特許第5686503号(P5686503)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5686503
(24)【登録日】2015年1月30日
(45)【発行日】2015年3月18日
(54)【発明の名称】容器を搬送するための装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/86 20060101AFI20150226BHJP
   B67B 3/00 20060101ALI20150226BHJP
   B65B 7/28 20060101ALN20150226BHJP
【FI】
   B65G47/86 B
   B67B3/00
   !B65B7/28 K
【請求項の数】10
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2009-113099(P2009-113099)
(22)【出願日】2009年5月8日
(65)【公開番号】特開2009-298593(P2009-298593A)
(43)【公開日】2009年12月24日
【審査請求日】2012年4月25日
(31)【優先権主張番号】10 2008 022 611.4
(32)【優先日】2008年5月8日
(33)【優先権主張国】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】508120916
【氏名又は名称】クロネス アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス デヴェルト
【審査官】 日下部 由泰
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−069745(JP,A)
【文献】 特開2002−284343(JP,A)
【文献】 特開平08−217195(JP,A)
【文献】 実開昭62−028799(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/80
B65G 47/84 − 47/86
B65G 47/90 − 47/96
B65G 47/52
B65G 47/56 − 47/62
B65G 47/66
B65G 47/00 − 47/22
B67B 3/00
B65B 7/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの弓形部材(2a,2b)からなり、所定の幾何学回転軸(D)のまわりに回転できるように配置され、且つ複数の開口(8)を有し、その外周上に、搬送する容器の少なくとも一部分を受けるための複数の凹部(4)を有する搬送体(2)と、
前記搬送体(2)を保持するための複数の保持体(12)と、を備える前記容器を搬送するための装置(1)であって、
前記保持体(12)の延在方向(L)が、前記搬送体(2)の平面に対して0°以外の角度で延在し、前記各保持体(12)のそれぞれに設けられた少なくとも1つの係合領域(12a)のすべてが、前記開口(8)のうちのひとつの開口内にそれぞれ配置され、
前記開口(8)の断面が、前記各保持体(12)の前記開口(8)内に配置された前記各係合領域(12a)の断面より大きく、その結果、前記各弓形部材(2a,2b)が、前記回転軸(D)に対して垂直な方向に前記各保持体(12)に対して移動可能になっており、
少なくとも1つの前記開口(8)が、円形開口(8a)と、前記円形開口(8a)に隣接する細長い穴(8b)とを有し、
前記円形開口(8a)の断面が、前記保持体(12)の前記開口(8)内に配置された前記係合領域(12a)の断面より大きく、
前記保持体(12)は、前記係合領域(12a)内に円周方向の溝を有し、この溝の部分の最小直径は、前記細長い穴(8b)の幅より小さく、
前記各弓形部材(2a,2b)の全ての前記開口(8)が、いずれの場合も、前記円形開口(8a)と前記円形開口(8a)に隣接する細長い穴(8b)とを有し、前記各細長い穴(8b)は、前記各円形開口(8a)に対して同じ方向に延在し、
前記保持体(12)の端部(12b)が、前記開口(8)の少なくとも一領域を通ることができ、
前記保持体(12)の端部(12b)が、前記開口(8)の少なくとも一領域を通ることができないことを特徴とする装置(1)。
【請求項2】
前記保持体(12)は、保持ロッド(12)であり、前記延在方向(L)は、前記保持ロッド(12)の長手方向(L)であることを特徴とする、請求項1に記載の装置(1)。
【請求項3】
前記装置(1)は、前記各弓形部材(2a,2b)を互いに取り外し可能に接続するための少なくとも1つの接続装置(14,16,16)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置(1)。
【請求項4】
前記接続装置は、前記各弓形部材(2a,2b)を接続するために、一方の弓形部材(2a,2b)上に配置され且つ別の弓形部材(2b,2a)上に配置されたボルト(18)の後ろと係合する凹部(16)を有する回転レバー(14)を備えることを特徴とする、請求項3に記載の装置(1)。
【請求項5】
前記回転レバー(14)は、工具を使用せずに手動で動かすことができることを特徴とする、請求項に記載の装置(1)。
【請求項6】
前記各細長い穴(8b)はどれも、前記搬送体(2)の円周方向に延在しないことを特徴とする、請求項1に記載の装置(1)。
【請求項7】
少なくとも1つの前記保持体(12)が、前記保持体(12)の長手方向(L)に、前記端部(12b)に対して移動可能なプレテンション体(12c)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置(1)。
【請求項8】
前記プレテンション体(12c)は、前記端部(12b)に対して事前に張力が与えられることを特徴とする、請求項に記載の装置(1)。
【請求項9】
前記保持ロッド(12)が全て、共通支持体上に配置されることを特徴とする、請求項2に記載の装置(1)。
【請求項10】
容器を封止体で封止するための設備であって、請求項1からのいずれか1項に記載の装置(1)と、前記容器に前記封止体を付ける封止装置とを備える設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器を搬送するための装置に関する。装置は、詳細には容器を王冠で閉じるボトル封止装置に関して説明される。しかしながら、本発明による装置を容器の他の搬送装置に使用できることが指摘される。係るボトル封止装置は、多くの場合、搬送装置として、外周に容器用の収容ポケットを有し定義された回転軸のまわりに回転できるように配列された搬送ホイール又は搬送リングを備える。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1は、共通支持体上に配置された複数の弓形部材からなる星形ホイールについて述べている。この場合、分解するために弓形部材を支持体に対して回転させることができる。従って、運転する際は、星形ホイールを支持体に対して回転しないように固定しなければならない。
【0003】
特許文献2は、ガラス容器を取り扱う処理装置を開示する。この場合もまた、容器のネック部分が係合する個々に交換可能な凹状体を外周に有する搬送ホイールが提供される。
【0004】
特許文献3は、輸送装置について述べている。この輸送装置では、輸送ホイールのまわりに配置された外側ガイドが、複数の弓形部材として形成される。
【0005】
特許文献4は、封止装置用の交換星形ホイールを開示している。この事例では、分割された星形ホイールが提供されるが、星形ホイールを交換するためには、システム部品を星形ホイールが交換できるようにこの星形ホイールの回転軸の方向に動かさなければならない。
【0006】
特許文献5は、充填及び封止装置用の星形ホイールの短時間交換方法について述べている。この場合、複数のキャリア装置が取り外し式に配置された回転式星形ホイールが提供される。しかしながら、別の取付金具に変更するときは、個々の支持体装置を別々に交換しなければならない。
【0007】
特許文献6は、ガラス容器検査装置用の星形ホイールを開示している。この機構は、回転可能な垂直シャフトと、そのシャフトに固定された上側及び下側ハブ機構とを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第WO2007/125553号パンフレット
【特許文献2】米国特許第4,075,086号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第10 2004 056 858 A1号明細書
【特許文献4】独国特許出願公開第195 39 694 A1号明細書
【特許文献5】米国特許第5,689,932号明細書
【特許文献6】独国特許出願公開第101 57 918 A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、取付金具の短時間交換を可能にし、同時に安全作業を可能にする容器搬送装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的は、本発明により、独立クレーム1の内容によって達成される。有利な実施形態及び更に他の進歩は、従属クレームの内容を形成する。
【0011】
本発明による容器を搬送するための装置は、所定の幾何学回転軸のまわりに回転できるように配置され且つ複数の開口を有する少なくとも2つの弓形部材からなる搬送体を有し、搬送体は、その外周に、搬送する容器の少なくとも一部分を受けるための複数の凹部を有する。装置は、また、搬送体又はその弓形部材を保持する複数の保持体を有し、保持体の延在方向Lは、搬送体の平面に対して0°以外の角度で延在し、それらの各保持体の少なくとも1つの係合領域が、いずれの場合も開口のうちの1つの開口内に配置される。
【0012】
本発明によれば、これらの開口のうちの少なくとも幾つかの断面は、これらの開口内に配置される保持体の係合領域の断面より大きく、その結果、弓形部材は、回転軸と垂直な方向に保持体に対して少なくとも時々移動可能になる。
【0013】
先行技術から既知の幾つかの装置では、搬送体の取り外しは、回転軸方向の移動によって行われて困難な場合が多いが、本発明では、開口と係合領域により、搬送体を回転軸の長手方向に動かさなくてもよく、取り外すために回転軸と垂直方向に動かすことができる。一般に、本発明は、搬送体又は搬送ホイールの弓形部材が、回転軸の方向と異なる方向に移動されることを可能にする。
【0014】
保持体は保持ロッドであり、延在方向はそのような保持ロッドの長手方向であることが好ましい。しかしながら、保持体は例えばL形であり、保持体の一方の部分は回転軸方向に延在し、別の部分は回転軸と垂直な方向であってもよい。保持ロッドは、搬送体の平面と垂直に延在し、特定の選好では、保持ロッドは搬送体から上方に延在することが好ましい。
【0015】
搬送体の平面内の動きは、具体的には弓形部材の半径方向の動きであるが、円周方向の動きも考えられる。凹部は、搬送体に直接組み込まれるか又はこの搬送体に一体形成されることが好ましい。即ち、先行技術の既知の装置の幾つかと対照的に、凹部は搬送体から分離することができない。
【0016】
更に他の有利な実施形態では、装置は、各弓形部材を互いに取り外し可能に接続するための少なくとも1つの接続装置を備える。
【0017】
搬送体を交換するときは、最初に、接続装置を外し、次に各弓形部材を半径方向であるが具体的には回転軸と垂直な平面内で動かすことができることが好ましい。
【0018】
更に他の有利な実施形態では、少なくとも1つの開口は、円形開口と、この円形開口に隣接した細長い穴とを有する。弓形部材の開口は全て、いずれの場合も、円形開口とその円形開口に隣接した細長い穴とを有し、各細長い穴は、各円形開口に対して実質的に同じ方向に延在することが好ましい。このようにして、前述の接続装置を外した後で、2つの弓形部材を、細長い穴の方向によって定義された特定の好ましい方向に動かすことができ、次に好ましくは回転軸方向の動きによって装置から取り外すことができる。各開口は、好ましくは穴であり、特定の選好では、搬送体の平面と垂直に延在する穴である。
【0019】
細長い穴は、まっすぐに延在することが好ましい。しかしながら、細長い穴は、少なくとも幾つかの部分で曲げられてもよい。
【0020】
更に他の有利な実施形態では、保持体は、係合領域に円周方向の溝を有し、この溝の部分の最小径は、細長い穴の幅より小さい。即ち、拘束された状態では、弓形部材又は搬送体を保持体に対して回転軸方向に移動できないが、ロック解除された状態では弓形部材を保持体に対して移動させることができる。
【0021】
保持体の円周方向の溝の部分は円形断面を有し、この溝の部分の直径は、係合領域を溝に対して移動できるように細長い穴の幅より小さいことが好ましい。
【0022】
保持体の端部を開口部の少なくとも一領域に通すことができることが好ましい。この場合、端部は、具体的には保持体又は保持ロッドの最も下の部分を意味するように理解される。この実施形態の結果として、最初に搬送体の弓形部材を回転軸方向に挿入するか引き抜き、次に細長い穴に対して移動させることができる。
【0023】
保持体の端部が開口の少なくとも一領域を通ることができないことが好ましい。前記領域は、開口の前述の細長い穴であることが好ましい。
【0024】
更に他の有利な実施形態では、接続装置は、各弓形部材を接続するために、1つの弓形部材上に配置され且つ別の弓形部材上に配置されたボルトの後ろと係合する凹部を有する回転レバーを備える。この場合、回転レバーは、工具を使用せずに手動で作動できることが好ましい。これにより、最初に回転レバーを解放し次に各弓形部材を取り外すことによって、工具を使用せずに取り付け具を極めて素早く交換することができる。
【0025】
各細長い穴は、弓形部材の間の切り離し線と垂直な方向に弓形部材を動かすことができるように配置されることが好ましい。
【0026】
各細長い穴はどれも搬送体の円周方向に延在しないことが好ましい。全ての細長い穴の延在方向によって、保持体に対する搬送体の回転が妨げられるので、これにより動作中の安定性が高まる。
【0027】
更に他の有利な実施形態では、少なくとも1つの保持体が、保持体の長手方向に、端部に対して移動可能なプレテンション体を有する。このようにして、組み立てられた状態で搬送体の拘束が達成される。この場合、例えば、プレテンション体は、保持ロッドに対してOリングによって取り付けられ、このOリングは、同時に、プレテンション体にプレテンションを生成する弾性要素として働く。上述の係合領域は、搬送体とプレテンション体の間に保持体の長手方向に配置されることが好ましい。
【0028】
本発明は、また、全ての保持ロッドが共通支持体上に配置された前述のタイプの装置にも関連する。このようにして、装置の安定性が高められる。
【0029】
本発明は、また、前述のタイプの装置と容器に封止部材を確実に付ける封止装置とを備えた、容器を封止部材で封止するための設備に関する。
【0030】
更に他の有利な実施形態は、添付図面から明かになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明による容器搬送装置の部分図である。
図2a】保持体を有する搬送体の最初の図である。
図2b】下から見た搬送体の図である。
図3a】搬送体の斜視図である。
図3b】下から見た図3aの搬送体の平面図である。
図3c】上から見た図3aの搬送体を平面図である。
図4】保持体の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1は、容器(図示せず)を搬送するための本発明による装置1、より具体的には容器に王冠を取り付けるための装置を示す。この図では、搬送体2のまわりの円周方向に配列された複数の封止装置30が提供される。この搬送体の外周には凹部4が配列され、これらの凹部4と、搬送され封止される容器のネック部が係合することができる。この搬送体2は、ここでは環状形を有し、回転軸Dのまわりに回転できるように配置される。また、複数の保持体12が提供され、動作中、搬送体2は保持体12の上に固定される。これらの保持体12は、ねじ22によって共通支持体20にねじ留めされる。参照番号24はシャフトを示し、搬送体2は、そのシャフト24上に、回転軸Dのまわりに回転するように配置される。
【0033】
装置は、更に、固定式に配置され且つ搬送体2の半径方向外側に延在するガイドレール(図示せず)を備える。容器は、この外側ガイドレールと搬送体の間でガイドされ、より具体的には、容器は、一方の側が凹部4内でガイドされまた他方の側がこの更に他のガイドレールの内周でガイドされる。
【0034】
図2aは、保持体12が上に配置された搬送体2を示す。図2aでは、搬送体2は、それぞれ半円形プロファイルを有する2つの弓形部材2a,2bからなる。2つの弓形部材2a,2bは、接続装置14によって互いに取り外し可能に接続される。
【0035】
個別の保持体12は、搬送体2の平面と垂直に延在する。従って、保持体12の長手方向は、搬送体の回転軸(図2aに示していない)と平行に延在する。
【0036】
搬送体2は、この場合、2つの部品からなるが、搬送体2の2つの部品は、例えばリベット接続によって互いに永久的且つ確実に接続される。しかしながら、搬送体2を1つの部品で形成することもできる。凹部4が、外周に互いに等しい距離で配列され、この場合、搬送される容器に特に適応されたプロファイルを有することが分かる。
【0037】
本発明は、係る搬送装置を適応的に変換できるようにするために開発された。
【0038】
搬送体2には複数の開口が提供され、図2aではそのうちの1つの円形開口8aだけを見ることができ、保持体12の一部がこの円形開口8aの更に他の部分を通る。しかしながら、これらの円形開口8aの断面が、いずれの場合も、保持体12の円形開口8aを通る部分の断面より大きいことが分かる。保持体12から弓形部材2a,2bを外すには、最初に、接続装置14と更に他の接続装置14が外される。次に、図2aに示した左側の弓形部材2aを図2aの矢印P1の方向に引っ張ることができ、また右側の弓形部材2bを矢印P2の方向に引っ張ることができる。このようにして、保持体12の端部(図示せず)が、円形開口8aの領域内を通り、次に下方向、即ち保持体12の長手方向Lの下方に取り外すことができる。この交換工程の際に保持体12の位置を変更しなくてもよいことに注意されたい。
【0039】
図2bは、図2aに示した機構を下から見た平面図を示す。この図で、保持体12の端部12bを見ることができる。これらの端部12bを、取り付けのために円形開口8aに通し、次に円形開口8aと隣り合った溝又は細長い穴内に入れることができ、即ち、より具体的には、それぞれの弓形部材2a,2bが移動される。参照番号14は、2つの弓形部材2a、2bを互いに接続するための回転レバーを示す。この回転レバー14は、第1のボルト13のまわりに回転させることができ、反対側には更に他のボルト18と係合する凹部16を有する。このようにして、工具を使用することなく2つの弓形部材2a,2bを互いに素早くロックすることができる。このロック状態で、2つの弓形部材は、更にまた、個別の保持体12又はそのような保持体12の端部12bによって保持される。
【0040】
2つの弓形部材2a,2bの間の移行領域には、これらの2つの弓形部材2a,2bが結合された後だけ、対応する凹部4aが形成されることが分かる。即ち、いずれの場合も各弓形部材2a,2bの縁領域に半分の凹部が配置される。しかしながら、2つの弓形部材2a,2bは、凹部4ができない領域で互いに接続されてもよい。
【0041】
ほとんどの保持体12が、円周方向に互いに等距離で配置されることが分かる。2つの弓形部材2a,2bが互いに接合された領域だけに、互いにより小さい距離で配置された保持体12があり、その理由は、この領域では、機構のより高い安定性が必要なためである。
【0042】
図3aは、搬送体2、即ち2つの弓形部材2a,2bの斜視図を示す。図3aにおいて、接続装置が、搬送体2の下側に配置されることが分かる。この場合、個々の開口8は、いずれの場合も、円形開口8aと、円形開口8aからの溝の形で延在する細長い穴8bを有する。
【0043】
図3aでは、個々の凹部4は、前述のように容器のネック部に適合できるように下部から上方にテーパが付けられる。
【0044】
図3bは、搬送体2を下から見た図である。それぞれの細長い穴8bが、いずれの場合も、外方に延在し、前記細長い穴8bに適合された凹部4が、いずれの場合も、搬送体2内のその領域内に延在することが分かる。
【0045】
図3cは、搬送体2を上から見た図である。図3cでは、複数のリベット接続42を見ることができ、そのようなリベット接続42によってこの搬送体の2つの部分が互いに固定される。図3cに示したように、弓形部材2a,2bの個々の開口8の細長い穴8bは、いずれの場合も本質的に同じ方向に延在する。このようにして、対応する弓形部材2a,2bを、図3cの平面内の正確に一方向に移動させて取り外すことができる。いずれの場合も、これらの細長い穴8bの延在方向は、それぞれの弓形部材2a,2bを正確に定義された動きによって分離できるように互いに適合される。
【0046】
ここで、個々の開口8は、細長い穴8bが全て同じ方向に延在するが、好ましくはこれらの細長い穴8bがどれも搬送体2のちょうど円周方向には延在しないように配置される。このようにして、動作中でも、搬送体2は、全ての保持体12によって円周方向に固定される。更に、2つの弓形部材2a,2bにおいてその開口8を、容器の搬送方向の関数として配置することもできる。例えば、個々の細長い穴8bは、円周方向及び特に作業中の搬送体2の回転方向に延在してもよい。
【0047】
図4は、保持体12の部分断面図を示す。この保持体12には、円形開口8aを通って嵌るが細長い穴8bを通らない端部12bが配置される。組み立てられた状態で、保持体12の係合領域12aは、細長い穴8b内に止まる。この場合、この係合領域12aの幅Bは、搬送体2又は搬送ホイールの厚さに合わせられる。この距離は、搬送体2の厚さと、0.5mm未満、好ましくは0.4mm未満、特に好ましくは0.2mm未満だけ異なることが好ましい。
【0048】
端部12bは、前述のように細長い穴8bの後ろで係合し、接続ボルト32によって保持体本体12eに長手方向Lに固定接続される。参照番号12cは、保持体本体12eの下側部分内に留まり且つOリング34等の弾性手段によって長手方向Lに僅かに動かすことができるプレテンション体12cを示す。また、弾性手段は、例えば、ばね要素、弾性リング、又は他の適切な手段(例えば磁力)として設計されてもよい。このようにして、保持体12が細長い穴8bに導入されたとき、搬送体2によって保持体12に事前に張力をかけることができる。参照番号36は、長手方向Lのプレテンション体12cのわずかな動きを可能にするギャップ又は中間スペースを示す。この場合、端部12bは、接続ボルト32に嵌められた六角形ねじに類似のキー面を備えたシリンダとして設計される。
【0049】
締め付け力が、弓形部材2a,2bの規定の材料厚さに対して十分でない場合は、係合領域12a又はプレテンション体12c上にOリング等を配置してもよい。
【0050】
本出願に開示された全ての特徴は、先行技術に対して独立に又は組み合わせで新規である限り、本発明に不可欠なものとして請求される。
【符号の説明】
【0051】
1 装置、2 搬送体、2a,2b 弓形部材、4,4a,16 凹部、8 開口、8a 円形開口、8b 細長い穴、12 保持体、12a 係合領域、12b 端部、12c プレテンション体、12e 保持体本体、13 ボルト、14 回転レバー、18 ボルト、20 共通支持体、24 シャフト、30 封止装置、32 接続ボルト、34 リング、36 ギャップ、42 リベット接続、B 幅、D 回転軸、L 延在方向。
図1
図2a
図2b
図3a
図3b
図3c
図4