(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
基地局に各々設けられる複数のアンテナシステムと、前記複数のアンテナシステムを監視及び制御する遠隔制御システムと、を含む移動通信基地局(BS)アンテナの制御システムであって、
前記アンテナシステムは、各々
移動通信サービス用無線信号を送信及び受信するための放射板及び放射素子を有するアンテナモジュールと、
前記アンテナモジュールの垂直ティルティングのための垂直ティルティング駆動部と、
前記アンテナモジュールの回転のための水平ステアリング駆動部と、
前記アンテナモジュールの傾斜及び水平回転を感知するセンサ部と、
前記センサ部によって感知される感知データを前記遠隔制御システムに送信し、前記遠隔制御システムから制御信号を受信する送受信部と、
前記送受信部から受信した前記遠隔制御システムからの制御信号によって前記垂直ティルティング駆動部及び前記水平ステアリング駆動部の動作を制御する制御部と、
前記制御部の制御下に前記センサ部により感知された感知データを含む前記アンテナシステムの動作のためのデータを格納するメモリ部と、を含み、
前記アンテナシステムは、予め前記アンテナモジュールの傾斜及び/又は水平方向に対する基準値を格納し、前記センサ部の感知データを前記基準値と比較して、その差が所定の範囲を超える場合、異常があると判断して前記アンテナモジュールの傾斜及び/又は水平方向を調整する動作を遂行し、
前記センサ部は、前記アンテナシステムの全サービス領域をキャプチャするために前記アンテナシステムに設置されるカメラモジュールを含み、前記感知データは、前記カメラモジュールでキャプチャした静止画像及び/又は動画像データを含み、
前記アンテナシステムの前記制御部は、前記カメラモジュールを通じて前記アンテナシステムの初期設置時にキャプチャされた映像を前記基準値に該当する基準映像として前記メモリ部に格納し、以後に使用環境でキャプチャされた映像を前記基準映像と比較してキャプチャ位置に対する差を確認し、前記確認した差が所定範囲を超える場合には、前記アンテナモジュールの位置を訂正するように前記垂直ティルティング駆動部と前記水平ステアリング駆動部を制御し、
前記センサ部は、前記アンテナモジュールの傾斜を感知するための傾斜センサ及び/又は水平回転の変化を感知するための方位角センサをさらに含み、
前記アンテナシステムの前記制御部は、前記アンテナシステムの初期設置時に傾斜センサ及び/又は方位角センサによって感知される傾斜及び/又は水平方向の方位角を前記基準値に該当する基準傾斜及び/又は基準方位角として前記メモリ部に格納し、以後使用環境で感知された傾斜及び/又は方位角を前記基準傾斜及び/又は基準方位角と比較し、以後感知された傾斜と前記基準傾斜との差及び/又は以後感知された方位角と基準方位角との差が所定範囲を超える場合には、前記垂直ティルティング駆動部と前記水平ステアリング駆動部を制御することを特徴とするシステム。
前記カメラモジュールは、前記遠隔制御システムから受信された所定のキャプチャ関連制御信号により、所定周期で静止画像をキャプチャし、及び/又はリアルタイムで動画像をキャプチャすることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
前記送受信部は、移動通信サービス信号の伝送と同一の方式で前記感知データの伝送を処理するために、前記基地局と前記遠隔制御システムとの間に通信チャンネルを形成して前記感知データを伝送することを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載のシステム。
【背景技術】
【0002】
一般的に、移動通信基地局は、ネットワーク設計によって適切なアンテナを要求するサービス領域に設置され、ビームの垂直方向のアップ/ダウンティルティング及び水平方向のセクタ指向角度を適切に設定する。
【0003】
いわゆるDM(Diagnostic Monitor)テストは、設置されたアンテナをサイトの伝搬環境に適合するように、実際のサービス領域全体にわたって受信感度を測定して遂行され、アンテナの垂直方向アップ/ダウンティルティング角及び水平方向セクタ指向角はDMテストの結果により最適化される。
【0004】
また、アンテナのダウンティルティング角及び水平セクタ指向角は、運用結果を継続して監視しつつ、サイトの加入者分布の変化に従って周期的に再調整される。
【0005】
しかしながら、実際のサイト環境では暴風などの外部影響によってアンテナが設置されているマスト(mast)の傾斜が変わり、あるいはアンテナをマストに結合するクランプが水平方向に歪められる場合が発生する。その結果、アンテナが最適の方式で動作しないことによって、円滑な通信サービスを提供することができない。
【0006】
この場合には装備の技術的欠陥による問題でないにもかかわらず、遠隔制御センターはその原因を確認することができない。そのため、このような問題を克服するために、設置されたアンテナの状態を確認して原因を分析し、再調整し、最適化する作業をすべてのサイトに対して遂行しなければならないという問題があった。
【0007】
最近、移動通信事業者の大部分は、少数の人員で多くのサイトを管理している。それによって、サイトに問題が発生しても直ちに対応せず、長時間にかけて多くの費用が消費される。
しかも、一部の国では遠隔制御センターと基地局との距離が数百キロメートルである場合もあるので、このような場合にはより長い時間とより多くの費用がかかるという問題をもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、上記した従来技術の問題点を解決するために、本発明の目的は、アンテナが外部環境によって傾き、あるいは水平セクタ指向角が変化された場合に、このティルティング又は変化を感知してアンテナを遠隔制御する移動通信基地局アンテナ制御システムを提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、アンテナが傾いたか否かを感知するセンサから獲得した映像情報を用いて収益を創出する、移動通信基地局アンテナ制御システムを用いる映像情報提供システム及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記のような目的を達成するために、本発明の一態様によれば、移動通信基地局アンテナの制御システムであって、基地局に各々設けられる複数のアンテナシステムと、複数のアンテナシステムを監視及び制御する遠隔制御システムとを含んでおり、アンテナシステムは、各々移動通信サービス用無線信号を送信及び受信するための放射板及び放射素子を有するアンテナモジュールと、アンテナモジュールの傾斜及び水平回転を感知するセンサ部と、センサ部によって感知される感知データを遠隔制御システムに送信し、遠隔制御システムから制御信号を受信する送受信部と、送受信部から受信した遠隔制御信号によってアンテナシステムの動作を制御する制御部とを含み、遠隔制御システムは、複数のアンテナシステムから受信された感知データを各基地局及びアンテナシステム別に累積する基地局監視情報データベース(DB)サーバと、複数のアンテナシステムを遠隔監視するためにアンテナシステムに制御信号を出力する遠隔監視センターとを含むことを特徴とする。
【0012】
本発明の他の態様によれば、移動通信基地局アンテナの制御システムであって、基地局に各々設けられる複数のアンテナシステムと、複数のアンテナシステムを監視及び制御する遠隔制御システムとを含んでおり、アンテナシステムは、各々移動通信サービス用無線信号を送信及び受信するための放射板及び放射素子を有するアンテナモジュールと、アンテナモジュールの垂直ティルティングのための垂直ティルティング駆動部と、アンテナモジュールの回転のための水平ステアリング駆動部と、アンテナモジュールの傾斜及び水平回転を感知するセンサ部と、センサ部によって感知される感知データを遠隔制御システムに送信し、遠隔制御システムから制御信号を受信する送受信部と、送受信部から受信した遠隔制御システムからの制御信号によって垂直ティルティング駆動部及び水平ステアリング駆動部の動作を制御する制御部と、制御部の制御下にセンサ部により感知された感知データを含むアンテナシステムの動作のためのデータを格納するメモリ部とを含み、遠隔制御システムは、複数のアンテナシステムから受信された感知データを基地局及びアンテナシステム別に累積する基地局監視情報データベース(DB)サーバと、アンテナシステムを遠隔監視するためにアンテナシステムに制御信号を出力する遠隔監視センターとを含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の他の態様によれば、移動通信基地局アンテナを用いる映像情報提供システムであって、移動通信基地局アンテナモジュールに設置され、移動通信基地局アンテナモジュールの全サービス地域をキャプチャするカメラモジュールを備え、カメラモジュールによってキャプチャされた映像データを遠隔制御システムに伝送する複数のアンテナシステムと、複数のアンテナシステムから受信される感知データを各基地局及びアンテナシステム別に基地局映像データベース(DB)サーバに累積し、複数のアンテナシステムを監視及び制御する遠隔制御システムとを含む基地局アンテナ制御システムと、基地局映像DBサーバに接続し、基地局映像DBサーバから映像データを受信し、通信ネットワークを介して遠隔で接続されたユーザーによって要請される領域に該当する基地局の映像データを遠隔ユーザーに伝送するサービスを提供するサーバとを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明による移動通信基地局アンテナ制御システムは、アンテナの傾斜及び方位角の変化状態を遠隔制御センターで監視し、アンテナを遠隔制御することができる。したがって、傾斜及び方位角の変化は、ユーザーがサイトを訪問せずにも復旧可能である。その結果、時間及びコストが節減される効果を有する。
【0015】
また、基地局アンテナの傾斜及び方位角の変化を検出するための映像検出手段からキャプチャした映像情報を収益モデルとして使用することによって、収益増加をなす効果もある。
【0016】
さらに、基地局アンテナの傾斜及び方位角の変化を検出するための映像検出手段により、上記映像情報を公共サービスに適用することによって公共サービスの質を向上させる効果を有する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明による移動通信基地局アンテナ制御システムの構成及び動作について添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
本願の明細書及び特許請求の範囲で使用される用語は、辞書的な意味に限定されるものではない。より正確には、発明者が自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に基づき、本発明の範囲及び精神に適合する意味及び概念として解釈されなければならない。
【0020】
したがって、ここで説明する実施形態及び図示する構成は、単なる本発明の望ましい実施形態であって、本発明の技術的思想をすべて表現することではない。したがって、本発明は、記載される特許請求範囲と均等と言えるすべての要素を包含することは当然のことである。
【0021】
図1は、本発明の第1の実施形態による移動通信基地局アンテナ制御システムを示すブロック構成図である。
【0022】
図1を参照すると、本発明の第1の実施形態による移動通信基地局アンテナ制御システムは、各基地局にアンテナシステム100と、このアンテナシステム100を監視及び制御するための遠隔制御システム200とに大きく分けられる。各基地局に設けられるアンテナシステム100は、一般的に3セクタの基地局が使用されているので、各セクタごとに一つずつ、すべて3個が設置され得る。遠隔制御システム200は、遠隔地で、移動通信ネットワークのBSC(Base Station Controller)及びMSC(Mobile Switching Center)を介して各基地局のアンテナシステム100に接続されることができる。また、遠隔制御システム200は、BSC又はMSCに直接に設けられることができる。
【0023】
より詳細に説明すれば、アンテナシステム100は、移動通信サービス用無線信号を送信又は受信するための通常の放射板及び放射素子などで構成されるアンテナモジュール110と、このアンテナモジュール110の垂直ティルティングのための垂直ティルティング駆動部120と、アンテナモジュール110の水平ステアリングのための水平ステアリング駆動部125と、アンテナモジュール110の傾斜及び水平回転を感知するセンサ部130と、このセンサ部130によって感知される感知データを遠隔制御システム200に送信し、遠隔制御システム200から制御信号を受信する送受信部150と、遠隔制御システム200からの制御信号によって垂直ティルティング駆動部120及び水平ステアリング駆動部125の動作を含むアンテナシステム100の全般的な動作を制御する制御部140と、制御部140の制御下に上記感知データを含むアンテナシステム100の動作のためのデータを格納するメモリ部145とを含む。
【0024】
アンテナモジュール110は、RF信号を送受信するための移動通信基地局用アンテナとして、特定地点に対する信号を送信する指向性アンテナ(セクタアンテナ)及び広い領域に対して全方向的に信号を送信する全方向性アンテナ(オムニアンテナ)を含む。
【0025】
垂直ティルティング駆動部120は、アンテナモジュール110からビームを上下に傾ける。垂直ティルティング駆動部120は、アンテナ110の垂直傾斜を機械的に変化させてビームの垂直方向を変える構成と、送信信号の位相を変化させてビームの垂直方向を電気的に変える構成とを含む。位相変化のための構成は、電気機械的位相器(phase shifter)又は電気的位相器、もしくは両方ともが可能である。
【0026】
水平ステアリング駆動部125は、アンテナの水平セクタ指向角を回転するためのものである。垂直ティルティング駆動部125と同様に、水平ステアリング駆動部125は、電気的ステアリングだけでなく機械的ステアリングを通じてセクタ指向角を変化させる構成を含む。
【0027】
本発明の一側面によれば、好ましくは、センサ部130は、アンテナシステム100のレードームの内部に適切に設置される。このセンサ部130は、アンテナシステム100のサービス領域全体をキャプチャするカメラモジュール160を含む。もちろん、カメラモジュール160は、アンテナシステム100のレードームの外部、例えばレードームの上部に設置されることもできる。センサ部130によって感知されるデータは、カメラモジュール160によってキャプチャされる静止映像又は動画像データである。
【0028】
カメラモジュール160は、基地局のサービス領域をキャプチャし、このキャプチャした映像データをメモリ部145に格納すると同時に、送受信部150を通じて遠隔制御システム200に提供する。
【0029】
制御部140は、基本的に、遠隔制御システム200から受信した制御信号によって垂直ティルティング駆動部120と水平ステアリング駆動部125の動作を制御する。さらに、制御部140は、カメラモジュール160によりキャプチャされた映像データを用いて垂直ティルティング駆動部120と水平ステアリング駆動部125の動作を制御することができる。例えば、カメラモジュール160は、アンテナシステム100が初期正常に設置される場合にサービス領域をキャプチャし、制御部140は、このキャプチャされた映像データを基準映像としてメモリ部145に格納することができる。その後、制御部140は、格納されている基準映像を以後にキャプチャされる映像と比較してキャプチャ位置に変化があるか否かを監視する。映像間のキャプチャ位置が異なると、制御部140は、変化がなくなるように、アンテナモジュール110の位置に対して訂正されるように垂直ティルティング駆動部120と水平ステアリング駆動部125を制御する。
【0030】
一方、遠隔制御システム200は、基地局のアンテナシステムから受信される感知データ(
図1の実施形態では映像データ)を各基地局及びアンテナシステム別に区別して適切に累積する基地局制御情報DB(DataBase)役割をする基地局映像DBサーバ220と遠隔制御センター210とを含む。遠隔制御センター200は、各基地局から受信された感知データを適切なフォーマットで出力し、オペレータの操作によって各基地局に制御信号を出力するための適切なユーザーインターフェース(図示せず)を提供することができる。
【0031】
カメラモジュール160は、所定周期(例えば、数秒から1時間)ごとに比較的高い質の静止映像をキャプチャするように設定できる。状況又は設定される状態により、カメラモジュール160は、リアルタイムで動画像を撮影するように設定されることができる。このキャプチャされた映像データは、直ちに遠隔制御システム200に提供される。あるいは、キャプチャされた映像データは、まずメモリ部に格納された後に、適切な周期で遠隔制御システム200に提供される。このようなカメラモジュール160のキャプチャ方式は、遠隔制御システム200から受信される所定のキャプチャ条件に関連した制御信号によって可変的に設定され得る。遠隔制御システム200は、接続された外部のインターネットサービス事業者のサービスサーバからの要求によって特定のカメラモジュール160を選択し、この選択したカメラモジュール160によってキャプチャされる映像データを提供する。また、遠隔制御システム200は、カメラモジュール160のキャプチャ方式を可変的に設定することができる。
【0032】
アンテナシステム100の送受信部150は、基地局と遠隔制御システム200との間に別途に備えるデータ伝送チャンネルを介して感知データを伝送できる。同様に、遠隔制御システム200も、別途の制御チャンネルを介して制御信号を伝送できる。その他にも、送受信部150は、通常の移動通信サービス信号の伝送と同様に感知データを伝送するように構成されることができる。すなわち、電話番号は、カメラモジュール160と遠隔制御システム200に予め割り当てられて両者間の動画像通信チャンネルが接続できる。この場合に、送受信部150は、映像データを移動通信サービスの無線信号形態で伝送し、アンテナシステム100のアンテナモジュール110は映像データを受信して通常の移動通信サービス信号と同様に伝送することができる。
【0033】
図2は、本発明の第2の実施形態による移動通信基地局アンテナ制御システムを示すブロック構成図である。
【0034】
図2を参照すると、本発明の第2の実施形態による移動通信基地局アンテナシステム100は、センサ部130を除いて
図1に示す構成と同様である。センサ部130は、カメラモジュール160の代わりに、アンテナモジュール110の傾斜変化を感知するための傾斜センサ131及び水平方向の回転変化を感知するための方位角センサ132とを含む。傾斜センサ31としては重力に基づいた傾斜センサが使用され、方位角センサ32としては磁場に基づいたホールセンサ(hole sensor)が使用され得る。
【0035】
一般的に、アンテナモジュール110は、設置時、及び最適化設計又は現場状況に従って垂直方向に所定の角度で傾くように設置される。したがって、初期設置時の傾斜及び方位角は、各々基準傾斜及び基準方位角として設定されてメモリ部145に格納される。
【0036】
制御部140は、傾斜センサ131及び方位角センサ132を含むセンサ部130から受信される感知データを送受信部150を通じて遠隔制御システム200に送信し、送受信部150を通じて遠隔制御システム200から受信された制御信号によって垂直ティルティング駆動部120及び水平ステアリング駆動部125を制御する。この場合にも、遠隔制御システム200は、アンテナシステム100から受信された傾斜及び方位角に関連した感知データを基地局映像DBサーバ220に格納する。
【0037】
制御部140は、傾斜センサ131及び方位角センサ132から受信された感知値をメモリ部145に格納されている基準傾斜及び基準方位角と比較する。これらの差が所定範囲以上である場合に、制御部140は、基準値にリターンされるように、垂直ティルティング駆動部120及び水平ステアリング駆動部125を臨時に制御することができる。これは、アンテナモジュール110の傾斜又は水平方向の回転が格段に大きく変化する場合には移動通信サービスの提供が不可能になる可能性があるため、このような場合に一時的にでも即刻障害を克服するためである。
【0038】
その他、
図2に示す移動通信基地局アンテナ制御システムは、その構成及び動作が
図1と同一であるので、その詳細な説明を省略する。センサ部130は、本発明の第2の実施形態では傾斜センサ131及び方位角センサ132とを含み、第1の実施形態ではカメラモジュール160を含むが、本発明の他の実施形態では傾斜センサ131、方位角センサ132、及びカメラモジュール160をすべて含むことができる。さらに、センサ部130は、アンテナシステム100が位置した周辺環境、例えば温度又は湿度を感知するための多様なセンサをさらに含むことができる。
【0039】
また、本発明の第1の実施形態のように、センサ部130がカメラモジュール160を含めた場合には、アンテナシステム100の傾斜又は水平方向の回転程度を感知するだけでなく、該当サービス領域で大型建物の建設のような通信環境の変化を映像データを通じて容易に認知でき、この環境変化によるアンテナ110は、遠隔制御システム200によって遠隔制御が容易になることができる。したがって、高品質の移動通信サービスは、通信環境の変化に応じて提供されることもできる。
【0040】
図3は、本発明の第1の実施形態による移動通信基地局アンテナ制御システムの動作を示すフローチャートである。例えば、この制御動作は、
図1に示すアンテナシステム100で遂行されることができる。
【0041】
図3を参照すると、ステップ331で、風圧のような外部環境によってアンテナが傾くか、あるいは回転するかを感知するために、アンテナシステム100に設置されたセンサ部130のカメラモジュール331は、周辺サービス領域のキャプチャ動作を遂行する。ステップ333で、キャプチャされた映像データは、遠隔制御システム200に伝送する。
【0042】
ステップ335で、予め格納された基準映像データと現在キャプチャした映像データとを比較して、アンテナの傾斜及び回転程度の差が所定範囲以上であるか否かを判定する。その結果、これら間の差が所定範囲以上である場合、ステップ337で、アンテナシステム100は、遠隔制御システム200からの指示を待機せず、直ちに補正するために、垂直ティルティング及び水平ステアリングのための制御動作を遂行することができる。
【0043】
一方、ステップ333で、キャプチャされた映像データが遠隔制御システム200に提供されると、遠隔制御システム200は、基地局映像DBサーバ220にキャプチャした映像データを格納する。その後、遠隔制御システム200は、アンテナシステム100の位置に対する異常状態を確認して適切な調整のための制御信号を出力するように遠隔制御システム200を操作することができる。したがって、アンテナが前方に5度傾いている場合に、遠隔制御システム200は、アンテナを5度ティルティングアップさせるための制御信号を出力する。
【0044】
ステップ335でこのように遠隔制御システム200から制御信号を受信すると、アンテナシステム100は、ステップ336で、受信した制御信号によって垂直ティルティング及び水平ステアリングを制御する。
【0045】
図4は、本発明の第2の実施形態による移動通信基地局アンテナ制御システムの動作を示すフローチャートであって、例えば
図2に示すアンテナシステム100で遂行される。
【0046】
図4を参照すると、ステップ431で、アンテナシステム100に設置されるセンサ部130の傾斜センサ131は、風圧のような外部環境によってアンテナが前方又は後方に傾くことを感知する。ステップ432で、方位角センサ132は、アンテナが時計方向に水平回転するか、あるいは反時計方向に水平回転するかを感知する。
【0047】
ステップ433で、アンテナシステム100は、傾斜センサ131及び方位角センサ132の出力信号を基準値と比較し、その差に対応する値(すなわち、偏差)を遠隔制御システム200に伝送する。
【0048】
ステップ435で、アンテナシステム100は、傾斜及び水平方向回転による感知値が基準値と所定範囲以上の差を有するか否かを判断し、上記差が所定範囲以上である場合、ステップ437で、遠隔制御システム200からの命令を待機することなく、直ちに補正するための垂直ティルティング及び水平ステアリングのための制御動作を遂行することができる。
【0049】
一方、ステップ433の動作によって傾斜及び方位角の変化に該当する値が遠隔制御システム200に提供されると、遠隔制御システム200は、オペレータの操作による制御信号を出力する。この遠隔制御システム200から制御信号が提供されると、これをステップ435で受信し、以後ステップ436で受信した制御信号によって垂直ティルティング及び水平ステアリングを制御する。
【0050】
上記したように、本発明による移動通信基地局アンテナ制御システム及び制御動作がなされることができる。
【0051】
一方、本発明の第1の実施形態で説明したように、アンテナの変化を検出するために、カメラモジュール60を使用する場合に獲得される映像情報は多様な目的で使用されることができる。以下、その獲得された映像情報を用いて収益を創出できる収益モデルに対して詳細に説明する。
【0052】
図5は、本発明の実施形態による移動通信基地局アンテナ制御システムを用いる映像情報提供システムのブロック構成図である。
【0053】
図5を参照すると、本発明による映像情報提供システムにおいて、移動通信基地局アンテナ制御システムは、
図1に示したように、基本的にサービス領域をキャプチャするためにカメラモジュール160を有し、基地局アンテナの位置変化を検出し、遠隔制御システム200の制御によってアンテナの傾斜及び水平方位角を初期状態で調整できる複数の移動通信基地局アンテナシステム100と、複数のアンテナシステム100から提供される映像データを基地局映像DBサーバ220に格納する遠隔制御システム200とを含む。
【0054】
この構成において、インターネットサーバ500は、インターネット基地局映像DBサーバ220に格納された映像、すなわち複数の移動通信基地局アンテナシステム100のカメラモジュール160によってキャプチャされる映像を用いて、インターネットを介してメンバー(又は一般ユーザー)によって要求される領域の映像をそれらの端末610に伝送し、該当メンバーの端末610にカメラモジュール160からのキャプチャ映像をリアルタイムで出力するサービスを提供するように構成されることができる。
【0055】
移動通信基地局アンテナシステム100は、移動通信サービス事業者によってサービスが提供される全領域にわたって設けられる。インターネットサーバ500は、メンバーに特定領域のリアルタイム映像情報を提供するために別途のカメラを設置する必要がないので、映像情報の提供のために要求される設備投資費用を節減させる。
【0056】
このように、インターネットサーバ500は、リアルタイムで特定領域の映像をユーザーに直接提供でき、移動通信基地局アンテナ制御システム100から受信される映像を一時的に格納し、メンバーの端末310から領域の過去映像情報表示に対して要求されると、その要求されたサービスを提供する。
【0057】
さらに、基地局映像DBサーバ220に格納された各基地局のカメラモジュールによってキャプチャされた映像データは、これを必要とする多様なサービスサーバに専用線を通じて提供されることができる。例えば、
図5は、移動通信基地局アンテナ制御システム100のカメラモジュール160によってキャプチャされた映像を通じて所定領域のローカル気象状態を確認し、異常気象の兆候があれば、気象警告を発する気象サーバ700と、移動通信基地局アンテナ制御システム100のカメラモジュール160から受信した映像情報に基づいて所定領域の交通状況をリアルタイムで判断して交通情報を提供する交通情報サーバ800と、火災報告に関連してカメラモジュール160から受信された映像情報を用いて火災報告領域の映像を確認して火災が発生したか否かを判断し、それによって火災の早期発見を可能にする消防サーバ900とを示す。
【0058】
インターネットサーバ500は、インターネットを介して接続された端末にサービスを提供することを説明したが、サービスは、このようなインターネット以外にも、ワイマックス(Wimax)移動通信ネットワーク又はその他のネットワークを通じて提供されることができる。
【0059】
例えば、移動通信基地局アンテナ制御システム100において、カメラモジュール160は、キャプチャした映像情報の活用範囲によって望遠レンズを備えることがある。夜間監視のための赤外線カメラも、一般カメラと一緒に使用されることができる。また、カメラモジュール160は、そのカメラのキャプチャ位置の変化のためのカメラ駆動部を含むことができる。端末610は、コンピュータ、PDA、携帯電話、及びインターネットTVのようなインターネットに接続可能なすべての装置を含むことができる。インターネットサーバ500は、低仕様の端末610上に情報をディスプレイするために、移動通信基地局アンテナシステム100のカメラモジュール160によってキャプチャされた映像を所定の時間単位で静止画像に変換し、その静止画像を低仕様の端末610に順次ディスプレイすることができる。
【0060】
以上、本発明の詳細な説明においては具体的な実施形態に関して説明したが、特許請求の範囲を外れない限り、様々な変更が可能であることは、当該技術分野における通常の知識を持つ者には明らかである。したがって、本発明の範囲は、前述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものに基づいて定められるべきである。