(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0012】
図1は、本発明の情報提供装置である無線LAN装置の実施の一形態を示す図である。
【0013】
本形態における無線LAN装置100には
図1に示すように、モード設定部110と、制御部120と、提供部130と、無線回路140と、作業メモリ150と、不揮発メモリ160とが設けられている。なお、
図1には、本形態における無線LAN装置100が具備する構成要素のうち、本発明に関わる構成要素のみを示した。
【0014】
モード設定部110は、外部からの入力に基づいて、親機モード(第1の動作モード)と中継機モード(第2の動作モード)とのいずれか一方の動作モードを無線LAN装置100に設定する。ここで、親機モードとは、無線LAN装置100が親機として動作するための動作モードである。また、中継機モードとは、無線LAN装置100が中継機として動作するための動作モードである。また、外部からの入力とは、無線LAN装置100に搭載された動作モード設定用のスイッチへの利用者の操作や、無線LAN装置100に搭載されたディスプレイに表示されたメニューを利用者がカーソル移動やキー操作で選択するものであっても良い。
【0015】
制御部120は、無線LAN装置100全体を制御する。また、制御部120は、モード設定部110が設定した動作モードで無線LAN装置100を動作させ、動作モードの設定が変更になった場合は、その切り替え制御を行う。
【0016】
提供部130は、モード設定部110が設定した動作モードに基づいて、不揮発メモリ160にあらかじめ設定(格納)されている接続情報(第1の接続情報)と、作業メモリ150に格納されている接続情報(第2の接続情報)とのいずれか一方の接続情報を提供する。具体的には、提供部130は、モード設定部110が設定した動作モードが親機モードである場合、不揮発メモリ160にあらかじめ設定(格納)されている接続情報を提供し、また、提供部130は、モード設定部110が設定した動作モードが中継機モードである場合は、作業メモリ150に格納されている接続情報を提供する。なお、この接続情報の提供方法は、接続情報を表現する所定のコード(例えば、当該コードの表示や、当該コードを記憶媒体に記憶することによる提供、または、当該コードを電波や光による通信方法で提供する方法であっても良い)を生成し、当該コードの表示であっても良い。また、接続情報は、無線LAN装置100と無線接続するための情報であり、SSIDと暗号化キーとを含むものである。接続情報に基づいて、所定のコードを生成する主体は、制御部120であっても良いし、提供部130であっても良い。また、コードの生成方法は、一般的な方法で良く、ここでは特に規定しない。
【0017】
無線回路140は、無線通信を行う回路である。このとき、無線回路140は、モード設定部110が設定した動作モードが親機モードである場合、不揮発メモリ160にあらかじめ設定(格納)されている接続情報(SSIDおよび暗号化キー)を用いて中継機および子機として動作する端末と無線通信を行う。また、無線回路140は、モード設定部110が設定した動作モードが中継機モードである場合、作業メモリ150に格納されている接続情報(SSIDおよび暗号化キー)を用いて親機および子機として動作する端末と無線通信を行う。
【0018】
作業メモリ150は、モード設定部110が設定した動作モードが中継機モードである場合、帰属元となる親機である無線LAN装置から取得した接続情報(SSIDおよび暗号化キー)を格納する。この親機からの接続情報の取得方法については、特に規定しない。また、作業メモリ150は、不揮発性のものであっても良いし、揮発性のものであっても良い。
【0019】
不揮発メモリ160には、あらかじめ設定された接続情報(SSIDおよび暗号化キー)が、無線LAN装置100ごとに固有値として書き込まれる。また、不揮発メモリ160は、書き込まれた接続情報を記憶(保存)する。なお、不揮発メモリ160が記憶している接続情報は、外部から変更(書き換え)可能である。
【0020】
図2は、
図1に示した無線LAN装置を使用したシステムの一例を示す図である。
【0021】
無線LAN装置100−1のモード設定部110は、外部から入力に基づいて、親機モードを無線LAN装置100−1に設定している。また、無線LAN装置100−1は、インターネット300と接続している。また、無線LAN装置100−1の不揮発メモリ160には、工場出荷時に書き込まれた接続情報であるSSID1と暗号化キー1とが格納されている。また、無線LAN装置100−1の作業メモリ150には、何も格納されていない。また、無線LAN装置100−1の提供部130は、無線LAN装置100−1の不揮発メモリ160に格納されているSSID1と暗号化キー1とから生成された二次元コードを表示している。
【0022】
無線LAN装置100−2のモード設定部110は、外部から入力に基づいて、中継機モードを無線LAN装置100−2に設定している。また、無線LAN装置100−2は、親機である無線LAN装置100−1と無線接続(帰属)されている。また、無線LAN装置100−2の不揮発メモリ160には、工場出荷時に書き込まれた接続情報であるSSID2と暗号化キー2とが格納されている。また、無線LAN装置100−2の作業メモリ150には、無線LAN装置100−1と無線接続したときに無線LAN装置100−1から取得した接続情報であるSSID1と暗号化キー1とが格納されている。また、無線LAN装置100−2の提供部130は、無線LAN装置100−2の作業メモリ150に格納されているSSID1と暗号化キー1とから生成された二次元コードを表示している。これにより、無線LAN装置100−2は、SSID1と暗号化キー1とをあたかも無線LAN装置100−2固有のSSIDと暗号化キーとの様に見せた動作を行う。
【0023】
無線LAN端末200は、コードリーダーやカメラ等の撮影機能を有する。無線LAN端末200は、無線LAN装置100−2の提供部130に表示された二次元コードを撮影することにより、当該二次元コードに表現されたSSID1と暗号化キー1とを用いて、無線LAN装置100−2と無線接続することができる。また、無線LAN端末200は、SSID1と暗号化キー1とを用いて無線接続されているため、無線LAN装置100−1とも無線接続が可能となっている。
【0024】
以下に、
図1に示した無線LAN装置100における情報提供方法について説明する。
【0025】
図3は、
図1に示した無線LAN装置100における情報提供方法を説明するためのフローチャートである。
【0026】
まず、制御部120が、モード設定部110が無線LAN装置100の動作モードとして中継機モードを設定したかどうかを判別する(ステップS1)。
【0027】
制御部120が、モード設定部110が無線LAN装置100の動作モードとして中継機モードを設定していないと判別すると、制御部120は、無線LAN装置100を親機モードで起動する(ステップS2)。そして、制御部120は、不揮発メモリ160に格納されている接続情報であるSSID2と暗号化キー2とを読み出し、それらに基づいて二次元コードを生成し、提供部130が、当該二次元コードを提供(表示)する(ステップS3)。
【0028】
一方、ステップS1にて、モード設定部110が無線LAN装置100の動作モードとして中継機モードを設定していると判別すると、制御部120は、無線LAN装置100を中継機モードで起動する(ステップS4)。その後、親機モードで動作している無線LAN装置(以下、親機と称する)との帰属(無線接続)が完了すると(ステップS5)、帰属した親機のSSID1と暗号化キー1とを作業メモリ150に格納する(ステップS6)。ここで、親機との帰属(無線接続)が完了したかどうかを判別する方法は、一般的な方法であれば良く、ここでは特に規定しない。そして、制御部120は、作業メモリ150に格納されている接続情報であるSSID1と暗号化キー1とを読み出し、それらに基づいて二次元コードを生成し、提供部130が、当該二次元コードを提供(表示)する(ステップS7)。
【0029】
ステップS3またはステップS7の処理後、制御部120は、モード設定部110が動作モードを変更したかどうかを判別する(ステップS8)。変更があった場合、ステップS1の処理が行われる。
【0030】
このように、動作モードが中継機モードに設定されている無線LAN装置おいて、親機との帰属によりSSIDと暗号化キーとが変更された時に、作業メモリに書き込まれた接続(帰属)親機のSSIDと暗号化キーとから二次元コードを生成し、生成した二次元コードを自機の提供部130から提供させる。これにより、利用者にSSIDと暗号化キーとの変更を意識させることなく、提供された二次元コードのカメラ撮影による子機との無線接続を実施させることができる。そのため、中継機モードを有する無線LAN装置と無線LAN端末(子機)との無線接続が容易になる。
【0031】
以下に、本発明の他の実施の形態について説明する。
【0032】
図4は、本発明の情報提供装置である無線LAN装置に2つの無線回路が搭載されている場合の実施の一形態を示す図である。
【0033】
本形態における無線LAN装置101には
図4に示すように、モード設定部110と、制御部120と、提供部130と、無線回路140−1,140−2と、作業メモリ151と、不揮発メモリ161とが設けられている。なお、
図4には、本形態における無線LAN装置101が具備する構成要素のうち、本発明に関わる構成要素のみを示した。また、
図4には、無線回路が2つである場合を例に挙げて示しているが、3つ以上であっても良い。
【0034】
モード設定部110および制御部120は、
図1に示したものと同じ動作を行う。
【0035】
無線回路140−1と無線回路140−2とは、互いに異なる周波数帯域を用いて無線通信を行う。例えば、無線回路140−1は、2.4GHz帯を使用して無線通信を行い、無線回路140−2は、5GHz帯を使用して無線通信を行う。また、無線回路140−1と無線回路140−2とは、同時に無線接続が可能である。
【0036】
作業メモリ151には、無線回路の数と同じ数の接続情報が格納されている。例えば、
図4に示すように、2.4GHz帯を使用する無線回路140−1用の接続情報として、SSID3および暗号化キー3が格納され、5GHz帯を使用する無線回路140−2用の接続情報として、SSID4および暗号化キー4が格納されている。これらの接続情報は、
図1に示した形態と同様に、親機から取得したものである。また、作業メモリ151は、不揮発性のものであっても良いし、揮発性のものであっても良い。
【0037】
不揮発メモリ161には、無線回路の数と同じ数の接続情報が格納されている。例えば、
図4に示すように、2.4GHz帯を使用する無線回路140−1用の接続情報として、SSID5および暗号化キー5が格納され、5GHz帯を使用する無線回路140−2用の接続情報として、SSID6および暗号化キー6が格納されている。これらの接続情報は、
図1に示した形態と同様に、あらかじめ設定され固有値として書き込まれたものである。また、不揮発メモリ161が記憶している接続情報は、外部から変更(書き換え)可能である。
【0038】
提供部130は、これらの接続情報のうち、無線LAN装置101が子機との間で無線通信を行うための接続情報を提供する。この詳細については、以下に説明する。
【0039】
図5は、
図4に示した無線LAN装置を使用したシステムの一例を示す図である。なお、
図5に示した例では、無線LAN装置101−1と無線LAN装置101−2との間において、5GHz帯を使用して無線通信を行い、無線LAN装置101−1,101−2と無線LAN端末200との間において、2.4GHz帯を使用して無線通信を行う場合を示している。これは、無線LAN装置101−1,101−2および無線LAN端末200の相互の接続を全て同じSSID(チャネル)で行うと、それらの通信が同じ周波数上の同一チャネルで行われるため、それらの通信を時間分割制御する必要が発生し、無線速度(スループット)が半分に低下してしまうことを防ぐことを目的としている。
【0040】
無線LAN装置101−1のモード設定部110は、外部から入力に基づいて、親機モードを無線LAN装置101−1に設定している。また、無線LAN装置101−1は、インターネット300と接続している。また、無線LAN装置101−1の不揮発メモリ161には、工場出荷時に書き込まれた接続情報が格納されている。ここで、無線LAN装置101−1の不揮発メモリ161には、無線LAN装置101−1が親機モードで動作する場合に使用する、2.4GHz帯を使用して無線通信を行うための接続情報(SSID3および暗号化キー3)と、5GHz帯を使用して無線通信を行うための接続情報(SSID4および暗号化キー4)との2つの種類の接続情報が格納されている。また、無線LAN装置101−1の作業メモリ151には、何も格納されていない。また、無線LAN装置101−1の提供部130は、無線LAN装置101−1の不揮発メモリ161に格納されている接続情報のうち、中継機モードで動作している無線LAN装置101−2との間の無線通信で使用される接続情報とは異なる接続情報から生成された二次元コードを表示している。つまり、無線LAN装置101−1の提供部130は、無線LAN装置101−1の不揮発メモリ161に格納されている接続情報のうち、無線LAN端末200との間の無線通信で使用される2.4GHz帯用の接続情報であるSSID3と暗号化キー3とから生成された二次元コードを表示している。
【0041】
無線LAN装置101−2のモード設定部110は、外部から入力に基づいて、中継機モードを無線LAN装置101−2に設定している。また、無線LAN装置101−2は、親機である無線LAN装置101−1と無線接続(帰属)されている。また、無線LAN装置101−2の不揮発メモリ161には、工場出荷時に書き込まれた接続情報が格納されている。ここで、無線LAN装置101−2の不揮発メモリ161には、無線LAN装置101−2が親機モードで動作する場合に使用する、2.4GHz帯を使用して無線通信を行うための接続情報(SSID5および暗号化キー5)と、5GHz帯を使用して無線通信を行うための接続情報(SSID6および暗号化キー6)との2つの種類の接続情報が格納されている。また、無線LAN装置101−2の作業メモリ151には、無線LAN装置101−1と無線接続したときに無線LAN装置101−1から取得した接続情報が格納されている。この接続情報は、2.4GHz帯を使用して無線通信を行うための接続情報(SSID3および暗号化キー3)と、5GHz帯を使用して無線通信を行うための接続情報(SSID4および暗号化キー4)との2つの種類の接続情報である。また、無線LAN装置101−2の提供部130は、無線LAN装置101−2の作業メモリ151に格納されている接続情報のうち、親機モードで動作している無線LAN装置101−1との間の無線通信で使用される接続情報とは異なる接続情報から生成された二次元コードを表示している。つまり、無線LAN装置101−2の提供部130は、無線LAN装置101−2の作業メモリ151に格納されている接続情報のうち、無線LAN端末200との間の無線通信で使用される2.4GHz帯用の接続情報であるSSID3と暗号化キー3とから生成された二次元コードを表示している。これにより、無線LAN装置101−2は、SSID3と暗号化キー3とをあたかも無線LAN装置101−2固有のSSIDと暗号化キーとの様に見せた動作を行う。
【0042】
無線LAN端末200は、無線LAN装置101−2の提供部130に表示された二次元コードを撮影することにより、当該二次元コードに表現されたSSID3と暗号化キー3とを用いて、無線LAN装置101−2と無線接続することができる。また、無線LAN端末200は、SSID3と暗号化キー3とを用いて無線接続されているため、無線LAN装置101−1とも無線接続が可能となっている。
【0043】
このように、無線LAN装置101−1,101−2が複数の接続情報を保持している場合、無線LAN端末200に無線接続を許可する接続情報(上記の例では、SSID3および暗号化キー3)のみから、二次元コードを生成して表示する。無線LAN端末200は、無線LAN装置101−1の提供部130または無線LAN装置101−2の提供部130に表示された二次元コードを撮影することにより、デュアル機においてスループットを低下させること無く、無線LAN装置101−1,101−2へ無線接続することができる。
【0044】
以下に、
図4に示した無線LAN装置101における情報提供方法について説明する。
【0045】
図6は、
図4に示した無線LAN装置101における情報提供方法を説明するためのフローチャートである。
【0046】
まず、制御部120が、モード設定部110が無線LAN装置101の動作モードとして中継機モードを設定したかどうかを判別する(ステップS11)。
【0047】
制御部120が、モード設定部110が無線LAN装置101の動作モードとして中継機モードを設定していないと判別すると、制御部120は、無線LAN装置101を親機モードで起動する(ステップS12)。すると、制御部120は、中継機モードで動作している無線LAN装置(以下、中継機と称する)との帰属(無線接続)が完了したかどうかを判別する(ステップS13)。ここで、中継機との帰属(無線接続)が完了したかどうかを判別する方法は、一般的な方法であれば良く、ここでは特に規定しない。
【0048】
制御部120が、中継機との帰属(無線接続)が完了していないと判別した場合、制御部120は、不揮発メモリ161に格納されている2.4GHz帯用の接続情報であるSSID5と暗号化キー5、および5GHz帯用の接続情報であるSSID6と暗号化キー6とを読み出し、それぞれの接続情報に基づいて二次元コードを生成し、提供部130が、当該2つの二次元コードを提供(表示)する(ステップS14)。
【0049】
一方、ステップS13にて、制御部120が、中継機との帰属(無線接続)が完了したと判別した場合、制御部120は、不揮発メモリ161に格納されている接続情報のうち、中継機との間の無線通信で使用される接続情報とは異なる接続情報を読み出し、読み出した接続情報に基づいて二次元コードを生成し、提供部130が、当該二次元コードを提供(表示)する(ステップS15)。具体的には、制御部120は、不揮発メモリ161に格納されている接続情報のうち、中継機との間の無線通信で使用される接続情報(SSID6および暗号化キー6)とは異なる、無線LAN端末200との間の無線通信で使用される2.4GHz帯用の接続情報であるSSID5と暗号化キー5とを読み出し、読み出したSSID5と暗号化キー5とに基づいて二次元コードを生成し、提供部130が、当該二次元コードを提供(表示)する。
【0050】
その後、制御部120は、中継機との帰属が外れたかどうかを判別する(ステップS16)。この判別方法は、一般的な方法であれば良く、ここでは特に規定しない。制御部120が、中継機との帰属が外れたと判別した場合、ステップS13の処理を行う。
【0051】
一方、ステップS11にて、モード設定部110が無線LAN装置101の動作モードとして中継機モードを設定していると判別すると、制御部120は、無線LAN装置101を中継機モードで起動する(ステップS17)。その後、親機との帰属(無線接続)が完了すると(ステップS18)、制御部120は、帰属した親機にあらかじめ設定されている2つの接続情報を取得して、作業メモリ151に格納する(ステップS19)。具体的には、制御部120は、親機が2.4GHz帯を使用して無線通信を行うための接続情報であるSSID3および暗号化キー3と、親機が5GHz帯を使用して無線通信を行うための接続情報であるSSID4および暗号化キー4とを親機から取得して、作業メモリ151に格納する。なお、ここで、親機との帰属(無線接続)が完了したかどうかを判別する方法は、一般的な方法であれば良く、ここでは特に規定しない。
【0052】
そして、制御部120は、作業メモリ151に格納されている接続情報のうち、親機との間の無線通信で使用される接続情報とは異なる接続情報を読み出し、読み出した接続情報に基づいて二次元コードを生成し、提供部130が、当該二次元コードを提供(表示)する(ステップS20)。具体的には、制御部120は、作業メモリ151に格納されている接続情報のうち、親機との間の無線通信で使用される接続情報(SSID4および暗号化キー4)とは異なる、無線LAN端末200との間の無線通信で使用される2.4GHz帯用の接続情報であるSSID3と暗号化キー3とを読み出し、読み出したSSID3と暗号化キー3とに基づいて二次元コードを生成し、提供部130が、当該二次元コードを提供(表示)する。
【0053】
ステップS14またはステップS20の処理を行った後、制御部120は、中継機との帰属要求があるかどうかについて、再判定(ポーリング)を行う(ステップS21)。中継機との帰属要求があった場合、ステップS13の処理が行われる。一方、中継機との帰属要求がなかった場合は、制御部120は、モード設定部110が動作モードを変更したかどうかを判別する(ステップS22)。変更があった場合、ステップS11の処理が行われる。
【0054】
これにより、デュアル機においてはスループットを低下させること無く、無線LAN装置101へカメラによる子機との無線接続を実施させることができるという効果を有する。
【0055】
図7は、他の装置に接続情報を表示させる機能を具備した無線LAN装置を使用したシステムの一例を示す図である。
【0056】
図7に示すように、無線LAN装置102−1,102−1は、他の装置(Webサーバ400、メールサーバ500、ユーザPC610,620)と通信を行う通信部170をそれぞれ具備している。通信部170は、インターネット300と接続されたWANポートを用いて、インターネット300と接続されたWebサーバ400に、接続情報、つまり当該接続情報に基づいて生成した二次元コードを表示させる。また、通信部170は、インターネット300と接続されたWANポートを用いて、インターネット300と接続されたメールサーバ500へ、接続情報を送信する。また、通信部170は、LANポートと接続されたユーザPC610,620に、接続情報、つまり当該接続情報に基づいて生成した二次元コードを表示させる。
【0057】
このように、他の装置に接続情報を表示させることで、提供部130を具備しない場合であっても、接続情報を提供することができる。
【0058】
図8は、複数の無線回路が搭載されている無線LAN装置を使用したシステムの他の例を示す図である。
【0059】
図8に示すように、無線LAN装置103−1,103−2は、装置の外部から操作できるスイッチ180をそれぞれ具備している。利用者がスイッチ180を操作することで、外部からの指示を入力することができ、その入力に基づいた接続情報を提供することができる。つまり、スイッチ180は、提供部130が提供する接続情報を、利用者が選択するためのものである。上述したように、2.4GHz用と5GHz用との2つの種類の周波数帯を使用可能である場合、スイッチ180は、2.4GHzと5GHzとのどちらを使用するかを設定可能な構造(例えば、2つを選択するためのスライドスイッチ等の物理的なスイッチや、利用者がカーソル移動やキー操作で選択できる無線LAN装置103−1,103−2に搭載されたディスプレイに表示されたメニュー等)である。
【0060】
例えば、利用者が2.4GHzを使用するための接続情報を選択するために無線LAN装置103−1のスイッチ180を操作すると、提供部130は、無線LAN装置103−1の不揮発メモリ161に格納されている2.4GHz用の接続情報であるSSID3および暗号化キー3から生成された二次元コードを表示する。また、利用者が5GHzを使用するための接続情報を選択するために無線LAN装置103−1のスイッチ180を操作すると、提供部130は、無線LAN装置103−1の不揮発メモリ161に格納されている5GHz用の接続情報であるSSID4および暗号化キー4から生成された二次元コードを表示する。また、利用者が2.4GHzを使用するための接続情報を選択するために無線LAN装置103−2のスイッチ180を操作すると、提供部130は、無線LAN装置103−2の作業メモリ151に格納されている2.4GHz用の接続情報であるSSID3および暗号化キー3から生成された二次元コードを表示する。また、利用者が5GHzを使用するための接続情報を選択するために無線LAN装置103−2のスイッチ180を操作すると、提供部130は、無線LAN装置103−2の作業メモリ151に格納されている5GHz用の接続情報であるSSID4および暗号化キー4から生成された二次元コードを表示する。
【0061】
例えば、2.4GHz帯は、インターネット300、ユーザPC610,620へのアクセスを許可するが、5GHz帯はインターネット300へのアクセスしか許可しない場合に、利用者がスイッチ180を操作して、使用する周波数帯を切り替え、提供する接続情報を切り替える。
【0062】
これにより、使用する周波数帯を外部から切り替えることができるため、利用者が第三者への接続情報のアクセス制限をかけることができる。
【0063】
このように、中継機モードを有する無線LAN装置から、接続情報を提供することができ、当該無線LAN装置と無線LAN端末(子機)との間の無線接続を容易に行うことができる。
【0064】
上述した無線LAN装置に設けられた各構成要素が行う処理は、目的に応じてそれぞれ作製された論理回路で行うようにしても良い。また、処理内容を手順として記述したコンピュータプログラム(以下、プログラムと称する)を無線LAN装置にて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを無線LAN装置に読み込ませ、実行するものであっても良い。無線LAN装置にて読取可能な記録媒体とは、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク、DVD、CDなどの移設可能な記録媒体の他、無線LAN装置に内蔵されたROM、RAM等のメモリやHDD等を指す。この記録媒体に記録されたプログラムは、無線LAN装置に設けられた制御部120にて読み込まれ、制御部120の制御によって、上述したものと同様の処理が行われる。ここで、制御部120は、プログラムが記録された記録媒体から読み込まれたプログラムを実行するコンピュータとして動作するものである。