【文献】
実況パワフルプロ野球2011公式パーフェクトガイド,株式会社エンターブレイン,2011年 9月12日,初版,第104−105頁
【文献】
ハリキリオンラインプロ野球,月刊アルカディア3月号,株式会社エンターブレイン,2005年 3月 1日,第6巻第3号通巻第58号,第143頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
制御内容が予め定められた複数のイベントの各々を予め設定された実行スケジュールにしたがって自動的に処理していくことによりゲームを進行させるゲーム制御装置であって、
前記ゲームの進行を制御するゲーム制御部と、
ユーザからの指示を受け付ける受付部と、
前記複数のイベントにおいてユーザが指示を行うことが可能な指示イベントのうちで前記受付部によりユーザが行った指示が受け付けられた指示イベントの制御内容を、受け付けられた指示に応じて変更する変更部とを備え、
前記ゲーム制御部は、
指示イベントに対する指示が受け付けられた場合にのみ前記ゲームの進行において追加される特別イベントを、前記指示が受け付けられた指示イベントの終了後における所定のタイミングで実行させる
ゲーム制御装置。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<第1の実施形態>
[ゲームシステムの構成例]
図1は、本実施形態のゲームシステムの構成例を示している。この図に示すゲームシステムは、ゲームサーバ100とゲーム端末装置200とをネットワーク300で接続して構成される。
なお、この図においては図示を省略しているが、ゲームサーバ100には、ゲームの利用者として登録されている複数のユーザごとに対応する複数のゲーム端末装置200が接続される。
【0019】
ゲームサーバ(ゲーム制御装置)100は、ゲーム端末装置200におけるゲームアプリケーション部202の処理と連携することで、ゲーム端末装置200のユーザに本実施形態のゲームを提供する。
本実施形態のゲームは、制御内容が予め定められた複数のイベントの各々が予め設定された実行スケジュールにしたがって自動的に処理されていくことにより進行していくゲームである。そのうえで、上記複数のイベントのうちの一部はユーザによる指示が可能な指示イベントとして定義されている。つまり、本実施形態のゲームは、自動で進行する過程においてユーザが指示可能なイベントの機会が与えられるゲームである。
【0020】
ゲーム端末装置200は、ゲームを行うユーザが所持する端末装置である。ゲーム端末装置200には、本実施形態のゲームのゲームアプリケーションがインストールされている。
【0021】
ユーザは、ゲーム端末装置200に対する操作によりゲームアプリケーションを起動させたうえで、ゲーム開始のための操作を行う。この操作に応じてゲームが開始され、以降はゲームサーバ100がゲームを自動的に進行させる。このゲームの開始後においては、ゲーム端末装置200のゲームアプリケーションが終了されても、これに関係なく、ゲームが進行される。そして、ゲームの開始後において、ゲーム端末装置200のゲームアプリケーションが起動していれば、このゲームの進行状況を反映したゲーム画面が表示部204に表示される。このゲーム画面を見ることで、ユーザは、ゲームの進行状況を知ることができる。
【0022】
そのうえで、ゲームの進行過程において指示イベントが開始されたタイミングでは、ユーザが操作部203に対する操作によって、この指示イベントに対して指示を行うことができる。そして、指示イベントに対して指示が行われた場合、ユーザが指示を行わなかった場合よりもユーザに有利となるように、その指示イベントの制御内容が予め定められた制御内容から変更される。
【0023】
つまり、本実施形態では、複数のイベントが順次出現するように自動で進行するゲームにおいて、複数のイベントの中にユーザが指示可能な指示イベントを含めておく。そして、ゲーム進行過程における指示イベントの期間においてユーザの操作による指示が行われた場合には、例えばユーザに有利となるようにイベントの内容が変化する。
これにより、本実施形態では、複数のイベントが順次出現するように自動で進行するゲームに対してユーザが指示できる機会が与えられることとなり、興趣性が高められる。
【0024】
[ゲームサーバの構成例]
同じ
図1を参照して、ゲームサーバ100の構成例について説明する。
図1に示すゲームサーバ100は、通信部101、記憶部102、ゲーム制御部103、受付部104及び変更部105を備える。
【0025】
通信部101は、ネットワーク300を経由してゲーム端末装置200と通信を実行する。
記憶部102は、ゲームサーバ100が本実施形態のゲームを提供するのに必要な所定の情報を記憶する。この図では、ゲームを提供するのに必要な情報のうち、ゲームデータ120、ユーザ情報テーブル130が示されている。なお、特別イベントテーブル140は、第2の実施形態に対応する情報であるので、第1の実施形態では省略されてよい。
【0026】
ゲームデータ120は、本実施形態のゲームの進行を実現するための情報である。具体的に、ゲームデータ120は、ゲームの開始から終了までにおける複数のイベントごとについての実行スケジュールと、各イベントの制御内容などを示す情報を含む。また、実行スケジュールにおいては、ゲームの進行におけるイベントの開始時刻や終了時刻などが示される。
【0027】
ユーザ情報テーブル130は、本実施形態のゲームの利用者として登録したユーザごとに関連した所定の情報(ユーザ情報)を格納するテーブルである。
1ユーザに対応するユーザ情報としては、例えば、ユーザ識別子、ゲーム端末装置のアドレス、ユーザに与えられたゲーム上での各種ポイント、アイテムなどの成績情報、ユーザの進行させたゲームに関するログなどを含む。
【0028】
ゲーム制御部103は、ゲームの進行を制御する。このために、ゲーム制御部103は、ゲーム端末装置200からゲーム開始要求が送信されるのに応じて、そのゲーム端末装置200のユーザに対応するゲームの進行を開始させる。この際、ゲーム制御部103は、ゲームデータ120が示す実行スケジュールにしたがってゲームを進行させるように処理を実行する。
【0029】
受付部104は、ユーザからの指示を受け付ける。なお、受付部104が受け付け対象とする指示は、指示イベントに対して行われた指示である。
例えば、そのときのゲームの進行状況が指示イベントの期間中であるときにゲーム端末装置200においてゲームアプリケーションが起動していれば、ゲーム端末装置200は、その指示イベントのゲーム画像を表示部204に表示させている。
このときに、ユーザが、指示イベントに対して指示を行うための操作を行うのに応じて、ゲーム端末装置200は操作情報を送信し、この操作情報が通信部101にて受信される。受付部104は、このように受信された操作情報をユーザの指示として受け付ける。
【0030】
変更部105は、受付部104によりユーザの指示が受け付けられた指示イベントの制御内容を、その受け付けられた指示に応じて変更する。
【0031】
[ゲーム端末装置の構成]
次に、同じ
図1を参照してゲーム端末装置200の構成例について説明する。
図1に示すゲーム端末装置200は、通信部201、ゲームアプリケーション部202、操作部203及び表示部204を備える。
通信部201は、ネットワーク300経由でゲームサーバ100と通信を行う。
【0032】
ゲームアプリケーション部202は、本実施形態のゲームに対応する機能を実行する。なお、ゲームアプリケーション部202の機能は、ゲーム端末装置200におけるCPU(Central Processing Unit)がゲームアプリケーションのプログラムを実行することにより実現される。
【0033】
ゲームアプリケーション部202は、ゲーム生成部211と操作情報送信部212を備える。
ゲーム生成部211は、ゲームサーバ100から送信されるゲーム情報を取得して、そのときのゲームの進行状況に応じたゲーム画面を生成する。そして、ゲーム生成部211は、このゲーム画面を表示部204に表示させる。また、ゲーム生成部211は、ゲームアプリケーションが起動されるのに応じて、ゲームサーバ100と通信を行ってゲームを開始させるための処理も実行する。
【0034】
操作情報送信部212は、指示イベントに対して指示を行うためにユーザが操作部203に対して行った操作に応じて操作情報を生成し、この生成した操作情報を通信部201からゲームサーバ100に対して送信する。
【0035】
操作部203は、ゲームアプリケーション部202に対する操作を行うのに使用されるゲーム端末装置200の操作子や操作デバイスを一括して示している。例えば、ゲーム端末装置200の表示部204に対してタッチパネルが備えられる場合には、このタッチパネルが操作部203に含まれる。
表示部204は、ゲーム生成部211の制御に応じてゲーム画面を表示する。
【0036】
[本実施形態のゲームの態様例]
図2〜
図5を参照して、本実施形態のゲームの態様例について説明する。
本実施形態のゲームは、ユーザが冒険者となって予め設定した目的地まで冒険し、さらに帰還してくるというものである。
そのうえで、出発(ゲームの開始)から帰還(ゲームの終了)までのゲームの進行過程における所定の時刻において、冒険者は何らかの出来事に遭遇する。この出来事に対応して冒険者は、例えば所定のポイントやアイテムを追加で獲得したり、逆に、ポイントやアイテムを失ったりする。本実施形態において、イベントは、上記のゲーム上での出来事に対応する処理に相当する。
【0037】
図2(a)は、ゲーム端末装置200の表示部204に表示される本実施形態のゲームのゲーム画面の1つであるスタート画面の態様例を示している。このスタート画面は、例えばユーザが、ゲームを開始させるためにゲームアプリケーションを起動させたときに表示される。
このスタート画面において、ユーザは、冒険の目的地を選択するための操作を行うことができる。また、冒険に持って行く武器、防具、アイテムなどを選択するための操作を行うことができる。なお、このスタート画面においては、ゲームの開始から終了までに対応する所要時間も表示されている。
【0038】
そして、ユーザは、上記のように目的地、武器、防具、アイテムなどを選択したうえで、「出発」ボタンBt1を操作する。この「出発」ボタンBt1の操作に応じて、そのユーザに対応するゲームが開始される。つまり、「出発」ボタンBt1の操作に応じて、ゲーム端末装置200は、上記のようにユーザにより選択された目的地、武器、防具、アイテムなどについての情報をゲームサーバ100に対して送信する。ゲームサーバ100は、受信したこれらの情報を利用してゲームを進行させる。
【0039】
そして、ゲームの開始後においては、ユーザがゲーム端末装置200のゲームアプリケーションを終了させたとしても、ゲームサーバ100が実行スケジュールにしたがって終了までゲームを進行させいく。
【0040】
ゲームの進行中においてゲームアプリケーションが起動していれば、これまでに発生したイベントがその実行順にしたがってリスト化されるように表示部204にて表示される。つまり、ゲームの進行中においては、冒険者の冒険履歴を示すゲーム画面の1つとして、現時刻までに実行されているイベントの履歴が表示される。
【0041】
そして、冒険の終了後においてイベントの履歴を表示させた場合には、例えば
図2(b)に示すように、冒険の出発から帰還までにおけるすべてのイベントのイベント項目401(401−1〜401−7)が、上から下にかけて時間経過にしたがった順で表示される。
【0042】
具体的に、
図2(b)においては、実時刻により示される時間経過にしたがって、冒険へ出発するイベントのイベント項目40−1、モンスターAとバトルを行うイベントのイベント項目401−2、金貨を発見するイベントのイベント項目401−3、モンスターBとバトルを行うイベントのイベント項目401−4、落とし穴に落下するイベントのイベント項目401−5、ボスとバトルを行うイベントのイベント項目401−6及び冒険から帰還するイベントのイベント項目401−7が示されている。
【0043】
なお、上記
図2(b)の例では、ゲームが終了した場合に応じてすべてのイベントについての履歴が表示された例を示しているが、ゲームが進行中のときには、現時刻までに実行されたイベント履歴が表示される。例えば、現在の実時刻が20:00であるとした場合、モンスターBとバトルを行うイベントまでが終了しており、以降のイベントは終了していない。この場合、イベントの履歴を示すゲーム画面としては、冒険へ出発するイベントのイベント項目401−1からモンスターBとバトルを行うイベントのイベント項目401−4までの4つのイベント項目が表示される。
【0044】
また、
図2(b)に示されるイベント項目401のうちの1つを選択する操作を行った場合には、ゲーム画面は、その選択したイベント項目401が対応するイベントの詳細内容を示すイベント詳細画面の表示に切り替わる。
図2(c)は、
図2(b)における2番目のモンスターAとバトルを行うイベントのイベント項目401を選択した場合のイベント詳細画面402の例である。この場合には、何回かの攻防の結果、冒険者(ユーザ)が勝利し、その結果として新たな経験値を獲得したことが示されている。
【0045】
図3は、
図2(b)に示されているのと同じ実行スケジュールの一具体例を示している。この
図3に示すゲームにおける各イベントは以下の実行スケジュールにしたがって実行される。なお、この図においては、ゲームの進行に応じた時刻について、ゲームの開始時点を起点(00:00)とするオフセット時刻(相対時刻)により示している。
図3においては、まず、オフセット時刻00:00において「冒険への出発」の非指示イベントEV1が実行され、ここから10分を経過したオフセット時刻00:10においてモンスターAとバトルを行う指示イベントEV2が開始される。
【0046】
ここで、指示イベントについての開始から終了までの期間(イベント期間)は、
図3において示されるように、受付期間とこれに続く実行期間を含む。
受付期間は、指示イベントに対する指示を受け付け可能な期間である。
実行期間は、対応のイベントを実質的に実行する期間である。受付期間においてユーザの指示が行われたのであれば、実行期間において指示イベントを実行するにあたり、指示が行われなかった場合よりもユーザが有利となるように、その指示イベントの制御内容が変更されてイベントが実行される。
一方、ユーザの指示が行われないまま受付期間が経過した場合、以降の指示の受け付けは行われない。そして、その制御内容が変更されることなく指示イベントが実行される。
なお、非指示イベントの場合、受付期間を設定する必要はないので、そのイベント期間は実行期間と等しい。
【0047】
具体的に、モンスターAとバトルを行う指示イベントEV2の場合、そのイベント期間は10分とされている。そのうえで、指示イベントEV2の受付期間は7分とされ、実行期間は3分とされている。
【0048】
指示イベントにおける実行期間は、固定ではなく、指示イベントの内容に応じて異なる。また、受付期間についても、例えばゲーム性や次のイベントまでの時間などを考慮して適宜設定されればよい。例えば、受付期間
を長くすれば、ユーザがゲームの進行状況を確認したときに指示を行える確率は増えることになりユーザにとっては有利となる。また、受付期間を短くすればユーザが指示を行える可能性は低くなって、例えばゲームの難易度を高くできる。
【0049】
次に、モンスターAとバトルを行う指示イベントEV2が終了するオフセット時刻00:20から15分経過したオフセット時刻00:35において、金貨を発見する指示イベントEV3が開始される。この指示イベントEV3のイベント期間は3分であり、受付期間は2分、実行期間は1分である。
【0050】
次に、金貨を発見する指示イベントEV3が終了するオフセット時刻00:38から12分を経過した00:50において、モンスターBとバトルを行う指示イベントEV4が開始される。この指示イベントEV4のイベント期間は5分であり、受付期間は3分、実行期間は2分である。
【0051】
次に、モンスターBとバトルを行う指示イベントEV4が終了するオフセット時刻00:55から25分を経過したオフセット時刻01:20において、落とし穴に落下する非指示イベントEV5が実行される。
次に、落とし穴に落下する非指示イベントEV5が実行されたオフセット時刻01:20から5分を経過したオフセット時刻01:25において、ボスとバトルを行う指示イベントEV6が開始される。この指示イベントEV6のイベント期間は15分であり、受付期間は10分、実行期間は5分である。
そして、ボスとバトルを行う指示イベントEV6が終了するオフセット時刻01:40から5分を経過した01:45において、冒険から帰還する非指示イベントEV7が実行され、この非指示イベントEV7の終了に伴ってゲームも終了する。
【0052】
前述のように、ゲームを開始させて以降は、その後においてゲーム端末装置200のゲームアプリケーションが起動しているか終了しているかに係わらず、ゲームサーバ100において、例えば
図3の実行スケジュールにしたがってゲームは進行される。
ここで、例えばユーザが、ゲームを開始させた後に何か他のことをするためにゲームを終了させたが、その後においてゲーム端末装置200を操作する時間の余裕ができたために、ゲームの進行状況を確認するためにゲームアプリケーションを再び起動させたとする。
このときがちょうど指示イベントの受付期間内であれば、ゲーム画面には、その指示イベントに対応する指示受付のためのゲーム画面が表示されている。この指示受付のためのゲーム画面に対して、ユーザは指示のための操作を行ってもよいし、行わなくてもよい。そして、ユーザが指示のための操作を行うと、これに応じて、実行期間において、その指示イベントがユーザにとって有利に進行するように、指示イベントの制御内容が予め定められた制御内容から変更される。また、受付期間内に指示を行わなければ、特にユーザに有利になることなく実行期間において、予め定められた制御内容に従って自動的にイベントが進行される。
【0053】
図4は、指示イベントの具体的内容例として、モンスターAとバトルを行う指示イベントEV2の受付期間において表示部204に表示されるゲーム画面を示している。
この
図4のゲーム画面においては、冒険途中でモンスターAと遭遇した様子が描かれている。また、ユーザの操作による指示を受け付けるための「戦う!」ボタンBt11と「逃げる」ボタンBt12が表示されている。
【0054】
ユーザは、「戦う!」ボタンBt11と「逃げる」ボタンBt12のいずれかを操作することができる。「戦う!」ボタンBt11を操作すれば、指示イベントにおいてモンスターAとのバトルを行うことが指示されたことになる。この指示に応じて、実行期間においてはモンスターAとのバトルが行われたうえで、指示を行わない場合よりもユーザを有利にするために、例えばユーザ(冒険者)のほうが必ず勝利するように、指示イベントの制御内容が予め定められた制御内容から変更される。
【0055】
一方、ユーザが「逃げる」ボタンBt12を操作した場合、指示イベントにおいてモンスターAとのバトルを行わずに逃げることが指示されたことになる。この指示に応じて、実行期間においてはモンスターAとのバトルを行わずに、冒険者が逃げられるように制御する。ただし、この場合にも、指示が行われない場合よりもユーザが有利となるように、指示イベントの結果が、指示を行わない場合とは異なるように、指示イベントの制御内容が予め定められた制御内容から変更される。
具体例として、指示が行われない場合には、モンスターAとバトルを行って冒険者が負けることで、一定のポイントであるとか所定のアイテムなどを失う。これに対して、ユーザの操作により逃げることが指示されたのであれば、ポイントやアイテムを失わずに現状を維持できるというものである。
【0056】
つまり、
図4の例は、「戦う!」ボタンBt11と「逃げる」ボタンBt12のいずれを操作するにせよ、操作による指示を行ったのであれば、指示を行わなかった場合よりもユーザが有利になるようにイベントが進行する。
この場合の変更部105は、指示を行ったユーザが、その指示を行わなかった場合よりもゲームの進行において有利となるように、指示が受け付けられた指示イベントの制御内容を予め定められた制御内容から変更する。
【0057】
図5は、金貨を発見する指示イベントEV3の受付期間において表示部204に表示されるゲーム画面の例を示している。
この画面においては、二つに分かれていく道のうち、右側の道の先にはたくさんの金貨があるのが見え、左側の道の先には少しの金貨があるのが見える様子が描かれている。これとともに、ユーザの操作による指示を受け付けるための「左の道を選ぶ」ボタンBt21と「右の道を選ぶ」ボタンBt22が表示されている。「左の道を選ぶ」ボタンBt21を操作すれば、左の道を進むことを指定したことになり、少しの金貨しか獲得できない。一方、「右の道を選ぶ」ボタンBt22を操作すれば、右の道を進むことを指定したことになり、多くの金貨を獲得できる。このようなゲーム画面は、左の道と右の道のうち、右の道を選択したほうが獲得できる金貨が多いことをユーザに明示しているものである。
この場合、右の道を選ぶほうがより多くの金貨を獲得できることは明白なので、ユーザは、「右の道を選ぶ」ボタンBt22を操作することになる。
なお、受付期間において指示が行われなかった場合には、例えば、必ず左の道を進むようにイベントが進行する。
【0058】
このように、
図5の例では、ゲームの進行に有利であることが明示された第1の選択肢(「右の道を選ぶ」ボタンBt22)と、この第1の選択肢と比較してゲームの進行に有利な度合いが低いことが明示された第2の選択肢(「左の道を選ぶ」ボタンBt21)とを提示する。そして、ユーザには、第1の選択肢を選択する指示を行ってもらうことで、指示を行わない場合よりもゲームの進行が有利となるようにするものである。
なお、これらの選択肢の提示は、例えばゲーム制御部103が実行する。
また、この場合の変更部105は、第1の選択肢を選択する指示が行われた場合に、この指示を行ったユーザが第2の選択肢を選択する指示を行った場合よりもゲームの進行において有利となるように、この指示が受け付けられた指示イベントの制御内容を予め定められた制御内容から変更する。
【0059】
[処理手順例]
図6のフローチャートは、第1の実施形態のゲームシステム(ゲームサーバ100及びゲーム端末装置200)において実行される処理手順例を示している。
ゲーム端末装置200に対してユーザがゲームアプリケーションを起動するための操作を行うのに応じて、ゲームアプリケーションが起動する(ステップS101)。そして、ゲームアプリケーションが起動したのに応じて、ゲーム生成部211は、現在において、対応のユーザのゲームがゲームサーバ100において進行中であるか否かについて判定する(ステップS102)。このためには、ゲーム生成部211がゲームサーバ100に対して、対応のユーザのゲームが進行中であるか否かを問い合わせるようにすればよい。
【0060】
ゲームが進行中でない場合(ステップS102−NO)、ゲーム生成部211は、ゲームサーバ100との通信によりゲーム開始のための処理を実行する(ステップS103)。
つまり、ゲーム生成部211は、ゲームの開始に必要なユーザ情報やゲーム情報をゲームサーバ100から取得することで、例えば
図2(a)に示したスタート画面を表示させる。そして、ゲーム生成部211は、ユーザの操作に応じて、目的地、武器、アイテムなどを設定する。そして、「出発」ボタンBt1に対する操作が行われるのに応じて、ゲーム生成部211は、目的地、武器、アイテムなどの設定情報とともに、ゲームサーバ100に対してゲーム開始指示を送信する。このゲーム開始指示に応じて、ゲームサーバ100は、対応するユーザのゲームを開始させる。
【0061】
ステップS103によりゲームを開始させた後、あるいはステップS102において既にゲームが進行中であると判定した場合、ゲーム生成部211は、例えば一定時間ごとに、ゲームサーバ100からゲーム情報を取得する(ステップS104)。この際、ゲーム生成部211は、ゲームサーバ100に対してゲーム情報を要求する。そして、ゲーム生成部211は、この要求に応答してゲームサーバ100から送信されたゲーム情報を取得する。なお、ゲーム情報は、
図2(b)及び
図2(c)に示したゲーム履歴を示すゲーム経過情報や、
図4及び
図5などに例示したようなイベントの表示をゲーム生成部211に指示するイベント制御情報などである。
そして、ゲーム生成部211は、ステップS104により受信したゲーム情報に基づいて生成したゲーム画面を表示部204に表示させる(ステップS105)。この際、ゲーム情報が前回受信したものとは異なっていれば、ゲーム生成部211は、表示部204に表示するゲーム画面の内容を更新する。
【0062】
次に、ゲーム生成部211は、ゲームアプリケーションを終了させる操作が行われたか否かについて判定する(ステップS106)。
ゲームアプリケーションを終了させる操作が行われていない場合において(ステップS106−NO)、ゲーム生成部211は、現在において指示イベントの受付期間に対応したゲーム画像を表示すべきか否かについて判定する(ステップS107)。指示イベントの受付期間でない場合(ステップS107−NO)、ゲーム生成部211はステップS104に処理を戻す。なお、指示イベントの受付期間でない場合とは、例えば以下のような場合である。つまり、指示イベントのイベント期間内ではあるが受付期間を経過してしまっている場合である。また、非指示イベントのイベント期間中の場合である。また、指示イベントと非指示イベントのいずれも行われていない期間である。
【0063】
一方、指示イベントの受付期間に対応したゲーム画面の表示中である場合(ステップS107−YES)、操作情報送信部212は、ユーザが指示イベントに対して指示するための操作が操作部203に対して行われたか否かについて判定する(ステップS108)。
指示イベントに対する操作が行われていないと判定した場合(ステップS108−NO)、ゲーム生成部211はステップS104に処理を戻す。これに対して、指示が行われたと判定した場合(ステップS108−YES)、操作情報送信部212は、この指示イベントに対する指示に対応する操作情報をゲームサーバ100に送信し(ステップS109)、ステップS104に処理を戻す。
また、ゲームアプリケーションを終了させるための操作が行われた場合(ステップS106−YES)、操作情報送信部212は、この図に示す処理を終了する。
【0064】
また、ゲームサーバ100のゲーム制御部103は、ゲーム端末装置200のステップS102によるゲーム開始処理に応じて、ゲームを開始させる(ステップS201)。以降、ゲーム制御部103は、ゲームデータ120が示すイベントごとの実行スケジュールに従ってイベントを処理していくことによりゲームを進行させる。
【0065】
次に、ゲーム制御部103は、上記のように進行させているゲームが終了したか否かについて判定する(ステップS202)。ゲームが終了していない場合(ステップS202−NO)、ゲーム制御部103は、イベントの開始時刻に至ったか否かについて判定する(ステップS203)。ここでのイベントの開始時刻とは、実行スケジュールにおいて予め定められているイベント(指示イベントまたは非指示イベント)のイベント期間の開始時刻(オフセット時刻により示される)であり、特に指示イベントである場合には受付期間の開始時刻でもある。
【0066】
イベント期間の開始時刻に至った場合(ステップS203−YES)、ゲーム制御部103は、実行スケジュールにしたがってイベント処理を実行する(ステップS204)。なお、このステップS204のイベント処理が指示イベントについての処理であって、ステップS109により指示に応じた操作情報が送信されてきた場合には、変更部105が、この指示に応じてイベントの制御内容を変更する。なお、この処理については、
図7及び
図8により後述する。
【0067】
ゲーム制御部103は、ステップS204によるイベント処理を完了したのに応じて、ゲーム経過情報を更新する(ステップS205)。
【0068】
ステップS205によるゲーム経過情報の更新が行われた後、あるいは、イベント開始時刻に至っていないと判定した場合(ステップS203−NO)、ゲーム制御部103は、ゲーム情報要求が受信されたか否かについて判定する(ステップS206)。ゲーム情報要求は、先のステップS104によりゲーム端末装置200から送信される。
ゲーム情報要求が受信されない場合(ステップS206−NO)、ゲーム制御部103はステップS202に処理を戻す。一方、ゲーム情報要求が受信された場合(ステップS206−YES)、ゲーム制御部103は、この要求に応答してゲーム情報を送信する(ステップS207)。このゲーム情報には、例えばステップS205により更新されたゲーム経過情報が含まれ、また、イベント期間内においてはイベント制御情報が含まれる。
ステップS207によりゲーム情報を送信した後、ゲーム制御部103は、ステップS202に処理を戻す。
【0069】
また、ゲームが終了した場合(ステップS202−YES)、ゲーム制御部103はユーザ情報を更新する(ステップS208)。つまり、ゲームの進行に伴ってイベントが実行されるのに応じて、ユーザが獲得している各種のポイントやアイテムには変化が生じる。そこで、ゲーム制御部103は、このようなポイントやアイテムの変更結果が反映されるように、ユーザ情報テーブル130における対応のユーザのユーザ情報を更新する。
【0070】
図7のフローチャートは、
図6のステップS204のイベント処理が指示イベントを対象とする場合の手順例を示している。
受付部104は、ユーザによる指示イベントに対する指示を受け付けたか否かについて判定する(ステップS301)。このために、ゲーム制御部103は、ゲーム端末装置200からステップS109により送信された操作情報が受信されたか否かについて判定すればよい。
【0071】
指示を受け付けた場合(ステップS301−YES)、ゲーム制御部103は、受け付けた指示に応じて指示イベントの制御内容を予め定められた制御内容から変更する(ステップS302)。
ステップS302により指示イベントの制御内容を変更した後、または、指示の受け付が無かった場合(ステップS301−NO)、ゲーム制御部103は、制御内容にしたがって指示イベントを実行する(ステップS303)。
【0072】
このように、指示イベントに対する指示を受付部104が受け付けた場合には、ステップS302により変更された制御内容にしたがってイベントが実行される。これに対して、指示イベントに対する指示の受け付けが受付部104にて無かった場合には、変更されない制御内容にしたがってイベントが実行される。この際において、変更される制御内容については、変更されない制御内容よりもユーザが有利となる内容が設定されている。これにより、ユーザが指示イベントに対して指示を行うことにより、指示を行わない場合と比較してユーザに有利となるようにイベントが進行する。
【0073】
図8のフローチャートは、金貨を発見する指示イベントEV3に対応して実行されるステップS302としての制御内容変更のための手順例を示している。なお、この図において、
図7と同様の処理となるステップについては同じ符号を付して説明を省略する。
図8におけるステップS302の処理として、まず、ゲーム制御部103は、ユーザによる指示として、「右の道を選ぶ」ボタンBt22の操作が行われたか否かについて判定する(ステップS302A)。
【0074】
ここで、
図5に対応する指示イベントの変更前のデフォルトの制御内容は、左の道を選んだ場合に獲得できる少ない金貨に対応したAポイント分を獲得するものであるとする。そして、「右の道を選ぶ」ボタンBt22の操作が行われた場合(ステップS302A−YES)、変更部105は、Aポイントよりも多いBポイント分の金貨を獲得する制御内容に変更し(ステップS302B)、ステップS303に処理を進める。Bポイント分の金貨が、右の道を選んだ場合に獲得できる金貨に相当する。
また、「左の道を選ぶ」ボタンBt21の操作が行われた場合(ステップS302A−NO)、ゲーム制御部103は、ステップS302BをスキップしてステップS303に処理を進める。つまり、この場合において、変更部105は、イベントの制御内容をデフォルトのまま変更しない。
ステップS302Bの処理を経てステップS303の処理が実行された場合、ユーザは、Aポイントよりも多いBポイント分の金貨を獲得する。一方、ステップS302Bの処理をスキップしてステップS303の処理が実行された場合、ユーザは、Aポイント分の金貨を獲得する。
【0075】
このように処理が実行されることにより、
図5にて説明したように、ユーザが「右の道を選ぶ」ボタンBt22の操作を行って右の道を指示することに応じて、指示イベントEV3は、指示を行わなかった場合よりもユーザが有利となるように進行する。
【0076】
<第2の実施形態>
[概要]
続いて、第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態におけるゲームサーバ100の構成とゲーム端末装置200の構成はそれぞれ
図1と同様でよい。
ただし、第2の実施形態において、ゲームサーバ100の記憶部102は、特別イベントテーブル140をさらに記憶する。
そして、第2の実施形態においては、指示イベントに対して指示が行われるのに応じて、実行スケジュールにより予め定められたイベントとイベントの間に特別イベントが挿入され、この特別イベントが実行される。特別イベントは、指示イベントに対する指示が受け付けられた場合にのみゲームの進行において追加されるイベントである。また、この特別イベントも、その実行によりユーザを有利にするものである。
つまり、第2の実施形態においては、ユーザが指示イベントに対して指示を行うのに応じて、特別イベントを追加して実行させることにより、さらにゲームがユーザにとって有利となるようにするものである。
【0077】
[特別イベントテーブルの構造例]
図9は、特別イベントテーブル140の構造例を示している。
この図に示す特別イベントテーブル140は、予め用意された複数の特別イベントごとに、特別イベント識別子と、イベント期間と、イベント定義(制御内容)とを対応付けた構造である。
特別イベント識別子は、対応の特別イベントを識別するための識別子を示す。
イベント期間は、対応の特別イベントに設定された開始から終了までの時間長を示す。
イベント定義は、対応の特別イベントの制御内容を示す。つまり、対応の特別イベントの内容を示す情報である。
【0078】
[特別イベントテーブルの挿入処理例]
次に、
図10及び
図11を参照して、特別イベントの挿入処理例について説明する。
図10(a)には、
図3におけるボスとバトルを行う指示イベントEV6と、これに続く冒険から帰還する非指示イベントEV7とを示している。
図3においても示したように、ボスとバトルを行う指示イベントEV6のイベント期間は15分であり、この15分は、10分の受付期間と、これに続く5分の実行期間とからなる。また、冒険から帰還する非指示イベントEV7は、ボスとバトルを行う指示イベントEV6が終了してから5分後に実行される。
【0079】
ここで、
図10(a)に示すように、ボスとバトルを行う指示イベントEV6のイベント期間が開始されて3分後において、ユーザによる指示イベントEV6に対する指示が行われたものとする。この指示に応じて、
図10(b)に示すように、10分の受付期間のうち、指示が行われたタイミングより後の7分間は省略される。これにより、指示イベントEV6の実行期間は、指示が行われたイベント期間の3分後から開始され、ここから5分を経過したタイミングで終了する。
つまり、デフォルトでは15分が設定されていた指示イベントEV6のイベント期間は、10分の受付期間のうちの7分間が省略されることで、8分に短縮される。
これに伴い、指示イベントEV6のイベント期間が終了してから非指示イベントEV7のイベント期間が開始されるまでの待機時間twは、
図10(a)の5分から7分延長され、
図10(b)に示すように12分となる。
【0080】
そして、第2の実施形態においては、このように延長された待機時間twに対して、
図11に示すように特別イベントEV11が挿入される。このような特別イベントの挿入は、ゲームサーバ100のゲーム制御部103が実行する。
つまり、ゲーム制御部103は、受付期間において指示が受け付けられるのに応じて、残りの受付期間分を繰り上げた時刻から、その指示が受け付けられた指示イベントの実行期間を開始させ、この実行期間の終了時刻から次のイベントの開始時刻までの間において特別イベントを挿入する。
【0081】
また、ゲーム制御部103は、例えば以下のように待機時間twに挿入すべき特別イベントを決定する。つまり、ゲーム制御部103は、イベント期間が待機時間tw以内のうちで最長の特別イベントを複数の特別イベントから選択し、選択した特別イベントを実行させる。
例えば、
図9の特別イベントテーブル140に示されるように、予め用意された特別イベントのイベント期間は、例えばそのイベントの内容などに応じてそれぞれ任意に設定されている。ゲーム制御部103が特別イベントを挿入するにあたっては、特別イベントテーブル140から、イベント期間が待機時間tw以内に収まっている特別イベントのうちで、そのイベント期間が最も長いものを選択する。このように選択された特別イベントが、待機時間twに挿入すべき特別イベントである。
【0082】
上記の説明から理解されるように、ゲーム制御部103は、待機時間twを最大限に使用できる特別イベントを選択する。
これにより、例えば、指示イベントに対する指示に応じて延長される待機時間twを最大限有効に利用できる。また、指示イベントの受付期間における指示タイミングが早いほど、ユーザは、ゲームに介入しようとする意志が強いといえる。そこで、このようなユーザがより有利になるように、イベント期間が長い特別イベントほどユーザが有利になる度合いが強くなるようにイベント定義(制御内容)を設定してもよい。
【0083】
図11においては、12分の待機時間twにおいて、10分のイベント期間の特別イベントEV11を、指示イベントEV6が終了してから1分後のタイミングで開始させるように挿入した例を示している。
【0084】
なお、特別イベントについては、ユーザからの指示に応じて制御内容が変更される指示イベントであってもよいし、ユーザからの指示を受け付けない非指示イベントであってもよい。
【0085】
[処理手順例]
図12のフローチャートは、第2の実施形態においてゲームサーバ100のゲーム制御部103が実行する、特別イベント挿入のための処理手順例を示している。
【0086】
ゲーム制御部103は、例えば指示イベントの受付期間においてユーザによる指示が行われるのを待機している(ステップS401−NO)。そして、ユーザによる指示が行われるのに応じて(ステップS401−YES)、ゲーム制御部103は、当該指示イベントの終了時刻を算出する(ステップS402)。
ユーザにより指示が行われた場合の指示イベントの終了時刻は、
図10(b)にて説明したように、受付期間内に行われた指示のタイミングに応じて繰り上げられる。例えば、ゲーム制御部103は、このように繰り上げられた指示イベントの終了時刻を、ユーザによる指示が行われた時刻に対して当該指示イベントの実行期間としての時間長を加算することにより求める。
【0087】
次に、ゲーム制御部103は、ステップS402により算出した指示イベントの終了時刻に基づき、次のイベント(指示イベントまたは非指示イベント)の開始時刻までの待機時間twを算出する(ステップS403)。
つまり、ゲーム制御部103は、ステップS402にて求めた指示イベントの終了時刻から、次のイベントの開始時刻までの時間長を待機時間twとして求める。
【0088】
次に、ゲーム制御部103は、特別イベントテーブル140に登録されている特別イベントのうちから、待機時間twに挿入する特別イベントを選択する(ステップS404)。この際、ゲーム制御部103は、特別イベントテーブル140において示されるイベント期間が待機時間tw以内の特別イベントを検索したうえで、これらの検索された特別イベントのうちから、イベント期間が最長のものを選択する。つまり、ゲーム制御部103は、待機時間twを最大限に使用できる特別イベントを選択する。
【0089】
次に、ゲーム制御部103は、ステップS404による特別イベントの選択処理の結果、選択された特別イベントが有ったか否かについて判定する(ステップS405)。このステップS405の処理は、例えば、受付期間における指示タイミングが遅いために待機時間twが一定以下であるような場合には、その待機時間tw以内のイベント期間の特別イベントが無い可能性もあるということを想定している。
【0090】
選択された特別イベントが有る場合(ステップS405−YES)、ゲーム制御部103は、その選択された特別イベントを、指示イベントの終了後における所定のタイミングで実行させる。つまり、ゲーム制御部103は、選択された特別イベントを待機時間twにおいて実行させる(ステップS406)。
【0091】
また、ステップS401に対応して終了した指示イベントについて指示が行われていなかった場合(ステップS402−NO)、ゲーム制御部103は、特別イベントを挿入することなく、この図に示す処理を終了する。
同様に、選択された特別イベントが無かった場合も(ステップS405−NO)、ゲーム制御部103は、特別イベントを挿入することなく、この図に示す処理を終了する。
【0092】
なお、先の
図10と
図11による説明では、待機時間twを最大限利用できるイベント期間を有する特別イベントを1つ選択し、この選択した特別イベントを挿入することとしている。しかし、例えば、1つの待機時間twに対して、複数の特別イベントを挿入してもよい。また、この際に、例えば待機時間twに対して挿入される特別イベントの数が多くなるほど、ユーザが有利となる度合いが高くなるようにしてもよい。
【0093】
[変形例]
次に、本実施形態の変形例について説明する。なお、変形例に対応するゲームサーバ100とゲーム端末装置200の構成は、
図1と同様でよい。
この変形例においては、ゲーム制御部103が、ゲームの開始に際して予め定められている複数のイベント(指示イベントと非指示イベント)についての実行スケジュールを提示するというものである。
【0094】
具体的に、ゲーム制御部103は、例えばゲーム端末装置200とゲーム開始のための通信が行われたタイミングで、ゲームデータ120に含まれる実行スケジュールの情報をゲーム端末装置200に送信する。
【0095】
ゲーム端末装置200におけるゲーム生成部211は、受信した実行スケジュールの情報を利用して、例えばゲームにおけるイベントごとについての実行スケジュールを示す内容のゲーム画面を生成して表示部204に表示する。このゲーム画面には、例えば、ゲームにおいて予め定められているイベントが時系列にしたがった順で表示されている。また、このゲーム画面においてイベントごとの開始時刻や終了時刻などの時刻の情報をともに表示させてもよい。また、このゲーム画面において指示イベントと非指示イベントとが区別できるように表示させてもよい。
【0096】
上記のように表示されるゲーム画面を見ることで、ユーザは、ゲームにおいてどのようなイベントがどの順序でどの時刻に実行されるのかを把握することができ、例えば、いつごろのタイミングで指示イベントに対して指示を行えばよいのかを事前に知ることができる。
【0097】
また、これまでの説明におけるゲームは、ゲーム端末装置200において実行される専用のゲームアプリケーションによって実現されるものとして説明したが、例えばウェブブラウザを用いても同様のゲームが実現できる。
また、これまでの説明におけるゲームは、ゲームサーバ100とゲーム端末装置200が通信を行うことによりユーザに提供されるものとしているが、例えばゲームサーバ100との通信を必要とせずにゲーム端末装置200において完結したゲームとして構成することもできる。つまり、ゲーム端末装置200がゲーム制御装置としての機能を有する。この場合のゲーム端末装置200は、例えばゲーム制御部103、受付部104及び変更部105などの機能部をさらにゲームアプリケーション部202に含むように構成すればよい。
【0098】
また、
図1におけるゲームサーバ100とゲーム端末装置200における各機能部を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりゲームに関する処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0099】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0100】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。