(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0001】
本発明は、総じて、アイウェアのための取り付けシステムに関し、より詳細には、優れた衝撃抵抗及びレンズ安定性を提供するやり方で光学レンズを取り付けるための方法と装置とに関する。
【0002】
アイウェアの分野では、なかでも特に、激しいスポーツでの使用を意図されたアイウェア又はファッション用サングラスとしてのアイウェアに関連し、近年、種々様々な改善がなされてきた。これらのアイウェア設計は、これまでの激しいスポーツ用アイウェアと比べて、周辺光の遮断を最大にする、光学的歪みを軽減する、及び着用者の快適レベルを上げるなどの、様々な機能的強みを実現している。
【0003】
更に、メガネの耐久性及び強度を高めるために、その他にも様々な改善がなされてきた。例えば、事故、衝突、圧迫、及びその他の形で使用又は誤用される間もメガネが頑丈であることを可能にする耐久性の様々なメガネ設計が開発されてきた。更に、衝撃保護を強化されたレンズも開発されてきた。したがって、メガネは、総じて、破壊、屈曲、又はその他の形で使用不能になることに対して抵抗性を持つことができる。
【0004】
なかでも特に、ハイスピードのアクションスポーツ又は軍事的な用途での使用を意図されるなどの高品質アイウェアの分野における継続的な目的は、1つには、秀でた衝撃抵抗及びレンズ安定性を示すアイウェアを提供することである。参照によって各開示内容の全体を本明細書に組み込まれる米国特許第4,730,915号、第5,387,949号、及び第7,347,545号に開示されたシステムを使用するなどによって、着用者が交換可能な部品及び/又はレンズを使用して自身のメガネを素早く修復することを可能にする様々な改善がなされてきた。それでもなお、本明細書に開示される実施形態の少なくとも1つは、メガネの衝撃抵抗及びレンズ安定性を強化するために、更なるサポートを交換可能又は取り外し可能なレンズに提供することができるという認識を反映している。
【0005】
本明細書に開示される実施形態は、少なくとも一部には、メガネのレンズがメガネのフレームによってよりいっそう確実に保持されることを可能にする耐久性のメガネ設計を提供する。メガネは、前掲の参照特許に開示されたシステムの部品などの従来のレンズ取り付け部品と併用されえる1つ又は2つ以上の保持部品を組み入れることができる。しかしながら、一部の実施形態では、保持部品は、従来のレンズ取り付け部品とは独立に使用することができる。
【0006】
一部の実施形態では、衝撃事件(発射物による衝突及び/又は物体との鈍的接触など)を受けて、保持部品は、該保持部品によってレンズが係合及び/若しくは支持されているところにおける全方向へのレンズの並進運動並びに/又は回転運動を有利に抑制することができる。このような特徴は、先行技術のレンズが総じてレンズとフレームとの境界に沿った所定の地点において全方向ではなく多くの方向への並進運動及び/又は回転運動を抑制される先行技術によるレンズ取り付け部品と対比させられる。したがって、衝撃事件による衝突は、先行技術によるレンズを先行技術のメガネフレームから脱落させる、ずれさせる、又は外れさせる恐れがある。
【0007】
例えば、従来の取り外し可能なユニタリレンズシステムは、下向きのレンズ溝を有する上方フレームを含む。レンズの上方縁は、レンズ溝内に位置決めされる。レンズは、レンズの第1の側方縁における第1の締まり嵌め及びレンズの第2の側方縁における第2の締まり嵌めによって、溝内に保持される。これは、レンズの取り付けを確実にするとともに
、メガネの軽使用時にフレームに相対的なレンズの左右の動きに対して優れた抵抗を提供するであろう。しかしながら、レンズの少なくとも中心部分は、衝突に続くメガネの弾力的再構成の最中に、下向きに促されてレンズ溝から離脱する恐れがある。したがって、本明細書に開示される実施形態の少なくとも1つは、先行技術のメガネが十分な衝撃抵抗を提供できていない、という認識を反映している。
【0008】
これに対して、本明細書に開示される実施形態では、衝撃的衝突の最中及び後にレンズをフレームに相対的に確実に保持することができる。例えば、衝突の最中もその後も、レンズの中心部分は、レンズ溝内に完全に収まっていることができる。
【0009】
このような実施形態は、レンズの光学的特性を弱める又は損なうことなくレンズがフレームによって確実に保持されることを可能にするという点で有利であることができる。例えば、レンズは、レンズの成形時における形態を維持するやり方でフレームに固定される及び/又はフレームによって支持されることができる。
【0010】
更に、本明細書に開示される実施形態は、着用者がレンズを容易に取り外し可能及び取り換え可能であるとともに、レンズが秀でた衝撃抵抗及びレンズ安定性を示すように着用者がレンズを取り付けることを可能にするメガネを、有利に提供することができる。
【0011】
例えば、本明細書に開示される一部の実施形態では、少なくとも1枚のレンズを取り付け可能なフレームを含むメガネが提供される。該メガネは、少なくとも1つの保持部品すなわちレンズロックを含むことができる。保持部品すなわちレンズロックは、フレーム及び/若しくはレンズに取り付ける、フレーム及び/若しくはレンズによって運ぶ、又はフレーム及び/若しくはレンズによって支持することができる。保持部品は、フレーム及び/又はレンズの少なくとも一部分に係合するように構成することができる。保持部品は、衝撃事件を受けてレンズがフレームから離れることがないようにレンズをフレームに相対的に固定するように構成することができる。例えば、レンズは、レンズの上方縁のどこかがレンズ溝から引き出されたときに、フレームから「離される」であろう。
【0012】
一部の実施形態では、メガネは、少なくとも1枚のレンズと、フレームと、少なくとも1つの回転可能な保持部品とを含むことができる。フレームは、着用者の頭に装着されるように構成することができる。少なくとも1つの回転可能な保持部品は、フレーム及び/又はレンズによって支持されることができる。保持部品は、衝撃事件を受けてレンズがフレームから離れることがないようにレンズの係合部分に係合するために、フレームに相対的に及びレンズに相対的に回転可能であることができる。
【0013】
随意として、少なくとも1枚のレンズは、少なくとも1つの第1の側方コネクタを含むことができる。フレームは、少なくとも1つの第2の側方コネクタと、第1のテンプルと、第2のテンプルとを含むことができる。フレームの少なくとも1つの第2の側方コネクタは、少なくとも1枚のレンズを着用者の視野内において支持するために、その少なくとも1枚のレンズの少なくとも1つの第1の側方コネクタに係合するように構成することができる。
【0014】
保持部品すなわちレンズロックは、レンズとの係合を促すための少なくとも1つの係合構造を含むことができる。更に、保持部品すなわちレンズロックは、レンズに係合するように動作する1つのシステム又は複数の部品であることができる。メガネは、少なくとも1つの保持部品すなわちレンズロックを含むことができる。更に、少なくとも1つの保持部品は、フレームの中心部分に配置することができる。
【0015】
一部の実施形態では、保持部品すなわちレンズロックは、少なくとも1つのクリップを
含むことができる。クリップは、フレームに沿って取り付けることができる。クリップは、フレームの中心線上に中心合わせされるなどのように、フレームの中心部分及び/又は(1つ若しくは複数の)側方部分に配置することができる。クリップは、レンズの中心部分及び/又は(1つ若しくは複数の)側方部分をフレームに固定するために、着用者が作動させることができる。
【0016】
上記のように、メガネは、随意として、少なくとも1枚のレンズが少なくとも1つの第1のコネクタを含むとともにフレームが少なくとも1つの第2のコネクタを含むように構成することができる。少なくとも1枚のレンズは、ユニタリレンズ又はデュアルレンズであることができる。フレームに相対的なレンズの動きを抑制するために、レンズの第1のコネクタは、フレームの第2のコネクタに係合することができる。例えば、レンズの第1のコネクタは、相対する側方コネクタを含むことができ、フレームの第2のコネクタは、相対する側方コネクタを含むことができる。フレームの(1つ若しくは複数の)コネクタは、相対する側方ターミナル凹所及び/又は突起を含むことができる。レンズの(1つ若しくは複数の)コネクタは、対応する相対する側方突起及び/又は戻り止め若しくは凹所を含むことができる。例えば、フレームのターミナル凹所及び/又は突起は、レンズの突起及び/若しくは凹所を少なくとも部分的に受け入れるように又はレンズの突起及び/若しくは凹所に係合するように構成することができる。組み合わされたときに、フレームのターミナル凹所及び/又は突起並びにレンズの突起及び/又は凹所は、フレームに相対的なレンズの動きを抑制することができる。
【0017】
一部の実施形態では、レンズの少なくとも1つの第1のコネクタ及びフレームの少なくとも1つの第2のコネクタは、保持部品、レンズロック、又はクリップと併用することができる。例えば、レンズを取り付け位置でフレームに取り付けるために、フレームの(1つ又は複数の)コネクタを対応するレンズの(1つ又は複数の)コネクタと相互に連結させるとともに、衝撃事件を受けてレンズがフレームから離れることがないように、クリップを使用して、レンズの中心部分をフレームに固定することができる。したがって、万が一メガネが、落下、強打、又は発射物にぶつかられるなどによる不測の力を受けたとしても、レンズが、フレームから容易に離れることはない。ただし、複数のクリップを使用して、レンズの複数の点位置に沿ってレンズをフレームに相対的に固定することも可能である。
【0018】
一部の実施形態では、クリップは、フレーム及び/若しくはレンズに相対的に並びに/又はフレーム及び/若しくはレンズを中心に回転させることができる。一部の実施形態では、クリップは、フレーム及び/若しくはレンズに相対的に並進又は滑動させることができる。例えば、保持部品は、メガネのフレームに取り付けられる若しくはメガネのフレームによって支持されることができる回転クリップ又は並進クリップを含むことができる。一部の実施形態では、保持部品は、レンズに取り付けられる、レンズによって運ばれる、若しくはレンズによって支持されることができる回転クリップ又は並進クリップを含むことができる。クリップは、着用者が手動で調整する又は作動させることができる。クリップは、フレーム及び/若しくはレンズの一部分に直接的又は間接的に係合することができる。一部の実施形態では、デュアルレンズシステムなどの、複数のレンズの一部分に、1つ若しくは複数のクリップが直接的又は間接的に係合することができる。
【0019】
一部の実施形態では、クリップは、フレーム上及び/又はレンズ上の係合部分又は凹所若しくは開口などの対応する表面構造に係合する並びに/又は噛み合わさるように動作可能なタブなどの係合構造を含むことができる。
【0020】
例えば、レンズは、クリップのタブによって係合及び/若しくは支持されることができる開口又はスロットを含むことができる。一部の実施形態では、クリップは、レンズがフ
レームから下向きに自在に取り外されてレンズの解放を可能にすることができる第1の回転/並進位置すなわち解放位置を有することができる。クリップは、また、レンズが衝撃事件を受けてフレームから離れることがないようにレンズがフレームに相対的に固定及び/又は支持されることができる2の回転/並進位置すなわち係合位置も有することができる。
【0021】
クリップは、ヒンジレス構成を有することができる。例えば、クリップは、フレームの少なくとも一部分に巻き付く管状部材として構成することができる。クリップは、フレームに相対的なレンズの係合を促すためにクリップがフレームの少なくとも一部分に相対的に又はフレームの少なくとも一部分を中心に回転するような、回転可能なヒンジレス構成を有することができる。クリップは、また、フレームに相対的なレンズの係合を促すためにクリップがフレームの少なくとも一部分に沿って並進するような、並進可能なヒンジレス構成を有することもできる。
【0022】
一部の実施形態では、クリップは、隙間又は割れ目を有する分割リングとして構成することができる。分割リングは、そのおよそ少なくとも約20%且つ/又は約50%以下が隙間又は割れ目を形成することによって、フレームの一部分を、例えばその外周すなわち周囲の少なくとも約50%且つ/又は約80%以下に巻き付いて包み込む又は取り囲むことができる。回転クリップの実施形態では、隙間又は割れ目は、レンズをフレームに相対的に固定するためにレンズの少なくとも一部分をその中に受け入れ可能であるように構成することができる。このような実施形態では、タブは、隙間又は割れ目を形成している自由端の1つに配置することができる。
【0023】
一部の実施形態では、並進クリップの実施形態は、レンズのスロットに係合することができる。例えば、レンズは、クリップがレンズのスロットに隣接して第1の並進位置すなわち解放位置に位置決めされている状態でフレームに収まることができる。クリップは、次いで、スロット内を第2の並進位置すなわち係合位置に向かって並進され、そうして、レンズをフレームに相対的に固定することができる。
【0024】
一部の実施形態では、クリップは、フレームに対してスナップ嵌めされるように構成することができる。クリップは、フレームの一部分をクリップの隙間又は割れ目に通されることによってフレームに対して圧迫される。一部の実施形態では、クリップは、撓むことによって隙間又は割れ目の拡大を可能にしてフレームに取り付け可能にするために、弾力性の材料で作成することができる。クリップは、したがって、ピン、ラッチ、又はその他の部品を必要とすることなくフレームに取り付け可能であることができる。本明細書に開示される実施形態は、こうして、その他の設計と比べてメガネの組み立て及びメインテナンスを秀でたものにすることができる。更に、この設計は、耐久性で且つ頑丈であることができ、メガネに作用しえる応力又はその他の力にかかわらず有能で且つ確実な保持を提供することができる。
【0025】
更に、クリップは、レンズの一部分を隙間又は割れ目に受け入れ可能な第1の回転位置すなわち解放位置から、クリップがレンズの一部分に係合するように隙間又は割れ目が回転される第2の回転位置すなわち係合位置へ、隙間又は割れ目を動かされることによって回転することができる。隙間又は割れ目の回転は、レンズとの素早く且つ確実な係合を可能にすることができる。
【0026】
一部の実施形態では、クリップは、先細ってフレームの表面と融合する外形を形成することができる。例えば、クリップは、フレームの輪郭すなわち外部形状と融合する輪郭すなわち外部形状を形成することができる。一部の実施形態では、輪郭すなわち外部形状は、第1又は第2の回転位置のいずれかにおいてのみ融合することができる。例えば、クリ
ップが係合位置にあるときに、クリップとフレームとが概ね一様で滑らかな輪郭を有する一方で、輪郭の不一致は、クリップが解放位置にあることを視覚的に且つ触覚的に示すことができる。
【0027】
一部の実施形態では、クリップは、タブが概ね前後方向に動いてタブに係合するように、水平軸を中心に回転及び/又は並進することができる。例えば、タブは、レンズと一直線に揃ってレンズに係合するために、概ね垂直な前後面内で回転させることができる。更に、タブは、レンズと一直線に揃ってレンズに係合するために、クリップの並進時にフレームに沿って概ね垂直な前後面内で並進させることができる。
【0028】
一部の実施形態では、クリップは、垂直な軸を中心に回転及び/又は並進することができる。このような実施形態では、タブは、概ね垂直な面内でレンズと一直線に揃ってレンズに係合するために、概ね水平な面内で回転させることができる。
【0029】
例えば、保持部品の係合構造は、垂直な軸を中心に回転することができるようにフレームに枢動可能式に結合されたタブを含むことができる。随意として、保持部品は、保持部品をフレームに結合するシャフトを含むことができる。更に、保持部品は、タブを回転させるために使用できるようにタブと機械的に連絡している作動要素を随意として含むことができる。
【0030】
一部の実施形態では、フレームは、保持部品を受け入れる及び/若しくは支持するように構成された凹所又は開口を含むことができる。例えば、フレームの凹所又は開口は、保持部品に対して(少なくとも一方向に作用された)力がフレームに伝わるように保持部品を支持することができる。フレームの凹所又は開口は、随意として、保持部品に対して複数の方向に作用された力がフレームに伝わるように保持部品を支持するように構成することができる。
【0031】
例えば、保持部品が水平軸を中心に回転及び/又は並進する実施形態では、保持部品は、フレームの水平部分に係合することができる。上記のように、係合は、スナップ嵌め係合であることができる。保持部品は、水平部分にぴたりと被さって、該水平部分を中心に回転することができる。更に、保持部品は、フレーム内の水平に広がる凹所若しくは空間に組み入れられる又は嵌め込まれることができる。
【0032】
また、保持部品が垂直軸を中心に回転及び/又は並進する実施形態では、保持部品は、フレームの垂直部分に係合することができる。例えば、保持部品は、垂直部分にぴたりと被さって、該垂直部分を中心に回転することができる。更に、保持部品は、フレーム内の垂直に伸びる凹所若しくは空間に組み入れられる又は嵌め込まれることができる。
【0033】
保持部品は、また、メガネのフレームに沿って配置された複数のクリップを含むこともできる。このような実施形態では、メガネのフレームは、レンズを取り付け位置で取り付けるためにレンズのコネクタ、突起、及び/若しくは戻り止めに係合するために使用される相対するコネクタ、ターミナル凹所、及び/若しくは突起を伴うように又は伴わないように構成することができる。例えば、レンズを取り付けて、該レンズをフレームから離れないように固定するために、複数のコネクタを唯一のコネクタとして使用することができる。
【0034】
更に、保持部品は、フレームとは別に形成することができる。例えば、保持部品は、フレームに結合されて、該フレームに対して回転可能又は滑動可能であることができる。一部の実施形態では、保持部品は、レンズに係合するために、第1の方向性(すなわち解放位置)から第2の方向性(すなわち係合位置)へ進められる。例えば、フレーム及び保持
部品は、保持部品の所定範囲の回転運動又は軸方向運動を許容するように構成することができる。一実施形態では、フレームは、保持部品の1つ若しくは複数の対応する戻り止め又は凹所に進入可能な1つ若しくは複数のハードストップ特徴を含むことができる。保持部品は、フレームのハードストップ特徴が保持部品の戻り止め又は凹所に接触して保持部品の更なる回転を制限するまで所定の一方向に回転することができる。
【0035】
例えば、保持部品が回転クリップを含む実施形態では、クリップは、クリップ及びフレームのハードストップ特徴がクリップの動きを2つ又は3つ以上の回転位置のうちの1つ又は複数の位置に制限することによって、それらの2つ又は3つ以上の回転位置の間で回転することができる。例えば、クリップは、フレームの1つ若しくは複数の突出又は凹所に係合する1つ若しくは複数の突出又は凹所を有する内部を含むように構成することができる。一部の実施形態では、ハードストップ特徴は、組み立てられた状態にあるときに見えないように隠すことができる。更に、回転クリップとフレームとの間の係合は、対応するクリップ及びフレームのハードストップ特徴の間に所望の相互作用を発生させることもできる。
【0036】
また、保持部品によって係合及び/又は支持されることできる係合部分をレンズが含む実施形態が提供される。レンズの係合部分は、様々な形状及び/又はサイズに形成された、凹所、表面輪郭、切り抜き、突起、スロット、開口、及びその他の表面構造のうちの少なくとも1つを含むことができる。例えば、一部の実施形態では、係合部分は、レンズの厚さを突き切る開口であることができる。係合構造は、また、レンズの厚さを突き切るとともにレンズの外周から内向きに伸びる切り抜きであることもできる。更に、一部の実施形態は、レンズによって支持された保持部品によって係合されることができる係合部分をフレームが含むように構成することができる。
【0037】
本明細書に開示される発明の上記の及びその他の特徴は、好ましい実施形態の図面を参照にして以下で説明される。例示の実施形態は、発明の例示を意図したものであり、発明の限定は意図していない。図面は、以下の図を含む。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】本発明の一実施形態にしたがった、レンズをメガネのフレームに固定するための保持部品を含むメガネの斜視図である。
【
図2】一実施形態にしたがった、
図1に示されるメガネの保持部品によって係合することができるスロットを含むレンズの斜視図である。
【
図3】一実施形態にしたがった、
図1に示されるメガネのフレームの上面斜視図である。
【
図4】一実施形態にしたがった、
図1に示されるメガネのフレームの底面斜視図である。
【
図5】一実施形態にしたがった、
図1に示されるメガネの中央部分の拡大斜視図であり、図中、保持部品は解放位置にある。
【
図6】一実施形態にしたがった、フレームの中央部分の底面斜視図であり、図中、保持部品は解放位置にある。
【
図7】一実施形態にしたがった、
図1に示されるメガネの中央部分の拡大斜視図であり、図中、保持部品は係合位置にある。
【
図8】一実施形態にしたがった、フレームの中央部分の底面斜視図であり、図中、保持部品は係合位置にある。
【
図9】一実施形態にしたがった、フレーム、保持部品、及びレンズの垂直断面図であり、図中、保持部品は解放位置にあり、レンズはフレームから離されている。
【
図10】一実施形態にしたがった、フレーム、保持部品、及びレンズの垂直断面図であり、図中、保持部品は解放位置にあり、レンズはフレームの溝内に収まっている。
【
図11A】一実施形態にしたがった、フレーム、保持部品、及びレンズの垂直断面図であり、図中、保持部品は、レンズに係合しえるように、レンズがフレームの溝内に収まっている状態で係合位置にある。
【
図11B】別の一実施形態にしたがった、フレーム、保持部品、及びレンズの垂直断面図であり、図中、保持部品は、レンズに係合しえるように、レンズがフレームの溝内に収まっている状態で係合位置にある。
【
図12】別の一実施形態にしたがった、レンズをメガネのフレームに固定するための保持部品を含むメガネの斜視図である。
【
図13】一実施形態にしたがった、
図12に示されるメガネの保持部品によって係合及び/又は支持されることができるスロットを含むレンズの斜視図である。
【
図14】別の一実施形態にしたがった、別のメガネ、フレーム、及び保持部品の斜視図である。
【
図15】一実施形態にしたがった、
図12のメガネの保持部品の斜視図である。
【
図16】一実施形態にしたがった、
図12のメガネのフレームの正面断面図であり、
図15に示される保持部品を支持するように構成された凹所を例示している。
【
図17】一実施形態にしたがった、
図12のメガネのフレーム及び保持部品の正面断面図であり、図中、保持部品は解放位置にある。
【
図18】一実施形態にしたがった、
図12のメガネのフレーム及び保持部品の正面断面図であり、図中、保持部品は係合位置にある。
【
図19】一実施形態にしたがった、
図12のメガネのフレーム及び保持部品の正面断面図であり、図中、保持部品は、係合位置にあってレンズに係合している。
【0039】
本説明は、様々な実施形態の具体的詳細を述べているが、これらの説明は、例示にすぎず、いかなる意味でも限定的だと見なされるべきでないことがわかる。また、本発明の特定の実施形態は、ユニタリレンズ又はデュアルレンズのいずれかのアイウェアシステムとの関連で開示又は図示されるであろうが、このような実施形態は、ユニタリレンズ及びデュアルレンズの両アイウェアシステムに使用することができる。更に、本明細書に開示される実施形態は、取り外し可能及び交換可能なレンズを有するメガネに使用することができるが、取り外し可能又は交換可能なレンズの提供をメガネが意図していないような実施形態もまた、考えられる。
【0040】
更に、特定の実施形態は、部分リムを有するフレームとの関連で開示又は図示されるであろうが、このような実施形態は、フルリムを有するフレーム及び部分リムを有するフレームの両方に使用することができると考えられる。本明細書に開示される実施形態にしたがった保持部品及び保持構造は、スキー用ゴーグル又はモトクロス用ゴーグルなどのゴーグルにおいて、1枚レンズ又は複数枚レンズの構成を保持するためにも用いることができる。保持構造は、主要なコネクタ、又は別のレンズ保持システムと協働させるための二次的なコネクタのいずれかとして利用されてよい。更に、当業者ならば想到しえるこのような実施形態の様々な応用及びそれらに対する変更もまた、本明細書に記載される一般概念によって網羅される。
【0041】
例えば、一部の実施形態は、フレームと、少なくとも1つの保持部品すなわちレンズロックとを含むメガネを提供することができる。フレームは、少なくとも1枚のレンズを着用者の視野内において支持するように構成することができる。フレームは、第1のテンプルと、第2のテンプルとを含むことができる。フレームは、着用者の頭に装着されることができる。少なくとも1つの保持部品は、フレームによって及び/又は少なくとも1枚のレンズによって支持されることができる。保持部品は、フレームに及び/又はレンズに相対的に可動であることができる。例えば、少なくとも1つの保持部品は、少なくとも1枚のレンズをフレームに相対的に固定するために、フレームに相対的に及びレンズに相対的に回転可能であることができる。少なくとも1つの保持部品は、ヒンジレスであることが
できる。一部の実施形態では、保持部品は、衝撃事件を受けてレンズがフレームから離れることがないようにレンズの係合部分に係合することができる。更に、一部の実施形態は、レンズによって支持された保持部品によって係合されることができる係合部分をフレームが含むように構成することができる。
【0042】
メガネの保持部品すなわちレンズロックは、レンズ及び/又はフレームのそれぞれに係合するためにフレームに及び/又はレンズに相対的に回転するように構成することができる。保持部品すなわちレンズロックは、レンズに及び/又は少なくとも1枚のレンズに対し、永久的に又は着脱可能に取り付けることができる。保持部品は、フレームの中心部分に配置されたクリップを含むことができる。クリップは、レンズの中心部分をフレームに固定するために、着用者が作動させることができる。保持部品は、レンズがフレームに相対的に自在に可動である第1の方向性から、レンズがフレームに相対的に固定される第2の方向性へ可動であることができる。
【0043】
例えば、保持部品は、フレーム及び/又はレンズに係合するために、フレームに相対的に概ね水平な軸を中心に回転することができる。更に、保持部品は、フレーム及び/又はレンズに取り付けられた回転可能なクリップを含むことができる。回転クリップは、レンズ及び/又はフレームの係合部分に係合するように動作可能な係合構造を含むことができる。
【0044】
回転クリップは、概ね管状又は円筒状のボディも含むことができ、係合構造は、円筒状のボディに相対的に概ね円周方向に伸びる係合タブを含むことができる。管状又は円筒状のボディは、保持部品をフレームに取り付けるためにフレームの凹所に係合するように構成することができる。タブは、レンズがフレームに相対的に可動である第1の方向性と、レンズをフレームに相対的に固定するためにタブがレンズに係合する第2の方向性とを有することができる。例えば、クリップのタブは、水平面に対して少なくとも約5度の且つ/又は約40度以下の角度でレンズに係合することができる。一部の実施形態では、クリップのタブは、水平面に対して約19.2度の角度でレンズに係合することができる。
【0045】
また、保持部品は、フレームの長手方向軸を中心に回転可能であるようにフレームの凹所にぴたりと被さることができる。例えば、保持部品は、スナップ嵌めの形で凹所にぴたりと被さることができる。一部の実施形態では、レンズの係合部分は、回転クリップの係合構造によって係合されることができる凹所及び開口のうちの1つを含むことができる。
【0046】
その他の実施形態では、保持部品は、フレーム及び/又はレンズに係合するために、フレームに相対的に概ね垂直な軸を中心に回転することができる。例えば、保持部品は、作動ハンドルと、該ハンドルの回転に応じて回転可能な少なくとも1つのタブとを含むことができる。タブは、概ね垂直な軸に相対的に概ね横方向に伸びることができる。タブは、レンズがフレームに相対的に可動である第1の方向性と、レンズをフレームに相対的に固定するためにタブがレンズに係合する第2の方向性とを有することができる。例えば、保持部品は、レンズの少なくとも一部分と概ね共平面である面内で回転することができる。また、保持部品は、ハンドルとタブとの間に伸びる細長いシャフトを含むことができる。更に、フレームは、保持部品をフレームに相対的に支持するために保持部品の少なくとも一部分を受け入れるように構成された凹所を含むことができる。更に、ハンドルは、着用者にとって、保持部品を作動させるためのアクセスが容易であることができる。
【0047】
メガネは、随意として、少なくとも1枚のレンズが少なくとも1つの第1のコネクタを含むとともにフレームが少なくとも1つの第2のコネクタを含むように構成することができる。少なくとも1枚のレンズは、ユニタリレンズ又はデュアルレンズであることができる。フレームに相対的なレンズの動きを抑制するために、レンズの第1のコネクタは、フ
レームの第2のコネクタに係合することができる。例えば、レンズの第1のコネクタは、相対する側方コネクタを含むことができ、フレームの第2のコネクタは、相対する側方コネクタを含むことができる。フレームの(1つ若しくは複数の)コネクタは、相対する側方ターミナル凹所及び/又は突起を含むことができる。レンズの(1つ若しくは複数の)コネクタは、対応する相対する側方突起及び/又は戻り止め若しくは凹所を含むことができる。例えば、フレームのターミナル凹所及び/又は突起は、レンズの突起及び/若しくは凹所を少なくとも部分的に受け入れるように又はレンズの突起及び/若しくは凹所に係合するように構成することができる。組み合わされたときに、フレームのターミナル凹所及び/又は突起並びにレンズの突起及び/又は凹所は、フレームに相対的なレンズの動きを抑制することができる。
【0048】
一部の実施形態では、フレームの(1つ若しくは複数の)コネクタは、相対する側方ターミナル凹所及び/又は突起を含むことができ、レンズの(1つ若しくは複数の)コネクタは、対応する突起及び/又は凹所を含むことができる。フレームの(1つ又は複数の)コネクタ及びレンズの(1つ又は複数の)コネクタは、レンズを取り付け位置でフレームに取り付けるために係合されることができる。例えば、フレームのターミナル凹所及び/又は突起は、レンズの突起及び/若しくは凹所を少なくとも部分的に受け入れるように又はレンズの突起及び/若しくは凹所に係合するように構成することができる。組み合わされたときに、フレームのターミナル凹所及び/又は突起並びにレンズの突起及び/又は凹所は、フレームに相対的なレンズの動きを抑制することができる。フレームは、レンズ溝を含むことができる。レンズ溝は、その中にレンズの少なくとも一部分を受け入れるために、フレームの少なくとも一部分に沿って伸びることができる。
【0049】
一部の実施形態では、メガネの少なくとも1枚のレンズは、係合部分を含むことができる。更に、メガネのフレームは、概ね水平な長手方向軸と、フレームに相対的に後方に伸びる1対のテンプルとを有することができる。フレームは、少なくとも1枚のレンズを着用者の視野内において支持するように構成することができる。更に、メガネは、少なくとも1つの保持メカニズムがフレームに結合されて該フレームの長手方向軸を中心に回転可能であるように構成することができる。保持メカニズムは、そこから伸びる係合構造を含むことができる。係合構造は、レンズがフレームに相対的に自在に可動である第1の方向性から、保持構造がレンズをフレームに相対的に固定するためにレンズの係合部分に係合する第2の方向性へ可動であることができる。
【0050】
フレームは、また、フレームに相対的な保持メカニズムの回転の方向性を制限するように構成された少なくとも1つのストップ要素を含むこともできる。保持メカニズムは、また、フレームの少なくとも1つのストップ要素に対応する少なくとも1つのストップ要素を含むこともできる。これらのストップ要素は、フレームに相対的な保持メカニズムの回転の方向性を制限するために互いに接触するように構成することができる。
【0051】
一部の実施形態では、保持メカニズムは、フレームの少なくとも1つのストップ要素と相互に作用する第1及び第2のストップ要素を含むことができる。保持メカニズムは、概ね円筒状のボディを、そこから概ね円周方向に伸びる係合構造を伴って含むなどのように、様々な形状及び構造的特徴を有することができる。例えば、保持メカニズムの少なくとも1つのストップ要素は、保持メカニズムの内側表面に沿って形成することができる。更に、保持メカニズムの少なくとも1つのストップ要素は、凹所を含むことができ、フレームの少なくとも1つのストップ要素は、突出を含むことができる。
【0052】
保持メカニズムの係合構造は、レンズに垂直な線に対しておよそ少なくとも約5度且つ/又は約40度以下の角度でレンズの係合部分に係合するタブを含むことができる。更に、一部の実施形態では、タブは、レンズに垂直な線に対して少なくとも約10度且つ/又
は約20度以下までの間の角度でレンズの係合部分に係合することができる。例えば、タブは、約19.2度の角度でレンズの係合部分に係合することができる。
【0053】
図1には、本発明の一実施形態が例示されている。この実施形態では、1対のテンプル12,14と、フレーム16と、保持部品18と、レンズ20とを含むメガネ10が示されている。
図1に例示されるメガネ10は、レンズ20の取り外し及び交換が可能であるように構成される。しかしながら、その他の実施形態では、レンズは、取り外し又は交換が可能でないこともある。それでもなお、そのような実施形態は、
図1に例示される実施形態と同様に、強化されたレンズ安定性及び衝撃抵抗を提供することができる。
【0054】
図2は、メガネ10に使用されるレンズ20の一実施形態を例示している。レンズ20は、フレーム16によって支持されるように構成することができる。例えば、レンズ20は、レンズを支持するためにメガネの1つ又は複数の保持部品によって係合することができる1つ又は複数の係合部分を含むことができる。更に、レンズを支持するためのその他の構造を使用することもできる。例えば、フレームは、相対するターミナル凹所及び/又は突起などの1つ若しくは複数のコネクタを含むことができ、レンズは、フレームの(1つ若しくは複数の)コネクタに係合することができる突起及び/又は凹所などの1つ若しくは複数のコネクタを含むことができる。例えば、
図2は、フレームの(1つ若しくは複数の)ターミナル凹所及び/又は突起に嵌め込まれるレンズの相対する突起を例示している。しかしながら、フレーム及びレンズにおける突起や凹所などの構造の使用は、随意であり、実施形態によっては省略することができる。例えば、レンズの縁に沿って2つ又は3つ以上の保持部品及び係合部分が相隔てて配される場合は、(1つ又は複数の)保持部品及び(1つ又は複数の)係合部分に対して追加の構造は不要であると考えられる。
【0055】
図1〜4を参照するとわかるように、メガネ10のレンズ20は、着用者が選択的に取り外す及び交換することができる。例えば、着用者は、レンズ20を、色合い又は形状の異なるレンズに交換することができる。一部の実施形態では、着用者は、レンズ20を取り外して交換するために、レンズ20の突起及び/又は戻り止め若しくは凹所などの噛み合わせコネクタを、フレーム16の相対するターミナル凹所及び/又は突起などの対応するコネクタに係合させることができる。
【0056】
例えば、
図2及び
図4に示されるように、レンズ20は、フレーム16のターミナル凹所34,36などの対応するコネクタ内に収まることができる1対の突起30,32などのコネクタを含むことができる。使用にあたり、突起30,32がフレーム16のターミナル凹所34,36に受け入れられるときに、レンズ20は、総じて、フレーム16のレンズ溝54内にスナップ嵌めされて保持される。したがって、一部の実施形態では、このような構成は、保持部品によって提供されるレベルに加えて更なるレンズ保持及び安定性を提供することができる。
【0057】
図1〜4に示される実施形態にしたがうと、レンズ20は、係合部分又は係合構造50も含むことができる。係合部分50は、レンズ20の少なくとも一部分を含むことができ、凹所、表面輪郭、切り抜き、突起、スロット、開口、及びその他の表面構造であって、様々な形状及び/又はサイズに形成することができる。例えば、例示の実施形態では、係合部分50は、レンズ20の厚さを突き切る開口として示されている。係合部分50は、1つの開口として示されているが、複数の開口としても形成することができる。係合部分50は、(例えば
図11Aに示されるように)レンズ20に垂直な線に相対的に概ね平行に伸びることができる。更に、係合部分50は、(
図11Bに示されるように)レンズ20に垂直な線に相対的に概ね横方向に伸びることができる。
【0058】
係合部分50は、レンズ20に沿った任意の地点に、好ましくはレンズ20のレンズ−
フレーム境界52に沿った任意の地点に配置することができる。レンズ−フレーム境界は、レンズとフレームとが互いに接する、重なる、又は相互に連結するところに沿った、1つ若しくは複数のレンズ部分として定義できる。例えば、
図1〜2に言及すると、レンズ−フレーム境界52は、総じて、(
図4に示される)フレーム16の溝54内に収まっているレンズ20の上方縁に隣接するレンズ20の上方部分である。したがって、
図2に示されるレンズ20の実施形態では、1つの係合部分50が使用されているが、レンズ20のその他の実施形態は、レンズ−フレーム境界52に沿って配置された2つ、3つ、4つ、又は5つ以上の係合部分50を含むように構成することができる。
【0059】
また、上記のように、係合部分50は、開口として示されているが、係合部分50は、突起、戻り止め、並びに/又はレンズ20を保持部品18と相互に連結可能にするその他の形状及びサイズの係合部分を含むこともできる。更に、上記のように、レンズ20は、ユニタリレンズシステム又はデュアルレンズシステムを含むことができる。例えば、デュアルレンズシステムの各レンズでは、必要に応じて、1つ又は複数の係合部分を使用することができる。更に、レンズ20は、リムタイプのフレーム内に取り付けることができる。レンズ−フレーム境界52は、レンズ20の外周に(又はデュアルレンズシステムでは両レンズの外周に)広がることができる。このような実施形態では、下方部分、側方部分、又は(レンズの鼻に当たる部分の開口に隣接する)中央部分に沿って、1つ若しくは複数の係合部分を選択的に配置することができ、フレームもまた、(1枚又は複数枚の)レンズの(1つ若しくは複数の)それぞれの係合部分に係合するように構成された対応する保持部品を含むことができる。
【0060】
次に、
図5〜8を参照にして、保持部品18の一実施形態の機能及び動作が説明される。
図5〜6では、保持部品18は、解放位置70に配置されている。また、
図7〜8では、保持部品18は、係合位置72に配置されている。当業者ならばわかるように、保持部品18は、解放位置70に配置されているときは、対応するレンズ20の係合部分50に係合していない。しかしながら、保持部品18は、係合位置72に配置されているときは、
図7に示されるように、レンズ20の係合部分50に係合することができる。
【0061】
レンズ20の係合部分50との係合を促すために、保持部品18は、対応する係合部分50に係合する突起又は凹所を含むことができる。
図5〜8に示されるように、保持部品18は、保持部品18のボディ82から伸びるタブ80を含むことができる。例示の実施形態では、タブ80は、係合部分50の開口内に嵌め込まれる又は収まるように構成することができる。保持部品18のタブ80は、レンズ20がフレーム16から切り離される又はフレーム16のレンズ溝54から外れることがないように、締まり嵌め係合を提供する。
【0062】
やはり
図5〜8に示されるように、一部の実施形態では、保持部品18は、フレーム16に相対的に及びレンズ20に相対的に回転可能であることができる。更に、保持部品18は、先細ってフレーム16の表面と融合するような外形を形成するヒンジレスクリップであることができる。例えば、クリップ18は、フレーム16の輪郭すなわち外部形状と融合する輪郭すなわち外部形状を形成することができる。一部の実施形態では、輪郭すなわち外部形状は、第1又は第2の回転位置のいずれかにおいてのみ融合することができる。例えば、(
図7〜8に示されるように)クリップが係合位置にあるときは、クリップ18とフレーム16とが概ね一様な滑らかな輪郭を有する一方で、(
図5〜6に示されるように)輪郭の不一致は、クリップ18が解放位置にあることを視覚的に且つ触覚的に示すことができる。
【0063】
図9〜11Bには、保持部品18の実施形態が、フレーム16に結合された回転可能な部品として示されている。保持部品18のボディ82は、フレーム16の少なくとも一部
分に巻き付く概ね環状又は管状の形状として構成することができる。例えば、ボディ82は、(
図9〜11の側面図に見られるように)フレーム16の一部分を包み込む又は取り囲む分割リングとして構成することができる。保持部品18は、その少なくとも約20%且つ/又は約50%以下が隙間又は割れ目90を形成することによって、例えば、フレーム16の一部分の外周又は周囲の少なくとも約50%且つ/又は約80%以下に巻き付くことができる。
【0064】
更に、隙間又は割れ目90は、レンズをフレーム16に相対的に固定するためにレンズの少なくとも一部分をその中に受け入れ可能であるように構成することができる。したがって、解放位置70に回転されたときに、隙間又は割れ目90は、溝54などのフレーム16の一部分と一直線に揃うことができる。その結果、保持部品18は、レンズ22の少なくとも一部分を通らせて、フレーム16の溝54に入らせることができる。更に、
図5〜11Bに示される実施形態では、タブ80は、隙間又は割れ目90を形成している自由端の1つに配置することができる。保持部品18は、第1の回転位置すなわち解放位置から、保持部品18のタブ80がレンズの一部分に係合しえるようにタブ80及び隙間又は割れ目90が回転される第2の回転位置すなわち係合位置へ回転することができる。隙間又は割れ目の回転は、レンズとの素早く且つ確実な係合を可能にすることができる。
【0065】
一部の実施形態では、保持部品18は、フレーム16に対してスナップ嵌めされるように構成することができる。保持部品がクリップ18である実施形態では、クリップは、フレーム16の一部分をクリップの隙間又は割れ目90に通されることによってフレーム16に対して圧迫される。一部の実施形態では、クリップは、撓むことによって隙間又は割れ目90の拡大を可能にしてフレーム16に取り付け可能にするために、弾力性の材料で作成することができる。クリップは、したがって、ピン、ラッチ、又はその他の部品を必要とすることなくフレーム16に取り付け可能であることができる。本明細書に開示される実施形態は、こうして、その他の設計と比べてメガネの組み立て及びメインテナンスを秀でたものにすることができる。更に、この設計は、耐久性で且つ頑丈であることができ、メガネに作用しえる応力又はその他の力にかかわらず有能で且つ確実な保持を提供することができる。
【0066】
一部の実施形態では、保持部品18は、レンズ22がフレーム16に取り付けられるときに保持部品18がフレーム16内の対応する保持構造に係合するようにレンズ22に取り付けられるように構成することができる。例えば、保持部品18は、保持部品18がレンズ22に相対的に可動であるように取り付けることができる。しかしながら、保持部品18は、レンズ22に相対的に固定することもできる。保持部品18は、レンズ22に永久的に取り付けることもできる。保持部品18は、レンズ22に着脱可能式に取り付けることもできる。したがって、一部の実施形態では、クリップ又は保持部品18がフレーム16の一部であること、又はフレーム16によって運ばれること、又はフレーム16によって支持されることが必要でない。保持部品18がフレーム16によって運ばれる又は支持される実施形態における保持部品18に関して本明細書で論じられる様々な実施形態及び特徴は、保持部品18がレンズ22に取り付けられる実施形態にも取り入れることができる。
【0067】
図10に示されるように、レンズ20は、保持部品18が解放位置70に位置決めされているときは、フレーム16の溝54内に収まることができる。次に、
図11に示されるように、保持部品18が係合位置72に回転されたときは、保持部品18のタブ80は、レンズ20の係合部分50の開口内の位置へ進められる。その結果、レンズ20は、総じて、保持部品18内においてフレーム16との係合地点における全方向への動きを抑制される。
【0068】
例えば、メガネ10は、使用の際に秀でた衝撃抵抗及びレンズ安定性を提供する傾向を有することができる。更には、レンズをフレームに取り付けるために1つ又は複数の保持部品が用いられるメガネの実施形態を提供することができる。このような実施形態では、レンズは、レンズを歪ませない又はレンズの光学的品質を弱めないやり方でフレームに結合させることができる。その結果、本明細書に開示されるメガネの実施形態は、秀でた衝撃抵抗及びレンズ安定性を提供できるのみならず、秀でた光学的品質も提供することができる。
【0069】
また、
図9〜11Bの実施形態に示されるように、メガネは、運動抑制メカニズムを含むことができる。例えば、保持部品18は、フレーム16の1つ又は複数のストップ要素と相互に作用するように構成された1つ又は複数のストップ要素を含むことができる。例えば、保持部品18は、フレーム16の後方ストップ要素96及び前方ストップ要素98のぞれぞれと相互に作用するように構成された後方ストップ要素92並びに上方及び下方の前方ストップ要素93,94を含むことができる。
図9〜11に例示されるように、ストップ要素92,93,94,96,98は、フレーム16に相対的な保持部品18の回転運動を制限することができる。例えば、ストップ要素92,93,94,96,98の使用は、解放位置70から係合位置72への及びその逆への正確な動きを促すことができる。更に、一部の実施形態では、ストップ要素92,93,94,96,98は、相対的な回転運動が阻止されるように保持部品18をフレーム16に相対的にロックするために使用することもできる。このような特徴は、不慮の解放を阻止するために保持部品18が所定位置にスナップ嵌めされる又はそれ以外の形で保持される係合位置72へ保持部品18がひとたび動かされたときに有利であることができる。
【0070】
例示の実施形態では、フレーム18は、フレーム16のブリッジ部分の外側表面から伸びる突出として形成される1対のストップ要素96,98を含むことができる。2つのストップ要素96,98が示されているが、1つのストップ要素を使用することもできる。更に、2つのストップ要素が使用される実施形態では、これらのストップ要素は、保持部品18に対して異なる機能を提供することができる。
【0071】
例えば、後方ストップ要素96は、前方ストップ要素98よりも比較的大きくてよく、主に、所定の方向への回転に制限を加えることができる。前方ストップ要素98は、保持部品18の回転位置を抑制する又は実質的に固定する傾向がある係合機能を提供することができる。後方ストップ要素96は、保持部品18の回転位置を抑制する傾向を有することができる。
【0072】
使用にあたり、保持部品18は、フレーム16の下方前方ストップ要素98と保持部品18の下方前方ストップ要素94との間の係合に打ち勝つための幾らかの初期努力によって、第1の回転位置すなわち解放位置70から動くことができる。保持部品18は、後方ストップ要素96及び前方ストップ要素92によって回転を抑制されるまで、回転し続けることができる。更に、保持部品18は、前方ストップ要素98と上方前方ストップ要素93との間の係合によって、第2の回転位置すなわち係合位置72に実質的に抑制されることができる。例示の実施形態は、保持部品18の少なくとも2つのストップ要素がフレーム16の少なくとも2つのストップ要素と相互に作用することを示しているが、運動抑制メカニズムは、フレーム上に1つのストップと、保持部品上に1つのストップとを含むこともでき、これらのストップの相互作用によって、回転の抑制と回転位置の実質的固定とを提供することができる。
【0073】
したがって、保持部品18が回転クリップを含むこのような実施形態では、クリップは、クリップ及びフレーム16のハードストップ特徴すなわちストップ要素92,93,94,96,98が、クリップの動きを2つ又は3つ以上の回転位置のうちの1つ又は複数
の位置に制限することによって、それらの2つ又は3つ以上の回転位置の間で回転することができる。図に示されるように、保持部品18は、フレーム16の1つ又は複数の突出94に係合する1つ又は複数の凹所92を有する内側表面を含むことができる。更に、保持部品18は、フレーム16の1つ又は複数の凹所に係合する1つ又は複数の突出を有する内側表面を含むことができる。一部の実施形態では、ハードストップ特徴は、組み立てられた状態にあるときに見えないように隠すことができる。更に、回転クリップとフレームとの間の係合は、対応するクリップ及びフレームのハードストップ特徴の間に所望の相互作用を発生させることもできる。
【0074】
図9〜11Bは、保持部品18の実施形態を、フレーム16に相対的に回転可能なものとして例示しているが、保持部品18は、フレーム16に相対的に枢動又は滑動するように構成することもできる。一部の実施形態では、保持部品18は、フレーム16の一部分に枢動可能式に結合させることができる。しかしながら、例示の実施形態では、保持部品18は、タブ80をレンズ20の係合部分50に係合可能にするために、フレーム16の周りを回転するように構成される。
【0075】
更に、保持部品18は、少なくとも保持部品18のタブ80に沿って配置された圧縮性又は可撓性の材料などの、弾力性の材料を含むことができる。したがって、衝撃事件は、保持部品18と係合部分50との間の相互接続を損傷させにくい。このような実施形態では、タブ80は、このような弾力性若しくは可撓性の材料で形成することができる、又は弾力性若しくは可撓性の材料で形成されたコーティング、層、若しくは1つ若しくは複数の表面特徴を含むことができる。タブ80及び/又は弾力性若しくは可撓性の材料などの、保持部品18は、レンズのそれよりも小さい弾性係数を有することができる。更に、タブ80及び/又は弾力性若しくは可撓性の材料などの、保持部品18は、フレームのそれよりも小さい弾性係数を有することができる。したがって、保持部品18の少なくとも一部分が、衝撃事件からの力又は振動を緩和又は吸収することができる。
【0076】
更に、保持部品18は、レンズ20を溝54内に固定するために、保持部品18の回転及びレンズ20の係合部分50との係合の際にレンズ20を溝54内に持ってこられるように構成することができる。このような特徴は、保持部品18のカム状運動、又はタブ80と係合部分50との間のカム状相互作用を使用して円滑にすることができる。
【0077】
一部の実施形態では、保持部品18のタブ80は、衝撃事件を受けたときのメガネの安定性、保持、及び弾力性を最大にするように構成された所望の係合角度100において、(
図11A〜11Bに示されるように)係合位置でレンズ20の係合部分50に係合することができる。
【0078】
係合角度100は、長手方向又は円周方向の中心線すなわちタブ軸102などの、タブ80と、レンズ20に対する法線104との間で測定された角度として定義することができる。法線104は、おおよそレンズ20の係合部分50においてレンズ20に垂直な線であることができる。
【0079】
一部の実施形態では、線104は、
図11Aの実施形態に示されるように、係合部分50の軸106に概ね平行であることができる。更に、一部の実施形態では、タブ軸102は、レンズ20の係合部分50の長手方向の中心線すなわち軸106に概ね平行であることができる。例えば、
図11Bの実施形態に示されるように、タブ軸102は、係合部分50の軸106に概ね平行であるとともに、レンズ20の法線104に相対的に横方向に方向付けることができる。
【0080】
係合角度100は、フレーム16に相対的なレンズ20の保持を確実に最適にするよう
に方向付けることができる。例えば、
図11A〜11Bに示される実施形態及びその他の実施形態のいずれにおいても、係合角度100は、水平面に対して少なくとも約5度且つ/又は約40度以下であることができる。更に、一部の実施形態では、タブ80は、水平面に対して少なくとも約10度且つ/又は約30度以下の係合角度100でレンズの係合部分に係合することができる。一部の実施形態では、係合角度100は、およそ12度であることができる。
図11Bの実施形態のようなその他の実施形態では、およそ19.2度の係合角度100が衝撃試験において優れた結果を提供することがわかっている。
【0081】
更に、係合位置と解放位置との間における保持部品18の回転範囲は、少なくとも約10度且つ/又は約180度以下であることができる。例えば、
図10〜11Bに示されるように、保持部品18は、係合位置から解放位置へ約45度回転することができる。
【0082】
一部の実施形態では、タブ80保持部品18は、タブ80の先端110が係合部分50を通って伸びることによって、レンズ20の係合部分50に係合することができる。例えば、
図11A〜Bは、先端110がレンズ20の反対側に達している、すなわちレンズ20の幅を突き切っている様子を例示している。しかしながら、先端110は、係合部分50の一部のみを通って伸びる又は係合部分50を超えて伸びることもできる。例えば、先端110は、係合部分50の少なくとも約5度且つ/又は約90度以下の範囲を通って伸びることができる。したがって、先端110は、フレーム16から下に向かい、レンズ20を通り、フレーム16に戻るように回転させることができる。一部の実施形態では、先端110は、係合位置において嵌り止めに達するように、フレーム16にスナップ嵌め又は係合することができる。
【0083】
次に、
図12〜19には、保持メカニズムを有するメガネの別の実施形態が示されている。
図12は、フレーム302と、該フレーム302から後方へ伸びている1対のテンプル304,306と、レンズ308と、保持メカニズム310とを含むメガネ300の斜視図である。この実施形態では、メガネ300が優れた衝撃特性を示しつつ従来のメガネの外観を維持できるように、保持メカニズム310をフレーム302内に隠すことができる。
【0084】
図13は、メガネに使用するためのレンズ308の一実施形態を例示している。レンズ308は、フレーム302によって支持されるように構成することができる。例えば、レンズ308は、レンズを支持するために、メガネの1つ又は複数の保持部品によって係合することができる1つ又は複数の係合部分を含むことができる。例えば、フレームは、相対するターミナル凹所などの1つ又は複数のコネクタを含むことができ、レンズは、フレームの(1つ又は複数の)ターミナル凹所に嵌め込まれる突起などの1つ又は複数のコネクタを含むことができる。しかしながら、突起及びターミナル凹所などのコネクタの使用は、随意であり、実施形態によっては省略することができる。例えば、レンズの縁に沿って2つ又は3つ以上の保持部品及び係合部分が相隔てて配される場合は、(1つ又は複数の)保持部品及び(1つ又は複数の)係合部分に対して追加の構造は不要であると考えられる。
【0085】
一部の実施形態では、レンズ308は、フレーム302のターミナル凹所324,326などの対応するコネクタ内に収まることができる1対の突起320,322などのコネクタを含むことができる。更に、レンズ308は、上方縁すなわち境界330を含むことができる。使用にあたり、突起320,322がフレーム302の凹所324,326に嵌め込まれるときに、レンズ308の上方縁すなわち境界330は、総じて、フレーム302のレンズ溝332内にスナップ嵌めされて保持される。したがって、一部の実施形態では、このような構成は、保持部品によって提供されるレベルに加えて更なるレンズ保持及び安定性を提供することができる。
【0086】
図12〜19に示される実施形態に従うと、レンズ308は、係合部分350も含むことができる。係合部分350は、レンズ308の少なくとも一部分を含むことができ、凹所、表面輪郭、切り抜き、突起、スロット、開口、及びその他の表面構造であって、様々な形状及び/又はサイズに形成することができる。例えば、例示の実施形態では、係合部分350は、レンズ308の厚さを突き切る切り抜きとして示されている。更に、係合部分350は、1つの切り抜きとして示されているが、複数の切り抜きとしても形成することができる。また、係合部分350は、狭まった部分352と幅広な部分354とを含むように形成することもできる。
【0087】
次に、
図15には、保持部品360の一実施形態が示されている。保持部品360は、レンズ308をフレーム302に相対的に係合及び固定するように構成することができる。例えば、保持部品360は、係合位置及び解放位置のいずれかに位置決めすることができる。係合位置では、保持部品360は、レンズ308の少なくとも一部分をフレーム302に相対的に噛み合わせる、係合する、及び/又はそれ以外の形で固定することができる。解放位置では、保持部品360は、レンズ308がフレーム302に相対的に自在に動くことを可能にすることができる。更に、保持部品360は、着用者によるレンズの交換を可能にするために、着用者が手動で作動させることができる。
【0088】
例示の実施形態では、保持部品360は、スイッチ又はハンドル362と、少なくとも1つのタブ364とを含むことができる。保持部品360は、メガネ300に相対的に概ね垂直な軸を中心に回転するように構成することができる。ハンドル362は、着用者が作動させることができる。一部の実施形態では、保持部品360は、ハンドル362とタブ364との間に伸びる細長いシャフト366を含むことができる。更に、場合によっては、保持部品360が1対のタブ364を含むように構成することもできる。図に示されるように、(1つ又は複数の)タブ364は、概ね反対の水平方向に伸びることができ、保持部品360の下端すなわち底端に取り付けることができる。
【0089】
タブ364は、レンズ308に係合するためにレンズ308に相対的に係合位置又は解放位置に位置決めすることができるように、レンズ308に係合するためにレンズ308に隣接して配置することができる。フレーム302に相対的な保持部品360の係合位置及び解放位置は、
図17及び
図18に示されている。更に、
図19は、保持部品360が係合位置でレンズ308に係合している様子を例示している。
【0090】
図14は、メガネ300及び保持メカニズム310の拡大斜視図である。
図16は、メガネ300のフレーム302の、
図12の線に沿った正面断面図である。例示のように、フレーム302は、一実施形態にしたがうと、
図15に示される保持部品360を支持するように構成された凹所370を含むことができる。
図16は、フレーム302に沿って伸びるレンズ溝332も例示している。凹所370は、保持部品360のタブ364がレンズ溝332に向かって下向きに通されることを可能にするように構成することができる。更に、凹所370は、その上方端に、保持部品360のハンドル362の少なくとも一部分を収容するためのハンドル受け部分372を含むことができる。
図14に示されるように、凹所370は、回転段階式の隙間分布を含むことができる。隙間は、保持部品360の(1つ又は複数の)タブ364が凹所370内を進むにつれて回転されることを可能にするように構成することができ、その回転は、保持部品360の軸方向の又は垂直な運動(及び凹所370からの保持部品360の不測の離脱)を制限することができる。このようにして、保持部品360は、凹所370内に確実に収まって凹所370によって保持されることができる。使用にあたり、凹所370は、ハンドル362が凹所370の部分372内で枢動可能であることによって、保持部品360を凹所370内で回転させることができる。更に、フレーム302は、その上におけるハンドル362の動きに対して耐
干渉性及び/又は耐摩擦性を提供する隆起374を含むことができる。したがって、保持部品360の不測の回転及び解放は、総じて阻止される。
【0091】
また、
図17及び
図18に示されるように、保持部品360が凹所370内に配置されているときに、タブ364は、レンズ溝332内に位置決めされる又はレンズ溝332内に広がることができる。したがって、タブ364は、
図17に示されるように、保持部品360が解放位置にあるように回転させることができる。保持部品360が解放位置にあるときに、レンズ308は、タブ364がレンズ308の係合部分350の狭まった部分352に嵌め込まれている状態で、レンズ溝332内に位置決めすることができる。更に、
図19に示されるように、保持部品360は、少なくとも1つのタブ364が回転してレンズ308の係合部分350の幅広の部分354に嵌り込むように、係合位置へ回転させることができる。保持部品360は、したがって、レンズの係合部分350と概ね共平面である面内で回転させることができる。したがって、保持部品360は、レンズに対する選択的な係合又は解放のために、レンズ308の係合部分350内で回転することができる。
【0092】
図12〜19に示される実施形態は、保持部品360がレンズ308をフレーム302に相対的に噛み合わせる又は結合させることを可能にする。特に、レンズ308の上方縁すなわち境界330がレンズ溝332内に嵌め込まれているとともに、タブ364がレンズ308の係合部分350に係合している状態では、レンズ308は、総じて、フレーム302に対する並進運動及び回転運動を抑制される。メガネの衝撃強度は、このような設計によって大幅に高められる。
【0093】
本明細書で教示される保持部品は、メガネのレンズ及びフレームに対して優れた衝撃抵抗を提供することができる。保持部品は、メガネのフレームに組み込まれる、同フレームによって運ばれる、又は同フレームによって支持されることができる。保持部品は、また、フレームによって支持された1枚又は複数枚のレンズに組み込まれる、同レンズによって運ばれる、又は同レンズによって支持されることができる。保持部品は、また、既存のアイウェアに組み付けることができる単独のパーツとして形成することもできる。一部の実施形態では、保持部品は、レンズとフレームとの間の1つ又は複数の係合点における、フレームに相対的なレンズの回転運動及び/又は並進運動を制限することができる。更に、保持部品は、レンズの一部分に係合する、フレームの一部分及び/又はフレームとは別に形成された一部分を含むことができる。
【0094】
本明細書で論じられる実施形態のなかには、レンズに係合する機能とは別に、フレームに係合する機能を実施する保持部品を提供するものがある。しかしながら、保持部品は、フレーム及びレンズの両方に係合することができる。例えば、保持部品は、レンズを取り付けられたフレームの突出に係合し、そうしてフレームに係合するとともにレンズに係合してその動きを制限することができる。
【0095】
本明細書に開示される実施形態は、衝撃事件を受けてレンズがフレームから実質的に離されないことを確実にする傾向を有することができる。更に、メガネの実施形態は、レンズに伝わるいかなる力であれレンズとフレームとの間の係合を実質的に維持しつつメガネのフレームにも伝わるように構成することができる。例えば、このようなメガネのレンズは、たとえ損傷された(割られた又は砕かれた)場合でも、粉々に砕ける又はフレームから離脱することがないと考えられる。この衝撃抵抗は、着用者に対して優れた保護を提供することができる。
【0096】
また、保持部品は、少なくとも保持部品の一部分に沿って配置された圧縮性又は可撓性の材料などの、弾力性の材料を含むことができる。例えば、保持部品のタブ、コネクタ、
ボディ、又はその他の構造若しくは構成要素は、1つ若しくは複数の弾力性の材料で形成することができる、且つ/又は1つ若しくは複数の弾力性の材料を含むことができる。したがって、衝撃事件は、保持部品と係合部分との間の相互接続を損傷させにくい。一部の実施形態では、保持部品のタブは、弾力性若しくは可撓性の材料で形成することができる、又は弾力性若しくは可撓性の材料で形成されたコーティング、層、若しくは1つ若しくは複数の表面特徴を含むことができる。タブ及び/又は弾力性若しくは可撓性の材料などの、保持部品は、レンズのそれよりも小さい弾性係数を有することができる。更に、タブ及び/又は弾力性若しくは可撓性の材料などの、保持部品は、フレームのそれよりも小さい弾性係数を有することができる。したがって、保持部品の少なくとも一部分が、衝撃事件からの力又は振動を緩和又は吸収することができる。
【0097】
メガネは、レンズをフレームに相対的に固定するために、レンズ及び/又はフレームに係合する複数の保持部品を含むことができる。例えば、メガネのレンズは、その上方縁すなわち境界に沿った2つ若しくは3つ以上の点で係合及び/又は支持されることができる。
【0098】
ユニタリレンズを含む実施形態では、レンズは、少なくともその両外側部分と中心部分とで係合及び/又は支持されることができる。例えば、ユニタリレンズは、中心線の左側の第1の保持構造と、中心線の右側の第2の保持構造とを使用して、フレームに固定されてよい及び/又はフレームによって支持されてよい。保持構造は、本明細書に開示されるクリップ又はその他のメカニズムのうちの任意を含むことができる。第1の保持構造は、ヒンジからヒンジまでを測ったときのフレームの長さの左側三分の一以内の点に中心合わせされてよい。第2の保持構造は、フレームの右側三分の一以内の点に中心合わせされてよい。第3の保持構造も使用されてよく、フレームの真ん中三分の一以内に、好ましくは中心線上に位置付けられてよい。所望の性能に基づいて、4つ、又は5つ、又は6つ以上の保持構造が使用されてもよい。通常、保持構造は、フレームの長さに沿って対称的に相隔てて又は対称面(構造学上の中心線)を挟む鏡像の形で配置することができる。
【0099】
デュアルレンズを含む実施形態では、各レンズが、少なくとも1つの保持部材によって係合及び/又は支持されることができる。例えば、デュアルレンズは、中心線の左側の第1の保持構造と、中心線の右側の第2の保持構造とを使用して、フレームに固定されてよい及び/又はフレームによって支持されてよい。一部の実施形態では、デュアルレンズは、例えばその両外側部分と中心部分とで3つ又は4つ以上の保持部品によって固定されることができる。或いは、デュアルレンズは、1つの保持部品と、フレームの凹所に係合する突出、キャッチ、又はタブなどの、デュアルレンズとフレームとの間の係合とによって固定されてよい。上述されたユニタリレンズの実施形態と同様に、通常、保持構造は、フレームの長さに沿って対称的に相隔てて又は対称面(構造学上の中心線)を挟む鏡像の形で配置することができる。
【0100】
これらの発明の実施形態は、特定の実施例との関連で開示されてきたが、当業者にならば、これらの発明が、具体的に開示される実施形態の範囲を超えて、本発明のその他の代替的な実施形態及び/又は使用、並びにそれらの自明の変更形態及び等価形態にまで及ぶことが理解される。また、本発明の幾つかのヴァリエーションが、詳細に示されるとともに説明されてきたが、当業者にならば、この開示内容に基づいて、これらの発明の範囲内のその他の変更形態が容易に明らかになる。また、実施形態の特定の特徴及び態様の様々な組み合わせ又は小組み合わせがなされてよく、それらもまた、発明の範囲に入ると考えられる。開示される実施形態の様々な特徴及び態様は、開示される発明の様々な形態を形成するために互いに組み合わせ又は置き換えが可能であることを理解されるべきである。