特許第5682014号(P5682014)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5682014
(24)【登録日】2015年1月23日
(45)【発行日】2015年3月11日
(54)【発明の名称】着色角氷製造装置
(51)【国際特許分類】
   F25C 1/00 20060101AFI20150219BHJP
   F25C 1/22 20060101ALI20150219BHJP
【FI】
   F25C1/00 B
   F25C1/22 301B
【請求項の数】20
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-513504(P2012-513504)
(86)(22)【出願日】2010年6月1日
(65)【公表番号】特表2012-529001(P2012-529001A)
(43)【公表日】2012年11月15日
(86)【国際出願番号】EP2010003305
(87)【国際公開番号】WO2010139448
(87)【国際公開日】20101209
【審査請求日】2013年5月28日
(31)【優先権主張番号】09007451.9
(32)【優先日】2009年6月5日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】511295678
【氏名又は名称】エコクロマ エイジー
(74)【代理人】
【識別番号】100068618
【弁理士】
【氏名又は名称】萼 経夫
(74)【代理人】
【識別番号】100104145
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 嘉夫
(74)【代理人】
【識別番号】100109690
【弁理士】
【氏名又は名称】小野塚 薫
(74)【代理人】
【識別番号】100135035
【弁理士】
【氏名又は名称】田上 明夫
(74)【代理人】
【識別番号】100131266
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼ 昌宏
(72)【発明者】
【氏名】ルーゲリス,ジェス・エドワード
【審査官】 松井 裕典
(56)【参考文献】
【文献】 特表2006−519973(JP,A)
【文献】 特開2002−364952(JP,A)
【文献】 特開平11−211296(JP,A)
【文献】 特開2006−250448(JP,A)
【文献】 特開平11−290841(JP,A)
【文献】 特開平10−267483(JP,A)
【文献】 特開平11−104619(JP,A)
【文献】 特開2003−312793(JP,A)
【文献】 国際公開第2004/081467(WO,A2)
【文献】 米国特許第6513337(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25C 1/00−5/00
B67D 1/00−3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水設備への連結部(10);
加熱手段(20);
注水口(52、52'、52'')及び着色水を排出する排水口(54、54'、54'')を有する、着色剤を受容するための二つ以上の色素受容体(50、50'、50'')からなるアレイ;及び
前記色素受容体(50、50'、50")の前記排水口(54、54'、54'')の少なくとも一つに連結された、着色角氷(100、100'、100'')を製造するための少なくとも一つの冷凍手段(70、70'、70'')、
を有する前記着色角氷(100、100'、100")を製造する装置であって、
前記加熱手段(20)は、前記加熱手段(20)に水を供給する前記給水設備への連結部(10)に連結され、前記色素受容体(50、50'、50")に温水を供給する前記色素受容体(50、50'、50")の前記注水口(52、52'、52")の各々に連結された、温水を排出する排水口(22)を有し、
前記装置は、前記冷却手段(30)に水を供給する前記給水設備への連結部(10)に連結された冷却手段(30)と、前記冷凍手段(70、70'、70")に連結された冷却水を排出する排水口(34)と、を有することを特徴とする装置。
【請求項2】
前記加熱手段(20)は、加熱タンク(27)を有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記冷却手段(30)は、冷却タンク(37)を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記冷却手段(30)の注水口(32)は、前記加熱手段(20)の排水口(22)に連結されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
前記加熱手段(20)から色素受容体(50、50'、50'')へ、前記冷却手段(30)から前記冷凍手段(70、70'、70'')へ、及び/又は前記加熱手段(20)から前記冷却手段(30)へ、送水する少なくとも一つの送水ポンプ(40、43、46)をさらに有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の装置。
【請求項6】
二つ以上の前記冷凍手段(70、70'、70")からなるアレイを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の装置。
【請求項7】
前記冷凍手段(70、70'、70")は、前記色素受容体(50、50'、50")の少なくとも二つの前記排水口(54、54'、54")に連結されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の装置。
【請求項8】
前記冷凍手段(70、70'、70")は、少なくとも一つの冷凍チャンバー(72、72'、72'')、又は二つ以上の冷凍チャンバー(72、72'、72")からなるアレイを有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の装置。
【請求項9】
着色水を冷却水と混合する少なくとも一つの混合手段(60、60'、60'')、又は二つ以上の混合手段(60、60'、60")からなるアレイをさらに有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
前記混合手段(60、60'、60'')は冷凍チャンバー(72、72'、72")内に配置されることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記冷凍手段(70、70'、70")は、前記角氷(100、100'、100")を製造するために冷却され、冷凍素子(74、74'、74")から前記角氷(100、100'、100")を排出するために加熱される、少なくとも一つの前記冷凍素子(74、74'、74")を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の装置。
【請求項12】
少なくとも一つの前記冷凍素子(74、74'、74")は冷凍チャンバー(72、72'、72")の外部でも可動型であることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記冷凍手段(70、70'、70'')に連結された、冷却着色水を貯蔵する少なくとも一つの貯水手段(90、90'、90'')をさらに有することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の装置。
【請求項14】
前記着色角氷(100、100'、100")を貯蔵する少なくとも一つの貯氷手段(80、80'、80'')をさらに有することを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の装置。
【請求項15】
前記給水設備への連結部(10)と前記加熱手段(20)との間に配置された水フィルター(15)をさらに有することを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の装置。
【請求項16】
前記給水設備(10)、前記加熱手段(20)、前記色素受容体(50、50'、50'')、前記冷凍手段(70、70'、70")、又は前記冷却手段(30)、及び前記送水ポンプ(40、43、46)、前記混合手段(60、60'、60'')、前記冷凍素子(74、74'、74")、前記貯水手段(90、90'、90")、又は前記貯氷手段(80、80'、80")を制御するためのマイクロプロセッサ制御型の制御装置(110)をさらに有することを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の装置。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれかに記載の装置を操作する方法であって、
冷水が加熱手段(20)に供給され、70℃以上に加熱されることにより温水を製造し;
温水の最初の半量は少なくとも一つの色素受容体(50、50'、50")に供給され、着色剤と接触させて着色水を製造し;
残り半量の温水は冷却手段(30)に供給され、10℃以下の温度に冷却して冷却水を製造し;
前記少なくとも一つの色素受容体(50、50'、50'')からの着色水を冷却水と混合し、冷凍手段(70、70'、70'')に供給して着色角氷(100、100'、100")を製造することを特徴とする方法。
【請求項18】
前記着色剤は、赤キャベツ、ビートの根、レモン、黒スグリ、赤スグリ、イチゴ、ブラックベリー、ブルーベリー、クランベリー、及びサフランからなる群から選択される、一色以上の植物素材を乾燥させて得られた食品グレード着色剤であることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
少なくとも二色の異なる着色水を連続して前記冷凍手段(70、70'、70'')に供給し、二色又は多色角氷(100、100'、100")を製造することを特徴とする請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
透明又は曇った無色の氷の層に覆われた単色又は多色の芯を有する角氷(100、100'、100")が製造され、前記無色層を得るため、前記冷凍手段(70、70'、70'')には前記冷却手段(30)からのみ水が供給されることを特徴とする請求項17又は18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着色角氷を製造する装置及び前記装置の操作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、角氷は飲料品産業で、主に飲料品を冷却するのに幅広く利用されている。家庭では、角氷は製氷皿を水で満たし、冷凍庫に入れて製造される。最近の家庭用冷凍庫は、角氷を自動的に製造し容器に貯蔵し、その容器から直接グラスに氷を入れることができる製氷機付きのものが多い。角氷は商業的に生産され、大量に販売されることもあり、そのような角氷は円筒形で中心に孔のあることが多い。
【0003】
家庭用及び商業用製氷機は、例えば、特許文献1及び特許文献2に記載されている。
【0004】
単なる冷却効果に加えて、美観を向上させるため、様々な色や形の角氷を製造することもできる。この点に関して、特許文献3は、着色剤を添加し前処理された水と混合した後、冷凍させる着色角氷の製造方法を記載している。
【0005】
特許文献4は、様々な形状の着色角氷を製造するシステムを開示している。制御装置により、選択された色素が染料貯蔵器から混合チャンバーに分注され、水と混合されて冷却される。その後、着色水は製氷皿に供給され様々な形状の角氷が製造される。
【0006】
特許文献5は、着色及び/又は特別な形状の角氷を製造する製氷装置に関する。前記装置は、送水手段、前記水に着色する着色ステーション、着色ブロックアイスを製造する冷凍ステーション、及び着色氷を有する貯蔵手段を有する。この製氷装置は、異なる色の角氷の同時製造を可能とする。着色剤と、必要に応じて各々加熱手段を有する複数の着色ステーションからなるアレイに水を注入し、得られた着色水を冷凍ステーションからなるアレイに供給し、そこで角氷が製造される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】英国特許第1,498,205号
【特許文献2】英国特許第2,387,896号
【特許文献3】国際公開第2000/17589号公報
【特許文献4】米国特許第6,513,337号
【特許文献5】国際公開第2004/081467号公報
【発明の概要】
【0008】
本発明は、着色角氷、特に、2色以上の異なる色の角氷を簡便、効率的、及び安価に製造する装置を提供することを課題とする。
【0009】
この課題は請求項1に記載の装置と、請求項17に記載の前記装置を操作する方法により達成される。さらに好ましい態様は従属請求項の主旨となる。
【0010】
本発明の装置は、給水設備への連結部、加熱手段、冷却手段、二つ以上の色素受容体からなるアレイ、及び少なくとも一つの着色角氷を製造する冷凍手段を有する。前記加熱手段は、前記加熱手段に水を供給し、温水を排出する排水口を有する給水設備への連結部に連結している。二つ以上の色素受容体は着色剤を受容し、各受容体は注水口と着色水を排出する排水口を有する。前記加熱手段の排水口は色素受容体の各注水口に連結され、色素受容体に温水を供給する。前記冷却手段は、前記冷却手段に水を供給する給水設備への連結部に連結されており、冷却水を排出する排水口を有する。前記少なくとも一つの冷凍手段は、前記冷却手段の排水口と、色素受容体の少なくとも一つの排水口とに連結される。
【0011】
本願において、「連結されている」とされる装置の二つの構成要素は直接的又は間接的に連結されていればよく、その連結により水及び/又は氷を移動させることができる。間接的に連結されている場合、一つ又は複数個の中間的構成要素が二つの連結された構成要素の間に配置されていてもよく、水又は氷は一つの構成要素からもう一方の構成要素へその中間的構成要素を介して移動する。
【0012】
本発明の装置により、着色角氷を非常に効果的に製造することができる。少なくとも一部の供給水は集中加熱手段により加熱され、二つ以上の着色手段に温水が供給されることにより、染色性を顕著に向上させることができる。このため、本発明の装置は、各色別々の加熱手段ではなく、単一の集中加熱手段を有する。それにより、加熱及び着色は特許文献5に記載の製氷装置(各色素受容体用の別々の加熱手段を設けることにより、設備の調達及びエネルギーコストが増加し、各色素受容体の断熱処理が必要になる)と比較して実質的により効果的となる。さらに、表面を介しての周囲への熱伝導が単一の体積の水の場合比例的に減少するため、単一の大体積の水を加熱するほうが、複数個の別個の小体積の水を加熱するよりも、エネルギー的により好ましい。さらに、本発明によれば、前記加熱手段は純水とのみ接触する。しかしながら、特許文献5の加熱手段は着色水と接触するため、より着色されやすく、更なる洗浄コストを発生させる。
【0013】
前記冷却手段において、水は実際の冷凍工程の前に集中的に冷却されるので、冷凍手段が必要とするエネルギーと冷凍時間は最小限に抑えられる。さらに、表面を介しての周囲からの熱伝導が単一の体積の水の場合比例的に減少するため、単一の大体積の水を冷却するほうが、別個の小量の水を冷却するよりも、エネルギー的により好ましい。
【0014】
本発明の装置が連結される給水設備は、典型的には冷水給水設備であり、好ましくは公共給水設備である。
【0015】
前記加熱手段は、水を45℃以上、好ましくは70℃以上、より好ましくは90℃以上まで加熱することができる。さらに、前記加熱手段は洗浄及び消毒手段としても機能する。好ましい態様において、前記加熱手段は、加熱タンクを有する。加熱タンクは、給水設備から供給された一定量の冷水を蓄積し、所望の温度に加熱し、必要に応じて、加熱タンクに貯蔵することができる。加熱タンクは、周囲への熱損失を避けるために断熱されていることが好ましい。
【0016】
前記冷却手段により、水は典型的には30℃未満、好ましくは10℃未満、より好ましくは5℃未満に冷却される。好ましい態様において、前記冷却手段は冷却タンクを有する。前記冷却タンクは、一定量の水を蓄積し、所望の温度に冷却し、必要に応じて貯蔵することができる。冷却タンクは、周囲からの熱伝導を最小限にするため、断熱されていることが好ましい。
【0017】
加熱及び冷却タンクは、適切であれば共通の壁を有していてもよく、その壁は二つのタンク間の熱伝導を避けるために、十分断熱されていることが好ましい。
【0018】
色素受容体は着色水の製造を可能にする。好ましくは、各色素受容体は異なる色の水を提供する。色素受容体中に製造される着色水は比較的高濃度で、前記冷却手段からの冷水により所望の色調と色濃度に希釈される。
【0019】
好ましい態様において、前記冷却手段の注水口は前記加熱手段の排水口に連結されている。そのため、装置に供給される水は前記加熱手段中で集中的に加熱され、その後、前記色素受容体及び前記冷却手段へ供給される。前記加熱及び冷却手段が連結されていることにより、前記加熱手段で精製及び消毒のため加熱され、前記色素受容体及び冷却手段によりさらに処理される角氷の製造に、未処理水を使用することが可能となる。好ましくは、比較的少量の温水のみが色素受容体に供給されるが、温水の大部分は前記冷却手段へ供給される。好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、最も好ましくは99%以上の温水が前記冷却手段へ供給される。例えば、約8,000又は9,000 mlの温水が前記冷却手段へ供給され、1mlの温水のみが色素受容体へ供給される。
【0020】
好ましい態様において、本発明の装置は、前記加熱手段から前記色素受容体へ、前記冷却手段から冷凍手段へ、及び/又は、適切であれば、前記加熱手段から前記冷却手段へ送水する一つ以上の送水ポンプをさらに有する。送水ポンプは、装置の一つの構成要素から他の構成要素へ効率的に送水することができる。さらに、送水ポンプにより、例えば、加熱又は冷却タンクのような重い構成要素を、装置の低い部位、好ましくは底部に配置することが可能になる。あるいは、送水ポンプの代わりに、異なる構成要素の高低差を利用して送水することも可能となる。
【0021】
本発明の装置は、色素受容体の少なくとも一つの排水口に連結された少なくとも一つの冷凍手段を有する。冷凍手段が単一の場合、二つ以上の色素受容体から一色ずつ着色水を冷凍手段に供給することにより、異なる色の角氷を連続して製造することができる。単一の冷凍手段は、色素受容体の各排水口に連結される必要がある。
【0022】
好ましい態様において、前記装置は二つ以上の冷凍手段からなるアレイを有する。二つ以上の冷凍手段からなるアレイにより、二つ以上の異なる色を着色された角氷を同時に製造することができる。好ましくは、前記冷凍手段は色素受容体の少なくとも二つの排水口に連結されている。より好ましくは、各冷凍手段は色素受容体の全ての排水口に連結されている。本態様によれば、二つ以上の色素受容体から連続して着色水を冷凍手段に供給することにより、同一の冷凍手段で色の異なる角氷を製造することが可能である。これにより、製造される角氷の色及び量の適応性が最大となる。さらに、色素受容体と同じ数の冷凍手段を有する必要はない。例えば、各冷凍手段を、好ましくは類似色の水を供給する二つの色素受容体に連結し、異なる二色の角氷を連続して製造するのに使用することができる。さらに、この構成により二色又は多色角氷を製造することができる。この場合、冷凍手段に二つ以上の異なる色素受容体から着色水が連続して供給されるが、冷凍手段により製造された角氷は異なる二色間で放出されない。これにより、二つ以上の異なる色の層を有する多色角氷が製造できる。
【0023】
あるいは、色素受容体と冷凍手段の数が同じ場合、各冷凍手段が単一の色素受容体に連結されることも可能であり、逆の場合も可能である。この場合、各冷凍手段は単色の角氷の製造に使用され、色の混合は完全に避けられる。そのため、洗浄の必要性は最小化される。
【0024】
好ましい態様において、前記冷凍手段は、少なくとも一つの冷凍チャンバー、好ましくは二つ以上の冷凍チャンバーからなるアレイを有する。最も好ましくは、二つ以上の冷凍手段からなるアレイがある場合、各冷凍手段が冷凍チャンバーを有する。前記冷凍チャンバーは、冷凍チャンバー内に一定量の冷却着色水を蓄積し、必要に応じて前記冷却着色水を貯蔵することにより、着色角氷を製造することができる。冷凍チャンバーは、周囲からの熱伝導を避けるために、十分断熱されていることが好ましい。
【0025】
好ましい態様において、本発明の装置は、着色水と冷却水とを混合する少なくとも一つの混合手段と、好ましくは二つ以上の混合手段からなるアレイをさらに有する。前記混合手段は着色された冷却水の均一な混合と、それによる角氷の均一な着色を確実にする。好ましくは、前記装置は同じ数の色素受容体と混合手段を有し、各色ごとに別個の混合手段を有するようにする。他の好ましい態様において、前記装置は同じ数の冷凍手段と混合手段を有する。あるいは、異なる色素受容体から連続して着色水が供給される、単一の集中混合手段を有することも可能である。
【0026】
好ましくは、前記混合手段は混合チャンバー内に配置され、適切であれば、冷凍チャンバーに配置される。混合チャンバーは、混合前に一定量の冷却着色水を蓄積し、必要に応じて冷却着色水を貯蔵することができる。最も好ましくは、前記装置は同じ数の冷凍手段及び混合手段を有し、各混合手段は一つの冷凍手段に連結されており、連結された冷凍チャンバー内に配置される。あるいは、混合チャンバー内に配置された一つ以上の混合手段と、冷凍チャンバー内に配置された一つ以上の混合手段の両方を有することも可能である。これにより、冷凍手段への注入前の冷却着色水が効率的に混合され、冷凍工程中にさらに混合される。冷凍工程中に冷却着色水を混合することにより、角氷への気泡の混入を避けることができ、透明な角氷が製造される。
【0027】
好ましい態様において、前記冷凍手段は、角氷を製造するため冷却され、冷凍素子から角氷を排出するため加熱される、少なくとも一つの冷凍素子を有する。好ましくは、各冷凍手段は、連続する冷凍素子からなるアレイを有する。前記冷凍素子は、好ましくは冷却着色水に浸漬している。典型的には、冷凍素子は基本的に円筒形で金属製の外表面を有する。好ましくは、冷凍素子の断面は、角氷の断面を円形にする円形であるが、例えば、三角、楕円、四角、ハート型、星型など、他の断面形状でもよい。冷凍素子を冷却することにより、角氷が冷凍素子の周囲に形成される。角氷の大きさは、冷凍素子が冷却される時間により決まる。冷凍素子が僅かに加熱されると、角氷は冷凍素子の表面から外れて排出される。
【0028】
また、冷却着色水を冷凍素子に、スプレーノズルなどの噴霧手段により噴霧することも可能である。好ましくは、前記噴霧手段は前記冷凍手段内に配置される。冷却着色水の温度は氷点より僅かに高いので、水は直ちに凍り、冷凍素子に貼りつく。複数個の噴霧手段を同一の冷凍素子に使用することにより、色の異なる水を同時に供給することも可能となり、多色角氷を製造することができる。好ましくは、前記噴霧手段は前記冷凍手段の周囲で可動なので、異なる角度からの噴霧が可能となる。この場合、ロゴ付きなど、ペインティング又は書き込みのある角氷を製造することができる。さらに、程度の差をもって冷却された着色水を一方向又は他方向から噴霧することにより、冷凍素子上に形成される角氷の形状を決定することもできる。
【0029】
好ましい態様において、前記少なくとも一つの冷凍素子は可動型である。前記冷凍手段が冷凍チャンバーを有する場合、好ましくは、前記少なくとも一つの冷凍素子は冷凍チャンバーの外部でも可動である。可動型の冷凍素子により、本発明の装置の一部分、好ましくは冷凍チャンバー内で角氷を製造する前記冷凍素子を冷却し、前記装置の他の部分、好ましくは冷凍チャンバーの外部で角氷を排出する冷凍素子を加熱することができる。そのため、冷凍素子により、冷却着色水を冷凍チャンバーに貯蔵し、例えば、製造された角氷を冷凍チャンバーから角氷貯蔵庫又は袋へ移動させることができる。さらに、冷凍素子を一つの冷凍チャンバーから他の冷凍チャンバーへ、角氷を排出する前に移動することも可能であり、それにより、冷凍素子上に複数の異なる色からなる氷の層を製造することができる。こうして、多色角氷が製造できる。着色角氷を製造するために、可動型冷凍素子は冷却着色水中に吊り下げることができ、また、冷却着色水を冷凍素子に噴霧することもできる。
【0030】
好ましい態様において、本発明の装置は、冷却着色水を貯蔵するための、前記冷凍手段に連結された少なくとも一つの貯水手段を、さらに有する。前記貯水手段は、好ましくは十分に断熱されており、冷却されていてもよい。前記貯水手段は、二つの冷凍サイクルの間の、冷却着色水の貯蔵に特に適している。製造された角氷が所望の厚みになると、残りの水は前記冷凍手段から除去され、貯水手段へ輸送される。好ましくは、本発明の装置は、二つ以上の貯水手段からなるアレイ、最も好ましくは冷凍手段と同じ数の貯水手段を有する。後者の場合、各冷凍手段が一つの貯水手段に連結されていることが好ましい。あるいは、貯水手段の数は色素受容体の数と同じでよく、各貯水手段は色の混合を避けるため、特定の一色の水を貯蔵するものとする。
【0031】
好ましい態様において、本発明の装置は、着色角氷を貯蔵するための、少なくとも一つの貯氷手段を、さらに有する。好ましくは、角氷は必要時まで前記貯氷手段に貯蔵される。貯氷手段は、貯蔵する角氷が溶けることを避けるために、0℃未満、好ましくは5℃未満に冷却する。
【0032】
好ましくは、本発明の装置は、氷の汚染を避けるため人との接触無しに自動的に角氷を分配し包装する、ハンズフリーディスペンサーシステムをさらに有する。
【0033】
好ましい態様において、本発明の装置は、前記給水設備への連結部と前記加熱手段の間に配置された水フィルターをさらに有する。水フィルターは、装置に供給された水をさらに精製することができる。
【0034】
好ましい態様において、本発明の装置は、マイクロプロセッサ制御型の制御装置をさらに有する。前記制御装置は、給水設備、加熱手段、色素受容体、冷凍手段、及び/又は冷却手段、及び、適切であれば、送水ポンプ、混合手段、冷凍素子、貯水手段、及び/又は貯氷手段の制御に使用される。特に、制御装置は、加熱手段、色素受容体、冷却手段、冷凍手段、及び/又は貯水手段へ供給される水の量を、例えば、適宜注水口及び/又は排出口を開閉するか、送水ポンプにより水を一つの構成要素から他の構成要素へ移動させることにより、制御することができる。制御装置は、色素受容体中の温水に添加される着色剤の量の制御、製造される角氷の色の決定、及び製造される各色の角氷の量の決定にも使用される。同様に、制御装置は製造される角氷の大きさの制御にも適している。好ましくは、制御装置は着色角氷の製造に必要に応じて使用され、対応するコマンドが入力されると、所望の色、量、大きさの角氷が、製造される。
【0035】
さらに、本発明の装置は、一つの構成要素から他の構成要素へ輸送される水の量を計測する流量センサー、冷凍素子上に製造された角氷の厚みを計測するセンサー、及び加熱タンク、冷却タンク、冷凍チャンバー、及び貯氷手段の各々に、温度センサー又は水及び角氷の注入量(=製氷皿等に入れる水の量)を決定するための注入量メーターなど、一つ以上のセンサーを有していてもよい。
【0036】
本発明の更なる態様は、本発明の装置を操作する方法に関する。操作時には、冷水が前記加熱手段へ供給され、70℃以上の温度に加熱され、温水が製造される。温水の最初の半量は少なくとも一つの色素受容体に供給され、着色剤と接触させて着色水を製造する。残り半量の温水は前記冷却手段に供給され10℃以下の温度に冷却され、冷却水が製造される。前記少なくとも一つの色素受容体からの着色水は、冷却水と併せて冷凍手段へ供給し、着色角氷を得る。
【0037】
好ましい態様において、前記着色剤は、赤キャベツ、ビートの根、レモン、黒スグリ、赤スグリ、イチゴ、ブラックベリー、ブルーベリー、クランベリー、及びサフランからなる群から選択される、一色以上の野菜素材を乾燥させて得られた食品グレード着色剤である。前記食品グレード着色剤は欧州特許09 002 501号に記載されており、その開示内容を全てそのまま参考として本明細書にとり入れるものとする。
【0038】
好ましい態様において、少なくとも二色の異なる着色水を連続して前記冷凍手段に供給し、二色又は多色角氷を製造する。この場合、冷凍素子から角氷を排出することなく数回の冷凍サイクルを実施する。好ましくは、各冷凍サイクルで異なる色を使用することにより、二つ以上の異なる色の層を有する角氷を製造する。本発明の方法により製造された二色又は多色角氷が、例えば飲料品中で溶けると、氷の色が変わる。また、透明又は曇った無色の氷の層に覆われた単色又は多色の芯を有する角氷を製造することも可能である。無色層では、前記冷凍手段には前記冷却手段からのみ水が供給される。透明な氷を得るには、冷凍中に水を攪拌する必要があり、攪拌しない場合、氷に含まれる気泡によって氷が曇ることは、当業者に周知である。
【0039】
実際の冷凍工程の前に、前記冷却手段中の水を冷却することは、二色又は多色角氷の製造に特に好ましい。冷凍工程がより迅速に行われるだけでなく、前記冷凍手段に供給される水が冷たいほど、先に形成された層への付着が良好となり、先に着色した色を希釈することなく冷凍される。
【0040】
好ましい態様において、二色の異なる色間での二色又は多色角氷の製造中、金型又は格子が前記冷凍手段へ投入される。それにより、角氷の最終的な外形は金型又は格子の形状に対応したものとなるが、内層の形状は冷凍素子の形状により決定する。この方法では、例えば、球形の芯を有する四角形の角氷、特に、着色された芯を有する外側が無色の角氷を製造することが可能である。好ましくは、この方法で製造された角氷は、冷凍素子及び金型又は格子の両方を同時に加熱することにより、前記冷凍手段から外れる。金型又は格子は、可動式及び非移動式冷凍素子の両者と共に使用することができ、好ましくは前記冷凍手段内に配置される。
【図面の簡単な説明】
【0041】
本発明の要旨を、図面を参照してさらに詳細に説明する。
図1は第1態様による着色氷を製造する装置を示す。
図2は第2態様による着色氷を製造する装置を示す。
図3図2の第2形態を示す。図中、製造された角氷は排出される。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1に示す本発明の第1態様による装置は、加熱手段20に連結された給水設備への連結部10を有する。給水設備への連結部10と前記加熱手段20との間に、装置に供給される水を洗浄するフィルター15が配置される。給水設備への連結部10は、制御連結部11、好ましくは、装置に供給される水の量を制御し、好ましくは計測する制御装置110(制御装置への連結部は説明目的にのみ示す)の制御連結部112へ連結されたバルブを有する。
【0043】
前記加熱手段20は、断熱された加熱タンク27、制御装置110により制御されるバルブ23を有することが可能な第1排水口22、制御装置110の制御連結部112に通じる制御連結部25を有する、第2排水口24を備える。前記加熱手段20は、70℃以上、好ましく90℃以上に水を加熱するため使用される。前記加熱手段20は、制御装置110の制御連結部112へ連結された、制御連結部21をさらに有する。これにより、そのため、前記加熱手段20の操作は制御装置110により管理される。また、水は必要時まで、前記加熱手段20に貯蔵することも可能である。好ましくは、前記加熱手段20は、注入量メーター(図示せず)をさらに有する。
【0044】
第1排水口22は、色素受容体50、50'、50''からなるアレイに連結され、前記加熱手段20及び色素受容体50、50'、50''の間に配置され、制御装置110の制御連結部112に通じる制御連結部41を有する第1送水ポンプ40により、温水が前記加熱手段20から排出され色素受容体50、50'、50''へ供給される。制御装置110は、前記加熱手段20から色素受容体50、50'、50''へ輸送される水の量を制御することができ、好ましくは流量センサーなどを用いて計測することもできる。
【0045】
前記加熱手段20の第2排水口24は、冷却手段30に連結され、前記加熱手段20及び前記冷却手段30の間に配置され、制御装置110の制御連結部112に通じる制御連結部44を有する第2送水ポンプ43により、温水が前記加熱手段20から排出されて前記冷却手段30へ供給される。制御装置110は、前記加熱手段20から第1排水口22又は第2排水口24を通じて排出される水の量を制御することができ、好ましくは流量センサーなどを用いて計測することもできる。
【0046】
色素受容体50、50'、50''はそれぞれ、制御装置110の制御連結部112へ通じるバルブ 53、53'、53"を有する注水口52、52'、52''、及び、好ましくはパイロットバルブ形状の、制御装置110の制御連結部112へ通じる制御素子55、55'、55''を有する排水口54、54'、54''を備える。あるいは、別々のバルブを排水口54、54'、54''とそれに連結する各混合手段60、60'、60''の間に設置することもできる。
【0047】
注水口52、52'、52''はそれぞれ前記加熱手段20の第1排水口22へ連結されている。制御装置110は、注水口52、52'、52''を通して各色素受容体50、50'、50''へ供給される水の量を制御することができ、好ましくは計測することもできる。各色素受容体50、50'、50''はさらに、着色剤を色素受容体50、50'、50''へ投入し、制御装置110の制御連結部112に通じる制御連結部58、58'、58''を有する、色素供給体57、57'、57''を備える。好ましくは、各色素受容体50、50'、50''には、異なる色の着色剤が供給される。制御装置110は、色素受容体50、50'、50''へ供給される着色剤の量を計測及び制御することができる。色素受容体50、50'、50''において、着色水は温水から製造される。色素受容体50、50'、50''の排水口54、54'、54''は、混合手段60、60'、60''からなるアレイに連結される。好ましくは、各排水口54、54'、54''は、混合手段60、60'、60''の全てに連結される。制御装置110は、色素受容体50、50'、50''から各混合手段60、60'、60''へ排水口54、54'、54''を通じて排出される着色水の量を制御することができ、好ましくは、流量センサーなどにより計測することもできる。
【0048】
前記冷却手段30は、断熱された冷却タンク37、注水口32、及び制御装置110の制御連結部112に連結されたバルブ35を有していてもよい排水口24を有する。前記冷却手段30において、水は10℃未満、好ましくは5℃未満に冷却される。前記冷却手段30は、制御装置110の制御連結部112に連結された制御連結部31をさらに有する。そのため、制御装置110は、前記冷却手段30の操作を制御することができる。また、冷却水を必要時まで冷却手段30に貯蔵することも可能である。好ましくは、前記冷却手段30は、注入量メーター(図示せず)をさらに有する。
【0049】
冷却タンク 30の排水口34は混合手段60、60'、60''からなるアレイに連結されている。制御装置110の制御連結部112に通じる制御連結部45を有する第3送水ポンプ46により、冷却水は前記冷却手段30から前記混合手段60、60'、60''の排水口34へ送水される。冷却タンク30と各混合手段60、60'、60''の間には、制御装置110の制御連結部112に連結されている制御連結部49を有するバルブ48がある。そのため、制御装置110は、各混合手段60、60'、60''へ供給される水の量を制御することができ、好ましくは計測することもできる。
【0050】
混合チャンバー67、67'、67''を有する前記混合手段60、60'、60''では、好ましくは攪拌デバイス(図示せず)により、色素受容体50、50'、50''からの着色水が前記冷却手段30からの冷却水と混合される。前記混合手段60、60'、60''はそれぞれ制御装置110の制御連結部112に通じる、好ましくはパイロットバルブの形状をした制御素子63、63'、63''を有する排水口62、62'、62''を有する。あるいは、別々のバルブを排水口62、62'、62''とそれに連結する各冷凍手段70、70'、70''の間に設置することもできる。前記混合手段60、60'、60''の排水口62、62'、62''は、冷凍手段70、70'、70''からなるアレイに連結され、好ましくは、各混合手段60、60'、60''は冷凍手段70、70'、70''の全てに連結される。制御装置110は、前記混合手段60、60'、60''から前記冷凍手段70、70'、70''へ供給される水の量を制御することができ、好ましくは計測することもできる。
【0051】
各冷凍手段70、70'、70''は、断熱された冷凍チャンバー72、72'、72"、前記混合手段60、60'、60''に連結された注水口71、71'、71''、及び棒状冷凍素子74、74'、74''を有する。好ましくは、前記冷凍手段70、70'、70''はそれぞれ、更なる混合手段、好ましくは攪拌デバイス(図示せず)も有する。前記冷凍手段70、70'、70''において、着色角氷100、100'、100''が混合水から製造される。このため、冷凍素子74、74'、74''は混合着色水に浸漬され、所望の大きさの着色角氷100、100'、100''が形成されるまで冷却される。好ましくは、混合水は冷凍工程の間攪拌される。さらに、角氷100、100'、100"の厚みは、好ましくはセンサー(図示せず)で計測され、制御装置110により制御される。
【0052】
着色角氷100、100'、100"が所望の大きさに達すると、残りの水は冷凍チャンバー72、72'、72"から前記冷凍手段70、70'、70"の排水口94、94'、94"を通じて排出され、第4送水ポンプ92、92'、92"により前記冷凍手段70、70'、70''に連結された貯水手段90、90'、90"へと送水される。好ましくは、各冷凍手段70、70'、70"は貯水手段90、90'、90"にそれぞれ別々に連結されている。第4送水ポンプ92、92'、92"はそれぞれ、制御装置110の制御連結部112に通じる制御連結部93、93'、93"を有する。このように、制御装置110は、前記冷凍手段70、70'、70"から排出され、貯水手段90、90'、90"へポンプで輸送される水の量を制御することができ、好ましくは、流量センサーにより計測することもできる。さらに、第4送水ポンプ92、92'、92''は、着色角氷100、100'、100''が取り出されると、貯水手段90、90'、90''から前記冷凍手段70、70'、70''へと水を再度投入することができる。好ましくは、各冷凍チャンバー72、72'、72''は、注入量メーター(図示せず)をさらに有する。
【0053】
各冷凍手段70、70'、70''は、制御装置110の制御連結部112に通じる制御連結部77、77'、77''を有する氷排出口76、76'、76''を、さらに有する。前記冷凍手段70、70'、70''から、着色角氷100、100'、100''は氷排出口76、76'、76"を通じて排出され、冷凍素子74、74'、74''を加熱すると、漏斗82、82'、82"を通じて貯氷手段80、80'、80''に投入される。制御装置110は、着色角氷100、100'、100''の排出を制御することができる。好ましくは、貯氷手段80、80'、80''は、注入量メーター(図示せず)を有する。また、着色角氷100、100'、100"を直接包装ユニット(図示せず)へ供給し、販売用にプラスチック袋などで包装することも可能である。好ましくは、冷凍手段70、70'及び70"からの各着色角氷100、100'、100"は、異なる色である。あるいは、色の異なる角氷100、100'、100"を組み合わせて様々な混合物を得ることも可能である。
【0054】
貯水手段90、90'、90"は、各々、二つ以上の冷凍手段70、70'及び70"に連結されており、着色水は貯水手段90、90'、90''を通して一方の冷凍手段70、70'、70"から他方の冷凍手段70、70'、70"へ移送することができる。この代替可能な構成により、二色又は多色角氷100、100'、100''の製造が可能となる。一色目の水を用いた第1冷凍サイクルの後、残りの水が前記冷凍手段70、70'、70''から排出され、冷凍素子74、74'、74''から角氷100、100'、100''を断続的に排出することなく、第2の異なる色の水が投入され、第2冷凍サイクルが実施される。それにより、数色の異なる色の層を有する角氷100、100'、100''を形成することができる。
【0055】
図2及び図3は、本発明の第2態様による装置を示す。図2は、冷凍サイクル中又は休止状態の装置を示し、図3は、冷凍素子74、74'、74''からの着色角氷100、100'、100"の排出を示す。
【0056】
図2及び図3に示す本発明の第2態様による装置は、加熱手段20に連結された給水設備への連結部10を有する。給水設備への連結部10と前記加熱手段20の間に、装置へ供給された水を洗浄するフィルター15が設置される。給水設備への連結部10は、制御連結部11及び、好ましくは、装置へ供給された水の量を制御及び好ましくは計測する制御装置110の制御連結部112に連結されたバルブを有する(制御装置への連結部は説明目的にのみ示す)。
【0057】
前記加熱手段20は、断熱された加熱タンク27、制御装置110により制御されるバルブ23を有することが可能な第1排水口22、及び制御装置110の制御連結部112に通じる制御連結部25を有する第2排水口24を備える。前記加熱手段20は、水を70℃以上、好ましくは90℃以上に加熱するのに使用される。前記加熱手段20は、制御装置110の制御連結部112に連結された制御連結部21をさらに有する。これにより、制御装置110は、前記加熱手段20の操作を制御することができる。また、必要時まで、前記加熱手段20に水を貯蔵することも可能である。好ましくは、前記加熱手段20は、注入量メーター(図示せず)をさらに有する。
【0058】
第1排水口22は、色素受容体50、50'、50''からなるアレイに連結されており、前記加熱手段20と色素受容体50、50'、50''との間に配置され、制御装置110の前記制御連結部112に通じる制御連結部41を有する第1送水ポンプ40により、温水が前記加熱手段20から排出され、色素受容体50、50'、50''へ供給される。制御装置110は、前記加熱手段20から色素受容体50、50'、50''へ輸送される水の量を制御することができ、好ましくは、流量センサーなどにより計測することができる。
【0059】
前記加熱手段20の第2排水口24は、冷却手段30に連結されており、前記加熱手段20と前記冷却手段30との間に配置され、制御装置110の制御連結部112に通じる制御連結部44を有する第2送水ポンプ43により、温水が前記加熱手段20から排出され、前記冷却手段30へ供給される。制御装置110は、前記加熱手段20から第1排水口22又は第2排水口24を通して排出される水の量を制御することができ、好ましくは、たとえば、流量センサーにより計測することもできる。
【0060】
色素受容体50、50'、50''はそれぞれ、制御装置110の制御連結部112に通じるバルブ 53、53'、53"を有する注水口52、52'、52''と、好ましくは、パイロットバルブの形状をした、制御素子55、55'、55''を有する、制御装置110の制御連結部112に通じる排水口54、54'、54''とを有する。あるいは、別々のバルブを排水口54、54'、54''とそれに連結する各混合手段60、60'、60''の間に設置することもできる。
【0061】
注水口52、52'、52''はそれぞれ、前記加熱手段20の第1排水口22に連結される。制御装置110は、注水口52、52'、52''を介して色素受容体50、50'、50''へ供給される水の量を制御することができ、好ましくは計測することもできる。色素受容体50、50'、50''はそれぞれ、着色剤を色素受容体50、50'、50''に投入し、制御装置110の制御連結部112に通じる制御連結部58、58'、58''を有する色素供給体 57、57'、57''を、さらに有する。好ましくは、色素受容体50、50'、50''にはそれぞれ異なる色の着色剤が供給される。制御装置110は、色素受容体50、50'、50''へ供給される着色剤の量を計測及び制御することができる。色素受容体50、50'、50''において、着色水は温水から製造される。色素受容体50、50'、50''の排水口54、54'、54"は、混合手段60、60'、60''からなるアレイに連結される。好ましくは、排水口54、54'、54''はそれぞれ混合手段60、60'、60''のすべてに連結される。制御装置110は、排水口54、54'、54''を介して色素受容体50、50'、50''から混合手段60、60'、60"へ排出される着色水の量を制御することができ、好ましくは、流量センサーなどにより計測することもできる。
【0062】
前記冷却手段30は、断熱された冷却タンク37、注水口32、及び制御装置110の制御連結部112に連結されているバルブ 35を有する排水口24を備える。前記冷却手段30において、水は10℃未満、好ましくは5℃未満の温度に冷却される。前記冷却手段30は、制御装置110の制御連結部112に連結された制御連結部31をさらに有する。このように、制御装置110は前記冷却手段30の操作を制御することができる。また、必要時まで、前記冷却手段30に冷却水を貯蔵することも可能である。好ましくは、前記冷却手段30は、注入量メーター(図示せず)をさらに有する。
【0063】
冷却タンク30の排水口34 は、混合手段60、60'、60"からなるアレイに連結されている。制御装置110の制御連結部112に通じる制御連結部45を有する第3送水ポンプ46により、冷却水が排水口34を介して前記冷却手段30から前記混合手段60、60'、60"へ送水される。冷却タンク30と各混合手段60、60'、60"の間に、制御装置110の制御連結部112に連結されている制御連結部49を有するバルブ 48が存在する。これにより、制御装置110は、各混合手段60、60'、60''へ供給される水の量を制御することができ、好ましくは計測することもできる。
【0064】
混合チャンバー67、67'、67''を有する前記混合手段60、60'、60''において、色素受容体50、50'、50''からの着色水は、前記冷却手段30からの冷却水と、好ましくは攪拌デバイス(図示せず)を用いて混合される。前記混合手段60、60'、60''はそれぞれ、制御装置110の制御連結部112に通じる、好ましくはパイロットバルブの形状をした、制御素子63、63'、63''を有する、排水口62、62'、62"を備える。あるいは、別々のバルブを排水口62、62'、62''とそれに連結する各混合手段70、70'、70''の間に設置することもできる。前記混合手段60、60'、60''の排水口62、62'、62''は、冷凍手段70、70'、70''からなるアレイに連結される。好ましくは、各混合手段60、60'、60'' は冷凍手段70、70'、70''のすべてに連結される。制御装置110は、前記混合手段60、60'、60''から、前記冷凍手段70、70'、70''へ供給される混合水の量を制御することができ、好ましくは計測することもできる。
【0065】
冷凍手段70、70'、70''は、各々、断熱された冷凍チャンバー72、72'、72"、前記混合手段60、60'、60"に連結された注水口71、71'、71"、及び棒状冷凍素子74、74'、74"を有する。好ましくは、前記冷凍手段70、70'、70"はそれぞれ更なる混合手段、好ましくは攪拌デバイス(図示せず)を有する。前記冷凍手段70、70'、70"において、着色角氷100、100'、100"が混合水から製造される。このため、所望の大きさの着色角氷100、100'、100''が形成されるまで、冷凍素子74、74'、74"は混合着色水に浸漬され冷却される。好ましくは、混合水は冷凍行程中撹拌される。さらに、制御装置110は、角氷100、100'、100"の厚みを、好ましくはセンサー(図示せず)により計測、及び制御することができる。
【0066】
着色角氷100、100'、100"が所望の大きさに達すると、角氷100、100'、100''が形成された冷凍素子74、74'、74''が駆動手段120(説明目的にのみ示す)により冷凍チャンバー72、72'、72''から取り出される。一方、残りの水は冷凍チャンバー72、72'、72"から取り出されない。駆動手段120は、制御装置110の制御連結部112に通じる制御連結部122を有することにより、制御装置110により制御される。冷凍チャンバー72、72'、72''の外で、冷凍素子74、74'、74"は、着色角氷100、100'、100"を、加熱して排出し、漏斗 82、82'、82"を介して貯氷手段80、80'、80"へ投入する。制御装置110は、着色角氷100、100'、100"の排出を制御することができる。好ましくは、貯氷手段80、80'、80"は、注入量メーター(図示せず)を有する。また、着色角氷100、100'、100"を直接包装ユニット(図示せず)へ供給し、販売用にプラスチック袋などで包装することも可能である。好ましくは、冷凍手段70、70'、70"の各々からの各着色角氷100、100'、100"は、異なる色である。あるいは、色の異なる角氷100、100'、100"を組み合わせて様々な混合物を得ることも可能である。角氷を冷凍素子74、74'、74"から排出した後、後者(前記冷凍素子)は、駆動手段120により冷凍チャンバー72、72'、72''へ戻され、新たな冷凍サイクルを開始することができる。
【0067】
冷凍チャンバー72、72'、72''は、ドレインバルブ(図示せず)をさらに有していてもよく、それにより、冷却着色水は、たとえば洗浄を目的として、冷凍チャンバー72、72'、72''から完全に除去される。
【0068】
第1冷凍サイクルの後、冷凍素子74、74'、74''が一つの冷凍チャンバー72、72'、72''から他の冷凍チャンバーへ移送され、冷凍素子74、74'、74''から角氷100、100'、100''を断続的に排出することなく、第2冷凍サイクル等が実施される。それにより、二色又は多色角氷100、100'、100''を製造することができる。第1及び第2冷凍サイクルが二つ以上の異なる色の水を有する二つ以上の冷凍チャンバー72、72'、72''で実施される場合、数色の異なる色の層を有する角氷100、100'、100''を製造することができる。
図1
図2
図3