(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記導電性部材の前記一面は、前記感光ドラムと対向する方向の少なくとも一つ以上の歯車形態で構成されたプレートであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置の電圧制御方法。
前記用紙抵抗を検出する段階は、前記印刷用紙の一面が前記導電性部材に達すれば、所定の時間間隔で複数回センシングされた電流の大きさを利用し、前記用紙抵抗を検出することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置の電圧制御方法。
複数個の用紙抵抗大きさそれぞれについて、転写ロール抵抗に対比させた転写ローラに印加される電圧を示した転写テーブルのうち、前記検出された用紙抵抗の大きさに対応するいずれか1つの転写テーブルを選択する段階をさらに含み、
前記印加する段階は、前記選択された転写テーブルを参照し、前記検出された転写ロール抵抗の大きさに対応する転写電圧を、前記転写ローラに印加し、
前記転写を行う段階は、前記転写電圧が印加された転写ローラを利用し、前記印刷用紙に転写を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置の電圧制御方法。
前記検出された用紙抵抗の大きさによって、現像ローラ及び加圧ローラのうち、少なくともいずれか一つに印加される電圧を制御する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置の電圧制御方法。
前記現像ローラ及び加圧ローラのうち、少なくともいずれか一つに印加される電圧を制御する段階は、前記検出された用紙抵抗が増大すれば、前記現像ローラ及び加圧ローラのうち、少なくともいずれか一つに印加される電圧の絶対値が増大するように制御することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置の電圧制御方法。
請求項1ないし請求項7の、いずれか1項に記載の方法をコンピュータで実行するためのプログラムを記録することを特徴とするコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
前記導電性部材の前記一面は、前記感光ドラムと対向する方向の少なくとも一つ以上の歯車形態で構成されたプレートであることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置の電圧制御装置。
前記導電性部材に含まれた歯車状の終端は、前記導電性部材に印加された電圧を、前記印刷用紙に放電するための形態であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置の電圧制御装置。
前記用紙抵抗検出部は、前記印刷用紙の一面が前記導電性部材に達すれば、所定の時間間隔で複数回センシングされた電流の大きさを利用し、前記用紙抵抗を検出することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置の電圧制御装置。
前記検出された用紙抵抗の大きさによって、現像ローラ及び加圧ローラのうち、少なくともいずれか一つに印加される電圧を制御する印加電圧制御部をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置の電圧制御装置。
前記印加電圧制御部は、前記検出された用紙抵抗が増大すれば、前記現像ローラ及び加圧ローラのうち、少なくともいずれか一つに印加される電圧の絶対値が増大するように制御することを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置の電圧制御装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態による電圧制御方法が適用される画像形成装置100の概略的な構成図である。
図1を参照すれば、本実施形態による電圧制御方法が適用される画像形成装置100は、電源供給部110、感光ドラム120、帯電ローラ130、レーザ・スキャニング・ユニット(LSU:laser scanning unit)140、露光制御部145、現像ローラ150、転写ローラ160、定着ユニット170及び電圧制御装置200から構成される。また、定着ユニット170は、加圧ローラ171及びヒーティング・ローラ172から構成され、電圧制御装置200は、導電性部材210、抵抗検出部220、転写電圧制御部230、メモリ240及び印加電圧制御部250から構成される。このとき、抵抗検出部220は、転写ロール抵抗検出部221及び用紙抵抗検出部222から構成され、転写電圧制御部230は、転写テーブル選択部231及び電圧印加部232から構成され、メモリ240は、第1転写テーブル保存部241及び第2転写テーブル保存部242から構成される。
【0013】
図1に図示した画像形成装置100には、本実施形態と関連した構成要素だけを図示している。従って、
図1に図示した構成要素以外に、他の汎用的な構成要素がさらに含まれうることを、本実施形態と関連した技術分野で当業者であるならば、理解することができるであろう。また、以下では、説明の便宜のために、
図1に図示した電圧制御装置200は、画像形成装置100に結合されて存在すると説明するが、これに限定されるものではなく、画像形成装置100の電圧を制御する独立的な電圧制御装置200として具現されうる。
【0014】
図1を参照すれば、感光ドラム120、帯電ローラ130、現像ローラ150、転写ローラ160、加圧ローラ171、ヒーティング・ローラ172は、
図1に図示した矢印方向に、それぞれの基準軸を中心に、所定の周期で回転する。このとき、
図1に図示した矢印の方向は、一例に該当するのみであり、本実施形態と関連した技術分野で当業者であるならば、
図1に図示した矢印の方向に限定されるものではなく、反対方向に回転することもできることが分かるであろう。また、所定の周期は、画像形成装置100の使用環境によって多様に設定されうる。
【0015】
電源供給部110は、画像形成装置100に電源を供給する。すなわち、電源供給部110は、画像形成装置100の外部から供給される電力を利用して画像形成装置100を駆動させ、また、電源供給部110は、転写電圧制御部230または印加電圧制御部250を介して、帯電ローラ130、現像ローラ150、転写ローラ160、定着ユニット170などに高圧を印加する。このとき、電源供給部110は、高圧を供給するためのHVPS(high voltage power supply)を含む。
【0016】
帯電ローラ130は、印加電圧制御部250によって制御される電源供給部110から高圧の負(−)電圧を印加され、感光ドラム120を一定の負(−)電位に帯電させる。すなわち、帯電ローラ130は、負(−)帯電電圧によって、負(−)電荷を帯び、負(−)電荷を有する帯電ローラ130が、感光ドラム120の表面に接触することによって、感光ドラム120の表面が、帯電ローラ130と均一の電荷を帯びることになる。従って、感光ドラム120の表面が、負(−)電荷を帯びることによって、感光ドラム120は、一定の負(−)電位に帯電される。
【0017】
レーザ・スキャニング・ユニット140は、露光制御部145の制御によるレーザビームを、負(−)電位に帯電された感光ドラム120に走査する。従って、負(−)電位に帯電された感光ドラム120は、レーザ・スキャニング・ユニット140から走査されたレーザビームによって、画像を形成しようとする部分が露光され、静電潜像(electrostatic latent image)が形成される。このとき、感光ドラム120の表面は、レーザ・スキャニング・ユニット140によって露光がなされていない部分は、負(−)電荷を帯び、レーザ・スキャニング・ユニット140によって露光された部分、すなわち、静電潜像が形成された部分は、露光がなされていない部分に比べて、相対的に負(−)電荷が低くなる。
【0018】
現像ローラ150は、印加電圧制御部250によって制御される電源供給部110から、負(−)の現像バイアス(bias)電圧を印加され、感光ドラム120の静電潜像が形成された部分に、(−)に帯電されたトナーを付着させる。従って、感光ドラム120の表面に、トナーなどの現像剤による可視的な画像が形成される。
【0019】
転写ローラ160は、転写電圧制御部230によって制御される電源供給部110から、高圧の正(+)の転写電圧を印加され、印加された転写電圧を利用し、感光ドラム120の表面に付着したトナーを印刷用紙Pに付着させる。このように、感光ドラム120の表面に付着したトナーを印刷用紙Pに付着させる過程を転写過程という。また、本実施形態で、転写ローラ160は、エチレン・プロピレン二重合成体(EPDM:ethylene propylene dimonomer)スポンジ状の電子伝導方式であり、抵抗60MΩないし240MΩ帯域を使用する。
【0020】
定着ユニット170は、熱と圧力とを利用し、印刷用紙Pに付着したトナーなどの現像剤を、印刷用紙Pに定着させる。
図1を参照すれば、定着ユニット170は、加圧ローラ171及びヒーティング・ローラ172から構成される。加圧ローラ171は、転写電圧制御部230によって制御される電源供給部110から、高圧の正(+)の転写電圧を印加される。定着ユニット170は、トナーが付着した印刷用紙Pに熱及び圧力を加え、印刷用紙Pにトナーを定着させる。印刷用紙Pにトナーが定着されることによって、画像形成装置100から印刷用紙Pが排出されれば、画像を形成する過程が終了する。
【0021】
このとき、転写過程を遂行するにおいて、転写ローラ160に印加される電圧の大きさによって、印刷用紙Pに転写される画像の品質が決定され、また、転写ローラ160に印加される電圧の大きさは、転写ローラ160、感光ドラム120などの転写ロールの寿命にも影響を及ぼす。転写ローラ160に印加される電圧は、転写電圧制御部230によって制御される電源供給部110から印加され、転写電圧制御部230は、印刷環境、転写ロール抵抗、用紙抵抗などを考慮し、転写ローラ160に印加される転写電圧を制御する。
【0022】
抵抗検出部220は、転写ロール抵抗及び用紙抵抗を検出する。このとき、転写ロール抵抗は、転写ローラ160及び感光ドラム120間の抵抗の大きさを意味し、用紙抵抗は、印刷用紙Pと感光ドラム120との抵抗の大きさを意味する。
図1を参照すれば、抵抗検出部220は、転写ロール抵抗及び用紙抵抗を検出するために、転写ロール抵抗検出部221及び用紙抵抗検出部222から構成される。
【0023】
転写ロール抵抗検出部221は、転写ローラ160と感光ドラム120とがニップ(nip)を形成すれば、第1電圧が印加された転写ローラ160と感光ドラム120との抵抗の大きさを示す転写ロール抵抗を検出する。このとき、第1電圧は、転写電圧制御部230の制御によって、電源供給部110から印加される。第1電圧は、転写ロール抵抗を検出するための電圧であり、例えば、1,400Vであるが、これに限定されるものではない。
【0024】
すなわち、転写ローラ160と感光ドラム120とがニップを形成すれば、転写電圧制御部230は、転写ローラ160に第1電圧を印加し、転写ロール抵抗検出部221は、転写ローラ160と感光ドラム120との転写ロール抵抗を検出する。転写ローラ160に第1電圧が印加されれば、転写ローラ160及び感光ドラム120から構成される回路が構成され、これによって、転写ロール抵抗検出部221は、感光ドラム120から感光ドラム120に連結された接地(ground)方向に流れる電流を検出する。このとき、転写ロール抵抗検出部221は、転写ローラ160に印加された第1電圧及び検出された電流の大きさを利用し、オームの法則による演算を行って転写ロール抵抗を検出できる。ただし、他の実施形態によって、転写ロール抵抗検出部221は、検出された電流の大きさだけを参照し、転写ロール抵抗の大きさを予測して使用することができることは、本実施形態と関連した技術分野で当業者であるならば分かるであろう。
【0025】
用紙抵抗検出部222は、第2電圧が印加された導電性部材210に達した印刷用紙Pと感光ドラム120との抵抗の大きさを示す用紙抵抗を検出する。このとき、第2電圧は、転写電圧制御部230の制御によって、電源供給部110から印加される。第2電圧は、用紙抵抗を検出するために、用紙抵抗に弁別力を有する電圧であり、例えば、2KVであるが、これに限定されるものではない。本実施形態による印刷用紙Pは、紙だけではなく、OHP(overhead projector)フィルムなどをいずれも含み、
図1に図示された矢印の移送方向180へ移送される。
【0026】
すなわち、感光ドラム120と対向するように設けられた導電性部材210に、印刷用紙Pが達すれば、転写電圧制御部230は、印刷用紙P及び導電性部材210が離隔された状態で、導電性部材210に第2電圧を印加し、用紙抵抗検出部222は、印刷用紙Pと感光ドラム120との用紙抵抗を検出する。導電性部材210に第2電圧が印加されれば、導電性部材210から第2電圧が印刷用紙Pに放電され、印刷用紙P及び感光ドラム120から構成される回路が構成され、これによって、用紙抵抗検出部222は、感光ドラム120から、感光ドラム120に連結された接地方向に流れる電流を検出する。このとき、用紙抵抗検出部222は、導電性部材210に印加された第2電圧及び検出された電流の大きさを利用し、オームの法則による演算を行って用紙抵抗を検出できる。ただし、他の実施形態によって、用紙抵抗検出部222は、検出された電流の大きさだけを参照し、用紙抵抗の大きさを予測して使用することができることは、本実施形態と関連した技術分野で当業者であるならば分かるであろう。
【0027】
従って、用紙抵抗検出部222は、転写ローラ160の抵抗と関わりのない用紙の抵抗を検出できる。すなわち、用紙抵抗検出部222は、転写ローラ160の長期間使用による抵抗変化による影響を受けずに、印刷用紙Pの抵抗を検出でき、これによって、画像形成装置100の印刷品質を向上させることができる。
【0028】
また、用紙抵抗検出部222は、印刷用紙Pと導電性部材210とが離隔された状態で用紙抵抗を検出するのに、用紙抵抗検出時に、導電性部材210の抵抗を考慮しない。このように、印刷用紙Pに接触した状態での用紙抵抗を検出しないので、用紙抵抗検出の正確度が向上しうる。
【0029】
また、導電性部材210は、印刷用紙Pとの接触なしに、導電性部材210から第2電圧が印刷用紙Pに放電されるために、本実施形態による画像形成装置100は、導電性部材210が摩耗されることを防止できる。
【0030】
導電性部材210についてさらに詳細に説明すれば、導電性部材210は、感光ドラム120と対向する方向の少なくとも一つ以上の歯車(saw)を含むように構成された一面が歯車状のプレートである。
【0031】
図2は、本実施形態による導電性部材210、印刷用紙P及び感光ドラム120をさらに詳細に図示した図面である。
図2を参照すれば、導電性部材210は、少なくとも一つ以上の歯車211を有する歯車状のプレートによって構成される。また、導電性部材210は、伝導性を有する材質によって構成され、このとき、伝導性を有する材質は、ステンレスなどを含む。本実施形態による歯車211は、歯車の高さ213約4mmに構成され、歯車の長さ212約4mmに構成され、導電性部材210は、少なくとも一つ以上の歯車211を有し、約220mmの歯車の長さ212を有することができる。前述の導電性部材210の大きさ、材質などは、1つの実施形態に過ぎず、本実施形態と関連した技術分野で当業者であるならば、前記の記載に限定されるものではなく、用紙抵抗を検出するのに適した大きさ、材質などを有することができることが分かるであろう。
【0032】
導電性部材210は、歯車状に構成される。導電性部材210は、印刷用紙Pと離隔された状態で、印刷用紙Pと感光ドラム120との抵抗の大きさを示す用紙抵抗を検出するために、印刷用紙Pに電圧を放電するための形態を有する。本実施形態による歯車形態は、導電性部材210の形態の一例に過ぎず、導電性部材210は歯車状だけではなくして、印刷用紙Pと離隔された状態で、印刷用紙Pに電圧を放電するための形態をいずれも含む。
【0033】
導電性部材210には、高圧である第2電圧(例えば、2KV)が印加されるので、印刷用紙Pと離隔された状態でも、印刷用紙Pに電圧を放電できる。このとき、導電性部材210に含まれた歯車211の終端は、導電性部材210に印加された電圧を、印刷用紙Pに放電するための形態である。これによって、歯車211の終端は、尖っているほど電圧の放電に効率的であるが、他の実施形態によって、所定の半径を有する円形に具現されもする。このとき、所定半径215は、約0.3mm以内でありうる。ただし、約0.3mmは、導電性部材210で、印刷用紙Pに電圧を放電するための一例に過ぎず、他の実施形態によって、導電性部材210に含まれた歯車211の終端の形態は、これに限定されるものではない。
【0034】
また、印刷用紙Pが移送方向217によって、導電性部材210と感光ドラム210との間に達すれば、印刷用紙Pは、感光ドラム210が接触し、導電性部材210とは離隔された状態を維持する。このとき、離隔された印刷用紙Pと導電性部材210の終端との距離216は、約0.5mmないし3mm以内でありうる。ただし、約0.5mmないし3mm以内は、導電性部材210で、印刷用紙Pに電圧を放電するための一例に過ぎず、他の実施形態によって、離隔された印刷用紙Pと導電性部材210の終端と間の距離は、これに限定されるものではない。
【0035】
図3は、本発明の一実施形態による画像形成装置100に、導電性部材210が設けられた位置をさらに詳細に図示した図面である。
図3を参照すれば、感光ドラム120と転写ローラ160は、ニップを形成しており、印刷用紙Pが用紙移送方向31に、ニップの形成された感光ドラム120及び転写ローラ160を通過している。
【0036】
本発明の実施形態による導電性部材210は、用紙の移送方向31を基準に、転写ローラ160より前またはより後に設けられうる。
図3を参照すれば、用紙の移送方向31を基準に、転写ローラ160より前に設けられた導電性部材210b、及び用紙の移送方向31を基準に、転写ローラ160より後に設けられた導電性部材210aがそれぞれ図示されている。
【0037】
再び
図1を参照すれば、転写電圧制御部230は、電源供給部110を制御し、転写ローラ160及び導電性部材210に印加される電圧を制御する。
図1を参照すれば、転写電圧制御部230は、転写テーブル選択部231及び電圧印加部232から構成される。
転写テーブル選択部231は、メモリ240に保存された転写テーブルのうち、抵抗検出部220で検出された抵抗の大きさに対応するいずれか1つの転写テーブルを選択する。このとき、転写テーブルは、転写ロール抵抗に対比させた転写ローラに印加される電圧を示し、転写ローラに印加される電圧とは、電圧の大きさに限定されるものではなく、電圧の大きさを調整するためのパルス幅変調(PWM:pulse width modulation)のデューティ比(duty ratio)などをいずれも含むことは、本実施形態と関連した技術分野で当業者であるならば分かるであろう。
【0038】
転写テーブルについてさらに詳細に説明すれば、転写テーブルは、用紙抵抗大きさと関わりなく、複数の印刷環境それぞれについて、転写ロール抵抗に対比させた転写ローラに印加される電圧を示した第1転写テーブル・グループと、複数個の用紙抵抗大きさそれぞれについて、転写ロール抵抗に対比させた転写ローラに印加される電圧を示した第2転写テーブル・グループとを含む。
【0039】
図4は、本実施形態による転写テーブルの一例を図示した図面である。
図4を参照すれば、転写テーブル41、及び転写テーブル41を構成する基準ADC(analog to digital converter)42、及びパルス幅変調(PWM)デューティ比(DR:duty ratio)43が図示されている。
図4に図示されているように、転写テーブル41は、ルックアップ・テーブル(LUT:look−up table:LUT)の形態で構成されうる。
【0040】
基準ADC42は、転写ロール抵抗検出部221で検出された電流の大きさを、一定電圧を基準にADC電圧に変換し、変換されたADC電圧を、一定数の領域に区分した結果によって属する領域の値を意味する。例えば、転写ロール抵抗検出部221で、約6μAの電流が検出され、検出された電流を、約3.3Vを基準にADC電圧に変換すれば、約0.93Vになり、3.3Vを約1,024の領域に区分した結果によれば、0.93Vは、基準ADC値として289を有する。
【0041】
パルス幅変調デューティ比43は、単面印刷(simplex)及び両面印刷(duplex)の場合に区分し、それぞれの基準ADC42に対応するデューティ比を示している。従って、転写電圧制御部230は、転写ロール抵抗検出部221で検出された転写ロール抵抗の大きさに対応する基準ADC42に対応するデューティ比を利用し、電源供給部110で印加される電圧を制御する。パルス幅変調方式のデューティ比を利用して電圧を制御する方法は、本実施形態と関連した分野で当業者であるならば自明であるので、詳細な説明は省略する。
【0042】
従って、第1転写テーブル・グループは、複数の印刷環境それぞれについて、
図4に図示した転写テーブル41のような形態の転写テーブルを含み、第2転写テーブル・グループは、複数個の用紙抵抗大きさそれぞれについて、
図4に図示した転写テーブル41のような形態の転写テーブルを含む。第1転写テーブル・グループ及び第2転写テーブル・グループは、メモリ240に保存されうる。
【0043】
第1転写テーブル・グループは、複数の印刷環境それぞれに係る転写テーブルを含む。第1転写テーブル・グループは、印刷環境の影響だけを考慮して作成される。このとき、第1転写テーブル・グループは、用紙抵抗の大きさとは関わりなく、1つの用紙抵抗(例えば、標準用紙抵抗)を基準に作成されうる。また、本実施形態で印刷環境は、画像形成装置100でセンシングした温度及び湿度などの程度を意味する。例えば、低温低湿を意味するLL状態、高温高湿を意味するHH状態、ノーマルな状態であるNN状態だけではなく、Ultra LL、LL−、LL+、HH−、HH+、Ultra HHなど、実施形態によって多様な印刷環境に、異なる転写テーブルが存在しうる。すなわち、LL状態で適用される転写テーブル、HH状態で適用される転写テーブルなどを含む印刷環境の影響を考慮して作成された第1転写テーブル・グループは、メモリ240の第1転写テーブル保存部241に保存されうる。ただし、本実施形態で、印刷環境を決定する温度及び湿度は一例に過ぎず、これらに限定されるものではない。
【0044】
例えば、第1転写テーブル・グループは、印刷環境の温度及び湿度が上昇することによって、電源供給部110で印加される電圧が順次上昇するように構成された複数個の転写テーブルを含むことができる。
【0045】
第2転写テーブル・グループは、複数の用紙抵抗大きさそれぞれに係る転写テーブルを含む。第2転写テーブル・グループは、複数個の用紙抵抗大きさ及び印刷環境をいずれも考慮して作成される。例えば、用紙抵抗の大きさは低抵抗、中抵抗、高抵抗の3つに区分され、各大きさの抵抗について、複数の印刷環境それぞれに係る転写テーブルを含む。すなわち、低抵抗LL状態で適用される転写テーブル、低抵抗NN状態で適用される転写テーブル、低抵抗HH状態で適用される転写テーブル、中抵抗LL状態で適用される転写テーブルなどを含む用紙抵抗の大きさ及び印刷環境の影響を考慮して作成された第2転写テーブル・グループは、メモリ240の第2転写テーブル保存部242に保存されうる。ただし、本実施形態で、用紙抵抗の大きさを示す低抵抗、中抵抗及び高抵抗は一例に過ぎず、これらに限定されるものではない。
【0046】
例えば、第2転写テーブル・グループは、用紙抵抗が増加することによって、電源供給部110で印加される電圧が順次上昇するように構成された複数個の転写テーブルを含むことができる。
【0047】
再び
図1を参照すれば、転写テーブル選択部231は、メモリ240に保存された転写テーブルのうち、用紙抵抗検出部222で検出された抵抗の大きさに対応するいずれか1つの転写テーブルを選択する。
【0048】
転写テーブル選択部231は、メモリ240に保存された転写テーブルのうち、現在の印刷環境に対応するいずれか1つの転写テーブルを、第1転写テーブルとして選択し、用紙抵抗検出部222で検出された用紙抵抗の大きさに対応するいずれか1つの転写テーブルを、第2転写テーブルとして選択する。すなわち、転写テーブル選択部231は、第1転写テーブル保存部241に保存された第1転写テーブル・グループのうち、現在の印刷環境に対応する第1転写テーブルと、第2転写テーブル保存部242に保存された第2転写テーブル・グループのうち、用紙抵抗検出部222で検出された用紙抵抗の大きさに対応する第2転写テーブルとを選択する。このとき、印刷環境は、画像形成装置100の内部で直接測定されうることは、本発明の実施形態と関連した技術分野で当業者であるならば分かるであろう。
【0049】
図5は、本実施形態による検出された用紙抵抗を利用し、第2転写テーブルを選択する方法を示す表を図示した図面である。
図5を参照すれば、用紙抵抗大きさに対応する転写テーブルを選択するための表51が図示されており、表51には、フィードバック電流52、ADC電圧53、基準ADC 54、範囲(range)55、第2転写テーブル56がそれぞれ図示されている。
【0050】
このとき、フィードバック電流52は、用紙抵抗検出部222で検出された電流を意味し、印刷用紙Pの用紙抵抗を示す。ADC電圧53は、フィードバック電流52を所定の電圧を基準に、ADC電圧53に変換した電圧値を示す。このとき、所定の電圧は、導電性部材210に連結されたフィードバック回路に印加される電圧であり、例えば、3.3Vになりうる。基準ADC 54は、変換されたADC電圧53が、前記所定の電圧を1,024の区域に分類した領域のうち、いかなる領域に該当するかを示す値である。
【0051】
範囲55は、複数個の用紙抵抗大きさを示すものであり、
図5では、本実施形態によって3つの領域に区分されているが、これらに限定されるものではなく、少なくとも2つ以上の複数の領域に区分することも可能であることが分かる。第2転写テーブル56は、範囲55で区分された領域それぞれに対応する第2転写テーブルのグループを示したものであり、
図5では、本実施形態による3つの領域それぞれに係わるTable A、Table B及びTable Cが図示されている。
【0052】
このとき、Table Aは、高抵抗印刷用紙グループ、Table Bは、中抵抗印刷用紙グループ、Table Cは、低抵抗印刷用紙グループを示し、前記Table A、Table B及びTable Cそれぞれには、前述の印刷環境による複数個の転写テーブルが含まれている。
【0053】
さらに詳細に説明すれば、転写テーブル選択部231は、基準ADC 54が属する範囲55に該当するいずれか1つの第2転写テーブル56を選択する。すなわち、用紙抵抗検出部222で検出された印刷用紙Pの用紙抵抗を示すフィードバック電流52が、約4.4μAである場合、4.4μAに該当するADC電圧53は、約0.72Vであり、0.72Vに該当する基準ADC 54は、約223である。基準ADC 54が223である場合、0ないし280の領域に該当する範囲55に属するので、前記印刷用紙Pは、高抵抗に該当し、転写テーブル選択部231は、Table Aに該当する転写テーブルのうち、現在の印刷環境に該当する第2転写テーブルを選択する。
【0054】
従って、選択された第2転写テーブルは、印刷環境だけではなく、印刷用紙の抵抗も考慮したので、第2転写テーブルを参照して制御された転写ローラ160に印加される転写電圧は、転写ローラ160の寿命を短縮させず、また、印刷品質を向上させることができる。
【0055】
再び
図1を参照すれば、電圧印加部232は、用紙抵抗検出部222で検出された用紙抵抗の大きさに対応する転写テーブルを参照し、転写ロール抵抗検出部221で検出された転写ロール抵抗の大きさに対応する転写電圧を転写ローラ160に印加する。このとき、用紙抵抗の大きさに対応する転写テーブルは、転写テーブル選択部231で選択された第2転写テーブルに該当しうる。すなわち、
図4で説明した通り、電圧印加部232は、選択された転写テーブルを参照し、転写ロール抵抗検出部221で検出された転写ロール抵抗の大きさに対応する基準ADCによるパルス幅変調デューティ比を利用し、転写ローラ160に印加される電圧の大きさを制御する。
【0056】
例えば、転写テーブル選択部231で選択された転写テーブルが、
図4に図示した転写テーブル41であり、転写ロール抵抗検出部221で検出された転写ロール抵抗の大きさに対応する基準ADC42が、533であるとすれば、単面印刷の場合、パルス幅変調デューティ比は391であり、両面印刷の場合、パルス幅変調デューティ比は365である。電圧印加部232は、前記391または365のようなパルス幅変調デューティ比を利用し、転写ローラ160に印加される電圧を制御できる。
【0057】
メモリ240は、転写テーブルを保存する。
図1を参照すれば、メモリ240は、第1転写テーブル保存部241及び第2転写テーブル保存部242から構成される。第1転写テーブル保存部241には、複数の印刷環境それぞれについて、転写ロール抵抗に対比させた転写ローラに印加される電圧を示した転写テーブルを保存し、第2転写テーブル保存部242は、複数個の用紙抵抗大きさそれぞれについて、転写ロール抵抗に対比させた転写ローラに印加される電圧を示した転写テーブルを保存する。
【0058】
メモリ240は、一般的な記録媒体として、ROM(read−only memory)、RAM(random−access memory)、フラッシュ・メモリ、磁気記憶装置の一種であるハードディスク、及び光ディスクドライブなどをいずれも含む。また、メモリ240は、独立的なチップ形態で存在しうるが、これに限定されるものではなく、プロセッサなどに内蔵された形態で存在することも可能である。
【0059】
印加電圧制御部250は、電源供給部110を制御し、帯電ローラ130、現像ローラ150及び加圧ローラ171に電圧を印加する。また、印加電圧制御部250は、用紙抵抗検出部222で検出された用紙抵抗が増大すれば、現像ローラ150及び加圧ローラ171のうち、少なくともどれ一つに印加される電圧の絶対値が増大するように制御する。
【0060】
図6は、本実施形態による検出された用紙抵抗を利用し、加圧ローラ171に印加される電圧の大きさを制御する方法を示す表を図示した図面である。
図6を参照すれば、加圧ローラ171に印加される電圧の大きさを制御する方法の表61で図示している。表61には、用紙抵抗62、印刷環境63、パルス幅変調デューティ比64、電圧65をそれぞれ図示している。
【0061】
表61に図示しているように、基準電圧が350Vであり、基準電圧に係るパルス幅変調デューティ比が860であるとすれば、印加電圧制御部250は、表61に図示しているように、用紙抵抗62及び印刷環境63による加圧ローラ171に印加される電圧の大きさを制御できる。例えば、
図6に図示した表61は、高温高湿の印刷環境63に係る表であると仮定すれば、用紙抵抗検出部222で検出された用紙抵抗が低抵抗、中抵抗、高抵抗である場合それぞれについて、加圧ローラ171に印加される電圧の大きさを制御する方法を図示している。
【0062】
印刷用紙Pの用紙抵抗が中抵抗である場合、パルス幅変調デューティ比64は、
図6に示すとおり基準になる低抵抗のパルス幅変調デューティ比64に78を増加させた938であり、これに係る電圧の大きさは、400Vである。すなわち、印刷用紙Pの用紙抵抗が中抵抗である場合、印加電圧制御部250は、加圧ローラ171に、350Vではない400Vの電圧を印加する。
【0063】
図6に図示した表61は、加圧ローラ171に印加される電圧の大きさを制御する方法を示したが、これと同一の方法で、現像ローラ150に印加される電圧を制御することもできる。ただし、現像ローラ150に印加される電圧は、負(−)電圧であるので、表61と同じ方法を使用するが、印加される電圧は負(−)電圧である。
【0064】
従って、印加電圧制御部250は、用紙抵抗検出部222で検出された用紙抵抗が増大すれば、現像ローラ150及び加圧ローラ171のうち、少なくともいずれか一つに印加される電圧の絶対値が増大するように制御できる。
【0065】
再び
図1を参照すれば、導電性部材210は、
図3に図示しているように、用紙の移送方向を基準に、転写ローラ160より前またはより後に設けられうる。以下では、
図7及び
図8に図示したフローチャートを参照しつつ説明する。
【0066】
図7は、本実施形態による導電性部材210が用紙の移送方向を基準に、転写ローラ160より後に設けられた場合、画像形成装置100の電圧を制御する方法を示したフローチャートである。導電性部材210が転写ローラ160より後に設けられた場合、用紙の移送方向に沿って、印刷用紙Pは、転写ローラ160及び感光ドラム120によって形成された転写ニップをまず通過した後、導電性部材210及び感光ドラム120間を通過する。
【0067】
701段階で、転写ロール抵抗検出部221は、転写ローラ160に第1電圧を印加し、転写ローラ160と感光ドラム120との抵抗の大きさを示す転写ロール抵抗を検出する。すなわち、電圧印加部232は、転写ローラ160及び感光ドラム120によって、転写ニップが形成されれば、転写ローラ160に第1電圧を印加し、転写ロール抵抗検出部221は、転写ロール抵抗を検出する。
【0068】
702段階で、転写テーブル選択部231は、第1転写テーブル保存部241に保存された第1転写テーブル・グループのうち、現在の印刷環境に係る第1転写テーブルを選択する。
【0069】
703段階で、電圧印加部232は、選択された第1転写テーブルを参照し、転写ロール抵抗検出部221で検出された転写ロール抵抗の大きさに対応する第1転写電圧を転写ローラ160に印加する。このとき、転写ローラ160に第1電圧が印加されている場合、転写ローラ160に印加される第1電圧は、第1転写電圧に変更される。
【0070】
704段階で、用紙抵抗検出部222は、導電性部材210に印刷用紙Pが達すれば、印刷用紙P及び導電性部材210が離隔された状態で、導電性部材210に第2電圧を印加し、印刷用紙Pと感光ドラム120との抵抗の大きさを示す用紙抵抗を検出する。すなわち、電圧印加部232は、印刷用紙Pが導電性部材210及び感光ドラム120間を通過するとき、導電性部材210に第2電圧を印加し、用紙抵抗検出部222は、印刷用紙P及び導電性部材210が離隔された状態で、用紙抵抗を検出する。
【0071】
このとき、用紙抵抗検出部222で用紙抵抗を検出するとき、印刷用紙P及び感光ドラム120が接触しており、また、印刷用紙Pが転写ローラ160及び感光ドラム120に接触している。従って、用紙抵抗検出部222で検出される用紙抵抗は、印刷用紙P及び感光ドラム120だけではなく、転写ローラ160の抵抗が含まれる余地もあるが、導電性部材210に印加される第2電圧が、転写ローラ160に印加されている電圧に比べて、はるかに大きい高圧なので、用紙抵抗検出部222で検出される用紙抵抗での転写ローラ160の抵抗は、無視するほどの大きさである。
【0072】
705段階で、転写テーブル選択部231は、第2転写テーブル保存部242に保存された第2転写テーブル・グループのうち、検出された用紙抵抗の大きさに対応するいずれか1つの第2転写テーブルを選択する。
【0073】
706段階で、電圧印加部232は、用紙抵抗検出部222で検出された用紙抵抗の大きさに対応する転写テーブルを参照し、転写ロール抵抗検出部221で検出された転写ロール抵抗の大きさに対応する第2転写電圧を、転写ローラ160に印加する。このとき、前記検出された用紙抵抗の大きさに対応する転写テーブルは、前記705段階で選択された第2転写テーブルに該当し、転写ローラ160に第1転写電圧が印加されている場合、転写ローラ160に印加される第1転写電圧は、第2転写電圧に変更される。
【0074】
707段階で、第2転写電圧が印加された転写ローラ160は、印刷用紙Pに係わる転写を行う。
【0075】
図7を参照すれば、転写ローラ160に第1転写電圧が印加され、印刷用紙Pが導電性部材210と感光ドラム120との間を通過するとき、704段階ないし705段階が遂行される。
【0076】
従って、704段階及び705段階は、印刷用紙Pの先端(例えば、印刷用紙の最上端最高15mmまでの部分)で遂行されることが分かる。転写電圧制御部230で、第2転写電圧を制御する間、すなわち、704段階及び705段階が遂行される間、印刷用紙Pの先端には、第1転写電圧による転写過程が遂行されうるので、印刷用紙Pの先端の転写過程で発生しうる画像品質の低下現象を防止できる。
【0077】
図8は、本実施形態による導電性部材210が用紙の移送方向を基準に、転写ローラ160より前に設けられた場合、画像形成装置100の電圧を制御する方法を示したフローチャートである。導電性部材210が、転写ローラ160より前に設けられた場合、用紙の移送方向に沿って、印刷用紙Pは、導電性部材210及び感光ドラム120間をまず通過し、転写ローラ160及び感光ドラム120によって形成された転写ニップを通過する。
【0078】
801段階で、転写ロール抵抗検出部221は、転写ローラ160に第1電圧を印加し、転写ローラ160と感光ドラム120との抵抗の大きさを示す転写ロール抵抗を検出する。
【0079】
802段階で、用紙抵抗検出部222は、導電性部材210に印刷用紙Pが達すれば、印刷用紙P及び導電性部材210が離隔された状態で、導電性部材210に第2電圧を印加し、印刷用紙Pと感光ドラム120との抵抗の大きさを示す用紙抵抗を検出する。すなわち、電圧印加部232は、印刷用紙Pが導電性部材210及び感光ドラム120間を通過するとき、導電性部材210に第2電圧を印加し、用紙抵抗検出部222は、用紙抵抗を検出する。
【0080】
803段階で、転写テーブル選択部231は、第2転写テーブル保存部242に保存された第2転写テーブル・グループのうち、検出された用紙抵抗の大きさに対応するいずれか1つの第2転写テーブルを選択する。
【0081】
804段階で、電圧印加部232は、用紙抵抗検出部222で検出された用紙抵抗の大きさに対応する転写テーブルを参照し、転写ロール抵抗検出部221で検出された転写ロール抵抗の大きさに対応する第2転写電圧を、転写ローラ160に印加する。このとき、前記検出された用紙抵抗の大きさに対応する転写テーブルは、前記803段階で選択された第2転写テーブルに該当し、転写ローラ160に第1電圧が印加されている場合、転写ローラ160に印加される第1電圧は、第2転写電圧に変更される。
【0082】
805段階で、第2転写電圧が印加された転写ローラ160は、印刷用紙Pに関わる転写を行う。
【0083】
従って、導電性部材210が用紙の移送方向を基準に、転写ローラ160より前に設けられた場合、電圧制御装置200は、用紙抵抗検出部222で検出された用紙抵抗を利用し、転写ローラ160に印加される電圧を制御できる。また、前述の通り、用紙抵抗検出部222で検出された用紙抵抗を利用し、現像ローラ150及び加圧ローラ171に印加される電圧を制御することもできる。
【0084】
図7及び
図8を参照すれば、画像形成装置100の電圧を制御する方法は、
図1に図示した画像形成装置100で、時系列的に処理される段階で構成される。従って、前記で省略された内容であっても、
図1に図示した画像形成装置100について、以上で述べた内容は、画像形成装置100の電圧を制御する方法にも適用されることが分かる。
【0085】
図9は、本実施形態による導電性部材210に連結されるフィードバック回路の一例を図示した回路図である。
図9に図示した電源、抵抗、インダクタ、キャパシタ、トランジスタなどの素子は、用紙抵抗検出部222を介して用紙抵抗を検出するために、導電性部材210を制御し、また、転写電圧制御部230で、転写電圧を転写ローラ160に印加するために動作する。
【0086】
図9に図示したフィードバック回路に表現されているように、入力端子91を介して、導電性部材210に第2電圧が印加される。例えば、第2電圧は、2KVになりうる。また、
図9に図示したフィードバック回路で、出力端子92を介して、フィードバック電流に対応するADC電圧が出力される。また、電流93がフィードバックされ、
図9に図示したフィードバック回路で、端子94を介して、電源供給部110から電源が印加される。
【0087】
本実施形態と関連した技術分野で当業者であるならば、
図9に図示した回路の動作原理について理解可能であるので、詳細な説明は省略する。
【0088】
図10は、本実施形態による転写ローラ160に印加される電圧と、導電性部材210に印加されるフィードバック回路の出力とによるタイミング・チャート(timing chart)を図示した図面である。
【0089】
図10を参照すれば、転写ローラ160に印加される電圧101と、導電性部材210に印加されるフィードバック回路の出力検出102とがそれぞれ図示されている。
図10に図示されたタイミング・チャートは、導電性部材210が用紙移送方向を基準に、転写ローラ160より後に設けられたケースに該当する。
【0090】
103区間では、電源供給部110から、転写電圧制御部230の制御によって、転写ローラ160に順次に電圧を印加する。これは、オーバーショート(overshort)を防止するためである。
【0091】
104区間では、電源供給部110から、転写電圧制御部230の制御によって、転写ローラ160に第1電圧を印加する。このとき、第1電圧は、転写ロール抵抗を検出するための電圧であり、例えば、約1,400Vになりうる。
【0092】
105区間では、電源供給部110から、転写電圧制御部230の制御によって、導電性部材210に第2電圧を印加する。このとき、第2電圧は、用紙抵抗を検出するための電圧であり、例えば、約2KVになりうる。
【0093】
106区間では、電源供給部110から、転写電圧制御部230の制御によって、転写ローラ160に第1転写電圧が印加され、また、第2転写電圧を印加するために、順次に電圧を印加する。順次に電圧を印加するのは、オーバーショートを防止するためである。
【0094】
107区間では、電源供給部110から、転写電圧制御部230の制御によって、転写ローラ160に第2転写電圧を印加する。すなわち、105区間で、第2電圧を印加することによって検出された用紙抵抗を利用し、電源供給部110から、転写電圧制御部230の制御によって、転写ローラ160に第2転写電圧を印加する。
【0095】
108区間は、次の用紙に対して、103区間ないし107区間の反復遂行を意味する。
【0096】
画像形成装置100の長期間使用によって、転写ローラ160の寿命が尽きることによって、転写ローラ160の抵抗が上昇し、なおかつ、上昇する抵抗を予測できない。従って、画像形成装置100の電圧を制御する電圧制御装置200は、導電性部材210を利用し、転写ローラ160の抵抗変化に関わりなく転写電圧を制御できる。
【0097】
また、転写電圧のエラーによる転写不良を防止でき、転写ローラ160の抵抗変化によって、用紙抵抗を正確に測定できないことによる過電圧印加によって画像落ち現象などを防止できる。
【0098】
一方、前述の方法は、コンピュータで実行できるプログラムで作成可能であり、コンピュータで読み取り可能な記録媒体を利用し、前記プログラムを動作させる汎用デジタル・コンピュータで具現できる。また、前述の方法で使われたデータの構造は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に、さまざまな手段を介して記録されうる。前記コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、マグネチック保存媒体(例えば、ROM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光学的判読媒体(例えば、CD−ROM、DVDなど)のような記録媒体を含む。
【0099】
本実施形態と関連した技術分野で当業者であるならば、前記の記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態で具現されうることを理解することができるであろう。従って、開示された方法は、限定的な観点ではなくして、説明的な観点から考慮されねばならない。本発明の範囲は、前述の説明ではなくして、特許請求の範囲に示しており、それと同等な範囲内にあるあらゆる差異点は、本発明に含まれたものであると解釈されねばならない。