特許第5685648号(P5685648)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5685648内燃エンジンの排ガス流に還元剤を噴射するための還元剤配量システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5685648
(24)【登録日】2015年1月23日
(45)【発行日】2015年3月18日
(54)【発明の名称】内燃エンジンの排ガス流に還元剤を噴射するための還元剤配量システム
(51)【国際特許分類】
   F01N 3/08 20060101AFI20150226BHJP
   B01D 53/94 20060101ALI20150226BHJP
   B01D 53/86 20060101ALI20150226BHJP
【FI】
   F01N3/08 B
   B01D53/36 101A
   B01D53/36ZAB
【請求項の数】8
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-526331(P2013-526331)
(86)(22)【出願日】2011年6月29日
(65)【公表番号】特表2013-536912(P2013-536912A)
(43)【公表日】2013年9月26日
(86)【国際出願番号】EP2011003196
(87)【国際公開番号】WO2012031642
(87)【国際公開日】20120315
【審査請求日】2013年5月20日
(31)【優先権主張番号】102010044468.5
(32)【優先日】2010年9月6日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】510225306
【氏名又は名称】アルボネアー ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100091867
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 アキラ
(74)【代理人】
【識別番号】100154612
【弁理士】
【氏名又は名称】今井 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】カッセル アルミン
(72)【発明者】
【氏名】オーヴァーホフ ヴェルナー
【審査官】 谷川 啓亮
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−002425(JP,A)
【文献】 特開2001−248563(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0115932(US,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第1195500(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01N 3/00 − 3/38
B01D 53/86
B01D 53/94
F02M 37/00 − 37/22
F02M 39/00 − 71/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃エンジンの排ガス流に還元剤を噴射して選択的に触媒による還元を行うための還元剤配量システムであって、該配量システムが還元剤タンク(1)と連通可能または連通しており、前記還元剤タンクから還元剤を取り出して還元剤ポンプ(2)により搬送し、還元剤を加圧して排ガス流に噴霧するため、少なくとも1つのノズル(4)と、該ノズル(4)と前記還元剤ポンプ(2)との間に位置する加圧空気供給部(3)とが設けられ、前記ノズル(4)が前記還元剤ポンプ(2)の圧力管(11)と連通し、前記ノズルを介して還元剤を排ガス流に挿入して加圧空気により噴霧するようにした前記還元剤配量システムにおいて、
前記還元剤ポンプ(2)の前記圧力管(11)が入口(6)を介して弁(5)に開口し、該弁は、前記還元剤ポンプ(2)によって搬送される還元剤による圧力が作用した時に、前記入口(6)を前記弁(5)に対し開放させるとともに、前記弁の出口(7)に通じる搬送通路を、前記ノズル(4)に通じる配量管(12)に対し開放させること、および、
前記弁(5)がダイヤフラムを有し、該ダイヤフラムは、前記還元剤ポンプ(2)によって搬送される還元剤による圧力の作用で、前記弁(5)の前記入口(6)から前記出口(7)への前記搬送通路を開放させ、前記ダイヤフラムの、前記入口(6)および前記出口(7)とは逆の側の背面が、前記加圧空気供給部(3)の加圧空気により作用を受けており、その結果前記還元剤ポンプ(2)は、前記ダイヤフラムへの圧力作用によって所定の背圧に抗して搬送を行うこと、
を特徴とする還元剤配量システム。
【請求項2】
前記弁(5)の前記入口(6)と前記出口(7)とは、前記還元剤ポンプ(2)によって搬送される還元剤による圧力の作用がない場合、自動的に閉じることを特徴とする、請求項1に記載の還元剤配量システム。
【請求項3】
前記弁の出口側が負圧のときに前記ダイヤフラムが前記弁(5)の前記出口(7)と前記弁(5)の前記搬送通路とを閉鎖することを特徴とする、請求項1または2に記載の還元剤配量システム。
【請求項4】
前記ダイヤフラムの前記背面への加圧空気の作用を切換え弁によりカットオフ可能であり、その結果加圧空気の作用をカットオフすることにより、前記還元剤ポンプ(2)が減少した背圧に抗して搬送を行い、これによって還元剤の吸込みを行うことを特徴とする、請求項1から3までのいずれか一つに記載の還元剤配量システム。
【請求項5】
前記加圧空気供給部(3)が圧力調整弁(8)を有していることを特徴とする、請求項1からまでのいずれか一つに記載の還元剤配量システム。
【請求項6】
前記還元剤ポンプ(2)がダイヤフラムポンプまたはピストンポンプであることを特徴とする、請求項1からまでのいずれか一つに記載の還元剤配量システム。
【請求項7】
前記還元剤ポンプ(2)が圧力側排出弁を有し、該圧力側排出弁は、前記還元剤ポンプ(2)によって搬送される還元剤による圧力の作用時にポンプ排出部を開放し、前記還元剤ポンプ(2)によって搬送される還元剤による圧力の作用がないときに前記ポンプ排出部を自動的に閉鎖させることを特徴とする、請求項1からまでのいずれか一つに記載の還元剤配量システム。
【請求項8】
前記圧力側排出弁がダイヤフラムによって形成されていることを特徴とする、請求項に記載の還元剤配量システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃エンジンの排ガス流に還元剤を噴射して選択的に触媒による還元を行うための還元剤配量システムであって、該配量システムが還元剤タンクと連通可能または連通しており、前記還元剤タンクから還元剤を取り出して還元剤ポンプにより搬送し、還元剤を加圧して排ガス流に噴霧するため、少なくとも1つのノズルと、該ノズルと前記還元剤ポンプとの間に位置する加圧空気供給部とが設けられ、前記ノズルが前記還元剤ポンプの圧力管と連通し、前記ノズルを介して還元剤を排ガス流に挿入して加圧空気により噴霧するようにした前記還元剤配量システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
触媒により選択的に還元を行うための触媒器、いわゆるSCR(selective catalyic reduction)触媒器は、ディーゼルエンジン、燃焼設備、ごみ焼却施設、産業プラント等からの窒素酸化物の放出を低減させるために使用される。このため、噴射装置を用いて排ガスシステム内に還元剤が噴射される。還元剤としてはアンモニア、アンモニア溶液、或いは他の還元剤が用いられる。
【0003】
アンモニアを車両に搭載するのは安全上問題であるので、尿素の水溶液を使用し、尿素の成分は通常DIN70070によれば(いわゆるAdBlue)32.5%である。尿素は排ガス中で摂氏150゜の温度以上でガス状アンモニアとCOに分解する。尿素を分解させるためのパラメータは主に、噴射される尿素水溶液の時間(蒸発時間および還元時間)、温度、粒度である。このSCR触媒器では、触媒による選択的還元により、窒素酸化物がほぼ90%低減される。
【0004】
この場合、還元剤を搬送するためにダイヤフラムポンプまたはヒストンポンプが用いられる。この場合の欠点は、使用されるこれらのポンプが搬送サイクル中にその行程容積を約5msecの非常に短い時間でノズルの方向へ搬送することである。この時間内では、還元剤の流動速度を高速化させるような搬送パルスが発生する。ポンプ行程中またはポンプ行程後に、配量管内を流れる還元剤がポンプ弁を通じて更なる還元剤を引き込む。これにより、未知の、望ましくない付加的な配量量が排ガス流内にもたらされる。
【0005】
他の欠点は、ダイヤフラムポンプまたはピストンポンプのポンプ脈動が噴霧ノズルを還元剤で不連続に荷重させることである。この作用はすでに少量の搬送量でノズルの過荷重を生じさせることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、冒頭で述べた種類の還元剤配量システムを、搬送される還元剤の望ましくない高い流動速度と、コントロール不能な還元剤の搬送とが回避され、従って使用する搬送ポンプの1回の搬送行程によるノズルの過荷重が阻止されるように改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は、本発明によれば、請求項1に記載の還元剤配量システムによって解決される。本発明の他の有利な構成はそれぞれの従属項に記載されている。
【0008】
本明細書では、還元剤配量システムと配量システムという概念は同義で使用される。還元剤配量システムまたは配量システムという概念により、触媒による選択的な還元に適したいかなる還元剤も含まれており、好ましくはDIN70070による尿素溶液が使用される。しかし本発明はこれに限定されるものではない。
【0009】
内燃エンジンの排ガス流に還元剤を噴射して選択的に触媒による還元を行うための還元剤配量システムにおいて、すなわち該配量システムが還元剤タンクと連通可能または連通しており、前記還元剤タンクから還元剤を取り出して還元剤ポンプにより搬送し、還元剤を加圧して排ガス流に噴霧するため、少なくとも1つのノズルと、該ノズルと前記還元剤ポンプとの間に位置する加圧空気供給部とが設けられ、該ノズルが前記還元剤ポンプの圧力管と連通し、前記ノズルを介して還元剤を排ガス流に挿入して加圧空気により噴霧するようにした前記還元剤配量システムにおいて、特に有利には、前記還元剤ポンプの前記圧力管が入口を介して弁に開口し、該弁は、前記還元剤ポンプによって搬送される還元剤による圧力が作用した時に、前記入口を前記弁に対し開放させるとともに、前記弁の出口に通じる搬送通路を、前記ノズルに通じる配量管に対し開放させ、前記弁がダイヤフラムを有し、該ダイヤフラムは、前記還元剤ポンプによって搬送される還元剤による圧力の作用で、前記弁の前記入口から前記出口への前記搬送通路を開放させ、前記ダイヤフラムの、前記入口および前記出口とは逆の側の背面が、前記加圧空気供給部の加圧空気により作用を受けており、その結果前記還元剤ポンプは、前記ダイヤフラムへの圧力作用によって所定の背圧に抗して搬送を行う。
【0010】
従って、本発明によれば、還元剤ポンプとノズルとの間に位置するように弁が圧力管内に配置され、該弁は、還元剤ポンプによって搬送される還元剤による圧力作用時に、該弁に通じる入口と、ノズルの方向で該弁の出口に通じる搬送通路とを開放する。
【0011】
このようにして、前記弁を配置し適当に選定することにより、ポンプの作動に望ましい背圧をポンプ製造者のガイドラインに従って発生させることができる。従って本発明の特徴は、配量システムの圧力管内にアクティブな弁を配置することにある。
【0012】
有利な実施態様では、弁の入口と出口とは、還元剤ポンプによって搬送される還元剤による圧力の作用がない場合、自動的に閉じる。
【0013】
これにより、還元剤ポンプによって搬送される還元剤による圧力の作用が行われない場合、すなわちポンプ行程が終了した場合、弁の出口の自動的に閉鎖するので、弁制御式ポンプによる望ましくない過搬送が阻止される。
【0015】
この種のフレキシブルなダイヤフラムは、適当な搬送圧が印加されたときに搬送通路を自動的に開放し、ポンプ行程の終了時に搬送圧が適宜降下した時に、リバーシブルに変位するダイヤフラムが出発位置に戻ることによって搬送通路を再び閉鎖させるために適している。
【0016】
好ましくは、弁の出口側が負圧のときにダイヤフラムは弁の出口と弁の搬送通路とを閉鎖する。
【0017】
これによって、何らかの望ましくない還元剤の過搬送が効果的に阻止される。
【0019】
この処置により、所望のポンプ背圧(この背圧に抗して還元剤ポンプが搬送を行う)を所望の値に調整することができ、すなわち還元剤ポンプはダイヤフラムへの圧力作用によって所定の背圧に抗して搬送を行う。
【0020】
好ましくは、ダイヤフラムの背面への加圧空気の作用をカットオフ可能にする切換え弁が設けられ、その結果ダイヤフラムへの加圧空気の作用をカットオフすることにより、還元剤ポンプは減少した背圧に抗して搬送を行い、これによってより容易に吸込みを行うことができ、よって脱気をより好適に行うことができる。
【0021】
好ましくは、加圧空気供給部は圧力調整弁を有している。
【0022】
これにより、加圧空気を、加圧空気によるダイヤフラム背面への作用および/または還元剤の噴霧に望ましい圧力レベルに調整することができる。加圧空気自体は、たとえば有用車両(その排ガストレインに配量システムが配置されている)の搭載加圧空気システムから取り出すことができる。この場合、加圧空気の圧力を所望の圧力に降下させることができるので、加圧空気システム内で予め支配的であったシステム圧が制限を加えることはない。
【0023】
好ましくは、還元剤ポンプはダイヤフラムポンプまたはピストンポンプである。
【0025】
特に有利には、還元剤ポンプは圧力側排出弁を有し、該圧力側排出弁は、還元剤ポンプによって搬送される還元剤による圧力の作用時にポンプ排出部を開放し、還元剤ポンプによって搬送される還元剤による圧力の作用がないときにポンプ排出部を自動的に閉鎖させる。
【0026】
好ましくは、圧力側排出弁はダイヤフラムによって形成されている。
【0027】
従って、還元剤ポンプの圧力側排出弁は、可撓性のダイヤフラムによっても形成されていてよく、これによって搬送行程時の圧力側ポンプ排出部の自動的な開口が可能になるとともに、搬送行程終了時の該ポンプ排出部の自動的な閉鎖が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本発明の1実施形態が図面に図示されている。
図1】本発明による還元剤配量システムの1実施形態の作用を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は、内燃エンジンの排ガス流に還元剤を噴射して選択的に触媒による還元を行うための本発明による還元剤配量システムの概略構成図である。この場合、たとえば尿素溶液のような還元剤は、特にDIN70070による還元剤は、タンク1から取り出されて、搬送ポンプ2を用いて搬送される。搬送ポンプ2は、図1に図示した実施形態ではピストンポンプである。
【0031】
ピストンポンプ2の各行程で還元剤は吸込み管10を介してタンク1から取り出され、その後圧力管11を介してさらに噴霧ノズル4へ搬送される。
【0032】
噴霧ノズル4は2物質ノズルであり、加圧空気を用いて還元剤が噴霧される。従って、ノズル本体の外側でエアゾールの形成が行われる。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。
【0033】
噴霧に必要な加圧空気を供給するため、加圧空気システム3が設けられている。加圧空気システム3は、空気圧を最適なエアゾール形成に必要な圧力に調整するために圧力調整弁8を有している。
【0034】
ピストンポンプ2の圧力管11は入口部6を介して弁体5に開口している。
【0035】
このように、本発明によれば、アクティブな弁5が配量システム内の搬送ポンプ2の加圧側に配置される。
【0036】
弁5はダイヤフラムから形成され、該ダイヤフラムは入口部6を弁5に対し閉鎖させ、出口部7を配量管12に対し閉鎖させる。すなわち、停止状態では、弁体5の入口穴6と出口穴7とはダイヤフラムによって閉鎖されている。
【0037】
弁5の下流側の配量管12を介して、搬送される還元剤がノズル4へ供給される。
【0038】
ピストンポンプ2の1回の搬送行程の間に、ピストンポンプ2は還元剤を圧力管11を介して入口穴6へ搬送する。これによってダイヤフラムは入口穴6から離間し、同時に出口穴7からも離間し、その結果弁体5内の搬送通路が開放される。この時点で入口穴6も出口穴7も、そしてこのとき形成される弁体5内の搬送通路もダイヤフラムによって解放されるので、還元剤は弁体5から配量管12のほうへ流出することができる。
【0039】
弁体5内のダイヤフラムの背面は加圧空気で付勢されている。このため、配量システム内に設けられた加圧空気システム3の加圧空気が使用される。加圧空気システム3はバス、トラック等の有用車両に搭載の加圧空気システムであるが、加圧空気コンプレッサおよび加圧空気容器または加圧空気蓄積器を設けてもよい。
【0040】
加圧空気システム3からの加圧空気の圧力は、圧力調整弁8を用いて所望の空気圧に調整される。
【0041】
ピストンポンプ2のポンプストローク後、弁体5内のダイヤフラムは、まだ配量管12内を流れている還元剤の吸引力によって引き寄せられて、出口穴7を自動的に閉鎖させる。過配量は弁5のこのような機能によって自動的に阻止される。出口穴7の閉鎖は、弁体5内のダイヤフラムの他の側に印加される空気圧によっても支援される。この場合加圧空気の分岐が考慮され、その空気圧は圧力調整弁8を用いて、還元剤の噴霧に望ましい圧力に調整される。
【0042】
さらに、ピストンポンプ2はポンプ弁の閉鎖挙動を改善させる背圧を蒙る。この閉鎖挙動は配量精度を改善させる。
【0043】
ピストンポンプ2の吸引特性を改善するため、空気圧調整をカットオフしてよい。このようにすると、ポンプ2は弁体5のダイヤフラムによって背圧を蒙らないので、自由に配量または脱気を行うことができる。さらに、弁5を使用することによってポンプストロークは時間的に平均化され、搬送量がより連続的にノズル4へ誘導される。
【0044】
搬送の瞬間に、すなわち弁のダイヤフラムが持ち上げられて入口穴6と出口穴7とが開放される瞬間には、配量管12を介して噴霧ノズル4への還元剤の搬送が行われる。
【0045】
噴霧ノズル4は2物質ノズルであり、空気圧管9を介して加圧空気を加圧空気システム3から供給してエアゾールの形成に使用され、配量管12を介して供給された量の還元剤が加圧空気により噴霧される。
【0046】
このため、所望の空気圧が圧力調整弁8を用いて調整される。
【0047】
このように、本発明の特徴は、ポンプストロークの時間的平均化を生じさせるとともに、配量管12内に排流される配量媒体の吸引力によって弁5の出口穴7を自動的に閉鎖させる可撓性ダイヤフラムを備えた弁5を配置することにある。これによって、弁制御式ポンプによって過搬送が減少する。
【0048】
さらに、適当な背圧をもった好ましい作動点での弁制御式ポンプ2の作動が可能である。本発明による配置構成により、搬送量の繰り返し精度が向上する。
【0049】
本発明の主要な利点は、配量精度が使用するノズル4およびタンク1の位置に関係なくなり、さらには配量管パラメータおよび諸構成要素の配置のような幾何学的デザインに関係なくなるということにある。還元剤を噴霧するためにノズル4に高い空気圧を設定することが可能であり、ノズル4が還元剤を自動的に吸い込むことはない。配量区間内に絞り或いは逆止弁を設けずに済む。この種の組み込み部材は場合によっては作動を不安定にさせるが、この欠点は本発明による配置構成により回避される。
【0050】
このように空気補助型ノズル4の最適なスプレーイメージが生じ、ノズル4の最大噴霧パワーが達成される。
図1