特許第5688866号(P5688866)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5688866無線LANシステムにおけるチャネルサウンディング方法及びそれをサポートする装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5688866
(24)【登録日】2015年2月6日
(45)【発行日】2015年3月25日
(54)【発明の名称】無線LANシステムにおけるチャネルサウンディング方法及びそれをサポートする装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20150305BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20150305BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20150305BHJP
【FI】
   H04W24/10
   H04W16/28 130
   H04W84/12
【請求項の数】6
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2014-75087(P2014-75087)
(22)【出願日】2014年4月1日
(62)【分割の表示】特願2013-538670(P2013-538670)の分割
【原出願日】2011年12月27日
(65)【公開番号】特開2014-150563(P2014-150563A)
(43)【公開日】2014年8月21日
【審査請求日】2014年4月1日
(31)【優先権主張番号】61/429,197
(32)【優先日】2011年1月3日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/508,021
(32)【優先日】2011年7月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】ソン イル スー
(72)【発明者】
【氏名】ソク ヨン ホ
(72)【発明者】
【氏名】パク ジョン ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】リー ダ ウォン
(72)【発明者】
【氏名】カン ビョン ウ
【審査官】 小林 正明
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/150950(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0260138(US,A1)
【文献】 特表2012−531793(JP,A)
【文献】 特表2012−511860(JP,A)
【文献】 特表2012−529217(JP,A)
【文献】 特表2013−541248(JP,A)
【文献】 特表2012−521137(JP,A)
【文献】 Simone Merlin et.al,Protocol for SU and MU Sounding Feedback,doc.:IEEE 802.11-10/1091r0,IEEE,2010年 9月14日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 24/10
H04W 16/28
H04W 84/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ローカルエリアネットワークにおけるチャネルサウンディングのための方法であって、
前記方法は、
応答ステーションにより、要求ステーションから、第1の帯域幅を介して、チャネルサウンディングを開始するために、20MHz NDPA(Null Data Packet Announcement)フレームおよび複製20MHz NDPAフレームを受信することであって、前記複製20MHz NDPAフレームは、前記20MHz NDPAフレームの複製である、ことと、
前記20MHz NDPAフレームおよび前記複製20MHz NDPAフレームを受信した後に、前記応答ステーションにより、前記要求ステーションから、第2の帯域幅を介してNDP(Null Data Packet)を受信することと、
前記応答ステーションにより、第3の帯域幅を介して、レポートフレームを前記要求ステーションに送信することと
を含み、
前記第1の帯域幅は、前記第2の帯域幅と同一であり、
前記第3の帯域幅は、前記第2の帯域幅よりも広くなく、
前記20MHz NDPAフレームおよび前記複製20MHz NDPAフレームの各々は、前記第1の帯域幅を示す第1の帯域幅情報を含む、方法。
【請求項2】
前記20MHz NDPAフレームおよび前記複製20MHz NDPAフレームの各々は、20MHz帯域幅を示す第2の帯域幅情報をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記レポートフレームは、ビーム形成フィードバック行列に関する情報と、前記ビーム形成フィードバック行列を生成するために用いられるチャネル幅に関する情報とを含み、前記ビーム形成フィードバック行列を生成するために用いられる前記チャネル幅に関する情報は、前記第2の帯域幅に対応する値に設定されている、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
無線ローカルエリアネットワークにおけるチャネルサウンディングを実行するように構成された装置であって、
前記装置は、
信号を送信および受信するように構成されたトランシーバと、
前記トランシーバに動作可能に接続されたプロセッサと
を備え、
前記プロセッサは、
要求ステーションから、第1の帯域幅を介して、チャネルサウンディングを開始するために、20MHz NDPA(Null Data Packet Announcement)フレームおよび複製20MHz NDPAフレームを受信するように前記トランシーバに命令することであって、前記複製20MHz NDPAフレームは、前記20MHz NDPAフレームの複製である、ことと、
前記20MHz NDPAフレームおよび前記複製20MHz NDPAフレームを受信した後に、前記要求ステーションから、第2の帯域幅を介してNDP(Null Data Packet)を受信するように前記トランシーバに命令することと、
第3の帯域幅を介して、レポートフレームを前記要求ステーションに送信するように前記トランシーバに命令することと
を実行するように構成され、
前記第1の帯域幅は、前記第2の帯域幅と同一であり、
前記第3の帯域幅は、前記第2の帯域幅よりも広くなく、
前記20MHz NDPAフレームおよび前記複製20MHz NDPAフレームの各々は、前記第1の帯域幅を示す第1の帯域幅情報を含む、装置。
【請求項5】
前記20MHz NDPAフレームおよび前記複製20MHz NDPAフレームの各々は、20MHz帯域幅を示す第2の帯域幅情報をさらに含む、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記レポートフレームは、ビーム形成フィードバック行列に関する情報と、前記ビーム形成フィードバック行列を生成するために用いられるチャネル幅に関する情報とを含み、前記ビーム形成フィードバック行列を生成するために用いられる前記チャネル幅に関する情報は、前記第2の帯域幅に対応する値に設定されている、請求項4に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線LANシステムに関し、より詳しくは、無線LANシステムにおけるステーション(Station;STA)間のチャネルサウンディング方法及びそれをサポートする装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、情報通信技術の発展とともに多様な無線通信技術が開発されている。このうち無線LAN(WLAN)は、無線周波数技術に基づいて個人携帯用情報端末機(Personal Digital Assistant;PDA)、ラップトップコンピュータ、携帯用マルチメディアプレーヤ(Portable Multimedia Player;PMP)等のような携帯用端末機を利用して家庭や企業または特定サービス提供地域で無線でインターネットに接続することができるようにする技術である。
【0003】
無線LANで脆弱点と指摘されてきた通信速度に対する限界を克服するために、比較的最近に制定された技術規格としてIEEE802.11nがある。IEEE802.11nは、ネットワークの速度と信頼性を増加させ、無線ネットワークの運営距離を拡張することを目的にする。より具体的に、IEEE802.11nでは、データ処理速度が最大540Mbps以上である高処理率(HighThroughput;HT)をサポートし、送信エラーを最小化してデータ速度を最適化するために、送信部と受信部の両方ともに多重アンテナを使用するMIMO(Multiple Inputs and Multiple Outputs)技術に基づいく。
【0004】
WLANの普及が活性化され、これを利用したアプリケーションが多様化されることによって、最近にはIEEE802.11nがサポートするデータ処理速度より高い処理率をサポートするための新たなWLANシステムに対する必要性が台頭されている。超高処理率(Very High Throughput;VHT)をサポートする次世代無線LANシステムは、IEEE802.11n無線LANシステムの次のバージョンであり、MACサービス接続ポイント(Service Access Point;SAP)で1Gbps以上のデータ処理速度をサポートするために最近に新たに提案されているIEEE802.11無線LANシステムのうち一つである。
【0005】
次世代無線LANシステムは、無線チャネルを効率的に利用するために、複数の非APSTAが同時にチャネルに接近するMU−MIMO(Multi UserMultiple Input Multiple Output)方式の送信をサポートする。MU−MIMO送信方式によると、APがMIMOペアリングされた一つ以上のSTAに同時にフレームを送信することができる。
【0006】
APとMU−MIMOペアリングされた複数のSTAは、各々異なる性能(capability)を有するようになることができる。この時、STAの種類、使用目的、チャネル環境などによってサポートを受けることができる帯域幅、MCS(Modulation Coding Scheme)、FEC(Forward ErrorCorrection)などが異なる。
【0007】
無線LANシステムにおけるAP及び/またはSTAは、受信対象AP及び/またはSTAにフレームの送信において使用するチャネルに対する情報を取得することができる。これはチャネルサウンディング手順を介して実行されることができる。即ち、送信機は受信機にフレーム送受信のために使用するチャネル情報を要求し、受信機はチャネルを推定し、これに対するチャネル情報を送信機にフィードバックする過程がデータフレーム送受信以前に実行されることができる。一方、次世代無線LANシステムは、より広いチャネル帯域幅とMU−MIMO送信技法が導入されるため、送信対象AP及び/またはSTAから受信を受けるチャネル情報の量がより一層多くなることができる。より多いフィードバック情報を送信するために、送信対象AP及び/またはSTAはより長い時間チャネルに接近しなければならない。
【0008】
AP及び/またはSTAがチャネルサウンディングのための手順を実行中に必要な制御情報及びデータを正常に受信することができないこともある。この場合、チャネルを推定することが意図されるSTA及び/またはSTAは、チャネル推定をすることができない、またはチャネルサウンディングが開始されたかどうかが分からないため、フィードバックフレームを送信しない。この場合、チャネルサウンディングを開始したAP及び/またはSTAは、フィードバックフレームを受信することができないため、チャネルサウンディングを初めから開始するようになる。したがって、既にチャネルを推定したSTA及び/またはSTAは、不必要な動作によるパワーを消耗し、チャネルは必要無しに占有される問題が引き起こされる。したがって、前記のような問題点を改善することができるチャネルサウンディング方法の導入が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする技術的な課題は、MU−MIMO(Multi User−Multiple Input Multiple Output)をサポートする次世代無線LANシステムにおいて、ステーション(Station;STA)によるチャネルサウンディング方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一態様において、無線LANシステムにおけるチャネルサウンディング方法が提供される。前記方法は、NDPA(Null Data Packet Announcement)フレームを送信し、前記NDPAフレームは、チャネル状態情報フィードバックを要求し、及びNDP(Null Data Packet)が送信されることを知らせ、複数の受信機のためのチャネル推定の基盤となるNDPフレームを送信し、前記複数の受信機のうち第1の受信機から第1のフィードバックフレームを受信し、第2の受信機にフィードバックポールフレーム(feedbackpoll frame)を送信し、及び、前記送信機が前記第2の受信機から第2のフィードバックフレームを受信することを含む。前記第2のフィードバックフレームは、前記第2の受信機により推定された第2のチャネル状態情報を含む。前記第1の受信機がチャネル推定に失敗すると、前記第1のフィードバックフレームは、ナルフィードバックフレーム(null feedback frame)である。前記ナルフィードバックフレームは、チャネル状態情報を含まないフィードバックフレームである。
【0011】
前記第1のフィードバックフレームは、前記NDPAフレームが送信された帯域幅を介して送信される。
【0012】
前記NDPフレームは、前記NDPフレームが送信される時間区間を指示する長さフィールドを含む。
【0013】
前記第1のフィードバックフレームは、前記NDPフレーム送信が終了された時点から前記時間区間が経過した後に送信される。
【0014】
前記第1のフィードバックフレームは、第1のチャネル状態情報を含む。前記第1の受信機が前記NDPAフレームが送信される参照帯域幅より狭い帯域幅を介して前記NDPAフレーム及び前記NDPフレームを受信すると、前記第1のチャネル状態情報は、前記帯域幅に対して推定されたチャネル情報である。
【0015】
前記第1のフィードバックフレームは、前記帯域幅を介して送信される。
【0016】
前記フィードバックポールフレームは、前記第2のチャネル状態情報が推定された推薦帯域幅を指示するチャネル推定帯域幅指示フィールドを含む。
【0017】
前記フィードバックポールフレームは、前記第2のフィードバックフレームが送信される最大帯域幅を指示するフィードバックフレーム帯域幅指示フィールドをさらに含む。
【0018】
前記フィードバックポールフレームは、前記帯域幅が前記参照帯域幅より狭い少なくとも一つの理由を指示する理由フィールドをさらに含む。
【0019】
前記少なくとも一つの理由は、少なくとも一つの理由コードの各々に対応される。
【0020】
他の態様において、無線装置が提供される。前記無線装置は、フレームを送信及び受信するトランシーバ(transceiver)、及び前記トランシーバと機能的に結合されたプロセッサ(processor)を含む。前記プロセッサは、NDPA(Null Data Packet Announcement)フレームを送信し、前記NDPAフレームは、チャネル状態情報フィードバックを要求し、及びNDP(Null Data Packet)が送信されることを知らせ、複数の受信機のためのチャネル推定の基盤となるNDPフレームを送信し、前記複数の受信機のうち第1の受信機から第1のフィードバックフレームを受信し、第2の受信機にフィードバックポールフレーム(feedback poll frame)を送信し、及び、前記第2の受信機から第2のフィードバックフレームを受信するように設定される。前記第2のフィードバックフレームは、前記第2の受信機により推定された第2のチャネル状態情報を含む。前記第1の受信機がチャネル推定に失敗すると、前記第1のフィードバックフレームは、ナルフィードバックフレーム(null feedback frame)である。前記ナルフィードバックフレームは、チャネル状態情報を含まないフィードバックフレームである。
(項目1)
無線LANシステムにおけるチャネルサウンディング方法において、前記方法は、
送信機がNDPA(Null Data Packet Announcement)フレームを送信し、前記NDPAフレームは、チャネル状態情報フィードバックを要求し、及びNDP(Null Data Packet)が送信されることを知らせ;
前記送信機が複数の受信機のためのチャネル推定の基盤となるNDPフレームを送信し;
前記送信機が前記複数の受信機のうち第1の受信機から第1のフィードバックフレームを受信し;
前記送信機が第2の受信機にフィードバックポールフレーム(feedback poll frame)を送信し;及び、
前記送信機が前記第2の受信機から第2のフィードバックフレームを受信することを含み、
前記第2のフィードバックフレームは、前記第2の受信機により推定された第2のチャネル状態情報を含み、
前記第1の受信機がチャネル推定に失敗すると、前記第1のフィードバックフレームは、ナルフィードバックフレーム(null feedback frame)であり、
前記ナルフィードバックフレームは、チャネル状態情報を含まないフィードバックフレームであることを特徴とするチャネルサウンディング方法。
(項目2)
前記第1のフィードバックフレームは、前記NDPAフレームが送信された帯域幅を介して送信されることを特徴とする項目1に記載のチャネルサウンディング方法。
(項目3)
前記NDPフレームは、前記NDPフレームが送信される時間区間を指示する長さフィールドを含むことを特徴とする項目2に記載のチャネルサウンディング方法。
(項目4)
前記第1のフィードバックフレームは、前記NDPフレーム送信が終了された時点から前記時間区間が経過した後に送信されることを特徴とする項目3に記載のチャネルサウンディング方法。
(項目5)
前記第1のフィードバックフレームは、第1のチャネル状態情報を含み、及び、
前記第1の受信機が前記NDPAフレームが送信される参照帯域幅より狭い帯域幅を介して前記NDPAフレーム及び前記NDPフレームを受信すると、前記第1のチャネル状態情報は、前記帯域幅に対して推定されたチャネル情報であることを特徴とする項目1に記載のチャネルサウンディング方法。
(項目6)
前記第1のフィードバックフレームは、前記帯域幅を介して送信されることを特徴とする項目5に記載のチャネルサウンディング方法。
(項目7)
前記フィードバックポールフレームは、前記第2のチャネル状態情報が推定された推薦帯域幅を指示するチャネル推定帯域幅指示フィールドを含むことを特徴とする項目6に記載のチャネルサウンディング方法。
(項目8)
前記フィードバックポールフレームは、前記第2のフィードバックフレームが送信される最大帯域幅を指示するフィードバックフレーム帯域幅指示フィールドをさらに含むことを特徴とする項目6に記載のチャネルサウンディング方法。
(項目9)
前記フィードバックポールフレームは、前記帯域幅が前記参照帯域幅より狭い少なくとも一つの理由を指示する理由フィールドをさらに含むことを特徴とする項目8に記載のチャネルサウンディング方法。
(項目10)
前記少なくとも一つの理由は、少なくとも一つの理由コードの各々に対応されることを特徴とする項目9に記載のチャネルサウンディング方法。
(項目11)
無線装置は、
フレームを送信及び受信するトランシーバ(transceiver);及び、
前記トランシーバと機能的に結合されたプロセッサ(processor);を含み、前記プロセッサは、
NDPA(Null Data Packet Announcement)フレームを送信し、前記NDPAフレームは、チャネル状態情報フィードバックを要求し、及びNDP(Null Data Packet)が送信されることを知らせ、
複数の受信機のためのチャネル推定の基盤となるNDPフレームを送信し、
前記複数の受信機のうち第1の受信機から第1のフィードバックフレームを受信し、
第2の受信機にフィードバックポールフレーム(feedback poll frame)を送信し、及び、
前記第2の受信機から第2のフィードバックフレームを受信するように設定され、
前記第2のフィードバックフレームは、前記第2の受信機により推定された第2のチャネル状態情報を含み、
前記第1の受信機がチャネル推定に失敗すると、前記第1のフィードバックフレームは、ナルフィードバックフレーム(null feedback frame)であり、
前記ナルフィードバックフレームは、チャネル状態情報を含まないフィードバックフレームであることを特徴とする無線装置。
【発明の効果】
【0021】
本発明の実施例によると、チャネルサウンディング手順において、最優先順位にフィードバックする受信ステーション(station;STA)がチャネル推定に失敗しても、複製タイプ(duplicatetype)に送信されるNDPAを特定帯域幅に対して正常に受信すると、APのような送信STAにナルフィードバックフレーム(null feedback frame)を送信する。APは、ナルフィードバックフレームを受信すると、他の受信STAに対して残ったチャネルサウンディング手順を進行することができる。これにより、最優先順位フィードバックする受信STAがチャネル推定に失敗しても、残りの受信STAによって推定されたチャネル状態情報(channel state information)がフィードバックされることができるため、既存に比べてチャネルサウンディング効率が向上することができる。
【0022】
本発明の実施例によると、受信STAがNDPA(null data packet announcement)フレーム及び/またはNDPフレームを受信するにあたって、特定帯域幅に干渉が発生する場合、チャネル状態情報のための帯域幅及びフィードバックフレームのための帯域幅が調節される。これにより、特定帯域幅に対する干渉や他のSTAによるチャネル占有を回避してチャネルサウンディングを進行することができるため、効率性が向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施例が適用されることができる無線LAN(Wireless Local Area Network;WLAN)システムの構成を示す。
図2】IEEE802.11によりサポートされる無線LANシステムの物理階層アーキテクチャを示す。
図3】無線LANシステムで使われるPPDUフォーマットの一例を示す。
図4】次世代無線LANシステムでNDPを利用したチャネルサウンディング方法を示す。
図5】本発明の実施例に係るチャネルサウンディング方法を示す。
図6】本発明の実施例が適用されることができるチャネル使用の他の例示を示す。
図7】本発明の実施例が適用されることができるチャネル使用の他の例示を示す。
図8】本発明の実施例に係るチャネルサウンディングの例示を示す。
図9】本発明の実施例が適用されることができる無線装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、本発明の実施例が適用されることができる無線LAN(Wireless Local Area Network;WLAN)システムの構成を示す。
【0025】
WLANシステムは、一つまたはそれ以上の基本サービスセット(Basic Service Set;BSS)を含む。BSSは、成功的に同期化を行って互いに通信することができるステーション(Station;STA)の集合であり、特定領域を意味するものではない。
【0026】
インフラストラクチャ(infrastructure)BSSは、一つまたはそれ以上の非APステーション(non−AP station(STA))、分散サービス(Distribution Service)を提供するAP(Access Point)10及び複数のAPを連結させる分散システム(Distribution System;DS)を含む。インフラストラクチャBSSでは、APがBSSの非APSTAを管理する。
【0027】
反面、独立BSS(Independent BSS;IBSS)は、アドホック(Ad−Hoc)モードに動作するBSSである。IBSSは、APを含まないため、中央で管理機能を遂行するエンティティ(Centralized Management Entity)がない。即ち、IBSSでは、非APSTAが分散された方式(distributed manner)に管理される。IBSSでは、全てのSTAが移動STAからなることができ、DSへの接続が許容されないため自己完備的ネットワーク(self−contained network)を構築する。
【0028】
STAは、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11標準の規定に従う媒体接続制御(MediumAccessControl、MAC)と無線媒体に対する物理層(PhysicalLayer)インターフェースを含む任意の機能媒体であり、広義ではAPと非APステーション(Non−AP Station)の両方ともを含む。
【0029】
非AP STAは、APでないSTAであり、移動端末(mobile terminal)、無線機器(wireless device)、無線送受信ユニット(Wireless Transmit/ReceiveUnit;WTRU)、ユーザ装備(User Equipment;UE)、移動局(Mobile Station;MS)、移動スクライバユニット(Mobile Subscriber Unit)または単純にユーザなど、他の名称で呼ばれることもある。以下、説明の便宜のために、非AP STAはSTAと呼ぶ。
【0030】
APは、該当APに結合された(Associated)STAのために、無線媒体を経由してDSに対する接続を提供する機能エンティティである。APを含むインフラストラクチャBSSでSTA間の通信はAPを経由して行われることが原則であるが、ダイレクトリンクが設定された場合にはSTA間でも直接通信が可能である。APは、集中制御器(central controller)、基地局(Base Station;BS)、ノード−B、BTS(Base Transceiver System)、またはサイト制御器などと呼ばれることもある。
【0031】
図1に示すBSSを含む複数のインフラストラクチャBSSは、分散システム(Distribution System;DS)を介して相互連結されることができる。DSを介して連結された複数のBSSを拡張サービスセット(Extended Service Set;ESS)という。ESSに含まれるAP及び/またはSTAは互いに通信することができ、同じESSでSTAはシームレス通信しつつ一つのBSSから他のBSSに移動することができる。
【0032】
IEEE802.11による無線LANシステムで、MAC(MediumAccess Control)の基本接続メカニズムは、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with CollisionAvoidance)メカニズムである。CSMA/CAメカニズムは、IEEE802.11MACの分配調整機能(Distributed Coordination Function;DCF)と呼ばれることもあり、基本的に“listenbefore talk”接続メカニズムを採用している。このような類型の接続メカニズムによると、AP及び/またはSTAは送信開始前に無線チャネルまたは媒体(medium)をセンシング(sensing)する。センシング結果、媒体が休止状態(idle status)であると判断されると、該当媒体を介してフレーム送信を開始する。反面、媒体が占有状態(occupied status)であると感知されると、該当AP及び/またはSTAは、自分の送信を開始せずに媒体接近のための遅延期間を設定して待つ。
【0033】
CSMA/CAメカニズムは、AP及び/またはSTAが媒体を直接センシングする物理的キャリアセンシング(physicalcarrier sensing)外に仮想キャリアセンシング(virtual carrier sensing)も含む。仮想キャリアセンシングは、ヒドンノード問題(hidden node problem)などのように媒体接近上発生することができる問題を補完するためのことである。仮想キャリアセンシングのために、無線LANシステムのMACは、ネットワーク割当ベクトル(Network Allocation Vector;NAV)を利用する。NAVは、現在媒体を使用していたり、使用する権限のあるAP及び/またはSTAが、媒体が利用可能な状態になるまで残っている時間を他のAP及び/またはSTAに指示する値である。したがって、NAVで設定された値は、該当フレームを送信するAP及び/またはSTAによって媒体の使用が予定されている期間に該当する。
【0034】
DCFと共に、IEEE802.11MACプロトコルは、DCFとポーリング(polling)ベースの同期式接続方式に全ての受信AP及び/またはSTAがデータパケットを受信することができるように周期的にポーリングするPCF(Point Coordination Function)に基づくHCF(HybridCoordination Function)を提供する。HCFは、提供子が多数のユーザにデータパケットを提供するための接続方式をコンテンションベースのEDCA(Enhanced Distributed Channel Access)とポーリング(polling)メカニズムを利用した非コンテンションベースのチャネル接近方式を使用するHCCA(HCF Controlled Channel Access)を有する。HCFは、WLANのQoS(Qualityof Service)を向上させるための媒体接近メカニズムを含み、コンテンション周期(Contention Period;CP)と非コンテンション周期(ContentionFree Period;CFP)の両方ともでQoSデータを送信することができる。
【0035】
AP及び/またはSTAは、媒体に接近しようとすることを知らせるために、RTS(Requestto Send)フレーム及びCTS(Clear to Send)フレームを交換する手順を実行することができる。RTSフレーム及びCTSフレームは、実質的なデータフレーム送信及び受信確認応答(acknowledgement)がサポートされる場合、受信確認フレーム(acknowledgement frame;ACK frame)の送受信に必要な無線媒体が接近予約された時間的な区間を指示する情報を含む。フレームを送信しようとするAP及び/またはSTAから送信されたRTSフレームを受信したり、フレーム送信対象STAから送信されたCTSフレームを受信した他のSTAは、RTS/CTSフレームに含まれている情報が指示する時間的な区間中媒体に接近しないように設定されることができる。これは時間区間中NAVが設定されることによって具現されることができる。
【0036】
図2は、IEEE802.11によりサポートされる無線LANシステムの物理階層アーキテクチャを示す。
【0037】
IEEE802.11の物理階層アーキテクチャ(PHY architecture)は、PLME(PHY Layer ManagementEntity)、PLCP(Physical Layer Convergence Procedure)副階層210、PMD(Physical Medium Dependent)副階層200で構成される。PLMEは、MLME(MACLayer Management Entity)と協調して物理階層の管理機能を提供する。PLCP副階層210は、MAC副階層220とPMD副階層200との間でMAC階層の指示によってMAC副階層220から受けたMPDU(MACProtocol Data Unit)をPMD副階層に伝達したり、PMD副階層200からくるフレームをMAC副階層220に伝達する。PMD副階層200は、PLCPの下位階層であり、無線媒体を介した二つのステーション間物理階層エンティティ(entity)の送受信が可能にする。MAC副階層220が伝達したMPDUは、PLCP副階層210でPSDU(Physical Service DataUnit)と呼ぶ。MPDUは、PSDUと類似するが、複数のMPDUをアグリゲーション(aggregation)したA−MPDU(aggregated MPDU)が伝達された場合には個々のMPDUとPSDUは互いに相違する。
【0038】
PLCP副階層210は、PSDUをMAC副階層220から受けてPMD副階層200に伝達する過程で物理階層送受信機により必要な情報を含む付加フィールドを加える。この時、付加されるフィールドは、PSDUにPLCPプリアンブル(preamble)、PLCPヘッダ(header)、コンボリューションエンコーダをゼル状態(zero state)に返すときに必要なテールビット(Tail Bits)などになる。PLCP副階層210は、PPDUを生成して送信するときに必要な制御情報と、受信STAがPPDUを受信して解釈するときに必要な制御情報と、を含むTXVECTORパラメータをMAC副階層から伝達を受ける。PLCP副階層210は、PSDUを含むPPDUを生成するにあたってTXVECTORパラメータに含まれている情報を使用する。
【0039】
PLCPプリアンブルは、PSDUの送信前に受信機に同期化機能とアンテナダイバーシティを準備するようにする役割をする。データフィールドは、PSDUにパディングビット、スクランブラを初期化するためのビットシーケンスを含むサービスフィールド及びテールビットが加えたビットシーケンスがエンコーディングされたコード化シーケンス(coded sequence)を含むことができる。この時、エンコーディング方式は、PPDUを受信するSTAでサポートされるエンコーディング方式によってBCC(Binary Convolutional Coding)エンコーディングまたはLDPC(Low Density Parity Check)エンコーディングのうち一つで選択されることができる。PLCPヘッダには送信するPPDU(PLCP Protocol Data Unit)に対する情報を含むフィールドが含まれ、これは図3を参照して具体的に説明する。
【0040】
PLCP副階層210では、PSDUに前述したフィールドを付加してPPDU(PLCP Protocol Data Unit)を生成し、PMD副階層を経て受信ステーションに送信し、受信ステーションはPPDUを受信してPLCPプリアンブル、PLCPヘッダからデータ復元に必要な情報を得て復元する。受信ステーションのPLCP副階層は、PLCPプリアンブル及びPLCPヘッダに含まれている制御情報を含むRXVECTORパラメータをMAC副階層に伝達することで、受信状態でPPDUを解釈してデータを取得することができるようにする。
【0041】
既存無線LANシステムと違って次世代無線LANシステムではより高い処理率を要求する。これをVHT(Very High Throughput)といい、このために、次世代無線LANシステムでは80MHz、連続的な160MHz(contiguous 160MHz)、不連続的な160MHz(non−contiguous 160MHz)帯域幅送信及び/またはそれ以上の帯域幅送信をサポートしようとする。また、より高い処理率のためにMU−MIMO(Multi User−Multiple Input Multiple Output)送信方法を提供する。次世代無線LANシステムにおけるAPは、MIMOペアリングされた少なくとも一つ以上のSTAに同時にデータフレームを送信することができる。
【0042】
図1のような無線LANシステムにおけるAP10は、自分と結合(association)されている複数のSTA21、22、23、24、30のうち少なくとも一つ以上のSTAを含むSTAグループにデータを同時に送信することができる。図1では、AP10がSTA21、22、23、24、30にMU−MIMO送信することを例示しているが、TDLS(Tunneled Direct Link Setup)やDLS(Direct LinkSetup)、メッシュネットワーク(mesh network)をサポートする無線LANシステムでは、データを送信しようとするSTAがMU−MIMO送信技法を使用してPPDUを複数のSTAに送信することができる。以下、APが複数のSTAにMU−MIMO送信技法によってPPDUを送信することを例示して説明する。
【0043】
各々のSTAに送信されるデータは、互いに異なる空間ストリーム(spatial stream)を介して送信されることができる。AP10の送信するデータフレームは、無線LANシステムの物理階層(Physical Layer;PHY)で生成されて送信されるPPDUと呼ばれることができる。本発明の例示で、AP10とMU−MIMOペアリングされた送信対象STAグループは、STA1(21)、STA2(22)、STA3(23)及びSTA4(24)と仮定する。この時、送信対象STAグループの特定STAには空間ストリームが割り当てられなくてデータが送信されないこともある。一方、STAa30は、APと結合されているが、送信対象STAグループには含まれないSTAと仮定する。
【0044】
無線LANシステムにおいて、MU−MIMO送信をサポートするために、送信対象STAグループに対して識別子が割り当てられることができ、これをグループ識別子(Group ID)という。APは、MU−MIMO送信をサポートするSTAにグループID割当のためにグループ定義情報(group definition information)を含むグループID管理フレーム(Group ID management frame)を送信し、これにより、グループIDはPPDU送信以前にSTAに割り当てられる。一つのSTAは、複数個のグループIDの割当を受けることができる。
【0045】
下記の表1は、グループID管理フレームに含まれている情報要素を示す。
【0046】
【表1】
【0047】
カテゴリフィールド及びVHTアクションフィールドは、該当フレームが管理フレームに該当し、MU−MIMOをサポートする次世代無線LANシステムで使われるグループID管理フレームであることを識別することができるように設定される。
【0048】
表1のように、グループ定義情報は、特定グループIDに属しているかどうかを指示するメンバシップ状態情報と、該当グループIDに属する場合、該当STAの空間ストリームセットがMU−MIMO送信による全体空間ストリームで何番目の位置に該当するかを指示する空間ストリーム位置情報を含む。
【0049】
一つのAPが管理するグループIDは、複数個であるため、一つのSTAに提供されるメンバシップ状態情報はAPにより管理されるグループIDの各々にSTAが属しているかどうかを指示する必要がある。したがって、メンバシップ状態情報は、各グループIDに属しているかどうかを指示するサブフィールドのアレイ(array)形態に存在することができる。空間ストリーム位置情報は、グループIDの各々に対する位置を指示するため、各グループIDに対してSTAが占める空間ストリームセットの位置を指示するサブフィールドのアレイ形態に存在することができる。また、一つのグループIDに対するメンバシップ状態情報と空間ストリーム位置情報は、一つのサブフィールド内で具現が可能である。
【0050】
APは、MU−MIMO送信技法を介してPPDUを複数のSTAに送信する場合、PPDU内にグループIDを指示する情報を制御情報として含んで送信する。STAがPPDU受信すると、STAはグループIDフィールドを確認して自分が送信対象STAグループのメンバSTAであるかどうかを確認する。自分が送信対象STAグループのメンバと確認される場合、自分に送信される空間ストリームセットが全体空間ストリームのうち何番目に位置するかを確認することができる。PPDUは受信STAに割り当てられた空間ストリームの個数情報を含むため、STAは自分に割り当てられた空間ストリームを探してデータを受信することができる。
【0051】
図3は、無線LANシステムで使われるPPDUフォーマットの一例を示す。
【0052】
図3を参照すると、PPDU300は、L−STF310、L−LTF320、L−SIGフィールド330、VHT−SIG Aフィールド340、VHT−STF350、VHT−LTF360、VHT−SIG Bフィールド370及びデータフィールド380を含むことができる。
【0053】
PHYを構成するPLCP副階層は、MAC階層から伝達を受けたPSDUに必要な情報を加えてデータフィールド380に変換し、L−STF310、L−LTF320、L−SIGフィールド330、VHT−SIGAフィールド340、VHT−STF350、VHT−LTF360、VHT−SIG B370などのフィールドを加えてPPDU300を生成し、PHYを構成するPMD副階層を介して一つまたはそれ以上のSTAに送信する。PLCP副階層がPPDUを生成する時に必要な制御情報とPPDUに含ませて送信し、受信STAがPPDUを解釈する時に使われる制御情報は、MAC階層から伝達を受けたTXVECTORパラメータから提供される。
【0054】
L−STF310は、フレームタイミング取得(frame timing acquisition)、AGC(AutomaticGain Control)コンバージェンス(convergence)、粗い(coarse)周波数取得などに使われる。
【0055】
L−LTF320は、L−SIGフィールド330及びVHT−SIG Aフィールド340の復調のためのチャネル推定に使用する。
【0056】
L−SIGフィールド330は、L−STAがPPDU300を受信し、これを解釈してデータを取得する時に使われる。L−SIGフィールド330は、レート(rate)サブフィールド、長さ(length)サブフィールド、パリティビット及びテール(tail)フィールドを含む。レートサブフィールドは、現在送信されるデータに対するビットレート(bitrate)を指示する値で設定される。
【0057】
長さサブフィールドは、MAC階層がPHY階層に送信することを要求するPSDUのオクテット長さを指示する値で設定される。この時、PSDUのオクテット長さの情報と関連したパラメータであるL_LENGTHパラメータは、送信時間と関連したパラメータであるTXTIMEパラメータに基づいて決定される。TXTIMEは、MAC階層がPSDU(physical service data unit)の送信のために要求した送信時間に対応し、PHY階層がPSDUを含むPPDU送信のために決定した送信時間を意味する。したがって、L_LENGTHパラメータは、時間と関連したパラメータであるため、L−SIGフィールド330に含まれている長さサブフィールドは、送信時間と関連した情報を含むようになる。
【0058】
VHT−SIG Aフィールド340は、PPDUを受信するSTAがPPDU300を解釈するために必要な制御情報(control information、またはシグナル情報(signal information))を含んでいる。VHT−SIGAフィールド340は、二つのOFDMシンボルを介して送信される。これにより、VHT−SIG Aフィールド340は、VHT−SIG A1フィールド及びVHT−SIG A2フィールドに分けられることができる。VHT−SIG A1フィールドは、PPDU送信のために使われるチャネル帯域幅情報、STBC(Space Time Block Coding)を使用するかどうかと関連した指示情報、SUまたはMU−MIMOのうちPPDUが送信される方式を指示する情報、送信方法がMU−MIMOの場合にAPとMU−MIMOペアリングされた複数のSTAである送信対象STAグループを指示する情報及び前記送信対象STAグループに含まれている各々のSTAに割り当てられた空間ストリームに対する情報を含む。VHT−SIG A2フィールドは、短いGI(shortGuard Interval)関連情報を含む。
【0059】
MIMO送信方式を指示する情報及び送信対象STAグループを指示する情報は、一つのMIMO指示情報で具現されることができ、その一例としてグループIDで具現されることができる。グループIDは、特定範囲を有する値で設定されることができ、範囲内の特定値はSU−MIMO送信技法を指示し、その以外の値はMU−MIMO送信技法によりPPDU300が送信される場合、該当送信対象STAグループに対する識別子として使われることができる。
【0060】
グループIDは、該当PPDU300がSU−MIMO送信技法を介して送信されることを指示すると、VHT−SIG A2フィールドは、データフィールドに適用されたコーディング技法がBCC(Binary Convolution Coding)か、LDPC(Low DensityParity Check)コーディングか、を指示するコーディング指示情報と、送信機−受信機間チャネルに対するMCS(modulation coding scheme)情報を含む。また、VHT−SIGA2フィールドは、PPDUの送信対象STAのAID及び/または前記AIDの一部ビットシーケンスを含む部分AID(partial AID)を含むことができる。
【0061】
グループIDは、該当PPDU300がMU−MIMO送信技法を介して送信されることを指示すると、VHT−SIG Aフィールド300は、MU−MIMOペアリングされた受信STAに送信が意図されるデータフィールドに適用されたコーディング技法がBCCか、LDPCコーディングか、を指示するコーディング指示情報が含まれる。この場合、各受信STAに対するMCS(modulation coding scheme)情報は、VHT−SIG Bフィールド370に含まれることができる。
【0062】
VHT−STF350は、MIMO送信においてAGC推定の性能を改善するために使われる。
【0063】
VHT−LTF360は、STAがMIMOチャネルを推定する時に使われる。次世代無線LANシステムは、MU−MIMOをサポートするため、VHT−LTF360は、PPDU300が送信される空間ストリームの個数ほど設定されることができる。追加的に、フルチャネルサウンディング(full channel sounding)がサポートされ、これが実行される場合、VHT LTFの数はより多くなることができる。
【0064】
VHT−SIG Bフィールド370は、MIMOペアリングされた複数のSTAがPPDU300を受信してデータを取得する時に必要な専用制御情報を含む。したがって、VHT−SIG Bフィールド370に含まれている共用制御情報が、現在受信されたPPDU300はMU−MIMO送信されたものであると指示した場合にのみ、STAは、VHT−SIG Bフィールド370をデコーディング(decoding)するように設計されることができる。反対に、共用制御情報が、現在受信されたPPDU300は単一STAのためのもの(SU−MIMOを含む)であると指示する場合、STAは、VHT−SIG Bフィールド370をデコーディングしないように設計されることができる。
【0065】
VHT−SIG Bフィールド370は、各STAに対するMCS(modulation and coding scheme)に対する情報及びレートマッチング(rate−matching)に対する情報を含む。また、各STAのためのデータフィールドに含まれているPSDU長さを指示する情報を含む。PSDUの長さを指示する情報は、PSDUのビットシーケンスの長さを指示する情報であり、オクテット単位に指示することができる。VHT−SIG Bフィールド370の大きさは、MIMO送信の類型(MU−MIMOまたはSU−MIMO)及びPPDU送信のために使用するチャネル帯域幅によって異なる。
【0066】
データフィールド380は、STAに送信が意図されるデータを含む。データフィールド380は、MAC階層でのMPDU(MAC Protocol Data Unit)が伝達されたPSDU(PLCP Service Data Unit)とスクランブラを初期化するためのサービス(service)フィールド、コンボリューション(convolution)エンコーダをゼロ状態(zero state)に返す時に必要なビットシーケンスを含むテール(tail)フィールド及びデータフィールドの長さを規格化するためのパディングビットを含む。
【0067】
図1のような無線LANシステムで、AP10がSTA1(21)、STA2(22)及びSTA3(23)にデータを送信しようとする場合、STA1(21)、STA2(22)、STA3(23)及びSTA4(24)を含むSTAグループにPPDUを送信することができる。この場合、図2のようにSTA4(24)に割り当てられた空間ストリームはないように割り当てることができ、STA1(21)、STA2(22)及びSTA3(23)の各々に特定個数の空間ストリームを割り当て、これにより、データを送信することができる。図2のような例示において、STA1(21)には1個の空間ストリーム、STA2(22)には3個の空間ストリーム、STA3(23)には2個の空間ストリームが割り当てられていることが分かる。
【0068】
次世代無線LANシステムの最も大きい特徴のうち一つは、多重アンテナを利用して複数個の空間ストリームを複数のSTAに送信するMU−MIMO送信技法をサポートすることである。これはシステム全般の処理率(throughput)を向上させることができる。複数のSTAが存在する環境でデータ送信をしようとするAPは、送信対象STAグループにデータを送信するために、ビーム形成手順によってPPDUを送信する。したがって、MU−MIMO送信技法を使用してPPDUを送信しようとするAP及び/またはSTAは、送信対象STAの各々に対するチャネル情報を必要とするため、チャネル情報取得のために、チャネルサウンディングの実行が要求される。
【0069】
MU−MIMOのためのチャネルサウンディングは、ビームを形成してPPDUを送信しようとする送信機(transmitter)によって開始されることができる。送信機はビームフォーマ(beamformer)、受信機(receiver)はビーム受信機(beamformee)と表現されることができる。DL MU−MIMOをサポートする無線LANシステムでは、APが送信機、ビームフォーマの地位を有し、APによりチャネルサウンディングが開始される。STAは、受信機、ビーム受信機の地位を有し、APにより開始されたチャネルサウンディングによって、チャネルを推定し、これを報告する。以下、詳細なチャネルサウンディング方法を説明するにあたってDL MU−MIMO送信時チャネルサウンディングを仮定する。ただし、以下で詳細に説明されるチャネルサウンディング方法は、一般的なMU−MIMO送信をサポートする無線通信システムに適用されることができる。
【0070】
次世代無線LANシステムにおいて、チャネルサウンディングは、NDP(Null Data Packet)に基づいて実行される。NDPは、データフィールドが除外されたPPDUフォーマットを有する。STAは、NDPに基づいてチャネル推定を実行し、推定の結果であるチャネル状態情報をAPにフィードバックする。NDPは、サウンディングフレーム(sounding frame)と表現されることができる。図4を参照してNDPベースのチャネルサウンディングに対して説明するようにする。
【0071】
図4は、次世代無線LANシステムでNDPを利用したチャネルサウンディング方法を示す。本例示において、APは、3個の送信対象STAにデータを送信するために、3個の送信対象STAに対してチャネルサウンディングを実行する。ただし、APは、一つのSTAに対してチャネルサウンディングを実行することもできる。
【0072】
図4を参照すると、AP410は、STA1(421)、STA2(422)、STA3(423)にNDPAフレームを送信する(S410)。NDPA(NDP announcement)フレームは、チャネルサウンディングが開始され、NDPが送信されると知らせる。NDPAフレームは、サウンディング通報フレーム(sounding announcement frame)と呼ばれることもある。
【0073】
NDPAフレームは、チャネルを推定し、チャネル状態情報を含むフィードバックフレームをAPに送信するSTAを識別するための情報を含む。即ち、STAは、NDPAフレームの受信を介してチャネルサウンディングに参加するSTAかどうかを決定する。これにより、AP410は、サウンディング対象STAに対する情報を含むSTA情報フィールドをNDPAフレームに含ませて送信する。STA情報フィールドは、サウンディング対象STA毎に一つずつ含まれることができる。
【0074】
次に送信されるNDPに対応してフィードバックフレームを送信するSTAを識別するための情報を知らせるためである。
【0075】
MU−MIMOチャネルサウンディングのために、少なくとも一つ以上の対象STAにNDPAフレームを送信する場合、AP410は、NDPAフレームをブロードキャスティングする。反面、SU−MIMOチャネルサウンディングのために、一つの対象STAにNDPAフレームを送信する場合、AP410は、NDPAフレームの受信機住所情報を該当対象STAのMAC住所として設定し、ユニキャスト(unicast)で送信することができる。
【0076】
下記の表2は、NDPAフレームに含まれるSTA情報フィールドフォーマットの一例を示す。
【0077】
【表2】
【0078】
前記表1において、Ncは、NDPを受信し、これに対する応答としてサウンディング対象STAがAPに送信するフィードバック情報のうちビーム形成フィードバック行列(beamforming feedback matrices)の列(column)個数を指示する。
【0079】
NDPAフレームを受信したSTAは、STA情報フィールドに含まれているAIDサブフィールド値を確認し、自分がサウンディング対象STAかどうかを確認することができる。図4のような実施例において、NDPAフレームには、STA1(421)のAIDを含むSTA情報フィールド、STA2(422)のAIDを含むSTA情報フィールド及びSTA3(423)のAIDを含むSTA情報フィールドが含まれることができる。
【0080】
AP410は、NDPAフレーム送信後にNDPを対象STAに送信する(S420)。NDPは、図3のようなPPDUフォーマットでデータフィールドが省略されたフォーマットを有することができる。NDPフレームは、AP410によって特定プレコーディング行列(precoding matrix)に基づいてプレコーディング(precoding)され、サウンディング対象STAに送信される。したがって、サウンディング対象STA421、422、423は、NDPのVHT−LTFに基づいてチャネルを推定し、チャネル状態情報を取得する。
【0081】
NDP送信時、NDPに含まれている制御情報として、データフィールドに含まれているPSDU長さ、または前記PSDUに含まれているA−MPDU(Aggregate−MAC protocol data unit)の長さを指示する長さ情報は、0に設定され、NDPの送信対象STAの数を指示する情報は、1に設定される。NDP送信のために使われた送信技法がMU−MIMOかSU−MIMOかを指示し、送信対象STAグループを指示するグループIDは、SU−MIMO送信を指示する値で設定される。送信対象STAに割り当てられる空間ストリーム個数を指示する情報は、MU−MIMOまたはSU−MIMOを介して送信対象STAに送信される空間ストリームの個数を指示するように設定される。NDP送信のために使われるチャネル帯域幅情報は、NDPAフレーム送信のために使われた帯域幅値で設定されることができる。
【0082】
STA1(421)は、フィードバックフレームをAP410に送信する(S431)。フィードバックフレーム送信に使われるチャネル帯域幅情報は、NDPAフレーム送信のために使われたチャネル帯域幅より狭い、または同じに設定されることができる。
【0083】
AP410は、STA1(421)からフィードバックフレームを受信した後、フィードバックポールフレーム(feedback poll frame)をSTA2(422)に送信する(S441)。フィードバックポールフレームは、受信STAがフィードバックフレーム送信を要求するためのフレームである。フィードバックポールフレームは、フィードバックフレーム送信を要求するSTAにユニキャスト方式に送信される。フィードバックポールフレームを受信したSTA2(422)は、AP410にフィードバックフレームを送信する(S432)。その後、AP410は、STA3(423)にフィードバックポールフレームを送信し(S442)、STA3(423)は、フィードバックポールフレームに対応してフィードバックフレームをAP410に送信する(S433)。
【0084】
無線LANシステムでデータを送信するチャネル帯域幅は多様である。多様な帯域幅に対してチャネルを推定するために多様な帯域幅に対するチャネル情報をフィードバックすることができる。次世代無線LANシステムでは、20MHz、40MHz、80MHz、連続的な160MHz(contiguous 160Mhz)及び不連続的な160(80+80)MHz(noncontiguous 160Mhz)帯域幅をサポートする。したがって、各帯域幅に対するチャネル情報をフィードバックするため、チャネルフィードバック情報が多くなることができる。
【0085】
本発明において、STAにより実行されるチャネル推定によるチャネル状態情報は、STAがAPに送信するフィードバックフレームに含まれて送信される。フィードバックフレームのチャネル状態情報は、チャネル情報フィールド及びチャネル情報制御フィールドで具現されることができる。下記の表3及び表4は、チャネル情報制御フィールド及びチャネル情報フィールドのフォーマットを示す。
【0086】
【表3】
【0087】
【表4】
【0088】
表4に記載されたチャネル情報フィールドの情報は、表3に記載されたチャネル制御フィールドに含まれている情報に基づいて解釈されることができる。
【0089】
一方、MU−MIMOがサポートされる無線LANシステムで、NDPベースのチャネルサウンディングが開始された時、サウンディング対象STAがNDPを正常に受信することができない場合が発生することができる。この場合、STAは、NDPに基づいて正常にチャネルサウンディングを実行することができなくてチャネル状態情報を含むフィードバックフレームをAPに送信することができない。この場合、APは、チャネルサウンディングを新たに開始するようになる。
【0090】
前記のようなチャネルサウンディングを再開始することは、MU−MIMOのためのチャネルサウンディングで問題を引き起こすことができる。複数のサウンディング対象STAを対象にするチャネルサウンディングでは、一つのSTAによるチャネルサウンディングが正常に実行されない場合、別途の全体チャネルサウンディングが再開始されるため、非効率性が問題になる。以下、NDPの送受信で発生する問題によるチャネルサウンディングの非効率性を改善することができるチャネルサウンディング方法を提案する。
【0091】
APがチャネルサウンディングを実行中、信号のフェーディング(fading)や干渉信号など、多くの要因により無線チャネル環境が変わることができる。これにより、STAは、自分がサウンディング対象STAであることを指示する情報を含むNDPAフレームを受信したが、その後に送信されるNDPを正常に受信することができないこともある。NDPが正常に受信されたかどうかは、L−SIGフィールドやVHT−SIG AフィールドのCRCを介して判断されたり、NDPのVHT−SIG Bフィールドに使われる約束された特定ビットシーケンスが正常に受信されたかどうかにより判断されることができる。STAは、NDPに対する無線信号を正常に受信したが、NDPの復調に失敗することもできる。このような場合、各STAに割り当てられた空間ストリームの個数や帯域幅関連情報を取得することができないため、チャネルを推定することができず、チャネル状態情報を取得することができない。
【0092】
前記のような理由によって、STAがAPにフィードバックするチャネル状態情報を有していない場合、既存に何らのフレームも送信しなかったことと違って、これに対する事実を知らせるために別途のフレームを送信する方法を提案する。APが期待するタイミングにフィードバックフレームを受信することができない場合、APは、新たなチャネルサウンディングを開始するためにNDPAフレームを送信する。
【0093】
もし、APにチャネル状態情報をフィードバックすることができないSTAがNDPAフレームによって初めてAPにフィードバックするSTAと指示された場合、APは、新たなチャネルサウンディングを開始するためにNDPAフレームを送信するようになる。この場合、他のSTAがチャネルを推定して取得したチャネル状態情報は廃棄されるため、非効率性が一層増加するようになる。したがって、残りのチャネルサウンディング手順が進行されることができるように、STAは、チャネル状態情報を含まないナルフィードバックフレーム(null feedback frame)を送信することができる。図5を参照して詳細に説明する。
【0094】
図5は、本発明の実施例に係るチャネルサウンディング方法を示す。
【0095】
図5を参照すると、AP510は、NDPAフレームを送信し(S510)、その後、NDPを送信する(S520)。S510及びS520ステップは、前述した図4のS410及びS420と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0096】
STA1(521)は、NDPを正常に受信することができなかったと仮定する。STA1(521)は、チャネル推定を介してチャネル状態情報を取得することができない。したがって、チャネル状態情報が含まれないナルフィードバックフレームをAP510に送信する(S530)。
【0097】
STA1(521)は、NDPを正常に受信することができなかったため、ナルフィードバックフレームの送信に必要な情報を取得することができないこともある。したがって、STAがNDPを正常に受信することができなくても、ナルフィードバックフレーム送信に必要な情報を取得するために、NDPの先に送信されたNDPAフレームを参照する方式を提案する。STA1(521)は、NDPAフレームを受信して取得した情報に基づいてナルフィードバックフレーム送信に必要な情報を取得することができる。
【0098】
STA1(521)がNDPを正常に受信することができない一例として、NDPに含まれているVHT−SIGAフィールドをデコーディングすることができないこともある。STA1(521)は、チャネル帯域幅情報及び割り当てられた空間ストリーム個数情報が分からない。一方、STA1(521)は、NDPのL−SIGフィールドの長さ情報を介してNDPの総長さを類推することができる。これにより、APによるNDP送信が終わった時点からSIFS以後時点がフィードバックフレーム送信時点であることが分かる。これはフィードバックポール(feedback poll)によりフィードバックフレームを送信する時点が決定される、STA2(522)及びSTA3(523)のような、後順位フィードバックSTAのフィードバック時点と異なる特徴である。
【0099】
NDPを送信する時に使われるチャネル帯域幅は、NDPAフレームの送信のために使われるチャネル帯域幅と同じである。したがって、NDP以前に送信されたNDPAフレーム受信を介して取得した情報パラメータであるRXVECTORのCH_BANDWIDTHパラメータを介してナルフィードバックフレーム送信のための帯域幅が決定されることができる。STA1(521)は、ナルフィードバックフレーム送信のための帯域幅を決定し、これにより、送信情報パラメータであるTXVECTORのCH_BANDWIDTHパラメータを設定することができる。
【0100】
前記のように、STA1(521)は、NDPを正常に受信することができなくてもナルフィードバックフレームの送信タイミングとCH_BANDWIDTHパラメータを決定することができるため、ナルフィードバックフレームを送信することができる。
【0101】
AP510は、STA1(521)から、チャネル状態情報はないが、ナルフィードバックフレームを受信するため、新たなチャネルサウンディングを開始せずに、STA2(522)及びSTA3(523)と残りのチャネルサウンディングを進行する。
【0102】
AP510は、STA1(521)からフィードバックフレームを受信した後、フィードバックポールフレームをSTA2(522)に送信する(S541)。フィードバックポールフレームは、受信STAがフィードバックフレーム送信を要求するためのフレームである。フィードバックポールフレームは、フィードバックフレーム送信を要求するSTAにユニキャスト方式に送信される。フィードバックポールフレームを受信したSTA2(522)は、AP510にフィードバックフレームを送信する(S551)。その後、AP510は、STA3(523)にフィードバックポールフレームを送信し(S542)、STA3(523)は、フィードバックポールフレームに対応してフィードバックフレームをAP510に送信する(S552)。
【0103】
追加的に、AP510は、STA1(521)からフィードバックフレームを受信することができない場合、選択的に残りのSTAのチャネル状態情報フィードバック要求または新たなチャネルサウンディング手順開始を実行するように設定されることができる。
【0104】
一方、IEEE802.11標準による無線LANで、フレームは、データフレーム、制御フレーム(controlframe)及び管理フレーム(management frame)のように三つに分けられることができる。一般的に、特定受信されたフレームに対する応答として制御フレームを送信する時には、受信された制御フレームがスパン(span)している帯域幅と同じ帯域幅をスパンして送信する。
【0105】
ISM(Industrial、Scientificand Medical)バンドを機会的に使用するシステムで、送信機側が知らない受信機側の干渉が存在することができる。特に、広い周波数帯域では多様な通信システムに共存しながらチャネルに接近するようになり、各システムが互いに異なる帯域幅設定(bandwidth configuration)を有して動作中、周波数選択的な(frequency selective)強い干渉信号(strong interference signal)は受信機側でのみ感知され、送信機側ではこれに対することを感知しにくい。
【0106】
以下、チャネルサウンディングにおいて、APがNDPAフレーム及びNDPを送信し、STAがNDPAフレーム及びNDPフレームの送信のために使われた帯域幅より小さい、または同じ帯域幅を介したフィードバックフレームを送信するプロトコルを提案する。
【0107】
図6は、本発明の実施例が適用されることができるチャネル使用の他の例示を示す。図6は、APのようにビームフォーマ観点のチャネル使用例示である。
【0108】
図6を参照すると、NDPAフレームは、主サブチャネル(primary subchannel)を含み、各20MHz帯域幅の4個のサブチャネルを介して送信される。NDPAフレームは、複製されたフレーム構造で送信される。したがって、APがNDPAフレームを大きい帯域幅をスパンして送信されても、STAは。一部帯域のみ正常に受信すると。NDPAフレームを正常にデコーディングして理解することができる。
【0109】
APは、NDPを送信するにあたって、NDPAフレーム送信のためにスパンされた帯域幅に合わせて帯域幅をスパンして送信する。
【0110】
APは、NDPAフレーム及びNDPの送信のためにスパンされた帯域幅より狭い帯域幅を介してフィードバックフレームを受信する。
【0111】
図7は、本発明の実施例が適用されることができるチャネル使用の他の例示を示す。
【0112】
図7を参照すると、NDPAフレーム及びNDPは、複製されたフレーム(duplicate frame)構造で4個のサブチャネル、総80MHz帯域幅に送信される。しかし、NDPAフレーム及びNDPフレームが送信される80MHz帯域のうち特定40MHzに受信端干渉(Rx interference)が発生した。
【0113】
この場合、NDPAフレームは、複製されたフレーム構造で送信されるため、STAは、該当フレームを20MHz単位にデコーディングすることができる。STAが特定帯域幅に対してNDPAフレームをデコーディングした場合、NDPはAPにより意図された本来チャネル帯域を介して受信されても、STAは前記特定帯域幅に対してチャネル推定を実行してフィードバックフレームを送信することができる。図7のような場合、STAは40MHz帯域に対してチャネル推定を実行してチャネル状態情報を生成する。
【0114】
追加的に、STAはフィードバックをするにあたって、STAがNDPAフレーム及び/またはNDPを正常に受信する帯域に主サブチャネルが含まれる場合、STAがチャネル推定情報をフィードバックフレームに含ませて送信することを提案する。また、STAは、フィードバックフレームを送信するにあたって、NDPAフレーム及び/またはNDPフレームを正常に受信した帯域を使用することができる。
【0115】
前記のようなチャネルサウンディングは、NDPAが複製されたフレーム構造で送信されても、STAは、NDPAフレームが送信される時に使われる帯域幅情報が必要である。このような情報は、データフィールドのサービスフィールドに含まれることができる。または、NDPAフレーム自体のフレームボディに含ませて送信することができる。
【0116】
一方、複数のSTAに対してチャネルサウンディングが実行される場合、各STAがサポートすることができる帯域幅が異なることがある。また、1番目のSTAのフィードバックフレームを受信したAPが残りのSTAに対しては他の帯域幅に対するチャネル状態情報及び/またはフィードバックフレームが送信される帯域幅を調節することを所望することができる。この場合、NDPAフレーム及び/またはフィードバックポールフレームにフィードバックフレームが送信されることができる最大帯域幅を指示する情報及び/またはチャネル状態情報と関連した最大帯域幅情報が含まれることができる。フィードバックフレームが送信されることができる最大帯域幅と関連した情報は、PPDUのデータフィールドのサービスフィールドの設定を介して具現されることができ、チャネル状態情報のためのチャネル推定と関連した最大帯域幅情報は、NDPAフレーム及び/またはフィードバックポールフレームのフィールド追加を介して具現されることができる。
【0117】
図8は、本発明の実施例に係るチャネルサウンディングの例示を示す。STA1は、最優先順位にフィードバックするSTAと仮定する。
【0118】
図8を参照すると、AP810は、STA1(821)及びSTA2(822)にNDPAフレームを送信する(S810)。その後、AP810は、STA1(821)及びSTA2(822)にNDPを送信する(S820)。NDPAフレームは、複製されたフレーム構造で160MHz帯域幅をスパンしながら送信される。NDPも160MHz帯域幅をスパンしながら送信される。
【0119】
NDPAフレームには160MHzをスパンするという情報が含まれている。STA1(821)がNDPAフレームを受信するにあたって、160MHz全体に対して正常に受信を受けることができなく、非−主サブチャネル(non−primary subchannel)を含む特定帯域で干渉が発生し、主サブチャネルを含む80MHz帯域幅に対して正常に受信されたと仮定する。
【0120】
STA1(821)は、80MHz帯域幅に対してNDPベースのチャネル推定を実行し、80MHzに対するチャネル状態情報をAPにフィードバックする(S830)。この時、チャネル状態情報を含むフィードバックフレームは、80MHz帯域幅を介して送信されることができる。
【0121】
AP810は、STA2(822)により取得されたチャネル状態情報をフィードバック受けるために、STA2(822)にフィードバックポールフレームを送信する(S840)。STA2(822)のフィードバックフレームが送信される帯域幅を制限するために、AP810は、ポールフレームに80MHzに対するチャネル推定を指示する情報を含ませることができる。
【0122】
STA2(822)は、ポールフレームに含まれている情報が指示する80MHzに対してチャネル推定を実行し、チャネル状態情報をフィードバックフレームに含ませてAP810に送信する(S850)。フィードバックフレーム送信のための帯域幅は、STA2(822)が使用可能であると判断した帯域幅になることができる。STA2(822)が160MHzを介してNDPAフレーム及びNDPを正常に受信した場合、160MHzを使用してフィードバックフレームを送信することができる。STA2(822)もSTA1(821)のように、80MHzに対してのみNDPAを正常に受信した場合、80MHzを使用してフィードバックフレームを送信することができる。受信したフィードバックポールフレームにフィードバックフレーム送信のための最大帯域幅情報が含まれている場合、STA2(822)は、指示された最大帯域幅情報に基づいてそのより小さい、または同じ帯域幅を使用してフィードバックフレームを送信することができる。
【0123】
STAがNDPAフレーム及び/またはNDPフレームが送信される帯域幅より小さい帯域幅に対するチャネル状態情報をフィードバックする場合、その理由を指示する情報をフィードバックフレームに含ませて送信することができる。この時、理由を指示する情報は、理由コード(reason code)であり、事前に約束された情報を使用して知らせることで具現されることができる。理由コード(reason code)は、下記の表5のように与えられることができる。
【0124】
【表5】
【0125】
追加的に理由コードが20、40、80、160または80+80MHzなど、サブチャネルでチャネル占有状態(CCAbusy)が感知され、またはNDPAフレーム及び/またはNDPの正常な受信されないことを指示すると、STAは該当サブチャネルを指示する情報をフィードバックフレームに含ませて送信することができる。また、CCA busy感知され、またはNDPAフレーム/NDP正常受信が行われない場合には該当理由に対する詳細な情報がさらに含まれることができる。一例として、NDPAフレームの受信前に持続的にエネルギー感知CCA busyになったか、NDPAフレームの受信前に持続的に有効な802.11信号CCA busyになったか、またはNDPAフレーム及び/またはNDP自体を受信する時に特定サブチャネルでは受信及びデコーディングされなかったかを区分して知らせることができる。
【0126】
図9は、本発明の実施例が適用されることができる無線装置を示すブロック図である。無線装置は、APまたはSTAである。
【0127】
無線装置900は、プロセッサ910、メモリ920及びトランシーバ(transceiver)930を含む。トランシーバ930は、無線信号を送信/受信し、IEEE802.11の物理階層が具現される。プロセッサ910は、トランシーバ930と機能的に連結され、IEEE802.11のMAC階層及び物理階層を具現する。プロセッサ910は、本発明が提案するNDPAフレーム、NDP、フィードバックポールフレームを生成して送信するように設定されることができ、また、送信されたフレームを受信し、含まれているフィールド値を解釈してチャネル推定/チャネル状態情報を取得するように設定されることができる。プロセッサ910は、NDPAフレーム/NDPに含まれている情報に基づき、特定帯域幅に基づいてチャネル推定及びチャネル状態情報をフィードバックするよう設定されることができる。プロセッサ910は、受信したフィードバックフレームによって以後チャネルサウンディングを進行するように設定されることができる。プロセッサ910は、図4及び図8を参照して前述した本発明の実施例を具現するように設定されることができる。
【0128】
プロセッサ910及び/またはトランシーバ930は、ASIC(application−specific integrated circuit)、他のチップセット、論理回路及び/またはデータ処理装置を含むことができる。メモリ920は、ROM(read−only memory)、RAM(random access memory)、フラッシュメモリ、メモリカード、格納媒体及び/または他の格納装置を含むことができる。実施例がソフトウェアで具現される時、前述した技法は前述した機能を遂行するモジュール(過程、機能など)で具現されることができる。モジュールは、メモリ920に格納され、プロセッサ910により実行されることができる。メモリ920は、プロセッサ910の内部または外部にあり、よく知られた多様な手段によりプロセッサ910と連結されることができる。
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図1