特許第5689558号(P5689558)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5689558
(24)【登録日】2015年2月6日
(45)【発行日】2015年3月25日
(54)【発明の名称】半導体発光装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/62 20100101AFI20150305BHJP
   H01L 33/60 20100101ALI20150305BHJP
【FI】
   H01L33/00 440
   H01L33/00 432
【請求項の数】37
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-173518(P2014-173518)
(22)【出願日】2014年8月28日
(62)【分割の表示】特願2013-172319(P2013-172319)の分割
【原出願日】2007年3月30日
(65)【公開番号】特開2014-220540(P2014-220540A)
(43)【公開日】2014年11月20日
【審査請求日】2014年9月9日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086380
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 稔
(74)【代理人】
【識別番号】100103078
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100115369
【弁理士】
【氏名又は名称】仙波 司
(74)【代理人】
【識別番号】100130650
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 泰光
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100161274
【弁理士】
【氏名又は名称】土居 史明
(74)【代理人】
【識別番号】100168099
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 伸太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100168044
【弁理士】
【氏名又は名称】小淵 景太
(72)【発明者】
【氏名】小早川 正彦
【審査官】 清水 靖記
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−353914(JP,A)
【文献】 特開2004−274027(JP,A)
【文献】 特開2007−059677(JP,A)
【文献】 特表2004−534405(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00−33/64
H01L 23/48−23/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1端子部およびダイボンディング部を有するとともに、上記第1端子部以外の部分の厚みが上記第1端子部の厚み以下の厚みを有する第1リードフレームと、
上記第1リードフレームと第1方向において離間配置され、上記第1端子部と同一の厚みを有する第2端子部を有するとともに、上記第2端子部以外の部分の厚みが上記第2端子部の厚み以下の厚みを有する第2リードフレームと、
上記第1リードフレームのダイボンディング部にボンディングされ、且つ上記第2リードフレームに導通する半導体発光素子と、
上記第1方向およびこの第1方向と直角である第2方向に沿う辺を有し、半導体発光素子を環状に囲み、上記半導体発光素子の光を出射方向に反射させるための枠状部を有するとともに、上記第1リードフレームおよび上記第2リードフレームの一部ずつを覆うことにより第1リードフレームおよび第2リードフレームを支持する樹脂ケースと、
を備え、
上記半導体発光素子、第1リードフレームの一部および第2リードフレームの一部が上記枠状部によって規定された開口を介して上記ケースから露出しており、
上記第1リードフレームは、上記ダイボンディング部と一体的に設けられ、記第1端子部の厚みよりも小さい厚みを有し、その下面が上記ダイボンディング部の下面より前記出射方向側に位置する第1薄肉延出部を具備しており、
上記ケースは、上記枠状部により上記第1薄肉延出部の面を密着して覆うと共に、上記ダイボンディング部の裏面を露出させつつ上記第1薄肉延出部の下面を密着して覆う第1抱え込み部を有している、半導体発光装置。
【請求項2】
上記第1薄肉延出部は、平面視において上記ダイボンディング部から上記第2方向に上記枠状部と重なる領域まで延出する、請求項1に記載の半導体発光装置。
【請求項3】
上記第1薄肉延出部は、少なくとも上記ダイボンディング部の上記第1方向における中央領域において上記第2方向に延びるように設けられている、請求項1または2に記載の半導体発光装置。
【請求項4】
上記第1薄肉延出部は、少なくとも上記ダイボンディング部の上記第1方向における上記第2リードフレーム側の端部領域において上記第2方向に延びるように設けられている、請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項5】
上記第1薄肉延出部は、少なくとも上記ダイボンディング部の上記第1方向における上記第2リードフレームと反対側の端部領域において上記第2方向に延びるように設けられている、請求項1ないしのいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項6】
上記第1薄肉延出部は、複数形成されている、請求項1ないし5のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項7】
上記第1リードフレームには、互いに隣接する上記第1薄肉延出部の間に位置する凹部が形成されており、この凹部は、平面視において上記隣接する第1薄肉延出部よりも凹んだ構成とされている、請求項6に記載の半導体発光装置。
【請求項8】
上記第1薄肉延出部は、延出する方向と直角である幅方向の寸法が上記ダイボンディング部の上記幅方向における寸法よりも小さい細幅薄肉延出部を含む、請求項1ないしのいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項9】
上記細幅薄肉延出部は、延出する方向と直角である幅方向の寸法が上記半導体発光素子の上記幅方向の寸法よりも小さい、請求項1ないし8のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項10】
上記細幅薄肉延出部は、複数設けられている、請求項またはに記載の半導体発光装置。
【請求項11】
上記第1リードフレームには、互いに隣接する上記細幅薄肉延出部の間に位置する凹部が形成されており、この凹部は、平面視において上記隣接する細幅薄肉延出部よりも凹んだ構成とされている、請求項10に記載の半導体発光装置。
【請求項12】
上記ダイボンディング部の裏面は上記ケースの裏面と面一である、請求項1ないし11のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項13】
上記第1薄肉延出部の上面は、上記ダイボンディング部の上面と面一である、請求項1ないし12のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項14】
上記第2リードフレームと上記半導体発光素子とを電気的に接続するためのワイヤをさらに備え、
上記第2リードフレームは、上記ワイヤをボンディングするためのワイヤボンディング部と、上記ワイヤボンディング部と一体的に設けられ、の下面が上記第2端子部の裏面より出射方向側に位置する第2薄肉延出部を具備しており、
上記ケースは、上記枠状部により上記第2薄肉延出部の上面を密着して覆うと共に、上記第2リードフレームの上記裏面を露出させつつ上記第2薄肉延出部の下面を密着して覆う第2抱え込み部を有している、請求項1ないし13のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項15】
上記第2リードフレームの上記ケースから露出する裏面は上記ケースの上記裏面と面一である、請求項14に記載の半導体発光装置。
【請求項16】
上記第2薄肉延出部は、その上面が上記ワイヤボンディング部と面一である、請求項14または15に記載の半導体発光装置。
【請求項17】
上記第2薄肉延出部は、平面視において上記ワイヤボンディング部から上記枠状部と重なる領域まで上記第2方向に延出する、請求項14ないし16のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項18】
上記第2リードフレームは、上記ワイヤボンディング部と一体的に設けられ、の下面が上記第2端子部の裏面より出射方向側に位置しており、上記第1リードフレーム側の端部において上記第1方向に延出する第3薄肉延出部を具備しており、
上記ケースは、上記第3薄肉延出部の上面を覆わずに露出させるとともに、上記第2リードフレームの上記裏面を露出させつつ上記第3薄肉延出部の下面を密着して覆う第3抱え込み部を有している、請求項14ないし17のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項19】
第3薄肉延出部は、その上面が上記ワイヤボンディング部と面一である、請求項18に記載の半導体発光装置。
【請求項20】
上記第3薄肉延出部は、上記第2薄肉延出部と連続して形成されているとともに、上記第3抱え込み部は、上記第2抱え込み部と連続して形成されている、請求項18または19に記載の半導体発光装置。
【請求項21】
上記第1リードフレームおよび第2リードフレームは曲げ加工のされていないリードフレームからなる、請求項1ないし20のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項22】
上記各薄肉延出部の先端部は、上記ケースの側面よりも内側に位置することにより平面視において上記ケースに内包されている、請求項1ないし21のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項23】
上記各薄肉延出部の上記下面は、上記各薄肉延出部の上記上面と平行な平面を有する、請求項1ないし22のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項24】
上記枠状部の上記開口が平面視矩形状である、請求項1ないし23のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項25】
上記ケースは上記半導体発光素子からの光を反射する白色樹脂からなる、請求項1ないし24のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項26】
上記開口に充填されて上記半導体発光素子を覆い、且つ上記半導体発光素子からの光を透過する透光樹脂をさらに備える、請求1ないし25のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項27】
上記半導体発光素子は、平面視においてその全体が、その裏面が上記ケースから露出された上記ダイボンディング部に重なっている、請求項1ないし26のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項28】
上記第1リードフレームは、上記ダイボンディング部から延びており、厚みが上記ダイボンディング部と同じであり、裏面が上記ケースから露出している厚肉延出部をさらに備えている、請求項1ないし27のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項29】
上記厚肉延出部は、複数形成されている、請求項28に記載の半導体発光装置。
【請求項30】
上記厚肉延出部は、延出する方向と直角である幅方向の寸法が、上記ダイボンディング部の上記幅方向における寸法よりも小さい細幅厚肉延出部を含む、請求項28または29に記載の半導体発光装置。
【請求項31】
上記細幅厚肉延出部は、延出する方向と直角である幅方向の寸法が、上記半導体発光素子の上記幅方向における寸法よりも小さい、請求項28ないし30のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項32】
上記厚肉延出部は、平面視において上記ダイボンディング部から上記第2方向に上記枠状部と重なる領域まで延出する、請求項28ないし31のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項33】
上記厚肉延出部は、上記第1薄肉延出部と隣り合い、同じ方向に延出している、請求項28ないし32のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項34】
上記厚肉延出部の先端部は、上記第1薄肉延出部の先端部と同じ位置まで延出している、請求項33に記載の半導体発光装置。
【請求項35】
上記ケースは、その平面視外形が上記第1方向および上記第2方向に沿う辺を有する矩形状である、請求項1ないし34のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項36】
上記第1端子部および上記第2端子部は、上記第1方向において上記ケースの最端縁よりもさらに外側に向かって上記ケースから突出している、請求項1ないし35のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項37】
上記第1リードフレームおよび上記第2リードフレームの上記第1方向の外側の先端部は、その一部が平面視で切り欠かれており、切り欠かれていない残りの部分が第1方
向に延出する構成となっている、請求項1ないし36のいずれかに記載の半導体発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子を備える半導体発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図6および図7は、従来の半導体発光装置の一例を示している(たとえば特許文献1参照)。これらの図に示された半導体発光装置Xは、リードフレーム91、LEDチップ92、ケース93、および透光樹脂94を備えている。リードフレーム91は、略一定の幅とされた2つの帯状部分からなる。リードフレーム91の裏面は、ケース93から露出している。LEDチップ92は、半導体発光装置Xの光源であり、リードフレーム91の一方の帯状部分に含まれるボンディング部91aにボンディングされている。LEDチップ92は、リードフレーム91の他方の帯状部分に対して、ワイヤ95によって接続されている。
【0003】
半導体発光装置Xの高輝度化を図るには、LEDチップ92への投入電力を大きくする必要がある。これに伴い、LEDチップ92から発せられる熱量が増大する。この熱は、ボンディング部91aを介して、半導体発光装置Xが実装されるたとえば回路基板に逃がすことが好ましい。しかしながら、全体が比較的小型である長矩形状とされた半導体発光装置Xにおいて、ケース93に対するボンディング部91aの大きさを大きくすると、リードフレーム91がケース93から抜け落ちてしまうという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−353914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、適正に小型化を図ることが可能な半導体発光装置を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によって提供される半導体発光装置は、外部回路に電気的に接続するための第1端子部およびダイボンディング部を有するとともに、上記第1端子部以外の部分の厚みが上記第1端子部の厚み以下の厚みを有する第1リードフレームと、上記第1リードフレームと第1方向において離間配置され、上記第1端子部と同一の厚みを有し外部回路に電気的に接続するための第2端子部を有するとともに、上記第2端子部以外の部分の厚みが上記第2端子部の厚み以下の厚みを有する第2リードフレームと、上記第1リードフレームのダイボンディング部にボンディングされ、且つ上記第2リードフレームに導通する半導体発光素子と、その平面視外形が第1方向および該第1方向に直角である第2方向に沿う辺を有する矩形状であり、半導体発光素子を環状に囲み、上記半導体発光素子の光を出射方向に反射させるための枠状部を有するとともに、上記第1リードフレームおよび上記第2リードフレームの一部ずつを覆うことにより第1リードフレームおよび第2リードフレームを支持する樹脂ケースと、を備え、上記半導体発光素子、第1リードフレームの一部および第2リードフレームの一部が上記枠状部によって規定された開口を介して上記ケースから露出しており、上記第1リードフレームは、上記ダイボンディング部と一体的に設けられ、その上記出射方向側の上面がダイボンディング部と面一であり上記第1端子部の厚みよりも小さい厚みを有することによってその下面が上記ダイボンディング部の下面より出射方向側に位置しており、平面視において上記ダイボンディング部から第2方向に上記枠状部と重なる領域まで延出する第1薄肉延出部を具備しており、上記ケースは、上記枠状部により上記第1薄肉延出部の上記上面を密着して覆うと共に、上記ダイボンディング部の裏面を露出させつつ上記第1薄肉延出部の下面を密着して覆う第1抱え込み部を有している。
【0007】
このような構成によれば、上記第1薄肉延出部を上記ケースが抱え込む格好となる。これにより、上記第1リードフレームのうち上記ケースから露出する部分の面積を大きくしても、上記第1リードフレームが上記ケースから抜け出ることを防止することができる。したがって、上記半導体発光装置からの熱を適切に逃がすことが可能であり、上記半導体発光装置の小型化を適正に図ることができる。
【0008】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1薄肉延出部は、少なくとも上記ダイボンディング部の上記第1方向における中央領域において上記第2方向に延びるように設けられている。本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1薄肉延出部は、少なくとも上記ダイボンディング部の上記第1方向における上記第2リードフレーム側の端部領域において上記第2方向に延びるように設けられている。本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1薄肉延出部は、少なくとも上記ダイボンディング部の上記第1方向における上記第2リードフレームと反対側の端部領域において上記第2方向に延びるように設けられている。本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1薄肉延出部は、その上記第1方向の幅が上記ダイボンディング部の上記第1方向の幅よりも小さい細幅延出部を含む。本発明の好ましい実施の形態においては、上記細幅延出部は、上記第1方向の幅が上記半導体発光素子の上記第1方向の幅よりも小さい。本発明の好ましい実施の形態においては、上記細幅延出部は、複数設けられている。本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1リードフレームには、互いに隣接する上記薄肉延出部の間に位置する凹部が形成されており、この凹部は、平面視において上記隣接する薄肉延出部よりも凹んだ構成とされている。本発明の好ましい実施の形態においては、上記ダイボンディング部の裏面は上記ケースの裏面と面一である。本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2リードフレームと上記半導体発光素子とを電気的に接続するためのワイヤをさらに備え、上記第2リードフレームは、上記ワイヤをボンディングするためのワイヤボンディング部と、上記ワイヤボンディング部と一体的に設けられ、その上面がワイヤボンディング部と面一であり上記第2端子部の厚みよりも小さい厚みを有することによってその下面が上記第2端子部の裏面より出射方向側に位置しており、平面視において上記ワイヤボンディング部から上記枠状部と重なる領域まで上記第2方向に延出する第2薄肉延出部を具備しており、上記ケースは、上記枠状部により上記第2薄肉延出部の上面を密着して覆うと共に、上記第2リードフレームの上記裏面を露出させつつ上記第2薄肉延出部の下面を密着して覆う第2抱え込み部を有している本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2リードフレームの上記ケースから露出する裏面は上記ケースの上記裏面と面一である。本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2リードフレームは、上記ワイヤボンディング部と一体的に設けられ、その上面がワイヤボンディング部と面一であり上記第2端子部の厚みよりも小さい厚みを有することによってその下面が上記第2端子部の裏面より出射方向側に位置しており、上記第1リードフレーム側の端部において上記第1方向に延出する第3薄肉延出部を具備しており、上記ケースは、上記第3薄肉延出部の上面を覆わずに露出させるとともに、上記第2リードフレームの上記裏面を露出させつつ上記第3薄肉延出部の下面を密着して覆う第3抱え込み部を有している。本発明の好ましい実施の形態においては、上記第3延出部は、上記第2延出部と連続して形成されているとともに、上記第3抱え込み部は、上記第2抱え込み部と連続して形成されている。本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1リードフレームおよび第2リードフレームは曲げ加工のされていないリードフレームからなる。本発明の好ましい実施の形態においては、上記各薄肉延出部の先端部は、上記ケースの側面よりも内側に位置することにより平面視において上記ケースに内包されている。本発明の好ましい実施の形態においては、上記各薄肉延出部の上記下面は、上記各薄肉延出部の上記上面と平行な平面を有する。本発明の好ましい実施の形態においては、上記枠状部の上記開口が平面視矩形状である。本発明の好ましい実施の形態においては、上記ケースは白色樹脂からなる。本発明の好ましい実施の形態においては、上記開口に充填されて上記半導体発光素子を覆い、且つ上記半導体発光素子からの光を透過する透光樹脂をさらに備える。
【0009】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係る半導体発光装置の一例を示す要部平面図である。
図2】本発明に係る半導体発光装置の一例を示す底面図である。
図3図1のIII−III線に沿う断面図である。
図4図1のIV−IV線に沿う断面図である。
図5図1のV−V線に沿う断面図である。
図6】従来の半導体発光装置の一例を示す断面図である。
図7図6のVII−VII線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0012】
図1図5は、本発明に係る半導体発光装置の一例を示している。本実施形態の半導体発光装置Aは、リードフレーム1、LEDチップ2、ケース3、および透光樹脂4を備えている。半導体発光装置Aは、長さが4mm程度、幅が1mm程度、高さが0.6mm程度の、ごく小型の長矩形状とされている。なお、図1においては、理解の便宜上、透光樹脂4を省略している。
【0013】
リードフレーム1は、たとえばCu、Ni、またはこれらの合金からなり、2つの部分に分割されている。図2に示すように、リードフレーム1は、裏面がケース3から露出している。このうち、比較的長手状とされた部分(第1リードフレーム)は、ボンディング部11、複数の薄肉延出部12、および複数の厚肉延出部13を有している。
【0014】
ボンディング部11は、帯状とされており、表面にLEDチップ2がボンディングされる部分である。薄肉延出部12は、ボンディング部11から延びており、本実施形態においては、その厚さがボンディング部11の半分程度の厚さとされている。図4に示すように、薄肉延出部12の表面は、ボンディング部11の表面と面一とされている。薄肉延出部11の裏面は、ボンディング部11の裏面よりもケース3の内方に位置しており、ケース3によって覆われている。図5に示すように、厚肉延出部13は、ボンディング部11から延びており、その厚さがボンディング部11と同じとされている。厚肉延出部13の表面は、ボンディング部11の表面と面一であり、厚肉延出部13の裏面は、ケース3から露出している。本実施形態においては、複数の薄肉延出部12と複数の厚肉延出部13とがフレーム1の長手方向において交互に配置されている。
【0015】
LEDチップ2は、半導体発光装置Aの光源であり、所定の波長の光を発する半導体発光素子である。LEDチップ2は、たとえばGaNなどの半導体材料からなり、n型半導体層とp型半導体層とに挟まれた活性層において電子と正孔とが再結合することにより青色光、緑色光、赤色光などを発する。LEDチップ2は、リードフレーム1のうち比較的短尺である部分(第2リードフレーム)に対して、ワイヤ5によって接続されている。
【0016】
ケース3は、たとえば白色樹脂製であり、全体が長矩形枠状とされている。図3図5に示すように、ケース3の内面は、テーパ状のリフレクタ3aとされている。リフレクタ3aは、LEDチップ2から側方に発せられた光を上方に向けて反射するためのものである。図4に示すように、ケース3は、薄肉延出部12を抱え込む格好となっている。また、図2に示すように、ケース3と複数の薄肉延出部12および複数の厚肉延出部13とは、互いに入り込みあう関係となっている。
【0017】
透光樹脂4は、たとえば透明なエポキシ樹脂製であり、ケース3によって囲われた空間に充填されている。透光樹脂4は、LEDチップ2を覆っており、LEDチップ2を保護しつつ、LEDチップ2からの光を透過させる。
【0018】
次に、半導体発光装置Aの作用について説明する。
【0019】
本実施形態によれば、薄肉延出部12をケース3が抱え込む格好となっている。これにより、ケース3によるリードフレーム1の保持力を高めることが可能である。これにより、リードフレーム1がケース3から抜け出ることを防止することができる。この結果、半導体発光装置Aは、図2に示すように、幅が1mm程度のごく狭幅であるにも関わらず、リードフレーム1のうちケース3から露出する部分の面積を大きくすることができる。したがって、LEDチップ2からの熱を適切に逃がすことが可能であり、半導体発光装置Aの小型化と高輝度化とを図ることができる。
【0020】
薄肉延出部12と厚肉延出部13とを交互に配置することにより、薄肉延出部12をケース3に抱え込ませつつ、ケース3から露出した厚肉延出部13の分だけ、リードフレーム1の露出面積を拡大することが可能である。これは、半導体発光装置Aの小型化と高輝度化とを図るのに好適である。
【0021】
本発明に係る半導体発光装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る半導体発光装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【符号の説明】
【0022】
A 半導体発光装置
1 リードフレーム
2 LEDチップ(半導体発光素子)
3 ケース
4 透光樹脂
5 ワイヤ
11 ボンディング部
12 薄肉延出部
13 厚肉延出部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7