(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
筺体に対して開閉可能な第1の開閉カバー、及び第2の開閉カバーを有し、前記第2の開閉カバーが全閉状態のときに前記第1の開閉カバーの開閉を許容し、前記第2の開閉カバーが開状態のときに前記第1の開閉カバーの全閉を許容しない装置のカバー開閉順序規制機構であって、
前記第2の開閉カバーが開状態である場合に、前記第1の開閉カバーの全閉状態への操作に対して、前記第1の開閉カバーが全閉位置及び全開位置から離間する離間位置で前記第1の開閉カバーを停止させる規制機構と、
前記離間位置で前記第1の開閉カバーの開方向への移動を規制する規制部を有し、前記規制部によって前記第1の開閉カバーが全開位置に移動しないように保持する保持機構と、を備える、
ことを特徴とするカバー開閉順序規制機構。
筺体に対して開閉可能な第1の開閉カバー、及び第2の開閉カバーを有し、前記第2の開閉カバーが全閉状態のときに前記第1の開閉カバーの開閉を許容し、前記第2の開閉カバーが開状態のときに前記第1の開閉カバーの全閉を許容しない装置のカバー開閉順序規制方法であって、
前記第2の開閉カバーが開状態において、前記第1の開閉カバーを完全に閉まる全閉位置へと閉鎖する操作で、全閉位置と完全に開く全開位置とから離間する離間位置で前記第1の開閉カバーが停止し、前記離間位置で前記第1の開閉カバーが全開位置に移動しないように規制部によって保持する、
ことを特徴とするカバー開閉順序規制方法。
前記第1の開閉カバーが離間位置である間に、一度、前記第2の開閉カバーが開位置から完全に閉じることで、前記第1の開閉カバーの停止を解除して完全に閉じることを可能にする、
ことを特徴とする請求項9に記載のカバー開閉順序規制方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態につき詳細に説明する。
なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。なお、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
【0013】
[第1実施形態]
≪第1実施形態に係る画像形成装置の構成≫
以下、
図1を参照して、第1実施形態に係る画像形成装置の構成について説明する。
図1は、第1実施形態に係る画像形成装置1の第1の開閉カバーとしてのフロントカバー40及び第2の開閉カバーとしてのトップカバー50が開放された状態の外観斜視図(1)である。
【0014】
図1の画像形成装置の各構成の詳細を説明するために、
図2ないし
図11を適宜参照する。
図2は、第1実施形態に係る画像形成装置1のフロントカバー40及びトップカバー50が開放された状態の外観斜視図(2)である。
図3及び
図4は、
図1に示す画像形成装置1のフロントカバー40及びトップカバー50が閉鎖された状態の外観斜視図(1)、及び外観斜視図(2)である。また、
図5は、
図1に示す画像形成装置1のフロントカバー40及びトップカバー50が閉鎖された状態の縦断面図である。なお、その他の図については、その都度説明する。
【0015】
<画像形成装置>
図1を参照し、第1実施形態に係る画像形成装置1は、例えば、プリンタ、複写機、ファクシミリ装置、スキャナ装置、又はプリンタ部とスキャナ部を備える複合機である。ここでは、画像形成装置1として、プリンタを想定して説明する。
【0016】
図1において、画像形成装置1は、記録紙14(
図5参照)の両面に電子写真印刷可能なタンデムカラー印刷装置であり、主として、4つの現像装置10(10K,10Y,10M,10C)と、4つの露光装置としてのLEDヘッド11(11K,11Y,11M,11C)と、筺体30と、フロントカバー40と、トップカバー50と、開閉順序規制機構3とを備える。
ここで、色を表現する文字K,Y,M,Cは、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンに対応する。以下、画像形成装置1の各構成の詳細を説明する。
【0017】
<現像装置>
現像装置10は、現像剤としてのトナーが充填された、4色の現像装置10K,10Y,10M,10Cが搬送方向に沿って配列されており、各々の現像装置は、露光によって形成された静電潜像を現像して現像剤画像を形成する。
現像装置10に搭載されたトナーカートリッジは、画像形成装置1に着脱可能な構造となっている。
【0018】
<LEDヘッド>
露光装置としてのLEDヘッド11は、複数の単結晶薄膜発光素子をライン状に配列したものであり、印刷データに従って、像担持体としての感光体ドラム7(
図5参照)を露光し、静電潜像を形成する。
LEDヘッド11は、トップカバー50の内側に搭載されており、トップカバー50の内側側面に具備された支点部59(
図5及び
図6参照)を支点として揺動可能になっている。
【0019】
<筺体>
筺体30は、
図1及び
図2に示すように、箱型の形状をしている。ここで、筺体30のうち、前方に向かって左側側板を、プレートサイド30Lと呼び、前方に向かって右側側板を、プレートサイド30Rと呼ぶ。
【0020】
プレートサイド30L及びプレートサイド30Rの上面には、開口部31d,31eが開口されている。
また、プレートサイド30Lには、プレート39がプレートサイド30Lとの間に一定の隙間をもって固着される。なお、プレートサイド30Rにも、プレート39が固着されている。
【0021】
<フロントカバー>
図1に戻り、第1の開閉カバーとしてのフロントカバー40は、画像形成装置1の前面に取り付けられる開閉カバーである。フロントカバー40は、プレートサイド30L及びプレートサイド30Rの支点部38に一端が軸支され、支点部38を中心に回動することにより他端が開放可能になっている。
以下では、フロントカバー40を閉鎖した状態を「フロントカバー40が閉状態」と呼び、フロントカバー40を開放した状態を「フロントカバー40が開状態」と呼ぶ。
【0022】
フロントカバー40の先端部は、フロントカバー40が閉鎖された状態で筺体30上部に延在するような形状であり、当該部分を上部延在部40hと呼ぶ(
図3参照)。また、フロントカバー40の上部延在部40hと、トップカバー50との境界(フロントカバー40とトップカバー50とが分割される点)を、分割点58と呼ぶ。
【0023】
上部延在部40hは、現像装置10Kの上方位置まで延在して形成される(
図5参照)。これにより、現像装置10Kに搭載されたトナーカートリッジの交換は、フロントカバー40が開状態、トップカバー50が閉状態で行うことができる。これは、一般的なプリンタでは、ブラック(K)のトナーが他の色(Y,M,C)のトナーに比べて多量に使用されることがあり、現像装置10Kに搭載されたトナーカートリッジを容易に交換可能にするためである。
【0024】
なお、ブラック(K)以外の現像装置10Y,10M,10Cに搭載されたトナーカートリッジの交換は、フロントカバー40及びトップカバー50が共に開状態で行われる。また、記録紙14が画像形成装置1内に詰まった状態である用紙ジャムの対応についても、フロントカバー40及びトップカバー50が共に開状態で行われる。
【0025】
上部延在部40hの内側には、
図2に示すように、フロントカバー40と筺体30のプレートサイド30L,30Rとを連結するロックレバー41が、支点部41bを支点としてα7方向又はα8方向に回動可能に配設されている。また、ロックレバー41の両側には左右一対のフック部41dが配設される。
【0026】
上部延在部40hの外側には、ロックレバー41の操作部41aが、開口部40cより露出するように配設されている。フロントカバー40を開放又は閉鎖する際には、画像形成装置1の操作者が、操作部41aの操作を行い、連結又は連結の解除を行う。操作者が、操作部41aの操作を行うと、ロックレバー41がα7又はα8方向に回動し、それに協働してフック部41dもα7又はα8方向に回動する。
【0027】
フロントカバー40を閉状態で、操作者が、フロントカバー40と筺体30のプレートサイド30L,30Rとの連結操作を行うために、操作部41aをα9方向(
図3参照)に引き下げると、フック部41dがα7方向に回動し、プレートサイド30L,30Rの開口部31eに挿着する。また、操作者が、連結の解除操作を行うために、操作部41aをα10方向(
図3参照)に引き上げると、フック部41dがα8方向に回動し、プレートサイド30L,30Rの開口部31eから挿出する。
【0028】
<トップカバー>
図1に戻り、第2の開閉カバーとしてのトップカバー50は、画像形成装置1の上面に取り付けられる開閉カバーである。トップカバー50は、プレートサイド30L及びプレートサイド30Rの支点部37に一端が軸支され、支点部37を中心に回動することにより他端が開放可能になっている。
以下では、トップカバー50を閉鎖した状態を「トップカバー50が閉状態」と呼び、トップカバー50を開放した状態を「トップカバー50が開状態」と呼ぶ。
【0029】
トップカバー50の先端部は、LEDヘッド11Kの上方位置まで形成され、現像装置10Kの上方までは形成されない(
図5参照)。これは、上記した通り、現像装置10Kに搭載されたトナーカートリッジの交換が、フロントカバー40が開状態、トップカバー50が閉状態で行うことができるようにするためである。
【0030】
図1に戻り、トップカバー50の先端部側面には、トップカバー50と筺体30のプレートサイド30L,30Rとを連結するロックレバー51及びロックレバー51の操作部51aが配設されている。トップカバー50を開放又は閉鎖する際には、画像形成装置1の操作者が、操作部51aの操作を行い、トップカバー50とプレートサイド30L,30Rとの連結又は連結の解除を行う。ロックレバー51の両側には左右一対のフック部51dが配設される。操作者が、操作部51aの操作を行うと、ロックレバー51がα5方向又はα6方向に回動し、それに協働してフック部51dもα5方向又はα6方向に回動する。
【0031】
トップカバー50を閉状態で、操作者が、トップカバー50とプレートサイド30L,30Rとの連結操作を行うと、フック部51dがα5方向に回動し、プレートサイド30L,30Rの開口部31dに挿着する。また、操作者が、連結の解除操作を行うと、フック部51dがα6方向に回動し、プレートサイド30L,30Rの開口部31dから挿出する。
【0032】
ロックレバー51の操作部51aは、フロントカバー40及びトップカバー50が共に閉状態の場合(
図3参照)、フロントカバー40の上部延在部40hにより覆い隠され、操作者は、操作部51aを目視及び操作することが不可能である。すなわち、フロントカバー40は、トップカバー50の先端部側面を遮蔽状態にしている。
【0033】
そのため、トップカバー50を開放するためには、操作者は、まず、フロントカバー40を開放しなければならない。これにより、画像形成装置1では、フロントカバー40及びトップカバー50を共に開状態にする場合には、フロントカバー40の開放、トップカバー50の開放の順番に開放順序が規制されることになる。
【0034】
<開閉順序規制機構>
図6及び
図7を参照して、フロントカバー40及びトップカバー50の開閉順序を規制する開閉順序規制機構3の構成を説明する。
図6は、第1実施形態に係る画像形成装置1のフロントカバー40の閉鎖動作を規制された状態、トップカバーが開放された状態の外観側面図である。
図7は、
図6の要部拡大外観側面図である。
【0035】
フロントカバー40及びトップカバー50の開閉順序を規制する開閉順序規制機構3は、規制手段及び保持手段を備えて構成される。
開閉順序規制機構3の規制手段は、フロントカバー40に固着される突出部42と、筺体30に固着されるプレート39に配設される第1の回動部としてのレバー34と、第1の付勢力付与部としての引っ張りばね35とを含んで構成される。
開閉順序規制機能3の保持手段は、突出部42の下方に形成される突起部42dと、筺体30に固着される保持部としての板ばね36とを含んで構成される。以下、詳細に説明する。
【0036】
図7を参照し、突出部42は、フロントカバー40に固着され、筺体30の方向に突出している。突出部42の先端部42bは、レバー34の先端部34cと当接する。なお、先端部42bのうち、レバー34の先端部34cと当接する部分を当接部42cと呼ぶ。
また、突出部42の下方には、突起部42dが形成され、突起部42dは、板ばね36と当接する。なお、突起部42dのうち、板ばね36と当接する部分を当接部42eと呼ぶ。
【0037】
レバー34は、プレート39に固着された支点部39aがレバー34の本体部34aに設けられた貫通孔34bに挿入され、支点部39aを支点として回動可能な状態で軸支されている。レバー34は、付勢力被付与部34eを介して引っ張りばね35の可動端部35aと結合される。引っ張りばね35の固定端部35bはプレート39に固着されている。
【0038】
レバー34は、引っ張りばね35が引っ張られることにより発生するα11方向への付勢力により、α12方向に回動する。なお、レバー34は、プレート39に形成されたリミッタ部39bに、本体部34aが当接することでα12方向への回動が制限され、
図7に示す位置よりα12方向に回動することはない。
【0039】
また、レバー34の先端部34cは、突出部42の先端部42bと当接する。それにより、レバー34は、フロントカバー40(
図6参照)のα2方向への回動を衝止する。なお、先端部34cのうち、突出部42と当接する部分を当接部34fと呼ぶ。
【0040】
板ばね36は、本体部36aが筺体30に、ねじ39dを用いて止着されている。板ばね36の先端部36bは、変位可能な状態である。板ばね36は、上部が潰されることで付勢力発生部36cが変形し、変形による弾性力でα15方向に付勢力を発生する。
【0041】
板ばね36の突起部36dは、突出部42の突起部42dと当接する。それにより、板ばね36は、フロントカバー40のα1方向への回動を抑止する。なお、突起部36dのうち、突出部42と当接する部分を当接部36eと呼ぶ。
【0042】
先端部36bの近傍に形成される傾斜部36fは、フロントカバー40がα2方向に回動し閉鎖する際に、突出部42の突起部42dが突起部36dを越えやすいように形成されている。
【0043】
フロントカバー40が開閉順序と異なりトップカバー50よりも先に閉鎖される場合、突出部42の先端部42cが、レバー34の先端部34cと衝止する。それにより、フロントカバー40は、フロントカバー40が全閉状態の位置よりα度開いた位置である離間位置(
図6参照)でα2方向への回動が規制される。
【0044】
角度αは、
図8に示すように、トップカバー50を閉鎖するときに、LEDヘッド11Kがフロントカバー40の上部延在部40hに干渉して傷つけることがないように定められた角度にする。これに対して、角度αをつけないと、LEDヘッド11Kがフロントカバー40の上部延在部40hに干渉することになる。
図9は、第1実施形態に係る開閉順序規制機構3を搭載していない場合に、LEDヘッド11Kがフロントカバー40の上部延在部40hに干渉する様子を示している。
【0045】
以上より、フロントカバー40に形成される突出部42の先端部42bが、レバー34の先端部34cに衝止する。それにより、フロントカバー40は、フロントカバー40と筺体30との当接位置から離間した離間位置で、閉じる方向(α2方向)への回動が規制される。以下、フロントカバー40が閉じる方向(α2方向)への回動が規制されている状態を「規制状態」と呼ぶ。
【0046】
また、フロントカバー40に形成される突出部42の突起部42dが、板ばね36から付勢力を受ける。それにより、フロントカバー40は、閉じる方向(α2方向)への回動が規制される離間位置で、開く方向(α1方向)への回動がしにくいように保持される。以下、フロントカバー40が開く方向(α1方向)への回動がしにくいように保持されている状態を「保持状態」と呼ぶ。ここで、フロントカバー40(第1の開閉カバー)が保持状態の場合、トップカバー50(第2の開閉カバー)は、開閉可能である。
【0047】
なお、本実施形態では、フロントカバー40の閉じる方向(α2方向)への回動を規制する離間位置で、フロントカバー40の開く方向(α1方向)への回動がしにくいように保持していた。しかしながら、フロントカバー40は、離間位置からフロントカバー40の全開位置手前までの間の何れかの位置でフロントカバー40の開く方向(α1方向)への回動がしにくいように保持することが可能である。例えば、フロントカバー40は、離間位置から開く方向(α1方向)へさらに離間した位置で、開く方向(α1方向)への回動がしにくいように保持するようにしてもよい。
【0048】
次に、
図6を参照し、規制状態の解除は、トップカバー50を閉鎖することにより行われる。トップカバー50が閉鎖され規制状態が解除された様子を
図10及び
図11に示す。
なお、
図10は、第1実施形態に係る画像形成装置1のフロントカバー40及びトップカバー50が閉鎖された状態の外観側面図である。
図11は、
図10の要部拡大外観側面図である。
【0049】
図11を参照し、トップカバー50には、突出部53が固着されている。突出部53の先端部53bは、レバー34の後端部34dと当接する。なお、先端部53bのうち、レバー34と当接する部分を当接部53cと呼び、後端部34dのうち、突出部53と当接する部分を当接部34gと呼ぶ。
【0050】
トップカバー50が閉鎖することにより、突出部53の先端部53bとレバー34の後端部34dとが当接し付勢力を受けることで、レバー34は、α13方向に回動する。
これにより、レバー34と突出部42との当接がなくなり、フロントカバー40は閉鎖され得る。
【0051】
次に
図5を参照し、画像形成装置1が備える筺体30内部の構成を説明する。
画像形成装置1は、上記説明した以外に、定着器12と、4つの転写ローラ17(17a,17b,17c,17d)と、転写ベルト16と、記録紙搬送ローラ15(15a,15b,・・・,15v)と、ドライブローラ18a,18bと、記録紙走行ガイド19a,19bと、転写ベルトクリーニングブレード20と、廃棄現像剤タンク21と、記録紙カセット22とが筺体30に格納される。以下、画像形成装置1の各構成の詳細を説明する。
【0052】
<転写ローラ、定着器>
転写ローラ17a,17b,17c,17dは、現像装置10の内部の感光体ドラム7に形成された現像剤画像を印刷媒体としての記録紙14に転写する。定着器12は、加熱ローラ12aと圧着ローラ12bとを備え、記録紙14に転写された現像剤画像を、所定の定着温度まで加熱し、加圧することにより定着させる。
【0053】
<記録紙カセット、記録紙搬送ローラ、転写ベルト、ドライブローラ>
記録紙カセット22は、1乃至複数の記録紙14を収容する。
記録紙搬送ローラ15は、記録紙14を記録紙カセット22から排紙スタッカまで搬送する。転写ベルト16は、無端状に形成されたベルト部材であり、記録紙14を定着器12まで搬送する。ドライブローラ18a,18bは、転写ベルト16を回転させる搬送手段であると共に、定着器12により暖められた転写ベルト16を冷却する冷却手段としても機能する。なお、ドライブローラ18bが駆動ローラであり、ドライブローラ18aが従動ローラである。
【0054】
<記録紙走行ガイド、転写ベルトクリーニングブレード、廃棄現像剤タンク>
記録紙走行ガイド19a,19bは、記録紙14の走行方向を変えるように、回転移動するようになっている。転写ベルトクリーニングブレード20は、ドライブローラ18aの下方(又は側方)に設けられ、廃棄現像剤タンク21は、ドライブローラ18a、及び転写ベルト16の下方に設けられている。
【0055】
なお、
図1中の破線太/細矢印と共にあるカッコ付きアルファベット小文字は、両面印刷時を含めた記録紙14の搬送経路を示している。
即ち、記録紙14は、記録紙カセット22、及び記録紙搬送ローラ15a,15bから経路lを通って、記録紙搬送ローラ15c,15dに到達し、さらに、搬送経路eを通って、記録紙搬送ローラ15e,15fに到達する。そして、記録紙14は、転写ベルト16の上面に沿って搬送されつつ、現像装置10、及び転写ローラ17が、記録紙14の表面に現像剤画像を転写し、定着器12を通過する。
【0056】
そして、両面印刷の場合、記録紙14は、記録紙走行ガイド19aにより、記録紙搬送ローラ15k,15lの方向に向けられ、記録紙走行ガイド19bの作用により、記録紙搬送ローラ15w,15xを通過する(搬送経路m)。そして、記録紙14の後端が狭持された記録紙搬送ローラ15w,15xが反転すると共に、記録紙走行ガイド19bによる方向転換により、記録紙14は、搬送経路nを通って、記録紙搬送ローラ15m,15nに到達する。そして、記録紙14は、搬送経路、o,p,qを通って、再度、記録紙搬送ローラ15c,15dに到達する。このとき、記録紙14は、表裏反転しており、搬送経路e、及び記録紙搬送ローラ15e,15fを通って、転写ベルト16に到達する。そして、現像装置10、及び転写ローラ17は、記録紙14の裏面に現像剤画像を転写し、定着器14は、記録紙14に転写された現像剤画像を定着する。
【0057】
そして、記録紙走行ガイド19aが回転移動することにより、記録紙14は、記録紙搬送ローラ15g,15hの方向に向けられる。そして、記録紙14は、搬送経路iを通って、記録紙搬送ローラ15i,15jに到達し、搬送経路kを通って、排紙される。
以上で、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の構成の説明を終了する。
【0058】
≪第1実施形態に係る画像形成装置の動作≫
<フロントカバー及びトップカバーの開放動作>
以下、
図10ないし
図15を参照して、第1実施形態に係る画像形成装置1における第1の開閉カバーとしてのフロントカバー40及び第2の開閉カバーとしてのトップカバー50の開放動作について説明する。
【0059】
(フロントカバーの開放動作)
最初に、
図10を参照して、用紙ジャムや、現像装置10及び現像装置10に搭載されたトナーカートリッジ等を交換する場合に、まずロックレバー41(
図2参照)の操作部41aをα10方向に引き上げると、
図11に示すフック部41dがα8方向に回動し、フック部41dのロックが解除される。フック部41dのロックが解除されると、フロントカバー40は図示しないトーションバネの付勢力によりα1方向に回動し始める。
【0060】
一定角度回動すると、突出部42の突起部42dが板ばね36の突起部36dと当接し、突出部42が板ばね36を押し下げた状態でフロントカバー40の回動は停止する。
その状態から、板ばね36のα15方向への付勢力よりも強い力で、さらにフロントカバー40をα1方向に回動させると、突出部42の突起部42dが板ばね36の突起部36dを越えて、フロントカバー40が開状態となる(
図12参照)。
【0061】
(トップカバーの開放動作)
次に、
図12を参照して、フロントカバー40を開放することにより露出したロックレバー51(
図1参照)の操作部51aを押下すると、
図13に示すフック部51dがα6方向に回動し、フック部51dのロックが解除される。フック部51dのロックが解除されると、トップカバー50は図示しないトーションバネの付勢力によりα3方向に回動し、トップカバー50は開状態となる(
図14参照)。
【0062】
図12を参照して、トップカバー50がα3方向に回動するのに伴い、
図13に示す突出部53とレバー34との当接が解消する。そうすると、レバー34は突出部53の付勢力から開放されると共に、レバー34は引っ張りばね35によるα11方向の付勢力によりα12方向に回動する。一定角度回動すると、レバー34は、リミッタ部39bに当接して静止する(
図15参照)。
以上で、第1実施形態に係る画像形成装置1におけるフロントカバー40及びトップカバー50の開放動作についての説明を終了する。
【0063】
<フロントカバー及びトップカバーの閉鎖動作>
以下、
図6ないし
図15を参照して、第1実施形態に係る画像形成装置1における第1の開閉カバーとしてのフロントカバー40及び第2の開閉カバーとしてのトップカバー50の閉鎖動作について説明する。
ここで、トップカバー50の閉鎖、フロントカバー40の閉鎖の順番で閉鎖動作が行われる場合は、上記「フロントカバー及びトップカバーの開放動作」の逆の動作が行われるので説明を省略し、以下では、フロントカバー40の閉鎖、トップカバー50の閉鎖の順番で閉鎖動作が行われる場合を説明する。
【0064】
(フロントカバーの閉鎖動作)
最初に、
図14を参照して、フロントカバー40を閉状態にするために、フロントカバー40をα2方向に回動すると、フロントカバー40は全閉状態の位置よりα度開いた状態で静止する(
図6参照)。
【0065】
この状態になるまでの動作を、
図7を参照して説明すると、フロントカバー40をα2方向に回動することにより、突出部42の突起部42dは、板ばね36の傾斜部36fに当接する。さらに、フロントカバー40の閉鎖動作を続けると、突起部42dは、板ばね36の突起部36dを乗り越え、突出部42の先端部42bがレバー34の先端部34cに衝止し、フロントカバー40のα2方向への回動は停止する(規制状態)。
【0066】
また、この状態では、突出部42の突起部42dが、板ばね36の突起部36dと当接し、フロントカバー40のα1方向への回動も抑止されている(保持状態)。そのため、トップカバー50を閉鎖していない状態で、フロントカバー40を閉鎖することはできない。
【0067】
(トップカバーの閉鎖動作)
次に、
図6を参照し、トップカバー50をα4方向に回動させてトップカバー50を閉鎖すると、トップカバー50は、
図10に示す閉状態になる。
以下、この状態になるまでの動作を、
図11を参照して説明する。規制状態でトップカバー50を閉鎖すると、突出部53がレバー34の後端部34dを押下し、レバー34がα13方向に回動し、レバー34は、突出部53をリミッタとして静止する。
【0068】
すると、突出部42がレバー34の先端部34cの下に入り込む形で、フロントカバー40は規制状態よりさらにα2方向に回動し、フロントカバー40は全閉状態となり得る(
図11参照)。
以上で、第1実施形態に係る画像形成装置1におけるフロントカバー40及びトップカバー50の閉鎖動作についての説明を終了する。
【0069】
≪第1実施形態に係る画像形成装置の効果≫
以上のように、第1実施形態に係る開閉順序規制機構3は、カバーの開閉順序に反して、フロントカバー40の閉鎖、トップカバー50の閉鎖の順番で閉鎖動作が行われる場合、フロントカバー40が閉鎖した状態の位置よりα度開いた位置(離間位置)でフロントカバー40が閉じる方向への回動を規制する(規制状態)。これにより、必ずトップカバー50の閉鎖、フロントカバー40の閉鎖の順番で閉鎖動作が行われる。
【0070】
また、フロントカバー40の上部延在部40hを現像装置10K(特にトナーカートリッジ)の上方位置とし、LEDヘッド11Kを分割点58の端部に配設することで、フロントカバー40の下方にある現像装置10Kに搭載されたトナーカートリッジの交換は、フロントカバー40を開放することで行うことが可能になる。
【0071】
また、フロントカバー40の上部延在部40hを現像装置10Kの上方位置とし、LEDヘッド11Kを分割点58の端部に配設した場合でも、フロントカバー40の回動が閉鎖した状態の位置よりα度開いた位置(離間位置)で規制されるので、トップカバー50を閉鎖する場合に、LEDヘッド11Kにフロントカバー40が干渉して傷つけることがない。
【0072】
また、第1実施形態に係る開閉順序規制機構3は、フロントカバー40が閉鎖した状態の位置よりα度開いた位置(離間位置)でフロントカバー40が開く方向への回動がしにくいように保持する(保持状態)。そのため、画像形成装置1のユーザに対して、フロントカバー40が閉鎖されたという印象を与えることができる。これにより、フロントカバー40の閉鎖動作が規制されていることを認識せずに、ユーザが閉鎖動作を繰り返し、フロントカバー40を破壊することを防止することができる。
なお、保持状態では、トップカバー50の開閉が可能である。
【0073】
[第2実施形態]
≪第2施形態に係る画像形成装置の構成≫
<開閉順序規制機構>
次に、
図16及び
図17を参照して、第2実施形態に係る開閉順序規制機構103について説明する。
図16は、第2実施形態に係る画像形成装置100のフロントカバー40が閉鎖動作を規制された状態、トップカバー50が開放された状態の外観側面図である。
図17は、
図16の要部拡大外観側面図である。
【0074】
第2実施形態に係る開閉順序規制機構103は、第1実施形態に係る開閉順序規制機構3の板ばね36(
図7参照)に代えて、レバー136、及び引っ張りばね137で構成される。また、板ばね36(
図7参照)に代えて、レバー136、及び引っ張りばね137を用いることにより、他の構成である突出部42、レバー34、及び引っ張りばね35(
図7参照)の構造を適宜、変更している。変更後の突出部42、及びレバー34(
図7参照)を、突出部142、及びレバー134(
図17参照)とする。
【0075】
そのため、第2実施形態に係る開閉順序規制機構103の規制手段は、フロントカバー40に固着される突出部142と、筺体30に固着されるプレート39に配設される第1の回動部としてのレバー134と、第1の付勢力付与部としての引っ張りばね35とを含んで構成される。
第2実施形態に係る開閉順序規制機構103の保持手段は、突出部142の下方に形成される突起部142dと、筺体30に配設される第2の回動部としてのレバー136と、第2の付勢力付与部としての引っ張りばね137とを含んで構成される。以下、詳細に説明する。
【0076】
突出部142の側面には、突起部142dが形成され、突起部142dは、レバー136の突起部136hと当接する。なお、突起部142dのうち、レバー136と当接する部分を当接部142eと呼ぶ。
【0077】
レバー134は、連結部138の一端が、本体部34aと連結される。それにより、レバー134は、レバー136と連結される。レバー134は、α13方向に回動することで、連結部138を介してレバー136をα14方向に回動させる。
【0078】
レバー136は、筐体30に固着された支点部30aがレバー136の本体部136aに設けられた貫通孔136bに挿入され、支点部30aを支点として回動可能な状態で軸支されている。レバー136は、付勢力付与部136eを介して引っ張りばね137の可動端部137aと結合される。引っ張りばね137の固定端部137bはプレート39に固着されている。
【0079】
レバー136は、引っ張りばね137が引っ張られることにより発生するα16方向への付勢力により、α15方向に回動する。なお、レバー136は、筐体30に形成されたリミッタ部30bに、先端部136cが当接することでα15方向への回動が制限され、
図17に示す位置よりα15方向へ回動することはない。
また、レバー136は、レバー134がα13方向に回動することにより発生する付勢力を、連結部138を介して受けることにより、α14方向に回動する。
【0080】
また、レバー136の先端部136cの上端部には突起部136hが形成され、突起部136hは、突起部142dと当接する。それにより、レバー136は、フロントカバー40のα1方向への回動を抑止する。なお、突起部136hのうち、突出部142と当接する部分を当接部136iと呼ぶ。
【0081】
先端部136cの近傍に形成される傾斜部136jは、フロントカバー40がα2方向に回動する際に、突出部142の突起部142dが突起部136hを越えやすいように形成されている。
【0082】
フロントカバー40が開閉順序と異なりトップカバー50よりも先に閉鎖される場合、突出部142の先端部42cが、レバー134の先端部34cと衝止する。それにより、フロントカバー40は、フロントカバー40が全閉状態の位置よりα度開いた位置である離間位置(
図16参照)でα2方向への回動が規制される。
【0083】
角度αは、第1実施形態と同様に、トップカバー50を閉鎖するときに、LEDヘッド11Kがフロントカバー40の上部延在部40hに干渉して傷つけることがないように定められた角度にする。
【0084】
以上より、フロントカバー40に形成される突出部142の先端部42bが、レバー134の先端部34cに衝止する。それにより、フロントカバー40は、フロントカバー40と筺体30との当接位置から離間した離間位置で、閉じる方向(α2方向)への回動が規制される。以下、フロントカバー40が閉じる方向(α2方向)への回動が規制されている状態を「規制状態」と呼ぶ。
【0085】
また、フロントカバー40に形成される突出部142の突起部142dが、レバー136の突起部136hを介して引っ張りばね137から付勢力を受ける。それにより、フロントカバー40は、閉じる方向(α2方向)への回動が規制される離間位置で、開く方向(α1方向)への回動がしにくいように保持される。以下、フロントカバー40が開く方向(α1方向)への回動がしにくいように保持されている状態を「保持状態」と呼ぶ。ここで、フロントカバー40(第1の開閉カバー)が保持状態の場合、トップカバー50(第2の開閉カバー)は、開閉可能である。
【0086】
なお、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、フロントカバー40は、離間位置からフロントカバー40の全開位置手前までの間の何れかの位置でフロントカバー40の開く方向(α1方向)への回動がしにくいように保持することが可能である。
【0087】
図16を参照し、規制状態の解除は、トップカバー50を閉鎖することにより行われる。トップカバー50が閉鎖され規制状態が解除された様子を
図18及び
図19に示す。
なお、
図18は、第2実施形態に係る画像形成装置100のフロントカバー40及びトップカバー50が閉鎖された状態の外観側面図である。
図19は、
図18の要部拡大外観側面図である。
【0088】
図19を参照し、フロントカバー50には、突出部53が固着されている。突出部53の先端部53bは、レバー34の後端部34dと当接する。なお、先端部53bのうち、レバー34と当接する部分を当接部53cと呼び、後端部34dのうち、突出部53と当接する部分を当接部34gと呼ぶ。
【0089】
トップカバー50が閉鎖することにより、突出部53の先端部53bとレバー34の後端部34dとが当接し付勢力を受けることで、レバー134は、α13方向に回動する。
これにより、レバー134と突出部142との当接がなくなり、フロントカバー40は閉鎖される。
【0090】
なお、突出部53の先端部53bとレバー134の後端部34dとが当接し付勢力を受けることによるレバー134のα13方向への回動に連動して、レバー136が
図17に示す位置から
図19に示す位置に、α14方向へ回動する。これにより、フロントカバー40をα1方向に開放する場合、突出部142の突起部142dと、レバー136の突起部136hとが干渉せず、フロントカバー40を何の抵抗もなく閉鎖することができる。
以上で、本発明の第2実施形態に係る開閉順序規制機構の構成の説明を終了する。
【0091】
≪第2実施形態に係る画像形成装置の動作≫
<フロントカバー及びトップカバーの開放動作>
以下、
図18及び
図19を参照して、第2実施形態に係る画像形成装置100におけるフロントカバー40及びトップカバー50の開放動作について説明する。
【0092】
(フロントカバーの開放動作)
最初に、用紙ジャムや、現像装置10及び現像装置10に搭載されたトナーカートリッジ等を交換する場合に、まずロックレバー41の操作部41aをα10方向に引き上げると、フック部41dがα8方向に回動し、フック部41dのロックが解除される。フック部41dのロックが解除されると、フロントカバー40は図示しないトーションバネの付勢力によりα1方向に回動し始める。
【0093】
トップカバー50が閉状態では、突出部53の先端部53bとレバー134の後端部34dとが当接し付勢力を受けることによるレバー134のα13方向への回動に連動して、レバー136がα14方向へ回動して静止している。そのため、突出部142の突起部142dと、レバー136の突起部136hとが干渉せず、フロントカバー40を何の抵抗もなく開放することができる。
【0094】
(トップカバーの開放動作)
第1実施形態で説明した「トップカバーの開放動作」のレバー34を、第2実施形態で用いられるレバー134に読み替えて準用し、説明を省略する。
以上で、第2実施形態に係る画像形成装置100におけるフロントカバー40及びトップカバー50の開放動作についての説明を終了する。
【0095】
<フロントカバー及びトップカバーの閉鎖動作>
以下、
図16及び
図17を参照して、第2実施形態に係る画像形成装置100におけるフロントカバー40及びトップカバー50の閉鎖動作について説明する。
ここで、トップカバー50の閉鎖、フロントカバー40の閉鎖の順番で閉鎖動作が行われる場合は、上記「フロントカバー及びトップカバーの開放動作」の逆の動作が行われるので説明を省略し、以下では、フロントカバー40の閉鎖、トップカバー50の閉鎖の順番で閉鎖動作が行われる場合を説明する。
【0096】
(フロントカバーの閉鎖動作)
最初に、フロントカバー40を閉状態にするために、フロントカバー40をα2方向に回動すると、フロントカバー40は全閉状態の位置よりα度開いた状態で静止する(
図16参照)。
【0097】
この状態になるまでの動作を
図17を参照して説明すると、フロントカバー40をα2方向に回動することにより、突出部142の突起部142dは、レバー136の傾斜部136jに当接する。さらに、フロントカバー40の閉鎖動作を続けると、突起部142dは、レバー136の突起部136hを乗り越え、突出部142の先端部42bがレバー142の先端部34cに衝止し、フロントカバー40のα2方向への回動は停止する(規制状態)。
【0098】
また、この状態では、突出部142の突起部142dが、レバー136の突起部136hと当接し、フロントカバー40のα1方向への回動も抑止されている(保持状態)。そのため、トップカバー50を閉鎖していない状態で、フロントカバー40を閉鎖することはできない。
【0099】
(トップカバーの閉鎖動作)
第1実施形態で説明した「トップカバーの閉鎖動作」のレバー34及び突出部42を、第2実施形態で用いられるレバー134及び突出部142に読み替えて準用し、説明を省略する。
以上で、第2実施形態に係る画像形成装置100におけるフロントカバー40及びトップカバー50の閉鎖動作についての説明を終了する。
【0100】
≪第2実施形態に係る画像形成装置の効果≫
以上のように、第2実施形態に係る開閉順序規制機構103は、カバーの開閉順序に反して、フロントカバー40の閉鎖、トップカバー50の閉鎖の順番で閉鎖動作が行われる場合、フロントカバー40が閉鎖した状態の位置よりα度開いた位置(離間位置)でフロントカバー40が閉じる方向への回動を規制する(規制状態)。これにより、必ずトップカバー50の閉鎖、フロントカバー40の閉鎖の順番で閉鎖動作が行われる。
【0101】
また、フロントカバー40の上部延在部40hを現像装置10K(特にトナーカートリッジ)の上方位置とし、LEDヘッド11Kを分割点58の端部に配設することで、フロントカバー40の下方にある現像装置10Kに搭載されたトナーカートリッジの交換は、フロントカバー40を開放することで行うことが可能になる。
【0102】
また、フロントカバー40の上部延在部40hを現像装置10Kの上方位置とし、LEDヘッド11Kを分割点58の端部に配設した場合でも、フロントカバー40の回動が閉鎖した状態の位置よりα度開いた位置(離間位置)で規制されるので、トップカバー50を閉鎖する場合に、LEDヘッド11Kにフロントカバー40が干渉して傷つけることがない。
【0103】
また、第2実施形態に係る開閉順序規制機構103は、フロントカバー40が閉鎖した状態の位置よりα度開いた位置(離間位置)でフロントカバー40が開く方向への回動がしにくいように保持される(保持状態)。そのため、画像形成装置100のユーザに対して、フロントカバー40が閉鎖されたという印象を与えることができる。これにより、フロントカバー40の閉鎖動作が規制されていることを認識せずに、ユーザが閉鎖動作を繰り返し、フロントカバー40を破壊することを防止することができる。
なお、保持状態では、トップカバー50の開閉が可能である。
【0104】
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を変えない範囲で実施することができる。実施形態の変形例を以下に示す。
【0105】
(引っ張りばね、板ばね)
第1実施形態における引っ張りばね35、又は板ばね36、並びに第2実施形態における引っ張りばね137は、これらのばねに限定されず、一定の付勢力を付与することができる物を用いることができる。例えば、引っ張りばね及び板ばね以外のばね、ゴム、スポンジ等の弾性体を用いることができる。
【0106】
また、弾性体以外でも媒体に圧力を加える加圧装置を用いることができる。媒体としては、空気、水及び油等を使用すればよい。