特許第5680255号(P5680255)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5680255TDDベースの無線通信システムにおけるアップリンク信号送信方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5680255
(24)【登録日】2015年1月16日
(45)【発行日】2015年3月4日
(54)【発明の名称】TDDベースの無線通信システムにおけるアップリンク信号送信方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20150212BHJP
   H04J 11/00 20060101ALI20150212BHJP
   H04J 3/00 20060101ALI20150212BHJP
【FI】
   H04W72/04 136
   H04W72/04 131
   H04J11/00 Z
   H04J3/00 H
【請求項の数】10
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2014-514803(P2014-514803)
(86)(22)【出願日】2012年6月8日
(65)【公表番号】特表2014-520449(P2014-520449A)
(43)【公表日】2014年8月21日
(86)【国際出願番号】KR2012004515
(87)【国際公開番号】WO2012169815
(87)【国際公開日】20121213
【審査請求日】2013年12月4日
(31)【優先権主張番号】61/494,421
(32)【優先日】2011年6月8日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】パク, スン ホ
(72)【発明者】
【氏名】チョン, ジン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム, キ テ
(72)【発明者】
【氏名】キム, ス ナム
(72)【発明者】
【氏名】カン, ジ ウォン
(72)【発明者】
【氏名】イム, ビン チョル
【審査官】 桑江 晃
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2007/119591(WO,A1)
【文献】 特表2010−516164(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/26
H04J 3/00
H04J 11/00
H04W 4/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末のアップリンク信号送信方法において、
第1の基地局からアップリンクサブフレームタイプ情報を受信するステップ;
前記アップリンクサブフレームタイプ情報によって予め決められた複数のサブフレーム構造のうち一つの構造を有するアップリンクサブフレームを構成するステップ;及び、
前記構成したアップリンクサブフレームでアップリンク信号を前記第1の基地局に送信するステップ;を含み、
前記アップリンクサブフレームは、前記第1の基地局と隣接した第2の基地局でダウンリンク制御信号を送信するダウンリンクサブフレームと時間領域で重なるサブフレームであり、前記複数のサブフレーム構造は、参照信号の位置が互いに異なるサブフレーム構造であることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第2の基地局でダウンリンク制御信号を送信するOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルの個数がN(Nは、1以上4以下の自然数)個の場合、前記端末は、前記アップリンクサブフレームの初めのN個のOFDMシンボルで残りのOFDMシンボルの送信電力より低くしてアップリンク信号を送信することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記Nが2の場合、前記アップリンクサブフレームの初めの2個のOFDMシンボルのうちいずれか一つのOFDMシンボル、4番目のOFDMシンボル及び11番目のOFDMシンボルで参照信号を送信することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記Nが3の場合、前記アップリンクサブフレームの初めの3個のOFDMシンボルのうちいずれか一つのOFDMシンボル及び11番目のOFDMシンボルで参照信号を送信することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記Nが3の場合、前記アップリンクサブフレームの初めの3個のOFDMシンボルのうちいずれか一つのOFDMシンボル及び8番目のOFDMシンボルで参照信号を送信することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記Nが4の場合、前記アップリンクサブフレームの4番目、7番目、11番目のOFDMシンボルで参照信号を送信することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記Nが4の場合、前記アップリンクサブフレームの3番目、7番目、11番目のOFDMシンボルで参照信号を送信することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記アップリンクサブフレームタイプ情報は、前記アップリンクサブフレームをスケジューリングするアップリンクグラントを介して受信されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記アップリンクサブフレームタイプ情報は、上位階層信号を介して受信されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
無線信号を送信及び受信するRF(radio frequency)部;及び、
前記RF部と連結されるプロセッサ;を含み、
前記プロセッサは、第1の基地局からアップリンクサブフレームタイプ情報を受信し、前記アップリンクサブフレームタイプ情報によって予め決められた複数のサブフレーム構造のうち一つの構造を有するアップリンクサブフレームを構成し、及び前記構成したアップリンクサブフレームでアップリンク信号を前記第1の基地局に送信し、
前記アップリンクサブフレームは、前記第1の基地局と隣接した第2の基地局でダウンリンク制御信号を送信するダウンリンクサブフレームと時間領域で重なるサブフレームであり、前記複数のサブフレーム構造は、参照信号の位置が互いに異なるサブフレーム構造であることを特徴とする端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信に関し、より詳しくは、TDD(Time Division Duplex)ベースの無線通信システムにおいて、アップリンク信号を送信する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムは、FDD(frequency division duplex)方式又はTDD(time division duplex)方式を使用することができる。FDD方式は、基地局が端末に信号を送信するダウンリンク送信と、端末が基地局に信号を送信するアップリンク送信と、が互いに異なる周波数帯域で実行される方式である。FDD方式は、広い周波数帯域が保障される所で非常に効率的であり、ダウンリンク/アップリンク送信の非対称状況も動的に処理することができる。TDD方式は、ダウンリンク送信とアップリンク送信が同一周波数帯域で互いに異なる時間に実行される方式である。TDD方式は、周波数帯域に制限がある場合にも活用されることができ、VoIP(Voice over internet protocol)などのようなトラフィックを主に使用する場合に有利である。しかし、TDD方式は、RTT(round trip time)の制限のためFDD方式に比べて相対的に小さいセルカバレッジを有し、ダウンリンク/アップリンク送信間のスイッチング時に保護区間(guard period)が要求されるという短所もある。
【0003】
TDD方式を使用するTDDシステムでは多様なダウンリンク/アップリンクサブフレーム設定(以下、サブフレーム設定という)を提供する。サブフレーム設定とは、無線フレーム内で各サブフレームをアップリンクサブフレーム、ダウンリンクサブフレーム、又は特殊(special)サブフレームに設定することを意味する。しかし、TDDシステムの基地局単位ではサブフレーム設定が制限されることができる。例えば、3GPP LTEにおいて、一つのネットワークは、互いに異なるサブフレーム設定を有することができない。即ち、同一ネットワーク内で、複数の基地局の全ては同一サブフレーム設定を有するように制限される。このようなTDDシステムを対称(symmetric)TDDシステムという。対称TDDシステムにおいて、各基地局でのデータ負担影響を考慮しない場合、各セルでのセル間干渉(Inter−cell Interference、ICI)は、一定に現れるようになる。この場合、各基地局は、時間領域で一定のICIを仮定することができ、これによって、目標SINRに対してリンク適応(link−adaptation)、電力制御(power control)などを容易に実行することができる。
【0004】
しかし、最近、前述した制限が無線リソースの効率的活用を阻害し、複数の基地局のデータ負担特性を正確に反映できないため、基地局間に互いに異なるサブフレーム設定を使用することを考慮している。即ち、各基地局は、互いに異なるサブフレーム設定によって同一時間に互いに異なるリンク送受信を実行することができる。このようなTDDシステムを非対称(asymmetric)TDDシステムという。非対称TDDシステムにおいて、特定基地局のセルカバレッジ境界にある端末は、他の基地局又は他の端末が送信する信号により干渉を受けるようになる。特に、ダウンリンク制御チャネルは、システム制御情報を含むという点で特に干渉に敏感である。このような問題を解決するために、サブフレーム内で、他の端末がダウンリンク制御信号を受信する時間区間ではアップリンク信号を送信する端末の送信電力を弱くし、残りの時間区間では送信電力を元通りにする方法がある。しかし、このようにサブフレーム内で送信電力を異なるようにすると、送信信号の位相不連続が発生する問題がある。その結果、端末が送信するアップリンク信号を基地局が正確に受信できない問題がある。
【0005】
したがって、非対称TDDシステムにおいて、干渉問題を解決することができるアップリンク信号送信方法及び装置が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする技術的課題は、TDD(Time Division Duplex)ベースの無線通信システムにおけるアップリンク信号送信方法及び装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一側面において、端末のアップリンク信号送信方法を提供する。前記方法は、第1の基地局からアップリンクサブフレームタイプ情報を受信するステップ;前記アップリンクサブフレームタイプ情報によって予め決められた複数のサブフレーム構造のうち一つの構造を有するアップリンクサブフレームを構成するステップ;及び、前記構成したアップリンクサブフレームでアップリンク信号を前記第1の基地局に送信するステップ;を含み、前記アップリンクサブフレームは、前記第1の基地局と隣接した第2の基地局でダウンリンク制御信号を送信するダウンリンクサブフレームと時間領域で重なるサブフレームであり、前記複数のサブフレーム構造は、参照信号の位置が互いに異なるサブフレーム構造であることを特徴とする。
【0008】
前記第2の基地局でダウンリンク制御信号を送信するOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルの個数がN(Nは、1以上4以下の自然数)個の場合、前記端末は、前記アップリンクサブフレームの初めのN個のOFDMシンボルで残りのOFDMシンボルの送信電力より低くしてアップリンク信号を送信する。
【0009】
前記Nが2の場合、前記アップリンクサブフレームの初めの2個のOFDMシンボルのうちいずれか一つのOFDMシンボル、4番目のOFDMシンボル及び11番目のOFDMシンボルで参照信号を送信する。
【0010】
前記Nが3の場合、前記アップリンクサブフレームの初めの3個のOFDMシンボルのうちいずれか一つのOFDMシンボル及び11番目のOFDMシンボルで参照信号を送信する。
【0011】
前記Nが3の場合、前記アップリンクサブフレームの初めの3個のOFDMシンボルのうちいずれか一つのOFDMシンボル及び8番目のOFDMシンボルで参照信号を送信する。
【0012】
前記Nが4の場合、前記アップリンクサブフレームの4番目、7番目、11番目のOFDMシンボルで参照信号を送信する。
【0013】
前記Nが4の場合、前記アップリンクサブフレームの3番目、7番目、11番目のOFDMシンボルで参照信号を送信する。
【0014】
前記アップリンクサブフレームタイプ情報は、前記アップリンクサブフレームをスケジューリングするアップリンクグラントを介して受信される。
【0015】
前記アップリンクサブフレームタイプ情報は、上位階層信号を介して受信される。
【0016】
他の側面で提供される端末は、無線信号を送信及び受信するRF(radio frequency)部;及び、前記RF部と連結されるプロセッサ;を含み、前記プロセッサは、第1の基地局からアップリンクサブフレームタイプ情報を受信し、前記アップリンクサブフレームタイプ情報によって予め決められた複数のサブフレーム構造のうち一つの構造を有するアップリンクサブフレームを構成し、及び前記構成したアップリンクサブフレームでアップリンク信号を前記第1の基地局に送信し、前記アップリンクサブフレームは、前記第1の基地局と隣接した第2の基地局でダウンリンク制御信号を送信するダウンリンクサブフレームと時間領域で重なるサブフレームであり、前記複数のサブフレーム構造は、参照信号の位置が互いに異なるサブフレーム構造であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
互いに異なるサブフレーム設定を使用するTDD(Time Division Duplex)システムにおいて、基地局が送信するダウンリンク制御信号に対する干渉を緩和することができる。したがって、端末のダウンリンク制御信号受信性能が改善される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】無線フレームの構造を示す。
図2】TDD無線フレームの構造を示す。
図3】一つのダウンリンクスロットに対するリソースグリッド(resource grid)の一例を示す。
図4】ダウンリンクサブフレームの構造を示す。
図5】アップリンクサブフレームの構造を示す。
図6】隣接したセルで互いに異なるUL−DL設定を使用する場合、セル間干渉を例示する。
図7】セルAが干渉を受けるセルであり、セルBが干渉を与えるセルである場合を示す。
図8】セルBが干渉を受けるセルであり、セルAが干渉を与えるセルである場合を示す。
図9】既存のアップリンクサブフレームの構造を示す。
図10】アップリンクサブフレームの1番目のOFDMシンボルが隣接基地局のPDCCH送信OFDMシンボルと重なる場合に適用することができるサブフレームの構造を示す。
図11】アップリンクサブフレームの初めの2個のOFDMシンボルが隣接基地局のPDCCH送信OFDMシンボルと重なる場合を示す。
図12図11のような状況で適用することができるサブフレームの構造を示す。
図13】アップリンクサブフレームの初めの3個のOFDMシンボルが隣接基地局のPDCCH送信OFDMシンボルと重なる場合を示す。
図14図13のような状況で適用することができるサブフレームの構造を示す。
図15】アップリンクサブフレームの2番目のスロットの参照信号位置変更の一例である。
図16】端末に適用されるリソース割当方式がスロットホッピング方式である場合に適用されることができるサブフレーム構造の例を示す。
図17】アップリンクサブフレームの初めの4個のOFDMシンボルが隣接基地局のPDCCH送信OFDMシンボルと重なる場合を示す。
図18図17のような状況で適用することができるサブフレームの構造を示す。
図19】本発明の一実施例に係る端末のアップリンク送信方法を示す。
図20】本発明の実施例が具現される無線機器を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
端末(User Equipment、UE)は、固定されてもよいし、移動性を有してもよく、MS(mobile station)、MT(mobile terminal)、UT(user terminal)、SS(subscriber station)、無線機器(wireless device)、PDA(personal digital assistant)、無線モデム(wireless modem)、携帯機器(handheld device)等、他の用語で呼ばれることもある。
【0020】
基地局は、一般的に端末と通信する固定局(fixed station)を意味し、eNB(evolved−NodeB)、BTS(Base Transceiver System)、アクセスポイント(Access Point)等、他の用語で呼ばれることもある。
【0021】
基地局から端末への通信をダウンリンク(downlink:DL)といい、端末から基地局への通信をアップリンク(uplink:UL)という。基地局及び端末を含む無線通信システムは、TDD(time division duplex)システム又はFDD(frequency division duplex)システムである。TDDシステムは、同一周波数帯域で互いに異なる時間を使用してアップリンク及びダウンリンク送受信を実行する無線通信システムである。FDDシステムは、互いに異なる周波数帯域を使用して同時にアップリンク及びダウンリンク送受信が可能な無線通信システムである。無線通信システムは、無線フレームを使用して通信を実行することができる。
【0022】
図1は、無線フレームの構造を示す。
【0023】
無線フレーム(radio frame)は、10個のサブフレームを含み、一つのサブフレーム(subframe)は、2個の連続的なスロット(slot)を含む。無線フレーム内に含まれるスロットは、0〜19のインデックスが付けられる。一つのサブフレームの送信にかかる時間をTTI(transmission time interval)といい、TTIは、最小スケジューリング単位(minimum scheduling unit)である。例えば、一つのサブフレームの長さは1msであり、一つのスロットの長さは0.5msである。
【0024】
図2は、TDD無線フレームの構造を示す。
【0025】
図2を参照すると、インデックス#1とインデックス#6を有するサブフレームは、スペシャルサブフレーム(special subframe)といい、DwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、GP(Guard Period)、及びUpPTS(Uplink Pilot Time Slot)を含む。DwPTSは、端末での初期セル探索、同期化又はチャネル推定に使われる。UpPTSは、基地局でのチャネル推定と端末のアップリンク送信同期を合わせるときに使われる。GPは、アップリンクとダウンリンクとの間にダウンリンク信号の多重経路遅延によりアップリンクで発生する干渉を除去するための区間である。TDD無線フレームは、RRCメッセージのような上位階層信号に送信されるアップリンク/ダウンリンク設定(uplink/downlink configuration:UL/DL configuration)によって、各サブフレームがダウンリンクサブフレーム、アップリンクサブフレーム又はスペシャルサブフレームに設定される。
【0026】
図3は、一つのダウンリンクスロットに対するリソースグリッド(resource grid)の一例を示す。
【0027】
図3を参照すると、ダウンリンクスロットは、時間領域で複数のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルを含み、周波数領域でNRB個のリソースブロック(RB;Resource Block)を含む。リソースブロックは、リソース割当単位であり、時間領域で一つのスロット、周波数領域で複数の連続する副搬送波(subcarrier)を含む。ダウンリンクスロットに含まれるリソースブロックの数NRBは、セルで設定されるダウンリンク送信帯域幅(bandwidth)NDLに従属する。例えば、LTEシステムにおいて、NRBは、6〜110のうちいずれか一つである。アップリンクスロットの構造も前記ダウンリンクスロットの構造と同じである。
【0028】
リソースグリッド上の各要素(element)をリソース要素(resource element、RE)という。リソースグリッド上のリソース要素は、スロット内のインデックス対(pair)(k,l)により識別されることができる。ここで、k(k=0,...,NRB×12−1)は、周波数領域内の副搬送波インデックスであり、l(l=0,...,6)は、時間領域内のOFDMシンボルインデックスである。
【0029】
図3において、一つのリソースブロックが時間領域で7OFDMシンボル、周波数領域で12副搬送波で構成され、7×12リソース要素を含むことを例示的に記述するが、リソースブロック内のOFDMシンボルの数と副搬送波の数はこれに制限されるものではない。OFDMシンボルの数と副搬送波の数は、CPの長さ、周波数間隔(frequency spacing)などによって多様に変更されることができる。一つのOFDMシンボルで、副搬送波の数は128、256、512、1024、1536、及び2048のうち一つを選定して使用することができる。
【0030】
図4は、ダウンリンクサブフレームの構造を示す。
【0031】
図4を参照すると、DL(downlink)サブフレームは、時間領域で制御領域(control region)とデータ領域(data region)とに分けられる。制御領域は、サブフレーム内の第1のスロットの前方部の最大4個のOFDMシンボルを含むが、制御領域に含まれるOFDMシンボルの個数は変わることができる。制御領域にはPDCCH(physical downlink control channel)及び他の制御チャネルが割り当てられ、データ領域にはPDSCH(physical downlink shared channel)が割り当てられる。
【0032】
制御領域ではPCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid−ARQ Indicator Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)のような制御チャネルが送信される。
【0033】
サブフレームの1番目のOFDMシンボルで送信されるPCFICHは、サブフレーム内で制御チャネルの送信に使われるOFDMシンボルの数(即ち、制御領域の時間の大きさ)に対するCFI(control format indicator)を伝送する。まず、端末は、PCFICH上にCFIを受信した後、PDCCHをモニタリングする。PDCCHと違って、PCFICHは、ブラインドデコーディングを使用せず、サブフレームの固定されたPCFICHリソースを介して送信される。
【0034】
PHICHは、アップリンクHARQ(hybrid automatic repeat request)のためのACK(positive−acknowledgement)/NACK(negative−acknowledgement)信号を伝送する。端末により送信されるPUSCH(physical uplink shared channel)上のUL(uplink)データに対するACK/NACK信号は、PHICH上に送信される。
【0035】
PDCCHを介して送信される制御情報をダウンリンク制御情報(downlink control information、DCI)という。DCIは、PDSCHのリソース割当(これをDLグラント(downlink grant)とも呼ぶ)、PUSCHのリソース割当(これをULグラント(uplink grant)とも呼ぶ)、任意のUEグループ内の個別UEに対する送信パワー制御命令の集合及び/又はVoIP(Voice over Internet Protocol)の活性化を含むことができる。
【0036】
図5は、アップリンクサブフレームの構造を示す。
【0037】
図5を参照すると、アップリンクサブフレームは、周波数領域で、アップリンク制御情報を伝送するPUCCH(Physical Uplink Control Channel)が割り当てられる制御領域(region)と、ユーザデータを伝送するPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)が割り当てられるデータ領域と、に分けられる。
【0038】
PUCCHは、サブフレームでRB対(pair)で割当される。RB対に属するRBは、第1のスロットと第2のスロットの各々で互いに異なる副搬送波を占める。RB対は、同一リソースブロックインデックスmを有する。
【0039】
PUSCHではユーザデータ及び/又はアップリンク制御情報が送信される。
【0040】
以下、非対称TDDシステム(asymmetric TDD system)に対して説明する。
【0041】
TDDでは一つの無線フレームにDL(downlink)サブフレームとUL(Uplink)サブフレームが共存する。表1は、無線フレームのUL−DL設定(UL−DL configuration)の一例を示す。
【0042】
【表1】
【0043】
表1において、‘D’はDLサブフレームを示し、‘U’はULサブフレームを示し、‘S’はスペシャルサブフレームを示す。基地局からUL−DL設定を受信すると、端末は、無線フレームで各サブフレームがDLサブフレームであるか又はULサブフレームであるかを知ることができる。以下、UL−DL設定N(Nは、0〜6のうちいずれか一つ)は、前記表1を参照することができる。
【0044】
従来、TDD方式を使用するTDDシステムでは、一つのネットワークを構成する複数の基地局(又は、複数のセル)で同一UL−DL設定を使用した。しかし、今後、同一ネットワークを構成する複数の基地局が互いに異なるUL−DL設定を使用することをサポートすることができる。この場合、例えば、第1の基地局は、第1のサブフレームをDLサブフレームとして使用し、第2の基地局は、第1のサブフレームをULサブフレームとして使用するといったように、送信方向が異なる場合が発生することができる。
【0045】
図6は、隣接したセルで互いに異なるUL−DL設定を使用する場合、セル間干渉を例示する。
【0046】
セルAとセルBは、互いに隣接したセルであり、互いに異なるUL−DL設定を使用する。セルAの端末を第1の端末であり、セルBの端末を第2の端末であると仮定する。図6(a)を参照すると、セルAのサブフレーム61は、DLサブフレームに設定された状態であり、セルBのサブフレーム62は、ULサブフレームに設定された状態である。この場合、セルBのサブフレーム62で第2の端末がアップリンク信号を送信すると、セルAのサブフレーム61でダウンリンク信号を受信する第1の端末が干渉を受けるようになる。即ち、セルAは、干渉を受けるセル(victim cell)であり、セルBは、干渉を与えるセル(interfering cell)がなる。
【0047】
または、図6(b)を参照すると、セルAのサブフレーム63は、DLサブフレームに設定された状態であり、セルBのサブフレーム64は、ULサブフレームに設定された状態である。この場合、セルAのサブフレーム63で送信されたダウンリンク信号は、セルBのサブフレーム64で送信されたアップリンク信号に干渉を与えるようになる。
【0048】
図6(a)及び図6(b)において、各セルが受ける干渉量を、干渉を受けるセルと干渉を与えるセルとの関係で具体的に説明する。
【0049】
図7は、セルAが干渉を受けるセルであり、セルBが干渉を与えるセルである場合を示す。
【0050】
図7を参照すると、セルAにおいて、サブフレーム区間71、72はDLサブフレームであり、サブフレーム区間73はULサブフレームである。セルBにおいて、サブフレーム区間71はDLサブフレームであり、サブフレーム区間72、73はULサブフレームである。この場合、サブフレーム区間71は、セルA、セルBで同一にダウンリンク送信を実行し、このように送信方向が同じであるサブフレーム区間を同種サブフレーム(homogeneous subframe)という。送信方向が同一にダウンリンク送信の場合、ダウンリンク同種サブフレーム(例えば、71)といい、同一にアップリンク送信の場合、アップリンク同種サブフレーム(例えば、73)という。サブフレーム区間72は、各セルの送信方向が異なり、このようなサブフレーム区間を異種サブフレーム(heterogeneous subframe)という。干渉を受けるセルではダウンリンク送信を実行し、干渉を与えるセルではアップリンク送信を実行する場合、ダウンリンク異種サブフレームといい、干渉を受けるセルではアップリンク送信を実行し、干渉を与えるセルではダウンリンク送信を実行する場合、アップリンク異種サブフレームという。
【0051】
セルAの第1の端末77は、サブフレーム区間71で、セルBの第2の基地局80のダウンリンク送信によりセル間干渉(ICI)を受けるようになり、サブフレーム区間72で、セルBの第2の端末78が送信するアップリンク信号によりセル間干渉を受けるようになる。即ち、セルAのサブフレーム区間71、72の両方は、ダウンリンクサブフレームで構成されているが、互いに異なる特性を有するセル間干渉を受けるようになる。特に、サブフレーム区間72でのセル間干渉は、第2の端末78との距離が近い場合、さらに強い干渉として作用されることができる。
【0052】
図8は、セルBが干渉を受けるセルであり、セルAが干渉を与えるセルである場合を示す。
【0053】
図8を参照すると、図7と反対に、セルBが干渉を受けるセルであり、セルAが干渉を与えるセルである。セルBに属する第2の端末78に対するダウンリンク送信は、サブフレーム区間71で実行される。このとき、セルAに属する第1の端末77に対するダウンリンク送信もサブフレーム区間71で実行される。したがって、既存TDDシステムと同様にセル間干渉を仮定することができる。
【0054】
セルBに属する第2の端末78のアップリンク送信は、サブフレーム区間72、73で実行される。一方、セルAに属する第1の端末77のアップリンク送信は、サブフレーム区間73でのみ実行される。この場合、セルBのサブフレーム区間72、73の両方は、アップリンクサブフレームで構成されているが、互いに異なる特性を有するセル間干渉を受けるようになる。端末は、NI(noise and interference)に基づいて電力制御を実行し、このようにセル間干渉が異なる場合、電力制御性能を保障することができない。
【0055】
前述したような非対称TDDシステムの場合、隣接したセルで同一送信方向を有する同種サブフレームでも干渉が発生するが、隣接したセルで互いに異なる送信方向を有する異種サブフレームでも干渉が発生する。特に、異種サブフレームでのセル間干渉は、データ受信性能劣化に非常に重要な要素である。その理由は、異種サブフレームでは特定端末がデータ受信に非常に大きい影響を及ぼすダウンリンク制御信号を受信すべき場合が発生するためである。
【0056】
異種サブフレームでセル間干渉問題を解決するための一つの解決方法は、アップリンク信号を送信する端末が適切な電力制御を実行することで、セル間干渉を緩和させることである。例えば、第1の端末にはダウンリンクサブフレーム、第2の端末にはアップリンクサブフレームに設定された特定サブフレームを仮定する。前記特定サブフレームで、第1の端末がダウンリンク制御信号を受信する複数のOFDMシンボルで、第2の端末は、送信電力を低くし、又はゼロ(zero)電力を割り当ててPUSCHを送信することによって第1の端末に対するセル間干渉を低くすることができる。結果的に、第2の端末は、一つのサブフレーム内で、一部のOFDMシンボルでは低い送信電力でPUSCH/PUCCHを送信し、残りのOFDMシンボルでは元来の送信電力でPUSCH/PUCCHを送信する。
【0057】
しかし、このように連続された時間領域で送信電力を変化させることは、チャネル位相の不連続を引き起こすことができる。一般的に、端末は、費用問題のため、線形電力増幅器と非線形電力増幅器のうち、性能が低いが費用が低廉な非線形電力増幅器を多く使用する。非線形電力増幅器の場合、連続された時間領域でアップリンク送信電力を変化させると、位相の不連続を伴うようになる。
【0058】
したがって、前記解決方法は、第2の端末のアップリンク信号送信に影響を及ぼす。即ち、基地局は、第2の端末のアップリンク信号を正確に受信/デコーディングしにくい問題が発生する。
【0059】
このような問題を解決するために、本発明ではアップリンク異種サブフレームで新たなサブフレーム構造を使用してアップリンク信号を送信する方法及びこのような方法を使用する端末を提案する。
【0060】
まず、既存のアップリンクサブフレーム構造を説明する。
【0061】
図9は、既存のアップリンクサブフレームの構造を示す。
【0062】
図9を参照すると、アップリンクサブフレームは、ノーマルCP(cyclic prefix)で7個のOFDMシンボルを含むスロット2個で構成される。各スロットの4番目のOFDMシンボルではアップリンク信号復調のための端末特定的参照信号(以下、参照信号と略称)が送信される(参照信号は、基地局と端末が互いに予め知っている信号である)。即ち、サブフレームの4番目、11番目のOFDMシンボルでは参照信号が送信される。基地局は、参照信号を利用し、スロット単位又はサブフレーム単位にチャネル推定を実行し、データ復調を実行することができる。
【0063】
アップリンクサブフレームがアップリンク異種サブフレームの場合、アップリンクサブフレームの最初の特定個数のOFDMシンボル(最大4個)では他の端末のダウンリンク制御信号受信に及ぼす干渉を緩和するために送信電力を低くし、又はゼロ(zero)電力を割り当てる。
【0064】
このように、アップリンクサブフレーム内又はアップリンクスロット内で互いに異なる送信電力を割り当てるべき場合、即ち、他の基地局がダウンリンク制御信号を送信する複数のOFDMシンボルと重なる部分が発生するアップリンクサブフレームは、アップリンクチャネル推定及び/データ復調のために新たなサブフレーム構造を使用することができる。
【0065】
図10は、アップリンクサブフレームの1番目のOFDMシンボルが隣接基地局のPDCCH送信OFDMシンボルと重なる場合に適用することができるサブフレームの構造を示す。
【0066】
図10を参照すると、アップリンクサブフレームの初めの一個のOFDMシンボルのみが隣接基地局のPDCCH領域と重なる場合、端末は、前記初めの一個のOFDMシンボルの送信電力をゼロ(zero)で割り当て、残りのOFDMシンボルでは元来の送信電力でアップリンク信号を送信する。即ち、既存のアップリンクサブフレーム構造を同一に使用し、隣接基地局のPDCCH領域と重なるOFDMシンボルはミューティング(muting)して送信する。重なる領域が一つのOFDMシンボルの場合、重なる領域に別途の参照信号を挿入することがSC−FDMA特性上容易でないためである。
【0067】
図11は、アップリンクサブフレームの初めの2個のOFDMシンボルが隣接基地局のPDCCH送信OFDMシンボルと重なる場合を示し、図12は、図11のような状況で適用することができるサブフレームの構造を示す。
【0068】
図11を参照すると、アップリンクサブフレームの初めの2個のOFDMシンボルは、隣接基地局がPDCCHを送信する領域と重なる。図11において、PUSCH領域のうち、111で表示された領域は、STBC(space time block coding)のように対で副搬送波を割り当てることができる領域を示す。
【0069】
図11のような状況で、図12に示したように、重なる領域に一つの参照信号をさらに割り当てる。即ち、アップリンクサブフレームの1番目のOFDMシンボル又は2番目のOFDMシンボルに、PUSCHに対するチャネル推定及びデータ復調のために、追加的な参照信号123を挿入する。
【0070】
図12において、122で表示した領域ではFSTD(frequency selection transmit diversity)、ビーム形成(beamforming)、アンテナ選択(antenna selection)などのようなMIMO(multi input multi output)技法を利用することができる。また、121で表示した領域ではSTBCのように対で副搬送波を割り当てることができる。
【0071】
図12のようなサブフレーム構造を使用して端末がアップリンク信号を送信する場合、基地局は、隣接基地局のPDCCH領域と重なるPUSCHに対して追加的な参照信号123を利用して別途のチャネル推定及びデータ復調が可能であり、その以外の領域では既存の参照信号124を利用してチャネル推定及びデータ復調が可能である。
【0072】
図13は、アップリンクサブフレームの初めの3個のOFDMシンボルが隣接基地局のPDCCH送信OFDMシンボルと重なる場合を示し、図14は、図13のような状況で適用することができるサブフレームの構造を示す。
【0073】
図13のように3個のOFDMシンボルがPDCCH送信領域と重なる場合、重なる領域131内の1番目又は2番目のOFDMシンボルに追加的な参照信号を挿入すると、重なる領域131で送信されるPUSCHの性能は確保されることができるが、残りの領域で送信ダイバーシティ(transmit diversity)を使用すると、送信ダイバーシティ性能が落ちるという短所がある。
【0074】
したがって、図14(a)又は図14(b)のように、追加的な参照信号を挿入せずにサブフレーム内の1番目のスロットの既存参照信号の位置を変更することができる。即ち、既存アップリンクサブフレーム構造では1番目のスロットの参照信号が4番目のOFDMシンボルに位置したが、本実施例ではアップリンクサブフレームの1番目のスロットに位置する参照信号の位置を、隣接基地局のPDCCH送信領域に該当する3個のOFDMシンボルのうち一つのOFDMシンボルに移動させる。
【0075】
この場合、アップリンクサブフレームの初めの3個のOFDMシンボルを除いた残りの領域で高速の端末に対するチャネル推定/データ復調性能は多少劣化されることができるが、追加的な参照信号オーバーヘッド無くリソース割当効率を維持することができるという長所がある。
【0076】
図14において、アップリンクサブフレームの1番目のスロットでの参照信号位置のみを変更したが、これに制限されるものではない。即ち、2番目のスロットでの参照信号位置も変更することができる。
【0077】
図15は、アップリンクサブフレームの2番目のスロットの参照信号位置変更の一例である。
【0078】
図15を参照すると、アップリンクサブフレームの1番目のスロットの参照信号が隣接基地局のPDCCH領域に該当するOFDMシンボルのうち一つに位置すると同時に、2番目のスロットの参照信号が2番目のスロットの4番目のOFDMシンボルでなく、1番目のOFDMシンボルに位置する。
【0079】
図14及び図15で例示したアップリンクサブフレーム構造は、基地局がサブフレーム単位にチャネル推定/データ復調を実行する場合に適用することができる。もし、端末に適用されるリソース割当方式がスロット単位にホッピングされる場合、1番目のスロットで隣接基地局のPDCCH送信領域と重ならない領域のデータ復調が難しい。
【0080】
このような問題を解決するために、下記のようなサブフレーム構造を利用することができる。
【0081】
図16は、端末に適用されるリソース割当方式がスロットホッピング方式である場合に適用されることができるサブフレーム構造の例を示す。
【0082】
図16を参照すると、1番目のスロットで3番目のOFDMシンボル及び7番目のOFDMシンボルに参照信号を挿入する。即ち、1番目のスロットで隣接基地局のPDCCH送信領域と重なる領域に一つの参照信号を挿入し、1番目のスロットの残りの領域に一つの参照信号を挿入してデータ復調及びチャネル推定性能を保障する。
【0083】
図17は、アップリンクサブフレームの初めの4個のOFDMシンボルが隣接基地局のPDCCH送信OFDMシンボルと重なる場合を示し、図18は、図17のような状況で適用することができるサブフレームの構造を示す。
【0084】
図17のように、アップリンクサブフレームの初めの4個のOFDMシンボルが隣接基地局のPDCCH送信OFDMシンボルと重なる場合、重ならない領域で送信ダイバーシティを利用する時、シンボルの対単位にリソース割当が行われることができないため、性能劣化が発生することができる。また、スロット単位にリソース割当をする場合、1番目のスロットでチャネル推定及びデータ復調が難しいという短所が発生することができる。したがって、1番目のスロットでPDCCH送信領域と重ならないOFDMシンボルのデータ復調及びチャネル推定のために追加的な参照信号を挿入することができる。即ち、図18のように、1番目のスロットの4番目のOFDMシンボル外に7番目のOFDMシンボルに追加に参照信号を挿入することができる。この場合、シンボルの対単位にリソース割当が可能であり、スロット単位のリソース割当時にもチャネル推定及びデータ復調が可能である。
【0085】
図9図18を参照して説明した方法において、隣接基地局のPDCCH送信領域を構成するOFDMシンボル数は、N(Nは、1以上の自然数)個の隣接した基地局でPDCCHを送信するために割り当てるOFDMシンボルの最大個数と同じ又は多い。そして、本発明で提案したサブフレーム構造で、参照信号が割り当てられるOFDMシンボルを除いたOFDMシンボルではSTBC外に任意のMIMO送信ダイバーシティ技法が使われることができる。
【0086】
図19は、本発明の一実施例に係る端末のアップリンク送信方法を示す。
【0087】
図19を参照すると、基地局は、端末にアップリンクサブフレームタイプ情報を送信する(S110)。アップリンクサブフレームタイプ情報は、図9図18を参照して説明したサブフレーム構造のうち、いずれのサブフレーム構造を使用するかを指示する情報である。複数のサブフレーム構造は、参照信号の位置が互いに異なるサブフレーム構造である。アップリンクサブフレームタイプ情報は、ULグラントに含まれて送信され、又はRRCメッセージのような上位階層信号を介して送信されることができる。上位階層信号を介して送信される場合、複数のアップリンクサブフレームに対するアップリンクサブフレームタイプ情報が一回的RRCメッセージ情報送信により伝達されることができる。例えば、基地局は、ビットマップ形式で複数のサブフレームに対して何タイプのサブフレーム構造を使用するかを知らせることができる。
【0088】
基地局は、複数の隣接基地局とUL/DL設定が異なって異種アップリンクサブフレームが発生する場合のように、一つのサブフレーム内で端末の送信電力が変わるべき場合にアップリンクサブフレームタイプ情報を送信することができる。
【0089】
端末は、アップリンクサブフレームタイプ情報によってアップリンクサブフレームを構成した後(S120)、構成されたアップリンクサブフレーム構造によってアップリンク信号を送信する(S130)。
【0090】
前述した方法によると、同一時間区間で互いに異なる送信方向を有する非対称TDDシステムにおいて、隣接基地局のダウンリンク制御信号送信に及ぼす干渉を緩和すると共に、端末のアップリンク信号を信頼性のあるようにすることができる。
【0091】
図20は、本発明の実施例が具現される無線機器を示すブロック図である。
【0092】
基地局100は、プロセッサ(processor)110、メモリ(memory)120、及びRF部(RF(radio frequency) unit)130を含む。プロセッサ110は、提案された機能、過程及び/又は方法を具現する。例えば、プロセッサ110は、端末にアップリンクサブフレームタイプ情報をULグラントのような物理階層信号又はRRCメッセージのような上位階層信号を介して送信することができる。また、アップリンクサブフレームタイプ情報で指示したサブフレーム構造によるPUSCHを端末から受信してデコーディングすることができる。メモリ120は、プロセッサ110と連結され、プロセッサ110を駆動するための多様な情報を格納する。RF部130は、プロセッサ110と連結され、無線信号を送信及び/又は受信する。
【0093】
端末200は、プロセッサ210、メモリ220、及びRF部230を含む。プロセッサ210は、提案された機能、過程及び/又は方法を具現する。例えば、プロセッサ210は、基地局からアップリンクサブフレームタイプ情報を受信し、アップリンクサブフレームタイプ情報によって予め決められた複数のサブフレーム構造のうち一つの構造を有するアップリンクサブフレームを構成する。サブフレーム構造に対しては図9図18を参照して説明した。プロセッサ210は、構成したアップリンクサブフレームでアップリンク信号を基地局に送信する。前述したように、前記アップリンクサブフレームは、隣接した基地局でダウンリンク制御信号を送信するダウンリンクサブフレームと時間領域で重なるサブフレームのように、端末が一つのサブフレーム内で送信電力を異にしてアップリンク信号を送信すべきサブフレームである。メモリ220は、プロセッサ210と連結され、プロセッサ210を駆動するための多様な情報を格納する。RF部230は、プロセッサ210と連結され、無線信号を送信及び/又は受信する。
【0094】
プロセッサ110、210は、ASIC(application−specific integrated circuit)、他のチップセット、論理回路、データ処理装置及び/又はベースバンド信号及び無線信号を相互変換する変換器を含むことができる。メモリ120、220は、ROM(read−only memory)、RAM(random access memory)、フラッシュメモリ、メモリカード、格納媒体及び/又は他の格納装置を含むことができる。RF部130、230は、無線信号を送信及び/又は受信する一つ以上のアンテナを含むことができる。実施例がソフトウェアで具現される時、前述した技法は前述した機能を遂行するモジュール(過程、機能など)で具現されることができる。モジュールは、メモリ120、220に格納され、プロセッサ110、210により実行されることができる。メモリ120、220は、プロセッサ110、210の内部又は外部にあり、よく知られた多様な手段によりプロセッサ110、210と連結されることができる。
【0095】
以上、本発明に対して実施例を参照して説明したが、該当技術分野の通常の知識を有した者は、本発明の技術的思想及び領域から外れない範囲内で本発明を多様に修正及び変更させて実施可能であることを理解することができる。したがって、本発明は、前述した実施例に限定されずに、特許請求の範囲内の全ての実施例を含む。
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
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