(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5690899
(24)【登録日】2015年2月6日
(45)【発行日】2015年3月25日
(54)【発明の名称】パテべら変形保持具
(51)【国際特許分類】
B60S 5/00 20060101AFI20150305BHJP
【FI】
B60S5/00
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-202888(P2013-202888)
(22)【出願日】2013年9月30日
【審査請求日】2013年11月8日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513112289
【氏名又は名称】有限会社ボデーショップ佐野
(74)【代理人】
【識別番号】100120178
【弁理士】
【氏名又は名称】三田 康成
(74)【代理人】
【識別番号】100075513
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 政喜
(74)【代理人】
【識別番号】100120260
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】佐野 昌哉
【審査官】
粟倉 裕二
(56)【参考文献】
【文献】
実開平04−037746(JP,U)
【文献】
特許第5495408(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60S 5/00
E04F 21/00−21/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車ボデーの補修箇所に盛りつけられたパテの余剰分をへら先で除去するへら本体の表面及び裏面の少なくとも一方に接面して固定される接面部を有し、その接面部が前記へら本体に固定された状態で人力が加えられると前記へら本体とともに変形し、人力が除かれても変形状態を保持することで、前記へら先を所望の形状に保持するパテべら変形保持具であって、
前記接面部が対向する断面略U状であって、前記へら本体が前記対向する接面部の間に挿入されて、その接面部が前記へら本体の表面及び裏面の両方に接面して前記へら本体を挟持する、
パテべら変形保持具。
【請求項2】
請求項1に記載のパテべら変形保持具において、
1枚の鉛板が二つ折りされて形成される、
パテべら変形保持具。
【請求項3】
請求項1又は請求項2までのいずれか1項に記載のパテべら変形保持具において、
弾性接着剤によって前記接面部が前記へら本体に接面するように取り付けられる、
パテべら変形保持具。
【請求項4】
自動車ボデーの補修箇所に盛りつけられたパテの余剰分をへら先で除去するへら本体の表面及び裏面の少なくとも一方に接面して固定される接面部を有し、その接面部が前記へら本体に固定された状態で人力が加えられると前記へら本体とともに変形し、人力が除かれても変形状態を保持することで、前記へら先を所望の形状に保持するパテべら変形保持具であって、
弾性接着剤によって前記接面部が前記へら本体に接着される、
パテべら変形保持具。
【請求項5】
請求項4に記載のパテべら変形保持具において、
平板状であって、前記接面部が前記へら本体の表面又は裏面に接面する、
パテべら変形保持具。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のパテべら変形保持具において、
鉛製である、
パテべら変形保持具。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のパテべら変形保持具において、
樹脂コーティングによって前記接面部が前記へら本体に接面するように取り付けられる、
パテべら変形保持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動車ボデーの補修に用いられるパテべらの変形を保持するパテべら変形保持具に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車ボデーに傷や凹みが生じたときには、その箇所にパテを盛りつけて、未硬化の余剰パテをパテべらで除去して、周辺の形状にあわせる。そしてパテが硬化したら、さらに研磨作業を行う。余剰パテを除去する際に、除去しすぎては、再度パテを盛らなければならず、作業時間がかかってしまう。パテの除去が不足しては、研磨作業が難しくなる。
【0003】
そこで、パテを適度に除去できるように、特許文献1はパテ面だしツールを提案する。このパテ面出しツールは、自動車の補修箇所へパテを盛りつけた後に、ツールの両端を自動車ボデーに押し付けて適度にしならせることで、ツールの形状を当該補修箇所の周縁部の形状に合わせて自動車ボデーに密着させながら、パテをならすものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−168262号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、以前の自動車ボデーは、平面や緩やかに膨らむ曲面で造形されていた。特許文献1のツールは、特に膨らみ造形面に有効である。ツールの両端を自動車ボデーに押し付けることで、ツールを自動車ボデーの膨らみ造形面に容易に密着させることができるからである。しかしながら、近時の自動車ボデーの造形技術の進化に伴い、表面がへこんで造形されるへこみ造形面(えぐれ造形面)も部分的に組み合わされるようになってきている。このようなへこみ造形箇所に傷や凹みが生じると、盛りつけたパテの除去作業が非常に困難である。自動車ボデーのへこみ造形箇所に対しては、特許文献1のツールを押し付けることができない。また自動車ボデーのへこみ造形箇所は、平面箇所や膨らみ曲面箇所に比べて面積が小さい。そのため、作業者が特許文献1のツールを使うには、両端を宙に浮かせた状態で周縁部の形状に合わうように、しならせなければならない。このような作業では、力加減でツールの形状が変わってしまうので、ツールの形状を、周縁部の形状に合わせることが非常に困難である。
【0006】
また特許文献1のツールではなく、以前から使用されている小型のパテべらを用いて余剰パテを除去できるようになるには、熟練技術が必要であり、上手に作業できるようになるまでに非常に長い経験年数を要する。
【0007】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされた。本発明の目的は、自動車ボデーのへこみ造形領域(えぐれ造形領域)に盛りつけられたパテの余剰分を容易かつ綺麗に除去できるように、自動車ボデーの補修に用いられるパテべらの変形を保持するパテべら変形保持具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
【0009】
本発明によるパテべら変形保持具のひとつの実施形態は、自動車ボデー(100)の補修箇所に盛りつけられたパテ(P)の余剰分をへら先(11a)で除去するへら本体(11)の表面及び裏面の少なくとも一方に接面して固定される接面部(10a,10b)を有し、その接面部(10a,10b)が前記へら本体(11)に固定された状態で人力が加えられると前記へら本体(11)とともに変形し、人力が除かれても変形状態を保持することで、前記へら先(11a)を所望の形状に保持する
パテべら変形保持具であって、前記接面部(10a,10b)が対向する断面略U状であって、前記へら本体(11)が前記対向する接面部(10a,10b)の間に挿入されて、その接面部(10a,10b)が前記へら本体(11)の表面及び裏面の両方に接面して前記へら本体(11)を挟持する。
【発明の効果】
【0010】
この態様によれば、へら先が所望の形状に保持されるので、自動車ボデーのへこみ造形領域(えぐれ造形領域)補修箇所に盛りつけられたパテの余剰分を容易かつ綺麗に除去できる。
【0011】
本発明の実施形態、本発明の利点は、添付された図面とともに以下に詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、第1実施形態のパテべら変形保持具を自動車ボデー補修用パテべらに取り付けた状態を示す図である。
【
図2】
図2は、自動車ボデー補修用パテべらの使用方法を説明する図である。
【
図3】
図3は、自動車ボデー補修用パテべらの使用方法を説明する図である。
【
図4】
図4は、自動車ボデー補修用パテべらの使用方法を説明する図である。
【
図5】
図5は、第2実施形態のパテべら変形保持具を自動車ボデー補修用パテべらに取り付けた状態を示す図である。
【
図6】
図6は、
参考形態のパテべら変形保持具を自動車ボデー補修用パテべらに取り付けた状態を示す斜視図である。
【
図7】
図7は、ターンバックル取付構造102を拡大した図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のパテべら変形保持具を自動車ボデー補修用パテべらに取り付けた状態を示す図である。
図1(A)は正面図、
図1(B)は
図1(A)のB−B断面図である。
【0014】
パテべら変形保持具10は、
図1(B)に示されるように、断面略U状である。このパテべら変形保持具10は、1枚の鉛板が二つ折りされて形成されている。パテべら変形保持具10の内側の平面10a,10bが互いに平行に対向する。この平面10a,10bが、へら本体11に接面する。すなわち、この平面10a,10bが、へら本体11に接面する接面部である。この平面10a,10bは、へら本体11に接面した状態で、へら本体11に固定される。
【0015】
へら本体11は、へら先11aで、自動車ボデーの補修箇所に盛りつけられたパテの余剰分を除去する板状部材である。へら本体11の形状は、特に限定されないが、一例を挙げれば図示されるように矩形である。へら本体11のサイズも、特に限定されないが、たとえば、へら先11aの渡りが30cm程度又はそれ以上あってもよい。このように長尺であれば、へら本体11の自動車ボデーとの接地長が長くなるので、後述のように、作業者は、へら本体11の自動車ボデーに対する傾斜角度を一定に保ちやすい。一定の傾斜角度を保って、自動車ボデー上で移動させることで、余剰のパテをきれいにかつ容易に除去できる。また名刺サイズ程度の小型のものであっても良い。小型であれば、持ちやすい。作業効率の良いサイズにすればよい。へら本体11は、人力によって自在に変形可能である。へら本体11の厚さが厚すぎると、剛性が高くなりすぎ、人力を加えても変形できないので好ましくない。へら本体11の厚さが薄すぎると、剛性が低くなりすぎ、作業時にへら先11aの踊りが激しくなってしまって、余剰パテを除去できないので好ましくない。へら本体11の厚さは、これらの条件が考慮されて、適宜設定される。
【0016】
へら本体11は、へら元11bから、パテべら変形保持具10の平面10a,10bの間に挿入される。パテべら変形保持具10の平面10a,10bが、へら本体11の表面及び裏面の両方に接面してへら本体11を挟持する。その上から、樹脂コーティング12が施されれば、パテべら変形保持具10がへら本体11に一体化される。簡易的には、パテべら変形保持具10でへら本体11を挟持した状態で、その上からビニールテープで覆って、パテべら変形保持具10をへら本体11に取り付けてもよい。パテべら変形保持具10は、へら本体11とともに、人力が加えられると自在に変形可能であるとともに、人力が除かれてもその変形状態を保持できる部材である。そのような部材の一例を挙げれば、鉛板が好適である。鉛以外の鉄板などの金属板を用いてもよいが、そのような材料では、剛性が高いので、適宜薄く又は細くしておくことが望ましい。これに対して、鉛板であれば、厚くできて、その厚みで握りやすくなるので、非常に好ましい。
【0017】
なおパテべら変形保持具10を、弾性接着剤によってへら本体11に接着してもよい。また、パテべら変形保持具10を、ボルト及びナットを用いてへら本体11に取り付けてもよい。この場合、パテべら変形保持具10を変形できるように、へら本体11やパテべら変形保持具10に形成されるボルト穴をボルトよりも大径又は長穴にしておくことが望ましい。またパテべら変形保持具10を、リベット止めでへら本体11に取り付けてもよい。この場合も、パテべら変形保持具10を変形できるように、へら本体11やパテべら変形保持具10のリベット穴を、適宜ボルトよりも大径又は長穴にしておくことが望ましい。
【0018】
(使用方法)
図2〜4は、パテべら変形保持具の使用方法を説明する図である。
【0019】
パテべら変形保持具10の間にへら本体11を挿入して一体化して、自動車ボデー補修用パテべら1とする。
【0020】
自動車ボデー補修用パテべら1は、初期状態では、
図2に示されるように、平板状である。なお
図2では、自動車ボデー補修用パテべら1の実物が実線で示され、自動車ボデー100に写り込んだものが薄色の細線で示されている。自動車ボデーのへこみ造形領域(えぐれ造形領域)では、自動車ボデー補修用パテべら1を、ボデー面に立てて直角に当てても、自動車ボデー100に写り込んだ自動車ボデー補修用パテべら1は、曲がって見える。
【0021】
自動車ボデーのへこみ造形領域(えぐれ造形領域)では、自動車ボデー補修用パテべら1を、ボデー面に立てて直角に当てても、下に隙間ができてしまう。
【0022】
自動車ボデー補修用パテべら1を使用するときには、
図3に示されるように、作業者は、自動車ボデー補修用パテべら1を自動車ボデー100に対して傾斜させつつ(
図3では、へら元11bがへら先11aよりも紙面手前側になるように傾斜させている)、へら先11aが自動車ボデー100の造形形状に合うように、自動車ボデー補修用パテべら1を湾曲変形させる。自動車ボデー補修用パテべら1には、へら本体11のへら元11bにパテべら変形保持具10が取り付けられているので、人力が加えられると容易に所望の湾曲形状に変形し、人力が除かれてもその湾曲形状を保持する。
【0023】
そして、
図4に示されるように、この湾曲変形した自動車ボデー補修用パテべら1を、自動車ボデー100の上で移動させる。このようにすることで、自動車ボデー100の補修箇所に盛りつけられたパテPの余剰分をきれいに除去できる。
【0024】
本実施形態の自動車ボデー補修用パテべら1は、所望の湾曲形状に変形自在であるので、へら先11aが自動車ボデー100のへこみ造形形状(えぐれ造形形状)に合うように変形させることが可能である。そして、一旦変形させれば、人力が除かれても、パテべら変形保持具10の作用で、その湾曲形状が保持される。この状態で、自動車ボデー補修用パテべら1を自動車ボデー100の上で移動させることで、自動車ボデー100の補修箇所に盛りつけられたパテの余剰分を容易に除去できるのである。
【0025】
また本実施形態のへら本体11は、長尺であり、自動車ボデー100との接地長が長くなる。そのため、
図3のように、自動車ボデー100の造形形状に合わせてから、
図4のように自動車ボデー100の上を移動させるときに、一定の傾斜角度を維持しやすくなり、パテの除去作業が容易になる。
【0026】
またへら本体11は、平らな状態では、人力によって自在に変形可能である程度の剛性であるが、湾曲変形させられることで、剛性が上がるので、パテを除去できるのに十分な剛性(強度)を得ることができるのである。
【0027】
(第2実施形態)
図5は、第2実施形態のパテべら変形保持具を自動車ボデー補修用パテべらに取り付けた状態を示す図である。
図5(A)は正面図、
図5(B)は
図5(A)のB−B断面図である。
【0028】
この第2実施形態のパテべら変形保持具10は、平板状である。パテべら変形保持具10が、へら本体11のへら元11bの近傍に重ねられる。パテべら変形保持具10の裏面10cが、へら本体11に接面する。すなわち、この裏面10cが、へら本体11に接面する接面部である。そして、へら本体11が2枚のパテべら変形保持具10で挟まれた状態で、樹脂コーティング12が施されて、パテべら変形保持具10がへら本体11に一体化される。なお
図5では、2枚のパテべら変形保持具10が、へら本体11の表面及び裏面にそれぞれ設けられているが、1枚のパテべら変形保持具10が、へら本体11の片面に設けられていてもよい。
【0029】
このようなパテべら変形保持具10を用いる自動車ボデー補修用パテべら1であっても、第1実施形態と同様に、へら本体11のへら先11aの形状を、自動車ボデーのへこみ造形面(えぐれ造形面)に簡単に合わせることができ、自動車ボデー100の補修箇所に盛りつけられたパテの余剰分を容易に除去できる。
【0030】
(
参考形態)
図6は、
参考形態のパテべら変形保持具を自動車ボデー補修用パテべらに取り付けた状態を示す斜視図である。
【0031】
本実施形態のパテべら変形保持具10は、ターンバックル101と、ターンバックル取付構造102と、を含む。
【0032】
ターンバックル101は、バックル胴体1011と、右ねじロッド1012と、左ねじロッド1013とを含む。右ねじロッド1012は、一端1012aがターンバックル取付構造102によってへら本体11に取り付けられ、他端1012bには右ねじが形成されてバックル胴体1011に螺合される。左ねじロッド1013は、一端1013aがターンバックル取付構造102によってへら本体11に取り付けられ、他端1013bには左ねじが形成されてバックル胴体1011に螺合される。
【0033】
図7は、ターンバックル取付構造102を拡大した図である。
【0034】
ターンバックル取付構造102は、ボルト1021と、ナット1022と、ナット1023と、ワッシャー1024と、を含む。
【0035】
ボルト1021は、右ねじロッド1012の一端1012aに遊挿される。ナット1022は、右ねじロッド1012の一端1012aの遊びを確保した状態でボルト1021に螺合される。ボルト1021の先端1021aは、へら本体11を貫通して裏側まで達する。そして、ボルト1021がへら本体11の表裏のワッシャー1024を介して、ナット1023でへら本体11に固定される。このワッシャー1024がへら本体11の表裏に接面する接面部になる。なおワッシャー1024が省略されて、ナット1023が直接へら本体11の表裏に接面してもよい。この場合はナット1023がへら本体11の表裏に接面する接面部になる。
【0036】
以上のように構成されているので、バックル胴体1011を回すことで、右ねじロッド1012の取付点1012aと左ねじロッド1013の取付点1013aとの距離を調整可能である。すなわちターンバックル101が伸縮自在である。取付点1012aと取付点1013aとの距離が近づくほど(ターンバックル101の全長が縮むほど)、へら本体11のへら先11aが湾曲変形する。
【0037】
このような実施形態であっても、へら本体11のへら先11aの形状を、自動車ボデーのへこみ造形面(えぐれ造形面)に簡単に合わせることができ、自動車ボデーの補修箇所に盛りつけられたパテの余剰分を容易に除去できるのである。
【0038】
また本実施形態によれば、楔材122を、へら本体11とワイヤー121との間に差し込むことで、へら本体11のへら先11aを湾曲変形させる。このようにするので、第1実施形態のへら本体よりも剛性の高いへら本体を使用しても、へら本体11を湾曲変形させることが可能である。剛性の高いへら本体を使用することで、作業時にへら先が踊りにくくなり作業性に優れる。
【0039】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【0040】
たとえば、パテべら変形保持具10の具体的な形状は、上記に限定されない。
【0041】
また上記実施形態は、適宜組み合わせ可能である。
【符号の説明】
【0042】
1 自動車ボデー補修用パテべら
10 パテべら変形保持具
10a,10b,10c 接面部
11 へら本体
11a へら先
11b へら元
12 樹脂コーティング
101 ターンバックル
102 ターンバックル取付構造
1023 ナット(接面部)
1024 ワッシャー(接面部)
【要約】
【課題】自動車ボデーのへこみ造形領域(えぐれ造形領域)に盛りつけられたパテの余剰分を容易かつ綺麗に除去できるように、自動車ボデーの補修に用いられるパテべらの変形を保持するパテべら変形保持具を提供する。
【解決手段】自動車ボデー100の補修箇所に盛りつけられたパテPの余剰分をへら先11aで除去するへら本体11の表面及び裏面の少なくとも一方に接面して固定される接面部10a,10bを有し、その接面部10a,10bがへら本体11に固定された状態で人力が加えられるとへら本体11とともに変形し、人力が除かれても変形状態を保持することで、へら先11aを所望の形状に保持する。
【選択図】
図1