特許第5688082号(P5688082)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5688082注ぎ出し可能な食品の包装機用折り曲げユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5688082
(24)【登録日】2015年1月30日
(45)【発行日】2015年3月25日
(54)【発明の名称】注ぎ出し可能な食品の包装機用折り曲げユニット
(51)【国際特許分類】
   B65B 61/24 20060101AFI20150305BHJP
【FI】
   B65B61/24
【請求項の数】8
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2012-524232(P2012-524232)
(86)(22)【出願日】2010年8月11日
(65)【公表番号】特表2013-501684(P2013-501684A)
(43)【公表日】2013年1月17日
(86)【国際出願番号】EP2010061712
(87)【国際公開番号】WO2011018484
(87)【国際公開日】20110217
【審査請求日】2013年8月12日
(31)【優先権主張番号】09167649.4
(32)【優先日】2009年8月11日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】591007424
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールデイングス エ フイナンス ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100066692
【弁理士】
【氏名又は名称】浅村 皓
(74)【代理人】
【識別番号】100072040
【弁理士】
【氏名又は名称】浅村 肇
(74)【代理人】
【識別番号】100072822
【弁理士】
【氏名又は名称】森 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100123180
【弁理士】
【氏名又は名称】白江 克則
(72)【発明者】
【氏名】サンティ、フランコ
【審査官】 戸田 耕太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特表2008−540280(JP,A)
【文献】 特開平11−188805(JP,A)
【文献】 特開昭56−048901(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 61/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シールされたパック(3)によって、注ぎ出し可能な食品のパッケージ(2)を製造するための折り曲げユニット(1)であり、前記シールされたパック(3)の各々は、第一の長手軸線(A)を有し且つ該第一の長手軸線(A)の方向に突出している少なくとも1つの折り曲げられるべき第一の端部タブ(14)を備えており、前記第一の端部タブ(14)は、前記第一の軸線(A)を横断する方向(F)に沿って、中央領域(17)と、該中央領域(17)の両側に配置された一対の側方領域(18)とを備えており、
該折り曲げユニット(1)は、
−複数個の前記パック(3)を対応する前記第一の端部のタブ(14)に対応する端部から供給され且つ該パック(3)を整形経路(B)に沿って給送する可動の搬送部材(20)と、
−前記整形経路(B)に沿って前記パック(3)の各々と相互作用して前記第一の端部タブ(14)を前記対応するパック(3)上へと折り曲げる折り曲げ装置(24)と、を備えており、
前記折り曲げ装置(24)は、前記搬送部材(20)によって支持されている複数のプレート(42)を備え、また各々の第一の面(43)を備えており、
前記第一の面(43)の各々は、使用時に、対応するパック(3)の折り曲げられるべき前記第一の端部タブ(14)の少なくとも前記中央領域(17)と協働し且つ該第一の面が協働する対応する前記パック(3)に関して対応する第一の位置と対応する第二の位置との間を動いて、前記第一の端部タブ(14)の少なくとも前記中央領域(17)を前記パック(3)上へと折り曲げることができるようになされており、
前記折り曲げ装置(24)が前記搬送部材(20)によって支持されている複数のカム(80)を備えており、該複数のカム(80)の各々は、使用時に、前記対応するプレート(42)と協働して、前記対応する第一の面(43)を対応する前記第一の位置と前記第二の位置との間で移動させる、ことを特徴とする折り曲げユニット。
【請求項2】
前記搬送部材(20)が、相互に関節連結されている複数の連続したリンク(35)を備えており、前記対応する第一の面(43)は、前記連続したリンク(35)のうちの第一のリンクに対して回転可能であり且つ前記第一のリンク(35)のすぐ隣下流側に連続している前記リンク(35)のうちの第二のリンクに固定されているカム(80)に対応しており、前記第二のリンク(35)は、前記経路(B)に沿った前記パック(3)の進行方向に従って進行するようになされている、ことを特徴とする請求項1に記載の折り曲げユニット。
【請求項3】
各カム(80)が、互いに傾斜せしめられており且つ使用時に前記対応する第一の面(43)と協働する第二及び第三の面(81,82)を備えている、ことを特徴とする請求項2に記載の折り曲げユニット。
【請求項4】
前記搬送部材(20)がチェーンコンベア(20)である、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の折り曲げユニット。
【請求項5】
更に別の折り曲げ装置(23)を備えており、該更に別の折り曲げ装置(23)は、使用時に、前記整形経路(B)に沿って各パック(3)の第二の端部タブ(13)と周期的に相互作用し、前記第二の端部タブ(13)は前記第一の端部タブ(14)に対向している、ことを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の折り曲げユニット。
【請求項6】
−前記搬送部材(20)の両側部に配置されており且つ前記搬送部材(20)に対して固定されている第二の軸線(E)に沿って回転可能である一対のホイール(100)と、
−前記更に別の折り曲げ部材(23)に向かって収束しており且つ前記搬送部材(20)に対して固定されており且つ前記搬送部材(20)の両側部に配置されている一対のレール(101)と、を備えており、
前記ホイール(100)と前記レール(101)とは、各々の通路(108)を規定しており、使用時に、各パック(3)の前記第一の端部タブ(14)の前記側方領域(18)が該各々の通路(108)を周期的に横切るようになされており、
前記ホイール(100)は、各パック(3)の主要部分(7)と前記第一の端部タブ(14)との間に挟まれている各々のフラップ(16)と周期的に協働するようになされており、前記レール(101)は、前記第一の端部タブ(14)の前記側方領域(18)と周期的に協働して、前記第一の端部タブ(14)の前記側方領域(18)を前記対応する主要部分(7)に向かって折り曲げるようになされている、ことを特徴とする請求項5に記載の折り曲げユニット。
【請求項7】
前記レール(101)が各々の前記ホイール(100)に対向して該ホイール(100)と共に各々の前記通路(108)を規定している第一の部分(102)と、該第一の部分(102)の下流に配置されていて前記パック(3)の前記経路(B)に沿った前記進行方向に従って進行する第二の部分(103)とを備えており、
該第二の部分(103)は、使用時に、各パック(3)の前記側方領域(18)と周期的に協働して前記パック(3)上への前記第一の端部タブ(14)の折り曲げを完了するようになされている、ことを特徴とする請求項6に記載の折り曲げユニット。
【請求項8】
前記経路(B)が湾曲した供給部分(B)であって、第一のプレート(42)の各々が、該湾曲した供給部分(B)に沿って前記対応するカム(80)と協働し且つ該対応するカム(80)に対して移動する前記湾曲した供給部分(B)と、該供給部分(B)の下流に配置されており且つ前記経路(B)に沿った前記パック(3)の進行方向に従って続いている主要な真直ぐな部分(B)とを備えており、
前記ホイール(100)と前記レール(101)の少なくとも前記第一の部分(102)とが、前記主要部分(B)に隣接している前記供給部分(B)の端部に配置されている、ことを特徴とする請求項7に記載の折り曲げユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッケージ材からなるチューブによって注ぎ出し可能な食品の密封パッケージを連続的に製造する包装機用の折り曲げユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
公知の通り、フルーツジュース、殺菌又はUHT(超高温処理された)ミルク、ワイン、トマトソースのような多くの食品は、殺菌されたパッケージ材によって作られたパッケージとして販売される。
【0003】
このタイプのパッケージの典型的な例は、Tetra Brik Aseptic(テトラ・ブリック・アセプティック;登録商標)として知られている液体又は注ぎ出し可能な食品用の平行六面体形状のパッケージであり、これは、積層ストリップ状パッケージ材を折り曲げ且つシールすることによって作られる。
【0004】
該パッケージ材は、剛性及び強度のためのベース層であって繊維材料例えば紙又は鉱物充填ポリプロピレン材料からなる層を含むことができるベース層と、熱シールプラスチック材例えばポリエチレンフィルムからなり且つ前記ベース層の両面を覆っている多数の層とを備えている。
【0005】
UHTミルクのような長期保存製品用の滅菌パッケージの場合には、パッケージ材はまた、ガス−及び光−バリア材料例えばアルミニウム箔又はエチルビニルアルコール(EVOH)からなる層を備えており、該層は、熱シールプラスチック材料からなる層上に重ねられ、次いで、最終的に食品と接触するパッケージの内面を形成している熱シールプラスチック材料からなる別の層によって覆われる。
【0006】
公知の通り、この種のパッケージは、全自動包装機上で製造され、該包装機上では、連続チューブがウェブ給送パッケージ材によって作られ、パッケージ材のウェブは、例えば、過酸化水素水溶液のような化学殺菌剤を塗布することによって該包装機上で殺菌される。前記の化学殺菌剤は、ひとたび殺菌が完了すると、例えば加熱することによって蒸発せしめられてパッケージ材の表面から除去され、このようにして殺菌されたパッケージ材のウェブは、閉鎖された殺菌環境内に維持され且つ長手方向に沿って折り曲げられ且つシールされて垂直チューブが形成される。
【0007】
該チューブは、連続的に殺菌された又は殺菌処理された食品を下向きに連続的に充填されシールされ次いで等間隔断面に沿って切断されて枕状のパックとされ、該枕状のパックは、次いで折り曲げユニットへと送られて完成された例えば実質的に平行六面体形状のパッケージが形成される。
【0008】
更に特定すると、該枕状のパックは、概ね、平行六面体形状の主要部分と、対向している頂端部及び底端部とを備えており、該頂端部及び底端部は該主要部分の対向側面から横方向に突出しており且つ前記主要部分上へと折り曲げられる各々の三角形の端部のフラップを形成している。
【0009】
パッケージ材をシールして垂直チューブが形成される際に形成される長手方向のシールストリップは、前記の枕状パックに沿って延びており、各枕状パックの端部は、前記の対応する長手方向のシールストリップに直角な各々の横断シール継ぎ目を有しており、該横断シール継ぎ目はパックの頂部及び底部から突出している各々の端部のタブを形成している。
【0010】
枕状パックの各々の端部は、各々の端部タブから前記の主要部分に向かってテーパーが付けられており且つ折り曲げユニットによって相互に押し付けられてパックの平らな対向する端部壁を形成する一方で、これと同時に、端部のフラップは前記の主要部分の各々の壁上へ折り曲げられる。
【0011】
上記したタイプの包装機は公知であり、該包装機内では、枕状パックが折り曲げユニットによって折り曲げられて平行六面体形状のパッケージが形成される。該折り曲げユニットは、例えば、本願の出願人と同じ出願人によるEP−A−1726526に開示されている。
【0012】
EP−A−1726526に開示されている折り曲げユニットは、実質的に、−パックを、供給ステーションから出力ステーションまで続いている整形経路に沿って送るチェーン型のコンベアと、
−固定の細長いガイド部材であって、該コンベアのチェーンに対向してある距離の位置のところに配置されており、各パックと周期的に協働して各パックの頂端部を平らにし、従って、各々のタブをこのような頂端部上へと折り曲げる固定の細長いガイド部材と、
−各パックと周期的に協働して各々の底端部を平らにし、従って各々のタブを底端部上へと折り曲げる折り曲げ装置と、からなる。
【0013】
更に特定すると、折り曲げ装置は、少なくとも部分的にチェーンコンベアの対応するリンクを形成し且つこのような対応するリンクにヒンジ結合されている複数の可動プレートを備えている。
【0014】
各プレートは、ぶつかり面を規定しており、該ぶつかり面は、対応するパックを対応する底部のタブで受け取り且つ第一の作動位置と第二の作動位置との間を回転する。
【0015】
更に特定すると、整形経路の最初の部分に沿って各プレートが位置せしめられる第一の作動位置においては、対応するぶつかり面は対応するパックの軸線に対して90度を超える角度を形成して、パックを整形経路に沿ったパックの移動方向に折り曲げる。これとは異なり、整形経路の残りの部分に沿って各プレートが位置せしめられる第二の作動位置においては、前記のぶつかり面がパックに近づく方向に回転され、それによってこれらが協働してパック上への対応するタブの折り曲げが完了する。
【0016】
折り曲げユニットは更に、ぶつかり面を対応する第二の作動位置から対応する第一の作動位置まで移動させる固定の第一のカムと、前記の供給ステーションのすぐ上流に配置されており且つぶつかり面を対応する第一の作動位置から対応する第二の作動位置へと移動させるように意図されている固定の第二のカムとを備えている。
【0017】
従って、折り曲げ動作は、実質的に、ぶつかり面とパックの底端部との間のぶつかりに伴うエネルギに依存している。
【0018】
結論として、折り曲げ動作は、パックが折り曲げ動作へある値の速度で送り込まれるという点に実質的に依存する。別の言い方をすると、折り曲げ動作は、包装機の出力速度がある値より大きいときにのみ効率良く行なうことができる。
【0019】
パックの速度が特に遅いときにさえもパックの底端部のタブを正しく折り曲げて比較的低出力速度を有する包装機に適した折り曲げユニットを得ることが当業界において必要とされている。
【0020】
更に、当業界においては、パックに対する応力を少なくしてパッケージ全体の折り曲げ品質を改良することが必要とされている。
【0021】
広範囲のパッケージ材特に特別硬質なパッケージ材によって作られるパックに関して、上に特定した要件に合致させることも当業界において必要とされている。
【0022】
最後に、事実上対応する主要部分に対して押し付けられる対応する底部のタブを備えた種々のタイプのパッケージを容易に折り曲げることも当業界において必要とされている。
【発明の概要】
【0023】
本発明は、上記した要件のうちの少なくとも一つに合致するように設計された注ぎ出し可能な食品の包装機用の折り曲げユニットを提供することを目的としている。
【0024】
本発明に従って、特許請求の範囲の請求項1に記載されている注ぎ出し可能な食品の包装機用の折り曲げユニットが提供されている。
【図面の簡単な説明】
【0025】
以下、本発明の好ましい非限定的な実施例を添付図面を参考にして例示的に説明する。
図1図1は、シールされた枕状パックによって注ぎ出し可能な食品のパッケージを製造するための本発明による折り曲げユニットの側面図であり、明確化のために部品が省かれている。
図2図2は、図1の折り曲げユニットの拡大斜視図であり、明確化のために部品が省かれている。
図3図3は、パック給送経路の一部分に沿って行なわれる枕状パック折り曲げ手順の拡大側面図であり、明確化のために部品が省かれている。
図4図4は、パック給送経路の一部分に沿って行なわれる枕状パック折り曲げ手順の拡大側面図であり、明確化のために部品が省かれている。
図5図5は、パック給送経路の一部分に沿って行なわれる枕状パック折り曲げ手順の拡大側面図であり、明確化のために部品が省かれている。
図6図6は、パック給送経路の一部分に沿って行なわれる枕状パック折り曲げ手順の拡大側面図であり、明確化のために部品が省かれている。
図7図7は、パック給送経路の一部分に沿って行なわれる枕状パック折り曲げ手順の拡大側面図であり、明確化のために部品が省かれている。
図8図8は、パック給送経路の一部分に沿って行なわれる枕状パック折り曲げ手順を示す拡大側面図であり、明確化のために部品が省かれている。
図9図9は、図1の折り曲げユニットへと給送される形態の枕状パックの斜視図である。
【実施例】
【0026】
図1の符号1は、パッケージ材(図示せず)からなる公知のチューブによって、例えば、殺菌又はUHTミルク、フルーツジュース、ワイン等の注ぎ出し可能な食品の平行六面体形状のシールされたパッケージ2を連続的に製造するための包装機用の折り曲げユニット全体を示している。
【0027】
チューブは、熱シールシート材からなる公知のウェブ(図示せず)を長手方向に沿って折り曲げ且つシールすることによってユニット1の上流において公知の方法で形成される。前記熱シールシート材料は、熱シールプラスチック材料例えばポリエチレンの層によって両面が覆われている。UHTミルクのような長期保存製品用の無菌パッケージ2の場合には、パッケージ材は、例えばアルミニウム箔のような酸素バリア材料からなる層を備えており、該酸素バリア材料からなる層は、最終的には食品と接触するパッケージの内面を形成する熱シールプラスチック材料からなる1以上の層上に重ね合わせられる。
【0028】
次いで、パッケージ材からなるチューブは、包装すべき食品を充填され、シールされ、等間隔断面に沿って切断されて多数の枕状パック3(図9)を形成し、該多数の枕状パック3は、次いで、ユニット1に送られ、ユニット1において機械的に折り曲げられて各々のパッケージ2が形成される。
【0029】
図9を参照すると、筒状に折り曲げられたウェブによってパッケージからなるチューブを製造するために形成された細長いシール用ストリップ4が各パック3の一つの側面に沿って伸長しており、各パック3は、長手方向のシール用ストリップ4に直角で且つ該シール用ストリップ4に結合されている各々の横断方向のシール用フィン5,6によって互いに対向する端部が封鎖されている。
【0030】
各パック3は、長手方向のシール用ストリップ4に平行な軸線Aを有しており且つ平行六面体形状の主要部分7と、互いに対向している頂端部8及び底端部9とを備えており、頂端部8及び底端部9は、主要部分7から各々のシール用フィン5,6に向かって傾斜している。
【0031】
更に特定すると、各パック3の主要部分7は、互いに平行であり且つ軸線Aに平行である2つの平らな矩形の壁10と、壁10間に直角に延びている2つの平らな矩形の壁11とによって横断方向の境界が定められている。
【0032】
端部8,9の各々は、各々がほぼ等辺台形の形態であり且つ軸線Aに直角な面に関して互いに近づく方向に若干傾斜しており、部分7の壁10の各々の端縁によって規定されている小さい端縁と、各々のシール用のフィン5,6によって相互に結合されている大きい端縁とを有している。
【0033】
図9に明確に示されているように、長手方向のシールストリップ4は、横断方向のシール用フィン5,6との間を1つの壁10全体及び壁10と同じ側の対応する壁12に沿って延びている。
【0034】
シール用フィン5,6の各々は、対応するパック3から軸線方向Aの方向に突出している各々の細長いほぼ矩形の端部のタブ13,14と、主要部分7の両側面上から横断方向に突出しており且つ対応する壁12の端部によって規定されている2つの実質的に三角形のフラップ15,16とを形成している。
【0035】
更に正確に言うと、端部のタブ13,14の各々は、軸線Aに対して直角の方向Fに沿って延びており且つ中央領域17と一対の側部領域18とを備えている。
【0036】
パッケージ2を形成するために、ユニット1は、対応するパック3の端部8,9を互いに近づく方向へ押して平らにし、これと同時に、各々のタブ13,14を端部8,9上へ折り曲げる。
【0037】
図1〜8を参照すると、ユニット1は、実質的に、チェーンコンベア20と第一及び第二の折り曲げ装置23,24とからなり、チェーンコンベア20は、パック3を大部分が真っ直ぐに水平である整形経路Bに沿って連続的に供給ステーション21から出力ステーション22まで給送し(両方とも概略的にのみ示されている)、第一及び第二の折り曲げ装置23,24は、各パック3と周期的に協働して、パック3の各端部8,9を平らにし、このようにして、各々のタブ13,14を端部8,9上へ折り曲げる。
【0038】
コンベア20は、少なくとも1つのギヤ(図示されている例においては駆動ギヤ25と被駆動ギヤ26)と関節連結チェーン27とを備えており、関節連結チェーン27は、ギヤ25,26の周りに輪状に形成され、これらのギヤ25,26とかみ合い、多数の平らな矩形のパドル28を支持している。該多数の平らな矩形のパドル28の各々は、チェーン27から突き出しており且つ対応するパック3の対応する壁10と協働し且つ該壁を押して経路Bに沿って給送する。
【0039】
チェーン27は、真っ直ぐな水平の頂部30と、頂部30に対してほぼ平行な底部31と、2つの湾曲したC字形状部32,33を備えており、該2つの湾曲したC字形状部32,33は、それらの凹形状が部分30及び31に面していてこれらの部分同士を結合させる状態で位置決めされており、その中央部分は各々供給ステーション21と出力ステーション22とを規定している。
【0040】
経路Bは、チェーン27の頂部30によって形成されている真直ぐな主要部分Bと、各々が供給用及び出力用である2つの湾曲した端部B,Bとを備えており、各々が供給用及び出力用である2つの湾曲した端部B,Bは、対応するステーション21,22と頂部30との間に延びているチェーン27の部分32,33の各々の頂部32a,33aによって形成されている。従って、頂部30と部分32,33の部分32a,33aとは、パック3をステーション21からステーション22へ搬送するためのチェーン27の搬送部分を形成しており、一方、底部31と部分32,33の残りの部分とは、パドル28をステーション22からステーション21へ給送するチェーン27の戻り部分を形成している。
【0041】
チェーン27は、実質的に平らな矩形のプレートによって形成されている多数の関節連結リンク35を備えており、該多数のリンクの各々から各々のパドル28が直角に突出している。更に特定すると、各パドル28は、対応するリンク35の中間点から延びていて、リンクをパック3を支持するための2つの大まかには矩形の支持部分36,37に分割している。矩形の支持部分36,37は、経路Bに沿った長さが異なっており且つ各々が経路Bに沿ってパドル28の上流及び下流に配置されている。更に特定すると、支持部分37は経路Bに沿った長さが支持部分36よりも長い。
【0042】
コンベア構造が付与された状態で、パドル28は経路Bの部分B1に沿って垂直方向に配置されている。
【0043】
パック3の各々は、コンベア20上に、端部9がチェーン27の搬送部分と接触し、壁10のうちの1つが対応するパドル28に寄りかかり、軸線Aがパドル28に平行で且つ経路Bに交差している状態で位置決めされる。
【0044】
供給ステーション21においては、各パック3は、入力位置でコンベア20上へパック3の軸線Aと同軸の送り込み方向Cに給送され、該入力位置においては、端部9とこれに対応する端部タブ14とが、チェーン27の搬送部分に対向した状態に位置決めされる。これと同様に、完成されたパッケージ2の各々は、水平な出力位置(本発明の明確な理解のために必ずしも必要ではないので図示されていない)でコンベア20から取り出される。
【0045】
更に特定すると、チェーン27の互いに隣接しているリンク35間に自然な間隔が形成されている状態の経路Bの湾曲した部分Bに沿って、各パック3の端部9は、対応する唯一のリンク35の支持部分37上へとゆっくりと移される一方で、経路Bの真直ぐな部分Bに沿った位置では、各パック3の端部9は、対応するリンク35の支持部分37と一つ前のリンク35の支持部分36との両方に接触している。
【0046】
特に図1に関して、折り曲げ装置23は固定の細長いガイド部材40を備えており、固定の細長いガイド部材40は、チェーン27の搬送部分からある距離の位置で該搬送部分に対向して位置決めされており、経路BのBとBとを結合させている部分に沿って延びており、チェーン27に対向している側が搬送部分に向かって収束しており、各パック3の端部8と協働してパック3をチェーン27に向かって下方へ押し下げて平らにする凹状のカム面を規定している。
【0047】
重力と組み合わせられたガイド部材40の作用によって、パック3がチェーン27の搬送部分に向かって下方へ緩やかに移され、このようにしてパック3の両方の端部8,9が平らにされる。
【0048】
コンベア20の両側に配置されている2つの固定側面(図1には図示されていない)は、パックを経路Bに沿った横断方向を保持されたパックを提供する。
【0049】
折り曲げ装置24は更に複数の可動プレート42を備えており、これらのプレート42は、経路Bを横切る対応軸線D及び対応するパック3の軸線Aを中心としてリンク35にヒンジ結合されている。
【0050】
特に図3〜7を参照すると、各プレート42は、対応するパック3のタブ14と協働するようになされている第一の面43を規定している。
【0051】
更に正確に言うと、各プレート42は、供給ステーション21に達すると載置位置に配置され(図4)、該載置位置において、対応する第一の面43は、チェーン27と反対側の面に方向Cとの間に角度γを規定する。
【0052】
更に、タブ14にぶつかると、各プレート42は、ステーション21において第一作動位置(図5)に向かって動かされ、該第一の作動位置において、対応する第一の面43は対応するパック3の軸線Aとの間に角度αを形成する。更に正確に言うと、角度αは90度より大きく且つ整形経路Bの方向に開口している。図示されている実施形態においては、角度αは140度に等しい。
【0053】
最後に、各プレート42は、部分Bに沿って動くときに第二の作動位置(図7)へと動かされ、該第二の作動位置においては、対応する第一の面43は対応するパック3に対して角度αより小さい角度βを形成する。
【0054】
角度βが角度αより小さいことにより、各第一の面43は、第一の作動位置から第二の作動位置へ動く間に、タブ14を対応するパック3の方向へ部分的に折り曲げる。
【0055】
第一の作動位置と第二の作動位置との間での第一の面43の回転角度すなわち角度α−βは、40度と50度のとの間の範囲であるのが好ましく、図示されている実施形態においては45度に等しい。
【0056】
折り曲げ装置24は、チェーン27によって支持されている複数のカム80を備えているのが有利であり、該複数のカム80の各々は、使用時には、対応するプレート42と協働して対応する第一の面43を対応する第一の作動位置と第二の作動位置との間で動かす。
【0057】
更に正確に言うと、カム80は、対応するプレート42の第一の面43と反対側の面50と協働する。
【0058】
更に詳細に言うと、各カム80は、対応する第一のリンク35の部分37によって支持されており且つチェーン27の進行方向に関して第一のリンク35のすぐ上流にある第二のリンク35の部分36によって支持されている対応するプレート42の第一の面43と協働する。
【0059】
このようにして、第一及び第二のリンク35が経路Bの湾曲部分Bに沿って1つずつ移動するときに、各プレート42が対応するカム80上を摺動し、このようにして、対応する第一の面43が対応する第一の位置から対応する第二の位置へと回転せしめられる。
【0060】
更に、カム80は、実質的に面50と相互作用する第の面81と第の面82とを備えており、これらの面は相対的に傾斜せしめられている(図4〜8)。
【0061】
更に正確に言うと、第二の面81はチェーン27の進行方向に関して対応する第三の面82の上流に配置されている。
【0062】
別の言い方をすると、各プレート42は、部分Bに沿って移動するときに最初に第二の面81と協働し次いで第三の面82と協働する。
【0063】
経路Bの部分Bについて説明されているように、第三の面82は部分Bにほぼ平行であり、一方、第二の面81は第三の面82に対して傾斜しており且つ第三の面82に向かって昇っている。
【0064】
折り曲げ装置24(図1及び2)は更に、
−折り曲げユニット1の固定構造(図示せず)によって支持されており且つ共通の軸線Eを中心に回転可能である一対のアイドルホール100と、
−ガイド部材40に向かう方向に収束している一対のレール101と、を備えており、
レール101の各々は、各々のホイール100の下方に配置されている部分102と、部分103とを備えており、部分103は、部分102の下流に配置されていて部分102から部分Bに沿ったパック3の進行方向に続いている。
【0065】
更に正確に言うと、ホイール100とレール101は、チェーン27の各々の対向側面上に配置されている。
【0066】
軸線Eは経路Bを含む面にほぼ直角であり、部分102は頂部30に対して傾斜せしめられており、部分103は部分102と頂部30との両方に対して傾斜している。
【0067】
更に正確に言うと、部分Bに沿ったパック3の進行方向に従って進むときに、部分102は軸線Eに近づき、部分103は頂部30に近づく。
【0068】
別の言い方をすると、部分102と部分103との両方ともが昇って行く。
【0069】
ホイール100と対応するレール101の部分102同士が各々の通路108を規定しており、該通路内をパック3の側部領域18が周期的に通過する。
【0070】
更に、ホイール100と部分102,103とは、部分Bに隣接している経路Bの部分Bの端部に配置されている。
【0071】
レール1がガイド部材40に向かって収束していることにより、これらのレールが通路108内を通過するときに、パック3の各々の側部領域18は、このようなパック3の中心領域17と共にパック3の主要部分7に向かって部分的に折り曲げられる。
【0072】
これと同時に、各パック3のフラップ16がホイール100によってレール101に向かって押される。
【0073】
これらのフラップがレール101の部分103上を摺動するにつれて、各パック3の側方部18はパック3の主要部分7上へと完全に折り曲げられる。
【0074】
次に、ユニット1の動作を、一つのパック3について且つパック3がコンベア20のチェーン27の対応するリンク35の部分37上へとC方向へ送られる初期段階について説明する。
【0075】
特に図1及び3に示されているように、パック3は、端部のタブ14がリンク35の部分37に対向している状態で位置決めされ且つ対応するパドル28に沿った一つの壁10上を滑り、その結果、タブ14はパドル28と平行になる。
【0076】
パック3が供給ステーション21に達すると、リンク35のプレート42は載置位置に配置される(図4)。
【0077】
リンク35のプレート42は、供給ステーション21においてパック3にぶつかると(図4)、軸線Dを中心に時計方向に回転して第一の作動位置に達する(図5)。
【0078】
パドル28の動き及びこの動きによってかけられるスラスト力によって、パック3は、経路Bの部分Bに沿って逆さになり、経路Bの部分Bの始まりによって直立状態となる。この動作中に、パック3の端部8はガイド部材40と摺動形態で協働し、ガイド部材40は、上記したようにチェーン27に近寄ってチェーン27と組み合わせられ、端部8及び9が下方に押されて平らになる。
【0079】
このことが生じているときに、プレート42は、経路Bに沿ってすぐ下流側に配置されているリンク35によって支持されている対応するカム80の第一及び第二の面81,第三の面82上を摺動する。カム80の形状により、プレート42は、第一の作動位置から第二の作動位置まで移動せしめられる(図6及び7)。
【0080】
従って、タブ14の中央領域17はパック3の主要部分7へと折り曲げられる。
【0081】
このことが起こっている間タブ14の側方領域18は通路108内を通過し、レール101の部分102上を摺動し、一部がパック3の主要部分7上へと折り曲げられる。
【0082】
更に正確に言うと、パック3のフラップ16はホイール100と協働し、側方領域18は部分102によって主要部分7に向かって折り曲げられる。
【0083】
その後に、リンク35は経路Bの部分Bに沿って移動し、タブ14の部分的に折り曲げられた側方領域18がレール101の部分103上を摺動する。
【0084】
部分103が登り方向に傾斜してガイド部材40に向かって収束していることにより、側方領域18はパック3の主要部分7上へと完全に折り曲げられる。
【0085】
側方領域18が完全に折り曲げられることによって、パック3の主要部分7上への中央領域17の完全な折れ曲がりがもたらされる。
【0086】
タブ14がひとたび主要部分7上へ完全に折り曲げられると、パック3は、更なる整形動作(本発明の一部を形成しないことから、ここでは記載されておらず又は図示されていない)を受け、次いで、出力ステーション22においてコンベア20から降ろされる。
【0087】
ひとたびパック3が無くなると、リンク35は、その重量によって載置位置に配置され且つ供給ステーション21へと送り戻される。
【0088】
本発明によるユニット1の利点は、以下の説明から明らかになるであろう。
【0089】
特に、カム80がチェーン27によって支持されていることにより、プレート42従って第一の面43は、本明細書の導入部分に記載した折り曲げユニットのぶつかり面の回転角度よりも大きい角度だけ回転せしめることができる。
【0090】
このようにプレート42がその第一の動作位置と第二の作動位置との間で特に大きな角度だけ回転する結果として、端部のタブ14は、対応するリンク35にぶつかる代わりに前記第一の作動位置に配置されている第一の面43上を摺動する。
【0091】
従って、端部のタブ14の折り曲げが実質的に端部のタブ14と第一の面43とのぶつかりに依るものではないので、折り曲げユニット1は、パック3のスピードが特に遅いとき、すなわち、包装機のスピードが比較的遅いときでさえ、端部のタブ14の折り曲げが確保される。
【0092】
このようにして、パック3にかかる機械的応力が減じられ、折り曲げられたパッケージ2全体の品質が改良される。
【0093】
同じ理由により、広範囲のパッケージ材特に硬質のパッケージ材によって作られたパック3の端部のタブ14さえもが、ユニット1によって効率良く折り曲げられる。
【0094】
最後に、プレート42の対応する軸線Dに対する最大持ち上がり量は、カム80の形状を単に改造することによって容易に変えることができる。
【0095】
従って、カム形状を改造することによって、主要部分7に事実上押し付けられる端部のタブ14を備えた異なる種類のパック3を折り曲げることが可能である。
【0096】
添付の特許請求の範囲に規定されている保護範囲から逸脱することなく、ユニット1に対して変更を加えることができることは明らかである。
図1
図2
図7
図8
図9
図3
図4
図5
図6