(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施例以外において、またはそうでないことを指摘しない場合、成分の量および/または反応条件を表すすべての数字は、すべての事例において、用語「約」によって修飾されているものと理解すべきであり、該用語は、本明細書中で使用する場合、表された値の±10〜±15%を指す。
【0014】
「不揮発性」は、本明細書中で使用する場合、約100℃を超える引火点を有することを意味する。
【0015】
本明細書中で、用語「透明」は、その物質を通って光線を透過させ、その結果、
図1に示すように、その向こう側またはその後ろの物体を明瞭に認識できる特性を有することと定義される。
【0016】
本明細書中で使用する場合、「構造化」は、堅くなることを意味する。
【0017】
(構造化スリーブ)
本発明の構造化スリーブ組成物は、第1スリーブ組成物と第2スリーブ組成物との組合せから調製することができる。
【0018】
スリーブ組成物は、一般に、少なくとも1種の低分子量(ここで、用語「低分子量」は、本明細書中で使用する場合、ゼロを超え約2,000ダルトンまでの分子量を指す)分枝鎖有機ゲル化剤;少なくとも1種の低分子量直鎖有機ゲル化剤;該有機ゲル化剤と水素結合を形成する能力のある少なくとも1種の溶媒;少なくとも1種の高分子量ブロックコポリマー;該ブロックコポリマーを可溶化するための少なくとも1種の溶媒、および少なくとも1種の活性成分の混合物を含む。
【0019】
(第1スリーブ組成物)
(低分子量の有機ゲル化剤)
本発明中で使用するための低分子量ゲル化剤は、直鎖アルキル基を有する少なくとも1種のN-アシルグルタミン酸ジアミド(ジブチルラウロイルグルタミドなど)、および分枝鎖アルキル基を有する少なくとも1種のN-アシルグルタミン酸ジアミド(ジブチルエチルヘキサノイルグルタミドなど)から一般に選択される。
【0020】
好ましい実施形態において、ジブチルラウロイルグルタミドは、第1スリーブ組成物の全重量を基準にして、約0.1〜約50重量%、例えば、約0.2〜約40重量%、約0.3〜約30重量%の量で用いられる。
【0021】
同様に、ジブチルエチルヘキサノイルグルタミドは、第1スリーブ組成物の全重量を基準にして、約0.1〜約50重量%、例えば、約0.2〜約40重量%、約0.3〜約30重量%の量で用いられる。
【0022】
好ましい実施形態において、透明な外観を得るには、ジブチルラウロイルグルタミドおよびジブチルエチルヘキサノイルグルタミドは、すべての重量は生じるスリーブ組成物の全重量を基準にして、約0.1〜約7重量%、例えば、約1〜約5重量%、約1.5〜約3重量%の量で用いられる。
【0023】
ジブチルラウロイルグルタミドは、GP-1として、ジブチルエチルヘキサノイルグルタミドは、EB-21として、双方ともニュージャージー州Fort LeeのAjinomoto社から市販されている。
【0024】
好ましい実施形態において、直鎖アルキル基を有するN-アシルグルタミン酸ジアミドおよび分枝鎖アルキル基を有するN-アシルグルタミン酸ジアミドは、約1:1〜約3:1、好ましくは約1.5:1の重量比で用いられる。
【0025】
(ゲル化促進性溶媒)
本発明の低分子量有機ゲル化剤は、ゲル形成を促進する能力のある溶媒中で可溶化される。極性および非極性溶媒を利用することができる。水素結合を形成する能力のある溶媒としては、例えば、アルコール、モノアルコール、ジアルコール、酸、エステルなどが挙げられる。
【0026】
有機ゲル化剤と水素結合を形成するその能力が高い極性溶媒を利用することが好ましい。好ましい極性溶媒としては、限定はされないが、プロピレングリコール、ブチレングリコール、およびペンチレングリコールなどの、C2〜C5グリコールが挙げられる。これらの溶媒は、グルタミド分子中でのインターカレーション(分子内結合)を阻害することによってゲル形成を促進すると考えられる。他の好ましい溶媒としては、例えば、オクタドデカノール、イソステアリルアルコールなどが挙げられる。さらに他の好ましい溶媒としては、例えば、米国特許出願公開第2004/0223936号中に開示されているような置換ヒドロカルビルシロキサンが挙げられる。それらは、グルタミドの分子間での水素結合の形成を促進すると考えられる。1つの典型的な置換ヒドロカルビルシロキサンが、式R
1Me
2SiO(Me
2SiO)
xSiMe
2R
1(式中、R
1は--(CH
2)
3OCH
2CH
2OHであり、xは23℃で約50cS(mm
2/s)の粘度を有する製品を提供するようなxである)を有するヒドロカルビル官能性オルガノポリシロキサンであるCARBINOL FLUID、ビス-ヒドロキシエトキシプロピルジメチコンである。本明細書中で列挙する溶媒は、個別的にまたは2種以上の組合せで使用することができる。
【0027】
溶媒は、約90℃〜約125℃の温度で有機ゲル化剤を溶解する能力のあることが好ましい。
【0028】
少なくとも1種のゲル化促進性溶媒は、すべての重量は第1スリーブ組成物の全重量を基準にして、典型的には、約10〜約99重量%、例えば、約20〜約90重量%、約30〜約80重量%の量で用いられる。好ましい実施形態において、ゲル化促進性溶媒は、生じるスリーブ組成物の全重量を基準にして、約3〜約50重量%、例えば、約5〜約40重量%、約7〜約20重量%の量で用いられる。
【0029】
(第2スリーブ組成物)
本発明の第2スリーブ組成物は、少なくとも1つの硬質セグメントおよび少なくとも1つの軟質セグメントを有する少なくとも1種の高分子量(ここで、用語「高分子量」は、本明細書中で使用する場合、約5,000ダルトンを超える分子量を指す)ブロックコポリマーを、該ブロックコポリマーの硬質および/または軟質セグメントを可溶化する能力のある少なくとも1種の溶媒と組み合わせることによって形成される。
【0030】
(ブロックコポリマー)
本発明のブロックコポリマーは、少なくとも1つの「硬質」セグメントおよび少なくとも1つの「軟質」セグメントの存在によって特徴付けられる。それらの組成的性質のほかに、本発明のブロックコポリマーの硬質および軟質セグメントは、それらのそれぞれのガラス転移温度「T
g」によって規定される。より詳細には、硬質セグメントは、50℃以上のT
gを有し、一方、軟質セグメントは、20℃以下のT
gを有する。硬質ブロックに関するガラス転移温度T
gは、50℃〜150℃、60℃〜125℃、70℃〜120℃、80℃〜110℃の範囲とすることができる。ブロックコポリマーの軟質セグメントに関するガラス転移温度T
gは、20℃〜-150℃、0℃〜-135℃、-10℃〜-125℃、または一部の実施形態において、-25℃〜-100℃の範囲とすることができる。より詳細な説明は、そのすべての内容が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5294438号および6403070号中に見出すことができる。
【0031】
本発明によって採用できるブロックコポリマーの1つの部類は熱可塑性エラストマーである。熱可塑性エラストマーの硬質セグメントは、典型的には、ビニルモノマーを種々の量で含む。適切なビニルモノマーの例には、限定はされないが、スチレン、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、ビニルエステル、ビニルエーテル、酢酸ビニルなどが含まれる。
【0032】
熱可塑性エラストマーの軟質セグメントは、飽和、不飽和、またはそれらの組合せでよい、オレフィンポリマーおよび/またはコポリマーを含む。適切なオレフィンコポリマーとしては、限定はされないが、エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン/ブチレンコポリマー、プロピレン/ブチレンコポリマー、ポリブチレン、ポリイソプレン、水素化ブタンとイソプレンとのポリマー、およびこれらの混合物を挙げることができる。
【0033】
本発明において有用な熱可塑性エラストマーは、ブロックコポリマー、例えば、ジブロック、トリブロック、マルチブロック、ラジカルおよび星型ブロックコポリマー、ならびにこれらの混合物および配合物である。ジブロック熱可塑性エラストマーは、通常、A-B型、または硬質セグメント(A)に軟質セグメント(B)が続くものとして定義される。トリブロックは、通常、A-B-A型コポリマー、またはある比率の1つの硬質セグメント、1つの軟質セグメント、そして1つの硬質セグメントからなるものとして定義される。マルチブロックまたはラジカルブロックもしくは星型ブロックの熱可塑性エラストマーは、通常、該エラストマーが硬質および軟質の特徴を有するとの条件で、硬質および軟質セグメントの任意の組合せを含む。
【0034】
一部の実施形態において、本発明の熱可塑性エラストマーは、Kraton(商標)ラバーの部類(Shell Chemical Company)から、または類似の熱可塑性エラストマーから選択することができる。Kraton(商標)ラバーは、ポリマー鎖が、ジブロック、トリブロック、マルチブロック、またはラジカルもしくは星型ブロックの配置、あるいはこれらの多くの混合型配置を含む熱可塑性エラストマーである。Kraton(商標)トリブロックラバーは、ラバー(軟質)セグメントの各末端にポリスチレン(硬質)セグメントを有し、一方、Kraton(商標)ジブロックラバーは、ラバー(軟質)セグメントに結合されたポリスチレン(硬質)セグメントを有する。Kraton(商標)ラジカルもしくは星型配置は、ラバーセグメントの各末端に結合されたポリスチレンセグメントを有するラバーで作られた4点または他の複数点星型配置でよい。Kraton(商標)ラバーのそれぞれの配置は、分離したポリスチレンおよびラバー領域を形成する。
【0035】
Kraton(商標)ラバーの各分子は、スチレンモノマー単位およびラバーモノマーおよび/またはコモノマー単位のブロックセグメントを含むと言われる。Kraton(商標)トリブロックコポリマーに関する最も一般的な構造は、線状のA-B-Aブロックのスチレン-ブタジエン-スチレン、スチレン-イソプレン-スチレン、スチレン-エチレンプロピレン-スチレン、またはスチレン-エチレンブチレン-スチレンである。Kraton(商標)ジブロックは、好ましくは、スチレン-エチレンプロピレン、スチレン-エチレンブチレン、スチレン-ブタジエン、またはスチレン-イソプレンなどのABブロックである。Kraton(商標)ラバーの配置は、当技術分野で周知であり、類似の配置を有する任意のブロックコポリマー型エラストマーは、本発明の実施に包含される。他のブロックコポリマーが、Septon(Kurary,Co.,Ltdから販売されているSEEPSとして知られているエラストマーに相当する)の商品名で販売されており、およびExxon DowからVector(商標)の商品名で販売されているものがある。
【0036】
本発明において有用な他の熱可塑性エラストマーとしては、スチレン-ブチレン/エチレン-スチレンコポリマー(トリブロック)、エチレン/プロピレン-スチレンコポリマー(ラジカルもしくは星型ブロック)、または2者の混合物または配合物を含むブロックコポリマー型エラストマーが挙げられる。(一部の製造業者は、ブロックコポリマーを水素化ブロックコポリマー、例えば、水素化スチレン-ブチレン/エチレン-スチレンコポリマー(トリブロック)と呼ぶ。
【0037】
ブロック(コ)ポリマーまたは(コ)ポリマー群の量、およびそれらの構造(ジブロック、トリブロックなど)は、脆いものから軟質/柔軟性のもの、堅いものまでの範囲に及ぶ可能性のあるそのゲル化形態を含め、熱可塑性エラストマーの性質に影響を及ぼす。例えば、軟質ゲルは、比較的多量の軟質セグメントを含み、堅いゲルは、比較的多量の硬質セグメントを含む。組成物の総合的特性は、また、1種を超えるこのようなブロックコポリマーを含めることによって、例えば、コポリマーの混合物を含めることによって影響を受ける可能性がある。例えば、トリブロックコポリマーの存在は、形成されるフィルムの完全性を高める。ゲルは、また、本明細書中で説明するように、添加される他の化粧上許容される成分に応じて、透明、半透明または不透明でよい。
【0038】
ブロックコポリマーのスチレン含有量は、ブロックコポリマーの重量を基準にして、30重量%未満、好ましくは25重量%未満、より好ましくは20重量%未満である。これは、通常の担体系において30重量%を超えるスチレン含有量を有するブロックコポリマーが硬化/ゲル化する傾向があるためである。しかし、30重量%を超えるスチレン含有量を有するブロックコポリマーを使用する事例において、スチレンブロックを溶解する能力のある共溶媒または機能性成分を、化粧組成物中のスチレン含有エラストマーの硬化/ゲル化を調節するのに有効な量で用いることも必須である場合がある。
【0039】
本発明で使用するのにとりわけ好ましいブロックコポリマーは、ジブロック型、およびShell Chemical CompanyからKraton G1657Mの商品名で市販されているスチレン-エチレン/ブチレン-スチレンのトリブロックコポリマーの組合せである。しかし、少なくとも1つの軟質セグメントおよび少なくとも1つの硬質セグメントを有するブロックコポリマー型の任意の熱可塑性エラストマーを、本発明の精神から逸脱することなしに使用することができる。
【0040】
該ブロックコポリマーは、第2スリーブ組成物の全重量を基準にして、典型的には、約1〜約40重量%、例えば、約2〜約20重量%、約3〜約10重量%の量で用いられる。好ましい実施形態において、ブロックコポリマーは、すべての重量は生じるスリーブ組成物の全重量を基準にして、約1〜約8重量%、例えば、約2〜約6重量%、約3〜約5重量%の量で用いられる。
【0041】
(ブロックコポリマーのための溶媒)
本発明中で使用できるブロックコポリマーの硬質および/または軟質セグメントを可溶化できる能力のある溶媒は、典型的には、約100℃以下の温度で硬質および/または軟質セグメントを可溶化するそれらの能力により特徴付けられる。
【0042】
本発明中で使用することのできるブロックコポリマーの硬質セグメントを可溶化する能力のある不揮発性溶媒としては、限定はされないが、モノエステル、ジエステル、トリエステル、混合型脂肪族および/または芳香族の極性オイル(例えば、パーヒドロスクアレンなどの動物起源の炭化水素をベースにしたオイル、脂肪酸とグリセロールとの液状トリグリセリドなどの炭化水素をベースにした植物オイル)が挙げられ、ここで、該脂肪酸は、さまざまな鎖長を有することができ、これらの鎖は、飽和または不飽和の線状または分枝状である。これらのオイルは、例えば、小麦胚芽油、ヒマワリ油、コーン油、ダイズ油、マロー油、ブドウ種子油、クロスグリ種子油、ゴマ油、ヘーゼルナッツ油、アンズ油、マカダミア油、ヒマシ油、アボカド油、シアバター油、スイートアーモンド油、コットン油、アルファルファ油、ケシ油、カボチャ油、マツヨイグサ油、キビ油、大麦油、キノア油、オリーブ油、ライ麦油、ベニバナ油、ククイノキ油、トケイソウ油、マスクローズ油、およびカプリル酸/カプリン酸トリグリセリド(Stearineries Dubois社によって販売されているもの、またはDynamite Nobel社によってMiglyol 810、812および818の名称で販売されているものなど);式R
1COOR
2の天然もしくは合成エステル(式中、R
1は7〜19個の炭素原子を有する高級脂肪酸残基であり、R
2は3〜20個の炭素原子を有する分枝炭化水素をベースにした鎖である)、例えば、プルセリン油(オクタン酸セトステアリル)、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸、デカン酸またはリシノール酸アルキルまたはポリアルキル;式R
3COR
4の合成エーテル(式中、R
3はC
3〜C
19アルキル基であり、R
4はC
3〜C
20アルキル基である)、少なくとも12個の炭素原子を含む脂肪アルコール、例えば、オクチルドデカノールまたはオレイルアルコール;(アルキル)シクロアルカンなどの環式炭化水素(ここで、該アルキル鎖は、飽和または不飽和の線状または分枝状であり、シクロヘキサンまたはジオクチルシクロヘキサンのように1〜30個の炭素原子を有する);芳香族炭化水素、例えば、ベンゼン、トルエン、2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン、ジペンテン、p-シメン、ナフタレンまたはアントラセンなどのアルケン、ならびに安息香酸イソステアリルなどのエステル;トリエタノールアミンなどの第一級、第二級、もしくは第三級アミン;ならびにこれらの混合物から選択することができる。一実施形態において、ミリスチン酸イソプロピルなどの合成エステルが使用される。
【0043】
好ましいエステルは、100〜600、好ましくは100〜500の範囲の重量平均分子量(Mw)を有するエステルである。その例には、限定はされないが、安息香酸C
12〜15アルキル、ミリスチン酸イソプロピル(Mw=270)、パルミチン酸イソプロピル(Mw=300)、イソノナン酸イソノニル、エチルヘキサン酸セチル(Mw=368)、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール(Mw=356)、セバシン酸ジイソプロピル(Mw=286)が含まれる。
【0044】
ブロックコポリマーの軟質セグメントを可溶化する能力のある溶媒は、揮発性溶媒および不揮発性溶媒から選択することができる。表現「揮発性溶媒」は、それが適用された支持体から室温で蒸発する能力のある溶媒、言い換えれば室温で測定可能な蒸気圧を有する溶媒を意味する。その全内容が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許6656458号を参照されたい。
【0045】
適切な揮発性有機溶媒の典型例には、限定はされないが、揮発性炭化水素をベースにしたオイルが含まれる。表現「炭化水素をベースにしたオイル」は、水素および炭素原子のみを含むオイルを意味する。揮発性炭化水素をベースにしたオイルの例には、イソパラフィン、すなわち、8〜16個の炭素原子を含む分枝アルカン、とりわけイソドデカン(2,2,4,4,6-ペンタメチルヘプタンとしても知られる)が含まれる。このようなイソパラフィンの混合物を使用することも可能である。石油蒸留留分などの他の揮発性炭化水素をベースにしたオイルも使用することができる。
【0046】
使用できる適切な不揮発性溶媒は、150〜450、好ましくは200〜350の範囲の重量平均分子量を有する溶媒である。その例には、限定はされないが、水素化ポリデセン、水素化ポリイソブテン、イソエイコサン、ポリデセン、およびポリブテンが含まれる。
【0047】
ブロックコポリマーの硬質および/または軟質セグメントを90〜約125℃の温度で可溶化する能力のある溶媒は、典型的には、第2スリーブ組成物の全重量を基準にして、約10〜約99重量%、例えば、約20〜約90重量%、約30〜約80重量%の量で存在する。好ましい実施形態において、ブロックコポリマーの硬質および/または軟質セグメントを可溶化する能力のある溶媒は、すべての重量は生じるスリーブ組成物の全重量を基準にして、約10〜約50重量%、例えば、約15〜約40重量%、約20〜約30重量%の量で用いる。
【0048】
(スリーブの活性成分)
構造化スリーブ組成物中には、所望なら、種々のタイプの活性成分を含めることができる。適切な活性成分の例には、例えば、色素、インク、レーキなどの着色剤;日焼け止め剤、抗アクネ剤、老化防止化合物などの皮膚科学的成分;昆虫忌避剤;経皮医薬化合物;防臭剤および発汗抑制剤;香料;染料化合物などが含まれる。
【0049】
用いるべき活性成分の種類および量は、構造化スリーブの最終目的に依存し、当業者によって決定され得る。
【0050】
澄明または透明な外観を有する構造化スリーブ組成物に到達するためには、第1スリーブ組成物は、低分子量の有機ゲル化剤を、生じるスリーブ組成物の重量を基準にして約7重量%未満の量で、および高分子量のブロックコポリマーを、生じるスリーブ組成物の全重量を基準にして約10重量%未満の量で用いるべきである。類似したスリーブ組成物およびコア組成物の双方を含めて透明である本発明の組成物は、着色剤を含まないか、あるいは約0.5重量%未満の量の着色剤を含むことができる。着色剤を含む、および外観が着色された組成物は、一般に、約0.5%を超える着色剤を含む。
【0051】
本発明の構造化スリーブ組成物に関連する重要な考慮事項には、製品の離液/貯蔵安定性、構造化スリーブ中で用いられる活性成分の量、および構造化スリーブの硬度/弾性/可撓性が含まれる。
【0052】
これらの特性は、すべて、構造化スリーブ組成物中に存在する低分子量有機ゲル化剤の高分子量ブロックコポリマーに対する重量比によって影響される。低分子量有機ゲル化剤の量に比較して多すぎるブロックコポリマーを用いると、構造化スリーブは、透明性のより少ない外観、硬度の増大、弾性/可撓性の低下、および不良なペイオフを提示する。
【0053】
構造化スリーブ組成物において、ブロックコポリマーの量に比較して多すぎる低分子量有機ゲル化剤を用いると、同様の効果が実現される。
【0054】
したがって、その意図した最終用途に応じて本発明の構造化スリーブを作製する場合には、低分子量有機ゲル化剤の高分子量ブロックコポリマーに対する重量比を考慮に入れる必要がある。低分子量有機ゲル化剤の高分子量ブロックコポリマーに対する適切な重量比としては、約1:1〜約2:1、例えば、約3:1〜約4:1、約5:1〜約6:1が含まれる。
【0055】
同様に、その意図した最終用途に応じて本発明の構造化スリーブを作製する場合には、高分子量ブロックコポリマーの低分子量有機ゲル化剤に対する重量比を考慮に入れる必要がある。高分子量ブロックコポリマーの低分子量有機ゲル化剤に対する適切な重量比としては、約1:1〜約2:1、例えば、約3:1〜約4:1、約5:1〜約6:1が含まれる。
【0056】
構造化スリーブ組成物は、通常の貯蔵条件下で安定でなければならない。許容される貯蔵安定性を達成するために、該組成物は、約50℃以上、例えば、90℃以上、110℃以上の融点を有するべきである。
【0057】
(硬度)
しかし、透明な構造化スリーブ組成物が、良好な「ペイオフ」、すなわち、標的基体上に的確かつ均一に沈着されるべき能力を有することが同様に重要である。この特性は、構造化スリーブ組成物の硬度に依存する。構造化スリーブ組成物の硬度は、例えば、グラムフォース(gf)で表現することができる。本発明の組成物は、例えば、約30gf〜約300gf、例えば、約50gf〜約120gf、さらには約60gf〜約100gfなどの範囲の硬度を有する。
【0058】
硬度は、2つの方法の中の1つで測定される。第1硬度試験は、とりわけ高さ25mm、直径8mmのエボナイト製シリンダーを備えたテクスチャーアナライザー(例えば、Rheo社のTA-XT2i)を使用して、プローブを組成物中に侵入させることを伴う。硬度測定は、20℃で、組成物の5つのサンプルの中央で実施される。シリンダーは、組成物の各サンプル中に2mm/sの事前速度で、次いで0.5mm/sの速度で、最終的に2mm/sの後速度で、1mmである全変位で導入される。記録される硬度値は、観察される最大ピークの値である。測定誤差は、±50gfである。
【0059】
第2硬度試験は、「チーズワイヤ法」として知られており、直径が8.1mmまたは好ましくは12.7mmのスティック組成物を切断すること、およびIndelco-Chatillon社製のDFGHS2張力試験機を100mm/分の速度で使用して20℃でその硬度を測定することを含む。この方法から得られる硬度値は、上記条件下でスティックを切断するのに必要とされる剪断力としてグラムで表現される。この方法によれば、本発明による組成物の硬度は、スティック形態において、例えば、直径8.1mmのスティックサンプルでは30gf〜300gf、例えば、30gf〜250gf、さらに直径12.7mmのスティックサンプルでは30gf〜120gfの範囲でよい。
【0060】
本発明の構造化スリーブ組成物の硬度は、組成物が、自己支持性であり、かつ容易に崩壊して標的基体上に満足できる沈着物を形成できるようなものである。加えて、この硬度は、例えばスティックまたはディスク形態に成型、注型、または押し出すことのできる構造化スリーブ組成物に対して良好な衝撃強度を付与することができる。
【0061】
(コア組成物)
本発明のコア組成物は、典型的には、少なくとも2種の主要成分、すなわち、少なくとも1種の活性成分および少なくとも1種の不揮発性溶媒から構成される。
【0062】
(コア活性成分)
コア組成物の適切な活性成分としては、例えば、当技術分野で知られている任意の着色剤(顔料など)、任意の薬学的または化粧的活性薬剤、または任意のフィルム形成剤が挙げられる。例えば、着色剤を含む化粧メイクアップ組成物またはペイント組成物は、基体(例えば、皮膚、口唇などのケラチン)、壁、枠などに対して使用中に着色剤および/またはフィルム形成剤を提供して、基体に所望のフィルムおよび/または色を提供することができる。染料は、本発明の目的のための化粧上活性な薬剤のさらに別の例である。同様に、薬学的に活性な薬剤を含む薬学的または化粧用組成物は、使用中の患者または消費者にこのような活性薬剤を提供することができる。
【0063】
許容される着色剤としては、顔料、真珠光沢顔料、およびパール化剤が挙げられる。
【0064】
代表的な真珠光沢顔料としては、チタンまたオキシ塩化ビスマスで被覆されたマイカなどの白色真珠光沢顔料;酸化鉄を含むチタンマイカ、フェリックブルー(ferric blue)または酸化クロムを含むチタンマイカ、前述のものから選択される有機顔料を含むチタンマイカなどの着色真珠光沢顔料;およびオキシ塩化ビスマスをベースにした真珠光沢顔料が挙げられる。
【0065】
代表的な顔料としては、白色、着色、無機、有機、ポリマー性、非ポリマー性、被覆および未被覆の顔料が挙げられる。無機顔料の典型例には、表面処理されていてもよい二酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化鉄、酸化クロム、マンガンバイオレット、ウルトラマリーンブルー、クロム水和物、およびフェリックブルーが含まれる。有機顔料の典型例には、カーボンブラック、D&C型の顔料、ならびにコチニールカルミン、バリウムをベースにしたレーキが含まれる。
【0066】
本発明により使用できる代表的脂溶性染料としては、スーダンレッド、DCレッド17、DCグリーン6、β-カロテン、ダイズ油、スーダンブラウン、DCイエロー11、DCバイオレット2、DCオレンジ5、アナットー、およびキノリンイエローが挙げられる。
【0067】
許容されるフィルム形成剤および/またはレオロジー剤は、当技術分野で公知であり、限定はされないが、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2004/0170586号中に開示のものが挙げられる。
【0068】
許容されるフィルム形成剤/レオロジー剤の非限定的典型例には、例えば、MQ樹脂(例えば、トリメチルシロキシシリケート)、TプロピルシルセスキオキサンおよびMK樹脂(例えば、ポリメチルシルセスキオキサン)などのシリコーン樹脂;その開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6045782号、5334737号、および4725658号中に開示されているようなシリコーンエステル、ビニルポリマー、メタクリルポリマーおよびアクリルポリマーから選択される骨格、ならびにペンダントシロキサン基およびペンダントフッ素化学基(その開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5209924号、4693935号、4981903号、4981902号、および4972037号、および国際公開第01/32737号に開示されているような)から選択される少なくとも1種の鎖を含むポリマー;例えば、その開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5468477号中に記載のようなポリマー(このようなポリマーの非限定的例が、3M社からVS70IBMの商品名で市販されているポリ(ジメチルシロキサン)-g-ポリ(メタクリル酸イソブチル)である)が含まれる。
【0069】
許容される脂溶性ポリマーの適切な例には、限定はされないが、ポリアルキレン、ポリビニルピロリドン(PVP)またはビニルピロリドン(VP)のホモポリマーまたはコポリマー;C
2〜C
30、例えばC
3〜C
22アルキレンのコポリマー;およびこれらの組合せが含まれる。本発明中で使用できるVPコポリマーの具体例としては、VP/酢酸ビニル、VP/メタクリル酸エチル、ブチル化ポリビニルピロリドン(PVP)、VP/メタクリル酸エチル/メタクリル酸、VP/エイコセン、VP/ヘキサデセン、VP/トリアコンテン、VP/スチレンまたはVP/アクリル酸/メタクリル酸ラウリルのコポリマーを挙げることができる。
【0070】
本発明の組成物中で採用できるブロックコポリマーの1つの部類が、熱可塑性エラストマーである。熱可塑性エラストマーの硬質セグメントは、典型的には、さまざまな量のビニルモノマーから構成される。適切なビニルモノマーの例には、限定はされないが、スチレン、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、ビニルエステル、ビニルエーテル、酢酸ビニルなどが含まれる。
【0071】
熱可塑性エラストマーの軟質セグメントは、典型的には、飽和、不飽和、またはこれらの組合せでよいオレフィンポリマーおよび/またはオレフィンコポリマーを含む。適切なオレフィンコポリマーとしては、限定はされないが、エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン/ブチレンコポリマー、プロピレン/ブチレンコポリマー、ポリブチレン、ポリイソプレン、水素化ブタンおよびイソプレンのポリマー、ならびにこれらの混合物を挙げることができる。
【0072】
本発明中で有用な熱可塑性エラストマーとしては、ブロックコポリマー、例えば、ジブロック、トリブロック、マルチブロック、ラジカルおよび星型ブロックコポリマー、ならびにこれらの混合物および配合物を含む。ジブロック熱可塑性エラストマーは、通常、A-B型、または硬質セグメント(A)に軟質セグメント(B)が続くものとして定義される。トリブロックは、通常、A-B-A型コポリマー、またはある比率の1つの硬質セグメント、1つの軟質セグメント、そして1つの硬質セグメントからなるものとして定義される。マルチブロックまたはラジカルブロックもしくは星型ブロックの熱可塑性エラストマーは、通常、該エラストマーが硬質および軟質の特徴を有するとの条件で、硬質および軟質セグメントの任意の組合せを含む。
【0073】
好ましい実施形態において、本発明の熱可塑性エラストマーは、Kraton(商標)ラバーの部類(Shell Chemical Company)から、または類似の熱可塑性エラストマーから選択することができる。Kraton(商標)ラバーは、ポリマー鎖が、ジブロック、トリブロック、マルチブロック、またはラジカルもしくは星型ブロックの配置、あるいはこれらの多くの混合型配置を含む熱可塑性エラストマーである。Kraton(商標)トリブロックラバーは、ラバー(軟質)セグメントの各末端にポリスチレン(硬質)セグメントを有し、一方、Kraton(商標)ジブロックラバーは、ラバー(軟質)セグメントに結合されたポリスチレン(硬質)セグメントを有する。Kraton(商標)ラジカルもしくは星型配置は、ラバーセグメントの各末端に結合されたポリスチレンセグメントを有するラバーで作られた4点または他の複数点星型配置でよい。Kraton(商標)ラバーのそれぞれの配置は、分離したポリスチレンおよびラバー領域を形成する。
【0074】
Kraton(商標)ラバーの各分子は、スチレンモノマー単位およびラバーモノマーおよび/またはコモノマー単位のブロックセグメントを含むと言われる。Kraton(商標)トリブロックコポリマーに関する最も一般的な構造は、線状のA-B-Aブロックのスチレン-ブタジエン-スチレン、スチレン-イソプレン-スチレン、スチレン-エチレンプロピレン-スチレン、またはスチレン-エチレンブチレン-スチレンである。Kraton(商標)ジブロックは、好ましくは、スチレン-エチレンプロピレン、スチレン-エチレンブチレン、スチレン-ブタジエン、またはスチレン-イソプレンなどのABブロックである。Kraton(商標)ラバーの配置は、当技術分野で周知であり、類似の配置を有する任意のブロックコポリマー型エラストマーは、本発明の実施に包含される。他のブロックコポリマーが、Septon(Kurary,Co.,Ltdから販売されているSEEPSとして知られているエラストマーに相当する)の商品名で販売されており、およびExxon DowからVector(商標)の商品名で販売されているものがある。
【0075】
本発明中で有用な他の熱可塑性エラストマーとしては、スチレン-ブチレン/エチレン-スチレンコポリマー(トリブロック)、エチレン/プロピレン-スチレンコポリマー(ラジカルもしくは星型ブロック)、または2種の混合物または配合物を含むブロックコポリマーエラストマーが挙げられる。(一部の製造業者は、ブロックコポリマーを水素化ブロックコポリマー、例えば、水素化スチレン-ブチレン/エチレン-スチレンコポリマー(トリブロック)と呼ぶ)。
【0076】
許容されるフィルム形成/レオロジー剤としては、例えば、アクリル酸の高分子量架橋ホモポリマー、ならびにCarbopol(登録商標)およびPemulen(登録商標)などのアクリレート/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー;Salcare(登録商標)ASTなどのアニオン性アクリレートポリマー、およびSalcare(登録商標)SC96などのカチオン性アクリレートポリマー;アクリルアミドプロピルトリモニウムクロリド/アクリルアミド;ヒドロキシエチルメタクリレートポリマー、ステアレス-10アリルエーテル/アクリレートコポリマー;Aculyn(登録商標)28として知られるアクリレート/ベヘネス-25メタクリレートコポリマー;グリセリルポリメタクリレート、アクリレート/ステアレス-20メタクリレートコポリマー;ベントナイト;アルギネート、カラゲナンなどのガム、アカシアガム、アラビアガム、ガティガム、カラヤガム、トラガカントガム、グアーガム、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、キサンタンガムまたはゲランガム;カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルカルボキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルカルボキシプロピルセルロース、エチルセルロース、硫酸化セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マイクロクリスタリンセルロースなどのセルロース誘導体;寒天;ペクチン;ゼラチン;デンプンおよびその誘導体;キトサンおよびヒドロキシエチルキトサンなどのその誘導体;ポリビニルアルコール、PVM/MAコポリマー、PVM/MAデカジエンクロスポリマー、ポリ(エチレンオキシド)をベースにした増粘剤、カルボマーナトリウム、およびこれらの混合物などの水溶性ポリマーも挙げられる。
【0077】
コアの活性成分は、典型的には、すべての重量はコア組成物の重量を基準にして、約0.01〜約20重量%、例えば、約0.1〜約10重量%、およびそれらの間のすべての下位範囲の量で用いることができる。
【0078】
(コア溶媒)
コアの活性成分に適切な溶媒としては、揮発性および/または比揮発性オイルが挙げられる。このようなオイルは、任意の許容されるオイル、例えば、限定はされないが、シリコーンオイルおよび/または炭化水素油でよい。
【0079】
好ましい実施形態によれば、該溶媒は、1種または複数の揮発性シリコーンオイルを含む。このような揮発性シリコーンオイルの例には、室温で6cSt以下の粘度を有し、かつ2〜7個のケイ素原子を有する線状または環状シリコーンオイルが含まれ、これらのシリコーンは、1〜10個の炭素原子からなるアルキルまたはアルコキシ基で置換されていてもよい。本発明中で使用できる具体的なオイルとしては、オクタメチルテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ドデカメチルペンタシロキサン、およびこれらの混合物が挙げられる。使用できる他の揮発性オイルとしては、信越化学工業(株)の市販製品である、粘度が6cStで94℃の引火点を有するKF96Aが挙げられる。好ましくは、揮発性シリコーンオイルは、40℃以上の引火点を有する。
【0080】
揮発性シリコーンオイルの非限定的例を下表1に列挙する。
【0082】
さらに、線状である揮発性シリコーンオイルを、本発明中で用いることができる。適切な線状揮発性シリコーンオイルとしては、その内容が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6338839号および国際公開第03/042221号に記載のものが挙げられる。一実施形態において、線状揮発性シリコーンオイルは、デカメチルテトラシロキサンである。別の実施形態において、デカメチルテトラシロキサンは、さらに、デカメチルテトラシロキサンに比べてより揮発性である別の溶媒と組み合わせられる。
【0083】
他の好ましい実施形態によれば、溶媒は、揮発性炭化水素油、揮発性エステルおよび揮発性エーテルから選択される1種または複数の揮発性非シリコーンオイルを含む。このような揮発性非シリコーンオイルの例には、限定はされないが、8〜16個の炭素原子を有する揮発性炭化水素油、およびそれらの混合物、とりわけ分枝鎖C
8〜C
16アルカン、例えば、C
8〜C
16イソアルカン(イソパラフィンとしても知られる)、イソドデカン、イソデカン、および例えば、IsoparまたはPermethylの商品名で販売されているオイルが挙げられる。
【0084】
揮発性非シリコーンオイルの非限定的例を、下表2に示す。
【0086】
本発明中で使用できる不揮発性オイルの例には、限定はされないが、
a.グリセロールの脂肪酸エステルからなる高トリグリセリド含有量の炭化水素をベースにした植物油:その脂肪酸はさまざまな鎖長を有することができ、これらの鎖はことによると線状または分枝状、飽和または不飽和であり;これらのオイルは、特に、小麦胚芽油、コーン油、ヒマワリ油、シアバター油、ヒマシ油、スイートアーモンド油、マカダミア油、アンズ油、ダイズ油、ナタネ油、綿実油、アルファルファ油、ケシ油、カボチャ油、ゴマ種子油、マロー油、アボカド油、ヘーゼルナッツ油、ブドウ種子油、クロスグリ種子油、マツヨイグサ油、キビ油、大麦油、キノア油、オリーブ油、ライ麦油、ベニバナ油、ククイノキ油、トケイソウ油、またはマスクローズ油;あるいはカプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、例えば、Stearineries Dubois社によって販売されているもの、またはDynamite Nobel社によってMiglyol 810、812および818の名称で販売されているもの;
b.式R
5COOR
6の合成オイルまたはエステル(式中、R
5は、1〜40個の炭素原子、例えば、7〜19個の炭素原子を含む線状または分枝状の高級脂肪酸残基を表し、R
6は、1〜40個の炭素原子、例えば、3〜20個の炭素原子を含む分枝状炭化水素をベースにした鎖を表す);例えば、プルセリンオイル(オクタン酸セトステアリル)、イソノナン酸イソノニル、安息香酸C
12〜C
15アルキル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、およびアルコールもしくはポリアルコールのオクタン酸、デカン酸もしくはリシノール酸エステル;ヒドロキシル化エステル、例えば、乳酸イソステアリルまたはリンゴ酸ジイソステアリル;ならびにペンタエリスリトールエステル;
c.10〜40個の炭素原子を含む合成エーテル;
d.C
8〜C
26脂肪アルコール、例えばオレイルアルコール;ならびに
e.これらの混合物;などの極性オイルが挙げられる。
【0087】
本発明中で使用できる比揮発性オイルの例には、限定はされないが、分枝および非分枝状の炭化水素、およびポリオレフィンを含む炭化水素ワックスなどの非極性オイル、とりわけ、ワセリン(ペトロラタム)、パラフィンオイル、スクアラン、スクアレン、水素化ポリイソブテン、水素化ポリデセン、ポリブテン、ミネラルオイル、ペンタヒドロスクアレン、およびこれらの混合物が含まれる。
【0088】
溶媒は、すべての重量はコア組成物の全重量を基準にして、約10〜約90重量%、例えば、約20〜約80重量%、およびこれらの間のすべての下位範囲の量で用いることができる。
【0089】
コア組成物の最も重要な特徴は、それが、外側スリーブ組成物の融点未満である融点を有することである。
【0090】
コア組成物およびスリーブ組成物は、製剤化工業で一般的に使用される知られている方法に従って調製することができる。
【0091】
一般に、スリーブ組成物は、コア組成物に求められる直径を有する取り出し可能な中央コアを含む鋳型の内部のホットキャスト(hot cast)である。冷却後、鋳型の中央コアを、スティックの一般には傾斜をつけた適用表面を定める末端と反対側の鋳型末端を経て取り出し、かくして、中空ニードルが導入されるチューブとする。次いで、コア組成物は、場合によってはその粘度を低下させる目的で加熱した後に、中空ニードルを用いてチューブ中にそのチューブが満たされるまで導入される。冷却後、スティックを、鋳型から取り出し、続いて通常通り包装する。
【0092】
本発明は、以下の実施例により、より完全に理解されるであろう。実施例のすべては、単なる例示の目的のために意図されたものであり、いかなる意味でも本発明の範囲を過度に限定することを意味しない。
【実施例1】
【0093】
【表3】
【0094】
スリーブ組成物のための手順
1.水素化ポリデセンを水素化スチレン/ブタジエンコポリマーと混合しながら125℃まで加熱した。
2.水素化スチレン/メチルスチレン/インデンコポリマーを均一になるまで混合しながら添加した。
3.イソエイコサン、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、イソ酪酸酢酸スクロース、ビス-ベヘニル/イソステアリル/フィトステアリルダイマージリノレイルダイマージリノレート、ヘプタン酸ステアリル、およびトリカプリリンを混合しながら添加した。
4.別の相で、オクチルドデカノール、ジブチルエチルグルタミド、およびジブチルラウロイルグルタミドを混合しながら125℃まで加熱した。
5.双方の相が均一になったら、それらを合わせ、混合した。
6.熱溶液をコア鋳型の外側部分に注入した。
7.ゲル化した後、鋳型をフリーザー中に30分間放置した。
8.次いで、内部処方物のための鋳型を準備した。
【0095】
【表4】
【0096】
コア組成物のための手順
1.別の相で、オクチルドデカノールの一部を準備し95℃まで加熱した。
2.均一化しながら、ジステアルジモニウムヘクトライトを添加し、完全に分散させた。
3.混合物の均一化を継続し、炭酸プロピレンを徐々に添加した。
4.30分間、または混合物が均一になりゲルが形成されるまで均一化した。
5.プロペラを備えた主釜の中で、残りのオクチルドデカノール、トリメリット酸トリデシル、パルミチン酸エチルヘキシル、およびポリブテンを95℃まで加熱し、均一になるまで混合した。
6.別の相のオクチルドデカノール、ジステアルジモニウムヘクトライトおよび炭酸プロピレンを添加した。
7.均一になるまで混合した。
8.プロペラミキサー下に95℃で、ポリエチレンおよびマイクロクリスタリンワックスを主釜または完成した色生地に添加し、均一になるまで混合した。
9.所望なら、着色剤を添加し均一になるまで混合した。
10.熱溶液をコア鋳型の内部に注いだ。
11.鋳型をフリーザー中に30分間放置した。
12.コアスティックを取り出した。