(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5690565
(24)【登録日】2015年2月6日
(45)【発行日】2015年3月25日
(54)【発明の名称】バックライトアセンブリ及びそれを有する表示装置
(51)【国際特許分類】
H05B 37/02 20060101AFI20150305BHJP
【FI】
H05B37/02 J
H05B37/02 K
【請求項の数】15
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2010-264979(P2010-264979)
(22)【出願日】2010年11月29日
(65)【公開番号】特開2011-155000(P2011-155000A)
(43)【公開日】2011年8月11日
【審査請求日】2013年10月9日
(31)【優先権主張番号】10-2010-0006478
(32)【優先日】2010年1月25日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】辛 昊 植
(72)【発明者】
【氏名】南 錫 鉉
(72)【発明者】
【氏名】朴 英 民
(72)【発明者】
【氏名】金 裕 東
(72)【発明者】
【氏名】梁 正 賢
【審査官】
米山 毅
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−290183(JP,A)
【文献】
特開2006−164523(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/00−39/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動電圧が供給されて光を発生する多数の光源ストリングと、
前記多数の光源ストリングの出力端に共通に接続される1つのチャネルを含み、前記チャネルを通じて受けるフィードバック電圧によって前記駆動電圧をコントロールする駆動回路と、
前記多数の光源ストリングの出力端にそれぞれ接続されており、前記多数の光源ストリングから供給される電流の中で少なくとも1つの電流が予め設定された基準電流より大きければ前記駆動回路をオフさせる電流感知回路と、を含み、
前記電流感知回路は、前記多数の光源ストリングにそれぞれ接続された多数のスイッチング素子を含み、前記多数のスイッチング素子の第1電極は前記光源ストリングの出力端にそれぞれ接続され、前記多数のスイッチング素子の第2電極は前記接地電圧を受信し、前記多数のスイッチング素子の第3電極は前記駆動回路にイネーブル信号を供給するイネーブル端子に共通に接続され、前記多数のスイッチング素子それぞれは対応する光源ストリングの電流の大きさによってオン/オフされることを特徴とするバックライトアセンブリ。
【請求項2】
前記多数のスイッチング素子の前記第3電極は、それぞれ前記イネーブル端子に共通に接続されて、前記多数のスイッチング素子等の中で何れか1つがターン−オンすると前記駆動回路がオフすることを特徴とする請求項1に記載のバックライトアセンブリ。
【請求項3】
前記電流感知回路は、前記多数のスイッチング素子にそれぞれ接続された多数の抵抗をさらに含み、
各抵抗は対応するスイッチング素子の第1電極と前記駆動回路のチャネルとの間に接続されることを特徴とする請求項1に記載のバックライトアセンブリ。
【請求項4】
前記各抵抗は、対応する光源ストリングの正常駆動の際に、対応するスイッチング素子をターン−オフさせるだけの大きさの抵抗値を有することを特徴とする請求項3に記載のバックライトアセンブリ。
【請求項5】
駆動電圧を供給されて光を発生する多数の光源ストリングと、
前記多数の光源ストリングの出力端に共通に接続される1つのチャネルを含み、前記チャネルを通じて受けるフィードバック電圧によって前記駆動電圧をコントロールする駆動回路と、
前記多数の光源ストリングの出力端にそれぞれ接続されており、前記多数の光源ストリングから供給される電流の中で少なくとも1つの電流が予め設定された基準電流より大きければ前記駆動回路をオフさせる電流感知回路と、
前記駆動電圧が供給される前記多数の光源ストリングの入力端と接地端子との間に直列接続された第1抵抗及び第2抵抗を含み、前記第1及び第2抵抗の結合ノード電位を前記駆動回路に供給するオーバー電圧感知回路を含み、
前記電流感知回路は前記多数の光源ストリングにそれぞれ接続された多数のダイオードを含み、
前記多数のダイオードのアノードは、前記多数の光源ストリングの出力端にそれぞれ接続され、カソードは前記結合ノードに共通に接続されることを特徴とするバックライトアセンブリ。
【請求項6】
前記駆動回路は、前記結合ノードに接続されており、前記結合ノードの電位が予め設定された基準電位以上であるとき、前記駆動回路をオフさせる保護端子を含み、前記多数のスイッチング素子のカソード電極は前記保護端子に共通で接続され、前記多数のスイッチング素子の中で少なくとも1つがターン−オンすると前記駆動回路はオフすることを特徴とする請求項5に記載のバックライトアセンブリ。
【請求項7】
前記電流感知回路は前記多数のダイオードにそれぞれ接続された多数の抵抗をさらに含み、
前記ダイオードに接続された各抵抗は対応するスイッチング素子のアノードと前記駆動回路のチャネルとの間に接続されることを特徴とする請求項5に記載のバックライトアセンブリ。
【請求項8】
前記スイッチング素子に接続された各抵抗は前記第1及び第2抵抗より小さい抵抗値を有することを特徴とする請求項7に記載のバックライトアセンブリ。
【請求項9】
入力電圧を昇圧して前記駆動電圧を出力する昇圧回路をさらに含み、
前記駆動回路は、前記フィードバック電圧によって前記昇圧回路をコントロールして前記駆動電圧の電圧レベルを可変することを特徴とする請求項5に記載のバックライトアセンブリ。
【請求項10】
前記駆動電圧を出力する前記昇圧回路の出力端子は、前記多数の光源ストリングの入力端に共通で接続されることを特徴とする請求項9に記載のバックライトアセンブリ。
【請求項11】
光を発生するバックライトアセンブリと、
前記光を供給されて映像を表示する表示パネルと、
を含み、前記バックライトアセンブリは、
入力電圧を駆動電圧に昇圧する昇圧回路と、
前記昇圧回路の出力端子に共通に接続され、前記駆動電圧が供給されて光を発生する前記多数の光源ストリングを含む光源ユニットと、
前記多数の光源ストリングに共通で接続される1つのチャネルを含み、前記チャネルを通じて受けるフィードバック電圧によって前記昇圧回路をコントロールする駆動回路と、
前記多数の光源ストリングの出力端に接続されており、前記多数の光源ストリングから供給される電流の中で少なくとも1つの電流が予め設定された基準電流より大きければ、前記駆動回路をオフさせる電流感知回路とを含み、
前記電流感知回路は、前記多数の光源ストリングに接続された多数のスイッチング素子を含み、前記多数のスイッチング素子の第1電極は前記光源ストリングの出力端にそれぞれ接続され、前記多数のスイッチング素子の第2電極は前記接地電圧を受信し、前記多数のスイッチング素子の第3電極は前記駆動回路にイネーブル信号を供給するイネーブル端子に共通に接続され、前記多数のスイッチング素子それぞれは対応する光源ストリングの電流の大きさによってオン/オフされることを特徴とする表示装置。
【請求項12】
前記多数のスイッチング素子の前記第3電極は前記イネーブル端子に共通に接続されて、前記多数のスイッチング素子の中で何れか1つがターン−オンすると前記駆動回路がオフすることを特徴とする請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
前記電流感知回路は、前記多数のスイッチング素子にそれぞれ接続された多数の抵抗をさらに含み、
前記スイッチング素子に接続された各抵抗は、対応するスイッチング素子の第1電極と前記駆動回路のチャネルとの間に接続され、対応する光源ストリングの正常駆動の際に対応するスイッチング素子をターン−オフさせるだけの大きさの抵抗値を有することを特徴とする請求項12に記載の表示装置。
【請求項14】
光を発生するバックライトアセンブリと、
前記光を供給されて映像を表示する表示パネルと、
を含み、前記バックライトアセンブリは、
駆動電圧が供給されて光を発生する多数の光源ストリングと、
前記多数の光源ストリングの出力端に共通に接続される1つのチャネルを含み、前記チャネルを通じて受けるフィードバック電圧によって前記駆動電圧をコントロールする駆動回路と、
前記多数の光源ストリングの出力端にそれぞれ接続されており、前記多数の光源ストリングから供給される電流の中で少なくとも1つの電流が予め設定された基準電流より大きければ前記駆動回路をオフさせる電流感知回路と、
前記駆動電圧が供給される前記多数の光源ストリングの入力端と接地端子との間に直列接続された第1抵抗及び第2抵抗を含み、前記第1及び第2抵抗の結合ノード電位を前記駆動回路に供給するオーバー電圧感知回路を含み、
前記電流感知回路は前記多数の光源ストリングにそれぞれ接続された多数のダイオードを含み、
前記多数のダイオードのアノードは、前記多数の光源ストリングの出力端にそれぞれ接続され、カソードは前記結合ノードに共通に接続されることを特徴とする表示装置。
【請求項15】
前記駆動回路は前記結合ノードに接続されており、前記結合ノードの電位が予め設定された基準電位以上であるとき、前記駆動回路をオフさせる保護端子を含み、
前記多数のスイッチング素子のカソード電極は、前記保護端子に共通で接続され、前記多数のスイッチング素子の中で少なくとも1つがターン−オンすると前記駆動回路がオフすることを特徴とする請求項14に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バックライトアセンブリ及びそれを有する表示装置に関し、さらに詳しくは、多数の光源ストリングの電流偏差エラーを検出することができるバックライトアセンブリ及びそれを有する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、映像を表示する液晶表示パネル及び液晶表示パネルの下部に設けられて液晶表示パネルに光を提供するバックライトアセンブリを含む。一般に、バックライトアセンブリとしては、冷陰極蛍光ランプ(Cold Cathode Fluorescent Lamp)が主に使用される。
【0003】
これに対して、電力消費量を大幅に減らすことから省エネルギーに貢献し、色の再現機能を高めるとともに、環境にやさしい発光ダイオードが、次世代のバックライトアセンブリの光源として注目を集めている。
【0004】
発光ダイオードをバックライトアセンブリの光源として利用する場合、バックライトアセンブリは互いに並列接続された多数の発光グループを構成し、各発光グループが直列接続された多数の発光ダイオードで構成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】大韓民国特許出願公開第2009−0009585号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、表示装置に光を供給する光源ストリングの電流偏差エラーを検出するためのバックライトアセンブリを提供することである。
【0007】
本発明の異なる目的は、前記バックライトアセンブリを備える表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によるバックライトアセンブリは、多数の光源ストリング、駆動回路及び電流感知回路を含む。前記多数の光源ストリングは駆動電圧が供給されて光を発生する。前記駆動回路は、前記多数の光源ストリングの出力端に共通で接続される1つのチャネルを含む。前記駆動回路は、前記チャネルを通じて受けるフィードバック電圧によって前記駆動電圧をコントロールする。前記電流感知回路は、前記多数の光源ストリングの出力端にそれぞれ接続されており、前記多数の光源ストリングの電流が供給され、供給された電流の中で少なくとも1つの電流が予め設定された基準電流より大きければ、前記駆動回路をオフさせる。
【0009】
本発明による表示装置は、光を発生するバックライトアセンブリ及び前記光を供給されて映像を表示する表示パネルを含む。前記バックライトアセンブリは、昇圧回路、光源ユニット、駆動回路及び電流感知回路を含む。
【0010】
前記昇圧回路は、入力電圧を駆動電圧に昇圧する。前記光源ユニットは、前記昇圧回路の出力端子に共通で接続されて前記駆動電圧を供給されて光を発生する前記多数の光源ストリングを含む。前記駆動回路は、前記多数の光源ストリングに共通で接続される1つのチャネルを含み、前記チャネルを通じて受けるフィードバック電圧によって前記昇圧回路をコントロールする。
【0011】
前記電流感知回路は、前記多数の光源ストリングの出力端にそれぞれ接続されており、前記多数の光源ストリングの電流が供給され、供給された電流の中で少なくとも1つの電流が予め設定された基準電流より大きければ、前記駆動回路をオフさせる。
【発明の効果】
【0012】
このようなバックライトアセンブリ及びそれを有する表示装置は、多数の光源ストリングの出力端に接続されて、この多数の光源ストリングから電流が供給される電流感知回路を備えている。電流感知回路は供給された電流を予め設定された基準電流と比較した結果、少なくとも1つが予め設定された基準電流より大きい場合には、電流偏差によるエラーと感知して駆動回路をオフさせる。
【0013】
従って、多数の光源ストリングが1つのチャネルを通じて接続された単チャネル駆動回路を使用すると、光源ストリングのオープン/短絡を効率的に感知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態によるバックライトアセンブリのブロック図である。
【
図2】
図2は、
図1に図示された電流感知回路の構成を示す回路図である。
【
図3】
図3は、
図2に図示された電流感知回路の入/出力電圧を示すタイミング図である。
【
図4】
図4は、本発明の他の実施形態によるバックライトアセンブリの回路図である。
【
図5】
図5は、
図1に図示されたバックライトアセンブリを備える液晶表示装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、添付した図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳しく説明する。
【0016】
図1は本発明の一実施形態によるバックライトアセンブリのブロック図であり、
図2は
図1に図示された電流感知回路の構成を示す回路図である。
【0017】
図1及び
図2に示すように、バックライトアセンブリ100は光源ユニット110、昇圧回路120、駆動回路130及び電流感知回路140を含む。
【0018】
光源ユニット110は、互いに並列接続された多数の光源ストリングS1〜Snからなり、多数の光源ストリングS1〜Snは各々直列接続された多数の発光ダイオード(Light Emitting Diode: LED)111からなる。ここで、nは2以上の自然数である。
【0019】
昇圧回路120は入力電圧(例えば、12V)Vinを昇圧して駆動電圧Voutを出力するDC/DCコンバータからなる。駆動電圧Voutは光源ユニット110の多数の光源ストリングS1〜Snを駆動するための電圧、例えば、20V乃至35Vの電圧レベルを有する。
【0020】
具体的に、昇圧回路120はコイルL1、ダイオードDi1、キャパシタC1及びトランジスタTR1を含む。トランジスタTR1の制御端は、駆動回路130に接続されてスイッチング信号SW1を受信する。従って、昇圧回路120はスイッチング信号SW1に応じて駆動電圧Voutの電圧レベルを調節することができる。
【0021】
昇圧回路120の出力端子は、多数の光源ストリングS1〜Snの入力端に共通に接続される。従って、多数の光源ストリングS1〜Snはそれぞれ駆動電圧Voutを受けることができる。
【0022】
駆動回路130は1つのチップ形態からなり、多数の光源ストリングS1〜Snの出力端に共通に接続される1つのチャネルCHを含む。従って、駆動回路130は、チャネルCHを通じて光源ユニット110からフィードバック電圧Vfを受ける。チャネルCHと接地端との間には抵抗Rcが配置される。
【0023】
駆動回路130は、フィードバック電圧Vfの大きさによってスイッチング信号SW1をコントロールする。具体的には、フィードバック電圧Vfが予め設定された基準電圧より大きい場合には、駆動回路130はスイッチング信号SW1のデューティ比を減少させ、フィードバック電圧Vfが基準電圧より小さい場合には、駆動回路130はスイッチング信号SW1のデューティ比を増加させる。このように、スイッチング信号SW1のデューティ比が調節されるので、フィードバック電圧Vfの大きさによって昇圧回路120から出力される駆動電圧Voutの電圧レベルを調節することができる。その結果、光源ユニット110は所定輝度の光を出力することができる。
【0024】
図面には示していないが、駆動回路130はパルス幅変調(Pulsw Width Modulation: PWM)ディミング信号を受信する。PWMディミング信号は、光源ストリングS1〜Snのデューティ比をそれぞれ調節するための信号である。従って、駆動回路130はPWMディミング信号により光源ユニット110の輝度を制御することができる。
【0025】
電流感知回路140は、スイッチング回路141及び多数の抵抗R1〜Rnを含む。スイッチング回路141は多数の光源ストリングS1〜Snの出力端に接続され、この出力端を通じて電流が印加される。また、スイッチング回路141は駆動回路130のイネーブル端子ENに接続される。従って、スイッチング回路141は出力端を通じて印加された電流の中で少なくとも1つが予め設定された基準電流より大きければ、駆動回路130をディセーブルに設定する。
【0026】
図2に図示されたように、スイッチング回路141は多数のスイッチング素子T1〜Tnからなる。多数のスイッチング素子T1〜Tnは、それぞれ対応する光源ストリングの出力端に接続された第1電極、接地端に接続された第2電極及び駆動回路130のイネーブル端子ENに接続された第3電極を備える。本発明の一例として、各スイッチング素子T1〜Tnは電界効果トランジスタ(FET)からなる。
【0027】
多数のスイッチング素子等T1〜Tnの第3電極は、駆動回路130のイネーブル端子ENに共通に接続される。イネーブル端子ENはイネーブル電圧VENが供給される端子である。
【0028】
従って、多数のスイッチング素子T1〜Tnの中で少なくとも1つがターン−オンすると、駆動回路130のイネーブル端子ENにはイネーブル電圧V
ENのかわりに接地電圧が印加されて、駆動回路130がディセーブルに設定される。
【0029】
一方、多数の抵抗R1〜Rnはそれぞれ多数のスイッチング素子T1〜Tnに接続される。具体的には、多数の抵抗R1〜Rnはそれぞれ対応するスイッチング素子の第1電極と駆動回路130のチャネルCHとの間に接続される。
【0030】
各抵抗R1〜Rnの大きさは、スイッチング素子T1〜Tnのしきい値電圧によって設定される。即ち、各抵抗R1〜Rnは対応する光源ストリングが正常状態である場合、対応するスイッチング素子をターン−オフ状態に維持するだけの大きさを有する。
【0031】
このように、多数の光源ストリングS1〜Snの出力端に多数の抵抗R1〜Rnが接続されると、多数の光源ストリングS1〜Sn間の電圧偏差が減少する。電圧偏差は各抵抗R1〜Rnの大きさが増加するほど減少するが、各抵抗R1〜Rnの大きさは対応するスイッチング素子のしきい値電圧によって設定されるので、各抵抗R1〜Rnの大きさはしきい値電圧と電圧偏差を考慮して調整しなければならない。
【0032】
図3は
図2に図示された電流感知回路の入/出力電圧を示すタイミング図である。
図2及び
図3に示すように、多数の光源ストリングS1〜Snの出力端の電位を第1乃至第n電圧V1〜Vnと定義することができる。多数の光源ストリングS1〜Snの全てが正常である場合、第1乃至第n電圧V1〜Vnは正常レベルVnormalになる。
【0033】
例えば、多数の光源ストリングS1〜Snの中で、二番目の光源ストリングS2に含まれたLEDの少なくとも1つのLEDが短絡すると、二番目の光源ストリングS2の駆動電流が上昇する。この場合、上昇した駆動電流と二番目の光源ストリングS2の出力端に接続された第2抵抗R2によって、第2電圧V2が正常レベルVnormalより高い電圧レベルVshortまで上昇する。特に、短絡発生の際に第2電圧V2はスイッチング素子T1〜Tnのしきい値電圧以上に上昇する。
【0034】
従って、上昇した第2電圧V2によって多数のスイッチング素子T1〜Tnの中で第2スイッチング素子T2がターン−オンする。ターン−オンした第2スイッチング素子T2を通じてイネーブル電圧V
ENが放電し、駆動回路130のイネーブル端子ENには接地電圧V
GNDが印加される。これによって、短絡発生の際に駆動回路130はディセーブル状態に切り替わる。
【0035】
図面には示していないが、多数の光源ストリングS1〜Snの中で何れか1つがオープンすると、オープンされていない残りの光源ストリングの駆動電流が上昇する。従って、上昇した駆動電流によって残りの光源ストリングの出力端と抵抗R1〜Rnとの間のノード電位が上昇し、ノードに接続されたスイッチング素子がターン−オンし、その結果、駆動回路130がディセーブルに設定される。
【0036】
結果的に、電流感知回路140は多数の光源ストリングS1〜Snの中で何れか1つに短絡及びオープンが発生すると、それを感知して駆動回路130をディセーブルに設定する。
【0037】
図4は本発明の他の実施形態によるバックライトアセンブリの回路図である。但し、
図4に図示された構成要素の中で
図2に図示された構成要素と同じ構成要素に対しては同じ参照符号を付しており、対応する詳細説明は省略する。
【0038】
図4に示すように、本発明の他の実施形態によるバックライトアセンブリ160は光源ユニット110、昇圧回路120、駆動回路130、電流感知回路145及びオーバー電圧感知回路150を含む。
【0039】
オーバー電圧感知回路150は、昇圧回路120の出力端子と接地端子との間に直列接続された第1抵抗Ra及び第2抵抗Rbからなり、第1及び第2抵抗Ra、Rbの結合ノードNaの電位を駆動回路130に印加する。駆動回路130は結合ノードNaに接続されており、電位が予め設定された基準電位以上であるとき、駆動回路130が保護動作を実行するための保護端子OVPを備える。
【0040】
電流感知回路145は多数の光源ストリングS1〜Snの出力端に各々接続された多数のダイオードD1〜Dnからなるスイッチング回路142を含む。具体的には、多数のダイオードD1〜Dnはそれぞれの対応する光源ストリングの出力端に接続されたアノード及び結合ノードNaに接続されたカソードを備える。ここで、多数のダイオードD1〜Dnのカソード電極は、保護端子OVPに共通に接続される。従って、多数のダイオードD1〜Dnの中で少なくとも1つがターン−オンすると、駆動回路130が保護動作を実行する。
【0041】
電流感知回路145は多数のダイオードD1〜Dnに各々接続された多数の抵抗R1〜Rnをさらに含む。多数の抵抗R1〜Rnはそれぞれ対応するダイオードのアノードと駆動回路130のチャネルCHとの間に接続される。
【0042】
本発明の一実施形態において、多数の光源ストリングS1〜Snの結合抵抗と多数の光源ストリングにそれぞれ対応する多数の抵抗R1〜Rnは第1及び第2抵抗Ra、Rbより小さい。従って、多数の光源ストリングS1〜Snの正常動作の際に多数の光源ストリングS1〜Snの駆動電流が保護端子OVPの方に流入しない。
【0043】
しかし、オーバー電圧感知回路150の電流が多数の光源ストリングS1〜Snの方に流入しても、多数のダイオードD1〜Dnは斯かる電流の流入を防止する役割をする。
【0044】
多数の光源ストリングS1〜Snの中で何れか1つが短絡すると、短絡した光源ストリングの駆動電流が上昇する。従って、短絡した光源ストリングの出力端に接続されたダイオードがターン−オンし、その結果、駆動回路130の保護端子OVPに印加される電圧が上昇する。従って、駆動回路130は印加された電圧が基準電圧より大きいとき、保護動作を実行する。
【0045】
一方、多数の光源ストリングS1〜Snの中で何れか1つがオープンすると、オープンしていない残りの光源ストリングの駆動電流が上昇する。従って、この場合、残りの光源ストリングの出力端に接続されたダイオードがターン−オンし、その結果、駆動回路130が保護動作を実行する。
【0046】
結果的に、電流感知回路145は多数の光源ストリングS1〜Snの中で少なくとも1つに短絡及びオープンが発生すると、それを感知して駆動回路130をオフさせる。
【0047】
図5は
図1に図示されたバックライトアセンブリを備える液晶表示装置のブロック図である。但し、
図5に図示された構成要素の中で
図1に図示された構成要素と同じ構成要素に対しては同じ参照符号を付して、それに対応する詳細説明は省略する。
【0048】
図5に示すように、液晶表示装置200は液晶表示パネル210、タイミングコントローラ220、ゲートドライバ230、データドライバ240、光源ユニット110、昇圧回路120、駆動回路130及び電流感知回路140を含む。
【0049】
液晶表示パネル210は複数のゲートラインGL1〜GLn、ゲートラインGL1〜GLnに交差する複数のデータラインDL1〜DLm、ゲートラインGL1〜GLn及びデータラインDL1〜DLmにより定義される領域にそれぞれ配列される画素を含む。
図5には説明の便宜のために1つの画素を図示した。各画素は対応するゲートラインと対応するデータラインにそれぞれゲート電極及びソース電極が接続される薄膜トランジスタTr、薄膜トランジスタTrのドレイン電極に接続される液晶キャパシタCLC及びストレージキャパシタCSTを含む。
【0050】
タイミングコントローラ220には、外部装置から映像データ信号RGB、水平同期信号H_SYNC、垂直同期信号V_SYNC、クロック信号MCLK及びデータイネーブル信号DEが入力される。タイミングコントローラ220は、映像データ信号RGBのデータフォーマットをデータドライバ240とのインタフェース仕様に合うように変換し、変換された映像データ信号R’G’B’をデータドライバ240に出力する。また、タイミングコントローラ220は、データ制御信号(例えば、出力開始信号TP、水平開始信号STH及びデータクロック信号HCLK)をデータ駆動部240に出力し、ゲート制御信号(例えば、垂直開始信号STV、ゲートクロック信号CPV及び出力イネーブル信号OE)をゲートドライバ230に出力する。
【0051】
ゲートドライバ230は、ゲートオン電圧Vonとゲートオフ電圧Voffが入力され、タイミングコントローラ220から提供されるゲート制御信号STV、CPV、OEに応じて順にゲートオン電圧Vonを有するゲート信号G1〜Gnを出力する。ゲート信号G1〜Gnは液晶表示パネル210のゲートラインGL1〜GLnに順に印加されてゲートラインGL1〜GLnを順にスキャニングする。図面には示していないが、液晶表示装置200には入力電圧をゲートオン電圧Von及びゲートオフ電圧Voffに切り替えて出力するレギュレータがさらに備えられる。ここで、レギュレータは昇圧回路120に供給される入力電圧Vinと異なる電圧が印加される。
【0052】
データドライバ240はアナログ駆動電圧AVDDが印加されて動作し、ガンマ電圧発生部(図示せず)から供給されたガンマ電圧を利用して多数の階調電圧を生成する。データドライバ240はタイミングコントローラ220から提供されるデータ制御信号TP、STH、HCLKに応じて生成された階調電圧の中で映像データ信号R’G’B’に対応する階調電圧等を選択し、選択された階調電圧をデータ信号D1〜Dnとして液晶表示パネル210のデータラインDL1〜DLmに印加する。
【0053】
ゲートラインGL1〜GLnの中で選択されたゲートラインに該当ゲート信号が印加されると、選択されたゲートラインに接続された薄膜トランジスタTrは該当ゲート信号に応じてターン−オンする。ターン−オンした薄膜トランジスタTrが接続されたデータラインにデータ信号が印加されると、印加されたデータ信号はターン−オンした薄膜トランジスタTrを経て液晶キャパシタCLCとストレージキャパシタCSTに充電される。
【0054】
液晶キャパシタCLCは充電された電圧によって液晶の光透過率を調節する。ストレージキャパシタCSTは薄膜トランジスタTrのターン−オンの際にデータ信号を蓄積し、薄膜トランジスタTrのターン−オフの際に蓄積されたデータ信号を液晶キャパシタCLCに伝送して液晶キャパシタCLCの充電を維持させる。斯かる方式を通じて液晶表示パネル210は映像を表示することができる。
【0055】
一方、光源ユニット110は液晶表示パネル210の後面に配置され、昇圧回路120の駆動電圧Voutに応じて液晶表示パネル210に光を供給する。図面には示していないが、光源ユニット110は液晶表示パネル210の直ぐ下部に配置しても良いし、液晶表示パネル210のエッジ側の下部に配置しても良い。
【0056】
光源ユニット110は多数の光源ストリングS1〜Snを含み、多数の光源ストリングは1つのチャネルを通じて駆動回路130に接続される。光源ユニット110と駆動回路130との間には電流感知回路140がさらに設けられる。電流感知回路140は多数の光源ストリングS1〜Snの中で何れか1つが短絡又はオープンすると、多数の光源ストリングS1〜Sn間の電流偏差を感知し、その感知結果によって駆動回路130の動作を制御する。従って、単チャネル駆動回路130からオープン/短絡を効果的に検出することができる。
【0057】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、該当技術分野の当業者は明細書の特許請求の範囲に記載されている発明の思想及び領域から外れない範囲内で本発明を様々に修正及び変形できるだろう。
【符号の説明】
【0058】
110 光源ユニット
120 昇圧回路
130 駆動回路
140 電流感知回路
141 スイッチング回路
220 タイミングコントローラ
230 ゲートドライバ
240 データドライバ