(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0043】
本発明の化合物、方法、および組成物は、ケモカイン受容体の作用を調節することができる。これらの化合物を用いて、造血幹細胞動員の低下に関連する疾患と障害を含め、CXCR4の活性化に関連する疾患と障害を治療することができる。加えて、腫瘍転移、またはいずれかの他の疾患、特には、ケモカイン受容体が関与する過剰増殖性疾患を含む障害を治療する方法を提供する。また、これらの化合物を用いて、治療を必要とする宿主のHIV感染を治療または予防したり、ウイルス量を低下させたり、または、エイズへの進行もしくはエイズの症状を抑えたりすることもできる。
【0044】
本明細書に記載されている化合物は、ケモカイン受容体と相互作用すると共に、受容体のシグナル伝達を潜在的に阻害する能力を有する。本発明の化合物は、ケモカイン受容体を阻害する際のバイオアベイラビリティと効能が高い。
【0045】
理論に縛られないが、これらの化合物は、SDF−1とケモカイン受容体との相互作用を阻害する能力(これによって細胞のターゲッティングを低下させることができる)を通じて、転移のような特定の障害を阻害することができ、また、VEGF依存性の内皮細胞の形態形成と血管新生を軽減することもできる。この内皮細胞の成長は、腫瘍転移の際の重要なイベントである。
【0046】
定義
「生体」、「宿主」、または「患者」という用語は、少なくとも1つの細胞からなるいずれかの生命体を指すものとして同義的に用いる。生体は、例えば、1つの真核細胞のように単純であることも、ヒトを含む哺乳動物のように複雑であることもできる。特定の実施形態では、生体は、治療を必要とするヒトである。
【0047】
「ケモカイン受容体調節因子」という用語は、ケモカイン受容体の生物活性(ケモカイン受容体へのリガンドの結合が挙げられるが、これに限定されない)を妨害または阻害する物質(分子、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、阻害性ポリヌクレオチド、またはsiRNAが挙げられるが、これらに限定されない)を意味する。「ケモカインペプチドアンタゴニスト」という用語は、ケモカイン受容体に特異的に結合するポリペプチド、特には、抗体ではないポリペプチドを意味する。代表的なケモカインペプチドアンタゴニストとしては、T140とT140誘導体が挙げられる。例示的なT140誘導体としては、TN14003、TC14012、およびTE14011、ならびに、Tamamura,H.et al.Org.Biomol.Chem.1:3656−3662,2003(この文献は参照により、その全体が本明細書に組み込まれる)に記載のものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0048】
「治療有効量」または「有効量」という用語は、本明細書で使用する場合、治療対象の症状および/または状態を有意かつ積極的に緩和する(例えば、ポジティブな臨床反応を提供する)のに十分な化合物または組成物の量を意味する。医薬組成物で用いられる活性成分の有効量は、治療する特定の状態、その状態の重症度、治療期間、併用療法の性質、および、用いられている特定の活性成分、ならびに、担当医師の知識および専門知識の範囲内の類似の要因と共に変化する。例えば、細胞分裂の調節不全に関連する癌または病変に関しては、治療有効量は、(1)腫瘍の大きさを縮小させる作用、(2)異常な細胞分裂、例えば、癌細胞の分裂を阻害する(すなわち、ある程度遅延させる、好ましくは停止させる)作用、(3)がん細胞の転移を予防もしくは低下させる作用、および/または、(4)例えば癌を含む細胞分裂の調節不全または異常な細胞分裂に関わるかまたは部分的に起因する病変、または血管新生に関連する1つ以上の症状をある程度軽減する(好ましくは取り除く)作用もたらす量を指す。幹細胞動員に関しては、有効量は、例えば、骨髄の血液細胞型(単球およびマクロファージ、好中球、好塩基球、好酸球、赤血球、巨核球/血小板、樹状細胞)、および/または、リンパ系(T細胞、B細胞、NK細胞)の存在量および/または活性の上昇によって測定した場合の幹細胞動員を向上させるのに十分な量である。代表的な用量範囲と投与レジメンについては後でさらに説明するが、これらは、個々の患者に合わせて調節することができる。「医薬組成物」とは、本明細書に記載されている1つ以上の化合物、またはその製薬学的に許容可能な塩と、生理学的に許容可能な担体および賦形剤のような他の化学成分との混合物を指す。医薬組成物の1つの目的は、化合物の生体への投与を容易にすることである。
【0049】
本明細書で使用する場合、「製薬学的に許容可能な担体」、または「製薬学的に許容可能な賦形剤」という用語は、生体に有意な刺激を与えず、投与された化合物の生物活性と特性を無効にしない担体または賦形薬を指す。
【0050】
「賦形剤」は、結合剤、抗接着剤、コーティング、崩壊剤、充填剤、希釈剤、矯味矯臭薬、着色剤、流動促進剤、潤滑剤、防腐剤、ソルビタン、および甘味剤のように、化合物の投与をさらに容易にするために医薬組成物に加えられる不活性物質を指す。賦形剤の非限定例としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、種々の糖、および種々のタイプのデンプン、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油、ならびに、ポリエチレングリコールが挙げられる。
【0051】
病気を「治療すること」または病気の「治療」は、当該疾患にかかりやすいが、まだその疾患の症状を経験したり、または示したりしていない動物内で疾患が発生しないようにすること(予防的治療)、疾患を抑制すること(進行を遅らせるかまたは止めること)、疾患の症状または副作用を軽減すること(待機的療法を含む)、および疾患を緩和すること(疾患を後退させること)を含む。HIVまたは癌においては、これらの用語は、HIVまたは癌に羅患した個人の余命を延長すること、または、疾患の1つ以上の症状を軽減することを意味することができる。
【0052】
「プロドラッグ」という用語は、インビボで生物活性のある形態に変換される薬剤(核酸およびポリペプチドを含む)を指す。プロドラッグは、場合によっては、親化合物よりも投与しやすいことがあるため、有用である場合が多い。プロドラッグは、例えば、経口投与においてバイオアベイラブルであるが、親化合物はバイオアベイラブルではない。また、プロドラッグは、親薬物よりも、医薬組成物中での溶解度が高い場合もある。プロドラッグは、酵素処理および代謝的加水分解を含むさまざまなメカニズムによって、親薬物に変換できる。(Harper,N.J.(1962).Drug Latentiation in Jucker,ed.Progress in Drug Research,4:221−294、Morozowich et al.(1997).Application of Physical Organic Principles to Prodrug Design in E.B.Roche ed.Design of Biopharmaceutical Properties through Prodrugs and Analogs,APhA;Acad.Pharrn.Sci.、E.B.Rocke,ed.(1977).Bioreversible Carriers in Drug in Drug Design,Theory and Application,AphA、H.Bundgaard,15 ed.(1985)Design of Prodrugs,Elsevier、Wang et al.(1999)Prodrug approaches to the improved delivery of peptide drug,Curr.Pharm.Design.5(4):265−287、Pauletti et al.(1997).Improvement in peptide bioavailability:Peptidomimetics and Prodrug Strategies,Adv.Drug.Delivery Rev.27:235−256、Mizen et al.(1998).The Use of Esters as Prodrugs for Oral Delivery of P−Lactam antibiotics,Pharm.Biotech.11,:345−365、Gaignault et al.(1996).Designing Prodrugs and Bioprecursors I.Carrier Prodrugs,Pract.Med.Chem.671−696、M.Asgharnejad(2000).Improving Oral Drug Transport Via Prodrugs,in G.L.Amidon,P.I.Lee and E.M.Topp,Eds.,Transport Processes in Pharmaceutical Systems,Marcell Dekker,p.185−218、Balant et al.(1990)Prodrugs for the improvement of drug absorption via different routes of administration,Eur.J.Drug Metab.Pharmacokinet.,15(2):143−53、Balimane and Sinko(1999).Involvement of multiple transporters in the oral absorption of nucleoside analogues,Adv.Drug Delivery Rev.,39(1−3):183−209、Browne(1997).Fosphenytoin(Cerebyx),Clin.Neuropharmacol.20(1):1−12、Bundgaard(1979).Bioreversible derivatization of drugs−principle and applicability to improve the therapeutic effects of drugs,Arch.Pharm.Chemi.86(1):1−39、H.Bundgaard,ed.(1985)Design of Prodrugs,New York:Elsevier、Fleisher et al.(1996).Improved oral drug delivery:solubility limitations overcome by the use of prodrugs,Adv.Drug Delivery Rev,19(2):115−130、Fleisher et al.(1985).Design of prodrugs for improved gastrointestinal absorption by intestinal enzyme targeting,Methods Enzymol.112:360−81、Farquhar D,et al.(1983).Biologically Reversible Phosphate−Protective Groups,J.Pharm.Sci.,72(3):24−325、Han,H.K. et al.(2000).Targeted prodrug design to optimize drug delivery,AAPS PharmSci.,2(1):E6、Sadzuka Y.(2000).Effective prodrug liposome and conversion to active metabolite,Curr.Drug Metab.,1(1):31−48、D.M.Lambert(2000)Rationale and applications of lipids as prodrug carriers,Eur.J.Pharm.Sci,11 Suppl2:S15−27、Wang,W. et al.(1999)Prodrug approaches to the improved delivery of peptide drugs.Gurr.Pharm.Des.,5(4):265−87)
【0053】
本明細書で使用する場合、「アルキル」という用語としては、別段の定めがない限り、炭素数1〜20または炭素数1〜10の飽和の直鎖または分岐、第1級、第2級、または第3級炭化水素を挙げてよいが、これらに限定されない。具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、3−メチルペンチル、2,2−ジメチルブチル、および2,3−ジメチルブチルが挙げられる。この用語には、任意で置換アルキル基を含めてもよい。アルキル基と置換できる部分は、ハロ(例えばトリフルオロメチル)、ヒドロキシル、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、シアノ、スルホン酸、硫酸塩、ホスホン酸、リン酸塩、またはホスホン酸塩からなる群から選択され、これらは、未保護であるか、または、必要に応じて、当業者に知られているように、例えばGreene, et al.,Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley and Sons, Seconc Edition,1991(参照によって本明細書に組み込まれる)に教示されているように、保護されているかのいずれかである。
【0054】
「アルケニル」という用語は、本明細書での定義では、少なくとも1つのC−C(単)結合がC=C(二重結合)で置換されているアルキルを指す。アルケニルは、分岐鎖または直鎖であることができ、1つ、2つ、または3個以上のC=C二重結合を有することができ、この二重結合は、共役結合または非共役結合であることができる。
【0055】
「アルキニル」という用語は、本明細書での定義では、少なくとも1つのC−C(単)結合がC≡C(三重結合)で置換されているアルキルを指す。アルキニルは、分岐鎖または直鎖であることができ、1つ、2つ、または3個以上のC≡C三重結合を有することができる。
【0056】
「炭素数1〜5のアルキル」、「炭素数2〜5のアルケニル」、「炭素数1〜5のアルコキシ」、「炭素数2〜5のアルケノキシ」、「炭素数2〜5のアルキニル」、「炭素数2〜5のアルキノキシ」、「炭素数3〜5」という用語を用いる場合、これらには、独立してその基の各構成要素が含まれるものとみなし、例えば、炭素数1〜5のアルキルには、炭素数1、2、3、4および5の直鎖および分岐アルキル官能基が含まれ、炭素数2〜5のアルケニルには、炭素数2、3、4、および5の直鎖および分岐アルケニル官能基が含まれ、炭素数1〜5のアルコキシには、炭素数1、2、3、4、および5の直鎖および分岐アルコキシ官能基が含まれ、炭素数2〜5のアルケノキシには、炭素数2、3、4、および5の直鎖および分岐アルケノキシ官能基が含まれ、炭素数2〜5のアルキニルには、炭素数1、2、3、4、および5の直鎖および分岐アルキニル官能基が含まれ、炭素数2〜5のアルキノキシには、炭素数2、3、4、および5の直鎖および分岐アルキノキシ官能基が含まれるなどとなる。
【0057】
本明細書で使用する場合、「低級アルキル」という用語には、別段の定めがない限り、炭素数1〜4の飽和の直鎖または分岐アルキル基が含まれ、任意で、置換形態も含めてよい。本願において具体的に別段の記載がなされていない限り、アルキルが好適な部分である場合には、低級アルキルが好ましい。同様に、アルキルまたは低級アルキルが好適な部分である場合、非置換のアルキルまたは低級アルキルが好ましい。
【0058】
「アルキレン」という用語は、本明細書で使用する場合、不飽和脂肪族炭化水素から形成された有機ラジカルを意味する。典型的には、アルキレンは、−C(RR’)
n−という式で表すことができ、式中、nは1以上の整数であり、RとR’は、水素、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ(すなわち−CN)、ニトロ、アルコキシ、アルキルアミノ、アリールアミノ、硫酸塩、スルホン酸、ホスホン酸、リン酸塩、ホスホン酸塩であり、これらは、未保護であるか、または、必要に応じて、当業者に知られているように保護されているかのいずれかである。nは1〜20の整数であるのが好ましい。nは1〜6の整数であるのがより好ましい。アルキレンは、直鎖、分岐、または環状であることができる。アルキレンの非限定例としては、−CH
2−(メチレン)、−CH
2CH
2−(エチレン)、−CH
2CH
2CH
2−(プロピレン)などが挙げられる。
【0059】
「アミノ」という用語には、アミノ基(すなわち−NH
2)に加えて、1つ以上のアルキル基、置換アルキル基(例えば、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、チオアルキル、アルキルチオアルキルなど)、1個または2個のアリール基、1個または2個のヘテロアリール基、1個または2個のアリールアルキル基、1個または2個のヘテロアリールアルキル基、Hと、アルキル基と、アリール基と、ヘテロアリール基と、アリールアルキル基と、ヘテロアリールアルキル基との組み合わせで置換されたアミノ基が含まれる。アミノ基が、1つ以上のアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アリールアルキル基、またはヘテロアリールアルキル基を有する場合、そのアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アリールアルキル基、またはヘテロアリールアルキル基は、非置換であるか、または置換されていることができる。「アルキルアミノ」という用語は、1個または2個のアルキル置換基を有するアミノ基を指し、「アリールアミノ」という用語は、1個または2個のアリール置換基を有するアミノ基を指す。「アリールアルキルアミノ」という用語は、1個または2個のアリールアルキル基を有するアミノ基を指し、「ヘテロアリールアルキルアミノ」という用語は、ヘテロアリールアルキル基を有するアミノ基を指す。本願において、化合物の価数が誤って書かれている場合にはいずれも、水素を含めるか、および/または除外することによって、その価数を修正するものとする。
【0060】
「アミノ」という用語には、−C(O)−アルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−ヘテロアリール、−C(O)−O−アルキル、−C(O)−O−アリール、−C(O)−O−ヘテロアリール、−C(O)−N(R)−アルキル、−C(O)−N(R)−アリール、−C(O)−N(R)−ヘテロアリールのようなアシル基、−S(O)
2−アルキル、−S(O)
2−アリール、−S(O)
2−ヘテロアリール、−S(O)
2−O−アルキル、−S(O)
2−O−アリール、−S(O)
2−O−ヘテロアリール、−S(O)
2−N(R)−アルキル、−S(O)
2−N(R)−アリール、−S(O)
2−N(R)−ヘテロアリールなど(式中、Rは、H、アルキル、アリール、ヘテロアリールである)のようなスルホニル基で置換されたアミノ基も含めることができる。アミノ基上の置換基がアシル基の場合、その部分は、「アミド」基(すなわち、アシル基が−C(O)−アルキル、−C(O)−アリール、もしくは−C(O)−ヘテロアリールの場合)、「ウレア」部分(すなわち、アシル基が−C(O)−N(R)−アルキル、−C(O)−N(R)−アリール、もしくは−C(O)−N(R)−ヘテロアリールの場合)、または「ウレタン」部分(すなわち、アシル基が−C(O)−O−アルキル、−C(O)−O−アリール、もしくは−C(O)−O−ヘテロアリールの場合)と呼ぶこともできる。
【0061】
別の記載がない限り、置換基は、その置換基の名前の最後の部分を通じて構造体に結合する。例えば、「アリールアルキル」置換基は、その置換基の「アルキル」部分を通じて構造体に結合する。
【0062】
「アミノアルキル」という用語は、本明細書で使用する場合、アルキル部分を通じて親部分に結合したアミノ基(すなわち、アミノ−アルキル−)を意味し、アミノアルキルのアミノ部分とアルキル部分はそれぞれ、本明細書での定義どおりである。アミノアルキルの非限定例としては、H
2N−(CH
2)
2−CH
2−、H
2N−(CH
2)
3−CH
2−、(CH
3)
2N−CH
2CH
2−、CH
3−O−CH
2CH
2NH−CH
2−、アリール−NH−(CH
2)
3−CH
2−、ヘテロアリール−NH−(CH
2)
3−CH
2−、H
2N−C(O)−NH−(CH
2)
2−CH
2−などが挙げられる。また、アミノアルキルという用語は、複素環の窒素原子を通じてアルキレンに結合された窒素含有複素環、例えば、ピロリジン−CH
2−、ピペリジン−CH
2CH
2−、モルホリン−CH
2CH
2−などを指すこともできる。
【0063】
「アミド」、「アミノアシル」、または「アミノカルボニル」という用語は、本明細書で使用する場合、アミノ−C(O)−を意味し、このアミノ部分は、本明細書で定義されているいずれかのアミノである。アミノアシルの非限定例としては、フェニル−NH−C(O)−、ピペラジン−C(O)−、ピロリジン−C(O)−、(CH
3−O−CH
2CH
2)
2N−C(O)−、ピリジン−CH
2−NH−C(O)−、フェニル−CH
2−NH−C(O)−などが挙げられる。
【0064】
「アミノアシルアルキル」という用語は、本明細書で使用する場合、アミノ−C(O)−アルキル−を意味し、このアミノ−C(O)部分とアルキル部分は、本明細書で定義されているとおりである。
【0065】
「アリールアミノ」という用語は、本明細書で使用する場合、アリール−アミノ−を意味し、このアミノ部分は、本明細書で定義されているいずれかのアミノである。アリールアミノの非限定例としては、フェニル−NH−、ハロ置換フェニル−NH−などが挙げられる。
【0066】
「ヘテロアリールアミノ」という用語は、本明細書で使用する場合、ヘテロアリール−アミノ−を意味し、このアミノ部分は、本明細書で定義されているいずれかのアミノである。アリールアミノの非限定例としては、ピリミジン−NH−、ハロ置換ピリミジン−NH−、ハロアルキル置換ピリミジン−NH−などが挙げられる。
【0067】
「保護されている」という用語は、本明細書で使用する場合、かつ、別段の定義のない限り、さらなる反応を防ぐ目的またはその他の目的で、酸素、窒素、またはリン原子に付加される基を指す。有機合成の当業者には、多種多様な酸素および窒素保護基が知られている。
【0068】
「アリール」という用語は、本明細書で使用する場合、約6〜約14個の炭素原子、好ましくは約6〜約10個の炭素原子を含む芳香族単環式系または芳香族多環式系を意味する。好適なアリール基の非限定例としては、フェニル、ビフェニル、またはナフチルが挙げられる。アリールという用語は、非置換アリール基、または、同じでも異なっていてもよい1つ以上の置換基で置換されたアリール基を指す。アリール基は、1つ以上の置換基で置換することができ、置換基としては、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、シアノ、スルホン酸、ハロ(F、Cl、I、Br)、カルボキシ、エステル、アシル、アルキル(すなわち、メチル、エチル、プロピル、ブチルなど、本明細書に記載されているようなアルキル基のいずれか)、アルケニル(すなわち、ビニル、アリル、1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニルなど、本明細書に記載されているようなアルケニル基のいずれか)、アルキニル(すなわち、1−エチニル、1−プロピニル、2−プロピニルなど、本明細書に記載されているようなアルキニル基のいずれか)、ハロアルキル(すなわち、本明細書に記載されているようなハロアルキル基のいずれか)、硫酸塩、スルホン酸塩、スルホン酸エステルおよびアミド、リン酸、ホスホン酸、リン酸塩、またはホスホン酸塩からなる群から選択される置換基が挙げられるが、これらに限定されない。これらの置換基は、未保護であるか、または、必要に応じて、当業者に知られているように、例えば、Greene, et al.,Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley and Sons,Second Edition,1991に教示されているように保護されているかのいずれかである。
【0069】
「アルカリール」または「アルキルアリール」という用語は、アリール置換基を有するアルキル基を指す。1つの実施形態では、アルカリールの「アルク」または「アルキル」部分は、低級アルキル基である。好適なアルキルアリール基の非限定例としては、o−トリル、p−トリル、およびキシリルが挙げられる。親部分への結合は、アリールを通じて行われる。
【0070】
「アラルキル」または「アリールアルキル」という用語は、アルキル基に結合されたアリール基を指す。1つの実施形態では、アラルキルの「アルク」または「アルキル」部分は、低級アルキル基である。好適なアラルキル基の非限定例としては、ベンジル、2−フェネチル、およびナフタレニルメチルが挙げられる。親部分への結合は、アルキルを通じて行われる。アリールアルキルのアリール部分は、置換されていてもされていなくてもよい。
【0071】
「アルコキシ」という用語は、本明細書で使用する場合、アルキル−O−を意味し、アルキコシ基のアルキル部分は、本明細書で定義されているようなアルキル基である。
【0072】
「シクロアルキル」という用語は、3〜10個の環炭素原子、好ましくは3〜7個の環炭素原子、より好ましくは3〜6個の環炭素原子を含む非芳香族の単環または多環式縮合環系を意味する。シクロアルキルは任意で、1つ以上の置換基で置換することができ、この置換基は、同じであっても異なっていてもよい。好適な単環式シクロアルキルの非限定例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。好適な多環式シクロアルキルの非限定例としては、1−デカリニル、ノルボルネニル、アダマンチルなどが挙げられる。シクロアルキルに適した置換基としては、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、シアノ、スルホン酸、ハロ(F、Cl、I、Br)、カルボキシ、エステル、アシル、アルキル(すなわち、メチル、エチル、プロピル、ブチルなど、本明細書に記載されているアルキル基のいずれか)、アルケニル(すなわち、ビニル、アリル、1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニルなど、本明細書に記載されているアルケニル基のいずれか)、アルキニル(すなわち、1−エチニル、1−プロピニル、2−プロピニルなど、本明細書に記載されているアルキニル基のいずれか)、ハロアルキル(すなわち、本明細書に記載されているハロアルキル基のいずれか)、硫酸塩、スルホン酸塩、スルホン酸エステルおよびアミド、リン酸、ホスホン酸、ホスホン酸、リン酸塩、またはホスホン酸塩からなる群から選択される置換基が挙げられ、これらの置換基は、未保護であるか、または、必要に応じて、当業者に知られているように、例えば、Greene, et al.,Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley and Sons, Second Edition,1991(参照により、その全体が本明細書に組み込まれる)に教示されているように保護されているかのいずれかである。置換基としては、芳香族縮合環、例えば、
【0073】
【化8】
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も挙げることができ、この芳香族縮合環または芳香族複素環自体は、非置換にするか、または、本明細書に記載されているように1つ以上の置換基で置換することができる。
【0074】
本明細書で使用する場合、「ハロ」という用語には、クロロ、ブロモ、ヨード、およびフルオロが含まれる。
【0075】
「ハロアルキル」という用語は、本明細書で使用する場合、上で定義されているようなアルキルのうち、アルキル上の水素原子の1つ以上が、上で定義されているハロによって置換されているアルキルを意味する。ハロアルキル基の非限定例としては、−CF
3、−CH
2CF
3などが挙げられる。
【0076】
「ヒドロキシアルキル」という用語は、本明細書で使用する場合、少なくとも1つのヒドロキシ置換基を有するアルキル基を意味する。ヒドロキシアルキル基の非限定例としては、ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピルなどが挙げられる。
【0077】
「アルコキシアルキル」という用語は、本明細書で使用する場合、アルキル−O−アルキル−を意味し、そのアルキル部分のそれぞれは、本明細書で定義されているとおりである。また、二価アルキル基(すなわち、2個の他の部分に結合したアルキル基)は「アルキレン」基と呼ぶことができることは、当業者であれば分かる。アルキレン基は、C−H結合の1つが、別の部分への共有結合で置換されているアルキル基である。アルコキシアルキル基の非限定例としては、CH
3−O−CH
2CH
2−、CH
3−O−CH
2CH
2CH
2−、CH
3CH
2−O−CH
2CH
2−、CH
3CH
2−O−CH
2CH
2CH
2−、t−Bu−O−CH
2CH
2−などが挙げられる。
【0078】
「アシル」という用語は、カルボニル基(−C(O)−)を指す。例えば、アリールアシルは、フェニル−C(O)−のような基を指し、アルキルアシルはアセチルを指し、アミノアシルはH
2N−C(O)−を指す(このN原子は、アリール、アルキル、ヘテロシクリルなどで置換することができる)などである。アシル基が、例えば、ケトン、カルボキシ基、炭酸塩基、尿素基、チオエステルなどを形成する場合、このような基の非カルボニル部分は、直鎖、分岐、または環状のアルキルもしくは低級アルキル、メトキシメチルを含むアルコキシアルキル、ベンジルを含むアラルキル、フェノキシメチルのようなアリールオキシアルキル、ハロゲンで任意で置換されていてもよいフェニルを含むアリール、炭素数1〜4のアルキルもしくは炭素数1〜4のアルコキシ、アルキルもしくはアラルキルスルホニル(メタンスルホニルを含む)のようなスルホン酸エステル、一、二、もしくは三リン酸エステル、トリチルまたはモノメトキシトリチル、置換ベンジル、トリアルキルシリル(例えばジメチル−t−ブチルシリル)、または、ジフェニルメチルシリルから選択する。1つの実施形態では、このエステル中のアリール基は、フェニル基を含む。「低級アシル」という用語は、非カルボニル部分が低級アルキルであるアシル基を指す。
【0079】
「カルボキシ」という用語は、本明細書で使用する場合、−C(O)OH−またはそのエステルを意味する。
【0080】
「アルコキシカルボニル」という用語は、本明細書で使用する場合、−C(O)−O−アルキルを意味し、そのアルキル部分は、本明細書で定義されているようないずれかのアルキルである。
【0081】
「アルキルチオアルキル」という用語は、本明細書で使用する場合、アルキル−S−アルキル−を意味し、その各アルキル部分は、本明細書で定義されているとおりである。アルキルチオアルキル基の非限定例としては、CH
3−S−CH
2CH
2−、CH
3−S−CH
2CH
2CH
2−、CH
3CH
2−S−CH
2CH
2−、CH
3CH
2−S−CH
2CH
2CH
2−、t−Bu−S−CH
2CH
2−などが挙げられる。
【0082】
「アルキルアミノ」という用語は、本明細書で使用する場合、アルキル−アミノ−を意味し、このアミノ部分は、本明細書で定義されているようないずれのアミノであることもできる。
【0083】
「少なくとも1つの窒素原子を含む5〜18員の飽和複素環」という用語は、環系を構成する要素として5〜18個の原子を含む飽和単環または多環系を意味し、この5〜18個の原子は、炭素、窒素、硫黄、または、リンから選択され、この5〜18個の原子の少なくとも1つは窒素である。この用語は、1つ以上、例えば2個の窒素原子を含む6〜18員の飽和複素環を包含する。この多環系は、縮合または架橋多環であることができる。5〜18員の飽和複素環は任意で、いずれかの置換可能な位置(ヘテロ原子を含む)で、置換または非置換アルキル(例えば、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、アルコキシアルキルなど)、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、アミノ(本明細書で定義されているようなもの。例えば、−NH
2、アミド、スルホンアミド、尿素部分、ウレタン部分)、アミノアシル(本明細書で定義されているようなもの)、アミノアルキル(本明細書で定義されているようなもの)、アミノ−S(O)
2−、アルキル−S(O)
2−、アリールアミノ(本明細書で定義されているようなもの)、ヘテロアリールアミノ(本明細書で定義されているようなもの)、アルキルアミノ(本明細書で定義されているようなもの)、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシ、ニトロ、シアノ、アリール、ヘテロアリール、カルボキシ(本明細書で定義されているようなもの)、スルホン酸、硫酸塩、ホスホン酸、リン酸塩、またはホスホン酸塩を含む基で置換でき、これらの置換基は、未保護であるか、または、必要に応じて、当業者に知られているように保護されているかのいずれかである。少なくとも1つの窒素原子を含む置換または非置換の5〜18員飽和複素環の非限定例としては、下記のものが挙げられる。
【0084】
【化9】
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【0085】
化合物内の部分(例えば、置換基、基、または環)の数に関する場合、別段の定義がない限り、「1つ以上」および「少なくとも1つ」という語句は、化学的に許容される多くの数の部分が存在できることを意味し、このような部分の最大数を割り出すことは、十分に、当業者の知識の範囲内である。
【0086】
「製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、エステル、またはプロドラッグ」という用語は、本明細書全体を通じて、化合物のいずれかの製薬学的に許容可能な形態(エステル、リン酸エステル、エステルもしくは関連する基の塩、または水和物など)であって、患者に投与された時に、本明細書に記載の化合物をもたらす形態を説明する目的で用いる。製薬学的に許容可能な塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、リンゴ酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸などのような製薬学的に許容可能な無機または有機の塩基および酸から得られるものが挙げられる。好適な塩としては、例えば本明細書に記載されているような、当該技術分野で周知の数多くの他の酸の中でも、カリウムおよびナトリウムのようなアルカリ金属、カルシウムおよびマグネシウムのようなアルカリ土類金属から得られるものが挙げられる。
【0087】
「溶媒和物」という用語は、本発明の化合物と1つ以上の溶媒分子との物理的会合体を意味する。この物理的会合体は、種々の程度のイオン結合および共有結合(水素結合を含む)を含む。特定の事例では、溶媒和物は、例えば、1つ以上の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子中に取り込まれる場合に単離可能である。「溶媒和物」は、液相溶媒和物および分離可能な溶媒和物の両方を包含する。好適な溶媒和物の非限定例としては、エタノレート、メタノレートなどが挙げられる。「水和物」は、溶媒分子がH
2Oである溶媒和物である。
【0088】
「複素環」または「ヘテロシクリル」という用語は、不飽和であっても、部分飽和であっても、完全飽和であってもよい環状基を指し、この環には、酸素、硫黄、窒素、またはリンのようなヘテロ原子が少なくとも1つ存在する。複素環またはヘテロシクリル基としては、ヘテロアリール基が挙げられる。非芳香族ヘテロシクリルの非限定例としては、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、ピロリジニル、モルホリノ、チオモルホリノ、オキシラニル、ピラゾリニル、ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、アジリジニル、テトラヒドロフラニル、ピロリニルジヒドロフラニル、ジオキサニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、インドリニル、イミダゾリル、テトラアサシクロテトラデカニル、ジオキサジアザシクロドデカニル、ジアゼパニルなどが挙げられ、上記のヘテロシクリルの各々は、非置換であることも、または、いずれかの置換可能な位置(ヘテロ原子を含む)で、1つ以上の置換基(例えば、複素環内のカルボニル基を含め、本明細書に記載されているもののいずれか)で置換することもできる。
【0089】
「ヘテロアリール」または「複素芳香族」という用語は、本明細書で使用する場合、芳香環中に少なくとも1つの硫黄、酸素、窒素、またはリンを含む芳香環を指す。複素芳香族の非限定例は、フラニル、ピリジル、ピリミジニル、ベンゾオキサゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,3,4−チアジアゾール、インダゾリル、1,3,5−トリアジニル、チエニル、テトラゾリル、ベンゾフラニル、キノリル、イソキノリル、ベンゾチエニル、イソベンゾフリル、インドリル、イソインドリル、ベンズイミダゾリル、プリン、カルバゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、イソチアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、イソオキサゾリル、ピロリル、キナゾリニル、シンノリニル、フタラジニル、キサンチニル、ハイポキサンチニル、ピラゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、1,2,3−オキサジアゾール、チアジン、ピリダジン、ベンゾチオフェニル、イソピロール、チオフェン、ピラジン、またはプテリジニルであり、前記ヘテロアリールまたは複素環基は任意で、1つ以上の置換基で置換することができる。1つの実施形態では、ヘテロシクリルおよび複素芳香族基は、プリンおよびピリミジンを含む。
【0090】
置換芳香環または複素芳香環(アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキル基のような官能基の芳香族または複素芳香族部分を含む)は、1つ以上の置換基で置換することができる。このような置換基の非限定例は、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、シアノ、スルホン酸、ハロ(F、Cl、I、Br)、カルボキシ、エステル、アシル、アルキル(すなわち、メチル、エチル、プロピル、ブチルなど、本明細書に記載されているアルキル基のいずれか)、アルケニル(すなわち、ビニル、アリル、1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニルなど、本明細書に記載されているアルケニル基のいずれか)、アルキニル(すなわち、1−エチニル、1−プロピニル、2−プロピニルなど、本明細書に記載されているアルキニル基のいずれか)、ハロアルキル(すなわち、本明細書に記載されているハロアルキル基のいずれか)、硫酸塩、スルホン酸塩、スルホン酸エステルおよびアミド、リン酸、ホスホン酸、リン酸塩、またはホスホン酸塩からなる群から選択され、これらの置換基は、未保護であるか、または、必要に応じて、当業者に知られているように、例えば、Greene, et al.,Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley and Sons, Second Edition,1991に教示されているように保護されているかのいずれかである。
【0091】
官能性酸素および窒素基(例えば、アリールまたはヘテロアリール基上のもの)は、必要または所望に応じて保護することができる。好適な保護基は当業者には周知であり、トリメチルシリル、ジメチルヘキシルシリル、t−ブチルジメチルシリルおよびt−ブチルジフェニルシリル、トリチルもしくは置換トリチル、アルキル基、アセチルおよびプロピオニルのようなアシル基、メタンスルホニルおよびp−トルエンスルホニルが挙げられる。
【0092】
「ヘテロアリールアルキル」という用語は、本明細書で使用する場合、ヘテロアリール−アルキル−を意味し、このヘテロアリール部分とアルキル部分は、本明細書で定義されているいずれのヘテロアリールまたはアルキルであることができる。ヘテロアリールアルキルの非限定例としては、ピリジン−メチル−およびベンズイミダゾール−メチル−が挙げられる。
【0093】
「ヘテロシクリルアルキル」という用語は、本明細書で使用する場合、ヘテロシクリル−アルキル−を意味し、このアルキル部分は、いずれかの可能な位置で、ヘテロシクリル環に結合してよく、ヘテロシクリル部分とアルキル部分は、本明細書で定義されているいずれのヘテロシクリルまたはアルキルであることができる。ヘテロアリールアルキルの非限定例としては、ピロリジン−メチル−およびピペリジン−メチルが挙げられる。
【0094】
「カルボシクリル」または「炭素環」という用語は、本明細書で使用する場合、環原子のすべてが炭素である環状基を意味し、この環状基は、不飽和であっても、部分飽和であっても、完全飽和であってもよい。炭素環は、単環であることも多環であることもでき、芳香環(例えばフェニル、ナフチルなど)、部分不飽和の非芳香環(デヒドロナフチル、シクロペンテニル、シクロヘキセニルなど)、または完全飽和の炭化水素環(シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)が挙げられる。炭素環は、本明細書に記載されているいずれかの置換基、例えば、本発明における置換芳香環または複素芳香環の置換基(環内のカルボニル基を含む)で置換することができる。
【0095】
「カルボシクリルアシル」という用語は、本明細書で使用する場合、−C(O)−カルボシクリルを意味し、このカルボシクリル部分は、本明細書で定義されているようないずれかの炭素環であり、「アリールアシル基」が挙げられる。
【0096】
「アリールアシル」という用語は、本明細書で使用する場合、−C(O)−アリールを意味し、このアリール部分は、本明細書で定義されているようないずれかのアリールである。
【0097】
「アルジミニル」という用語は、本明細書で使用する場合、−C=N−Rという式の基を意味し、式中、Rは、本明細書で定義されているいずれかのアルキル、カルボシクリル、またはヘテロシクリル基である。例えば、アルジミニルとしては、−C=N−アルキル(このアルキル部分としては、本明細書に記載されているいずれのアルキル部分も挙げられる)、−C=N−アリール(このアリール部分としては、本明細書に記載または定義されているいずれのものも挙げられる)、−C=N−シクロアルキル(このシクロアルキル部分としては、本明細書に記載または定義されているいずれのものも挙げられる)、−C=N−ヘテロアリール(このヘテロアリール部分としては、本明細書に記載または定義されているいずれのものも挙げられる)、−C=N−ヘテロシクロアルキル(このヘテロシクロアルキル部分としては、本明細書に記載または定義されているいずれのものも挙げられる)が挙げられる。
【0098】
「ヘテロシクリルアシル」という用語は、本明細書で使用する場合、−C(O)−ヘテロシクリルを意味し、このヘテロシクリル部分は、本明細書で定義されているいずれかのヘテロシクリルであり、「ヘテロアリールアシル」基が挙げられる。
【0099】
「ヘテロアリールアシル」という用語は、本明細書で使用する場合、−C(O)−ヘテロアリールを意味し、このヘテロアリール部分は、本明細書で定義されているようないずれかのヘテロアリールである。
【0100】
プリンまたはピリミジンという用語としては、アデニン、N
6−アルキルプリン、N
6−アシルプリン(アシルはC(O)(アルキル、アリール、アルキルアリール、またはアリールアルキル)である)、N
6−ベンジルプリン、N
6−ハロプリン、N
6−ビニルプリン、N
6−アセチレンプリン、N
6−アシルプリン、N
6−ヒドロキシアルキルプリン、N
6−チオアルキルプリン、N
2−アルキルプリン、N
2−アルキル−6−チオプリン、チミン、シトシン、5−フルオロシトシン、5−メチルシトシン、6−アザピリミジン(6−アザシトシンを含む)、2−および/または4−メルカプトピリミジン、ウラシル、5−ハロウラシル(5−フルオロウラシルを含む)、C
5−アルキルピリミジン、C
5−ベンジルピリミジン、C
5−ハロピリミジン、C
5−ビニルピリミジン、C
5−アセチレンピリミジン、C
5−アシルピリミジン、C
5−ヒドロキシアルキルプリン、C
5−アミドピリミジン、C
5−シアノピリミジン、C
5−ニトロピリミジン、C
5−アミノピリミジン、N
2−アルキルプリン、N
2−アルキル−6−チオプリン、5−アザシチジニル、5−アザウラシリル、トリアゾロピリジニル、イミダゾロピリジニル、ピロロピリミジニル、ならびに、ピラゾロピリミジニルが挙げられるが、これらに限定されない。プリン塩基としては、グアニン、アデニン、ヒポキサンチン、2,6−ジアミノプリン、および6−クロロプリンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0101】
本発明の化合物、ならびに、その塩、溶媒和物、およびプロドラッグは、それらの互変異性形態で(例えばアミノまたはイミノエーテルとして)存在してもよい。本明細書では、このようないずれの互変異性形態も、本発明の一部として考える。
【0102】
本発明の化合物(この化合物の塩、溶媒和物、プロドラッグ、ならびに、このプロドラッグの塩および溶媒和物を含む)のあらゆる立体異性体(例えば、幾何異性体、光学異性体など)、例えば、さまざまな置換基上の不斉炭素が原因で存在する場合があるものは、鏡像異性体形態(不斉炭素の不存在下でも存在する場合がある)、回転異性体形態、アトロプ異性体、およびジアステレオマー形態を含め、本発明の範囲内にあると考えられる。本発明の化合物の個々の立体異性体は、例えば、他の異性体を実質的に含まなくてもよく、あるいは、例えば、ラセミ体として、または他のすべての立体異性体もしくは所定の他の立体異性体との混合物であってもよい。本発明のキラル中心は、IUPACの1974年勧告によって定義されているようなS配置またはR配置を有することができる。「塩」、「溶媒和物」、「プロドラッグ」などの用語を使用する際には、本発明の化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、ラセミ体、またはプロドラッグの塩、溶媒和物、およびプロドラッグにも同様に適用されることを意図している。
【0103】
本発明の化合物、ならびに、本発明の化合物の塩、溶媒和物、および/またはプロドラッグの多形相は、本発明に含まれるものとして意図している。
【0104】
ケモカイン阻害化合物
式Iの化合物
1つの実施形態では、本発明は、式(I)の化合物、または、その製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、プロドラッグ、互変異性体、立体異性体、およびエステル、
【0105】
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
または、その製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、およびエステルを提供し、式中、
R
1とR
2はそれぞれ独立して、H、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいヘテロアルキル(アルコキシアルキルを含む)、ハロアルキル、CF
3、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、置換されていてもよいアルキルまたはジアルキルアミノ、置換されていてもよいアルコキシ、ヒドロキシアルキル、置換されていてもよいアミノアルキル、置換されていてもよいカルボシクリル、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいアラルキル、置換されていてもよいアリールアルキル、カルボキシ、アシル、置換されていてもよいアルコキシカルボニル、または置換されていてもよいアミノカルボニルであるか、あるいは、
R
1とR
2は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、置換もしくは非置換カルボシクリル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルを形成し、
MはHまたは−G−L
3−Zであり、
EはH、−W−J−L
2−Y、
【0106】
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1、L
2、およびL
3はそれぞれ独立して、共有結合、置換または非置換アルキレン、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、および置換または非置換ヘテロシクリルからなる群から選択され、
X、Y、およびZは独立して、H、NR
aR
b、−OR
c、ハロゲン、CF
3、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、アシル、カルボキシ、置換されていてもよいアルコキシカルボニル、置換されていてもよいアミノカルボニル、置換されていてもよいアルキルまたはジアルキルアミノカルボニル、シアノ、置換されていてもよいヘテロシクリルアシル、置換されていてもよいカルボシクリルアシル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリルであり、
R
aとR
bはそれぞれ独立して、H、置換もしくは非置換アルキル、アルジミニル、置換もしくは非置換カルボシクリル、置換もしくは非置換カルボシクリルアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキル、および置換もしくは非置換ヘテロシクリルからなる群から選択されるか、または、
R
aとR
bは、それらが結合しているように示されている窒素原子と一体となって、置換もしくは非置換ヘテロシクリルを形成し、
R
cは、H、置換または非置換アルキル、置換または非置換ヘテロアルキル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換カルボシクリルアルキル、置換または非置換ヘテロシクリルアルキルからなる群から選択され、
Jは、共有結合、アルキレン、−C(O)−NR
d−、−C(O)−O−、−NR
d−、および−C(O)−からなる群から選択され、
R
dは、H、アルキル、および置換または非置換アリールアルキルからなる群から選択され、
QはCR
eまたはNであり、
R
eは、H、アルキル、ハロ、置換または非置換アミノ、シアノ、ニトロ、ハロアルキル、ヒドロキシル、およびアルコキシルからなる群から選択され、
Gは、共有結合、アルキレン、−C(O)−、−C(O)−O−、および−C(O)−NR
d−からなる群から選択され、
Wは、共有結合、および置換または非置換ヘテロシクリルからなる群から選択され、
R
3とR
4はそれぞれ独立して、H、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、および置換または非置換アルキニルからなる群から選択されるか、あるいは、
R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、置換もしくは非置換カルボシクリル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルを形成し、
R
5とR
6はそれぞれ独立して、置換もしくは非置換アミノアルキル、置換もしくは非置換カルボシクリル、置換もしくは非置換カルボシクリルアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキル、アルキル、アルケニル、およびアルキニルからなる群から選択されるか、または、
−L
2−YとR
6は、それらが結合しているように示されている原子と一体となって、置換もしくは非置換縮合環を形成するか、または、
Eと−L
1Xは、それらが結合しているように示されている原子と一体となって、置換もしくは非置換ヘテロシクリルを形成し、
R
7は、H、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アミノアルキル、置換もしくは非置換カルボシクリル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換カルボシクリルアルキル、および置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキルからなる群から選択されるか、または、
L
2YとR
7は、それらが結合しているように示されている原子と一体となって、置換もしく非置換縮合環を形成し、ならびに、
AとBはそれぞれ独立して、H、アルキル、ハロ、置換または非置換アミノ、シアノ、ニトロ、ハロアルキル、ヒドロキシル、およびアルコキシルからなる群から選択された1つ以上の置換基であり、
ただし、M、E、およびL
1Xのうちの1つのみがHであることを条件とする。
【0107】
特定の実施形態では、式Iの化合物は、医薬組成物中に調合するのに十分な化学的安定性を有する。
【0108】
式Iの特定の実施形態では、R
1とR
2はそれぞれ独立して、Hもしくはアルキルであるか、あるいは、R
1とR
2は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、置換もしくは非置換カルボシクリル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルを形成する。
【0109】
式Iの特定の実施形態では、XとZはそれぞれ独立して、H、NR
aR
b、および−OR
cからなる群から選択される。
【0110】
R
1とR
2が、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、置換もしくは非置換カルボシクリル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルを形成する場合、そのカルボシクリル基としては、式(I)の親部分のピリジル環に縮合したシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのような飽和縮合環、または、部分もしくは完全不飽和縮合環を挙げることができる。このような飽和縮合環の特定の非限定例としては、
【0111】
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
が挙げられ、
不飽和縮合環の非限定例としては、
【0112】
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
が挙げられる。
【0113】
R
1とR
2が一体となって、置換または非置換ヘテロシクリルを形成する場合、その置換または非置換ヘテロシクリルは、環内のいずれかの好適な安定した位置に、1つ以上のヘテロ原子を含む。非限定例としては、
【0114】
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
が挙げられ、
式中、Rは、本明細書に記載されているいずれかの好適な置換基(Hを含む)であり、L
1、X、E、およびMは、式(I)に関する上記の定義どおりである。特定の実施形態では、RはHである。別の特定の実施形態では、Rは置換アルキル、アルケニル、アラルキル、アミノ酸の残基などである。
【0116】
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
の基は、
【0117】
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される。
【0119】
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
の基は、
【0120】
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0121】
いくつかの実施形態では、X、Y、またはZがNR
aR
bである場合、R
aとR
bは、それらが結合しているように示されている窒素原子と一体となって、置換または非置換ヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態では、このヘテロシクリルは、ピペリジル、ピペラジル、モルホリニル、ピリジル、ピリミジル、ピロリル、ジアジニル、トリアジニル、などから選択される。
【0122】
Eが−W−J−L
2−Yである場合、−W−J−L
2−Yの非限定例としては、アミノアルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリルなど(これらのいずれも、置換または非置換であることができる)で置換された置換または非置換ヘテロシクリル環(非限定例として、ピリジル、ピペラジル(piperazyl)、ピペラジル(piperadyl)、およびピリミジルが挙げられる)が挙げられる。
【0123】
R
3とR
4が、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、置換もしくは非置換カルボシクリル、または、置換もしくは非置換ヘテロシクリルを形成する場合に形成される基の非限定例としては、
【0124】
【化19】
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[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
が挙げられる。
【0125】
上記の各基は、1つ以上の置換基でさらに置換されていてもよい。
【0126】
式IAの化合物
1つの実施形態では、本発明の化合物は、下記の式(IA)を有し、
【0127】
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
式中、R
1、R
2、R
3、R
4、L
1、L
2、X、Y、Q、A、およびBのそれぞれは、本明細書で定義または記載されているとおりである。
【0128】
式(IA)の化合物の特定的な実施形態では、R
1とR
2はそれぞれ独立して、Hもしくはアルキルであるか、または、R
1とR
2は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、置換もしくは非置換カルボシクリルを形成し、L
1とL
2はそれぞれ独立して、共有結合、置換または非置換アルキレン、置換または非置換アルケニル、および置換または非置換アルキニルからなる群から選択され、XとYはそれぞれ独立して、HまたはNR
aR
bであり、このR
aとR
bはそれぞれ独立して、H、置換もしくは非置換アルキル、アルジミニル、置換もしくは非置換カルボシクリル、置換もしくは非置換カルボシクリルアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキル、および置換もしくは非置換ヘテロシクリルからなる群から選択されるか、または、R
aとR
bは、それらが結合しているように示されている窒素原子と一体となって、置換もしくは非置換ヘテロシクリルを形成し、QはCR
eまたはNであり、R
eは、H、アルキル、ハロ、置換または非置換アミノ、シアノ、ニトロ、ハロアルキル、ヒドロキシル、およびアルコキシルからなる群から選択され、R
3とR
4はそれぞれ独立して、H、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、および置換もしくは非置換アルキニルからなる群から選択されるか、あるいは、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、置換もしくは非置換カルボシクリル、または、置換もしくは非置換ヘテロシクリルを形成する。
【0129】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
2はHであるか、または、R
1とR
2は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、置換もしくは非置換カルボシクリルを形成し、L
1は、置換または非置換アルキレンであり、L
2は、共有結合、または、置換もしくは非置換アルキレンであり、XとYはそれぞれ独立して、HまたはNR
aR
bであり、このR
aとR
bはそれぞれ独立して、H、アルキル、アルジミニル、置換もしくは非置換カルボシクリル、置換もしくは非置換カルボシクリルアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキル、および、置換もしくは非置換ヘテロシクリルからなる群から選択されるか、または、R
aとR
bは、それらが結合しているように示されている窒素原子と一体となって、置換もしくは非置換ヘテロシクリルを形成し、QはCHまたはNであり、R
3とR
4はそれぞれHであるか、または、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、置換もしくは非置換アリールを形成する。
【0130】
式(IA)の化合物のいくつかの実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0131】
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
を形成する。
【0132】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、
【0133】
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0134】
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0135】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、
【0136】
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0137】
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0138】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、
【0139】
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0140】
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0141】
式(IA)の化合物のいくつかの実施形態では、QはNである。
【0142】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、QはCHである。
【0143】
式(IA)の化合物の特定の実施形態では、L
2YはHである。
【0144】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−アルキレン−NR
aR
bである。
【0145】
式(IA)の化合物のさらに別の実施形態では、L
2Yは−アルキレン−NH
2である。
【0146】
式(IA)の化合物のさらなる実施形態では、L
2Yは−アルキレン−N(アルキル)
2である。
【0147】
式(IA)の化合物のさらなる実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
2−NR
aR
bである。
【0148】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
2−NH
2である。
【0149】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
2−N(アルキル)
2である。
【0150】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
3−NR
aR
bである。
【0151】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
3−NH
2である。
【0152】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
3−N(アルキル)
2である。
【0153】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
4−NR
aR
bである。
【0154】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
4−NH
2である。
【0155】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
4−N(アルキル)
2である。
【0156】
式(IA)の化合物のいくつかの実施形態では、L
1XはHである。
【0157】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NR
aR
bである。
【0158】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NH
2である。
【0159】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−N(アルキル)
2である。
【0160】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−NR
aR
bである。
【0161】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは、−(CH
2)
3−NH
2である
【0162】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−N(アルキル)
2である。
【0163】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NR
aR
bである。
【0164】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NH
2である。
【0165】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−N(アルキル)
2である。
【0166】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NR
aR
bである。
【0167】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NH
2である。
【0168】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−N(アルキル)
2である。
【0169】
式(IA)の特定の実施形態では、
R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0170】
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0171】
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0172】
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0173】
式(IA)の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0174】
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0175】
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0176】
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0177】
式(IA)の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0178】
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0179】
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0180】
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0181】
式(IA)の化合物のいくつかの実施形態では、L
1Xはアルキルであり、L
2Yは、−アルキレン−NR
aR
bである。
【0182】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1XはCH
3であり、L
2Yは−アルキレン−NR
aR
bである。
【0183】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1XはCH
3であり、L
2Yは−アルキレン−NH
2である。
【0184】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1XはCH
3であり、L
2Yは−アルキレン−NH(ヘテロシクリル)である。
【0185】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1XはCH
3であり、L
2Yは−アルキレン−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0186】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1XはCH
3であり、L
2Yは−アルキレン−NH(アリールアルキル)である。
【0187】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1XはCH
3であり、L
2Yは−アルキレン−N(ヘテロアリールアルキル)
2である。
【0188】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1XはCH
3であり、L
2Yは−アルキレン−N(アリールアルキル)
2である。
【0189】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1XはCH
3であり、L
2Yは−アルキレン−N(アルキル)
2である。
【0190】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NR
aR
bであり、L
2YはHである。
【0191】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NH
2であり、L
2YはHである。
【0192】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−NH
2であり、L
2YはHである。
【0193】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NH
2であり、L
2YはHである。
【0194】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NH
2であり、L
2YはHである。
【0195】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−N(アルキル)
2であり、L
2YはHである。
【0196】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−N(アルキル)
2であり、L
2YはHである。
【0197】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−N(アルキル)
2であり、L
2YはHである。
【0198】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−N(アルキル)
2であり、L
2YはHである。
【0199】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NH(アルキル)であり、L
2YはHである。
【0200】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−NH(アルキル)であり、L
2YはHである。
【0201】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NH(アルキル)であり、L
2YはHである。
【0202】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NH(アルキル)であり、L
2YはHである。
【0203】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NH(ヘテロシクリル)であり、L
2YはHである。
【0204】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−NH(ヘテロシクリル)であり、L
2YはHである。
【0205】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NH(ヘテロシクリル)であり、L
2YはHである。
【0206】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NH(ヘテロシクリル)であり、L
2YはHである。
【0207】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NH(ヘテロシクリルアルキル)であり、L
2YはHである。
【0208】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−NH(ヘテロシクリルアルキル)であり、L
2YはHである。
【0209】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NH(ヘテロシクリルアルキル)であり、L
2YはHである。
【0210】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NH(ヘテロシクリルアルキル)であり、L
2YはHである。
【0211】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NH(ヘテロアリールアルキル)であり、L
2YはHである。
【0212】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−NH(ヘテロアリールアルキル)であり、L
2YはHである。
【0213】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NH(ヘテロアリールアルキル)であり、L
2YはHである。
【0214】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NH(ヘテロアリールアルキル)であり、L
2YはHである。
【0215】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xはアルキレン−NH(アリールアルキル)であり、L
2YはHである。
【0216】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−NH(アリールアルキル)であり、L
2YはHである。
【0217】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NH(アリールアルキル)であり、L
2YはHである。
【0218】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NH(アリールアルキル)であり、L
2YはHである。
【0219】
式(IA)の化合物の1つの実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0220】
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0221】
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0222】
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xはアルキルであり、L
2Yは−アルキレン−NR
aR
bである。
【0223】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0224】
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0225】
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0226】
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−アルキレン−NR
aR
bである。
【0227】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0228】
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0229】
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0230】
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−アルキレン−NH
2である。
【0231】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0232】
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0233】
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0234】
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−アルキレン−NH(アルキル)である。
【0235】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0236】
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0237】
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0238】
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−アルキレン−NH(ヘテロシクリル)である。
【0239】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0240】
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0241】
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0242】
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−アルキレン−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0243】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0244】
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0245】
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0246】
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−アルキレン−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0247】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0248】
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0249】
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0250】
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−アルキレン−NH(アリールアルキル)である。
【0251】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0252】
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0253】
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0254】
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−(CH
2)
2−NH
2である。
【0255】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0256】
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0257】
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0258】
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−(CH
2)
2−NH(アルキル)である。
【0259】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0260】
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0261】
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0262】
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−(CH
2)
2−NH(ヘテロシクリル)である。
【0263】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0264】
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0265】
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0266】
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−(CH
2)
2−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0267】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0268】
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0269】
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0270】
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−(CH
2)
2−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0271】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0272】
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0273】
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0274】
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−(CH
2)
2−NH(アリールアルキル)である。
【0275】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0276】
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0277】
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0278】
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−(CH
2)
3−NH
2である。
【0279】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0280】
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0281】
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0282】
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−(CH
2)
3−NH(アルキル)である。
【0283】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0284】
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0285】
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0286】
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−(CH
2)
3−NH(ヘテロシクリル)である。
【0287】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0288】
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0289】
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0290】
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−(CH
2)
3−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0291】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0292】
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0293】
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0294】
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−(CH
2)
3−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0295】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0296】
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0297】
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0298】
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−(CH
2)
3−NH(アリールアルキル)である。
【0299】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0300】
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0301】
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0302】
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−(CH
2)
4−NH
2である。
【0303】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0304】
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0305】
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0306】
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−(CH
2)
4−NH(アルキル)である。
【0307】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0308】
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0309】
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0310】
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−(CH
2)
4−NH(ヘテロシクリル)である。
【0311】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0312】
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0313】
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0314】
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−(CH
2)
4−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0315】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0316】
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0317】
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0318】
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−(CH
2)
4−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0319】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0320】
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0321】
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0322】
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3であり、L
2Yは−(CH
2)
4−NH(アリールアルキル)である。
【0323】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0324】
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0325】
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0326】
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−アルキレン−NR
aR
bであり、L
2YはHである。
【0327】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0328】
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0329】
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0330】
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−アルキレン−NH
2であり、L
2YはHである。
【0331】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0332】
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0333】
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0334】
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−アルキレン−N(アルキル)
2であり、L
2YはHである。
【0335】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0336】
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0337】
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0338】
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−アルキレン−NH(アルキル)であり、L
2YはHである。
【0339】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0340】
【化127】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0341】
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0342】
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−アルキレン−NH(ヘテロシクリル)であり、L
2YはHである。
【0343】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0344】
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0345】
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0346】
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−アルキレン−NH(ヘテロシクリルアルキル)であり、L
2YはHである。
【0347】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0348】
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0349】
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0350】
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−アルキレン−NH(ヘテロアリールアルキル)であり、L
2YはHである。
【0351】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0352】
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0353】
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0354】
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−アルキレン−NH(アリールアルキル)であり、L
2YはHである。
【0355】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0356】
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0357】
【化140】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0358】
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
2−NH
2であり、L
2YはHである。
【0359】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0360】
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0361】
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0362】
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
2−N(アルキル)
2であり、L
2YはHである。
【0363】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0364】
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0365】
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0366】
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
2−NH(アルキル)であり、L
2YはHである。
【0367】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0368】
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0369】
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0370】
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
2−NH(ヘテロシクリル)であり、L
2YはHである。
【0371】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0372】
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0373】
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0374】
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
2−NH(ヘテロシクリルアルキル)であり、L
2YはHである。
【0375】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0376】
【化154】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0377】
【化155】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0378】
【化156】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
2−NH(ヘテロアリールアルキル)であり、L
2YはHである。
【0379】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0380】
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0381】
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0382】
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
2−NH(アリールアルキル)であり、L
2YはHである。
【0383】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0384】
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0385】
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0386】
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
3−NH
2であり、L
2YはHである。
【0387】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0388】
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0389】
【化164】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0390】
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
3−N(アルキル)
2であり、L
2YはHである。
【0391】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0392】
【化166】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0393】
【化167】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0394】
【化168】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
3−NH(アルキル)であり、L
2YはHである。
【0395】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0396】
【化169】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0397】
【化170】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0398】
【化171】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
3−NH(ヘテロシクリル)であり、L
2YはHである。
【0399】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0400】
【化172】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0401】
【化173】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0402】
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
3−NH(ヘテロシクリルアルキル)であり、L
2YはHである。
【0403】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0404】
【化175】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0405】
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0406】
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
3−NH(ヘテロアリールアルキル)であり、L
2YはHである。
【0407】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0408】
【化178】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0409】
【化179】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0410】
【化180】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
3−NH(アリールアルキル)であり、L
2YはHである。
【0411】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0412】
【化181】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0413】
【化182】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0414】
【化183】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
4−NH
2であり、L
2YはHである。
【0415】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0416】
【化184】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0417】
【化185】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0418】
【化186】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
4−N(アルキル)
2であり、L
2YはHである。
【0419】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0420】
【化187】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0421】
【化188】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0422】
【化189】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
4−NH(アルキル)であり、L
2YはHである。
【0423】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0424】
【化190】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0425】
【化191】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0426】
【化192】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
4−NH(ヘテロシクリル)であり、L
2YはHである。
【0427】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0428】
【化193】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0429】
【化194】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0430】
【化195】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
4−NH(ヘテロシクリルアルキル)であり、L
2YはHである。
【0431】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0432】
【化196】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0433】
【化197】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0434】
【化198】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
4−NH(ヘテロアリールアルキル)であり、L
2YはHである。
【0435】
式(IA)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0436】
【化199】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0437】
【化200】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0438】
【化201】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
4−NH(アリールアルキル)であり、L
2YはHである。
【0439】
特定の具体的実施形態では、本発明は、式(IA−1)の化合物、または、その製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、および/もしくはエステルを提供する。
【0440】
【化202】
[この文献は図面を表示できません]
式中、可変のA、B、R
1、R
2、L
1、L
2、Q、X、およびYは、式(I)に関する上記の定義どおりである。
【0441】
式IA−1の1つの実施形態では、Qは窒素である。式IA−1の別の実施形態では、QはCR
eである。
式IA−1の別の実施形態では、
【0442】
【化203】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0443】
【化204】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0444】
式IA−1のさらに別の実施形態では、Qは窒素であり、
【0445】
【化205】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0446】
【化206】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0447】
式IA−1のさらに別の実施形態では、
【0448】
【化207】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0449】
【化208】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0450】
式IA−1のさらに別の実施形態では、Qは窒素であり、
【0451】
【化209】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0452】
【化210】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0453】
式IA−1の別の実施形態では、Qは窒素であり、R
1は水素、アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルもしくはジアルキルアミノ、アルコキシ、アシル、アルコキシカルボニル、またはCF
3であり、R
2は水素、アルキル、ヘテロアルキル、ヒドロキアルキル、アルコキシアルキル、カルボシクリル、またはヘテロシクリルである。
【0454】
式IA−1の別の実施形態では、Qは窒素であり、R
1は水素、アルキル、ハロゲン、またはCF
3である。
【0455】
式IA−1の別の実施形態では、Qは窒素であり、
【0456】
【化211】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0457】
【化212】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1は、置換されていてもよいアルキレン基であり、Xは、置換されていてもよいカルボシクリル、置換されていてもよいヘテロシクリル、またはNR
aN
bである。
【0458】
式IA−1のさらに別の実施形態では、Qは窒素であり、
【0459】
【化213】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0460】
【化214】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1は、置換されていてもよいアルキレン基であり、Xは、置換されていてもよいカルボシクリル、置換されていてもよいヘテロシクリル、またはNR
aN
bである。
【0461】
式IA−1の別の実施形態では、Qは窒素であり、
【0462】
【化215】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0463】
【化216】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1−Xは
【0464】
【化217】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0465】
式IA−1のさらに別の実施形態では、Qは窒素であり、
【0466】
【化218】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0467】
【化219】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1−Xは
【0468】
【化220】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0469】
式IA−1のさらに別の実施形態では、R
1は水素、アルキル、ハロゲン、アルコキシ、アシル、アルコキシカルボニル、またはCF
3であり、R
2は水素、アルキル、ヘテロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、カルボシクリル、またはヘテロシクリルであり、L
1−Xは
【0470】
【化221】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0471】
式IA−1の別の実施形態では、L
2は単結合またはアルキレンであり、YはH、NR
aR
b、−OR
e、カルボシクリル、トリアゾリルおよびテトラゾリルを含むヘテロシクリル、アシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルもしくはジアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクリルアシル、シアノ、ハロゲン、またはCF
3である。
【0472】
式IA−1のさらに別の実施形態では、L
2は単結合またはアルキレンであり、YはH、NR
aR
b、−OR
e、カルボシクリル、トリアゾリルおよびテトラゾリルを含むヘテロシクリル、アシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルもしくはジアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクリルアシル、シアノ、ハロゲン、またはCF
3であり、L
1−Xは
【0473】
【化222】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0474】
式IA−1の特定の実施形態では、化合物は、式IA−1Sの立体化学的配置を有する。
【0475】
【化223】
[この文献は図面を表示できません]
式中、可変のR
1、R
2、A、B、L
1、L
2、Q、X、およびYは、式IA−1に関する上記の定義どおりである。
【0476】
式IA−1の別の実施形態では、化合物は、式IA−1Rの立体化学的配置を有する。
【0477】
【化224】
[この文献は図面を表示できません]
式中、可変のR
1、R
2、A、B、L
1、L
2、Q、X、およびYは、式IA−1に関する上記の定義どおりである。
【0478】
別の実施形態では、本発明は、式(IA−2)の化合物、または、その製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、および/もしくはエステルを提供する。
【0479】
【化225】
[この文献は図面を表示できません]
式中、可変のA、B、L
1、L
2、Q、X、およびYは、式(I)に関する上記の定義どおりである。
【0480】
式IA−2の1つの実施形態では、Qは窒素である。式IA−2の別の実施形態では、QはCR
eである。
【0481】
式IA−2の別の実施形態では、Qは窒素であり、L
1は、置換されていてもよいアルキレン基であり、Xは、置換されていてもよいカルボシクリル、置換されていてもよいヘテロシクリル、またはNR
aN
bである。
【0482】
式IA−2の別の実施形態では、Qは窒素であり、L
1−Xは
【0483】
【化226】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0484】
式IA−2の特定の実施形態では、Qは窒素であり、L
2は単結合またはアルキレンであり、YはH、NR
aR
b、−OR
e、カルボシクリル、トリアゾリルおよびテトラゾリルを含むヘテロシクリル、アシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルもしくはジアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクリルアシル、シアノ、ハロゲン、またはCF
3である。
【0485】
式IA−2のさらに別の実施形態では、Qは窒素であり、L
1とL
2は独立して、単結合またはアルキレンであり、YはH、NR
aR
b、−OR
e、カルボシクリル、トリアゾリルおよびテトラゾリルを含むヘテロシクリル、アシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルもしくはジアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクリルアシル、シアノ、ハロゲン、またはCF
3であり、XはNR
aR
bである。
【0486】
式IA−2のさらに別の実施形態では、Qは窒素であり、L
1とL
2は独立して、単結合またはアルキレンであり、YはH、NR
aR
b、−OR
e、カルボシクリル、トリアゾリルおよびテトラゾリルを含むヘテロシクリル、アシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルもしくはジアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクリルアシル、シアノ、ハロゲン、またはCF
3であり、L
1−Xは、
【0487】
【化227】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0488】
式IA−2の1つの実施形態では、化合物は、式IA−2Sの立体化学的配置を有する。
【0489】
【化228】
[この文献は図面を表示できません]
式中、可変のA、B、L
1、L
2、Q、X、およびYは、式IA−2に関する上記の定義ど
おりである。
【0490】
式IA−2の別の実施形態では、化合物は、式IA−2Rの立体化学的配置を有する。
【0491】
【化229】
[この文献は図面を表示できません]
式中、可変のA、B、L
1、L
2、Q、X、およびYは、式IA−2に関する上記の定義どおりである。
【0492】
別の実施形態では、本発明は、式(IA−3)の化合物、または、その製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、および/もしくはエステルを提供する。
【0493】
【化230】
[この文献は図面を表示できません]
式中、可変のA、B、R
1、R
2、L
1、L
2、Q、X、およびYは、式(I)に関する上記の定義どおりである。
【0494】
式IA−3の1つの実施形態では、Qは窒素である。式IA−3の別の実施形態では、QはCR
eである。
【0496】
【化231】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0497】
【化232】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0498】
式IA−3のさらに別の実施形態では、Qは窒素であり、
【0499】
【化233】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0500】
【化234】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0501】
式IA−3のさらに別の実施形態では、
【0502】
【化235】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0503】
【化236】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0504】
式IA−3のさらに別の実施形態では、Qは窒素であり、
【0505】
【化237】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0506】
【化238】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0507】
式IA−3の別の実施形態では、Qは窒素であり、R
1は水素、アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルもしくはジアルキルアミノ、アルコキシ、アシル、アルコキシカルボニル、またはCF
3であり、R
2は水素、アルキル、ヘテロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、カルボシクリル、またはヘテロシクリルである。
【0508】
式IA−3の別の実施形態では、Qは窒素であり、R
1は水素、アルキル、ハロゲン、またはCF
3である。
【0509】
式IA−3の別の実施形態では、Qは窒素であり、
【0510】
【化239】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0511】
【化240】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1は、置換されていてもよいアルキレン基であり、Xは、置換されていてもよいカルボシクリル、置換されていてもよいヘテロシクリル、またはNR
aR
bである。
【0512】
式IA−3のさらに別の実施形態では、Qは窒素であり、
【0513】
【化241】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0514】
【化242】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1は、置換されていてもよいアルキレン基であり、Xは、置換されていてもよいカルボシクリル、置換されていてもよいヘテロシクリル、またはNR
aR
bである。
【0515】
式IA−3の別の実施形態では、Qは窒素であり、
【0516】
【化243】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0517】
【化244】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1−Xは
【0518】
【化245】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0519】
式IA−3のさらに別の実施形態では、Qは窒素であり、
【0520】
【化246】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0521】
【化247】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1−Xは
【0522】
【化248】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0523】
式IA−3のさらに別の実施形態では、R
1は水素、アルキル、ハロゲン、アルコキシ、アシル、アルコキシカルボニル、またはCF
3であり、R
2は水素、アルキル、ヘテロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、カルボシクリル、またはヘテロシクリルであり、L
1−Xは
【0524】
【化249】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0525】
式IA−3の別の実施形態では、L
2は単結合またはアルキレンであり、YはH、NR
aR
b、−OR
e、カルボシクリル、トリアゾリルおよびテトラゾリルを含むヘテロシクリル、アシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルもしくはジアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクリルアシル、シアノ、ハロゲン、またはCF
3である。
【0526】
式IA−3のさらに別の実施形態では、L
2は単結合またはアルキレンであり、YはH、NR
aR
b、−OR
e、カルボシクリル、トリアゾリルおよびテトラゾリルを含むヘテロシクリル、アシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルもしくはジアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクリルアシル、シアノ、ハロゲン、またはCF
3であり、L
1−Xは
【0527】
【化250】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0528】
式IA−3の1つの実施形態では、化合物は、式IA−3Sの立体化学的配置を有する。
【0529】
【化251】
[この文献は図面を表示できません]
式中、可変のR
1、R
2、A、B、L
1、L
2、Q、X、およびYは、式IA−3に関する上記の定義どおりである。
【0530】
式IA−3の別の実施形態では、化合物は、式IA−3Rの立体化学的配置を有する。
【0531】
【化252】
[この文献は図面を表示できません]
式中、可変のR
1、R
2、A、B、L
1、L
2、Q、X、およびYは、式IA−3に関する上記の定義どおりである。
【0532】
別の実施形態では、本発明は、式(IA−4)の化合物、または、その製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、および/もしくはエステルを提供する。
【0533】
【化253】
[この文献は図面を表示できません]
式中、可変のA、B、L
1、L
2、Q、X、およびYは、式(I)に関する上記の定義どおりである。
【0534】
式IA−4の1つの実施形態では、Qは窒素である。式IA−2の別の実施形態では、QはCR
eである。
【0535】
式IA−4の特定の実施形態では、Qは窒素であり、L
1は、置換されていてもよいアルキレン基であり、Xは、置換されていてもよいカルボシクリル、置換されていてもよいヘテロシクリル、またはNR
aR
bである。
【0536】
式IA−4の別の実施形態では、Qは窒素であり、L
1−Xは
【0537】
【化254】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0538】
式IA−4の別の実施形態では、Qは窒素であり、L
2は単結合またはアルキレンであり、YはH、NR
aR
b、−OR
e、カルボシクリル、トリアゾリルおよびテトラゾリルを含むヘテロシクリル、アシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルもしくはジアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクリルアシル、シアノ、ハロゲン、またはCF
3である。
【0539】
式IA−4のさらに別の実施形態では、Qは窒素であり、L
1とL
2は独立して、単結合またはアルキレンであり、YはH、NR
aR
b、−OR
e、カルボシクリル、トリアゾリルおよびテトラゾリルを含むヘテロシクリル、アシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルもしくはジアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクリルアシル、シアノ、ハロゲン、またはCF
3であり、XはNR
aR
bである。
【0540】
式IA−4のさらに別の実施形態では、Qは窒素であり、L
1とL
2は独立して、単結合またはアルキレンであり、YはH、NR
aR
b、−OR
e、カルボシクリル、トリアゾリルおよびテトラゾリルを含むヘテロシクリル、アシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルもしくはジアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクリルアシル、シアノ、ハロゲン、またはCF
3であり、L
1−Xは
【0541】
【化255】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0542】
式IA−4の1つの実施形態では、化合物は、式IA−4Sの立体化学的配置を有する。
【0543】
【化256】
[この文献は図面を表示できません]
式中、可変のA、B、L
1、L
2、Q、X、およびYは、式IA−4に関する上記の定義どおりである。
【0544】
式IA−4の別の実施形態では、化合物は、式IA−4Rの立体化学的配置を有する。
【0545】
【化257】
[この文献は図面を表示できません]
式中、可変のA、B、L
1、L
2、Q、X、およびYは、式IA−4に関する上記の定義どおりである。
【0546】
式IA、IA−1、IA−1S、IA−1R、IA−2、IA−2S、IA−2R、IA−3、IA−3S、IA−3R、IA−4、IA−4S、およびIA−4Rのさまざまな実施形態では、−L
2−Yは
【0547】
【化258】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される。
【0548】
式IA、IA−1、IA−1S、IA−1R、IA−2、IA−2S、IA−2R、IA−3、IA−3S、IA−3R、IA−4、IA−4S、およびIA−4Rのさまざまな実施形態では、L
1−Xは、
【0549】
【化259】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される。
【0550】
式IBおよびICの化合物
別の実施形態では、本発明の化合物は、下記の(IB)または(IC)の式、
【0551】
【化260】
[この文献は図面を表示できません]
または、製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、および/もしくはエステルを有し、式中、可変のA、X、Q、R
1、R
2、R
5、R
6、L
1、L
2はいずれも、式Iで定義されているとおりである。
【0552】
式(IB)または(IC)の化合物の特定の実施形態では、R
1とR
2は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、置換もしくは非置換カルボシクリル、または、置換もしくは非置換ヘテロシクリルを形成し、L
1は、置換または非置換アルキレンであり、L
2は共有結合、または置換もしくは非置換アルキレンであり、XはHまたはNR
aR
bであり、YはH、置換もしくは非置換カルボシクリル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルであり、R
aとR
bはそれぞれ独立して、H、置換または非置換アルキル、アルジミニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換カルボシクリルアルキル、置換または非置換ヘテロシクリルアルキル、および置換または非置換ヘテロシクリルからなる群から選択され、QはNであり、R
5は、置換もしくは非置換アミノアルキル、置換もしくは非置換カルボシクリル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキルであり、R
6は、置換もしくは非置換アミノアルキル、置換もしくは非置換カルボシクリル、置換もしくは非置換カルボシクリルアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキル、アルキル、アルケニル、およびアルキニルである。
【0553】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、R
1とR
2は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、置換もしくは非置換カルボシクリル、または、置換もしくは非置換ヘテロシクリルを形成し、L
1は、置換または非置換アルキレンであり、L
2は、共有結合、または、置換もしくは非置換アルキレンであり、XはHまたはNR
aR
bであり、YはH、置換もしくは非置換カルボシクリル、または、置換もしくは非置換ヘテロシクリルであり、R
aとR
bはそれぞれ独立して、H、置換または非置換アルキル、アルジミニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換カルボシクリルアルキル、置換または非置換ヘテロシクリルアルキル、および置換または非置換ヘテロシクリルからなる群から選択され、QはCHであり、R
5は、置換もしくは非置換アミノアルキル、置換もしくは非置換カルボシクリル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキルであり、R
6は、置換もしくは非置換アミノアルキル、置換もしくは非置換カルボシクリル、置換もしくは非置換カルボシクリルアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキル、アルキル、アルケニル、およびアルキニルである。
【0554】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、
【0555】
【化261】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0556】
【化262】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0557】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、
【0558】
【化263】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0559】
【化264】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0560】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、
【0561】
【化265】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0562】
【化266】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0563】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
2YはHである。
【0564】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは、置換または非置換ヘテロシクリルアルキルである。
【0565】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xはアルキルである。
【0566】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1XはCH
3である。
【0567】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NR
aR
bである。
【0568】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NH
2である。
【0569】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−N(アルキル)
2である。
【0570】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NH(アルキル)である。
【0571】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NH(ヘテロシクリル)である。
【0572】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0573】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは、−アルキレン−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0574】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NH(アリールアルキル)である。
【0575】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−NR
aR
bである。
【0576】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−NH
2である。
【0577】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−N(アルキル)
2である。
【0578】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−NH(アルキル)である。
【0579】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−NH(ヘテロシクリル)である。
【0580】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0581】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0582】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−NH(アリールアルキル)である。
【0583】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NR
aR
bである。
【0584】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NH
2である。
【0585】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−N(アルキル)
2である。
【0586】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NH(アルキル)である。
【0587】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NH(ヘテロシクリル)である。
【0588】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0589】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0590】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NH(アリールアルキル)である。
【0591】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NR
aR
bである。
【0592】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NH
2である。
【0593】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−N(アルキル)
2である。
【0594】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NH(アルキル)である。
【0595】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NH(ヘテロシクリル)である。
【0596】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0597】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0598】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NH(アリールアルキル)である。
【0599】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−アルキレン−NR
aR
bである。
【0600】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−アルキレン−NH
2である。
【0601】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−アルキレン−N(アルキル)
2である。
【0602】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−アルキレン−NH(アルキル)である。
【0603】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−アルキレン−NH(ヘテロシクリル)である。
【0604】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−アルキレン−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0605】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−アルキレン−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0606】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−アルキレン−NH(アリールアルキル)である。
【0607】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
2−NR
aR
bである。
【0608】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
2−NH
2である。
【0609】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
2−N(アルキル)
2である。
【0610】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
2−NH(アルキル)である。
【0611】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
2−NH(ヘテロシクリル)である。
【0612】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
2−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0613】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
2−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0614】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
2−NH(アリールアルキル)である。
【0615】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
3−NR
aR
bである。
【0616】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
3−NH
2である。
【0617】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
3−N(アルキル)
2である。
【0618】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
3−NH(アルキル)である。
【0619】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
3−NH(ヘテロシクリル)である。
【0620】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
3−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0621】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
3−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0622】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
3−NH(アリールアルキル)である。
【0623】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
4−NR
aR
bである。
【0624】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
4−NH
2である。
【0625】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
4−N(アルキル)
2である。
【0626】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
4−NH(アルキル)である。
【0627】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
4−NH(ヘテロシクリル)である。
【0628】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
4−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0629】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
4−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0630】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は−(CH
2)
4−NH(アリールアルキル)である。
【0631】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は、置換または非置換アリールである。
【0632】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は、置換または非置換フェニルである。
【0633】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5は、置換または非置換ヘテロシクリルアルキルである。
【0634】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
5はHである。
【0635】
式(IC)の化合物の別の実施形態では、R
6は−アルキレン−NR
aR
bである。
【0636】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−アルキレン−NH
2である。
【0637】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−アルキレン−N(アルキル)
2である。
【0638】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−アルキレン−NH(アルキル)である。
【0639】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−アルキレン−NH(ヘテロシクリル)である。
【0640】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−アルキレン−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0641】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−アルキレン−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0642】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−アルキレン−NH(アリールアルキル)である。
【0643】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
2−NR
aR
bである。
【0644】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
2−NH
2である。
【0645】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
2−N(アルキル)
2である。
【0646】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
2−NH(アルキル)である。
【0647】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
2−NH(ヘテロシクリル)である。
【0648】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
2−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0649】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
2−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0650】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
2−NH(アリールアルキル)である。
【0651】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
3−NR
aR
bである。
【0652】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
3−NH
2である。
【0653】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
3−N(アルキル)
2である。
【0654】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
3−NH(アルキル)である。
【0655】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
3−NH(ヘテロシクリル)である。
【0656】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
3−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0657】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
3−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0658】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
3−NH(アリールアルキル)である。
【0659】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
4−NR
aR
bである。
【0660】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
4−NH
2である。
【0661】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
4−N(アルキル)
2である。
【0662】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
4−NH(アルキル)である。
【0663】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
4−NH(ヘテロシクリル)である。
【0664】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
4−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0665】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
4−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0666】
式(IB)の化合物の別の実施形態では、R
6は−(CH
2)
4−NH(アリールアルキル)である。
【0667】
式(IC)の化合物の別の実施形態では、R
6は、置換または非置換アリールである。
【0668】
式(IC)の化合物の別の実施形態では、R
6は、置換または非置換フェニルである。
【0669】
式(IC)の化合物の別の実施形態では、R
6は、置換または非置換ヘテロシクリルアルキルである。
【0670】
式(IC)の化合物の別の実施形態では、R
6は、置換または非置換アリールアルキルである。
【0671】
式(IC)の化合物の別の実施形態では、R
6は、置換または非置換ベンジルである。
【0672】
式(IC)の化合物の別の実施形態では、R
6はアルケニルである。
【0673】
式(IC)の化合物の別の実施形態では、R
6はHである。
【0674】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、
【0675】
【化267】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0676】
【化268】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
2YはHであり、L
1Xはアルキルである。
【0677】
式(IB)または(IC)の化合物の別の実施形態では、
【0678】
【化269】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0679】
【化270】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
2YはHであり、L
1XはCH
3である。
【0680】
式(IC)の化合物の別の実施形態では、R
6は、置換または非置換の
【0681】
【化271】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0683】
別の実施形態では、本発明の化合物は、下記の(ID)の式、
【0684】
【化272】
[この文献は図面を表示できません]
または、製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、および/もしくはエステルを有し、式中、可変のA、X、Y、Z、G、J、L
1、L
2、およびL
3は、式Iで定義されているとおりである。
【0685】
式(ID)の化合物のいくつかの実施形態では、L
1XはHであり、L
2は共有結合、または置換もしくは非置換アルキレンであり、L
3は、置換または非置換アルキレンであり、Yは、置換もしくは非置換カルボシクリル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、またはNR
aR
bであり、ZはNR
aR
bであり、R
aとR
bはそれぞれ独立して、H、置換または非置換アルキル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換カルボシクリルアルキル、置換または非置換ヘテロシクリルアルキル、および置換または非置換ヘテロシクリルからなる群から選択され、Jは共有結合、−C(O)NR
d−、または−C(O)−であり、R
dは、H、アルキル、および置換または非置換アリールアルキルからなる群から選択され、Gは共有結合、または−C(O)−NR
dである。
【0686】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
1XはHである。
【0687】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、Gは共有結合である。
【0688】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、Gは−C(O)NH−である。
【0689】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−アルキレン−NR
aR
bである。
【0690】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−アルキレン−NH
2である。
【0691】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−アルキレン−N(アルキル)
2である。
【0692】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−アルキレン−NH(アルキル)である。
【0693】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−アルキレン−NH(ヘテロシクリル)である。
【0694】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−アルキレン−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0695】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−アルキレン−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0696】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−アルキレン−NH(アリールアルキル)である。
【0697】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−(CH
2)
2−NH
2である。
【0698】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−(CH
2)
2−N(アルキル)
2である。
【0699】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−(CH
2)
2−NH(アルキル)である。
【0700】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−(CH
2)
2−NH(ヘテロシクリル)である。
【0701】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−(CH
2)
2−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0702】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−(CH
2)
2−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0703】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−(CH
2)
2−NH(アリールアルキル)である。
【0704】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−(CH
2)
3−NH
2である。
【0705】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−(CH
2)
3−N(アルキル)
2である。
【0706】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−(CH
2)
3−NH(アルキル)である。
【0707】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−(CH
2)
3−NH(ヘテロシクリル)である。
【0708】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−(CH
2)
3−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0709】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−(CH
2)
3−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0710】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−(CH
2)
3−NH(アリールアルキル)である。
【0711】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−(CH
2)
4−NH
2である。
【0712】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−(CH
2)
4−N(アルキル)
2である。
【0713】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−(CH
2)
4−NH(アルキル)である。
【0714】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−(CH
2)
4−NH(ヘテロシクリル)である。
【0715】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−(CH
2)
4−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0716】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−(CH
2)
4−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0717】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
3Zは−(CH
2)
4−NH(アリールアルキル)である。
【0718】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは、置換または非置換カルボシクリルアルキルである。
【0719】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは、置換または非置換ヘテロシクリルアルキルである。
【0720】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−アルキレン−NR
aR
bである。
【0721】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−アルキレン−NH
2である。
【0722】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−アルキレン−N(アルキレン)
2である。
【0723】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−アルキレン−NH(アルキレン)である。
【0724】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−アルキレン−NH(ヘテロシクリル)である。
【0725】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−アルキレン−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0726】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−アルキレン−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0727】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−アルキレン−NH(アリールアルキル)である。
【0728】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
2−NH
2である。
【0729】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
2−N(アルキル)
2である。
【0730】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
2−NH(アルキル)である。
【0731】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
2−NH(ヘテロシクリル)である。
【0732】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
2−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0733】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
2−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0734】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
2−NH(アリールアルキル)である。
【0735】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
3−NH
2である。
【0736】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
3−N(アルキル)
2である。
【0737】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
3−NH(アルキル)である。
【0738】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
3−NH(ヘテロシクリル)である。
【0739】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
3−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0740】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
3−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0741】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
3−NH(アリールアルキル)である。
【0742】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
4−NH
2である。
【0743】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
4−N(アルキル)
2である。
【0744】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
4−NH(アルキル)である。
【0745】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
4−NH(ヘテロシクリル)である。
【0746】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
4−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0747】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
4−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0748】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
4−NH(アリールアルキル)である。
【0749】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、Jは−(CO)NH−である。
【0750】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、Jは共有結合である。
【0751】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、Jは−(CO)−である。
【0752】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
1XはHであり、Gは共有結合であり、L
3Zは−アルキレン−NR
aR
bであり、Jは−C(O)NH−であり、L
2Yは、置換もしくは非置換カルボシクリルアルキル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキルである。
【0753】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
1XはHであり、Gは−C(O)NH−であり、L
3Zは−アルキレン−NR
aR
bであり、Jは共有結合であり、L
2Yは、置換もしくは非置換カルボシクリルアルキル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキルである。
【0754】
式(ID)の化合物の別の実施形態では、L
1XはHであり、Gは共有結合であり、L
3Zは−アルキレン−NR
aR
bであり、Jは−C(O)−であり、L
2Yは−アルキレン−NR
aR
bである。
【0755】
式IEの化合物
別の実施形態では、本発明の化合物は、下記の(IE)の式、
【0756】
【化273】
[この文献は図面を表示できません]
または、その製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、および/もしくはエステルを有し、式中、可変のR
1、R
2、A、X、Y、L
1、およびL
2は、式Iで定義されているとおりである。
【0757】
式(IE)の化合物の1つの実施形態では、R
1とR
2は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、置換または非置換カルボシクリルを形成し、L
1は、置換または非置換アルキレンであり、L
2は共有結合、または置換もしくは非置換アルキレンであり、XはHまたはNR
aR
bであり、Yは、置換もしくは非置換カルボシクリル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルであり、R
aとR
bはそれぞれ独立して、H、置換または非置換アルキル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換カルボシクリルアルキル、置換または非置換ヘテロシクリルアルキル、および置換または非置換ヘテロシクリルからなる群から選択され、R
7は、置換もしくは非置換アルキル、または置換もしくは非置換アミノアルキルである。
【0758】
式(IE)の化合物の特定の実施形態では、
【0759】
【化274】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0760】
【化275】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0761】
式(IE)の化合物の別の実施形態では、R
7はアルキルである。
【0762】
式(IE)の化合物の別の実施形態では、R
7はCH
3である。
【0763】
式(IE)の化合物の別の実施形態では、R
7はアミノアルキルである。
【0764】
式(IE)の化合物の別の実施形態では、R
7は(CH
2)
2NH
2である。
【0765】
式(IE)の化合物の別の実施形態では、R
7は(CH
2)
3NH
2である。
【0766】
式(IE)の化合物の別の実施形態では、R
7は(CH
2)
4NH
2である。
【0767】
式(IE)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは、アルキルまたはアルキレン−NR
aR
bである。
【0768】
式(IE)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換アリールアルキル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキルである。
【0769】
式(IE)の化合物の別の実施形態では、
【0770】
【化276】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0771】
【化277】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
R
7はアルキルである。
【0772】
式(IE)の化合物の別の実施形態では、
【0773】
【化278】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0774】
【化279】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
R
7はアルキルであり、L
2Yは、置換または非置換アリールである。
【0775】
式(IE)の化合物の別の実施形態では、
【0776】
【化280】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0777】
【化281】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
R
7はアルキルであり、L
2Yは、置換または非置換の
【0778】
【化282】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0779】
式IFの化合物
別の実施形態では、本発明の化合物は、下記の(IF)の式、
【0780】
【化283】
[この文献は図面を表示できません]
または、その製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、および/もしくはエステルを有し、式中、可変のR
1、R
2、A、X、Y、J、W、L
1、およびL
2は、式Iで定義されているとおりである。
【0781】
式(IF)の化合物の1つの実施形態では、R
1とR
2は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、置換もしくは非置換カルボシクリル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルを形成し、L
1は、置換または非置換アルキレンであり、L
2は共有結合、または置換もしくは非置換アルキレンであり、XはHであり、YはNR
aR
b、または、置換もしくは非置換ヘテロシクリルであり、R
aとR
bはそれぞれ独立して、H、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換カルボシクリル、置換もしくは非置換カルボシクリルアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキル、および置換もしくは非置換ヘテロシクリルからなる群から選択されるか、または、R
aとR
bは、それらが結合しているように示されている窒素原子と一体となって、置換もしくは非置換ヘテロシクリルを形成し、Wは、置換または非置換ヘテロシクリルであり、Jは共有結合、アルキレン、−C(O)−NR
d、−NR
d−、または−C(O)−であり、R
dは、H、アルキル、および置換または非置換アリールアルキルからなる群から選択される。
【0782】
式(IF)の化合物の特定の実施形態では、Jは共有結合である。
【0783】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、Jは−NH−である。
【0784】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、Jは−C(O)−である。
【0785】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、Jは−C(O)−NH−である。
【0786】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは、置換または非置換アルキルである。
【0787】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは、置換または非置換CH
3である。
【0788】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−アルキレン−NR
aR
bである。
【0789】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−アルキレン−NH
2である。
【0790】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−アルキレン−N(アルキル)
2である。
【0791】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−アルキレン−NH(アルキル)である。
【0792】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−アルキレン−NH(ヘテロシクリル)である。
【0793】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−アルキレン−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0794】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−アルキレン−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0795】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−アルキレン−NH(アリールアルキル)である。
【0796】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
2−NR
aR
bである。
【0797】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
2−NH
2である。
【0798】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
2−N(アルキル)
2である。
【0799】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
2−NH(アルキル)である。
【0800】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
2−NH(ヘテロシクリル)である。
【0801】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
2−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0802】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
2−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0803】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
2−NH(アリールアルキル)である。
【0804】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
3−NR
aR
bである。
【0805】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
3−NH
2である。
【0806】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
3−N(アルキル)
2である。
【0807】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
3−NH(アルキル)である。
【0808】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは、−(CH
2)
3−NH(ヘテロシクリル)である。
【0809】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
3−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0810】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
3−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0811】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
3−NH(アリールアルキル)である。
【0812】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
4−NR
aR
bである。
【0813】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
4−NH
2である。
【0814】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
4−N(アルキル)
2である。
【0815】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
4−NH(アルキル)である。
【0816】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
4−NH(ヘテロシクリル)である。
【0817】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
4−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0818】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
4−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0819】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは−(CH
2)
4−NH(アリールアルキル)である。
【0820】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、L
2Yは、置換または非置換ヘテロシクリルアルキルである。
【0821】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、
【0822】
【化284】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0823】
【化285】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0824】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、
【0825】
【化286】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0826】
【化287】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
Wは、置換または非置換ヘテロシクリルであり、L
1Xは、置換または非置換アルキルであり、L
2Yは−アルキレン−NR
aR
bである。
【0827】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、Jは共有結合である。
【0828】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、JはNHである。
【0829】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、Jは−C(O)−である。
【0830】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、Jは−C(O)−NH−である。
【0831】
式(IF)の化合物の別の実施形態では、Wは、
【0832】
【化288】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される置換または非置換の置換基である。
【0833】
式IGの化合物
さらに別の実施形態では、本発明の化合物は、下記の(IG)の式を有し、
【0834】
【化289】
[この文献は図面を表示できません]
式中、R
1、R
2、R
3、R
4、L
1、X、Q、A、およびBのそれぞれは、式Iで定義されているとおりである。
【0835】
式(IG)の化合物の特定的な実施形態では、R
1とR
2はそれぞれ独立して、Hもしくはアルキルであるか、または、R
1とR
2は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、置換または非置換カルボシクリルを形成し、L
1は、共有結合、置換または非置換アルキレン、置換または非置換アルケニル、および置換または非置換アルキニルからなる群から選択され、XはHまたはNR
aR
bであり、R
aとR
bはそれぞれ独立して、H、置換もしくは非置換アルキル、アルジミニル、置換もしくは非置換カルボシクリル、置換もしくは非置換カルボシクリルアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキル、および置換もしくは非置換ヘテロシクリルからなる群から選択されるか、または、R
aとR
bは、それらが結合しているように示されている窒素原子と一体となって、置換もしくは非置換ヘテロシクリルを形成し、QはCR
eまたはNであり、R
eは、H、アルキル、ハロ、置換または非置換アミノ、シアノ、ニトロ、ハロアルキル、ヒドロキシル、およびアルコキシルからなる群から選択され、R
3とR
4はそれぞれ独立して、H、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、および置換もしくは非置換アルキニルからなる群から選択されるか、または、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、置換もしくは非置換カルボシクリル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルを形成する。
【0836】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
2はHであるか、または、R
1とR
2は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、置換または非置換カルボシクリルを形成し、L
1は、置換または非置換アルキレンであり、XはHまたはNR
aR
bであり、R
aとR
bはそれぞれ独立して、H、アルキル、アルジミニル、置換もしくは非置換カルボシクリル、置換もしくは非置換カルボシクリルアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキル、および置換もしくは非置換ヘテロシクリルからなる群から選択されるか、または、R
aとR
bは、それらが結合しているように示されている窒素原子と一体となって、置換もしくは非置換ヘテロシクリルを形成し、QはCHまたはNであり、R
3とR
4はそれぞれHであるか、または、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、置換もしくは非置換アリールを形成する。
【0837】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0838】
【化290】
[この文献は図面を表示できません]
を形成する。
【0839】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、
【0840】
【化291】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0841】
【化292】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0842】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、
【0843】
【化293】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0844】
【化294】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0845】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、
【0846】
【化295】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0847】
【化296】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0848】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、QはNである。
【0849】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、QはCHである。
【0850】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1XはHである。
【0851】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NR
aR
bである。
【0852】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NH
2である。
【0853】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−N(アルキル)
2である。
【0854】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−NR
aR
bである。
【0855】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−NH
2である。
【0856】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−N(アルキル)
2である。
【0857】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NR
aR
bである。
【0858】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NH
2である。
【0859】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−N(アルキル)
2である。
【0860】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NR
aR
bである。
【0861】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NH
2である。
【0862】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−N(アルキル)
2である。
【0863】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0864】
【化297】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0865】
【化298】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0866】
【化299】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0867】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0868】
【化300】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【化301】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0869】
【化302】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0870】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0871】
【化303】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0872】
【化304】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0873】
【化305】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0874】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xはアルキルである。
【0875】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1XはCH
3である。
【0876】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NR
aR
bである。
【0877】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NH
2である。
【0878】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−NH
2である。
【0879】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NH
2である。
【0880】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NH
2である。
【0881】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−N(アルキル)
2である。
【0882】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−N(アルキル)
2である。
【0883】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−N(アルキル)
2である。
【0884】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−N(アルキル)
2である。
【0885】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NH(アルキル)である。
【0886】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−NH(アルキル)である。
【0887】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NH(アルキル)である。
【0888】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NH(アルキル)である。
【0889】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NH(ヘテロシクリル)である。
【0890】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−NH(ヘテロシクリル)である。
【0891】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NH(ヘテロシクリル)である。
【0892】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NH(ヘテロシクリル)である。
【0893】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0894】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0895】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0896】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0897】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0898】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0899】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0900】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0901】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−アルキレン−NH(アリールアルキル)である。
【0902】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
2−NH(アリールアルキル)である。
【0903】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
3−NH(アリールアルキル)である。
【0904】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、L
1Xは−(CH
2)
4−NH(アリールアルキル)である。
【0905】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0906】
【化306】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0907】
【化307】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0908】
【化308】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xはアルキルである。
【0909】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0910】
【化309】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0911】
【化310】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0912】
【化311】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1XはCH
3である。
【0913】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0914】
【化312】
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を形成し、
【0915】
【化313】
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は
【0916】
【化314】
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であり、
L
1Xは−アルキレン−NR
aR
bである。
【0917】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0918】
【化315】
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を形成し、
【0919】
【化316】
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は
【0920】
【化317】
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であり、
L
1Xは−アルキレン−NH
2である。
【0921】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0922】
【化318】
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を形成し、
【0923】
【化319】
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は
【0924】
【化320】
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であり、
L
1Xは−アルキレン−N(アルキル)
2である。
【0925】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0926】
【化321】
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を形成し、
【0927】
【化322】
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は
【0928】
【化323】
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であり、
L
1Xは−アルキレン−NH(アルキル)である。
【0929】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0930】
【化324】
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を形成し、
【0931】
【化325】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0932】
【化326】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−アルキレン−NH(ヘテロシクリル)である。
【0933】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0934】
【化327】
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を形成し、
【0935】
【化328】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0936】
【化329】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−アルキレン−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0937】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0938】
【化330】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0939】
【化331】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0940】
【化332】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−アルキレン−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0941】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0942】
【化333】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0943】
【化334】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0944】
【化335】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−アルキレン−NH(アリールアルキル)である。
【0945】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0946】
【化336】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0947】
【化337】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0948】
【化338】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
2−NH
2である。
【0949】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0950】
【化339】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0951】
【化340】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0952】
【化341】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
2−N(アルキル)
2である。
【0953】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0954】
【化342】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0955】
【化343】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0956】
【化344】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
2−NH(アルキル)である。
【0957】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0958】
【化345】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0959】
【化346】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0960】
【化347】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
2−NH(ヘテロシクリル)である。
【0961】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0962】
【化348】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0963】
【化349】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0964】
【化350】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
2−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0965】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0966】
【化351】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0967】
【化352】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0968】
【化353】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
2−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0969】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0970】
【化354】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0971】
【化355】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0972】
【化356】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
2−NH(アリールアルキル)である。
【0973】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0974】
【化357】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0975】
【化358】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0976】
【化359】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
3−NH
2である。
【0977】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0978】
【化360】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0979】
【化361】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0980】
【化362】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
3−N(アルキル)
2である。
【0981】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0982】
【化363】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0983】
【化364】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0984】
【化365】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
3−NH(アルキル)である。
【0985】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0986】
【化366】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0987】
【化367】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0988】
【化368】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
3−NH(ヘテロシクリル)である。
【0989】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0990】
【化369】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0991】
【化370】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0992】
【化371】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
3−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【0993】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0994】
【化372】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0995】
【化373】
[この文献は図面を表示できません]
は
【0996】
【化374】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
3−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【0997】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【0998】
【化375】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【0999】
【化376】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1000】
【化377】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
3−NH(アリールアルキル)である。
【1001】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【1002】
【化378】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【1003】
【化379】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1004】
【化380】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
4−NH
2である。
【1005】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【1006】
【化381】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【1007】
【化382】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1008】
【化383】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
4−N(アルキル)
2である。
【1009】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【1010】
【化384】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【1011】
【化385】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1012】
【化386】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは、−(CH
2)
4−NH(アルキル)である。
【1013】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【1014】
【化387】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【1015】
【化388】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1016】
【化389】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
4−NH(ヘテロシクリル)である。
【1017】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【1018】
【化390】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【1019】
【化391】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1020】
【化392】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
4−NH(ヘテロシクリルアルキル)である。
【1021】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【1022】
【化393】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【1023】
【化394】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1024】
【化395】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
4−NH(ヘテロアリールアルキル)である。
【1025】
式(IG)の化合物の別の実施形態では、R
3とR
4は、それらが結合しているように示されている炭素原子と一体となって、
【1026】
【化396】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
【1027】
【化397】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1028】
【化398】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1Xは−(CH
2)
4−NH(アリールアルキル)である。
【1029】
1つの実施形態では、本発明は、式(IG−1)の化合物、または、その製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、および/もしくはエステルを提供する。
【1030】
【化399】
[この文献は図面を表示できません]
式中、可変のA、B、R
1、R
2、L
1、Q、およびXは、式(I)に関する上記の定義どおりである。
【1031】
式IG−1の1つの実施形態では、Qは窒素である。式IA−1の別の実施形態では、QはCR
eである。
【1033】
【化400】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1034】
【化401】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【1035】
式IG−1のさらに別の実施形態では、Qは窒素であり、
【1036】
【化402】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1037】
【化403】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【1038】
式IG−1のさらに別の実施形態では、
【1039】
【化404】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1040】
【化405】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【1041】
式IG−1の別の実施形態では、Qは窒素であり、
【1042】
【化406】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1043】
【化407】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【1044】
式IG−1の別の実施形態では、Qは窒素であり、R
1は水素、アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルもしくはジアルキルアミノ、アルコキシ、アシル、アルコキシカルボニル、またはCF
3であり、R
2は水素、アルキル、ヘテロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、カルボシクリル、またはヘテロシクリルである。
【1045】
式IG−1の別の実施形態では、Qは窒素であり、R
1は水素、アルキル、ハロゲン、またはCF
3である。
【1046】
式IG−1の別の実施形態では、Qは窒素であり、
【1047】
【化408】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1048】
【化409】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1は、置換されていてもよいアルキレン基であり、XはヘテロシクリルまたはNR
aR
bである。
【1049】
式IG−1のさらに別の実施形態では、Qは窒素であり、
【1050】
【化410】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1051】
【化411】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1は、置換されていてもよいアルキレン基であり、XはヘテロシクリルまたはNR
aR
bである。
【1052】
式IG−1の別の実施形態では、Qは窒素であり、
【1053】
【化412】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1054】
【化413】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1−Xは、
【1055】
【化414】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【1056】
式IG−1のさらに別の実施形態では、Qは窒素であり、
【1057】
【化415】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1058】
【化416】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1−Xは、
【1059】
【化417】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【1060】
式IG−1のさらに別の実施形態では、R
1は水素、アルキル、ハロゲン、アルコキシ、アシル、アルコキシカルボニル、またはCF
3であり、R
2は水素、アルキル、ヘテロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、カルボシクリル、またはヘテロシクリルであり、L
1−Xは
【1061】
【化418】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【1062】
式IG−1の1つの実施形態では、化合物は、式IG−1Sの立体化学的配置を有する。
【1063】
【化419】
[この文献は図面を表示できません]
式中、可変のA、B、L
1、L
2、Q、およびXは、式IG−1に関する上記の定義どおりである。
【1064】
式IG−1の別の実施形態では、化合物は、式IG−1Rの立体化学的配置を有する。
【1065】
【化420】
[この文献は図面を表示できません]
式中、可変のA、B、L
1、Q、およびXは、式IG−1に関する上記の定義どおりである。
【1066】
別の実施形態では、本発明は、式(IA−2)の化合物、または、その製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、および/もしくはエステルを提供する。
【1067】
【化421】
[この文献は図面を表示できません]
式中、可変のA、B、L
1、Q、およびXは、式(I)に関する上記の定義どおりである。式IG−2の1つの実施形態では、Qは窒素である。式IA−2の別の実施形態では、QはCR
eである。
【1068】
式IG−2の別の実施形態では、Qは窒素であり、L
1は、置換されていてもよいアルキレン基であり、XはヘテロシクリルまたはNR
aR
bである。
【1069】
式IG−2の別の実施形態では、Qは窒素であり、L
1−Xは
【1070】
【化422】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【1071】
式IG−2の1つの実施形態では、化合物は、式IG−2Sの立体化学的配置を有する。
【1072】
【化423】
[この文献は図面を表示できません]
式中、可変のA、B、L
1、Q、およびXは、式IG−2に関する上記の定義どおりである。
【1073】
式IG−2の別の実施形態では、化合物は、式IG−2Rの立体化学的配置を有する。
【1074】
【化424】
[この文献は図面を表示できません]
式中、可変のA、B、L
1、Q、およびXYは、式IA−2に関する上記の定義どおりである。
【1075】
別の実施形態では、本発明は、式(IG−3)の化合物、または、その製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、および/もしくはエステルを提供する。
【1076】
【化425】
[この文献は図面を表示できません]
式中、可変のA、B、R
1、R
2、L
1、Q、およびXは、式(I)に関する上記の定義どおりである。
【1077】
式IG−3の1つの実施形態では、Qは窒素である。式IA−1の別の実施形態では、QはCR
eである。
【1079】
【化426】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1080】
【化427】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【1081】
式IG−3のさらに別の実施形態では、Qは窒素であり、
【1082】
【化428】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1083】
【化429】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【1084】
式IG−3のさらに別の実施形態では、
【1085】
【化430】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1086】
【化431】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【1087】
式IG−3の別の実施形態では、Qは窒素であり、
【1088】
【化432】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1089】
【化433】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【1090】
式IG−3の別の実施形態では、Qは窒素であり、R
1は水素、アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルもしくはジアルキルアミノ、アルコキシ、アシル、アルコキシカルボニル、またはCF
3であり、R
2は水素、アルキル、ヘテロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、カルボシクリル、またはヘテロシクリルである。
【1091】
式IG−3の別の実施形態では、Qは窒素であり、R
1は水素、アルキル、ハロゲン、またはCF
3である。
【1092】
式IG−3の別の実施形態では、Qは窒素であり、
【1093】
【化434】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1094】
【化435】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1は、置換されていてもよいアルキレン基であり、XはヘテロシクリルまたはNR
aR
bである。
【1095】
式IG−3のさらに別の実施形態では、Qは窒素であり、
【1096】
【化436】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1097】
【化437】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1は、置換されていてもよいアルキレン基であり、XはヘテロシクリルまたはNR
aR
bである。
【1098】
式IG−3の別の実施形態では、Qは窒素であり、
【1099】
【化438】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1100】
【化439】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1−Xは
【1101】
【化440】
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である。
【1102】
式IG−3のさらに別の実施形態では、Qは窒素であり、
【1103】
【化441】
[この文献は図面を表示できません]
は
【1104】
【化442】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
L
1−Xは
【1105】
【化443】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【1106】
式IG−3のさらに別の実施形態では、R1は水素、アルキル、ハロゲン、アルコキシ、アシル、アルコキシカルボニル、またはCF
3であり、R
2は水素、アルキル、ヘテロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、カルボシクリル、またはヘテロシクリルであり、L
1−Xは
【1107】
【化444】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【1108】
別の実施形態では、本発明は、式(IG−4)の化合物、または、その製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、および/もしくはエステルを提供する。
【1109】
【化445】
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式中、可変のA、B、L
1、Q、およびXは、式(I)に関する上記の定義どおりである。式IG−2の1つの実施形態では、Qは窒素である。式IA−4の別の実施形態では、QはCR
eである。
【1110】
式IG−4の別の実施形態では、Qは窒素であり、L
1は、置換されていてもよいアルキレン基であり、XはヘテロシクリルまたはNR
aR
bである。
【1111】
式IG−4の別の実施形態では、Qは窒素であり、L
1−Xは
【1112】
【化446】
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である。
【1113】
式IG−4の1つの実施形態では、化合物は、式IG−4Sの立体化学的配置を有する。
【1114】
【化447】
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式中、可変のA、B、L
1、Q、およびXは、式IG−4に関する上記の定義どおりである。
【1115】
式IG−2の別の実施形態では、化合物は、式IG−4Rの立体化学的配置を有する。
【1116】
【化448】
[この文献は図面を表示できません]
式中、可変のA、B、L
1、Q、およびXYは、式IA−4に関する上記の定義どおりである。
【1117】
式(I)の化合物の特定の具体的実施形態では、前記化合物は、
【1118】
【化449】
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【1119】
または、その製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、および/もしくはエステルからなる群から選択される。
【1120】
特定の他の実施形態では、前記化合物は、
【1121】
【化450】
[この文献は図面を表示できません]
から選択することができる。
【1122】
特定の実施形態では、本発明の方法で有用である化合物は、インビトロでの基準に基づいて同定することができる。いくつかの実施形態では、ケモカイン受容体アゴニストによってインビトロまたはインビボにおいてCa+が移動するのを化合物が、約1000nM未満のIC
50で妨害する場合には、その化合物は、ケモカインシグナルを阻害するか、ケモカインアンタゴニストであるか、または、本明細書に記載されている治療法で有用であるとみなすことができる。特定の実施形態では、このIC
50は、約500nM、450nM、400nM、350nM、300nM、250nM、200nM、100nM、90nM、80nM、70nM、60nM、50nM、40nM、30nM、25nM、20nM、10nM、5nM、1nM、0.5nM、または0.1nM未満である。特定的な実施形態では、このIC
50は、約500nM〜約1nM、約400nM〜約5nM、約350nM〜約10nM、約300nM〜約25nM、約250nM〜約50nM、約200nM〜約50nM、約100nM〜約10nM、約70nM〜約1nM、または約50nM〜約1nMの範囲内である。いくつかの実施形態では、上記の受容体はCXCR4受容体である。具体的実施形態では、ケモカインアゴニストは天然のアゴニストであり、具体的実施形態では、SDF−1である。特定的な実施形態では、Ca+の移動はインビトロで測定する。Ca+のフラックスは、例えば、高レベルのケモカイ受容体を天然の状態で発現する細胞内で測定することができ、あるいは、この代わりに、ケモカイン受容体は、組み換え技術によって発現させることができる。
【1123】
特定の他の実施形態では、化合物が、ケモカインアゴニストによって生じるインピーダンスを阻害する場合、その化合物は、ケモカインシグナルを阻害するか、ケモカインアンタゴニストであるか、または、本明細書に記載されている治療法で有用であるとみなされる。特定的な実施形態では、上記のインピーダンスは、天然のアゴニストによって刺激され、具体的な実施形態では、このアゴニストはSDF−1である。ケモカイン受容体は、いずれのケモカイン受容体でもあることができるが、特定の実施形態ではCXCR4である。特定的な実施形態では、インピーダンスのIC
50は、約500nM、450nM、400nM、350nM、300nM、250nM、200nM、100nM、90nM、80nM、70nM、60nM、50nM、40nM、30nM、25nM、20nM、10nM、5nM、1nM、0.5nM、または0.1nM未満である。特定的な実施形態では、インピーダンスのIC
50は、約500nM〜約1nM、約400nM〜約5nM、約350nM〜約10nM、約300nM〜約25nM、約250nM〜約50nM、約200nM〜約50nM、約100nM〜約10nM、約70nM〜約1nM、または約50nM〜約1nMの範囲内である。
【1124】
1つの実施形態では、本発明の化合物は、インビトロまたはインビボでのケモカインアゴニスト応答の阻害性が、AMD3100よりも高いことが示される。具体的実施形態では、本発明の化合物の阻害能は、IC
50によって測定した場合、AMD3100の少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍、少なくとも10倍、少なくとも15倍、または少なくとも20倍である。特定的な実施形態では、本発明の化合物の阻害能は、IC
50によって測定した場合、AMD3100の約2倍〜約20倍、約3倍〜約15倍、約2倍〜約10倍、または約5倍〜約10倍の範囲内である。
【1125】
特定の実施形態では、本発明の化合物は、安全性プロフィールが向上している。安全性プロフィールは、インビトロまたはインビボで試験することができるが、特定の実施形態では、インビトロで試験する。インビトロまたはインビボにおいて化合物の細胞毒性が現れる用量が、ケモカイン受容体アンタゴニストとして働く際のその化合物のIC50の少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも25倍、少なくとも50倍、少なくとも100倍、少なくとも250倍、少なくとも500倍、または少なくとも1000倍であるのが好ましい。
【1126】
別の実施形態では、本発明の化合物は、hERGへの結合性が低下している。特定的な実施形態では、本発明の化合物は、ケモカイン受容体阻害のIC
50におけるhERG結合性が50%未満である。別の実施形態では、本発明の化合物は、そのIC
50の少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも25倍、少なくとも50倍、少なくとも100倍、少なくとも250倍、少なくとも500倍、または少なくとも1000倍の濃度におけるhERG結合性が50%未満である。
【1127】
調合物
化合物が、安定した非毒性の酸性または塩基性塩を形成するのに十分な塩基性または酸性を有する場合には、その化合物を製薬学的に許容可能な塩として投与するのが適切な場合がある。製薬学的に許容可能な塩の例は、生理学的に許容可能な陰イオンを形成する酸と共に形成された有機酸付加塩、例えば、トシレート、メタンスルホン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、マロン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、アスコルビン酸塩、α−ケトグルタル酸塩、およびα−グリセロリン酸塩である。硫酸塩、硝酸塩、重炭酸塩、および炭酸塩といった好適な無機塩を形成してもよい。
【1128】
製薬学的に許容可能な塩は、当該技術分野において周知の標準的な手順を用いて、例えば、アミンのような十分に塩基性の化合物を、生理学的に許容可能な陰イオンを与える好適な酸と反応させることによって得てよい。カルボン酸のアルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウム、もしくはリチウム)塩、または、アルカリ土類金属(例えばカルシウム)塩も作製することができる。
【1129】
代表的な酸付加塩としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩(本明細書に記載されているようなものなど)、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩(トシレートとしても知られている)、ウンデカン酸塩などが挙げられる。加えて、塩基性医薬化合物から、製薬学的に有用な塩を形成するのに適していると一般に考えられている酸については、例えば、S.Berge et al,Journal of Pharmaceutical Sciences(1997)66(1) 1−19;P.Gould,International J.of Pharmaceutics(1986)33 201−217、Anderson et al,The Practice of Medicinal Chemistry(1996),Academic Press,New York、およびThe Orange Book(ワシントンD.C.の食品医薬品局のウェブサイト)で論じられている。これらの開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【1130】
代表的な塩基性塩としては、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、リチウム塩、およびカリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩およびマグネシウム塩など)、有機塩基(例えば有機アミン)との塩(ベンザチン、ジシクロヘキシルアミン、ヒドラバミン(N,N−ビス(デヒドロアビエチル)エチレンジアミンによって形成)、N−メチル−D−グルカミン、N−メチル−D−グルカミド、t−ブチルアミンなど)、ならびに、アルギニン、リシンのようなアミノ酸との塩が挙げられる。塩基性窒素含有基は、低級アルキルハロゲン化物(例えば、メチル、エチル、プロピル、およびブチルの塩化物、臭化物、およびヨウ化物)、硫酸ジアルキル(例えば、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、硫酸ジブチル、および硫酸ジアミル)、長鎖ハロゲン化物(例えば、デシル、ラウリル、ミリスチル、およびステアリルの塩化物、臭化物、およびヨウ化物)、アラルキルハロゲン化物(例えば、臭化ベンジルおよび臭化フェネチル)などのような作用物質で四級化してよい。
【1131】
このような酸性塩および塩基性塩はいずれも、本発明の範囲内の製薬学的に許容可能な塩であることが意図されており、あらゆる酸性塩および塩基性塩は、本発明の目的の対応化合物の遊離形態に相当するとみなす。
【1132】
活性化合物は、インビボで生物活性形態に変換されるプロドラッグとして提供することもできる。プロドラッグは、酵素処理および代謝的加水分解を含むさまざまなメカニズムによって親薬剤に変換できる(T.Higuchi and V.Stella,Pro−drugs as Novel Delivery Systems,Vol.14 of A.C.S.Symposium Series(1987)Harper,N.J.(1962)in Jucker,ed.Progress in Drug Research,4:221−294、Morozowich et al.(1997) in E.B.Roche ed.Design of Biopharmaceutical Properties through Prodrugs and Analogs,AphA(Acad.Pharm.Sci.)、E.B.Roche,ed.(1977)Bioreversible Carriers in Drug in Drug Design,Theory and Application,AphA、H.Bundgaard,ed.(1985)Design of Prodrugs,Elsevier、Wang et al.(1999)Curr.Pharm.Design.5(4):265−287、Pauletti et al.(1997)Adv.Drug.Delivery Rev.27:235−256、Mizen et al.(1998)Pharm.Biotech.11:345−365、Gaignault et al.(1996)Pract.Med.Chem.671−696、M.Asghamejad(2000) in G.L.Amidon,P.I.Lee and E.M.Topp,Eds.,Transport Proc.Pharm.Sys.,Marcell Dekker,p.185−218、Balant et al.(1990)Eur.J.Drug Metab.Pharmacokinet.,15(2):143−53、Balimane and Sinko(1999)Adv.Drug Deliv.Rev.,39(1−3):183−209、Browne(1997).Clin.Neuropharm.20(1):1−12、Bundgaard(1979)Arch.Pharm.Chemi.86(1):1−39、H.Bundgaard,ed.(1985)Design of Prodrugs,New York:Elsevier;Fleisher et al.(1996)Adv.Drug Delivery Rev,19(2):115−130、Fleisher et al.(1985)Methods Enzymol.112:360−81、Farquhar D,et al.(1983)J.Pharm.Sci.,72(3):324−325、Han,H.K.et al.(2000)AAPS Pharm Sci.,2(1):E6、Sadzuka Y.(2000)Curr.Drug Metab.,1:31−48、D.M.Lambert(2000)Eur.J.Pharm.Sci.,11 Suppl 2:S1 5−27、Wang,W.et al.(1999)Curr.Pharm.Des.,5(4):265。これらの各文献は参照により、その全体が本明細書に組み込まれる。)。
【1133】
活性化合物は、脂質プロドラッグとして提供することもできる。化合物に共有結合によって組み込むことができるか、または、脂肪親和性製剤で組み込むことができる好適な脂肪親和性置換基を開示している米国特許の非限定例としては、米国特許第5,149,794号(1992年9月22日、Yatvinら)、同第5,194,654号(1993年3月16日、Hostetlerら)、同第5,223,263号(1993年6月29日、Hostetlerら)、同第5,256,641号(1993年10月26日、Yatvinら)、同第5,411,947号(1995年5月2日、Hostetlerら)、同第5,463,092号(1995年10月31日、Hostetlerら)、同第5,543,389号(1996年8月6日、Yatvinら)、同第5,543,390号(1996年8月6日、Yatvinら)、同第5,543,391号(1996年8月6日、Yatvinら)、および同第5,554,728号(1996年9月10日、Basavaら)が挙げられる。
【1134】
医薬製剤は、単位投与形態であるのが好ましい。このような形態では、この製剤は、適切な量の活性化合物(例えば、所望の目的を得るのに有効な量)を含む好適なサイズの単位用量へと細分される。
【1135】
実際に用いられる用量は、患者の要求と、治療されている状態の重症度に応じて変えてよい。特定の状況での適切な投与レジメンの決定は、当該技術分野の範囲内である。便宜上、必要に応じて、1日の合計投与量を分割し、1日の間に何回かに分けて投与してもよい。
【1136】
本発明によって説明されている化合物から医薬組成物を調製する際には、製薬学的に許容可能な不活性な担体は、固体であることも、液体であることもできる。固体形態の製剤としては、散剤、錠剤、分散性顆粒剤、カプセル、カシェ剤、および坐剤が挙げられる。散剤と錠剤は、約0.1〜約95パーセントの活性化合物から構成されていてよい。好適な固体担体は、当該技術分野において既知であり、例えば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、またはラクトースである。錠剤、散剤、カシェ剤、およびカプセルは、経口投与に適した固体剤型として使用することができる。製薬学的に許容可能な担体と、さまざまな組成物の製造方法の例は、A.Gennaro(ed.),Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th Edition,(1990),Mack Publishing Co.,Easton,Paに見出すことができる。
【1137】
液体形態製剤としては、液剤、懸濁剤、および乳剤が挙げられる。例として、非経口注射用の水溶液剤または水−プロピレングリコール溶液剤を挙げてよく、あるいは、経口用の液剤、懸濁剤、および乳剤用の甘味剤および乳白剤を添加したものを挙げてよい。また、液体形態製剤としては、鼻腔内投与用の液剤も挙げられる。
【1138】
吸入に適したエーロゾル製剤としては、液剤および粉末形態の固体を挙げてよく、これは、不活性圧縮気体(例えば窒素)のような製薬学的に許容可能な担体と組み合わせてもよい。
【1139】
また、使用の直前に、経口または非経口投与用のいずれかの液体形態製剤に変換するように意図されている固体形態製剤も挙げられる。このような液体形態としては、液剤、懸濁剤、および乳剤が挙げられる。
【1140】
また、本発明の化合物は、経皮的に送達してもよい。経皮的組成物は、クリーム、ローション、エーロゾル、および/または乳剤の形態を取ることができ、この目的のために当該技術分野で従来から使われているマトリックスまたはリザバータイプの経皮パッチ内に含めることもできる。
【1141】
治療法
本明細書に記載されている化合物は、ケモカイン受容体の結合または活性化に関連する障害の治療または予防に特に有用である。本明細書に記載されているような化合物の投与によって本明細書における疾患または障害を治療または予防する方法は、代わりに、上記の疾患または障害を治療または予防するために上記の化合物を使用する方法であっても、宿主の疾患または障害を治療または予防するための医薬の製造の際に、上記の化合物を使用する方法であってもよい。特定の実施形態では、この宿主はヒトであり、具体的には、ケモカイン受容体の阻害を必要としているヒトである。特定の実施形態では、この必要としている宿主は、リンパ球または骨髄性細胞の減少を引き起こす障害を患う恐れがある。
【1142】
概して、本開示は、宿主に、本発明の化合物、または、その製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、プロドラッグ、および/もしくはエステルを治療量、例えば、ケモカイン受容体またはそのホモログを発現する細胞内で、ケモカインのシグナル伝達を阻害するのに十分な量、投与することによって、ケモカイン受容体が介在する病変を治療または予防する組成物と方法を提供する。
【1143】
特定の実施形態では、本発明の化合物は、造血幹細胞動員の低下に関連する障害を治療するのに有用である。SDF−1とCXCR4との相互作用は、造血幹細胞の骨髄へのホーミングと、造血幹細胞の静止において重要である。造血幹細胞は、骨髄性細胞を含むあらゆるタイプの血液細胞(単球およびマクロファージ、好中球、好塩基球、好酸球、赤血球、巨核球/血小板、樹状細胞)、ならびに、リンパ系(T細胞、B細胞、NK細胞)に動員することができる。
【1144】
SDF−1とCXCR4との相互作用は、造血幹細胞を骨髄内に保つのに重要な役割を果たすので、CXCR4アンタゴニスト化合物である、本明細書に記載の化合物は、造血幹細胞を血流に末梢血液幹細胞として「動員」することができる。末梢血液幹細胞の動員は、造血幹細胞の移植(外科的に採取した骨髄の移植に代わるもの)において非常に重要であり、現在は、G−CSFのような薬剤を用いて行われている。
【1145】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、ホルモン変動を引き起こす障害に関連する障害に影響を及ぼすか、または、自律神経系に影響を及ぼすのに有用である場合がある。特には、このような障害は、のぼせのように、温度に関わる感覚に影響を及ぼしたり、めまいもしくは立ちくらみを引き起こしたり、または、類似の体性感覚作用を及ぼす場合がある。
【1146】
別の実施形態は、ケモカイン受容体が介在する病変(癌または炎症が挙げられるが、これらに限定されない)を治療するか、または、この病変を治療するための医薬を製造するために、本発明の化合物、または、その製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、プロドラッグ、もしくはエステルを使用する方法を提供する。さらに別の実施形態は、哺乳類における腫瘍細胞の転移を予防するための医薬を製造するために、ケモカインペプチドアンタゴニストを使用する方法を提供する。
【1147】
別の実施形態では、脈管構造の疾患、炎症性疾患、および変性疾患を治療する方法であって、式(I)〜(V)の化合物を宿主に投与することを含む方法を提供する。1つの実施形態では、式(I)〜(V)の化合物を用いて、幹細胞と前駆細胞の産生と増殖を刺激する。
【1148】
別の実施形態では、炎症性疾患の状態、新生血管形成、および創傷治癒を治療もしくは予防するか、またはこれらの重症度を低下させる方法であって、本明細書に記載されている少なくとも1種の化合物を投与することを含む方法を提供する。
【1149】
血管内皮細胞は、多数のケモカイン受容体を発現し、特に顕著なのはCXCR4である(Gupta,et al.(1998)J Biol Ghem.273:4282、Volin,et al.(1998)Biochem Biophys Res ommnun.242:46)。RT−PCRベースの方策のうち、CXCR4特異的プライマーを用いた方策によって、ケモカイン受容体CXCR4のmRNAが、初代培養液と、形質転換したII型肺胞上皮細胞(肺細胞)のみならず、他のさまざまな組織に由来する多くの上皮細胞株でも発現することが示された(Murdoch,et al.(1998)Immunology.98(1):36−41)。内皮細胞とは異なり、CXCR4は、上皮細胞上で発現する唯一のケモカイン受容体である。この受容体は、上皮病変において機能的な役割を有する可能性がある。CXCR4が炎症応答に関与するか否かについては、不明のままである。上皮上で発現したCXCR4は、上皮細胞に直接作用することによって、食細胞の炎症部位への動員を促す可能性がある。CXCR4は、免疫応答内の他の機能的役割も果たしたり、または、創傷治癒もしくは新生血管形成に関与する可能性もある。CXCR4は、上皮に関連するいくつかの急性または慢性の炎症性疾患状態の病態生理に関与する可能性もある(Murdoch,et al.(1999)Immunology.98(1):36−41)。
【1150】
加えて、本発明は、動物の患者、特には家畜およびヒトの患者を治療して、前駆細胞および/または幹細胞を増強するか、またはその数を増大させる方法に関する。前駆細胞および/または幹細胞を回収して、細胞移植で用いてもよい。1つの実施形態では、心筋の修復のために、骨髄前駆細胞および/または幹細胞を動員する。さらに、本発明は、本明細書に開示されている化合物を用いて、白血球(WBC)数が少ないか、または、WBCレベルの上昇によって恩恵を受けることになる動物の患者、特には家畜およびヒトの患者を治療する方法に関する。さらに、本発明は、開示の化合物を用いて、心臓組織の再生を必要とする患者の心臓組織を再生させる方法に向けられる。
【1151】
本発明の化合物は、個人が受けている化学療法、放射線療法、創傷治癒の増強および熱傷処置、自己免疫疾患の治療、もしくはその他の薬物療法(例えばコルチコステロイド療法)、または、自己免疫疾患および移植片/移植拒絶の治療で用いられる従来の薬剤を組み合わせた療法によって引き起こされるような免疫抑制、受容体機能の先天的欠損またはその他の原因による免疫抑制、ならびに、寄生虫病(線虫などの蠕虫感染が挙げられるが、これに限定されない)のような感染症に関連する疾患を治療するのに用いてよい。つまり、本発明の方法は、患者の前駆細胞および/または幹細胞を増加させることが有用であるか、または、後の幹細胞移植に備えて前駆細胞および/または幹細胞を回収することが有益である広範な状態を対象とする。加えて、本発明の方法は、白血球数の不足を特徴とするか、または、前記白血球数を上昇させることが有益である広範な状態を対象とする。
【1152】
「前駆細胞」という用語は、特定の刺激に応答して、分化した造血細胞または骨髄性細胞を形成できる細胞を指す。前駆細胞の存在は、サンプル中の細胞が、例えば、CFU−GM(顆粒球マクロファージコロニー形成単位)、CFU−GEMM(多分化能コロニー形成単位)、BFU−E(赤芽球バースト形成単位)、HPP−CFC(高増殖能コロニー形成細胞)、または既知のプロトコルを用いて培養液中で得ることができる他の種類の分化コロニーを含むさまざまなタイプのコロニー形成単位を形成する能力によって評価することができる。「幹」細胞は、分化度が低い形態の前駆細胞である。典型的には、このような細胞は、CD34陽性である場合が多い。しかしながら、このマーカーを含まない幹細胞もある。一般に、CD34陽性細胞は、血中には低レベルでしか存在しないが、骨髄には多数存在する。
【1153】
本発明の化合物は、単独の活性成分として、式(I)〜(V)のさまざまな化合物の混合物として、および/あるいは、抗生物質、ビタミン、薬草抽出物、抗炎症薬、グルコース、解熱薬、鎮痛薬、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、インターロイキン−I(IL−i)、インターロイキン−3(IL−3)、インターロイキン−8(IL−8)、PIXY−321(GM−CSF/IL−3融合タンパク)、マクロファージ炎症性タンパク、幹細胞因子、トロンボポエチン、増殖関連癌遺伝子または化学療法剤などのような治療上もしくは栄養上有用である追加の活性成分との混合物で投与してよい。加えて、本発明の化合物は、抗生物質、ビタミン、薬草抽出物、抗炎症薬、グルコース、解熱薬、鎮痛薬などのような治療上もしくは栄養上有用である追加の活性成分との混合物で投与してよい。
【1154】
SDF−1のCXCR4への結合は、アテローム硬化症(Abi−Younes et al.Circ.Res.86,131−138(2000))、腎臓同種移植拒絶(Either et al.Transplantation 66,1551−1557(1998))、ぜん息およびアレルギー性気道炎症(Yssel et al.Clinical and Experimental Aller 28,104−109(1998);JBC vol.164,59355943(2000)、Gonzalo et al.J Immunol.165,499−508(2000))、アルツハイマー病(Xia et al.J.Neurovirology 5,32−41(1999))、ならびに、関節炎(Nanici et al.J Immunol.164,5010−5014(2000))の病因論においても示唆されている。
【1155】
1つの特定的な実施形態では、悪性細胞の転移を予防する方法であって、その悪性細胞を式I〜Vの化合物、または、その製薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはプロドラッグと接触させることを含む方法を提供する。別の実施形態では、治療が必要な宿主に、式I〜Vの化合物を投与することによって、増殖性障害を治療する方法を提供する。
【1156】
別の実施形態では、本発明は、細胞を式(I)〜(V)の化合物と接触させることによって、新生血管形成、特にVEGF依存性の新生血管形成を減少させる方法を提供する。この細胞は、宿主動物内のものであることができる。
【1157】
別の実施形態では、脈管構造の疾患、炎症性疾患、および変性疾患を治療する方法であって、式(I)〜(V)の化合物を宿主に投与することを含む方法を提供する。1つの実施形態では、式(I)〜(V)の化合物を用いて、幹細胞と前駆細胞の産生と増殖を刺激する。
【1158】
本発明の化合物は、CXCR4活性に関連する疾患、特にはいずれかの宿主の増殖性疾患を予防するか、またはその重症度を低下させることができる。ただし、典型的には宿主は哺乳類であり、より典型的にはヒトである。特定の実施形態では、宿主は、本発明の化合物の投与以前に、過剰増殖性障害と診断されているが、別の実施形態では、宿主は、前記障害を患う恐れがあるとみなされているに過ぎない。
【1159】
増殖性障害を患っているか、または患う恐れのあるヒトなどの宿主は、本発明の活性化合物の医薬組成物を有効量投与することによって治療することができる。
【1160】
異常細胞増殖、特に過剰増殖は、遺伝子突然変異、感染、毒素への暴露、自己免疫障害、および良性または悪性腫瘍誘導を含む広範な要因の結果として発生する場合がある。
【1161】
細胞過剰増殖に関連する皮膚疾患が多く存在する。例えば乾癬は、一般的に、厚い鱗屑で覆われた斑を特徴とする、ヒトの皮膚の良性疾患である。この疾患は、原因不明の表皮細胞の増殖増加によって発症する。正常な皮膚では、細胞が基底層から上方の顆粒層に移動するのに要する時間は約5週間である。乾癬では、増殖細胞数の増加と、分裂している細胞集団の増加などの理由で、この時間はわずか6〜9日である(G.Grove,mt.J.Dermatol.18:111,1979)。また、慢性湿疹も、表皮の顕著な過剰増殖に関連する。皮膚細胞の過剰増殖によって発症する他の疾患としては、アトピー性皮膚炎、扁平苔癬、いぼ、尋常天疱瘡、光線角化症、基底細胞癌、および扁平上皮癌が挙げられる。
【1162】
他の過剰増殖細胞障害としては、血管増殖障害、線維性障害、自己免疫障害、移植片対宿主拒絶反応、腫瘍、および癌が挙げられる。血管増殖障害としては、血管新生疾患、および脈管形成障害が挙げられる。血管組織のプラークの発生過程での平滑筋細胞の増殖は、例えば再狭窄、網膜症、およびアテローム硬化症を引き起こす。アテローム硬化症の進行病変は、動脈壁の内皮細胞と平滑筋の損傷に対する過剰な炎症−増殖応答に起因する(Ross,R.Nature,1993,362:801−809)。細胞遊走と細胞増殖の双方が、アテローム硬化病変の形成において役割を担っている。
【1163】
線維性障害は、細胞外マトリックスの異常形成を原因とする場合が多い。線維性障害の例としては、肝硬変およびメサンギウム増殖細胞障害が挙げられる。肝硬変は、細胞外マトリックス成分の増加を特徴とし、これが、肝瘢痕の形成をもたらす。肝硬変は、肝臓の硬変のような疾患を引き起こす場合がある。肝瘢痕の形成をもたらす、細胞外マトリックス成分の増加は、肝炎のようなウイルス感染を原因とする場合もある。脂肪細胞は、肝硬変において重要な役割を担っていると思われる。
【1164】
メサンギウム障害は、メサンギウム細胞の異常増殖によって発症する。メサンギウム過剰増殖細胞障害としては、さまざまなヒト腎疾患、例えば、糸球体腎炎、糖尿病性腎症、悪性腎硬化症、血栓性細小血管症、移植片拒絶反応、および糸球体症が挙げられる。
【1165】
増殖性要素を有する別の疾患は関節リウマチである。関節リウマチは一般に、自己反応性T細胞の活性に関連すると考えられている自己免疫疾患とみなされており(例えば、Harris,B.D.,Jr.(1990)The New England Journal of Medicine,322:1277−1289を参照されたい)、また、コラーゲンとIgEに対して産生される自己抗体によって引き起こされるとみなされている。
【1166】
異常細胞増殖要素を含む場合のある他の障害としては、ベーチェット症候群、急性呼吸促迫症候群(ARDS)、虚血性心疾患、透析後症候群、白血病、後天性免疫不全症候群、脈管炎、脂質性組織球増殖症、敗血症性ショック、および炎症全般が挙げられる。
【1167】
治療される原発腫瘍であることができるか、または、転移が阻害もしくは低減される部位であることができる増殖障害の例としては、結腸、腹部、骨、胸部、消化系、肝臓、膵臓、腹膜、内分泌腺(副腎、副甲状腺、下垂体、精巣、卵巣、胸腺、甲状腺)、眼、頭部および頸部、神経(中枢神経および末梢神経)、リンパ系、骨盤、皮膚、軟組織、脾臓、胸郭、ならびに、尿生殖路にある新生物が挙げられるが、これらに限定されない。
【1168】
具体的な種類の疾患としては、小児急性リンパ芽球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄性白血病、副腎皮質癌、成人(原発)肝細胞癌、成人(原発)肝癌、成人急性リンパ球性白血病、成人急性骨髄性白血病、成人ホジキン病、成人ホジキンリンパ腫、成人リンパ球性白血病、成人非ホジキンリンパ腫、成人原発肝癌、成人軟組織肉腫、エイズ関連リンパ腫、エイズ関連悪性腫瘍、肛門癌、星状細胞腫、胆管癌、膀胱癌、骨癌、脳幹神経膠腫、脳腫瘍、乳癌、腎盂尿管癌、中枢神経系(原発)リンパ腫、中枢神経系リンパ腫、小脳星状細胞腫、大脳星細胞腫、子宮頸癌、小児(原発)肝細胞癌、小児(原発)肝臓癌、小児急性リンパ芽球性白血病、小児急性骨髄性白血病、小児脳幹神経膠腫、小児小脳星状細胞腫、小児大脳星細胞腫、小児頭蓋外胚細胞腫瘍、小児ホジキン病、小児ホジキンリンパ腫、小児視床下部および視路神経膠腫、小児リンパ芽球性白血病、小児髄芽腫、小児非ホジキンリンパ腫、小児松果体およびテント上未分化神経外胚葉性腫瘍、小児原発性肝癌、小児横紋筋肉腫、小児軟組織肉腫、小児視路および視床下部神経膠腫、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、大腸癌、皮膚T細胞性リンパ腫、膵臓内分泌腺島細胞癌、子宮内膜癌、上衣腫、上皮癌、食道癌、ユーイング肉腫および関連腫瘍、膵臓外分泌腺癌、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管癌、眼癌、女性乳癌、ゴーシェ病、胆嚢癌、胃癌、消化管カルチノイド腫瘍、消化管腫瘍、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛腫瘍、ヘアリーセル白血病、頭頸部癌、肝細胞癌、ホジキン病、ホジキンリンパ腫、高ガンマグロブリン血症、下咽頭癌、腸癌、眼内黒色腫、島細胞癌、膵島細胞癌、カポージ肉腫、腎癌、喉頭癌、口唇・口腔癌、肝癌、肺癌、リンパ増殖性障害、マクログロブリン血症、男性乳癌、悪性中皮腫、悪性胸腺腫、髄芽腫、黒色腫、中皮腫、転移性潜伏性原発頸部扁平上皮癌、転移性原発頸部扁平上皮癌、転移性頸部扁平上皮癌、多発骨髄腫、多発骨髄腫/形質細胞新生物、骨髄異形成症候群、骨髄性白血病(Myelogenous Leukemia)、骨髄性白血病(Myeloid Leukemia)、骨髄増殖症障害、鼻腔・副鼻腔癌、鼻咽頭癌、神経芽腫、妊娠時非ホジキンリンパ腫、非黒色腫皮膚癌、非小細胞肺癌、潜伏性原発転移性頸部扁平上皮癌、口腔咽頭癌、骨悪性線維性肉腫、骨悪性線維性組織球腫、骨肉腫/骨悪性線維性組織球腫、卵巣上皮癌、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍、膵癌、パラプロテイン血症、紫斑、副甲状腺癌、陰茎癌、褐色細胞腫、下垂体部腫瘍、形質細胞新生物/多発骨髄腫、中枢神経系原発リンパ腫、原発肝癌、前立腺癌、直腸癌、腎細胞癌、腎盂・尿管癌、網膜芽腫、横紋筋肉腫、唾液腺癌、サルコイドーシス肉腫、セザール症候群、皮膚癌、小細胞肺癌、小腸癌、軟組織肉腫、頸部扁平上皮癌、胃癌、テント上未分化神経外胚葉性腫瘍および松果体部腫瘍、T細胞リンパ腫、精巣癌、胸腺腫、甲状腺癌、腎盂・尿管移行細胞癌、移行性腎盂・尿管癌、絨毛性腫瘍、尿管・腎盂細胞癌、尿道癌、子宮癌、子宮肉腫、膣癌、視路および視床下部神経膠腫、外陰癌、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、ウィルムス腫瘍、ならびに、上に列挙した器官系にあるいずれかの他の過剰増殖性疾患が挙げられる。
【1169】
過形成障害としては、脈管濾胞性縦隔リンパ節増殖症、好酸球増加随伴性血管類リンパ組織増殖症、非定型メラニン細胞過形成、基底細胞過形成、良性巨大リンパ節増殖症、セメント質過形成、先天性副腎過形成、先天性脂腺増殖症、嚢胞性過形成、乳房嚢胞性過形成、義歯性線維症、導管過形成、子宮内膜増殖症、線維筋過形成、局所性上皮肥厚、歯肉増殖症、炎症性線維性過形成、炎症性乳頭状過形成、血管内乳頭状内皮過形成、結節性前立腺過形成、結節性再生過形成、偽上皮腫性増殖、老年性脂腺増殖症、およびゆうぜい性肥厚、白血病(急性白血病(例えば、急性リンパ球性白血病、急性骨髄性白血病(骨髄芽球性白血病、前骨髄球性白血病、骨髄単球性白血病、単球性白血病、および赤白血病など))、慢性白血病(例えば、慢性骨髄性(顆粒球性)白血病、および慢性リンパ球性白血病)など)、真性赤血球増加症、リンパ腫(例えば、ホジキン病および非ホジキン病)、多発骨髄腫、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、重鎖病、ならびに、固形腫瘍(線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨原性肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、滑液腫、中皮腫、ユーイング腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌、膵癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、脂腺癌、乳頭状癌、乳頭状腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支癌、腎臓細胞癌、肝癌、胆管癌、絨毛癌、セミノーマ、胎生期癌、ウィルムス腫瘍、子宮頸癌、精巣腫瘍、肺癌、小細胞肺癌、膀胱癌、上皮癌、神経膠腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣腫、松果体腫、血管芽腫、聴神経腫、希突起膠腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽腫、および網膜芽腫のような肉腫および癌が挙げられるが、これらに限定されない)が挙げられるが、これらに限定されない。
【1170】
別の実施形態では、加齢性黄斑変性(ARMD)と、黄斑網膜色素上皮(RPE)細胞が関与する他の病的状態とを治療もしくは予防するか、または、その重症度を低下させる方法であって、本明細書に記載されている少なくとも1種の化合物を投与することを含む方法を提供する。
【1171】
CXCR4は、加齢性黄斑変性(ARMD)のように、網膜が関与する眼疾患において非常に重要な役割を果たす。網膜色素上皮は、光受容体の外節の生理的再生、ならびに、光受容体層に必須の栄養素のための輸送および貯蔵系の提供において重要な役割を担う。網膜色素上皮(RPE)細胞は、CXCR4受容体を主に発現する(Crane,et al.(2000)J.Immunol.165:4372−4278)。血液網膜関門のヒト網膜色素上皮細胞上でCXCR4受容体が発現すると、間質細胞由来因子1aに応答して、ケモカインの分泌および移動が生じる(J.Immunol.200;165:4372−4278)。CXCR4のmRNAの発現レベルは、IL−i3またはTNFaによる刺激で向上する(Dwinell, et al.(1999)Gastroenterology,117:359−367)。RPE細胞もSDF−1aに応答して移動した。これは、SDF−1aとCXCR4との相互作用が、血液網膜関門のRPE部位での慢性炎症および網膜下新生血管形成の作用を調節し得ることを示している(Crane IJ,Wallace CA,Mckillop−Smith S,Forrester N.CXCR4 receptor expression on human retinal pigment epithelial cells from the blood−retina barrier leads to chemokine secretion and migration in response to stormal cell derived factor 1a J.Immunol.200;165:4372−4278)。
【1172】
加齢性黄斑変性は、黄斑RPE細胞の一次損傷および二次損傷の両方を特徴とする。ARMDの早期は、黄斑ドルーゼン、および、RPEの不規則な増殖と萎縮を特徴とする。ARMDの後期は、地図状RPE萎縮、RPEの剥離と断裂、脈絡膜新生血管、および線維血管性円板状瘢痕を呈する。一般的な初発症状としては、読書不能および顔認識困難をもたらす変視症および/または全般的な中心視力の低下が挙げられる。ARMDの後期には中心暗点が現れ、これが両眼に起こると、重度な廃疾状態になる(Bressler and Bressler(1995)Ophthalmology.1995;102:1206−1211)。
【1173】
本明細書に記載されている本発明の化合物、または、その製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、プロドラッグ、もしくはエステルを用いて、癌、特には、器官内における癌の拡散を治療または予防することができる。癌は、異常細胞が無制御に分裂する疾患に対する一般的用語である。癌細胞は、近くの組織に浸潤することができ、血流とリンパ系を通じて、身体の他の部分へ広がることができる。ケモカイン受容体アンタゴニストを宿主、例えば哺乳類に投与すると、腫瘍細胞、特に乳癌および前立腺癌の転移が阻害または軽減されることが分かっている。
【1174】
癌には、主要なタイプがいくつかあるが、開示されている化合物または組成物を用いて、あらゆるタイプの癌を治療することができる。例えば、癌腫は、皮膚内、または内臓の内側もしくは外側を覆っている組織内で発生する癌である。肉腫は、骨、軟骨、脂肪、筋肉、血管、またはその他の結合組織もしくは支持組織内で発生する癌である。
【1175】
白血病は、骨髄などの造血組織内で発生し、大量の異常血球を産生させて、血流へ送り込む癌である。リンパ腫は、免疫系の細胞内で発生する癌である。
【1176】
正常細胞が、指定、制御、および整合された単位として挙動する能力を失うと、腫瘍が形成される。固形腫瘍は、通常は嚢胞または液状領域を含有しない組織の異常な塊である。単一の腫瘍はその中に、さまざまなプロセスが消え失せたさまざまな細胞集団を有していることさえある。固形腫瘍は、良性(非癌性)である場合も、悪性(癌性)である場合もある。さまざまなタイプの固形腫瘍には、それらを形成する細胞のタイプで名称が付けられている。固形腫瘍の例は、肉腫、癌腫、およびリンパ腫である。白血病(血液の癌)は一般に、固形腫瘍を形成しない。本明細書に記載されている組成物を用いて、腫瘍細胞の増殖を軽減、阻害、または減少させ、それによって、腫瘍の大きさを縮小させるのを助けることができる。
【1177】
開示されている組成物と方法によって治療してよい代表的な癌としては、膀胱癌、乳癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、頭頸部癌、白血病、肺癌、リンパ腫、黒色腫、非小細胞肺癌、卵巣癌、前立腺癌、精巣癌、子宮癌、子宮頸癌、甲状腺癌、胃癌、脳幹神経膠、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫、上衣腫、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、胚細胞腫瘍、頭蓋外癌、ホジキン病、白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、肝癌、髄芽腫、神経芽腫、脳腫瘍全般、非ホジキンリンパ腫、骨肉腫、骨悪性線維性組織球腫、網膜芽腫、横紋筋肉腫、軟組織肉腫全般、テント上未分化神経外胚葉性腫瘍および松果体腫瘍、視路および視床下部神経膠腫、ウィルムス腫瘍、急性リンパ球性白血病、成人急性骨髄性白血病、成人非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、食道癌、ヘアリーセル白血病、腎癌、多発骨髄腫、口腔癌、膵癌、中枢神経系原発リンパ腫、皮膚癌、小細胞肺癌などが挙げられるが、これらに限定されない。
【1178】
腫瘍は、悪性または良性に分類することができる。いずれのケースでも、細胞の異常な凝集と増殖が生じる。悪性腫瘍の場合、それらの細胞は、より攻撃的に挙動し、侵襲性の向上という特性を得る。
【1179】
最終的には、腫瘍細胞は、発生部位である微視的環境から離脱し、身体の他の領域(通常ならば腫瘍細胞の増殖を促さない、大きく異なる環境を有する)に拡散し、この新しい場所で急速な増殖と分裂を続ける能力までも得る場合がある。これは転移と呼ばれている。悪性細胞がいったん転移すると、治癒を達成するのは、より困難である。
【1180】
良性腫瘍は、侵襲する傾向が弱く、転移する可能性が悪性よりも低い。しかし、良性腫瘍は、無制御な形で分裂する。腫瘍の位置によっては、悪性病変と同様に、生命を脅かすこともある。その例は脳内の良性腫瘍であり、この腫瘍は、頭蓋内で増殖して空間を占拠し、脳圧を上昇させる場合がある。本発明で提供する組成物を用いて、良性または悪性腫瘍を治療することができる。
【1181】
特定の実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、治療を必要とする宿主のHIVまたはエイズを治療するのに有用である。
【1182】
1つの実施形態では、HIV感染を治療もしくは予防するか、または、エイズに関連する症状を軽減する方法であって、式(I)〜(V)のうちの少なくとも1つの化合物を宿主に投与することを含む方法を提供する。特定の実施形態では、別の化合物によって感染を治療する前に、本発明の化合物を宿主に投与することができる。別の実施形態では、HIV感染の治療を行った患者に、本発明の化合物を投与して、再発の可能性を低下させたり、または、エイズ関連症状に関連する死亡率を低下させる。別の実施形態では、HIVに感染する可能性が高い宿主に、本発明の化合物を投与する。
【1183】
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)およびサル免疫不全ウイルス(SIV)は、ウイルスエンベロープ糖タンパク(Env)、およびCD4とケモカイン受容体(通常はCCR5またはCXCR5のいずれか)という2つの細胞分子によって誘発される融合反応を通じて、細胞に侵入する(Alkhatib G,Combadiere C,Croder C,Feng Y,Kennedy PE,Murphy PM,Berger EA.CC CKR5.a RANTES,MIP−1apha,MIB−1Beta receptor as a fusion cofactor for macrophage−tropic HIV−1.Science.1996;272:1955−1988)。
【1184】
感染個体の約50%で、HIV感染後期にCXCR4指向性(X4指向性)ウイルスが現れ、それらの出現は、CD4の減少の急速化と、エイズへの進行の加速と相関する(Connor,et al.(1997)J Exp.Med.185:621−628)。CCR5とCXCR4の両方を用いることができる二重指向性単離物も認められ、これは、CCR5指向性からCXCR4指向性に切り換わる際の中間体を示していると思われる(Doranz,et al.(1996)Cell.85:1149−1158)。
【1185】
HIVに感染しているか、または、感染する恐れのあるヒトなどの宿主は、製薬学的に許容可能な担体または希釈剤の存在下で、本発明の活性化合物、または、その製薬学的に許容可能なプロドラッグもしくは塩を有効量投与することによって治療することができる。
【1186】
この投与は、HIV感染の予防、またはエイズに関連する症状の軽減のために、予防的に行うことができる。前記活性物質は、液体もしくは固体形態で、いずれか適切な経路によって、例えば経口投与、非経口投与、静脈内投与、皮内投与、皮下投与、または局所投与することができる。しかしながら、本発明の化合物は特に経口送達に適している。
【1187】
別の実施形態では、HIV感染を治療もしくは予防するか、または、エイズに関連する症状を軽減する必要がある宿主に、本発明の化合物、または、その製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、プロドラッグ、もしくはエステルを投与することによって、HIV感染を治療もしくは予防するか、または、エイズに関連する症状を軽減する方法を提供する。本発明の化合物、または、その製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、プロドラッグ、もしくはエステルを、それを必要とする宿主に投与して、エイズ関連障害の重症度を低下させることができる。本発明の1つの実施形態では、宿主はヒトである。
【1188】
別の実施形態では、ウイルス感染に関連する肝疾患を治療もしくは予防するか、または、その重症度を低下させる方法であって、本明細書に記載されている少なくとも1種の化合物を投与することを含む方法を提供する。
【1189】
慢性C型肝炎ウイルス(HCV)およびB型肝炎ウイルス(HBC)感染は、炎症および線維症を伴い、最終的に肝硬変に至る。肝浸潤性リンパ球(LIL)上でのCXCR4の発現と機能を調べた研究によって、慢性HCVおよびHBV感染時の肝臓中での免疫細胞の動員と保持におけるCXCL12/CXCR4経路の重要な役割が明らかになった(Wald,et al.(2004)European Journal of Immunology.34(4):1164−1174)。HCV感染患者から採取した肝臓サンプルにおいて、高レベルのCXCR4とTGFβが検出されている(Mitra, et al.(1999)Int.J,Oncol.14:917−925)。インビトロで、TGF−βが、天然T細胞上でのCXCR4の発現をアップレギュレートすると共に、CXCR4の移動を増加させることが示されている。CD69/TGFβ/CXCR4経路は、活性化して間もないリンパ球の肝臓内での保持に関与する可能性がある(Wald,et al.European Journal of Immunology.2004;34(4):1164−1174)。
【1190】
別の実施形態では、本発明は、細胞を本発明の化合物、または、その製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、プロドラッグ、もしくはエステルと接触させることによって、ケモカイン受容体の活性化に関連する他の感染に関連する症状、例えば、フラビウイルスまたはペスチウイルス、特にはHCVまたはHBVへの感染に関連する肝疾患を治療する方法を提供する。上記の細胞は、宿主動物、特にはヒトの細胞であることができる。
【1191】
本発明の化合物は、HIV感染を治療もしくは予防するか、または、いずれかの宿主のエイズ関連の症状と疾患の重症度を低下させることができる。ただし、典型的には、宿主は哺乳類であり、より典型的にはヒトである。特定の実施形態では、宿主は、本発明の化合物の投与以前に、エイズと診断されているが、別の実施形態では、宿主は、HIVに感染していると共に、無症候であるに過ぎない。
【1192】
本発明の化合物の代表的な用量は、1日当たり、体重1kg当たり約1〜50mg、好ましくは1〜20mg、より一般的には、1日当たり、受容者の体重1kg当たり0.1〜約100mgの範囲内となる。製薬学的に許容可能な塩およびプロドラッグの有効用量範囲は、送達される親化合物の重量に基づいて計算することができる。塩、エステル、またはプロドラッグ自体が活性を示す場合、有効用量は、上記のように、その塩、エステル、溶媒和物、またはプロドラッグの重量を用いるか、または当業者に既知の他の手段によって推定することができる。
【1193】
本発明の化合物、および/または、その製薬学的に許容可能な塩の投与量と投与頻度は、患者の年齢、状態、および体格、ならびに、治療する症状の状態および/もしくは重症度のような要因を考慮して、担当医の判断に従って、調節することになる。経口投与の場合の典型的な1日の推奨用量レジメンは、単回投与から4回の分割投与で、約0.1mg/日〜約2000mg/日の範囲である場合がある。
【1194】
医薬組成物
1つの実施形態では、本発明の少なくとも1種の化合物、または、その製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、プロドラッグ、もしくはエステルを含む医薬組成物を提供する。
【1195】
本発明の化合物、または、その製薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、プロドラッグ、もしくはエステルは、好都合なことに、いずれかの好適な単位投与形態で投与し、この形態としては、単位投与形態当たり7〜3000mg、好ましくは70〜1400mgの活性成分を含むものが挙げられるが、これらに限定されない。通常は、50〜1000mgの経口用量が好都合である。理想的には、活性化合物のピーク血漿濃度が約1μM〜100mM、または0.2〜700μM、または約1.0〜10μMになるように、活性成分を投与すべきである。
【1196】
薬剤組成物中の活性化合物の濃度は、その薬剤の吸収速度、不活化速度、および排泄速度、ならびに、当業者に既知の他の要因によって決まることになる。用量値は、軽減すべき状態の重症度によって変化することにも留意されたい。さらに、いずれの特定の患者においても、具体的な投与レジメンは、時間の経過と共に、個々のニーズと、上記組成物を投与しているか、または、その投与を統轄している者の専門的判断に従って調節すべきであり、かつ、本明細書に記載されている濃度範囲は代表的なものに過ぎず、特許請求されている組成物の範囲または実施を限定することを意図していない旨も理解されたい。活性成分は、1度にまとめて投与しても、それよりも少ない用量に分けて、さまざまな時間間隔で投与してもよい。
【1197】
活性化合物の好ましい投与形態は経口投与である。経口組成物は一般に、不活性希釈剤または食用担体を含む。経口組成物は、ゼラチンカプセルに封入することも、圧縮して錠剤にすることもできる。治療のために経口投与する目的で、活性化合物を賦形剤と共に組み込んで、錠剤、トローチ、またはカプセルの形態で用いることができる。経口組成物の一部として、製薬学的に相溶性の結合剤および/またはアジュバント材を含めることができる。
【1198】
錠剤、丸薬、カプセル、トローチなどは、微結晶性セルロース、トラガカントゴム、もしくはゼラチンのような結合剤、デンプンもしくは乳糖のような賦形剤、アルギン酸、Primogel、もしくはコーンスターチのような崩壊剤、ステアリン酸マグネシウムもしくはSterotesのような潤滑剤、コロイド状二酸化ケイ素のような流動促進剤、ショ糖またはサッカリンのような甘味剤、または、ペパーミント、メチルサリチレート、もしくはオレンジフレーバーのような香味剤といった成分、あるいは、同様の性質の化合物のいずれも含むことができる。単位投与形態がカプセルである場合、そのカプセルは、上記の種類の材料に加えて、脂肪油のような液体担体を含むことができる。加えて、単位投与形態は、その単位投与形態の物理的形状を変えるさまざまな他の材料、例えば、糖、シェラック、またはその他の腸溶剤のコーティングを含むことができる。
【1199】
本発明の化合物は、エリキシル、懸濁液、シロップ、ウエハース、チューインガムなどの成分として投与することができる。シロップは、活性化合物に加えて、甘味剤としてのショ糖と、特定の保存剤、染料および着色剤、ならびに矯味矯臭剤を含んでよい。
【1200】
本発明の化合物、または、その製薬学的に許容可能なプロドラッグもしくは塩は、所望の作用を低下させない他の活性材料か、抗生物質、抗真菌剤、抗炎症剤、もしくは抗ウイルス化合物のように、所望の作用を補う材料か、または、追加の化学療法剤と混合することもできる。非経口投与、皮内投与、皮下投与、または局所投与に用いられる液剤または懸濁剤は、注射用蒸留水、生理食塩水、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、またはその他の合成溶媒のような無菌希釈剤、ベンジルアルコールまたはメチルパラベンのような抗細菌剤、アスコルビン酸または亜硫酸水素ナトリウムのような抗酸化剤、エチレンジアミン四酢酸のようなキレート剤、酢酸塩、クエン酸塩、またはリン酸塩のような緩衝剤、および、塩化ナトリウムまたはブドウ糖のような張度調節のための薬剤などの成分を含むことができる。非経口製剤は、ガラスまたはプラスチック製のアンプル、使い捨て注射器、または多用量バイアルに封入することができる。
【1201】
好ましい実施形態では、活性化合物は、インプラントおよびマイクロカプセル化送達系などの放出制御製剤のように、化合物が身体から急速に排出されないように化合物を保護する担体と共に調製する。エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、およびポリ乳酸のような生体分解性の生体適合性ポリマーを用いることができる。このような製剤の調製法は、当業者には明らかである。これらの材料は、アルザ社から市販もされている。静脈内投与する場合、好ましい担体は、生理食塩水またはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)である。
【1202】
特定の実施形態では、活性成分を水溶液として提供する。活性成分は、例えば水、PBS、または類似の不活性液体に溶解させることができる。同様に、固体形態の場合には、活性成分は、不活性担体と共に提供することができる。典型的には、不活性担体は、いずれかの所与の体積の液体または固体製剤の残部を占める。すなわち、100%に達するようにする。活性成分を混合する場合、活性成分の比率は、約1:10.000から約1:1までさまざまであることができるが、この比率は、より典型的には約1:1〜約1:50、さらに典型的には約1:1〜約1:10である。比率は、モルベースまたは重量比のいずれかで測定することができる。
【1203】
リポソーム懸濁液(感染細胞を標的とするリポソームであって、ウイルス抗原に対するモノクローナル抗体を含むリポソームなど)も、製薬学的に許容可能な担体として好ましい。リポソーム懸濁液は、当業者には既知の方法、例えば米国特許第4,522,811号(参照により、その全体が本明細書に組み込まれる)に記載されている方法に従って調製してよい。例えば、リポソーム製剤は、適切な脂質(ステアロイルホスファチジルエタノールアミン、ステアロイルホスファチジルコリン、アラカドイルホスファチジルコリン、およびコレステロールなど)を無機溶媒に溶解させてから蒸発させて、容器の表面に乾燥脂質の薄層を残すことによって調製してよい。続いて、活性化合物、または、その一リン酸塩、二リン酸塩、および/もしくは三リン酸塩誘導体の水溶液を容器に入れる。次いで、その容器を手で旋回させて、容器の側面から脂質物質を遊離させ、脂質凝集物を分散させることによって、リポソーム懸濁液を形成する。
【1204】
併用療法および交互療法
1つの実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、別の活性化合物と併用投与するか、または交互投与する。
【1205】
特定の実施形態では、少なくとも第2の活性化合物を第1の化合物と併用投与するか、または交互投与する。
【1206】
この第2の活性化合物は化学療法剤、例えば、原発腫瘍に対して有効な薬剤であることができる。増殖性障害を患っているか、または患う恐れのあるヒトなどの宿主は、上記の活性化合物の医薬組成物を有効量投与することによって治療することができる。特定的な実施形態では、本発明の化合物は、化学療法剤の投与時などに、造血幹細胞の動員が望まれる障害に有用である。これらの実施形態では、化学療法の副作用を軽減する目的で、化学療法剤と組み合わせて、またはこれと交互に、本明細書に記載されている化合物を投与するのが有益である場合がある。
【1207】
特定の他の実施形態では、第2の活性化合物は、
抗ウイルス剤、特にHIVに対して有効な薬剤であることができ、特定的な実施形態では、HIV−1に対して有効な薬剤であることができる。HIVに感染しているか、または接触する恐れのあるヒトなどの宿主は、上記の活性化合物の医薬組成物を有効量投与することによって治療することができる。
【1208】
1つの実施形態では、上記の活性化合物は、化学療法剤として用いられる化合物である。併用または交互投与される化合物は例えば、下記のリストから選択することができる。
【1209】
【表1】
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【1210】
別の実施形態では、第2の活性化合物は、抗HIV剤として用いられる化合物であり、ヌクレオシドまたは非ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬、プロテアーゼ阻害薬、融合阻害薬、サイトカイン、およびインターフェロンが挙げられるが、これらに限定されない。併用または交互投与する化合物は、下記のリスト(非限定例である)から選択することができる。
【1211】
【表2】
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【1212】
さらなる活性剤としては、GW5634(GSK)、(+)カラノライドA(サワラクメディケム)、カプラビリン(アゴウロン(Agouron))、MIV−150(メディヴィル/カイロン)、TMC125(ティボテック)、RO033−4649(ロシュ)、TMC114(ティボテック)、チプラナビル(B−I)、GW640385(GSK/バーテックス)、エルブシタビン(アチリオンPh.)、アロブジン(FLT)(B−I)、MIV−210(GSK/メディヴィル)、ラシビール(ファーマセット)、SPD754(シャイアファーマシューティカルズ)、リバーセット(インサイト社)、FP21399(フジファーマシューティカルズ)、AMD070(アノーメッド)、GW873140(GSK)、BMS−488043(BMS)、シェリングC/D(417690)、PRO542(プロジェニーズファーマシューティカルズ(Progenies Pharm))、TAK−220(武田)、TNX−355(タノックス)、UK−427,857(ファイザー)が挙げられる。
【1213】
さらなる活性剤としては、接着および融合阻害薬(すなわち、AMD070、BMS−488043、FP21399、GW873140、PRO542、シェリングC、SCH417690、TAK−220、TNX−355、およびUK−427857)、インテグラーゼ阻害薬、成熟阻害薬(すなわち、PA457)、亜鉛フィンガー阻害薬(すなわち、アゾジカルボンアミド(ADA))、アンチセンス薬(すなわち、エンゾーセラピューティクスによるHGTV43、ハイブリドンによるGEM92)、免疫刺激剤(すなわち、ヘミスフェルクスバイオファーマ(Hemispherx Biopharma)によるアンプリジェン、カイロン社によるIL−2(プロロイキン)、バイエル社によるBay50−4798、セル−サイ社(Cel−Sci Corporation)によるマルチカイン(Multikine)、IR103コンボ)、ワクチン様治療薬(すなわち、ビリオニクスによるHRG214、デルマビル(DermaVir)、VIR201(I/IIa相))が挙げられる。
【1214】
1つの実施形態では、本発明の化合物は、別の活性剤と併用投与する。本発明の化合物は、別の有効剤と同時投与することもできる。このケースでは、これらの化合物は、同じ製剤または別個の製剤で投与することができる。化合物は、同じ方式で投与する必要はない。例えば、第2の活性剤は、静脈注射によって投与することができる一方で、本発明の化合物は、経口投与してよい。別の実施形態では、本発明の化合物は、少なくとも1種の別の活性化合物と交互に投与する。別の実施形態では、本発明の化合物は、例えば上に列挙されている薬剤のような活性剤による治療中に投与し、その別の活性化合物の投与中止後も、本発明の化合物の投与を継続する。
【1215】
本発明の化合物は、別の活性化合物の投与を中止する前または後に投与することができる。特定のケースでは、本発明の化合物は、例えば、ウイルス感染に対するか、またはHIV感染に関連する二次疾患に対する一連の治療を開始する前に投与してよい。別の実施形態では、本発明の化合物は、一連の治療後に投与して、ウイルス感染の再発を軽減することができる。
【1216】
別の実施形態では、上記の活性化合物は、化学療法剤として用いられる化合物である。併用または交互投与される化合物は例えば、下記のリストから選択することができる。
【1217】
【表3】
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【実施例】
【1218】
実施例1:式(IA)の化合物の一般的調製
式(IA)の化合物
【1219】
【化451】
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式中、R
1、R
2、R
3、R
4、L
1、L
2、X、Y、Q、A、およびBは、上で定義されているとおりである。式(IA)の代表的な化合物を表Iに示す。
【1220】
【表4】
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【1221】
式(IA)の化合物は、例えば下記のように調製することができる。
【1222】
【化452】
[この文献は図面を表示できません]
【1223】
試薬および条件:(a)グリオキシル酸エチル、エタノール、トルエン、0℃〜周囲温度、17時間
(b)Pd/C、キシレン、140℃
【1224】
【化453】
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試薬および条件:(c)水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL−H)、CH
2Cl
2、−50℃、10分
【1225】
【化454】
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試薬および条件:(d)tert−ブチル4−アミノブチルカルバメート、3Åモレキュラーシーブ、エタノール、マイクロ波、150℃、10分、(e)NaBH
4、エタノール
【1226】
【化455】
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試薬および条件:(f)Na(OAc)
3BH、酢酸、4Åモレキュラーシーブ、1,2−ジクロロエタン、マイクロ波、100℃、10分
【1227】
【化456】
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試薬および条件:(g)塩化チオニル、メタノール、周囲温度、2時間
【1228】
実施例2:N−((9H−ピリド[3,4−b]インドール−1−イル)メチル)−N−(4−アミノブチル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミンテトラヒドロクロリド(A)の調製
工程a:エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−1−カルボキシレート(1)の調製。トリプタミン塩酸塩(2.00g、10.17mモル)をエタノール(25mL)に懸濁した液に、グリオキシル酸エチルエステル(3.12g、15.26mモル)をトルエン(50%v/v)に溶かした溶液を0℃で加えた。この反応混合物を一晩周囲温度にて攪拌した後、溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で処理した。その生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。この粗生成物を、さらに精製することなく次の工程で用いた。
【1229】
工程b:得られた粗残渣をo−キシレン(20mL)に0℃で溶かした溶液に、10%Pd/C(0.51g)を加えた。この混合物を一晩140℃にて空気雰囲気下で攪拌した。この反応混合物をセライトろ過し、クロロホルムで洗浄して濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜20%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、1.26g(収率52%)の生成物1を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ9.92(bs、1H)、8.59(d、J=4.8Hz、1H)、8.16−8.13(m、2H)、7.62−7.55(m、2H)、7.32(dt、J=1.2、7.0Hz、1H)、4.59(q、J=7.2Hz、2H)、1.53(t、J=7.2Hz、3H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)241.1(100、[M+H]
+)
【1230】
工程c:9H−ピリド[3,4−b]インドール−1−カルバルデヒド(2)の調製。エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−1−カルボキシレート(1)(1.26g、5.24mモル)をCH
2Cl
2(50mL)に溶かした攪拌溶液に、DIBAL−H溶液(1.0Mトルエン溶液、36.0mL、36.71mモル)を−50℃で加えた。この混合物を−50℃にて10分間攪拌し、メタノール(14.0mL)と10%NaOH(10mL)を−50℃で順次加えることによってクエンチした。続いて、この混合物を周囲温度でさらに1時間攪拌した。セライトろ過によって沈殿物を除去し、CHCl
3−メタノール(10:1)で洗浄した。ろ液を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。この生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(2〜20%メタノール/CH
2Cl
2)で精製して、0.46g(収率45%)のβ−カルボリン−1−カルバルデヒド(2)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ10.33(s、1H)、10.04(bs、1H)、8.63(d、J=5.2Hz、1H)、8.18−8.15(m、2H)、7.64−7.57(m、2H)、7.35(dt、J=1.6、7.6Hz、1H)、ESI
+ MX:m/z(相対強度)197.0(100、[M+H]
+)
【1231】
工程dおよびe:tert−ブチル4−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イルアミノ)ブチルカルバメート(3)の調製。6,7−ジヒドロキノリン−8(5H)−オン(2.0g、13.6mモル)をエタノール(15mL)に溶かした溶液に、濃縮酢酸(5滴)、tert−ブチル4−アミノブチルカルバメート(2.7g、14.3mモル)、および4Åモレキュラーシーブを加えた。この反応混合物をマイクロ波反応装置内で150℃にて10分間加熱した。この混合物を室温まで冷却し、NaBH
4(0.8g、20.4mモル)を一度に加えた。粗反応混合物をシリカゲルに吸収させ、生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0%〜10%メタノール/CH
2Cl
2)によって精製し、所望の生成物を得た。ESI
+ MS:m/z(相対強度)320.2(100、[M+H]
+)
【1232】
工程f:tert−ブチル4−(((9H−ピリド[3,4−b]インドール−1−イル)メチル)(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イル)アミノ)ブチルカルバメート(4)の調製。9H−ピリド[3,4−b]インドール−1−カルバルデヒド(2)(0.20g、1.02mモル)を1,2−ジクロロエタン(5mL)に溶かした溶液を肉厚のパイレックス(登録商標)チューブに入れた。この溶液をtert−ブチル4−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イルアミノ)ブチルカルバメート(3)(0.36g、1,12mモル)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.43g、2.04mモル)、4Åモレキュラーシーブ、および触媒量の酢酸(2滴)で処理した。この反応混合物にマイクロ波を10分間、100℃の温度で照射した。照射後、温度が40℃未満に下がるまで、反応混合物を高圧空気によって冷却した。この粗反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液に注いだ。その生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、炭酸カリウムで乾燥させ、ろ過し、真空で濃縮した。この粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜5%メタノール/CH
2Cl
2)によって精製し、0.12g(収率24%)の所望の生成物4を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ13.43(bs、1H)、8.67(d、J=3.6Hz、1H)、8.24(d、J=5.6Hz、1H)、8.10(d、J=7.6Hz、1H)、7.82(d、J=5.2Hz、1H)、7.69(d、J=8.4Hz、1H)、7.54(dt、J=1.2、7.4Hz、1H)、7.41(d、J=7.2Hz、1H)、7.21(dt、J=0.8、7.2Hz、1H)、7.14(dd、J=4.8、7.6Hz、1H)、4.28−4.02(m、4H)、2.90−2.60(m、5H)、2.44−2.26(m、2H)、2.12−2.04(m、1H)、1.96−1.84(m、1H)、1.80−1.65(m、1H)、1.44−1.25(m、1H)、1.33(s、9H)、1.22−1.12(m、1H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)500.2(100、[M+H]
+)
【1233】
工程g:N−((9H−ピリド[3,4−b]インドール−1−イル)メチル)−N−(4−アミノブチル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミンテトラヒドロクロリド(A)の調製。tert−ブチル4−(((9H−ピリド[3,4−b]インドール−1−イル)メチル)(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イル)アミノ)−ブチルカルバメート(4)(0.12g、0.24mモル)をメタノール(5mL)に溶かした溶液を室温にて塩化チオニル(1mL)で処理した。得られた混合物を30分攪拌した。続いて、反応混合物を濃縮し、減圧下で乾燥させて、0.11g(収率80%)の所望の生成物Aを得た。
1H NMR(400MHz、d
6−DMSO)δ13.49(bs、1H)、8.80−8.41(m、3H)、8.00−7.82(m、3H)、7.80(d、J=8.0Hz、1H)、7.78−7.70(m、1H)、7.39(t、J=7.2Hz、1H)、4.95−4.85(m、1H)、4.68−4.50(m、2H)、2.98−2.82(m、2H)、2.61−2.50(m、2H)、2.47−2.35(m、3H)、2.12−1.94(m、2H)、1.80−1.30(m、5H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)400.2(100、[M+H]
+)
【1234】
【化457】
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試薬および条件:(f)メタノール、65℃、(g)NaBH
4、メタノール、0℃〜室温
【1235】
実施例3:N−((9H−ピリド[3,4−b]インドール−1−イル)メチル)−N−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミンテトラヒドロクロリド(V)の調製
β−カルボリン−1−カルバルデヒド(2)(0.10g、0.50mモル)をメタノール(10mL)に溶かした溶液をN−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミン(5)(0.09g、0.56mモル)で処理した。得られた混合物を65℃まで温め、18時間攪拌した。続いて、その反応混合物を0℃まで冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(0.08g、2.03mモル)を1部ずつ加えた。その反応混合物を室温までゆっくり温め、1時間攪拌した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加えた。その生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、炭酸カリウムで乾燥させ、ろ過し、真空で濃縮した。その生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜5%メタノール/CH
2Cl
2)によって精製して、0.07g(収率40%)の所望の生成物Vを得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ13.20(bs、1H)、8.73(d、J=4.4Hz、1H)、8.27(d、J=5.6Hz、1H)8.12(d、J=7.6Hz、1H)、7.85(d、J=5.2Hz、1H)、7.70(d、J=8.4Hz、1H)、7.55(t、J=7.6Hz、1H)、7.44(d、J=8.0Hz、1H)、7.25−7.15(m、2H)、4.26−4.18(m、3H)、2.94−2.72(m、2H)、2.34−2.18(m、1H)、2.24(s、3H)、2.15−2.05(m、1H)、2.04−1.90(m、1H)、1.85−1.70(m、1H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)343.1(90、[M+H]
+)
【1236】
【化458】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(a)Cs
2CO
2、N−(クロロアセチル)モルホリン、65℃、(b)(S)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミン、Na(OAc)
3BH、室温、(c)ビス−1−(N−tert−ブトキシカルボニル)−4−オキソブチルカルバメート、Na(OAc)
3BH、室温、(d)トリフルオロ酢酸、室温、(e)tert−ブチル−4−(3−ブロモプロピル)ピペラジン−1−カルボキシレート、トリエチルアミン、アセトニトリル中で還流、(f)トリフルオロ酢酸、周囲温度
【1237】
実施例4:スキーム3の化合物1128の調製
工程a:9−(2−モルホリノ−2−オキソエチル)−9H−ピリド[3,4−b]インドール−1−カルバルデヒドの調製。2.00mモルのカルボリンアルデヒドを20mlのDMFに溶かした溶液に、4.00mモルの炭酸セシウムを加えた。1時間、室温で攪拌後、3.00mモルのN−(クロロアセチル)モルホリンを反応混合物に加えた。この反応混合物を65℃まで24時間加熱してから、氷水に注いだ。沈殿物をろ過し、水で洗浄し、乾燥させた。この生成物は、次の工程で用いるのに十分に純粋であった(収率75%)。ESI
+ MS:m/z(相対強度)324.10(100、[M+H]
+)、
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ10.21(s、1H)、8.66(d、1H、J=4.8Hz)、8.20(d、1H、J=4.4Hz)、8.17(d、1H、6.8Hz)、7.64(dt、1H、J=1.2、7.2Hz)、7.38(q、2H、J=7.2Hz)、5.81(s、2H)、3.92(t、2H、J=4.4Hz)、3.74(t、4H、J=4.8Hz)、3.61(t、2H、J=4.8Hz)
【1238】
工程b:(S)−1−モルホリノ−2−(1−((5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イルアミノ)メチル)−9H−ピリド[3,4−b]インドール−9−イル)エタノンの調製。1.5mモルの9−(2−モルホリノ−2−オキソエチル)−9H−ピリド[3,4−b]インドール−1−カルバルデヒド、1.5mモルの(S)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミン、および3.00mモルのナトリウムトリアセトキシボロヒドリドを20mlのジクロロメタンに入れたものを2時間、室温で攪拌してから、その反応物を飽和重炭酸ナトリウム溶液でクエンチした。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過し、蒸発させた。ジクロロメタン:メタノール:NH
4OH(9:1:0.1)の溶媒系を用いたカラムクロマトグラフィーで、所望の生成物を精製した(収率85%)。ESI
+ MS:m/z(相対強度)456.2(100、[M+H]
+)、
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ8.38(d、1H、J=4.8Hz)、8.36(d、1H、J=1.6Hz)、8.12(d、1H、J=7.6Hz)、7.92(d、1H、J=5.6Hz)、7.55(dt、1H、J=1.2、8.0Hz)、7.37(d、1H、J=7.6Hz)、7.29(q、2H、J=4.8Hz)、7.07(q、1H、4.8Hz)、6.11(d、1H、J=18.0Hz)、5.74(d、1H、J=17.6Hz)、4.46(d、1H、J=12.0Hz)、4.33(d、1H、J=12.0Hz)、4.00(t、1H、J=5.6Hz)、3.82−3.76(m、1H)、3.73−3.60(m、6H)、3.55−3.50(m、1H)、2.78(t、2H、J=6.4Hz)、2.18−2.08(m、1H)、1.96−1.66(m、4H)
【1239】
工程c:(S)−4−(((9−(2−モルホリノ−2−オキソエチル)−9H−ピリド[3,4−b]インドール−1−イル)メチル)(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イル)−(4−(ビス−N−tertブトキシカルボニル)アミノ)ブチルカルバメートの調製。1.00mモルの(S)−1−モルホリノ−2−(1−((5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イルアミノ)メチル)9H−ピリド[3,4−b]インドール−9−イル)エタノン、1.00mモルのビス−1−(N−tertブトキシカルボニル)−4−オキソブチルカルバメート、2.00mモルのナトリウムトリアセトキシボロヒドリドを20mlの1,2−ジクロロエタンに入れたものを室温で2時間攪拌した。この反応物を飽和重炭酸ナトリウム溶液でクエンチした。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過し、蒸発させた。ジクロロメタン:メタノール:50%ジクロロメタン中NH4OH(9:1:0.1)を用いたカラムクロマトグラフィーで、所望の生成物を精製した(収率95%)。ESI
+ MS:m/z(相対強度)727.3(100、[M+H]
+)、
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ8.29(d、1H、J=5.2Hz)、8.21(d、1H、J=4.4Hz)、8.09(d、1H、J=7.6Hz)、7.86(d、1H、J=4.8Hz)、7.56(dt、1H、J=1.2、8.0Hz)、7.30−7.23(m、3H)、7.17(d、1H、18.4Hz)、6.88(dt、1H、J=3.2、4.4Hz)、5.80(d、1H、J=17.2Hz)、4.36(s、2H)、4.13(q、1H、J=6.8Hz)、3.97(d、1H、J=12.8Hz)、3.89(d、1H、J=14.4Hz)、3.81−3.77(m、1H)、3.67−3.56(m、4H)、3.46−3.33(m、2H)、3.11−3.01(m、2H)、2.79−2.65(m、1H)、2.64−2,60(m、2H)、2.48−2.31(m、3H)、2.10−2.04(m、2H)、1.93−1.86(m、1H)、1.68−1.55(m、2H)、1.50(s、9H)、1.37(s、9H)
【1240】
工程d:(S)−2−(1−(((4−アミノブチル)(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イル)アミノ)メチル)−9H−ピリド[3,4−b]インドール−9−イル)−1−モルホリノエタノンの調製。0.95mモルの(S)−4−(((9−(2−モルホリノ−2−オキソエチル)−9H−ピリド[3,4−b]インドール−1−イル)メチル)(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イル)−(4−(ビス−N−tertブトキシカルボニル)アミノ)ブチルカルバメートを2mlのジクロロメタンに溶解させ、2mlのトリフルオロ酢酸で処理した。反応物を室温で2時間攪拌後、氷浴で0℃まで冷却してから、1MのNaOH溶液で慎重に中和した。この混合物を周囲温度まで温めた。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過し、蒸発させた。ジクロロメタン:メタノール:NH
4OH(9:1:0.1)を用いたカラムクロマトグラフィーで、所望の生成物を精製した。ESI
+ MS:m/z(相対強度)527.2(100、[M+H]
+)、
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ8.31(d、1H、J=5.2Hz)、8.25(d、1H、J=4.0Hz)、8.11(d、1H、J=8.0Hz)、7.89(d、1H、J=4.8Hz)、7.57(dt、1H、J=1.2、8.0Hz)、7.31−7.25(m、3H)、7.18(d、1H、19.6Hz)、6.90(dt、1H、J=2.8、4.8Hz)、5.76(d、1H、J=17.2Hz)、4.36(s、2H)、4.12(t、1H、J=9.6Hz)、3.97(d、1H、J=12.8Hz)、3.89(d、1H、J=13.6Hz)、3.79(td、1H、J=3.6、12.0Hz)、3.70−3.55(m、3H)、3.45−3.40(m、1H)、3.35−3.30(m、1H)、2.82−2.76(m、1H)、2.68−2.59(m、2H)、2.42−2.32(m、2H)、2.21−2.17(m、2H)、2.10−2.04(m、2H)、1.63−1.59(m、1H)、1.25(s、2H)、0.97−0.76(m、4H)、元素分析(C/H/N)、C
31H
38N
6O
2×1.25モルH
2O、計算値:67.80/7.43/15.30、測定値:67.65/7.12/15.21
【1241】
実施例5:スキーム3の化合物1162の調製
工程e:(S)−tert−ブチル4−(3−(((9−(2−モルホリノ−2−オキソエチル)−9H−ピリド[3,4−b]インドール−1−イル)メチル)(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イル)アミノ)プロピル)ピペラジン−1−カルボキレートの調製。1.00mモルのS)−1−モルホリノ−2−(1−((5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イルアミノ)メチル)9H−ピリド[3,4−b]インドール−9−イル)エタノン、1.2mモルのtert−ブチル−4−(3−ブロモプロピル)ピペラジン−1−カルボキレート、および2.5mモルのトリエチルアミンを10mlのアセトニトリルに入れたものを加熱して、一晩還流させた。この反応物を室温まで冷却し、飽和重炭酸ナトリウム溶液に注いだ。この混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過し、蒸発させた。ジクロロメタン:メタノール:NH
4OH(9:1:0.1)を用いたカラムクロマトグラフィーで、所望の生成物を精製した(収率46.88%)。ESI
+ MS:m/z(相対強度)682.4(100、[M+H]
+)、
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ8.32(d、1H、J=4.4Hz)、8.12(d、1H、J=7.6Hz)、7.91(d、1H、J=4.8Hz)、7.57(t、1H、J=8.0Hz)、7.38(d、1H、J=17.6Hz)、7.32−7.27(m、3H)、6.97(dt、1H、J=3.2、4.4Hz)、5.62(d、1H、J=17.6Hz)、4.36(s、2H)、4.14(t、1H、J=8.8Hz)、4.01(d、1H、J=14.4Hz)、3.93(d、1H、J=14.0Hz)、3.81−3.51(m、6H)、3.46−3.20(m、4H)、3.08−2.96(m、2H)、2.88−2.58(m、4H)、2.41−2.32(m、2H)、2.11−2.02(m、2H)、1.90−1.81(m、2H)、1.75−1.59(m、6H)、1.40(s、9H)
【1242】
工程f:(S)−1−モルホリノ−2−(1−(((3−(ピペラジン−1−イル)プロピル)(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イル)アミノ)メチル)9H−ピリド[3,4−b]インドール−9−イル)エタノンの調製。0.50mモルの(S)−tert−ブチル4−(3−(((9−(2−モルホリノ−2−オキソエチル)−9H−ピリド[3,4−b]インドール−1−イル)メチル)(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イル)アミノ)プロピル)ピペラジン−1−カルボキシレートを2mlのジクロロメタンに溶解させ、2mlのトリフルオロ酢酸で処理した。この反応物を周囲温度で2時間攪拌した後、氷浴で0℃まで冷却してから、1MのNaOH溶液で慎重に中和した。この混合物を室温まで温めた。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過し、蒸発させた。ジクロロメタン:メタノール:NH4OH(9:1:0.1)を用いたカラムクロマトグラフィーで、所望の生成物を精製した。ESI
+ MS:m/z(相対強度)582.3(100、[M+H]
+)、
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ8.31(d、1H、J=5.6Hz)、8.28(d、1H、J=4.8Hz)、8.11(d、1H、J=9.2Hz)、7.89(d、1H、J=5.2Hz)、7.57(t、1H、J=6.8Hz)、7.32−7.25(m、5H)、6.94(dt、1H、J=2.8、4.8Hz)、5.67(d、1H、J=16.4Hz)、4.37(s、2H)、4.14(t、1H、J=9.2Hz)、4.05(d、1H、J=16.8Hz)、3.93(d、1H、J=14.8Hz)、3.83−3.76(m、1H)、3.72−3.47(m、4H)、3.45−3.30(m、1H)、3.29−3.26(m、1H)、2.88−2.51(m、6H)、2.41−2.32(m、2H)、2.11−2.02(m、2H)、1.90−1.59(m、8H)、1.02−0.96(m、1H)、0.95−0.80(m、1H)、元素分析(C/H/N):C
34H
43N
7O
2×0.95モルH
2O、計算値:68.19/7.56/16.37、測定値:68.18/7.38/16.23
【1243】
【化459】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(a)Na(OAc)
3BH、触媒の酢酸、1,2−ジクロロエタン、100℃、マイクロ波
【1244】
【化460】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(b)SOCl
2、メタノール、室温、2時間
【1245】
実施例6:N1−((1H―インドール−7−イル)メチル)−N1−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イル)ブタン−1,4−ジアミン(B)の調製
工程a:tert−ブチル4−(((1H−インドール−7−イル)メチル)(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イル)アミノ)ブチルカルバメート(6)の調製。インドール−7−カルボキシアルデヒド(0.50g、3.44mモル)を1,2−ジクロロメタン(5mL)に溶かした溶液を肉厚のパイレックス(登録商標)チューブに入れた。この溶液をtert−ブチル4−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イルアミノ)ブチルカルバメート(3)(1.21g、3.78mモル)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(1.46g、6.88mモル)、および触媒量の酢酸(2滴)で処理した。この反応混合物にマイクロ波を10分間、100℃の温度で照射した。照射後、温度が40℃未満に下がるまで、この反応チューブを高圧空気で冷却した。この粗反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液に注いだ。この生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、炭酸カリウムで乾燥させ、ろ過し、真空で濃縮した。この粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜5%メタノール/CH
2Cl
2)によって精製し、0.54g(収率35%)の所望の生成物6を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ12.87(bs、1H)、8.56(d、J=3.6Hz、1H)、7.53(d、J=7.6Hz、1H)、7.41−7.37(m、2H)、7.10(dd、J=5.2、7.6Hz、1H)、6.97−6.88(m、2H)、6.51−0.49(m、1H)、4.26−4.20(m、2H)、3.96(d、J=13.2Hz、1H)、3.60(d、J=13.2Hz、1H)、2.92−2.72(m、3H)、2.65−2.55(m、2H)、2.50−2.40(m、1H)、2.29−2.20(m、1H)、2.14−2.04(m、1H)、1.95−1.68(m、2H)、1.47−1.15(m、2H)、1.39(s、9H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)449.2(100、[M+H]
+)
【1246】
工程b:N1−((1H−インドール−7−イル)メチル)−N1−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イル)ブタン−1,4−ジアミン(B)の調製。tert−ブチル4−(((1H−インドール−7−イル)メチル)(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イル)アミノ)ブチルカルバメート(6)(0.27g、0.60mモル)をメタノール(5mL)に溶かした溶液を塩化チオニル(1mL)で室温にて処理した。得られた混合物を30分攪拌した。続いて、この反応混合物を濃縮し、減圧下で乾燥させて、0.26g(収率87%)の所望の生成物Bを得た。
1H NMR(400MHz、d
6−DMSO)δ11.97(bs、1H)、8.44(d、J=4.8Hz、1H)、7.59(d、J=7.2Hz、1H)、7.53(d、J=7.2Hz、1H)、7,48−7.40(m、1H)、7.35−7.20(m、2H)、6.98(t、J=6.8Hz、1H)、6.44(bs、1H)、4.90−4.78(m、2H)、3.60−3.53(m、2H)、3.10−3.00(m、2H)、2.80−2.60(m、4H)、2.50−2.39(m、1H)、2.30−1.40(m、7H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)349.2(100、[M+H]
+)
【1247】
【化461】
[この文献は図面を表示できません]
【1248】
実施例7:N−((1H−インドール−7−イル)メチル)−N−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミン(C)の調製
【1249】
インドール−7−カルボキシアルデヒド(0.48g、3,36mモル)を1,2−ジクロロエタン(10mL)に溶かした溶液をN−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミン(5)(0.60g、3.70mモル)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(1.07g、5.05mモル)、および触媒量の酢酸(2滴)で処理した。得られた混合物を65℃まで温め、2時間攪拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加えた。この生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、炭酸カリウムで乾燥させ、ろ過し、真空で濃縮した。この生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜5%メタノール/CH
2Cl
2)によって精製して、0.75g(収率76%)の所望の生成物を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ12.69(bs、1H)、8.61(d、J=4.4Hz、1H)、7.85−7.81(m、1H)、7.68−7.65(m、1H)、7.59(d、J=7.2Hz、1H)、7.44−7.38(m、2H)、7.12(dd、J=4.4、7.2Hz、1H)、7.03−6.96(m、2H)、6.55(t、J=2.0Hz、1H)、4.22−4.17(m、1H)、4.00(d、J=13.4Hz、1H)、3.84(t、J=6.8Hz、1H)、3.73(d、J=13.4Hz、1H)、3.42(t、J=6.8Hz、1H)、2.92−2.72(m、2H)、2.28(s、3H)、2.14−2.04(m、1H)、2.00−1.88(m、1H)、1.85−1.70(m、1H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)292.1(90、[M+H]
+)
【1250】
上記の手順と類似の方式で、例えば、適切に置換されているテトラヒドロキノリンで化合物3を置換することによって、表1に記載されている他の化合物を調製することができることは、当業者であれば分かる。
【1251】
実施例8:式(IB)および(IC)の化合物の一般的調製法
式(I)の化合物は、下記の一般構造(IB)および(IC)を有することができる。
【1252】
【化462】
[この文献は図面を表示できません]
式中、R
1、R
2、R
5、R
6、L
1、L
2、X、Y、Q、A、およびBは、本明細書に定義されているとおりである。式(IB)および(IC)の化合物の具体的な実施形態を下記の表2に示す。表2の各化合物においては、QはNである。
【1253】
【表5】
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
【1254】
【化463】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(a)プロパルギルアルコール、ニート、90℃
【1255】
【化464】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(b)MnO
2、CH
2Cl
2、周囲温度
【1256】
【化465】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(c)Na(OAc)
3BH、触媒の酢酸、ジクロロエタン、65℃
【1257】
実施例9:N−((1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−N−(4−アミノブチル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミンテトラヒドロクロリド(Y)の調製
工程a:(1−フェニル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メタノール(7)の調製。フェニルアジド(2.02g、17.0mモル)をニートプロパルギルアルコール(3mL)に溶解させ、その混合物を90℃まで2時間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、その反応混合物をジエチルエーテルで希釈し、生成物7が結晶性固体として沈殿される間、一晩放置して、1.03g(35%)の所望の生成物7を得た一方で、母液には主に位置異性体9が含まれていた。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ7.97(s、1H)、7.70(d、J=8.40Hz、2H)、7.50(m、2H)、7.41(m、1H)、4.88(d、J=6.00Hz、2H)、2.70(bs、1H)
【1258】
工程b:1−フェニル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルバルデヒド(9)の調製。(1−フェニル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メタノール(7)(1,03g、5.87mモル)をCH
2Cl
2(50mL)に溶かした溶液に、MnO
2(2.05g、23.5mモル)を加えた。この反応混合物を3日間、室温で攪拌した。続いて、この反応混合物をセライト(登録商標)でろ過し、得られたろ液を真空で濃縮した。この粗物質をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜5%メタノール/ジクロロメタン)によって精製し、0.83g(82%)の9を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ10.22(s、1H)、8.51(s、1H)、7,53(d、J=9.6Hz、2H)、7.58−7.49(m、3H)
【1259】
工程c:N−メチル−N−((1−フェニル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミン(Y)の調製。1−フェニル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルバルデヒド(9)(0.23g、1.35mモル)を1,2−ジクロロエタン(2mL)に溶かした溶液に、N−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミン(5)(0.20g、1.23mモル)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.10g、1.60mモル)、および3滴の酢酸を加えた。この反応混合物を16時間、室温で攪拌した。続いて、この反応混合物を飽和NaCl水溶液(10mL)に注ぎ、酢酸エチル(10mL)で抽出した。有機相をMgSO
4で乾燥させ、ろ過し、真空で濃縮した。この粗物質をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜5%メタノール/ジクロロメタン)によって精製し、35mg(9%)のYを得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.74(s、1H)、8.47(s、1H)、7.78(d、J=8.4Hz、2H)、7.50−7.39(m、4H)、7.20(m、1H)、4.72(d、J=13.6Hz、1H)、4.63−4.58(m、2H)、2.90−2.60(m、6H)、2.22−2.17(m、1H)、2.10−1.95(m、1H)、1.90−1.78(m、1H))。
【1260】
【化466】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(a)Na(OAc)
3BH、触媒の酢酸、ジクロロエタン、65℃
【1261】
【化467】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(b)SOCl
2、メタノール、周囲温度
【1262】
実施例10:N−(4−アミノブチル)−N−((1−フェニル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−キノリン−8−アミンテトラヒドロクロリド(Z)の調製
工程a:tert−ブチル4−(((1−フェニル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル)(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イル)アミノ)ブチルカルバメート(10)の調製。1−フェニル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルバルデヒド(9)(0.54g、3.10mモル)を1,2−ジクロロエタン(15mL)に溶かした溶液に、tert−ブチル4−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イルアミノ)ブチルカルバメート(3)(1.10g、3.40mモル)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(1.00g、4.70mモル)、および3滴の酢酸を加えた。反応混合物を4時間、65℃で攪拌した。続いて、反応混合物を室温まで冷却し、飽和NaHCO
3水溶液に注いだ。この生成物をCH
2Cl
2(3×10mL)で抽出し、有機相を合わせ、K
2CO
3で乾燥させ、ろ過し、真空で濃縮した。この粗物質をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜10%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して、850mg(57%)の13を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.74(d、J=4.0Hz、1H)、8.11(s、1H)、7.73(d、J=8.0Hz、2H)、7.52−7.46(m、2H)、7.39(d、J=7.6Hz、1H)、7.31(d、J=8.0Hz、1H)、7.01(dd、J=7.6、4.4Hz、1H)、4.08(m、1H)、3.93(d、J=14.8Hz、1H)、3.83(d、J=14.8Hz、1H)、3.10−3.00(m、2H)、2.85−2.61(m、4H)、2.15−1.95(m、2H)、1.93−1.60(m、3H)、1.55−1.35(m、12H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)477(100、M+H)
【1263】
工程b:N−(4−アミノブチル)−N−((1−フェニル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−キノリン−8−アミンテトラヒドロクロリド(Z)の調製。tert−ブチル4−(((1−フェニル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル)(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イル)−アミノ)ブチルカルバメート(10)(0.85g、1.80mモル)をメタノール(20mL)に溶かした溶液に、室温で塩化チオニル(1.27g、10.7mモル)を加えた。この反応混合物を2時間攪拌した。反応混合物を真空で濃縮し、790mg(85%)のZを得た。
1H NMR(400MHz、d
6−DMSO)δ10.78(bs、1H)、8.93(s、1H)、8.51(d、J=4.4Hz、1H)、8.25−8.06(m、3H)、7.84(d、J=7.6Hz、2H)、7.71、(d、J=7.2Hz、2H)、7.62−7.55(m、2H)、7.52−7.46(m、1H)、7.40−7.35(m、1H)、4.77(m、1H)、4.50−4.38(m、2H)、3.32−3.22(m、1H)、3.15−3.02(m、1H)、2.88−2.66(m、4H)、2.50−2.39(m、1H)、2.15−2.00(m、2H)、1.95−1.68(m、3H)、1.64−1.50(m、2H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)377(100、M+H)
【1264】
【化468】
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【1265】
実施例11:N−(4−アミノブチル)−N−((3−フェニル−3H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミンテトラヒドロクロリド(AA)の調製
化合物AAは、化合物9の代わりに、化合物8に相当するアルデヒドを用いた以外は化合物Z用の手順を用いて調製した。
1H NMR(400MHz、d
6−DMSO)δ8.54(d、J=4.8Hz、1H)、8.48(s、1H)、8.24−8.10(m、3H)、8.07(d、J=7.6Hz、1H)、7.67−7.63(m、1H)、7.60−7.52(m、3H)、4.48−4.39(m、1H)、4.13(d、J=15.2Hz、1H)、3.95(d、J=15.2Hz、1H)、2.90−2.50(m、7H)、2.00−1.40(m、7H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)377.2(90、[M+H]
+)
【1266】
【化469】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(e)ピリジンカルボキシアルデヒド、Na(OAc)
3BH、i−Pr
2NEt、触媒の酢酸、ジクロロエタン、65℃、(f)1N HCl、ジエチルエーテル
【1267】
実施例12:N1−((1−フェニル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル)−N4−(ピリジン−2−イルメチル)−N1−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イル)ブタン−1,4−ジアミンヒドロクロリド(AB)の調製
N−(4−アミノブチル)−N−((1−フェニル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−キノリン−8−アミンテトラヒドロクロリド(Z)(0.20g、0.38mモル)を1,2−ジクロロエタン(10mL)に溶かした溶液をヒューニッヒ塩基(0.08mL、0.42mモル)、2−ピリジンカルボキシアルデヒド(0.04mL、0.42mモル)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.12g、0.57mモル)、および溶媒量の酢酸(2滴)で処理した。得られた混合物を65℃まで温め、18時間攪拌した。この反応混合物を室温まで冷却した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加えた。生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、炭酸カリウムで乾燥させ、ろ過し、真空で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜15%メタノール/CH
2Cl
2)によって精製し、0.08g(収率45%)の所望の生成物ABを得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.54−8.34(m、2H)、8,15(bs、1H)、7.71(d、J=7.6Hz、1H)、7.60−7.52(m、1H)、7.45(t、J=7.2Hz、2H)、7.39−7.32(m、1H)、7.32−7.22(m、2H)、7,14−7.04(m、1H)、7.02−6.84(m、1H)、4.15−4.04(m、1H)、3.92−3.70(m、4H)、2.82−2.50(m、6H)、2.15−2.04(m、1H)、2.04−1.82(m、1H)、1.82−1.78(m、1H)、1.70−1.40(m、5H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)468.3(100、[M+H]
+)
【1268】
【化470】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(e)マイクロ波、2−メチルチオ−2−イミダゾリンハイドリオダイド、i−Pr
2NEt、エタノール、150℃、10分
【1269】
実施例13:N1−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−N4−((1−フェニル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル)−N
4−(5,6,7,8,−テトラヒドロキノリン−8−イル)ブタン−1,4−ジアミン(AC)の調製
Z(0.19g、0.36mモル)をエタノール(2mL)に溶かした溶液を肉厚のパイレックス(登録商標)チューブに入れた。この溶液をヒューニッヒ塩基(N,N−ジイソプロピルエチルアミン)(0.25mL、1.45mモル)、および2−メチルチオ−2−イミダゾリンハイドリオダイド(0.05g、0.40mモル)で処理した。得られた混合物の入ったチューブをシリコンセプタム付きアルミニウム製クリンプキャップで密封してから、マイクロ波を10分間、150℃の温度で照射した。照射後、温度が40℃未満に下がるまで、反応チューブを高圧空気で冷却した。この粗反応混合物を真空で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜10%メタノール/CH
2Cl
2)によって精製し、0.07g(収率44%)の所望の生成物ACを得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ9.13(bs、1H)、8.80(t、J=5.6Hz、1H)、8.30(d、J=3.6Hz、1H)、8.09(s、1H)、7.93(bs、1H)、7.75−7.68(m、2H)、7.48(d、J=7.2Hz、2H)、7.44−7.32(m、2H)、7.05(dd、J=4.8、7.6Hz、1H)、4.12(dd、J=6.0、9.6Hz、1H)、4.00(d、J=14.4Hz、1H)、3.79(d、J=14.4Hz、1H)、3.40−3.22(m、2H)、2.80−2.48(m、4H)、2.20−2.10(m、1H)、2.05−1.90(m、1H)、1.90−1,45(m、6H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)445.2(100、[M+H]
+)
【1270】
【化471】
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試薬および条件:(a)Boc無水物、トリエチルアミン、THF、室温
【1271】
【化472】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(b)t−BuONO、TMSN
3、CH
3CN、0℃〜室温
【1272】
【化473】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(c)プロパルギルアルコール、ニート、90℃
【1273】
【化474】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(d)MnO
2、CH
2Cl
2、室温
【1274】
【化475】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(e)Na(OAc)
3BH、触媒の酢酸、ジクロロエタン、65℃
【1275】
【化476】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(f)SOCl
2、メタノール、室温
【1276】
実施例14:N−((1−2−(アミノメチル)フェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル)−N−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−アミンテトラヒドロクロリド(AD)の調製
【1277】
工程a:tert−ブチル2−アミノベンジルカルバメート(11)の調製。2−アミノベンジルアミン(2.0g、16.4mモル)をTHF(30mL)に溶かした溶液に、トリエチルアミン(4.60mL、32.7mモル)およびジ−tert−ブチルジカーボネート(4.3g、19.6mモル)を加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。続いて、粗反応混合物を飽和NaHCO
3に注いでから、その生成物を酢酸エチルで抽出した。有機相をブラインで洗浄してから、MgSO
4で乾燥させ、ろ過し、真空で濃縮した。この粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜5%メタノール/ジクロロメタン)によって精製し、730mg(20%)の11を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ7.12−7.80(m、1H)、7.00(d、J=7.6Hz、1H)、6.69−6.62(m、2H)、4.77(bs、1H)、4.29−4.11(m、4H)、1.43(s、9H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)223(80、M+H)
【1278】
工程b:tert−ブチル2−アジドベンジルカルバメート(12)の調製。15(5.00g、22.5mモル)をアセトニトリル(40mL)に溶かした0℃の溶液に、tert−ブチルニトリル(4.00mL、33.7mモル)とトリメチルシリルアジド(33.55mL、26.9mモル)を加えた。この反応物を0℃で3時間攪拌した。この反応混合物を真空で濃縮し、この粗物質を、さらに精製することなく次の工程で用いた。ESI
+ MS:m/z(相対強度)271(80、M+H)
【1279】
工程c:tert−ブチル2−(4−(ヒドロキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ベンジルカルバメート(13)の調製。tert−ブチル2−アジドベンジルカルバメート(12)(5.4g、21.7mモル)をニートプロパルギルアルコール(10mL)に溶解させた。反応混合物を90℃で18時間攪拌させた。続いて、この反応混合物を真空で濃縮し、得られた残渣をジエチルエーテルに溶解させた。静置したところ、トリアゾール13が晶出した。ろ過によってこの結晶を回収し、2.5g(38%)の13を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ7.82(s、1H)、7.64−7.35(m、3H)、7.34−7.30(m、1H)、5.35(bs、1H)、4.87(s、2H)、4.15(s、2H)、1.42(s、9H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)249(100、M−tBu)
【1280】
工程d:tert−ブチル2−(4−ホルミル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ベンジルカルバメート(14)の調製。tert−ブチル2−(4−(ヒドロキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−イル)ベンジルカルバメート(13)(2.5g、8.31mモル)をCH
2Cl
2(10mL)に溶かした溶液に、MnO
2(5.0g、57.5mモル)を加えた。反応混合物を室温で18時間攪拌した。続いて、セライト(登録商標)プラグを通して、この粗反応混合物をろ過してから、真空で濃縮した。この粗物質をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜5%メタノール/ジクロロメタン)によって精製し、610mg(25%)の14を得た。ESI
+ MS:m/z(相対強度)225(100、M+Na)
【1281】
工程e:tert−ブチル(2−(4−((メチル(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン8−イル)アミノ)メチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)(15)の調製。tert−ブチル2−(4−ホルミル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ベンジルカルバメート(14)(0.61g、2.03mモル)を1,2−ジクロロエタン(4mL)に溶かした溶液に、N−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミン(11)(0.30g、1.85mモル)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.70g、3.33mモル)、およびAcOH(10滴)を加えた。この反応混合物を65℃まで加熱し、18時間攪拌した。この反応混合物を飽和NaHCO
3水溶液(10mL)に注ぎ、EtOAc(2×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、ろ過し、真空で濃縮した。この粗物質をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜5%メタノール/ジクロロメタン)で精製し、360mg(44%)の15を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.48(d、J=4.4Hz、1H)、8.04(s、1H)、7.79(bs、1H)、7.64(d、J=7.6Hz、1H)、7.47−7.30(m、4H)、7.08(dd、J=8.0、4.8Hz、1H)、4.18−3.95(m、5H)、2.88−2.65(m、2H)、2.41(s、3H)、2.24−2.14(m、1H)、2.10−1.90(m、2H)、1.76−1.64(m、1H)、1.39(s、9H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)449(100、M+H)
【1282】
工程f:N−((1−2−(アミノメチル)フェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル)−N−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミンテトラヒドロクロリド(AD)の調製。LS−MSによって完全な転換が観察されるまで、tert−ブチル(2−(4−メチル(5,6,7,8,−テトラヒドロキノリン−8−イル)アミノ)メチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)(15)(0.36g、0.80mモル)をメタノール(2mL)に溶かした溶液に、HCl
(g)(濃縮H
2SO
4を乾燥NaClに加えることによって生成)を通じた。続いて、この反応混合物を真空で濃縮して、250mg(68%)のADを得た。
1H NMR(400MHz、d
6−DMSO)δ8.81−8.68(m、4H)、8.52(d、J=4.4Hz、1H)、7.87(d、J=6.8Hz、1H)、7.75−7.50(m、4H)、7.38(dd、J=7.6、4.8Hz、1H)、4.81−4.73(m、1H)、4.61(d、J=13.6Hz、1H)、4.47(d、J=13.6Hz、1H)、3.91−3.83(m、2H)、2.90−2.70(m、5H)、2.51−2.49(m、1H)、2.15−2.03(m、2H)、1.72−1.60(m、1H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)349(100、M+H)
【1283】
【化477】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(g)2−ピリジンカルボキシアルデヒド、トリエチルアミン、メタノール、60℃、18時間、(h)NaBH
4、室温、1時間
【1284】
実施例15:N−メチル−N−((1−2−((ピリジン−2−イルメチルアミノ)メチル)−フェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミン(AG)の調製
N−((1−(2−(アミノメチル)フェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル)−N−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミンテトラヒドロクロリド(AD)(0.20g、0.43mモル)をメタノール(2mL)に溶かした溶液に、2−ピリジンカルボキシアルデヒド(0.04mL、0.43mモル)とトリエチルアミン(0.18mL、1.30mモル)を加えた。この反応混合物を60℃まで加熱し、18時間攪拌した。続いて、この反応混合物を室温まで冷却し、NaBH
4(0.05g、1.30mモル)を加えた。この反応物を1時間、室温で攪拌した。この反応混合物をブライン(10mL)に注ぎ、酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、MgSO
4で乾燥させ、ろ過し、真空で濃縮した。この粗生成物を塩基性アルミナクロマトグラフィー(0〜5%メタノール/ジクロロメタン)によって精製し、AGを得た。ESI
+ MS:m/z(相対強度)440(100、M+H)
【1285】
【化478】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(a)塩化メタンスルホニル、トリエチルアミン、CH
2Cl
2、(b)NaN
3、ジメチルホルムアミド、70℃、16時間
【1286】
【化479】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(c)臭化プロパルギル、Na
2CO
3、NaI、テトラヒドロフラン、3時間
【1287】
【化480】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(d)ニート、マイクロ波、150℃、20分
【1288】
【化481】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(e)HCl、メタノール
【1289】
実施例16:N−メチル−N−((1−(ピペリジン−4−イルメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミンテトラヒドロクロリド(AI)、およびN−メチル−N−((3−ピペリジン−4−イルメチル)−3H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミン(AK)の調製
工程a:tert−ブチル4−(アジドメチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(16)の調製。tert−ブチル4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(2.00g、9.28mモル)をCH
2Cl
2(40mL)に溶かした溶液に、塩化メタンスルホニル(0.76mL、9.75mモル)を加えてから、トリエチルアミン(1.43mL、10.21mモル)を加えた。この反応混合物を室温で3時間攪拌した。この混合物をNaHCO
3で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機相を乾燥させ(MgSO
4)、ろ過し、真空で濃縮した。この粗固体を、さらに精製することなく用いた。
1H NMR(d6−DMSO)δ4.02(d、J=6.8Hz、2H)、3.95−3.85(m、2H)、3.13(s、3H)、2.75−2.60(m、2H)、1.85−1.77(m、1H)、1.61(d、J=13.2Hz、2H)、1.35(s、9H)、1.04(ddd、J=12.4、12.4、4.4Hz、2H)
【1290】
工程b:粗tert−ブチル4−((メチルスルホニルオキシ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.50g、1.71mモル)をジメチルホルムアミド(6mL)に溶かした溶液に、アジ化ナトリウム(0.14g、2.22mモル)を加えた。この反応混合物を70℃まで加熱し、17時間攪拌した。この混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機相を乾燥させ(MgSO
4)、ろ過し、真空で濃縮した。この粗固体を、さらに精製することなく用いた。
1H NMR(d6−DMSO)δ3.22(d、J=6.8Hz、2H)、2.68−2.55(m、2H)、1.67−1.57(m、3H)、1.35(s、9H)、0.99(ddd、J=12.4、12.4、4.4Hz、2H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)263.1(5、[M+H]
+)
【1291】
工程c:N−メチル−N−(プロプ−2−イニル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミン(17)の調製。N−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミン(5)(0.50g、3.08mモル)をTHF(15mL)に溶かした溶液に、臭化プロパルギル(0.28mL、3.08mモル)、ヨウ化ナトリウム(0.05g、0.31mモル)、および炭酸ナトリウム(0.98g、9.24mモル)を加えた。この反応混合物を室温で3時間攪拌した。この混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機相を乾燥させ(MgSO
4)、ろ過し、真空で濃縮した。この粗固体を、さらに精製することなく用いた。
1H NMR(d6−DMSO)δ8.30(d、J=4.4Hz、1H)、7.44(d、J=8.0Hz、1H)、7.13(dd、J=8.0、5.2Hz、1H)、3.74(dd、J=4.8、4.8Hz、1H)、3.47(ddd、J=16.8、2.4、2.4Hz、2H)、3.06(s、1H)、2.80−2.60(m、2H)、2.12(s、3H)、2.12−1.87(m、2H)、1.74−1.68(m、1H)、1.62−1.55(m、1H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)201.1(100、[M+H]
+)
【1292】
工程d:tert−ブチル4−((4−((メチル(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イル)アミノ)メチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(18)、およびtert−ブチル4−((5−メチル(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イル)アミノ)メチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(19)の調製。N−メチル−N−(プロプ−2−イニル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミン(5)(0.31g、1.54mモル)と、tert−ブチル4−(アジドメチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(16)(0.37g、1.54mモル)とのニート混合物をマイクロ波で150℃にて20分間加熱した。得られた残渣を飽和NaHCO
3水溶液とCH
2Cl
2に分液した。有機相を乾燥させ(MgSO
4)、ろ過し、真空で濃縮した。この粗固体をカラムクロマトグラフィー(塩基性アルミナ、0%メタノール/CH
2Cl
2〜20%メタノール/CH
2Cl
2)によって精製し、1.4:1の比率で1,4−置換トリアゾール位置異性体(18)と1,5−置換トリアゾール位置異性体(19)を得た。
1H NMR(d6−DMSO)δ8.36(d、J=5.6Hz、1H)、7.90(s、1H)、7.44(dd、J=7.6Hz、1H)、4.27−4.24(m、1H)、4.22(d、J=7.2Hz、1H)、3.88−3.77(m、2H)、3.88−3.77(m、4H)、2.72−2.07(m、4H)、1.95−1.85(m、4H)、1.64−1.55(m、1H)、1.42−1.35(m、1H)、1.35(s、9H)、1.05−0.98(m、1H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)441.2(100、[M+H]
+)
【1293】
工程e:N−メチル−N−((1−ピペリジン−4−イルメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミンテトラヒドロクロリド(AI)、およびN−メチル−N−((3−(ピペリジン−4−イルメチル)−3H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミン(AK)の調製。トリアゾール位置異性体18および19の混合物(0.18g、0.42mモル)をメタノール(10mL)に加えたものに、HClガス(H
2SO
4およびNaClから生成)を通じた。この反応混合物を室温で30分間攪拌した。この混合物を真空で濃縮し、1.3:1の比率でトリアゾールAIとAKを得た。このテトラヒドロクロリド塩を、さらに精製することなく用いた。ESI
+ MS:m/z(相対強度)341.2(100、[M+H]
+)
【1294】
【化482】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(a)アジ化ナトリウム、H
2O、マイクロ波、120℃、30分
【1295】
【化483】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(b)プロパルギルアルコール、ニート、90℃
【1296】
【化484】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(c)MnO
2、CH
2Cl
2、室温
【1297】
【化485】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(e)Na(OAc)
3BH、触媒の酢酸、ジクロロエタン、65℃
【1298】
【化486】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(e)NH
2NH
2、エタノール、80℃、20時間、(f)1N HCl、ジエチルエーテル
【1299】
実施例17:N−((1−(3−アミノプロピル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル)−N−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミンテトラヒドロクロリド(W)の調製
工程a:2−(3−アジドプロピル)イソインドリン−1,3−ジオン(20)の調製。N−(3−ブロモプロピル)フタルイミド(1.00g、3.72mモル)とアジ化ナトリウム(0.32g、4.84mモル)をH
2O(2mL)に懸濁した液を肉厚のパイレックス(登録商標)チューブに入れた。得られた混合物の入ったチューブをシリコンセプタム付きアルミニウム製クリンプキャップで密封してから、マイクロ波を30分間、120℃の温度で照射した。照射後、温度が40℃未満に下がるまで、この反応チューブを高圧空気で冷却した。この生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過し、真空で濃縮した。この粗物質(0.62g、収率72%)を、さらに精製することなく次の工程で用いた。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ7.86−7.83(m、2H)、7.73−7.70(m、2H)、3.77(t、J=6.4Hz、2H)、3.36(t、J=8.0Hz、2H)、1.94(m、2H)
【1300】
工程b:2−(3−(4−(ヒドロキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)プロピル)−イソインドリン−1,3−ジオン(21)の調製。2−(3−アジドプロピル)イソインドリン−1,3−ジオン(20)(0.62g、2.69mモル)をプロパルギルアルコール(4mL)に溶かした溶液を90℃まで温め、18時間攪拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮した。両方の位置異性体(約1:1の比率)を含む粗生成物を、さらに精製することなく次の工程で用いた。ESI
+ MS:m/z(相対強度)301.1(100、[M+H]
+)
【1301】
工程c:1−(3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)プロピル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルバルデヒド(22)の調製。位置異性体21(0.77g、2.69mモル)をジクロロメタン(10mL)に溶かした溶液を二酸化マンガン(0.94g、10.77mモル)で処理した。得られた混合物を室温で2時間攪拌した。この反応混合物をセライトろ過して濃縮した。この粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜5%メタノール/CH
2Cl
2)によって精製し、0.24g(収率31%)の22を単一の位置異性体として得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ10.08(s、1H)、8.34(s、1H)、7.85−7.65(m、4H)、4.45(t、J=12.0Hz、2H)、3.77−3.71(m、2H)、2.42−2.34(m、2H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)285.0(100、[M+H]
+)
【1302】
工程d:2−(3−(4−((メチル(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イル)アミノ)−メチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオン(AH)の調製。1−(3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)プロピル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルバルデヒド(22)(0.24g、0.84mモル)、N−メチル−N−(プロプ−2−イニル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミン(5)(0.17g、1.01mモル)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.27g、1.26mモル)、および溶媒量の酢酸(2滴)を1,2−ジクロロエタン(10mL)に溶かした溶液を65℃まで温め、この温度で24時間攪拌した。この反応混合物を室温まで冷却した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加えた。この生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、炭酸カリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮した。この粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜5%メタノール/CH
2Cl
2)で精製し、0.19g(収率80%)の所望の生成物AHを得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.45(d、J=4.4Hz、1H)、7.79−7.76(m、2H)、7.71(s、1H)、7.68−7.65(m、2H)、7.30(d、J=7.6Hz、1H)、7.00(dd、J=4.8、8.0Hz、1H)、4.32(dt、J=3.2、7.2Hz、2H)、3.91(dd、J=6.0、9.2Hz、1H)、3.77−3.66(m、4H)、2.82−2.70(m、1H)、2.70−2.60(m、1H)、2.29(s、3H)、2.29−2.23(m、2H)、2.12−2.02(m、1H)、2.02−1.92(m、1H)、1.92−1.80(m、1H)、1.70−1.56(m、1H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)431.2(100、[M+H]
+)
【1303】
工程e:N−((1−(3−アミノプロピル)−1H−1,2,3,−トリアゾール−4−イル)メチル)−N−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミンテトラヒドロクロリド(W)の調製。2−(3−(4−((メチル(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イル)アミノ)メチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)プロピル)イソインドリン−1,3,−ジオン(AH)(0.16g、0.37mモル)をエタノール(5mL)に溶かした溶液をヒドラジン(23μL、0.74mモル)で処理した。得られた混合物を80℃まで温め、20時間攪拌した。この反応混合物を室温まで冷却した。形成された白色沈殿物をろ過し、ろ液を真空で濃縮した。クロロホルムを加えた。より多くの沈殿物を砕いて、ろ過した。この溶液を濃縮して、減圧下で乾燥させ、0.08g(収率72%)の生成物Wを得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.47(d、J=3.6Hz、1H)、7.65(s、1H)、7.33(d、J=7.6Hz、1H)、7.02(d、J=4.8、8.0Hz、1H)、4.39(t、J=7.2Hz、1H)、3.95(dd、J=5.6、9.2Hz、1H)、3.75(q、J=13.6Hz、2H)、2.85−2.60(m、2H)、2.68(t、J=6.8Hz、2H)、2.31(s、3H)、2.25−2.05(m、2H)、2.05−1.95(m、2H)、1.95−1.80(m、1H)、1.75−1.58(m、1H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)301.2(95、[M+H]
+)
【1304】
実施例18:式(IB)および(IC)の化合物で、R
5およびR
6の両方ともがHであり、L
2Yが置換または非置換アミノアルキルである化合物の一般的調製
式(IB)および(IC)の化合物で、R
5およびR
6の両方ともがHであり、L
2Yが置換または非置換アミノアルキルである化合物は、例えば、下記のスキーム14に概ね示されているように調製することができる。スキーム14に従って調製される非置換アミノアルキル化合物を適切に誘導体化することによって、置換アミノルキル化合物を調製できることは、当業者であれば分かる。他の変性物(例えば、アミノアルキル基のアルキレン部分の鎖長の変更、アルコール中間体の官能基化など)も、スキーム6〜10の変性中間体をもたらすことによって調製される。
【1305】
【化487】
[この文献は図面を表示できません]
【1306】
実施例19:式(ID)の化合物の一般的調製
式(I)の化合物は、下記の一般構造(ID)を有することができる。
【1307】
【化488】
[この文献は図面を表示できません]
式中、L
1、L
2、L
3、X、Y、Z、G、J、およびAは、本明細書に記載または定義されているとおりである。式(ID)の化合物の具体的な実施形態を下記の表3に示す。
【1308】
【表6】
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
【1309】
【化489】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(a)(S)−1−(ナフタレン−1−イル)エチルアミン、カルボニルジイミダゾール、酢酸エチル
【1310】
【化490】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(b)Pd/C、ギ酸アンモニウム、エタノール、55℃
【1311】
【化491】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(c)イソブチルアルデヒド、Na(OAc)
3BH、触媒の酢酸、1,2−ジクロロエタン
【1312】
【化492】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(d)塩化チオニル、メタノール
【1313】
【化493】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(e)メタノール、マイクロ波、150℃、15分、(f)NaBH
4、150℃、15分、(f)NaBH
4、メタノール、室温
【1314】
実施例20:(S)−5−(ジイソブチルアミノ)−N−((R)−1−(ナフタレン−1−イル)エチル)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イルアミノ)ペンタンアミドトリヒドロクロリド(AY)の調製
工程a:ベンジル(S)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−アミノ−5−((S)−1−(ナフタレン−1−イル)エチルアミノ)−5−オキソペンチルカルバメート(23)の調製。Boc−Orn(Z)−OH(バッケム)(51.6g、141.0mモル)を酢酸エチル(800mL)に溶かした溶液に、1,1−カルボニルジイミダゾール(24.0g、148.0mモル)を加えた。この混合物を室温で30分間攪拌した。(S)−(−)−(1)−(1−ナフチル)エチルアミン(25.3g、148.0mモル)のCHCl
3溶液を反応混合物に1滴ずつ加えた。この反応混合物を室温でさらに1時間攪拌した。この混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機相を0.3N HCl(500mL)、水に続いて飽和NH
4Cl水溶液で洗浄した。有機相を乾燥させ(MgSO
4)、ろ過し、真空で濃縮した。この粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0%〜20%メタノール/CHCl
3)によって精製し、所望の生成物23を得た。ESI
+ MS:m/z(相対強度)520(100、[M+H]
+)
【1315】
工程b:tert−ブチル(S)−5−アミノ−1−((S)−1−(ナフタレン−1−イル)エチルアミノ)−1−オキソペンタン−2−イルカルバメート(24)の調製。(S)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−アミノ−5−((S)−1−(ナフタレン−1−イル)エチルアミノ)−5−オキソペンチルカルバメート(23)(28.0g、54.0mモル)をエタノール(600mL)に溶かした溶液に、ギ酸アンモニウム(10.2g、160.0mモル)とパラジウム(炭素上10重量%、1.0g)を加えた。この反応混合物を55℃まで温め、18時間、55℃で攪拌した。この混合物をセライトろ過し、エタノールで洗浄した。得られたろ液を真空で濃縮した。この残渣を酢酸エチルで希釈し、有機相を飽和NaCl水溶液で洗浄した。この有機相を乾燥させ(MgSO
4)、ろ過し、真空で濃縮した。この粗残渣を、さらに精製することなく用いた。
1H NMR(d6−DMSO)δ8.55(d、J=7.6Hz、1H)、8.04(d、J=8.4Hz、1H)、7.89(d、J=8.0Hz、1H)、7.78(d、J=8.0Hz、1H)、7.53−7.42(m、4H)、6.81(d、J=8.0Hz、1H)、5.65−5.62(m、1H)、3.96−3.89(m、1H)、2.60−2.53(m、2H)、1.46−1.40(m、7H)、1.33(s、9H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)386.2(100、[M+H]
+)
【1316】
工程c:tert−ブチル(S)−5−(ジイソブチルアミノ)−1−((S)−1−(ナフタレン−1−イル)エチルアミノ)−1−オキソペンタン−2−イルカルバメート(25)の調製。tert−ブチル(S)−5−アミノ−1−((S)−1−(ナフタレン−1−イル)エチルアミノ)−1−オキソペンタン−2−イルカルバメート(24)(20.8g、54.0mモル)をCH
2Cl
2(600mL)に溶かした溶液に、酢酸(濃縮、1mL)を加えてから、イソブチルアルデヒド(10.8mL、120.0mモル)とナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(28.6g、135mモル)を加えた。この反応混合物を65℃まで温め、30分間攪拌した。この混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和NaCl水溶液で洗浄した。この有機相を乾燥させ(MgSO
4)、ろ過し、真空で濃縮した。この粗残渣を、さらに精製することなく用いた。
1H NMR(d6−DMSO)δ8.39(d、J=7.6Hz、1H)、8.04(d、J=7.2Hz、1H)、7.89(d、J=8.0Hz、1H)、7.77(d、J=8.0Hz、1H)、7.51−7.39(m、4H)、6.68(d、J=8.4Hz、1H)、5.68−5.60(m、1H)、3.97−3.90(m、1H)、2.41−2.22(m、2H)、1.91(d、J=7.2Hz、2H)、1.58−1.52(m、2H)、1.44(d、J=6.8Hz、3H)、1.33(s、9H)、0.75(d、J=6.8Hz、12H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)498.3(100、[M+H]
+)
【1317】
工程d:(S)−2−アミノ−5−(ジイソブチルアミノ)−N−((S)−1−(ナフタレン−1−イル)エチル)ペンタンアミド(26)の調製。tert−ブチル(S)−5−(ジイソブチルアミノ)−1−((S)−1−(ナフタレン−1−イル)エチルアミノ)−1−オキソペンタン−2−イルカルバメート(2.0g、4.0mモル)をCH
2Cl
2(35mL)に溶かした溶液に、トリフルオロ酢酸(20mL)を1滴ずつ加えた。この反応混合物を45分間、室温で攪拌後、その混合物を真空で濃縮して、トリフルオロ酢酸塩を得た。この粗塩を、さらに精製することなく用いた。ESI
+ MS:m/z(相対強度)398.3(100、[M+H]
+)
【1318】
工程eおよびf:(S)−5−(ジイソブチルアミノ)−N−((R)−1−(ナフタレン−1−イル)エチル)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イルアミノ)ペンタンアミドトリヒドロクロリド(AY)の調製。(S)−2−アミノ−5−(ジイソブチルアミノ)−N−((S)−1−(ナフタレン−1−イル)エチル)ペンタンアミド(26)(0.60g、1.51mモル)をエタノール(4mL)に溶かした溶液に、6,7−ジヒドロキノリン−8(5H)−オン(0.21g、1.43mモル)を加えた。この混合物をマイクロ波反応装置で150℃にて10分間加熱した。この反応物を室温まで冷却した後、NaBH
4(0.11g、2.86mモル)をこの混合物に加えた。この反応混合物を室温で1時間攪拌した。この混合物を飽和NaHCO
3水溶液で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機相を乾燥させ(MgSO
4)、ろ過し、真空で濃縮した。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0%〜5%メタノール/CH
2Cl
2)によって精製し、所望の生成物を得た。
1H NMR(d6−DMSO)δ8.34(d、J=4.8Hz、1H)、8.30−8.25(m、1H)、8.11−8.05(m、1H)、7.92−7.87(m、1H)、7.80−7.76(m、1H)、7.52−7.38(m、5H)、7.17−7.11(m、1H)、5.74−5.67(m、1H)、4.50(d、J=4.0Hz、1H)、2.71−2.55(m、4H)、2.95(m、1H)、2.05−1.80(m、6H)、1.58−1.40(m、11H)、0.76(d、J=6.4Hz、12H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)529.3(100、[M+H]
+)
【1319】
【化494】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(a)BOPまたはヒドロキシベンゾトリアゾール水和物/EDAC、2−アミノメチルピリジン、トリエチルアミン、ジメチルホルムアミド
【1320】
【化495】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(b)水素、Pd/C、メタノール
【1321】
【化496】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(c)メタノール、マイクロ波、150℃、15分、(d)NaBH
4、メタノール、室温
【1322】
【化497】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(e)HCl、メタノール
【1323】
実施例21:(2S)−6−アミノ−N−(ピリジン−2−イルメチル)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イルアミノ)ヘキサンアミドテトラヒドロクロリド(AZ)の調製
工程a:(S)−ベンジル6−((tert−ブトキシカルボニル)−アミノ)−1−オキソ−1−(ピリジン−2−イルメチルアミノ)ヘキサン−2−イルカルバメート(27)の調製。Boc−Lys(Z)−OH(バッケム、10.0g、26.3mモル)をジメチルホルムアミド(80mL)に溶かした冷たい(0℃)溶液に、ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(4.3g、31.6mモル)、トリエチルアミン(7.3mL、52.6mモル)、およびEDAC(6.1g、31.6mモル)を加えた。0℃で1時間攪拌後、その混合物に2−アミノメチルピリジン(3.0mL、28.9mモル)を加えた。この混合物を室温まで温め、さらに17時間攪拌した。この混合物を飽和NaHCO
3水溶液で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機相を乾燥させ(MgSO
4)、ろ過し、真空で濃縮した。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0%〜5%メタノール/CHCl
3)によって精製し、所望の生成物27を得た。
1H NMR(d6−DMSO)δ8.43(d、J=4.0Hz、1H)、8.39(t、J=5.6Hz、1H)、7.68(t、J=7.6Hz、1H)、7.34−7.19(m、8H)、6.94(d、J=7.6Hz、1H)、4.96(s、2H)、4.31(d、J=5.6Hz、2H)、3.90−3.83(m、1H)、2.95−2.90(m、2H)、1.60−1.25(m、6H)、1.35(s、9H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)471.2(100、[M+H]
+)
【1324】
工程b:(S)−tert−ブチル5−アミノ−6−オキソ−6−(ピリジン−2−イルメチル−アミノ)ヘキシルカルバメート(28)の調製。(S)−ベンジル6−((tert−ブトキシカルボニル)−アミノ)−1−オキソ−1−(ピリジン−2−イルメチルアミノ)ヘキサン−2−イルカルバメート(27)(3.8g、8.2mモル)をメタノール(80mL)に溶かした溶液に、パラジウム(炭素上10重量%、0.5g)を加えた。この混合物を水素雰囲気下で2時間攪拌した。この混合物をセライトろ過し、メタノールで洗浄した。得られたろ液を真空で濃縮した。この粗残渣を、さらに精製することなく用いた。ESI
+ MS:m/z(相対強度)337.2(100、[M+H]
+)
【1325】
工程cおよびd:tert−ブチル(S)−6−オキソ−6−(ピリジン−2−イルメチルアミノ)−5−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イルアミノ)ヘキシルカルバメート(29)の調製。(S)−tert−ブチル5−アミノ−6−オキソ−6−(ピリジン−2−イルメチル−アミノ)ヘキシルカルバメート(28)(2.16g、6.43mモル)をエタノール(14mL)に溶かした溶液に、6,7−ジヒドロキノリン−8(5H)−オン(0.90g、6.12mモル)を加えた。この混合物をマイクロ波反応装置で150℃にて13分間加熱した。この反応物を室温まで冷却後、NaBH
4(0.46g、12.24mモル)を混合物に加えた。この反応混合物を室温で1時間攪拌した。この混合物を飽和NaHCO
3水溶液で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。有機相を乾燥させ(MgSO
4)、ろ過し、真空で濃縮した。この粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(5%〜25%メタノール/CH
2Cl
2)によって精製し、所望の生成物29を得た。
1H NMR(d6−DMSO)δ8.44(d、J=4.4Hz、1H)、8.40(m、1H)、8.32−8.31(m、1H)、7.66(t、J=7.2Hz、1H)、7.45(d、J=7.6Hz、1H)、7.24(d、J=8.0Hz、1H)、7.20(t、J=4.8Hz、1H)、7.13(dd、J=8.0、4.2Hz、1H)、6.94(d、J=7.6Hz、1H)、4.32(d、J=5.6Hz、2H)、3.95−3.89(m、1H)、3.62−3.57(m、1H)、2.69(d、J=4.8Hz、2H)、2.61−2.56(m、2H)、1.99−1.95(m、1H)、1.89−1.83(m、1H)、1.63−1.28(m、8H)、1.35(s、9H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)468.3(100、[M+H]
+)
【1326】
工程e:(2S)−6−アミノ−N−(ピリジン−2−イルメチル)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−キノリン−8−イルアミノ)ヘキサンアミドテトラヒドロクロリド(AZ)の調製。tert−ブチル(S)−6−オキソ−6−(ピリジン−2−イルメチルアミノ)−5−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イルアミノ)−ヘキシルカルバメート29(1.07g、2.29mモル)をメタノール(50mL)に溶かした溶液に、HClガス(H
2SO
4およびNaClから生成)を通じた。この反応混合物を室温で20分間攪拌した。この混合物を真空で濃縮し、所望の生成物を得た。このテトラヒドロクロリド塩を、さらに精製することなく用いた。ESI
+ MS:m/z(相対強度)368.2(100、[M+H]
+)
【1327】
実施例22:式(ID)の化合物である化合物BIの調製
化合物BIのような式(ID)の化合物は、スキーム17の手順を用いて調製する。変性中間体をもたらすことによって、このような化合物のさまざまな変性物が可能であることは、当業者であれば分かる。例えば、スキーム8の工程1の出発物質のヘテロシクリルの選択によって、Yの基に対応するさまざまなヘテロシクリルを構造内に組み込むことができたり、スキーム7の工程1に用いるジアミン(またはジアミンシントン)の選択によって、L
1に対応するさまざまなアルキル基をもたらすことができたりする。
【1328】
【化498】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(a)BOP、tert−ブチル2−アミノエチルカルバメート、トリエチルアミン、ジメチルホルムアミド
【1329】
【化499】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(b)水素、Pd/C、メタノール
【1330】
【化500】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(c)メタノール、マイクロ波、150℃、15分、(d)NaBH
4、メタノール、室温
【1331】
【化501】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(d)HCl、メタノール
【1332】
【化502】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(e)エタノール、マイクロ波、150℃、15分
【1333】
実施例23:式(IE)の化合物の一般的調製
式(I)の化合物は、下記の一般構造(IE)を有することができる。
【1334】
【化503】
[この文献は図面を表示できません]
式中、R
1、R
2、R
7、L
1、L
2、X、Y、およびAは、本明細書で定義されているとおりである。式(IE)の代表的な化合物を表4に示す。
【1335】
【表7】
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
【1336】
【化504】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(a)(CH
2O)
n、o−キシレン、125℃、3時間
【1337】
【化505】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(b)MnO
2、テトラヒドロフラン、室温、2時間
【1338】
【化506】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(c)Na(OAc)
3BH、触媒の酢酸、ジクロロエタン、65℃、18時間
【1339】
実施例24:N−メチル−N−((4−メチル−5−フェニル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)メチル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミン(BP)の調製
【1340】
工程a:(4−メチル−5−フェニル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)メタノール(35)の調製。4−メチル−3−フェニル−4H−1,2,4−トリアゾール(34)(Ivanova,N.V.;Sviridov,S.I.;Shorshnev,S.V.;Stepanov,A.E.Synthesis,2006,1,156.この文献は、参照により、あらゆる目的で、その全体が本明細書に組み込まれる)(3.0g、18.8mモル)をo−キシレン(20mL)に溶かした溶液に、p−ホルムアルデヒド(2.8g、94.2mモル)を加えた。この反応混合物を120℃で3時間加熱した。続いて、この反応混合物を室温まで冷却し、クロロホルム(40mL)で希釈し、水(30mL)で洗浄した。この有機物をMgSO
4で乾燥させ、ろ過し、真空で濃縮した。この粗物質をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜5%メタノール/ジクロロメタン)によって精製し、1.3g(37%)の35を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ7.56−7.52(m、2H)、7.48−7.40(m、3H)、5.40(bs、1H)、4.83(s、2H)、3.74(s、3H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)190(100、M+H)
【1341】
工程b:4−メチル−5−フェニル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−カルバルデヒド(36)の調製。(4−メチル−5−フェニル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)メタノール(35)(1.3g、6.9mモル)をTHF(20mL)に溶かした溶液に、MnO
2(6.0g、68.7mモル)を加えた。この反応物を室温で2時間攪拌した。続いて、この反応混合物をセライト(登録商標)プラグでろ過し、真空で濃縮した。この粗物質をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜5%メタノール/ジクロロメタン)によって精製し、820mg(64%)の36を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ10.14(s、1H)、7.68−7.60(m、2H)、7.59−7.45(m、3H)、3.98(s、3H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)188(100、M+H)
【1342】
工程c:N−メチル−N−((4−メチル−5−フェニル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)メチル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミン(BP)の調製。N−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミン(5)(0.39g、2.40mモル)を1,2−ジクロロエタン(4mL)に溶かした溶液に、4−メチル−5−フェニル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−カルバルデヒド(36)(0.41g、2.20mモル)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.84g、3.90mモル)、およびAcOH(1滴)を加えた。この反応混合物を65℃まで加熱し、18時間攪拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、飽和NaHCO
3水溶液(10mL)に注ぎ、酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄してから、MgSO
4で乾燥させ、ろ過し、真空で濃縮した。この粗物質を塩基性アルミナクロマトグラフィー(0〜5%メタノール/ジクロロメタン)によって精製し、BPを得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.39(d、J=4.8Hz、1H)、7.58−7.53(m、2H)、7.46−7.39(m、3H)、7.32(d、J=8.4Hz、1H)、7.01(dd、J=7.2、4.4Hz、1H)、4.04−3.92(m、2H)、3.78(d、J=14.0Hz、1H)、2.85−2.74(m、1H)、2.71−2.62(m、1H)、3.33(s、3H)、2.12−1.94(m、3H)、1.74−1.62(m、1H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)334(100、M+H)
【1343】
【化507】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(f)Na(OAc)
3BH、触媒の酢酸、ジクロロメタン、65℃
【1344】
【化508】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(g)HCl
(g)、メタノール、室温
【1345】
実施例25:tert−ブチル4−(((4−メチル−5−フェニル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)メチル)5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イル)アミノ)ブチルカルバメート(37)の調製
工程f:4−メチル−5−フェニル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−カルバルデヒド(36)(0.41g、2.20mモル)を1,2−ジクロロエタン(4mL)に溶かした溶液に、tert−ブチル4−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イルアミノ)ブチルカルバメート(3)(0.76g、2.40mモル)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.84g、3.95mモル)、およびAcOH(10滴)を加えた。この反応混合物を65℃まで温め、18時間攪拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、飽和NaHCO
3水溶液(15mL)に注ぎ、酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄してから、MgSO
4で乾燥させ、ろ過し、真空で濃縮した。この粗物質をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜5%メタノール/ジクロロメタン)によって精製し、37を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.40(d、J=5.2Hz、1H)、7.60−7.57(m、2H)、7.48−7.44(m、3H)、7.31(d、J=7.2Hz、1H)、7.0(dd、J=8.0、5.2Hz、1H)、5.01(bs、1H)、4.20−3.92(m、3H)、3.20−2.60(m、6H)、2.20−1.85(m、4H)、1.75−1.30(m、13H)、ESI
+ MS:m/z(相対強度)491(100、M+H)
【1346】
工程g:N−(4−アミノブチル)−N−((4−メチル−5−フェニル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)メチル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−アミンテトラヒドロクロリド(BQ)の調製。37(0.16g、0.32mモル)をメタノール(2mL)に溶かした溶液に、硫酸を乾燥NaClに加えることによって生成させたHCl
(g)を通じた。この反応物が完全に転換したら(LC−MSによってモニタリング)、その反応混合物を真空で濃縮し、BQを得た。ESI
+ MS:m/z(相対強度)391(100、M+H)
【1347】
適切に置換されている出発材料と試薬を用いる同様の方法によって、表4の残りの化合物を調製できることは当業者であれば分かる。あるいは、非置換アミンを適切に誘導体化することによって、置換アミン誘導体を調製することができる(例えば、BQからBR〜BTを調製することなどができる)。
【1348】
実施例26:式(IF)の化合物の一般的調製
式(I)の化合物は、下記の一般構造(IF)を有することができる。
【1349】
【化509】
[この文献は図面を表示できません]
式中、R
1、R
2、L
1、L
2、X、Y、W、J、およびAは、本明細書に定義されているとおりである。式(IF)の化合物の具体的な実施形態を下記の表5に示す。
【1350】
【表8】
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
【1351】
式(IF)の化合物は一般に、下記のスキーム20および21の手順によって調製することができる。
【1352】
【化510】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(a)BOP、4−tert−ブトキシカルボニルアミノ酪酸、トリエチルアミン、ジメチルホルムアミド
【1353】
【化511】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(b)NaBH
4、メタノール
【1354】
【化512】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(c)デス−マーチンペルヨージナン、ピリジン、CH
2Cl
2
【1355】
【化513】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(d)Na(OAc)
3BH、触媒の酢酸、ジクロロエタン、65℃、18時間
【1356】
【化514】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(e)HCl、メタノール
【1357】
【化515】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(f)水素、Pd/C、メタノール
【1358】
【化516】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(a)2−tert−ブトキシカルボニルアミノエチルアミン、トリエチルアミン、テトラヒドロフラン
【1359】
【化517】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(b)LiAlH
4、テトラヒドロフラン
【1360】
【化518】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(c)MnO
2、CHCl
3
【1361】
【化519】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(d)Na(OAc)
3BH、触媒の酢酸、ジクロロエタン、65℃、18時間
【1362】
【化520】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(e)3−フェニル−2−(フェニルスルホニル)−1,2−オキサジリジン、メタノール/CH
2Cl
2
【1363】
【化521】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(f)ジメチルアミン、ジメチルホルムアミド
【1364】
【化522】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(g)HCl、メタノール
【1365】
適切に置換されている出発物質を用いる類似の方法によって、または、例えばアミノ官能基を持つ化合物を適切に変性することによって、表5に開示されている式(IF)の化合物のさまざまな実施形態を調製できる(例えば、化合物CCのジアルキル化によって、化合物CDを調製できる)ことは、当業者であれば分かる。
【1366】
実施例27:式(IG)の化合物の一般的調製
式(I)の化合物は、下記の一般式(IG)を有することができる。
【1367】
【化523】
[この文献は図面を表示できません]
式中、R
1、R
2、R
3、R
4、L
1、X、Q、A、およびBは、本明細書に定義されているとおりである。式(IG)の化合物の具体的な実施形態を下記の表6に示す。
【1368】
【表9】
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
【1369】
式(IG)の化合物は、下記のように調製することができる。
【1370】
【化524】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(a)グリオキサル酸エチル、エタノール、トルエン、0℃〜室温、17時間、(b)Pd/C、キシレン、140℃
【1371】
【化525】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(c)DIBAL−H、CH
2Cl
2、−50℃、10分
【1372】
【化526】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(d)tert−ブチル4−アミノブチルカルバメート、3Åモレキュラーシーブ、エタノール、マイクロ波、150℃、10分、(e)NaBH
4、エタノール
【1373】
【化527】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(f)Na(OAc)
3BH、酢酸、4Åモレキュラーシーブ、1,2−ジクロロエタン、マイクロ波、100℃、10分
【1374】
【化528】
[この文献は図面を表示できません]
試薬および条件:(g)塩化チオニル、メタノール、室温、2時間
【1375】
適切に置換されている出発物質を用いる類似の方法によって、または、例えばアミノ官能基を持つ化合物を適切に変性することによって、表6に開示されている式(IG)の化合物のさまざまな実施形態を調製できる(例えば、化合物CZのジアルキル化によって、化合物DPを調製できる)ことは、当業者であれば分かる。
【1376】
アッセイ例
小分子ケモカイン受容体の調節、作動、または拮抗に対しては、この受容体の天然リガンドのシグナル伝達と走化性効果に作用する受容体への直接結合によって介在することができる。加えて、この低分子と、特定のケモカイン受容体経路のエフェクターとの相互作用によって、調節を行うことができる。小分子は、CXCR4のホモ二量体化(Rodriguez−Frade,et al.,J.Cell.Biol.1999、Mellado et al.,Annual Revirw of Immunology 2001、Toth et al.,J.Pharm.and Exp.Ther.2004、Wang et al.,Mol.Cancer Ther.2006)、CCR2とのヘテロ二量体化(Percherancier,et al.JBC 2005、Sohy et al.JBC 2007)、CCR5とのヘテロ二量体化(Babcock,et al.,JBC 2003)、CXCR7とのヘテロ二量体化(Sierro et al.,PNAS 2007)、δオピオイド受容体(DOR)とのヘテロ二量体化(Pello et al European J of Imm.2008,Hereld and Jin European J. of Imm.2008)、またはT細胞受容体とのヘテロ二量体化(Kumar et al., Immunity 2006)にも作用することができる。SDF−1/CXCR4経路の調節は、GPR54/KISS受容体(Navenot et al.,Cancer Res.2005)、カンナビノイド受容体2(CB2R)(Coopman et al.,International Immunopharmacology 2007)、ZAP−70チロシンキナーゼ(Ottoson et al.,J.Immunology 2001)、またはスフィンゴシン1−リン酸受容体(Yopp et al.,J.Immunology 2005)を標的にすることによっても実現できる。
【1377】
実施例28:機能性カルシウム動員アッセイによるスクリーニング
天然の状態で高レベルのCXCR4を発現する白血病リンパ系細胞CEM細胞を用いたカルシウム動員アッセイによって、CXCR4の機能的調節を割り出した。一般に、このアッセイは以下のように実施する。細胞をコンフルエントまで増殖させた。アッセイ当日に、細胞をインキュベーターから取り出し、培地を除去し、カルシウム感受性染料と差し替えた(Calcium3 assay kit、カリフォルニア州サニーベールのモレキュラーデバイス)。細胞培養インキュベーター内で、この細胞に45〜60分間、37℃で染料を取り込ませてから、アッセイ前、15分以内に室温に平衡化した。
【1378】
培地中に最大で3%のジメチルスルホキシドを含む化合物プレートを用意し、室温に保った。試験化合物を1:3の希釈率で上記の細胞に加え、Flex Stationという蛍光イメージャー(モレキュラーデバイス)を用いてカルシウム動員を測定した。この1回目の読取り値を用いて、試験化合物によるCXCR4受容体アゴニストの直接的な活性化を割り出した。試験化合物を加えてから約45分後、細胞をEC
80〜EC
90の濃度でSDF−1αで感作し、蛍光イメージャーのFlex Stationを用いてカルシウム動員を測定した。SDF−1αに関して総用量応答曲線を毎日作製し、IC
50濃度を計算した。そのIC
50値を記録した。IC
50値が割り出されなかった場合には、濃度1μMにおける阻害率(%)を推定した。
【1379】
本発明の化合物では、SDF−1αによって誘発されるカルシウム動員の阻害に関するIC
50値は概して、100マイクロモル未満である。特定の化合物に関する結果を表7に示す。
【1380】
【表10】
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【1381】
実施例29:SDF−1αによって誘導される機能的かつ形態的変化によるCXCR4経路の阻害試験
【1382】
このアッセイでは、SDF−1αによって細胞が刺激されると発生するインピーダンス変化を測定する。形状および細胞骨格の変化によって、CXCR4受容体の活性化に左右されるインピーダンスが変化する。このアッセイは、MDSファーマサービスに委託し、
http://discovery.mdsps.com/Catalog/Services/Screeninng/CellKey/AssayDetails.apsx?id=7(アッセイ930070)に記載されているように実施する。簡潔に述べると、内因性CXCR4を発現しているヒトHeLa細胞をインビトロで増殖させ、細胞誘電分光法(CDS)を用いて、生細胞での受容体の活性化を測定する。EC
50は、EC
100(10nMのSDF−1α)での応答と比べて、細胞のインピーダンス変化が50%超である濃度として定義する。IC
50は、EC
80濃度のSDF−1αを30分間インキュベーションすることによって誘発される、細胞のインピーダンス変化が50%超阻害される濃度として定義する。
【1383】
本発明の化合物では、EC
80濃度のSDF−1αを30分間インキュベーションすることによって誘発される、細胞のインピーダンス変化に関するIC
50値は概して、100,000nM未満である。特定の化合物に関する結果を表8に示す。
【1384】
【表11】
[この文献は図面を表示できません]
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【1385】
実施例30:HIV株に対する試験化合物の活性
選択した一連の化合物が、T指向性HIVの細胞侵入を阻害する能力について試験する。この阻害に関するアッセイは、モノグラムバイオサイエンス社において、定評のある同社のフェノスクリーン(登録商標)アッセイを用いて委託ベースで行われる。簡潔に述べると、目的のHIV株をルシフェラーゼ指標遺伝子で標識して、適切な試験ベクターを作製する。トランスフェクションを通じて、この試験ベクターを増幅させ、得られたウイルスを、標的宿主細胞の存在下でインキュベートする。この際、細胞内の蛍光活性が感染の尺度となる。一連の試験薬物濃度の存在下で、増幅ウイルスを標的宿主細胞に曝露し、侵入阻害の尺度であるIC
50の測定値を割り出す。多くの医薬企業と共同で使用する新規薬物アッセイとして、この試験の修正形態をさらに再び適用し、特定のケモカインを標的とする新規侵入阻害剤の有効性を試験する。これを用いて、T−指向性、M−指向性、および二重指向性ウイルスに対する活性を検出することができ、モノグラムバイオサイエンスは、我々のケモカイン調節因子の一連の適用性を最終的に評価するための、10,000個を超えるさまざまなウイルス株の大規模バンクを有する。多くのウイルス株における有効性を証明するために、特定の化合物を試験する。
【1386】
本発明の化合物では、上記の目的のHIVウイルス株の1つにおけるウイルスの侵入阻害に関するIC
50値は概して、100μM以下である。例えば、化合物A、B、Z、AB、AY、およびBPのIC
50値は、10μM以下である。
【1387】
加えて、サザンリサーチインスティテュートが実施するHIV複製アッセイで、化合物を試験する。一次アッセイでは、選択した化合物がHIV誘発性の細胞殺滅を阻害する能力と、試験化合物の宿主細胞への毒性を測定するマイクロタイターアッセイで、化合物をスクリーニングする。定量化は、テトラゾリウム染料MTS(Cell Titer、プロメガ)を用いて、分光光度法で行う。この染料は、感染から6日目に、代謝活性のある細胞に存在するミトコンドリア内酵素によって、可溶性の着色ホルマザン生成物に転換する。基本的なアッセイは、試験化合物の存在下でCEM−SS細胞をウイルスに感染させることを含む。サザンリサーチインスティテュートで開発された統計ソフトウェアプログラムを用いてデータを解析し、有効性と毒性のエンドポイント、および選択性の指数を割り出す。低継代一次ウイルス分離株に感染させた新鮮ヒト末梢血リンパ球および単球−マクロファージを用いて追跡アッセイを行う。米国赤十字から血液を入手し(HIVおよびHBVについてスクリーニング)、Ficoll−hypaqueによる遠心分離によって単核細胞を単離した。試験するウイルス株の例は、92UG029(X4)、92UG046(X4)、93UG065(X4)、CMU02(X4)、91US005(R5)、および92UG001(デュアルX4/R5)であり(これらは、完全に網羅されているリストとみなしてはならない)、カッコ内には、示した株の各々によって用いられる補助受容体が示されている。
【1388】
本発明の化合物では、上記の目的のHIVウイルス株の1つにおけるウイルスの侵入阻害に関するIC
50値は概して、100μM以下であり、抗ウイルス指数は>10である。
【1389】
実施例31:CXCR7活性スクリーニング
【1390】
ディスカヴァーエックスのPathHunter(登録商標)β−Arrestin GPCR Assay Pharmacologyを使って、製造者が、CXCR7 β−アレスチン細胞株に関して推奨するプロトコルを用いて、CXR7調節活性を評価した。本発明の化合物では、このアッセイを用いた場合のCXCR7調節活性に関するIC
50値は概して、100マイクロモル未満である。
【1391】
実施例32:放射性標識SDF−1を用いた競合アッセイによるスクリーニング
CXCR4またはCXCR7の放射性リガンド結合競合試験では、96ウェルプレート(Master Block、グライナー、786201)のウェル内で、最大で100μLのアッセイ緩衝液(50mMのHEPES、5mMのMgCl
2、1mMのCaCl
2、25mMのショ糖、100mMのNaCl、および0.5%のBSA)、試験する化合物、または、非特異的結合の測定用の200倍過剰のコールドリガンド(SDF1−α、R&D、350−NS)、放射性リガンド[125I]−SDF−1α(PKI NEX346、2200Ci/mモル、アッセイ緩衝液で希釈して0.03nMにしたもの)、ならびに、1μgの膜抽出物という成分を混合する。このプレートを30分間、37℃にて水浴でインキュベートし、Filtermate Harvester(パーキンエルマー)を用いてGF/Bフィルター(0.5%PEIに1時間、室温で予め浸したもの)でろ過し、0.5mLの氷冷したろ過緩衝液(50mMのHEPES、5mMのMgCl
2、1mMのCaCl
2、250mMのショ糖、0.5MのNaCl、および0.5%のBSA)で6回洗浄する。50μLのMicroscint20(パッカード)を加え、オービタルシェーカーで15分間インキュベートしてから、TopCount(登録商標)を用いて、プレートを1分/ウェルで計数する。
【1392】
本発明の化合物では、このアッセイを用いた場合のCXCR4活性またはCXCR7活性の競合結合に関するIC
50値は概して、100マイクロモル未満である。
【1393】
実施例33:選択した化合物の機能性カルシウム動員アッセイ、細胞毒性およびhERG結合評価の結果
機能性カルシウム動員アッセイは、実施例27に記載されているように行った。
【1394】
化合物の細胞毒性は、以下のアッセイによって評価した。培地(RPMI1640、15%FBS、Pen/Strep、1%の非必須アミノ酸)中のCCRF−CEM細胞を、さまざまな濃度の試験化合物で6日間、静置してインキュベートする。セロテックの「Alamar blue」を製造者のプロトコルに従って用いるか、プロメガの「Cell Titer96 Aqueous One Solution Cell Proliferation Assay」というキットを製造者のプロトコルに従って用いるかのいずれかによって、化合物を含まないコントロールと比較した細胞数を割り出す。試験した各濃度において、試験化合物の投与後に生き残らなかった細胞の数を割り出し、EC
50(細胞の50%が生き残った化合物の濃度)を割り出す。
【1395】
哺乳類細胞内で発現するhERG(ヒトエーテルアゴーゴー関連遺伝子)カリウムチャネル電流(急速活性型遅延整流心臓カリウム電流(IKr)のサロゲート)に、選択した化合物がインビトロにおいて及ぼす作用を室温で、PatchXpress 7000A(モレキュラーデバイス)という自動パラレルパッチクランプシステムを用いて評価した。各化合物をさまざまな濃度で、各2回、最大10μMで評価し、各試験物品濃度への暴露時間は5分だった。選択した化合物において、50%のチャネル遮断が観察された濃度が<10μMであった場合に、化合物のIC
50値を割り出した。濃度10μMにおいてチャネル遮断が<50%であった場合には、10μMにおける阻害率(%)が列挙されている。他のすべての化合物の阻害率(%)と濃度も列挙されている。
【1396】
結果をまとめたものを表9に示す。
【1397】
【表12】
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【1398】
本明細書ではさまざまな参考文献を引用したが、その各々は参照により、その全体が本明細書に組み込まれる。