【実施例】
【0184】
まずは、本実施例で得られる反射防止フィルムについての評価方法について示す。
【0185】
「視感平均反射率の測定」
得られる反射防止フィルムの低屈折率層形成面と反対側の面を黒色艶消しスプレーにより黒色に塗布した。塗布後、自動分光光度計(日立製作所社製、U−4000)を用い測定した低屈折率層形成面についてC光源、2度視野の条件下での入射角5°における分光反射率を測定した。得られる分光反射率から平均視感反射率(Y%)を算出した。また、比視感度は明所視標準比視感度を用いた。
【0186】
「ヘイズ(H)、平行光線透過率の測定」
得られる反射防止フィルムについて、写像性測定器(日本電色工業社製、NDH−2000)を使用してヘイズ(H)、平行光線透過率を測定した。
【0187】
「表面抵抗値の測定」
得られる反射防止フィルムの低屈折率層表面についてJIS−K6911(1995)に準拠して高抵抗抵抗率計(ダイアインスツルメンツ社製、ハイレスターMCP−HT260)にて測定をおこなった。
【0188】
「接触角の測定」
得られる反射防止フィルムの偏在層表面及び低屈折率層表面について、接触角計(協和界面科学社製 CA−X型)を用いて、乾燥状態(20℃−65%RH)で直径1.8mmの液滴を針先に作り、これらを試料(固体)の表面に接触させて液滴を作った。接触角とは、固体と液体とが接触する点における液体表面に対する接線と固体表面とがなす角であり、液体を含む側の角度で定義した。液体としては、蒸留水を使用した。また、前記純水接触角の測定方法としては、JIS−R3257に準拠して測定した。
【0189】
「鉛筆硬度の測定」
JIS K5600−5−4(1999)に準拠し、500g荷重で各反射防止フィルムの偏在層表面の鉛筆硬度を測定した。
【0190】
「色ムラ、干渉縞の評価」
得られる反射防止フィルムについて、低屈折率層表面に蛍光灯を映りこませて、反射光を確認することにより色ムラの確認、干渉ムラの確認をおこなった。
目視にて確認した評価は、以下の規準でおこなった。
丸印 :色ムラ及び干渉縞が良好である。
バツ印:色ムラ及び干渉縞が良好でなかった。
【0191】
「耐擦傷性(スチールウール(SW)の評価」
得られる反射防止フィルムの低屈折率層表面について、学振型摩擦堅牢度試験機(テスター産業株式会社製、AB−301)を用いて、光学積層体の低屈折率層表面に500g/cm
2の荷重をかけたスチールウール(日本スチールウール社製、ボンスター#0000)を用い、10往復擦り、擦り跡やキズなどによる外観の変化を目視で評価した。
目視にて確認した評価は、以下の規準でおこなった。
丸印 :傷を確認することが出来ない。
バツ印:傷が確認できる。
【0192】
「鉛筆硬度の測定」
得られる反射防止フィルムの偏在層表面について、JIS K5600−5−4(1999)に準拠した鉛筆硬度試験をおこない、鉛筆硬度を求めた。
【0193】
以下の判断基準により偏在層における中間層、ハードコート層、帯電防止層、レベリング層の判定をおこなった。
【0194】
「偏在層における中間層の確認」
「視感平均反射率の測定」の項で求めた分光反射率から、中間層の有無の確認をおこなった。具体的には、得られる分光反射率曲線において偏在層の膜厚に対応した干渉ピークが確認されない場合を中間層有りと判断し、偏在層の膜厚に対応した干渉ピークが確認される場合を中間層なしと判断した。
丸印 :中間層有り(干渉ピーク無し)
バツ印:中間層無し(干渉ピーク有り)
【0195】
「偏在層におけるハードコート層の確認」
「鉛筆硬度の測定」の項で求めた偏在層表面の鉛筆硬度から、偏在層表面の鉛筆硬度がH以上の場合をハードコート層有り、H未満の場合をハードコート層なしと判断した。
丸印 :ハードコート層有り(鉛筆硬度H以上)
バツ印:ハードコート層無し(鉛筆硬度H未満)
【0196】
「偏在層における帯電防止層の確認」
「表面抵抗値の測定」の項で求めた表面抵抗値から、帯電防止層の有無の確認をおこなった。表面抵抗値が表面抵抗値1×10
10Ω/cm
2以下の場合を帯電防止層有りと判断し、偏表面抵抗値が表面抵抗値1×10
10Ω/cm
2より大きい場合を帯電防止層なしと判断した。
丸印 :帯電防止層有り(表面抵抗値1×10
10Ω/cm
2以下)
バツ印:帯電防止層無し(表面抵抗値1×10
10Ω/cm
2より大きい)
なお、偏在層形成用塗液に導電性材料を加えなかった反射防止フィルムについては、「偏在層における帯電防止層の確認」をおこなっていない。
【0197】
「偏在層におけるレベリング層の確認」
レベリング層の存在は、偏在層表面の接触角及びX線光電子分光分析装置により確認した。偏在層表面の接触角の測定方法は「接触角の測定」で示したとおりである。X線光電子分光分析装置(JPS−90MXV micro(日本電子製))を用い、偏在層表面の表面分析をおこなうことにより判断した。接触角が60°以上であり、かつ、XPS測定において導電性材料特有の元素が不検出のものをレベリング層有りと判断し、接触角が60°未満および/またはXPSによる表面分析において塩素が検出されるものをレベリング層無しと判断した。また、原子量比で0.1atomic%以下のものは不検出とした。なお、測定の際のX線強度は100W(10kV、10mA)とした。
丸印 :レベリング層有り(接触角65°以上、かつ、導電性材料特有元素不検出)
バツ印:レベリング層無し(上記以外)
なお、偏在層形成用塗液にレベリング材料を加えなかった反射防止フィルムについては、「偏在層におけるレベリング層の確認」をおこなっていない。
【0198】
なお、導電性材料特有の元素は以下のとおりである。
・四級アンモニウム塩材料 : Cl
・金属酸化物粒子(アンチモン含有酸化スズ) : Sn
・金属酸化物粒子(リン含有酸化スズ) : Sn
・導電性高分子(ポリチオフェン) : S
・導電性高分子(ポリアニリン) : N
【0199】
次に、本実施例で作製した反射防止フィルムの作製方法について示す。
【0228】
(B)レベリング材料:アミド基を有する化合物×導電性材料:金属酸化物粒子
【0229】
以下に、レベリング材料としてアミド基を有する化合物、導電性材料として金属酸化物粒子を用いた場合の実施例について示す。
【0230】
以下に偏在層形成塗液B1〜B11の(調整例)を示す。
【0231】
<調整例B1>
(偏在層形成塗液B1)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・N−ビニルホルムアミド 10重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液B1とした。
【0232】
<調整例B2>
(偏在層形成塗液B2)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・リン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・N−ビニルホルムアミド 10重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液B2とした。
【0233】
<調整例B3>
(偏在層形成塗液B3)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・N,N−ジアリルホルミアミド 10重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液B3とした。
【0234】
<調整例B4>
(偏在層形成塗液B4)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)0.01重量部
・N−ビニルホルムアミド 10重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液B4とした。
【0235】
<調整例B5>
(偏在層形成塗液B5)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)100重量部
・N−ビニルホルムアミド 10重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液B5とした。
【0236】
<調整例B6>
(偏在層形成塗液B6)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径1000nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・N−ビニルホルムアミド 10重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液B6とした。
【0237】
<調整例B7>
(偏在層形成塗液B7)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・N−ビニルホルムアミド 10重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをイソプロピルアルコールを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液B7とした。
【0238】
<調整例B8>
(偏在層形成塗液B8)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・N−ビニルホルムアミド 10重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が20wt%となるように調液し偏在層形成塗液B8とした。
【0239】
<調整例B9>
(偏在層形成塗液B9)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・N−ビニルホルムアミド 10重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が90wt%となるように偏在層形成塗液B9とした。
【0240】
<調整例B10>
(偏在層形成塗液B10)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液B10とした。
【0241】
<調整例B11>
(偏在層形成塗液B11)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液B11とした。
【0242】
以下に低屈折率層形成塗液Bの(調整例)を示す。
【0243】
(低屈折率層形成塗液B)
・多孔質シリカ微粒子の分散液
(平均粒子径50nm/固形分20wt%/メチルイソブチルケトン分散液)
(固形分) 2.5重量部
・EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(日本化薬社製DPEA−12) 2.5重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 0.1重量部
を用意し、これらをイソプロピルアルコールを用いて固形分が5wt%となるように調液し、低屈折率層形成塗液Bとした。
【0244】
[実施例B1]
(偏在層の形成)
トリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム社製:膜厚80μm)の片面に偏在層形成塗液B1を塗布し、一次乾燥として25℃で10秒間乾燥炉内で乾燥させ、連続して二次乾燥として80℃で50秒間乾燥炉内で乾燥し、乾燥させた後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて照射線量300mJ/m
2で紫外線照射をおこなうことにより乾燥膜厚5μmの透明な偏在層を形成した。
【0245】
(低屈折率層の形成)
形成した偏在層上に、低屈折率層形成塗液Bを乾燥後の膜厚が100nmとなるように塗布した。第一乾燥温度25℃を25秒おこなった後に、第二乾燥温度80℃を50秒おこなった後に、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて照射線量192mJ/m
2で紫外線照射をおこなって硬膜させて低屈折率層を形成し、[実施例B1]の反射防止フィルムを作製した。
【0246】
[実施例B2]〜[実施例B9]
[実施例B2]〜[実施例B9]においては、偏在層形成用塗液B1の代わりに偏在層形成塗液B2〜B9を用いて、その他の製造条件は[実施例B1]と同様にして、[実施例B2]〜[実施例B9]の反射防止フィルムを作製した。
【0247】
[実施例B10]〜[実施例B12]
[実施例B10]においては、偏在層形成塗液B1を用いて、第一乾燥温度を50℃、第二乾燥温度を60℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例B1]と同様にして、[実施例B10]の反射防止フィルムを作製した。
[実施例B11]においては、偏在層形成塗液B1を用いて、一次乾燥温度および二次乾燥温度をともに25℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例B1]と同様にして、[実施例B11]の反射防止フィルムを作製した。
[実施例B12]においては、偏在層形成塗液B1を用いて、一次乾燥温度および二次乾燥温度をともに80℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例B1]と同様にして、[実施例B12]の反射防止フィルムを作製した。
【0248】
[実施例B13]、[実施例B14]
[実施例B13]、[実施例B14]においては、偏在層形成塗液B1の代わりに偏在層形成塗液B10、B11を用いて、その他の製造条件は[実施例B1]と同様にして、[実施例B13]、[実施例B14]の反射防止フィルムを作製した。
【0249】
(表3)に、[実施例B1]〜[実施例B14]における製造条件をまとめたものを示す。
【0250】
【表3】
【0251】
得られた[実施例B1]〜[実施例B14]の反射防止フィルムについて、先述のように評価をおこない、また、偏在層中の各層の形成状態を確認した。(表4)に評価結果等をまとめたものを示す。
【0252】
【表4】
【0276】
(D)レベリング材料:アクリル基を有する化合物×導電性材料:四級アンモニウム塩材料
【0277】
以下に、レベリング材料としてアクリル基を有する化合物、導電性材料として四級アンモニウム塩材料を用いた場合の実施例について示す。
【0278】
以下に偏在層形成塗液D1〜D12の(調整例)を示す。
【0279】
(合成例1)
攪拌翼、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた四口フラスコに、
・オクチルポリエチレングリコールポリプロピレングリコールメタクリレート
(商品名:「ブレンマー50POEP−800B」日本油脂社製) 18.0g
・メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド 35.0g
・シクロヘキシルメタクリレート 14.0g
・アゾビスイソブチロニトリル 0.3g
・イソプロピルアルコール 100.0g
・メチルエチルケトン 40.0g
を仕込み、窒素雰囲気下、65℃で3時間重合した。重合終了後、反応液をヘキサン中に投入し、生成物を析出させた後乾燥した。得られた四級アンモニウム塩材料の重量平均分子量は18500であった。
【0280】
<調整例D1>
(偏在層形成塗液D1)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・合成例1で作製した四級アンモニウム塩材料(重量平均分子量18500)
10重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液D1とした。
【0281】
<調整例D2>
(偏在層形成塗液D2)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・NR−121X−9IPA(コルコート社製/イソプロピロアルコール分散液)
(固形分)20重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液D2とした。
【0282】
<調整例D3>
(偏在層形成塗液D3)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・合成例1で作製した四級アンモニウム塩材料(重量平均分子量18500)
10重量部
・BYK−394(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液D3とした。
【0283】
<調整例D4>
(偏在層形成塗液D4)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・四級アンモニウム塩を含有するライトエステルDQ100
(共栄社化学社製、重量平均分子量208) 10重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液D4とした。
【0284】
<調整例D5>
(偏在層形成塗液D5)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・p−スチレンスルホン酸アンモニウム塩ホモポリマー(分子量12万)
10重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液D5とした。
【0285】
<調整例D6>
(偏在層形成塗液D6)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・合成例1で作製した四級アンモニウム塩材料(重量平均分子量18500)
0.01重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液D6とした。
【0286】
<調整例D7>
(偏在層形成塗液D7)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・合成例1で作製した四級アンモニウム塩材料(重量平均分子量18500)
100重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が20wt%となるように調液し、偏在層形成塗液D7とした。
【0287】
<調整例D8>
(偏在層形成塗液D8)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・合成例1で作製した四級アンモニウム塩材料(重量平均分子量18500)
10重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをイソプロピルアルコールを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液D1とした。
【0288】
<調整例D9>
(偏在層形成塗液D9)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・合成例1で作製した四級アンモニウム塩材料(重量平均分子量18500)
10重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が20wt%となるように調液し、偏在層形成塗液D9とした。
【0289】
<調整例D10>
(偏在層形成塗液D10)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・合成例1で作製した四級アンモニウム塩材料(重量平均分子量18500)
10重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が90wt%となるように調液し、偏在層形成塗液D10とした。
【0290】
<調整例D11>
(偏在層形成塗液D11)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・合成例1で作製した四級アンモニウム塩材料(重量平均分子量18500)
10重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液10とした。
【0291】
<調整例D12>
(偏在層形成塗液D12)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液D12とした。
【0292】
以下に低屈折率層形成塗液Dの(調整例)を示す。
【0293】
(低屈折率層形成塗液D)
・多孔質シリカ微粒子の分散液
(平均粒子径50nm/固形分20wt%/メチルイソブチルケトン分散液)
(固形分) 2.5重量部
・EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(日本化薬社製DPEA−12) 2.5重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 0.1重量部
を用意し、これらをイソプロピルアルコールを用いて固形分が5wt%となるように調液し、低屈折率層形成塗液Dとした。
【0294】
[実施例D1]
(偏在層の形成)
トリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム社製:膜厚80μm)の片面に偏在層形成塗液D1を塗布し、一次乾燥として25℃で10秒間乾燥炉内で乾燥させ、連続して二次乾燥として80℃で50秒間乾燥炉内で乾燥し、乾燥させた後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて照射線量300mJ/m
2で紫外線照射をおこなうことにより乾燥膜厚5μmの透明な偏在層を形成した。
【0295】
(低屈折率層の形成)
形成した偏在層上に、低屈折率層形成塗液Dを乾燥後の膜厚が100nmとなるように塗布した。第一乾燥温度25℃を25秒おこなった後に、第二乾燥温度80℃を50秒おこなった後に、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて照射線量192mJ/m
2で紫外線照射をおこなって硬膜させて低屈折率層を形成し、[実施例D1]の反射防止フィルムを作製した。
【0296】
[実施例D2]〜[実施例D10]
[実施例D2]〜[実施例D10]においては、偏在層形成用塗液D1の代わりに偏在層形成塗液D2〜D10を用いて、その他の製造条件は[実施例D1]と同様にして、[実施例D2]〜[実施例D10]の反射防止フィルムを作製した。
【0297】
[実施例D11]〜[実施例D13]
[実施例D11]においては、偏在層形成塗液D1を用いて、第一乾燥温度を50℃、第二乾燥温度を60℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例D1]と同様にして、[実施例D11]の反射防止フィルムを作製した。
[実施例D12]においては、偏在層形成塗液D1を用いて、一次乾燥温度および二次乾燥温度をともに25℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例A1]と同様にして、[実施例D12]の反射防止フィルムを作製した。
[実施例D13]においては、偏在層形成塗液D1を用いて、一次乾燥温度および二次乾燥温度をともに80℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例D1]と同様にして、[実施例D13]の反射防止フィルムを作製した。
【0298】
[実施例D14]、[実施例D15]
[実施例D14]、[実施例D15]においては、偏在層形成塗液D1の代わりに偏在層形成塗液D11、D12を用いて、その他の製造条件は[実施例D1]と同様にして、[実施例D14]、[実施例D15]の反射防止フィルムを作製した。
【0299】
(表7)に、[実施例D1]〜[実施例D15]における製造条件をまとめたものを示す。
【0300】
【表7】
【0301】
得られた[実施例D1]〜[実施例D15]の反射防止フィルムについて、先述のように評価をおこない、また、偏在層中の各層の形成状態を確認した。(表8)に評価結果等をまとめたものを示す。
【0302】
【表8】
【0303】
(E)レベリング材料:アクリル基を有する化合物×導電性材料:金属酸化物粒子
【0304】
以下に、レベリング材料としてアクリル基を有する化合物、導電性材料として金属酸化物粒子を用いた場合の実施例について示す。
【0305】
以下に偏在層形成塗液E1〜E11の(調整例)を示す。
【0306】
<調整例E1>
(偏在層形成塗液E1)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液E1とした。
【0307】
<調整例E2>
(偏在層形成塗液E2)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・リン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液E2とした。
【0308】
<調整例E3>
(偏在層形成塗液E3)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・BYK−394(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液E3とした。
【0309】
<調整例E4>
(偏在層形成塗液E4)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)0.01重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液E4とした。
【0310】
<調整例E5>
(偏在層形成塗液E5)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)100重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液E5とした。
【0311】
<調整例E6>
(偏在層形成塗液E6)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径1000nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液E6とした。
【0312】
<調整例E7>
(偏在層形成塗液E7)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをイソプロピルアルコールを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液E7とした。
【0313】
<調整例E8>
(偏在層形成塗液E8)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が20wt%となるように調液し、偏在層形成塗液19とした。
【0314】
<調整例E9>
(偏在層形成塗液E9)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が90wt%となるように調液し、偏在層形成塗液20とした。
【0315】
<調整例E10>
(偏在層形成塗液E10)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液E10とした。
【0316】
<調整例E11>
(偏在層形成塗液E11)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液E11とした。
【0317】
以下に低屈折率層形成塗液Eの(調整例)を示す。
【0318】
(低屈折率層形成塗液E)
・多孔質シリカ微粒子の分散液
(平均粒子径50nm/固形分20wt%/メチルイソブチルケトン分散液)
(固形分) 2.5重量部
・EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(日本化薬社製DPEA−12) 2.5重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 0.1重量部
を用意し、これらをイソプロピルアルコールを用いて固形分が5wt%となるように調液し、低屈折率層形成塗液Eとした。
【0319】
[実施例E1]
(偏在層の形成)
トリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム社製:膜厚80μm)の片面に偏在層形成塗液E1を塗布し、一次乾燥として25℃で10秒間乾燥炉内で乾燥させ、連続して二次乾燥として80℃で50秒間乾燥炉内で乾燥し、乾燥させた後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて照射線量300mJ/m
2で紫外線照射をおこなうことにより乾燥膜厚5μmの透明な偏在層を形成した。
【0320】
(低屈折率層の形成)
形成した偏在層上に、低屈折率層形成塗液Eを乾燥後の膜厚が100nmとなるように塗布した。第一乾燥温度25℃を25秒おこなった後に、第二乾燥温度80℃を50秒おこなった後に、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて照射線量192mJ/m
2で紫外線照射をおこなって硬膜させて低屈折率層を形成し、[実施例E1]の反射防止フィルムを作製した。
【0321】
[実施例E2]〜[実施例E9]
[実施例E2]〜[実施例E9]においては、偏在層形成用塗液E1の代わりに偏在層形成塗液E2〜E9を用いて、その他の製造条件は[実施例E1]と同様にして、[実施例E2]〜[実施例E9]の反射防止フィルムを作製した。
【0322】
[実施例E10]〜[実施例E12]
[実施例E10]においては、偏在層形成塗液E1を用いて、第一乾燥温度を50℃、第二乾燥温度を60℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例E1]と同様にして、[実施例E10]の反射防止フィルムを作製した。
[実施例E11]においては、偏在層形成塗液E1を用いて、一次乾燥温度および二次乾燥温度をともに25℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例E1]と同様にして、[実施例E11]の反射防止フィルムを作製した。
[実施例E12]においては、偏在層形成塗液E1を用いて、一次乾燥温度および二次乾燥温度をともに80℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例E1]と同様にして、[実施例E12]の反射防止フィルムを作製した。
【0323】
[実施例E13]、[実施例E14]
[実施例E13]、[実施例E14]においては、偏在層形成塗液E1の代わりに偏在層形成塗液E10、E11を用いて、その他の製造条件は[実施例E1]と同様にして、[実施例E13]、[実施例E14]の反射防止フィルムを作製した。
【0324】
(表9)に、[実施例E1]〜[実施例E14]における製造条件をまとめたものを示す。
【0325】
【表9】
【0326】
得られた[実施例E1]〜[実施例E14]の反射防止フィルムについて、先述のように評価をおこない、また、偏在層中の各層の形成状態を確認した。(表10)に評価結果等をまとめたものを示す。
【0327】
【表10】
【0328】
(F)レベリング材料:アクリル基を有する化合物×導電性材料:四級アンモニウム塩
【0329】
以下に、レベリング材料としてアクリル基を有する化合物、導電性材料として導電性高分子を用いた場合の実施例について示す。
【0330】
以下に偏在層形成塗液F1〜F10の(調整例)を示す。
【0331】
<調整例F1>
(偏在層形成塗液F1)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリチオフェン(平均粒子径100nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液F1とした。
【0332】
<調整例F2>
(偏在層形成塗液F2)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリアニリン(平均粒子径75nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液F2とした。
【0333】
<調整例F3>
(偏在層形成塗液F3)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリチオフェン(平均粒子径300nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液F3とした。
【0334】
<調整例F4>
(偏在層形成塗液F4)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリチオフェン(平均粒子径100nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・BYK−394(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液F4とした。
【0335】
<調整例F5>
(偏在層形成塗液F5)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリチオフェン(平均粒子径100nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)0.01重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液F5とした。
【0336】
<調整例F6>
(偏在層形成塗液F6)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリチオフェン(平均粒子径100nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをイソプロピルアルコールを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液F6とした。
【0337】
<調整例F7>
(偏在層形成塗液F7)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリチオフェン(平均粒子径100nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が20wt%となるように調液し、偏在層形成塗液F7とした。
【0338】
<調整例F8>
(偏在層形成塗液F8)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリチオフェン(平均粒子径100nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・BYK−350(ビックケミー・ジャパン社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が90wt%となるように調液し、偏在層形成塗液F8とした。
【0339】
<調整例F9>
(ハードコート層形成塗液F9)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリチオフェン(平均粒子径100nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液F9とした。
【0340】
<調整例F10>
(偏在層形成塗液F10)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液F10とした。
【0341】
以下に低屈折率層形成塗液Fの(調整例)を示す。
【0342】
(低屈折率層形成塗液F)
・多孔質シリカ微粒子の分散液
(平均粒子径50nm/固形分20wt%/メチルイソブチルケトン分散液)
(固形分) 2.5重量部
・EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(日本化薬社製DPEA−12) 2.5重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 0.1重量部
を用意し、これらをイソプロピルアルコールを用いて固形分が5wt%となるように調液し、低屈折率層形成塗液Fとした。
【0343】
[実施例F1]
(偏在層の形成)
トリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム社製:膜厚80μm)の片面に偏在層形成塗液F1を塗布し、一次乾燥として25℃で10秒間乾燥炉内で乾燥させ、連続して二次乾燥として80℃で50秒間乾燥炉内で乾燥し、乾燥させた後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて照射線量300mJ/m
2で紫外線照射をおこなうことにより乾燥膜厚5μmの透明な偏在層を形成した。
【0344】
(低屈折率層の形成)
形成した偏在層上に、低屈折率層形成塗液Fを乾燥後の膜厚が100nmとなるように塗布した。第一乾燥温度25℃を25秒おこなった後に、第二乾燥温度80℃を50秒おこなった後に、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて照射線量192mJ/m
2で紫外線照射をおこなって硬膜させて低屈折率層を形成し、[実施例F1]の反射防止フィルムを作製した。
【0345】
[実施例F2]〜[実施例F8]
[実施例F2]〜[実施例F8]においては、偏在層形成用塗液F1の代わりに偏在層形成塗液F2〜F8を用いて、その他の製造条件は[実施例F1]と同様にして、[実施例F2]〜[実施例F8]の反射防止フィルムを作製した。
【0346】
[実施例F9]〜[実施例F11]
[実施例F9]においては、偏在層形成塗液F1を用いて、第一乾燥温度を50℃、第二乾燥温度を60℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例F1]と同様にして、[実施例F9]の反射防止フィルムを作製した。
[実施例F10]においては、偏在層形成塗液F1を用いて、一次乾燥温度および二次乾燥温度をともに25℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例F1]と同様にして、[実施例F10]の反射防止フィルムを作製した。
[実施例F11]においては、偏在層形成塗液F1を用いて、一次乾燥温度および二次乾燥温度をともに80℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例F1]と同様にして、[実施例F11]の反射防止フィルムを作製した。
【0347】
[実施例F12]、[実施例F13]
[実施例F12]、[実施例F13]においては、偏在層形成塗液F1の代わりに偏在層形成塗液F9、F10を用いて、その他の製造条件は[実施例F1]と同様にして、[実施例F12]、[実施例F13]の反射防止フィルムを作製した。
【0348】
(表11)に、[実施例F1]〜[実施例F13]における製造条件をまとめたものを示す。
【0349】
【表11】
【0350】
得られた[実施例F1]〜[実施例F13]の反射防止フィルムについて、先述のように評価をおこない、また、偏在層中の各層の形成状態を確認した。(表12)に評価結果等をまとめたものを示す。
【0351】
【表12】
【0352】
(G)レベリング材料:ブタジエン基を有する化合物×導電性材料:四級アンモニウム塩材料
【0353】
以下に、レベリング材料としてブタジエン基を有する化合物、導電性材料として四級アンモニウム塩材料を用いた場合の実施例について示す。
【0354】
以下に偏在層形成塗液G1〜G11の(調整例)を示す。
【0355】
(合成例1)
攪拌翼、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた四口フラスコに、
・オクチルポリエチレングリコールポリプロピレングリコールメタクリレート
(商品名:「ブレンマー50POEP−800B」日本油脂社製) 18.0g
・メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド 35.0g
・シクロヘキシルメタクリレート 14.0g
・アゾビスイソブチロニトリル 0.3g
・イソプロピルアルコール 100.0g
・メチルエチルケトン 40.0g
を仕込み、窒素雰囲気下、65℃で3時間重合した。重合終了後、反応液をヘキサン中に投入し、生成物を析出させた後乾燥した。得られた四級アンモニウム塩材料の重量平均分子量は18500であった。
【0356】
<調整例G1>
(偏在層形成塗液G1)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・合成例1で作製した四級アンモニウム塩材料(重量平均分子量18500)
10重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液G1とした。
【0357】
<調整例G2>
(偏在層形成塗液G2)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・NR−121X−9IPA(コルコート社製/イソプロピロアルコール分散液)
(固形分)20重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液G2とした。
【0358】
<調整例G3>
(偏在層形成塗液C3)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・四級アンモニウム塩を含有するライトエステルDQ100
(共栄社化学社製、分子量208) 10重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液C3とした。
【0359】
<調整例G4>
(偏在層形成塗液G4)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・p−スチレンスルホン酸アンモニウム塩ホモポリマー(分子量12万)
10重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液G4とした。
【0360】
<調整例G5>
(偏在層形成塗液G5)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・合成例1で作製した四級アンモニウム塩材料(重量平均分子量18500)
0.01重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液G5とした。
【0361】
<調整例G6>
(偏在層形成塗液G6)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・合成例1で作製した四級アンモニウム塩材料(重量平均分子量18500)
100重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液G6とした。
【0362】
<調整例G7>
(偏在層形成塗液G7)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・合成例1で作製した四級アンモニウム塩材料(重量平均分子量18500)
10重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをイソプロピルアルコールを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液G7とした。
【0363】
<調整例G8>
(偏在層形成塗液G8)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・合成例1で作製した四級アンモニウム塩材料(重量平均分子量18500)
10重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が20wt%となるように調液し、偏在層形成塗液G8とした。
【0364】
<調整例G9>
(偏在層形成塗液G9)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・合成例1で作製した四級アンモニウム塩材料(重量平均分子量18500)
10重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が90wt%となるように調液し、偏在層形成塗液G9とした。
【0365】
<調整例G10>
(偏在層形成塗液G10)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・合成例1で作製した四級アンモニウム塩材料(重量平均分子量18500)
10重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液G10とした。
【0366】
<調整例G11>
(偏在層形成塗液G11)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液G11とした。
【0367】
以下に低屈折率層形成塗液Gの(調整例)を示す。
【0368】
(低屈折率層形成塗液G)
・多孔質シリカ微粒子の分散液
(平均粒子径50nm/固形分20wt%/メチルイソブチルケトン分散液)
(固形分) 2.5重量部
・EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(日本化薬社製DPEA−12) 2.5重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 0.1重量部
を用意し、これらをイソプロピルアルコールを用いて固形分が5wt%となるように調液し、低屈折率層形成塗液Gとした。
【0369】
[実施例G1]
(偏在層の形成)
トリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム社製:膜厚80μm)の片面に偏在層形成塗液G1を塗布し、一次乾燥として25℃で10秒間乾燥炉内で乾燥させ、連続して二次乾燥として80℃で50秒間乾燥炉内で乾燥し、乾燥させた後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて照射線量300mJ/m
2で紫外線照射をおこなうことにより乾燥膜厚5μmの透明な偏在層を形成した。
【0370】
(低屈折率層の形成)
形成した偏在層上に、低屈折率層形成塗液Gを乾燥後の膜厚が100nmとなるように塗布した。第一乾燥温度25℃を25秒おこなった後に、第二乾燥温度80℃を50秒おこなった後に、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて照射線量192mJ/m
2で紫外線照射をおこなって硬膜させて低屈折率層を形成し、[実施例G1]の反射防止フィルムを作製した。
【0371】
[実施例G2]〜[実施例G9]
[実施例G2]〜[実施例G9]においては、偏在層形成用塗液G1の代わりに偏在層形成塗液G2〜G9を用いて、その他の製造条件は[実施例G1]と同様にして、[実施例G2]〜[実施例G9]の反射防止フィルムを作製した。
【0372】
[実施例G10]〜[実施例G12]
[実施例G10]においては、偏在層形成塗液G1を用いて、第一乾燥温度を50℃、第二乾燥温度を60℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例G1]と同様にして、[実施例G10]の反射防止フィルムを作製した。
[実施例G11]においては、偏在層形成塗液G1を用いて、一次乾燥温度および二次乾燥温度をともに25℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例G1]と同様にして、[実施例G11]の反射防止フィルムを作製した。
[実施例G12]においては、偏在層形成塗液G1を用いて、一次乾燥温度および二次乾燥温度をともに80℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例G1]と同様にして、[実施例G12]の反射防止フィルムを作製した。
【0373】
[実施例G13]、[実施例G14]
[実施例G13]、[実施例G14]においては、偏在層形成塗液G1の代わりに偏在層形成塗液G10、G11を用いて、その他の製造条件は[実施例G1]と同様にして、[実施例G13]、[実施例G14]の反射防止フィルムを作製した。
【0374】
(表13)に、[実施例G1]〜[実施例G14]における製造条件をまとめたものを示す。
【0375】
【表13】
【0376】
得られた[実施例G1]〜[実施例G14]の反射防止フィルムについて、先述のように評価をおこない、また、偏在層中の各層の形成状態を確認した。(表14)に評価結果等をまとめたものを示す。
【0377】
【表14】
【0378】
(H)レベリング材料:ブタジエン基を有する化合物×導電性材料:金属酸化物粒子
以下に、レベリング材料としてブタジエン基を有する化合物、導電性材料として金属酸化物粒子を用いた場合の実施例について示す。
【0379】
以下に偏在層形成塗液H1〜H10の(調整例)を示す。
【0380】
<調整例H1>
(偏在層形成塗液H1)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液H1とした。
【0381】
<調整例H2>
(偏在層形成塗液H2)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・リン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液H2とした。
【0382】
<調整例H3>
(偏在層形成塗液H3)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)0.01重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液H3とした。
【0383】
<調整例H4>
(偏在層形成塗液H4)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)100重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液H4とした。
【0384】
<調整例H5>
(偏在層形成塗液H5)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径1000nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液H5とした。
【0385】
<調整例H6>
(偏在層形成塗液H6)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをイソプロピルアルコールを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液H6とした。
【0386】
<調整例H7>
(偏在層形成塗液H7)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が20wt%となるように調液し、偏在層形成塗液H7とした。
【0387】
<調整例H8>
(偏在層形成塗液H8)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が90wt%となるように調液し、偏在層形成塗液H8とした。
【0388】
<調整例H9>
(偏在層形成塗液H9)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液H9とした。
【0389】
<調整例H10>
(偏在層形成塗液H10)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液G11とした。
【0390】
以下に低屈折率層形成塗液Hの(調整例)を示す。
【0391】
(低屈折率層形成塗液H)
・多孔質シリカ微粒子の分散液
(平均粒子径50nm/固形分20wt%/メチルイソブチルケトン分散液)
(固形分) 2.5重量部
・EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(日本化薬社製DPEA−12) 2.5重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 0.1重量部
を用意し、これらをイソプロピルアルコールを用いて固形分が5wt%となるように調液し、低屈折率層形成塗液Hとした。
【0392】
[実施例H1]
(偏在層の形成)
トリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム社製:膜厚80μm)の片面に偏在層形成塗液H1を塗布し、一次乾燥として25℃で10秒間乾燥炉内で乾燥させ、連続して二次乾燥として80℃で50秒間乾燥炉内で乾燥し、乾燥させた後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて照射線量300mJ/m
2で紫外線照射をおこなうことにより乾燥膜厚5μmの透明な偏在層を形成した。
【0393】
(低屈折率層の形成)
形成した偏在層上に、低屈折率層形成塗液Hを乾燥後の膜厚が100nmとなるように塗布した。第一乾燥温度25℃を25秒おこなった後に、第二乾燥温度80℃を50秒おこなった後に、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて照射線量192mJ/m
2で紫外線照射をおこなって硬膜させて低屈折率層を形成し、[実施例H1]の反射防止フィルムを作製した。
【0394】
[実施例H2]〜[実施例H8]
[実施例H2]〜[実施例H8]においては、偏在層形成用塗液H1の代わりに偏在層形成塗液H2〜H8を用いて、その他の製造条件は[実施例H1]と同様にして、[実施例H2]〜[実施例H8]の反射防止フィルムを作製した。
【0395】
[実施例H9]〜[実施例H11]
[実施例H9]においては、偏在層形成塗液H1を用いて、第一乾燥温度を50℃、第二乾燥温度を60℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例H1]と同様にして、[実施例H9]の反射防止フィルムを作製した。
[実施例H10]においては、偏在層形成塗液H1を用いて、一次乾燥温度および二次乾燥温度をともに25℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例H1]と同様にして、[実施例H10]の反射防止フィルムを作製した。
[実施例H11]においては、偏在層形成塗液H1を用いて、一次乾燥温度および二次乾燥温度をともに80℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例H1]と同様にして、[実施例H11]の反射防止フィルムを作製した。
【0396】
[実施例H12]、[実施例H13]
[実施例H12]、[実施例H13]においては、偏在層形成塗液H1の代わりに偏在層形成塗液H9、H10を用いて、その他の製造条件は[実施例H1]と同様にして、[実施例H12]、[実施例H13]の反射防止フィルムを作製した。
【0397】
(表15)に、[実施例H1]〜[実施例H13]における製造条件をまとめたものを示す。
【0398】
【表15】
【0399】
得られた[実施例H1]〜[実施例H13]の反射防止フィルムについて、先述のように評価をおこない、また、偏在層中の各層の形成状態を確認した。(表16)に評価結果等をまとめたものを示す。
【0400】
【表16】
【0401】
(I)レベリング材料:ブタジエン基を有する化合物×導電性材料:四級アンモニウム塩
以下に、レベリング材料としてブタジエン基を有する化合物、導電性材料として導電性高分子を用いた場合の実施例について示す。
【0402】
以下に偏在層形成塗液I1〜I9の(調整例)を示す。
【0403】
<調整例I1>
(偏在層形成塗液I1)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリチオフェン(平均粒子径100nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液I1とした。
【0404】
<調整例I2>
(偏在層形成塗液I2)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリアニリン(平均粒子径75nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液I2とした。
【0405】
<調整例I3>
(偏在層形成塗液I3)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリチオフェン(平均粒子径1500nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液I3とした。
【0406】
<調整例I4>
(偏在層形成塗液I4)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリチオフェン(平均粒子径100nm/イソプロピルアルコール分散液)
0.01重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液I5とした。
【0407】
<調整例I5>
(偏在層形成塗液I5)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリチオフェン(平均粒子径100nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをイソプロピルアルコールを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液I5とした。
【0408】
<調整例I6>
(偏在層形成塗液I6)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリチオフェン(平均粒子径100nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が20wt%となるように調液し、偏在層形成塗液I6とした。
【0409】
<調整例I7>
(偏在層形成塗液I7)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリチオフェン(平均粒子径100nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2000(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が90wt%となるように調液し、偏在層形成塗液I7とした。
【0410】
<調整例I8>
(偏在層形成塗液I8)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリチオフェン(平均粒子径100nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液I8とした。
【0411】
<調整例I9>
(偏在層形成塗液I9)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液I9とした。
【0412】
以下に低屈折率層形成塗液Iの(調整例)を示す。
【0413】
(低屈折率層形成塗液I)
・多孔質シリカ微粒子の分散液
(平均粒子径50nm/固形分20wt%/メチルイソブチルケトン分散液)
(固形分) 2.5重量部
・EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(日本化薬社製DPEA−12) 2.5重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 0.1重量部
を用意し、これらをイソプロピルアルコールを用いて固形分が5wt%となるように調液し、低屈折率層形成塗液Iとした。
【0414】
[実施例I1]
(偏在層の形成)
トリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム社製:膜厚80μm)の片面に偏在層形成塗液I1を塗布し、一次乾燥として25℃で10秒間乾燥炉内で乾燥させ、連続して二次乾燥として80℃で50秒間乾燥炉内で乾燥し、乾燥させた後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて照射線量300mJ/m
2で紫外線照射をおこなうことにより乾燥膜厚5μmの透明な偏在層を形成した。
【0415】
(低屈折率層の形成)
形成した偏在層上に、低屈折率層形成塗液Iを乾燥後の膜厚が100nmとなるように塗布した。第一乾燥温度25℃を25秒おこなった後に、第二乾燥温度80℃を50秒おこなった後に、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて照射線量192mJ/m
2で紫外線照射をおこなって硬膜させて低屈折率層を形成し、[実施例I1]の反射防止フィルムを作製した。
【0416】
[実施例I2]〜[実施例I7]
[実施例I2]〜[実施例I7]においては、偏在層形成用塗液I1の代わりに偏在層形成塗液I2〜I7を用いて、その他の製造条件は[実施例I1]と同様にして、[実施例I2]〜[実施例I7]の反射防止フィルムを作製した。
【0417】
[実施例I8]〜[実施例I10]
[実施例I8]においては、偏在層形成塗液I1を用いて、第一乾燥温度を50℃、第二乾燥温度を60℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例I1]と同様にして、[実施例I8]の反射防止フィルムを作製した。
[実施例I9]においては、偏在層形成塗液I1を用いて、一次乾燥温度および二次乾燥温度をともに25℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例I1]と同様にして、[実施例I9]の反射防止フィルムを作製した。
[実施例I10]においては、偏在層形成塗液I1を用いて、一次乾燥温度および二次乾燥温度をともに80℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例I1]と同様にして、[実施例I10]の反射防止フィルムを作製した。
【0418】
[実施例I11]、[実施例I12]
[実施例I11]、[実施例I12]においては、偏在層形成塗液I1の代わりに偏在層形成塗液I8、I9を用いて、その他の製造条件は[実施例I1]と同様にして、[実施例I11]、[実施例I12]の反射防止フィルムを作製した。
【0419】
(表17)に、[実施例I1]〜[実施例I12]における製造条件をまとめたものを示す。
【0420】
【表17】
【0421】
得られた[実施例I1]〜[実施例I12]の反射防止フィルムについて、先述のように評価をおこない、また、偏在層中の各層の形成状態を確認した。(表18)に評価結果等をまとめたものを示す。
【0422】
【表18】
【0423】
(J)レベリング材料:オレフィン基を有する化合物×導電性材料:四級アンモニウム塩材料
【0424】
以下に、レベリング材料としてオレフィン基を有する化合物、導電性材料として四級アンモニウム塩材料を用いた場合の実施例について示す。
【0425】
以下に偏在層形成塗液J1〜J11の(調整例)を示す。
【0426】
(合成例1)
攪拌翼、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた四口フラスコに、
・オクチルポリエチレングリコールポリプロピレングリコールメタクリレート
(商品名:「ブレンマー50POEP−800B」日本油脂社製) 18.0I
・メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド 35.0I
・シクロヘキシルメタクリレート 14.0I
・アゾビスイソブチロニトリル 0.3I
・イソプロピルアルコール 100.0I
・メチルエチルケトン 40.0I
を仕込み、窒素雰囲気下、65℃で3時間重合した。重合終了後、反応液をヘキサン中に投入し、生成物を析出させた後乾燥した。得られた四級アンモニウム塩材料の重量平均分子量は18500であった。
【0427】
<調整例J1>
(偏在層形成塗液J1)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・合成例1で作製した四級アンモニウム塩材料(重量平均分子量18500)
10重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液J1とした。
【0428】
<調整例J2>
(偏在層形成塗液J2)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・NR−121X−9IPA(コルコート社製/イソプロピロアルコール分散液)
(固形分)20重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液J2とした。
【0429】
<調整例J3>
(偏在層形成塗液J3)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・四級アンモニウム塩を含有するライトエステルDQ100
(共栄社化学社製、分子量208) 10重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液J3とした。
【0430】
<調整例J4>
(偏在層形成塗液J4)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・p−スチレンスルホン酸アンモニウム塩ホモポリマー(分子量12万)
10重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液J4とした。
【0431】
<調整例J5>
(偏在層形成塗液J5)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・合成例1で作製した四級アンモニウム塩材料(重量平均分子量18500)
0.01重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液J5とした。
【0432】
<調整例J6>
(偏在層形成塗液J6)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・合成例1で作製した四級アンモニウム塩材料(重量平均分子量18500)
100重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液J6とした。
【0433】
<調整例J7>
(偏在層形成塗液J7)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・合成例1で作製した四級アンモニウム塩材料(重量平均分子量18500)
10重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをイソプロピルアルコールを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液J7とした。
【0434】
<調整例J8>
(偏在層形成塗液J8)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・合成例1で作製した四級アンモニウム塩材料(重量平均分子量18500)
10重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が20wt%となるように調液し、偏在層形成塗液J8とした。
【0435】
<調整例J9>
(偏在層形成塗液J9)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・合成例1で作製した四級アンモニウム塩材料(重量平均分子量18500)
10重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が90wt%となるように調液し、偏在層形成塗液J9とした。
【0436】
<調整例J10>
(偏在層形成塗液J10)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・合成例1で作製した四級アンモニウム塩材料(重量平均分子量18500)
10重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液J10とした。
【0437】
<調整例J11>
(偏在層形成塗液J11)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液J10とした。
【0438】
以下に低屈折率層形成塗液Jの(調整例)を示す。
【0439】
(低屈折率層形成塗液J)
・多孔質シリカ微粒子の分散液
(平均粒子径50nm/固形分20wt%/メチルイソブチルケトン分散液)
(固形分) 2.5重量部
・EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(日本化薬社製DPEA−12) 2.5重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 0.1重量部
を用意し、これらをイソプロピルアルコールを用いて固形分が5wt%となるように調液し、低屈折率層形成塗液Jとした。
【0440】
[実施例J1]
(偏在層の形成)
トリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム社製:膜厚80μm)の片面に偏在層形成塗液J1を塗布し、一次乾燥として25℃で10秒間乾燥炉内で乾燥させ、連続して二次乾燥として80℃で50秒間乾燥炉内で乾燥し、乾燥させた後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて照射線量300mJ/m
2で紫外線照射をおこなうことにより乾燥膜厚5μmの透明な偏在層を形成した。
【0441】
(低屈折率層の形成)
形成した偏在層上に、低屈折率層形成塗液Jを乾燥後の膜厚が100nmとなるように塗布した。第一乾燥温度25℃を25秒おこなった後に、第二乾燥温度80℃を50秒おこなった後に、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて照射線量192mJ/m
2で紫外線照射をおこなって硬膜させて低屈折率層を形成し、[実施例J1]の反射防止フィルムを作製した。
【0442】
[実施例J2]〜[実施例J9]
[実施例J2]〜[実施例J9]においては、偏在層形成用塗液J1の代わりに偏在層形成塗液J2〜J9を用いて、その他の製造条件は[実施例J1]と同様にして、[実施例J2]〜[実施例J9]の反射防止フィルムを作製した。
【0443】
[実施例J10]〜[実施例J12]
[実施例J10]においては、偏在層形成塗液J1を用いて、第一乾燥温度を50℃、第二乾燥温度を60℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例J1]と同様にして、[実施例J10]の反射防止フィルムを作製した。
[実施例J11]においては、偏在層形成塗液J1を用いて、一次乾燥温度および二次乾燥温度をともに25℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例J1]と同様にして、[実施例J11]の反射防止フィルムを作製した。
[実施例J12]においては、偏在層形成塗液J1を用いて、一次乾燥温度および二次乾燥温度をともに80℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例J1]と同様にして、[実施例J12]の反射防止フィルムを作製した。
【0444】
[実施例J13]、[実施例J14]
[実施例J13]、[実施例J14]においては、偏在層形成塗液J1の代わりに偏在層形成塗液J10、J11を用いて、その他の製造条件は[実施例J1]と同様にして、[実施例J13]、[実施例J14]の反射防止フィルムを作製した。
【0445】
(表19)に、[実施例J1]〜[実施例J14]における製造条件をまとめたものを示す。
【0446】
【表19】
【0447】
得られた[実施例J1]〜[実施例J14]の反射防止フィルムについて、先述のように評価をおこない、また、偏在層中の各層の形成状態を確認した。(表20)に評価結果等をまとめたものを示す。
【0448】
【表20】
【0449】
(K)レベリング材料:オレフィン基を有する化合物×導電性材料:金属酸化物粒子
以下に、レベリング材料としてオレフィン基を有する化合物、導電性材料として金属酸化物粒子を用いた場合の実施例について示す。
【0450】
以下に偏在層形成塗液K1〜K10の(調整例)を示す。
【0451】
<調整例K1>
(偏在層形成塗液K1)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液K1とした。
【0452】
<調整例K2>
(偏在層形成塗液K2)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・リン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液K2とした。
【0453】
<調整例K3>
(偏在層形成塗液K3)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)0.01重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液K3とした。
【0454】
<調整例K4>
(偏在層形成塗液K4)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)100重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液K4とした。
【0455】
<調整例K5>
(偏在層形成塗液K5)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径1000nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液K5とした。
【0456】
<調整例K6>
(偏在層形成塗液K6)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをイソプロピルアルコールを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液K6とした。
【0457】
<調整例K7>
(偏在層形成塗液K7)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が20wt%となるように調液し、偏在層形成塗液K7とした。
【0458】
<調整例K8>
(偏在層形成塗液K8)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が90wt%となるように調液し、偏在層形成塗液K8とした。
【0459】
<調整例K9>
(偏在層形成塗液K9)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液K9とした。
【0460】
<調整例K10>
(偏在層形成塗液K10)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径50nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液K10とした。
【0461】
以下に低屈折率層形成塗液Kの(調整例)を示す。
【0462】
(低屈折率層形成塗液K)
・多孔質シリカ微粒子の分散液
(平均粒子径50nm/固形分20wt%/メチルイソブチルケトン分散液)
(固形分) 2.5重量部
・EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(日本化薬社製DPEA−12) 2.5重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 0.1重量部
を用意し、これらをイソプロピルアルコールを用いて固形分が5wt%となるように調液し、低屈折率層形成塗液Kとした。
【0463】
[実施例K1]
(偏在層の形成)
トリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム社製:膜厚80μm)の片面に偏在層形成塗液K1を塗布し、一次乾燥として25℃で10秒間乾燥炉内で乾燥させ、連続して二次乾燥として80℃で50秒間乾燥炉内で乾燥し、乾燥させた後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて照射線量300mJ/m
2で紫外線照射をおこなうことにより乾燥膜厚5μmの透明な偏在層を形成した。
【0464】
(低屈折率層の形成)
形成した偏在層上に、低屈折率層形成塗液Kを乾燥後の膜厚が100nmとなるように塗布した。第一乾燥温度25℃を25秒おこなった後に、第二乾燥温度80℃を50秒おこなった後に、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Kバルブ)を用いて照射線量192mJ/m
2で紫外線照射をおこなって硬膜させて低屈折率層を形成し、[実施例K1]の反射防止フィルムを作製した。
【0465】
[実施例K2]〜[実施例K8]
[実施例K2]〜[実施例K8]においては、偏在層形成用塗液K1の代わりに偏在層形成塗液K2〜K8を用いて、その他の製造条件は[実施例K1]と同様にして、[実施例K2]〜[実施例K8]の反射防止フィルムを作製した。
【0466】
[実施例K9]〜[実施例K11]
[実施例K9]においては、偏在層形成塗液K1を用いて、第一乾燥温度を50℃、第二乾燥温度を60℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例K1]と同様にして、[実施例K9]の反射防止フィルムを作製した。
[実施例K10]においては、偏在層形成塗液K1を用いて、一次乾燥温度および二次乾燥温度をともに25℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例K1]と同様にして、[実施例K10]の反射防止フィルムを作製した。
[実施例K11]においては、偏在層形成塗液K1を用いて、一次乾燥温度および二次乾燥温度をともに80℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例K1]と同様にして、[実施例K11]の反射防止フィルムを作製した。
【0467】
[実施例K12]、[実施例K13]
[実施例K12]、[実施例K13]においては、偏在層形成塗液K1の代わりに偏在層形成塗液K9、K10を用いて、その他の製造条件は[実施例K1]と同様にして、[実施例K12]、[実施例K13]の反射防止フィルムを作製した。
【0468】
(表21)に、[実施例K1]〜[実施例K13]における製造条件をまとめたものを示す。
【0469】
【表21】
【0470】
得られた[実施例K1]〜[実施例K13]の反射防止フィルムについて、先述のように評価をおこない、また、偏在層中の各層の形成状態を確認した。(表22)に評価結果等をまとめたものを示す。
【0471】
【表22】
【0472】
(L)レベリング材料:オレフィン基を有する化合物×導電性材料:四級アンモニウム塩
以下に、レベリング材料としてオレフィン基を有する化合物、導電性材料として導電性高分子を用いた場合の実施例について示す。
【0473】
以下に偏在層形成塗液L1〜L9の(調整例)を示す。
【0474】
<調整例L1>
(偏在層形成塗液L1)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリチオフェン(平均粒子径100nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液18とした。
【0475】
<調整例L2>
(偏在層形成塗液L2)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリアニリン(平均粒子径75nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液L2とした。
【0476】
<調整例L3>
(偏在層形成塗液L3)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリチオフェン(平均粒子径300nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液L3とした。
【0477】
<調整例L4>
(偏在層形成塗液L4)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリチオフェン(平均粒子径100nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)0.01重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液L4とした。
【0478】
<調整例L5>
(偏在層形成塗液L5)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリチオフェン(平均粒子径100nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをイソプロピルアルコールを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液L5とした。
【0479】
<調整例L6>
(偏在層形成塗液L6)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリチオフェン(平均粒子径100nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が20wt%となるように調液し、偏在層形成塗液L6とした。
【0480】
<調整例L7>
(偏在層形成塗液L7)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリチオフェン(平均粒子径100nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・フローレンAC2200HF(共栄社化学社製) 0.1重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が90wt%となるように調液し、偏在層形成塗液L7とした。
【0481】
<調整例L8>
(偏在層形成塗液L8)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ポリチオフェン(平均粒子径100nm/イソプロピルアルコール分散液)
(固形分)5重量部
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液L8とした。
【0482】
<調整例L9>
(偏在層形成塗液L9)
ウレタンアクリレート(共栄社化学社製UA−306T) 100重量部 に対して、
・ジペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 10重量部
を用意し、これらをメチルエチルケトンを用いて固形分が50wt%となるように調液し、偏在層形成塗液L9とした。
【0483】
以下に低屈折率層形成塗液Lの(調整例)を示す。
【0484】
(低屈折率層形成塗液L)
・多孔質シリカ微粒子の分散液
(平均粒子径50nm/固形分20wt%/メチルイソブチルケトン分散液)
(固形分) 2.5重量部
・EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(日本化薬社製DPEA−12) 2.5重量部
・光重合開始剤(チバジャパン社製イルガキュア184) 0.1重量部
を用意し、これらをイソプロピルアルコールを用いて固形分が5wt%となるように調液し、低屈折率層形成塗液Lとした。
【0485】
[実施例L1]
(偏在層の形成)
トリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム社製:膜厚80μm)の片面に偏在層形成塗液L1を塗布し、一次乾燥として25℃で10秒間乾燥炉内で乾燥させ、連続して二次乾燥として80℃で50秒間乾燥炉内で乾燥し、乾燥させた後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて照射線量300mJ/m
2で紫外線照射をおこなうことにより乾燥膜厚5μmの透明な偏在層を形成した。
【0486】
(低屈折率層の形成)
形成した偏在層上に、低屈折率層形成塗液Lを乾燥後の膜厚が100nmとなるように塗布した。第一乾燥温度25℃を25秒おこなった後に、第二乾燥温度80℃を50秒おこなった後に、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて照射線量192mJ/m
2で紫外線照射をおこなって硬膜させて低屈折率層を形成し、[実施例L1]の反射防止フィルムを作製した。
【0487】
[実施例L2]〜[実施例L7]
[実施例L2]〜[実施例L7]においては、偏在層形成用塗液L1の代わりに偏在層形成塗液L2〜L7を用いて、その他の製造条件は[実施例L1]と同様にして、[実施例L2]〜[実施例L7]の反射防止フィルムを作製した。
【0488】
[実施例L8]〜[実施例L10]
[実施例L8]においては、偏在層形成塗液L1を用いて、第一乾燥温度を50℃、第二乾燥温度を60℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例L1]と同様にして、[実施例L8]の反射防止フィルムを作製した。
[実施例L9]においては、偏在層形成塗液L1を用いて、一次乾燥温度および二次乾燥温度をともに25℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例L1]と同様にして、[実施例L9]の反射防止フィルムを作製した。
[実施例L10]においては、偏在層形成塗液L1を用いて、一次乾燥温度および二次乾燥温度をともに80℃とし偏在層を形成し、その他の製造条件は[実施例L1]と同様にして、[実施例L10]の反射防止フィルムを作製した。
【0489】
[実施例L11]、[実施例L12]
[実施例L11]、[実施例L12]においては、偏在層形成塗液L1の代わりに偏在層形成塗液L8、L9を用いて、その他の製造条件は[実施例L1]と同様にして、[実施例L11]、[実施例L12]の反射防止フィルムを作製した。
【0490】
(表23)に、[実施例L1]〜[実施例L12]における製造条件をまとめたものを示す。
【0491】
【表23】
【0492】
得られた[実施例L1]〜[実施例L12]の反射防止フィルムについて、先述のように評価をおこない、また、偏在層中の各層の形成状態を確認した。(表24)に評価結果等をまとめたものを示す。
【0493】
【表24】
【0494】
実施例の結果、偏在層を、中間層、ハードコート層、帯電防止層、レベリング層から構成される反射防止フィルムとすることで、低い製造コストと優れた光学特性、高い耐擦傷性、帯電防止性能を備える反射防止フィルムを提供することができた。