特許第5685654号(P5685654)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5685654ポータルサイトシステム及びポータルサイトシステムを用いたアプリケーション、コンテンツ、サービスの利用方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5685654
(24)【登録日】2015年1月23日
(45)【発行日】2015年3月18日
(54)【発明の名称】ポータルサイトシステム及びポータルサイトシステムを用いたアプリケーション、コンテンツ、サービスの利用方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20150226BHJP
   G06Q 30/04 20120101ALI20150226BHJP
【FI】
   G06Q50/10 100
   G06Q30/04
【請求項の数】3
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2013-557960(P2013-557960)
(86)(22)【出願日】2013年6月5日
(86)【国際出願番号】JP2013065578
【審査請求日】2013年12月20日
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000233491
【氏名又は名称】株式会社日立システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000062
【氏名又は名称】特許業務法人第一国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奥田 哲
(72)【発明者】
【氏名】永野 太
(72)【発明者】
【氏名】相原 延行
(72)【発明者】
【氏名】高森 浩信
(72)【発明者】
【氏名】田中 太郎
(72)【発明者】
【氏名】国生 智彰
【審査官】 宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−182764(JP,A)
【文献】 特開2003−058674(JP,A)
【文献】 特開2002−091597(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−50/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のアプリケーション、コンテンツ、サービスを提供する複数のベンダサーバと、利用者のクライアント端末とがネットワークを介して接続可能なポータルサイトシステムであって、
当該ポータルサイトシステムは、Webサーバ、DBサーバ、実績収集サーバを備えており、
前記Webサーバは、利用者情報登録部と、利用手続変換・送信部と、利用者認証部とを備え、
前記DBサーバは、前記クライアント端末から送信された利用者情報を格納する利用者情報DBと、利用手続変換ルール情報を格納する利用手続変換ルール情報DBと、利用実績を格納する利用実績情報DBを備え、
前記実績収集サーバは、実績収集システムを格納しており、
前記Webサーバの前記利用者情報登録部は、利用者が前記クライアント端末から利用者情報を送信すると、前記クライアント端末から送られた利用者情報を前記利用者情報DBに登録するとともに、前記Webサーバの前記利用手続変換・送信部が、前記利用手続変換ルール情報DBに格納された利用手続変換テーブルに定義された前記利用手続変換ルール情報に従って利用者情報を変換して前記ベンダサーバの各サーバに送信して、各ベンダサーバ内にも利用者情報として記憶するように構成しており、
前記ポータルサイトシステムが、前記ポータルサイトシステムの前記利用者情報DB内の利用者情報に基づいて当該ポータルサイトにアクセスした利用者を特定し、当該特定された利用者が前記ポータルサイトシステムで提供するアプリケーション、コンテンツ、サービスを選択した際、前記ベンダサーバは、各ベンダサーバ内に記憶された利用者情報により、アプリケーション、コンテンツ、サービスの利用可否を確認して利用者とベンダとの間で利用手続き処理を実行し、
前記ポータルサイトシステムの前記実績収集システムは、利用者が選択したアプリケーション、コンテンツ、サービスの利用履歴を前記各ベンダサーバから利用実績として収集し、収集した利用実績に基づいて各ベンダサーバに対する費用を算出して各ベンダサーバに対する費用の分配処理を実行することを特徴とするポータルサイトシステム。
【請求項2】
前記実績収集システムは、無償のアプリケーション、コンテンツ、サービスに対して利用実績に応じた回収費(アフィリエイト)を算出し、ベンダに対して回収費の要求処理を実行することを特徴とする請求項1記載のポータルサイトシステム。
【請求項3】
請求項1記載のWebサーバと、DBサーバと、実績収集サーバとを備えたポータルサイトシステムを用いて、複数のベンダサーバが提供するアプリケーション、コンテンツ、サービスを利用者のクライアント端末から利用する方法であって、以下のステップから構成されたことを特徴とするアプリケーション、コンテンツ、サービスの利用方法。
(a)サービス初期利用時において、利用者が前記クライアント端末から利用者情報を前記Webサーバに送信するステップ。
(b)前記Webサーバの利用者情報登録部が、前記クライアント端末から送られた利用者情報を利用者情報DBに登録するステップ。
(c)前記Webサーバの利用者情報登録部により、利用者に対して本人確認を行うステップ。
(d)利用手続変換・送信部により、利用手続き変換ルールDBに格納した利用手続変換ルールテーブルに定義したルールに従って、利用者情報を変換して前記ベンダサーバの各サーバに送信するステップ。
(e)前記ベンダサーバの各サーバの利用手続き処理部によって、各サーバの利用者情報DBにも利用者情報を登録するステップ。
(f)サービス利用時において、利用者の前記クライアント端末から利用者情報をポータルサイトに送信するステップ。
(g)前記Webサーバの利用者特定部が利用者を特定し、利用者が契約したサービス内容を取得するとともに、変換した利用者情報を利用手続変換・送信部から前記ベンダサーバの各サーバの利用手続き処理部に送信し、前記ベンダサーバ内に登録された前記利用者情報により利用可否を確認し、利用者の前記クライアント端末から前記ベンダサーバの各サーバの利用を可能にするステップ。
(h)利用者は、希望するアプリケーション、コンテンツあるいはサービスを選択して利用を開始するステップ。
(i)前記各ベンダサーバの機能処理部は、利用者が利用した種別確認、すなわち、各ベンダが提供するアプリケーション、コンテンツあるいはサービスのうち、どの種別のアプリケーション、コンテンツあるいはサービスを選択したかを確認し、利用者が選択したアプリケーション、コンテンツあるいはサービスの実施結果を前記Webサーバに送信するステップ。
(j)前記実績収集サーバの実績収集システムにより、利用者が選択したアプリケーション、コンテンツあるいはサービスの利用履歴を分析して利用実績として収集し、収集した利用実績に基づいて前記ベンダサーバに対する費用を算出して各ベンダサーバに対する費用の分配処理を実行するステップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種アプリケーション、コンテンツ、サービスなどの利用に関するリンクを備えたポータルサイト、特にポータルサイトで提供されたアプリケーション、コンテンツ、サービスを利用する際の課金を含む利用手続きの簡略化が可能なポータルサイトシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワークを介してユーザが利用できるサービスが多様化しており、例えば、電子書籍や音楽、映画などのコンテンツや各種アプリケーションあるいは宿泊施設などの予約といった各種サービスをウェブサイトで利用する場合、これらのアプリケーション、コンテンツ、サービスをまとめて利用者に提示するポータルサイトが知られている。例えば特許文献1には、アプリケーションを提供する複数のベンダのサーバ装置と接続されるとともに、利用者(ユーザ)のクライアント装置と接続可能なポータルサイト提供装置が提案されている。このポータルサイト提供装置は、利用者がポータルサイトへ利用するための手続きとして認証を得ると、利用者がポータルサイトからアプリケーションを利用する際、ポータルサイトからアプリケーションの提供ベンダへ利用者の認証データが送信される。すなわち、利用者がポータルサイトとの利用手続きを行えば、ポータルサイト内で提供されるアプリケーションとの個別の利用手続きが省略されるシステムである。
【0003】
また、特許文献2にはユーザのパソコンがインターネットのようなネットワークを介してアプリケーションサービスプロバイダ(ASP:Application Service Provider)に接続され、アプリケーションの評価版にアクセス可能な期間を設定することによって試用期間内では課金が発生せず、試用期間を過ぎても利用を希望する利用者のみ製品版のライセンスを支払うことによってアプリケーションの使用を認証するアプリケーション実行システムも知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−175436号公報
【特許文献2】特開2007−286899号公報
【特許文献3】特許第367960号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示すポータルサイト提供装置などにおいて、有償のアプリケーションを利用する場合、課金が前提であるが、例えばアプリケーションを使用した後、不必要だと判断して途中、止めたとしても正規の課金が発生する場合がある。
【0006】
特許文献2に示すアプリケーション実行システムは、評価版にアクセス可能な期間を設定することで試用期間内では課金が発生せず、試用期間を過ぎても利用を希望する利用者のみ製品版のライセンスを支払うことによってアプリケーションに対する認証が行われるため、使用当初では課金は発生しないが例えば映画や音楽などの有償コンテンツにおいては、視聴途中で必ず、利用するかしないかを利用者が選ぶ必要があり操作が煩雑である。さらに、アプリケーションの評価版は機能の一部が制限されたものが一般的であるため、利用者の利便性も劣る面がある。
【0007】
また、例えば特許文献3に示すように、利用者の使用量に応じて利用者への支払額を決定するシステムも知られているが、特許文献3は、スキャナ、プリンタ、コピー、ファックス機能一体型の複合機などの処理を制御するプログラムが搭載された画像形成装置において、カウンタを用いて前記プログラムごとに使用量を管理する使用量管理手段を備え、例えば、画像加工アプリケーションを用いてコピーを行うという所定動作の使用量としてカウントして管理し、そのデータをアプリケーションベンダに対してネットワークを介して送信することによってアプリケーションの使用量に応じた課金を利用者に対して知らせるようにした画像形成装置における制御プログラムであって、前述したような多種多様なアプリケーション、コンテンツ、サービスなどの利用に関するリンクを備えたポータルサイトには容易に転用することができず、ポータルサイトで提供されたアプリケーション、コンテンツ、サービスを利用する際の課金処理を含む利用手続き処理の簡略化が望まれていた。
【0008】
そこで、本発明は、各種アプリケーション、コンテンツ、サービスなどを利用するリンクを備えたポータルサイトにおいて、アプリケーション、コンテンツ、サービスを利用する際の利用手続きや課金処理を含む手続きを簡略して利便性を高めることができるポータルサイトシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によるポータルサイトシステムは、上記課題を解決するために、以下のような構成を採用した。
【0010】
即ち、本発明のポータルサイトシステムは、複数のアプリケーション、コンテンツ、サービスを提供する複数のベンダサーバと、利用者のクライアント端末とがネットワークを介して接続可能なポータルサイトシステムであって、当該ポータルサイトシステムは、Webサーバ、DBサーバ、実績収集サーバを備えており、前記Webサーバは、利用者情報登録部と、利用手続変換・送信部と、利用者認証部とを備え、前記DBサーバは、前記クライアント端末から送信された利用者情報を格納する利用者情報DBと、利用手続変換ルール情報を格納する利用手続変換ルール情報DBと、利用実績を格納する利用実績情報DBを備え、前記実績収集サーバは、実績収集システムを格納しており、前記Webサーバの前記利用者情報登録部は、利用者が前記クライアント端末から利用者情報を送信すると、前記クライアント端末から送られた利用者情報を前記利用者情報DBに登録するとともに、前記Webサーバの前記利用手続変換・送信部が、前記利用手続変換ルール情報DBに格納された利用手続変換テーブルに定義された前記利用手続変換ルール情報に従って利用者情報を変換して前記ベンダサーバの各サーバに送信して、各ベンダサーバ内にも利用者情報として記憶するように構成しており、前記ポータルサイトシステムが、前記ポータルサイトシステムの前記利用者情報DB内の利用者情報に基づいて当該ポータルサイトにアクセスした利用者を特定し、当該特定された利用者が前記ポータルサイトシステムで提供するアプリケーション、コンテンツ、サービスを選択した際、前記ベンダサーバは、各ベンダサーバ内に記憶された利用者情報により、アプリケーション、コンテンツ、サービスの利用可否を確認して利用者とベンダとの間で利用手続き処理を実行し、前記ポータルサイトシステムの前記実績収集システムは、利用者が選択したアプリケーション、コンテンツ、サービスの利用履歴を前記各ベンダサーバから利用実績として収集し、収集した利用実績に基づいて各ベンダサーバに対する費用を算出して各ベンダサーバに対する費用の分配処理を実行することを特徴とする。
【0011】
また、本発明のポータルサイトシステムは、前記実績収集システムは、無償のアプリケーション、コンテンツ、サービスに対して利用実績に応じた回収費(アフィリエイト)を算出し、ベンダに対して回収費の要求処理を実行することを特徴とする。
【0012】
また、本発明のWebサーバと、DBサーバと、実績収集サーバとを備えたポータルサイトシステムを用いて、複数のベンダサーバが提供するアプリケーション、コンテンツ、サービスを利用者のクライアント端末から利用する方法であって、以下のステップから構成されたことを特徴とするアプリケーション、コンテンツ、サービスの利用方法。
(a)サービス初期利用時において、利用者が前記クライアント端末から利用者情報を前記Webサーバに送信するステップ。
(b)前記Webサーバの利用者情報登録部が、前記クライアント端末から送られた利用者情報を利用者情報DBに登録するステップ。
(c)前記Webサーバの利用者情報登録部により、利用者に対して本人確認を行うステップ。
(d)利用手続変換・送信部により、利用手続き変換ルールDBに格納した利用手続変換ルールテーブルに定義したルールに従って、利用者情報を変換して前記ベンダサーバの各サーバに送信するステップ。
(e)前記ベンダサーバの各サーバの利用手続き処理部によって、各サーバの利用者情報DBにも利用者情報を登録するステップ。
(f)サービス利用時において、利用者の前記クライアント端末から利用者情報をポータルサイトに送信するステップ。
(g)前記Webサーバの利用者特定部が利用者を特定し、利用者が契約したサービス内容を取得するとともに、変換した利用者情報を利用手続変換・送信部から前記ベンダサーバの各サーバの利用手続き処理部に送信し、前記ベンダサーバ内に登録された前記利用者情報により利用可否を確認し、利用者の前記クライアント端末から前記ベンダサーバの各サーバの利用を可能にするステップ。
(h)利用者は、希望するアプリケーション、コンテンツあるいはサービスを選択して利用を開始するステップ。
(i)前記各ベンダサーバの機能処理部は、利用者が利用した種別確認、すなわち、各ベンダが提供するアプリケーション、コンテンツあるいはサービスのうち、どの種別のアプリケーション、コンテンツあるいはサービスを選択したかを確認し、利用者が選択したアプリケーション、コンテンツあるいはサービスの実施結果を前記Webサーバに送信するステップ。
(j)前記実績収集サーバの実績収集システムにより、利用者が選択したアプリケーション、コンテンツあるいはサービスの利用履歴を分析して利用実績として収集し、収集した利用実績に基づいて前記ベンダサーバに対する費用を算出して各ベンダサーバに対する費用の分配処理を実行するステップ。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、ポータルサイトシステムに対して契約が成立した利用者に対し、単一のポータルサイトから、複数のアプリケーション、コンテンツ、サービスが受けられるようになり、各ベンダとの個別の利用手続きが不要である。また、ポータルサイトシステム側から各ベンダに利用実績に応じた分配(インセンティブ)又は回収(アフィリエイト)処理が実行されるため、各ベンダに対して個別に課金手続きやその解約手続きする必要もない。さらに、例えばアプリケーションなどを使用する際、機能が制限された評価版ではなく正規版と同じ機能のアプリケーションを使用することができるとともに、途中で使用を止めたとしてもその費用は利用実績に応じて算出されるため、合理的であり利便性も高い。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の一実施例を示すポータルサイトシステムを含んだシステム全体の概略構成図である。
図2図2は、同上、サービス初期利用時におけるシステムの構成図である。
図3図3は、同上、サービス初期利用時の処理を示すフローチャートである。
図4図4は、同上、使用者情報テーブルの一例を示す説明図である。
図5図5は、同上、利用手続変換ルールテーブルの一例を示す説明図である。
図6図6は、同上、サービス利用時におけるシステムの構成図である。
図7図7は、同上、サービス利用時の処理を示すフローチャートである。
図8図8は、同上、サービス利用終了時におけるシステムの構成図である。
図9図9は、同上、サービス利用終了時の処理を示すフローチャートである。
図10図10は、同上、ログ標準化システムの構成図である。
図11図11は、同上、利用実績情報処理を示すフローチャートである。
図12A図12Aは、同上、書籍コンテンツのログ情報テーブルの一例を示す説明図である。
図12B図12Bは、同上、予約サービスのログ情報テーブルの一例を示す説明図である。
図12C図12Cは、同上、提供情報アプリのログ情報テーブルの一例を示す説明図である。
図13図13は、同上、ログ変換情報テーブルの一例を示す説明図である。
図14A図14Aは、同上、書籍コンテンツの分析ログ情報テーブルの一例を示す説明図である。
図14B図14Bは、同上、予約サービスの分析ログ情報テーブルの一例を示す説明図である。
図14C図14Cは、同上、提供情報アプリの分析ログ情報テーブルの一例を示す説明図である。
図15図15は、同上、重み付け情報テーブルの一例を示す説明図である。
図16図16は、同上、利用実績の検索システムを含む構成図である。
図17図17は、同上、利用実績の確認処理を示すフローチャートである。
図18図18は、同上、費用分配・回収システムを示す構成図である。
図19図19は、同上、費用分配・回収処理を示すフローチャートである。
図20図20は、同上、利用実績テーブルの一例を示す説明図である。
図21図21は、同上、分析結果テーブルの一例を示す説明図である。
図22図22は、同上、金額変換情報テーブルの一例を示す説明図である。
図23図23は、同上、回収費用情報テーブルの一例を示す説明図である。
図24図24は、同上、分配費用情報テーブルの一例を示す説明図である。
図25図25は、同上、利用実績・費用の検索システムを含む構成図である。
図26図26は、同上、利用実績・費用の参照処理を示すフローチャートである。
【発明の実施の形態】
【0015】
以下、図面に基づいて本発明のポータルサイトシステムの一実施例について説明する。図1は本発明のポータルサイトシステム1の概略構成図を示しており、同図に示すように、ポータルサイトシステム1は、複数のベンダのサーバ2A,2B,2Cと利用者のクライアント端末3とがネットワーク4を介して接続され、各ベンダが提供するアプリケーション、コンテンツ、サービスへ利用者を誘導する。前記ベンダの各サーバ2A,2B,2Cは、各ベンダが提供するアプリケーション、コンテンツ、サービスに応じた制御プログラム5が格納されるとともに、利用者情報、コンテンツ情報、ログ情報を格納するデータベース(以下、DBという)6,7,8などを備えている。なお、図1の概略構成図では、アプリケーションベンダの具体的構成を示しており、コンテンツベンダ、サービスベンダの具体的構成については省略しているが、コンテンツベンダ、サービスベンダについても、それを提供するコンテンツやサービスを動作させるプログラム、利用者情報、コンテンツ情報、ログ情報を格納するDB(図示しない)を備えている。
【0016】
ポータルサイトシステム1は、Webサーバ10、DBサーバ20、実績収集サーバ40を備えている。また、前記Webサーバ10にはポータルサーバ11を備えており、DBサーバ20には利用者情報を格納するDB21,利用手続き変換ルール情報を格納するDB22,利用実績情報を格納するDB23、金額変換情報を格納するDB24,重み付け情報を格納するDB25,利用実績分析結果情報を格納するDB26,回収費用情報を格納するDB27、分配費用情報を格納するDB28、ログ変換情報を格納するDB29と、ログ変換した標準のログ情報を格納するDB30(DB29、30は図10参照)を備え、実績収集サーバ40には、実績収集システム41が格納されている。
【0017】
前記利用者のクライアント端末3は、通常のパーソナルコンピュータやノート型パーソナルコンピュータあるいはPDA、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末などを含み、少なくともネットワーク4を介してポータルサーバ11に情報を送信する通信機能と、ポータルサーバ11や提供ベンダの各サーバ2A,2B,2Cからの情報を表示するディスプレイなど表示機能及びキーボードやポインティングデバイスあるいはタッチパネルなどの入力機能を備えている。これら通信機能、表示機能、入力機能については後述する。
【0018】
次に図2の構成図、図3のフローチャートを参照してサービス初期利用時の処理について説明する。サービス初期利用時において、利用者がクライアント端末3の利用者情報送信部31(通信機能)から利用者情報を送信すると(ステップS1)、Webサーバ10の利用者情報登録部50はクライアント端末3から送られる利用者情報を使用者情報DB21に格納された使用者情報テーブルTに登録する(ステップS2)。図4は使用者情報テーブルTの一例を示しており、使用者情報テーブルTには利用者コード、利用者氏名、手続き情報1〜手続き情報nとして利用者の住所、年齢、使用OS、暗号利用の有無、所属会社名、ベンダが提供するサービス1〜サービスnに対する使用状態、利用者の契約状態、削除フラグ、ログイン日時、ログアウト日時、端末識別コード、ログイン状態、使用開始日時、利用終了日時などのデータが記憶されている。利用者情報登録部50では利用者に対して契約可否を確認する。例えば法人会員であれば法人会員情報と照合して使用者の所属状態を確認する。また、過去の実績などによって利用制限があるかを確認し(ステップS3)、本人確認を行う(ステップS4)。利用者情報登録部50で本人確認証されない場合、利用者情報登録部50は前記使用者情報テーブルTを変更し、利用者の削除フラグを設定する(ステップS5)。一方、ステップS4で本人確認されると、DBサーバ11の利用手続き変換ルールDB22に格納した利用手続変換ルールテーブル10Tに定義したルールに従って利用手続変換・送信部51で利用者情報を変換して提供ベンダの各サーバ2A,2B,2Cに送信する(ステップ6)。利用手続変換ルールテーブル10Tは、各提供ベンダへの利用手続き処理を行う際のルールを定義するための情報が記憶されており、その一例を図5を参照して説明すると、利用手続変換ルールテーブル10Tには、ベンダが提供するアプリケーション名(以下、単にアプリ名と称する)、利用手続の変換ルールを示す変換番号、利用者の手続き情報、型属性(文字列又は数字)及びその桁数などのデータが記憶されている。このように、利用手続変換ルールテーブル10Tに従って変換した利用者情報は利用手続変換・送信部51から提供ベンダの各サーバ2A,2B,2Cは利用者情報が送信され、各サーバ2A,2B,2Cの利用手続き処理部60によって各サーバ2A,2B,2Cの利用者情報DB6に利用者情報が登録される(ステップ7)。また、サーバ2A,2B,2Cの利用手続き処理部60は利用者情報DB6に登録された利用者情報をWebサーバ10の利用者認証部52に送信し、DBサーバ11の使用者情報DB21に利用フラグを設定する(ステップ8)。そして、利用者認証部52から利用者のクライアント端末3に登録完了通知を送信することによって、利用者のクライアント端末3の利用者認証結果表示部32(表示機能)に登録完了通知が表示される(ステップ9)。
【0019】
以上のように利用者がポータルサイトとの契約が完了すると、ポータルサイトが提供する各種のアプリケーション、コンテンツ、サービスが受けられるようになる。このサービス利用時における処理について主に図6の構成図及び図7のフローチャートを参照して説明する。サービス利用時において、利用者のクライアント端末3の利用者情報送信部31から利用者情報をポータルサイトに送信すると(ステップS10)、利用者特定部53は使用者情報DB21の利用者情報テーブルTを検索して利用者を特定し、利用者が契約したサービス内容を取得(ステップS11)するとともに、利用手続変換ルールDB22に格納した利用手続変換ルールテーブル10Tに従って変換した利用者情報を利用手続変換・送信部51から提供ベンダの各サーバ2A,2B,2Cの利用手続き処理部60に送信する(ステップS12)。利用手続き処理部60は、ベンダの利用者情報DB6の利用者情報テーブルTから該当する利用者情報を検索し、利用者が利用可能なアプリあるいはコンテンツ、サービスを抽出して利用可否を確認する(ステップS13)。また、利用手続き処理部60は使用可能なアプリの情報をWebサーバ10の利用者認証部52に送り、利用者認証部52から利用者クライアント端末3の結果表示部35に利用可能なアプリ・サービス名を出力して利用者に通知する(ステップS14)。これにより、利用者は希望するアプリあるいはコンテンツ、サービスを選択して操作入力部34を操作して利用を開始する(ステップS15)。操作入力部34からの情報は、提供ベンダの機能処理部61に出力され、機能処理部61によりアプリあるいはコンテンツ、サービス毎のプログラムに従った処理を実行し、この操作ログは利用情報としてWebサーバ10の利用実績受付部55に送信する(ステップS16)。利用実績受付部55は利用実績を受け付けて利用手続変換ルールテーブル10Tに従って変換した利用情報を受け付け(ステップS17)、利用実績情報DB23に登録する(ステップS18)。また、機能処理部61は種別確認、すなわち、利用者はベンダが提供するアプリ、コンテンツ、サービスのうち、どの種別を選択したかを確認し(ステップS19)、利用者がアプリを選択した場合、機能処理部61はアプリの実施結果を送信し(ステップS20)、アプリの処理結果を利用者クライアント端末3の結果表示部35に表示する(ステップS21)。一方、利用者がサービスを選択した場合、サービスの受付結果を送信し(ステップS22)、サービスの処理結果を利用者クライアント端末3の結果表示部35に表示(ステップS21)するとともに、ベンダ端末70のサービス受付部71は、利用者クライアント端末3からの操作入力内容をサービスとして受け付け(ステップS23)、サービス結果送信部72はサービス実施結果を送信し(ステップS24)、サービスの提供結果を利用者クライアント端末3の結果表示部35に表示する(ステップS25)。
【0020】
サービス利用終了時の処理について図8の構成図、図9のフローチャートを参照して説明する。サービス利用終了時は、利用者のクライアント端末3から利用者情報を入力し(ステップS30)、利用者情報送信部31によりWebサーバ10に送信すると、利用者特定部53は利用者情報から利用者情報DB21の利用者情報テーブルTを検索して利用者を特定し、利用者が契約したサービス内容を取得する(ステップS31)。また、利用手続変換・送信部51は、利用手続変換ルールテーブル10Tの変換ルールに従ってベンダへの終了手続きを実施する(ステップS32)。ベンダの利用手続き処理部60は、ベンダの利用者情報DB6から利用者情報を削除(ステップS33)する。また、ポータルサイトの利用者認証部52は、利用者情報DB21の利用者情報テーブルTから該当するサービスを削除し(ステップS34)、利用者情報テーブルTを変更して削除フラグを設定し(ステップS35)、利用者クライアント端末3の利用者認証結果表示部32に削除完了を表示させる(ステップS36)。
【0021】
次に実績収集システム41について説明する。実績収集システム41は提供ベンダからのログを分析し、利用者の利用実績をポイントとして数値化するためのシステムである。
【0022】
使用者がアプリケーション・コンテンツあるいはサービスを利用する際、その使用履歴として残るログは各サーバ2A,2B,2Cのログ記憶部8Aによってログ情報DB8に記憶されるが、これらのログは各ベンダごとに異なるとともに、各ベンダが提供するアプリケーション・コンテンツ・サービスといった種別によってもそれぞれ異なるため、実績収集システム41はベンダの各サーバ2A,2B,2Cのログ送信部8Bから送られるログを統一したフォーマットに変換して標準化した後、ログを分析し、利用者の利用実績をポイントとして数値化する。このログを標準化するための処理について説明すると、図10の構成図に示すように、実績収集システム41は、ログ受付部80、ログ変換部81、ログ種別分析部82、重み付け部83、利用実績記憶部84を備えており、各ベンダのDB8のログ記憶部8Aに格納された利用ログがログ送信部8Bによって前記実績収集システム41のログ受付部80に送られ、ログ変換部81による標準化してから利用実績をポイントとして数値化し、これを利用実績情報DB23に格納している。この一連の処理について図11のフローチャートを参照して説明する。
【0023】
まず、利用者が例えばアプリケーションを利用する際、その操作履歴がログとして残る。このログは図12A図12B図12Cに示すログ情報テーブル20Ta〜20Tcとしてアプリケーションサーバ2のログ情報DB8に記憶され(ステップS40)、ログ送信部8BによってポータルサイトのDBサーバ11に送られる(ステップS41)。DBサーバ11に送られたログ情報は実績収集システム41のログ受付部80で受付け(ステップS42)、ログ変換情報に基づいてログを標準に変換し、そのログ情報(標準)をログ情報DB30に格納する。このログを標準化する際のルールは図13に示すログ変換情報テーブル30Tで定義した変換ルールに従って変換される。ログ変換情報テーブル30Tは各ベンダや提供するアプリの種別毎に統一されていないログを利用機能ごとに分類するためのルールが定義されている。すなわち、ポータルサイトは多種多様なアプリケーション・コンテンツ・サービスを提供しており、有償のアプリケーション・コンテンツ・サービスの利用に際し、その提供ベンダへの使用料を支払う(インセンティブ)、例えば、各種の案内サービスや予約サービスなどの無償のサービスは、利用者がポータルサイトのリンクを経由して予約あるいは商品を購入すると、報酬(アフィリエイト)がポータルサイトの事業者に支払われるケースもあるため、アプリケーション・コンテンツ・サービス毎にインセンティブかアフィリエイトかを分類するためのルールに定義している。このログ変換情報テーブル30Tについて一例を示すと、図13に示すように、ログ変換情報テーブル30Tは、アプリ名、ルール種別、実績種別(インセンティブ又はアフィリエイト)、種別(書類名、予約種別、情報種別)、処理(情報種別)、利用時間(参照時間)などのデータが記憶され、実績収集システム41に集計されたログ情報はログ変換情報テーブル30Tに定義されたルールに従って変換され、そのログ情報(標準)がDBサーバ10のログ情報DB30に蓄積される(ステップS43)。このようにして標準化されたログをログ種別分析部82によって分析し(ステップS44)、種別毎に分類して例えば図14A図14B図14Cで示すように電子書籍などの書籍コンテンツや旅行や引っ越しなどの予約サービス、地図検索、ゲーム、観光案内、ルート案内などの提供アプリといった種別毎を分類し、これを分析ログ情報テーブル40Ta〜40Tcに記憶する。さらに、利用実績に応じた分配額(インセンティブ)又は回収額(アフィリエイト)を算出するために重み付け部83により重み付けを行い(ステップS45)、これを利用実績記憶部84によりDBサーバ11の利用実績情報DB23に記憶する。
【0024】
この重み付けは処理について詳述すると、本発明のポータルサイトは多種多様なアプリケーション・コンテンツ・サービスを提供しており、利用実績に応じ、ポータル事業者から提供ベンダにインセンティブとして支払われる分配額あるいは無償アプリケーション、コンテンツ、サービスに対して提供ベンダがポータル事業者にアフィリエイトとして支払われる回収額を算出する必要がある。本発明では、利用実績をポイントとして数値化し、分配額・回収額を算出しているが、利用実績をポイントとして数値化する場合、単に利用時間だけを評価の基準とした場合、例えば、電子書籍などにおいては、同じページ数を読んだとしても利用時間に個人差が生じるため、公平な評価で利用実績をポイントとして数値化するために、各アプリケーション、コンテンツ、サービスごとにルールを定義し、これを重み付け情報テーブル50Tに記憶する。この重み付け情報テーブル50Tの一例として、図15に示すように、アプリ名、情報種別(例えば、電子書籍、ゲーム、乗換案内など)、処理種別(電子書籍ではページの参照やページの変更,ゲームでは参照、乗換案内では検索など)、サービス番号、重み値、利用時間換算などのデータが記憶されている。図15では旅行に関する電子書籍として例えば「上海」の書籍を利用者が閲覧した際、あるページを参照した場合、重み値は「2」、ページ変更した場合、重み値は「1」といったルールが予め定義されて、そのルールに従って利用実績がポイントとして数値化され、そのポイントに応じて分配額や回収額が算出される。
【0025】
このように数値化された利用実績は提供ベンダ側からも確認できる。すなわち、図16に示すように、各サーバ2A,2B,2Cのベンダ端末70には利用実績検索部73、利用実績表示部74を備え、実績収集サーバ40の実績収集システム41には利用実績問合受付部101、利用実績集計部102、利用実績送信部103を備えており、その利用実績を確認する際の処理について図17のフローチャートを参照して説明する。ベンダ端末70の利用実績検索部73に利用実績の検索条件を入力すると、実績収集システム41の利用実績問合受付部101に送信する(ステップS50、S51)。利用実績問合受付部101はDBサーバ11の利用実績情報DB23から検索条件に該当する利用実績を収集し(ステップS52)、収集した利用実績情報を利用実績送信部103からベンダ端末70に送信することによって、数値化された利用実績がベンダ端末70の利用実績表示部74に表示される(ステップS53、S54)。これにより、提供ベンダは利用実績に応じ、ポータル事業者から提供ベンダにインセンティブとして支払われる分配額あるいは無償アプリケーション、コンテンツ、サービスに対してアフィリエイトとして支払う回収額を確認することができる。
【0026】
また、本発明は利用者がポータルサイトの事業者と契約する際、定額性の課金システムを採用しており、ポータルサイトが提供するアプリケーション、コンテンツ、サービスを利用する際、料金は発生せず、使用者が選択したアプリケーションやコンテンツあるいはサービスを使用した際、その利用実績に応じて費用分配額(インセンティブ)又は費用回収額(アフィリエイト)を算出し、ポータルサイト事業者から各提供ベンダに対し費用分配又は費用回収処理を行うものであり、その費用分配・回収システムについて説明する。図18に示すように、実績収集サーバ40の実績収集システム41は、実施計画部88、利用実績抽出部89、回収・分配情報分析部90、利用実績送信部91、実績修正部92、回収算出部93、分配算出部99、利用情報・費用送信部100を備え、DBサーバ20の利用実績情報DB23には図20に示す利用実績情報を記憶した利用実績テーブル60Tが格納され、利用実績分析結果DB26には図21に示す分析結果テーブル70Tが格納されている。この分析結果テーブル70Tは前記利用実績テーブル60Tを分析して分配(インセンティブ)又は回収(アフィリエイト)に関する情報が記憶されている。また、金額変換情報DB24、回収費用情報DB27、分配費用情報DB28にはそれぞれ金額変換情報テーブル80T、回収費用情報テーブル90T、分配費用情報テーブル100Tがそれぞれ格納されている。金額変換情報テーブル80Tは、利用者が利用したアプリケーション、コンテンツあるいはサービスなどの利用実績に応じ分配額あるいは回収額を算出するための情報が記憶され、その一例として図22に示すように、種別(分配又は回収)、利用実績を数値化したポイント、そのポイントと分配額又は回収額との換算レート、対象年、月といったデータが記憶されている。この金額変換情報テーブル80Tの換算レートによって換算した分析結果は図23及び図24に示す回収費用情報テーブル90Tと分配費用情報テーブル100Tに反映されて記憶されている。また、ベンダ端末70には実績参照部73、実績承認部74、利用情報・費用表示部75を備えている。
【0027】
上記構成において各提供ベンダへの費用分配又は費用回収するための処理について図19のフローチャートを参照して説明する。まず、実施計画部88によりスケジューリングし、利用実績抽出部89によりスケジューリングした期間内の利用実績を抽出する(ステップS60、S61)。この利用実績の抽出においては利用実績情報DB23内の利用実績テーブル60T(図20参照)に利用実績情報が記憶され、検索条件として期間を指定することによって期間内の利用実績を抽出することができる。また、利用実績抽出部89によって実績(費用の分配又は回収)の種別を判定(ステップS62)し、分配費用と判定されると分配費用情報テーブル100Tの換算レートに基づいて分配算出部99によって分配費用を算出し(ステップS63)、利用情報・費用送信部100によってベンダに分配費用を送信する(ステップS64)。一方、ステップS62で回収費用と判定される利用実績送信部91によってベンダにサービスの利用実績を送信する(ステップS65)。ベンダは実績参照部73によってポータルサイトの事業者から送られるサービスの利用実績を参照して実績承認部74により利用実績の承認を得ると(ステップS66)、実績収集サーバ40の実績修正部92に承認結果を送信する(ステップS67)。この承認結果を受けて実績修正部92はサービス利用分を費用回収として記憶するとともに、回収算出部93により回収費用を算出し(ステップS68、S69)、利用情報・費用送信部100によってベンダに回収費用を送信して(ステップS64)処理を完了する。
【0028】
また、図25に示すように各サーバ2A,2B,2Cのベンダ端末70には利用実績・費用検索部76、利用実績・費用表示部77を備え、実績収集サーバ40の実績収集システム41には利用情報受付部110、利用情報・費用抽出部111、利用情報・費用送信部112を備えており、ベンダ端末70からポータルサイトの実績収集サーバ40に利用実績と、それに応じた費用を参照することができ、その参照する際の処理について図26のフローチャートを参照して説明する。
【0029】
ベンダ端末70の利用実績・費用検索部76に検索条件として利用情報・費用を入力して利用情報受付部110に送信すると(ステップS70)、実績収集サーバ40の利用情報受付部110は検索条件に基づいて利用情報・費用抽出部111によってDBサーバ11の利用実績分析結果DB26、回収費用情報DB27、分配費用情報DB28から検索条件に該当する利用実績・回収費用・分配費用を抽出し(ステップS71、S72)、抽出した利用実績・回収費用・分配費用を利用情報・費用送信部112からベンダ端末70の利用実績・費用表示部77に送信することによって(ステップS73)、ベンダ端末70の利用実績・費用表示部77から利用実績と、それに応じた費用を表示される(ステップS74)。これにより、提供ベンダは利用実績に応じてポータルサイト事業者から提供ベンダにインセンティブとして支払われる分配費用あるいは無償アプリケーション、コンテンツ、サービスに対してポータル事業者から提供ベンダにアフィリエイトとして請求される回収費用を確認することができる。
【0030】
以上のように、本発明のポータルサイトシステム1は、ポータルサイトシステム1に対して利用手続きが完了して契約が成立した利用者に対し、単一のポータルサイトから、複数のアプリケーション、コンテンツ、サービスが受けられるようになり、各ベンダとの個別の利用手続きが不要である。また、ポータルサイトの事業者から各ベンダに利用実績に応じた分配(インセンティブ)又は回収(アフィリエイト)処理が実行されるため、利用者がポータルサイトシステム1に対して定額の料金を支払う契約形態とすれば各ベンダに対して個別に課金手続きやその解約手続きする必要もない。さらに、例えばアプリケーションなどを使用する際、機能が制限された評価版ではなく正規版と同じ機能のアプリケーションを使用することができるとともに、途中で使用を止めたとしてもその費用は利用実績に応じて算出されるため、合理的であるとともに、例えば海外向けの各種検索サービスや予約サービスやルート案内あるいは海外向けアプリをパッケージした携帯端末をポータルサイトが用意し、これを利用者に貸与する契約形態とすれば、例えば海外出張や海外旅行などに際し、使用者が現地でこれらのサービスを探すといった手間もかからず、利便性も高い。
【符号の説明】
【0031】
1 ポータルサイトシステム
3 クライアント端末
4 インターネット(ネットワーク)
利用者情報DB
10 Webサーバ
20 DBサーバ
22 利用手続きルールDB
23 利用実績DB
40 実績収集サーバ
41 実績収集システム
50 利用者情報登録部
51 利用手続変換・送信部
52 利用者認証部
60 利用手続き処理部
【要約】
各種アプリケーション、コンテンツ、サービスの提供ベンダに対する個別の利用手続きや課金処理を含む手続きを簡略できるようにする。
ポータルサイトシステム1は、複数のベンダのサーバ2A,2B,2Cと利用者のクライアント端末3とがネットワーク4を介して接続され、各ベンダが提供するアプリケーション、コンテンツ、サービスへ利用者を誘導する。利用者がアプリケーション、コンテンツ、サービスを選択した際、ベンダとの利用手続き処理を実行する。利用時は実績収集システム41が利用履歴を分析し、収集した利用実績に基づいてベンダに対する費用を算出する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図13
図14A
図14B
図14C
図15
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図17
図18
図19
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図26