特許第5690764号(P5690764)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5690764
(24)【登録日】2015年2月6日
(45)【発行日】2015年3月25日
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/10 20060101AFI20150305BHJP
   F21V 29/00 20150101ALI20150305BHJP
   F21Y 101/02 20060101ALN20150305BHJP
【FI】
   F21S8/10 510
   F21V29/00 111
   F21V29/00 510
   F21S8/10 531
   F21Y101:02
【請求項の数】6
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2012-49775(P2012-49775)
(22)【出願日】2012年3月6日
(65)【公開番号】特開2013-186979(P2013-186979A)
(43)【公開日】2013年9月19日
【審査請求日】2013年7月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】390005430
【氏名又は名称】株式会社ホンダアクセス
(74)【代理人】
【識別番号】100080089
【弁理士】
【氏名又は名称】牛木 護
(74)【代理人】
【識別番号】100125081
【弁理士】
【氏名又は名称】小合 宗一
(74)【代理人】
【識別番号】100121153
【弁理士】
【氏名又は名称】守屋 嘉高
(74)【代理人】
【識別番号】100161665
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 知之
(74)【代理人】
【識別番号】100133639
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 卓哉
(73)【特許権者】
【識別番号】000002303
【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080089
【弁理士】
【氏名又は名称】牛木 護
(72)【発明者】
【氏名】山内 敦
(72)【発明者】
【氏名】藤井 朋貴
(72)【発明者】
【氏名】田渕 聡
(72)【発明者】
【氏名】広沢 恭一
(72)【発明者】
【氏名】奥村 貫一
(72)【発明者】
【氏名】駒野 健二
【審査官】 杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−134067(JP,A)
【文献】 特表2010−531037(JP,A)
【文献】 特開2008−262937(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/10
F21V 29/00
F21Y 101/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性のハウジングを備え、前記ハウジングの内部空間にLED光源と前記LED光源を作動させるための電磁放射を発する点灯制御装置とが配置され、前記点灯制御装置を覆う導電性のカバーを前側に備えており、前記カバーと前記ハウジングとが互いに電気接続されている照明装置であって、
前記カバーは前記LED光源に対応してカバー開口部を備え、前記カバー開口部に前記LED光源から放射される光を制御するレンズを設け、
前記LED光源と前記点灯制御装置は前記ハウジングの両側に配置され、前記LED光源に対応して前記ハウジングの後面に複数の放熱フィンが設けられ、
前記ハウジングの後面の前記LED光源と前記点灯制御装置との間に放熱フィンを配置したことを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記ハウジングの後面の前記LED光源と前記点灯制御装置との間に配置した前記放熱フィンの長さは、他の部位に位置する前記放熱フィンの長さよりも長いことを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【請求項3】
導電性のハウジングを備え、前記ハウジングの内部空間にLED光源と前記LED光源を作動させるための電磁放射を発する点灯制御装置とが配置され、前記点灯制御装置を覆う導電性のカバーを前側に備えており、前記カバーと前記ハウジングとが互いに電気接続されている照明装置であって、
前記カバーは前記LED光源に対応してカバー開口部を備え、前記カバー開口部に前記LED光源から放射される光を制御するレンズを設け
記点灯制御装置は実装基板を備え
前記LED光源と前記点灯制御装置の前記実装基板は前記ハウジングの両側に配置され、
前記LED光源は前記ハウジングの後面部の前面に固定され、
記ハウジングの前記後面部の前記前面にはボス部が設けられ、前記実装基板に挿通した固定手段を前記ボス部に固定することにより該実装基板が前記ボス部を介して前記後面部に固定されると共に、固定状態で前記実装基板と前記後面部との間には隙間が設けられていることを特徴とする照明装置。
【請求項4】
前記ボス部に対応する前記ハウジングの後面に放熱フィンが配置されていることを特徴とする請求項3記載の照明装置。
【請求項5】
前記カバーは後面に導電性加工が施されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記LED光源と前記レンズとの間には、前記LED光源の発光部に対応する開口部を有する導電性遮蔽部材を設け、前記導電性遮蔽部材が前記ハウジングに電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性のハウジングを備え、このハウジングの内部空間にLED光源とこのLED光源を作動させるための電磁放射を発する点灯制御装置とを配置した照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のものとして、導電性のハウジングを備え、その内部空間には少なくとも1つの光源と、少なくとも1つの光源を作動させるための電磁放射を発する少なくとも1つの切換コンポーネントとが配置されており、さらに切換コンポーネントを覆うための導電性のカバーを備えており、カバーとハウジングは互いに電気接続されている照明装置(例えば特許文献1)が提案されている。
【0003】
前記照明装置では、LEDを作動させるためのスイッチング電源の高周波電磁放射の影響を抑えるために、完全に遮蔽された独立したハウジングの中でスイッチング電源を作動させるためコスト上昇と場所を取るという従来の問題に対し、金属製のハウジングの内部空間に配置したスイッチング電源の切換コンポーネントを、導電性のカバーで覆い、前記ハウジングと前記カバーを電気接続する構成を採用しており、前記導電性のカバーとしては、リフレクタ,導電性コーティングを施したレンズ及び導電性コーティングを施したガラスが例示されている。
【0004】
前記リフレクタを用いる場合では、リフレクタに開口部を設け、この開口部にLEDを臨ませているため、LEDの光線をレンズにより制御することができず、また、前記導電性コーティングを施したレンズを用いる場合は、LEDだけでなく切換コンポーネントを含めた全体を覆うため、使用するLEDに比べて大きなレンズを必要とする上に、外部からレンズを通して内部の切換コンポーネントが視認される虞があり、また、前記導電性コーティングを施したガラスを用いる場合では、レンズなどによりLEDの光を制御することができないと共に、外部からガラスを通して内部の切換コンポーネントが視認される虞がある。
【0005】
また、前記照明装置では、高周波電磁放射の問題については考慮されているが、LEDの照明時に発生する熱については何等考慮されておらず、取付時に金属製のハウジングの外側に放熱のための空間を設ける必要が生じる場合があり、取付場所に制約を受け易いと共に、放熱のための空間と照明装置とを合わせた取付スペースが必要となる問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表2010−531037号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、上記課題を解決するものであり、LED光源を備えた照明装置特有のノイズ発生に伴う電磁障害の低減に加え、適正な配光を維持しつつ小型化が可能な照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、導電性のハウジングを備え、前記ハウジングの内部空間にLED光源と前記LED光源を作動させるための電磁放射を発する点灯制御装置とが配置され、前記点灯制御装置を覆う導電性のカバーを前側に備えており、前記カバーと前記ハウジングとが互いに電気接続されている照明装置であって、前記カバーは前記LED光源に対応してカバー開口部を備え、前記カバー開口部に前記LED光源から放射される光を制御するレンズを設け、前記LED光源と前記点灯制御装置は前記ハウジングの両側に配置され、前記LED光源に対応して前記ハウジングの後面に複数の放熱フィンが設けられ、前記ハウジングの後面の前記LED光源と前記点灯制御装置との間に放熱フィンを配置したことを特徴とする。
【0009】
また、本願の請求項2に係る発明は、前記ハウジングの後面の前記LED光源と前記点灯制御装置との間に配置した前記放熱フィンの長さは、他の部位に位置する前記放熱フィンの長さよりも長いことを特徴とする。
【0010】
また、本願の請求項3に係る発明は、導電性のハウジングを備え、前記ハウジングの内部空間にLED光源と前記LED光源を作動させるための電磁放射を発する点灯制御装置とが配置され、前記点灯制御装置を覆う導電性のカバーを前側に備えており、前記カバーと前記ハウジングとが互いに電気接続されている照明装置であって、前記カバーは前記LED光源に対応してカバー開口部を備え、前記カバー開口部に前記LED光源から放射される光を制御するレンズを設け、前記点灯制御装置は実装基板を備え、前記LED光源と前記点灯制御装置の前記実装基板は前記ハウジングの両側に配置され、前記LED光源は前記ハウジングの後面部の前面に固定され、前記ハウジングの前記後面部の前記前面にはボス部が設けられ、前記実装基板に挿通した固定手段を前記ボス部に固定することにより該実装基板が前記ボス部を介して前記後面部に固定されると共に、固定状態で前記実装基板と前記後面部との間には隙間が設けられていることを特徴とする。
【0011】
また、本願の請求項4に係る発明は、前記ボス部に対応する前記ハウジングの後面に放熱フィンが配置されていることを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に係る発明は、前記カバーは後面に導電性加工が施されていることを特徴とする。
【0013】
また、請求項6に係る発明は、前記LED光源と前記レンズとの間には、前記LED光源の発光部に対応する開口部を有する導電性遮蔽部材を設け、前記導電性遮蔽部材が前記ハウジングに電気的に接続されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の請求項1及び2に記載の照明装置によれば、LED光源を備えた照明装置特有のノイズ発生に伴う電磁障害の低減に加え、適正な配光を維持しつつ小型化が可能となる。また、LED光源からの発熱を複数の放熱フィンで放熱することが可能になることから照明装置の更なる小型化が可能となる。
【0015】
本発明の請求項3及び4に記載の照明装置によれば、点灯制御装置の実装基板とハウジングの後面部との間に隙間が設けられる。
【0016】
本発明の請求項5に記載の照明装置によれば、ノイズ低減のための導電性ハウジングとカバーとの電気的結合位置を近接することで照明装置の更なる小型化が可能となる。
【0017】
本発明の請求項6に記載の照明装置によれば、LED光源のカバー開口部からのノイズ低減を効果的に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施例1を示す照明装置の正面図である。
図2】同上、図1のA−A線端面図である。
図3】同上、図1のB−B線端面図である。
図4】同上、図1のC−C線端面図である。
図5】同上、レンズの正面図である。
図6】同上、ボス部などとの係合状態を示すレンズの正面図であり、係止部及び係入突起部の一部を断面にしている。
図7】同上、導電性遮蔽部材の正面図である。
図8】同上、ハウジングを前側から見た斜視図である。
図9】同上、カバーを後側から見た斜視図である。
図10】同上、カバーを前側から見た斜視図である。
図11】同上、透明フードを外した状態の照明装置の斜視図である。
図12】同上、透明フードとカバーとレンズと遮蔽部材を取り外した状態の斜視図である。
図13】同上、透明フードとカバーとレンズと遮蔽部材を取り外した状態の斜視図であり、基板側コードとカバー側コードを図示している。
図14】同上、透明フードとカバーとレンズを取り外した状態の斜視図である。
図15】同上、透明フードとカバーとレンズを取り外した状態の斜視図であり、基板側コードとカバー側コードを図示している。
図16】同上、透明フードとカバーを取り外した状態の斜視図である。
図17】同上、透明フードとカバーを取り外した状態の斜視図であり、基板側コードとカバー側コードを図示している。
図18】同上、基板側コードとカバー側コードを示すハウジングの斜視図である。
図19】同上、カバーを後斜め下から見た斜視図であり、カバーにカバー側コードを接続した状態を示す。
図20】同上、図20(A)はハウジングの斜視図、図20(B)はカバーの斜視図である。
図21】同上、放射ノイズ測定結果を示すグラフ図である。
図22】本発明の実施例2を示すカバーを後側から見た斜視図である。
図23】同上、アース部材の取付を説明する断面図であり、図23(A)はアース部材の取付前の状態、図23(B)はアース部材によるアース構造を示す。
図24】本発明の実施例3を示すカバーを後側から見た斜視図である。
図25】同上、アース部材の取付状態を示す平面図である。
図26】本発明の実施例4を示すアース構造の拡大断面図である。
図27】本発明の実施例5を示す照明装置の平断面図である。
図28】本発明の実施例6を示す照明装置の平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明の照明装置の実施例について説明する。
【実施例1】
【0020】
図1図21は本発明の実施例1を示し、本発明の照明装置1は、車両用として好適であって、例えばフォグランプとして用いることができる。
【0021】
図2などに示すように、前記照明装置1は、導電性のハウジング2を備え、このハウジング2の内部空間3に、LED光源4と、このLED光源4を作動させるための電磁放射を発する点灯制御装置5とが収納状態で配置されており、この点灯制御装置5の前側を導電性を有するカバー6により覆っている。また、前記カバー6には前記LED光源4の光放射位置の投影部にカバー開口部7を備え、このカバー開口部7を覆うように前記LED光源4の光を制御する光学レンズ8を設け、前記カバー6と前記ハウジング2は互いに電気接続され、さらに、前記レンズ8と前記LED光源4との間には導電性遮蔽部材9が配置されている。尚、LEDは発光ダイオードである。
【0022】
前記ハウジング2は、導電性を備える金属、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金などからなり、後部が後面部11により閉塞し、この後面部11から前側に向かって湾曲形状をなす上,下,左,右側面部12U,12D,12L,12Rが一体に設けられ、上,下,左,右側面部12U,12D,12L,12Rの前側には、図8などに示すように略楕円形の前面開口部13が設けられ、上,下,左,右側面部12U,12D,12L,12Rは後面部11から前面開口部13に向かって間隔が広がるように形成されており、前面開口部13は左右寸法が上下寸法より大きく形成されている。また、図2に示すように、左右方向他側である左側面部12Lが一側である右側面部12Rに比べて前後方向に長く形成され、これにより後面部11に対して前面開口部13が斜めに形成されている。尚、ハウジング2はアルミダイキャスト製法などにより製造することができる。
【0023】
本実施例の照明装置1を車両のフォグランプなどとして用いる場合、本実施例で図示するものは、正面から見て車両の右側に装着され、この右側の照明装置1に対して、車両の左側に装着する照明装置は左右対称な形状をなす。また、ハウジング2のアースは、本実施例では行わないが、アースを行う場合は、ハウジング2を車両の適所に電気的に接続してなる。尚、照明装置1をフォグランプとして車両のバンパーなどに取り付けた場合、照明装置1の右側が車両の進行方向左側となる。
【0024】
前記LED光源4は、前記内部空間3の左右方向一側である右側に配置されると共に、前記後面部11の前面に固定される。図8などに示すように、前記後面部11の前面には取付座14が突設され、この取付座14の前面は、平坦面に形成され、正面視で横長な長方形形状をなしている。そして、前記取付座14の前面に前記LED光源4の後面を当接し、その取付座14の左右にはビス孔14H,14Hが設けられ、前記当接状態で固定手段たるビス14Bを後面部11のビス孔14Hに螺着し、そのビス14Bの頭部と取付座14との間にLED光源4を挟着している。また、取付座14の上部左右に位置決め突起部15,15を突設し、これら位置決め突起部15,15を挿通する透孔15H,15Hが、LED光源4の上部の左右に設けられ、図12に示すように、それら位置決め突起部15,15を透孔15H,15Hに挿通することにより、取付座14にLED光源4が位置決めされる。また、図12などに示すように、LED光源4の下部には二股状の端子部17,17が設けられている。
【0025】
前記左右のビス14B,14Bの位置に挟まれた中央側にLED光源4の発光部16が設けられている。そして、前記発光部16及びその近傍で発光時に熱が発生するが、LED光源4の後面を前記取付座14に面接触した状態でLED光源4をハウジング2に固定したため、その熱を後面部11側に効率よく逃がすことができる。
【0026】
前記点灯制御装置5は、前記LED光源4とは反対に、前記内部空間3の左右方向一側である右側に配置され、電子部品を実装した実装基板21と、この実装基板21に設けたLED駆動回路22とを備え、図12に示すように、前記両端子部17,17と前記実装基板21とが電気コード20により接続され、点灯制御装置5によりLED光源4の点灯制御が行われる。
【0027】
また、図2及び図8などに示すように、前記後面部11の左側にはボス部23が設けられ、固定手段たるビス23Bを実装基板21に挿通し、そのビス23Bをボス部23に螺着することにより実装基板21が後面部11に固定される。また、図2に示すように、固定状態で、実装基板21と後面部11との間には隙間3Sが設けられている。また、内部空間3の両側に点灯制御装置5とLED光源4を配置し、このように点灯制御装置5とLED光源4は内部空間3において左右に離れた位置に配置されている。
【0028】
前記レンズ8は光透過部材からなり、合成樹脂などの射出成形により製造され、レンズ本体24と、このレンズ本体24の周囲に設けたレンズ縁部25と、このレンズ縁部25の後部に設けたベース部26とを一体に備え、少なくともレンズ本体24は透明体である。
【0029】
前記レンズ本体24は、後面側に凹面部24Bを有すると共に、この凹面部24Bに比べて曲率の大きい凸面部24Fを前面側に有し、それら凹面部24B及び凸面部24Fは曲面状をなす。また、レンズ本体24は、正面視で左右寸法が上下寸法より大きな略楕円形をなし、前記発光部16からの光を左右方向に広げるように拡散すると共に、上下方向に収束するように制御する。また、図2及び図3に示すように、前記レンズ縁部25は、前記凸面部24Fと曲率が不連続な前面を有し、即ち、レンズ縁部25の前面と前記凸面部24Fの間に屈曲部があり、そのレンズ縁部25の後側に前記ベース部26の側面部27が部分的に延設され、図5などに示すように、前記側面部27の上下から前記ベース部26の張出し部28が外側に張り出して設けられている。
【0030】
図8及び図20(A)に示すようにハウジング2の後面部11には、その右側前面の上部に1箇所と下部に2箇所のボス部31,32,33を突設し、上部のボス部31は円筒形をなし、下部の一方のボス部32は円筒形をなし、下部の他方のボス部33は長孔形状をなし、このボス部33は左右方向に長く形成されている。尚、このボス部33もビスが螺合する孔は円形である。また、前記ベース部26の張出し部28には、前記ボス部31,32,33の先端側を挿入する透孔31H,32H,33Hが穿設され、これら透孔31H,32H,33Hは前記ボス部31,32,33に対応した形状をなす。また、透孔31Hは一部が開口し、この開口は直径より小さい。
【0031】
図7などに示す前記導電性遮蔽部材9は、導電性を備える金属、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金などからなり、光を遮蔽する。この例では、導電性遮蔽部材9は、カバー6に比べて薄い平板状をなし、前記レンズ本体24と略同一の大きさの遮蔽部材本体41を有し、この遮蔽部材本体41の中央に前記LED光源4の発光部16に対応して開口した開口部42が設けられ、この開口部42もレンズ本体24と同様に左右方向に長い略長円形又は略楕円形に形成されている。そして、導電性遮蔽部材9を備えることにより、カバー開口部7がありながら、ノイズ低減効果を得ることができる。尚、この例では、導電性遮蔽部材9に開口した開口部42により光通過部を構成している。
【0032】
また、前記遮蔽部材本体41は、その周囲で上方の1箇所と下方の2箇所に突出部43,44,45を設けている。前記上方の突出部43に対応して、前記上部のボス部31の周囲には平坦な当接面部31Mが設けられ、この当接面部31Mに上方の突出部43の後面が当接した状態で、前記レンズ8の張出し部28の透孔31Hにボス部31を挿入し、一方、下方2箇所の突出部44,45には前記透孔32H,33Hと同一形状の透孔44H,45Hが穿設されており、それら透孔44H,45Hに各ボス部32,33の先端側を挿入する。
【0033】
このようにしてハウジング2に導電性遮蔽部材9をセットした後、この導電性遮蔽部材9を覆うようにレンズ8を取り付ける。具体的には、各ボス部31,32,33の先端側をベース部26の透孔31H,32H,33Hに挿通し、各ボス部31,32,33に螺着固定手段たるビス46,46,46を螺着することにより導電性遮蔽部材9とレンズ8がハウジング2に固定され、レンズ8はLED光源4の前方でLED光源4と離間して配置される。また、導電性遮蔽部材9の上方の突出部43は、前記当接面部31Mと前記張出し部28の後面との間に挟着される。尚、固定状態で、図16に示すように、レンズ8の中心と導電性遮蔽部材9の開口部42が発光部16の前方に位置する。
【0034】
ここで、前記導電性遮蔽部材9のアース構造について説明すると、導電性遮蔽部材9をハウジング2に固定した状態で、導電性遮蔽部材9は、上方の突出部43が当接面部31Mに接し、下方の突出部44,45がボス部32,33に接することにより、ハウジング2と電気的に接続される。
【0035】
前記カバー6は前記ハウジング2の前面開口部13と略同一形状をなし、合成樹脂などからなり、前面が凹んだ湾曲面部6Wを有し、前記カバー開口部7を覆うように前記レンズ8が設けられる。前記カバー開口部7の縁部7Fは、前記レンズ8のレンズ縁部25と略同一形状をなし、図2及び図3に示すように、取付状態でレンズ縁部25の前方にカバー開口部7の縁部7Fが位置し、カバー6の外部にはレンズ本体24のみが現われる。
【0036】
また、レンズ8とカバー6の位置決め構造を説明すると、図9及び図20(B)に示すように、カバー6の後面には、カバー開口部7の左右両側に略コ字枠状の係止部51L,51Rを突設し、これら左右の係止部51L,51Rが係止する係止受部29,29が前記レンズ本体24の左右に突設され、左右の係止部51L,51Rの先端部52が係止受部29の後部に係止する。前記先端部52は杆状であって、上下方向に配置されている。前記係止受部29には、前面先端側が基端側から先端側に後向きに傾斜した傾斜案内面29Aが形成され、ハウジング2にカバー6を装着する際、先端部52が傾斜案内面29Aに案内されて該先端部52が外側に移動するように係止部51L,51Rが変形して係止受部29,29の後面側に先端部52が係止する。
【0037】
さらに、ハウジング2とカバー6の位置決め構造を説明すると、カバー6の後面には、左右方向両端側に略コ字枠状の位置決め突起部53L,53Rが後方に向かって突設され、これら位置決め突起部53L,53Rが係入する左右の位置決め受部たる位置決め枠部54L,54Rが、前記ハウジング2の左,右側面部12L,12Rの内面にそれぞれ設けられている。また、カバー6の後面には、上下に平板状の位置決め突起部55,55を突設され、これら上下の位置決め突起部55,55は前記上,下側面部12U,12Dの内面に係合してハウジング2に対するカバー6の上下位置を決める。
【0038】
さらに、図5に示すように、前記ベース部26の側面部27の外面には、縦溝部30を設け、前記縦溝部30はレンズ8の上下にそれぞれ設けられ、その縦溝部30は両側の壁部30A,30Aの間により形成され、それら壁部30A,30Aは平行に設けられ、それら上,下の縦溝部30,30に係入する係入突起部56,56が前記カバー6の後面に突設されている。
【0039】
尚、レンズ8を構成するレンズ本体24,レンズ縁部25,ベース部26,係止受部29及び縦溝部30などは、合成樹脂の一体成型により製造されている。
【0040】
したがって、係止部51L,51Rと係止受部29,29との係止により、カバー6とレンズ8とが係止し、且つ、係止部51L,51Rがコ字枠状をなすから、カバー6とレンズ8の上下の位置決めがなされる。また、左右の位置決め突起部53L,53Rと位置決め枠部54L,54Rとの係合及び上下の位置決め突起部55,55と上,下側面部12U,12Dの内面との係合により、ハウジング2に対してカバー6が位置決めされる。このように左右の係止部51L,51Rと係止受部29,29、位置決め突起部53L,53Rと位置決め枠部54L,54R、上下の位置決め突起部55,55と上,下側面部12U,12Dの内面という複数の位置決め手段を備えるため、車両などの振動条件においても、確実な位置決め状態を保持できる。
【0041】
さらに、前記カバー6の後面には、後述する電気コードの一方の圧着端子を接続する導電用ボス部57が突設されている。
【0042】
前記カバー6は導電性加工が施されて導電性を有し、この例ではカバー6にアルミ蒸着や鍍金処理加工を施すことにより少なくともカバー6の点灯制御装置5側の面の略全面が導電層により覆われており、その前面はアルミ蒸着の導電層の上、又は直接に着色塗装を施して光輝性を有し、これによりカバー6の前面に加飾性を付与している。尚、カバー6の点灯制御装置5側の面は、カバー6の後面である。
【0043】
次に、前記実装基板21とカバー6のアース構造について説明すると、図17に示すように、前記実装基板21に基板側コード61を接続し、この基板側コード61の圧着端子61Aを前記ボス部33に接触した状態で、前記ビス46を該ボス部33に螺着しており、これにより実装基板21がハウジング2に電気的に接続されている。また、前記圧着端子61Aにはカバー側コード62の一端が接続されており、このカバー側コード62の他端に圧着端子62Aを設け、この圧着端子62Aがビス62Bにより前記導電用ボス部57に固定され、そのカバー側コード62により前記ハウジング2とカバー6とが電気的に接続される。尚、図17などでは、カバー6は図示していないが、カバー側コード62をカバー6に接続した状態で図示している。
【0044】
また、図2などに示すように、前記ハウジング2の前面開口部13の周縁には、前側が開口した凹溝部63が全周に渡って形成されている。さらに、照明装置1は、前記前面開口部13を塞ぐ透明フード64を備え、この透明フード64は透明な合成樹脂からなり、略一定厚さで、その前側が僅かに凸となる湾曲形状をなし、前記前面開口部13と略同一形状をなす。また、透明フード64は、その後面の全周囲に凸条部65が周設され、この凸条部65が前記凹溝部63内に係入する。
【0045】
そして、前記凹溝部63の全周に、接着性を有するシール材66を充填し、このシール材66を押し潰すようにして前記凸条部65を凹溝部63内に挿入すると、シール材66により前面開口部13に透明フード64が接着固定されると共に、両者が気密に接着される。
【0046】
前記実装基板21には、外部接続用のコード67が接続されている。図4に示すように、前記コード67を挿通する挿通筒部68を後面部11に設け、前記挿通筒部68は実装基板21側で下部側に配置されると共に、後方に向って突設されている。そして、前記コード67を挿通筒部68から外部に引き出し、挿通筒部68の後側において、コード67に外装したパッキン(図示せず)などにより、挿通筒部68を気密にシールしている。
【0047】
上述したように、前面開口部13が透明フード64で気密に閉塞され、外部接続用のコード67を挿通した挿通筒部68がパッキンなどにより気密に閉塞されている。一方、前記後面部11の実装基板21側には、ハウジング2の内外を連通する連通筒部69を設け、この連通筒部69を気密に閉塞するキャップ70を備える。そして、ハウジング2の内部空間3を気密にした状態で、前記連通筒部69から内部の空気を減圧して抜き、空気を抜いた後、不活性ガスなどを内部空間3に充填し、この後、キャップ70を連通筒部69に被せて連通筒部69を気密に閉塞する。
【0048】
次に、本発明の他の特徴構造である放熱構造について説明すると、図2及び図3に示すように、前記ハウジング2には、前記後面部11の後面に複数の放熱フィン71,71Aが一体に設けられ、これら放熱フィン71,71Aは、前記後面部11と略直交して後向きに突設され、左右方向略等間隔に配置されている。また、放熱フィン71は放熱フィン71Aより前後方向に長く、発光部16の後に放熱フィン71を設け、この後面部11の実装基板21側にも放熱フィン71を設けたから、LED光源4の熱を放熱フィン71,71Aにより逃がすと共に、前記2枚の放熱フィン71,71による放熱によって、実装基板21への発光部16の熱影響を抑制することができる。さらに、放熱フィン71,71Aは、上下方向一側、この例では上縁に段部72を設けて後端側の高さが低く形成されている。
【0049】
このように照明装置1は、内部空間3の両側に点灯制御装置5とLED光源4を配置し、また、放熱フィン71,71Aを左右一側に配置しており、照明装置1は左右非対称なものである。
【0050】
そして、LED光源4の後面を取付座14に面接触した状態で、LED光源4を取付座14に固定し、そのLED光源4の周辺部に相当するハウジング2の後面部11に、放熱フィン71,71Aを設けたから、LED光源4から発する熱を効率よく放熱することができる。また、このようにLED光源4の周辺部に集中して放熱フィン71,71Aを配置したから、後面部11の実装基板21側には挿通筒部68や連通筒部69を設けるスペースを確保することができ、また、取付スペースを取らない。
【0051】
また、ハウジング2の左,右側面部12L,12Rにはそれぞれ外向きの取付用ボス部75,75が突設されており、車両などの取付箇所において、それら取付用ボス部75,75に取付手段たるビス(図示せず)を螺着することにより取付箇所に照明装置1が取り付けられる。尚、取付用ボス部75は前面開口部13と略平行に突設されている。
【0052】
以上のように、導電性のハウジング2の前面開口部13を導電性のカバー6で覆い、ハウジング2とカバー6とをカバー側コード62により電気的に接続したから、高周波電磁放射のノイズの漏れを防止でき、また、レンズ8を設けるカバー開口部7に対応してレンズ8の後方に導電性遮蔽部材9を設けたから、カバー開口部7からの電磁波ノイズの漏れを抑制できると共に、開口部42以外は導電性遮蔽部材9に覆われるため、開口部42以外はLED光源4が外部から視認されることがない。
【0053】
図21は、放射ノイズ測定結果を示すグラフ図であり、縦軸にノイズ(dB)、横軸に周波数(MHz)を取ったものであって、「暗ノイズ」、実施例1の照明装置1でカバー6の無いものを「比較例」、後述する「実施例2」、実施例1の照明装置1である「実施例1」、「クラス5規格値」のそれぞれの測定結果を示し、カバー6の無い「比較例」に比べて「実施例1」がノイズ低減効果に優れることが分かる。
【0054】
このように本実施例では、請求項1に対応して、導電性のハウジング2を備え、ハウジング2の内部空間3にLED光源4とこのLED光源4を作動させるための電磁放射を発する点灯制御装置5とが配置され、点灯制御装置5の前側を覆う導電性のカバー6を備えており、カバー6とハウジング2とが互いに電気接続されている照明装置1であって、カバー6はLED光源4に対応してカバー開口部7を備え、カバー開口部7にLED光源4から放射される光を制御するレンズ8を設けてなるから、LED光源4を備えた照明装置特有のノイズ発生に伴う電磁障害の低減に加え、適正な配光を維持しつつ小型化が可能となる。
【0055】
また、このように本実施例では、請求項2に対応して、ハウジング2の後面のLED光源4と点灯制御装置5との間に配置した放熱フィン71の長さは、他の部位に位置する放熱フィン71Aの長さよりも長い。
【0056】
また、このように本実施例では、請求項3に対応して、点灯制御装置5は実装基板21を備え、LED光源4と点灯制御装置5の実装基板21はハウジング2の両側に配置され、LED光源4はハウジング2の後面部11の前面に固定され、ハウジング2の後面部11の前面にはボス部23が設けられ、実装基板21に挿通した固定手段たるビス23Bをボス部23に固定することにより該実装基板21がボス部23を介して後面部11に固定されると共に、固定状態で実装基板21と後面部11との間には隙間3Sが設けられている。
【0057】
また、このように本実施例では、請求項4に対応して、ボス部23に対応するハウジング2の後面に放熱フィンが配置されている。
【0058】
また、このように本実施例では、請求項5に対応して、カバー6は後面に導電性加工が施されているから、ノイズ低減のための導電性ハウジング2とカバー6との電気的結合位置を近接することで照明装置1の更なる小型化が可能となると共に、その電気的結合を容易に行うことができる。
【0059】
また、このように本実施例では、請求項6に対応して、LED光源4とレンズ8との間には、LED光源4の発光部16に対応する開口部42を有する導電性遮蔽部材9を設け、導電性遮蔽部材9がハウジング2に電気的に接続されているから、LED光源4のカバー開口部7からのノイズ低減を効果的に行うことが可能となる。
【0060】
また、このように本実施例では、請求項1に対応して、LED光源4と点灯制御装置5はハウジング2の両側に配置され、LED光源4に対応してハウジング2の後面に複数の放熱フィン71,71Aが設け、ハウジング2の後面のLED光源4と点灯制御装置5との間に放熱フィン71を配置したから、LED光源4からの発熱を複数の放熱フィン71,71Aで放熱することが可能になることから照明装置1の更なる小型化が可能となる。
【0061】
また、実施例上の効果として、ハウジング2とカバー6とをカバー側コード62により電気的に接続したことにより、高いノイズ抑制効果が得られる。また、カバー6は後面に導電性加工を施したものであるから、複雑な形状でも、合成樹脂の成型により製造できるから、金属製のものに比べて安価なものとなる。また、カバー6の内面に導電用ボス部57を突設し、カバー側コード62にはビス62Bを挿通する端子たる圧着端子62Aを設けたから、カバー側コード62のカバー6への固定と電気的接続を簡便に行うことができる。また、カバー6の前面は着色塗装を施して光輝性を付与したから、カバー6はリフレクタとしての機能は備えないものの、加飾性を有するものとなり、この加飾性を有するカバー6によりノイズを低減できる。
【0062】
また、導電性遮蔽部材9は、複数の接続箇所である突出部43,44,45がハウジング2に接するから、導電性遮蔽部材9とハウジング2との電気的接続を確実に行うことができる。さらに、導電性遮蔽部材9は、導電性を有すると共に前から後が見えない遮蔽性を有する平板状の板材からなるから、これに光通過部となる開口部42を穿設して安価に製造することができる。
【0063】
さらに、レンズ8を固定するビス46により、端子たる圧着端子61Aをボス部33に固定及び電気的接続を行うことができ、また、そのボス部33は長孔形状をなすから、圧着端子61Aとの接触面積を大きく取ることができ、それらの電気的接続を良好に行うことができ、さらに、圧着端子61Aに基板側コード61とカバー側コード62の両者を接続しているから、1つのビス46により、両者のハウジング2への固定と電気的接続を行うことができる。
【0064】
また、カバー開口部7の左右両側に略コ字枠状の係止部51L,51Rを設け、レンズ8に係止受部29,29を設けると共に、上,下の縦溝部30,30に係入する係入突起部56,56を前記カバー6の後面に突設し、さらに、係止部51L,51R及び係入突起部56,56がレンズ8を上下左右から挟むように配置されているから、レンズ8へのカバー開口部7の固定と位置決めとを確実に行うことができる。また、カバー6の後面には、左右方向両端に位置決め突起部53L,53Rが突設され、これら位置決め突起部53L,53Rが圧入固定される左右の位置決め枠部54L,54Rが、前記ハウジング2の左,右側面部12L,12Rの内面に沿ってそれぞれ設けられているから、ハウジング2にカバー6を前後左右に位置決めして固定することができると共に、振動条件においても確実な位置決めを行うことができる。
【実施例2】
【0065】
図22図23は、本発明の実施例2を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例では、カバー6のアース構造に電気コードを用いることなく、カバー6をハウジング2に電気的に接続しており、同図に示すように、カバー6の後面周囲にアース部材81を取り付けている。このアース部材81は、バネ性を有する金属板片を略U字状に折り曲げて一側部81Aと他側部81Bを有する。尚、バネ性を有する金属板片としては、例えばステンレスバネ鋼が例示される。
【0066】
前記アース部材81はカバー6の周囲側の対向する位置、この例では上下にそれぞれを取り付けられている。この取付のために前記カバー6の後面に複数の溶着ピン部82,82を突設し、これら溶着ピン部82,82に対応して、前記アース部材81の一側部81Aに透孔82H,82Hを穿設し、前記透孔82Hに溶着ピン部82を挿通した状態で、溶着ピン部82の先端82Tを熱により変形させて押し潰すことにより、カバー6にアース部材81が溶着を用いて固定され、且つ一側部81Aがカバー6の導電層に電気的に接続される。
【0067】
そして、上下のアース部材81,81の他側部81B,81Bの間隔を狭めるようにして、ハウジング2の前面開口部13にカバー6を装着すると、アース部材81の他側部81Bがハウジング2の上,下側面部12U,12Dの内面に圧接し、カバー6とハウジング2とが電気的に接続される。
【0068】
また、放射ノイズ測定結果を示すグラフ図において、本実施例の照明装置1である「実施例2」が示すように、カバー6の無い「比較例」に比べて「実施例2」がノイズ低減効果に優れることが分かる。
【0069】
このように本実施例では、アース部材81によりカバー6とハウジング2とが互いに電気接続されるから、上記実施例1と同様な作用・効果を奏し、また、この例では、カバー側コード62が不要となり、ハウジング2にカバー6を組み付けることにより、両者を電気的に接続することができ、複数のアース部材81を用いるから、確実な電気的接続を保持することができる。
【実施例3】
【0070】
図24図25は、本発明の実施例3を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例では、カバー6のアース構造に電気コードを用いることなく、カバー6をハウジング2に電気的に接続しており、同図に示すように、位置決め突起部53Lに装着する導電性クリップたるアース部材85を用いている。このアース部材85は、バネ性を有する金属板などからなり、例えばステンレスバネ鋼が例示される。前記アース部材85は、一側部86と他側部87との基端を折り返し部88により連結した略V字状の形状をなし、それら一側部86と他側部87の先端側にそれぞれ略へ字状の折曲げ部86A,87Aを設けてこれら折曲げ部86A,87Aとの間に隙間からなる幅狭部89を形成し、この幅狭部89位置から一側部86と他側部87の間隔が先端側に向かって開くように形成されている。また、一側部86と他側部87の一方である一側部86の先端側を部分的に切り起した湾曲状の係止片部90を設け、この係止片部90は幅狭部89に位置すると共に、係止片部90の先端と他側部87の間に間隔を設けている。また、アース部材85は、幅狭部89の基端側に、位置決め突起部53Lの先端杆91が装着される装着受部92が形成され、この装着受部92の中央側は前記幅狭部89に比べて広く形成されている。
【0071】
そして、位置決め突起部53Lの先端杆91を、一側部86と他側部87の先端間に挟むように配置し、ここからアース部材85を前側に押すと、係止片部90が先端杆91に押されて幅狭部89が開き、装着受部92内に先端杆91が係入し、係止片部90が抜け止めとなり、これにより位置決め突起部53Lにアース部材85が装着される。
【0072】
そして、上述したように、ハウジング2にカバー6を取り付けると、装着受部92が前記位置決め枠部54Lに弾性変形しながら圧入され、アース部材85によりハウジング2にカバー6が電気的に接続される。
【0073】
このように本実施例では、アース部材85によりカバー6とハウジング2とが互いに電気接続されるから、上記各実施例と同様な作用・効果を奏し、また、この例では、カバー側コード62が不要となり、ハウジング2にカバー6を組み付けることにより、両者を電気的に接続することができる。
【0074】
尚、位置決め突起部53Lに前記アース部材85を装着し、複数のアース部材85を用いてもよい。
【実施例4】
【0075】
図26は、本発明の実施例4を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。図26図2の位置決め枠部54L回りの拡大断面図である。この例では、カバー6のアース構造に電気コードを用いることなく、カバー6をハウジング2に電気的に接続しており、同図に示すように、位置決め枠部54Lに装着するアース部材85Aを用いている。このアース部材85Aは、前記係止片部90がない以外は実施例3のアース部材85と同一構成であり、前記位置決め枠部54L内に装着される。
【0076】
そして、ハウジング2にカバー6を取り付けると、位置決め突起部53Lの先端杆91が装着受部92内に挿入されると共に、アース部材85Aの折曲げ部86A,87Aが位置決め突起部53Lを挟み付け、アース部材85によりハウジング2にカバー6が電気的に接続される。
【実施例5】
【0077】
図27は、本発明の実施例5を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例の導電性遮蔽部材9は、後側から前側に広がるように形成され、LED駆動回路22とレンズ8との間を遮るように配置した斜めの壁部93を有し、カバー開口部7からのノイズの漏れを防止している。
【0078】
また、発光部16の周辺部である右側面部12Rにも、複数の放熱フィン71Bを間隔を置いて設け、これら放熱フィン71Bも放熱フィン71,71Aと同一方向に突設されており、LED光源4からの発熱を複数の放熱フィン71,71A,71Bで放熱することができる。さらに、放熱フィン71,71Aはアルミのダイキャスト製法などによりハウジング2に一体に設けられているから、安価に製造することができる。
【0079】
図28は、本発明の実施例6を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例の前記導電性遮蔽部材9Aは、光透過性を有する板材からなり、例えば合成樹脂製であって、発光部16に対応した光通過部42Aを除いて導電性加工と遮蔽加工を施している。その導電性加工として、アルミ蒸着や鍍金処理加工を施すことにより少なくともカバー6の後面又は前面に導電層94を設けており、遮蔽加工として、遮蔽性を有する塗料をカバー6の後面又は前面に塗布して遮蔽層95を設けている。尚、この場合、光を通さない遮蔽部分である遮蔽層95は、光通過部42A以外から発光部16の光が外部に漏れない範囲に設定されていればよい。
【0080】
また、発光部16の周辺部である右側面部12Rにも、複数の放熱フィン71Cを間隔を置いて設け、これら放熱フィン71Cは放熱フィン71,71Aと交差する方向で左右方向外側に突設されており、LED光源4からの発熱を複数の放熱フィン71,71A,71Cで放熱することができる。尚、放熱フィン71Cは前面開口部13と略平行に突設されているため、バンパーなどの内部空間を有効利用できる。
【0081】
このように本実施例では、上記各実施例と同様な作用・効果を奏し、また、本実施例では、LED光源4とレンズ8との間に導電性遮蔽部材9を設けると共に、この導電性遮蔽部材9にはLED光源4から照射する光が通過する光通過部42Aを設け、導電性遮蔽部材9がハウジング2に電気的に接続されているから、LED光源4のカバー開口部7からのノイズ低減を効果的に行うことが可能となる。
【0082】
また、照明装置1を車両用として用いる場合、車両の左右外側である右側に複数の放熱フィン71Cを突設しているから、車両のバンパーなどの空きスペースを有効に利用することができ、特に、放熱フィン71Cは前面開口部13と略平行に突設されているから、バンパーなどの取付に適したものとなる。
【0083】
尚、本発明は、本実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、導電性加工はアルミ蒸着や鍍金以外にコーティングなど各種の加工を用いることができる。また、ハウジングの点灯制御装置側に放熱フィンを設けてもよい。さらに、位置決め部の形状は実施例の形状に限らず、各種の形状のものを用いることができる。また、ハウジングの形状は実施例の形状に限定されず、後面部と開口部を有する箱型であれば各種のものを用いることができる。さらに、本発明は車両用以外に家庭用など各種の照明装置に用いることができることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0084】
1 照明装置
2 ハウジング
3 内部空間
3S 隙間
4 LED光源
5 点灯制御装置
6 カバー
7 カバー開口部
8 レンズ
9 導電性遮蔽部材
11 後面部
21 実装基板
23 ボス部
23B ビス(固定手段)
53L,53R 位置決め突起部(位置決め部)
54L,54R 位置決め枠部(位置決め受部)
55 位置決め突起部(位置決め部)
62 カバー側コード
71 放熱フィン
71A 放熱フィン
81 アース部材
85 アース部材
85A アース部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28