【実施例】
【0018】
本発明の滞納処理システムは、
図1において、税金を徴収する複数の自治体と、納税者の預金がある複数の金融機関と、自治体と金融機関の間で両者の滞納処理に関する業務を円滑に行うためのサービスを提供するサービス会社で構成される。
【0019】
本発明の滞納処理システムは、
図2に示すように、各自治体は自治体端末を備え、各金融機関は金融機関端末を備え、サービス会社は滞納整理伝送システムサーバーを備えており、サービス会社の滞納整理伝送サーバーが自治体端末及び金融機関端末にそれぞれネットワーク回線を通じて接続され、データが滞納整理伝送サーバーを介して送受信される。
【0020】
本発明の滞納処理システムによる全体の処理シーケンスは、
図3に示すように、各自治体端末では、預金調査依頼データ、差押依頼データを作成し、そのデータを自治体端末からサービス会社の滞納整理伝送サーバーへ伝送する。
【0021】
滞納整理伝送サーバーでは、自治体端末から伝送されてきたデータを仕分けして転送処理し、対象となる金融機関端末へ伝送する。
【0022】
金融機関では、滞納整理伝送サーバーから伝送されてきたデータに基づいて預金調査結果データ、差押結果データを作成し、そのデータを金融機関端末から滞納整理伝送サーバーへ送る。
【0023】
滞納整理伝送サーバーではデータ仕分けし、転送処理して依頼した自治体端末へ転送する。
【0024】
預金調査結果データ、差押結果データが伝送された自治体端末では、預金調査結果データ登録、差押結果データ登録を行う。
【0025】
自治体端末は、
図4に示すように預金調査依頼データ及び差押依頼データを作成し、そのデータをサービス会社の滞納整理伝送サーバーへ伝送する入力手段A1及び送信手段A2と、滞納整理伝送サーバーから預金調査結果データ及び差押依頼データを受信し、データを登録する受信手段A3、入力手段A4で構成される。
【0026】
図5に示すように、自治体端末の入力手段A1では、預金調査依頼データ及び差押依頼データを入力するか、預金調査依頼及び差押依頼データを基幹システムとの機能連携により取得して金融機関に渡す基礎データを作成する。
【0027】
さらに、送信手段A2では、入力手段A1において作成された預金調査依頼データ及び差押依頼データに基づき対象となる金融機関毎にファイルを作成する(データの暗号化を実施)。ファイル作成後ネットワーク回線を通じて、サービス会社の滞納整理伝送サーバーへデータ伝送を行う。
【0028】
図6に示すように、自治体端末の受信手段A3では、滞納整理伝送サーバーから預金調査結果データ、差押結果データの結果ファイルを受信する。入力手段A4では、結果ファイルのデータを基幹システムとの連携により、預金調査結果データ、差押結果データの登録を行う。
【0029】
金融機関端末は、
図7に示すように、受信手段B1、入力手段B2及び送信手段B3で構成される。
【0030】
金融機関端末の受信手段B1では、
図8に示すように、サービス会社の滞納整理伝送サーバーから預金調査依頼データ及び差押対象データを受信する。
【0031】
さらに、入力手段B2では、預金調査依頼データ及び差押依頼データに基づいて基幹システムへ照会を行い、結果データを手入力もしくはデータ連携にて結果データの登録を行う。
【0032】
送信手段B3では、預金調査結果データ及び差押結果データをサービス会社の滞納整理伝送サーバーへネットワーク回線を通じてデータ送信を行う。
【0033】
サービス会社の滞納整理伝送サーバーは、
図9に示すように、受信手段C1、転送手段C2、受信手段C3、転送手段C4で構成される。
【0034】
滞納整理伝送サーバーの受信手段C1は、
図10に示すように、自治体端末から預金調査及び差押対象データを受信する。受信データについては、暗号化されているファイルの復号化を実施し、データを送受信する金融機関ごとにファイル分割を実施する。
【0035】
転送手段C2は、預金調査依頼データ及び差押依頼データを金融機関毎に仕分けし、対象となる金融機関端末にデータ転送を行う。
【0036】
受信手段C3は、対象の金融機関端末から預金調査結果データ及び差押結果データを受信する。
【0037】
転送手段C4は、預金調査結果及び差押結果データを自治体毎に仕分けし、自治体端末へデータ転送を行う。送信データは、データを暗号化後、自治体ごとに集約してファイル送信を行う。
【0038】
なお、サービス会社としては転送処理以外ではセキュリティ加工と送達管理、件数管理を行い、また件数に応じた使用料算出を行うことができる。