(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
海水と接する壁面に対して防汚パネルを取り付けて、前記海水の電気分解によって酸素を発生させて海生生物の付着を防止する防汚システムに用いられる、防汚システム用のパネル取付部材であって、
導電材によって形成され、板状に形成される第1片と、前記第1片の一方側端から立ち上がる第2片とを有するレール部、および
前記レール部の内面側に設けられる第1絶縁体を備え、
前記防汚パネル領域に設置された面内陰極部材に通電する陰極用導電体として用いられる、防汚システム用のパネル取付部材。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、長尺状ステンレス鋼プレートは、単に陰極(或いは陰極用導電体)として機能するだけであり、陰極とは別の他の機能を付加することについては、何ら考慮されていない。また、特許文献1のようなパネル部材を連結する場合、パネル部材同士の位置合わせを正確に行う必要があるが、構造物の側面や天面にパネル部材を取り付ける場合には、重量物であるパネル部材の位置がずれ易く、設置作業が困難となる。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、防汚システム用のパネル取付部材、それを設置した構造物および防汚システムを提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、陰極および陰極用導電体として用いることができる、防汚システム用のパネル取付部材それを設置した構造物および防汚システムを提供することである。
【0007】
この発明のさらに他の目的は、構造物の壁面へのパネル部材の取付作業が容易となる、防汚システム用のパネル取付部材、それを設置した構造物および防汚システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明などは、本発明の理解を助けるために後述する実施の形態との対応関係を示したものであって、この発明を何ら限定するものではない。
【0009】
第1の発明は、海水と接する壁面に対して防汚パネルを取り付けて、海水の電気分解によって酸素を発生させて海生生物の付着を防止する防汚システムに用いられる、防汚システム用のパネル取付部材であって、導電材によって形成され、板状に形成される第1片と、第1片の一方側端から立ち上がる第2片とを有するレール部、およびレール部の内面側に設けられる第1絶縁体を備え、防汚パネル領域に設置された面内陰極部材に通電する陰極用導電体として用いられる、防汚システム用のパネル取付部材である。
【0010】
第1の発明では、パネル取付部材(10)は、構造物(102)の壁面に海生生物が付着することを海水の電気分解によって防止する防汚システム(100)に用いられる。パネル取付部材は、ステンレス鋼などの導電材によって形成されるレール部(38)および固定具取付部(40)を含む。レール部(38)は、たとえば長尺の矩形平板状に形成される第1片(42)、および第1片の一方側端から立ち上がる第2片(44)を有する。つまり、レール部は、第1片と第2片とによって断面L字状に形成される。また、レール部の内面側には、陽極体(14)とレール部とを絶縁するためのゴムライニング等の第1絶縁体(48)が設けられる。なお、この発明で言う「板状」とは、外表面が平滑なものに限定されず、外表面に多少の凹凸を有するものも含む概念で使用するものである。
【0011】
このようなパネル取付部材は、防汚パネル(12)の端部に設けられる。防汚パネルの端部にパネル取付部材を設ける際には、アンカボルト等の固定具(34)を利用してパネル取付部材を壁面に固定すると共に、レール部の内面側に防汚パネルの端部を嵌め込むようにする。これにより、防汚パネルの端部がパネル取付部材によって保持され、防汚パネルの脱落や剥離が防止される。また、パネル取付部材は、レール部が防汚パネル領域(防汚パネルの内部や表面など)に設置された面内陰極部材(34,58,80)と接続されて、当該面内陰極部材に通電する陰極用導電体として用いられる。この際、海水と接する導電部分であるレール部の第2片の外面側などが陰極として作用する。さらに、構造物の側面や天面にパネル部材を取り付ける場合には、パネル取付部材を先に取り付け、そのパネル取付部材に載置させた状態でパネル部材(防汚パネル)の設置作業を行えば、重量物であるパネル部材の壁面への仮固定が容易となり、かつパネル部材の位置ずれ等が防止されるので、パネル部材の設置作業が容易となる。
【0012】
第1の発明によれば、陰極および陰極用導電体として機能すると共に、防汚パネルの端部を固定する端部固定部材としても機能し、防汚パネルの脱落や剥離を確実に防止することができる。また、パネル取付部材に載置させた状態でパネル部材の設置作業を行うことによって、パネル部材の設置作業が容易となる。
【0013】
第2の発明は、第1の発明に従属し、第2片の外面側に設けられる第2絶縁体をさらに備える。
【0014】
第2の発明では、レール部(38)の第2片(44)の外面側にゴムライニング等の第2絶縁体(50)が設けられる。第2絶縁体は、レール部外面の海水と接する導電部分の表面積を調整し、海水をより効率よく電気分解できるようにする。また、レール部と構造物(102)の他の壁面に設置された防汚パネル(12)の陽極体(14)との短絡を防止する。したがって、短絡によって防汚システム(100)に生じる不具合を防止できる。
【0015】
第3の発明は、海水と接する壁面を有する構造物であって、海水の電気分解によって酸素を発生させて海生生物の付着を防止する防汚パネルを壁面に設置すると共に、防汚パネルの端部をレール部の内面側に嵌め込むようにして第1または第2の発明に係る防汚システム用のパネル取付部材を壁面に設置した、構造物である。
【0016】
第3の発明では、構造物(102)は、海水と接する壁面を有し、この壁面には、防汚パネル(12)が設置される。また、防汚パネルの端部には、パネル取付部材(10)のレール部(38)の内面側に防汚パネルの端部を嵌め込むようにして、パネル取付部材が設けられる。
【0017】
第3の発明によれば、第1または第2の発明と同様の作用効果を奏し、パネル取付部材が陰極および陰極用導電体として機能すると共に、防汚パネルの脱落や剥離を確実に防止することができる。また、パネル部材の設置作業を容易に行うことができる。
【0018】
第4の発明は、海水と接する壁面に対して防汚パネルを取り付けて、海水の電気分解によって酸素を発生させて海生生物の付着を防止する防汚システムであって、防汚パネルはパネル部材を含み、パネル部材が載置される第1片
、および第1片から連続して折れ曲がる第2片を有するパネル取付部材を備え
、パネル取付部材がパネル部材の上端部位置にさらに設置され、パネル取付部材は、陰極として兼用され、表面に露出する金属本体とパネル部材との接触面に配される絶縁体をさらに有し、防汚パネルは、陽極として利用され、陽極としての防汚パネルと陰極としてのパネル取付部材との間で海水を電気分解する、防汚システムである。
【0019】
第4の発明では、防汚システム(100)は、海水と接する構造物(102)の壁面に取り付けられる防汚パネル(12)を備え、海水の電気分解によって酸素を発生させて海生生物の付着を防止する。防汚パネルは、たとえば、表面側に陽極要素(22)が貼り付けられた複数のパネル部材(18)を連結することによって形成される。また、防汚システムは、パネル取付部材(10)を備える。パネル取付部材は、たとえば長尺の矩形平板状に形成される第1片(42)を有し、この第1片にパネル部材が載置される。このような防汚システムでは、構造物の側面にパネル部材を取り付ける場合には、パネル取付部材が先に取り付けられ、そのパネル取付部材の第1片に載置させた状態で、パネル部材(防汚パネル)の設置作業が行われる。したがって、重量物であるパネル部材の壁面への仮固定が容易となり、かつパネル部材の位置ずれ等が防止されるので、パネル部材の設置作業が容易となる。
【0020】
第4の発明によれば、パネル取付部材に載置させた状態でパネル部材の設置作業を行うことによって、防汚パネルの設置作業が容易となる。
【0022】
また、第4の発明では、パネル取付部材(10)は、第2片(44)をさらに有する。第2片は、たとえば、第1片(42)の一方側端から略直角方向に立ち上がる長尺の矩形平板状に形成され、第1片および第2片の内面側に、パネル部材(18)の端部が嵌め込まれる。これによって、防汚パネル(12)の端部がパネル取付部材によって保持されるので、防汚パネルの脱落や剥離が防止される。また、構造物(102)の天面にパネル部材を取り付ける場合には、第2片に載置させた状態でパネル部材(防汚パネル)の設置作業を行うとよく、これによってパネル部材の設置作業が容易となる。
【0023】
第
4の発明によれば、パネル取付部材が、防汚パネルの端部を固定する端部固定部材としても機能し、防汚パネルの脱落や剥離を確実に防止することができる。
【0025】
さらに、第4の発明では、パネル部材(18)の上端部位置には、パネル取付部材(10)がさらに取り付けられる。したがって、より確実に防汚パネル(12)の脱落や剥離が防止される。
【0027】
さらにまた、第4の発明では、パネル取付部材(10)は、陰極として兼用される。
また、パネル取付部材(10)の金属本体(38,42,44)とパネル部材(18)との接触面には、絶縁体(48)が設けられる。
そして、陽極としての防汚パネルと陰極としてのパネル取付部材との間で海水を電気分解する。パネル取付部材が陰極として機能するので、海水をより効率よく電気分解できるようになる。また、別途設けるべき陰極を省略できる。
【0028】
第5の発明は、第4の発明に従属し、パネル取付部材は、固定具取付部を含み、固定具を利用して壁面に固定され、隣り合うパネル取付部材同士の導通は、導通体および固定具を用いて固定具取付部同士を連結することによって確保される。
【0029】
第
6の発明は、
海水と接する壁面に対して防汚パネルを取り付けて、海水の電気分解によって酸素を発生させて海生生物の付着を防止する防汚システムであって、防汚パネルはパネル部材を含み、パネル部材が載置される第1片を有するパネル取付部材を備え、パネル取付部材は、陰極として兼用され、表面に露出する金属本体とパネル部材との接触面に配される絶縁体をさらに有し、防汚パネル領域内に設けられる面内陰極部材をさらに備え、面内陰極部材はパネル取付部材から通電される
、防汚システムである。
【0030】
第6の発明では、防汚システム(100)は、海水と接する構造物(102)の壁面に取り付けられる防汚パネル(12)を備え、海水の電気分解によって酸素を発生させて海生生物の付着を防止する。防汚パネルは、たとえば、表面側に陽極要素(22)が貼り付けられた複数のパネル部材(18)を連結することによって形成される。また、防汚システムは、パネル取付部材(10)を備える。パネル取付部材は、たとえば長尺の矩形平板状に形成される第1片(42)を有し、この第1片にパネル部材が載置される。このような防汚システムでは、構造物の側面にパネル部材を取り付ける場合には、パネル取付部材が先に取り付けられ、そのパネル取付部材の第1片に載置させた状態で、パネル部材(防汚パネル)の設置作業が行われる。したがって、重量物であるパネル部材の壁面への仮固定が容易となり、かつパネル部材の位置ずれ等が防止されるので、パネル部材の設置作業が容易となる。
また、第6の発明では、パネル取付部材(10)は、陰極として兼用される。そして、パネル取付部材の金属本体(38,42,44)とパネル部材(18)との接触面には、絶縁体(48)が設けられる。
さらに、第6の発明では、防汚パネル(12)の内部や表面に設けられる面内陰極部材(34,58,80)
を備える。この面内陰極部材は、パネル取付部材(10)から通電される。つまり、パネル取付部材は、面内陰極部材と接続されて、当該面内陰極部材に通電する陰極用導電体として機能する。
【発明の効果】
【0031】
第1の発明によれば、陰極および陰極用導電体として機能できると共に、防汚パネルの脱落や剥離を確実に防止することができる。また、パネル取付部材に載置させた状態でパネル部材の設置作業を行うことによって、パネル部材の設置作業が容易となる。
【0032】
第4の発明によれば、パネル取付部材に載置させた状態でパネル部材の設置作業を行うことによって、パネル部材の設置作業が容易となる。
【0033】
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う後述の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1−
図3を参照して、この発明の一実施例であるパネル取付部材(以下、単に「取付部材」という)10は、海水に接する構造物の壁面にイガイやフジツボ等の海生生物が付着することを防止する防汚システム100に用いられる。この実施例では、防汚システム100(取付部材10)をコンクリート製ボックスカルバート型の海水路102に適用した例を示す。
【0036】
防汚システム100では、海水路102の底面、側面および天面のそれぞれに対して、防汚パネル12が取り付けられ、防汚パネル12の端部(四方)のそれぞれに取付部材10が設けられる。そして、防汚パネル12の表面に形成される陽極体14に対して、外部に設置された直流電源装置16の正極を接続し、取付部材10に対して負極を接続して微弱電気を流すことによって、海水を電気分解して陽極体14から酸素を発生させる。発生した酸素は、バクテリアの栄養素となる有機物を分解するので、防汚システム100では、バクテリアの繁殖を抑制でき、バクテリアの繁殖によるスライム層の形成、それに伴う藻類の付着および海生生物の付着を防止できる。この防汚システム100では、複数のパネル部材18を連結することによって、防汚パネル12が形成される。
【0037】
先ず、
図4および
図5を参照して、パネル部材18の構成について説明する。ただし、以下に説明するパネル部材18は、単なる一例であって、取付部材10は、パネル部材18に何ら限定されることなく、他の構成のパネル部材(防汚パネル)の端部に取り付けて用いることができる。
【0038】
図4および
図5に示すように、パネル部材18は、基板20およびそれに貼り付けられる陽極要素22を備え、たとえば海水路102の管軸方向(流水方向)に連結されて防汚パネル12を形成する。また、陽極要素22同士が通電可能に接続されることにより、陽極体14を形成する。
【0039】
パネル部材18の連結方向の長さは、たとえば800mmであり、幅方向の長さは、たとえば2000mmである。このパネル部材18の大きさは、海水路102の使用中、つまり海水中での防汚工事が求められ、施工スピードの向上が求められるところ、施工作業に支障をきたさない範囲での最大の大きさに設定したものである。すなわち、連結方向の長さは、点検用マンホール(標準は900φ)からの搬入が可能な最大長さとしたものである。また、幅方向の長さは、作業性実験を行った結果、作業者(ダイバー)が支障なく水中運搬できる最大長さとしたものである。また、パネル部材18の重さは、たとえば15kgである。
【0040】
基板20は、絶縁性を有する材質、たとえば塩化ビニル樹脂やポリオレフィン樹脂等の合成樹脂によって形成される。基板20は、矩形の平板状に形成される本体24を含む。本体24の連結方向の一方端下部には、第1嵌合部26が形成される。また、本体の24の連結方向の他端上部には、第2嵌合部28が形成される。第1嵌合部26および第2嵌合部28は、本体24の端部から突出する矩形の断面形状を有し、本体24の幅方向の全長に亘って形成される。この実施例では、本体24の厚みは、10mmである。また、第1嵌合部26および第2嵌合部28の厚みは、4.7mmであり、その突出長さは、19.7mmである。なお、基板20を発泡性合成樹脂によって形成したり、基板20内部に中空部を形成したりすることによって、パネル部材18の軽量化を図ることもできる。
【0041】
このような基板20の表面側には、エポキシ樹脂などを主成分とする絶縁性の接着剤を用いて陽極要素22が貼り付けられる。陽極要素22は、チタンによって薄膜状に形成されるシート、フィルム或いは板であって、その厚みは、たとえば0.3mmである。具体的には、陽極要素22は、本体24の表面全体を覆い、かつその一方端は第1嵌合部26の表面側まで延びると共に、他端は第2嵌合部28の裏面側まで延びるように基板20に貼り付けられる。つまり、陽極要素22は、基板20の表面側全体を覆うだけでなく、第2嵌合部28の裏面側まで巻き込むように基板20に貼り付けられる。
【0042】
なお、陽極要素22の表面は、白金や白金ルテニウム合金などの白金族金属の電気的触媒(図示せず)で被覆しておくことが好ましい。電気的触媒で陽極要素22の表面を被覆することによって、塩素の発生を抑制しながら、酸素を効率よく発生させることができる。
【0043】
また、パネル部材18には、第1嵌合部26およびそれに貼り付けられた陽極要素22を貫く複数(この実施例では2つ)の貫通孔30が幅方向に所定の間隔を隔てて設けられる。また、貫通孔30と対応する位置に、第2嵌合部28およびそれに貼り付けられた陽極要素22を貫く複数の貫通孔32が設けられる。貫通孔30,32は、パネル部材18を海水路102の壁面にアンカ止めする際に利用されるものであり、パネル部材18同士を連結する際、隣り合う第1嵌合部26および第2嵌合部28を重ね合わせたときに、互いに連通するように形成される。
【0044】
図6に示すように、パネル部材18同士を連結して海水路102の壁面に設置するときには、第1嵌合部26の上に隣り合う第2嵌合部28を重ね合わせる。そして、各貫通孔30,32にアンカボルト34を挿通して、海水路102の壁面にパネル部材18をアンカ止めする。このとき、第1嵌合部26の表面を覆う陽極要素22と、第2嵌合部28の裏面を覆う陽極要素22とが面接触し、隣り合う陽極要素22同士が通電可能に接続される。
【0045】
このように、パネル部材18同士を連結して海水路102にアンカ止めするだけで、隣り合う陽極要素22同士が通電可能に接続される。この際、陽極要素22の他端部が第2嵌合部28に巻き込まれており、陽極要素22の端縁が海水中に露出しないので、陽極要素22(延いては陽極体14)の捲れが防止される。また、アンカボルト34の締付力が作用することにより、隣り合う陽極要素22の端部全体が基板20(第1嵌合部26および第2嵌合部28)によって均等に押し付けられて面接触する。したがって、陽極体14の通電性を長期間に亘って安定的に確保できる。
【0046】
続いて、この発明の一実施例である取付部材10の構成について説明する。
図2および
図3に示すように、取付部材10は、複数のパネル部材18を連結して構成された防汚パネル12の端部(4辺)のそれぞれに設けられる。取付部材10は、レール形状を有し、後述する面内陰極部材(34,58,80)に通電する陰極用導電体、および海水を電気分解する際の陰極として機能すると共に、海水路102の壁面からの防汚パネル12の脱落や剥離を防止するための端部固定部材としても機能する。
【0047】
具体的には、
図7および
図8に示すように、取付部材10は、ステンレス鋼などの導電材によって形成されるレール部38および固定具取付部40を含む。レール部38は、第1片42および第2片44を有し、第1片42は、長尺の矩形平板状に形成される。また、第2片44は、第1片42の一方側端から略直角方向に立ち上がる長尺の矩形平板状に形成され、第1片42の全長に亘って延びる。つまり、レール部38は、第1片42と第2片44とによって断面L字状に形成され、防汚パネル12の端部に取付部材10を取り付ける際には、レール部38の内面側と海水路102の壁面とで形成される溝部分に防汚パネル12の端部が嵌め込まれる(
図3参照)。
【0048】
固定具取付部40は、第1片42の他方側端から第2片44と反対方向に突出する矩形板状に形成され、レール部38の長手方向に対して所定間隔ごとに形成される。この実施例では、レール部38の長手方向両端部および中央部に固定具取付部40が形成される。固定具取付部40の中央には、貫通孔46が形成され、この貫通孔46を介してアンカボルト34等の固定具を海水路102の壁面に取り付けることによって、取付部材10が壁面に固定される。
【0049】
また、レール部38の内面側には、陽極体14とレール部38とを絶縁するためのゴムライニング等の絶縁体48が設けられる。絶縁体48は、レール部38の内面全体を覆うと共に、その端部はレール部38の外面上部まで延びて外面側に折り返される。さらに、第1片42の外面側にも、ゴムライニング等の絶縁体50が設けられる。この絶縁体50は、レール部外面の海水と接する導電部分の表面積を調整し、海水をより効率よく電気分解できるようにする。また、レール部38と海水路102の他の壁面に設置された陽極体14と(たとえば側面のレール部38に対する天面の陽極体14)の短絡を防止する。
【0050】
取付部材10の長手方向の長さは、パネル部材18の幅方向の長さと合わせるとよく、たとえば2000mmであり、取付部材10の重さは、たとえば3kgである。また、第1片42および第2片44の厚みは、たとえば3mmであり、絶縁体48,50の厚みは、たとえば3mmである。また、レール部38の内面に貼り付けた絶縁体48と海水路102の壁面とで形成される溝部分の幅は、防汚パネル12の厚み(たとえば10.3mm)より少し大きくなるように設定され、たとえば12mmである。また、その溝部分の高さは、たとえば25mmである。つまり、取付部材10は、ある程度の自由度を有した状態で防汚パネル12の端部を保持することによって、防汚パネル12の脱落や剥離を防止する。
【0051】
このような取付部材10は、海水と接する導電部分、つまりレール部38の第2片44の外面側および固定具取付部40などが陰極として作用する。なお、隣り合う取付部材10同士の導通は、ステンレス鋼などによって形成される平板状の導通体52およびアンカボルト34を用いて、固定具取付部46同士を連結することによって確保される(
図2参照)。
【0052】
また、防汚システム100では、防汚パネル12の表面側に対して、幅方向に延びる複数の陰極パネル54が設けられる(
図2および
図3参照)。陰極パネル54は、連結方向に対して所定間隔、たとえば5枚のパネル部材18に対して1枚程度の割合で設けられる。
【0053】
具体的には、
図9および
図10に示すように、陰極パネル54は、基板56、陰極体58および陽極要素60を備える。基板56は、絶縁性を有する材質、たとえば塩化ビニル樹脂やポリオレフィン樹脂等の合成樹脂によって、長尺の矩形平板状に形成される。基板56の長さは、たとえば2000mmであり、その幅(連結方向の長さ)は、たとえば70mmであり、その厚みは、たとえば10mmである。基板56の内部には、陰極体58が埋め込まれる。陰極体58は、ステンレス鋼などの金属によって長尺の矩形平板状に形成され、基板56の長手方向の全長に亘って延びる。陰極体58の幅は、たとえば30mmであり、その厚みは、たとえば3mmである。
【0054】
基板56の表面側には、パネル部材18と同様の陽極要素60が貼り付けられる。具体的には、陽極要素60は、基板56の表面全体を覆い、かつその両端部が基板56の裏面側端部まで延びるように、つまり基板56の裏面側端部まで巻き込むように基板56に貼り付けられる。
【0055】
また、陰極パネル54には、パネル部材18の貫通孔30,32に対応する位置に、基板56、陰極体58および陽極要素60を貫く取付孔62が形成される。この取付孔62は、防汚パネル12の表面側に陰極パネル54を取り付けるために利用されるものである。この実施例では、
図3および
図11に示すように、防汚パネル12への陰極パネル54の取り付けには、パネル部材18を連結して海水路の壁面に固定するためのアンカボルト34が利用される。なお、取付孔62は、陽極要素60とアンカボルト34との絶縁を確保できるように、陰極体58より上の部分において拡径される。また、パネル部材18の貫通孔30,32には、陽極体14とアンカボルト34とを絶縁するために、コア部材64が装着される。コア部材64は、合成樹脂やゴム等の絶縁性を有する材質によって形成され、円筒部およびその上端に形成される鍔部を備える。
【0056】
アンカボルト34を利用して、防汚パネル12に陰極パネル54を取り付けると、パネル部材18の陽極要素22と陰極パネル54の陽極要素60とが面接触して通電可能に接続され、陰極パネル54の陽極要素60も陽極体14の一部となる。この際、陽極要素60の両端部が基板56の裏面側端部まで巻き込まれており、陽極要素60の端縁が海水中に露出しないので、陽極要素60の捲れが防止される。また、アンカボルト34の締付力が作用することにより、陽極要素60の両端部全体が基板56によって均等に押し付けられて面接触するので、陽極体14の通電性を長期間に亘って安定的に確保できる。なお、陰極パネル54は、防汚パネル12の上に設置されるので、腐食などの不具合が生じた場合に交換が容易である。
【0057】
また、陰極パネル54を固定するアンカボルト34の頭部には、突起部66が形成され、陰極パネル54の表面から数cm程度突出するようにされる。この突起部66は、必ずしも形成される必要はないが、表面から突出した部分が陰極として作用することによって、海水をより効率よく電気分解できるようになる。
【0058】
図9および
図10に戻って、陰極パネル54には、その長手方向両端部にも、基板56、陰極体58および陽極要素60を貫く取付孔68が形成される。この取付孔68は、防汚パネル12の表面側に陰極パネル54を取り付けるために利用されると共に、取付部材10のレール部38と陰極パネル54の陰極体58とを導通させるために用いられる。たとえば、隣り合う取付部材10同士を連結する導通体52に分岐部を形成し、その分岐部を陰極パネル54の陰極体58と連結してアンカボルト34で固定するとよい(
図2参照)。これによって、取付部材10のレール部38は、防汚パネル領域に設置されたアンカボルト34や陰極体58(面内陰極部材)と接続され、これら面内陰極部材34,58に通電する陰極用導電体としても機能する。
【0059】
なお、陰極パネル54の取付孔68と対応する位置には、パネル部材18にも貫通孔が形成され、そのパネル部材18の貫通孔にも、陽極体14とアンカボルト34とを絶縁するためのコア部材64が装着される。また、取付孔68は、陽極要素60とアンカボルト34との絶縁を確保できると共に、導通体52を接続できるように、陰極体58より上の部分において拡径されて、長手方向端部側は切り欠かれる。
【0060】
続いて、海水路102への防汚システム100の設置方法の一例について説明する。ここでは、海水路102の側面に取付部材10および防汚パネル12を設置する場合を想定して説明するが、海水路102の天面および底面に対しても同様に取付部材10および防汚パネル12を設置することができる。なお、海水路102への取付部材10および防汚パネル12の設置は、海水路102から海水を除去して行うようにしてもよいし、海水路102を使用中であって海水が除去できない場合は、海水中で行うようにしてもよい。
【0061】
図2および
図3を参照して、先ず、海水路102の側面に対し、下端(底面側)の取付部材10を直線状に並べるようにして、アンカボルト34を用いて順次取り付ける。次に、点検用マンホール等からパネル部材18を順次搬入する。この際、取付部材10のレール部38の内面側と海水路102の壁面とで形成される溝部分に防汚パネル12の端部を嵌め込み、レール上を滑らせるようにしてパネル部材18を搬送すれば、パネル部材18の搬送をスムーズに行うことができる。
【0062】
続いて、先頭のパネル部材18の第1嵌合部26に後続するパネル部材18の第2嵌合部28を重ね合わせ、各貫通孔30,32にアンカボルト34を挿通して、海水路102の壁面にパネル部材18を固定する(
図6参照)。この際、先頭のパネル部材18および後続するパネル部材18を取付部材10に戴置させた状態(つまり、取付部材10と海水路102の壁面とで形成される溝部分にパネル部材18の端部を嵌め込んで仮置きした状態)で、パネル部材18の設置作業を行うことによって、重量物であるパネル部材18の壁面への仮固定が容易となり、かつパネル部材18の位置ずれ等が防止されるので、パネル部材18の設置作業が容易となる。その後、同様にして、後続するパネル部材18を連結してアンカ止めしていくことによって、施工部分の全域に亘って防汚パネル12を形成していく。
【0063】
また、防汚パネル12を形成する際には、5枚のパネル部材18に対して1枚程度の割合で、パネル部材18同士を連結してアンカ止めすると同時に、陰極パネル54もアンカ止めしていく(
図11参照)。
【0064】
施工部分の全域に亘って防汚パネル12が形成されると、防汚パネル12の上端(天面側)および連結方向両端にも取付部材10を取り付ける。なお、連結方向両端に取付部材10を取り付けるときには、先頭のパネル部材18の第2嵌合部28の下側および最後尾のパネル部材18の第1嵌合部16の上側の空間に対して、直方体状に形成されるスペーサ70を取り付けておくとよい。また、隣り合う取付部材10同士、および隣り合う取付部材10と陰極パネル54とは、導通体52およびアンカボルト34を利用して通電可能に連結しておく。これによって、取付部材10は、面内陰極部材として機能するアンカボルト34および陰極体58に通電する陰極用導電体として機能する。
【0065】
その後、防汚パネル12の表面に形成された陽極体14には、外部に設置された直流電源装置16の正極を接続し、取付部材10には、直流電源装置16の負極を接続することによって、防汚システム100の海水路102への設置作業を終了する。
【0066】
この実施例によれば、取付部材10は、陰極および陰極用導電体として機能することに加えて、防汚パネル12の端部を固定する端部固定部材としても機能することができ、防汚パネル12の脱落や剥離を確実に防止することができる。
【0067】
また、パネル部材18を連結して壁面にアンカ止めする際には、この作業を、パネル部材18を取付部材10に載置させた状態で行うことができる。これによって、重量物であるパネル部材18の壁面への仮固定が容易となり、かつパネル部材18の位置ずれ等が防止されるので、パネル部材18(防汚パネル12)の設置作業が容易となる。
【0068】
なお、上述の防汚システム100では、防汚パネル12の上に陰極パネル54を設けるようにしたが、パネル部材自体を陰極パネルとして機能させることもできる。以下、
図12−
図15を参照して、パネル部材の他の一例であるパネル部材110の構成について説明する。
図12および
図13に示すように、パネル部材110は、
図9に示した陰極パネル54と同様に、5枚のパネル部材18に対して1枚程度の割合で連結される。なお、パネル部材110は、簡単に言うと、
図4に示すパネル部材18の基板20の内部に陰極体を埋め込んだものであり、これ以外の部分に関しては、パネル部材18と基本的構成がほぼ同じであるので、共通する部分については同じ番号を付し、重複する説明は省略または簡略化する。
【0069】
図14および
図15に示すように、パネル部材110は、基板20、陽極要素22、陰極体80を備える。基板20は、絶縁性を有する材質によって形成され、矩形の平板状に形成される本体24を含む。そして、本体24の連結方向の一方端下部には、第1嵌合部26が形成され、本体の24の連結方向の他端上部には、第2嵌合部28が形成される。陽極要素22は、本体24の表面全体を覆い、かつその一方端は第1嵌合部26の表面側まで延びると共に、他端は第2嵌合部28の裏面側まで延びるように基板20に貼り付けられる。また、第1嵌合部26および第2嵌合部28のそれぞれには、複数の貫通孔30,32が幅方向に所定の間隔を隔てて設けられる。
【0070】
そして、基板20の本体24内部には、陰極体80(面内陰極部材)が埋め込まれる。陰極体80は、ステンレス鋼などの金属によって長尺の矩形平板状に形成され、基板20の幅方向の全長に亘って延びる。陰極体80の幅は、たとえば30mmであり、その厚みは、たとえば3mmである。また、パネル部材110には、陽極要素22、本体24および陰極体80を貫く取付孔82が形成される。この取付孔82は、パネル部材110の海水路102の壁面へのアンカ止めに利用されるものであり、陽極体14とアンカボルト34との絶縁を確保できるように、陰極体80より上の部分において拡径される(
図13参照)。
【0071】
さらに、パネル部材110の幅方向両端部にも、陽極要素22、本体24および陰極体80を貫く取付孔84が形成される。この取付孔84は、パネル部材110の海水路102の壁面へのアンカ止めに利用されると共に、取付部材10のレール部38とパネル部材110の陰極体80との導通させるために用いられる。たとえば、隣り合う取付部材10同士を連結する導通体52に分岐部を形成し、その分岐部をパネル部材110の陰極体80と連結してアンカボルト34で固定するとよい(
図12参照)。なお、取付孔84は、陽極要素22とアンカボルト34との絶縁を確保できると共に、導通体52を接続できるように、陰極体80より上の部分において拡径されて、幅方向端部は切り欠かれる。
【0072】
パネル部材110とパネル部材18とを連結して海水路102の壁面に設置するときには、パネル部材18同士を連結する場合と同様にすればよい。すなわち、第1嵌合部26の上に隣り合う第2嵌合部28を重ね合わせ、各貫通孔30,32にアンカボルト34を挿通して、海水路102の壁面にパネル部材18,110を固定するとよい。この場合にも、陽極要素22の他端部が第2嵌合部28に巻き込まれており、陽極要素22の端縁が海水中に露出しないので、陽極要素22(延いては陽極体14)の捲れが防止される。また、アンカボルト34の締付力が作用することにより、隣り合う陽極要素22の端部全体が基板20によって均等に押し付けられて面接触する。したがって、陽極体14の通電性を長期間に亘って安定的に確保できる。また、パネル部材110によれば、パネル部材18と連結するだけで、幅方向に延びる陰極の設置も行うことができるので、施工がより簡素化されて作業効率が向上する。さらに、形成した防汚パネル12(陽極体14)の表面をほぼ平滑に保つことができる。
【0073】
このようにパネル部材18およびパネル部材110を連結して形成した防汚パネル12の端部にも、取付部材10を取り付けることによって、防汚パネル12の脱落や剥離を防止することができる。また、取付部材10に載置(支持)させた状態でパネル部材18,110(防汚パネル12)の設置作業を行うことによって、防汚パネル12の設置作業が容易となる。
【0074】
なお、上述の実施例では、レール部38の第1片42の全長に亘って第2片44を形成するようにしたが、これに限定されず、第1片42の長手方向に対して部分的に第2片44を形成することもできる。たとえば、第2片44に対して長手方向の所定間隔ごとに切欠きを形成してもよい。また、第1片42についても、たとえば長手方向に並ぶ複数の貫通孔(切欠き)を形成する、つまり貫通孔を有する長板状に形成にして、取付部材10の軽量化を図るようにしてもよい。
【0075】
また、上述の実施例では、取付部材10を2000mmの長尺体としたが、取付部材10は必ずしも長尺体として形成される必要はなく、取付部材10の長さは適宜変更可能である。取付部材10の長さを短くする場合には、たとえば、防汚パネル12の端部に対して所定間隔を開けて取付部材10を配置し、その間は長尺の導通体52を用いて接続するようにするとよい。
【0076】
さらに、上述の実施例では、レール部38の内面に貼り付けた絶縁体48と海水路102の壁面とで形成される溝部分の幅を、防汚パネル12の厚みより少し大きくなるように設定したが、これに限定されない。この溝部分の幅を、防汚パネル12の厚みと同じまたは少し小さくなるように設定し、第2片44によって防汚パネル12の端部表面を押えつけるようにして固定することもできる。また、取付部材10のレール部38(金属本体)は、少なくとも第1片42を有していれば、海水路102の側面にパネル部材18を設置する際に、パネル部材18を載置させる部材として取付部材10を用いることができる。つまり、取付部材10を防汚パネル12の脱落や剥離を防止するための端部固定部材として用いない場合には、第2片44を形成しないようにしてもよい。
【0077】
また、上述の実施例では、取付部材10を陰極および陰極用導電体として機能させるようにしたが、取付部材10は、必ずしも陰極および陰極用導電体として用いられる必要はない。取付部材10を陰極用導電体として用いない場合には、面内陰極部材34,58,80への通電は、陰極用導電体を別に設けて行えばよい。また、取付部材10のレール部38をチタン製とする、或いはレール部38をチタンシートで被覆するなどして、取付部材10を陽極として用いることもできる。取付部材10を陽極として用いる場合には、絶縁体48,50は、不要となる。
【0078】
なお、上述の防汚システム100では、陽極として作用する陽極要素22(陽極体14)の材質としてチタンを採用し、陰極として作用する取付部材10のレール部38、アンカボルト34、および陰極体58,80等の材質としてステンレス鋼を採用したが、海水を電気分解して酸素を発生できるならば、これらの材質は適宜変更しても構わない。ただし、腐食に対する耐性を有することが好ましい。なお、陰極にも電気が流れるため、一般構造用圧延鋼材(SS相当品)でも電気防食効果で腐食に対する耐性を期待できる。
【0079】
また、上述の防汚システム100では、防汚パネル12の4辺のそれぞれに、取付部材10を設けると共に、連結方向の所定間隔ごとに陰極パネル54や陰極体80を備えるパネル部材110を設けるようにしたが、これに限定されない。たとえば、防汚パネル12の施工長さが短いときには、陰極パネル54およびパネル部材110等を設けずに、防汚パネル12の4辺のそれぞれに取付部材10を設けるだけでもよいし、さらには防汚パネル12のいずれか1辺ないし3辺のみに取付部材10を設けるだけでもよい。また、たとえば、連結方向の所定間隔ごとに陰極パネル54やパネル部材110等を設け、取付部材10は、連結方向のみに設けることもできる。なお、防汚パネル12の連結方向端部に取付部材10を設けない場合には、アンカボルト34等を用いて防汚パネル12の連結方向端部を固定するとよい。
【0080】
さらに、上述の防汚システム100では、海水路102の管軸方向(流水方向)にパネル部材18を連結して防汚パネル12を形成するようにしたが、海水路102の周方向にパネル部材18を連結することもできる。また、防汚システム100は、海水と接する壁面であればどこに適用してもよく、たとえば、上方が解放された溝型の海水路(開水路)に適用することもできるし、橋脚や海岸壁に適用することもできる。さらに、適用する壁面が湾曲面であって、防汚パネル12が曲板状に形成される場合には、その曲率に対応して取付部材10を曲げ変形することもできる。
【0081】
なお、上で挙げた寸法などの具体的数値はいずれも単なる一例であり、製品の仕様などの必要に応じて適宜変更可能である。