(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
印刷装置に入力される入力データの改善を支援する入力データ改善支援装置であって、前記入力データに複数のページが存在し、前記入力データが複数の共通データと複数の可変データとを実質的に含み、各共通データは、複数のページに印刷される共通画像を示し、各可変データは、いずれかのページに印刷され、かつ、ページ毎に変化する可変画像を示し、
前記入力データ改善支援装置が、
各共通データから印刷に使用される共通画像データを生成する指示を示す共通画像使用宣言文を、前記入力データから抽出する宣言文抽出部と、
各共通画像使用宣言文に対応する共通画像の特徴または内容を示し、使用者による当該共通画像の把握を可能とする画像特定情報を取得するとともに、前記各共通画像使用宣言文に対応する共通画像データの前記入力データにおける使用回数および使用ページを取得する使用情報取得部と、
前記各共通画像使用宣言文に対応する前記画像特定情報、前記使用回数および前記使用ページを出力する出力部と、
を備えることを特徴とする入力データ改善支援装置。
CPU、メモリ、入力受付部を備えたコンピュータにおいて実行可能であり、印刷装置に入力される入力データの改善を支援するプログラムであって、前記入力データに複数のページが存在し、前記入力データが複数の共通データと複数の可変データとを実質的に含み、各共通データは、複数のページに印刷される共通画像を示し、各可変データは、いずれかのページに印刷され、かつ、ページ毎に変化する可変画像を示し、
前記プログラムをCPUがメモリにおいて実行することにより、
a)各共通データから印刷に使用される共通画像データを生成する指示を示す共通画像使用宣言文を、前記入力データから抽出する工程と、
b)各共通画像使用宣言文に対応する共通画像の特徴または内容を示し、使用者による当該共通画像の把握を可能とする画像特定情報を取得するとともに、前記各共通画像使用宣言文に対応する共通画像データの前記入力データにおける使用回数および使用ページを取得する工程と、
d)前記各共通画像使用宣言文に対応する前記画像特定情報、前記使用回数および前記使用ページを出力する工程と、
を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【背景技術】
【0002】
従来より、商業用の印刷装置では、クレジットカードの請求書等のように、ページ毎に印刷内容の一部が異なる印刷(いわゆる、可変印刷)が行われている。このような可変印刷では、入力データから印刷装置用の画像データ(ラスタデータ)を生成する際に、多数のページの画像データを生成する必要があり、画像データの生成に要する処理時間を短縮することが求められている。
【0003】
特許文献1では、可変印刷において、全ページで共通となる基本画像データと、各ページで異なる複数の可変画像データとを合成し、合成画像を順次印刷するのに必要な処理時間を短縮する技術が提案されている。具体的には、基本画像データの一部を領域画像データとして取り出し、領域画像データと可変画像データとを合成して合成領域画像データを取得した後、合成領域画像データを基本画像データに上書きすることにより、合成済み画像データを取得する。これにより、合成処理のためのデータ転送量等が低減され、合成処理に要する時間が低減される。
【0004】
特許文献2では、可変印刷にて使用されるドキュメントとして、予めラスタ化されている循環要素、および、作動中にラスタイメージ処理が行われるべき非循環要素を含むものが想定され、当該ドキュメントにおいて、循環頻度および重なり位置に応じて循環要素および非循環要素を並び換えることが提案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、可変印刷が行われる印刷装置では、入力データから印刷装置用の画像データを生成した際に、生成処理に要した時間等を表示する機能を有するものがあるが、処理時間を短縮する方法や、処理時間短縮のための指針等は提供されない。印刷装置のユーザが処理時間の短縮をしようとする場合、処理時間を短縮する方法をメーカ等に問い合わせることになるが、可変印刷では、印刷内容に個人情報を含むことが多いため、メーカ等への問い合わせが難しい。
【0007】
特許文献1および特許文献2では、入力データから印刷装置用の画像データを生成する処理に要する時間を短縮する方法が提案されているが、入力データにおいて、不要な処理が指示されている場合、例えば、全ページで共通に使用される共通画像データの生成を指示する共通画像使用宣言文が、入力データにおいて重複して使用されている場合、処理時間の短縮に限界がある。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、共通画像使用宣言文の重複使用の調査を容易とすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、印刷装置に入力される入力データの改善を支援する入力データ改善支援装置であって、前記入力データに複数のページが存在し、前記入力データが複数の共通データと複数の可変データとを実質的に含み、各共通データは、複数のページに印刷される共通画像を示し、各可変データは、いずれかのページに印刷され、かつ、ページ毎に変化する可変画像を示し、前記入力データ改善支援装置が、各共通データから印刷に使用される共通画像データを生成する指示を示す共通画像使用宣言文を、前記入力データから抽出する宣言文抽出部と、各共通画像使用宣言文に対応する共通画像の特徴または内容を示し、使用者による当該共通画像の把握を可能とする画像特定情報を取得するとともに、前記各共通画像使用宣言文に対応する共通画像データの前記入力データにおける使用回数および使用ページを取得する使用情報取得部と、前記各共通画像使用宣言文に対応する前記画像特定情報、前記使用回数および前記使用ページを出力する出力部とを備える。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の入力データ改善支援装置であって、前記画像特定情報が、対応する共通画像の縮小画像である。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の入力データ改善支援装置であって、いずれかの共通データから共通画像データを生成する際に、ラスタライズまたはラスタデータに対する演算が必要である。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の入力データ改善支援装置であって、前記出力部からの出力に含まれる複数の画像特定情報から2以上の画像特定情報の選択を受け付ける選択受付部と、前記2以上の画像特定情報に対応する2以上の共通画像使用宣言文のうち、1つの共通画像使用宣言文を統一化宣言文として選択し、前記2以上の共通画像使用宣言文のうち前記統一化宣言文を除く他の共通画像使用宣言文を前記入力データから削除し、前記入力データにおいて、前記他の共通画像使用宣言文に対応する共通画像データの使用を指示する指示文を、前記統一化宣言文に対応する共通画像データの使用を指示する指示文に変更する入力データ変更部とをさらに備える。
【0013】
請求項5に記載の発明は、CPU、メモリ、入力受付部を備えたコンピュータにおいて実行可能であり、印刷装置に入力される入力データの改善を支援するプログラムであって、前記入力データに複数のページが存在し、前記入力データが複数の共通データと複数の可変データとを実質的に含み、各共通データは、複数のページに印刷される共通画像を示し、各可変データは、いずれかのページに印刷され、かつ、ページ毎に変化する可変画像を示し、前記プログラムをCPUがメモリにおいて実行することにより、a)各共通データから印刷に使用される共通画像データを生成する指示を示す共通画像使用宣言文を、前記入力データから抽出する工程と、b)各共通画像使用宣言文に対応する共通画像の特徴または内容を示し、使用者による当該共通画像の把握を可能とする画像特定情報を取得するとともに、前記各共通画像使用宣言文に対応する共通画像データの前記入力データにおける使用回数および使用ページを取得する工程と、d)前記各共通画像使用宣言文に対応する前記画像特定情報、前記使用回数および前記使用ページを出力する工程とを前記コンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、共通画像使用宣言文の重複使用の調査を容易とすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本発明の一の実施の形態に係る入力データ改善支援装置1の構成を示す図である。入力データ改善支援装置1は、印刷装置に入力される可変印刷用の入力データの改善を支援する装置である。可変印刷では、複数のページの印刷において、ページ毎に変化する可変画像、および、複数のページに共通に印刷される共通画像が印刷媒体に印刷される。なお、本実施の形態における「印刷」は、無版印刷を指し、インクジェット方式等により無版にて画像を記録することをいう。
【0017】
入力データ改善支援装置1は、各種演算処理を行うCPU11、基本プログラムを記憶するROM12および各種情報を記憶するRAM13をバスラインに接続した一般的なコンピュータシステムの構成となっている。バスラインにはさらに、情報記憶を行う固定ディスク15、各種情報の表示を行う出力部であるディスプレイ16、操作者からの入力を受け付けるキーボード17aやマウス17b等の入力受付部17、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体10から情報の読み取りを行ったり記録媒体10に情報の書き込みを行う読取/書込装置18、並びに、外部との通信を行う通信部19が、適宜、インターフェイス(I/F)を介する等して接続される。
【0018】
入力データ改善支援装置1には、事前に読取/書込装置18を介して記録媒体10からプログラム100が読み出され、固定ディスク15に記憶される。プログラム100は、通信部19を介して入力データ改善支援装置1に読み込まれてもよい。そして、プログラム100が、CPU11によりRAM13等において実行されることにより(すなわち、コンピュータがプログラムを実行することにより)、入力データ改善支援装置1による後述の改善支援情報の出力が行われる。
【0019】
図2は、CPU11がプログラム100に従って動作することにより、CPU11、ROM12、RAM13、固定ディスク15等が実現する機能構成を示すブロック図である。
図2において、宣言文抽出部71、使用情報取得部72、選択受付部73および入力データ変更部74がCPU11等により実現される機能であり、記憶部75が固定ディスク15等により実現される機能である。なお、これらの機能は専用の電気的回路により実現されてもよく、部分的に電気的回路が用いられてもよい。記憶部75には、可変印刷用の入力データ2等が記憶される。
【0020】
図3は、入力データ2の構造を模式的に示す図である。
図4は、入力データ2に対応して印刷媒体の複数のページ91に印刷される画像92を示す図である。本実施の形態では、各画像92が、1つの共通画像(共通画像93a〜93dのいずれか)、および、1つの可変画像94により構成される。
図4では、内容が同じ共通画像に同符号を付す。また、
図4の各ページ91の下側の数字1〜14はページ数を示す。なお、実際の入力データ2は、本実施の形態よりも多数のページに印刷を行うためのデータを含む。
【0021】
図3に示す入力データ2には、印刷媒体の複数のページ91に対応する複数のデータ領域(以下、「ページデータ21」という。)が存在する。
図3では、入力データ2が、複数の共通データ22a〜22d、および、複数の可変データ23を含んでいるが、実際には、共通データ22a〜22dおよび可変データ23は、入力データ2とは別のデータとして記憶部75に記憶され、共通データ22a〜22dおよび可変データ23を呼び出す呼び出し文が入力データ2に含まれる。すなわち、複数の共通データ22a〜22d、および、複数の可変データ23は、入力データ2に実質的に含まれていればよい。各共通データ22a〜22dは、印刷媒体の複数のページ91に共通に印刷される共通画像93a〜93d(
図4参照)を示す。各可変データ23は、いずれかのページ91に印刷され、かつ、ページ91毎に変化する可変画像94(
図4参照)を示す。
【0022】
入力データ2は、各共通データ22a〜22dから、印刷に使用される共通画像データ25a〜25dを生成する指示を示す共通画像使用宣言文24a〜24dを含む。入力データ2は、また、14のページ91に対応する14種類の可変データ23から、印刷に使用される14種類の可変画像データ27を生成する指示を示す14の可変画像使用宣言文26を含む。
図3では、可変データ23および可変画像使用宣言文26の一部のみを描いている。共通画像使用宣言文24a〜24d、および、複数の可変画像使用宣言文26は、全てのページデータ21よりも前(
図3中の上側)に配置される。
【0023】
共通データ22a〜22dがベクトルデータである場合、印刷装置において共通画像使用宣言文24a〜24dが実行されることにより、共通データ22a〜22dがラスタライズされるとともに印刷装置の特性等に合わせた色変換等の処理が行われ、ラスタデータである共通画像データ25a〜25dが生成される。また、共通データ22a〜22dがラスタデータである場合、共通画像使用宣言文24a〜24dの実行により、共通データ22a〜22dに対して印刷装置の特性等に合わせた色変換等の演算処理が行われ、印刷に用いられる最終的なラスタデータである共通画像データ25a〜25dが生成される。各可変データ23においても同様に、可変画像使用宣言文26が実行されることにより、印刷に用いられる最終的なラスタデータである可変画像データ27が生成される。
【0024】
入力データ2の各ページデータ21は、対応するページ91に印刷される共通画像93a〜93dに対応する共通画像データ25a〜25d、および、可変画像94に対応する可変画像データ27の使用を指示する指示文28を含む。印刷装置において指示文28が実行されることにより、ページデータ21に対応するページ91に、共通画像93a〜93dおよび可変画像94が印刷される。
【0025】
次に、
図5を参照しつつ、入力データ改善支援装置1による改善支援情報の出力の流れについて説明する。以下の説明では、印刷装置により入力データ2を利用した印刷が行われた後に、入力データ改善支援装置1による改善支援情報の出力が行われるものとする。したがって、共通画像データ25a〜25d、および、可変画像データ27は印刷装置により既に生成されている。
【0026】
入力データ改善支援装置1では、まず、入力データ2、共通画像データ25a〜25d、および、可変画像データ27が通信部19等(
図1参照)を介して受け付けられ、
図2に示す記憶部75に記憶される(ステップS11)。続いて、宣言文抽出部71により、
図3に示す入力データ2から共通画像使用宣言文24a〜24dが抽出される(ステップS12)。
【0027】
次に、使用情報取得部72(
図2参照)により、各共通画像使用宣言文24a〜24dに対応する共通画像データ25a〜25dが記憶部75から取得され、共通画像データ25a〜25dに対して縮小処理が行われることにより、共通画像93a〜93dの縮小画像が、共通画像93a〜93dの画像特定情報として取得される(ステップS13)。さらに、使用情報取得部72により、複数のページデータ21が検索され、共通画像データ25a〜25dの入力データ2における使用回数、および、共通画像データ25a〜25dが使用される使用ページが取得される(ステップS14)。
【0028】
そして、
図6に示すように、各共通画像使用宣言文24a〜24dに対応する縮小画像95a〜95d、並びに、共通画像データ25a〜25dの使用回数および使用ページが、改善支援情報として
図1に示すディスプレイ16に表形式にて出力(表示)される(ステップS15)。
図6では、1つの共通画像使用宣言文に対応する縮小画像、使用回数および使用ぺージが、1つの行に表示される。
図6から、共通画像使用宣言文24aに対応する共通画像データ25a(すなわち、共通画像93aに対応するデータ)が、1〜4ページにて使用され、使用回数が4回であることが判る。また、共通画像使用宣言文24bに対応する共通画像データ25bは、5,6ページに使用され、使用回数は2回であり、共通画像使用宣言文24cに対応する共通画像データ25cは、7ページに使用され、使用回数は1回である。共通画像使用宣言文24dに対応する共通画像データ25dは、8〜14ページに使用され、使用回数は7回である。
【0029】
ところで、入力データ2の生成時に、複数のページにて共通に使用される1つの共通画像に対応する共通データが、誤って複数回宣言されることがある。例えば、上述の共通画像93a,93b,93cが同一の画像であるとすると、共通データ22b,22cは入力データ2において誤って余分に使用が宣言されたデータであり、印刷装置において、共通画像使用宣言文24b,24cにより共通データ22b,22cから共通画像データ25b,25cを生成する余分な処理時間が必要となる。その結果、印刷時間が増大してしまう。
【0030】
入力データ改善支援装置1では、
図6に示す改善支援情報を印刷装置の使用者が見ることにより、入力データ2に含まれる各共通画像の使用回数や使用ページを容易に把握することができる。上述の場合であれば、印刷媒体の1〜7ページにそれぞれ印刷されるはずの1つの共通画像が、入力データ2において、個別の共通画像93a,93b,93cとして定義され、共通画像使用宣言文24b,24cが共通画像使用宣言文24aと重複して使用されていることを使用者が容易に把握することができる。このように、入力データ改善支援装置1では、共通画像使用宣言文の重複使用の使用者による調査を容易とすることができる。
【0031】
共通画像使用宣言文の重複使用が使用者により検出された場合、使用者は、ディスプレイ16からの出力である改善支援情報に含まれる複数の縮小画像から、重複使用されている2以上の共通画像に対応する縮小画像を選択する。具体的には、使用者がキーボード17aやマウス17b等(
図1参照)を操作することにより、ディスプレイ16上において縮小画像95a,95b,95cの左側のチェックボックスがチェックされ、選択受付部73(
図2参照)により、縮小画像95a〜95cの選択が受け付けられる(ステップS16)。
【0032】
続いて、入力データ変更部74により、選択受付部73により受け付けられた縮小画像95a〜95cに対応する共通画像使用宣言文24a〜24cのうち、1つの共通画像使用宣言文が統一化宣言文として選択される。本実施の形態では、重複している共通画像使用宣言文24a〜24cのうち、
図3に示す入力データ2において最初に現れる(すなわち、
図3中の最も上側に配置される)共通画像使用宣言文24aが統一化宣言文として選択される(ステップS17)。
【0033】
次に、入力データ変更部74により、共通画像使用宣言文24a〜24cのうち、統一化宣言文である共通画像使用宣言文24aを除く他の共通画像使用宣言文24b,24cが入力データ2から削除される(ステップS18)。そして、入力データ2において、共通画像使用宣言文24b,24cに対応する共通画像データ25b,25cの使用を指示する指示文28が、共通画像使用宣言文24aに対応する共通画像データ25aの使用を指示する指示文28に変更される(ステップS19)。具体的には、5〜7ページに対応するページデータ21の指示文28のうち共通画像データの使用を指示する部分が、1〜4ページに対応するページデータ21の指示文28のうち共通画像データの使用を指示する部分と同様の記載へと変更される。
【0034】
このように、入力データ改善支援装置1では、入力データ2を容易に改善して印刷装置における入力データ2の処理時間を短縮することができる。その結果、印刷装置における印刷時間を短縮することができる。上述のように、入力データ2では、共通データ22a〜22dから共通画像データ25a〜25dを生成する際に、ラスタライズまたはラスタライズデータに対する演算が必要であり、これらのラスタライズや演算により、入力データ2の処理時間が長くなる。入力データ改善支援装置1では、重複している共通画像使用宣言文のうち不要な共通画像使用宣言文を削除することにより、これらのラスタライズや演算を減らすことができるため、入力データ改善支援装置1は、共通画像データの生成の際にラスタライズまたはラスタライズデータに対する演算が必要な入力データの改善支援に特に適している。
【0035】
上記実施の形態では、印刷装置により入力データ2を利用した印刷が行われた後に改善支援情報の出力が行われるものとして説明したが、入力データ改善支援装置1による改善支援情報の出力は、印刷装置による印刷の前に行われてもよい。この場合、共通画像データ25a〜25d、および、可変画像データ27は印刷装置により生成されていない。入力データ改善支援装置1では、ステップS13において、共通画像使用宣言文24a〜24dに対応する共通データ22a〜22dから共通画像データ25a〜25dを生成し、共通画像データ25a〜25dに対して縮小処理が行われることにより、縮小画像95a〜95dが取得されてもよいが、他の方法により縮小画像95a〜95dが取得されてもよい。例えば、入力データ改善支援装置1において、共通データを、共通画像データよりも低解像度にてラスタライズすることにより、縮小画像が取得されてもよい。これにより、共通画像データを生成した後に縮小処理を行う場合に比べて、縮小画像の取得に要する時間を短縮することができる。
【0036】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
【0037】
改善支援情報の画像特定情報は、必ずしも、共通画像93a〜93dの縮小画像95a〜95dである必要はなく、共通画像の特徴または内容を示し、使用者による当該共通画像の把握を可能とする情報であればよい。例えば、共通画像データのデータ量、共通画像におけるグラディエーションやチントの有無、共通画像が文字である場合にはそのフォントが画像特定情報であってもよい。ただし、画像特定情報として縮小画像が表示されることにより、使用者が、共通画像使用宣言文に対応する共通画像の内容を容易に把握することができる。なお、ステップS12において入力データ2から抽出された共通画像使用宣言文の個数が多い場合、ステップS15における改善支援情報の出力では、予め定められた個数の一部の共通画像使用宣言文のみが表示されてもよい。
【0038】
共通画像使用宣言文24a〜24dは、共通画像使用宣言文24a〜24dにより生成が指示される共通画像データ25a〜25dが各ページデータ21において呼び出されるよりも前に配置されるのであれば、必ずしも全てのページデータ21よりも前に配置される必要はない。また、可変画像使用宣言文26も同様に、必ずしも全てのページデータ21よりも前に配置される必要はない。
【0039】
ステップS17では、必ずしも、重複している共通画像使用宣言文のうち、最初に現れる共通画像使用宣言文が、入力データ変更部74により自動的に統一化宣言文として選択される必要はない。例えば、重複している共通画像使用宣言文のうち、いずれか1つの共通画像使用宣言文が使用者により選択され、選択された共通画像使用宣言文が統一化宣言文とされてもよい。この場合、入力データ2において、統一化宣言文よりも前に統一化宣言文に対応する共通画像データの使用を指示する指示文28が現れることを防止するため、重複している共通画像使用宣言文のうち、最初に現れる共通画像使用宣言文が、統一化宣言文に置換される。
【0040】
入力データ改善支援装置1では、重複している共通画像使用宣言文の統一(ステップS16〜S19)は、必ずしも行われる必要はなく、使用者が、出力された改善支援情報に基づいて、他の方法にて入力データ2を改善してもよい。また、改善支援情報は、必ずしも、ディスプレイ16に表示される必要はなく、例えば、印刷用紙等に印刷されてもよい。この場合。改善支援情報を印刷するプリンタが、改善支援情報を出力する出力部となる。
【0041】
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。