(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
このような整列分配機は、比較的小型の製品を多数製造する製造プラントにおいて、製造プラントにおける製造工程の最後の段階でよく使用されている。
【0003】
このような製造プラントには、例えば、所定量の麺原料を投入すると所定量の麺の塊を連続的に製造してくれる麺連続製造プラントも含まれる。
【0004】
麺連続製造プラントは、所定量の麺原料を捏ね打ち所定量の麺生地の塊であるドウを作成する麺原料捏ね機,麺原料捏ね機からの所定量のドウが供給され供給された所定量のドウを所望の厚さまで延ばし麺生地帯を作成する麺生地延ばし機を備えている。
【0005】
麺連続製造プラントはさらに、麺生地延ばし機から麺生地帯が供給され供給された麺生地帯を複数本の所定の幅の細長い線状の麺形状に切断し素麺を形成する素麺作成機,素麺作成機からの素麺を蒸して蒸麺にする蒸麺作成機,蒸麺作成機からの蒸麺を所定形状の所定量の蒸麺塊に整形する麺塊作成機を備えている。
【0006】
麺連続製造プラントが即席麺連続製造プラントの場合、即席麺連続製造プラントは、麺塊作成機からの蒸麺塊を熱風乾燥又は油揚げ乾燥させて即席麺塊にする麺乾燥機、そして麺乾燥機により作成された即席麺塊から熱を取り除く麺塊除熱機を備えている。
【0007】
即席麺連続製造プラントには、麺塊除熱機で除熱された後の即席麺を容易に市場に流通させる為の市場流通袋又はカップ状容器に包装する為の麺塊包装機が通常は組み合わされている。麺塊包装機では、麺塊除熱機で除熱された後の即席麺とともに、即席麺連続製造プラントとは別の製造プラントにより製造されていた、麺汁の元を所定量収納した麺汁元パックや、香辛料パックや、消費者により即席麺から戻された麺に添える種々の麺添付物を収納した麺添付物パック等が、市場流通袋又はカップ状容器に入れられ包装される。
【0008】
即席麺連続製造プラントでは乾燥麺塊が、多数の比較的小型の製品ということになる。
【0009】
そして、近年では即席麺連続製造プラントは、製造技術の向上に伴い、その麺製造効率を上げる為に、大型化が進み、その規模を示すローラ幅が1000mm以上の即席麺連続製造プラントも出現している。
【0010】
従って、麺塊作成機から麺乾燥機及び麺塊除熱機を介して麺塊包装機に対し供給される多数の即席麺塊の列の数が増大している。
【0011】
麺塊包装機は、麺塊作成機から麺乾燥機及び麺塊除熱機を介して供給される即席麺塊の複数の列に対応した数の相互に独立して作動する麺塊包装作業ユニットを有している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
麺塊包装機の複数の麺塊包装作業ユニットのいずれかが故障すると、即席麺連続製造プラントの製造工程において麺塊包装機よりも上流側で製造中の種々の段階の麺形態を無駄にしないよう、即席麺連続製造プラントの動作を停止させることなく、故障した麺塊包装作業ユニットに対応した列の即席麺塊を人手又は一時取り除き機構により取り除いている。
【0013】
一時的に取り除かれた即席麺塊は、故障した麺塊包装作業ユニットの復旧後に、復旧した麺塊包装作業ユニットに戻されて市場流通袋又はカップ状容器中に包装される。
【0014】
故障した麺塊包装作業ユニットに対応した列の即席麺塊を一時的に取り除き、故障した麺塊包装作業ユニットの復旧後に、一時的に取り除かれた即席麺塊を復旧した麺塊包装作業ユニットに戻して市場流通袋又はカップ状容器中に包装する作業は煩雑である。しかも、故障した麺塊包装作業ユニットに対応した列の即席麺塊を取り除くタイミングが遅れると、故障した麺塊包装作業ユニットに新たな即席麺塊が供給され続けて堆積(いわゆるジャミング)を生じさせ、故障した麺塊包装作業ユニットの復旧を遅らせたり、隣接した別の麺塊包装作業ユニットに故障を生じさせたりする。この結果、即席麺連続製造プラントの全体を停止させなければならないことになる。
【0015】
故障により麺連続製造プラントの全体を停止させる時間が長くなればなるほど、その麺連続製造プラントの稼働コストが上昇する。
【0016】
この発明は上記事情の下でなされ、この発明の目的は、複数の分配物の複数の列の幾つかの分配先に分配物受領障害が生じても、整列分配機の全体、ひいては整列分配機を使用している製造プラントの全体、の動作を停止させる必要がない整列分配機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
この発明に従った整列分配機は、複数の分配先に対し複数の分配物を複数の分配先の数と同じ数の列により分配する整列分配機であって:
複数の分配先の夫々の故障を検出し故障信号を発する分配先故障検出手段と;
複数の分配先に対する複数の分配物の複数の分配列における複数の分配物の供給速度を変化させることが出来、分配先故障検出手段による故障信号の発生に伴い前記供給速度を低下させる分配物供給速度可変手段と;
分配先故障検出手段により故障が検出された分配先に対応している分配列中の分配物を、分配先故障検出手段により故障が検出されていない分配先に対応している分配列に振り分ける分配物振り分け手段と;
を備えて
おり、
分配物が所定量の麺塊であり、分配先が麺塊包装作業ユニットである、
ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0018】
上述した如く構成されていることを特徴とするこの発明に従った整列分配機においては、分配先故障検出手段が複数の分配先の夫々の故障を検出すると故障信号を発する。分配先故障検出手段が故障信号を発生させると、分配物供給速度可変手段が故障した分配先を含む複数の分配先に対する複数の分配物の複数の分配列における複数の分配物の供給速度を低下させる。この間に分配物振り分け手段が、分配先故障検出手段により故障が検出された分配先に対応している分配列中の分配物を、分配先故障検出手段により故障が検出されていない分配先に対応している分配列に振り分ける。
【0019】
この結果として、複数の分配物の複数の列の幾つかの分配先に分配物受領障害が生じても、整列分配機の全体、ひいては整列分配機を使用している製造プラントの全体、の動作を停止させる必要がない。
【発明を実施するための形態】
【0021】
最初に、
図1を参照しながら、この発明の一実施形態に従っている、即席麺連続製造プラント10,整列分配機12,そして麺塊包装機14の組み合わせの全体の構成を概略的に説明する。
【0022】
即席麺連続製造プラント10は、所定量の麺原料を捏ね打ち所定量の麺生地の塊であるドウAを作成する麺原料捏ね機16を備えている。
【0023】
即席麺連続製造プラント10は、麺原料捏ね機16からの所定量のドウAが供給され供給されたドウAを所定の厚さまで延ばして所定の厚さの麺生地帯Cを作成するよう構成されている麺生地延ばし機18を備えている。この実施形態の麺生地延ばし機18は、麺生地帯Cをさらに所望の厚さまで延ばすよう構成されている。
【0024】
即席麺連続製造プラント10はさらに、麺生地延ばし機18において所望の厚さにまで延ばされた麺生地帯Cが供給され供給された合体麺生地帯Cを複数本の所定の幅の細長い線状の麺形状に切断し素麺Dを形成する素麺作成機20、素麺作成機20からの素麺Dを蒸して蒸麺Eにする蒸麺作成機(又は蒸し機)22、蒸麺作成機22からの蒸麺Eを所定形状の所定量の蒸麺塊Fに整形する麺塊作成機24,そして麺塊作成機24により作成された蒸麺塊Fを熱風乾燥又は油揚げ乾燥させて即席麺塊Gにする麺乾燥機26を備えている。
【0025】
近年では即席麺連続製造プラント10は、製造技術の向上に伴い、その即席麺製造効率を上げる為に、大型化が進み、その規模を示すローラ幅が1000mm以上のもの出現している。
【0026】
即席麺連続製造プラント10において、麺原料捏ね機16,麺生地延ばし機18,素麺作成機20,蒸麺作成機(又は蒸し機)22,麺塊作成機24,そして麺乾燥機26の夫々は、夫々の動作をフィードバック制御する為の個別の制御ユニットS1,S2,S3,S4,S5,そしてS6に接続されている。
【0027】
そして、麺原料捏ね機16から麺生地延ばし機18に所定量のドウAが供給されると、ドウAから麺生地延ばし機18,素麺作成機20,蒸麺作成機(蒸し機)22,麺塊作成機24,そして麺乾燥機26が,夫々において所望の厚さの麺生地帯C,素麺D,蒸麺E,蒸麺塊F,そして即席麺塊Gを作成する。
【0028】
この間に、個別の制御ユニットS1,S2,S3,S4,S5,そしてS6は、麺原料捏ね機16,麺生地延ばし機18,素麺作成機20,蒸麺作成機(蒸し機)22,麺塊作成機24,そして麺乾燥機26の夫々の動作が適切に行なわれるようこれらの動作をフィードバック制御する。
【0029】
即席麺連続製造プラント10の麺乾燥機26には、整列分配機12を介して麺塊包装機14が組み合わされている。
【0030】
この実施形態では、即席麺連続製造プラント10の麺乾燥機26により作成された即席麺塊Gが分配物であり、麺塊包装機14が分配先となる。
【0031】
整列分配機12は、分配物供給速度可変手段28,分配物振り分け手段30,そして分配先故障検出手段32を備えていて、
図1及び
図2において2点鎖線で囲まれている。
【0032】
整列分配機12の分配物供給速度可変手段28は、麺乾燥機26からの即席麺塊Gを一時的に貯蔵し、貯蔵している間に麺乾燥機26からの即席麺塊Gから熱を取り除き、さらに一時的に貯蔵している即席麺塊Gを排出する速度を変えることが出来るよう構成されている。
【0033】
即ち、この実施形態の分配物供給速度可変手段28は、麺乾燥機26からの即席麺塊Gを一時的に貯蔵する分配物貯蔵手段(アキュームレータ)として機能し、また、貯蔵している間に麺乾燥機26からの即席麺塊Gから熱を取り除く麺塊除熱手段としても機能する。
【0034】
なお、麺乾燥機26からの即席麺塊Gを一時的に貯蔵する分配物貯蔵手段(アキュームレータ)そして麺乾燥機26からの即席麺塊Gから熱を取り除く麺塊除熱手段の一方又は両方を分配物供給速度可変手段28から独立した構造物とすることも出来る。
【0035】
整列分配機12の分配物振り分け手段30は、分配物供給速度可変手段28から供給された即席麺塊Gを所望の列に分配可能に構成されている。
【0036】
整列分配機12の分配先故障検出手段32は、麺塊包装機14(分配先)の故障を検出し故障信号を発生させるよう構成されている。
【0037】
麺塊包装機14は、整列分配機12の分配物振り分け手段30により振り分け可能な複数の即席麺塊G(分配物)の複数の列に対応していて複数の列の複数の即席麺塊G(分配物)とともに、前述した従来の麺塊包装機と同様に、即席麺連続製造プラント10とは別の製造プラントにより製造されていた、麺汁の元を所定量収納した図示されていない麺汁元パックや、図示されていない香辛料パックや、消費者により即席麺から戻された麺に添える種々の麺添付物を収納した図示されていない麺添付物パック等を、市場流通袋に入れ包装する。
【0038】
なお、麺塊包装機14において即席麺塊G(分配物)が入れられ包装されるのは、カップ状容器であってもよい。
【0039】
整列分配機12は、分配物供給速度可変手段28,分配物振り分け手段30,そして分配先故障検出手段32に接続されている制御ユニットS7も備えていて、制御ユニットS7には麺塊包装機14も接続されている。
【0040】
次に、
図2を参照しながら、この発明の一実施形態に従った、整列分配機12及び麺塊包装機14のより具体的な構成と作用について、説明する。
【0041】
麺乾燥機26は複数の即席麺塊Gを、
図1の即席麺連続製造プラント10の幅方向(
図1では紙面に対し直行する方向であり、
図2においては紙面に沿った上下方向である)に配列された複数列、この実施形態においては8列、で整列分配機12の分配物供給速度可変手段28に供給する。整列分配機12において分配物供給速度可変手段28は、麺乾燥機26から8列で供給された即席麺塊Gを複数列、この実施形態においては4列、にして複数、この実施形態においては2台、の分配物振り分け手段30A,30Bを介し麺塊包装機14(分配先)に供給する。
【0042】
整列分配機12の分配物供給速度可変手段28は、
図1の即席麺連続製造プラント10の麺乾燥機26から複数列、この実施形態では8列、で供給される複数の即席麺塊G(分配物)を貯蔵可能な分配物貯蔵手段(アキュームレータ)として機能する。
【0043】
分配物貯蔵手段(アキュームレータ)は、
図1の即席麺連続製造プラント10の麺乾燥機26から複数列、この実施形態では8列、で供給される複数の即席麺塊G(分配物)を所定の数まで選択的に一時的に貯蔵することが出来、分配物貯蔵手段(アキュームレータ)がどの程度の数の即席麺塊G(分配物)を一時的に貯蔵するかを調整することにより、分配物供給速度可変手段28は、麺塊包装機14(分配先)に対し単位時間当たりに供給される複数の即席麺塊G(分配物)の数、即ち供給速度、を可変することが出来る。
【0044】
麺塊包装機14(分配先)は、分配物供給速度可変手段28からの、
図1の即席麺連続製造プラント10の幅方向(
図1では紙面に対し直行する方向であり、
図2においては紙面に沿った上下方向である)に配列された複数列、この実施形態においては4列、の即席麺塊Gに対応した複数、この実施形態においては4台、の相互に独立した麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14Dを含んでいる。
【0045】
複数の麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14Dの夫々は、夫々に対応した列の複数の即席麺塊Gを前述した如く市場流通袋又はカップ状容器に入れ包装する。このような個々の麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,又は14Dは、従来から良く知られている。
【0046】
整列分配機12の分配先故障検出手段32は、複数の麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14Dの夫々に対応して設けられていて、複数の麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14Dの夫々に対応した分配先故障検出手段32を参照符号32A,32B,32C,そして32Dで指摘する。
【0047】
整列分配機12の分配先故障検出手段32A,32B,32C,そして32Dは、麺塊包装機14(分配先)において夫々が対応する麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14Dの夫々の故障を検出し、故障信号を発する。
【0048】
整列分配機12の分配物供給速度可変手段28は、麺塊包装機14の複数の麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14D(分配先)に対する複数の即席麺塊G(分配物)の、複数の麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14D(分配先)に対応した複数の分配列における、供給速度を変化させることが出来る。整列分配機12において、分配物供給速度可変手段28は、分配先故障検出手段32A,32B,32C,そして32Dによる故障信号の発生に伴い前記供給速度を低下させる。
【0049】
整列分配機12の分配物供給速度可変手段28は、そこから麺塊包装機14の複数の麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14D(分配先)に向かい供給される複数列、この実施形態においては4列、の即席麺塊Gの供給速度を同時に一体的に、即ち同じに、変化させる。
【0050】
整列分配機12の2台の分配物振り分け手段30A,30Bは、整列分配機12の複数の分配先故障検出手段32A,32B,32C,そして32Dにより故障が検出された麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14D(分配先)のいずれかに対応している分配列中の即席麺塊G(分配物)を、複数の分配先故障検出手段32A,32B,32C,そして32Dにより故障が検出されていない麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14D(分配先)のいずれかに対応している分配列に振り分ける。
【0051】
この実施形態では、整列分配機12において2台の分配物振り分け手段30A,30Bが使用されているが、所望の機能を果たすのであれば、整列分配機12は1台乃至4台、又はそれ以上の任意の個数の分配物振り分け手段を使用することが出来る。
【0052】
例えば、麺塊包装機14の麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14D中のいずれか1つが故障したことを、整列分配機12において対応するいずれか1つの分配先故障検出手段32A,32B,32C,又は32Dが検出し故障信号を発生させたとする。
【0053】
この場合、制御ユニットS7は、麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14Dの中の故障したいずれか1つの動作を停止させる。さらに、整列分配機12において分配物貯蔵手段(アキュームレータ)としても機能している分配物供給速度可変手段28が、麺塊包装機14の麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14Dに向かう複数の分配列に対し供給される複数の即席麺塊G(分配物)の量を、麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14Dの全てが故障していない場合の75%に低下させる。
【0054】
同時に、整列分配機12において分配物振り分け手段30A,30Bが、麺塊包装機14の麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14D(分配先)中の故障したいずれか1つに対応している分配列中の即席麺塊G(分配物)を、麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14D(分配先)中の故障していない3つに対応している分配列に振り分ける。振り分け先の分配列の数は、麺塊包装機14の麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14D(分配先)の中の故障していない3つが正常に動作可能である限り、故障していない3つの中の、1つでも良いし、2でも良いし、3つでも良い。
【0055】
即ち、整列分配機12における複数の分配先の数が複数であれば、振り分け先(故障していない分配先)の分配列の数は、上記複数の分配先の数から故障した分配先の数である1を引いた残りの数の範囲内の任意の数であることができる。
【0056】
また例えば、麺塊包装機14の麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14D中のいずれか2つが故障したことを、整列分配機12の分配先故障検出手段32A,32B,32C,そして32D中の対応しているいずれか2つが検出し故障信号を発生させたとする。
【0057】
この場合、整列分配機12の制御ユニットS7は、麺塊包装機14の麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14D中の故障したいずれか2つの動作を停止させる。さらに、整列分配機12において分配物貯蔵手段(アキュームレータ)としても機能している分配物供給速度可変手段28が、麺塊包装機14の麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14Dに向かう複数の分配列に対し供給される複数の即席麺塊G(分配物)の量を、麺塊包装機14の麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14Dの全てが故障していない場合の50%に低下させる。
【0058】
同時に、整列分配機12の分配物振り分け手段30A,30Bが、麺塊包装機14の麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14D(分配先)中の故障したいずれか2つに対応している分配列中の即席麺塊G(分配物)を、麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14D(分配先)中の故障していない2つに対応している分配列に振り分ける。振り分け先の分配列の数は、麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14D(分配先)中の故障していない2つが正常に動作可能である限り、故障していない2つの中の、1つでも良いし、2つでも良い。
【0059】
即ち、整列分配機12における複数の分配先の数が複数であれば、振り分け先(故障していない分配先)の分配列の数は、上記複数の分配先の数から故障した分配先の数である2を引いた残りの数の範囲内の任意の数であることができる。
【0060】
さらに、例えば、麺塊包装機14の麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14D中のいずれか3つが故障したことを整列分配機12の分配先故障検出手段32A,32B,32C,そして32D中の対応しているいずれか3つが検出し故障信号を発生したとする。
【0061】
この場合、整列分配機12の制御ユニットS7は、麺塊包装機14の麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14D中の故障したいずれか3つの動作を停止させる。さらに、整列分配機12において分配物貯蔵手段(アキュームレータ)としても機能している分配物供給速度可変手段28が、麺塊包装機14の麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14Dに向かう複数の分配列に対し供給される複数の即席麺塊G(分配物)の量を、麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14Dの全てが故障していない場合の25%に低下させる。
【0062】
同時に、整列分配機12の分配物振り分け手段30A,30Bが、麺塊包装機14の麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14D(分配先)中の故障したいずれか3つに対応している分配列中の即席麺塊G(分配物)を、麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14D(分配先)中の故障していない1つに対応している分配列に振り分ける。
【0063】
麺塊包装機14の麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14D(分配先)中の故障したものの故障が修復された後は、即席麺連続製造プラント10の保守管理要員が制御ユニットS7を介して、整列分配機12において分配物貯蔵手段(アキュームレータ)としても機能している分配物供給速度可変手段28が麺塊包装機14の麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14Dに向かう複数の分配列に対し供給される複数の即席麺塊G(分配物)の量を、麺塊包装作業ユニット14A,14B,14C,そして14Dの全てが故障していない場合と同じ量に回復させるとともに、整列分配機12の分配物振り分け手段30A,30Bの振り分け動作を停止させる。
【0064】
なお、整列分配機12における分配物振り分け手段30A,30Bの数は、複数の分配列の数と同じでなくとも、前述した振り分け動作を確実に行なうことが出来るのであれば、1つ又は複数の分配列の数以上の任意の数であることが出来る。