(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5684805
(24)【登録日】2015年1月23日
(45)【発行日】2015年3月18日
(54)【発明の名称】フックおよびレバーを備える航空機用ラッチ、アセンブリ並びに航空機
(51)【国際特許分類】
B64C 1/14 20060101AFI20150226BHJP
【FI】
B64C1/14
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-516819(P2012-516819)
(86)(22)【出願日】2010年6月18日
(65)【公表番号】特表2012-530649(P2012-530649A)
(43)【公表日】2012年12月6日
(86)【国際出願番号】FR2010051226
(87)【国際公開番号】WO2010149905
(87)【国際公開日】20101229
【審査請求日】2013年6月14日
(31)【優先権主張番号】0954215
(32)【優先日】2009年6月22日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】509347273
【氏名又は名称】エアバス オペラシオン ソシエテ パ アクシオンス シンプリフィエ
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100077931
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100110939
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100110940
【弁理士】
【氏名又は名称】嶋田 高久
(74)【代理人】
【識別番号】100113262
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 祐二
(74)【代理人】
【識別番号】100115059
【弁理士】
【氏名又は名称】今江 克実
(74)【代理人】
【識別番号】100117581
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 克也
(74)【代理人】
【識別番号】100117710
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 智雄
(74)【代理人】
【識別番号】100124671
【弁理士】
【氏名又は名称】関 啓
(74)【代理人】
【識別番号】100131060
【弁理士】
【氏名又は名称】杉浦 靖也
(74)【代理人】
【識別番号】100131200
【弁理士】
【氏名又は名称】河部 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100131901
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 雅典
(74)【代理人】
【識別番号】100132012
【弁理士】
【氏名又は名称】岩下 嗣也
(74)【代理人】
【識別番号】100141276
【弁理士】
【氏名又は名称】福本 康二
(74)【代理人】
【識別番号】100143409
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100157093
【弁理士】
【氏名又は名称】間脇 八蔵
(74)【代理人】
【識別番号】100163186
【弁理士】
【氏名又は名称】松永 裕吉
(74)【代理人】
【識別番号】100163197
【弁理士】
【氏名又は名称】川北 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100163588
【弁理士】
【氏名又は名称】岡澤 祥平
(72)【発明者】
【氏名】ジャック フルニ
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ ベルヌ
(72)【発明者】
【氏名】トニ デュパ
【審査官】
鈴木 敏史
(56)【参考文献】
【文献】
独国特許出願公開第02828033(DE,A1)
【文献】
特表2009−502622(JP,A)
【文献】
特開昭56−005299(JP,A)
【文献】
特開2001−123725(JP,A)
【文献】
特開昭62−174482(JP,A)
【文献】
特表平06−509305(JP,A)
【文献】
米国特許第05011200(US,A)
【文献】
米国特許第04053177(US,A)
【文献】
米国特許第4530529(US,A)
【文献】
米国特許第2904141(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64C 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース(9)に対して閉位置にあるドア(10)を固定するのに適している航空機(2)用のラッチ(12)であって、
上記ベース(9)のロッド(16)に係合するメインフック(14)と、
該メインフック(14)に軸(22)を介して回動可能に設けられ、上記メインフック(14)を移動させることが可能なレバー(20)と、
上記ラッチ(12)の閉位置において上記レバー(20)の上記メインフック(14)に対する傾斜角度を調整し該レバー(20)上で制御可能な調整手段(30)と、を備え、
該調整手段(30)は、上記ラッチ(12)が上記レバー(20)を用いて操作されるのを防止する安全装置(30)を有し、
該安全装置(30)は、上記メインフック(14)に固定されたロッド(31)と、該ロッド(31)に係合する安全フック(32)と、上記レバー(20)に形成された開口部(42)に取り付けられたボタン(38)と、該ボタン(38)に形成された開口部を挿通し、かつ上記安全フック(32)に形成された開口部に螺合するネジ(46)と、を有し、
該ネジ(46)の回転によって上記安全フック(32)が該ネジ(46)に沿って移動して該安全フック(32)が上記ボタン(38)に対して相対移動することにより、上記傾斜角度が調整されることを特徴とするラッチ。
【請求項2】
ベース(9)に対して閉位置にあるドア(10)を固定するのに適している航空機(2)用のラッチ(12)であって、
上記ベース(9)のロッド(16)に係合するメインフック(14)と、
該メインフック(14)に軸(22)を介して回動可能に設けられ、上記メインフック(14)を移動させることが可能なレバー(20)と、
上記ラッチ(12)の閉位置において上記レバー(20)の上記メインフック(14)に対する傾斜角度を調整し該レバー(20)上で制御可能な調整手段(30)と、を備え、
該調整手段(30)は、上記ラッチ(12)が上記レバー(20)を用いて操作されるのを防止する安全装置(30)を有し、
該安全装置(30)は、上記レバー(20)に形成された開口部(42)に取り付けられたボタン(38)と、該ボタン(38)に形成された開口部を挿通し、上記メインフック(14)に向かって延びるネジ(46)と、上記メインフック(14)に固定されて上記ボタン(38)に向かって延びる共に、直線状に延びる溝(52)が形成されたブッシュ(54)と、上記ネジ(46)に螺合するナット(50)と、該ナット(50)から上記溝(52)に挿通するように延びるロッド(31)と、上記ボタン(38)と上記メインフック(14)との間に配置されて上記ネジ(46)が挿通すると共に、該ロッド(31)に係合する安全フック(32)と、を有し、
上記ネジ(46)の回転によって上記ナット(50)が該ネジ(46)に沿って移動して上記ロッド(31)が上記メインフック(14)に対して相対移動することにより、上記傾斜角度が調整されることを特徴とするラッチ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のラッチにおいて、
上記調整手段(30)は、上記ラッチが閉位置にある場合に操作可能であることを特徴とするラッチ。
【請求項4】
請求項1に記載のラッチにおいて、
上記ネジ(46)の自由端は、自動ロック式のナット(48)と螺合していることを特徴とするラッチ。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のラッチにおいて、
上記ラッチは、上記メインフック(14)の長さを調整する調整手段(34)を有することを特徴とするラッチ。
【請求項6】
ベース(9)と、ドア(10)と、該ベース(9)に対して閉位置にある上記ドア(10)を固定するのに適している請求項1乃至5のいずれか1項に記載のラッチ(12)とを備えることを特徴とするアセンブリ。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のラッチ、または、請求項6に記載のアセンブリを備えることを特徴とする航空機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空機用ラッチ
、該ラッチを備えるアセンブリ、及び該ラッチまたは該アセンブリを備える航空機に関する。
【背景技術】
【0002】
航空機の多くのドア部材は、所定の位置例えば閉位置において、ラッチによって固定されている。「ドア」と称するこれらの部材は、例えばカバー、ハッチ、または実際にはレドームで構成されている。ラッチは、ベースに固定された取付ポイントに係合するのに適合したフックを有する。ラッチはフックを開くレバーも備え、このレバーは一般にドアの開口部を介してアクセス可能であって、ドアおよびフックに蝶番で連結されている。
【0003】
レバー外面は、ドアの開口部を介して視認可能かつアクセス可能である。この外面は、通常、ドア外面に沿って平坦に広がるように設計された平面形状をなしている。しかし、ラッチが閉位置にある場合には、一般的に空気抵抗または外観上望ましくないため、ラッチ外面はドア外面まで広がっていない。これは、フックの取付ポイントの位置を調整することで改善されうる。ラッチの閉位置におけるレバーの傾斜角度は、特に取付ポイント上のフックの位置に依存する。しかしながら、そのような調整は困難である。取付ポイントにアクセスするためにドアを開き、取付ポイントを調整し、フックに設けられた部材を用いてフック長を調整する必要があるからである。取付ポイントとフックおよびレバー間のヒンジとの間隔は、ラッチを閉じる際に作業者がレバーを動かすのに必要な力に影響を与える。これらの操作が一旦実行されると、ドアが再度閉じられ、レバーが適切な角度で傾斜しているかが確認される。レバーが適切な角度で傾斜していない場合には、これらの操作が再度実行される。原則としてこれらの操作は複数回実行されて反復される。さらに同じ操作をラッチが調整されるまで何回も繰り返す必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、ラッチ閉位置におけるレバーの好ましい傾斜角度を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的を達成するために、本発明は、
ベースに対して閉位置にあるドアを固定するのに適している航空機用のラッチであって、
上記ベースのロッドに係合するメインフックと、該メインフックに軸を介して回動可能に設けられ、上記メインフックを移動させることが可能なレバーと、上記ラッチの閉位置において上記レバーの上記メインフックに対する傾斜角度を調整し該レバー上で制御可能な調整手段と、を備え、該調整手段は、上記ラッチが上記レバーを用いて操作されるのを防止する安全装置を有し、該安全装置は、上記メインフックに固定されたロッドと、該ロッドに係合する安全フックと、上記レバーに形成された開口部に取り付けられたボタンと、該ボタンに形成された開口部を挿通し、かつ上記安全フックに形成された開口部に螺合するネジと、を有し、該ネジの回転によって上記安全フックが該ネジに沿って移動して該安全フックが上記ボタンに対して相対移動することにより、上記傾斜角度が調整されるものを提供する。
【0006】
また、本発明は、ベースに対して閉位置にあるドアを固定するのに適している航空機用のラッチであって、上記ベースのロッドに係合するメインフックと、該メインフックに軸を介して回動可能に設けられ、上記メインフックを移動させることが可能なレバーと、上記ラッチの閉位置において上記レバーの上記メインフックに対する傾斜角度を調整し該レバー上で制御可能な調整手段と、を備え、該調整手段は、上記ラッチが上記レバーを用いて操作されるのを防止する安全装置を有し、該安全装置は、上記レバーに形成された開口部に取り付けられたボタンと、該ボタンに形成された開口部を挿通し、上記メインフックに向かって延びるネジと、上記メインフックに固定されて上記ボタンに向かって延びる共に、直線状に延びる溝が形成されたブッシュと、上記ネジに螺合するナットと、該ナットから上記溝に挿通するように延びるロッドと、上記ボタンと上記メインフックとの間に配置されて上記ネジが挿通し、該ロッドに係合する安全フックと、を有し、上記ネジの回転によって上記ナットが該ネジに沿って移動して上記ロッドが上記メインフックに対して相対移動することにより、上記傾斜角度が調整されるものを提供する。
【0007】
これにより、調整時に上記ラッチを何回も開閉する必要がない。上記レバーの適切な傾斜角度が特に単純かつ迅速な方法で得られる。
【0008】
上記調整手段が上記ラッチが閉位置にある場合に操作可能であると有利である。
【0009】
すなわち、調整中に適正な位置が得られたか否かを確認することが可能であり、また、適正な位置である場合に調整操作を直ちに中断するのに適している
。
【0010】
すなわち、上記安全装置の長さを修正することによって上記レバーの適切な傾斜角度が得られる。これは、上記ラッチがこの調整を実行するための専用の追加機構を有する必要がないことを保証する
。
【0011】
上記
ネジの自由端は、自動ロック式のナットと螺合しているのが好ましい。
【0012】
これにより上記調整手段が望ましくない方法で調整するのを回避することができる。
【0013】
上記ラッチがメインフックおよび該メインフックの長さを調整する調整手段を有すると有利である。
【0014】
上記ラッチを閉じる際に作業者に必要な力を調整することができる。
【0015】
本発明は、ベースと、ドアと、
上記ベースに対して閉位置にある上記ドア
を固定するのに適している
上記ラッチとを備
えるアセンブリを提供する
。
【0016】
本発明は、本発明のラッチまたは本発明のアセンブリを備える航空機を提供する。
【0017】
本発明の他の特性および利点は、以下に非制限的に例示された2つの実施形態の説明および添付図面でさらに明確となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明に係るアセンブリを備える航空機の斜視図である。
【
図2】アセンブリのうちの1つの断面図であって本発明に係るラッチを示す図である。
【
図7】
図6に示すラッチのVII-VII平面で切った断面図である。
【
図8】ラッチのネジおよびナットの連結部を示す図である。
【
図9】第2実施形態に係るラッチの
図5相当図である。
【
図12】
図9に示すラッチにおけるロッドを支持するナットの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係るアセンブリおよびラッチを備える航空機2を示す。航空機は特に重航空機であって本実施形態では飛行機である。飛行機は胴体4およびそれぞれエンジン8を支持する一対の翼6を備える。
【0020】
飛行機はそれぞれ本発明に係るアセンブリを構成するカバー、ハッチおよびレドームを備えている。各アセンブリは、飛行機の構造に対して相対的に安定した、例えば胴体、およびフラップまたは「ドア」10に固設されたベース9を備えている。ドアは、ベース9に対して相対移動可能に、例えば軸周りに回動可能に設けられている。ドアは、ベースの開口部を閉じる閉位置のような所定の位置を占めてアセンブリ内外を隔てて、アセンブリ内側へのアクセスを防止する。
【0021】
アセンブリは、ドア10を閉位置に固定するのに用いられる本発明に係るラッチ12を備える。ラッチは、ベース9の取付ポイント18のロッド16に係合するのに適した湾曲部分が自由端に形成された細長い形状のメインフック14を有する。ラッチ12は作業者がラッチ12および特にメインフック14を移動させることができるような手動レバー20を備える。レバーはドア10の開口部またはスロット36内を移動できるように設けられている。レバー20は、まずドア10に対して軸21周りに回動し、次にメインフック14に対して軸22周りに回動する。ロッド16および軸21,22はドアの回動軸と平行である。
【0022】
ラッチは閉位置においていかなる場合も確認される。この位置において、メインフックはロッド16の軸と軸22とを通る線24に沿って力を受ける。閉位置において、この線24は軸21を超えて延びている。閉動作中にこの線は軸21と交差する。この配置により、ラッチに働く線24に沿った力に関係なくラッチが自然に閉位置に固定される。
【0023】
フック14は、例えばネジ・ナット・アセンブリで構成されてフック14の長さを調整する装置34を支持しており、この装置34によってラッチ12を取付ポイント18の正しい位置に合わせることができ、それによってラッチを閉じるときに作業者がレバーを働かせるのに必要なレバー力を調整する。
【0024】
ラッチ12は、安全装置またはトリガ30も有している。この安全装置30は、安全ロッド31およびこの安全ロッド31に係合する安全フック32(ここでは一対のフック)で構成されている。本実施例では、安全ロッド31は、安全フック32がレバー20に支持される間、フック14に支持される。安全装置30は、ラッチ12の内部にあるラッチを構成する。安全フック32が安全ロッド31に係合する場合には、図に示すように、安全装置30はメインフック14がレバー20によって動かされるのを防止する。安全フック32およびそのロッドは、メインフックとレバーとの間の間隔を一定に保つ。この追加ラッチは、レバーの不要な揺動を防止することによってラッチの閉鎖を安全にするものとして機能する。ラッチ12を開くには、作業者はラッチ
12を安全ロッド31から外すために安全装置30を解除することから始めなければならない。
【0025】
ラッチ12は、レバーに軸40周りに回動可能に取り付けられかつレバーの壁部に形成された開口部42に移動可能に設けられたボタン38を有する。このボタン38はフック32を支持する。作業者がボタン38における、安全フック32が配置された側とは反対側の軸40側の端部を押すと、ボタンが揺動してフック32がロッド31から外れ、その結果、安全装置が解除される。
【0026】
図5〜8に示す第1実施形態について説明する。
【0027】
フック32はボタン38に固定されている。ロッドはフック14に無調整式の方法で固設されている。レバー外面56およびドア外面44からなる平面に垂直な方向におけるボタンに対するフックの相対位置を修正する手段が設けられている。この修正手段は、具体的にはボタン38内の軸方向に並んだ開口部を挿通するネジ46およびフック32で構成されている。ボタン38の開口部は雌ネジが切られていない一方、フック32の開口部は雌ネジが切られていてネジ46と螺合している。ネジはその自由端に近い位置において、
図7に示す自動ロック式ナット48のようなナット、または
図8に示す「EN6092」の名称で知られるレセプタクル49と螺合している。上記外面56と連続するネジ頭部を回転させることによって、ネジ46とフックとの間の螺旋状の接続によってフックがボタンに対して上下に相対移動し、それによって安全装置30の寸法lを修正する。この寸法は
図4に示すように上記軸40とロッド31の軸との間で測定される。
【0028】
第2実施形態を
図9〜12に示す。ここで、安全フック32はボタン38に無調整式の方法で固設されている。調整可能なのはメインフック14に対するロッド31の相対位置である。この目的のために、ロッド31は、ナット50に固設され、当該ナットの主軸に対して垂直に、当該ナットの側面に直線状に並ぶ2つの部分に分割されている。フック14は、一般に円柱形状であってフックの一般的な方向に垂直にレバーに向かって延びるブッシュ54を有している。ブッシュ54は、正反対に直線状に延びてロッド31の各部が貫通する一対の溝52を有している。これら各部は、ブッシュ54においてナット50と共に摺動自在に移動可能である。共に雌ネジが切られたボタン38の開口部およびフック32の開口部を挿通し、最終的にナット50と螺合するネジ46が設けられている。ネジを回して、上記外面56と連続するネジ頭にもう一度作用させることによって、ロッド31の位置を修正し、安全装置の寸法lを修正することができる。
【0029】
これら両実施形態において、寸法lを調整可能な安全装置30があり、この寸法はフック14およびレバー20が平行でない方向において測定される。この調整は安全装置30の合計長の修正である。ラッチが閉位置にありかつフラップが閉位置にある場合には、レバー外面56に配置されてアセンブリ外面からアクセス可能なネジ46を用いて実現される。フラップが閉じられた場合には取付ポイント18にアクセスできない。
【0030】
安全装置の寸法を変更すると、レバー20およびフック14のなす角度の変化ならびにドア外面44に対するレバー20の傾斜または「トリム」の角度の変化を生じさせる。レバー外面56がドア外面44と連続しまたはドア外面44の延長にあるように、この傾斜角度を調整することができる。
【0031】
一例として、取付ポイント18を胴体、翼、ナセルなどに配置することができる。
【0032】
本発明は、取付ポイント18の位置を調整する手段を任意に有することができる。これは、実質的な力に適合するこれら取付ポイントを調整するシステムが一般的に相当な重量である限りにおいて特に有利である。
【0033】
本発明の範囲を逸脱しない範囲において数多くの変更が可能であることは言うまでもない。安全フックはレバーではなくメインフックに固定してもよく、同様に、ロッド31はメインフックではなくレバーに固定してもよい。