(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る打刻装置の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る打刻装置100の全体を示す概略斜視図である。また、
図2は、
図1に示す打刻装置100における加工時の状態を示す一部破断斜視図である。また、
図3は、同打刻装置100の作動を制御する制御システムのブロック図である。また、
図4は、
図1に示す打刻装置100におけるZ軸方向変位手段に対するX軸方向変位手段およびY軸方向変位手段の関係を模式的に示す模式左側面図である。なお、本明細書において参照する各図は、本発明の理解を容易にするために一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している。このため、各構成要素間の寸法や比率などは異なっていることがある。また、
図1、
図2および
図3において、図示座標軸に示すように、図示左右方向をX軸方向とし、図示奥行方向をY軸方向とし、図示上下方向をZ軸方向とする。この打刻装置100は、被加工物であるワークWKの表面に点状の打刻痕を複数形成することにより、所望する画像をワークWKの表面上に形成する加工装置である。
【0015】
(打刻装置100の構成)
打刻装置100は、基台101を備えている。基台101は、打刻装置100の基部を構成するとともに、加工対象であるワークWKを載置して固定的に保持するための台部材であり、鋼板を方形の箱型に加工して形成されている。この基台101には、図示手前側側面である前面部分に打刻装置100の電源スイッチ101aが設けられているとともに、同基台101の表面における図示手前側半分の領域にワークWKを配置するためのワーク配置領域101b(図においてハッチングで示す)が形成されている。このワーク配置領域の中央部には、ワークWKを保持するバイスなどからなる保持具WCを取り付けるための4つの取付穴101cが設けられている。また、基台10
1の表面におけるワーク配置領域101bの図示後方には、図示X軸方向の両端部に支柱102a,102bが起立した状態で設けられている。
【0016】
支柱102a,102bは、後述するキャリッジ120および同キャリッジ120を変位可能に支持する機構をそれぞれ支持するための鋼板製の板金部材であり、図示Z軸方向に延びてそれぞれ形成されている。支柱102a,102bにおける図示Y軸方向奥側の側面(図示せず)、換言すれば、打刻装置100の背面には後述するコントローラ130を収容するためのコントローラボックス103が設けられている。また、支柱102a,102bの上端部には、支柱102aと支柱102bとの間に架設された状態で天井フレーム104が設けられている。天井フレーム104は、
図4に示すように、Z軸方向フィードモータ105およびZ軸方向送りネジ106の上端部をそれぞれ支持するとともに、同Z軸方向フィードモータ105の駆動力をZ軸方向送りネジ106に伝達するための駆動歯車105aおよび被動歯車106aを内部に収容する鋼板製の箱体である。
【0017】
Z軸方向フィードモータ105は、前記コントローラ130によって作動が制御される電動モータであり、Z軸方向送りネジ106を回転駆動する。このZ軸方向フィードモータ105は、Z軸方向フィードモータ105の駆動軸が天井フレーム104の下面を貫通して天井フレーム104内に達した状態で同天井フレーム104の下面に固定的に取り付けられている。この天井フレーム104の駆動軸の先端部には、同駆動軸とともに回転する駆動歯車105aが設けられている。
【0018】
Z軸方向送りネジ106は、断面形状が台形状の雄ネジが螺旋状に形成された軸体であり、図示Z軸方向に沿って起立した状態で設けられている。このZ軸方向送りネジ106における一方の先端部(図示上側の端部)は、前記天井フレーム104の下面を貫通して同天井フレーム104内に達しており、同先端部にZ軸方向フィードモータ105の駆動歯車105aと噛合う被動歯車106aが設けられている。すなわち、Z軸方向送りネジ106は、駆動歯車105aおよび被動歯車106aを介してZ軸方向フィードモータ105に連結されている。一方、Z軸方向送りネジ106における他方の先端部(図示下側の端部)は、基台101上に設けられた軸支フレーム107に回転自在な状態で支持されている。軸支フレーム107は、天井フレーム104の下方に対向する基台101上にて突出した状態で設けられた鋼板製の台である。
【0019】
Z軸方向送りネジ106には、昇降ベース108に設けられた送りナット108aが噛合って(以下、「螺合」という)いる。昇降ベース108は、平板状の鋼板の四辺がそれぞれ下方に向って屈曲した側壁を有する板状体であり、図示Z軸方向に貫通する送りナット108aを介してZ軸方向送りネジ106によって支持されている。この昇降ベース108における図示X軸方向の両側壁には、図示Z軸方向に沿って案内スリーブ108b,108cがそれぞれ設けられている。
【0020】
案内スリーブ108b,108c(
図2において108bのみ図示)は、基台101と天井フレーム104との間に起立した状態で設けられた案内シャフト109a,109bが摺動可能な状態で貫通する鋼製の筒体である。したがって、昇降ベース108は、Z軸方向フィードモータ105の回転駆動によるZ軸方向送りネジ106の回転駆動によって案内シャフト109a,109bに沿って図示Z軸方向に昇降変位する。すなわち、Z軸方向フィードモータ105、Z軸方向送りネジ106および送りナット108aからなるネジ送り機構が、本発明に係るZ軸方向変位手段に相当する。
【0021】
また、昇降ベース108における図示Y軸方向奥側の側壁には、Y軸方向フィードモータ110が設けられている。Y軸方向フィードモータ110は、前記コントローラ130によって作動が制御される電動モータであり、Y軸方向送りネジ113を回転駆動する。一方、昇降ベース108の側壁内側には、2本の案内シャフト111a,111bを介してスライドベース体112が支持されている。案内シャフト111a,111bは、昇降ベース108の内側において図示Y軸方向に互いに平行に架設させており、スライドベース体112を同図示Y軸方向に沿って摺動可能な状態で支持する。
【0022】
スライドベース体112は、キャリッジ120を支持する板金部材であり、鋼板を折り曲げおよび/または接合することにより形成した側壁を複数備えて構成されている。このスライドベース体112の上端部には、図示X軸方向に互いに平行かつ図示Z軸方向に起立した状態で側壁がそれぞれ設けられており、これらの側壁に案内シャフト111a,111bが摺動自在な状態でそれぞれ貫通している。また、これらの側壁のうち図示奥側の側壁には、送りナット112aを介してY軸方向送りネジ113が貫通している。
【0023】
Y軸方向送りネジ113は、断面形状が台形状の雄ネジが螺旋状に形成された軸体であり、図示Y軸方向に沿って水平状態で設けられている。このY軸方向送りネジ113は、一方の端部がY軸方向フィードモータ110に連結されるとともに、雄ネジ部分がスライドベース体112に設けられた送りナット112aに螺合している。したがって、スライドベース体112は、Y軸方向送りネジ113の回転駆動によって案内シャフト111a,111bに沿って図示Y軸方向に変位する。すなわち、Y軸方向フィードモータ110、Y軸方向送りネジ113および送りナット112aからなるネジ送り機構が、本発明に係るY軸方向変位手段に相当する。
【0024】
スライドベース体112における図示Y軸方向手前側には、図示Y軸方向に沿って互いに平行に延びる側壁間に2本の案内シャフト114a,114bおよび1本のX軸方向送りネジ115がそれぞれ架設されている。案内シャフト114a,114bは、図示X軸方向に互いに平行に架設させており、キャリッジ120を同図示X軸方向に沿って摺動可能な状態で支持する。一方、X軸方向送りネジ115は、断面形状が台形状の雄ネジが螺旋状に形成された軸体であり、図示X軸方向に沿って水平状態で設けられている。このX軸方向送りネジ115は、一方の端部がX軸方向フィードモータ116に連結されるとともに、雄ネジ部分がキャリッジ120に設けられた図示しない送りナットに螺合している。
【0025】
X軸方向フィードモータ116は、X軸方向送りネジ115を回転駆動するための電動モータであり、スライドベース体112における図示Y軸方向手前側に延びた図示右側の側壁の外側面に固定的に設けられている。このX軸方向フィードモータ116は、後述するコントローラ130によって作動が制御される。したがって、キャリッジ120は、X軸方向送りネジ115の回転駆動によって案内シャフト114a,114bに沿って図示X軸方向に変位する。すなわち、X軸方向フィードモータ116、X軸方向送りネジ115およびキャリッジ120に設けられた送りナット(図示せず)からなるネジ送り機構が、本発明に係るX軸方向変位手段に相当する。
【0026】
そして、これらのY軸方向変位手段およびX軸方向変位手段を構成する各構成部材は、直接的、またはスライドベース体112を介して間接的に昇降ベース108に取り付けられている。したがって、これらのY軸方向変位手段およびX軸方向変位手段は、Z軸方向変位手段による昇降ベース108の昇降に従って図示Z軸方向に一体的に昇降変位する。
【0027】
キャリッジ120は、ワークWKの表面に点状の打刻痕を形成する略針状の加工工具121を着脱自在な状態で保持するとともに、同加工工具121を図示Z軸方向に振動させる機械装置である。具体的には、キャリッジ120は、略円筒状に形成されたホルダ122内にソレノイド123および図示しないスプリングをそれぞれ備えている。ソレノイド123は、電気エネルギーを直線運動に変換する筒状の電磁機能部品であり、筒内に配置される加工工具121を通電によって図示下方に向って押し出す。このソレノイド123は、前記コントローラ130により駆動が制御される。
【0028】
スプリングは、ソレノイド123の下方に配置されソレノイド123の下端部から押し出される加工工具121を図示上方に向かって押返す。すなわち、キャリッジ120は、ソレノイド123への通電によって加工工具121を図示下方に向って突出させるとともに、ソレノイド123への通電の解除およびスプリングの付勢力によって加工工具121を図示上方に向かって退避させる。なお、加工工具121は、ワークWKより硬い素材(例えば、超硬合金や人工ダイヤモンド)によって構成されている。
【0029】
コントローラ130は、CPU、ROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータによって構成されており、インターフェース131を介して接続される外部コンピュータ装置140からの指示に従って、Z軸方向フィードモータ105、Y軸方向フィードモータ110、X軸方向フィードモータ116およびソレノイド123の作動をそれぞれ制御する。このコントローラ130は、基台101上における打刻装置100の背面に設けられたコントローラボックス103内に収納されている。
【0030】
外部コンピュータ装置140は、CPU、ROM、RAM、ハードディスクなどからなるマイクロコンピュータによって構成されており、キーボードおよびマウスからなる入力装置141からの指示に従って、図示しない加工プログラムを実行することにより打刻装置100の作動を制御する。この場合、加工プログラムは、作業者により予め前記ハードディスクに記憶されている。また、外部コンピュータ装置140は、液晶ディスプレイからなる表示装置142に、打刻装置100の作動状態および加工プログラムの実行状態などを適宜表示させる。すなわち、本実施形態において外部コンピュータ装置140は、個人向けパーソナルコンピュータ(所謂パソコン)を想定している。なお、外部コンピュータ装置140は、打刻装置100の作動を制御することができれば、どのような形式のコンピュータ装置であってもよい。
【0031】
(打刻装置100の作動)
次に、上記のように構成した打刻装置100の作動について説明する。まず、作業者は外部コンピュータ装置140と打刻装置100とをインターフェース131を介して接続し、外部コンピュータ装置140および打刻装置100の電源をそれぞれオンにする。この場合、作業者は、打刻装置100における基台101の前面に配置された電源スイッチ101aを操作することにより、コントローラ130を含む打刻装置100の各種回路の作動を開始させる。これにより、外部コンピュータ装置140は、図示しない所定のプログラムを実行することにより作業者からの指令の入力を待つ待機状態となる。
【0032】
また、打刻装置100は、コントローラ130内のROMに予め記憶されている図示しない所定のプログラムを実行することにより、キャリッジ120の原点復帰を行った後、外部コンピュータ装置140からの指示を待つ待機状態となる。次に、作業者は、打刻装置100の基台101上におけるワーク配置領域101bにワークWKをセットする。この場合、作業者は、ワークWK固定用の保持具WCを用いて基台101のワーク配置領域101b上に配置する。また、この場合、基台101におけるワーク配置領域101bの周辺空間のうち、図示X軸方向の空間には支柱10
2a,10
2bなどの障害物がない開放された空間となっている。これにより、ワークWKにおける図示X軸方向の長さを考慮することなく基台101上にセットすることができる。すなわち、基台101上においてワークWKの長手方向を図示X軸方向に合わせることにより、幅広い形状のワークWKを基台101上にセットすることができる。
【0033】
次に、作業者は、外部コンピュータ装置140の入力装置141を操作して、外部コンピュータ装置140に図示しない加工プログラムの実行を指示する。この加工プログラムは、作業者が所望する画像をワークWKの表面上に形成するために、所望する画像に対応する加工データを生成して打刻装置100に出力するプログラムである。この指示に応答して、外部コンピュータ装置140は、加工プログラムの実行を開始する。
【0034】
具体的には、外部コンピュータ
装置140は、加工プログラムの実行により作業者に対して画像データの入力を促す。これに対し作業者は、所望する任意の画像をスキャナーなどの画像取り込み装置を用いて外部コンピュータ装置140に入力する。これにより、所望する画像を表す画像データが外部コンピュータ装置140のハードディスク内に記憶される。この場合、画像データはラスターデータ(ビットマップデータ)形式である。なお、所望する任意の画像は、本実施形態のように既存の画像、または同画像を表す画像データを取り込むようにしてもよいし、作業者が描画ソフトなどを用いて外部コンピュータ装置140上で画像を描画して画像データを生成するようにしてもよい。また、画像データの形式は、文字の輪郭や線文字などのベクター形式であってもよい。
【0035】
次に、外部コンピュータ装置140は、前記画像データに基づいて打刻加工データを生成する。ここで打刻加工データは、ワークWKの表面に点状の打刻痕を形成するように打刻装置100、すなわち、Z軸方向フィードモータ105、Y軸方向フィードモータ110、X軸方向フィードモータ116およびソレノイド123をそれぞれ作動させるための加工データである。この場合、外部コンピュータ装置140は、画像データに含まれる白黒の明度(輝度)の程度を表すデータの変化に応じて打刻加工データを生成する。すなわち、打刻加工データは、ラスターデータ(ビットマップデータ)形式である画像データに含まれる白黒の明度(輝度)の程度に応じた深さに打刻痕を形成するための加工データに生成される。この打刻痕の深さは、ワークWK上に形成される画像の濃淡を表す。
【0036】
次に、外部コンピュータ装置140は、打刻加工データを打刻装置100に出力する。そして、打刻装置100(コントローラ130)は、外部コンピュータ装置140から出力された打刻加工データをコントローラ130のRAMに一時的に記憶するとともに、同一時的に記憶した打刻加工データに基づいてZ軸方向フィードモータ105、Y軸方向フィードモータ110、X軸方向フィードモータ116およびソレノイド123の各作動を制御して加工を開始する。
【0037】
具体的には、コントローラ130は、Z軸方向フィードモータ105、Y軸方向フィードモータ110およびX軸方向フィードモータ116の各作動を制御することによりワークWKに対するキャリッジ120が保持する加工工具121の先端部(刃先)の位置を変化させながらソレノイド123の作動を制御して加工工具121の先端部を断続的にワークWKの表面に打ち付ける。この場合、キャリッジ120は、昇降ベース108の昇降変位に従って図示Z軸方向に一体的に変位するとともに、同昇降ベース108に直接的または間接的に設けられたY軸方向フィードモータ110およびX軸方向フィードモータ116の駆動によって図示Y軸方向および図示X軸方向にそれぞれ変位する。これらにより、ワークWKの表面に無数の点状の打刻痕によって表された画像が形成される。
【0038】
この場合、X軸方向フィードモータ116、X軸方向送りネジ115、キャリッジ120に設けられた送りナットから構成されるX
軸方向変位手段、Y軸方向フィードモータ110、Y軸方向送りネジ113、送りナット112aから構成されるY方向変位手段、Z方向フィードモータ105、駆動歯車105a、Z軸方向送りネジ106、被動歯車106a、送りナット108aから構成されるZ方向変位手段およびこれらの作動を制御するコントローラ130は、基台101より上方に配置されている。このため、ワークWKの加工時に発生する粉塵がこれらの各構成部品内に侵入することが防止される。
【0039】
また、ワークWKに対する画像の形成は、静止状態のワークWKに対して加工工具121が変位して行なわれる。このため、打刻装置100は、大きさの大きいワークWKを変位させるための機械的構造が不要であるとともに、大きさの大きいワークWKを変位させることによる位置決め精度の低下などの加工精度の低下を防止することができる。そして、打刻加工データに基づく加工がすべて終了した場合には、コントローラ130はキャリッジ120を原点復帰させる。
【0040】
次に、外部コンピュータ装置140は、この加工プログラムの実行を終了して再び待機状態となる。これにより、打刻装置100も再び待機状態となる。そして、作業者は、基台101上からワークWKを取り外して加工作業を終了する。また、作業者は、他のワークWKに対して画像を形成する場合には、前記と同様にして他のワークWKを基台101上にセットした後、加工プログラムを実行する。
【0041】
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、打刻装置100は、加工工具121をワークWKに対して互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸からなる3軸方向に変位させるX軸方向変位手段、Y軸方向変位手段およびZ軸方向変位手段をワークWKを保持する基台101より上方にそれぞれ配置している。このため、ワークWKの加工時に発生する粉塵がX軸方向変位手段、Y軸方向変位手段およびZ軸方向変位手段をそれぞれ構成する部材内に侵入し難くなる。この結果、X軸方向変位手段、Y軸方向変位手段およびZ軸方向変位手段、延いては打刻装置100のメンテナンス負担が軽減される。また、X軸方向変位手段、Y軸方向変位手段およびZ軸方向変位手段への異物の侵入が抑制されるため、各変位手段への異物の侵入に起因する加工精度の低下も防止することができる。
【0042】
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0043】
例えば、上記実施形態においては、キャリッジ120の図示X軸、Y軸およびZ軸からなる3軸方向へ変位させるX軸方向変位手段、Y軸方向変位手段およびZ軸方向変位手段は、所謂ネジ送り機構によって構成した。しかし、X軸方向変位手段、Y軸方向変位手段およびZ軸方向変位手段は、キャリッジ120を図示X軸、Y軸およびZ軸からなる3軸方向へ変位させることができる機構であれば、必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。例えば、プーリに巻き掛けられたベルトやワイヤを変位の対象物(例えば、キャリッジ120やスライドベース体112)に連結するとともに、同プーリをフィードモータで駆動することにより変位の対象物を変位させることもできる。これによっても、上記実施形態と同様の効果が期待できる。
【0044】
また、上記実施形態においては、打刻装置100は、基台101におけるワーク配置領域101bの図示X軸方向の空間を開放するように構成した。しかし、これに代えてまたは加えて、打刻装置100は、基台101におけるワーク配置領域101bの図示Y軸方向の空間を開放するように構成することもできる。これによっても、上記実施形態と同様の効果が期待できる。また、長尺物など大きさの大きなワークWKを加工する必要がない場合には、打刻装置100は、ワーク配置領域101bの図示X軸方向およびY軸方向の空間を開放するように構成する必要はない。
【0045】
また、上記実施形態においては、コントローラ130は、基台101より上方における打刻装置100の背面に設けられたコントローラボックス103内に配置した。これにより、ワークWKの加工時に発生する粉塵がコントローラ130に付着することを防止している。しかし、コントローラ130は、箱などに収容することにより比較的防塵が容易なため、必ずしも基台101よりも上方に配置する必要はない。すなわち、コントローラ130を、例えば、基台101の内部に配置することもできる。
【0046】
また、上記実施形態においては、打刻加工データを外部コンピュータ装置140によって生成するように構成したが、これに限定されるものではない。例えば、打刻装置100に入力装置141や表示装置142に相当する装置をそれぞれ設けるとともに、コントローラ130のRAMまたはROMに前記加工プログラムを記憶させることにより、所望する画像に基づいて打刻加工データを生成するように構成してもよい。すなわち、打刻装置100に打刻加工データを生成する機能を備えるように構成してもよい。これによれば、外部コンピュータ装置1
40は不要である。
【0047】
また、上記実施形態においては、Z軸方向フィードモータ105の駆動によって図示Z軸方向に変位する昇降ベース108にY軸方向変位手段およびX
軸方向変位手段をそれぞれ設けた。これにより、打刻装置100の構成を簡易かつコンパクトに構成することができる。すなわち、昇降ベース108が、本発明に係る昇降体に相当する。そして、この昇降ベース108の形状や大きさは、上記実施形態に限定されるものではなく、取り付けられるY軸方向変位手段、X
軸方向変位手段およびキャリッジ120に応じて適宜決定されればよい。また、打刻装置100を昇降ベース108を用いない構成とすることもできる。例えば、Y軸方向フィードモータ110によって図示Y軸方向に変位するY軸方向変位体(
昇降ベース108に相当する)にZ軸方向変位手段およびX軸方向変位手段を取り付けて打刻装置100を構成することもできる。