.2mmol)、1,10−フェナントロリン(72mg、0.4mmol)、K
3PO
4(425mg、2mmol)および1−(ブロモエチニル)−4−クロロベンゼン(237mg、1.1mmol)とトルエン(8〜10mL)中で混合した。反応混合物を窒素でフラッシュし、80℃で16時間加熱した。反応混合物をセライトで濾過し、セライト床をジクロロメタンですすいだ。合わせた有機層を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(100〜200メッシュ)によりヘキサン中60〜80%の酢酸エチルで溶離して精製すると、6−クロロ−9−((4−クロロフェニル)エチニル)−1,2−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドールが茶色の半固体(88mg)として得られた。
【0703】
【化180】
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(実施例109)
化合物155の調製
6−クロロ−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(100mg、0.45mmol)をCuSO
4・5H
2O(23mg、0.090mmol)、1,10−フェナントロリン(33mg、0.18mmol)、K
3PO
4(192mg、0.90mmol)および4−(ブロモエチニル)−2−フルオロ−1−メトキシベンゼン(113mg、0.49mmol)とトルエン(5mL)中で混合した。反応混合物を窒素でパージし、80℃で16時間加熱した。生成物をLCMSにより検出した。反応混合物をセライトで濾過し、セライト床をジクロロメタンですすいだ。合わせた有機層を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(100〜200メッシュ)によりヘキサン中60〜80%の酢酸エチルで溶離して精製すると、6−クロロ−9−((3−フルオロ−4−メトキシフェニル)エチニル)−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(30mg)が得られた。
【0704】
【化181】
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(実施例110)
化合物97の調製
2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(72mg、0.362mmol)をDMF(5mL)に溶かした。この溶液に、CuI(6mg、0.0362mmol)、L−プロリン(8mg、0.072mmol)およびK
3PO
4(154mg、0.724mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、1−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−4−クロロベンゼン(100mg、0.434mmol)を加えた。反応混合物を80℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、9−(2−(4−クロロフェニル)プロパ−1−エニル)−2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール85mgが得られた。
【0705】
【化182】
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(実施例111)
化合物98の調製
6−クロロ−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(79mg、0.36mmol)をDMF(5mL)に溶かした。この溶液に、CuI(6mg、0.0362mmol)、L−プロリン(8mg、0.072mmol)およびK
3PO
4(154mg、0.724mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、1−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−4−クロロベンゼン(100mg、0.434mmol)を加えた。反応混合物を80℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、6−クロロ−9−(2−(4−クロロフェニル)プロパ−1−エニル)−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール85mgが得られた。
【0706】
【化183】
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(実施例112)
化合物99の調製
6−クロロ−1,2−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(42mg、0.180mmol)をDMF(3mL)に溶かした。この溶液に、CuI(3mg、0.018mmol)、L−プロリン(4mg、0.036mmol)、K
3PO
4(77mg、0.36mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、1−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−4−クロロベンゼン(50mg、0.217mmol)を加えた。反応混合物を80℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、6−クロロ−9−(2−(4−クロロフェニル)プロパ−1−エニル)−1,2−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール17mgが得られた。
【0707】
【化184】
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(実施例113)
化合物100の調製
6−クロロ−1−エチル−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(45mg、0.180mmol)をDMF(3mL)に溶かした。この溶液に、CuI(3mg、0.018mmol)、L−プロリン(4mg、0.036mmol)、K
3PO
4(77mg、0.36mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、1−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−4−クロロベンゼン(50mg、0.217mmol)を加えた。反応混合物を80℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、6−クロロ−9−(2−(4−クロロフェニル)プロパ−1−エニル)−1−エチル−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール18mgが得られた。
【0708】
【化185】
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(実施例114)
化合物108の調製
6−クロロ−1−エチル−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(150mg、0.604mmol)をDMF(4mL)に溶かした。この溶液に、CuI(11mg、0.06mmol)、L−プロリン(14mg、0.12mmol)、K
3PO
4(257mg、1.2mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、3−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)ピリジン(143mg、0.725mmol)を加えた。反応混合物を80℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ;残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、表題化合物70mgが得られた。
【0709】
【化186】
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(実施例115)
化合物113の調製
2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(63mg、0.31mmol)をDMF(5mL)に溶かした。この溶液に、CuI(6mg、0.032mmol)、L−プロリン(7mg、0.063mmol)、K
3PO
4(134mg、0.63mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、4−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−1,2−ジクロロベンゼン(100mg、0.378mmol)を加えた。反応混合物を80℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、9−(2−(3,4−ジクロロフェニル)プロパ−1−エニル)−2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール45mgが得られた。
【0710】
【化187】
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(実施例116)
化合物106の調製
6−クロロ−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(200mg、0.9mmol)をDMF(5mL)に溶かした。この溶液に、CuI(17mg、0.09mmol)、L−プロリン(20mg、0.18mmol)、K
3PO
4(387mg、1.8mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、3−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)ピリジン(215mg、1.09mmol)を加えた。反応混合物を90℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、表題化合物180mgが得られた。
【0711】
【化188】
[この文献は図面を表示できません]
(実施例117)
化合物107の調製
6−クロロ−1,2−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(100mg、0.42mmol)をDMF(4mL)に溶かした。この溶液に、CuI(8mg、0.04mmol)、L−プロリン(9mg、0.08mmol)、K
3PO
4(182mg、0.85mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、3−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)ピリジン(101mg、0.51mmol)を加えた。反応混合物を90℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、表題化合物80mgが得られた。MS m/z 実測値352(M+1)。
【0712】
(実施例118)
化合物117の調製
2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(73mg、0.36mmol)をDMF(6mL)に溶かした。この溶液に、CuI(7mg、0.036mmol)、L−プロリン(8mg、0.073mmol)、K
3PO
4(156mg、0.734mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、1−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−4−メトキシベンゼン(100mg、0.44mmol)を加えた。反応混合物を80℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、9−(2−(4−メトキシフェニル)プロパ−1−エニル)−2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール22mgが得られた。
【0713】
【化189】
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(実施例119)
化合物118の調製
6−クロロ−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(80mg、0.36mmol)をDMF(6mL)に溶かした。この溶液に、CuI(7mg、0.036mmol)、L−プロリン(8mg、0.073mmol)、K
3PO
4(156mg、0.734mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、1−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−4−メトキシベンゼン(100mg、0.44mmol)を加えた。反応混合物を80℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、6−クロロ−9−(2−(4−メトキシフェニル)プロパ−1−エニル)−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール67mgが得られた。
【0714】
【化190】
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(実施例120)
化合物119の調製
6−クロロ−1,2−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(85mg、0.36mmol)をDMF(6mL)に溶かした。この溶液に、CuI(7mg、0.036mmol)、L−プロリン(8mg、0.073mmol)、K
3PO
4(156mg、0.734mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、1−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−4−メトキシベンゼン(100mg、0.44mmol)を加えた。反応混合物を80℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、6−クロロ−9−(2−(4−メトキシフェニル)プロパ−1−エニル)−1,2−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール18mgが得られた。
【0715】
【化191】
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(実施例121)
化合物120の調製
6−クロロ−1−エチル−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(91mg、0.36mmol)をDMF(5mL)に溶かした。この溶液に、CuI(7mg、0.036mmol)、L−プロリン(8mg、0.073mmol)、K
3PO
4(156mg、0.734mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、1−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−4−メトキシベンゼン(100mg、0.44mmol)を加えた。反応混合物を80℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、6−クロロ−1−エチル−9−(2−(4−メトキシフェニル)プロパ−1−エニル)−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール12mgが得られた。
【0716】
【化192】
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(実施例122)
化合物123の調製
6−クロロ−1,2−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(80mg、0.34mmol)をDMF(6mL)に溶かした。この溶液に、CuI(6mg、0.034mmol)、L−プロリン(8mg、0.068mmol)、K
3PO
4(145mg、0.68mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、4−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−2−フルオロ−1−メトキシベンゼン(100mg、0.40mmol)を加えた。反応混合物を80℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、6−クロロ−9−(2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)プロパ−1−エニル)−1,2−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール17mgが得られた。
【0717】
【化193】
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(実施例123)
化合物124の調製
6−クロロ−1−エチル−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(84mg、0.34mmol)をDMF(5mL)に溶かした。この溶液に、CuI(6mg、0.034mmol)、L−プロリン(8mg、0.068mmol)、K
3PO
4(145mg、0.68mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、4−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−2−フルオロ−1−メトキシベンゼン(100mg、0.408mmol)を加えた。反応混合物を80℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、6−クロロ−1−エチル−9−(2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)プロパ−1−エニル)−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール21mgが得られた。
【0718】
【化194】
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(実施例124)
化合物159の調製
1−エチル−2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(228mg、1mmol)をCuSO
4・5H
2O(249mg、1mmol)、1,10−フェナントロリン(36mg、0.2mmol)、K
2CO
3(276mg、0.2mmol)および1−(ブロモエチニル)−4−フルオロベンゼン化合物(220mg、1.1mmol)とトルエン(8〜10mL)中で混合した。反応混合物を窒素でフラッシュし、80〜85℃で16時間加熱した。反応混合物をセライトで濾過し、セライト床をジクロロメタンですすいだ。合わせた有機層を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(100〜200メッシュ)により溶離剤としての5%MeOH/DCMで溶離して、続いて、逆相クロマトグラフィーにより精製した。
【0719】
【化195】
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(実施例125)
化合物160の調製
1−エチル−2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(42mg、0.180mmol)をDMF(4mL)に溶かした。この溶液に、CuI(3mg、0.0180mmol)、L−プロリン(4mg、0.036mmol)、K
3PO
4(77mg、0.360mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、1−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−4−クロロベンゼン(50mg、0.217mmol)を加えた。反応混合物を80℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、9−(2−(4−クロロフェニル)プロパ−1−エニル)−1−エチル−2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール20mgが得られた。
【0720】
【化196】
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(実施例126)
化合物161の調製
1,2,6−トリメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(39mg、0.180mmol)をDMF(4mL)に溶かした。この溶液に、CuI(3mg、0.0180mmol)、L−プロリン(4mg、0.036mmol)、K
3PO
4(77mg、0.360mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、1−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−4−クロロベンゼン(50mg、0.217mmol)を加えた。反応混合物を80℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、9−(2−(4−クロロフェニル)プロパ−1−エニル)−1,2,6−トリメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール25mgが得られた。
【0721】
【化197】
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(実施例127)
化合物162の調製
1−エチル−2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(228mg、1mmol)をCuSO
4・5H
2O(50mg、0.2mmol)、1,10−フェナントロリン(72mg、0.4mmol)、K
3PO
4(425mg、2mmol)および1−(ブロモエチニル)−4−クロロベンゼン(237mg、1.1mmol)とトルエン(8〜10mL)中で混合した。反応混合物を窒素でフラッシュし、80℃で16時間加熱した。反応混合物をセライトで濾過し、セライト床をジクロロメタンですすいだ。合わせた有機層を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(100〜200メッシュ)によりヘキサン中60〜80%の酢酸エチルで溶離して精製すると、9−((4−クロロフェニル)エチニル)−1−エチル−2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドールが茶色の半固体(30mg)として得られた。
【0722】
【化198】
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(実施例128)
化合物163の調製
2,6−ジメチル−1−フェニル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(276mg、1mmol)をCuSO
4・5H
2O(50mg、0.2mmol)、1,10−フェナントロリン(72mg、0.4mmol)、K
3PO
4(425mg、2mmol)および1−(ブロモエチニル)−4−クロロベンゼン(237mg、1.1mmol)をトルエン(8〜10mL)中で混合した。反応混合物を窒素でフラッシュし、80℃で16時間加熱した。反応混合物をセライトで濾過し、セライト床をジクロロメタンですすいだ。合わせた有機層を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(100〜200メッシュ)によりヘキサン中60〜80%の酢酸エチルで溶離して精製すると、9−((4−クロロフェニル)エチニル)−1−エチル−2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドールが茶色の半固体(90mg)として得られた。生成物を50%TFA水溶液:アセトニトリル(1:1)に溶かし、50℃で撹拌すると、表題化合物がTFA塩(オフホワイト色の固体)として得られた。
【0723】
【化199】
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(実施例129)
化合物164の調製
2,6−ジメチル−1−フェニル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(99mg、0.362mmol)をDMF(5mL)に溶かした。この溶液に、CuI(6mg、0.0362mmol)、L−プロリン(8mg、0.072mmol)、K
3PO
4(154mg、0.724mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、1−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−4−クロロベンゼン(100mg、0.434mmol)を加えた。反応混合物を80℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、9−(2−(4−クロロフェニル)プロパ−1−エニル)−2,6−ジメチル−1−フェニル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール35mgが得られた。
【0724】
【化200】
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(実施例130)
化合物165の調製
1,2,6−トリメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(213mg、1mmol)をDMF(5mL)に溶かした。この溶液に、CuI(19mg、0.1mmol)、L−プロリン(0.2mmol)、K
3PO
4(424mg、2mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、1−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−2−フルオロベンゼン(260mg、1.2mmol)を加えた。反応混合物を85℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより、続いて、逆相クロマトグラフィーにより精製した。
【0725】
【化201】
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(実施例131)
化合物166の調製
1,2,6−トリメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(213mg、1mmol)をDMF(5mL)に溶かした。この溶液に、CuI(19mg、0.1mmol)、L−プロリン(0.2mmol)、K
3PO
4(424mg、2mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、1−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−2−フルオロベンゼン(260mg、1.2mmol)を加えた。反応混合物を85℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより、続いて、逆相クロマトグラフィーにより精製した。
【0726】
【化202】
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(実施例132)
化合物167の調製
6−クロロ−1,2−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(213mg、1mmol)をDMF(5mL)に溶かした。この溶液に、CuI(19mg、0.1mmol)、L−プロリン(0.2mmol)、K
3PO
4(424mg、2mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、1−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−2−フルオロベンゼン(260mg、1.2mmol)を加えた。反応混合物を85℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより、続いて、逆相クロマトグラフィーにより精製した。
【0727】
【化203】
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(実施例133)
化合物168の調製
6−クロロ−1,2−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(213mg、1mmol)をDMF(5mL)に溶かした。この溶液に、CuI(19mg、0.1mmol)、L−プロリン(0.2mmol)、K
3PO
4(424mg、2mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、1−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−2−フルオロベンゼン(260mg、1.2mmol)を加えた。反応混合物を85℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより、続いて、逆相クロマトグラフィーにより精製した。
【0728】
【化204】
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(実施例134)
化合物169の調製
1,2,6−トリメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(235mg、1mmol)をDMF(5mL)に溶かした。この溶液に、CuI(19mg、0.1mmol)、L−プロリン(0.2mmol)、K
3PO
4(424mg、2mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、1−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−2,4−ジクロロベンゼン(318mg、1.2mmol)を加えた。反応混合物を85℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ;残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより、続いて、逆相クロマトグラフィーにより精製した。
【0729】
【化205】
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(実施例135)
化合物170の調製
1−エチル−2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(235mg、1mmol)をDMF(5mL)に溶かした。この溶液に、CuI(19mg、0.1mmol)、L−プロリン(0.2mmol)、K
3PO
4(424mg、2mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、1−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−2,4−ジクロロベンゼン(318mg、1.2mmol)を加えた。反応混合物を85℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより、続いて、逆相クロマトグラフィーにより精製した。
【0730】
【化206】
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(実施例136)
化合物171の調製
6−クロロ−1−エチル−9−((4−フルオロフェニル)エチニル)−2−メチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(50mg)をアセトニトリルおよび水(1:1、5mL)に溶かし、続いて、TFA(0.1mL)を加えた。反応混合物を55℃で1時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣を10%KOH溶液で塩基性にし、DCMに抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(100〜200メッシュ)により溶離剤として0〜1%メタノール:DCMを使用して、続いて、逆相クロマトグラフィーにより精製した。
【0731】
【化207】
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(実施例137)
化合物172の調製
1,2,6−トリメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(214mg、1mmol)をCuSO
4・5H
2O(50mg、0.2mmol)、1,10−フェナントロリン(72mg、0.4mmol)、K
3PO
4(425mg、2mmol)および1−(ブロモエチニル)−4−クロロベンゼン(237mg、1.1mmol)とトルエン(8〜10mL)中で混合した。反応混合物を窒素でフラッシュし、80℃で16時間加熱した。反応混合物をセライトで濾過し、セライト床をジクロロメタンですすいだ。合わせた有機層を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(100〜200メッシュ)によりヘキサン中60〜80%の酢酸エチルで溶離して精製すると、9−((4−クロロフェニル)エチニル)−1,2,6−トリメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(67mg)が茶色の半固体として得られた。
【0732】
【化208】
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(実施例138)
化合物173の調製
9−((4−クロロフェニル)エチニル)−2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(50mg)をアセトニトリルおよび水(1:1、5mL)に溶かし、続いて、TFA(0.1mL)を加えた。反応混合物を55℃で1時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣を10%KOH溶液で塩基性にし、DCMに抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(100〜200メッシュ)により溶離剤として0〜1%メタノール:DCMを使用して、続いて、逆相クロマトグラフィーにより精製した。
【0733】
【化209】
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(実施例139)
化合物174の調製
1,2,6−トリメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(67mg、0.31mmol)をDMF(5mL)に溶かした。この溶液に、CuI(6mg、0.032mmol)、L−プロリン(7mg、0.063mmol)、K
3PO
4(134mg、0.63mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、4−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−1,2−ジクロロベンゼン(100mg、0.378mmol)を加えた。反応混合物を80℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより、続いて、逆相クロマトグラフィーにより精製すると、9−(2−(3,4−ジフルオロフェニル)プロパ−1−エニル)−1,2,6−トリメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール70mgが得られた。
【0734】
【化210】
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(実施例140)
化合物175の調製
1,2,6−トリメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(77mg、0.359mmol)をDMF(5mL)に溶かした。この溶液に、CuI(8mg、0.0359mmol)、L−プロリン(9mg、0.086mmol)、K
3PO
4(183mg、0.862mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、4−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−1,2−ジフルオロベンゼン(100mg、0.431mmol)を加えた。反応混合物を80℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、9−(2−(3,4−ジフルオロフェニル)プロパ−1−エニル)−1,2,6−トリメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール5mgが得られた。
【0735】
【化211】
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(実施例141)
化合物176の調製
1−エチル−2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(82mg、0.36mmol)をDMF(6mL)に溶かした。この溶液に、CuI(8mg、0.036mmol)、L−プロリン(9mg、0.086mmol)、K
3PO
4(183mg、0.86mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、4−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−1,2−ジフルオロベンゼン(100mg、0.43mmol)を加えた。反応混合物を80℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、(E)−9−(2−(3,4−ジフルオロフェニル)プロパ−1−エニル)−1−エチル−2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール25mgが得られた。
【0736】
【化212】
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(実施例142)
化合物177の調製
1−エチル−2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(72mg、0.31mmol)をDMF(5mL)に溶かした。この溶液に、CuI(6mg、0.032mmol)、L−プロリン(7mg、0.063mmol)、K
3PO
4(134mg、0.63mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、4−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−1,2−ジクロロベンゼン(100mg、0.378mmol)を加えた。反応混合物を80℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、9−(2−(3,4−ジクロロフェニル)プロパ−1−エニル)−1−エチル−2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール70mgが得られた。
【0737】
【化213】
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(実施例143)
化合物178の調製
1,2,6−トリメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(235mg、1mmol)をDMF(5mL)に溶かした。この溶液に、CuI(19mg、0.1mmol)、L−プロリン(23mg、0.2mmol)、K
3PO
4((424mg、2mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、1−(1−ブロモプロパ−1−エン−2−イル)−2,4−ジクロロベンゼン(318mg、1.2mmol)を加えた。反応混合物を85℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ;残渣をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより溶離剤として0〜5%MeOH:DCMを使用して、続いて、逆相クロマトグラフィーにより精製した。
【0738】
【化214】
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(実施例144)
化合物184の調製
2,6−ジメチル−1−フェニル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール(276mg、1mmol)をCuSO
4・5H
2O(50mg、0.2mmol)、1,10−フェナントロリン(72mg、0.4mmol)、K
3PO
4(425mg、2mmol)および1−(ブロモエチニル)−4−クロロベンゼン(237mg、1.1mmol)とトルエン(8〜10mL)中で混合した。反応混合物を窒素でフラッシュし、80℃で16時間加熱した。反応混合物をセライトで濾過し、セライト床をジクロロメタンですすいだ。合わせた有機層を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(100〜200メッシュ)によりヘキサン中60〜80%の酢酸エチルで溶離して精製すると、9−((4−クロロフェニル)エチニル)−1−エチル−2,6−ジメチル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドールが茶色の半固体(90mg)として得られた。
【0739】
【化215】
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(実施例145)
化合物47、48、49、50、51、63、68、69、73、74、75、76、84、85、87、88、89、93、94、95、96、101、102、103、104、105、126、127、131、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、156、157、158、179、180、181、182および183の調製
化合物63、74、75、76、84、85、87、88、89および158は、適切な出発物質を使用して一般方法1、3および4に従って合成する。化合物50、51、68、69、73および179は、適切な出発物質を使用して一般方法8に従って合成する。化合物47、48および49は、適切な出発物質を使用して一般方法9に従って合成する。化合物93、94、95、96、101、102、103、104、105および180は、適切な出発物質を使用して一般方法16に従って合成する。化合物126、127、131、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、156、157、181、182および183は、適切な出発物質を使用して一般方法17に従って合成する。
【0740】
(実施例B1)
本発明の化合物のヒスタミン受容体結合能の決定
ヒスタミンH1
放射性リガンド結合アッセイにおいて、本発明の化合物の活性を評価するために、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞で発現されたヒト組換えヒスタミンH1受容体を(De Backer、M. D.ら、Biochem. Biophys. Res. Comm. 197巻(3号):1601頁、1993年)、改変トリス−HCl緩衝液(50mMのトリス−HCl(pH7.4)、2mMのMgCl
2、100mMのNaCl、250mMのスクロース)中で使用した。本発明の化合物を1.2nMの[
3H]ピリラミンと共に25℃で180分間インキュベートした。非特異的結合を1μMピリラミンの存在下で評価した。受容体タンパク質を濾過し、洗浄し、次いで、フィルターをカウントして、特異的に結合した[
3H]ピリラミンを決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して、1μMまたはそれ未満でスクリーニングした。生化学的アッセイ結果を、表3において特異的結合の阻害率として示す。
【0741】
ヒスタミンH2
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)K1細胞で発現されたヒト組換えヒスタミンH2受容体(Ruat, M., Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 87巻(5号):1658頁、1990年)を50mMのリン酸緩衝液(pH7.4)中で使用した。本発明の化合物を0.1nMの[
125I]アミノポテンチジンと共に25℃で120分間インキュベートした。非特異的結合を3μMのチオチジンの存在下で評価した。受容体タンパク質を濾過し、洗浄し、次いで、フィルターをカウントして、特異的に結合した[
125I]アミノポテンチジンを決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μMまたはそれ未満でスクリーニングした。生化学的アッセイ結果を表3に特異的結合の阻害率として示す。
【0742】
ヒスタミンH3
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、チャイニーズハムスター卵巣(CHO−Kl)細胞で発現されたヒト組換えヒスタミンH
3受容体(Yanai Kら、Jpn J Pharmacol.、65巻(2号):107頁、1994年;Zhu Yら、Mol Pharmacol、59巻(3号):434頁、2001年)を改変トリス−HCl緩衝液(50mMのトリス−HCl(pH7.4)、5mMのMgCl
2、0.04%のBSA)中で使用する。本発明の化合物を3nMの[
3H]R(−)−α−メチルヒスタミンと共に25℃で90分間インキュベートする。非特異的結合を、1μMのR(−)−α−メチルヒスタミンの存在下で評価する。受容体タンパク質を濾過し、洗浄し、フィルターをカウントして、特異的に結合した[
3H]R(−)−α−メチルヒスタミンを決定する。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μMまたはそれ未満でスクリーニングする。本発明の化合物をこの生化学的アッセイで検査し、特異的結合の阻害率を決定する。
【0743】
(実施例B2)
本発明の化合物のイミダゾリンI
2受容体結合能の決定
中枢イミダゾリンI
2
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、ウィスターラット大脳皮質から得られたラット中枢イミダゾリンI
2受容体(Brown, C. Mら、Br. J. Pharmacol. 99巻:803頁、1990年)を改変トリス−HCl緩衝液(50mMのトリス−HCl緩衝液(pH7.4)、0.5mMのEDTA)中で使用した。本発明の化合物を2nMの[
3H]イダゾキサンと共に25℃で30分間インキュベートした。非特異的結合を1μMのイダゾキサンの存在下で評価した。受容体タンパク質を濾過し、洗浄し、次いで、フィルターをカウントして、特異的に結合した[
3H]イダゾキサンを決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して、1μMまたはそれ未満でスクリーニングした。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて検査し、特異的結合の阻害率を決定した。ある種の化合物は、少なくとも約80%の特異的結合の阻害を示した。
【0744】
【表3-1】
[この文献は図面を表示できません]
【0745】
【表3-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0746】
【表3-3】
[この文献は図面を表示できません]
【0747】
【表3-4】
[この文献は図面を表示できません]
(実施例B3)
本発明の化合物のアドレナリン作動性受容体結合能の決定
アドレナリン作動性α
1A
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、ウィスターラット顎下腺から得られたラットアドレナリン作動性α
1A受容体(Michel, A. D.ら、Br. J. Pharmacol. 98巻:883頁、1989年)を、改変トリス−HCl緩衝液(50mMのトリス−HCl緩衝液(pH7.4)、0.5mMのEDTA)中で使用する。本発明の化合物を0.25nMの[
3H]プロゾシンと共に25℃で60分間インキュベートする。非特異的結合を10μMのフェントールアミンの存在下で評価する。受容体タンパク質を濾過し、洗浄し、次いで、フィルターをカウントして、特異的に結合した[
3H]プロゾシンを決定する。本発明の化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して、1μMまたはそれ未満でスクリーニングする。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて検査し、特異的結合の阻害率を決定する。
【0748】
アドレナリン作動性α
1B
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、ウィスターラット肝臓から得られたラットアドレナリン作動性α
1B受容体(Garcia−S’ainz, J. A.ら、Biochem. Biophys. Res. Commun. 186巻:760頁、1992年;Michel A. D.ら、Br. J. Pharmacol. 98巻:883頁、1989年)を、改変トリス−HCl緩衝液(50mMのトリス−HCl緩衝液(pH7.4)、0.5mMのEDTA)中で使用する。本発明の化合物を0.25nMの[
3H]プロゾシンと共に25℃で60分間インキュベートする。非特異的結合を10μMのフェントールアミンの存在下で評価する。受容体タンパク質を濾過し、洗浄し、次いで、フィルターをカウントして、特異的に結合した[
3H]プロゾシンを決定する。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して、1μMまたはそれ未満でスクリーニングする。化合物をこの生化学的アッセイにおいて検査し、特異的結合の阻害率を決定する。
【0749】
アドレナリン作動性α
1D
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、ヒト胚腎臓(HEK−293)細胞で発現されたヒト組換えアドレナリン作動性α
1D受容体(Kenny, B. A.ら、Br. J. Pharmacol. 115巻(6号):981頁、1995年)を50mMのトリス−HCl緩衝液(pH7.4)中で使用した。本発明の化合物を0.6nMの[
3H]プロゾシンと共に25℃で60分間インキュベートした。非特異的結合を、10μMフェントールアミンの存在下で評価した。受容体タンパク質を濾過し、洗浄し、次いで、フィルターをカウントして、特異的に結合した[
3H]プロゾシンを決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して、1μMまたはそれ未満でスクリーニングした。生化学的アッセイ結果を表4に特異的結合の阻害率として示す。
【0750】
アドレナリン作動性α
2A
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、昆虫Sf9細胞で発現されたヒト組換えアドレナリン作動性α
2A受容体(Uhlen Sら、J Pharmacol Exp Ther. 271巻:1558頁、1994年)を改変トリス−HCl緩衝液(50mMのトリス−HCl(pH7.4)、12.5mMのMgCl
2、2mMのEDTA)中で使用した。本発明の化合物を1nMの[
3H]MK−912と共に25℃で60分間インキュベートした。MK912は、(2S−トランス)−1,3,4,5’,6,6’,7,12b−オクタヒドロ−1’,3’−ジメチル−スピロ[2H−ベンゾフロ[2,3−a]キノリジン−2,4’(1’H)−ピリミジン]−2’(3’H)−オンヒドロクロリドである。非特異的結合を、10μMのWB−4101(2−(2,6−ジメトキシフェノキシエチル)アミノメチル−1,4−ベンゾジオキサンヒドロクロリド)の存在下で評価した。受容体タンパク質を濾過し、洗浄し、次いで、フィルターをカウントして、特異的に結合した[
3H]MK−912を決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して、1μMまたはそれ未満でスクリーニングした。生化学的アッセイ結果を表4に特異的結合の阻害率として示す。
【0751】
アドレナリン作動性α
2B
放射性リガンド結合アッセイにおいて、本発明の化合物の活性を評価するために、チャイニーズハムスター卵巣(CHO−K1)細胞で発現されたヒト組換えアドレナリン作動性α
2B受容体(Uhlen Sら、Eur J Pharmacol. 343巻(1号):93頁、1998年)を改変トリス−HCl緩衝液(50mMのトリス−HCl(pH7.4)、12.5mMのMgCl
2、1mMのEDTA、0.2%のBSA)中で使用した。本発明の化合物を2.5nMの[
3H]ラウオルシンと共に25℃で60分間インキュベートした。非特異的結合を、10μMのプロゾシンの存在下で評価した。受容体タンパク質を濾過し、洗浄し、次いで、フィルターをカウントして、特異的に結合した[
3H]ラウオルシンを決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して、1μMまたはそれ未満でスクリーニングした。生化学的アッセイ結果を表4に特異的結合の阻害率として示す。
【0752】
アドレナリン作動性α
2C
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、昆虫Sf9細胞で発現されたヒト組換えアドレナリン作動性α
2c受容体(Uhlen Sら、J Pharmacol Exp Ther. 271巻:1558頁、1994年)を改変トリス−HCl緩衝液(50mMのトリス−HCl(pH7.4)、12.5mMのMgCl
2、2mMのEDTA)中で使用する。本発明の化合物を1nMの[
3H]MK−912と共に25℃で60分間インキュベートする。非特異的結合を10μMのWB−4101の存在下で評価する。受容体タンパク質を濾過し、洗浄し、次いで、フィルターをカウントして、特異的に結合した[
3H]MK−912を決定する。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して、1μMまたはそれ未満でスクリーニングする。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて検査し、特異的結合の阻害率を決定する。
【0753】
(実施例B4)
本発明の化合物のドーパミン受容体結合能の決定
ドーパミンD
2L
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞で発現されたヒト組換えドーパミンD
2L受容体(Grandy, D. K.ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 86巻:9762頁、1989年;Hayes, G.ら、Mol. Endocrinol. 6巻:920頁、1992年)を改変トリス−HCl緩衝液(50mMのトリス−HCl(pH7.4)、1.4mMのアスコルビン酸、0.001%のBSA、150mMのNaCl)中で使用した。本発明の化合物を0.16nMの[
3H]スピペロンと共に25℃で120分間インキュベートした。非特異的結合を、10μMのハロペリドールの存在下で評価した。受容体タンパク質を濾過し、洗浄し、次いで、フィルターをカウントして、特異的に結合した[
3H]スピペロンを決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μMまたはそれ未満でスクリーニングした。生化学的アッセイ結果を表4に特異的結合の阻害率として示す。
【0754】
【表4-1】
[この文献は図面を表示できません]
【0755】
【表4-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0756】
【表4-3】
[この文献は図面を表示できません]
(実施例B5)
本発明の化合物のセロトニン受容体結合能の決定
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
1A
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、チャイニーズハムスター卵巣(CHO−K1)細胞で発現されたヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
1A受容体(Martin GRおよびHumphrey PPA. Neuropharmacol. 33巻:261頁、1994年;May JAら、J Pharmacol Exp Ther. 306巻(1号):301頁、2003年)を改変トリス−HCl緩衝液(50mMのトリス−HCl(pH7.4)、0.1%アスコルビン酸、0.5mMのEDTA、10mMのMgSO
4)中で使用する。本発明の化合物を1.5nMの[
3H]8−OH−DPATと共に25℃で60分間インキュベートする。非特異的結合を10μMのメテルゴリンの存在下で評価する。受容体タンパク質を濾過し、洗浄し、次いで、フィルターをカウントして、特異的に結合した[
3H]8−OH−DPATを決定する。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μMまたはそれ未満でスクリーニングする。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて検査し、特異的結合の阻害率を決定する。
【0757】
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
1B
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、ウィスターラット大脳皮質から得られたセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
1B受容体(Hoyerら、Eur J Pharmaco. 118巻:1頁、1985年;Pazosら、Eur J Pharmacol. 106巻:531頁、1985年)を改変トリス−HCl緩衝液(50mMのトリス−HCl(pH7.4)、154mMのNaCl、10μMのパルギリン、30μMのイソプレナリン)中で使用する。本発明の化合物を10pM[
125I]シアノピンドロールと共に37℃で90分間インキュベートする。非特異的結合を10μMのセロトニン(5−HT)の存在下で評価する。受容体タンパク質を濾過し、洗浄し、次いで、フィルターをカウントして、特異的に結合した[
125I]シアノピンドロールを決定する。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μMまたはそれ未満でスクリーニングする。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて検査し、特異的結合の阻害率を決定する。
【0758】
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
2A
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、チャイニーズハムスター卵巣(CHO−Kl)細胞で発現されたヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
2A受容体(Bonhaus. D. W.ら、Br. J. Pharmacol. 115巻:622頁、1995年;Saucier, C. およびAlbert, P. R.、J. Neurochem. 68巻:1998頁、1997年)を50mMのトリス−HCl緩衝液(pH7.4)中で使用した。本発明の化合物を0.5nMの[
3H]ケタンセリンと共に25℃で60分間インキュベートした。非特異的結合を1μMのミアンセリンの存在下で評価した。受容体タンパク質を濾過し、洗浄した、次いで、フィルターをカウントして、特異的に結合した[
3H]ケタンセリンを決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して、1μMまたはそれ未満でスクリーニングした。生化学的アッセイ結果を表5に特異的結合の阻害率として示す。
【0759】
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
2B
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、チャイニーズハムスター卵巣(CHO−K1)細胞で発現されたヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
2B受容体(Bonhaus, D. W.ら、Br. J. Pharmacol. 115巻:622頁、1995年)を改変トリス−HCl緩衝液(50mMのトリス−HCl(pH7.4)、4mMのCaCl
2、0.1%アスコルビン酸)中で使用する。本発明の化合物を1.2nMの[
3H]リセルグ酸ジエチルアミド(LSD)と共に37℃で60分間インキュベートする。非特異的結合を10μMのセロトニン(5−HT)の存在下で評価する。受容体タンパク質を濾過し、洗浄し、次いで、フィルターをカウントして、特異的に結合した[
3H]LSDを決定する。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μMまたはそれ未満でスクリーニングする。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて検査し、特異的結合の阻害率を決定する。生化学的アッセイ結果は、特異的結合の阻害率として示すことができる。
【0760】
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
2C
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、チャイニーズハムスター卵巣(CHO−K1)細胞で発現されたヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
2C受容体(Wolf. W. A. およびSchutz, J. S.、J. Neurochem. 69巻:1449頁、1997年)を改変トリス−HCl緩衝液(50mMのトリス−HCl(pH7.4)、0.1%アスコルビン酸、10μMのパルギリン)中で使用した。本発明の化合物を1nMの[
3H]メスレルギンと共に25℃で60分間インキュベートした。非特異的結合を1μMのミアンセリンの存在下で評価した。受容体タンパク質を濾過し、洗浄し、次いで、フィルターをカウントして、特異的に結合した[
3H]メスレルギンを決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して、1μMまたはそれ未満でスクリーニングした。生化学的アッセイ結果を表5に特異的結合の阻害率として示す。
【0761】
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
3
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、ヒト胚腎臓(HEK−293)細胞で発現されたヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
3受容体(Miller Kら、Synapase. 11巻:58頁、1992年;Boess FGら、Neuropharmacology. 36巻:637頁、1997年)を改変トリス−HCl緩衝液(50mMのトリス−HCl(pH7.4)、1mMのEDTA、5mMのMgCl
2)中で使用する。本発明の化合物を0.69nMの[
3H]GR−65630と共に25℃で60分間インキュベートする。非特異的結合を10μMのMDL−72222の存在下で評価する。受容体タンパク質を濾過し、洗浄し、次いで、フィルターをカウントして、特異的に結合した[
3H]GR−65630を決定する。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μMまたはそれ未満でスクリーニングする。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて検査し、特異的結合の阻害率を決定する。
【0762】
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
4
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、Duncan Hartley由来モルモット線条体からのセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
4受容体(Grossman CJら、Br J Pharmacol. 109巻:618頁、1993年)を50mMのトリス−HCl(pH7.4)中で使用する。本発明の化合物を0.7nMの[
3H]GR−113808と共に25℃で30分間インキュベートする。非特異的結合を30μMのセロトニン(5−HT)の存在下で評価する。受容体タンパク質を濾過し、洗浄し、次いで、フィルターをカウントして、特異的に結合した[
3H]GR−113808を決定する。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μMまたはそれ未満でスクリーニングする。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて検査し、特異的結合の阻害率を決定する。
【0763】
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
5A
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、チャイニーズハムスター卵巣(CHO−K1)細胞で発現されたヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
5A受容体(Rees, S.ら、FEBS Lett. 355巻:242頁、1994年)を改変トリス−HCl緩衝液(50mMのトリス−HCl(pH7.4)、10mMのMgCl
2、0.5mMのEDTA)中で使用した。本発明の化合物を1.7nMの[
3H]リセルグ酸ジエチルアミド(LSD)と共に37℃で60分間インキュベートした。非特異的結合を100μMのセロトニン(5−HT)の存在下で評価した。受容体タンパク質を濾過し、洗浄し、次いで、フィルターをカウントして、特異的に結合した[
3H]LSDを決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μMまたはそれ未満でスクリーニングした。本発明の化合物をこの生化学的アッセイにおいて検査し、特異的結合の阻害率を決定した。生化学的アッセイ結果を表5に特異的結合の阻害率として示す。
【0764】
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
6
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、ヒトHeLa細胞で発現されたヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT6受容体(Monsma, F. J. Jr.ら、Mol. Pharmacol. 43巻:320頁、1993年)を改変トリス−HCl緩衝液(50mMのトリス−HCl(pH7.4)、150mMのNaCl、2mMのアスコルビン酸、0.001%のBSA)中で使用した。本発明の化合物を1.5nM[3H]のリセルグ酸ジエチルアミド(LSD)と共に37℃で120分間インキュベートした。非特異的結合を5μMのセロトニン(5−HT)の存在下で評価した。受容体タンパク質を濾過し、洗浄し、次いで、フィルターをカウントして、特異的に結合した[3H]LSDを決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して1μMまたはそれ未満でスクリーニングした。生化学的アッセイ結果を表5に特異的結合の阻害率として示す。
【0765】
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
7
放射性リガンド結合アッセイにおいて本発明の化合物の活性を評価するために、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞で発現されたヒト組換えセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
7受容体(Roth, B. L.ら、J. Pharmacol. Exp. Ther. 268巻:1403頁、1994年;Shen, Y.ら、J. Biol. Chem. 268巻:18200頁、1993年)を改変トリス−HCl緩衝液(50mMのトリス−HCl(pH7.4)、10mMのMgCl
2、0.5mMのEDTA)中で使用した。本発明の化合物を5.5nMの[
3H]リセルグ酸ジエチルアミド(LSD)と共に25℃で2時間インキュベートした。非特異的結合を10μMセロトニン(5−HT)の存在下で評価した。受容体タンパク質を濾過し、洗浄し、次いで、フィルターをカウントして、特異的に結合した[
3H]LSDを決定した。化合物を、1%DMSOをビヒクルとして使用して、1μMまたはそれ未満でスクリーニングした。生化学的アッセイ結果を表5に特異的結合の阻害率として示す。
【0766】
【表5-1】
[この文献は図面を表示できません]
【0767】
【表5-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0768】
【表5-3】
[この文献は図面を表示できません]
(実施例B6)
本発明の化合物のセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
2Aアゴニスト/アンタゴニスト活性の決定
機能アッセイにおいて本発明の化合物のアゴニストまたはアンタゴニスト活性を決定するために、ヒト胚腎臓(HEK−293)細胞で発現されたヒト組換えセロトニン5−HT
2A受容体(Jerman JC、Brough SJ、Gager T、Wood M、Coldwell MC、Smart DおよびMiddlemiss DN. Eur J Pharmacol、414巻:23〜30頁、2001年)を使用する。細胞をDMEM緩衝液に懸濁させ、マイクロプレートに分散させる。遊離サイトソルCa
2+イオン濃度に比例して変動する細胞質カルシウム蛍光インジケーターをプロベニシドと、20mMのHepes(pH7.4)を補足されたHBSS緩衝液中で混合し、各ウェルに加え、細胞と共に37℃で30分間、続いて、22℃で30分間平衡化させる。
【0769】
アゴニスト作用を測定するために、本発明の化合物、参照アゴニストまたはHBSS緩衝液(基礎対照)を細胞に加え、蛍光強度の変化を、マイクロプレートリーダーを使用して測定する。刺激された対照測定のために、5−HTを100nMで、別々のアッセイウェルに加える。
【0770】
結果を、100nMの5−HTに対する対照応答のパーセントとして表す。標準参照アゴニストは5−HTであり、これを、各実験で複数濃度で試験して、濃度応答曲線を生じさせ、そこから、そのEC
50値を算出する。
【0771】
アンタゴニスト作用を測定するために、本発明の化合物、参照アンタゴニストまたはHBSS緩衝液の添加に、3nMの5−HTまたはHBSS緩衝液(基礎対照)の添加を続け、その後、蛍光測定する。結果を、3nMの5−HTに対する対照応答の阻害率として表す。標準的な参照アンタゴニストは、ケタンセリンであり、これを各実験で、複数濃度で検査して、濃度応答曲線を生じさせ、そこから、そのIC
50値を算出する。化合物を、DMSOをビヒクルとして使用して、3μMまたはそれ未満でスクリーニングする。
【0772】
(実施例B7)
本発明の化合物のセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)5−HT
6アゴニスト/アンタゴニスト活性の決定
機能アッセイにおいて本発明の化合物のアゴニストまたはアンタゴニスト活性を決定するために、ヒト組換え5−HT
6受容体をCHO細胞にトランスフェクションし(Kohen, R.、Metcalf, M. A.、Khan, N.、Druck, T.、Huebner, K.、Lachowicz, J. E.、Meltzer, H. Y.、Sibley, D. R.、Roth, B. L. およびHamblin、M. W. Cloning, characterisation and chromosomal localization of a human 5−HT6 serotonin receptor, J. Neurochem.、66巻:47頁、1996年)、本発明の化合物の活性を、ホモジニアス時間分解蛍光(HTRF)検出方法を使用してcAMP産生に対するその作用を測定することにより決定する。細胞をHEPES20mM(pH7.4)および500μMのIBMXを補足されたHBSS緩衝液に懸濁させ、次いで、マイクロプレートに分散させ、37℃で45分間、本発明の化合物または参照アゴニストもしくはアンタゴニストの不在(対照)下または存在下でインキュベートする。
【0773】
アゴニスト決定のための、刺激された対照測定のためには、別のアッセイウェルは、10μMの5−HTを含有する。インキュベートの後に、細胞を溶解させ、蛍光アクセプター(D2標識されたcAMP)および蛍光ドナー(ユウロピウムクリプテートで標識された抗cAMP抗体)を加える。室温での60分の後に、マイクロプレートリーダーを使用して、蛍光移動をlex=337nmおよびlem=620および665nmで測定する。cAMP濃度を、665nmで測定されたシグナルを620nmで測定されたシグナルで割ること(比)により決定する。
【0774】
結果を、10μMの5−HTに対する対照応答のパーセントとして表す。標準的な参照アゴニストは5−HTであり、これを、各実験で複数濃度で試験して、濃度応答曲線を生じさせ、そこから、そのEC
50値を算出する。
【0775】
アンタゴニスト決定のために、参照アゴニスト5−HTを、100nMの最終濃度で加える。基礎対照測定のために、別のアッセイウェルは、5−HTを含有しない。37℃での45分インキュベートの後に、細胞を溶解させ、蛍光アクセプター(D2標識されたcAMP)および蛍光ドナー(ユウロピウムクリプテートで標識された抗cAMP抗体)を加える。
【0776】
室温での60分の後に、蛍光移動を上述の通り測定する。結果を、100nMの5−HTに対する対照応答の阻害率として表す。標準的な参照アンタゴニストはメチオテピンである。
【0777】
(実施例B8)
化合物のドーパミンD
2Lアンタゴニスト活性の決定
機能アッセイにおいて本発明の化合物のアゴニストまたはアンタゴニスト活性を決定するために、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞で安定的に発現されたヒト組換えドーパミンD
2L受容体(Senogles SEら、J Biol Chem. 265巻(8号):4507頁、1990年)を使用する。本発明の化合物を膜(0.1mg/ml)および10mMのGDPと共に、改変HEPES緩衝液(20mMのHEPES(pH7.4)、100mMのNaCl、10mMのMgCl
2、1mMのDTT、ImMのEDTA)の中で20分間予備インキュベートし、シンチレーション近接アッセイ(SPA)ビーズを30℃でさらに60分間加える。0.3nMの[
35S]GTPγSを加えて反応を開始させさらなる15分の期間反応させる。本発明の化合物による、1mMドーパミン応答に比較して50パーセントまたはそれを超える(350%)[
35S]GTPγS結合の上昇は、ドーパミンD
2L受容体アゴニスト活性の可能性を示す。本発明の化合物による、10μMドーパミン誘発[
35S]GTPγS結合応答上昇の50パーセントまたはそれを超える(350%)阻害は、受容体アンタゴニスト活性を示す。化合物を、0.4%DMSOをビヒクルとして使用して、3μMまたはそれ未満でスクリーニングする。アッセイ結果を、特異的結合の応答パーセントとして表す。
【0778】
(実施例B9)
本発明の化合物のドーパミンD
2Sアンタゴニスト活性の決定
機能アッセイにおいて本発明の化合物のアゴニストまたはアンタゴニスト活性を決定するために、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞で安定発現されたヒト組換えドーパミンD
2s受容体(Gilliland SLおよびAlper RH. Naunyn−Schmiedeberg’s Archives of Pharmacology. 361巻:498頁、2000年)を使用する。本発明の化合物を膜(0.05mg/ml)および3μMのGDPと共に、改変HEPES緩衝液(20mMのHEPES(pH7.4)、100mMのNaCl、10mMのMgCl
2、1mMのDTT、1mMのEDTA)の中で20分間予備インキュベートし、シンチレーション近接アッセイ(SPA)ビーズを30℃でさらに60分間加える。0.3nMの[
35S]GTPγSを加えて反応を開始させさらなる30分のインキュベーション期間反応させる。本発明の化合物による、100μMドーパミン応答に比較して50パーセントまたはそれを超える(350%)[
35S]GTPγS結合の上昇は、ドーパミンD
2S受容体アゴニスト活性の可能性を示す。本発明の化合物による、3μMドーパミン誘発[
35S]GTPγS結合応答上昇の50パーセントまたはそれを超える(350%)阻害は、受容体アンタゴニスト活性を示す。化合物を、0.4%DMSOをビヒクルとして使用して、3μMまたはそれ未満でスクリーニングする。アッセイ結果を、特異的結合の応答パーセントとして表す。
【0779】
(実施例B10)
ヒスタミンH1機能アッセイにおける本発明の化合物のアゴニストまたはアンタゴニスト活性に関する決定
機能アッセイにおいて本発明の化合物のアゴニストまたはアンタゴニスト活性を決定するために、ヒト胚腎臓(HEK−293)細胞で発現されたヒト組換えヒスタミンH
1受容体(Miller, T. R.、Witte, D. G.、Ireland, L. M.、Kang, C. H.、Roch, J. M.、Masters, J. N.、Esbenshade, T. AおよびHancock, A.、A. J. Biomol. Screen.、4巻:249〜258頁、1999年)を使用する。細胞をDMEM緩衝液に懸濁させ、次いで、マイクロプレートに分散させる。遊離サイトソルCa
2+イオン濃度に比例して変動する細胞質カルシウム蛍光インジケーターをプロベニシドと、20mMのHepes(pH7.4)を補足されたHBSS緩衝液中で混合し、次いで各ウェルに加え、細胞と共に37℃で30分間、次いで、22℃で30分間平衡化させる。アゴニスト作用を測定するために、本発明の化合物、参照アゴニストまたはHBSS緩衝液(基礎対照)を細胞に加え、蛍光強度の変化を、マイクロプレートリーダーを使用して測定する。刺激された対照測定のために、ヒスタミンを10μMで、別のアッセイウェルに加える。
【0780】
結果を、10μMのヒスタミンに対する対照応答のパーセントとして表す。標準参照アゴニストはヒスタミンであり、これを、各実験で複数濃度で試験して、濃度応答曲線を生じさせ、そこから、そのEC
50値を算出する。
【0781】
アンタゴニスト作用を測定するために、本発明の化合物、参照アンタゴニストまたはHBSS緩衝液を添加し、続いて300nMのヒスタミンまたはHBSS緩衝液(基礎対照)を添加し、その後、蛍光測定する。結果を、300nMのヒスタミンに対する対照応答の阻害率として表す。標準的な参照アンタゴニストは、ケタンセリンであり、これを各実験で、複数濃度で検査して、濃度応答曲線を生じさせ、そこから、そのIC
50値を算出する。化合物を、DMSOをビヒクルとして使用して、3μMまたはそれ未満でスクリーニングする。
【0782】
(実施例B11)
神経突起伸長の増加
皮質ニューロンでの神経突起伸長
化合物の皮質ニューロンの神経突起伸長刺激能を決定するために、化合物を検査する。標準的な方法を使用して皮質ニューロンを単離する。一次ラット皮質ニューロンを単離するために、妊娠17日目の妊娠ラットからの胎児脳をLeibovitz培地(L15;Gibco)中で調製した。皮質を切開し、髄膜を除去した。トリプシン(Gibco)を使用して、皮質CをDNアーゼIで分離する。細胞を30分間、ピペットを用いて、10%ウシ胎仔血清(「FBS」)(Gibco)を含むダルベッコ改変イーグル培地(「DMEM」;Gibco)中で摩砕し、350×g、室温で10分間遠心分離する。細胞を、2%B27(Gibco)および0.5mMのL−グルタミン(Gibco)を補足されたNeurobasal培地に懸濁させる。細胞をポリ−L−リシンコーティングされたプレート1ウェル当たり30,000細胞で、37℃、5%CO
2−95%空気雰囲気中に維持する。付着の後に、ビヒクル対照または本発明の化合物を様々な濃度で培地に加える。BDNF(50ng/mL)を神経突起成長のための陽性対称として使用する。処理の後に、培養物をリン酸緩衝生理食塩水(「PBS」;Gibco)で洗浄し、PBS中2.5%のグルタルアルデヒドに固定する。細胞を3日の成長の後に固定する。カメラで、神経突起を備えた細胞の写真を、条件1つ当たり複数枚(約80枚)撮る。Image−Pro Plus(フランス)製のソフトウェアを使用して写真を分析することにより、長さ測定を行う。結果を平均(s.e.m.)として表す。データの統計分析を、一元分散分析(ANOVA)を使用して行う。
【0783】
ラット混合皮質培養での神経突起伸長
皮質混合培地を、E18ウィスターラット胚から調製する。皮質を切開し、組織を切断して小片にする。細胞をDNアーゼおよびパパインと共に15分インキュベートすることにより分離する。細胞を遠心分離により集める(1500rpm、5分)。組織をピペットで摩砕し、マイクロ−アイレットプロトコル(培地25μl中に20000細胞)を使用して、2mMのグルタミン、0.1μg/mlのゲンタマイシン、10%熱不活化ウシ胎仔血清(FBS−HI)および10%熱不活化ウマ血清(HS−HI)を補足されたMEM中で、ポリ−L−リシンコーティングされた48ウェルに細胞を蒔く。細胞がウェルに付着した後に、培地250μlをウェルに加える。播種の4時間後に、培地を、試験化合物を0.5、5および50nM濃度で含有する新鮮培地(補足物質および5%HS−HIを有するMEM)に変える。陽性対照BDNF(50、100および/または150ng/ml)および/またはNGF(50ng/mlおよび/または100ng/ml)を使用する。in vitroでの2日後に、細胞馴化培地をプレートから集め、その後、細胞を固定する。培地試料を13000rpmで3分間遠心分離し、細胞残屑を除去する。試料を−20℃で後続の分析のために貯蔵する。細胞をホルムアルデヒド固定し、免疫細胞化学のために処理する。馴化培地中のBDNFレベルをBDNF ELISAで、製造業者(Promega、BDNF Emax(登録商標) ImmunoAssay System、カタログ番号:G7610)指示書を使用して決定する。
【0784】
培養物を0.01M PBS中の4%ホルムアルデヒドで30分間固定し、PBSで一度洗浄する。固定された細胞を初めに透過処理し、非特異的結合を、1%ウシ血清アルブミンおよび0.3%Triton X−100をPBS中に含有するブロッキング緩衝液と共に30分インキュベートすることにより遮断する。ウサギ抗−MAP−2(希釈1:1000、AB5622、Chemicon、ブロッキング緩衝液中)を一次抗体として使用する。細胞を一次抗体と共に+4℃で48時間インキュベートし、PBSで洗浄し、Alexa Fluor568(1:200、A11036、Molecular Probes)と結合した二次抗体ヤギ抗ウサギIgGと共に室温で2時間インキュベートする。免疫陽性細胞を、適切なフィルターセットを備えていて、高解像度画像捕獲により記録される蛍光顕微鏡により可視化する。1視野(1ウェル当たり4視野)当たりの細胞の数をカウントし、神経突起伸長を、Image Pro Plusソフトウェアを使用して定量化する。
【0785】
使用された化合物濃度当たりのウェルの数は6個である(n=6)。すべてのデータを平均値±標準偏差(SD)または標準平均誤差(SEM)として表し、差違は、p<0.05レベルで統計的に有意であるとみなす。統計分析をStatsDirect統計ソフトウェアを使用して行う。群平均の間の差違は、一元ANOVAで、続いて、Dunnet検定(ビヒクル処理群と比較)を使用することにより分析する。
【0786】
(実施例B12)
スコポラミン処置されたラットにおいて認識、学習および記憶を増強する化合物の能力を評価するためのin vivoモデルの使用
EnnaceurおよびDelacourにより開発されたラットにおける2試験対象認識パラダイムを、エピソード/短期記憶のモデルとして使用する。Ennaceur, A. およびDelacour, J.(1988年)、Behav. Brain Res. 31巻:47〜59頁。このパラダイムは、齧歯類の自発探査活動に基づき、規則学習または強制を含まない。新規対象認識パラダイムは、加齢およびコリン作動性機能不全の作用に対して感受性がある。例えば、Scali, Cら、(1994年)、Neurosci. Letts. 170巻:117〜120頁;およびBartolini, L.ら、(1996年)、Biochem. Behav. 53巻:277〜283頁参照。
【0787】
6から7週齢、体重220〜300グラムの雄のSprague−Dawleyラットを例えば、Centre d’Elevage(Rue Janvier, B. P. 55、Le Genest−Saint−Isle 53940、フランス)から得る。動物を2から4匹の群でポリプロピレンケージ(床面積1032cm
2)に標準的な条件:室温(22±2℃)、12時間明期/12時間暗期サイクルで、自由に食餌および水を摂らせて収容する。動物を環境条件に実験開始前に少なくとも5日順応させ、その尾に消えないマーカーでナンバリングする。
【0788】
実験アリーナは、暗青色に塗装された四角い木製の箱(60cm×60cm×40cm)であり、15cm×15cmの黒色の正方形を透明なプレキシガラス床に備えている。このアリーナとアリーナ内に入れられる対象を、各トライアルの間に水で清浄にして、ラットにより残された臭気痕跡をすべて除去する。アリーナを、内張に対して当てられているハロゲンランプによってのみ照明されている暗室に入れて、約60ルクスの均一な暗い光がボックス内に生じるようにする。検査の前日に、動物を2つの対象の存在下で実験アリーナを自由に3分間探査させる(順応)。検査される動物を、試験の少なくとも30分前には実験室に入れる。
【0789】
新規の対象認識テストは、120分または24時間の間隔で分けた2つのトライアルからなる。コリン作動性アンタゴニストのスコポラミンなどの記憶を混乱させる薬剤を使用する場合には、120分の試験間間隔が好ましい。別法では、新規対象認識タスクにおいて自然忘却の作用を研究する場合には、24時間の試験間間隔を使用する。初めの、または習得試験(T
1)の間、ラットを、2個の同一の対象が予め置かれているアリーナに入れる。15秒の対象探査を完了するまでに各動物が必要とする時間を決定するが、カットオフ時間は4分とする。探査は、鼻を対象に2センチメートル(cm)未満の距離で向け、および/または対象に触れることとみなす。2回目の、または検査試験(T
2)の間、第1トライアルで存在した対象のうちの1個を、未知または新規対象に代え、第2の既知対象はその場に残す。ラットを3分間このアリーナに戻し、両方の対象の探査を決定する。ラットの歩行活動(透明プレキシガラス床下で見ることができるラットがグリッド線を横切る回数)をT
1およびT
2の間にスコアリングする。実験が完了したら、ラットを腹腔内投与された過用量のペントバルビタールで屠殺する。
【0790】
下記のパラメーターを、新規対象認識タスクの一部として測定する:(1)T
1の間に、対象探査を15秒行うために必要な時間;(2)T
1の間の歩行活動(線を交差した回数(number of crossed lines));(3)T
2の間に既知対象の活発な探査にかかった時間(T
既知);(4)T
2の間に新規対象の活発な探査にかかった時間(T
新規);および(5)T
2の間の歩行活動(線を交差した回数)。T
2の間に新規対象の活発な探査にかかった時間とT
2の間に既知対象の活発な探査にかかった時間との差(ΔT
新規−T
既知)を評価する。5秒以上のΔT
新規−T
既知を示す各群の動物の%も導きだし;優秀学習体%として記載する。
【0791】
対象探査の最低レベルを満たさない動物は、元々低いレベルの自発探査を有するとして本研究から除外する。したがって、少なくとも5秒で対象を探査したラットのみ(T
新規+T
既知>5秒)が、本研究には包含される。
【0792】
動物を14の群に無作為に割り付ける。本発明の化合物および対照を、次の通りに該群の動物に投与する:化合物溶液は、0.25mg/mlの濃度で、精製水または食塩水をビヒクルとして毎日新たに調製する。陽性対照として使用されるドネペジルおよびスコポラミンを、毎日新たに調製される食塩水の単一溶液(5mL/kg)中で同時に投与する。スコポラミンは、Sigma Chemical Co.(カタログ番号S−1875;St. Quentin Fallavier、フランス)から購入し、0.06mg/mLの濃度まで食塩水に溶かす。
【0793】
ドネペジルまたはそのビヒクルおよびスコポラミンを、習得トライアル(T
1)の40分前に腹腔内投与する。化合物またはそのビヒクルは、習得トライアル(T
1)の25分前に、即ち、スコポラミン投与の5分後に胃管栄養法により投与する。投与体積は、腹腔内投与される化合物で5mL/kg体重、経口投与される化合物で10mL/kgである。化合物での認識スコアおよび優秀学習体の%を決定する。
【0794】
(実施例B13)
PCP処置動物における統合失調症の発症および/または進行を治療する、予防するおよび/または遅延させる化合物の能力を決定するためのin vivoモデルの使用
統合失調症のin vivoモデルを使用して、統合失調症の発症および/または進行を治療する、予防するおよび/または遅延させる本明細書に記載の化合物の能力を決定することができる。
【0795】
統合失調症の発症および/または進行を治療するおよび/または予防するおよび/または遅延させる本明細書に記載の1種または複数の化合物の活性を試験するための例示的な一モデルは、フェンシクリジン(PCP)を使用し、これを、動物(例えば、非霊長類(ラット)または霊長類(サル))に投与して、統合失調症のヒトで見られる機能不全と同様の機能不全をもたらす。Jentschら、1997年、Science277巻:953〜955頁およびPierceyら、1988年、Life Sci. 43(4):375〜385頁)参照。標準的な実験プロトコルをこのモデルか、または他の動物モデルにおいて使用することができる。1つのプロトコルは、PCP誘発多動を含む。
【0796】
適切な供給業者(例えば、Jackson Laboratories(Bar Harbor、Maine)からの雄のマウス(様々な系統、例えば、C57B1/6J)を使用する。マウスは6週齢で受け取る。受け取ったら、マウスに、固有の識別番号を付け(尾にマーク)、マウス4匹/ケージで、OPTIマウス換気ケージに群で収容する。すべての動物を、本研究の残りの間、4匹の群で収容し続ける。すべてのマウスを試験前に少なくとも2週間、このコロニールームに順応させ、続いて、平均8週齢で検査する。順応期間の間、マウスを規則的方式で検査し、飼育し、適正な健康および適切性を保証するために体重を測定する。動物を12/12の明/暗サイクルで維持する。室温は20から23℃の間で、相対湿度は30%から70%の間で維持する。食餌および水は、本研究期間中、自由に摂らせる。各検査で、動物を無作為に処置群にわたって分ける。
【0797】
オープンフィールド(OF)検査により、即ち、ベースラインでの、薬学的作用物質に応答してのマウス運動活動を測定するために、運動行動を評価する。オープンフィールドチャンバーは、水平および垂直活動を測定するための赤外線フォトビーム(16×16×16)により囲まれたプレキシガラス製の四角形の部屋(27.3×27.3×20.3cm;Med Associates Inc.、St Albans、VT)である。オープンフィールドを中心ゾーンと周囲ゾーンに分けて、赤外線フォトビームがフィールドの中心および周囲での活動を測定することができるように、分析を構成する。移動した距離を、マウスが移動した場合の水平ビーム破断から測定し、起立活動は、垂直ビーム破断から測定する。
【0798】
マウス(1処置群当たり10から12匹の動物)を、試験前に少なくとも1時間、実験室の条件に順応させるために、活動実験室に入れる。8匹の動物を各作業単位(run)で試験する。マウスにビヒクル(例えば、10%DMSOまたは5%PEG200および1%Tween80)、本発明の化合物、クロザピン(陽性対照、1mg/kg、腹腔内)を投与し、OFチャンバーに30分間入れ、その後、これらに、水またはPCPを注射し、OFチャンバーに60分間戻す。各OF試験期間終了のときに、OFチャンバーを完全に清浄にする。
【0799】
統合失調症のPCP多動マウスモデル
試験化合物を所望の用量で適切なビヒクル、例えば、5%PEG200、1%Tween80に溶かし、PCP注射の30分前に、経口投与する。クロザピン(1mg/kg)を10%DMSOに溶かし、PCP注射の30分前に腹腔内投与する。PCP(5mg/kg)を無菌注射用食塩水に溶かし、腹腔内投与する。
【0800】
データを分散分析(ANOVA)により、続いて、適切な場合には、これの後にFisher検定と比較して分析する。ベースラインの活動を、PCP注射の前の、試験の初めの30分間に測定する。PCP誘発活動を、PCP注射の後60分間測定する。平均値から2標準偏差より高いか低い統計的域外値は、最終分析から除外する。p<0.05の場合に、作用を有意とみなす。PCPの投与後の全移動距離および全起立を、化合物で処置された群と、ビヒクルおよび陽性対照のクロザピンで処置された群との間で比較する。
【0801】
統合失調症のPCP多動マウスモデル
プロトコルは、上記の通りであるが、但し、処置群は次の通りである:すべての注射が10ml/kgの用量体積である。所望の用量で試験化合物をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)に溶かし、PCP注射の30分前に経口投与する。クロザピン(0.5および1.0mg/kg)を10%DMSOに溶かし、フェンシクリジン(PCP)注射の30分前に腹腔内投与する。PCP(5.0mg/kg)を無菌注射用食塩水に溶かし、腹腔内投与する。移動全距離を決定する。
【0802】
(実施例B14)
アンフェタミン処置された動物における統合失調症の発症および/または進行を治療する、予防するおよび/または遅延させる化合物の能力を決定するためのin vivoモデルの使用
適切な供給業者(例えば、Jackson Laboratories(Bar Harbor、Maine)からの雄のマウス(様々な系統、例えば、C57B1/6J)を使用する。マウスは典型的には、6週齢で受け取る。マウスを試験前に少なくとも2週間、このコロニールームに順応させる。順応期間の間、マウスを規則的な方式で検査し、飼育し、適正な健康および適切性を保証するために体重を測定し、12/12の明/暗サイクルで維持する。室温は20から23℃の間で、相対湿度は30%から70%の間で維持する。食餌および水は、本研究期間中、自由に摂らせる。各検査で、動物を無作為に処置群間に分ける。
【0803】
オープンフィールド(OF)検査を使用して、運動活動を評価する。オープンフィールドチャンバーは、赤外線フォトビーム源(16×16×16)により囲まれたプレキシガラス製の四角形のチャンバー(例えば、27.3×27.3×20.3cm;Med Associates Inc.、St Albans、VT)である。囲いは、オープンフィールドを中心ゾーンと周囲ゾーンとに分けるように構成して、光電池ビームを、OFチャンバーの中心および周囲での活動を測定するように設定する。水平活動(移動距離)および垂直活動(起立)を、連続するビーム破断から測定する。
【0804】
試験日に、動物を、処置開始の少なくとも1時間前に順応のために、実験室に入れる。動物にビヒクル、ハロペリドール(陽性対照、0.1mg/kg 腹腔内)または試験化合物を投与し、OFに入れる。各動物への該当化合物の投与時間を記録する。ベースラインの活動を30分間記録し、その後、マウスにアンフェタミン(4mg/kg)または水を投与し、OFチャンバーに60分間戻す。各オープンフィールド検査期間の終了時点で、OFチャンバーを完全に清浄にする。典型的には、10から12匹のマウスを各群で検査する。試験化合物の投与量は典型的には、0.01mg/kgから60mg/kgの範囲である。
【0805】
データを分散分析(ANOVA)により、続いて、適切な場合には、これの後でFisher検定と比較して分析する。ベースラインの活動を、アンフェタミン注射の前に、試験の初めの30分間測定する。アンフェタミン誘発活動を、アンフェタミン注射の後60分間測定する。平均値から2標準偏差より高いか低い統計的域外値は、最終分析から除外する。p<0.05の場合に、作用を有意とみなす。アンフェタミン投与後の全移動距離および全起立を、化合物で処置された群と、ビヒクルおよび陽性対照のハロペリドールで処置された群との間で比較する。
【0806】
(実施例B15)
統合失調症の発症および/または進行を治療する、予防するおよび/または遅延させる化合物の能力を決定するためのin vivo条件回避反応(CAR)モデルの使用
現在認められているすべての抗精神病薬(定型および非定型)は、ラットにおいて条件回避反応(CAR)行動を選択的に抑制する能力を有することが公知である。この証拠により、CARは、新規化合物の抗精神病活性を評価するための主な試験の1つとなっている。
【0807】
ラット(様々な系統、2カ月齢)をトレーニングして、計算機支援2元活性回避装置(シャトルボックス)内で試験する。このボックスは、開口部7×7cmを含むステンレス鋼製仕切りにより分けられた2個の等サイズのコンパートメントからなる。各コンパートメントは、1cm間隔のステンレス鋼ロッドから作られた感電格子床を備えている。肢へのショックを回避するようにトレーニングされたラットを毎日、シャトルボックスに4分の順応期間で入れて、20から30秒の間で無作為に変動するトライアル間の間隔を開けて、30回のトライアルを続ける。各トライアルは、10秒の刺激光(条件刺激、CS)、続く、ラットがいるコンパートメントに示される光の存在下での10秒の肢ショック(無条件刺激、US)からなる。動物が、肢ショックを受ける前に、そのコンパートメントを離れたら、その応答を回避反応とみなす。ラットが10秒の光期間の間、および10秒の肢ショック+光期間の間に、コンパートメントを変えなかったら、逃避の失敗と記録する。この検査は、5日/週でトレーニングされた動物を必要とする。各トレーニング日に、ラットに、30トライアルからなる1トレーニングセッションを受けさせる。ラットが、少なくとも2回の連続したトレーニングセッションで少なくとも80%の回避動作に達した場合にのみ、試験化合物での処置を開始する。試験化合物を様々な用量および様々な前処置時間で、経口投与する(特異的薬物動態特性に応じて)。
【0808】
抗精神病プロファイルを伴う化合物は、逃避失敗の増加を伴って、または伴わずに、条件回避反応を阻害する。統計分析を、Friedman2元ANOVAを使用して、ウィルコクソンマッチドペア符号付き順位検定に従った順位付けにより行って、各用量の試験化合物を投与されたラットと、ビヒクル対照処置されたラットを検定する。
【0809】
本明細書中上記で詳述された受容体に結合する本発明の化合物の能力を、複数の濃度で評価する。アッセイ結果の例を表6に示す。
【0810】
【表6-1】
[この文献は図面を表示できません]
【0811】
【表6-2】
[この文献は図面を表示できません]
刊行物、特許、特許出願および公開特許出願などの参照文献はすべて、その全体が、参照により本明細書に援用される。
【0812】
本発明を、明瞭な理解のために、説明および実施例により一部詳細に記載したが、ある種の多少の変更および改変が実施されることは、当業者には明らかである。したがって、本明細書および実施例は、本発明の範囲を限定するものとみなされるべきではない。