(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
料金の請求先であるユーザを識別するユーザ識別情報と、当該ユーザに対する前記料金の請求対象である資源の使用量とが対応付けられて記憶される使用量記憶部と、前記ユーザ識別情報と、当該ユーザ識別情報が識別する前記ユーザに対する請求金額が対応付けられた請求情報が記憶される請求情報記憶部と、前記ユーザ毎に、定められた支払期限日までに前記ユーザに対する前記請求金額に応じた入金がなかった場合に当該ユーザに対して支払の督促を行う日付が対応付けられた督促情報と、前記支払期限日からの経過日数に応じた複数の督促と、当該督促毎に対応付けられた実行日とを示す督促情報とが記憶される督促情報記憶部と、を備える督促情報管理装置の督促情報管理方法であって、
前記使用量記憶部から、予め定められた期間毎の請求金額確定日における前記ユーザ毎の前記使用量を読み出し、読み出した当該使用量と、予め定められた契約条件とに基づいて請求金額を算出して前記請求情報記憶部に記憶させるステップと、
前記請求金額を算出すると、前記ユーザの過去の支払状況に応じて当該ユーザの優良度合いを定める収納ランクと、前記請求金額に対する未納期間および未納額と、前記資源の供給状況を示す契約ステータスとを含む条件に、所定の基準日から前記支払の督促を行うまでの経過日数が対応付けられた督促ルールに基づいて前記督促情報を生成して前記督促情報記憶部に記憶させるステップと、
前記請求金額に応じた入金を受け付け、受け付けた入金が前記請求金額を満たす場合に入金完了情報を生成するステップと、
前記入金完了情報を生成すると、当該入金完了情報を、前記督促情報記憶部に記憶されている前記督促情報に対応付けて記憶させるステップと、
前記支払期限日以降に、前記督促情報記憶部に記憶されている前記督促情報のうち、前記入金完了情報が対応付けられていない督促情報を抽出するステップと、
を備えることを特徴とする督促情報管理方法。
料金の請求先であるユーザを識別するユーザ識別情報と、当該ユーザに対する前記料金の請求対象である資源の使用量とが対応付けられて記憶される使用量記憶部と、前記ユーザ識別情報と、当該ユーザ識別情報が識別する前記ユーザに対する請求金額が対応付けられた請求情報が記憶される請求情報記憶部と、前記ユーザ毎に、定められた支払期限日までに前記ユーザに対する前記請求金額に応じた入金がなかった場合に当該ユーザに対して支払の督促を行う日付が対応付けられた督促情報と、前記支払期限日からの経過日数に応じた複数の督促と、当該督促毎に対応付けられた実行日とを示す督促情報とが記憶される督促情報記憶部と、を備える督促情報管理装置のコンピュータに、
前記使用量記憶部から、予め定められた期間毎の請求金額確定日における前記ユーザ毎の前記使用量を読み出し、読み出した当該使用量と、予め定められた契約条件とに基づいて請求金額を算出して前記請求情報記憶部に記憶させるステップと、
前記請求金額を算出すると、前記ユーザの過去の支払状況に応じて当該ユーザの優良度合いを定める収納ランクと、前記請求金額に対する未納期間および未納額と、前記資源の供給状況を示す契約ステータスとを含む条件に、所定の基準日から前記支払の督促を行うまでの経過日数が対応付けられた督促ルールに基づいて前記督促情報を生成して前記督促情報記憶部に記憶させるステップと、
前記請求金額に応じた入金を受け付け、受け付けた入金が前記請求金額を満たす場合に入金完了情報を生成するステップと、
前記入金完了情報を生成すると、当該入金完了情報を、前記督促情報記憶部に記憶されている前記督促情報に対応付けて記憶させるステップと、
前記支払期限日以降に、前記督促情報記憶部に記憶されている前記督促情報のうち、前記入金完了情報が対応付けられていない督促情報を抽出するステップと、
を実行させる督促情報管理プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のように、督促は支払期限日までに入金がなかった利用者が対象となるため、全ての利用者から督促対象者を抽出する処理は、支払期限日を過ぎてから行われる。すなわち、支払期限日以降に夜間バッチ処理により督促対象者を抽出する必要があるため、支払期限日から一定期間の経過後でなければ督促対象者を抽出することができなかった。ここで、このような督促対象者の抽出処理は、できるだけ早く行われることが望ましい。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、できるだけ早く、効率良く督促対象者の抽出処理を行う督促情報管理装置、督促情報管理方法、督促情報管理プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、料金の請求先であるユーザを識別するユーザ識別情報と、ユーザに対する料金の請求対象である資源の使用量とが対応付けられて記憶される使用量記憶部と、ユーザ識別情報と、ユーザ識別情報が識別するユーザに対する請求金額が対応付けられた請求情報が記憶される請求情報記憶部と、ユーザ毎に、定められた支払期限日までにユーザに対する請求金額に応じた入金がなかった場合にユーザに対して支払の督促を行う日付が対応付けられた督促情報が記憶される督促情報記憶部と、使用量記憶部から、予め定められた期間毎の請求金額確定日におけるユーザ毎の使用量を読み出し、読み出した使用量と、予め定められた契約条件とに基づいて請求金額を算出して請求情報記憶部に記憶させる請求金額算出部と、請求金額算出部が請求金額を算出すると、予め定められた督促ルールに基づいて督促情報を生成して督促情報記憶部に記憶させる督促情報生成部と、請求金額に応じた入金を受け付け、受け付けた入金が請求金額を満たす場合に入金完了情報を生成する入金処理部と、入金処理部が入金完了情報を生成すると、入金完了情報を、督促情報記憶部に記憶されている督促情報に対応付けて記憶させる督促情報更新部と、支払期限日以降に、督促情報記憶部に記憶されている督促情報のうち、入金完了情報が対応付けられていない督促情報を抽出する督促情報抽出部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、督促情報記憶部に記憶される督促情報には、支払期限日からの経過日数に応じた複数の督促と、督促毎に対応付けられた実行日とを示す情報が含まれることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、料金の請求先であるユーザを識別するユーザ識別情報と、ユーザに対する料金の請求対象である資源の使用量とが対応付けられて記憶される使用量記憶部と、ユーザ識別情報と、ユーザ識別情報が識別するユーザに対する請求金額が対応付けられた請求情報が記憶される請求情報記憶部と、ユーザ毎に、定められた支払期限日までにユーザに対する請求金額に応じた入金がなかった場合にユーザに対して支払の督促を行う日付が対応付けられた督促情報が記憶される督促情報記憶部と、を備える督促情報管理装置の督促情報管理方法であって、使用量記憶部から、予め定められた期間毎の請求金額確定日におけるユーザ毎の使用量を読み出し、読み出した使用量と、予め定められた契約条件とに基づいて請求金額を算出して請求情報記憶部に記憶させるステップと、請求金額を算出すると、予め定められた督促ルールに基づいて督促情報を生成して督促情報記憶部に記憶させるステップと、請求金額に応じた入金を受け付け、受け付けた入金が請求金額を満たす場合に入金完了情報を生成するステップと、入金完了情報が生成されると、入金完了情報を、督促情報記憶部に記憶されている督促情報に対応付けて記憶させるステップと、支払期限日以降に、督促情報記憶部に記憶されている督促情報のうち、入金完了情報が対応付けられていない督促情報を抽出するステップと、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、料金の請求先であるユーザを識別するユーザ識別情報と、ユーザに対する料金の請求対象である資源の使用量とが対応付けられて記憶される使用量記憶部と、ユーザ識別情報と、ユーザ識別情報が識別するユーザに対する請求金額が対応付けられた請求情報が記憶される請求情報記憶部と、ユーザ毎に、定められた支払期限日までにユーザに対する請求金額に応じた入金がなかった場合にユーザに対して支払の督促を行う日付が対応付けられた督促情報が記憶される督促情報記憶部と、を備える督促情報管理装置のコンピュータに、使用量記憶部から、予め定められた期間毎の請求金額確定日におけるユーザ毎の使用量を読み出し、読み出した使用量と、予め定められた契約条件とに基づいて請求金額を算出して請求情報記憶部に記憶させるステップと、請求金額を算出すると、予め定められた督促ルールに基づいて督促情報を生成して督促情報記憶部に記憶させるステップと、請求金額に応じた入金を受け付け、受け付けた入金が請求金額を満たす場合に入金完了情報を生成するステップと、入金完了情報が生成されると、入金完了情報を、督促情報記憶部に記憶されている督促情報に対応付けて記憶させるステップと、支払期限日以降に、督促情報記憶部に記憶されている督促情報のうち、入金完了情報が対応付けられていない督促情報を抽出するステップと、を実行させる督促情報管理プログラムである。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明によれば、予め定められた期間毎の請求金額確定日における、料金の請求先であるユーザ毎の、料金の請求対象である資源の使用量を読み出し、読み出した使用量と、予め定められた契約条件とに基づいて請求金額を算出して記憶し、請求金額を算出すると、予め定められた督促ルールに基づいて督促情報を生成して記憶し、請求金額に応じた入金を受け付け、受け付けた入金が請求金額を満たす場合に入金完了情報を生成すると、入金完了情報を督促情報に対応付けて記憶し、支払期限日以降に、記憶している督促情報のうち、入金完了情報が対応付けられていない督促情報を抽出するようにしたので、効率良く督促対象者の抽出処理を行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態による督促情報管理装置100の構成を示すブロック図である。督促情報管理装置100は、料金請求における督促情報を管理するコンピュータ装置であり、顧客管理部110と、請求処理部120と、督促処理部130とを備えている。
【0013】
顧客管理部110は、契約者情報記憶部111と、契約者情報管理部112とを備えている。
契約者情報記憶部111には、電力、ガス、水道等の資源の利用者であり、料金の請求先である契約者に関する情報が記憶される。契約者情報には、例えば、契約者の氏名、住所、電話番号、契約条件、収納ランク、契約者ステータスなどが対応付けられて記憶される。契約条件は、契約者の資源の使用量に応じた料金を定める情報であり、例えば電力であれば、契約毎に予め定められたアンペア数に対する基本料金と、所定の電力量に応じて従量課金される電力量料金との合計値を請求金額とする等の条件である。収納ランクは、過去における契約者の支払状況等に応じて定めらえるランクであり、例えば支払の遅延がない場合には高いランクが、遅延回数が多い場合には低いランクが対応付けられる。契約者ステータスは、例えば開栓、閉栓などの状況を示す情報である。
契約者情報管理部112は、入力される契約者情報を、契約者情報記憶部111に記憶させる。また、契約者の住所等が変更した場合や、支払状況等に応じて、契約者情報記憶部111に記憶されている契約者情報を更新する。
【0014】
請求処理部120は、検診データ記憶部121と、請求情報記憶部122と、未納状況記憶部123と、請求金額算出部124と、入金処理部125と、通知処理部126とを備えている。
検診データ記憶部121には、料金の請求先である契約者を識別する契約者番号と、その契約者に対する料金の請求対象である資源(例えば、電力、ガス、水道等)の使用量とが対応付けられた使用量情報が記憶される。使用量は、例えば一定期間毎の請求金額確定日に、検針員等により各契約者宅に設置されたメータから読み取られて収集され、督促情報管理装置100に入力されて検診データ記憶部121に記憶される。
図2は、検診データ記憶部121に記憶される使用量情報のデータ例を示す図である。使用量情報には、契約者番号と、検針員により収集された使用量であるメータ値と、一定期間前の前回のメータ値等が記憶される。ここには、今回と前回との2回のメータ値を示すが、3回以上のメータ値を対応付けて記憶しておくようにしても良い。
【0015】
本実施形態では、検診データ記憶部121にはこのように契約者毎に使用量を対応付けて記憶する例を説明するが、メータ毎に使用量を対応付けて記憶しておくようにしても良い。例えば、同一の契約者が複数の使用場所において契約している場合、複数のメータから読み取られた使用量を合算するなどして算出した請求金額を、その契約者に請求するようにしても良い。そこで、契約者番号と、その契約者に契約された複数のメータを識別するメータ識別子とを対応付けた対応情報を記憶しておく。そして、検診データ記憶部121には、メータを識別するメータ識別子と使用量とを対応付けて記憶しておき、後述する請求金額算出処理を行う際に、契約者毎に、その契約者に対応付けられた複数のメータに応じた使用量を合算することなどにより請求金額を算出することができる。
【0016】
請求情報記憶部122には、契約者番号と、その契約者番号が識別する契約者に対する請求金額が対応付けられた請求情報が記憶される。
図3は、請求情報記憶部122に記憶される請求情報のデータ例を示す図である。請求金額は、契約者による資源の使用量に応じて算出される。入金額は、契約者に請求された請求金額に応じて入金された額である。
【0017】
未納状況記憶部123には、契約者番号と、請求金額に対する契約者の未納額と、請求金額が未納であった未納期間とが対応付けられた未納状況が記憶される。
図4は、未納状況記憶部123に記憶される未納状況のデータ例を示す図である。未納額は、請求情報記憶部122に記憶されている請求金額と入金額との差である。未納期間は、例えば月数や日数等により示される。
【0018】
請求金額算出部124は、検診データ記憶部121から、予め定められた期間毎の請求金額確定日における契約者毎の使用量を読み出し、読み出した使用量と、予め定められた契約条件とに基づいて請求金額を算出して請求情報記憶部122に記憶させる。契約条件は、例えば上述のように契約者情報記憶部111に記憶されており、請求金額算出部124は、契約者情報記憶部111から読み出した契約条件に応じた基本料金と、契約条件に応じた単位当たりの電力量料金に検診データ記憶部121から読み出した使用量を乗じた額とを加算して、請求金額を算出する。請求金額確定日は、例えば一月の期間ごとに定められた特定の日である。請求金額の算出処理は、検診データ記憶部121に使用量情報が記憶された後に、例えば請求金額確定日に行われる。ここで、請求金額算出部124は、請求金額確定日毎の所定の単位期間における請求金額を算出するが、未納状況記憶部123に前回までの未納額が記憶されていれば、その未納額を加算した請求金額を算出する。また、請求金額算出部124は、請求金額を算出すると、督促スケジュール生成部133に、督促スケジュール生成処理依頼を送信する。
【0019】
入金処理部125は、請求金額算出部124によって算出された請求金額に応じた入金を受け付ける。例えば、請求金額算出部124によって請求金額が算出されると、請求金額の請求元によって、支払期限日と請求金額が記載された所定の払込用紙が作成され、契約者に送付される。契約者が、送付された払込用紙をコンビニエンスストア等に持参して請求金額を支払うと、POS(Point of sale)等のコンピュータシステムを通じて、契約者番号と、入金額とが督促情報管理装置100に送信され、入金処理部125に入力される。入金処理部125は、入金額を請求情報記憶部122に記憶させるとともに、請求金額算出部124に記憶された未納額、未納期間を更新する。また、入金処理部125は、入力された契約者番号に対応する請求金額を請求情報記憶部122から読み出し、受け付けた入金額と、読み出した請求金額とを比較し、入金額が請求金額以上であると判定すると、請求金額に応じた入金がされたことを示す入金完了情報を生成し、通知処理部126を介して督促スケジュール更新部134に送信する。入金処理部125は、入金額が請求金額未満であると判定すると、入金完了情報を生成しない。
通知処理部126は、入金処理部125によって請求情報記憶部122に入金額が記憶され、入金完了情報が生成されると、入金額と入金完了情報とが含まれる入金通知を、督促スケジュール更新部134に送信する。
【0020】
督促処理部130は、督促ルール記憶部131と、督促スケジュール記憶部132と、督促スケジュール生成部133と、督促スケジュール更新部134と、督促実行部135とを備えている。
督促ルール記憶部131には、請求金額に応じた入金が完了していない場合に、契約者に対して督促を行う際の督促スケジュールを定める情報である督促ルールが記憶される。
図5は、督促ルール記憶部131に記憶されている督促ルールのデータ例を示す図である。ここでは、督促ルールは、収納ランクと、未納期間(月)と、未納額と、契約者ステータスとを条件として、払込票発行、督促連絡送付、期日別指定払込票送付、高額請求書発行、供給停止予告、供給停止などの督促に関するイベントを行う日数を定めた情報である。ここでは、日数は、払込票発行の日付を基準日として、基準日からの経過日数を示している。
【0021】
督促スケジュール記憶部132には、契約者毎に、定められた支払期限日までにその契約者に対する請求金額に応じた入金がなかった場合に、その契約者に対して支払の督促を行う日付が対応付けられた督促情報である督促スケジュールが記憶される。
図6は、督促スケジュール記憶部132に記憶される督促スケジュールのデータ例を示す図である。督促スケジュールには、契約者番号に対応付けて、督促ステータスと、1または複数のイベントと、イベント毎に対応するイベント実行日とが含まれる。督促ステータスは、督促を行うか否かを示す情報であり、空欄(更新されていない)である場合にはイベントが示す督促を行うことを示し、督促保留または督促終了である場合には督促を行わないことを示す。督促保留は、例えばコンビニエンスストア等で支払がされたが、後に返金要求などがある場合も考えられるため、支払時点では督促保留のステータスとしておく。この後、一定期間の間に返金要求等がない場合には、そのまま督促終了とする。督促終了となった督促スケジュールは、一定期間後に削除する。イベントは、契約者の状況に応じた督促ルールに基づいて抽出されたイベントである。ここで、収納ランク等の状況によっては、生じないイベントも存在する。例えば、収納ランクが高い優良である契約者や、既に契約者の移転等により契約者ステータスが閉栓となり資源の供給が行われていない場合などには、供給停止のイベントは行われない。
【0022】
督促スケジュール生成部133は、請求金額算出部124により請求金額が算出されると、請求金額算出部124から送信される督促スケジュールの生成依頼を受信し、予め定められて督促ルール記憶部131に記憶された督促ルールに基づいて督促スケジュールを生成し、督促スケジュール記憶部132に記憶させる。例えば、具体的には、督促スケジュール生成部133は、契約者毎に、対応するイベントを督促ルール記憶部131から読み出し、実行する日付を算出する。日付は、上述のように、督促ルールにおいて収納ランク毎、イベント毎に定められた日数を、払込票発行日に加算した日である。例えば、払込票発行が10月30日であり、期日指定払込票送付のイベントに対応付けられた日数が30日であれば、期日指定払込票送付の日付である11月29日を算出する。このように、督促スケジュール生成部133が、請求金額算出部124により請求金額が算出された時点で督促スケジュールを生成することにより、請求金額確定日から請求金額の支払期限日までの期間を有効に利用して、予め督促スケジュールを生成することができる。これにより、支払期限日が経過してからの督促を、効率良く速やかに実行することができる。
【0023】
督促スケジュール更新部134は、入金処理部125が入金完了情報を生成すると、通知処理部126から送信される入金通知を受信し、入金完了情報を督促スケジュール記憶部132に記憶されている督促スケジュールに対応付けて記憶させる。ここでは、入金完了情報を記憶させるとは、具体的には、督促ステータスを「督促保留」または「督促終了」に更新することをいう。例えば、督促スケジュール更新部134は、入金通知に含まれる入金額が請求金額以上であれば、その期間中の払込は完了したと判定し、督促ステータスを「督促保留」に更新する。この後、払い込まれた入金額の払い戻しなどが行われずに、一定期間が経過した場合は、督促ステータスを「督促終了」に更新する。一方、入金額が請求金額に満たない場合、督促ステータスを更新しない。
【0024】
督促実行部135は、支払期限日以降に、督促スケジュール記憶部132に記憶されている督促スケジュールのうち、入金完了情報が対応付けられていない(すなわち、督促ステータスが更新されておらず、督促保留または督促終了でない)督促スケジュールを抽出する督促情報抽出処理を行う。督促実行部135は、予め定められた支払期限日を自身の記憶領域に予め記憶しており、督促情報管理装置100が備える計時機能により取得した現在日時と、支払期限日とを比較し、現在日時が支払期限日以降であると判定すると、イベントに対応する実行日に、督促を実行する。督促実行部135は、例えば、抽出したイベントをディスプレイ等に出力して請求元のオペレータに知らせるようにしても良いし、接続された印刷装置に供給停止予告のハガキに印刷するための文面を送信し、印刷させるようにしても良い。
【0025】
このようにすれば、督促スケジュール生成部133によって請求金額確定の時点で生成された督促スケジュールのうち、入金を行った契約者に対応する督促スケジュールについては、督促が実行されない。すなわち、督促スケジュール更新部134によって、督促スケジュール記憶部132に記憶された督促スケジュールがリアルタイムに更新されるため、支払期限日の経過後、督促の実行日までに入金が行われた場合に、督促を行わないようにすることができる。
【0026】
次に、本実施形態による督促情報管理装置100の動作例を説明する。
図7は、督促情報管理装置100による督促処理の動作例を示すフローチャートである。
定められた期間毎の請求金額確定日になると、検針員によって検針データが収集され、使用量情報として督促情報管理装置100に入力される。入力された使用量情報は、検診データ記憶部121に記憶される(ステップS1)。請求金額算出部124は、検診データ記憶部121に記憶された使用量情報と、契約者情報管理部112に記憶された契約者情報に含まれる契約条件とを読み出し、所定の単位期間あたりの請求金額を算出する(ステップS2)。ここで、請求金額算出部124は、未納状況記憶部123に記憶されている未納状況を読み出し、未納額が存在すれば、未納額を加算した請求金額を算出する。
【0027】
請求金額算出部124は、算出した請求金額を、請求情報記憶部122に記憶させる(ステップS3)と、督促スケジュール生成部133に督促スケジュール生成依頼を送信する。督促スケジュール生成部133は、督促スケジュール生成部133から督促スケジュールの生成依頼を受信すると、督促スケジュール生成処理を開始する(ステップS4)。督促スケジュール生成部133は、契約者情報記憶部111から契約者情報を読み出し、契約者番号と収納ランクとを読み出す。また、督促スケジュール生成部133は、未納状況記憶部123から対応する契約者の未納状況を読み出す(ステップS4)。督促スケジュール生成部133は、読み出した契約者番号毎に、収納ランクと未納状況と、督促ルール記憶部131から読み出した督促ルールとに基づいて、督促スケジュールを生成する(ステップS6)。
【0028】
ステップS2において生成された請求情報に基づいて契約者に請求金額が通知されると、入金処理部125は、入金額の受け付けを開始する(ステップS7)。入金処理部125に入金額が入力されると、入金処理部125は入金額を請求情報記憶部122に記憶させ、入金額が請求金額を満たすかを判定する。入金処理部125は、入金額が請求金額を満たすと判定すると、入金完了情報を生成し、通知処理部126が、入金完了情報を督促スケジュール更新部134に送信する(ステップS8)。督促スケジュール更新部134は、通知処理部126から送信された入金完了情報を受信すると、対応する契約者番号の督促スケジュールに含まれる督促ステータスを更新する(ステップS9)。督促実行部135は、定められた支払期限日になると、督促処理を実行する(ステップS10)。ここでは、督促実行部135は、督促ステータスが未更新である督促スケジュールを読み出し、最終的な督促スケジュールとして確定する。以降、督促スケジュールに沿って督促が実行される。
【0029】
なお、本実施形態では、督促情報管理装置100が、顧客管理部110と、請求処理部120と、督促処理部130とを備えることとして説明したが、これらの機能部が異なるコンピュータ装置として備えるように構成することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、督促を実行する時点で、その時点までの入金状況を反映した督促スケジュールを出力することができる。また、督促スケジュールを生成するための処理負荷を軽減することができるとともに、リアルタイムに入金を反映することによってバッチ処理による入金等の反映を最小限に抑え、かつリアルタイムで督促を保留すること等が可能となる。
【0030】
なお、本発明における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより督促情報の管理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0031】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。