特許第5687527号(P5687527)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5687527
(24)【登録日】2015年1月30日
(45)【発行日】2015年3月18日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20150226BHJP
【FI】
   A63F7/02 320
   A63F7/02 315Z
【請求項の数】3
【全頁数】37
(21)【出願番号】特願2011-47721(P2011-47721)
(22)【出願日】2011年3月4日
(65)【公開番号】特開2012-183166(P2012-183166A)
(43)【公開日】2012年9月27日
【審査請求日】2013年12月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000154679
【氏名又は名称】株式会社平和
(74)【代理人】
【識別番号】100104547
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 三男
(72)【発明者】
【氏名】白石 和彦
【審査官】 酒井 保
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009-195432(JP,A)
【文献】 特開2011-041588(JP,A)
【文献】 特開2008-272221(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発射された遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤と、
前記遊技盤に設けられ、前記遊技領域を流下する前記遊技球の一部が入賞する始動口と、
前記始動口に前記遊技球が入賞したことに基いて所定の開始条件が成立した際に順次開始される変動表示ゲームを表示する表示手段と、
前記始動口に遊技球が入賞したことを契機に前記変動表示ゲームの当否判定のために用いられる乱数の情報を取得し、取得した乱数の情報を用いた前記変動表示ゲームの当否の判定を含む乱数抽選を行い、前記変動表示ゲームの実行処理を含む遊技の制御を行うとともに、前記変動表示ゲームの当否判定の結果の情報を含むコマンドを送信する主制御処理手段と、
前記主制御処理手段からの前記コマンドを受信して、前記コマンドに基いて前記表示手段による前記変動表示ゲームを含む演出表示を制御する副制御処理手段とを備え、
前記主制御処理手段は、
前記変動表示ゲームの実行処理中に前記乱数の情報を取得した場合に当該乱数の情報を記憶し、
かつ、前記変動表示ゲームの開始条件成立時に前記変動表示ゲームの前記当否判定のために行われる乱数抽選に用いられる前記乱数の情報を1つ読み出すとともに、読み出した前記乱数の情報を消去する乱数記憶制御手段を有する遊技機において、
前記主制御処理手段は、
前記変動表示ゲームの実行処理中に取得した前記乱数の情報が前記乱数記憶制御手段に記憶されることに基いて、前記乱数により当否が決定される変動表示ゲームが開始される前に、記憶された前記乱数の情報に応じた前記変動表示ゲームの当否の事前判定に基く先読みコマンドを生成して送信する先読みコマンド送信手段を備え、
前記副制御処理手段は、
前記主制御処理手段から受信した前記先読みコマンドを用いて、開始前の前記変動表示ゲームの進行予定内容を事前予告する事前予告演出を行うか否かを所定条件に基いて決定する予告演出決定手段と、
特典用のデータを出力され易くするポイントを所定条件の成立に基いて生成し、かつ、少なくとも前記予告演出決定手段により事前予告演出を行うことが決定される場合にポイントを生成し、生成されたポイントを加算可能に記憶させるポイント生成記憶手段と、
遊技者の遊技開始の情報および遊技終了の情報の取得として、当該遊技開始の情報および遊技終了の情報を外部から入力可能とする入力手段と、
前記入力手段により遊技開始の情報が入力されてから遊技終了の情報が入力されるまでの遊技期間内で、前記ポイント生成記憶手段により生成されたポイントを積算するポイント積算手段とを備え、
前記ポイント生成記憶手段は、
前記変動表示ゲームの当否判定に用いられる前記乱数の情報が前記乱数記憶制御手段に記憶されるとともに、前記ポイントの生成に係わる条件が満たされるとき、
記憶されている前記乱数の情報の数の積算更新記憶状態が、予め定めた積算更新記憶状態となっている場合に、
予め定められた積算更新記憶状態以外の積算更新記憶状態となっている場合よりも優遇して前記ポイントを生成し、生成された前記ポイントを加算可能に記憶させることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記ポイント積算手段により前記遊技期間内に積算されたポイントの情報を含む前記遊技期間内における遊技の履歴の情報としてのプレイ情報を、所定サーバに接続可能な携帯端末にて読み取り可能な所定様式の二次元コードに変換して表示する二次元コード表示手段を備え、
前記入力手段は、外部から所定様式の記号コードの入力を可能とし、
前記記号コードは、前記携帯端末を介して所定サーバに前記二次元コードの情報を送信した場合に、前記所定サーバにおいて前記二次元コードに含まれる前記プレイ情報の解析がなされるとともに、この解析により得られた解析データが記憶更新され、この記憶更新された解析データの少なくとも一部を変換して生成されたものであり、
前記副制御処理手段は、前記記号コードが外部から入力された場合に、各記号コードに関連付けて記憶されている演出表示の変更態様から入力された前記記号コードに関連付けられた演出表示の変更態様を選択し、選択された演出表示の変更態様に基いて演出表示を変更可能とすることにより、外部から前記記号コードが入力された場合に、前記記号コードが入力されていない初期状態の場合の演出表示と異なる演出表示が実行可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記副制御処理手段は、前記主制御処理手段からの当否判定の結果の情報を含むコマンドを受信し、受信したコマンドに基いて前記変動表示ゲームの演出表示を複数種にパターン化した演出パターンから1つの演出パターンの種類を決定し、決定された演出パターンの種類に基いた変動表示ゲームの演出表示を表示する演出表示決定手段を備え、
前記ポイント生成記憶手段は、該当する変動表示ゲームが開始される前の先駆けの変動表示ゲームで演出パターンとして事前予告演出を含む演出パターンが決定される場合に、該当する前記変動表示ゲームの当否判定に用いられる前記乱数の情報に対応する先読みコマンドに基いて前記演出表示決定手段に決定される先駆けの変動表示ゲームに対する演出パターンが、予め定められた種類の演出パターンとなる場合に、予め定められた種類の演出パターン以外の種類となる場合よりも優遇して前記ポイントを生成し、生成された前記ポイントを加算可能に記憶させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ店などの遊技場に設置して使用される遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
パチンコ店の遊技場では、例えば、来店する遊技者を対象とする会の会員になってもらい、会員に例えばデジタルデータを記憶する記憶手段を備えた会員カードを付与するとともに、遊技場への来店や遊技機での遊技内容を条件として、会員カードの記憶手段に記憶されたID等のデータを元に会員にポイントを付与することが提案されている。
【0003】
また、遊技場に設置される遊技機のメーカや販売会社等において、例えば、携帯電話用の携帯サイト等で会員を募集し、自社の遊技機での遊技に基いて会員にポイントやその他の特典を付与することが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
ポイントの付与は、例えば、一般的に携帯電話に設けられたデジタルカメラの機能と、一般的に携帯電話にインストールされている所定様式の二次元コードの読み取りプログラムの機能とに対応して、遊技機の表示装置に上述の所定様式の二次元コードを表示することによって行われている。
【0004】
当該二次元コードで示される情報には、遊技球中に得られたポイントや、遊技のデータ等が含まれるとともに、例えば、上述の携帯サイトのURL等が含まれている。このURLを用いて上述の携帯サイトへアクセスすることによって、例えば、携帯サイトを公開しているWebサーバや、Webサーバに接続されたAplサーバに、上述の二次元コードに含まれたポイントや遊技のデータを送信可能とされている。
【0005】
例えば、遊技機としてのパチスロ(スロットマシン)では、前記2次元コードを用いて携帯サイトにアクセスすることによって、ポイント等に応じたパスワードが携帯電話で受信されるようになっており、このパスワードをパチスロに入力すると、例えば、会員用の特別な画像演出や音声演出が可能になる特典が得られるようになっている。また、携帯サイトにおいても、ポイント等に応じて、特典用の画像データや音声や音楽等の音のデータが携帯電話にダウンロード可能になる。
【0006】
このような遊技機における特典の付与により、遊技場において、特定のメーカ等の遊技機へ遊技者を誘導することが可能になれば、遊技場における特定のメーカの遊技機の稼働率が向上し、遊技場におけるこの遊技機の設置台数の増加を図れる可能性がある。すなわち、遊技者にコインや遊技球以外の特典を付与可能な遊技機の販売台数を増加させられる可能性がある。
【0007】
また、遊技機の稼働率を考慮した場合に、例えば、パチンコ遊技機等の遊技球を発射する弾球遊技機では、遊技機で遊技する遊技者ができるだけ、遊技球の発射を停止することなく、遊技球を発射し続けてくれることが好ましい。すなわち、遊技機で遊技者が遊技をしていても、遊技球の発射を停止している状態では、遊技機に遊技者がいなのと実質的に同じ状態であり、遊技機に遊技者がいても遊技球を発射するのを停止することによって、その遊技機の稼働率が低下する。
【0008】
ここで、一般的なデジパチと呼ばれる遊技機では、始動口に遊技球が入賞することによって変動表示ゲームを行うことが可能になり、変動表示ゲームがパチンコ遊技機の制御装置における抽選により大当たりになると、大量の遊技球を獲得可能な大当たり状態が発生する。また、始動口に遊技球が入賞しても、既に変動表示ゲームが表示されている状態では、次の変動表示ゲームを開始できないようになっているとともに、開始できなかった変動表示ゲームを開始する契機を始動口への遊技球の入賞に対応して記憶することにより、変動表示ゲームが保留され、次の変動表示ゲームが開始可能になった際に保留された変動表示ゲームを開始できるようになっている。
【0009】
また、変動表示ゲームの保留数には、上限が設定されており、例えば、変動表示ゲームを最高4回分保留できるようになっており、変動表示ゲームの保留数が上限になった状態で、始動口に遊技球が入賞しても、変動表示ゲームが保留されないようになっている。
また、始動口が二つ設けられ、それぞれの始動口に対応して変動表示ゲームが保留可能になったパチンコ遊技機があり、このようなパチンコ遊技機では、それぞれの始動口に対応して変動表示ゲームを最大4つずつ保留できるようになっており、合わせて8つの変動表示ゲームが保留可能になる。
【0010】
但し、確率変動(確変)を有するパチンコ遊技機においては、一般的に二つの始動口のうちの一方の始動口は、常時遊技球が入賞可能だが、他方の始動口には電チューが設けられるとともに、電チューが開放した場合にのみ遊技球が入賞するようになっている。確変ではない通常時には、電チューが開く機会が少なく、かつ、電チューの開放時間も短いので、他方の始動口対応する変動表示ゲームの保留数は、ほとんどの場合に0になっている。
【0011】
また、確変時には、電チューが開放する機会が増えるとともに、電チューの開放時間が長いので、確変中の他方の始動口に対応する変動表示ゲームの保留数が上限になっている場合が多い。また、このようなパチンコ遊技機では、他方の始動口に対応して保留された変動表示ゲームが一方の始動口に対応して保留された変動表示ゲームより優先して実行されるので、確変時に一方の始動口に対応して保留された変動表示ゲームが実行されることがあまりない。したがって、一方の始動口に対応して保留された変動表示ゲームがあまり実行されないことから、確変時に一方の始動口に対応して保留される変動表示ゲームは、ほとんどの場合に上限数の4つになっている。
【0012】
しかし、この一方の始動口に対応して保留された変動表示ゲームは、確変時にほとんど実行されないことから、実質的に確変時に実行される変動表示ゲームの保留数は他方の始動口に対応する4つになる。
したがって、二つの始動口に対応して8つの変動表示ゲームが保留可能であっても、通常時、確変時とも実際に開始される変動表示ゲームの保留数は、実質的に4つである。
【0013】
デジパチでは、基本的に、変動表示ゲームが大当たり状態になっている間は、遊技により遊技球が増加し、それ以外の状態では、遊技により遊技球が減少する。したがって、例えば、変動表示ゲームの保留数が上限になった際には、始動口に遊技球が入賞しても変動表示ゲームの保留数が増加せず、大当たりになる可能性のある抽選の機会が得られないことから、この状態では、遊技球の発射を停止した方が遊技者に有利になる。
但し、確変時には、電チューに遊技球が入賞し易いので、遊技球の減少が少なく、かつ、通常時に比べて変動表示ゲームのゲーム時間が短く、保留された変動表示ゲームが早く消化されてしまう。よって、確変時には、変動表示ゲームの保留数が上限の4になっても遊技を続行する遊技者が多い。
また、通常時も、一方の始動口に対応する変動表示ゲームの保留数が上限の4つになるまでは、遊技球を発射することになり、単位時間当たりの遊技球の発射停止時間はそれほど多くない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2006−68242号公報
【特許文献1】特開2006−68243号公報
【特許文献1】特開2006−61304号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
ところで、変動表示ゲームの保留数が1以上で、前の変動表示ゲームが終了した際に次の変動表示ゲームが直ぐ開始可能な状態が持続するならば、必ずしも変動表示ゲームの保留数が上限になっていなくとも所定時間当たりの変動表示ゲーム(大当たりを決める抽選)の回数は同じになるので、パチンコ遊技機の特性等によっては、変動表示ゲームの保留数が上限になっていなくとも、遊技球の発射を停止した方が、遊技者に有利になる場合もあり得る。
【0016】
例えば、二つの始動口を有し、かつ、二つの始動口が常時遊技球が入賞可能な状態で、かつ、遊技球の入賞順に対応して変動表示ゲームが行われる場合には、変動表示ゲームの実質的な保留数の上限が8に近づいた状態となる。
ここで、保留数が8なくても、例えば、6ぐらいでも変動表示ゲームを略絶え間なく発生させることができる可能性があり、この場合に、保留数が最大(上限)になっていなくても、遊技者が遊技球の発射を停止してしまう可能性がある。
すなわち、変動表示ゲームの保留数の上限になる個数が同じであっても実質的に利用可能は保留数を多くすることにより、保留数が上限になって、始動口に遊技球が入賞しても変動表示ゲームが保留されなくなる可能性をある程度減らしても、保留数が増えたことによって、保留数が上限になる前に遊技球の発射を停止してしまう遊技者が増え、稼働率の向上を図ることが困難になる虞がある。
【0017】
本発明は、上記事情に鑑みて為されたもので、遊技者に遊技を行うことに基づいて遊技球等の遊技媒体以外の特典を付与可能な構成とすることにより、遊技する遊技者の増加を図る際に、変動表示ゲームの保留数に基づいて遊技球の発射を停止する遊技者の減少を図り、稼働率のさらなる向上を図ることができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
請求項1に記載の遊技機は、発射された遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤と、
前記遊技盤に設けられ、前記遊技領域を流下する前記遊技球の一部が入賞する始動口と、
前記始動口に前記遊技球が入賞したことに基いて所定の開始条件が成立した際に順次開始される変動表示ゲームを表示する表示手段と、
前記始動口に遊技球が入賞したことを契機に前記変動表示ゲームの当否判定のために用いられる乱数の情報を取得し、取得した乱数の情報を用いた前記変動表示ゲームの当否の判定を含む乱数抽選を行い、前記変動表示ゲームの実行処理を含む遊技の制御を行うとともに、前記変動表示ゲームの当否判定の結果の情報を含むコマンドを送信する主制御処理手段と、
前記主制御処理手段からの前記コマンドを受信して、前記コマンドに基いて前記表示手段による前記変動表示ゲームを含む演出表示を制御する副制御処理手段とを備え、
前記主制御処理手段は、
前記変動表示ゲームの実行処理中に前記乱数の情報を取得した場合に当該乱数の情報を記憶し、
かつ、前記変動表示ゲームの開始条件成立時に前記変動表示ゲームの前記当否判定のために行われる乱数抽選に用いられる前記乱数の情報を1つ読み出すとともに、読み出した前記乱数の情報を消去する乱数記憶制御手段を有する遊技機において、
前記主制御処理手段は、
前記変動表示ゲームの実行処理中に取得した前記乱数の情報が前記乱数記憶制御手段に記憶されることに基いて、前記乱数により当否が決定される変動表示ゲームが開始される前に、記憶された前記乱数の情報に応じた前記変動表示ゲームの当否の事前判定に基く先読みコマンドを生成して送信する先読みコマンド送信手段を備え、
前記副制御処理手段は、
前記主制御処理手段から受信した前記先読みコマンドを用いて、開始前の前記変動表示ゲームの進行予定内容を事前予告する事前予告演出を行うか否かを所定条件に基いて決定する予告演出決定手段と、
特典用のデータを出力され易くするポイントを所定条件の成立に基いて生成し、かつ、少なくとも前記予告演出決定手段により事前予告演出を行うことが決定される場合にポイントを生成し、生成されたポイントを加算可能に記憶させるポイント生成記憶手段と、
遊技者の遊技開始の情報および遊技終了の情報の取得として、当該遊技開始の情報および遊技終了の情報を外部から入力可能とする入力手段と、
前記入力手段により遊技開始の情報が入力されてから遊技終了の情報が入力されるまでの遊技期間内で、前記ポイント生成記憶手段により生成されたポイントを積算するポイント積算手段とを備え、
前記ポイント生成記憶手段は、
前記変動表示ゲームの当否判定に用いられる前記乱数の情報が前記乱数記憶制御手段に記憶されるとともに、前記ポイントの生成に係わる条件が満たされるとき、
記憶されている前記乱数の情報の数の積算更新記憶状態が、予め定めた積算更新記憶状態となっている場合に、
予め定められた積算更新記憶状態以外の積算更新記憶状態となっている場合よりも優遇して前記ポイントを生成し、生成された前記ポイントを加算可能に記憶させることを特徴とする。
【0019】
請求項1に記載の発明においては、遊技開始の入力により遊技開始から遊技終了までの遊技期間の遊技結果の遊技データを出力可能で、その遊技期間中における遊技データとしてポイントを生成するとともに、生成されたポイントを積算する。また、当該変動表示ゲームの実行の際に次の変動表示ゲームの当たりおよびはずれを決定するための乱数の情報を間接的に先読みコマンドとして副制御処理手段(図柄制御手段)が主制御処理手段から取得した際に、次の変動表示ゲームが開始される前において所定条件(特定演出(リーチ))の発生予定の決定など)を満たした場合には事前判定処理を有効にし、例えば、大当たりとなるか否かや、リーチとなるか否か等の変動表示ゲームの進行予定内容を当該変動表示ゲームにおける所定タイミングで事前予告する。なお、事前予告を行うか否かは、特図保留数、先読みコマンドの情報内における特定情報(リーチ演出などの図柄変動パターン情報を含む)、または抽選等の所定条件の成立に基いて決定され、事前予告が行われる場合には、ポイントを付与させる。なお、乱数の情報を取得する毎にポイントを生成可能とした場合は、事前予告が行われる際にはポイント付与率を増加させるようにするとよい。
なお、変動表示ゲームの開始の契機が付与されたことをポイント生成の条件の1つとして少なくともポイント付与可能となるようにしてもよい。
また、所定条件が成立したことをポイント生成の条件の1つとして少なくともポイント付与可能となるようにしてもよい。
なお、所定の開始条件とは、乱数の情報を取得した際に変動表示ゲームが行われていない、または、変動表示ゲームの待機終了時、変動表示ゲームを待機状態にする保留数が予め定められた上限値となっていないなどである。
【0020】
すなわち、変動表示ゲームが保留されている場合に、この保留された変動表示ゲームが大当たりとなるか否かや、リーチとなるか否かを事前予告できる状態となる。したがって、所定条件を満たして事前予告が行われることによりポイントが加算される、またはポイント付与率を増加させる場合に、変動表示ゲームの保留数ができるだけ多いことが好ましく、例えば、変動表示ゲームの保留数が少ないと、所定条件を満たす機会が少なくなり、事前予告を行うか否かを抽選で決定するものとしても、事前予告される変動表示ゲームは少なくなり、ポイントが生成される機会が少なくなってしまう。
【0021】
したがって、ポイントの増加を望む遊技者は、できだけ多くの変動表示ゲームを保留させるために、遊技球の発射を停止せずに、遊技球の発射を続ける可能性が高く、遊技機の稼働率の向上を図ることができる。
また、乱数の情報の更新記憶状態、例えば、記憶されている乱数の情報の数が上限となっている場合や、所定数以上となっている場合などに生成されるポイントを、それより記憶されている乱数の情報が少ない場合より高くすることができる。
【0022】
請求項2に記載の遊技機は、請求項1に記載の発明において、前記ポイント積算手段により前記遊技期間内に積算されたポイントの情報を含む前記遊技期間内における遊技の履歴の情報としてのプレイ情報を、所定サーバに接続可能な携帯端末にて読み取り可能な所定様式の二次元コードに変換して表示する二次元コード表示手段を備え、
前記入力手段は、外部から所定様式の記号コードの入力を可能とし、
前記記号コードは、前記携帯端末を介して所定サーバに前記二次元コードの情報を送信した場合に、前記所定サーバにおいて前記二次元コードに含まれる前記プレイ情報の解析がなされるとともに、この解析により得られた解析データが記憶更新され、この記憶更新された解析データの少なくとも一部を変換して生成されたものであり、
前記副制御処理手段は、前記記号コードが外部から入力された場合に、各記号コードに関連付けて記憶されている演出表示の変更態様から入力された前記記号コードに関連付けられた演出表示の変更態様を選択し、選択された演出表示の変更態様に基いて演出表示を変更可能とすることにより、外部から前記記号コードが入力された場合に、前記記号コードが入力されていない初期状態の場合の演出表示と異なる演出表示が実行可能とされていることを特徴とする。
【0023】
請求項2に記載の発明においては、上述のように積算されたポイントは、他の遊技データ(出現した特図変動パターンの演出や大当たり回数などのプレイ情報)とともに、遊技機に設けられた液晶表示部などから二次元コード(符号化映像など)として出力表示される。この二次元コードを読み取り可能な携帯端末で読み取り、所定のサーバに送信すると、所定のサーバ側で受信した二次元コードの情報に基いてポイントを含むプレイ情報が解析され、この解析されたデータは、所定のデータベースに蓄積記憶されて遊技履歴情報として記憶管理され、その遊技履歴情報(全ての蓄積データではなく一部情報(ポイント総計情報のピックアップ等)を含む)を記号コードに変換可能にして、携帯端末によるアクセスに基づいて出力するようになっている。
【0024】
この記号コードは、例えば、複数の文字や符号等の記号を組み合わせたものであり、かつ、入力手段から遊技機内への遊技者の遊技開始の情報として入力可能なものになっている。
例えば、二次元コードの解析データのうちのポイントの総計と、記号コードとを関連付けたデータテーブルがあり、このデータテーブルの照合演算によりポイントの総計が記号コードに変換されるものとしてもよい。
【0025】
この記号コードを遊技機に入力すると、例えば、遊技機のサブ制御基板側の制御装置に入力される。サブ制御基板側には例えば記号コードに対応する演出表示データが登録されたデータテーブルがあり、入力された記号コードに対応する演出表示データを表示可能とするものとしてもよい。なお、記号コードに対応する演出表示データは、対応する記号コードが入力されない場合に、表示されない、または表示される出現確率が抑えられたものとするとよい。
【0026】
また、演出表示を行うか否かを抽選で決定する際に用いられ、各演出表示データの抽選確率が設定されたデータテーブルにおいて、演出表示データの中に対応する記号コードが設定された演出表示データが含まれるものとしてもよい。この記号コードに対応する演出表示データが選択される抽選確率を記号コードが入力されていない状態では0とし、記号コードが入力された場合には0より大きくする。なお、この際に記号コード毎にデータテーブルを変更することによって、抽選確率を変更するものとしてもよい。
【0027】
例えば、演出表示にキャラクタが登場する場合に、記号が未入力の場合と記号を入力した場合とでキャラクタが異なったり、キャラクタの服装が異なったり、キャラクタの動作が異なるものになる。また、入力される記号コードによっても、キャラクタが異なったり、キャラクタの服装が異なったり、キャラクタの動作が異なるものになる。
なお、演出表示データは、サブ制御基板のROM等の記憶手段に記憶されており、記号コードの入力に基づいてこの演出表示データを切り替えることによって演出表示が変更されたり、演出表示データテーブルを切り替えることによって特定演出の出現確率が変更される。
また、遊技機に入力された遊技者の遊技開始の情報(記号コード)に含まれるポイントの総計値情報の解析に基づいて、プレイ開始時後に生成されるポイントを積算する際の初期値のかさ上げが行われる。
なお、遊技機内にて積算されるポイント値の増減に基づいて、大当たり結果の報知をする演出時に出現する第1予告演出と、はずれ結果の報知をする演出時に出現する第1予告演出(前述と同じ予告演出)の出現比率を変更することにより、第1予告演出の大当たり信頼度の調整も可能となる。
【0028】
請求項3に記載の遊技機は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記副制御処理手段は、前記主制御処理手段からの当否判定の結果の情報を含むコマンドを受信し、受信したコマンドに基いて前記変動表示ゲームの演出表示を複数種にパターン化した演出パターンから1つの演出パターンの種類を決定し、決定された演出パターンの種類に基いた変動表示ゲームの演出表示を表示する演出表示決定手段を備え、
前記ポイント生成記憶手段は、該当する変動表示ゲームが開始される前の先駆けの変動表示ゲームで演出パターンとして事前予告演出を含む演出パターンが決定される場合に、該当する前記変動表示ゲームの当否判定に用いられる前記乱数の情報に対応する先読みコマンドに基いて前記演出表示決定手段に決定される先駆けの変動表示ゲームに対する演出パターンが、予め定められた種類の演出パターンとなる場合に、予め定められた種類の演出パターン以外の種類となる場合よりも優遇して前記ポイントを生成し、生成された前記ポイントを加算可能に記憶させることを特徴とする。
【0029】
請求項3に記載の発明においては、変動表示ゲーム中に行われる演出表示が複数種類の演出パターンにパターン化され、パターン化された演出表示(演出パターン)から演出パターンが選択されるようになっている。
また、事前予告として、事前予告に対応する変動表示ゲームより前に行われる変動表示ゲームとしての先駆けの変動表示ゲームで、事前予告用の演出パターンが選択される。また、事前予告用の演出パターンにも複数種類あり、例えば、大当たりの可能性が高い演出パターンや、リーチとなる可能性が高い演出パターンなどが決定される。
このような事前予告用の演出パターンのうちの予め定められた特定の演出パターンが表示される場合に生成するポイントを、他の演出パターンが表示される場合より優遇して、高くしている。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、保留状態(変動表示ゲームの待ち状態)にさせるような遊技を促すことができ、遊技機の稼働率の向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明の実施の形態に係るパチンコ遊技機の遊技盤上の遊技領域を示す正面図である。
図2】前記遊技領域に設けられた振分誘導装置の断面図である。
図3】前記パチンコ遊技機に設けられた入力デバイスを示す正面図である。
図4】前記パチンコ遊技機に設けられた可変表示装置を示す図である。
図5】前記パチンコ遊技機の制御係を示すブロック図である。
図6】前記パチンコ遊技機を有する遊技システムを示すブロック図である。
図7】前記パチンコ遊技機の主制御部で行われるポイント処理を説明するためのフローチャートである。
図8】前記パチンコ遊技機の主制御部で行われる二次元コード出力処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1に示すように、この実施の形態のパチンコ遊技機は、基本的には、所謂デジパチと呼ばれる種類のパチンコ遊技機としての構成を有するものである。
遊技盤1の盤面上の遊技領域2内には、その略中央部に可変表示装置(表示装置)3が設けられている。可変表示装置3は、例えば、液晶表示装置からなるもので、当たり抽選手段として機能する後述の主制御装置14で行われる抽選の各種大当たりおよびはずれの抽選結果を表示するものであり、抽選結果の表示に際し装飾図柄の変動表示ゲームを表示し、この変動表示ゲームの大当たりおよびはずれによって上述の抽選結果を報知するようになっている。
【0035】
遊技領域2の下部には、第1および第2特図表示器4a,4bが設けられている。第1および第2特図表示器4a,4bは、例えば、7セグのLED表示装置からなる。なお、第1および第2特図表示器4a,4bは、数字を表示可能な7セグの表示装置である必要はなく、例えば、6から8個程度の任意の形状のセグメントが任意の位置に配置されたものでよく、各セグメントの点灯および消灯を個別に制御できるようになっていればよい。第1および第2特図表示器4a,4bは、上述の変動表示時間だけ変動表示(一部のセグメントを点滅表示)した後に特図(抽選結果表示)を停止表示する。
【0036】
ここで、第1および第2特図表示器4a,4bの前記点滅表示後に特図を停止表示する特図の変動表示ゲームを特図ゲームと称する。また、特図ゲームには、第1特図表示器4aで行われる第1特図ゲームと、第2特図表示器4bで行われる第2特図ゲームとがあるが、同時に第1特図ゲームと第2特図ゲームとが行われることがなく、第1特図ゲームと第2特図ゲームとの両方が開始可能な場合には、後述のように保留された際の保留時期が早い方が先に開始される。すなわち、第1特図ゲームおよび第2特図ゲームにかかわらず、保留された順(入賞順)に特図ゲームが一つずつ開始される。
【0037】
可変表示装置3で表示される変動表示ゲームは、実行されている第1特図ゲームもしくは第2特図ゲームに対応したものであり、第1特図ゲームが実行されている際には、この第1特図ゲームと同様の結果になる装飾図柄の変動表示ゲームが表示され、第2特図ゲームが実行されている際には、この第2特図ゲームと同様の結果になる装飾図柄の変動表示ゲームが表示されている。
【0038】
前記可変表示装置3の下には、振分誘導装置7を挟んで、第1始動口5aおよび第2始動口5bが左右に並んで設けられている。第1始動口5aが向って右側に設けられ、その左側に第2始動口5bが設けられている。
また、第2始動口5bは、所謂電チューと呼ばれる普通変動入賞装置5に設けられている。
この普通変動入賞装置5は、開閉動作自在な1対の可動片51,51を備え、第2始動口5bに遊技球が入賞し難いように可動片51,51が閉じた状態(閉状態)と、遊技球が入賞し易いように可動片51,51が開いた状態(開状態)との間で変動するようになっている。可動片51,51が閉じた状態でも、可動片51,51同士の間には、遊技球が一個だけ通過可能な間隔があいているので、開いた場合よりも遊技球の入賞がし難いが、遊技球が入賞可能になっている。
【0039】
第1始動口5aには、遊技球の入賞を検知する第1始動入賞球検知センサ53a(図5に図示)が設けられており、第1始動入賞球検知センサ53aは、主制御装置14に、遊技球が第1始動口5aに入賞した際に第1始動入賞信号を出力する。また、第2始動口5bには、遊技球の入賞を検知する第2始動入賞球検知センサ53b(図5に図示)が設けられており、第2始動入賞球検知センサ53bは、主制御装置14に、遊技球が第2始動口5bに入賞した際に第2始動入賞信号を出力する。主制御装置14は、第1始動入賞信号の入力(所定の乱数取得条件の成立)に基づいて第1特図ゲーム(変動表示ゲーム)の各大当たりおよびはずれを決める乱数を取得し、第2始動入賞信号の入力(所定の乱数取得条件の成立)に基づいて第2特図ゲーム(変動表示ゲーム)の各大当たりおよびはずれを決める乱数の取得を行う。なお、この第1および第2始動入賞信号の入力に基く乱数の取得順が上述の入賞順として、第1および第2特図ゲームの開始順が決定される。
【0040】
また、可変表示装置3には、画面の周縁部分(演出表示を邪魔しない部分)に後述の特図保留数のマーク個数表示31a、31bが行われる特図保留数表示領域31が設定されている。主制御装置14では、特図ゲームの実行中において第1始動入賞球検知センサ53aから始動入賞信号が入力した場合に、第1特図ゲームの保留が可能な上限になる数値(たとえば4)の範囲内で第1特図保留数に1加算(マークの個数を1ずつ増加表示)し、この始動入賞に基づいて第1特図ゲーム(変動表示ゲーム)が開始される場合に、第1特図保留数から1減算(マークの個数を1ずつ減少表示)する。この第1特図保留数が特図保留数表示領域31(31a)にマークの数として表示される。同様に、主制御装置14では、特図ゲームの実行中において第2始動入賞球検知センサ53bから始動入賞信号が入力した場合に、第2特図ゲームの保留が可能な上限になる数値(たとえば4)の範囲内で第2特図保留数に1加算(マークの個数を1ずつ増加表示)し、この始動入賞に基づいて第2特図ゲーム(変動表示ゲーム)が開始される場合に、第2特図保留数から1減算(マークの個数を1ずつ減少表示)する。この第2特図保留数が特図保留数表示領域31(31b)にマークの数として表示される。なお、第1特図保留数が0で、第1および第2特図ゲームが行われていない状態で、第1始動入賞球検知センサ53aから始動入賞信号が入力した場合に、第1特図保留数は、入賞信号の入力に基づいてすぐに第1特図ゲームが開始されることによって0になる。
同様に、第2特図保留数が0で、第1および第2特図ゲームが行われていない状態で、第2始動入賞球検知センサ53aから始動入賞信号が入力した場合に、第2特図保留数は、入賞信号の入力に基づいてすぐに第2特図ゲームが開始されることによって0になる。
【0041】
また、可変表示装置3の下方で、さらに振分誘導装置7の右方に、大入賞口61を有する特別変動入賞装置6が設けられている。この特別変動入賞装置6には、いわゆるアタッカとしての構成を有するもので、大入賞口61を開閉する可動扉62が備えられ、通常行われる通常遊技状態では、可動扉62が遊技球を大入賞口61に流入させないように立って閉じた閉状態になり、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームの結果が各大当たりになって大当たり状態が発生した場合に遊技球が流入し易いように前に略水平に倒れて開いた開状態になる。特別変動入賞装置6には、その大入賞口61に入賞した遊技球を検知する大入賞球検知センサ63が設けられている。
【0042】
なお、大当りになった場合には、大当り状態として、例えば、特別変動入賞装置6が閉塞状態から開放状態になって再び閉塞状態になる開閉動作としての1ラウンドの動作を、所定ラウンド数だけ行うようになっている。パチンコ遊技機によって異なる場合があるが、例えば、大当たり状態では、所定ラウンド数が10〜16程度になっている。なお、ラウンド数は、当たりの種類によって異なる場合がある。
また、特別変動入賞装置6は、いわゆる突確、突時、潜確等の当たりに対応する大当たり状態では、2ラウンドだけの動作を行うものになっており、これらを2ラウンド当たりと称する。大当たり状態における特別変動入賞装置6の制御は、当たり状態制御手段としての主制御装置14が行う。
【0043】
可変表示装置3の左側方には、普通図柄(普図と略す)始動口(スルーチャッカ)8aが設けられている。また、普図始動口8aに対応して、普図始動口8a内を通過した遊技球を検知する通過球検知センサ81が設けられ、通過球検知センサ81は遊技球を検知すると主制御装置14に通過球検知信号を出力する。当該通過球検知信号の入力に基づいて主制御装置14は、普通変動入賞装置5を開状態とする当たりと、普通変動入賞装置5を閉状態のままとするはずれとを抽選する普図抽選を行う。なお、この普図抽選の結果は、普図の変動表示ゲーム(以下、普図ゲーム)を普図表示装置8bで表示することにより報知される。上述の普図表示装置8bの下には、普図保留数表示ランプ8cが設けられており、特図保留数と同様に求められる普図保留数が表示される。
【0044】
可変表示装置3の上および左右には、遊技球の可変表示装置3側への流入を防止する壁部33が設けられている。可変表示装置3の下側にはステージ34が設けられ、ワープ入り口35から流入した遊技球が図示しないワープ出口からステージ34上に流出するようになっている。また、ワープ入り口35からワープ出口までは、図示しないワープ流路が例えば、遊技盤1前面より後側(背面側)に設けられている。ワープ入り口35から流入した遊技球は、このワープ流路を通ってワープ出口からステージ34に流出する。
また、ステージ34の前縁は、遊技盤1の前面の位置になっており、ステージ34の下側で遊技釘等で撥ねた遊技球が載ることが可能になっているとともに、ステージ34の前縁から遊技球がステージ34より下の遊技領域2に流下可能になっている。
【0045】
前記ステージ34上では、ワープ出口から流出した遊技球が流出時の勢いで左右に転動するようになっている。このステージ34上を左右に転動する遊技球の一部は、ステージ上の遊技球の転動路で導出口36に振分られるようになっている。この導出口36は、ステージ34の左右の中央に設けられ、導出口36から流出した遊技球は、高い確率で、振分誘導装置7の後述の流入口71に流入するようになっている。
なお、ステージ34上に載った遊技球が流入口71に流入する確率は、ステージ34上に載らなかった遊技球が流入口71に流入する確率より高くなっている。
【0046】
前記振分誘導装置7は、一つの流入口71と、二つの流出口72,73と、一つの流入口71から流入した遊技球を二つの流出口72、73のいずれか一方に導く二股状の振分通路74と、振分通路74の二股に分岐する部分に設けられ遊技球の流動方向を左右の流出口72,73のいずれか一方に振り分ける振分部材75とを備える
【0047】
前記流入口71は、ステージ34の導出口36の真下に配置されており、導出口36から導出された遊技球が高い確率で流入するようになっている。
また、導出口36を備えるステージ34は、その前縁が遊技盤1の盤面と同じ位置で、かつ、ステージ34および導出口36と流入口71との間には、上下に十分な間隔があけれられており、ステージ34上に載らなかった遊技球も流入口に流入可能になっている。また、導出口36に誘導されずにステージ34の前縁から下方に落下する遊技球もその一部が流入口71に流入可能になっている。
【0048】
前記振分通路74は、流入口71から下方に向う部分と、左右に分岐して下り傾斜しながら流出口72,73にそれぞれ向う部分とからなり、遊技盤1の前面から前側に形成されている。
振分通路74の左右端部には球受口72a、73aが設けられ、遊技盤1の前面より後側に設けられた球通路を介して球受け口72a、73aと流出口(流出路)72,73が接続され、流出口72,73に至った遊技球は、流出口72,73の遊技盤1の前面位置とされている下縁から遊技領域2に流下するようになっている。
【0049】
右の流出口72の真下には、第1始動口5aが配置されており、左の流出口73の真下には、第2始動口5bが配置されている。これにより、右の流出口72から流下した遊技球は高い確率で第1始動口5aに入賞し、左の流出口73から流下した遊技球は高い確率で第2始動口5bに入賞する。なお、第2始動口5bを有する普通変動入賞装置5の一組の可動片52が閉じている状態でも、左の流出口73を流下した遊技球は、高い確率で第2始動口5bに流入するようになっている。
【0050】
なお、振分誘導装置7と第1始動口5aおよび第2始動口5bの間のSには、上下に遊技球が流入可能な間隔が空けられており、振分誘導装置7に流入しなかった遊技球が第1始動口5aまたは第2始動口5bに流入可能になっている。
振分部材75は、基本的シーソー状の部材であり、右の流出口72側に傾いて遊技球を右の流出口72に誘導する状態と、左の流出口73側に傾いて遊技球を左の流出口73側に誘導する状態とに変動可能になっている。
なお、シーソー状の振分部材75は、遊技球の重みで左右交互に傾斜させる自重傾斜タイプ、所定の駆動源によって左右交互に周期的に傾斜させる動力傾斜タイプの何れでも良いが、本実施形態では自重傾斜タイプにて説明する。
【0051】
この実施形態では、振分部材75は、左右にそれぞれ延出し、遊技球を右の流出口72または左の流出口73に誘導する誘導片76,77と、これら左右の誘導片76,77の上側の中央に設けられて上側に延出し、流入口71から流入した遊技球を右の誘導片76または左の誘導片77のいずれかに振り分ける振分片78が設けられている。これら左右の誘導片76,77および振分片78の中央に、固定軸7aの軸周りに回転自在に支持された軸受部79とを備え、この円筒状の軸受部79の周囲に半径方向に沿ってそれぞれ略等間隔に左中右の3方向に延びる誘導片76,振分片78、誘導片77が設けられている。
【0052】
振分通路74の分岐部分には、床面側から上側に突出する凸部7bが設けられ、振分部材75を右側(時計回り)に回転した場合に右の誘導片76の先端部が凸部7bの右側立ち上がり壁面に接触してそれ以上回転できない状態になる。この状態で振分片78は、右側に傾くことによって、流入口71から流入する遊技球を左側に誘導する状態になる。この状態で遊技球が流入すると、右側に傾いた振分片78により左側の誘導片77上に遊技球が流動する。これにより誘導片77に遊技球の荷重が作用し、振分部材75を左側に回転させる。
【0053】
これにより左側の誘導片77上の遊技球は左側の誘導片77上を左に流れ、左の流出口73から流出する。
この際に、振分部材75が左に回転することによって、左の誘導片77が左に傾いて凸部7bの左側立ち上がり壁面に接触して回転が停止する。この状態では、振分片78が左側に傾くことになる。
この状態では、流入口71から流入する遊技球を右側に誘導する状態になる。この状態で遊技球が流入すると、左側に傾いた振分片78により右側の誘導片76上に遊技球が流動する。これにより誘導片76に遊技球の荷重が作用し、振分部材75を右側に回転させる。
【0054】
これにより右側の誘導片76上の遊技球は右側の誘導片76上を右に流れ、右の流出口72から流出する。
この際に、振分部材75が右に回転することによって、右の誘導片77が右に傾いて突出部7bに接触して回転が停止する。この状態では、振分片78が右側に傾くことになる。
また、振分部材75の振分片78の盤面後方側先端部には、振分部材75より後方(盤面裏側)に揺動自在に設けられ、振分部材75を軸支させる遊技盤取付けベース板に穿設した扇形状の開口α内を左右に揺動させるリンク機構からなる負荷付与部材7cが連結さされている。この負荷付与部材7cは、振分部材76の固定軸7aに対する回転に負荷を与えるもので、遊技中の振動等によりシーソー状の振分部材75が遊技球の通過に関係なく右または左に傾斜してしまうことを防止するもの(バランス調整機能を有するもの)である。なお、負荷は、例えば、摩擦力によって与えられ、上述のように遊技球の通過に基く荷重が左右の誘導片76,77に作用した場合にかかる力より弱いものになっており、遊技球が通過する際に発生する荷重による振分部材75の回転(左右傾斜の揺動)を阻害しないようになっている。
このような振分部材75により振分誘導装置7に流入口71から順次流入する遊技球は、交互に左右の球受け口72a,73aから流出口72,73に振分られる。これにより、流出口72,73を介して振分誘導装置7は、順次流入する遊技球を第1始動口5aと第2始動口5bとに交互に誘導する。第1始動口5aおよび第2始動口5bにおいては、遊技釘9の配置等によって、主に振分誘導装置7を介して遊技球が入賞するようになっているので、第1始動口5aと、第2始動口5bとに遊技球が交互に入賞する状態になる。なお、振分誘導装置7以外から第1始動口5aおよび第2始動口5bに遊技球が入賞すると交互の順番がずれることになる。
【0055】
上述のように、普図ゲームが当たりになった場合に、普通変動入賞装置5が開放し、普通変動入賞装置5(第2始動口5b)への遊技球の入賞率が高まり、特図ゲームの開始機会が増加するようになっている。なお、確変状態および時短状態では、頻繁に普通変動入賞装置5が開放する状態になる。この場合に、上述の第1始動口5aと、第2始動口5bとに交互に入賞する状態とはならず、主に第2始動口5bに遊技球が入賞する状態になる。したがって、第1始動口5aと、第2始動口5bとに交互に入賞する状態は、確変状態および時短状態を除く通常状態の場合である。
【0056】
また、遊技領域2の左側部には、複数の一般入賞口10,10が設けられている。また、一般入賞口10,10に対応して、一般入賞口10,10に入賞した遊技球を検知する一般入賞球検知センサ11がそれぞれ設けられている。
また、特別変動入賞装置6の下方の遊技領域2の最下端部には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域2の外部になる遊技盤1裏面に排出させるアウト口12が設けられている。また、遊技盤1の前面には、遊技球の流下方向を規制するとともに流下方向を転換する遊技釘9(一部だけ図示)や風車(図示略)等の流下規制転換部材が設けられている。
【0057】
また、遊技機の前面(本実施形態では、遊技盤前面の遊技領域を覆うガラス扉の下方に設けられる球受け皿の周辺部)には、図3に示すように、入力デバイス21が設けられている。入力デバイス21は、有蓋円筒状の押ボタンスイッチ21aと、円環状のジョグダイアル21bとを有する。押しボタンスイッチ21aは、ばね付勢された出没自在な円形の押下部材を備える部材で、その周囲に環状のジョグダイアル21bが360度回転自在に設けられている。また、押しボタンスイッチ21aの押下部は透光部を有する中空部材であり、その内部には、LEDが内蔵されており、押しボタンスイッチ21aを押すことによって、何らかの処理が実行可能な場合に点灯し、何の処理も行われない場合に消灯するようになっている。また、押しボタンスイッチ21aは、押すことによりオンになり、手を離すとばね付勢により元に戻るようになっている。ジョグダイヤルは、左右に360度回転可能、かつ回転量および回転方向を検出可能で、この検出に基いて可変表示装置におけるプレイ情報画面でのカーソル移動を行うためのものである。例えば、右に回すとカーソルが右に移動し、かつ、右移動できない場合にカーソルが下に移動するようになっている。また、ジョグダイアル21bを左に回すと、カーソルが左に移動し、左に移動できない場合にカーソルが上に移動するようになっている。
【0058】
また、可変表示装置3は、上述の変動表示ゲームを表示するとともに、所定時間以上第1始動口5aおよび第2始動口5bのいずれにも遊技球が入賞せず、変動表示ゲームが行われない状態が続くと、デモンストレーション表示が行われるようになっている。デモンストレーション表示は、例えば、パチンコ遊技機の特徴等を示すものとなっている。また、可変表示装置3において特図ゲームの実行待機の状態、またはデモンストレーション表示が行われている際に、押しボタンスイッチ21aのLEDが点灯し、押しボタンスイッチ21aを押すと、図4に示す、プレイ情報画面が表示されるようになっている。
【0059】
図4に示すように、プレイ情報画面では、遊技者が当該遊技機でプレイ(遊技)を開始する場合にプレイを開始することを示す情報を入力するためのプレイ開始ボタン表示部41と、遊技者が当該遊技機でのプレイを終了する場合にプレイを終了することを示す情報を入力するためのプレイ終了ボタン表示部42と、プレイ開始の際に遊技者の携帯端末としての携帯電話に通知された記号コード(遊技結果履歴の情報、積算ポイント情報、個人情報などが含まれている)を入力するための記号コード入力表示部43と、記号コード入力表示部43で、記号コードを構成する記号(文字)を入力するための記号一覧表示部44と、プレイ開始からプレイ終了までのプレイ期間に生成されるポイントの積算値を表示するポイント表示部45と、プレイ終了ボタン表示部42によりプレイ終了を示す情報が入力された場合に、前記ポイントの積算値を含むプレイ中の遊技データの履歴(プレイ期間中の変動表示ゲームの回数、プレイ期間中に変動表示ゲームが大当たりとなった回数等)および後述の会員サイトのURL(Uniform
Resource Locator)の情報を有する所定様式の二次元コードが表示される二次元コード表示部46とが表示されるようになっている。なお、各表示41〜45を切り替え表示可能な画面毎に表示するものとしてもよい。また、上述の表示に加えて、プレイ期間としての時間、プレイ期間中に実行された変動表示ゲームの数、前の大当たりからの変動表示ゲームの実行数、プレイ期間中の大当たりとなった回数等の遊技データを表示する表示画面を表示可能となっていてもよい。
なお、二次元コード(符号化映像など)は、例えば、一次元バーコードを縦に積み重ねて表示する「スタック式」、情報を黒白交互のマス目(セル)で縦横モザイク状に表示した「マトリックス式」などによって、たとえば、数字のみの情報なら最大7089文字、漢字・全角カナでも最大1817文字までコード化することができるものとなる。
【0060】
また、プレイ開始ボタン表示部41、プレイ終了ボタン表示部42、記号一覧表示部44の各文字は、カーソルで指定可能となっており、ジョグダイアル21bを回転することによって、カーソル位置を移動できるようになっている。なお、プレイ開始ボタン表示部41およびプレイ終了ボタン表示部42は、色の変化等で全体がカーソルで選択された状態となり、この状態で押しボタンスイッチ21aを押すことによって、プレイ開始またはプレイ終了を示す情報が入力可能となっている。記号一覧表示部44の各記号をカーソルで選択して押しボタンスイッチ21aを押すことにより、選択された記号を記号コード入力表示部43に表示可能となっている。また、記号一覧表示部44には、記号以外に図示しないが、記号コードを確定する確定ボタンと、文字を一文字ずつ後ろ側から消去するバックスペースボタンとが表示されるようになっている。
【0061】
次に、この例のパチンコ遊技機の制御系を図5に示されるブロック図を参照して説明する。パチンコ遊技機の制御系は、大きく分けて主制御部(主基板の制御装置としての主制御処理手段)15と、副制御部(サブ基板側の制御装置としての副制御処理手段)16と、これら主制御部15および副制御部16に電力を供給する電源供給装置82とから構成されている。主制御部15には、例えば、遊技機用のワンチップマイコン等で構成される主制御装置14が備えられ、主制御装置14には、プログラムを実行するCPU14a、プログラムやプログラムで使用するデータを記憶したROM14bや、プログラムに基づいて発生したデータやROM14bから読み出した各種データ等を記憶するRAM14cや周波数発生回路部14d等が備えられている。
【0062】
主制御装置14(CPU14a)には、パチンコ遊技機に設けられた各種センサからの信号が入力可能になっており、前述の第1および第2始動入賞球検知センサ53a,53b、大入賞球検知センサ63、通過球検知センサ81、一般入賞球検知センサ11が接続されるとともに、遊技球の入賞に対応して賞球を払出す遊技球払出装置17から払い出された賞球を検知する遊技球払出検知センサ18、パチンコ遊技機におけるエラーを検知するエラー検知センサ19等が接続されている。
【0063】
また、主制御装置14は、パチンコ遊技機の各種装置を動作させるため各種信号を出力するようになっている。例えば、主制御装置14には、遊技店において設置された各遊技機のデータを集計管理するための集中管理装置20が主制御装置14からデータを入力可能に接続されている。また、主制御装置14には、サブ制御装置(副制御手段)としての払出制御装置22、図柄制御装置23、ランプ制御装置24、音声制御装置25が接続され、これらサブ制御装置に対してコマンド(制御指令)を出力可能とされている。
【0064】
なお、ここで、払出制御装置22は実質的に賞球を払出すためのパチンコ遊技機における遊技の主要な制御を行うことから主制御部15に含まれるものとし、遊技の演出に係わる図柄制御装置23、ランプ制御装置24、音声制御装置25は副制御部16に含まれるものになっている。
【0065】
また、主制御装置14には、第1および第2特図表示器4a,4bが接続され、主制御装置14が始動入賞に基く抽選結果に応じるように第1および第2特図表示器4a,4bにおける特図の変動表示および変動停止表示の表示制御を行う。
また、当該特図ゲームの実行中に次の特図ゲームの当たりおよびはずれを決定するための乱数の情報を所得した際の保留記憶管理、特図ゲームの実行処理に基く記憶消去処理を行う乱数記憶制御手段として機能する。
また、主制御装置14は、当該特図ゲームの実行中に次の特図ゲームの当たりおよびはずれを決定するための乱数の情報を取得した際に、次の特図ゲームにかかる保留待ち状態に関する情報として先読みコマンドを生成して副制御装置16に送信する制御を行う。この先読みコマンドには、保留待ち状態に関する情報、大当たりか否かの情報、変動パターンの情報(変動表示時間、リーチの有無)などが含まれる。副制御部16は、先読みコマンドに基いて保留数のマーク個数表示31a、31bの表示処理や事前予告演出の表示処理を行う。
なお、特図4a、4bの表示制御の表示時間および停止表示結果は、可変表示装置3における特図ゲームの表示時間および停止表示結果と同期リンクするようにしている。
また、主制御装置14には、上述の普通変動入賞装置5の可動片51,51を駆動する普通変動ソレノイド55が駆動制御可能とされているとともに、特別変動入賞装置6の可動扉62を駆動する特別変動ソレノイド64が駆動制御可能とされている。
【0066】
また、払出制御装置22には、払出制御装置22により制御されて賞球および貸球を払出す遊技球払出装置17が接続されるとともに、プリペードカード(記録媒体)26のデータを読み込で遊技球の貸出制御を行うためのCRユニット27が球貸信号制御装置28を介して接続されている。払出制御装置22は、主制御装置14からのコマンドに基づいて賞球を払出すとともに、CRユニット27から球貸信号制御装置28を介して入力される球貸信号に基づいて貸球を払出す制御を行う。
【0067】
また、主制御部15には、主制御装置14と直接接続されていないが、遊技球を遊技領域2に発射する打球発射装置(図示略)の発射駆動装置29を制御する発射制御装置29aが設けられ、発射制御装置29aには、遊技球の発射を操作するための回転式操作ハンドル29b、発射停止釦29c、タッチセンサ29dが接続されている。
【0068】
主制御部15の主制御装置14は、パチンコ遊技機における遊技の進行を制御するもので、第1および第2始動入賞球検知センサ53a,53b、大入賞球検知センサ63、一般入賞球検知センサ11から遊技球の検知信号が入力された場合、すなわち、各入賞口に遊技球が入賞した場合に、払出制御装置22にコマンドを出力して、賞球として遊技球の排出を行わせる。
【0069】
また、主制御装置14は、通過球検知センサ81から遊技球の検知信号が入力した場合に、上述の普図保留数を加算する処理を行うとともに、普図ゲームの当たり外れを決定する抽選処理で用いられる各種乱数を取得し、普図保留数が上限未満の場合に乱数を記憶する。また、所定の開始条件として、前の普図ゲームのはずれでの終了もしくは当たり後の普通変動入賞装置5の開閉動作の終了で普図ゲームを開始するとともに普図保留数を1減算する。この際に乱数による抽選処理によって、普図ゲームの当たり外れを決定し、普図ゲームの表示や結果の報知や演出のために図柄制御装置23やランプ制御装置24や音声制御装置25にコマンドを出力する。
【0070】
また、主制御装置14は、第1および第2始動入賞球検知センサ53a,53bからの始動入賞信号の入力と特図ゲームの開始に基づいて、上述の特図保留数の処理を行うとともに、特図ゲームの大当たり外れを決定する抽選処理で用いられる抽選決定情報としての各種乱数(当たり判定乱数、図柄乱数、演出乱数)を取得し、特図保留数が上限未満の場合に当該乱数をRAM14c(乱数記憶手段の一部)に記憶する。なお、前記抽選処理によって、当たり判定乱数に基づいて第1および第2特図ゲームの大当たりおよびはずれを決定し、第1および第2特図表示器4a,4bを制御して第1および第2特図ゲームを表示するとともに、可変表示装置3における装飾図柄の変動表示ゲームの表示や結果の報知や演出のために図柄制御装置23やランプ制御装置24や音声制御装置25等にコマンドを出力する。
【0071】
なお、第1および第2特図ゲーム(変動表示ゲーム)の開始条件(乱数判定条件)は、前の第1特図ゲームまたは第2特図ゲームがはずれで終了した際と、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが大当たりになったことにより、特別変動入賞装置6を開放する大当たり状態になった場合に、この大当り状態が終了した際に、第1特図保留数(第2特図保留数)が1以上になっているか、第1始動入賞信号または第2始動入賞信号が入力した場合である。また、第1特図ゲームと第2特図ゲームとの両方が開始可能な場合には、上述の乱数を取得した時期が早い方の特図ゲームが開始される。すなわち、第1始動口5aと第2始動口5bとへの入賞順にしたがって順次第1特図ゲームと第2特図ゲームとが行われる。したがって、上述のように交互に第1始動口5aと第2始動口5bとに遊技球が入賞した場合には、第1特図ゲームと第2特図ゲームとが交互に行われる。また、開始条件の成立(乱数判定条件の成立)に伴って、特図ゲームの開始時に、この特図ゲームに対応する乱数の大当たりおよびはずれ等の判定を行う。
【0072】
また、主制御装置14は、普図ゲームが当たりになった場合には、普通変動入賞装置5の可動片51,51を駆動する普通変動ソレノイド55を制御して普通変動入賞装置5を閉状態から開状態とする制御を行う。また、主制御装置14は、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが各大当たりになった場合には、特別変動入賞装置6の可動扉62の特別変動ソレノイド64を制御して所定の条件に基づいて特別変動入賞装置6を閉状態から開状態に変動させて上述の大当たり状態を発生させる制御を行う。
【0073】
また、当たり抽選手段としての主制御装置14は、前述の始動入賞信号に基づいて第1特図ゲームおよび第2特図ゲームが大当たりになるかはずれになるかを決める抽選処理を行う。また、主制御装置14は、大当たりとはずれとのいずれかを示す第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを順次表示する際に、確変大当たり等の発生に基づいて前記抽選処理により第1特図ゲームおよび第2特図ゲームが大当たりになる確率を低確率状態より高い高確率状態とし、通常大当たり等の発生に基づいて前記抽選処理により第1特図ゲームおよび第2特図ゲームが大当たりになる確率を高確率状態より低い低確率状態とする制御を行う。また、主制御装置14は、所定の大当たりの発生に基づいて、通常状態より普通変動入賞装置の単位時間当たりの開放時間(開放回数)が多くなる時短状態(電チユーサポート状態)とする制御を行う。なお、確変状態(高確率支援状態)では、基本的に高確率状態になるとともに電チユーサポート状態になり、時短状態(支援状態)では、電チユーサポート状態になる。
【0074】
また、副制御部16の変動表示ゲーム表示制御手段としての図柄制御装置23は、可変表示装置3と、普図表示装置(LED表示装置)8とを制御するものであり、可変表示装置3がビデオディスプレイプロセッサを介して接続されている。上述の主制御装置14により決定された各大当たりおよびはずれと、変動パターンとしての変動表示時間等に基づいて、報知演出制御手段としての図柄制御装置23により装飾図柄の変動表示ゲームの可変表示装置3における表示が制御される。また、図柄制御装置23は、主制御装置14において、算出される特図保留数に基づいて、可変表示装置3の特図保留数表示領域31における特図保留数のマークの表示を制御する。
また、主制御装置14にて行われる乱数の当否抽選に基いて生成される遊技制御コマンドの送信を取得した副制御部16は、特図ゲームの変動演出表示を可変表示装置3にて行わせ、これに付随して予告演出表示や事前予告演出表示の制御を行う予告演出決定手段として機能する。
また、後述のポイントの情報を含む遊技データのプレイ情報と、Webサイト96のURLの情報とがデータとして登録された二次元コードの表示を制御する。
また、図柄制御装置23は、パチンコ遊技機の遊技盤1を支持する前面枠を覆うガラス扉、またはそのガラス扉の下方に設けられる球受け皿ユニット部等に設けられた上述の入力デバイス21を遊技者等が操作した場合に、入力デバイス21からの外部入力信号が入力するようになっている。
【0075】
副制御部16のランプ制御装置24は、遊技盤1の盤面に設けられた盤面関係の電飾(LED等の光源)24aと、パチンコ遊技機の遊技盤1を支持する前面枠に設けられ、遊技盤1の前面を覆うガラス枠等の枠扉関係の電飾(LED等の光源)24bとが接続され、LEDやランプ等による演出を制御する。また、ランプ制御装置24には、普図保留数表示ランプ8cが接続されている。
【0076】
音声制御装置25には、サウンドプロセッサ、アンプ、スピーカ等からなる音声発生装置25aが接続されており、音声制御装置25は、演出用の効果音、音声、音楽等の出力を制御する。
【0077】
この実施の形態において、乱数生成手段としての主制御装置14は、所定範囲内の数値からなる乱数(擬似乱数)を生成する。例えば、0から所定数まで高速にカウントアップし、所定数に達したら再び0とする処理を行い、この数値を擬似乱数とする。なお、乱数の生成に際して、周期性のある擬似乱数の周期性を乱すような処理を加えてもよい。また、主制御装置14とは、別に乱数生成手段を設けてもよい。
【0078】
乱数取得手段としての主制御装置14が第1および第2始動入賞球検知センサ53a,53bからの始動入賞信号の入力時に生成された乱数を取得する。なお、始動入賞信号が入力した際に、上述の対応する特図保留数(記憶された3つ一組の乱数の組数)が上限未満の場合に乱数を取得するが、対応する特図保留数が上限の場合には、乱数を取得しない。
【0079】
また、乱数記憶手段としての主制御装置14は、上述のように取得した乱数をRAM14cに記憶し、この乱数に対応する変動表示ゲームの開始条件が成立し、記憶された乱数による抽選処理が行われた場合に乱数消去条件が成立したものとして乱数を消去し、この際に特図保留数が一つ減算される。なお、上述のように第1特図ゲームおよび第2特図ゲームが両方とも行われておらず、かつ第1特図保留数および第2特図保留数が両方とも0で、乱数を取得して直ぐにそれに対応する第1特図ゲームもしくは第2特図ゲームが開始される場合には、保留数は0となる。
【0080】
当たり抽選手段としての主制御装置14は、特図ゲーム開始の際に、上述のように取得された3つずつの乱数(当たり判定乱数、図柄乱数、演出乱数)を用いて第1および第2特図ゲームを表示するための抽選処理を行う。抽選処理においては、当たり判定乱数と、設定されている当たり判定テーブル(低確率判定テーブルおよび高確率判定テーブル)に登録された当たり判定値とを比較する。主制御装置14のROM14bは、テーブル記憶手段として当たり判定テーブルが記憶されている。
【0081】
当たり判定値は、当たり判定乱数になる所定範囲の数値のうちから予め決められた数値であり、大当たり確率は、(当たり判定値の数)/(当たり判定乱数になる所定範囲の数値の数)になる。また、当たり判定値には、当たり確率が低確率になる通常時の低確率判定テーブルに登録された当たり判定値と、確変大当たり後の高確率時の高確率判定テーブルに登録された当たり判定値とがあり、例えば、通常時(低確率時)の当たり判定値の数に対して、高確率時の当たり判定値の数が約10倍とされる。これにより、低確率時に対して高確率時の大当たり確率が約10倍とされる。
【0082】
取得された当たり乱数の数値と、当たり判定値とが一致した場合に、大当たりになり、一致しない場合にはずれになる。
また、低確率判定テーブルを用いるか、高確率判定テーブルを用いるかは、上述のように制御される確率状態が高確率状態か低確率状態かにより、確率変動制御手段としての主制御装置14で決定される。
なお、この実施形態において、低確率判定テーブルにおける当たり判定値と同じ当たり判定値が高確率判定テーブルの当たり判定値として含まれており、低確率判定テーブルの当たり判定値との比較で大当たりになる当たり判定乱数は、高確率判定テーブルの当たり判定値との比較でも大当たりになる。
【0083】
図柄乱数は、第1および第2特図表示器4a,4bに表示される特図の種類を決定するものであるが、特図ゲームがはずれの場合には、たとえば一種類の特図になり、大当たりの場合には、各大当たりの種類毎、例えば、通常大当たり、確変大当たりでそれぞれ複数種類の特図が設定されており、図柄乱数と関連付けられた特図が選択される。
したがって、大当たりの場合に図柄乱数によって、通常大当たりなのか確変大当たりなのかが決定される。
【0084】
また、演出乱数は、特図ゲームの表示時間を含む変動パターンを決定するものであり、はずれの場合にリーチになるか否か、また、リーチの場合に表示時間が短いノーマルリーチか、表示時間の長いスーパーリーチやプレミアムリーチになるかを決定するものである。大当たりの場合は、リーチ確定であり、ノーマルリーチかスーパーリーチかなどのリーチの演出の種類を決定するものになる。なお、変動パターン選択手段としての主制御装置14は、変動パターンの選択に際して、はずれや大当りの種類毎に設定された抽選確率と複数の変動パターンの組み合わせからなる変動パターンのデータテーブルに従って抽選を行い、変動パターンを選択する。
【0085】
なお、リーチとは、変動表示ゲームにおいて、一部の停止表示される装飾図柄が確定し、一部が未だ変動表示されている段階で、大当たりの可能性が残っている状態であり、同時に表示される装飾図柄が3つの場合に、2つの装飾図柄が停止表示され、未だ1つの装飾図柄が変動表示されている段階で、大当たりの可能性がある状態である。すなわち、リーチは、変動表示ゲームが停止表示されて大当たりまたははずれが報知される直前まで、はずれが確定せずに大当たりの可能性が残っている状態である。
【0086】
上述の3つの乱数により、特図ゲームの表示が決定されて特図ゲームの結果に基づいてはずれおよび大当たりの第1および第2特図ゲームが行われる。また、主制御装置14からこれらの抽選決定情報に基づく情報(変動パターンを含む)が、図柄制御装置23に送られ、可変表示装置3における装飾図柄の変動表示ゲームの表示制御が行われる。
【0087】
すなわち、主制御装置14は、第1特図ゲームもしくは第2特図ゲームを開始する際に、上述の抽選結果に基づいて、図柄制御装置23に、大当たりおよびはずれのいずれかを示すデータと、変動パターンのデータと、大当りの場合の大当りの種類データとを送信するとともに、変動表示ゲームの開始コマンドを送信するようになっている。
また、主制御装置14は、図柄制御装置23が可変表示装置3で第1特図保留数および第2特図保留数を表示するために、上述のように乱数を取得した場合に、乱数を取得したことを示すコマンドを出力するようになっている。なお、この際には、第1始動入賞球検知センサ53aからの始動入賞信号に基く乱数の取得か、第2始動入賞球検知センサ53bからの始動入賞信号に基く乱数の取得かを区別してコマンドが出力される。
【0088】
また、この実施形態では、主制御装置14に第1始動口5aに遊技球が入賞して第1始動入賞球検知センサ53aから第1始動入賞信号が入力された場合と、主制御装置14に第2始動口5bに遊技球が入賞して第2始動入賞球検知センサ53bから第2始動入賞信号が入力された場合に、副制御部16で第1特図ゲームまたは第2特図ゲームの大当たりおよびはずれを予告するための事前予告演出を行うために、事前判定手段として上述の抽選処理が行われる前(変動表示ゲームの開始条件が成立する前)の乱数を用いて事前判定処理を行う。
【0089】
事前判定処理においても、抽選処理と同様に当たり判定用乱数により大当たりかはずれかが判定され、大当たりの場合に、図柄乱数により確変大当たりか通常大当たりかが判定され、演出乱数で、当たり時のノーマルリーチか、スーパーリーチ(プレミアムリーチ)か等のいずれのリーチの種類かの判定を行い、はずれ時にリーチか否かと、リーチの場合にいずれのリーチの種類かの判定が行われる。
この判定結果としての当たりおよいはずれ、当たりの種類、変動パターン(リーチの場合のリーチの種類)が先読みコマンドとして、主制御装置(主制御処理手段)14から図柄制御装置(副制御処理手段)23に送信される。
【0090】
図柄制御装置23では、上述の各コマンドに基いて変動表示ゲームを表示するとともに、乱数の取得を示すコマンドに基いて第1特図保留数(31a)および第2特図保留数(31b)の表示を行う。この際には、上述の主制御装置14の場合と同様に第1特図保留数(31a)および第2特図保留数(31b)を算出する。
【0091】
また、図柄制御装置23は、後述のようにプレイ開始ボタンが操作された場合に、上述のプレイ開始の操作がなされてからの遊技の履歴となる遊技データを記憶するようになっている。すなわち、上述の変動表示ゲームの開始コマンドの入力毎に変動表示ゲームの実行回数を積算して記憶する。また、大当たりであった場合に、大当たりの種類と、各大当たり毎の発生回数を記憶する。なお、発生したリーチの種類を記憶したり、変動表示ゲームの実行回数を例えば通常時と確変時とに分けて記憶してもよい。また、大当たりの種類とともに、大当たりの際の特図を記憶するものとしてもよい。
また、図柄制御装置23(副制御装置16)は、ポイントを生成する処理を行う。ポイントの生成処理は、上述の記号コードの入力を含むプレイ開始の操作がなされるとポイント積算の初期状態(積算ポイント分のかさ上げ状態)となり、その後の特図ゲーム等に基いてポイントの積算が開始される。
【0092】
また、図柄制御装置23では、変動パターンに基く変動表示ゲームの演出表示に加えて予告演出表示を行うようになっている。予告演出表示は、例えば、変動表示ゲーム開始時から当否結果の報知をする特図変動停止表示までの所定タイミング等に当該変動表示ゲームが大当たりとなる可能性を示唆する割り込み的な演出表示である。
また、予告演出表示には、複数の種類がある。例えば、変動表示ゲーム表示中の画面に所定のキャラクタが登場するものや、変動表示ゲーム表示中の画面に背景に特定の画像が表示されるものなどがある。また、各種類の予告演出表示には、それぞれ大当たりとなる信頼度が異なる演出パターンが複数種類ある。本実施形態の予告演出表示は、基本的に二段階に種類が設定されている。すなわち、ここでは、まず、予告表示演出として、キャラクタ(可変表示装置3の画面上で変動させる図柄(特図)とは別に動作させるものの画像)が登場する種類と、背景画像(可変表示装置3の画面上で変動させる図柄(特図)の背景のステージ画像)が変わる種類とがあり、かつ。キャラクタが登場する種類では、登場するキャラクタの種類、服装、動作等が異なる種類(演出パターン)があり、背景画像が変わる種類では、表示される背景画像の異なる種類(演出パターン)がある。
なお、特図とは、複数の図柄を変動させた後に停止させる図柄の組み合わせに応じて、当否結果や大当たりとなる場合の大当たりの種類を報知するものである。
【0093】
予告演出表示の演出パターンの種類の大当たりとなる信頼度は、例えば、変動表示ゲームがはずれとなる場合の出現率が高く、大当たりとなる場合の出現率が低ければ、低いものとなる。逆に、大当たりの信頼度は、変動表示ゲームがはずれとなる場合の出現率が低く、大当たりとなる場合の出現率が高ければ、高いものとなる。但し、信頼度は、はずれの場合と大当たりの場合との出現率の相対的な関係で決まるものであり、例えば、大当たりにおける出現率が低くても、はずれの場合の出現率が0のならば、信頼度は最も高いものとなる。
【0094】
予告演出表示に際しては、図柄制御装置に各種類の予告演出表示の各演出パターンの種類に対応して、予告演出表示用の表示データが記憶されている。
また、図柄制御装置では、各種類の予告演出表示毎に各演出パターンの予告演出表示を表示するか否かを抽選により決定するようになっている。なお、一つの種類の予告演出表示においては、一回の変動表示ゲーム中に複数種類の演出パターンが表示されないものとする。すなわち、信頼度の高い演出パターンと信頼度の低い演出パターンが同時に表示されないものとする。
【0095】
例えば、演出パターンとして、キャラクタが登場する場合に、演出パターンとして、青い服を着たキャラクタが画面を通過してしまう第1の演出パターンと、青い服のキャラクタが画面を通過せずに、画面に所定時間留まる第2の演出パターンと、青い服のキャラクタが画面を通過せずに、画面に所定時間留まるとともに踊りを踊る第3の演出パターンと、虹色の服のキャラクタが画面を通過せずに、画面に所定時間留まるとともに踊りを踊る第4の演出パターンと、色の異なる服の多数のキャラクタが画面を通過せずに、画面に所定時間留まるとともに踊りを踊る第5の演出パターンとがあるものとする。この場合にこれら演出パターンのうちの一つが抽選で選択されて表示される(いずれも表示されない場合もある)。
【0096】
この場合に、各演出パターンの種類毎に抽選確率を設定するためのデータテーブルがあるとともに、データテーブルが変動表示ゲームが当たりとなる場合と、はずれとなる場合の2種類となっている。
なお、はずれの場合の変動パターンと、当たりの場合の変動パターン毎にデータテーブルを持っているものとしてもよい。
ここで具体的なデータテーブルの構成は、例えば、抽選に際し、例えば、0〜255までの数値の範囲から選択される数値としての乱数を取得する。それに対してしてデータテーブルでは、上述の第1から第5の演出パターンに、キャラクタが登場しない第0のパターンを加えた6種類の演出パターンにそれぞれ数値が割り当てられている。
【0097】
はずれの場合のデータテーブルにおいては、第0の演出パターンに0〜99の数値が割り当てられ、第1の演出パターンに100〜199までの数値が割り当てられ、第2の演出パターンに200〜239までの数値が割り当てられ、第3の演出パターンに240〜253までの数値が割り当てられ、第4の演出パターンに254および255が割り当てられている。第5の演出パターンは、はずれのデータテーブルには、割り当てられていない。
【0098】
したがって、第5の演出パターンは大当たりの場合にだけ出現するので信頼度が100%の演出パターンとなり、出現すれば大当たり確定となる。
大当たりの場合のデータテーブルにおいては、第0の演出パターンに0〜4の数値が割り当てられ、第1の演出パターンに5〜9までの数値が割り当てられ、第2の演出パターンに10〜99までの数値が割り当てられ、第3の演出パターンに100〜199までの数値が割り当てられ、第4の演出パターンに200から253が割り当てられ、第5の演出パターンに254および255が割り当てられている。
【0099】
抽選の際に取得した乱数が0〜255のいずれかとなるので、取得した乱数と一致する数値に対応づけられた予告演出表示の演出パターンが抽選で選択されることになる。
また、各予告演出表示の演出パターンの抽選確率は、分母が乱数が取る数値範囲に含まれる数値の数(例えば、256)で、分子が各演出パターンに割り付けられた数値の数となる。したがって、第5の演出パターンは、はずれの場合の抽選確率(出現確率)が0で、当たりの場合の抽選確率が2/255となる。第5の演出パターンは大当たりの場合にだけ出現するので信頼度が100%の演出パターンとなり、出現すれば大当たり確定となる。
また、第5の演出パターンとなる予告演出表示の出現率は極めて低く、稀にしか出現しないものとなる。
【0100】
この実施形態では、上述のパターンテーブルに加えて、後述のようにプレイ期間中に生成せれて積算されるポイントの値が所定数以上の場合に用いられるデータテーブルが設定されている。このデータテーブルは、例えば、大当たりとなるデータテーブルであって、第0の演出パターンに0〜4の数値が割り当てられ、第1の演出パターンに5〜9までの数値が割り当てられ、第2の演出パターンに10〜29までの数値が割り当てられ、第3の演出パターンに39〜59までの数値が割り当てられ、第4の演出パターンに6089が割り当てられ、第5の演出パターンに90〜255が割り当てられている。
このデータテーブルによれば、大当たりの場合に第5の演出パターンが高い確率で出現することになる。
【0101】
なお、プレイ期間中にポイントを積算した値が所定数以上の場合に用いられるデータテーブルにおける第5の演出パターンに割り当てられる上述の数値は、一例であり、例えば、第5の演出パターンに0〜255までの数値の全てを割り当て、大当たりの場合に必ず第5の演出パターンが出現するものとしてもよい。
【0102】
また、はずれの場合にも、プレイ期間中にポイントを積算した値が所定数以上で、かつ、第1特図保留数と第2特図保留数との和が所定数以上の場合に用いられるデータテーブルを設けてもよい。この場合に、はずれであっても第5の演出パターンが高い出現率で出現するものとしてもよい。
【0103】
なお、予告演出表示として、例えば、リーチ(スーパーリーチ)になることを予告する予告演出表示を行ってもよい。
この場合にデータテーブルとして、はずれのデータテーブルを、リーチとなる場合のデータテーブルと、リーチとならない場合のデータテーブルの二つとし、はずれリーチとなる場合のデータテーブルで設定されている数値が多く、はずれリーチとならない場合のデータテーブルで設定されている数値が少ない予告演出表示のはずれリーチ演出パターンを設け、リーチ変動となる前にこのはずれリーチ演出パターンの出現のリーチ発生を予告する演出パターンとなる。
なお、はずれリーチ演出パターンの複数種類の中において、大当たりリーチとなる場合のデータテーブルで設定されている予告演出表示の大当たりリーチ演出パターンと共通の演出パターンを設けることで、共通の演出パータンの出現率の設定に基づいてリーチ発生時の大当たり信頼度調整が行われる。
なお、はずれのデータテーブルを、リーチとならないものと、ノーマルリーチとなるものと、スーパーリーチとなるものと、プレミアムリーチとなるものなどに、さらに分けるものとしてもよい。また、大当たりとなる場合のデータテーブルも、大当たりの種類に対応して確変大当たりとなる場合のデータテーブルと、通常大当たりとなる場合のデータテーブルに分けることにより、出現した場合に大当たりではなく、確変大当たりとなる場合に多く発生する予告演出表示を設けることで、大当たりとなった場合に何れの種類の大当たり状態が得られるのかの可能性が高い予告演出表示を行うことができる。
【0104】
また、図柄制御装置23では、予告演出表示に加えて事前予告演出表示が行われるようになっている。予告演出表示は、変動表示ゲーム中に当該変動表示ゲームが当たりとなる可能性を示唆するものであったが、事前予告演出表示は当該変動表示ゲーム中に次回以降の保留変動表示ゲームが当たりとなる可能性を示唆するものとなる。すなわち、事前予告演出表示は、特図保留数が例えば1以上で、特図変動が開始される前の変動表示ゲーム(当否判定の保留待ち)の大当たりおよびはずれを決めるための乱数の情報が記憶されている場合に、この乱数の情報に基いて保留待ち状態となっている変動表示ゲームが大当たりなるか、リーチ(スーパーリーチ)になるかを前段の変動表示ゲームで示唆するものである。
なお、特図変動が開始される前の保留待ち状態となっている変動表示ゲームの当否、大当たりの種類、変動パターン(リーチの種類)は、上述の主制御装置から始動入賞検知を契機に図柄制御装置23へ出力される先読みコマンドに基いて決められる。
【0105】
この事前予告演出表示には、当該変動表示ゲームより後に実行される状態の保留変動表示ゲームの先駆け予告演出パターン(当該変動表示ゲームにて行う先出し表示)として、上述の可変表示装置3の特図保留数表示領域31に特図保留数を示すマーク表示の態様変化を利用する「保留球事前予告」と、当該変動表示ゲームの実行中に割り込み的なキャラ表示、または違和感を有する色彩変化表示などを行う「ゲーム中事前予告」とがある。
【0106】
保留球事前予告においては、特図保留数表示領域31のマーク個数表示31a、31bに表示されるマークが通常時に表示される通常マーク(例えば、青色、または円形)から、事前予告用の予告マーク(例えば、赤色、または星形)に変更して表示される。この予告マークには、複数種類あり、種類によって信頼度が異なるものとなっている。予告マークを表示するか否か、およびどの種類の予告マークを表示するか否かは、先読みコマンドに含まれる情報内容、または特図保留個数ななどの所定条件に基づいて決定される。この決定は、予告演出表示の場合と同様に各予告マークの種類毎に数値が設定された上述のデータテーブルを用いた抽選方式となるようにしてもよい。抽選用(予告マークの選定用)の乱数と一致する数値が設定された予告マークが表示される。
なお、事前予告演出を行わせるための所定条件とは、特図保留数における特定個数(例えば、保留上限)、先読みコマンドの情報内容におけるリーチ演出、擬似変動連続演出などの特定の図柄変動パターン(変動演出表示)情報、大当たり情報、当たり確率変動当たり(確変当たり)情報、時間短縮化変動当たり(時短当たり)情報、小当り(最大ラウンド数より少ないラウンド数で出球の少ない当たり)情報などの特定情報、遊技領域に設けられる演出用可動役物の作動情報、当たり確率変動当たりにも関わらずその旨を報知しない潜伏当たり情報、所定抽選に基づく当選、またはこれらの組み合わせなどからなる。
【0107】
データテーブルには、例えば、リーチとならないはずれの場合のデータテーブル、はずれでノーマルリーチとなるデータテーブル、はずれでスーパーリーチとなる場合のデータテーブル、通常大当たりとなる場合のデータテーブル、確変大当たりとなる場合のデータテーブルがある。各データテーブルで各予告マークに対応する数値の数を変更することで、予告の信頼度が決定される。上述のようにはずれの場合のデータテーブルで対応する数値の数が少なく、大当たりの場合のデータテーブルで対応する数値の数が多い予告マークは信頼度が高いものとなる。
【0108】
データテーブルは、上述の先読みコマンドで示される大当たりか否の情報と、大当たりの種類の情報(確変か否か)と、変動パターンの情報(非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチ)とに基いて選択される。また、データテーブルには、予告マークを表示しない場合に対しても数値が設定されており、抽選で、予告マークの表示なし(通常マークの表示のままとする)も選択される。
【0109】
はずれの場合でも、スーパーリーチとなる場合のデータテーブルで対応する数値の数が多く、スーパーリーチとならないデータテーブルで対応する数値の数が少ない予告マークは、スーパーリーチとなる信頼度が高くスーパーリーチを予告する予告マークとなる。
ここでは、先読みコマンドを活用する条件が満たされ(例えば、特図保留数が一定値以上、または、先読みコマンドの情報の中にリーチを行う演出情報が含まれている、等)、いずれかの予告マークが抽選で選択された場合に、事前予告演出表示を表示する抽選に当選したことになり、いずれの予告マークも抽選で選択されなかった場合に、事前予告演出表示に当選しなかったことになる。
【0110】
なお、予告マークの表示は、通常マークの表示制御と同様であり、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームのいずれか一方に対応することになり、一方の特図ゲームが開始されて一方の特図保留数(予告マーク)が1つずつ減少する毎に移動するようになっている。例えば、一方の特図保留数の表示においては、左詰めで予告マークの移動消去が表示され、一方の特図保留数が増加する際には、現在表示されている通常マークの右側に新たに予告マークの追加が表示される。
なお、当該変動表示ゲームの実行途中の所定タイミングで通常マークから予告マークに変更するようにしてもよい。
【0111】
また、予告マークには、上述のデータテーブルでの数値の設定により、主にノーマルリーチとなることを予告するものと、主にスーパーリーチになることを予告するものと、大当たりとなることを予告するものと、確変大当たりを予告するものとが設定されている。
例えば、確変大当たりを予告する予告マークは、通常大当たりのデータテーブルにおいては対応して設定されている数値の数が極めて低いか0で、確変大当たりのデータテーブルにおいては、通常大当たりのデータテーブルで設定された数値の数より多い数の数値が設定されている。これにより確変大当たりを予告する予告マークは、通常大当たりより確変大当たりとなる場合の方が出現率が高くなり、出現した場合に確変大当たりとなる可能性が高い。
【0112】
ゲーム中事前予告は、当該変動表示ゲームより後に実行される待ち状態の保留変動表示ゲームの先駆け予告演出パターン(事前予告演出表示)となるが基本的に上述の予告演出表示と同様に行われる。複数種類の事前予告演出表示に、それぞれ大当たりまたはスーパーリーチとなる信頼度の異なる複数の事前予告演出パターンが設定され、上述の予告演出表示の場合と同様にデータテーブルに基いて事前予告表示を行わない場合と、信頼度の高い事前予告演出パターンの演出を行う場合と、信頼度の低い事前予告演出パターンを行う場合等が先読みコマンドに含まれる情報内容、または特図保留個数などに基づいて決定される。この決定は、抽選方式により決定を行うようにしてもよい。
なお、事前予告演出表示と、予告演出表示とで表示される画像を同じものであるが、動作態様または色彩態様を異なるようにしたものとしてもよい。
【0113】
また、本実施形態のゲーム予告演出表示では、複数の変動表示ゲームに跨って関連性を持たせる連続予告として行われ、例えば、両方の特図保留数の和が2以上の場合に、全ての保留に対応する変動表示ゲームで事前予告演出表示が行われる。これにより、事前予告演出表示が複数回の連続する変動表示ゲームで行われることになり、この遊技機では、最大8回の変動表示ゲームに渡って連続して事前予告演出を連続予告として行うことが可能となる。
【0114】
また、図柄制御装置23は、ポイントを生成する処理を行う。ポイントの生成処理は、上述のプレイ開始の操作がなされるとポイント積算の初期化状態(積算履歴ポイント分のかさ上げ状態)となり、その後の特図ゲーム等に基づいてポイントの積算が開始される。本実施形態のポイントの生成は、主制御装置14から上述の乱数の取得を示すコマンドが入力した際に行われる。
この際に、保留数が0で、かつ、第1特図ゲームも第2特図ゲームも行われていない状態、すなわち、乱数の情報が取得されてもそれに基いて直ぐに特図ゲームが開始されて保留数が再び0となってしまう場合と、乱数の情報が取得された際に第1特図ゲームまたは第2特図ゲームの何れかが行われており乱数を取得することによって保留数が1以上となる場合とで生成されるポイント付与率に差を付ける(付与するポイントの高低の優遇を行う)ようにしてもよい。
【0115】
なお、後者の場合には、乱数を取得した際の保留数が0の場合も保留数が1以上の場合も含まれる。この場合に保留数が0であっても、特図ゲームが実行されていることから乱数の取得により保留数が1以上となる。
また、この場合の特図ゲームの実行期間には、当たりの特図ゲームが行われて、特別変動入賞装置6が開閉動作する大当たり状態中も含まれる。
また、特別変動入賞装置6が開閉動作する大当たり状態中は、その大当たり状態が終了するまで特図ゲームは待機状態となる。この待機状態は、特図ゲームの実行期間に含まれる。
【0116】
この例においては、前者の場合よりも後者の場合の方がポイントが優遇されるようになっている。すなわち、乱数を取得した際に、第1特図保留数および第2特図保留数の少なくとも一方が1以上となっているか1以上となる場合の方が、乱数を取得しても第1特図保留数および第2特図保留数が0となってしまう場合よりも生成されるポイント付与率を多くするようになっている。例えば、乱数を取得した際に第1特図保留数および第2特図保留数の少なくとも一方が1以上となる場合に生成されるポイントを5とし、乱数を取得しても特図ゲームが直ぐに開始されて第1特図保留数および第2特図保留数が0となってしまう場合に生成されるポイントを1としてもよい。
【0117】
なお、単純に乱数を取得した際の第1特図保留数と第2特図保留数とを見て、両方の特図保留数とも0の場合と、少なくとも一方の特図保留数が1以上の場合とで、生成するポイントに差を付けるものしてもよい。この場合も乱数を取得した際の両方の特図保留数が0の場合よりも少なくとも一方の特図保留数が1以上の場合にポイント付与率を多くする。
【0118】
また、上述のいずれの場合にしろ乱数を取得した際の特図保留数の数が多いほど生成されるポイント付与率を多くするものとしてもよい。例えば、第1特図保留数と第2特図保留数の和が0の場合に、生成されるポイントを所定数(例えば1)とし、それ以後乱数を取得した場合の第1特図保留数および第2特図保留数の和が1増える毎に、生成されるポイントを所定数(例えば5)ずつ増加させるものとしてもよい。この場合に、第1特図保留数および第2特図保留数の一方が上限で、他方が上限(例えば4)より一つ少ない場合に乱数を取得すると最も生成されるポイントが多くなる。なお、特図保留数が両方とも上限の場合には、乱数が取得されないのでポイントは生成されない。
また、特図保留数が上限(第1特図保留数=4時、第2特図保留数=4個)となることを条件に価値の高いポイント生成(特定フラグ生成)を行って、遊技者に特典付与(プレミアム画像の獲得権利など)とさせるようにしてもよい。
【0119】
また、乱数の取得を示すコマンドが生起され上述のようにポイントが生成される際に、先読みコマンドも入力し、上述のように事前予告演出が行われるか否かが決定されるが、事前予告演出が行われることが決定された場合に、事前予告演出を行わない場合よりも、生成するポイント付与率を多くするようになっている。すなわち、ポイントを生成する際に事前予告演出表示が行われるか否かに基いて、生成されるポイントにさらにポイントを加算した状態となるように生成する。
【0120】
なお、ポイントの加算は、乱数の情報の取得時に事前予告演出表示が行われることが決定された際にだけ行うものとしてもよいが、事前予行演出表示が行われている間、新たに次の乱数が取得されるたびに生成されるポイントにポイントを付与、またはポイント付与率を多くするものとしてもよい。たとえば、保留球事前予告として予告マークが表示されている間に、新たに次の乱数を取得した際には全て事前予告演出表示が行われていることに基いてポイントを付与、またはポイント付与率を多くするものとしてもよい。同様にゲーム中事前予告として、事前予告演出表示が行われる当該変動表示ゲームが表示されている間に、新たに次の乱数を取得した際には、全て事前予告演出表示が行われていることに基いてポイントを付与、またはポイント付与率を多くするものとしてもよい。
【0121】
また、事前予告演出として、例えば、上述の保留球事前予告を行う場合に、特図保留数表示領域31における予告マークの表示位置、または通常マークから表示変更される位置(特図保留数、またはマーク個数表示31a、31bの左右領域の違い)によって、上述のように加算されるポイント付与率を異なるものとするようにしてもよい。例えば、予告マークの表示位置が第1特図保留数の表示または第2特図保留数の表示において、右側に表示される(例えば、特図保留数が上限になった場合)ほど、加算されるポイント付与率を多くしてもよい。
また、左から2番目(所定番目)より右側に予告マークが表示される場合の方が、それより左側に予告マークが表示される場合よりポイント付与率を多くしてもよい。
また、左から所定番目に予告マークが表示された場合に、それ以外の位置に予告マークが表示された場合よりも加算されるポイント付与率を多くしてもよい。なお、上述のように予告マークが移動することにより左から所定番目に予告マークが表示される状態となった場合に、乱数の情報を取得した際に加算されるポイントを多くしてもよい。
また、上述のように通常マークが移動することにより左から所定番目に予告マークに表示変化される状態となった場合に、ポイント付与率を多くしてもよい。なお、ゲーム中事前予告においても、同様にポイント付与率を多くしてもよい。
【0122】
また、事前予告演出が行われる(予告マーク、またはゲーム中事前予告が表示される)場合に、そのときの特図保留数によって生成するポイントを異なるものとしてもよい。すなわち、事前予告演出が行われることにより加算されるポイント付与率を、例えば、特図保留数が多いほど多くしてもよい。
なお、上述の事前予告演出が行われるタイミングは、新たに次の乱数の情報を取得して事前予告表示が行われるとの条件が満たされた際の特図保留数の数によって決定されるので、基本的には特図保留数によって、加算されるポイント付与率を変更していることになる。すなわち、特図保留数として所得された乱数の情報の数が積算して更新記憶されている状態、すなわち、乱数の情報の数の積算更新記憶状態によって、加算されるポイント付与率を異なるものとしている。
【0123】
また、保留球事前予告における予告マークには、上述のように複数の種類の予告マークがあり、かつ、主にノーマルリーチを予告するものや、スーパーリーチを予告するものや、大当たりを予告するものや、確変大当たりを予告するものがある。上述のように予告マークが何を主に予告してるかで、加算するポイントを異なるものとしてもよい。
【0124】
実際には、表示されている予告マークの種類によって、事前予告表示が行われるとの条件が満たされてポイントを生成する際に加算されるポイント付与率を異なるものとする。例えば、ノーマルリーチを予告する種類の予告マークが表示されている場合よりも、確変大当たりを予告する種類の予告マークが表示されている場合に加算されるポイント付与率を多くしてもよい。
【0125】
同様に、ゲーム中事前予告においても、事前予告演出表示の種類や、演出パターンが主に予告する対象によって上述のように加算するポイント付与率を異なるものとしてもよい。すなわち、事前予告演出表示の種類や、各種類の演出パターンによって加算するポイント付与率を異なるものとしてもよい。
例えば、主にノーマルリーチを事前予告する種類の事前予告演出表示の演出パターンよりも、確変大当たりを事前予告する終類の事前小谷演出表示の演出パターンが表示される場合に加算されるポイント付与率を多くしてもよい。
また、信頼度の低い演出パターンよりも、信頼度の高い演出パターンが表示される場合に加算されるポイント付与率を多くしてもよい。
【0126】
また、前回に大当たり状態となってからの変動表示ゲームの実行回数を算出するものとし、大当たり状態後の変動表示ゲームの実行回数が例えば500や1000等の所定回数以上となった場合に、事前予告表示が行われることで加算されるポイントを、大当たり状態後の変動表示ゲームの実行回数が上述の場合より少ない場合に比較して、ポイント付与率を多くしてもよい。すなわち、次の大当たり状態がなかなか発生しないときに事前予告表示が行われるとの条件が満たされた場合に、加算されるポイントを多くしてもよい。
【0127】
また、発生した大当たりの種類により大当たり状態後の現状の遊技状態が確変状態、時短状態、通常状態等のいずれの遊技状態かを判定し、予め定められた遊技状態中において事前予告演出が行われるとの条件が満たされた場合に、加算されるポイント付与率を多くしてもよい。例えば、通常状態で生成されるポイントを確変状態や時短状態で加算されるポイントより所定数多くするものとしたり、所定倍にしたりしてポイント付与率を多くしてもよい。
【0128】
なお、通常状態では、普通変動入賞装置5が開放される機会が少なく、かつ、開放時間が短いため、上述の振分誘導装置7により、第1始動口5aと第2始動口5bとに交互に遊技球が入賞する可能性が高く、第1特図保留数と、第2特図保留数とが交互に加算される可能性が高くなっている。電チューサポート状態である確変状態や時短状態では、普通変動入賞装置5が頻繁に開放するとともに、開放時間が長くなることから、第2始動口5bへの遊技球の単位時間当たりの入賞数が第1始動口5aへの遊技球の単位時間当たりの入賞数よりかなり多くなり、第1特図保留数と、第2特図保留数とが交互に加算される状態とはならない。しかし、特図ゲームの変動表示時間が通常遊技時と比較して確変状態などでは短い変動表示時間となるので、特図保留数が上限となり難くなっている。
また、通常遊技状態において、一方の始動口に連続して遊技球が入賞した場合は、一方の特図ゲームの変動表示時間を短くして、直ぐに他方の特図ゲームの変動開始となるように特図変動効率を向上させるようにしても良い。
また、プレイ開始ボタンが操作されていない状態で遊技を行った場合において、ポイント表示部45に表示しないポイント生成処理を行い、当該遊技中にて積算したポイント総数に応じた演出変更(データテーブル変更)を行ってよい。
【0129】
以上のように図柄制御装置23で生成されたポイントは、生成されるたびに積算されて記憶される。このポイントの積算値が、例えば、ポイント表示部45に表示される。なお、ポイントの表示は、プレイ開始の操作が行われてプレイ終了の操作が行われるまでのプレイ期間中に生成されたポイントが積算されて表示されることになる。
なお、金色ポイント、銀色ポイント、銅色ポイントというようにポイント価値に差別化を設けて、ポイント付与状態に応じて獲得可能となるようにしても良い。当然、価値の高いポイントを多く集めることができた場合には、遊技者に優越感を与える利益を与えるようにすることが好適である。
【0130】
このパチンコ遊技機においては、図6に示すように、会員用Webサイト96(Webサーバ93、Aplサーバ94、データベース95)と、パチンコ遊技機91とが携帯端末としての携帯電話92を介して連携して一つの遊技システムとして、前記ポイントを含む遊技データを取り扱うようになっている。
【0131】
パチンコ遊技機91では、特図ゲームの実行待機の状態、またはデモンストレーション中の可変表示装置3のプレイ情報画面の表示と入力デバイス21とにより、記号コードの入力に基いて遊技履歴情報(積算履歴ポイントを含む)、および所定の個人情報を遊技機に対して登録した後において、上述のプレイ開始の情報入力からプレイ終了の情報入力までのあいだのプレイ期間中に、前記図柄制御装置23により上述のように変動表示ゲームの実行回数や大当たり状態の発生回数などの遊技データが収集されて記憶される。また、図柄制御装置23では、乱数の所得毎にポイントが生成されるとともに生成されたポイントが積算される。また、パチンコ遊技機91では、プレイ終了の情報が入力されると、これらポイントの情報含む遊技データの情報と、Webサイト96のURLの情報とがデータとして登録された二元コードが生成され、これが携帯電話92で読み取り可能に可変表示装置3の上述の二次元コード表示部46に表示可能となっている。
なお、プレイ終了の情報の入力に基いて、積算されたポイントの情報を含む遊技データの情報は初期化(クリア)される。
また、プレイ開始からプレイ終了までに積算されたポイントを二次元コードに表示化する際において、事前に記号コードの入力に基いて初期値ポイントがかさ上げされていた場合に、そのかさ上げしたポイントを減算する処理を行うようにしてもよい。
【0132】
この二次元コード表示部46に表示された二次元コードを携帯電話92のカメラで撮影して読み取ることにより、上述のポイントを含む遊技データと、WebサイトのURLとの情報が読み取られることになる。このURLに基いてWebサイトにアクセスすることが可能となる。
【0133】
会員用のWebサイト96にアクセスした際に会員登録が行われていない場合には、携帯電話の電場番号や電子メールアドレスなどの情報により会員登録を行うように促される。なお、Webサイト96は、Webサイト96をインターネット上に公開するためのWebサーバ93と、Webサイト93上でプログラム(アプリケーション)を実行させるAplサーバ94と、アプリケーションの実行により得られるデータを記憶して管理するデータベース95とを備えている。
【0134】
上述の各サーバにより実現されるWebサイト96では、Webサイト96にアクセスした各携帯電話から出力されるユニークな情報(IPアドレス、マックアドレス、電子メールアドレス、電話番号等)により会員を特定し、各会員毎に関連づけて可変表示装置3にて表示された二次元コードに含まれたるポイント含む遊技データをデータベースに記憶する。この際に既にポイントの情報や遊技データの情報が記憶されている場合には、データの解析処理として、既にあるポイント等のデータに今回入力されたポイント等のデータを加算する処理を行う。例えば、遊技データにおいては、既に登録されている変動表示ゲームの実行回数や大当たりの種類毎の大当たり回数やリーチの種類毎の発生回数等に、今回プレイ期間中に行われた変動表示ゲームの実行回数や、大当たりの種類毎の大当たりの回数や、リーチの種類毎の発生回数等を加算する処理を行う。
【0135】
また、これらのデータから例えば大当たりとなるまでの平均の変動表示ゲームの実行回数を算出したり、各大当たりの種類毎の発生確率を算出したり、リーチの種類毎の発生確率を算出するなどの解析処理を行う。
なお、これらの遊技データおよび解析処理後のデータは、Webサイト96の会員専用ページにアクセスすることによって閲覧可能となっている。
【0136】
また、上述のようにプレイ期間中に得られたポイントを加算した場合に、加算されるポイントに対応してデータダウンロード用ポイント(ダウンロードポイント)を生成するものとしてもよい。この場合に加算されるポイントに対してダウンロードポイントを同じとしてもよいし、例えば、ポイント10に対してダウンロードポイント1を付与するように値を変換するものとしてもよい。
【0137】
Webサイト96上には、ポイントに対する特典として、例えば、携帯電話92の待ち受け画面の画像データや、着信音や音楽の音データがダウンロード可能とされているが、この際にダウンロードポイントを必要とし、各画像データや音データに設定されたダウンロードポイントと交換で、画像データや音データがダウンロード可能とされている。したがって、画像データや音データを携帯電話92にダウンロードするとダウンロードポイントが減算されて減少される。本実施形態では、積算されたポイント総数(純粋な積算履歴ポイント)は減少せず、加算されるだけの状態となる。なお、新たにダウンロードポイントを得るためには、再び、遊技機で遊技を行うことにより生成されたポイントをWebサイト上で加算させる必要がある。
【0138】
また、上述の二元コードに登録されるデータとして、プレイ期間中に発生した保留球事前予告の予告マークの数を含むものとしてもよい。
画像データおよび音データのダウンロードを行う際に、上述の二次元コードに登録された予告マークの数によって、画像データだけがダウンロードできる場合と、音データだけがダウンロードできる場合とに分けるものとしてもよい。例えば、二次元バーコードに登録された予告マーク数が10以上の場合にデータのダウンロードが可能となるとともに、予告マーク数が10〜19、30〜39、50〜59…の場合に画像データをダウンロード可能とし、予告マーク数が20〜29、40〜49、60〜69…の場合に画像データをダウンロード可能としてもよい。
【0139】
また、予告マーク数が奇数の場合に画像データがダウンロード可能で、予告マーク数が偶数の場合に音データがダウンロード可能となるものとしてもよい。この場合に、遊技者が音データをダウンロードしたいのにもかかわらず、予告マーク数が画像データだけがダウンロードできる予告マーク数の場合に、遊技者が再びパチンコ遊技機で遊技をして、音データがダウンロードできる予告マーク数として、音データをダウンロードする可能性があり、遊技者にこの実施形態のパチンコ遊技機での遊技を促すことができる。
【0140】
次に、前回までの分と、今回の分とを含むトータルのポイントの積算値に対応して、記号コードを生成する処理を行う。記号コードは、例えば、複数の記号(文字や数字を含める)からなるコードである。実際には、例えば、6個等の所定数の記号を並べたものが記号コードとなり、記号の順列からなっている。
【0141】
この記号コードは、例えば、ポイントの値毎に対応づけられたもので、ポイントの値に対して記号コードを変換可能となっている。すなわち、記号コードの順列毎に対応するポイントが設定されおり、ポイントから記号コードに変換可能となっている。なお、変換方法は限定されるものではないが、例えば、1000ポイント毎に記号コードが設定されていてもよく、1〜1000までが記号コード「aaa123」に変換され、1001〜2000までが記号コード「ababsd」に変換されるものとしてもよい。すなわち、ポイントの範囲毎に各記号コードが関連付けられたデータテーブルを用いて、ポイントを記号に変換するものとしてもよい。
【0142】
また、ポイントのみを記号コードに変換するのではなく、変動表示ゲームの実行回数や大当たり回数等に基いてポイントを増やす処理、または遊技打込レベル(例えば、初級〜中級〜上級)の設定を行い、増やされたポイント、または遊技打込レベルの情報を含めるようにして記号コードに変換するものとしてもよい。例えば、変動表示ゲームの実行回数が1万回を越えた場合は、ポイントを倍にするというような解析処理を行った後に記号コードに変換してもよい。
生成された記号コードは、例えば、Webサイトの各会員専用の会員ページで公開されるものとしてもよいし、電子メールで会員の携帯電話92に通知するものとしてもよい。
【0143】
パチンコ遊技機には、上述の入力デバイス21により記号コードが入力可能になっており、プレイ開始情報を入力する際に記号コードを入力することによって、記号コードを入力していない場合には見ることができなかった演出表示が見られるようになる。例えば、リーチ演出の変動パターンとして、記号コードが未入力の場合に出現する変動パターンに加えて、記号コードが未入力の場合の所定の変動パターンに対応して同じ変動時間の変動パターンを各記号コードに関連付けて記憶しておき、記号コードが入力されると対応する変動パターンが選択可能になる。例えば、記号コードが入力されない場合のプレミアムリーチの変動パターンに対して、同じ変動時間で異なるプレミアムリーチの変動パターンのデータが記号コード毎に設定され、記号コードが入力されると、記号コードを未入力の場合の所定のプレミアムリーチの変動パターンに代えて、記号コードに対応する変動パターンが選択される。
これにより、記号コードが未入力の場合と、各記号コードが入力された場合とのそれぞれの場合において、プレミアムリーチのキャラクタが異なったり、キャラクタの動作が異なったりする。また、入力される記号コードが異なることにより、プレミアムリーチのキャラクタが異なったり、キャラクタの動作が異なったりすることになる。
【0144】
この実施形態のパチンコ遊技機における遊技方法および遊技にかかわるパチンコ遊技機の制御の処理について説明する。
図7は、プレイ期間中にポイントを生成して積算(加算)するとともに遊技データを収集して記憶し、プレイ終了時にこれらポイントおよび遊技データを含む二次元コードを出力するパチンコ遊技機の図柄制御装置23におけるポイント処理を示すものである。
【0145】
パチンコ遊技機においては、まず、遊技者がパチンコ遊技機の席についた場合に、パチンコ遊技機では従来と同様に変動表示ゲームが行われていないことから、特図ゲームの実行待機の状態、またはデモンストレーション表示が行われている。
このデモンストレーション表示においては、例えば、このパチンコ遊技機の会員用Webサイトに携帯電話からアクセスして会員登録を行うように促す表示が行われる。
【0146】
また、入力デバイス21の押しボタンスイッチ21aを押して、記号コードの入力およびプレイ開始の情報を入力するように促す表示が行われる。
この状況で、図柄制御装置23では、可変表示装置3に特図ゲームの実行待機の状態、またはデモンストレーション表示を行っているか否かを判定する(ステップS1)。なお、この処理は、リアルタイム処理において、例えば、メイン処理が実行される度に行われる処理であり、常時、特図ゲームの実行待機の状態、またはデモンストレーション表示が行われているか否かを監視する処理になる。特図ゲームの実行待機の状態、またはデモンストレーション表示が行われていない場合には、処理を終了する。
【0147】
次に、特図ゲームの実行待機の状態、またはデモンストレーション表示が行われている場合には、入力デバイス21の押しボタン21aが押されたか否かを判定し、押しボタン21aが押されるまで処理を待機する状態になる(ステップS2)。なお、ここでは、実際には押しボタン21aが押されると、図4に示すようなプレイ情報画面が表示され、プレイ開始表示部41にジョグダイアル21bでカーソルを合わせ、押しボタンスイッチ21aを押すことによって、記号コードの入力が可能になり記号コードの情報、およびプレイ開始情報が図柄制御装置23に入力される。
【0148】
また、記号コードの入力に基いて上述のように変動表示ゲームの演出表示において、当該記号コードが入力されていない場合には、出現しない、もしくは出現率の低いリーチ演出等が出現可能になる。
【0149】
なお、押しボタンスイッチ21aを押しても、記号コードの情報、およびプレイ開始情報の入力がない場合には、所定時間後に、再び、特図ゲームの実行待機の状態、またはデモンストレーション画面に戻り、押しボタンスイッチ21aが押されるのを待機する状態になる。
なお、押しボタンスイッチ21aが押されることなく、遊技者による遊技球の発射が行われ、変動表示ゲームが開始されると、デモンストレーション画面の表示が終了し、この処理は終了する。
【0150】
記号コードの情報、およびプレイ開始情報が入力された場合には、プレイ期間中になり、遊技者により遊技球が発射され、第1始動口5aおよび第2始動口5bへの遊技球の入賞により、乱数の情報が取得され、乱数の情報が取得されたことが、主制御装置14から図柄制御装置23にコマンドとして通知された際に、ポイントを生成する処理を行う。ポイントの生成においては、上述のように乱数を取得した際に事前予告表示が行われているか否かや、予告マークの種類や、演出パターンの種類によって、生成されるポイントに加算されるポイント付与率が決定される。
また、生成したポイントは、図柄制御装置23のRAM等のメモリに順次積算されて記憶される。
【0151】
変動表示ゲームの開始や、大当たりや大当たりの種類を示す主制御装置14からコマンドに基づいて、遊技データとして、変動表示ゲームの実行回数、大当たりの種類毎の大当たりの発生回数等が記憶される(ステップS3)。
また、特図ゲームの実行待機の状態、またはデモンストレーション中の状態では、プレイ終了表示部41にジョグダイアル21bでカーソルを合わせ、押しボタンスイッチ21aを押すことによって、プレイ終了情報が図柄制御装置23に入力されるか否かを待機する状態になっている(ステップS4)。
【0152】
なお、プレイ終了表示部41を含むプレイ情報画面は、上述のように特図ゲームの実行待機の状態、またはデモンストレーション中に押しボタンスイッチ21aを押すことによって表示される。
プレイ終了情報が入力された場合には、ポイントの生成や、遊技データの収集記憶処理が終了し、ポイントの値、遊技データとしての変動表示ゲームの実行回数、大当たり種類毎の大当たり発生回数、期間中の予告マークの表示数等のデータが所定の順番で並べられ、これらデータが、周知の二次元コード変換方法により二次元コードに変換されて二次元コードが生成され、この二次元コードが遊技を終了した状態のパチンコ遊技機の可変表示装置3の二次元コード表示部46に表示される(ステップS5)。
【0153】
この表示された二次元コードを携帯電話92に読み取り、この二次元コードに含まれるURLにしたがって、会員用のWebサイト96にアクセスして、上述のように二次元コードに登録されたポイントおよび遊技データを、携帯電話92を特定可能なユニークな上述の情報に対応して、データベース95に登録することができるとともに遊技データ履歴やポイント履歴やそれらの解析データを閲覧することが可能になる。
【0154】
次に上述のポイント処理におけるポイント生成処理を説明する。なお、ここでは、ポイントの生成だけではなく、ポイントに対応する特典処理として出現率の極めて低い予告演出表示の出現率を高めて、ポイントに対する特典として稀にしか見られない予告演出表示が見られる可能性を高める処理とが含まれる。
【0155】
ポイント生成処理では、まず、始動入賞があったか否かが判定される。なお、図柄制御装置23においては、主制御装置14から始動口5a、5bへの始動入賞に対応して乱数を取得したことを示すコマンドが入力された際に、始動入賞信号ありと判定される(ステップS11)。
【0156】
ここでは、始動入賞があるまで待機するとともに始動入賞を監視する状態になっており、始動入賞があった場合に次の処理に進む。
始動入賞に基いて乱数が取得されたので、第1始動入賞球検知センサ53aからの始動入賞信号の入力か、第2始動入賞球検知センサ53bからの始動入賞信号の入力かに対応して、第1特図保留数または第2特図保留数を上述のように1増加して更新記憶する(ステップS12)。
【0157】
次に第1特図保留数および第2特図保留数の和がいくつになっているかを判定する(ステップS13)。なお、現状で変動表示ゲームが行われていない変動表示ゲームの待機状態で、上述のように取得された乱数に対応する変動表示ゲームが直ぐに開始される状態では、第1特図保留数および第2特図保留数の和を0とする。
【0158】
次に、現状のゲーム状態を、例えば、主制御装置14からのコマンドや、前回の大当たり状態の種類等から判定する。すなわち、通常状態か、確変状態か、時短状態かを判定する(ステップS14)。
上述の第1特図保留数および第2特図保留数の和の値と、現状の遊技状態とから、上述のように生成するポイントを決定する(ステップS15)。ここでは、第1特図保留数と第2特図保留数の和が大きいほどポイントを高くし、かつ、確変状態や時短状態より通常状態の方が、ポイントが高くなるようにする。なお、遊技状態によりポイントを変更する処理は、事前予告処理が行われることによりポイントが加算される際に、加算されるポイントに対して行ってもよい。
【0159】
次に、現在保留されている乱数の情報に、上述のように事前予告を行うことが決定されて事前予告演出表示が行われているか否かを判定する(ステップS16)。
事前予告演出表示が行われている場合には、上述のように生成されたポイントに事前予告演出表示が行われていることに基いて設定されたポイントを加算する(ステップS17)。
【0160】
次に、前回の大当たり後に行われた変動表示ゲームの回数が所定数として501回以上となっているか否かを判定し(ステップS18)、生成されたポイントに大当たりが長い間発生しないことに基いて設定されたポイントを加算する(ステップS19)。なお、この処理を、事前予告演出表示が行われている場合にだけ行い、事前予告演出表示が行われていることにより加算されるポイントを増加する処理としてもよい。
【0161】
次に、生成されたポイントを積算して、プレイ開始からのプレイ期間中に積算されたポイントの値(記号コードの入力によって積算履歴ポイント情報が登録されていた場合は、その積算ポイント値を含む総計値)が所定数以上か否かを判定する(ステップS20)。
積算されたポイントの値が所定数以上の場合に、上述のように出現率の極めて低い(出現率が例えば所定出現率以下の)予告演出表示としてのプレミア画像(出現率が低いことにより稀にしか見られない画像)を含む予告演出表示(プレミアム予告演出表示)の抽選用のデータテーブルを、上述のように変更することによって、プレミアム予告演出表示の出現率を高くする(ステップS21)。
【0162】
変動表示ゲーム開始時に、変更されたデータテーブルを用いてプレミアム予告演出表示の抽選を行う。この際には高い確率でプレミアム予告演出表示が抽選で選択され表示される(ステップS22)。
これにより、積算されたポイントの値が所定数以上になっている際には、上述の変更後のデータテーブルで抽選が行われるので、条件が成立した際の変動表示ゲームで、プレミアム予告演出表示が抽選で選択されなくても、その後の変動表示ゲームでプレミアム予告演出表示が行われる可能性は高くなり、遊技を続行していれば、遊技者がプレミアム予告演出表示を見られる可能性が高いものになる。
【0163】
以上のようなこの実施形態のパチンコ遊技機においては、電チューサポートが行われていない通常状態において、振分誘導装置7により、第1始動口5aと、第2始動口5bとに交互に遊技球が入賞する可能性が高い。また、第1特図ゲームと第2特図ゲームは、これら第1および第2始動口5a、5bへの遊技球の入賞順に開始される。
以上の状態では、一つの始動口に対して保留数の上限を従来のたとえば4から倍の8とした場合に近い遊技が可能になる。
【0164】
上述のように、乱数の取得、すなわち、変動表示ゲームの開始の契機を得らた際に、パチンコ遊技機で遊技者に対してポイントを生成して付与できる構成とするとともに、ポイントに応じて遊技者に特典を付与できる構成とした場合に、乱数を取得した際に、事前予告演出が行われていることにより加算されるポイント(または生成されるポイント)を高くすることによって、遊技者が特図保留数を貯め続けようとする意識の向上化が図れ、遊技球の発射を停止するのを抑制できる。
【0165】
すなわち、ポイントを多くするためには、事前予告演出表示が行われる必要がある。ここで、事前予告演出表示を行わせるためには、特図保留数が1以上となる必要があるとともに、事前予告演出表示が行われる回数を増やすためには、できるだけ特図保留数を多くする必要がある。したがって、多くのポイントを得たい遊技者は、特図保留数が上限となるまでは、遊技球を発射するように促されることになる。
【0166】
なお、本発明を振分誘導装置7を備えないパチンコ遊技機に適用してもよい。この場合に、始動口が1つで、行われる特図ゲームが一つであってもよい。また、生成されたポイントを二元コード等により外部に出力せず、パチンコ遊技機の遊技中にポイントが使用されて上述のようなプレミアム予告演出表示等が見られるものであってもよい。
また、上記の実施形態では、始動入賞毎にポイントを生成して積算して更新記憶させていたが、事前予告演出表示を行うための所定条件を満たすことを最低条件にしてポイントが生成されるようにしてもよい。
【0167】
上記実施形態の変動表示ゲームでは、始動口への遊技球検知(始動入賞)を契機とする抽選に基いて、有利な当たり遊技状態(アタッカ(6)を開閉させるラウンド遊技)の移行か否かの演出に関する複数の特図による変動表示の実行及びその特図変動後の特図停止表示の組合わせ態様による抽選結果報知を行う特図ゲームに関する例示をした。
しかし、本発明においては、始動口への遊技球検知時(スルーチャッカ(8a)の通過)を契機とする抽選に基いて、遊技盤(遊技領域)に設けた可動役物(電動チューリップ(5))を遊技球の入賞に有利な状態(可動片の開閉)にする移行か否かの演出に関する普図による変動表示の実行、およびその普図変動後の普図停止表示の態様による抽選結果報知を行う普図ゲームに関してであっても適用可能である。
【0168】
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、この実施の形態による本発明の開示の一部をなす論述および図面により本発明は限定されることはない。すなわち、この実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例および運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
【符号の説明】
【0169】
1 遊技盤
2 遊技領域
3 可変表示装置(表示手段、二元コード表示手段)
5a 第1始動口(始動口)
5b 第2始動口(始動口)
14 主制御装置(主制御処理手段、乱数記憶制御手段、先読みコマンド送信手段)
21 入力デバイス(入力手段)
23 図柄制御装置(副制御処理手段、予告演出決定手段、ポイント生成記憶手段、演出表示決定手段)
92 携帯電話
93 Webサーバ(所定サーバ)
図1
図2
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図6
図7
図8