(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
実行条件の成立を契機に抽選を行うと共に、前記抽選結果を、複数種類の演出態様のいずれかに対応する演出処理によって遊技者に報知し、前記抽選結果に応じて、通常の遊技状態と、通常よりも前記遊技者にとって有利な遊技状態とを選択的に生起する遊技機であって、
主制御手段と、副制御手段と、演出実行手段とを備え、
前記主制御手段は、
前記実行条件の成立を契機に抽選を行う抽選手段と、
前記抽選手段の抽選結果に基づき、前記複数種類の演出態様のうちから前記演出実行手段で実行する演出態様を決定する演出態様決定手段と、
前記演出態様決定手段で決定した演出態様に対応する演出処理の実行制御を前記副制御手段に実行させるための演出制御コマンドを前記副制御手段に送信する演出制御コマンド送信手段と、を備え、
前記副制御手段は、
前記演出実行手段に前記演出制御コマンドに対応する演出処理を実行させるための、前記複数種類の演出態様に共通する制御データを設けると共に、
前記複数種類の演出態様に共通する複数種類の制御データを組み合わせた制御データである第1の制御データ群を、その組み合わせの内容ごとに1群ずつ記憶し、又、前記複数種類の演出態様に非共通の制御データを前記複数種類の演出態様の種類ごとに記憶し、又は前記複数種類の演出態様に非共通となるように複数種類の制御データを組み合わせた制御データである第2の制御データ群を前記複数種類の演出態様の種類ごとに記憶する演出用制御データ記憶手段と、
前記演出用制御データ記憶手段に記憶された、前記主制御手段からの前記演出制御コマンドに対応する、前記第1の制御データ群と前記非共通の制御データ又は前記第2の制御データ群とに基づき、前記複数種類の演出態様における各演出態様に対応する制御信号である演出制御信号を生成する演出制御信号生成手段と、
前記演出制御信号生成手段で生成した演出制御信号を前記演出実行手段に送信する演出制御信号送信手段と、を備え、
前記演出実行手段は、
前記副制御手段からの前記演出制御信号に基づき、前記各演出態様に対応する演出処理を実行するようになっており、
前記第1の制御データ群は、前記抽選手段の抽選結果に基づき、通常の遊技状態が選択された場合の演出態様と、通常よりも前記遊技者にとって有利な遊技状態が選択された場合の演出態様とのいずれにも共通の複数種類の制御データの組合せである共通制御データ群を有し、
前記非共通の制御データは、前記共通制御データ群と組み合わされる制御データとして、前記抽選手段の抽選結果に基づき、通常の遊技状態が選択された場合の演出態様と、通常よりも前記遊技者にとって有利な遊技状態が選択された場合の演出態様とで非共通の非共通制御データを有し、
前記第2の制御データ群は、前記共通制御データ群と組み合わされる制御データとして、前記抽選手段の抽選結果に基づき、通常の遊技状態が選択された場合の演出態様と、通常よりも前記遊技者にとって有利な遊技状態が選択された場合の演出態様とで非共通となるように複数種類の制御データを組み合わせた非共通制御データ群を有することを特徴とする遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1〜
図23は、本発明に係る遊技機の実施形態を示す図である。
本実施形態は、本発明に係る遊技機を、
図1に示すように、パチンコ機に適用したものである。
まず、
図1及び
図2に基づき、本発明に係るパチンコ機の構成を説明する。
ここで、
図1は、本発明に係るパチンコ機1を示す斜視図である。また、
図2は、パチンコ機1における遊技盤102の正面部を模式的に示した図である。
【0020】
パチンコ機1は、
図1に示すように、矩形状の枠本体10と、枠本体10の前側に開閉可能に配設された前枠20と、前枠20の前側の上方に開閉可能に配設された前扉30と、前枠20の前側の下方に配設された受皿ユニット40とを備えている。
さらに、パチンコ機1は、前枠20の前側の下方、受皿ユニット40の正面視右側に配設された発射ハンドル50を備えている。
前枠20及び前扉30は、それぞれ矩形状に形成され、ヒンジ機構Hを介して枠本体10に蝶着されている。
また、前扉30は、透明板72と、装飾部90とを有している。
【0021】
装飾部90は、透明板72を囲んで上部側が前方に向かって膨出した形状の装飾カバー92と、その膨出部の上部内側に設けられた、内部スピーカからの音を通過させるための音抜孔98とを備えている。
また、装飾部90は、内部ランプの光を透過させるための複数のランプ用開口部と、各開口部を通過する光を遊技者に直接照射しないようにするランプ用リブとを備えている。
【0022】
また、装飾部90の内側には、各ランプ用開口部に対応する複数の電球やLEDなどからなる先述した内部ランプ153や、先述した内部スピーカ155などが設けられたベース部が取り付けられている。そして、遊技中の演出や機器の状態等と同期して、ランプ153の点滅や、内部スピーカ155からの効果音(音声、BGMを含む)の出力などが行われるようになっている。
受皿ユニット40は、装飾部90と同様に前方に向かって膨出して形成され、膨出部分の上面側に設けられた遊技球(支払球)を受ける受皿と、受皿のさらに前方側に設けられた演出ボタン45とを備えている。
【0023】
次に、
図2に基づき、前枠20の内側に取り付けられた遊技盤102の構成を説明する。
図2に示すように、遊技盤102のほぼ中央部には、並列する3つの領域(図示せず)にそれぞれ演出図柄を独立に変動させながら表示する演出図柄表示装置104が設けられている。演出図柄表示装置104は、例えば、液晶ディスプレイまたはCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等の可変表示装置、7セグメントLED、ドットマトリクス表示装置、モータの回転により可変表示するドラム等によって構成され、複数の数字や図柄等からなる演出図柄を変動表示する。本実施形態では、演出図柄表示装置104は、背景等の画像及び複数の図柄を動画として表示可能な可変表示装置によって構成され、多彩な演出図柄を表示可能としている。
【0024】
演出図柄表示装置104の下方には、「0」から「9」までの1桁の数字等からなる普通図柄の当たり又ははずれの状態を光源の点灯及び消灯によって表示する普通図柄表示装置108が設けられている。普通図柄表示装置108は、例えば、LED等によって構成される。
演出図柄表示装置104の左側には、普通図柄始動ゲート122が設けられている。普通図柄始動ゲート122は、遊技球が通過すると、パチンコ機内部の始動ゲートスイッチ(図示せず)の検出信号により遊技球の入賞を検知し、普通図柄の当たりか否かの抽選開始の契機を与える。普通図柄の抽選結果の表示は、普通図柄表示装置108の光源である例えば赤色LEDの点灯及び消灯によって行われる。また、普通図柄始動ゲート122の下方には、遊技球を常時入賞可能とする2つの一般入賞口124,125が設けられている。
【0025】
演出図柄表示装置104の下方には、始動入賞装置111が設けられている。入賞装置11は、常時開口している第一始動入賞口111aと、第一始動入賞口111aの下側に設けられた可動式の第二始動入賞口111bとを有している。第一始動入賞口111aは、始動入賞装置111への遊技球の入賞を常時可能としている。第二始動入賞口111bは、いわゆる電チュー(電動チューリップ)と称される入賞確率を変更することが可能な電動役物(可動部材)である。第二始動入賞口111bは、通常時は閉止状態であるが、普通図柄表示装置108が当たりを示す表示状態となったときは、所定態様で開放状態となって遊技球を入賞可能とする。始動入賞装置111は、遊技球が入賞すると、パチンコ機内部の始動入賞口スイッチ131(
図2参照)の検出信号により遊技球の入賞を検知し、演出図柄表示装置104における演出図柄の変動表示開始の契機及び特別図柄表示装置106における特別図柄の変動表示開始の契機を与える。特別図柄及び演出図柄の変動表示は、所定の変動時間経過後に停止し、抽選結果の通知や演出が行われる。
【0026】
始動入賞装置111の右方には、2つの領域にそれぞれ特別図柄を独立に変動させながら表示する特別図柄表示装置106が設けられている。特別図柄表示装置106は、例えば、液晶ディスプレイまたはCRTディスプレイ等の可変表示装置、7セグメントLED、ドットマトリクス表示装置等によって構成され、複数の数字や図柄等からなる特別図柄を変動表示する。本実施形態では、特別図柄表示装置106は、2つの1桁の7セグメントLEDによって構成されている。ここで、特別図柄表示装置106に停止表示された特別図柄が特定の組み合わせとなって生起する遊技状態を「特賞」(大当たりまたは小当たり)という。この「特賞」を契機に、遊技状態が、遊技者へ多数の賞球を払い出す等の所定の遊技価値を付与する有利な状態に移行する。また、特別図柄は、演出図柄表示装置104で表示される演出図柄と対応している。
【0027】
特別図柄表示装置106の上側には、パチンコ機の状態を通知する遊技状態表示装置109が設けられている。遊技状態表示装置109は、例えばLEDからなる表示装置によって構成され、点灯や点滅等で遊技状態を通知する。遊技状態表示装置109は、特別図柄等の変動中に始動入賞装置111に入賞した各遊技球の情報を、主制御装置のRAM上にある各遊技球ごとの保留領域に記憶するのと連動して点灯または点滅し、連続して図柄変動可能な回数を表示する。また、遊技状態表示装置109は、普通図柄の抽選中に普通図柄始動ゲート122を通過した各遊技球の情報を、主制御装置のRAM上にある各遊技球ごとの保留領域に記憶するのと連動して点灯または点滅し、連続して普通図柄による抽選を実行可能な回数を表示する。
【0028】
始動入賞装置111の下方には、通常時は閉止状態であるが、特賞状態が生起されたときに所定態様で開放状態となることによって遊技球を入賞可能とする大入賞口115が設けられている。大入賞口115は、特別図柄表示装置106に停止表示された特別図柄が特定の組み合わせとなったとき(すなわち、特賞となったとき)は、その後の特賞状態において、大入賞口115の前面に設置された開閉部材115aが開放及び閉鎖の動作を行う。特賞状態の生起中は、開閉部材115aがほぼ水平に開き、多数の遊技球の入賞を受け付ける。大入賞口115は、遊技球が入賞すると、パチンコ機内部の大入賞口スイッチ132(図示せず)の検出信号により入賞した遊技球数を計数し、入賞に伴って賞球を払い出す。大入賞口115の開放は、所定の時間(例えば、30秒)経過するか、所定数(大入賞口入賞規定数、例えば10個等)の遊技球が入賞するまで継続する。大入賞口115の一回の開放をラウンドと呼ぶ。ラウンドは、1R→2R→・・・と継続し、最大ラウンドまで継続する。
そして、大入賞口115の下方であって遊技盤102の最下方には、上記入賞口等のいずれにも入賞しなかった遊技球を回収するためのアウト口110が設けられている。
【0029】
なお、以下、大当たりの終了後に大当たり抽選の当選確率が低確率(通常確率)となる遊技状態を「低確率状態」といい、大当たりの終了後に大当たり抽選の当選確率が低確率状態と比較して高確率(例えば、通常確率の10倍)となる遊技状態を「確率変動状態」という。また、特別図柄及び演出図柄の変動時間が短縮する機能と、遊技球が普通図柄始動ゲート122を通過することに伴って抽選される普通図柄の抽選確率を通常時の抽選確率と比較して高確率(例えば、10倍)にするとともに第二始動入賞口111bの開放時間を通常時の開放時間と比較して延長する(開放時間が長くなる)機能の2つの機能(以下、時短機能という。)が作動する遊技状態を「時短作動状態」といい、時短機能が未作動となる遊技状態を「時短未作動状態」という。
また、図示を省略しているが、
図2に示す遊技盤102の空白部分における所定位置には、発射ハンドル50の操作によって上流側に打ち出された遊技球を、下流側にある上記した各入賞口に導くための釘が複数配設されている。
【0030】
次に、パチンコ機における遊技制御装置200の構成を説明する。
図3は、遊技制御装置200の構成を示すブロック図である。
遊技制御装置200は、
図3に示すように、主に、主制御装置210、演出制御装置150および図柄制御装置152の3つの制御部から構成される。不正行為防止等のため、通常、各制御部は別々の基板に実装され、直接・間接的に接続されて相互にまたは一方向にデータが送信可能である。
主制御装置210は、始動入賞装置111への入賞による遊技球の検出に基づいて内部で発生させた乱数に応じて演出制御コマンドの送信及び遊技全体の制御を行い、また、特別図柄表示装置106を直接制御する。
【0031】
演出制御装置150は、スピーカ155の効果音(音声、BGMを含む)の出力動作を制御する効果音制御部162と、ランプ153の点灯動作及び消灯動作の制御を行うランプ制御部164と、演出ボタン45の押下を検出するとともに演出ボタン45のランプの点滅を制御するボタン制御部168とを備える。
なお、効果音制御部162、ランプ制御部164及びボタン制御部168は、演出制御装置150において内部コマンドによるコマンド通信により制御されるものである。しかしながら、コマンド通信によらず直接的な制御でも実現可能である。
【0032】
具体的に、演出制御装置150は、主制御装置210から送信される演出制御コマンドに応じて図柄制御装置152を制御するための制御データ(第1及び第2の図柄制御データ)を図柄制御装置152に送信する。さらに、演出制御コマンドに応じて、効果音制御部162を制御するための制御データ(第1及び第2の効果音制御データ)を生成し、これを効果音制御部162に送信する。さらに、演出制御コマンドに応じて、ランプ制御部164を制御するための制御データ(第1及び第2の発光制御データ)を生成し、これをランプ制御部164に送信する。
図柄制御装置152は、演出制御装置150から送信される第1及び第2の図柄制御データに応じて演出図柄表示装置104を制御する。
【0033】
効果音制御部162は、演出制御装置150から送信される第1及び第2の効果音制御コマンドに応じてスピーカ155を制御する。
ランプ制御部164は、演出制御装置150から送信される第1及び第2のランプ制御コマンドに応じてランプ153を制御する。
主制御装置210は、CPU220、ROM230、RAM240、入力ポート250及び出力ポート255を備える。
出力ポート255は、特別図柄表示装置106への出力を行う特別図柄表示用出力ポートと、普通図柄表示装置108への出力を行う普通図柄表示用出力ポートと、演出制御装置150への出力を行う演出制御装置用コマンド出力ポートとを含んで構成される。
【0034】
さらに、出力ポート255は、賞球払出装置に対して賞球の払出制御を行う賞球払出制御装置156への出力を行う賞球払出用コマンド出力ポートと、大入賞口115を開閉させる大入賞口ソレノイド158への出力を行う大入賞口ソレノイド出力ポートとを含んで構成される。
さらに、出力ポート255は、遊技状態表示装置109への出力を行う遊技状態表示用出力ポートと、外部のホールコンピュータへの出力を行う外部情報出力ポート256とを含んで構成される。
外部情報出力ポート256は、図示しないが、第1信号生成部と、第2信号生成部とを含んで構成される。
【0035】
第1信号生成部は、大当たり情報信号等のある状態を識別できるようにその状態中は出力されている信号を生成する。また、出力時間は、その状態等によって随時可変するものである。
第2信号生成部は、例えば、図柄確定回数情報信号等の状態の変化を検出して信号を生成する。また、出力時間は、その検出を知らせるものであるため、あらかじめ設定された期間(具体的には、検出のたびに248[ms]間出力し、出力された信号が連続しないように同一の間隔を設けて)出力されるものである。
【0036】
主制御装置210は、入力ポート250を介して入力された、始動入賞口スイッチ131、大入賞口スイッチ132、その他各種入賞口スイッチ133からの検出信号に基づき各種処理を行う。
主制御装置210は、出力ポート255を介してコマンド信号等の各種信号を送信して、特別図柄表示装置106、普通図柄表示装置108、大入賞口ソレノイド158、外部情報出力部及び遊技状態表示装置109を制御する。なお、ここでの「制御」とは、例えば、主制御装置210が出力ポート255から特別図柄表示装置106に対して直接的に表示駆動に関わる制御信号を送ることにより特別図柄を変動させる処理のことであり、例えば、CPU220からの信号(命令)を他のCPUによる判断なしで直接送ることや、割り込み等による時間遅れ(タイムラグ)なしで制御することが含まれる。
【0037】
主制御装置210は、演出制御装置150に演出制御コマンド(本実施形態では、図柄指定コマンド、変動パターンコマンド等のコマンド)を送信して演出制御装置150をコマンド送信により制御する。
また、図柄指定コマンドとは、演出図柄表示装置104に変動表示される演出図柄における変動停止時(最後)に表示する停止図柄の組み合わせを指定するための制御コマンドである。
【0038】
また、変動パターンコマンドとは、演出図柄表示装置104に表示されるリーチ、はずれ、特賞等の画面変動の態様及び演出時間を指定するための制御コマンドである。
ROM230には、主制御装置210で実行されるパチンコ機を制御するためのプログラムが記憶される。ROM230には、さらに、演出制御装置150を制御するための図柄指定コマンド、変動パターンコマンドを始めとするパチンコ機を制御するための各種パラメータの値が格納されている。
【0039】
RAM240は、主制御装置210に対する入出力データや演算処理のためのデータ、遊技に関連する乱数カウンタを始めとする各種カウンタ等を一時記憶し、さらに各保留球の情報を記憶する保留メモリを有する。
主制御装置210は、停電等に備えて出力予定の制御コマンドをRAM240の所定領域に格納する。そして、停電から復帰したときは、RAM240の内容を停電直前の状態に復元し、RAM240の出力予定の制御コマンドを出力することにより、電源遮断前の状態に遊技状態を復帰させる。
【0040】
主制御装置210には、電源供給を行うための電源回路212が接続されている。電源回路212は、主制御装置210全体に電源を供給している電源ラインの供給電圧が所定の電圧値以下になったことを検出したときは、電源が遮断された旨を示す電源断検出信号をCPU220に出力する。電源断が検出された場合は、主制御装置210全体に電源を供給していた電源ラインから電源断に伴ってCPU220に直接つながる電源ラインに切り換えられる。これにより、RAM240には、CPU220に直接つながる電源ラインから電源が供給されるので、情報を保持することができる。
【0041】
演出制御装置150は、主制御装置210と同様に、CPU、ROM、RAM、入力ポート及び出力ポートを備える。なお、ROMの記憶領域には演出用制御データ記憶部166が形成されている。
演出用制御データ記憶部166には、主制御装置210から送信される演出制御コマンドに基づき決定される各演出態様に対応する、第1及び第2の図柄制御データ、第1及び第2の発光制御データ、および第1及び第2の効果音制御データが記憶されている。
第1の図柄制御データは、複数種類ある演出態様における各演出態様に対して共通の複数種類の図柄制御データの組み合わせからなる制御データ群であり、組み合わせの内容ごとに1群ずつ演出用制御データ記憶部166に記憶されている。
【0042】
第2の図柄制御データは、各演出態様に対して非共通の図柄制御データ又は複数種類の図柄制御データの組み合わせからなり、各演出態様の種類ごとに演出用制御データ記憶部166に記憶されている。
なお、図柄制御データは、基本変動パターン及び演出モードに対応する変動パターンを図柄制御装置152に指定するための制御データである。
演出制御装置150は、演出用制御データ記憶部166から読み出した第1の図柄制御データと第2の図柄制御データとをRAMの記憶領域に構成された第1バッファ上に所定の順番で読み込む。これにより、各演出態様に対応した図柄演出用の図柄制御データ群を第1バッファ上に生成する。そして、第1バッファ上に生成した図柄制御データ群を、出力ポートを介して図柄制御装置152に送信する。
【0043】
図柄制御装置152は、演出制御装置150からの図柄制御データ群に基づき、変動パターンを変動パターン記憶部から読み出し、読み出した変動パターンから演出図柄表示装置104の作動信号を生成する。そして、生成した作動信号によって、演出図柄表示装置104に対する演出図柄の表示制御を行って、演出図柄の変動表示による演出処理(図柄演出処理)を実行させる。
第1の効果音制御データは、複数種類ある演出態様における各演出態様に対して共通の複数種類の効果音制御データの組み合わせからなる制御データ群であり、組み合わせの内容ごとに1群ずつ演出用制御データ記憶部166に記憶されている。
【0044】
第2の効果音制御データは、各演出態様に対して非共通の効果音制御データ又は複数種類の効果音制御データの組み合わせから構成され、各演出態様の種類ごとに演出用制御データ記憶部166に記憶されている。
なお、効果音制御データは、効果音の種類(BGM、音声など)、ボリューム、出力パターンなどを指定するためのデータである。
演出制御装置150は、演出用制御データ記憶部166から読み出した第1の効果音制御データと第2の効果音制御データとをRAMの記憶領域に構成された第2バッファ上に所定の順番で読み込む。これにより、各演出態様に対応した効果音演出用の効果音制御データ群を第2バッファ上に生成する。そして、第2バッファ上に生成した効果音制御データ群を、内部バスを介して効果音制御部162に送信する。
【0045】
効果音制御部162は、受信した効果音制御データ群に基づき作動信号を生成し、生成した作動信号によって、スピーカ155からの効果音の出力制御を行って、効果音による演出処理(効果音演出処理)を実行させる。
第1の発光制御データは、複数種類ある演出態様における各演出態様に対して共通の複数種類の発光制御データの組み合わせからなる制御データ群であり、組み合わせの内容ごとに1群ずつ演出用制御データ記憶部166に記憶されている。
第2の発光制御データは、各演出態様に対して非共通の発光制御データ又は複数種類の発光制御データの組み合わせからなり、各演出態様の種類ごとに演出用制御データ記憶部166に記憶されている。
【0046】
なお、発光制御データは、発光色(赤、緑、青)、発光階調(例えば、各色15階調)、点滅パターン(発光時間及び消灯時間)などを指定するためのデータである。
演出制御装置150は、演出用制御データ記憶部166から読み出した第1の発光制御データと第2の発光制御データとをRAMの記憶領域に構成された第3バッファ上に所定の順番で読み込む。これにより、各演出態様に対応した発光演出用の発光制御データ群を第3バッファ上に生成する。そして、第3バッファ上に生成した発光制御データ群を、ランプ制御部164に出力する。
【0047】
ランプ制御部164は、発光制御データ群に基づき作動信号を生成し、生成した作動信号によって、ランプ153の点灯及び消灯の制御を行って、ランプの発光による演出処理(発光演出処理)を実行させる。
また、各種制御データは、全てが共通部と非共通部とに分けて記憶されるものではなく、例えば、非共通部のみで構成されるものなど一部のものは、共通部と非共通部とを分けずに、各演出態様に対応する制御データ群が演出用制御データ記憶部166に記憶されている。
また、各演出を実行する装置(演出実行装置)に実行させる演出態様は、主制御装置210から受信した演出制御コマンドに基づき抽選処理によって決定され、基本変動パターンと演出モードとの組み合わせから構成される。
【0048】
また、演出制御装置150は、演出ボタン45の押下に応じて特別な演出処理(以下、ボタン押下演出処理と称す)を実行する。
ボタン押下演出処理とは、具体的に、演出図柄の表示処理の期間(図柄の変動期間)内であって、演出ボタン45の押下を検出する検出信号の受付有効期間(以下、ボタン押下有効期間と称す)内に、遊技者によって演出ボタン45が押下され、この押下が検出されることで実行される。
演出ボタン45の押下の検出は、先述したようにボタン制御部168によって行われ、ボタン制御部168は、ボタン押下有効期間内において、この検出信号の入力があったときに、演出ボタン45が押下されたと判定する。
【0049】
この判定に応じて、演出制御装置150は、まず、演出用制御データ記憶部166から、押下タイミングに応じた再生時間の演出用音声データを読み出す。従って、演出用制御データ記憶部166には、ボタン押下演出用の複数種類の演出用音声データが記憶されている。次に、効果音制御部162において、読み出した演出用音声データを再生する制御を実行する。
このように、演出制御装置150は、液晶表示、ランプ点灯、効果音の生成及び再生等の演出に関する制御を専門的に行うことにより、主制御装置210の負荷を軽減するのに役立っている。
【0050】
次に、主制御装置210から演出制御装置150に出力される制御コマンドの構造及び内容を説明する。
図4は、制御コマンドのデータ構造を示す図である。
制御コマンドは、
図4に示すように、制御コマンドの分類を識別するための識別子で1バイト長のディジタルデータであるモード(MODE)と、実行される制御コマンドの内容(機能)を示す1バイト長のディジタルデータであるイベント(EVENT)とからなる。
【0051】
図5は、制御コマンドの入出力タイミングを示すタイミングチャートである。
主制御装置210では、
図5に示すように、コマンド変化時に自身が生成するストローブ信号(DUSTB)の1つ目の立ち上がりを契機として、モード(MODE)データが出力され、次いでストローブ信号(DUSTB)の2つ目の立ち上がりを契機として、イベント(EVENT)データが出力される。これに対応して、演出制御装置150では、CPUにより、ストローブ信号(DUSTB)の入力に応じて割込を発生させ、割込処理によって演出制御コマンドが演出制御装置150のRAMに格納される。
【0052】
次に、主制御装置210から出力される演出制御コマンドの内容を説明する。
図6は、主制御装置210から出力される演出制御コマンドの内容を示す図である。
演出制御コマンドの1つとして、
図6に示すように、基本変動パターンを指定するための変動パターンコマンドが規定されている。本実施の形態では、変動パターンコマンドは、基本変動パターン1〜14に対応する14個のコマンドから構成される。
【0053】
基本変動パターンは、複数の演出態様のそれぞれに対応している。例えば、基本変動パターン5は、ノーマルリーチを生起した後にはずれとなる演出態様に対応しており、主制御装置210でそのような演出態様が決定されたときは、基本変動パターン5を指定するための変動パターンコマンドが演出制御装置150に出力される。また、変動パターンコマンドは、演出図柄の具体的な変動パターンを決定するコマンドではなく、演出図柄の変動時間を規定するコマンドである。具体的な変動パターンは、基本変動パターン及び後述する演出モードによって決定される。
【0054】
次に、演出制御装置150から図柄制御装置152に出力される図柄制御データの構造及び内容を説明する。
本実施形態では、基本変動パターン及び演出モードに対応する変動パターンを指定するための図柄制御データが規定されている。具体的に、図柄制御データは、基本変動パターン1〜14及び複数の演出モードの組み合わせに対応する複数の図柄制御データから構成される。
【0055】
演出モードは、図柄変動を行う複数のステージのそれぞれに対応している。各ステージには、他のステージとは異なる背景画像と、各背景画像に対応したキャラクタが用意されており、ある演出モードが選択された場合には、その演出モードに対応した背景画像及びキャラクタを表示するように制御する。すなわち、演出モードの変更により、背景画像やそれに伴って表示されるキャラクタが変更され、遊技者が長時間遊技しても飽きることがなく、演出の変化を楽しむことができる。なお、ステージは、背景画像及びキャラクタを変化させるだけでなく、演出図柄の変動方向、演出図柄の変動パターンまたは演出図柄自体を変化させるようにしてもよいし、それら変化を組み合わせてもよい。
【0056】
ここで、
図7は、スーパーリーチ(SPリーチ)を伴う遊技態様に対するステージ構成の一例を示す図である。
SPリーチを伴う変動パターンコマンドである基本変動パターン6、7、9〜14については、例えば、
図7に示すように、大きく分けて3つのステージ構成となる。
本実施形態においては、「図柄の通常変動」、「リーチ発展」、「SPリーチ演出」、「当たり演出(複数種類)」、「はずれ演出」、「救済演出(複数種類)」、「結果表示(複数種類)」などのステージがある。
【0057】
ここで、結果表示とは、複数の図柄の組み合わせ表示によって大当たりの抽選結果を遊技者に報知するステージである。
図7(a)は、基本変動パターン6〜7に対応するステージ構成であり、「通常変動→リーチ発展→SPリーチ演出→はずれ演出」までが、基本変動パターン6〜7に共通のステージとなり、「結果表示」が非共通のステージとなる。
また、
図7(b)は、基本変動パターン9〜10に対応するステージ構成であり、「通常変動→リーチ発展→SPリーチ演出」までが、基本変動パターン9〜10に共通のステージとなり、「当たり演出→結果表示」が非共通のステージとなる。
【0058】
また、
図7(c)は、基本変動パターン11〜14に対応するステージ構成であり、「通常変動→リーチ発展→SPリーチ演出→はずれ演出」までが、基本変動パターン11〜14に共通のステージとなり、「救済演出→結果表示」が非共通のステージとなる。
このように、本実施形態では、前半の3〜4ステージを各演出態様に対して共通化することで、開始から途中までの展開を共通化し、この途中までの展開からその先の展開を遊技者が予測できないようにしている。
【0059】
次に、演出図柄の停止図柄の態様を説明する。
図8は、大当たり種別と停止図柄の関係を示す図である。
パチンコ機においては、
図8に示すように、「時短」、「確変1」、「確変2」及び「はずれ」の4種類の大当たり種別が規定されている。各大当たり種別は、大当たり種別番号1〜4により識別される。
【0060】
大当たり種別が「時短」となるときは、演出図柄表示装置104に15ラウンド時短図柄で演出図柄を停止させるように制御する。「時短」は、大当たり時における大入賞口115の最高開放回数、すなわちラウンドの最高継続回数が15回となり、その大当たり中に昇格演出を発生させないか、または昇格する可能性のある演出を発生させるが昇格を決定せず、大当たり終了後の遊技態様において図柄の変動時間が短縮するとともに通常状態となるように制御される大当たり種別である。
【0061】
大当たり種別が「確変1」となるときは、演出図柄表示装置104に15ラウンド特定図柄1で演出図柄を停止させるように制御する。「確変1」は、ラウンドの最高継続回数が15回となり、その大当たり中に昇格演出を発生させず、大当たり終了後の遊技態様においては図柄の変動時間が短縮するとともに確率変動状態となるように制御される大当たり種別である。
【0062】
大当たり種別が「確変2」となるときは、演出図柄表示装置104に15ラウンド特定図柄2で演出図柄を停止させるように制御する。「確変2」は、ラウンドの最高継続回数が15回となり、大当たり決定時には確率変動状態である旨を演出図柄表示装置104では報知せず、その大当たり中に昇格演出を発生させて確率変動状態への昇格を報知し、大当たり終了後の遊技態様において図柄の変動時間を短縮させず確率変動状態となるように制御される大当たり種別である。
【0063】
また、「確変2」を生起させる際の演出図柄の図柄変動では、昇格演出前は15ラウンド特定図柄2を表示し、昇格演出後は15ラウンド特定図柄1を表示する。なお、昇格演出によって変更されるのは、演出図柄であって特別図柄については変更しない。
抽選結果が「はずれ」となるときは、演出図柄表示装置104にはずれ図柄で演出図柄を停止させるように制御する。
昇格演出とは、確率変動状態に移行するか否かを遊技者に通知するために行われる演出制御であり、大当たり発生時に停止した図柄が通常図柄であったのに対して、大当たり演出中にこの演出制御を通じて確率変動状態に変わることを遊技者に通知するものである。
【0064】
この場合、実際には内部的に確率変動状態が確定している大当たりとしているが、まず最初に通常図柄で当たったように演出表示し、その後の大当たり処理中に変化(昇格)したように思わせるものである。なお、昇格演出は、通常状態から確率変動状態に変化する場合以外にも、例えば、大当たり時に行われるラウンド継続回数の増加(例えば、6ラウンドから15ラウンドに増加変化)することも含むものであるし、また上記内容をそれぞれの組み合わせたものでもよい。
【0065】
また、昇格演出は、大当たり処理中の各ラウンドごとに発生させてもよいし、特定のラウンドだけ発生させるものでもよい。さらに、発生するラウンドに応じて昇格への信頼度が異なるように制御するものでもよい。1ラウンドのときに発生した場合には昇格の確率が高くなり、ラウンドが進行して最大継続回数の最後に近づくに連れて確率が低くなるように制御することもできるし、その逆となるように制御することもできる。このように制御することにより、さらに遊技者に意外性を与えることができる。
【0066】
次に、特別図柄決定テーブル400のデータ構造を説明する。
図9は、特別図柄決定テーブル400のデータ構造を示す図である。
ROM230には、
図9に示すように、特別図柄表示装置106で表示される特別図柄の停止図柄の組み合わせを決定するために使用される特別図柄決定テーブル400が格納されている。
【0067】
特別図柄決定テーブル400には、100個のレコードが登録されている。各レコードは、特別図柄の左側の数値を登録したフィールドと、特別図柄の右側の数値を登録したフィールドとを含んで構成されている。「0」〜「99」の数値範囲でいずれかの値を取り得る乱数(以下、停止図柄決定乱数という。)を取得し、取得した乱数値の順位のレコードから数値を読み出し、特別図柄の停止図柄を、読み出した数値に決定する。例えば、乱数値が「97」である場合は、98段目のレコードから数値を取得する。
図9の例では、特別図柄決定テーブル400から「9」及び「7」が読み出されるので、特別図柄は「97」で停止する。
なお、大当たり抽選の結果、はずれと判定された場合には、特別図柄決定テーブル400とは別にはずれ用特別図柄決定テーブルを設け、はずれ用特別図柄決定テーブルから停止図柄を決定するようにしてもよい。
【0068】
次に、大当たり種別決定テーブル420のデータ構造を説明する。
図10は、大当たり種別決定テーブル420のデータ構造を示す図である。
ROM230には、
図10に示すように、大当たり後に生起する遊技態様を決定するために使用される大当たり種別決定テーブル420が格納されている。
大当たり種別決定テーブル420には、100個のレコードが登録されている。各レコードは、大当たり種別番号を登録したフィールドを含んで構成されている。「0」〜「99」の数値範囲でいずれかの値を取り得る乱数(以下、大当たり種別決定乱数という。)を取得し、取得した乱数値の順位のレコードから番号を読み出し、大当たり後に生起する遊技態様を、読み出した大当たり種別番号により特定される遊技態様に決定する。例えば、乱数値が「97」である場合は、98段目のレコードから大当たり種別番号を取得する。
図10の例では、大当たり種別決定テーブル420から「2」が読み出されるので、
図8を参照すると、「確変1」が生起する。
【0069】
次に、変動パターン決定テーブル440のデータ構造を説明する。
図11は、変動パターン決定テーブル440のデータ構造を示す図である。
ROM230には、
図11に示すように、変動パターンを決定するのに用いる変動パターン決定テーブル440が格納されている。
変動パターン決定テーブル440は、大当たり及びはずれのそれぞれに対応して設けられている。大当たりに対応する変動パターン決定テーブル440については、さらに、現在の遊技状態(「低確率・非時短」、「低確率・時短」、「高確率・非時短」、「高確率・時短」)、大当たり後の遊技態様(「時短」、「確変1」、「確変2」)、入賞遊技球数(保留領域の記憶数)「0」〜「3」、及び「0」〜「1998」の数値範囲でいずれかの値を取り得る乱数(以下、リーチ決定乱数という。)の値に対応して複数設けられている。はずれに対応する変動パターン決定テーブル440ついては、現在の遊技状態、入賞遊技球数及びリーチ決定乱数の値に対応して複数設けられている。
【0070】
変動パターン決定テーブル440には、211個のレコードが登録されている。各レコードは、基本変動パターンを示す変動パターン番号を登録するフィールドを含んで構成されている。「0」〜「210」の数値範囲でいずれかの値を取り得る乱数(以下、変動パターン決定乱数という。)を取得し、取得した乱数値の順位のレコードから変動パターン番号を読み出し、基本変動パターンを、読み出した変動パターン番号により特定される基本変動パターンに決定する。例えば、乱数値が「30」である場合は、30段目のレコードから変動パターン番号を取得する。
図11の例では、変動パターン決定テーブル440から「8」が読み出されるので、基本変動パターン8に決定される。
【0071】
次に、主制御装置210で実行される遊技制御処理を説明する。
図12は、遊技制御処理を示すフローチャートである。
CPU220は、マイクロプロセッシングユニット等からなり、所定の動作クロック(例えば、4[ms])で1サイクルを実行可能な遊技制御プログラムに基づいて動作し、ROM230の所定領域に格納されている遊技制御プログラムを起動させ、
図12のフローチャートに示す遊技制御処理を実行する。
遊技制御処理は、CPU220において実行されると、
図12に示すように、まず、ステップS100に移行する。
【0072】
ステップS100では、CPU220の初期化処理を実行し、ステップS102に移行して、
図13の割込処理を実行すべき割込許可命令をCPU220に対して出力する。これにより、
図13の割込処理は、所定の周期(例えば、2[ms])で遊技制御処理と並列に実行される。
次いで、ステップS104に移行して、演出に関わる演出制御用乱数(例えば、リーチ決定乱数、変動パターン決定乱数、表示する図柄の種類を決定するための乱数)を更新する乱数更新処理を実行し、ステップS106に移行する。
【0073】
ステップS106では、遊技制御処理が実行されてから
図13の割込処理が所定回数(例えば、2回)実行されたか否かを判定し、割込処理が所定回数実行されたと判定したとき(Yes)は、ステップS108に移行して、大当たりの判定を行うとともに図柄の変動パターンを決定する大当たり判定処理を実行し、ステップS110に移行する。
ステップS110に移行して、大入賞口115を所定態様で開放させる電動役物作動処理を実行し、ステップS112に移行して、賞球払出制御装置156に対して払出し動作を行わせるための制御コマンドをRAM240の所定領域に格納する賞球払出管理処理を実行し、ステップS114に移行する。
【0074】
ステップS114では、外部情報出力ポート256を介して、遊技制御に関する外部情報信号をホールコンピュータに出力する外部情報出力処理を実行し、ステップS116に移行する。
ステップS116では、パチンコ機の検査に必要な遊技機検査信号を出力する遊技機検査信号出力処理を実行する。ステップS116では、遊技機検査信号を出力するが、遊技店に設置される場合、パチンコ機は、遊技機検査信号を受信する制御部を備えていない。
これは、検査機関での検査時に必要とされる信号であるためである。場合によっては、ステップS116の処理は省略することもできる。
【0075】
次いで、ステップS118に移行して、演出制御装置用コマンド出力ポートを介して、RAM240に格納した演出制御コマンドを演出制御装置150に出力するポート出力処理を実行する。演出制御装置150に対しては、まず、ストローブ信号を出力し、モード及びイベントからなる制御コマンドを出力する。これにより、演出制御装置150に演出制御コマンドが出力される。また、特別図柄表示装置106、大入賞口ソレノイド158、遊技状態表示装置109等へも主制御装置210からの制御情報がそのまま出力される。
次いで、ステップS120に移行して、電源回路212から電源断検出信号を入力したか否かを判定し、電源断検出信号を入力したと判定したとき(Yes)は、ステップS122に移行する。
【0076】
ステップS122では、RAM240の内容を復元するために必要な復帰情報を生成し、生成した復元情報をRAM240に格納し、CPU220を省電力モードに切り換えるバックアップ処理を実行する。バックアップ処理には、バックアップフラグを設定する処理及びチェックサムを行う処理が含まれる。
一方、ステップS120で、電源断検出信号を入力しないと判定したとき(No)、及びステップS106で、遊技制御処理が実行されてから割込処理が所定回数実行されていないと判定したとき(No)はいずれも、ステップS104に移行する。
【0077】
次に、割込処理を説明する。
図13は、割込処理を示すフローチャートである。
割込処理は、CPU220において実行されると、
図13に示すように、まず、ステップS150に移行する。
ステップS150では、出玉の決定等に直接関わる出玉制御用乱数(例えば、大当たりを生起させるか否かの大当たり抽選に用いる乱数(以下、当たり決定乱数という。)、大当たり種別決定乱数、停止図柄決定乱数)を更新する乱数更新処理を実行する。また、ステップS104で更新される演出制御用乱数も併せて更新する。
次いで、ステップS152に移行して、始動入賞口スイッチ131からの検出信号を入力して入賞をチェックする入賞スイッチ入力処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
【0078】
次に、ステップS150の乱数更新処理を説明する。
図14は、乱数更新処理を示すフローチャートである。
乱数更新処理は、CPU220において実行されると、
図14に示すように、まず、ステップS172に移行する。
ステップS172では、当たり決定乱数を更新し、ステップS174に移行して、当たり決定乱数が所定の上限値(例えば、498)に達したか否かを判定し、所定の上限値に達したと判定したとき(Yes)は、ステップS176に移行して、当たり決定乱数の初期値を更新するための当たり決定乱数用初期値更新乱数を当たり決定乱数に設定し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
【0079】
一方、ステップS174で、当たり決定乱数が所定の上限値に達しないと判定したとき(No)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
これにより、当たり決定乱数が一巡するたびに初期値が変化するため、当たり決定乱数値を容易に予測することができない。
なお、図示は省略したが、大当たり種別決定乱数、停止図柄決定乱数その他の出玉制御用乱数を更新する処理もこれと同様にこの乱数更新処理にて行われる。
【0080】
次に、ステップS152の入賞スイッチ入力処理を説明する。
図15は、入賞スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
入賞スイッチ入力処理は、ステップS152において実行されると、
図15に示すように、まず、ステップS200に移行する。
ステップS200では、始動入賞口スイッチ131からの検出信号を、始動入賞口スイッチ131に対応する入力ポート250の所定のポートから読み込む入力ポート読込処理を実行し、ステップS202に移行して、ステップS200の処理結果に基づいて、始動入賞口スイッチ131から検出信号を入力したか否かを判定し、検出信号を入力したと判定したとき(Yes)は、ステップS204に移行する。
ステップS204では、始動入賞装置111への入賞遊技球数が「4」以上であるか否かを判定し、入賞遊技球数が「4」未満であると判定したとき(No)は、ステップS206に移行して、入賞遊技球数に「1」を加算し、ステップS208に移行する。
【0081】
ステップS208では、当たり決定乱数、大当たり種別決定乱数及び停止図柄決定乱数を対応の乱数カウンタから取得し、ステップS210に移行して、取得した各乱数値を、入賞遊技球数に対応したRAM240の所定領域にそれぞれ格納し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。ステップS210では、例えば、入賞遊技球数が「1」である場合は、取得した各乱数値を、RAM240の所定領域であって乱数値を格納するための領域の1番目にそれぞれ格納する。同様に、入賞遊技球数が「2」である場合は、取得した各乱数値を、乱数値を格納するための領域の2番目にそれぞれ格納する。
一方、ステップS204で、入賞遊技球数が「4」以上であると判定したとき(Yes)、及びステップS202で、始動入賞口スイッチ131から検出信号を入力しないと判定したとき(No)はいずれも、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
【0082】
次に、ステップS108の大当たり判定処理を説明する。なお、普通図柄表示装置108の判定処理については説明を省略する。
図16は、大当たり判定処理を示すフローチャートである。
大当たり判定処理は、所定確率(例えば、1/399)で特賞状態を生起させるために、所定の数値範囲(例えば、「0」〜「398」)に1個の大当たり値を設定し、始動入賞装置111に遊技球が入賞した入賞タイミングで乱数カウンタから当たり決定乱数を取得し、取得した乱数値と大当たり値とが一致しているときに特賞状態を生起させる処理であって、ステップS108において実行されると、
図16に示すように、まず、ステップS300に移行する。
【0083】
ステップS300では、演出図柄表示装置104において演出図柄が変動中であるか否かを判定し、演出図柄が変動中でないと判定したとき(No)は、ステップS302に移行して、入賞遊技球数が「1」以上であるか否かを判定し、入賞遊技球数が「1」以上であると判定したとき(Yes)は、ステップS306に移行する。
ステップS306では、入賞遊技球数に対応したRAM240の所定領域から当たり決定乱数を読み出し、ステップS308に移行して、読み出した乱数値が大当たり値と一致しているか否かを判定し、それらが一致していると判定したとき(Yes)は、ステップS310に移行する。
【0084】
ステップS310では、大当たり後の遊技態様を決定する大当たり種別決定処理を実行する。大当たり種別決定処理では、入賞遊技球数に対応したRAM240の所定領域から大当たり種別決定乱数を読み出し、読み出した乱数値の順位の大当たり種別番号を大当たり種別決定テーブル420から読み出すことにより大当たり後の遊技態様を決定する。これにより、「時短」、「確変1」及び「確変2」の種別が決定される。
【0085】
次いで、ステップS312に移行して、大当たり時に停止させる特別図柄及び演出図柄の組み合わせを決定する大当たり時停止図柄決定処理を実行する。大当たり時停止図柄決定処理では、例えば、演出図柄の停止図柄の組み合わせを示す停止図柄番号を複数登録した停止図柄決定テーブルを各遊技状態ごとにROM230に設定しておき、ステップS310で決定した大当たり種別番号に対応する停止図柄決定テーブルを読み出す。そして、入賞遊技球数に対応したRAM240の所定領域から停止図柄決定乱数を読み出し、読み出した乱数値の順位の停止図柄番号を停止図柄決定テーブルから読み出し、読み出した停止図柄番号に基づいて、演出図柄の停止図柄の組み合わせを指定するための図柄指定コマンド(演出制御コマンド)をRAM240の所定領域に格納する。これにより、ステップS118のポート出力処理では、出力ポート255を介して図柄指定コマンドが演出制御装置150に送信される。
【0086】
特別図柄の停止図柄の組み合わせは、特別図柄決定テーブル400に基づいてこれと同様の処理により決定する。ただし、特別図柄は、演出図柄に決定に先立って決定される。
すなわち、特別図柄を決定した後に、これに対応させて演出図柄を決定する。そのため、いずれも同一の停止図柄決定乱数値に基づいて停止図柄の組み合わせを決定する。特別図柄については、特別図柄の停止図柄の組み合わせを指定するための指令情報をRAM240の所定領域に格納する。これにより、ステップS118のポート出力処理では、出力ポート255を介して特別図柄表示装置106に指令情報が直接送信される。
【0087】
次いで、ステップS314に移行して、大当たり時に変動表示する演出図柄の変動パターンを決定する大当たり時変動パターン決定処理を実行する。大当たり時変動パターン決定処理では、リーチ決定乱数を乱数カウンタから取得し、現在の遊技状態、ステップS310で決定した大当たり種別番号、入賞遊技球数及び取得したリーチ決定乱数の値に対応する変動パターン決定テーブル440を読み出す。そして、変動パターン決定乱数を乱数カウンタから取得し、取得した乱数値の順位の変動パターン番号を変動パターン決定テーブル440から読み出し、
図6の変動パターンコマンドのうち、読み出した変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドをRAM240の所定領域に格納する。これにより、ステップS118のポート出力処理では、出力ポート255を介して変動パターンコマンド(演出制御コマンド)が演出制御装置150に送信される。
【0088】
次いで、ステップS316に移行して、大当たりの場合は、大入賞口115の開放回数及び開放時間を設定(
図8を参照して大当たり種別番号0〜3の場合は、ラウンド最高継続回数を開放回数に設定し、さらに大入賞口115の開放時間を約30秒に設定)する。
また、大当たり/はずれにかかわらず、演出図柄の変動時間を設定する。演出図柄の変動時間は、ステップS314、S328で決定した変動パターン番号に基づいて決定する。
次いで、ステップS318に移行して、演出図柄の変動を開始するための制御コマンドをRAM240の所定領域に格納する図柄変動開始処理を実行し、ステップS320に移行して、入賞遊技球数から「1」を減算し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
【0089】
一方、ステップS308で、読み出した乱数値が大当たり値と一致しないと判定したとき(No)は、ステップS326に移行する。
ステップS326では、はずれ時に停止させる演出図柄の組み合わせを決定するはずれ時停止図柄決定処理を実行する。はずれ時停止図柄決定処理は、ステップS312と同様に構成される。この決定により、演出図柄表示装置104で表示される具体的なはずれ図柄の組み合わせを指定するのではなく、当たり抽選の結果がはずれであるという旨の結果だけを指定するためのコマンドであるはずれ用図柄指定コマンドが演出制御装置150を介して図柄制御装置152に出力される。図柄制御装置152は、はずれ用図柄指定コマンドを入力したときは、はずれになる演出図柄の組み合わせを決定し、その内容を演出図柄表示装置104に表示する。
【0090】
次いで、ステップS328に移行して、はずれ時に変動表示する演出図柄の変動パターンを決定するはずれ時変動パターン決定処理を実行する。はずれ時変動パターン決定処理は、ステップS314と同様に構成される。ただし、変動パターン決定テーブル440は、予め設定された振分構造に基づいて、現在の遊技状態、入賞遊技球数及びリーチ決定乱数の値に対応するものを読み出す。
ステップS328の処理が終了すると、ステップS316に移行する。
一方、ステップS302で、入賞遊技球数が「0」であると判定したとき(No)、及びステップS300で、演出図柄が変動中であると判定したとき(Yes)はいずれも、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
【0091】
次に、演出制御装置150の演出用制御データ記憶部166における各種制御データの構成および各制御データの記憶構成を、より具体的に説明する。
図17(a)〜(f)は、基本変動パターンに対する図柄演出処理及び図柄制御データとの対応関係の一例を示す図である。また、
図18(a)〜(f)は、基本変動パターンに対する効果音演出処理及び効果音制御データとの対応関係の一例を示す図である。また、
図19(a)〜(f)は、基本変動パターンに対する発光演出処理及び発光制御データとの対応関係の一例を示す図である。また、
図20は、図柄制御データの記憶構成の一例を示す図である。また、
図21(a)は、効果音制御データの記憶構成の一例を示す図であり、(b)は、発光制御データの記憶構成の一例を示す図である。
【0092】
図17(a)に示すように、救済演出を伴う基本変動パターン(基本変動パターン11〜14)に対応する演出態様として、「通常変動→リーチ発展→SPリーチ演出→はずれ演出→救済演出→結果表示」の各ステージから構成される演出モードの演出態様がある。
この演出態様に対応する図柄演出処理としては、
図17(b)に示すように、通常変動時の図柄演出処理である「通常図柄演出処理」、リーチ発展時の図柄演出処理である「リーチ発展図柄演出処理」、およびSPリーチ発生時の図柄演出処理である「SPリーチ図柄演出処理」がある。さらに、はずれ演出時の図柄演出処理である「はずれ図柄演出処理」、救済演出発生時の図柄演出処理である「救済図柄演出処理」、および結果表示時の図柄演出処理である「結果表示図柄演出処理」がある。
【0093】
これら各ステージに対応する図柄演出処理においては、表示する図柄の内容がステージごとに異なるため、
図17(c)に示すように、各ステージに対応する図柄制御データを用意する必要がある。
また、
図17(a)に示すように、本実施形態において、「SPリーチ演出」および「救済演出」が生起する演出態様は、「通常変動→リーチ発展→SPリーチ演出→はずれ演出」のステージまでは、図柄演出処理の内容が基本変動パターン11〜14に共通となり、「救済演出→結果表示」のステージにおいて非共通となっている。
従って、共通部分の「通常図柄演出処理」、「リーチ発展図柄演出処理」、「SPリーチ図柄演出処理」および「はずれ図柄演出処理」に対応する図柄制御データ群(第1の図柄制御データ)は、基本変動パターン11〜14に対して共通となる。
【0094】
一方、非共通部分の「救済図柄演出処理」および「結果表示図柄演出処理」に対応する図柄制御データ群(第2の図柄制御データ)は、基本変動パターン11〜14において演出処理内容がそれぞれ異なるので非共通となる。
なお、
図17(d)に示す、「通常変動→リーチ発展→SPリーチ演出→当たり演出→結果表示」の各ステージから構成される演出態様についても、
図17(e)に示すように、「通常図柄演出処理」、「リーチ発展図柄演出処理」、「SPリーチ図柄演出処理」の図柄演出処理がある。さらに、当たり演出時の図柄演出処理である「当たり図柄演出処理」、および「結果表示図柄演出処理」がある。そして、表示する図柄の内容がステージごとに異なるため、
図17(f)に示すように、各ステージに対応する図柄制御データを用意する必要がある。
【0095】
また、
図17(d)に示すように、基本変動パターン9〜10に対応する演出態様(「SPリーチ演出」から「当たり演出」へと移行する演出態様)は、「通常変動→リーチ発展→SPリーチ演出」のステージまでは、図柄演出処理の内容が基本変動パターン9〜10に共通となり、「当たり演出→結果表示」のステージにおいて非共通となっている。
従って、共通部分の「通常図柄演出処理」、「リーチ発展図柄演出処理」および「SPリーチ図柄演出処理」に対応する図柄制御データ群(第1の図柄制御データ)は、基本変動パターン9〜10に対して共通となる。
一方、非共通部分の「当たり図柄演出処理」および「結果表示図柄演出処理」に対応する図柄制御データ群(第2の図柄制御データ)は、基本変動パターン9〜10において演出処理内容がそれぞれ異なるので非共通となる。
【0096】
また、図柄演出処理と同様に、
図18(a)に示す、基本変動パターン11〜14に対応する演出態様に対応する効果音演出処理としては、
図18(b)に示すように、通常変動時の効果音演出処理である「通常効果音演出処理」、リーチ発展時の効果音演出処理である「リーチ発展効果音演出処理」、およびSPリーチ発生時の効果音演出処理である「SPリーチ効果音演出処理」がある。さらに、はずれ演出時の効果音演出処理である「はずれ効果音演出処理」、救済演出発生時の効果音演出処理である「救済効果音演出処理」、および結果表示時の効果音演出処理である「結果表示効果音演出処理」がある。
これら各ステージに対応する効果音演出処理においては、出力する効果音の内容がステージごとに異なるため、
図18(c)に示すように、各ステージに対応する効果音制御データを用意する必要がある。
【0097】
また、
図18(a)に示す演出態様は、「通常変動→リーチ発展→SPリーチ演出→はずれ演出」のステージまでは、効果音演出処理の内容が基本変動パターン11〜14に共通となり、「救済演出→結果表示」のステージにおいて非共通となっている。
従って、共通部分の「通常効果音演出処理」、「リーチ発展効果音演出処理」、「SPリーチ効果音演出処理」および「はずれ効果音演出処理」に対応する効果音制御データ群(第1の効果音制御データ)は、基本変動パターン11〜14に対して共通となる。
一方、非共通部分の「救済効果音演出処理」および「結果表示効果音演出処理」に対応する効果音制御データ群(第2の効果音制御データ)は、基本変動パターン11〜14において演出処理内容がそれぞれ異なるので非共通となる。
【0098】
なお、
図18(d)に示す演出態様についても、
図18(e)に示すように、各ステージに対応する効果音演出処理として、「通常効果音演出処理」、「リーチ発展効果音演出処理」、「SPリーチ効果音演出処理」の効果音演出処理がある。さらに、当たり演出時の効果音演出処理である「当たり効果音演出処理」および「結果表示効果音演出処理」がある。そして、出力する効果音の内容がステージごとに異なるため、
図18(f)に示すように、各ステージに対応する効果音制御データを用意する必要がある。
また、
図18(d)に示すように、基本変動パターン9〜10に対応する演出態様は、「通常変動→リーチ発展→SPリーチ演出」のステージまでは、効果音演出処理の内容が基本変動パターン9〜10に共通となり、「当たり演出→結果表示」のステージにおいて非共通となっている。
【0099】
従って、共通部分の「通常効果音演出処理」、「リーチ発展効果音演出処理」および「SPリーチ効果音演出処理」に対応する効果音制御データ群(第1の効果音制御データ)は、基本変動パターン9〜10に対して共通となる。
一方、非共通部分の「当たり効果音演出処理」および「結果表示効果音演出処理」に対応する効果音制御データ群(第2の効果音制御データ)は、基本変動パターン9〜10において効果音処理内容がそれぞれ異なるので非共通となる。
【0100】
また、図柄演出処理と同様に、
図19(a)に示す、基本変動パターン11〜14に対応する演出態様に対応する発光演出処理としては、
図19(b)に示すように、通常変動時の発光演出処理である「通常発光演出処理」、リーチ発展時の発光演出処理である「リーチ発展発光演出処理」、およびSPリーチ発生時の発光演出処理である「SPリーチ発光演出処理」がある。さらに、はずれ演出時の発光演出処理である「はずれ発光演出処理」、救済演出発生時の発光演出処理である「救済発光演出処理」、および結果表示時の発光演出処理である「結果表示発光演出処理」がある。
これら各ステージに対応する発光演出処理においては、発光パターンの内容がステージごとに異なるため、
図19(c)に示すように、各ステージに対応する発光制御データを用意する必要がある。
【0101】
また、
図19(a)に示す演出態様は、「通常変動→リーチ発展→SPリーチ演出→はずれ演出」のステージまでは、発光演出処理の内容が基本変動パターン11〜14に共通となり、「救済演出→結果表示」のステージにおいて非共通となっている。
従って、共通部分の「通常発光演出処理」、「リーチ発展発光演出処理」、「SPリーチ発光演出処理」および「はずれ発光演出処理」に対応する発光制御データ群(第1の発光制御データ)は、基本変動パターン11〜14に対して共通となる。
一方、非共通部分の「救済発光演出処理」および「結果表示発光演出処理」に対応する発光制御データ群(第2の発光制御データ)は、基本変動パターン11〜14において演出処理内容がそれぞれ異なるので非共通となる。
【0102】
なお、
図19(d)に示す演出態様についても、
図19(e)に示すように、各ステージに対応する発光演出処理として、「通常発光演出処理」、「リーチ発展発光演出処理」、「SPリーチ発光演出処理」の発光演出処理がある。さらに、当たり演出時の発光演出処理である「当たり発光演出処理」および「結果表示発光演出処理」がある。そして、
図19(f)に示すように、発光パターンの内容がステージごとに異なるため、各ステージに対応する発光制御データを用意する必要がある。
また、
図19(d)に示すように、基本変動パターン9〜10に対応する演出態様は、「通常変動→リーチ発展→SPリーチ演出」のステージまでは、発光演出処理の内容が基本変動パターン9〜10に共通となり、「当たり演出→結果表示」のステージにおいて非共通となっている。
【0103】
従って、共通部分の「通常発光演出処理」、「リーチ発展発光演出処理」および「SPリーチ発光演出処理」に対応する発光制御データ群(第1の発光制御データ)は、基本変動パターン9〜10に対して共通となる。
一方、非共通部分の「当たり発光演出処理」および「結果表示発光演出処理」に対応する発光制御データ群(第2の発光制御データ)は、基本変動パターン9〜10において発光処理内容がそれぞれ異なるので非共通となる。
そして、演出用制御データ記憶部166には、
図20に示すように、各変動パターンコマンド(MODE及びEVENT)に対応付けて、第1の図柄制御データおよび第2の図柄制御データが記憶されている。
【0104】
具体的に、演出用制御データ記憶部166には、基本変動パターン6、7、11〜14に対して、これらに共通となる、通常、リーチ発展、SPリーチおよびはずれ図柄演出処理用の図柄制御データ群が第1の図柄制御データとして1つ記憶される。さらに、基本変動パターン6、7に対して、これらに非共通の、はずれ1結果表示用の図柄制御データと、はずれ2結果表示用の図柄制御データとがそれぞれ記憶される。さらに、基本変動パターン11〜12に対して、これらに非共通の、救済はずれ1の演出用の図柄制御データと救済はずれ1結果表示用の図柄制御データとからなる第2の図柄制御データと、救済はずれ2の演出用の図柄制御データと救済はずれ2結果表示用の図柄制御データとからなる第2の図柄制御データとが記憶される。さらに、基本変動パターン13〜14に対して、これらに非共通の、救済あたり1の演出用の図柄制御データと救済あたり1結果表示用の図柄制御データとからなる第2の図柄制御データと、救済あたり2の演出用の図柄制御データと救済あたり2結果表示用の図柄制御データとからなる第2の図柄制御データとが記憶される。
【0105】
また、演出用制御データ記憶部166には、
図21(a)に示すように、各変動パターンコマンド(MODE及びEVENT)に対応付けて、第1の効果音制御データおよび第2の効果音制御データが記憶されている。
具体的に、演出用制御データ記憶部166には、基本変動パターン6、7、11〜14に対して、これらに共通となる、通常、リーチ発展、SPリーチおよびはずれ効果音演出処理用の効果音制御データ群が第1の効果音制御データとして1つ記憶される。さらに、基本変動パターン6、7に対して、これらに非共通の、はずれ1結果表示用の効果音制御データと、はずれ2結果表示用の効果音制御データとがそれぞれ記憶される。さらに、基本変動パターン11〜12に対して、これらに非共通の、救済はずれ1の演出用の効果音制御データと救済はずれ1結果表示用の効果音制御データとからなる第2の効果音制御データと、救済はずれ2の演出用の効果音制御データと救済はずれ2結果表示用の効果音制御データとからなる第2の効果音制御データとが記憶される。さらに、基本変動パターン13〜14に対して、これらに非共通の、救済あたり1の演出用の効果音制御データと救済あたり1結果表示用の効果音制御データとからなる第2の効果音制御データと、救済あたり2の演出用の効果音制御データと救済あたり2結果表示用の効果音制御データとからなる第2の効果音制御データとが記憶される。
【0106】
また、演出用制御データ記憶部166には、
図21(b)に示すように、各変動パターンコマンド(MODE及びEVENT)に対応付けて、第1の発光制御データおよび第2の発光制御データが記憶されている。
具体的に、演出用制御データ記憶部166には、基本変動パターン6、7、11〜14に対して、これらに共通となる、通常、リーチ発展、SPリーチおよびはずれ発光演出処理用の発光制御データ群が第1の発光制御データとして1つ記憶される。さらに、基本変動パターン6、7に対して、これらに非共通の、はずれ1結果表示用の発光制御データと、はずれ2結果表示用の発光制御データとがそれぞれ記憶される。さらに、基本変動パターン11〜12に対して、これらに非共通の、救済はずれ1の演出用の発光制御データと救済はずれ1結果表示用の発光制御データとからなる第2の発光制御データと、救済はずれ2の演出用の発光制御データと救済はずれ2結果表示用の発光制御データとからなる第2の発光制御データとが記憶される。さらに、基本変動パターン13〜14に対して、これらに非共通の、救済あたり1の演出用の発光制御データと救済あたり1結果表示用の発光制御データとからなる第2の発光制御データと、救済あたり2の演出用の発光制御データと救済あたり2結果表示用の発光制御データとからなる第2の発光制御データとが記憶される。
【0107】
なお、
図20及び
図21においては、説明の便宜上、演出モードとの対応付けを省略している。本実施形態では、最終的な演出態様を決定するために、複数種類あるなかから演出モードを乱数で選択している(後述)。そのため、実際には、演出用制御データ記憶部166には、各基本変動パターンに対して各演出モードにも対応付けて、各種制御データが共通部と非共通部とに分けて記憶されている。
【0108】
次に、演出制御装置150で実行される処理を説明する。
演出制御装置150のCPUは、ROMの所定領域に格納されている制御プログラムを起動させ、
図22のフローチャートに示す演出制御処理を実行する。
図22は、演出制御処理を示すフローチャートである。
図柄制御処理は、演出制御装置150のCPUにおいて実行されると、
図22に示すように、ステップS400に移行する。
ステップS400では、変動パターンコマンドを受信したか否かを判定し、変動パターンコマンドを受信したと判定したとき(Yes)は、ステップS402に移行する。
【0109】
ステップS402では、乱数カウンタから乱数を取得し、取得した乱数値に基づいて、複数の演出モードのなかから演出態様に対応したものを選択し、ステップS404に移行する。
ステップS404では、
図20の第1の図柄制御データのうち、受信した変動パターンコマンドにより特定される基本変動パターン及び選択した演出モードに対応する変動パターンを指定するための第1の図柄制御データをRAMの第1バッファに格納し、ステップS406に移行する。
【0110】
ステップS406では、
図20の第2の図柄制御データのうち、受信した変動パターンコマンドにより特定される基本変動パターン及び選択した演出モードに対応する変動パターンを指定するための第2の図柄制御データをRAMの第1バッファに格納し、ステップS408に移行する。
ステップS408では、
図21(a)の第1の効果音制御データのうち、受信した変動パターンコマンドに対応する第1の効果音制御データをRAMの第2バッファに格納し、ステップS410に移行する。
【0111】
ステップS410では、
図21(a)の第2の効果音制御データのうち、受信した変動パターンコマンドに対応する第2の図柄制御データをRAMの第2バッファに格納し、ステップS412に移行する。
ステップS412では、
図21(b)の第1の発光制御データのうち、受信した変動パターンコマンドに対応する第1の発光制御データをRAMの第3バッファに格納し、ステップS414に移行する。
ステップS414では、
図21(b)の第2の発光制御データのうち、受信した変動パターンコマンドに対応する第2の発光制御データをRAMの第3バッファに格納し、ステップS416に移行する。
【0112】
ステップS416では、第1バッファに格納されている第1及び第2の図柄制御データを図柄制御装置152に、第2バッファに格納されている第1及び第2の効果音制御データを効果音制御部162に送信する。さらに、第3バッファに格納されている第1及び第2の発光制御データをランプ制御部164に送信して、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS400で、変動パターンコマンドを受信しないと判定したとき(No)は、ステップS418に移行して、演出図柄表示装置104において演出図柄が変動中であるか否かを判定し、演出図柄が変動中であると判定したとき(Yes)は、ステップS420に移行する。
【0113】
ステップS420では、演出図柄の変動を開始した時点から演出制御装置150のタイマ(不図示)をスタートし、タイマの計数時間(カウント値)に基づいて現在がボタン押下有効期間中であるか否かを判定し、現在がボタン押下有効期間中であると判定したとき(Yes)は、ステップS422に移行する。
ステップS422では、ボタン制御部168において、演出ボタン45にランプ点灯信号を出力することにより演出ボタン45のランプを点灯させ、ステップS424に移行する。
【0114】
ステップS424では、演出図柄の変動を開始してから演出ボタン45が1度以上押下されたか否かを判定し、演出図柄の変動開始から1度も押下されていないと判定したとき(No)は、ステップS426に移行する。具体的には、演出図柄の開始時に押下判定フラグをリセットし、演出ボタン45の押下時に押下判定フラグをセットし、押下判定フラグがセットされているか否かを判定することにより演出図柄の変動を開始してから演出ボタン45が1度以上押下されたか否かを判定する。
ステップS426では、演出ボタン45からボタン押下信号を入力することにより演出ボタン45が押下されたか否かを判定し、演出ボタン45が押下されたと判定したとき(Yes)は、ステップS428に移行する。
【0115】
ステップS428では、乱数カウンタから乱数を取得し、取得した乱数値が属する数値範囲に対応するボタン押下演出番号を演出態様決定テーブル(不図示)から読み出し、ステップS430に移行する。
ステップS430では、読み出したボタン押下演出番号に対応するボタン押下演出態様を指定するためのコマンドをRAMの第4バッファに格納し、ステップS432に移行する。
ステップ432では、第4バッファに格納されているボタン押下演出用のコマンドを効果音制御部162に送信して、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
【0116】
一方、ステップS426で、演出ボタン45が押下されないと判定したとき(No)、及びステップS424で、演出図柄の変動を開始してから演出ボタン45が1度以上押下されたと判定したとき(Yes)は、いずれも、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
また、ステップS420で、現在がボタン押下有効期間中でないと判定したとき(No)、及びステップS418で、演出図柄が変動中でないと判定したとき(No)は、いずれも、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
【0117】
次に、
図23に基づき、本実施形態に係るパチンコ機の動作を説明する。
ここで、
図23(a)〜(c)は、演出態様に対応した発光制御データ群の生成方法の一例を示す図である。
まず、パチンコ機に電源が投入されると、主制御装置210により、遊技制御処理が実行され、遊技可能な状態となる。遊技者は、貸し出しを受けた遊技球をパチンコ機に装填し、発射ハンドル50を操作して遊技球を遊技盤102に発射することにより遊技を行うことができる。
【0118】
遊技可能状態において、遊技盤102に発射された遊技球が始動入賞装置111に入賞すると、始動入賞口スイッチ131により検出信号が出力される。主制御装置210では、始動入賞口スイッチ131から検出信号が入力されると、ほぼそのタイミングで当たり決定乱数が取得される。このとき、取得された乱数値が大当たり値と一致していると判定されると、大当たりとなる。
【0119】
大当たりとなると、ステップS310〜S314を経て、大当たり後の遊技態様、特別図柄及び演出図柄の停止図柄の組み合わせ、並びに大当たり時の基本変動パターンが決定される。そして、所定の変動パターンで演出図柄が変動表示され、所定の変動時間経過後に、決定された組み合わせで停止する。このとき、図柄の変動表示に合わせて、スピーカ155からの効果音の出力による効果音演出処理、ランプ153の点滅による発光演出処理が実行される。
演出図柄の停止後は、「時短」、「確変1」及び「確変2」のいずれかが生起する。
大当たり中は、大入賞口115が所定の開閉態様で開放制御され、大入賞口115に遊技球が入賞すると、1個当たりの入賞につき所定数の賞球が払い出される。
【0120】
また、始動入賞装置111に遊技球が入賞すると、ステップS314、S118またはステップS328、S118を経て、変動パターンコマンドが演出制御装置150に送信される。
一方、演出制御装置150では、変動パターンコマンドを受信すると、ステップS402を経て、複数の演出モードのなかから演出態様に対応するものが選択される。そして、ステップS404、S406を経て、基本変動パターン及び現在の演出モードに対応する変動パターンを指定するための第1及び第2の図柄制御データが、ROMの演出用制御データ記憶部166から読み出され、RAMの第1バッファに格納される。これによって、第1バッファ上に演出態様に対応した図柄制御データ群が生成される。
【0121】
さらに、ステップS408、S410を経て、受信した変動パターンコマンドに対応する第1及び第2の効果音制御データが、ROMの演出用制御データ記憶部166から読み出され、RAMの第2バッファに格納され、第2バッファ上に演出態様に対応した効果音制御データ群が生成される。
さらに、ステップS412、S414を経て、受信した変動パターンコマンドに対応する第1及び第2の発光制御データが、ROMの演出用制御データ記憶部166から読み出され、RAMの第3バッファに格納され、第3バッファ上に演出態様に対応した発光制御データ群が生成される。
【0122】
ここで、受信した変動パターンコマンドが、基本変動パターン13(「A0H13H」)であったとする。発光制御データに着目すると、演出制御装置150は、
図23(a)に示すように、演出用制御データ記憶部166から、まず、「A0H13H」に対応する第1の発光制御データとして、「通常、リーチ発展、SPリーチおよびはずれ発光演出処理用の発光制御データ」を読み出す。そして、読み出した第1の発光制御データを、
図23(c)に示す順番で、第3バッファの所定アドレスに記憶する。
【0123】
次に、「A0H13H」に対応する第2の発光制御データとして、演出用制御データ記憶部166から、あたり1救済演出処理用の発光制御データと、あたり1結果表示発光演出処理用の発光制御データとを読み出す。そして、読み出した第2の発光制御データを、
図23(c)に示す順番で、第3バッファの所定アドレスに記憶する。これによって、基本変動パターン13の演出態様に対応する発光制御データ群が第3バッファ上に生成される。
図柄制御データ及び効果音制御データについても同様となる。
【0124】
そして、ステップS416を経て、第1〜第3バッファに格納された図柄制御データ群、効果音制御データ群および発光制御データ群が、図柄制御装置152、スピーカ155およびランプ153にそれぞれ送信される。
図柄変動装置152では、図柄制御データ群を受信すると、受信した図柄制御データ群に基づいて変動パターンが選択され、選択された変動パターンが再生される。
また、効果音制御部162では、効果音制御データ群を受信すると、受信した効果音制御データ群に基づいて、各効果音データが選択され、スピーカ155から効果音が出力される。
【0125】
また、ランプ制御部164では、発光制御データ群を受信すると、受信した発光制御データ群に基づいて、ランプ153の点灯と消灯とが制御され、ランプ153が所定の発光パターンで点滅する。
一方、演出図柄の変動が開始された後、ボタン押下有効期間になると、演出ボタン45のランプが点灯する。そのため、遊技者は、ボタン押下有効期間中であることが分かる。
遊技者が、ボタン押下有効期間中に演出ボタン45を押下すると、ステップS428、430、432を経て、予め設定された選択確率で、複数の音声演出態様のなかからいずれかが選択される。さらに、選択された音声演出態様を指定するためのボタン押下演出用コマンドが第4バッファを介して効果音制御部162に出力される。
【0126】
効果音制御部162では、ボタン押下演出用コマンドを受信すると、ボタン押下演出用コマンドに対応する効果音(音声)データを演出用制御データ記憶部166から取得する。そして、取得した音声データを再生して演出音声をスピーカ155から出力する。
このようにして、本実施形態では、図柄演出処理を制御するための図柄制御データを、各演出態様に共通の図柄制御データ群(第1の図柄制御データ)については1つずつROMの演出用制御データ記憶部166に記憶するようにした。さらに、非共通の図柄制御データ又は図柄制御データ群(第2の図柄制御データ)については、それぞれを記憶するようにした。
【0127】
さらに、効果音演出処理を制御するための効果音制御データを、各演出態様に共通の効果音制御データ群(第1の効果音制御データ)については1つずつROMの演出用制御データ記憶部166に記憶するようにした。さらに、非共通の効果音制御データ又は効果音制御データ群(第2の効果音制御データ)については、それぞれを記憶するようにした。
さらに、発光演出処理を制御するための発光制御データを、各演出態様に共通の発光制御データ群(第1の発光制御データ)については1つずつROMの演出用制御データ記憶部166に記憶するようにした。さらに、非共通の発光制御データ又は発光制御データ群(第2の発光制御データ)については、それぞれを記憶するようにした。
【0128】
また、本実施形態では、演出用制御データ記憶部166から、第1の図柄制御データおよび第2の図柄制御データを読み出して、所定の順序でRAMの第1バッファに書き込むことで、各演出態様に対応した図柄制御データ群を生成するようにした。
さらに、演出用制御データ記憶部166から、第1の効果音制御データおよび第2の効果音制御データを読み出して、所定の順序でRAMの第2バッファに書き込むことで、各演出態様に対応した効果音制御データ群を生成するようにした。
さらに、演出用制御データ記憶部166から、第1の発光制御データおよび第2の発光制御データを読み出して、所定の順序でRAMの第3バッファに書き込むことで、各演出態様に対応した発光制御データ群を生成するようにした。
【0129】
以上より、演出態様の種類ごとに、各演出処理に必要な制御データを全て記憶する必要がないので、全て記憶する場合と比較して、制御データを記憶するのに必要な記憶容量を低減することができる。
また、本実施形態では、前半の3〜4ステージを各演出態様に対して共通化することで、途中までの展開を共通化し、途中までの展開からその先の展開を遊技者が予測できないようにしている。
これにより、途中までのステージに対する各演出処理によって、その先の展開が遊技者にばれてしまうのを防ぐことができる。
【0130】
上記実施形態において、主制御装置210における、演出制御コマンドの演出制御装置150への送信機能は、発明1記載の演出制御コマンド送信手段に対応し、ステップS308は、発明1記載の抽選手段に対応し、ステップS312、S314、S326、S328は、発明1記載の演出態様決定手段に対応している。
また、上記実施形態において、主制御装置210は、発明1の主制御手段に対応し、演出図柄表示装置104、スピーカ155およびランプ153は、発明1または2記載の演出実行手段に対応し、演出制御装置150および図柄制御装置152は、発明1記載の副制御手段に対応する。
【0131】
また、上記実施形態において、図柄制御装置152、効果音制御部162およびランプ制御部164における、図柄制御データ群、効果音制御データ群および発光制御データ群に基づき作動信号(制御信号)を生成する機能は、発明1記載の演出制御信号生成手段に対応する。
また、上記実施形態において、図柄制御装置152、効果音制御部162およびランプ制御部164における、各作動信号を、演出図柄表示装置104、スピーカ155およびランプ153に送信する機能は、発明1記載の演出制御信号送信手段に対応する。
【0132】
なお、上記実施形態において、演出制御装置150は、主制御装置210からの演出制御コマンドに基づいて遊技状態を管理し、管理される遊技状態に基づいて演出制御を行うように構成したが、これに限らず、図柄制御装置152が同様の管理及び制御を行うように構成することもできる。具体的には、図柄制御装置152は、主制御装置210からの演出制御コマンドに基づいて遊技状態を管理し、管理される遊技状態に基づいて図柄の表示制御を行う。
また、上記実施形態において、図柄制御データ、効果音制御データおよび発光制御データについて、共通部分と非共通部分とに分けて制御データを記憶する構成としたが、この構成に限らない。
【0133】
例えば、図柄制御データについては従来の記憶構成のままで、効果音制御データおよび発光制御データだけ上記実施形態の記憶構成とするなど、いずれか1つのみ、あるいはいずれか2つの組み合わせのみ上記実施形態の記憶構成とするなど、他の構成としてもよい。
また、上記実施形態において、図柄制御データ、効果音制御データおよび発光制御データについてのみ、上記実施形態の記憶構成としたが、この構成に限らず、他の演出を実行する機器に対する制御データについても同様の記憶構成としてもよい。
また、上記実施形態において、演出用制御データ記憶部166に記憶された制御データを、一旦、バッファに読み出してから、各制御部に送信する構成としたが、この構成に限らず、例えば、演出制御装置150の内部にある効果音制御部162およびランプ制御部164については、演出用制御データ記憶部166から直接読み出す構成としてもよい。
【0134】
また、上記実施形態において、
図12乃至
図16のフローチャートに示す遊技制御処理を実行するにあたってはいずれも、ROM230にあらかじめ格納されている遊技制御プログラムを実行する場合について説明したが、これに限らず、これらの手順を示したプログラムが記憶された記憶媒体から、そのプログラムをRAM240に読み込んで実行するようにしてもよい。演出制御装置150に対応する、
図22のフローチャートに示す処理についても同様である。
【0135】
ここで、記憶媒体とは、RAM、ROM等の半導体記憶媒体、FD、HD等の磁気記憶型記憶媒体、CD、CDV、LD、DVD等の光学的読取方式記憶媒体、MO等の磁気記憶型/光学的読取方式記憶媒体であって、電子的、磁気的、光学的等の読み取り方法のいかんに関わらず、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体であれば、あらゆる記憶媒体を含むものである。
また、上記実施形態においては、パチンコ機である遊技機に本発明を適用した場合について説明したが、これに限らず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、パチスロ機などの他のアミューズメントゲーム機等の遊技機にも適用可能である。