【実施例1】
【0016】
以下に、
図1〜
図9に基づいて、実施例1の仕分け装置Aについて説明する。
(構成)
実施例1の仕分け装置Aは、
図1に示す搬送路CWに設置されている。
そして、この仕分け装置Aは、搬送路CWにおいて、第1搬送コンベア11により矢印F1方向に搬送される搬送物Wを、矢印F1に沿う方向である矢印F2の方向に搬送する第2搬送コンベア12と、矢印F1の方向に対して水平方向で略直交する矢印F23の方向に搬送する第3搬送コンベア213とに仕分けるのに使用されている。
【0017】
仕分け装置Aは、上面が鉄などの金属薄板で形成された搬送板20で覆われ、この搬送板20の下方に複数の後述する搬送ローラ51を備えたローラ機構部30が、矢印F1に沿う方向に複数組(例えば5〜8組程度)並設されており、本実施例1では5組並設されているものを示している。なお、この設置組数は、搬送対象物の大きさや搬送速度などに基づいて適宜設定される。
【0018】
次に、ローラ機構部30について、その構成を説明する。
ローラ機構部30は、このローラ機構部30を上方から視た平面図である
図2に示すように、矢印F1方向の搬送方向に直交する幅方向に延在された駆動シャフト40と、この駆動シャフト40を中央に挟んで同じく幅方向に搬送ローラ51が配列された2組の搬送ローラ列50とを備えている。
【0019】
駆動シャフト40は、軸方向の両端部が、図示を省略した軸受けなどを介して基台60に回転可能に支持されている。また、軸方向の一端には、図外のモータから回転が入力される入力プーリ41が設けられている。なお、各ローラ機構30の各入力プーリ41には、一斉に同期して回転が入力される。
【0020】
さらに、駆動シャフト40の外周には、内径方向に窪ませた駆動伝達凹部(駆動伝達部)42が軸方向に沿って、搬送ローラ51の設置数に応じ、複数(例えば、5〜7程度であり本実施例1では7箇所)等間隔で形成されている。なお、この搬送ローラ51および駆動伝達凹部42の設置数も、搬送物Wや搬送速度などに応じ適宜決定される。
各駆動伝達凹部42には、搬送方向で間に駆動シャフト40を挟んで配置された一対の搬送ローラ51が当接されており、駆動シャフト40が回転することで、両者の摩擦力に基づいて搬送ローラ51に回転が伝達されるようになっている。
【0021】
すなわち、
図2の矢印Y1方向から視た状態を示す
図4に示されるように、搬送ローラ51は、支持部材52を介して基台60に支持されている。
支持部材52は、搬送ローラ51を水平方向の回転軸53を中心に回転可能に支持し、かつ、この回転軸53を上下方向に揺動させるとともに、水平方向に回動可能に支持するものである。
【0022】
この支持部材52について詳細に説明すると、支持部材52は、基台60に固定されたベース54と、このベース54に対して、垂直軸回りに回動する水平回動軸54aを中心として水平方向に回動可能に支持された水平回動ブラケット(水平回動部)55と、この水平回動ブラケット55に対して、軸方向を水平方向に向けた上下揺動軸55a(
図4参照)を中心に上下方向に揺動可能に支持されて、回転軸53を支持するローラ支持ブラケット(ローラ支持部)56とを備えている。
【0023】
ベース54は、金属製のもので、基台60に溶接などにより固定されている。
水平回動ブラケット55は、
図5に示すように、断面が略U字状に形成され、その下端部がベース54に対して水平回動軸54aを中心に水平方向に回動可能に支持されている。なお、水平回動軸54aは、
図4に示すように、回転軸53に対して、水平方向であって搬送方向(矢印F1方向)で、寸法Xだけ駆動シャフト40に近付けて配置されている。
【0024】
次に、ローラ支持ブラケット56は、
図5に示すように、上端部に一対のフランジ56f,56fを備えたハット断面形状に形成され、その内側に搬送ローラ51を、水平方向に沿って設けられた回転軸53を中心に回転可能に支持している。なお、フランジ56fは、搬送板20の後述する開口20aを塞ぐもので、本実施例1では、
図6に示すように略半円形状に形成されているが、その形状はこれに限定されない。
また、ローラ支持ブラケット56は、水平回動ブラケット55に対して前述のように上下揺動軸55aを中心に上下方向に揺動可能に支持されているが、この上下揺動軸55aは、
図4に示すように、回転軸53に対して水平方向で寸法Yだけ、駆動シャフト40から離れた位置に配置されている。さらに、上下揺動軸55aの外周には、ローラ支持ブラケット56を駆動シャフト40の方向に揺動付勢するスプリング57が設けられている。
したがって、搬送ローラ51は、スプリング57の付勢力で駆動シャフト40に圧接される。
【0025】
搬送ローラ51は、外径が駆動シャフト40の最大径部分よりも大径に形成され、かつ、
図5に示すように、回転軸53の軸方向には細幅に形成されており、かつ、最大外径部分である外周縁部51aは、円弧断面形状に形成されている。
以上のように構成された支持部材52によって、搬送ローラ51は、
図4において矢印Y2で示す上下方向に揺動可能に支持され、かつ、
図2において矢印Y3で示すように、水平方向に回動可能に支持されている。
【0026】
この搬送ローラ51の水平方向回動は、駆動シャフト40に沿って設けられた2組の搬送ローラ列50,50に設けられたものが、連動機構70により一斉に同期して行われる。
この連動機構70は、
図7に示すように、駆動シリンダ71,駆動リンク72,73、連動リンク74,74を備えている。
駆動シリンダ71は、例えばエアなどの流体により伸縮駆動される。本実施例1では、駆動シリンダ71として、同図(b)に示す中立位置から同図(a)に示す短縮位置と同図(c)に示す伸張位置とのいずれにも駆動可能なものが用いられている。
この駆動シリンダ71は、基端部が基台60に対して水平方向に回動可能に支持されている。
【0027】
駆動リンク72は、図示のように平面視でL字状に形成され、L字の中央の角部が搬送ローラ列50のうちの幅方向(矢印F1に直交する方向)の中央に配置された支持部材52の水平回動軸54aの下端部に、
図4に示すように結合されている。よって、駆動リンク72は、この結合された水平回動軸54aと一体的に水平回動する。
【0028】
図7に戻り、駆動リンク72の一端(入力部)が、駆動シリンダ71のピストンロッド71a(
図5参照)に水平方向へ相対回動可能に連結されている。一方、駆動リンク72の他端(出力部)がもう一つの駆動リンク73の一端(入力部)に、連結ロッド75を介して連結されている。なお、連結ロッド75の中間部には、連結ロッド75の軸方向の長さを調節する調整部75aが設けられている。
【0029】
この駆動リンク73は、ストレートの棒状を成し、その中央の角部が、もう一方の搬送ローラ列50の配列方向の中央の支持部材52の水平回動軸54aに、水平回動軸54aと一体的に回動可能に結合されている。
【0030】
したがって、連動機構70は、駆動シリンダ71の伸縮に基づいて、駆動リンク72と駆動リンク73とが同位相で回動し、これに伴い、両駆動リンク72,73が連結された水平回動軸54a,54aが回動し、この水平回動軸54aを有した搬送ローラ51が水平方向に首振回動を行う。
【0031】
さらに、各搬送ローラ列50,50は、水平回動ブラケット55が連動リンク74で連結されており、上述の両駆動リンク72,73の水平回動は、同列の全ての水平回動ブラケット55に伝達され、これにより一つのローラ機構部30の搬送ローラ51は、その全てが一斉に同位相で水平方向に水平回動を行うようになっている。
【0032】
ここで、連動リンク74による連結について説明を加えると、連動リンク74は、
図4に示すように、断面がL字形状で駆動シャフト40の軸方向に沿って延びる細幅の板状に形成されている。この連動リンク74には、一定ピッチで、回動軸74aが立設され、この回動軸74aの外周に、詳細な図示は省略するが柱状のブロック74bが水平方向に相対回動可能に装着されている。
【0033】
そして、各ブロック74bが、水平回動ブラケット55に取り付けられている。このブロック74bの取付は、搬送ローラ列50の配列方向の両端のものと、この両端のものに挟まれた中間部のものとで異なっている。前記配列方向の両端のブロック74bは水平回動ブラケット55に固定され、一方、これらに挟まれた中間部に配置されたブロック74bは、水平方向で駆動シャフト40の軸直交方向(
図2において矢印F1の正逆方向)に相対移動可能に取り付けられている。すなわち、中間部に配置された水平回動ブラケット55には、
図2において点線で示すように上方から見て略U字状の長溝55bが形成されており、ブロック74bは、この長溝55bの長手方向に相対スライド可能に装着されている。
【0034】
このような連結構造に基づいて、連動リンク74が
図7において、搬送路CWの幅方向に移動するのに伴って、全ての水平回動ブラケット55が一斉に同期回動し、これにより、搬送ローラ51も、水平方向に回動する。
【0035】
上述した搬送ローラ51は、
図4に示すように、搬送板20から僅かに上方に突出している。すなわち、搬送板20は、各搬送ローラ51が設けられている位置に、
図8に示す開口20aが形成され、この開口20aから搬送ローラ51の上端部が突出されている。この開口20aは、水平方向で駆動シャフト40に近い側で狭まり、遠い側で拡がる略扇型形状に形成されている。また、搬送ローラ51は、外径寸法に対して小さな細幅に形成されており、この搬送ローラ51と開口20aの内周縁との隙間が、ローラ支持ブラケット56に形成されたフランジ56fにより塞がれ、この隙間からの物品の落下が防止されている。
【0036】
ここで、搬送ローラ51が当接する駆動シャフト40の駆動伝達凹部42について説明を加える。すなわち、搬送ローラ51は、駆動シャフト40の駆動伝達凹部42に圧接されており、駆動シャフト40が回転すると、その摩擦力に基づいて搬送ローラ51が回転し、搬送板20の上に送られてくる搬送物Wを、その回転方向に移動させる。
【0037】
搬送ローラ51は、前述したように、水平回動軸54aを中心に、水平回動を行う。そこで、駆動伝達凹部42は、搬送ローラ51が水平回動を行った際に、その外周縁部51aの先端が常に当接するように、平面視で水平回動軸54aを中心とする円弧形状と、側面視で駆動シャフト40の回転中心を中心とする円弧形状(
図4参照)とが合成されたトロイダル面形状に形成されている。そして、搬送ローラ51が駆動シャフト40に直交する方向を向いたときに、小径部42aに当接する位置に配置されている。
【0038】
(実施例1の作用)
次に、実施例1の仕分け装置Aの作用を説明する。
(第1搬送コンベア11から第2搬送コンベア12への搬送時)
図1に示す第1搬送コンベア11から送られてくる搬送物Wを第2搬送コンベア12へ仕分ける際には、仕分け装置Aの駆動シリンダ71を、
図7(b)に示す中立位置に配置する。これにより搬送ローラ51は、
図9(a)に示すように、搬送物Wの搬送方向である矢印F1に沿う方向を向いて、駆動シャフト40に対し軸方向に直交する方向を向いて駆動伝達凹部42の小径部42aに当接する。
【0039】
このとき、搬送ローラ51は、駆動シャフト40の駆動伝達凹部42の小径部42aに当接され、駆動シャフト40の回転が伝達されて回転し、第1搬送コンベア11から搬送板20の上に搬送された搬送物Wは、搬送ローラ51の回転により、搬送板20に沿って矢印F1方向に搬送される。したがって、搬送物Wは、第2搬送コンベア12に送られ、さらに第2搬送コンベア12により
図1の矢印F2方向に搬送される。
【0040】
また、上下揺動軸55aを搬送ローラ51の回転軸53よりも水平方向で駆動シャフト40から離して配置しているため、搬送物Wの搬送時に、搬送ローラ51に入力される搬送物Wの荷重が、
図4に示すように、上下揺動軸55aを中心として図において矢印Y2に示す方向のモーメントを生じさせ、搬送ローラ51を駆動シャフト40に圧接させるよう作用する。したがって、この搬送ローラ51の駆動シャフト40への圧接力は、搬送物Wが重いほど大きく、軽いほど小さくなる。よって、搬送物Wが重いほど、搬送ローラ51と駆動シャフト40との間で作用する摩擦力が大きくなり、駆動シャフト40の駆動力が搬送ローラ51に確実に伝達されて、搬送物Wの搬送が確実に成される。また、搬送物Wが軽い場合は、搬送ローラ51と駆動シャフト40との摩擦力が抑えられ、過大な摩擦力が作用しないようにできる。これにより、スプリング57による付勢力を小さく抑え、常時、搬送ローラ51が駆動シャフト40に強く圧接しないようにすることができ、搬送ローラ51と駆動シャフト40との摩耗防止を図ることができる。
【0041】
(第1搬送コンベア11から第3搬送コンベア213への搬送時)
搬送物Wを第1搬送コンベア11から第3搬送コンベア213に搬送する際には、搬送物Wの全体が仕分け装置Aの搬送板20の上に達するまでは、搬送ローラ51を、第2搬送コンベア12への搬送時と同様に、
図9(a)に示すように矢印F1に沿う方向に向けて駆動伝達凹部42の小径部42aに当接させて回転させておく。その後、搬送物Wが仕分け装置Aの搬送板20の上に搬送されたら、全てのローラ機構部30の搬送ローラ51の向きを一斉に変える。
【0042】
上記のように搬送ローラ51の向きを変える場合、駆動シリンダ71を、
図3および
図7(c)に示すように伸張駆動させ、駆動リンク72,73を反時計回り方向に駆動させる。これにより、駆動リンク72,73が取り付けられた支持部材52が反時計回り方向に回動するとともに、この回動が連動リンク74により他の支持部材52にも伝達され、各ローラ機構部30における全ての支持部材52およびこれに支持された搬送ローラ51が一斉に同期して反時計回り方向に水平回動する。
【0043】
搬送ローラ51が水平回動すると、搬送ローラ51の外周縁部51aは、駆動シャフト40の駆動伝達凹部42の曲面に沿って、最小径の小径部42aから大径部42bに向けて接触位置を変化させ、
図9(b)に示すように搬送ローラ51は、駆動シャフト40に対して斜めに傾く。
【0044】
したがって、第1搬送コンベア11から仕分け装置Aに送られてきた搬送物Wは、その姿勢を維持しながら、搬送ローラ51の向き(45度ほどの角度)である矢印Y22方向に進み、第3搬送コンベア213に乗り移った後、矢印F23方向に搬送される。
このとき、搬送ローラ51が大径部42bに接触することで、搬送ローラ51の回転速度が上昇する。したがって、第1搬送コンベア11から仕分け装置Aに送られてきた搬送物Wは、搬送ローラ51の回転速度の上昇により、矢印F1方向の速度を維持したまま搬送ローラ51の向き(矢印F22方向)に搬送される。このように、仕分け装置Aにおける矢印F1方向の搬送速度が変化しないことから、第1搬送コンベア11は、一定速度で搬送物Wの搬送を続けることができる。
【0045】
また、上記のように搬送ローラ51が水平回動して斜め方向を向いた際に、搬送ローラ51は、駆動シャフト40の駆動伝達凹部42に対して、直交時と同様に外周縁部51aが接しているため、搬送ローラ51に入力される駆動トルクは、上記の中立時と同様の値となる。
【0046】
(実施例1の効果)
以上説明した実施例1の仕分け装置Aは、以下に列挙する効果を備えている。
a)搬送ローラ51を、駆動シャフト40に対して直交方向を向いた状態から斜め方向へ水平回動させた際に、搬送ローラ51は、駆動シャフト40に対して外周縁部51aによる接触を維持しながら、駆動伝達凹部42の小径部42aから大径部42bへ連続的に移動する。このように、搬送ローラ51は、斜め方向へ水平回動を行っても、最大径である外周縁部51aの接触を維持するため、搬送ローラ51の駆動トルクを低下させることなく回転数を増加できる。
b)搬送ローラ51が、駆動シャフト40に対して直角に接する中立状態のときには、駆動伝達凹部42の小径部42aに接触するようにした。このため、駆動シャフト40の軸直交方向(矢印F1方向)の搬送ローラ51の間隔を狭めることができ、搬送ローラ51の搬送方向の間隔を小さく抑えながらも、搬送ローラ51として大径のものを用いることが可能となる。これにより、搬送ローラ51の搬送方向ピッチとして、搬送物の寸法から要求される最小ピッチを確保しながら、搬送ローラ51の大径化を図り、搬送性能の安定化を図ることができる。
加えて、搬送ローラ51の大径化を図ると、搬送ローラ51を支持するローラ支持ブラケット56からの突出代を大きく設定可能であり、このように形成することで、搬送ローラ51の水平方向の回動角度を大きく設定可能となる。本実施例1では、駆動シャフト40に直交する中立位置に対して、45度ほどの角度で傾斜させることが可能となった。
【0047】
c)駆動シャフト40の駆動伝達凹部42の平面視による形状を、搬送ローラ51の外周縁部51aが水平回動軸54aを中心として回動したときの軌跡に沿う形状に形成した。このため、搬送ローラ51を水平回動させた場合に、常に、最も大径の外周縁部51aが駆動伝達凹部42に当接する。
したがって、搬送ローラ51が、水平回動を行った際に、従来と同様に、搬送ローラ51の回転数上昇を行うことができながら、駆動トルクの低下を防止できる。
【0048】
d)搬送ローラ51が水平回動した際の回動中心である水平回動軸54aを、搬送ローラ51の回転中心である回転軸53よりも水平方向で駆動シャフト40に近い位置に配置した。
これにより、上記b)のように搬送ローラ51が水平回動した際に外周縁部51aの回動軌跡に沿う形状である駆動伝達凹部42の円弧形状を、回転軸53と水平回動軸54aとが上下に重なって配置されている場合と比較して、小径の円弧形状とすることができ、その分、駆動シャフト40における駆動伝達凹部42の形状を浅い形状にできる。これにより、駆動シャフト40の加工作業が容易となり、かつ、駆動シャフト40の小径化を図り、重量およびコストを低減できる。
【0049】
e)上下揺動軸55aを、搬送ローラ51の回転軸53よりも水平方向で駆動シャフト40から離して配置した。
このため、搬送ローラ51により搬送物Wを搬送した際に、搬送物Wの荷重が、搬送ローラ51を駆動シャフト40に圧接させる方向に作用する。したがって、搬送ローラ51と駆動シャフト40との間で作用する摩擦力が、搬送物Wの重量に応じ、重量物搬送時には相対的に大きく、軽量物搬送時には相対的に小さくなる。
よって、従来技術のように搬送ローラ51をスプリング57の付勢力のみで駆動シャフト40に当接させた場合と比較して、搬送可能な搬送物Wの重量限界を高く設定可能となる。また、従来技術の場合、重量物を搬送しようとすると、スプリングによる付勢力を大きく設定する必要があり、このように常時搬送ローラ51を強く駆動シャフト40に当接させるものと比較して、搬送ローラ51の耐久性を向上させることが可能となる。
【0050】
f)開口20aを扇形形状に形成したため、開口20aの開口面積を小さく抑えながら搬送ローラ51の水平回動を可能とすることができる。しかも、搬送ローラ51の両側にフランジ56fを設けたため、搬送ローラ51が中立位置からどちらの方向に水平回動しても、開口20aを塞いで、物品の落下を確実に防止できる。
【0051】
g)連動リンク74の中間部に設けたブロック74bを、水平回動ブラケット55の長溝55bにスライド可能に設けた。このため、各支持部材52の水平方向位置にずれがあっても、このブロック74bと長溝55bとの相対スライドによりこのずれを吸収し、各支持部材52を一斉に同期して回動させることができる。
h)搬送ローラ51が、
図7(b)に示すように駆動シャフト40に対して直交した中立の位置から、
図7(a)(c)に示すように水平方向で左右のいずれにも回動可能に構成した。このため、仕分け装置Aは、
図1で示したように上流からの搬送方向F1に対して矢印F2の同方向と矢印F23の左方向に加え、搬送方向F1に対して矢印F23とは対称の右方向へも仕分けることが可能であり、高い仕分け性能を得ることができる。
【0052】
(他の実施例)
以下に、他の実施例について説明する。
なお、他の実施例を説明するのにあたり、実施例1と同じ構成については同じ符号を付けて説明を省略する。作用についても、実施例1と相違する作用について説明し、実施例1と同じ作用については説明を省略する。