特許第5692921号(P5692921)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5692921
(24)【登録日】2015年2月13日
(45)【発行日】2015年4月1日
(54)【発明の名称】情報検索システム及び情報検索方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/30 20060101AFI20150312BHJP
【FI】
   G06F17/30 310Z
   G06F17/30 170C
   G06F17/30 340Z
【請求項の数】5
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-38190(P2012-38190)
(22)【出願日】2012年2月24日
(65)【公開番号】特開2013-174991(P2013-174991A)
(43)【公開日】2013年9月5日
【審査請求日】2013年1月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】399041158
【氏名又は名称】西日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(72)【発明者】
【氏名】大石 淳也
(72)【発明者】
【氏名】岡田 敦
(72)【発明者】
【氏名】畠中 真一郎
(72)【発明者】
【氏名】河野 光弘
(72)【発明者】
【氏名】野村 智之
【審査官】 吉田 誠
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−145234(JP,A)
【文献】 特開2007−058092(JP,A)
【文献】 特開2011−040012(JP,A)
【文献】 特開2002−073621(JP,A)
【文献】 特開平11−282862(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検索対象の情報表示を行う情報表示装置と、前記検索対象の情報を記憶した情報格納装置とが通信可能に接続された情報検索システムであって、
前記情報格納装置は、
前記検索対象の情報に対して、位置情報と時間情報とを関係付けて記憶するデータベースと、
前記情報表示装置から検索条件情報を受信し、前記データベースから前記検索条件情報を満たす前記位置情報と時間情報とを含む前記検索対象の情報を得る情報検索手段と、
前記情報検索手段により得られた前記検索対象の情報を前記情報表示装置に送信する情報転送手段とを備え、
前記情報表示装置は、
ユーザによって入力された前記検索条件情報を前記情報格納装置に対して送信する検索条件送信手段と、
前記情報格納装置から前記検索条件情報を満たす前記検索対象の情報を受信する情報受信手段と、
前記検索対象の情報に含まれる前記位置情報を地図上の位置を示すことによって表示するとともに、前記検索対象の情報に含まれる前記時間情報を関係付けて表示することにより、前記検索対象の情報を表示する情報表示手段と、
ユーザが操作する操作子を未来側または過去側に移動することによって時刻または時間帯を切り替える時間情報切替手段と、
新たな検索条件情報に基づき、前記情報格納装置から送信された前記検索対象の情報を記憶する情報記憶手段とを備え、
前記情報表示手段は、前記操作子を未来側に移動させた場合に、前記操作子の移動量に応じた時間後の時刻または時間帯の前記検索対象の情報を表示し、前記操作子を前記過去側に移動させた場合に、前記操作子の移動量に応じた時間前の時刻または時間帯の前記検索対象の情報を表示し、
前記検索条件送信手段は、背景処理によって前記情報格納装置に対して送信した前記検索条件情報を基に、検索結果として得られる前記検索対象の情報量が多くなるように、地図上の検索エリアと検索すべき時間帯とを広げて新たな検索条件情報を作成し、前記情報格納装置に対して前記新たな検索条件情報を送信し、該新たな検索条件情報に基づいて検索を行った結果得られる前記検索対象の情報を受信して、前記情報記憶手段に前記検索対象の情報を保存し、
前記情報表示手段は、
表示すべき前記検索対象の情報が前記情報記憶手段に保存されている場合は、前記情報記憶手段から読み出して表示する
ことを特徴とする情報検索システム。
【請求項2】
前記情報表示手段は、
ユーザによって指定された地図上の位置を中心として、前記地図上の所定領域内について前記検索対象の情報を表示することを特徴とする請求項1に記載の情報検索システム。
【請求項3】
前記情報格納装置は、
前記位置情報と時間情報とを含む前記検索対象の情報を他の装置から収集して前記データベースに記憶する情報収集手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の情報検索システム。
【請求項4】
前記情報転送手段は、前記情報検索手段により得られた前記検索対象の情報を複数に分割し、分割した前記検索対象の情報を順次前記情報表示装置に対して送信し、
前記情報表示手段は、前記情報転送手段から送信された前記分割された検索対象の情報を受信した順に表示する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の情報検索システム。
【請求項5】
検索対象の情報表示を行うために新たな検索条件情報に基づき、情報格納装置から送信された前記検索対象の情報を記憶する情報記憶手段を備える情報表示装置と、前記検索対象の情報に対して、位置情報と時間情報とを関係付けて記憶するデータベースを備える情報格納装置とが通信可能に接続された情報検索システムが行う情報検索方法であって、
前記情報表示装置が、ユーザによって入力された検索条件情報を前記情報格納装置に対して送信する検索条件送信ステップと、
前記情報格納装置が、前記情報表示装置から検索条件情報を受信し、前記データベースから前記検索条件情報を満たす前記位置情報と時間情報とを含む前記検索対象の情報を得る情報検索ステップと、
前記情報格納装置が、前記情報検索ステップにより得られた前記検索対象の情報を前記情報表示装置に送信する情報転送ステップと、
前記情報表示装置が、前記情報格納装置から前記検索条件情報を満たす前記検索対象の情報を受信する情報受信ステップと、
前記情報表示装置が、前記検索対象の情報に含まれる前記位置情報を地図上の位置を示すことによって表示するとともに、前記検索対象の情報に含まれる前記時間情報を関係付けて表示することにより、前記検索対象の情報を表示する情報表示ステップと、
前記情報表示装置が、ユーザが操作する操作子を未来側または過去側に移動することによって時刻または時間帯を切り替える時間情報切替ステップとを有し、
前記情報表示ステップでは、前記操作子を未来側に移動させた場合に、前記操作子の移動量に応じた時間後の時刻または時間帯の前記検索対象の情報を表示し、前記操作子を前記過去側に移動させた場合に、前記操作子の移動量に応じた時間前の時刻または時間帯の前記検索対象の情報を表示し、
前記検索条件送信ステップでは、背景処理によって前記情報格納装置に対して送信した前記検索条件情報を基に、検索結果として得られる前記検索対象の情報量が多くなるように、地図上の検索エリアと検索すべき時間帯とを広げて新たな検索条件情報を作成し、前記情報格納装置に対して前記新たな検索条件情報を送信し、該新たな検索条件情報に基づいて検索を行った結果得られる前記検索対象の情報を受信して、前記情報記憶手段に前記検索対象の情報を保存し、
前記情報表示ステップでは、
表示すべき前記検索対象の情報が前記情報記憶手段に保存されている場合は、前記情報記憶手段から読み出して表示する
ことを特徴とする情報検索方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報検索結果を地図上の位置で表示する情報検索システム及び情報検索方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ウェブブラウザを使用して情報検索を行い、入力したキーワードに該当する事象やイベントなどがどこで行われているかを示す情報検索結果を地図上の位置で表示する情報検索システムが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。情報検索システムは、表示された事象やイベントは同時に画面上にリスト化されて表示され、その中から詳細な内容を知りたいものを選択することにより、さらに詳細な情報が掲載されたインターネット上のサイトに遷移することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−134951号公報
【特許文献2】特開2009−043006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の情報検索技術においては、イベント等の開催場所を示す空間的な位置情報と、開催日時である時間情報とを一括して表示できる検索機能を有していない。そのため、例えばある事柄に関するイベントに参加したい場合、それがいつ、どの場所で開催されているかについて、それぞれ調べる必要があり、ユーザは煩雑な検索作業を行わなければならない。場所を一括して調べる方法として地図検索機能から調べる方法があるが、この方法では該当するイベントの開催場所を一覧表示することはできてもそれぞれがいつ開催されているかまでの情報を得ることができないため、日時について改めて調べる必要がある。
【0005】
一方、通常の検索エンジンを使う方法では一つ一つ関連するサイトをキーワード検索し、所望するイベントを絞り込んだ後、それぞれいつ、どこで開催されているかを調べなくてはならない。また、現在のブラウザによる検索ではイベントの開催日時に着目して詳細な情報を一覧表示する機能が存在しないため、所望の場所で参加したい日時にイベントが行われているかなど、空間的な位置情報と時間情報とを関係付けて検索することができないという問題がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、地図上において、位置情報と時間情報とを関係付けて検索結果の情報を表示することができる情報検索システム及び情報検索方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、検索対象の情報表示を行う情報表示装置と、前記検索対象の情報を記憶した情報格納装置とが通信可能に接続された情報検索システムであって、前記情報格納装置は、前記検索対象の情報に対して、位置情報と時間情報とを関係付けて記憶するデータベースと、前記情報表示装置から検索条件情報を受信し、前記データベースから前記検索条件情報を満たす前記位置情報と時間情報とを含む前記検索対象の情報を得る情報検索手段と、前記情報検索手段により得られた前記検索対象の情報を前記情報表示装置に送信する情報転送手段とを備え、前記情報表示装置は、ユーザによって入力された前記検索条件情報を前記情報格納装置に対して送信する検索条件送信手段と、前記情報格納装置から前記検索条件情報を満たす前記検索対象の情報を受信する情報受信手段と、前記検索対象の情報に含まれる前記位置情報を地図上の位置を示すことによって表示するとともに、前記検索対象の情報に含まれる前記時間情報を関係付けて表示することにより、前記検索対象の情報を表示する情報表示手段と、ユーザが操作する操作子を未来側または過去側に移動することによって時刻または時間帯を切り替える時間情報切替手段と、新たな検索条件情報に基づき、前記情報格納装置から送信された前記検索対象の情報を記憶する情報記憶手段とを備え、前記情報表示手段は、前記操作子を未来側に移動させた場合に、前記操作子の移動量に応じた時間後の時刻または時間帯の前記検索対象の情報を表示し、前記操作子を前記過去側に移動させた場合に、前記操作子の移動量に応じた時間前の時刻または時間帯の前記検索対象の情報を表示し、前記検索条件送信手段は、背景処理によって前記情報格納装置に対して送信した前記検索条件情報を基に、検索結果として得られる前記検索対象の情報量が多くなるように、地図上の検索エリアと検索すべき時間帯とを広げて新たな検索条件情報を作成し、前記情報格納装置に対して前記新たな検索条件情報を送信し、該新たな検索条件情報に基づいて検索を行った結果得られる前記検索対象の情報を受信して、前記情報記憶手段に前記検索対象の情報を保存し、前記情報表示手段は、表示すべき前記検索対象の情報が前記情報記憶手段に保存されている場合は、前記情報記憶手段から読み出して表示することを特徴とする。
【0009】
本発明は、前記情報表示手段は、ユーザによって指定された地図上の位置を中心として、前記地図上の所定領域内について前記検索対象の情報を表示することを特徴とする。
【0010】
本発明は、前記情報格納装置は、前記位置情報と時間情報とを含む前記検索対象の情報を他の装置から収集して前記データベースに記憶する情報収集手段をさらに備えることを特徴とする。
【0011】
本発明は、前記情報転送手段は、前記検索手段により得られた前記検索対象の情報を複数に分割し、分割した前記検索対象の情報を順次前記情報表示装置に対して送信し、前記情報表示手段は、前記情報転送手段から送信された前記分割された検索対象の情報を受信した順に表示することを特徴とする。
【0013】
本発明は、検索対象の情報表示を行うために新たな検索条件情報に基づき、情報格納装置から送信された前記検索対象の情報を記憶する情報記憶手段を備える情報表示装置と、前記検索対象の情報に対して、位置情報と時間情報とを関係付けて記憶するデータベースを備える情報格納装置とが通信可能に接続された情報検索システムが行う情報検索方法であって、前記情報表示装置が、ユーザによって入力された検索条件情報を前記情報格納装置に対して送信する検索条件送信ステップと、前記情報格納装置が、前記情報表示装置から検索条件情報を受信し、前記データベースから前記検索条件情報を満たす前記位置情報と時間情報とを含む前記検索対象の情報を得る情報検索ステップと、前記情報格納装置が、前記情報検索ステップにより得られた前記検索対象の情報を前記情報表示装置に送信する情報転送ステップと、前記情報表示装置が、前記情報格納装置から前記検索条件情報を満たす前記検索対象の情報を受信する情報受信ステップと、前記情報表示装置が、前記検索対象の情報に含まれる前記位置情報を地図上の位置を示すことによって表示するとともに、前記検索対象の情報に含まれる前記時間情報を関係付けて表示することにより、前記検索対象の情報を表示する情報表示ステップと、前記情報表示装置が、ユーザが操作する操作子を未来側または過去側に移動することによって時刻または時間帯を切り替える時間情報切替ステップとを有し、前記情報表示ステップでは、前記操作子を未来側に移動させた場合に、前記操作子の移動量に応じた時間後の時刻または時間帯の前記検索対象の情報を表示し、前記操作子を前記過去側に移動させた場合に、前記操作子の移動量に応じた時間前の時刻または時間帯の前記検索対象の情報を表示し、前記検索条件送信ステップでは、背景処理によって前記情報格納装置に対して送信した前記検索条件情報を基に、検索結果として得られる前記検索対象の情報量が多くなるように、地図上の検索エリアと検索すべき時間帯とを広げて新たな検索条件情報を作成し、前記情報格納装置に対して前記新たな検索条件情報を送信し、該新たな検索条件情報に基づいて検索を行った結果得られる前記検索対象の情報を受信して、前記情報記憶手段に前記検索対象の情報を保存し、前記情報表示ステップでは、表示すべき前記検索対象の情報が前記情報記憶手段に保存されている場合は、前記情報記憶手段から読み出して表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ユーザが求めているイベント等の開催場所と開催日時を一画面で検索・確認することが可能となり、ユーザの検索回数を削減することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態の構成を示すブロック図である。
図2図1に示すデータベース32のデータ構造を示す説明図である。
図3図1に示す情報収集部31がイベントに関する情報を収集して、データベース32に格納する動作を示す図である。
図4図1に示す情報収集部31がデータベース32に情報を登録する動作を示すシーケンス図である。
図5図1に示す情報収集部31がデータベース32に情報を登録する動作を示すシーケンス図である。
図6図1に示す情報検索システムの処理動作を示すシーケンス図である。
図7図1に示す情報検索システムの処理動作を示すシーケンス図である。
図8図1に示す表示部14に表示される検索結果画面を表示する動作を示す図である。
図9図1に示す表示部14に表示される検索結果画面を表示する動作を示す図である。
図10図1に示す情報検索システムにおける処理動作を示すシーケンス図である。
図11図1に示す表示部14に表示される検索結果画面を表示する動作を示す図である。
図12図1に示す情報表示装置1の初期状態の処理動作を示すフローチャートである。
図13図1に示す情報検索システムにおいて検索結果をすでに情報保存部13に保存してある状態の処理動作を示すフローチャートである。
図14図1に示す情報検索システムの応用例を示す説明図である。
図15図1に示す情報検索システムの応用例を示す説明図である。
図16図1に示す情報検索システムの応用例を示す説明図である。
図17図1に示す情報検索システムの応用例を示す説明図である。
図18図1に示す情報検索システムの応用例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態による情報検索システムを説明する。図1は同実施形態の構成を示すブロック図である。この図において、符号1は、ユーザが操作する情報表示装置であり、高機能携帯電話及びタブレット端末等の携帯端末やパソコン等で構成する。符号2は、通信網であり、情報表示装置1をサーバ等に接続する。符号3は、情報表示装置1からの情報検索要求に応じて、情報を提供するための情報を格納する情報格納装置であり、サーバ等のコンピュータ装置で構成する。符号4は、インターネットである。情報格納装置3は、インターネット4内に含まれている構成であってもよい。
【0017】
符号11は、検索条件を入力する検索条件入力部である。符号12は、検索動作を制御する検索制御部である。符号13は、情報格納装置3から提供された情報を通信網2を介して受信して保存する情報保存部である。符号14は、ディスプレイ装置等で構成する表示部であり、情報保存部13に保存した情報を表示する。
【0018】
符号31は、インターネット4から情報を収集する情報収集部である。符号32は、情報収集部31によって収集した情報を格納しておくデータベース(DB)である。符号33は、データベース32に格納されている情報を通信網2を介して情報表示装置1に転送する情報転送制御部である。以下の説明では、イベント開催場所と開催日時を検索するものとして説明する。
【0019】
次に、図2を参照して、図1に示すデータベース32のデータ構造を説明する。図2は、図1に示すデータベース32のデータ構造を示す図である。データベース32は、例えば、イベント情報に関するキーワード(図2の例では「花火大会」)に対して、そのキーワードのイベントが開催される場所を示す「緯度」と「経度」、「開始日時」と「終了日時」が関係付けられて格納されており、必要に応じて、「イベント情報概要」、「URL」、「連絡先」等が関係付けられて格納される。なお、キーワードは、複数の文言から構成されていてもよい。
【0020】
次に、図3を参照して、図1に示す情報収集部31がイベントに関する情報を収集して、データベース32に格納する動作を説明する。図3は、図1に示す情報収集部31がイベントに関する情報を収集して、データベース32に格納する動作を示す図である。イベント情報を収集してデータベース32に格納する方法として、以下の(1)〜(4)の方法を用いることができる。
(1)オペレータによる手投入
(2)SNS上の情報を収集
(3)インターネット上のサイトから収集
(4)サーチエンジンで収集された情報を利用
これらは、情報格納装置3内の情報収集部31がイベント情報を収集し、データベース32に格納することにより行う。
【0021】
次に、図4を参照して、情報収集部31がデータベース32に情報を登録する動作を説明する。図4は、情報収集部31がデータベース32に情報を登録する動作を示すシーケンス図である。図4に示す登録動作は、オペレータが入力した情報を登録するものである。まず、オペレータは、登録すべきイベント情報を入力し(ステップS21)、このイベント情報を情報格納装置3へ送信する(ステップS22)。情報収集部31は、このイベント情報を受信し、収集した情報と同じ情報が格納されていないか照合し、無ければイベント情報をデータベース32に対して送信する(ステップS23)。データベース32は、このイベント情報をデータベース登録する(ステップS24)。
【0022】
次に、図5を参照して、情報収集部31がデータベース32に情報を登録する動作を説明する。図5は、情報収集部31がデータベース32に情報を登録する動作を示すシーケンス図である。図5に示す登録動作は、インターネット4から情報を収集して登録するものである。まず、情報収集部31は、オペレータの指示に基づき検索する条件を設定する(ステップS31)。続いて、情報収集部31は、インターネット4に接続し、設定した検索条件に基づき、イベント情報の検索を行う(ステップS32)。これを受けて、サーチエンジンは、検索して得られたイベント情報を情報収集部31に対して送信する(ステップS33)。
【0023】
次に、情報収集部31は、検索して得られたイベント情報を受信し、格納形式に合う形に変換し(ステップS34)、変換したイベント情報と同じ情報が格納されていないか照合し、無ければこのイベント情報をデータベース32に対して送信する(ステップS35)。データベース32は、このイベント情報をデータベース登録する(ステップS36)。
【0024】
次に、図6図7を参照して、図1に示す情報検索システムの処理動作を説明する。図6図7は、図1に示す情報検索システムの処理動作を示すシーケンス図である。まず、ユーザは、キーやタッチパネルを操作して、検索条件の入力操作を行う。これを受けて、検索条件入力部11は、ユーザの入力から検索条件の情報を作成する(ステップS1)。
【0025】
検索条件情報は、地図表示領域、日時の範囲及びキーワードで構成する。地図表示領域とは、イベント開催場所の検索対象の範囲を特定するものであり、「自己の位置から5kmの範囲」などの情報となる。日時の範囲とは、イベント開催日時の検索対象範囲を特定するものであり、「10月1日〜12月31日」や「10月1日の10:00〜17:00」などの情報となる。キーワードとは、所望のイベントに関するキーワードであり、「イルミネーション」などの情報である。キーワードは、通常の情報検索のように、複数のキーワードから構成されていてもよい。
【0026】
次に、検索条件入力部11は、作成した検索条件情報を検索制御部12に送信する(ステップS2)。この検索条件情報を受信した検索制御部12は、この検索条件情報を情報格納装置3へ送信する(ステップS3)。この検索条件情報を受信したデータベース32は、検索条件を基にデータベース32内で検索を行い(ステップS4)、例えば、検索結果情報a〜zを得る。検索制御部12から送信する検索条件情報は、地図表示領域、日時範囲、キーワードを分けずに送信し、データベース32における検索においても3つの検索条件を一括して検索する。
【0027】
次に、データベース32は、得られた検索結果情報a〜zを情報転送制御部33へ送信する(ステップS5)。a〜zは、検索の結果得られた情報を複数に分割した情報であり、1回の送信動作で送信すべき情報量に相当する。すなわち、検索結果の情報量が1回の送信動作で送信できる情報量を超えている場合、検索結果の情報は複数に分割して送信することになる。この検索結果情報a〜zを受信した情報転送制御部33は、検索結果を複数に分割する(ステップS6)。そして、情報転送制御部33は、情報保存部13に対して、分割した検索結果情報を順次送信する(ステップS7〜S7’)。情報保存部13は、情報転送制御部33から順次転送された検索結果情報a〜zを受信して内部に保存するとともに、保存した検索結果情報a〜zを表示部14に対して送信する(ステップS8〜S8’)。これを受けて、表示部14は、検索結果情報a〜zを順次表示する(ステップS9〜S9’)。
【0028】
ここで、図8図9を参照して、検索結果の表示動作を説明する。図8図9は、図1に示す表示部14に表示される検索結果画面を表示する動作を示す図である。表示部14には、検索した結果得られたイベントが開催される場所と開催日時が地図上に表示される。図8に示す例では、2011年9月27日に、3箇所でイベントが開催されること(黒丸の点)を示している。ここで、ユーザが地図の下方に表示されたスライダーを右方向(未来方向)へ移動すると開催日時が2011年10月6日に変更されて、2011年10月6日に開催されるイベントの開催場所(図8に示す例では7箇所)が表示されることになる。図8には示していないが、スライダーを左方向(過去方向)へ移動すると、今表示されている開催日時より過去に向かって開催日時が変更されてスライダーを止めた時点のイベント開催場所が表示されることになる。なお、時間の指定の方法についてはスライダーはグラフィカルユーザインタフェース例の1つであって、他にもカレンダーやドラムユーザインタフェースと呼ばれる別のグラフィカルユーザインタフェースでも操作可能である。
【0029】
また、表示部14に地図を表示する場合、地図の情報が1回の送信動作で送信するパケットの情報量を超えている場合、複数に分割して送信することになるが、図9に示すように、例えば、画面をA1〜A16の複数の領域に分割し、表示すべき地図の中心付近から近いデータを順次送信し、情報表示装置は、受信した順に表示部14に表示する。送信する順番は、画面領域A6、A7、A11、A10、A5、A1、A2、A3、A4、A8、A12、A16、A15、A14、A13、A9の順とする。これにより、表示部14には、自己の存在位置(地図画面の中心)付近の地図から表示されることになり、ユーザの操作感を向上させることができる。また、分割して送信するのは地図情報だけでなくイベント情報を分割して送信するようにしてもよく、この場合も同様に画面中心部から送信する。なお、地図画面の中心位置は、自己の存在位置に限らず、ユーザが任意に指定した位置であってもよい。
【0030】
次に、図10を参照して、図1に示す情報検索システムにおける処理動作を説明する。図10は、図1に示す情報検索システムにおける処理動作を示すシーケンス図である。図10に示す処理動作は、拡張検索条件を用いて検索し、予め情報表示装置1に検索結果を保存しておき、ユーザの検索条件が変更された場合は、既に検索されているかを確認し、検索済みであれば保存している検索結果を表示するものである。拡張検索条件とは、ユーザの指定した検索条件を基に、地図表示領域を東西南北××km拡大すること、日時範囲を±○○日とすることなどで設定した検索条件のことである。
【0031】
検索制御部12は、検索条件情報を基に、拡張検索条件情報を作成する(ステップS11)。そして、検索制御部12は、作成した拡張検索条件情報をデータベース32に対して送信する(ステップS12)。この拡張検索条件情報を受信したデータベース32は、拡張検索条件を基にデータベース32内で検索を行い(ステップS13)、例えば、検索結果情報A〜Zを得る。
【0032】
次に、データベース32は、得られた検索結果情報A〜Zを情報転送制御部33へ送信する(ステップS14)。この検索結果情報A〜Zを受信した情報転送制御部33は、検索結果を適切な件数分に分割する(ステップS15)。そして、情報転送制御部33は、情報保存部13に対して、分割した検索結果情報を順次送信する(ステップS16)。情報保存部13は、情報転送制御部33から順次転送された検索結果情報A〜Zを受信して内部に保存する。
【0033】
ここで、図11を参照して、拡張検索によって画面表示を高速化する処理動作を説明する。図11に示すように、通常処理では、検索条件(キーワード、表示領域、時間)を満たす情報を検索し、得られた地図情報を画面表示する。一方、この通常処理と並行して、背景処理として、拡張検索条件(表示領域:指定範囲より広範囲、時間:指定時間の数日前後)を作成し、この拡張検索条件を満たす情報を検索して、情報保存部13に蓄えておく。このように、実施した検索条件をもとに広範囲の時間・領域の検索条件を設置し、背景処理によって検索処理を行い検索結果を保持しておくことにより、検索処理と検索結果の情報の送受信が省略できるため、画面表示を高速化することができる。
【0034】
次に、図12を参照して、図1に示す情報検索システムの初期状態の処理動作を説明する。図12は、図1に示す情報表示装置1の初期状態の処理動作を示すフローチャートである。まず、情報表示装置1において、検索ボタンが押下されたか否かを判定し(ステップS41)、検索ボタンが押下されると、検索条件入力部11は、検索条件を作成する(ステップS42)。そして、検索制御部12は、検索条件を基にデータベースを検索する(ステップS43)。
【0035】
次に、情報転送制御部13は、検索結果を分割して(ステップS44)、情報表示装置1に送信する。これを受けて、情報保存部13は、検索結果を保存し(ステップS45)、表示部14に検索結果を表示する(ステップS46)。
【0036】
この動作と並行して、検索制御部12は、拡張検索条件を作成し(ステップS47)、拡張検索条件を基にデータベースを検索する(ステップS48)。そして、情報転送制御部13は、検索結果を分割して(ステップS49)、情報表示装置1に送信する。これを受けて、情報保存部13は、検索結果を保存する(ステップS50)。
【0037】
次に、図13を参照して、図1に示す情報検索システムにおいて検索結果をすでに情報保存部13に保存してある状態の処理動作を説明する。図13は、図1に示す情報検索システムにおいて検索結果をすでに情報保存部13に保存してある状態の処理動作を示すフローチャートである。まず、地図移動または日時変更の操作が行われたか否かを判定し(ステップS61)、地図移動または日時変更の操作が行われると、検索条件入力部11は、検索条件を作成する(ステップS62)。そして、検索制御部12は、検索済みの検索条件であるか否かを判定し(ステップS63)、検索済みでなければ、検索条件を基にデータベースを検索する(ステップS64)。
【0038】
次に、情報転送制御部13は、検索結果を分割して(ステップS65)、情報表示装置1に送信する。これを受けて、情報保存部13は、検索結果を保存し(ステップS66)、表示部14に検索結果を表示する(ステップS67)。
【0039】
この動作と並行して、検索制御部12は、拡張検索条件を作成する(ステップS68)。そして、検索制御部12は、検索済みの検索条件であるか否かを判定し(ステップS69)、検索済みでなければ、拡張検索条件を基にデータベースを検索する(ステップS70)。そして、情報転送制御部13は、検索結果を分割して(ステップS71)、情報表示装置1に送信する。これを受けて、情報保存部13は、検索結果を保存する(ステップS72)。
【0040】
次に、図14図18を参照して、前述した情報検索システムの応用例を説明する。図14は、テーマパークにおける利用例を示す図である。遊園地や水族館等の特定の場所において、ユーザ端末にリアルタイムにイベント情報を配信する。例えば、ユーザが指定した時間を起点に、ユーザがいる地点から推奨回覧ルートを表示する機能を有しており、現在地付近のイベント検索や、現在のパレード行進するコースと時間を表示することが可能となる。また、時間の指定により過去・未来のパレードの場所も把握することができる。
【0041】
また、図15は、百貨店における利用例を示す図である。図15に示すように、百貨店での利用が可能である。例えば、専用のアプリケーションを利用して、各百貨店のフロア毎の情報(フロアマップやイベント情報)を表示することができるようになる。また、図16は、旅行先における利用例を示す図である。図16に示すように、旅行先での利用が可能である。さらに、図17に示すホテル検索やゴルフ場検索、図18に示す渋滞情報検索に応用可能である。
【0042】
以上説明したように、イベント等の開催場所・開催日時を一括で検索して、一覧することが可能となる。具体的には地図検索機能画面上で日時を指定するスライダー(インタフェース)を設け、指定された日時に開催される(された)イベントを表示する。また、日時を検索条件に加えたイベント検索に対応するために、イベント情報(イベント名、概要、開催場所等)に加え、イベント開催日時を追加したデータベースを備えるようにした。これにより、イベント検索が1度の検索で済むようになる。また、ユーザは新たに追加されたインタフェースにより検索時に日時指定が可能となり、異なる日時に行われているイベントを迅速に閲覧できる。さらに、新たに追加したインタフェース操作によるデータベースへの問合せ処理を効率的にする機能を加え、発生すると想定されるユーザの待ち時間を解消することができる。
【0043】
また、ユーザが地図と開催日時を一括して情報を表示できるグラフィカルユーザインタフェース、およびグラフィカルユーザインタフェース上で提供する情報を整理し格納するデータベースを構築するようにした。グラフィカルユーザインタフェースについては地図検索画面において地図表示領域に検索したい地域を表示させ、キーワード入力ボックスに検索したいイベント名やその関連語を入力し、日時を変更するインタフェース(例えば、スライダー)で日時を指定して検索を行うことが可能になる。日時を変更するインタフェースとしてスライダーを用いた場合、スライダーを動かした幅がどの単位(年、月、時、分、秒)で変化させるかを指定する機能を備え、この単位の設定として、1月、5日、半月などといった設定をユーザが任意に設定できるようにしてもよい。
【0044】
ユーザの検索実施に伴い、リクエストがデータベース側に送信される。受信したデータベース側では指定された条件にマッチする情報をユーザが閲覧している端末に送信する。データベース側からユーザ側への情報送信において、ユーザの現在位置や表示指定日時を考慮して優先順序付けをデータベース側で実施してユーザ端末へ情報を送信する。データベースに登録される日時・地図の情報はインターネットから自動的に収集する方法、オペレータが収集する方法を具備する。インターネットから収集する方法として、公開されているサイトから収集する方法、SNSから収集する方法、サーチエンジンが既に収集している情報から収集する方法などを適用する。
【0045】
前述した情報検索システムは、イベントのイベント名・イベントの位置・イベントの開催日時をデータベースに蓄積し、それを検索可能なシステムであり、検索画面として従来技術に「日時を変更するインタフェース」を加えることで、イベントの場所・日時を一括で検索・一覧可能となる。これにより、ユーザが求めているイベントの場所と開催日時を一画面で検索・確認することが可能となり、ユーザの検索回数を削減することができる。また、日時を変更するインタフェースにより、同一地域に対して異なる日時での検索が容易になり、旅行の計画を立てる等の作業が柔軟に実施できる。
【0046】
また、検索画面に日時を変更するインタフェースを追加したことで、イベント表示の更新機会が増加することが想定されるが、検索条件外のイベント情報のキャッシュとイベント情報の転送順序制御の機能を具備することにより、ユーザの検索待ち時間を軽減し、迅速な検索を可能とする。更にユーザの現在位置情報と連携し、検索結果のうちどのイベントが一番近いか、そのイベントに間に合うか、所要時間はどの程度か、といったナビゲーション機能と連携することによりユーザの利便性を向上する情報を提供することが可能になる。
【0047】
なお、図1における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより情報検索処理と情報表示処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0048】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0049】
以上、図面を参照して本発明の実施の形態を説明してきたが、上記実施の形態は本発明の例示に過ぎず、本発明が上記実施の形態に限定されるものではないことは明らかである。したがって、本発明の技術思想及び範囲を逸脱しない範囲で構成要素の追加、省略、置換、その他の変更を行っても良い。
【産業上の利用可能性】
【0050】
空間的な位置情報と時間情報とを関係付けて検索することによって、空間的な位置情報と時間情報とを関係付けた検索結果情報を表示することが不可欠な用途にも適用できる。
【符号の説明】
【0051】
1・・・情報表示装置、11・・・検索条件入力部、12・・・検索制御部、13・・・情報保存部、14・・・表示部、2・・・通信網、3・・・情報格納装置、31・・・情報収集部、32・・・データベース(DB)、33・・・情報転送制御部、4・・・インターネット
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