特許第5687258号(P5687258)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5687258リモートサポートサーバ、ユーザ端末、リモートサポートシステム、リモートサポート方法、及びリモートサポートシステム用プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5687258
(24)【登録日】2015年1月30日
(45)【発行日】2015年3月18日
(54)【発明の名称】リモートサポートサーバ、ユーザ端末、リモートサポートシステム、リモートサポート方法、及びリモートサポートシステム用プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20150226BHJP
   G06Q 10/00 20120101ALI20150226BHJP
【FI】
   G06Q50/10 130
   G06Q10/00 120
【請求項の数】12
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2012-194615(P2012-194615)
(22)【出願日】2012年9月4日
(65)【公開番号】特開2014-52676(P2014-52676A)
(43)【公開日】2014年3月20日
【審査請求日】2014年3月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】500521522
【氏名又は名称】株式会社オプティム
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【弁理士】
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】菅谷 俊二
【審査官】 田付 徳雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−196407(JP,A)
【文献】 特開2007−058638(JP,A)
【文献】 特開2005−109748(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 50/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ローカルエリアネットワークを介して電化製品と通信可能に接続され、公衆回線網を介して通信可能に接続された他のユーザ端末からリモートサポートを受け、または、他のユーザ端末に対してリモートサポートを行うユーザ端末と、
二以上の前記ユーザ端末を管理するリモートサポートサーバと、から構成されるリモートサポートシステムであって、
前記ユーザ端末は、
前記他のユーザ端末からの指示に応じて、当該ユーザ端末が接続されているローカルエリアネットワークに接続されている電化製品を検出する電化製品検出手段と、
前記検出された電化製品の機種関連情報を決定する電化製品決定手段と、
前記他のユーザ端末から、決定された前記機種関連情報に基づいて、前記電化製品の設定操作又は操作画面の閲覧のいずれかを可能にするオペレータ補佐手段と、を備え、
前記リモートサポートサーバは、
前記ユーザ端末からリモートサポートの開始要求を受け付ける開始要求受付手段と、
前記開始要求受付手段によって開始要求を受け付けたリモートサポートについて、当該リモートサポートに係る二以上の前記ユーザ端末のうち、リモートサポートを受けるユーザ端末と、オペレータ端末としてリモートサポートを行うユーザ端末とを特定する主客体特定手段と、
を備えるリモートサポートシステム。
【請求項2】
前記リモートサポートサーバは、前記主客体特定手段によって特定したユーザ端末の中から、当該リモートサポートサーバを使用するに際して払われるべき使用料を課するユーザ端末を特定する課金端末特定手段と、
を備える請求項1に記載のリモートサポートシステム
【請求項3】
前記リモートサポートサーバは、前記主客体特定手段によって特定したユーザ端末について、リモートサポートを行うユーザ端末の操作によっては、リモートサポートを受けるユーザ端末内の一以上のプログラムを起動できなくさせ、またはファイルの読み取りをできなくさせるファイル読み取り制限手段と、
を備える請求項1または2のいずれか一項に記載のリモートサポートシステム
【請求項4】
前記オペレータ補佐手段は、前記ローカルエリアネットワークに接続されている電化製品の設定操作又は操作画面の閲覧を、当該電化製品が有するプロキシ機能を使って、当該ローカルエリアネットワークを介してのみ閲覧可能な当該電化製品の設定ページを表示することで実現する請求項1乃至3のいずれか一項に記載のリモートサポートシステム
【請求項5】
前記オペレータ補佐手段は、前記ローカルエリアネットワークに接続されている電化製品の設定操作又は操作画面の閲覧を、当該電化製品が有する画面転送機能を使って実現する請求項1乃至3のいずれか一項に記載のリモートサポートシステム
【請求項6】
前記電化製品決定手段は、通信可能に接続されたリモートサポートサーバから前記電化製品の機種関連情報を取得する請求項1乃至3のいずれか一項に記載のリモートサポートシステム
【請求項7】
前記ユーザ端末は、前記電化製品の機種関連情報に基づいて、前記他のユーザ端末と前記ローカルエリアネットワーク及び前記電化製品に関するネットワークマップを表示する請求項乃至のいずれか一項に記載のリモートサポートシステム
【請求項8】
前記ユーザ端末は、前記ネットワークマップに表示される前記電化製品の周辺に、当該電化製品の機器状況を表示する、請求項7に記載のリモートサポートシステム
【請求項9】
前記ユーザ端末は、前記他のユーザ端末に表示された前記ネットワークマップ上の前記電化製品に対して、前記他のユーザ端末の利用者からの指示を受付けることで、当該電化製品に対応するプログラム又はデータを、所定の電化製品に対して設定する、請求項またはのいずれか一項に記載のリモートサポートシステム
【請求項10】
前記リモートサポートサーバは、前記主客体特定手段によって特定したユーザ端末について、リモートサポートを行うユーザ端末の操作によっては、リモートサポートを受けるユーザ端末が接続されているローカルエリアネットワークに接続されている電化製品内の一以上のプログラムを起動できなくさせ、またはファイルの読み取りをできなくさせる電化製品内ファイル読み取り制限手段と、
を備える請求項1乃至9のいずれか一項に記載のリモートサポートシステム
【請求項11】
ローカルエリアネットワークを介して電化製品と通信可能に接続され、公衆回線網を介して通信可能に接続された他のユーザ端末からリモートサポートを受け、または、他のユーザ端末に対してリモートサポートを行うユーザ端末と、
二以上の前記ユーザ端末を管理するリモートサポートサーバと、から構成されるリモートサポートシステムが実行するリモートサポート方法であって、
前記ユーザ端末が、
前記他のユーザ端末からの指示に応じて、当該ユーザ端末が接続されているローカルエリアネットワークに接続されている電化製品を検出するステップと、
前記検出された電化製品の機種関連情報を決定するステップと、
前記他のユーザ端末から、決定された前記機種関連情報に基づいて、前記電化製品の設定操作又は操作画面の閲覧のいずれかを可能にするステップと、を備え、
前記リモートサポートサーバが、
前記ユーザ端末からリモートサポートの開始要求を受け付けるステップと、
前記開始要求を受け付けたリモートサポートについて、当該リモートサポートに係る二以上の前記ユーザ端末のうち、リモートサポートを受けるユーザ端末と、オペレータ端末としてリモートサポートを行うユーザ端末とを特定するステップと、
を備えるリモートサポート方法。
【請求項12】
ローカルエリアネットワークを介して電化製品と通信可能に接続され、公衆回線網を介して通信可能に接続された他のユーザ端末からリモートサポートを受け、または、他のユーザ端末に対してリモートサポートを行うユーザ端末と、
二以上の前記ユーザ端末を管理するリモートサポートサーバと、から構成されるリモートサポートシステムを制御するリモートサポートシステム用プログラムであって、
前記他のユーザ端末からの指示に応じて、当該ユーザ端末が接続されているローカルエリアネットワークに接続されている電化製品を検出する電化製品検出手段、
前記検出された電化製品の機種関連情報を決定する電化製品決定手段、
前記他のユーザ端末から、決定された前記機種関連情報に基づいて、前記電化製品の設定操作又は操作画面の閲覧のいずれかを可能にするオペレータ補佐手段、としてコンピュータであるユーザ端末を動作させるユーザ端末用プログラムと、
前記ユーザ端末からリモートサポートの開始要求を受け付ける開始要求受付手段、
前記開始要求を受け付けたリモートサポートについて、当該リモートサポートに係る二以上の前記ユーザ端末のうち、リモートサポートを受けるユーザ端末と、オペレータ端末としてリモートサポートを行うユーザ端末とを特定する主客体特定手段、としてコンピュータであるリモートサポートサーバを動作させるリモートサポートサーバ用プログラムと、
を備えるリモートサポートシステム用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、相互にリモートサポートを行うユーザ端末を管理するリモートサポートサーバ、相互にリモートサポートを行うユーザ端末、リモートサポートシステム、リモートサポート方法、及び、リモートサポートシステム用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、公衆回線網に接続された携帯端末をWebサーバ等と接続することで、ユーザに様々なサービスが提供されている。特に、スマートフォン(高機能携帯電話)の登場により、従来、パソコンに対して行われていた高度なサービスを、携帯電話で行うことが可能になってきた。
【0003】
また、サーバが提供するサービスではなく、スマートフォン単独でも、様々な機能がそれ自体に搭載されている。したがって、ユーザは、搭載されている全ての機能を熟知するには時間がかかることが多い。例えば、ユーザが所望する機能が、スマートフォンに搭載されていても、その機能を設定する方法が不明であるため、ユーザがその機能を活用することができないといった問題も生じている。
【0004】
したがって、このような高度なWebサービスや、高度なスマートフォンの機能を最大限に利用するには、スマートフォンに対する設定操作や機能を、ユーザは熟知する必要がある。さらに、操作に不慣れなユーザが、端末に対して、初めての設定を行うと、削除すべきでない設定情報を削除してしまったり、適切でない設定を行うことでエラーを発生させてしまったりする場合も多い。
【0005】
このような課題に対して、ユーザの端末に対して、システムからリモートサポート(遠隔保守)を行うことで、ユーザの端末を遠隔から設定したり、遠隔からユーザを指導したりする方法が知られている。例えば、特許文献1では、サポート対象となる各クライアントの画面情報をサーバ側で取得し、サーバでこの画面情報を、常時、一覧表示することで、クライアントに対するサポート及び監視の効率を向上させることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−6062号公報
【特許文献2】特開2011−034315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一方、リモートサポートを行う端末から、サポートを受けるユーザ端末にリモートログイン等をして、リアルタイムで画面共有をすることで、リモート操作を行うことが知られている。すなわち、オペレータ端末に、ユーザ端末に表示されている画面を、逐次、転送して表示するとともに、オペレータ端末を操作すると、あたかも、ユーザ端末を操作しているかのように、入力操作(リモート操作)を行うことが可能となる。さらに、特許文献2では、携帯電話機を利用して、リモートサポートを行う方法が開示されている。
【0008】
しかしながら、スマートフォンや個人向けコンピュータの爆発的な普及に伴い、今では高性能な情報機器を扱うユーザ数は増加してきている。そのため、一人のオペレータに対するユーザの数も増加し、今後はサポートを受ける一人あたりに割ける時間、サービスの質が反比例して低下の傾向にあることが予測される。また、前記のようなリモートサポートは個人の機器をオペレータが自由に操作できるため、情報機器に精通していないユーザは、合理的でなくとも危機感を抱くことが多い。
【0009】
ところで今日では、従来の、サービス提供者である企業と、サービス受領者である顧客という関係を脱し、顧客がサービス提供者であると同時にサービス受領者であるというシステムが生まれてきている。このようなシステムにおいては、顧客同士の間でサービスのやり取りが発生し、企業は直接サービスを提供するのではなく、それを可能とする環境を用意することで、価値を生み出すことができる。
【0010】
本発明者はこれを応用し、ユーザがリモートサポート業を営む業者でなく、他のユーザからリモートサポートを受けることで、サービス提供者の数を著しく増加させるとともに、リモートサポートを行う他のユーザが家族や直接の友人などである場合には、プライバシーや犯罪リスクの低減等の点でサポートを受ける際の安心感を高められることに着目した。
【0011】
また、オペレータ端末を操作するオペレータが、リモートログインをした結果、リモートログインをしている機器に問題があるのではなく、リモートログインをしている機器に接続されている機器に問題がある場合がある。例えば、サポートを受けているスマートフォンを家庭内の無線LANに接続する際に、SSID(Service Set Identifier)の設定をする必要があるが、この際に、無線ルータのSSID設定を閲覧し、操作する必要が生じる。しかし、スマートフォンだけにログインしていても、埒があかない。
【0012】
そこで、本発明者は、サポート対象である機器(ここでは、スマートフォン)を利用して、この機器に通信可能に接続された機器の操作や閲覧ができないかという点にも着目した。
【0013】
本発明は、これらの課題に鑑み、ユーザがリモートサポート業を営む業者でなくとも、ユーザが相互にリモートサポートを行うにあたって、リモートサポートを行う主体、客体をサーバで管理することが可能であって、かつ、サポート対象である機器を利用して、この機器に通信可能に接続された機器の操作や閲覧が可能であるリモートサポートサーバ、ユーザ端末、リモートサポートシステム、リモートサポート方法、及び、リモートサポートシステム用プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0015】
第1の特徴に係る発明は、ローカルエリアネットワークを介して電化製品と通信可能に接続され、公衆回線網を介して通信可能に接続された他のユーザ端末からリモートサポートを受け、または、他のユーザ端末に対してリモートサポートを行うユーザ端末、二以上の前記ユーザ端末を管理するリモートサポートサーバと、から構成されるリモートサポートシステムであって、
前記ユーザ端末は、
前記他のユーザ端末からの指示に応じて、当該ユーザ端末が接続されているローカルエリアネットワークに接続されている電化製品を検出する電化製品検出手段と、
前記検出された電化製品の機種関連情報を決定する電化製品決定手段と、
前記他のユーザ端末から、決定された前記機種関連情報に基づいて、前記電化製品の設定操作又は操作画面の閲覧のいずれかを可能にするオペレータ補佐手段と、を備え、
前記リモートサポートサーバは、
前記ユーザ端末からリモートサポートの開始要求を受け付ける開始要求受付手段と、
前記開始要求受付手段によって開始要求を受け付けたリモートサポートについて、当該リモートサポートに係る二以上の前記ユーザ端末のうち、リモートサポートを受けるユーザ端末と、オペレータ端末としてリモートサポートを行うユーザ端末とを特定する主客体特定手段と、
を備えるリモートサポートシステムを提供する。
【0016】
第1の特徴に係る発明によれば、ローカルエリアネットワークを介して電化製品と通信可能に接続され、公衆回線網を介して通信可能に接続された他のユーザ端末からリモートサポートを受け、または、他のユーザ端末に対してリモートサポートを行うユーザ端末、二以上の前記ユーザ端末を管理するリモートサポートサーバと、から構成されるリモートサポートシステムであって、前記ユーザ端末は、前記他のユーザ端末からの指示に応じて、当該ユーザ端末が接続されているローカルエリアネットワークに接続されている電化製品を検出し、前記検出された電化製品の機種関連情報を決定し、前記他のユーザ端末から、決定された前記機種関連情報に基づいて、前記電化製品の設定操作又は操作画面の閲覧のいずれかを可能にし、前記リモートサポートサーバは、前記ユーザ端末からリモートサポートの開始要求を受け付け、開始要求を受け付けたリモートサポートについて、当該リモートサポートに係る二以上の前記ユーザ端末のうち、リモートサポートを受けるユーザ端末と、オペレータ端末としてリモートサポートを行うユーザ端末とを特定する。
第1の特徴に係る発明は、リモートサポートシステムのカテゴリであるが、リモートサポート方法及び、リモートサポートシステム用プログラムであっても同様の作用、効果を奏する。
【0018】
第2の特徴に係る発明は、前記リモートサポートサーバは、前記主客体特定手段によって特定したユーザ端末の中から、当該リモートサポートサーバを使用するに際して払われるべき使用料を課するユーザ端末を特定する課金端末特定手段と、
を備える第1の特徴に係る発明であるリモートサポートシステムを提供する。
【0019】
第2の特徴に係る発明によれば、第1の特徴に係る発明であるリモートサポートシステムは、前記リモートサポートサーバが、前記特定したリモートサポートを受けるユーザ端末と、オペレータ端末としてリモートサポートを行うユーザ端末の中から、当該リモートサポートサーバを使用するに際して払われるべき使用料を課するユーザ端末を特定する。
【0020】
第3の特徴に係る発明は、前記リモートサポートサーバは、前記主客体特定手段によって特定したユーザ端末について、リモートサポートを行うユーザ端末の操作によっては、リモートサポートを受けるユーザ端末内の一以上のプログラムを起動できなくさせ、またはファイルの読み取りをできなくさせるファイル読み取り制限手段と、
を備える第1または第2のいずれかの特徴に係る発明であるリモートサポートシステムを提供する。
【0021】
第3の特徴に係る発明によれば、第1または第2のいずれかの特徴に係る発明であるリモートサポートシステムは、前記リモートサポートサーバが、前記特定したリモートサポートを受けるユーザ端末と、オペレータ端末としてリモートサポートを行うユーザ端末について、リモートサポートを行うユーザ端末の操作によっては、リモートサポートを受けるユーザ端末内の一以上のプログラムを起動できなくさせ、またはファイルの読み取りをできなくさせる。
【0022】
第4の特徴に係る発明は、前記オペレータ補佐手段は、前記ローカルエリアネットワークに接続されている電化製品の設定操作又は操作画面の閲覧を、当該電化製品が有するプロキシ機能を使って、当該ローカルエリアネットワークを介してのみ閲覧可能な当該電化製品の設定ページを表示することで実現する第1から第3のいずれかの特徴に係る発明であるリモートサポートシステムを提供する。
【0023】
第4の特徴に係る発明によれば、第1から第3のいずれかの特徴に係る発明であるリモートサポートシステムは、前記オペレータ補佐手段は、前記ローカルエリアネットワークに接続されている電化製品の設定操作又は操作画面の閲覧を、当該電化製品が有するプロキシ機能を使って、当該ローカルエリアネットワークを介してのみ閲覧可能な当該電化製品の設定ページを表示することで実現する
【0024】
第5の特徴に係る発明は、前記オペレータ補佐手段は、前記ローカルエリアネットワークに接続されている電化製品の設定操作又は操作画面の閲覧を、当該電化製品が有する画面転送機能を使って実現する1から第3のいずれかの特徴に係る発明であるリモートサポートシステムを提供する。
【0025】
第5の特徴に係る発明によれば、第1から第3のいずれかの特徴に係る発明であるリモートサポートシステムは、前記ローカルエリアネットワークに接続されている電化製品の設定操作又は操作画面の閲覧を、当該電化製品が有する画面転送機能を使って実現する
【0026】
第6の特徴に係る発明は、前記電化製品決定手段は、通信可能に接続されたリモートサポートサーバから前記電化製品の機種関連情報を取得する1から第3のいずれかの特徴に係る発明であるリモートサポートシステムを提供する。
【0027】
第6の特徴に係る発明によれば、第1から第3のいずれかの特徴に係る発明であるリモートサポートシステムは、通信可能に接続されたリモートサポートサーバから前記電化製品の機種関連情報を取得する
【0028】
第7の特徴に係る発明は、前記ユーザ端末は、前記電化製品の機種関連情報に基づいて、前記他のユーザ端末と前記ローカルエリアネットワーク及び前記電化製品に関するネットワークマップを表示する1から第3のいずれかの特徴に係る発明であるリモートサポートシステムを提供する。
【0029】
第7の特徴に係る発明によれば、第1から第3のいずれかの特徴に係る発明であるリモートサポートシステムは、前記ユーザ端末が、前記電化製品の機種関連情報に基づいて、前記他のユーザ端末と前記ローカルエリアネットワーク及び前記電化製品に関するネットワークマップを表示する
【0030】
第8の特徴に係る発明は、前記ユーザ端末は、前記ネットワークマップに表示される前記電化製品の周辺に、当該電化製品の機器状況を表示する、第7の特徴に係る発明であるリモートサポートシステムを提供する。
【0031】
第8の特徴に係る発明によれば第7の特徴に係る発明であるリモートサポートシステムは、前記ユーザ端末が、前記ネットワークマップに表示される前記電化製品の周辺に、当該電化製品の機器状況を表示する。
【0033】
第9の特徴に係る発明は、前記ユーザ端末は、前記他のユーザ端末に表示された前記ネットワークマップ上の前記電化製品に対して前記他のユーザ端末の利用者からの指示を受付けることで、当該電化製品に対応するプログラム又はデータを、所定の電化製品に対して設定する、第7または第8のいずれかの特徴に係る発明であるリモートサポートシステムを提供する。
【0034】
第9の特徴に係る発明によれば、第7または第8のいずれかの特徴に係る発明であるリモートサポートシステムは、前記ユーザ端末が、前記他のユーザ端末に表示された前記ネットワークマップ上の前記電化製品に対して前記他のユーザ端末の利用者からの指示を受付けることで、当該電化製品に対応するプログラム又はデータを、所定の電化製品に対して設定する。
【0035】
第10の特徴に係る発明は、前記リモートサポートサーバは、前記主客体特定手段によって特定したユーザ端末について、リモートサポートを行うユーザ端末の操作によっては、リモートサポートを受けるユーザ端末が接続されているローカルエリアネットワークに接続されている電化製品内の一以上のプログラムを起動できなくさせ、またはファイルの読み取りをできなくさせる電化製品内ファイル読み取り制限手段と、を備える1から第9のいずれかの特徴に係る発明であるリモートサポートシステムを提供する。
【0036】
第10の特徴に係る発明によれば、第1から第9のいずれかの特徴に係る発明であるリモートサポートシステムは、前記リモートサポートサーバが、特定したユーザ端末について、リモートサポートを行うユーザ端末の操作によっては、リモートサポートを受けるユーザ端末が接続されているローカルエリアネットワークに接続されている電化製品内の一以上のプログラムを起動できなくさせ、またはファイルの読み取りをできなくさせる
【0045】
第1の特徴に係る発明は、ローカルエリアネットワークを介して電化製品と通信可能に接続され、公衆回線網を介して通信可能に接続された他のユーザ端末からリモートサポートを受け、または、他のユーザ端末に対してリモートサポートを行うユーザ端末と、
二以上の前記ユーザ端末を管理するリモートサポートサーバと、から構成されるリモートサポートシステムが実行するリモートサポート方法であって、
前記ユーザ端末が、
前記他のユーザ端末からの指示に応じて、当該ユーザ端末が接続されているローカルエリアネットワークに接続されている電化製品を検出するステップと、
前記検出された電化製品の機種関連情報を決定するステップと、
前記他のユーザ端末から、決定された前記機種関連情報に基づいて、前記電化製品の設定操作又は操作画面の閲覧のいずれかを可能にするステップと、を備え、
前記リモートサポートサーバが、
前記ユーザ端末からリモートサポートの開始要求を受け付けるステップと、
前記開始要求を受け付けたリモートサポートについて、当該リモートサポートに係る二以上の前記ユーザ端末のうち、リモートサポートを受けるユーザ端末と、オペレータ端末としてリモートサポートを行うユーザ端末とを特定するステップと、
を備えるリモートサポート方法を提供する。
【0046】
第1の特徴に係る発明は、ローカルエリアネットワークを介して電化製品と通信可能に接続され、公衆回線網を介して通信可能に接続された他のユーザ端末からリモートサポートを受け、または、他のユーザ端末に対してリモートサポートを行うユーザ端末と、
二以上の前記ユーザ端末を管理するリモートサポートサーバと、から構成されるリモートサポートシステムを制御するリモートサポートシステム用プログラムであって、
前記他のユーザ端末からの指示に応じて、当該ユーザ端末が接続されているローカルエリアネットワークに接続されている電化製品を検出する電化製品検出手段、
前記検出された電化製品の機種関連情報を決定する電化製品決定手段、
前記他のユーザ端末から、決定された前記機種関連情報に基づいて、前記電化製品の設定操作又は操作画面の閲覧のいずれかを可能にするオペレータ補佐手段、としてコンピュータであるユーザ端末を動作させるユーザ端末用プログラムと、
前記ユーザ端末からリモートサポートの開始要求を受け付ける開始要求受付手段、
前記開始要求を受け付けたリモートサポートについて、当該リモートサポートに係る二以上の前記ユーザ端末のうち、リモートサポートを受けるユーザ端末と、オペレータ端末としてリモートサポートを行うユーザ端末とを特定する主客体特定手段、としてコンピュータであるリモートサポートサーバを動作させるリモートサポートサーバ用プログラムと、
を備えるリモートサポートシステム用プログラムを提供する。
【発明の効果】
【0047】
本発明によれば、ユーザがリモートサポート業を営む業者でなくとも、ユーザが相互にリモートサポートを行うにあたって、リモートサポートを行う主体、客体をサーバで管理することが可能であって、かつ、サポート対象である機器を利用して、この機器に通信可能に接続された機器の操作や閲覧も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1図1は、リモートサポートシステム1の全体構成図である。
図2図2は、リモートサポートサーバ200、ユーザ端末10、ユーザ端末150の機能ブロック図である。
図3図3は、リモートサポートサーバ200、ユーザ端末10が実行するリモートサポート端末特定処理を示すフローチャート図である。
図4図4は、リモートサポートサーバ200、ユーザ端末10、ユーザ端末150が実行するリモートサポート処理を示すフローチャート図である。
図5図5は、ユーザ端末10、電化製品50が実行する電化製品アクセス処理を示すフローチャート図である。
図6図6は、ユーザ端末150に表示される画面イメージ図(サポート情報画面)である。
図7図7は、ユーザ端末150に表示される画面イメージ図(ネットワークマップ画面)である。
図8図8は、ユーザ端末150に表示される画面イメージ図(ネットワークマップ画面:機器情報アイコンを含む)である。
図9図9は、リモートサポートサーバ200が記憶する設定ページアドレスリストである。
図10図10は、リモートサポートサーバ200、ユーザ端末10、電化製品50が実行する設定ページ取得処理を示すフローチャート図である。
図11図11は、ユーザ端末150に表示される画面イメージ図(設定ページ)である。
図12図12は、ユーザ端末10に表示される画面イメージ図(設定ページ)である。
図13図13は、ユーザ端末10が実現するプロキシ機能を説明するための概念図である。
図14図14は、リモートサポートサーバ200の記憶部記憶されている読み取り制限ファイルテーブルの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0050】
[リモートサポートシステムのシステム構成]
図1は、本発明の好適な実施形態であるリモートサポートシステム1のシステム構成図である。リモートサポートシステム1は、ユーザ端末10、電化製品50a,b,c(以下、明示しない限りは単に「50」とする)、リモートサポートサーバ200、公衆回線網3(インターネット網や第3世代、第4世代通信網など)、ユーザ端末150から構成される。
【0051】
ユーザ端末10は、公衆回線網3を介して、リモートサポートサーバ200と通信可能に接続されている。ユーザ端末10と各電化製品50は、LAN(Local Area Network)で接続されている。ユーザ端末10は、リモートサポートサーバ200又はユーザ端末150とは、公衆回線網3を介して接続される。リモートサポートサーバ200とユーザ端末150は、ローカルエリアネットワークで接続されていてもよいし、公衆回線網3を介して接続されていてもよい。リモートサポートシステム1内の通信は、無線通信、有線通信を問わない。ユーザ端末10が公衆回線網3と接続するために、ルータ等のネットワーク機器を介して通信可能であってよい。
【0052】
ユーザ端末10は、ユーザがサポートを受け、またはサポートを行うための一般的な情報端末であってよく、後述する機能を備える情報機器や電化製品である。ユーザ端末10は、例えば、携帯電話、スマートフォン10b、複合型プリンタ、テレビ10a、ルータ又はゲートウェイ等のネットワーク機器、コンピュータ10cに加えて、冷蔵庫、洗濯機等の白物家電であってもよいし、電話機、ネットブック端末、スレート端末、電子書籍端末、電子辞書端末、携帯型音楽プレーヤ、携帯型コンテンツ再生・録画プレーヤ等の一般的な情報家電であってよい。
【0053】
電化製品50は、データ通信を行うことが可能な家庭用又は業務用の電化製品であって、例えば、パソコン50c、テレビ50b、電話機、コンピュータに加えて、携帯電話、携帯情報端末、ネットブック端末、スレート端末、電子書籍端末、携帯型音楽プレーヤ、オーディオコンポ、コンテンツ再生・録画プレーヤ、プリンタ、FAX機、コピー機、スキャナ機、MFP(多機能周辺装置、多機能プリンタ)等の情報家電のみならず、冷蔵庫、洗濯機、食器洗浄乾燥機、扇風機、エアコン、電気ストーブ、炊飯器、電子レンジ等の白物家電や、電気照明、サーバ、ルータ50a、ゲートウェイ、NAS(Network Attached Storage)等も含む。
【0054】
ユーザ端末150は、ユーザ端末10と同様に後述する機能を備える一般的な情報端末であってよい。ここで、ユーザ端末10とユーザ端末150とは必ずしも同一の機種である必要はない。本実施例においては、ユーザ端末10とユーザ端末150とは異なるユーザが操作するものとする。
【0055】
リモートサポートサーバ200は、ユーザ端末10とユーザ端末150とを管理し、リモートサポートにおけるデータ処理を中継するとともに、各種処理を行うサーバである。本実施例においてリモートサポートサーバ200が管理するユーザ端末はユーザ端末10及びユーザ端末150のみであるが、実際には管理するユーザ端末の数に上限はない。
【0056】
[各機能の説明]
図2は、ユーザ端末150、リモートサポートサーバ200、ユーザ端末10の機能ブロックと各機能の関係を示す図である。ここで、ユーザ端末150の機能ブロックはユーザ端末10と同一である。
【0057】
ユーザ端末10、ユーザ端末150は、制御部として、CPU(Central Processing Unit),RAM(Random Access Memory),ROM(Read Only Memory)等を備え、通信部として、例えば、IEEE802.11に準拠したWiFi(Wireless Fidelity対応デバイス又は、第3世代移動通信システム等のIMT−2000規格に準拠した無線デバイス等を備える(有線によるLAN接続であってもよい)。
【0058】
さらに、ユーザ端末10及びユーザ端末150は、出力・入力部として、制御部で制御したデータや画像を出力表示する表示部を備え、かつ、ユーザやサポート者からの入力を受付けるタッチパネルやキーボード、マウス等を備える。加えて、ユーザ端末10及びユーザ端末150は、記憶部として、ハードディスクや半導体メモリによる、データのストレージ部を備える。
【0059】
ユーザ端末10、及びユーザ端末150において、制御部が所定のプログラムを読み込むことで、通信部、出力・入力部、記憶部と協働して、電化製品アクセスモジュール13、リモートサポートモジュール15を実現する。電化製品アクセスモジュール13は、通信可能に接続された電化製品50を検出する電化製品検出モジュール11と、検出した電化製品50を決定する電化製品決定モジュール12とから構成される。リモートサポートモジュール15は、オペレータの操作を補佐するためのオペレータ補佐モジュール16を備える。
【0060】
電化製品50は、同様に、制御部として、CPU,RAM,ROM等を備え、通信部として、例えば、IEEE802.11に準拠したWiFi対応デバイス又は、第3世代移動通信システム等のIMT−2000規格に準拠した無線デバイス等を備える(有線によるLAN接続であってもよい)。加えて、電化製品50は、記憶部として、ハードディスクや半導体メモリによる、データのストレージ部を備えてよい。
【0061】
さらに、電化製品50は、出力・入力部として、制御部で制御したデータや画像を出力表示する表示部を備えてもよいし、ユーザやサポート者からの入力を受付けるタッチパネルやキーボード、マウス等を備えてもよい。
【0062】
電化製品50において、制御部が所定のプログラムを読み込むことで、通信部、出力・入力部、記憶部と協働して、ユーザ端末10から送信されたパケットに対して応答をするレスポンスモジュール51、後述する設定ページを提供する設定ページ提供モジュール52、電化製品50の機器状況をユーザ端末10に送信する機器状況送信モジュール53、所定のプログラムを実行するプログラム実行モジュール54を実現する。
【0063】
リモートサポートサーバ200は、同様に、制御部として、CPU,RAM,ROM等を備え、通信部として、例えば、IEEE802.11に準拠したWiFi対応デバイスを備える(有線であってもよい)。加えて、リモートサポートサーバ200は、記憶部として、ハードディスクや半導体メモリによる、データのストレージ部を備える。
【0064】
リモートサポートサーバ200の制御部が所定のプログラムを読み込むことで、通信部、記憶部と協働して、オペレータがユーザ端末150を利用してリモートサポートを実行するためのリモートサポートモジュール201を実現する。リモートサポートモジュール201は、ユーザ端末150からの操作を受付ける設定操作受付モジュール202と、ユーザ端末10が属するローカルエリアネットワークのネットワークマップを生成するネットワークマップ生成モジュール203と、後述する設定ページを表示するための設定ページ表示モジュール204と、から構成される。
【0065】
[リモートサポート端末特定処理]
図4は、リモートサポートサーバ200、ユーザ端末10が実行するリモートサポート端末特定処理のフローチャートである。上述した各装置のモジュールが行う処理について、本処理にて併せて説明する。
【0066】
初めに、ユーザ端末10のリモートサポートモジュール15は、リモートサポートサーバ200に対してリモートサポートの開始要求を送信する(ステップS101)。リモートサポートサーバ200のリモートサポートモジュール201は開始要求を受信する(ステップS102)。
【0067】
リモートサポートモジュール201は、受信した開始要求に付随するパラメータを解析し、ユーザ端末10がリモートサポートを受けるのか、あるいは行うのか、すなわちリモートサポートにおける主体と客体を特定するとともに、リモートサポートを行う相手となるユーザ端末に関する情報を取得する(ステップS103)。そして、リモートサポートを行うユーザ端末と、リモートサポートを受けるユーザ端末とを特定する(ステップS104)。ここで、本実施例においては、ユーザ端末150がユーザ端末10に対してリモートサポートを行うものとする。
【0068】
実際にはこうしたリモートサポートの起点としては、電話やメール、対面交渉等によって家族や友人に依頼する場合と、ソーシャルネットワーキングや掲示板等のインターネット上のコミュニティにおいて依頼したり、リモートサポートサーバ200が自動でマッチングを行ったりする場合等が考えられる。リモートサポートサーバ200としては、起点の種類に関係なく、リモートサポートを行う一方のユーザ端末からの開始要求に他方を特定する情報が含まれているか、両方から開始要求を受け付けるかができれば、両者の特定に十分である。ここで、特定する情報とは、リモートサポートサーバ200によって予め付与された端末ごとにユニークな管理IDや、MACアドレス、IPアドレス等、端末を一意に特定できる値であればよい。
【0069】
次に、リモートサポートモジュール201は、リモートサポートを開始するにあたり、読み取り制限ファイルテーブルを読み込んでよい(ステップS105)。そうした場合、読み取り制限ファイルテーブルに記憶されたリモートサポートを受けるユーザ端末10内のファイルや、ユーザ端末10が接続されているローカルエリアネットワークに接続されている電化製品50内のファイルは、ユーザ端末150からの操作によっては起動しないようにさせる。
【0070】
図14は読み取り制限ファイルテーブルの一例である。ファイル名、ファイル種類、当該ファイルが記憶されている端末の情報、及びファイルパスが記憶されている。端末の情報とファイルパスにより、各ファイルは一意に特定される。
【0071】
リモートサポートモジュール201は、ユーザ端末150において、キー操作やダブルクリックといったプログラムの起動やファイルの読み取りを誘発する操作が行われた場合に、それを当該操作そのものでなく、それによって読み込まれるファイルの情報を取得する命令に変換して、ユーザ端末10に送信する。本実実施例の場合、ファイルの情報はファイルパスでよい。ユーザ端末10が当該命令によって返送したファイルの情報が読み取り制限ファイルテーブルに記憶されていなかった場合、プログラムをそのまま起動し、またはファイルの読み取りを行う。記憶されていた場合は、当該ファイルの読み取りを行わず、制限されている旨のメッセージをユーザ端末150に表示する。
【0072】
そして、ユーザ端末10のリモートサポートモジュール15は、リモートサポートサーバ200を利用した対価、すなわち利用料について課金がなされる端末の情報を送信する(ステップS106)。リモートサポートモジュール201は、ユーザ端末10から受信した情報によって、利用料を課するユーザ端末を特定する(ステップS107)。
【0073】
通常リモートサポートの提供には対価の支払いを伴うが、リモートサポートサーバ200は、リモートサポート作業そのものではなく、両端末間でリモートサポートを可能としたことに対する対価を、いずれか一方、または両方のユーザ端末に課する。例えば、課金されたユーザ端末にクレジットカードによる決済画面が表示され、決済にユーザの同意がなされてからリモートサポートが開始されてもよい。なお、ステップS106は、ユーザ端末150からの指示に応じて行ってもよい。以上が、リモートサポート端末特定処理の手順である。
【0074】
[リモートサポート処理]
図4は、ユーザ端末10、リモートサポートサーバ200、ユーザ端末150が実行するリモートサポート処理のフローチャートである。上述した各装置のモジュールが行う処理について、本処理にて併せて説明する。
【0075】
ユーザ端末10は、ユーザからサポートを要求する操作を受付ける(ステップS01)。ユーザ端末10には、例えば、リモートサポートを受けるためのアプリケーションがインストールされており、このアプリケーションを起動する操作をユーザから受付けたり、所定のユーザ端末10から所定のWebページにアクセスしたり、メッセージを送信することで、サポートをリモートサポートサーバ200に要求する。
【0076】
ユーザ端末10が、ユーザからサポートを要求する操作を受付けた場合(ステップS01:「YES」)には、ユーザ端末10は、リモートサポートサーバ200に接続して、サポート要求があった旨をリモートサポートサーバ200に通知して、ステップS02に処理を移す。ユーザ端末10が、ユーザからサポートを要求する操作を受付けない場合(ステップS01:「NO」)は、ステップS01の処理をループする。
【0077】
次に、リモートサポートサーバ200は前述のリモートサポート端末特定処理を開始し、オペレータにあたるユーザのユーザ端末150を特定する。そして、リモートサポートモジュール201は、ユーザ端末150にサポート要求に対する受付けを行う(ステップS02)。すなわち、リモートサポートモジュール201は、一又は複数のユーザ端末150にサポート要求があったことを通知して、ユーザ端末150からのリモートサポートの開始指示を受付ける。
【0078】
次に、ユーザ端末150のリモートサポートモジュール15は、オペレータたるユーザからユーザ端末10に対してリモートサポート開始指示を受けると(ステップS03)、リモートサポートサーバ200は、当該ユーザ端末150とユーザ端末10を接続する。ここで、一般的な端末へのリモートログインによるオペレータからのリモート操作のように、ユーザ端末10の表示部に表示されている画面情報が、ユーザ端末150にて視認可能になってもよいし、ユーザ端末10をユーザ端末150から遠隔操作可能となってもよい。以降は、ユーザ端末150を操作してリモートサポートを行うユーザを、オペレータと呼称する。
【0079】
本処理までで、ユーザ端末150は、ユーザ端末10に対するサポート処理を実行することが可能となる。例えば、ユーザ端末150の表示部には、図6に示すようなサポート情報61が表示される。すなわち、ユーザ端末10のユーザが、ユーザ登録を予め行なっていることで、お客様情報が出力されたり、ユーザ端末10の表示部に表示された画面情報が表示される。しかし、オペレータがユーザ端末10をサポートしている際に、ユーザ端末10と通信可能に接続された電化製品50に不具合の原因があるとする。例えば、ユーザ端末10がインターネットに接続できない場合に、ユーザ端末10の通信設定は問題がないが、電化製品50であるルータ50aに設定の問題があるとする。この場合の処理について、以下で説明する。
【0080】
ユーザ端末150のリモートサポートモジュール15は、オペレータから電化製品50(この場合は、ルータ50a)に対する閲覧指示を受付ける(ステップS04)。閲覧指示とは、ユーザ端末10と通信可能に接続された電化製品50の情報を閲覧するためにオペレータから受付ける指示である。閲覧指示の一例としては、電化製品50を含むネットワークマップの閲覧指示が該当する。例えば、オペレータは、図6のサポート情報61とは異なるウィンドウ(タブ)に、ユーザ端末10が接続されたネットワークのネットワークマップを閲覧するために、ユーザ端末150に閲覧指示をする。また、ネットワークマップの閲覧指示に限らず、単に、電化製品50の閲覧指示を受付けてもよい。
【0081】
ユーザ端末150は、オペレータから電化製品50に対する閲覧指示を受付けた場合(ステップS04:「YES」)は、ステップS05に処理を移す。オペレータから電化製品50に対する閲覧指示を受付けるまで(ステップS04:「NO」)は、ステップS04を繰り返すことで、処理待ちとなる。
【0082】
次に、リモートサポートサーバ200のリモートサポートモジュール201は、ユーザ端末10の電化製品アクセスモジュール13に対して、電化製品検出指示を行う(ステップS05)。電化製品検出指示とは、ユーザ端末10とローカルエリアネットワークを介して通信可能に接続された電化製品50をユーザ端末10の電化製品検出モジュール11に検出するように指示する処理である。
【0083】
ユーザ端末10の電化製品アクセスモジュール13は、電化製品検出指示をリモートサポートサーバ200より受けて、電化製品アクセス処理を実行する(ステップS06)。電化製品アクセス処理は、ユーザ端末10と電化製品50が実行する処理で、図5に基づいて説明する。
【0084】
[電化製品アクセス処理]
電化製品アクセス処理は、ユーザ端末10が、所定のパケットを送受信することで、電化製品50の機種関連情報を決定する処理である。機種関連情報とは、電化製品50の機種名、メーカ名等の機器の種別の情報である。本処理は、特開2010−97587号公報に開示されるような、ネットワークで接続された電化製品の種別をパケットの送受信で決定する処理が用いられてよい。以下では、この出願で開示される方法で、機種関連情報を決定する処理について説明する。
【0085】
ユーザ端末10の電化製品検出モジュール11は、電化製品50に対して、検出パケットを送信する(ステップS20)。検出パケットは、Ping等のコマンドから送信されるパケットであってよい。検出パケットを受信した各電化製品50は、送信されたパケットに対して、IPアドレスを応答することで、検出応答処理を行う(ステップS21)。
【0086】
電化製品50を検出した後に、ユーザ端末10の電化製品決定モジュール12は、検出された電化製品50に対して、リクエストパケットを送信する(ステップS22)。リクエストパケットとは、ユーザ端末10が電化製品50の機種関連情報を決定するためのパケットである。
【0087】
リクエストパケットは、例えば、ARP(Address Resolution Protocol)、NETSTAT、ICMP(Internet Control Message Protocol)、SNMP(Simple Network Manegement Procol)等のコマンドであってよく、uPnP(Universal Plug and Play)、DLNA(Digital Living Network Alliance)準拠のプロトコルであってよい。
【0088】
電化製品50は、送信されたリクエストパケットに対して、レスポンスパケットを送信する(ステップS23)。例えば、ARPコマンドの応答として、MACアドレス(Media Access Control Address)をレスポンスとして取得する。また、NETSTATAのコマンドにより、TCP/IPポートの使用中のポート番号やポート占有率が判明する。
【0089】
ユーザ端末10の電化製品決定モジュール12は、これらのリクエストパケットに基づいて、リクエストパケットを受信した電化製品50の機種関連情報を決定する(ステップS24)。機種関連情報の決定は、レスポンスパケットの得点化により決定される。
【0090】
一例として、電化製品50の機種関連情報が、機種名A又は機種名Bのいずれかであるかを決定することについて説明する。機種名A、Bには、予め、この機種であれば受信するレスポンスパケットと対応する得点とが、定義ファイルとして記憶されている。例えば、機種名Aであれば、リクエストパケット(NETSTAT)に対して、レスポンスパケット(TCPポートの5000番は使用中)で、このようなレスポンスパケットを受信した場合は、得点を1加点するが、他のレスポンスであれば0点であるという定義が、複数のリクエストパケット(NETSTATのみならず、ARP等の他のレスポンスパケット)に対して、定義ファイルに決定されている。ここで、電化製品50から受信したレスポンスパケットに対して、機種名Aの定義ファイルと機種名Bの定義ファイルのぞれぞれの定義で、得点化を行ない、得点が高い定義ファイルの機種名を、機種関連情報と決定する。
【0091】
例えば、機種名Aであれば、リクエストパケット(NETSTAT)に対して、レスポンスパケット(TCPポートの5000番は使用中)で、このようなレスポンスパケットを受信した場合は、得点を1加点するが、他のレスポンスであれば0点であるという定義であり、一方、機種名Bであれば、リクエストパケット(NETSTAT)に対して、レスポンスパケット(TCPポートの5000番は未使用)で、このようなレスポンスパケットを受信した場合は、得点を1加点するが、他のレスポンスであれば0点であるという定義であるとする。
【0092】
この場合に、電化製品50から、レスポンスパケット(TCPポートの5000番は未使用)を受信した場合は、機種名Aの定義ファイルで算出すると0点で、機種名Bの定義ファイルで算出すると、1点であるから、機種名Bが機種関連情報であると決定する。この例では、リクエストパケットが、NETSTATのみで機種名Bを決定しているが、他のリクエストパケット(例えば、ARP)も同様に、得点化され、NETSTATの得点とARPの得点との総得点で、機種関連情報が決定される。
【0093】
なお、上述の定義ファイルが、ユーザ端末10に記憶されているのではなく、リモートサポートサーバ200に記憶されており、ユーザ端末10が電化製品50から受信したレスポンスパケットを、リモートサポートサーバ200に送信して、リモートサポートサーバ200に対して、機種関連情報を要求してもよい。この場合は、リモートサポートサーバ200が、要求に応じて、機種関連情報を決定する。そして、リモートサポートサーバ200が決定した機種関連情報を、ユーザ端末10の電化製品決定モジュール12が取得して、その後の処理を行う。一方、リモートサポートサーバ200により決定された機種関連情報が、ユーザ端末10に送信されることなく、リモートサポートサーバ200が、ステップS08からのネットワークマップ生成処理を実行してよい。
【0094】
ユーザ端末10のオペレータ補佐モジュール16は、機種関連情報を決定すると、リモートサポートサーバ200に、これを送信する(ステップS07)。複数の電化製品50に対して、機種関連情報が決定されている場合には、個々の電化製品50の機種関連情報を送信する。
【0095】
リモートサポートサーバ200のネットワークマップ生成モジュール203は、機種関連情報に基づいて、ネットワークマップを生成する(ステップS08)。リモートサポートサーバ200には、予め、ネットワークマップに表示する電化製品のためのアイコン(以下、「電化製品アイコン))が、機種関連情報と対応付けて記憶されている。したがって、受信した機種関連情報に基づいて、対応する電化製品アイコンを抽出して、ネットワークマップを生成する。また、ローカルエリアネットワークで接続されている電化製品50を円等で表し、公衆回線網3と接続されている場合は、雲等のアイコンを用いる。リモートサポートサーバ200は、生成したネットワークマップをユーザ端末150に送信する。
【0096】
ユーザ端末150のリモートサポートモジュール15は、送信されたネットワークマップを受信し、表示する(ステップS09)。一例として、ネットワークマップは、図7に示すように構成される。ユーザ端末150には、リモートサポートウィンドウ内に、複数のウィンドウタブが設けられて、サポート情報61、ネットワークマップ62が設けられて、オペレータの選択により、表示選択が可能となっている。ネットワークマップは、電化製品アイコン70a〜bで表示される。例えば、ルータ50aは、機種関連情報が「NW―01」と決定され、これに対応する電化製品アイコン70aが表示されている。また、ユーザ端末10も、アイコン80により表示されてよい。
【0097】
なお、図8に示すように、ネットワークマップ上に、各電化製品50、ユーザ端末10の機器状況が、対応する機器のアイコンの周辺に表示されてよい。機器状況とは、当該機器の情報であって、例えば、電化製品50の不具合状況、プログラム等の実行状況や、プログラムのインストール進行状況、後述する設定ページの有無、電化製品50を説明する簡易情報である。後述する設定ページでは、機器状況では、電化製品50の設定状況を含む。
【0098】
例えば、ユーザ端末10は、電化製品50を検出したにも関わらず、機種関連情報を決定できなかった場合がある。この場合は、この電化製品50は、機種関連情報を決定できない不具合があったことを示すために、不明アイコン72を電化製品アイコン70cに表示する。また、機種関連情報を決定できなかったが、リクエストパケットにより、電化製品50から取得した情報を簡易情報として表示する。これを、例えば、簡易情報の有無を示すアイコン71としてネットワークマップに表示したり、簡易情報そのものをネットワークマップ上に表示する。
【0099】
なお、機器状況の取得については、電化製品50に予めインストールされたプログラムである機器状況送信モジュール53を利用してもよい。機器状況送信モジュール53は、定期的に、電化製品50の機器状況を取得して、ユーザ端末10に送信する機能を有する。
【0100】
一方、後述するように、電化製品50に対応する設定ページが存在する場合には、設定ページアイコン73を表示する。また、電化製品50に所定のプログラムを実行していたり、インストールしている場合には、そのインストールや実行の進捗を示すグラフをアイコン81として表示する。
【0101】
[設定ページ取得処理]
次に、リモートサポートサーバ200とユーザ端末10、電化製品50は、設定ページ取得処理を実行する(ステップS10)。
【0102】
設定ページは、電化製品50が提供するWebページであって、電化製品50の機器状況の閲覧、設定操作を可能にする。例えば、ルータ50aでは、自身がローカルのWebサーバとして機能することで、他の機器からルータ50aの設定ページの閲覧、入力が可能となる。
【0103】
すなわち、ルータ50aにローカルエリアネットワークで通信可能に接続されたパソコン50cのWebブラウザに、このルータ50aがプレイベートアドレスとして提供するURLアドレス又はIPアドレスを入力することで、これを検知したルータ50aが設定ページを、パソコン50cのWebブラウザに表示する。ユーザはWebブラウザを介して、設定ページの閲覧、入力が可能となる。後述するように、通常、設定ページは、公衆回線網3を介して接続する機器(グローバルアドレスのみを有する機器)からは、閲覧、入力することができない。
【0104】
最初に、リモートサポートサーバ200の設定ページ表示モジュール204は、図9に示すような設定ページアドレスリストを参照して、ユーザ端末10から送信された機種関連情報に基づいて、設定ページアドレスを検索する(ステップS30)。設定ページアドレスリストは、機種関連情報と設定ページのURLアドレス又はIPアドレスが対応づけられたリストである。例えば、機種関連情報が「NW―01」の場合は、設定ページアドレスは、「http://192.168.1.1」となる。
【0105】
また、図9に示すように、機種関連情報と設定ページのURLアドレス又はIPアドレス、さらに、設定ページの閲覧及び入力を行うための、IDとパスワードが対応付けられていてもよい。これらのIDとパスワードは、電化製品50にデフォルトで設定されているものであって、マニュアル等に記載されているIDとパスワードであってよい。これを用いることで、ユーザが、デフォルトのIDとパスワードを知らない場合であっても、設定ページの閲覧、入力が可能となる。
【0106】
次に、リモートサポートサーバ200の設定操作受付モジュール202は、設定ページアドレスをユーザ端末10に送信する。この際に、設定ページアドレスリストにIDとパスワードが記憶されている場合は、このIDとパスワードをあわせて送信する。この場合は、次のステップS31を実行しない。
【0107】
設定ページアドレスリストにIDとパスワードが記憶されていない場合には、ユーザ端末10の設定ページ提供モジュール52は、ユーザ端末10自身に記憶されたIDとパスワードを取得する(ステップS31)。すなわち、この場合は、ユーザは、設定ページのIDとパスワードをユーザ端末10に記憶させている。
【0108】
ユーザ端末10のオペレータ補佐モジュール16は、受信した設定ページアドレスに基づいて電化製品50にアクセスする(ステップS32)。これに応じて、電化製品50の設定ページ提供モジュール52は、Webサーバとして機能して、設定ページをユーザ端末10に送信する(ステップS33)。ユーザ端末10は、設定ページを受信すると、取得したIDとパスワードを入力して、電化製品50へ応答し、設定ページへのログインの処理を行う。
【0109】
次に、ユーザ端末10は、設定ページをプロキシ処理でリモートサポートサーバ200に送信する(ステップS34)。このプロキシ処理を、図13を用いて説明する。電化製品50は、ローカルエリアネットワークでユーザ端末10と接続されており、電化製品50はプライベートアドレス(192.168.1.1)を有し、ユーザ端末10はプライベートアドレス(192.168.1.50)を有する。設定ページのデータは、送信元が電化製品50のデータAとして、ユーザ端末10にプライベートアドレスを利用して送信される。
【0110】
一方、ユーザ端末10とリモートサポートサーバ200は、公衆回線網3により接続されており、グローバルアドレスにより接続されている。ユーザ端末10は、グローバルアドレス(210.0.0.218)を有し、リモートサポートサーバ200は、グローバルアドレス(210.0.0.1)を有する。ユーザ端末10は、データAをデータBとして、送信元をユーザ端末10に変更し、グローバルアドレスを利用して、リモートサポートサーバ200に送信する。
【0111】
リモートサポートサーバ200は、このプロキシ処理により、設定ページを受信し(ステップS35)、ユーザ端末150に設定ページを送信する(ステップS36)。
【0112】
図4のリモートサポート処理に戻り、ユーザ端末150は、受信した設定ページの表示処理を行う(ステップS11)。図11にて、ユーザ端末150に表示される設定ページの画面イメージを示す。ユーザ端末150には、リモートサポートウィンドウ内に、複数のウィンドウタブが設けられて、サポート情報61、ネットワークマップ62に加えて、設定ページ63が設けられて、オペレータの選択により、設定ページの表示が可能となっている。
【0113】
図11に示す設定ページは、ルータ50aである機種名「NW―01」のネットワーク設定ページとなっている。このページにより、ルータ50aの機器状況の閲覧と設定操作を行うことが可能となる。例えば、ルータ50aの場合は、「無線LANアクセスポイントの設定」、「SSID設定」等の機器状況の閲覧と設定操作が可能になる。
【0114】
上記の説明では、ユーザ端末10が実行するプロキシ処理により、設定ページの閲覧を可能としたが、のオペレータ補佐モジュール16が実現する画面転送機能により、設定ページの閲覧を可能としてよい。すなわち、図12に示すように、ユーザ端末10においても、設定ページの閲覧、入力が可能である場合に、この画面情報をリモートサポートサーバ200に転送する。画面情報をデータとしてリモートサポートサーバ200に送信することで、ユーザ端末10にて設定ページを表示することなく、転送のみが有効となってもよい。また、ユーザ端末150からの入力情報を、ユーザ端末10を介して、電化製品50に送信して、設定操作を可能にする。
【0115】
なお、電化製品50に対してプログラムをインストールしたり、所定のデータを設定するコマンドを、リモートサポートサーバ200から受信して、ユーザ端末10を介して、電化製品50にて実行してもよい。すなわち、オペレータから、ユーザ端末150に表示されたネットワークマップに対して、電化製品アイコンに対して、所定のプログラムのインストールの操作やデータの設定の操作を受けることで、リモートサポートサーバ200が、所定のコマンドを電化製品50に送信する。
【0116】
この際、リモートサポートサーバ200はインストールするプログラムを他のサーバから受信してもよいし、電化製品50から自らプログラムをダウンロードするように、コマンドを送信してもよい。また、所定のデータを設定するコマンドは、予めリモートサポートサーバ200に記憶されていてよい。この所定のデータを設定するコマンドとは、例えば、電化製品50がプリンタの場合に、白黒印刷とカラー印刷の切替えであってよい。
【0117】
また、ユーザ端末150が、オペレータから、ネットワークマップに表示されている複数の電化製品50の指定を同時に受付けることで、複数の電化製品50に対して、所定のプログラムがインストールされてよい。
【0118】
なお、本発明のオペレータとは、通信事業者や電化製品50の製造メーカに限定されることなく、企業等でサーバ等を管理する情報システム管理者であってもよい。この場合には、所定のデータを設定するコマンドとは、電化製品50を利用するユーザの権限制御を設定するコマンドであってよい。すなわち、ネットワークマップに対して、ユーザ端末150から権限を設定する操作を受付け、対応するコマンドをリモートサポートサーバ100が読出して、電化製品50に送信し、設定する。
【0119】
上述した手段、機能は、コンピュータ(CPU,情報処理装置,各種端末を含む)が、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、フレキシブルディスク、CD(CD−ROMなど)、DVD(DVD−ROM、DVD−RAMなど)等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し記憶して実行する。また、そのプログラムを、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に予め記録しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
【0120】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0121】
1 リモートサポートシステム、3 公衆回線網、10 携帯型端末、200 リモートサポートサーバ、150 オペレータ端末
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