(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
個々のユーザのユーザ識別情報、電子商取引システムに出店された個々の店舗の店舗識別情報、および電子商取引システムに提供された個々の商品の商品識別情報としての各識別情報のそれぞれに対応してタグ情報を記憶したタグデータベースに対し、ユーザ端末からの相互付与対象アクションの発生に応じて、当該相互付与対象アクションに関連するユーザ識別情報と店舗識別情報又は商品識別情報との間で、互いにタグ情報の相互付与が行われた状態とするタグ相互付与処理を行うタグ管理部と、
ユーザ端末からのタグ処理対象アクションの発生に応じて、当該タグ処理対象アクションに関連するユーザ識別情報、店舗識別情報、又は商品識別情報に対応するタグ情報を前記タグデータベースで検索し、抽出したタグ情報に基づいてユーザ端末に送信する提示情報の生成に用いるタグ情報又は識別情報を取得するタグ処理部と、
前記タグ処理部が取得したタグ情報又は識別情報を用いてユーザ端末に送信する提示情報を生成する提示情報生成部と、を備え、
前記タグ管理部は、識別情報に対応する各タグ情報について、前記タグ相互付与処理による付与回数を管理するとともに、前記タグ相互付与処理では、付与元の識別情報に対応するタグ情報のうちで前記付与回数に基づいて有効と判断された有効タグ情報が、付与先の識別情報に追加付与されるようにする
情報処理装置。
前記タグ処理部は、前記タグデータベースにおいて同一の識別情報に対応する複数のタグ情報のうちで、所定条件で有効と判断された有効タグ情報を抽出し、抽出した有効タグ情報に基づいて提示情報の生成に用いるタグ情報又は識別情報を取得する
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
前記タグ処理部は、同一の識別情報に対応する複数のタグ情報のそれぞれについて、前記タグ相互付与処理による付与回数に基づいて前記有効タグ情報であるか否かを判断する
請求項3に記載の情報処理装置。
前記タグ処理部は、前記タグデータベースから、前記タグ処理対象アクションに関連するユーザ識別情報に対応するタグ情報を抽出し、抽出したタグ情報と共通のタグ情報を有する店舗識別情報又は商品識別情報を、提示情報の生成に用いる識別情報として取得する
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の情報処理装置。
前記タグ処理部は、前記タグデータベースから、前記タグ処理対象アクションに関連するユーザ識別情報と、当該タグ処理対象アクションに関連する店舗識別情報又は商品識別情報との間における共通のタグ情報を抽出し、抽出したタグ情報と共通のタグ情報を有する他の店舗識別情報又は他の商品識別情報を、提示情報の生成に用いる識別情報として取得する
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の情報処理装置。
前記タグ処理部は、前記タグデータベースから、前記タグ処理対象アクションに関連するユーザ識別情報に対応するタグ情報を抽出し、抽出したタグ情報を、提示情報の生成に用いるタグ情報とする
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の情報処理装置。
前記タグ処理部は、前記タグデータベースから、前記タグ処理対象アクションに関連する店舗識別情報又は商品識別情報に基づいてタグ情報を抽出し、抽出したタグ情報を、提示情報の生成に用いるタグ情報とする
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の情報処理装置。
個々のユーザのユーザ識別情報、電子商取引システムに出店された個々の店舗の店舗識別情報、および電子商取引システムに提供された個々の商品の商品識別情報としての各識別情報のそれぞれに対応してタグ情報を記憶したタグデータベースに対し、ユーザ端末からの相互付与対象アクションの発生に応じて、当該相互付与対象アクションに関連するユーザ識別情報と店舗識別情報又は商品識別情報との間で、互いにタグ情報の相互付与が行われた状態とするタグ相互付与処理を行うタグ管理部を備え、
前記タグ管理部は、識別情報に対応する各タグ情報について、前記タグ相互付与処理による付与回数を管理するとともに、前記タグ相互付与処理では、付与元の識別情報に対応するタグ情報のうちで前記付与回数に基づいて有効と判断された有効タグ情報が、付与先の識別情報に追加付与されるようにする
情報処理装置。
個々のユーザのユーザ識別情報、電子商取引システムに出店された個々の店舗の店舗識別情報、および電子商取引システムに提供された個々の商品の商品識別情報としての各識別情報のそれぞれに対応してタグ情報を記憶しており、ユーザ端末からの相互付与対象アクションの発生に応じて、当該相互付与対象アクションに関連するユーザ識別情報と店舗識別情報又は商品識別情報との間で、互いにタグ情報の相互付与が行われた状態とするタグ相互付与処理が行われるとともに、識別情報に対応する各タグ情報について、前記タグ相互付与処理による付与回数を管理するタグデータベースを用いる情報処理装置であって、
ユーザ端末からのタグ処理対象アクションの発生に応じて、当該タグ処理対象アクションに関連するユーザ識別情報、店舗識別情報、又は商品識別情報に対応するタグ情報を前記タグデータベースで検索し、抽出したタグ情報に基づいてユーザ端末に送信する提示情報の生成に用いるタグ情報又は識別情報を取得するタグ処理部と、
前記タグ処理部が取得したタグ情報又は識別情報を用いてユーザ端末に送信する提示情報を生成する提示情報生成部と、を備え
前記タグ処理部は、前記タグデータベースにおいて同一の識別情報に対応する複数のタグ情報のうちで、前記付与回数に基づいて有効と判断された有効タグ情報を抽出し、抽出した有効タグ情報に基づいて提示情報の生成に用いるタグ情報又は識別情報を取得する
情報処理装置。
個々のユーザのユーザ識別情報、電子商取引システムに出店された個々の店舗の店舗識別情報、および電子商取引システムに提供された個々の商品の商品識別情報としての各識別情報のそれぞれに対応してタグ情報を記憶したタグデータベースを管理する情報処理装置の情報処理方法として、
ユーザ端末からの相互付与対象アクションの発生を検知する手順と、
前記相互付与対象アクションの発生に応じて、当該相互付与対象アクションに関連するユーザ識別情報と店舗識別情報又は商品識別情報との間で、互いにタグ情報の相互付与が行われた状態とするタグ相互付与処理を行う手順と、
識別情報に対応する各タグ情報について、前記タグ相互付与処理による付与回数を管理する手順と、
を有し、
前記タグ相互付与処理を行う手順では、付与元の識別情報に対応するタグ情報のうちで前記付与回数に基づいて有効と判断された有効タグ情報を、付与先の識別情報に追加付与する
情報処理方法。
個々のユーザのユーザ識別情報、電子商取引システムに出店された個々の店舗の店舗識別情報、および電子商取引システムに提供された個々の商品の商品識別情報としての各識別情報のそれぞれに対応してタグ情報を記憶しており、ユーザ端末からの相互付与対象アクションの発生に応じて、当該相互付与対象アクションに関連するユーザ識別情報と店舗識別情報又は商品識別情報との間で、互いにタグ情報の相互付与が行われた状態とするタグ相互付与処理が行われるとともに、識別情報に対応する各タグ情報について、前記タグ相互付与処理による付与回数を管理するタグデータベースを用いる情報処理装置の情報処理方法であって、
ユーザ端末からのタグ処理対象アクションの発生に応じて、当該タグ処理対象アクションに関連するユーザ識別情報、店舗識別情報、又は商品識別情報に対応するタグ情報を前記タグデータベースで検索し、抽出したタグ情報に基づいてユーザ端末に送信する提示情報の生成に用いるタグ情報又は識別情報を取得するタグ処理手順と、
前記タグ処理手順で取得したタグ情報又は識別情報を用いてユーザ端末に送信する提示情報を生成する提示情報生成手順と、を備え、
前記タグ処理手順では、前記タグデータベースにおいて同一の識別情報に対応する複数のタグ情報のうちで、前記付与回数に基づいて有効と判断された有効タグ情報を抽出し、抽出した有効タグ情報に基づいて提示情報の生成に用いるタグ情報又は識別情報を取得する
情報処理方法。
個々のユーザのユーザ識別情報、電子商取引システムに出店された個々の店舗の店舗識別情報、および電子商取引システムに提供された個々の商品の商品識別情報としての各識別情報のそれぞれに対応してタグ情報を記憶したタグデータベースの管理を情報処理装置に実行させるプログラムとして、
ユーザ端末からの相互付与対象アクションの発生を検知する手順と、
前記相互付与対象アクションの発生に応じて、当該相互付与対象アクションに関連するユーザ識別情報と店舗識別情報又は商品識別情報との間で、互いにタグ情報の相互付与が行われた状態とするタグ相互付与処理を行う手順と、
識別情報に対応する各タグ情報について、前記タグ相互付与処理による付与回数を管理する手順と、
を情報処理装置に実行させるとともに、
前記タグ相互付与処理を行う手順では、付与元の識別情報に対応するタグ情報のうちで前記付与回数に基づいて有効と判断された有効タグ情報を、付与先の識別情報に追加付与する処理を情報処理装置に実行させるプログラム。
個々のユーザのユーザ識別情報、電子商取引システムに出店された個々の店舗の店舗識別情報、および電子商取引システムに提供された個々の商品の商品識別情報としての各識別情報のそれぞれに対応してタグ情報を記憶しており、ユーザ端末からの相互付与対象アクションの発生に応じて、当該相互付与対象アクションに関連するユーザ識別情報と店舗識別情報又は商品識別情報との間で、互いにタグ情報の相互付与が行われた状態とするタグ相互付与処理が行われるとともに、識別情報に対応する各タグ情報について、前記タグ相互付与処理による付与回数を管理するタグデータベースを用いる処理を情報処理装置に実行させるプログラムとして、
ユーザ端末からのタグ処理対象アクションの発生に応じて、当該タグ処理対象アクションに関連するユーザ識別情報、店舗識別情報、又は商品識別情報に対応するタグ情報を前記タグデータベースで検索し、抽出したタグ情報に基づいてユーザ端末に送信する提示情報の生成に用いるタグ情報又は識別情報を取得するタグ処理手順と、
前記タグ処理手順で取得したタグ情報又は識別情報を用いてユーザ端末に送信する提示情報を生成する提示情報生成手順と、
を情報処理装置に実行させるとともに、
前記タグ処理手順では、前記タグデータベースにおいて同一の識別情報に対応する複数のタグ情報のうちで、前記付与回数に基づいて有効と判断された有効タグ情報を抽出し、抽出した有効タグ情報に基づいて提示情報の生成に用いるタグ情報又は識別情報を取得する処理を情報処理装置に実行させるプログラム。
個々のユーザのユーザ識別情報、電子商取引システムに出店された個々の店舗の店舗識別情報、および電子商取引システムに提供された個々の商品の商品識別情報としての各識別情報のそれぞれに対応してタグ情報を記憶したタグデータベースの管理を情報処理装置に実行させるプログラムとして、
ユーザ端末からの相互付与対象アクションの発生を検知する手順と、
前記相互付与対象アクションの発生に応じて、当該相互付与対象アクションに関連するユーザ識別情報と店舗識別情報又は商品識別情報との間で、互いにタグ情報の相互付与が行われた状態とするタグ相互付与処理を行う手順と、
識別情報に対応する各タグ情報について、前記タグ相互付与処理による付与回数を管理する手順と、
を情報処理装置に実行させるとともに、
前記タグ相互付与処理を行う手順では、付与元の識別情報に対応するタグ情報のうちで前記付与回数に基づいて有効と判断された有効タグ情報を、付与先の識別情報に追加付与する処理を情報処理装置に実行させるプログラムを記憶した記憶媒体。
個々のユーザのユーザ識別情報、電子商取引システムに出店された個々の店舗の店舗識別情報、および電子商取引システムに提供された個々の商品の商品識別情報としての各識別情報のそれぞれに対応してタグ情報を記憶しており、ユーザ端末からの相互付与対象アクションの発生に応じて、当該相互付与対象アクションに関連するユーザ識別情報と店舗識別情報又は商品識別情報との間で、互いにタグ情報の相互付与が行われた状態とするタグ相互付与処理が行われるとともに、識別情報に対応する各タグ情報について、前記タグ相互付与処理による付与回数を管理するタグデータベースを用いる処理を情報処理装置に実行させるプログラムとして、
ユーザ端末からのタグ処理対象アクションの発生に応じて、当該タグ処理対象アクションに関連するユーザ識別情報、店舗識別情報、又は商品識別情報に対応するタグ情報を前記タグデータベースで検索し、抽出したタグ情報に基づいてユーザ端末に送信する提示情報の生成に用いるタグ情報又は識別情報を取得するタグ処理手順と、
前記タグ処理手順で取得したタグ情報又は識別情報を用いてユーザ端末に送信する提示情報を生成する提示情報生成手順と、
を情報処理装置に実行させるとともに、
前記タグ処理手順では、前記タグデータベースにおいて同一の識別情報に対応する複数のタグ情報のうちで、前記付与回数に基づいて有効と判断された有効タグ情報を抽出し、抽出した有効タグ情報に基づいて提示情報の生成に用いるタグ情報又は識別情報を取得する処理を情報処理装置に実行させるプログラムを記憶した記憶媒体。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、実施の形態を次の順序で説明する。
<1.全体構成>
<2.電子商取引サーバの機能構成及びタグデータベース>
<3.タグ登録処理>
<4.タグ相互付与処理>
<5.タグ使用処理例>
<6.まとめ及び変形例>
<7.プログラム及び記憶媒体>
【0019】
なお実施の形態では、本発明請求項にいう情報処理装置の例として、電子商取引システムを提供する電子商取引サーバ(ECサーバ)を挙げる。電子商取引サーバは1又は複数の情報処理装置によって実現されるものであり、従って本発明請求項にいう情報処理装置は、1つの情報処理装置或いは複数の情報処理装置が連携して実現される。
また実施の形態で用いる主な語句については、以下の意味となる。
・ユーザ:電子商取引システムを利用して商品の閲覧、購入等を行うユーザ
・商品:電子商取引システム上で商取引の対象とされている商品である。物理的な品物としての商品だけでなく各種サービスとしての商品も含む
・店舗:電子商取引システムに出店された店舗
・相互付与対象アクション:タグ相互付与の実行のトリガとなるユーザアクション
・タグ処理対象アクション:タグを利用して何らかの提示制御を行うことのトリガとなるユーザアクション
なお、ユーザアクションとは、ユーザ端末を用いてユーザが行う行動の総称であり、例えばリンク画像のクリック操作、検索ワード入力、検索実行操作、お気に入り登録操作、購入操作、ログイン操作などが例となる。
【0020】
<1.全体構成>
図1に複数の店舗が出店する仮想的な商店街を実現するEC(electronic commerce:電子商取引)システムとして機能するネットワークシステムの構成例を示している。
図1における電子商取引サーバ(以下「ECサーバ」という)2が本発明請求項の情報処理装置の実施の形態に相当する。
【0021】
図1に示すように、本実施の形態に係るECシステムは、ECサーバ2、複数の店舗端末4、複数のユーザ端末5がネットワーク1により相互に通信可能に接続されている。またECサーバ2は電子商取引データベース6、タグデータベース8にアクセス可能とされている。
なお、以下では「データベース」を「DB」と表記する。
【0022】
ネットワーク1の構成は多様な例が想定される。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN(Local Area Network)、CATV(Community Antenna TeleVision)通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が想定される。
またネットワーク1の全部又は一部を構成する伝送媒体についても多様な例が想定される。例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394、USB(Universal Serial Bus)、電力線搬送、電話線等の有線でも、IrDA(Infrared Data Association)のような赤外線、ブルートゥース(登録商標)、802.11無線、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
【0023】
ECサーバ2は、例えば仮想商店街のポータルとして機能する仮想商店街サーバである。ECサーバ2は、店舗端末4やユーザ端末5から受信した処理要求に基づく処理を実行する。例えばユーザへの商品やサービスの検索ページの提供、各店舗に対する店舗ページの提供、ユーザの検索に応じた商品やサービスの検索、検索結果一覧表示、各ページでの広告やユーザへのお勧め商品等の表示、商品購入に関する処理、店舗管理、ユーザ管理などを行う。
【0024】
店舗端末4は、仮想商店街に出店する店舗側で使用される情報処理装置として示している。店舗端末4は仮想商店街で販売する商品の情報等をECサーバ2を介して電子商取引DB6に登録することなどに用いられる。例えば、ECサーバ2から提供される専用画面が店舗端末4の表示部に表示される。店舗の担当者はこの専用画面を介して商品の情報等を電子商取引DB6に登録する。
【0025】
ユーザ端末5は、仮想商店街を利用して商品やサービスの購入を行うユーザによって操作される情報処理装置として示している。ユーザ端末5は例えばパーソナルコンピュータ、携帯電話機、又は携帯情報端末等の情報処理装置により実現される。
【0026】
本実施形態の場合、例えば、ECサーバ2ではHTTP(Hypertext Transfer Protocol)デーモンが起動される。また店舗端末4又はユーザ端末5ではブラウザが起動され、店舗端末4又はユーザ端末5からは、ブラウザを介して処理要求(HTTPリクエスト)がECサーバ2に送信される。ECサーバ2からは、上記の処理要求に対応する処理結果(HTTPレスポンス)が店舗端末4又はユーザ端末5に送信される。例えば、ウェブページ記述言語で記述されたページデータが店舗端末4又はユーザ端末5に送信される。そして、このページデータに基づいて、処理結果に基づくウェブページ(画面)が店舗端末4又はユーザ端末5の表示部に表示される。
ECサーバ2はこのような動作によりユーザ端末5に仮想商店街としてのウェブページを提供し、またユーザ端末5からの要求に応じた商品検索、商品提示、広告提示、決済処理等を行う。またECサーバ2は店舗端末4に対しても同様の動作で、商品登録ページの提供や、店舗端末4からの要求に応じた商品登録などを行う。
【0027】
ECサーバ2がこれらの処理を行うために電子商取引DB6に必要な情報が格納される。図では本実施の形態の後述の処理に関連するDBとして、ユーザDB6a、店舗DB6b、商品DB6c、サジェストワードDB6d、広告DB6dを例示している。もちろんこれ以外にも仮想商店街のポータルとして機能するために必要なDBが各種存在する。
【0028】
ユーザDB6aには、仮想商店街を利用するユーザに関するデータが登録される。例えば登録されたユーザ毎に、ユーザ識別情報であるユーザID(identification)、ログインのパスワード、住所、氏名、性別や年齢等の属性情報、決済情報、電子メールアドレスなどが登録される。また各ユーザの購入履歴として、仮想商店街で行われた取引の履歴に関するデータが登録される。例えばユーザID毎に、購入商品の商品ID及び商品に関する情報、購入店舗、購入日時、購入価格等が登録される。さらに各ユーザの閲覧履歴、お気に入り登録情報なども記憶される。
【0029】
店舗DB6bには、仮想商店街に出店している店舗に関するデータが登録される。例えば各店舗について、店舗識別情報としての店舗ID、名称、住所、電話番号、及び店舗に関するウェブページ(店舗ページ)へのリンク情報(URL(Uniform Resource Locator))などが登録される。
商品DB6cには、仮想商店街で取り扱っている商品に関するデータが登録される。例えば商品
DB6cには、各商品(サービスも含む)について、商品識別情報としての商品ID、当該商品を販売する店舗の店舗ID、商品のカテゴリー、名称、価格、在庫、商品に関するウェブページ(商品ページ)へのリンク情報(URL)などが登録される。
【0030】
サジェストワードDB6dには、ユーザが検索ページで検索文字を入力した場合に、入力を補助するために提示するサジェストワードが記憶されている。そしてサジェストワードDBには、各サジェストワードに対して表音情報、優先度情報、検索回数などが紐づけられている。ECサーバ2が実行するサジェスト処理は、ユーザ端末5に入力された検索文字列を受け取った際に関連性の高い検索ワードを追加したサジェストワードをサジェストワードDB6dから抽出し、ユーザ端末5で提示する処理となる。例えばユーザが検索文字列として“わい(wai)”と入力した段階で表音が“わい”と前方一致する“ワイン”“ワイングラス”“ワイン フランス”“ワインディング”・・・などの候補を抽出し、優先度情報でソートしてユーザ端末上に提示させることで、ユーザの入力を補助する。
【0031】
広告DB6eには、店舗によって登録された広告情報が登録されている。各広告情報としては、商品や店舗の写真やロゴなどの広告画像、広告文としてのテキスト情報、広告を選択するためのキーワード、URLリンク、実績情報、広告単価情報などが紐づけられている。実績情報とは、表示回数(インプレッション)、クリック回数、CTR(Click Through Rate)、アクセス数、コンバージョン数、CVR(Conversion Rate)、商品売上値などである。
ECサーバ2は、広告DB6eから選択した広告画像やテキストを各種ウェブページ上で表示させることができる。
【0032】
またECサーバ2は、タグDB8にアクセス可能とされている。
タグDB8には、ユーザタグDB8a、店舗タグDB8b、商品タグDB8cが設けられている。
ユーザタグDB8aは、個々のユーザのユーザIDに対応してタグ情報を記憶している。
店舗タグDB8bは、個々の店舗の店舗IDに対応してタグ情報を記憶している。
商品タグDB8cは、個々の商品(サービスも含む)の商品IDに対応してタグ情報を記憶している。これらについて詳しくは後述する。
なお説明上、「タグDB8」は、ユーザタグDB8a、店舗タグDB8b、商品タグDB8cの総称として用いる。
【0033】
本実施の形態では、ECサーバ2はこのような電子商取引DB6やタグDB8にアクセスして各種処理に必要な情報を取得する。
なお電子商取引DB6やタグDB8は、ECサーバ2とは別のサーバコンピュータ内に構築されていてもよいし、ECサーバ2内に構築されていてもよい。
また図示及び説明の便宜上、電子商取引DB6、タグDB8として示したが、ユーザDB6a、店舗DB6b、商品DB6c、サジェストワードDB6d、広告DB
6e、ユーザタグDB8a、店舗タグDB8b、商品タグDB8cの各DBは、ECサーバ2がアクセス可能とされていればどのような形態で実現されていてもよい。例えばECサーバ2と同一システム内の記憶部に各DBのすべてが形成されていてもよいし、各DBの一部又は全部が別体、遠隔地等のコンピュータシステムに設けられていてもよい。もちろん各DBが一つの装置(例えば一つのHDD等)内に形成されている必要はない。また各DBのそれぞれが、それぞれ1つのDBとして構成される必要もない。例えばユーザDB6aとして記憶される情報が、複数のユーザDB(例えばログイン用のユーザDBと取引用のユーザDBなど)により記憶管理されてもよい。実施の形態で説明する上記各DBは、実施の形態の処理に関連する情報の記憶部を、それぞれ1つのDBの形態で例示したものに過ぎない。
【0034】
続いて
図1に示したECサーバ2、店舗端末4、ユーザ端末5を構成する情報処理装置のハードウエア構成を
図2に示す。ECサーバ2、店舗端末4、ユーザ端末5として示した各装置は、情報処理および情報通信が可能な
図2に示すようなコンピュータ装置として実現できる。
【0035】
図2において、コンピュータ装置のCPU(Central Processing Unit)101は、ROM( Read Only Memory)102に記憶されているプログラム、または記憶部108からRAM( Random Access Memory )103にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM103にはまた、CPU101が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
CPU101、ROM102、およびRAM103は、バス104を介して相互に接続されている。このバス104には、入出力インターフェース105も接続されている。
入出力インターフェース105には、キーボード、マウス、タッチパネルなどよりなる入力部106、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)、有機EL(Electroluminescence)パネルなどよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部107、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ装置などより構成される記憶部108、ネットワーク1を介しての通信処理や機器間通信を行う通信部109が接続されている。
入出力インターフェース105にはまた、必要に応じてメディアドライブ110が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア111が適宜装着され、リムーバブルメディア111に対する情報の書込や読出が行われる。
【0036】
このようなコンピュータ装置では、通信部109による通信によりデータやプログラムのアップロード、ダウンロードが行われたり、リムーバブルメディア111を介したデータやプログラムの受け渡しが可能である。
CPU101が各種のプログラムに基づいて処理動作を行うことで、ECサーバ2、店舗端末4、ユーザ端末5としての必要な情報処理や通信が実行される。
なお、ECサーバ2、店舗端末4、ユーザ端末5を構成する情報処理装置は、
図2のようなコンピュータ装置が単一で構成されることに限らず、複数のコンピュータ装置がシステム化されて構成されてもよい。複数のコンピュータ装置は、LAN等によりシステム化されていてもよいし、インターネット等を利用したVPN等により遠隔地に配置されたものでもよい。
【0037】
<2.電子商取引サーバの機能構成及びタグデータベース>
図3に1又は複数の情報処理装置で構成されるECサーバ2としての機能構成を示す。
ECサーバ2としての各機能は、情報処理装置においてCPU101でプログラムに応じて実行される処理により実現される機能である。但し以下説明する全部又は一部の各構成の処理をハードウエアにより実現してもよい。
また各機能をソフトウエアで実現する場合に、各機能がそれぞれ独立したプログラムで実現される必要はない。1つのプログラムにより複数の機能の処理が実行されてもよいし、1つの機能が複数のプログラムモジュールの連携で実現されてもよい。
【0038】
ECサーバ2は、通信部21、ウェブサーバ22、管理部23、検索部24、タグ管理部25、タグ処理部26を有する。
【0039】
通信部21は、ネットワーク1を介してのユーザ端末5や店舗端末4、或いは他の情報処理装置との各種通信を行う。例えばユーザ端末5や店舗端末4においてブラウザ上で提示されるウェブページを構成するHTMLデータの送信や、ユーザ端末5や店舗端末4において行われたウェブ画面上での入力情報の受信等を行う。
【0040】
ウェブサーバ22は、仮想商店街を構成する各種ウェブページの生成(HTMLデータ生成)を行う。例えばポータル画面、検索画面、検索結果画面、商品画面、店舗画面等の各種ページデータの生成を行う。このためにユーザDB6a、店舗DB6b、商品DB6c、サジェストワードDB6d、広告DB
6eからの必要な情報の取得も行う。
管理部23は、ユーザ登録、店舗登録、商品登録、ユーザ端末5や店舗端末4からのログイン処理、広告登録、決済処理等、電子商取引システムで必要な処理を行う。またこれらの処理に応じて、ユーザDB6a、店舗DB6b、商品DB6c、サジェストワードDB6d、広告DB
6eの情報の登録・更新等の管理も行う。
検索部24は、商品DB6cを用いた商品検索や、店舗タグDB8bを用いた店舗検索、広告DB6eを用いた広告検索等を行い、ウェブページに提示させる商品、店舗、広告等の情報を取得する。これらの情報は例えばウェブサーバ22に受け渡され、ウェブページの生成に用いられる。
【0041】
タグ管理部25はタグDB8(ユーザタグDB8a、店舗タグDB8b、商品タグDB8c)に対し、タグ情報(以下、単に「タグ」と表記)の登録管理を行う。
本実施の形態では、タグ管理部23が行うタグの登録管理は、大きく分けて2つある。1つは、ECサーバ2が何らかの機会にユーザ情報、店舗情報、又は商品情報を取得することに応じて、タグDB8へのタグの追加処理を行うタグ登録処理(以下「通常登録処理」と呼ぶ)である。
もう1つは、ユーザ端末5からの相互付与対象アクションの発生をECサーバ2が検知することに応じて、当該相互付与対象アクションに関連するユーザIDと店舗IDの間、又はユーザIDと商品IDとの間で、互いにタグの相互付与が行われた状態とするタグ相互付与処理である。
【0042】
ここでタグDB8について
図4、
図5で説明しておく。
図4にユーザタグDB8aにおける情報内容の例を示す。ここでは或るユーザU1、U2について登録されているタグを例示している。
ユーザタグDB8aでは、各ユーザについてユーザIDに対応して複数のタグが登録可能とされている。なお、ユーザタグDB8aに登録されたタグを「ユーザタグ」と呼ぶこととする。
ユーザタグDB8aには、各ユーザタグが、タグポイントとしての数値ともに記憶されている。
図では「男性」「ビジネスシューズ」「SP−A」等の各種のユーザタグ及びタグポイントが、通常登録タグ又は相互付与タグとして管理される例としている。
【0043】
通常登録タグとして、上記の通常登録処理で登録されたユーザタグが管理される。例えばユーザが電子商取引システムを利用するために初期登録する際には、ユーザの氏名、住所、性別、年齢、国籍等の情報が、新規発行されたユーザIDに紐づけられてユーザDB6aに登録される。そのような場合、ユーザタグDB8aには、ユーザDB6aに登録された情報の一部、例えば性別、年齢層、国籍などをユーザタグとして登録できる。
また相互付与タグとして、相互付与処理により加えられたタグが管理される。例えば相互付与処理の対象となった相手先の店舗ID又は商品IDに紐づけられていたタグが、ユーザIDとして付加される。
なお以下の説明では、このように通常登録タグと相互付与タグを区別するが、このように区別して管理することは必ずしも必要ではない。
【0044】
また
図4(及び後述の
図5)では、各タグとしてのワードに対して数値を記載しているが、この数値はタグ毎に管理されるタグポイントである。このように各タグについて記憶されるタグポイントは、例えば付与回数を表す値とされる。
タグ相互付与処理により、1つのユーザIDに対し同一のタグが何度も付与されることがある。そこでタグポイントとして、付与回数が記憶されるようにしている。例えば
図4のユーザU1の場合、「男性」というユーザタグに「18」、「ビジネスシューズ」というユーザタグについて「3」・・・というようにタグポイントが記憶される。なお通常登録タグは最初は相互付与で登録されるわけではないが、その後、同一タグが相互付与処理で追加されることもあるため、通常登録タグについてもタグポイント(付与回数)は記憶される。
なおタグポイントは、必ずしも付与回数に限られない。
【0045】
図5に店舗タグDB8b、商品タグDB8cにおける情報内容の例を示す。ここでは或る店舗S1,S2について登録されているタグと、或る商品M1,M2について登録されているタグを例示している。
店舗タグDB8bでは、各店舗について店舗IDに対応して複数のタグが登録可能とされている。店舗タグDB8bに登録されたタグを「店舗タグ」と呼ぶこととする。
商品タグDB8cでは、各商品について商品IDに対応して複数のタグが登録可能とされている。商品タグDB8cに登録されたタグを「商品タグ」と呼ぶこととする。
店舗タグDB8b、商品タグDB8cはユーザタグDB8aと同様、各店舗タグ又は商品タグが、タグポイントとしての数値ともに記憶されている。また通常登録タグと相互付与タグが区別して管理されている。
なお
図4、
図5のタグとして、「SP−A」「SP−B」等は店舗名を表す。「
BR−A」「BR−B」等は商品のブランド名を表す。
【0046】
図3のタグ管理部25は、以上のようなユーザタグDB8a、店舗タグDB8b、商品タグDB8cに対し、通常登録タグを追加する通常登録処理や、識別情報間でのタグの相互付与処理を行うことになる。
【0047】
タグ処理部26は、ユーザ端末5からのタグ処理対象アクションの発生に応じて、当該タグ処理対象アクションに関連するユーザID、店舗ID、又は商品IDに対応するタグをタグDB8で検索し、抽出したタグに基づいてユーザ端末5に送信する提示情報の生成に用いるタグ又はIDを取得する処理を行う。
詳しくは後述するが、タグ処理部26が抽出したタグ又はIDを用いて、検索部24が電子商取引DB6を検索して情報を取得し、それを用いてウェブサーバ22がページデータを生成する処理等を行う。
【0048】
以上の
図3の機能構成においてタグ管理部25が請求項でいうタグ管理部に、タグ処理部26が請求項でいうタグ処理部に、ウェブサーバ22及び検索部24が請求項でいう提示情報生成部に相当する例となる。
【0049】
<3.タグ登録処理>
上述のようにタグDB8では、各ユーザのユーザID毎にユーザタグが記憶され、各店舗の店舗ID毎に店舗タグが記憶され、各商品の商品ID毎に商品タグが記憶される。ここでは、このようなタグDB8に対し、主にタグ管理部25の処理による通常登録処理について説明する。
図6は通常登録処理としてECサーバ2が実行するタグ登録処理例を示している。ECサーバ2は、主にタグ管理部25の機能により、
図6の処理を実行する。
【0050】
タグ管理部25はステップS101,S102,S103でタグ登録の実行タイミングを監視している。
ステップS101でタグ管理部25は、ユーザ登録が発生したこと或いはユーザ情報入力があったことをユーザタグ登録のタイミングとして監視する。
例えば一般ユーザは、電子商取引システムを利用する場合、ユーザ登録を行うことが推奨されている。ECサーバ2はユーザ登録を行うユーザに対して、ユーザIDを発行するとともに、そのユーザの属性情報をユーザDB6aに登録する。このような機会にタグ管理部25は、例えば当該ユーザの属性情報の一部として、ユーザIDに紐づけるユーザタグを得ることができる。
またユーザタグとなる情報は、例えばユーザの所定のアクションによっても得ることができる。たとえばユーザがアンケートの回答を送信してきた場合、その回答としての趣味、嗜好、家族構成、その他各種の情報が得られる。その一部をタグとして採用することができる。
【0051】
これらのようにユーザ登録や何らかのアクションとして、ユーザ情報を取得できる機会の発生を検知したら、タグ管理部25は処理をステップS101からS104に進め、ユーザIDとユーザ情報を取得する。そしてステップS105でタグ管理部25は、取得したユーザ情報から登録するタグを生成し、生成したタグをステップS106でユーザIDに対応させてユーザタグDB8aに登録する。例えば
図4のユーザU1について、そのユーザIDに対応して性別“男性”、年齢層“30代”、国籍“日本”等のユーザタグが登録される。このようなユーザタグとして登録するタグの内容としては、好みの商品ジャンル、趣味など多様に考えられる。
【0052】
なお、このように新規登録時点で各ユーザタグの付与回数を示すタグポイントは「1」である。また、ユーザ登録時のタグ登録に加えて、後の時点のアンケート回答などで同一のタグが登録対象となる場合もあり得るが、その場合、同一のタグの付与回数を加算してもよいが、この通常登録処理では、既に登録されているユーザタグと同一のユーザタグの登録は行わないようにしてもよい。この点は、次に説明する店舗タグ、商品タグについても同様である。
【0053】
タグ管理部25はステップS102で、店舗登録が発生したこと或いは店舗情報入力があったことを店舗タグ登録のタイミングとして監視する。
例えば電子商取引システムに出店する店舗は、出店に際して店舗登録を行う。ECサーバ2は登録を行う店舗に対して、店舗IDを発行するとともに、その店舗の属性情報を店舗DB6bに登録する。このような機会にタグ管理部25は、例えば当該店舗の属性情報の一部として、店舗IDに紐づける店舗タグを得ることができる。
また店舗タグとなる情報は、例えばユーザ又は店舗の所定のアクションによっても得ることができる。たとえばユーザと店舗間の通信がECサーバ2を介して行われる場合に、その通信内容から店舗の情報を取得できる。例えばユーザが電子商取引システムを介して店舗に問い合わせた情報の店舗側の回答文から、店舗の情報を抽出できる。例えばクレジット対応の可否、送料無料か否かなどの情報である。さらには取引を行った店舗に対するユーザの評価、ショップレビューの情報からも、店舗の情報を抽出できる。また店舗の画像や店長、店舗スタッフの情報なども店舗の情報とすることができる。
【0054】
これらのように店舗登録や何らかのアクションとして、店舗情報を取得できる機会の発生を検知したら、タグ管理部25は処理をステップS102からS107に進め、店舗IDと店舗情報を取得する。そしてステップS108でタグ管理部25は、取得した店舗情報から登録するタグを生成し、生成したタグをステップS109で店舗IDに対応させて店舗タグDB8bに登録する。例えば
図5の店舗S1について、その店舗IDに対応して店舗名称の“SP−A”、取扱商品“バッグ”、所在地“東京”等の店舗タグが登録される。このような店舗タグとして登録するタグの内容としては、取り扱い商品のブランド名、店舗のコンセプトなど多様に考えられる。店舗の画像の画像解析によって得られる情報や、店長、店員の情報などでもよい。店舗の画像から得られる情報とは、例えば店舗のイメージとしてのエスニック、和風などのコンセプトや、店舗のイメージカラーなどである。
【0055】
タグ管理部25はステップS103で、商品登録が発生したこと或いは商品情報入力があったことを商品タグ登録のタイミングとして監視する。
各店舗は、随時商品を出品するが、ECサーバ2は出品された商品に対して商品IDを発行するとともに、その商品の属性情報を商品DB6cに登録する。このような機会にタグ管理部25は、例えば当該商品の属性情報の一部として、商品IDに紐づける商品タグを得ることができる。
また商品タグとなる情報は、例えばユーザ又は店舗の所定のアクションによっても得ることができる。たとえばユーザと店舗間の通信がECサーバ2を介して行われる場合に、その通信内容から商品の情報を取得できる。さらには商品に対するユーザの商品レビューの情報などからも、商品の情報を抽出できる。また、出品された商品画像自体も商品情報のソースとなる。商品画像を画像解析して色やイメージを抽出して商品情報とすることができる。
【0056】
これらのように商品登録や何らかのアクションとして、商品情報を取得できる機会の発生を検知したら、タグ管理部25は処理をステップS103からS110に進め、商品IDと商品情報を取得する。そしてステップS111でタグ管理部25は、取得した商品情報から登録するタグを生成し、生成したタグをステップS111で商品IDに対応させて商品タグDB8cに登録する。例えば
図5の商品M1について、その商品IDに対応して当該商品に関する“ワイン”、“赤”等の商品タグが登録される。このような商品タグとして登録するタグの内容としては、商品のブランド名、産地、メーカー、商品ジャンル、性能、用途、商品画像から得られた情報など多様に考えられる。商品画像から得られる情報としては、例えば商品の色、商品とともに写っているモデルのイメージ(例えば男性/女性、ロングヘアー/ショートヘアー、子供用/大人用/老人用等)などである。
【0057】
以上のようにタグ管理部25は、例えば登録時(ユーザ登録時、店舗登録時、商品出品時)や、その後の情報入力時に随時、ユーザタグ、店舗タグ、商品タグを登録していくことができる。例えば初期的なタグの付与、あるいはユーザの嗜好変化、店舗・商品のコンセプト設定、販売態様変化等に応じてのタグの付与などを行うために上記処理が行われる。
そしてこのような通常登録処理とともに、タグ管理部25は、次に説明するタグ相互付与処理を行う。
【0058】
<4.タグ相互付与処理>
タグ相互付与処理は、ユーザ端末5からの相互付与対象アクションの発生に応じて、当該相互付与対象アクションに関連するユーザIDと店舗IDの間、又はユーザIDと商品IDとの間で、互いにタグの相互付与が行われた状態とするようにユーザタグDB8a、店舗タグDB8b、商品タグDB8cを更新する処理である。
【0059】
まずタグ相互付与処理のトリガとなる相互付与対象アクションとしては、ユーザIDを付与されたユーザが、店舗又は商品に興味を示したことを推定できるアクションが適切であり、次のような例が考えられる。
・商品又は店舗のリンクのクリック(商品ページや店舗ページの閲覧)。
ユーザがユーザ端末5で検索を行って検索結果リストに挙げられた商品や店舗をクリックしたり、或いは商品広告、店舗広告等をクリックして、商品ページや店舗ページの閲覧を行う動作
・商品購入又はカート入れ
ユーザが商品の購入操作を行う動作、又は購入のために商品をカートへ入れる動作
・お気に入り登録
ユーザが商品又は店舗をお気に入り登録する動作
【0060】
例えばこれらのアクションについては、操作を行ったユーザのユーザIDと、操作の対象となった商品の商品IDや、操作の対象となった店舗の店舗IDが関連づけられる。そこでこれらを相互付与対象アクションとし、タグ管理部25は相互付与対象アクションを検知した場合に、相互付与処理を行う。
【0061】
図7で相互付与を模式的に説明する。
図では相互付与が行われる対象としてユーザU1,U2、店舗S1,S2、商品M1,M2を例示している。ユーザU1,U2についてのボックス内はユーザタグDB8aに登録されているユーザタグ、店舗S1,S2についてのボックス内は店舗タグDB8bに登録されている店舗タグ、商品M1,M2についてのボックス内は商品タグDB8cに登録されている商品タグを示している。
時点t0には、ユーザU1,U2、店舗S1,S2、商品M1,M2について図示のようにタグTg1〜Tg6が登録されているとする。
【0062】
時点t1に、ユーザU1が、店舗S1が出品する商品M1についてのクリック、購入、お気に入り登録などの相互付与対象アクションを行ったとする。
その場合、ユーザU1と店舗S1の間、及びユーザU1と商品M1の間でタグの相互付与が行われる。ユーザU1と店舗S1の間の相互付与により、ユーザU1のユーザIDに店舗S1のタグTg3が付与され、店舗S1の店舗IDにユーザU1のタグTg1が付与される。またユーザU1と商品M1の間の相互付与により、ユーザU1のユーザIDに商品M1のタグTg5が付与され、商品M1の商品IDにユーザU1のタグTg1が付与される。結果、ユーザタグDB8aにおいてユーザU1のユーザIDにはタグTg1,Tg3,Tg5がユーザタグとして紐づけられ、店舗タグDB8bにおいて店舗S1の店舗IDにはタグTg1,Tg3が店舗タグとして紐づけられ、商品タグDB8cにおいて商品M1の商品IDにはタグTg1,Tg5が商品タグとして紐づけられた状態になる。
【0063】
時点t2に、ユーザU2が、店舗S2の広告のクリック(ページ閲覧)などの相互付与対象アクションを行ったとする。
その場合、ユーザU2と店舗S2の間でタグの相互付与が行われる。これによりユーザタグDB8aにおいてユーザU2のユーザIDにはタグTg2,Tg4がユーザタグとして紐づけられ、店舗タグDB8bにおいて店舗S2の店舗IDにはタグTg2,Tg4が店舗タグとして紐づけられた状態になる。
【0064】
時点t3に、ユーザU1が、店舗S1の広告のクリックなどの相互付与対象アクションを行ったとする。
その場合、ユーザU1と店舗S2の間でタグの相互付与が行われる。この場合、ユーザU1に店舗S1から与えられるタグTg3,Tg1は、2回目の付与となる。そのため括弧内に示すようにタグポイント「2」とされる。店舗S1側も同様で、ユーザU1から付与されるタグTg5,Tg3,Tg1のうちTg3,Tg1は、2回目の付与となるため、これらは括弧内に示すようにタグポイント「2」とされる。タグTg5は追加される。
【0065】
時点t4に、ユーザU2が、店舗S1が出品する商品M2についてのクリック、購入、お気に入り登録などの相互付与対象アクションを行ったとする。
その場合、ユーザU2と店舗S1の間、及びユーザU2と商品M2の間でタグの相互付与が行われる。結果、ユーザU2のユーザIDにはタグTg6が追加されてタグTg1〜Tg6が紐づけられ、店舗S1の店舗IDにはタグTg2,Tg4が追加され、商品M2の商品IDにはタグTg2,Tg4が追加された状態になる。
【0066】
以上がタグ相互付与のモデルであるが、このようなタグ相互付与が、多数のユーザ、多数の店舗、多数の商品の間で行われていく。
図8にタグ管理部25によるタグ相互付与処理の例を示す。
ECサーバ2に対してユーザ端末5からの何らかのアクションが発生し、それが上述の相互付与対象アクションであると判断した場合、タグ管理部25はステップS201からS202に進むことになる。
ステップS202でタグ管理部25は相互付与対象アクションに関する情報を取得する。即ち相互付与対象アクションに関する識別情報として、当該アクションを行ったユーザのユーザIDと、そのアクションの対象となった店舗ID、商品ID、或いは店舗IDと商品IDの両方を取得する。
これにより相互付与の識別情報の組を設定することになる。ユーザIDと店舗IDを取得した場合、その両者間で相互付与を行う。ユーザIDと商品IDを取得した場合、その両者間で相互付与を行う。ユーザID、店舗ID、商品IDを取得した場合、ユーザIDと店舗IDの間、及びユーザIDと商品IDの間の両方で相互付与を行うこととする。
【0067】
ステップS203でタグ管理部25は、取得した識別情報に対応するタグをタグDB8から取得する。即ち当該ユーザIDに紐づけられたユーザタグをユーザタグDB8aから読み出す。また今回の相互付与対象アクションにおいて店舗IDが関連して取得された場合は、その店舗IDに紐づけられた店舗タグを店舗タグDB8bから読み出す。また今回の相互付与対象アクションにおいて商品IDが関連して取得された場合は、その商品IDに紐づけられた商品タグを商品タグDB8cから読み出す。
【0068】
ステップS204でタグ管理部25は、ステップS203で読み出した店舗タグ、商品タグをユーザタグとしてユーザIDに紐づけるように、ユーザタグDB8aの更新を行う。このとき、付与しようとする或る商品タグが、既に当該ユーザIDに対応するユーザタグとして存在していた場合は、そのユーザタグのタグポイント(付与回数)を+1加算する。存在していなければ、タグポイント=1とすればよい。
【0069】
タグ管理部25は、商品IDをステップS202で取得した場合は、ユーザIDと商品IDの間の両方で相互付与を行うためにステップS205からS206に進む。そしてステップS206でタグ管理部25は、ステップS203で読み出したユーザタグを商品タグとして商品IDに紐づけるように、商品タグDB8cの更新を行う。この場合に、付与するユーザタグと同一の商品タグが既に存在していればタグポイントを加算し、存在していなければタグポイント=1とする。
【0070】
タグ管理部25は、店舗IDをステップS202で取得した場合は、ユーザIDと店舗IDの間の両方で相互付与を行うためにステップS207からS208に進む。そしてステップS208でタグ管理部25は、ステップS203で読み出したユーザタグを店舗タグとして店舗IDに紐づけるように、店舗タグDB8bの更新を行う。この場合に、付与するユーザタグと同一の店舗タグが既に存在していればタグポイントを加算し、存在していなければタグポイント=1とする。
【0071】
タグ相互付与処理は以上のように行われる。これにより
図7で述べたようなタグの相互付与が実行される。
このようなタグの相互付与によっては、ユーザ、店舗、商品について、ユーザのアクションの過程で、互いにタグ収集がおこなわれていくことになり、それが頻繁に行われることで、ユーザタグは、そのユーザの個人的嗜好等を反映するタグが支配的になる。一方、店舗タグ、商品タグは、その店舗や商品についての多くの人のマジョリティな嗜好、コンセプトを反映するタグが支配的になる。
【0072】
まずユーザタグについて考えると、各ユーザは、自分の嗜好、必要性などに応じてネットショッピングを行い、気になる商品や店舗を閲覧したり、商品購入を行う。このためタグの相互付与により、各ユーザのユーザIDには、ユーザにとって興味がある店舗や商品に付与されていたタグが集められていく。
もちろん必ずしもユーザは同じような商品のみを閲覧するわけではなく、閲覧や購入する商品や店舗も多岐にわたるが、本当に興味のある商品ジャンルや店舗についての閲覧数や購入数は、興味の薄い商品や店舗に比べて多くなることが通常である。
つまり各ユーザについては、ユーザの閲覧・購入等のアクションに応じて、非常に幅広くタグが収集されていくが、興味のある店舗や商品からのタグは、付与回数が多くなり、タグポイントが他に比べて顕著に高くなる。そしてタグポイントが高いタグは、そのユーザにとって支配的なタグと考えることができる。このためユーザタグとしては、そのユーザの個人的嗜好を反映するタグが支配的となる。換言すれば、そのユーザのユーザIDに紐づけられたタグのうち、タグポイントが高いタグは、そのユーザの嗜好や必要性、環境、状況、購買傾向等を表すタグとなる。
【0073】
店舗タグや商品タグは次のように考えることができる。
例えば或る店舗がシニア層向けの商品を扱う場合、自然に、シニア層のユーザのアクセスが増える。このためタグの相互付与により、その店舗の店舗タグや、扱う商品の商品タグには、シニア層が有するタグ(例えば年齢層を示すタグなど)が頻繁に付与される。もちろん実際には、若いユーザのアクセスもあるため、若い年齢層のタグも付与されてしまうが、アクセスするユーザのほとんどがシニア層である場合、シニア層を示すタグのタグポイントが高くなる。
同様に、例えば若者に人気のあるブランドの商品には、そのブランドを好むユーザから付与されたタグのタグポイントが高くなっていく。また自然食品を扱う店舗には、自然食品に興味のあるユーザから付与されたタグのタグポイントが高くなっていく。
このように、店舗タグや商品タグは、その店舗や商品に興味をもつユーザからのタグの付与回数が増えることで、支配的なタグ(タグポイントが高いタグ)は、その店舗や商品についての多くの人のマジョリティな嗜好、商品や店舗のコンセプト、購入者傾向などを反映するタグと考えることができる。
【0074】
もちろん、各ユーザの嗜好や必要性などは多様であるため、タグ相互付与処理が頻繁に行われることで、各識別情報、つまり、ユーザ、店舗、商品のそれぞれには、本来、その主体にそぐわないタグも多く付与されてしまうことが想定される。
【0075】
例えばユーザU1がロック音楽に興味があり、かつ現在育児中であるとする。ユーザU1には「ロック音楽」といタグが付与されている。一方、ユーザU2は、同じく育児中であるがロック音楽に全く興味がないとする。
この場合にユーザU1が或る育児用品としての商品M1を購入すると、相互付与により商品M1に「ロック音楽」というタグが付与される。その後、ユーザU2が同じ商品M1を購入すると、ユーザU2には興味のない「ロック音楽」というタグが付与されてしまう。
また、一般にはロック音楽ファンには人気のないブランドBR1を扱う店舗S1の商品M2を、ユーザU1が購入したとすると、店舗S1や商品M2に「ロック音楽」のタグが付与されてしまう。
以上のユーザU2の場合も、また店舗S1や商品M2の場合も、本来的ではないタグが付与されたことになる。
但し、それらの本来的ではないタグの付与はレアケースとなり、通常はタグポイントの高い支配的なタグとはならない。従って、ユーザ、店舗、商品に付与されたタグについては、タグポイントを基準にして、そのユーザ、店舗、商品にとって適正なタグか否かを判断するようにすれば問題はない。
【0076】
また当初本来的ではないとされたタグであっても、その後タグポイントが上昇することがある。例えば上記のブランドBR1に著名ロックミュージシャンが協力して商品開発を行った結果、店舗S1に対し、多数のロックファンのユーザのアクセスが生じたとする。この結果、店舗S1についての「ロック音楽」のタグのタグポイントが高くなる。この時点で店舗S1はロックファンに好まれる店舗になっており、「ロック音楽」のタグはテンポS1にとって適正なタグといえる。
ユーザの興味や嗜好が変化した場合も同様である。
つまりタグポイントは、その時点毎にユーザ、店舗、商品にとっての適正度合いを示すものとなる。
【0077】
ところでタグの相互付与によって、各ユーザ、各店舗、各商品にあまりに多様なタグが付与されると、相互付与処理負担やDB容量負担も増大する。さらに、相互付与の際に、付与元の全てのタグを付与先に与えるようにしていると、各ユーザ、各店舗、各商品について、付与されているタグ内容がほぼ同様となる方向に収束していくことも考えられる。
そこで、相互付与の際には、付与元からタグポイントの高い支配的なタグを有効タグとして選択し、有効タグのみを付与先に与えることが適切である。
【0078】
このために
図8のステップS204,S206,S208では、
図9のような処理を行うことが望ましい。
タグ管理部25はステップS250で、相互付与対象となった付与元のタグのうちで有効タグを選択する。なお
図8のステップS204の場合、付与元は店舗又は商品で付与先はユーザである。ステップS206の場合、付与元はユーザで付与先は商品である。ステップS208の場合、付与元はユーザで付与先は店舗である。
図9のステップS250で選択する付与元の有効タグとは、例えばタグポイントが所定閾値以上のものとする。
【0079】
ステップS251でタグ管理部25は、変数n=1とし、定数nMAXにステップS250で選択した有効タグの数を代入する。
そしてステップS252でタグ管理部25は、第nの有効タグと同一のタグが付与先に存在するか否かを確認し、存在しなければ、ステップS253で付与先の識別情報に対して第nの有効タグを追加するとともに、ステップS254で当該追加したタグのタグポイントを「1」とする。第nの有効タグと同一のタグが付与先に存在した場合は、ステップS255に進み、その付与先の識別情報に対応するタグのタグポイントを+1する。
この処理を、ステップS255でn≧nMAXとなるまで、ステップS257で変数nをインクリメントしながら繰り返す。
つまりこの
図9の処理は、付与元から1又は複数の有効タグを選択し、各有効タグを、付与先に与えていく処理となる。
【0080】
この
図9のようにタグ管理部25は、タグ相互付与処理では、付与元の識別情報に対応するタグのうちで例えばタグポイントに関する所定条件で有効タグとされるもののみが、付与先の識別情報に追加付与されるようにすることで、処理負担、容量負担の軽減や、タグの同一化収束の回避ができる。
【0081】
なおステップS250での有効タグの判断条件は、タグポイントを基準とする以外にも考えられる。例えば
図4,
図5のように通常登録タグと相互付与タグを管理する場合、通常登録タグのみを相互付与の際の有効タグとしてもよい。或いは通常登録タグは無条件で有効タグとし、相互付与タグについてはタグポイントが閾値以上であるものを有効タグとするなども考えられる。
また、各タグをタグポイントでソートし、上位x個のタグ、上位x%のタグなどを有効タグとしてもよい。
また各タグについて最終付与日時(通常登録又は相互付与処理によって新規登録又は追加された最新の日時)を管理しておき、最終付与日時から所定期間経過していないものを有効タグとするなど、日時的な判断条件を用いてもよい。
【0082】
またタグについては、多く用いられるタグ、あまり用いられないタグなど、総数的に幅がある。そこで、有効化判断のためには、タグDB8における各タグのタグポイント総数に応じて正規化してもよい。
例えば「男性」「女性」というタグは頻繁に付与され、タグDB8内のタグポイントの総数も非常に大きい値なることが予測される。一方例えば比較的珍しいタグは、付与回数も少なく、タグDB8内のタグポイントの総数も小さい値となる。そこで、ある識別情報に対応するタグのタグポイントは、(当該タグポイント)/(タグDB8内のタグポイント総数)として正規化し、正規化した値を閾値と比較して有効タグであるか否かを判断することが好適である。
【0083】
また、有効タグ以外を相互付与の対象から外すほか、有効タグであっても付与先の有効タグと矛盾するタグは、相互付与の対象から外してもよい。換言すれば、矛盾タグは有効タグとはしない。
例えば「赤」という有効タグが存在する付与先に対して、「白」というタグが相互付与で付加される機会が生じた場合、その「白」というタグがタグポイントから見たら有効タグであったとしても、有効タグとはせずに、相互付与対象から外す。
【0084】
またDB管理形態として、各タグに有効タグフラグを設け、有効タグであるか否かが有効タグフラグで示されるようにしてもよい。タグ管理部25は逐次各種の条件で有効タグ判定を行い、有効タグフラグを更新するようにする。
【0085】
また、ユーザ、店舗、商品間で頻繁にタグの相互付与が行われる状況において、各ユーザID、各店舗ID、各商品IDにそれぞれなるべく適切なタグが紐づけられる状態を維持するために、タグ管理部25は適宜タグDB8の整理を行うことが望ましい。
例えば定期的或いは不定期に、ユーザタグDB8a、店舗タグDB8b、商品タグDB8cに対して、次の(1)〜(6)ようにタグの削除を行うことが考えられる。
【0086】
(1)定期的な処理として、タグポイントが所定値未満のタグは削除する。
(2)タグの最終付与時点を管理し、最終付与時点から或る期間以上経過してもタグポイントが所定以上にならないタグは削除する。つまりレアケースとして付与された可能性が高いタグを削除する。
(3)タグポイントに関わらず、最終付与時点から所定期間(例えば1年など)を経過したタグは削除する。つまり付与が長期に渡って途絶えたタグを削除する。
(4)全てのタグポイントを、一定時間(例えば1ヶ月)毎に−1されていくようにし、タグポイントが「0」になったらタグは削除する。これにより、継続的に付与が繰り返されるタグのみが生き残るようにする。
(5)定期的な処理として、1つの識別情報に対応させるタグの数を所定数mに削減する。例えばタグポイントの上位m個のタグのみを残し、他を全て削除する。残したm個のタグについてはタグポイントを1にリセットしてもよい。
(6)例えば定期的な処理として、1つの識別情報に対応する複数のうちで矛盾するタグを検出し、矛盾タグを削除する。例えば「赤」というタグと「白」というタグが1つの識別情報に紐づけられていた場合、その一方又は両方を削除する。一方を削除する場合、例えばタグポイントが少ない方を削除対象とする。或いは通常登録タグと相互付与タグの感で矛盾がある場合、相互付与タグを削除対象としてもよい。
【0087】
例えばこれらの例のようにタグの整理を行うことで、1つの識別情報に対応するタグの数の増大を抑え、また適切ではないタグを登録したままにしておくことを解消できる。
また、1つの識別情報に対応するタグの上限数を設定し、上限数を超えてのタグ追加は行われないようにしてもよい。この場合、タグが上限数に達した後は、上記(1)〜(5)のようなタグの削除で空きが出た場合にのみ、例えば相互付与の際に付与先となってタグ追加が行われるようにする。このようにしても、1つの識別情報に対応するタグの数の無制限な増大を抑えることができる。
【0088】
<5.タグ使用処理例>
上述のようにタグ管理部25によって逐次タグDB8が更新されていくが、各時点でのタグDB8において各識別情報に対応されているタグを用いた処理例を以下説明していく。
以下のタグ使用処理例I〜Vは、ECサーバ2が主にタグ処理部26、ウェブサーバ22、検索部24の機能によって実行する処理である。
特に以下のタグ使用処理例I〜Vは、ECサーバ2がユーザによるタグ処理対象アクションを検知することをきっかけとして実行される。
【0089】
[タグ使用処理例I]
図10、
図11で説明するタグ使用処理例Iは、タグ処理対象アクションとして、例えばユーザのログインを想定し、ログイン画面においてタグに基づいてユーザに対して好適な情報提示を実現する例である。
【0090】
図10のステップS301でタグ処理対象アクションとしてログインを検知したら、ECサーバ2の処理はステップS302に進み、管理部23の機能によりログイン処理を行う。ECサーバ2はタグ処理部26の機能によりステップS303〜S307の処理を行う。
まずステップS303でタグ処理部26は、ログイン処理で判定されたユーザIDを取得し、ユーザIDに基づいてユーザタグDB8aを検索して、当該ユーザIDに対応するユーザタグを取得する。
そしてタグ処理部26はステップS304で、取得したユーザタグのうちで有効ユーザタグを選択する。例えばタグポイントが所定値以上のタグを有効ユーザタグとする。或いはタグポイントでソートして上位の所定数のタグを有効ユーザタグとしてもよい。
【0091】
ステップS305ではタグ処理部26は、選択したユーザタグのうちから、店舗タグや商品タグとのマッチングに用いるy個(yは1又は複数)のマッチング用ユーザタグを選択する。この選択は、例えば有効ユーザタグがy個以下であれば、有効ユーザタグを全てマッチング用ユーザタグとし、有効ユーザタグがy個より多ければ、そのうちでランダムにy個を選択してマッチング用ユーザタグとすることが考えられる。
【0092】
ステップS306でタグ処理部26は、マッチング用ユーザタグを用いて店舗タグDB8bを検索し、同一内容のタグが紐づけられた店舗IDを抽出する。例えばマッチング用ユーザタグが「クレジット
可」「ビジネスシューズ」であれば、これらを店舗タグとして含む店舗IDを検索することになる。
なおこの際、ユーザタグと共通の店舗タグとしては、あくまで有効店舗タグを対象とすることが好適である。例えば、店舗タグのうち、タグポイントが所定値以上のタグを有効店舗タグとして検索対象とする。
そして該当する店舗IDを抽出したら、その中で、ユーザに対して提示する店舗を選択する。例えばウェブページ上でのお勧め店舗の提示枠数などに応じて、所定数の店舗を選択すればよい。選択はランダムでもよいし、店舗の評価、実績などを基準にして選択してもよい。
【0093】
ステップS307でタグ処理部26は、同じくマッチング用ユーザタグを用いて商品タグDB8cを検索し、同一内容のタグが紐づけられた商品IDを抽出する。例えば上記同様にマッチング用ユーザタグと同一の「クレジット
可」「ビジネスシューズ」を商品タグとして有する商品IDを検索することになる。
この場合も、ユーザタグと共通の商品タグとしては、あくまで有効商品タグを対象とすることが好適である。例えば、商品タグのうち、タグポイントが所定値以上のタグを有効商品タグとして検索対象とする。
そして該当する商品IDを抽出したら、その中で、ユーザに対して提示する商品を選択する。例えばウェブページ上でのお勧め商品の提示枠数などに応じて、所定数の商品を選択すればよい。選択はランダムでもよいし、商品の売り上げ実績、発売開始時期などを基準にして選択してもよい。
【0094】
ここまでの処理で、タグ処理部26が、ログインしたユーザのユーザタグと共通の店舗タグ、商品タグを有するものであって、提示情報の生成に用いる店舗ID、商品IDを抽出できたことになる。
ステップS308では、この店舗ID、商品IDに基づいて、検索部24が提示する店舗や商品の情報を取得する。例えば広告DB6eを検索して、当該店舗IDや商品IDについての広告データを取得する。或いは店舗DB6b、商品DB6cを検索して店舗や商品のデータを取得してもよい。
そして取得した店舗や商品の情報(或いは情報のリンク)をウェブサーバ22に受け渡す。
【0095】
ウェブサーバ22はステップS309でウェブページデータを生成する。ログインに対応して、ユーザ端末5のブラウザ上で例えば
図11のようなページを表示させるためのページデータ生成を行うことになる。
図11はユーザが電子商取引システムのウェブサイトにログインした状態の画面(ログイン画面50)の一例である。このログイン画面50には、例えば検索ボックス51、検索実行ボタン52が表示される。また各種広告が表示される広告領域53、ユーザ情報が表示されるユーザ情報領域54、当該ユーザのお気に入り商品を表示するお気に入り商品領域55、当該ユーザへのお勧め商品を表示するおすすめ商品領域56、当該ユーザへのお勧め店舗を表示するおすすめ店舗領域57等が設けられている。
ウェブサーバ22は、このようなログイン画面50としてのHTMLデータを生成する。その際にウェブサーバ22は、広告、お気に入り商品、おすすめ商品、おすすめ店舗などについての画像をユーザ端末5のブラウザが読み込むためのHTMLタグやテキスト情報の挿入、URLリンクの設定などを行う。特に本例の場合、おすすめ商品領域56にステップS308で検索された商品の画像等が表示され、おすすめ店舗領域57にステップS308で検索された店舗の画像やテキストが表示されるようにする。
【0096】
このようにウェブページを生成したら、ステップS310で当該ページデータとしてのHTMLデータが通信部21によってユーザ端末5に送信され、ユーザ端末5のブラウザ上で
図11のようなログイン画面50が表示される。
従って当該ユーザに対しては、ユーザタグを用いて生成された商品、店舗の情報が、おすすめ商品、おすすめ店舗としてログイン画面50上で提示されることになる。特に提示されるおすすめ商品、おすすめ店舗は、ユーザと共通のタグを有する商品や店舗であるため、ユーザの興味を引くものである可能性は高い。特にはステップS304で有効ユーザタグを選択して用いているため、おすすめ商品、おすすめ店舗がユーザにとって興味を引くものである可能性は非常に高くなり、ユーザにとって望ましい情報提示が実現されている。
またステップS304で有効ユーザタグのうちでマッチング用ユーザタグを例えばランダムに選択することで、ログイン毎におすすめとして提示される店舗や商品が異なるようにすることができる。そしていずれの場合もユーザにとって関心が高いと推定される商品や店舗が提示される。これによってユーザが興味を持つものとして多様な商品・店舗の提示が実現される。
【0097】
なお有効ユーザタグ、有効店舗タグ、有効商品タグの基準は上記例のようにタグポイントを用いる以外に多様に考えられる。例えば通常登録タグは有効タグとしてもよい。またタグの最終付与時点からの経過時間の条件を有効タグ判定に用いてもよい。
また上述のようにタグDB8において各タグに有効タグフラグが設定されている場合、各タグについて、有効タグフラグによって有効タグであるか否かを判定することもできる。
またこの例ではタグ処理対象アクションとしてログインを例に挙げたが、ユーザによる検索操作など、タグ処理対象アクションによって商品IDや店舗IDが直接関連しない場合にも、ユーザIDから得られるタグから店舗IDや商品IDを抽出して、各種の提示情報の生成に用いることもできる。
【0098】
[タグ使用処理例II]
図12で説明するタグ使用処理例IIは、タグ処理対象アクションとして、例えば店舗や商品のリンクのクリック(店舗ページや商品ページへの遷移)を想定し、リンクページにおいてタグに基づいてユーザに対して好適な情報提示を実現する例である。
【0099】
図12のステップS401でタグ処理対象アクションとしてリンクのクリック、例えば広告等のクリックを検知したら、ECサーバ2はタグ処理部26の機能によりステップS402〜S406の処理を行う。
なお、この
図12で述べるユーザタグ、商品タグ、店舗タグとしては、全て上述の有効ユーザタグ、有効商品タグ、有効店舗タグのみを対象とすることが望ましい。
【0100】
まずステップS402でタグ処理部26は、リンク先の商品(又は店舗)の商品ID(又は店舗ID)を取得し、当該IDを用いて商品タグDB8c(又は店舗タグDB8b)を検索して、当該IDに対応する商品タグ(又は店舗タグ)を取得する。リンククリックが商品ページへの遷移操作の場合、商品タグを取得し、リンククリックが店舗ページへの遷移操作の場合、店舗タグを取得するものである。
またステップS403でタグ処理部26は、リンククリックを行った当該ログイン中のユーザのユーザIDに基づいてユーザタグDB8aを検索して、当該ユーザIDに対応するユーザタグを取得する。
【0101】
ステップS404でタグ処理部26は、取得したユーザタグと、商品タグ(又は店舗タグ)の共通タグを判別する。例えば取得したユーザタグにブランド「BR−A」が存在し、商品タグにも「BR−A」が存在すれば、その「BR−A」が共通タグとなる。
ステップS405でタグ処理部26は、判別した共通タグを用いて、商品タグDB8c(又は店舗タグDB8b)を検索し、共通タグと同じ商品タグ(又は店舗タグ)を有する他の商品(又は他の店舗)を探し、その商品ID(又は店舗ID)を取得する。
ステップS406でタグ処理部26は、ステップS405で取得したいくつかの商品ID(又は店舗ID)のうちで、提示情報の生成に用いる所定数の商品ID(又は店舗ID)を選択する。例えばランダムに所定数を選択すればよい。もちろんランダムではなく商品や店舗の実績などから選択を行ってもよい。所定数とは、例えばおすすめ商品(又はおすすめ店舗)として提示する数である。
【0102】
ここまでの処理で、タグ処理部26が提示情報の生成に用いる店舗ID又は商品IDを抽出できたことになる。
ステップS407では、この店舗ID又は商品IDに基づいて、検索部24が提示する店舗や商品の情報を取得する。そして取得した店舗や商品の情報(或いは情報のリンク)をウェブサーバ22に受け渡す。
ウェブサーバ22はステップS408で、リンク先のウェブページデータを生成する。即ちクリック操作の対象となったリンクのページデータを読み出す。このときに当該リンク先のページデータ内に、おすすめ商品やおすすめ店舗の領域を用意し、ステップS407で取得した商品や店舗の情報、例えば広告情報等を挿入する。
【0103】
このようにウェブページを生成したら、ステップS409で当該ページデータが通信部21によってユーザ端末5に送信され、ユーザ端末5のブラウザ上でリンク先のページ画像が表示される。
従って当該ユーザに対しては、所望の商品や店舗のページを閲覧する際に、そのページ内で、他の商品や店舗の情報を見ることができる。そしてその情報は、ユーザタグと当該ページの商品の商品タグ(又は当該ページの店舗の店舗タグ)との共通タグを持つ商品や店舗の情報である。このためユーザの嗜好等とページ閲覧の目的の両方から考えてユーザにとって有用な情報となる。例えば当該ページの商品に関連する商品であったり、当該ページの店舗と取扱商品やコンセプトが共通した店舗などとなり、ユーザにとってその時点で見たい情報を提示していることになる。
なお、ステップS406で提示情報の生成に用いる所定数の商品ID(又は店舗ID)を例えばランダムに選択することで、特定のページへの遷移の際に、毎回同じ情報がおすすめや広告等として表示されることが避けられ、多様な情報提示が実現される。
【0104】
またこの例ではタグ処理対象アクションとして商品や店舗のリンクのクリックを例に挙げたが、ユーザによる商品の購入、商品や店舗のお気に入り登録など、タグ処理対象アクションによって商品IDや店舗IDが関連される場合にも、これらをタグ処理対象アクションの発生と判断して
図12と同様の処理が可能である。
【0105】
[タグ使用処理例III]
図13,
図14で説明するタグ使用処理例IIIは、タグ処理対象アクションとしてユーザによる検索文字入力を想定し、検索文字のサジェストワードの提示にタグを利用する例である。
【0106】
図13のステップS501でタグ処理対象アクションとして検索文字の入力を検知したら、ECサーバ2はタグ処理部26の機能によりステップS502、S503の処理を行う。検索文字の入力とは、例えば
図11の検索ボックス51への文字入力のことである。
ステップS502でタグ処理部26は、検索文字入力を行ったログイン中のユーザのユーザIDに基づいてユーザタグDB8aを検索して、当該ユーザIDに対応するユーザタグを取得する。
またタグ処理部26はステップS503で、取得したユーザタグのうちで有効ユーザタグを選択する。この有効ユーザタグが、提示情報の生成のために用いられる。
【0107】
一方、検索文字入力に応じて、ECサーバ2は検索部24の機能によりステップS404でサジェストワードDB6dを検索し、入力文字列に対応するサジェストワードを抽出する。これにより表音一致となる複数のサジェストワードを取得する。
ECサーバ2は、例えば検索部24の機能により提示するサジェストワードを選択し、提示順序を設定する。提示順序は、例えばサジェストワードDB6dにおいて各サジェストワードに対して設定されている優先度を用いる。優先度は、例えば各サジェストワードの検索実行数などの実績に応じて設定されている。
このとき検索部24はステップS505で、優先度の値を、ステップS503で取得した有効ユーザタグを用いて補正する。具体的には、有効ユーザタグと同一のワードを含むサジェストワードの優先度を上げる。なおこの補正は、今回提示するサジェストワードの選択及び順序設定のための一時的なものであり、サジェストワードDB6dで記憶されている優先度の情報を更新するものではない。
ステップS506で検索部24は、補正された後の優先度を用いて、所定数のサジェストワードを選択するとともに、その提示順序を設定する。
ステップS507でECサーバ2は、その提示順序が設定されたサジェストワードの情報を通信部2からユーザ端末5に送信し、ユーザ端末においてサジェストワードを提示させる。
【0108】
図14にサジェストワード提示の様子を示す。
図14Aはユーザ端末5で表示されている検索ボックス51と検索実行ボタン52を示している。
例えばユーザが検索ボックス51に
図14Bのように「ワイ」と入力したとする。この場合、サジェストワードDB6dから「ワイ」という表音「wai」を含むサジェストワードが取得される。一方で当該入力を行ったユーザの有効ユーザタグとして「送料無料」が存在したとする。この場合、抽出された多数のサジェストワードのうちで、有効ユーザタグと同一ワードを含む「ワイン 送料無料」というサジェストワードについて優先度が上げられる。その上で各サジェストワードの優先度でソートされることで、「ワイン 送料無料」は上位に選択される確率が高くなる。例えば図示のように「ワイン」についで2番目に高い優先度とされてサジェストボックス60内に表示される。ユーザは、サジェストワードを入力文字列として選択して検索を行うことができる。
【0109】
このようにユーザに対しては、検索文字列のサジェストワードについて、ユーザタグと同一ワードを含むものを優先的に提示する。従ってサジェストワードにおいてユーザの嗜好や要望等を加えたものが提示されやすくなり、ユーザにとって望ましいサジェストワード提示を促進できる。
【0110】
[タグ使用処理例IV]
図15で説明するタグ使用処理例IVは、タグ処理対象アクションとして、ユーザによる検索実行を想定し、検索結果の提示のための処理にタグを利用する例である。
【0111】
図15のステップS601でタグ処理対象アクションとして検索実行を検知したら、ECサーバ2はタグ処理部26の機能によりステップS602〜S604の処理を行う。検索実行とは、例えば
図11の検索ボックス51への文字入力(又はサジェストワード選択)を行った後、検索実行ボタン52をクリックする操作である。
ステップS602でタグ処理部26は、当該ユーザのユーザIDに基づいてユーザタグDB8aを検索して、当該ユーザIDに対応するユーザタグを取得する。
そしてタグ処理部26はステップS603で、取得したユーザタグのうちで有効ユーザタグを選択する。
さらにタグ処理部26はステップS604で、選択したユーザタグのうちから、検索処理に用いる検索用ユーザタグを選択する。この選択は例えばランダムに行ってもよいし、タグポイントの最上位、または上位所定数個を選択してもよい。
【0112】
ここまでの処理で、タグ処理部26が、ログインしたユーザのユーザタグのうちで提示情報の生成に用いるユーザタグを抽出できたことになる。
続いてECサーバ2は検索部24の機能によりステップS605での検索処理を行う。検索部24は、ユーザが検索ボックス51に入力した文字列により例えば商品DB6c又は店舗DB6bを検索し、一致するワードを有する商品や店舗を抽出するのであるが、本例では、ステップS604で選択した検索用ユーザタグを、検索文字列に追加し、この文字列に基づいて商品や店舗を検索する。
検索結果が得られたら、ステップS606でECサーバ2はウェブサーバ22の機能により検索結果ページのHTMLデータを生成する。即ち検索結果リストを提示するページデータである。そしてステップS607で当該ページデータを通信部21がユーザ端末5に送信する。これによりユーザは検索結果一覧を見ることができる。
【0113】
この場合、検索文字列にユーザタグが利用される。従って検索により抽出された。商品や店舗のうちでも、特に検索用ユーザタグにヒットする商品・店舗は上位抽出される。従って入力された検索文字列にヒットする中で、特にユーザの嗜好等に合致する商品・店舗が検索結果の上位に提示される可能性が高くなり、検索結果がユーザの要望に合致したものとなりやすい。
なお、検索用ユーザタグにヒットしなかった商品・店舗でも、入力された検索文字列にヒットするものは、あくまでもユーザの文字入力を尊重する意味で検索リストに載せることが考えられる。
【0114】
この
図15の例では検索用ユーザタグを検索文字列に加えて検索を行うものとしたが、入力された検索文字列で行った検索結果に対して、検索用ユーザタグを用いたソートやフィルタリングを行ってもよい。例えば検索結果として商品IDや店舗IDが得られたら、それらのIDについて商品タグDB8cや店舗タグDB8bを検索し、検索用ユーザタグと同一の商品タグ、店舗タグを有効タグとして有しているか否かを確認する。そして検索用ユーザタグと同一のタグを有している商品や店舗については、ソートにより検索結果リストの上位に表示されるようにしたり、或いは同一のタグを有している商品や店舗のみを検索結果として抽出する。このようにタグを検索結果としての提示情報生成に用いることもできる。
【0115】
[タグ使用処理例V]
図16で説明するタグ使用処理例Vも上記タグ使用例IVと同様にタグ処理対象アクションとしてユーザによる検索実行を想定し、検索結果の提示のための処理にタグを利用する例である。
なお、この
図16で述べるユーザタグ、商品タグ、店舗タグとしては、全て上述の有効ユーザタグ、有効商品タグ、有効店舗タグのみを対象とすることが望ましい。
【0116】
図16のステップS701でタグ処理対象アクションとして検索実行を検知したら、ECサーバ2は検索部24及びタグ処理部26の機能によりステップS702〜S704の処理を行う。
即ちECサーバ2は検索部24の機能によりステップS702での検索処理を行う。検索部24は、ユーザが検索ボックス51に入力した文字列により例えば商品DB6c又は店舗DB6bを検索し、一致するワードを有する商品や店舗のIDを抽出する。
検索結果が得られたら、ステップS603でECサーバ2はタグ処理部26の機能により検索された各商品や店舗についての商品タグ(又は店舗タグ)を取得する。また今回のユーザIDからユーザタグを取得する。
【0117】
ステップS704でECサーバ2は、検索処理により抽出した商品ID又は店舗IDのそれぞれについて、今回のユーザとの間のタグ共通度を判定する。
例えば商品M1,M2・・・Mnが検索によって抽出されたとすると、商品M1の商品タグとユーザタグの共通度を、例えば共通タグ数、或いは全タグ内での共通タグの割合などにより求める。商品M2〜Mnについての同様に共通度を求める。
このように共通度を求めたら、ステップS705でECサーバ2はウェブサーバ22の機能により検索結果ページのHTMLデータを生成する。即ち検索結果リストを提示するページデータである。この場合に、検索結果リストは、共通度によってソートされたものとする。
そしてステップS706で当該ページデータを通信部21がユーザ端末5に送信する。これによりユーザは検索結果一覧を見ることができる。
【0118】
この場合、ユーザが入力した検索文字列にヒットする商品・店舗であって、かつ自己のユーザタグと同一のタグを多く有している商品・店舗から優先敵にユーザに提示されることになる。従って検索結果がユーザの要望に合致したものとなりやすい。
なお、共通度によるソートではなく、共通度による絞り込みを行ってもよい。例えばユーザタグと共通するタグのある商品や店舗のみを検索結果として提示するなどである。
【0119】
ところでこの
図16の例では、タグ処理対象アクションに基づいてタグ情報を抽出し、抽出したタグ情報を、提示情報の生成に用いるタグ情報としたが、タグ処理対象アクションに基づいて識別情報を抽出し、抽出した識別情報を、提示情報の生成に用いる識別情報とすることも考えられる。
例えばユーザが検索ボックス51に入力した文字列により商品タグDB8c又は店舗タグDB8bを検索し、一致するタグを有する商品や店舗を抽出する。そして抽出した商品ID又は店舗IDを、検索結果としての提示情報生成のために用いる。
そして上記ステップS702のように通常の検索処理により抽出した商品ID又は店舗IDと、タグ検索により抽出された商品ID又は店舗IDについてアンド条件やオア条件で商品・店舗を抽出し、検索結果ページのHTMLデータを生成する。
このようにしてもタグが反映された検索結果をユーザに提示できる。
【0120】
<6.まとめ及び変形例>
以上の実施の形態では次のような効果が得られる。
実施の形態のECサーバ2はタグ管理部25の機能により、個々のユーザのユーザID、個々の店舗の店舗ID、および個々の商品の商品IDとしての各識別情報のそれぞれに対応してタグを記憶したタグDB8に対し、ユーザ端末5からの相互付与対象アクションの発生に応じて、当該相互付与対象アクションに関連するユーザIDと店舗ID又は商品IDとの間で、互いにタグの相互付与が行われた状態とするタグ相互付与処理(
図8,
図9参照)を行う。
このタグ相互付与処理によれば、ユーザIDに紐付けされたタグとしては、そのユーザの個人的な嗜好や要望を反映するタグが支配的になっていく。また店舗IDや商品IDに紐付けされたタグとしては、その店舗や商品を好む多くのユーザによるマジョリティな嗜好や要望、コンセプト等を反映するタグが支配的になる。即ちタグ相互付与処理により、ユーザ、店舗、商品のそれぞれについて、各ユーザへの提示情報の生成に好適なタグ付けが実現される。
また、多くのユーザの相互付与対象アクションに基づいて各ユーザの嗜好等を表すワードが自然にユーザタグ、店舗タグ、商品タグとして蓄積されていくことになる。従って、複雑なユーザ行動分析やアンケート収集、商品情報分析、店舗情報分析等を行わなくとも、ユーザ、店舗、商品について適切なタグが支配的タグとして紐づけられる。
【0121】
またECサーバ2はタグ処理部26の機能により、ユーザ端末5からのタグ処理対象アクションの発生に応じて、当該タグ処理対象アクションに関連するユーザID、店舗ID、又は商品IDに対応するタグをタグDB8で検索し、抽出したタグに基づいてユーザ端末5に送信する提示情報の生成に用いるタグ又は識別情報を取得する。そして提示情報生成部として機能する検索部24やウェブサーバ22により、タグ処理部26が取得したタグ又は識別情報を用いてユーザ端末に送信する提示情報を生成する。
提示情報とは、タグ使用処理例I〜Vで例示したように、ログイン画面や商品ページ、店舗ページでのおすすめ商品、おすすめ店舗、広告画像、検索結果一覧、検索時のサジェストワードなどである。
タグDB8では、ユーザ、店舗、商品について、それぞれ上述のタグ相互付与処理により適切なユーザタグ、店舗タグ、商品タグが付与されている(支配的となっている)ため、タグDB8から求めたタグや識別情報に基づいて提示情報を生成することで、ユーザにとって非常に適した情報提示を行うことが可能となる。例えばユーザの個人的嗜好と店舗・商品に対するマジョリティな嗜好・要望、例えば店舗や商品のコンセプト等の傾向をマッチングさせるような店舗や商品の提示が可能となる。
具体的には、ユーザの好みや要望に合った商品や店舗のリコメンド表示、広告、検索結果などをより効果的に提示できる。
【0122】
またECサーバ2はタグ管理部25の機能に関して、タグ相互付与処理では、付与元の識別情報に対応するタグのうちで所定条件で有効と判断された有効タグが、付与先の識別情報に追加付与されるようにすることが、特に支配的なタグを、ユーザ、店舗、商品に適したものとするために望ましい。これによりタグDB8の内容の信頼性を向上させることができる。
特にタグポイントとして、少なくとも相互付与回数(但し通常登録タグとしての登録回数も含めてもよい)を管理することで、適切に有効タグの判断を行うことができる。タグは多数回に渡る相互付与により充実化されていくが、同じタグが何度も付与されるということは、そのタグは、ユーザの嗜好や、商品・店舗のコンセプトに合致したもので或る可能性が高く、有効タグに相応しいためである。
またタグ管理部25は、ユーザ情報、店舗情報、又は商品情報の取得に応じて、タグDB8への通常のタグ登録としての処理を行う(
図6参照)。即ち、相互付与以外でもタグが付与される機会を設ける。これにより例えば初期的なタグの付与機会や、ユーザの嗜好、店舗・商品のコンセプト等を表す情報の取得に応じてタグの追加機会が得られる。例えば嗜好の変化などに対応するタグの追加が可能となる。
【0123】
またタグ処理部26の機能に関しては、タグDB8からの検索又は提示情報のためのタグ或いは識別情報の抽出の際に、所定条件で有効と判断された有効タグを対象とすることが望ましい。タグDB8では多数回の相互付与で、ユーザ、店舗、或いは商品にとって相応しくないタグも付与されていることが想定されるためである。有効タグを対象として処理を行うことで、提示情報生成のためのタグ情報又は識別情報の取得処理の信頼性を向上させることができる。
またこの場合も、タグポイントとして表される相互付与回数(但し通常登録タグとしての登録回数も含めてもよい)を基準に有効タグの判断を行うことで、ユーザ、店舗、或いは商品にとって相応しいタグを有効タグと判断して用いることができる。
【0124】
タグ使用処理例I〜Vでは、タグ処理部26が提示情報の生成のためのタグ又は識別情報を抽出する例を述べた。
タグ使用処理例I(
図10参照)では、タグ処理部26は、タグDB8から、タグ処理対象アクションに関連するユーザIDに対応するタグを抽出し、抽出したタグと共通のタグを有する店舗ID又は商品IDを、提示情報の生成に用いる識別情報として取得する。
これにより、タグ処理対象アクションに関連するIDとしてユーザIDのみがわかる状況において、そのユーザにとって適した店舗ID又は商品IDを取得でき、情報提示に利用できる。例えばユーザが閲覧を望む可能性が高い店舗や商品の提示(おすすめ提示や広告など)が可能となり、ユーザにとっては望ましい店舗・商品選択の機会が得られる。
【0125】
タグ使用処理例II(
図12参照)では、タグ処理部26は、タグDB8から、タグ処理対象アクションに関連するユーザIDと、店舗ID又は商品IDとの間における共通のタグを抽出し、抽出したタグと共通のタグを有する他の店舗ID又は他の商品IDを、提示情報の生成に用いる識別情報として取得する。
これにより、タグ処理対象アクションに関連するIDとしてユーザIDと店舗ID/商品IDがわかる状況において、そのユーザにとって適した他の店舗ID又は商品IDを取得でき、情報提示に利用できる。従ってユーザが閲覧する店舗や商品から推定される、ユーザが好む取扱商品やコンセプトの店舗・商品を紹介する機会ができる。
【0126】
タグ使用処理例III、IV(
図13、
図15参照)では、タグ処理部26は、タグDB8から、タグ処理対象アクションに関連するユーザIDに対応するタグを抽出し、抽出したタグを、提示情報の生成に用いるタグとする。
これによりタグ処理対象アクションに関連するIDとしてユーザIDのみがわかる状況において、そのユーザにとって適したタグを取得でき、例えばサジェストワードをユーザに適したものとしたり、検索結果にタグを反映させることができる。これによりユーザにとって検索操作性向上や、満足度の高い検索結果の提示などが可能となる。
【0127】
タグ使用処理例V(
図16参照)では、タグ処理部26は、タグDB8から、タグ処理対象アクションに関連する店舗ID又は商品IDに基づいてタグを抽出し、抽出したタグを、提示情報の生成に用いるタグとする。
例えばタグ処理対象アクションとしてユーザによる検索実行等を想定した場合、検索結果の商品や店舗のIDから、商品タグ、店舗タグが抽出できる。このようなタグを検索結果に反映させることで、タグを用いての検索結果の絞り込み、ソート等が可能となり、店舗や商品のマジョリティな属性を反映した検索結果表示が可能となる。
【0128】
なお、本発明は実施の形態の例に限られず、上述した各種の例以外にも多様な変形例が考えられる。
電子商取引システム構成は
図1の例に限られない。ECサーバ2は、実際には電子商取引ウェブページ提供サーバ、管理サーバ、広告サーバ、検索サーバ、タグ処理サーバ等の複合体で構成されてもよい。
またタグ処理部26が対象とするタグ処理対象アクション及び処理例はタグ使用処理例I〜Vの例に限られず、他にも多様に考えられる。即ちタグ処理対象アクションをトリガとしてタグDB8からタグや識別情報を抽出し、そのタグや識別情報を利用してユーザ端末5に提示するページデータを生成する処理であればよい。
【0129】
実施の形態では、通常登録タグと相互付与タグを区別して管理しる例を挙げたが、その場合、通常登録タグは、常に有効タグとして扱ってもよい。またその場合、通常登録タグは、付与回数としてのタグポイント管理を不要としてもよい。
また通常登録タグを常に有効タグとしない場合でも、通常登録タグと相互付与タグで、有効タグ判定のための閾値を異なる値としてもよい。
一方で、通常登録タグと相互付与タグを区別しなくてもよい。いずれの態様で付与されたものも同様に扱って、有効タグか否かはタグポイントで判定できるようにしてもよい。
【0130】
タグポイントについては、付与回数以外にも、例えば売上数、クリック回数などでポイント加算されてもよいし、さらには各種状況で重み付けが行われてもよい。
例えば相互付与により商品IDや店舗IDに付与されるユーザタグについてのタグポイントは、相互付与対象アクションが閲覧の場合は+1、お気に入り登録の場合は+2、購入の場合は+3などとして加算ポイントを変えてもよい。
【0131】
またユーザタグDB8a、店舗タグDB8b、商品タグDB8cの全てを対象として
図6のようなタグ登録処理(通常登録タグの処理)が行われる必要はない。
例えばユーザタグDB8aに対しては
図6の処理(S101,S104,S105,S106)を行わないようにする。例えば店舗IDや商品IDには通常登録タグとして初期的なタグを付与しておき、それらのタグが相互付与でユーザ、商品、店舗に広められるようにしてもよい。もちろん逆にユーザIDに対してのみ、初期的なタグを
図6の処理(S101,S104,S105,S106)で付与し、店舗や商品に対しては、
図6の処理(S102,S103、S107〜S112)を行わないようにしてもよい。即ちユーザタグが相互付与により店舗や商品に拡散されていく例である。
【0132】
登録されるタグについては、むやみに種類が多くなることを避ける目的で、ある程度限定してもよい。例えばタグとして用いるワードをあらかじめ300種類などとして決めておき、その300種類のワードのみがタグとして用いられてもよい。
タグの種類を商品のジャンル毎等で特定しておいてもよい。
【0133】
実施の形態では、ユーザと商品、ユーザと店舗の間でタグの相互付与が行われるものとしたが、例えばユーザとユーザ、商品と店舗、商品と商品、店舗と店舗の間でタグの相互付与が行われるようにすることも考えられる。
例えばSNS(social networking service)などのプラットフォームでユーザがあるユーザに対してタグ付与を求めることで相互付与が行われるようにしたり、店舗と取扱商品の間での相互付与、シリーズ商品間での相互付与、提携店舗間での相互付与なども考えられる。
【0134】
<7.プログラム及び記憶媒体>
以上、本発明の情報処理装置の実施の形態としてのECサーバ2を説明してきたが、実施の形態のプログラムは、ECサーバ2としての処理を情報処理装置(CPU等)に実行させるプログラムである。
【0135】
実施の形態のプログラムは、個々のユーザのユーザID、電子商取引システムに出店された個々の店舗の店舗ID、および電子商取引システムに提供された個々の商品の商品IDとしての各識別情報のそれぞれに対応してタグを記憶したタグDB8の管理を情報処理装置に実行させるプログラムとして、ユーザ端末5からの相互付与対象アクションの発生を検知する手順と、相互付与対象アクションの発生に応じて、当該相互付与対象アクションに関連するユーザIDと店舗ID又は商品IDとの間で、互いにタグの相互付与が行われた状態とする相互付与処理を行う手順とを情報処理装置に実行させるプログラムである。即ち、タグ管理部25としての
図8の処理を実行させるプログラムである。
【0136】
また実施の形態のプログラムは、タグDB8を用いる処理を情報処理装置に実行させるプログラムとして、ユーザ端末5からのタグ処理対象アクションの発生に応じて、当該タグ処理対象アクションに関連するユーザID、店舗ID、又は商品IDに対応するタグをタグDB8で検索し、抽出したタグに基づいてユーザ端末5に送信する提示情報の生成に用いるタグ又は識別情報を取得するタグ処理手順と、タグ処理手順で取得したタグ情報又は識別情報を用いてユーザ端末5に送信する提示情報を生成する提示情報生成手順とを情報処理装置に実行させるプログラムである。即ち情報処理装置に対して
図10、
図12、
図13、
図15、
図16で説明した処理を実行させるプログラムである。
【0137】
このようなプログラムにより、上述したECサーバ2としての情報処理装置を実現できる。
そしてこのようなプログラムはコンピュータ装置等の機器に内蔵されている記録媒体としてのHDDや、CPUを有するマイクロコンピュータ内のROM等に予め記録しておくことができる。あるいはまた、半導体メモリ、メモリカード、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスクなどのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。またこのようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することができる。
また、このようなプログラムは、リムーバブル記録媒体からパーソナルコンピュータ等にインストールする他、ダウンロードサイトから、LAN、インターネットなどのネットワークを介してダウンロードすることもできる。
タグデータベースには、個々のユーザのユーザ識別情報、個々の店舗の店舗識別情報、および個々の商品の商品識別情報としての各識別情報のそれぞれに対応してタグ情報が記憶される。タグ管理部はこのタグデータベースに対し、ユーザ端末からの相互付与対象アクションに関連するユーザ識別情報と店舗識別情報又は商品識別情報との間で、互いにタグ情報の相互付与が行われた状態とするタグ相互付与処理を行う。タグ処理部は、ユーザ端末からのタグ処理対象アクションの発生に応じて、当該タグ処理対象アクションに関連するユーザ識別情報、店舗識別情報、又は商品識別情報に対応するタグ情報をタグデータベースで検索し、抽出したタグ情報に基づいてユーザ端末に送信する提示情報の生成に用いるタグ情報又は識別情報を取得する。提示情報生成部は、タグ処理部が取得したタグ情報又は識別情報を用いてユーザ端末に送信する提示情報を生成する。