(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明に係わる画像形成装置Cはシート上に画像形成する画像形成ユニットAと、このユニットで画像形成されたシートを部揃え集積して製本処理する後処理ユニットBで構成される。
図1に示す画像形成ユニットAはシートを供給する給紙部A1と、給紙部から送られたシートに画像を形成する画像形成部A2と、画像形成されたシートを後続する後処理ユニットBに搬出する排紙部A3で構成されている。
【0022】
給紙部A1は画像形成部A2にシートを供給し、画像形成部A2はシート上に画像形成して排紙部A3から下流側の後処理ユニットBに搬出する。また、後処理ユニットBは、排紙部A3から送られたシートを部揃え集積して製本処理する後処理部B1と、スタック部B2で構成されている。
図1に示す画像形成ユニットAと後処理ユニットBとは、分離したユニットで構成され、後述する装置フレーム60に一体的に収納されている。各ユニットの構成について説明する。
【0023】
[画像形成ユニット]
上述の画像形成ユニットAの構成を
図1に従って説明する。画像形成ユニットAは、外装ケーシング10に給紙部A1と画像形成部A2と排紙部A3と、表裏反転部A4が組み込まれている。
【0024】
給紙部A1は単一若しくは複数の給紙カセット11(11a、11b)と、各カセットからシートを繰り出す給紙ローラ12とで構成され、給紙カセット11は外装ケーシング10に着脱可能に装着されている。各給紙カセット11には図示しないが給紙ローラ12で繰り出したシートを1枚に分離する分離手段が設けられている。この分離手段はシートの重送を阻止する分離爪、分離パッド、分離ローラなどで構成する。
【0025】
画像形成部A2は給紙部A1の下流側(
図1上方)に給紙経路13を介して配置されている。この給紙経路13にはシート先端をスキュー修正するレジストローラ14が設けられ、給紙部A1から送られたシートを先端揃えする。
【0026】
画像形成部A2は、
図2に詳細な構造を示すが、レジストローラ14から送られたシートに画像を形成する。図示の装置はこの画像形成部を、静電転写式画像形成機構で構成する場合を示している。この他、画像形成部A2としてはインクジェット式、オフセット式、熱転写式などの画像形成機構が採用可能である。
【0027】
上記レジストローラ14の下流側に転写部15が配置され、この転写部15には転写ロール(チャージャロール)18と中間転写ベルト21がシート搬送経路を介して対向配置されている。そして中間転写ベルト21に形成されたトナー画像を転写ロール18でシート上に転写する。このため転写ロール18の表面は帯電(チャージング)されている。
【0028】
中間転写ベルト21は
図2矢印方向(時計方向)に回転し、その周囲にY・M・C・Kの静電ドラム16(16a、16b、16c、16d)と転写ロール17(17a、17b、17c、17d)が対向配置されている。
【0029】
各静電ドラム16にはレーザヘッド19(19a、19b、19c、19d)と現像器20(20a、20b、20c、20d)が設けられている。図示22(22a、22b、22c、22d)は各静電ドラム16に配置したクリーナであり、図示23は中間転写ベルト21に配置したベルトクリーナである。
【0030】
このような構成で画像制御部(不図示)に転送されたデータに基づいてレーザヘッド19をコントロールし、YMCKの色成分毎に静電ドラム16上に静電潜像を形成する。そしてこの静電潜像に現像器20でトナーインクを付着し、中間転写ベルト21に転写ロール(チャージャ)17で静電吸着する。
【0031】
これによって中間転写ベルト21にはYMCKの各色成分の画像が合成され、ベルトの回転で転写部15に移送される。この中間転写ベルト21の画像形成とレジストローラ14でタイミング調整されたシートが転写部15に繰り出され、転写ロール18で中間転写ベルト21上の画像をシート表面に転写する。この転写部15の下流側には定着器24が設けられ、シート上に転写した画像を加熱定着する。
【0032】
特に
図1の装置は、同図に示すように給紙部A1の給紙カセット11からシートを繰り出すシート給紙方向Skを略水平方向に配置し、これから転写部15にシートを給送する給紙経路13のシート給送方向Syを略鉛直方向に配置し、中間転写ベルト21の走行方向Vkをシート給紙方向Skに対し水平方向に配置することを特徴としている。
これにより、
図1のように給紙カセット11と中間転写ベルト21が略々平行に配置され、画像形成ユニットAのコンパクト化を達成している。
【0033】
上記定着器24の下流側には排紙部A3が排紙経路25として配置されている。この排紙経路25は定着器24に連結され、加熱定着されたシートを後述する後処理ユニットBの収納スタッカ32(33)に搬出する。この排紙経路25のシート搬出方向Szは給紙カセット11からシートを繰出すシート操出方向Skと略反対方向に設定されている。このようなレイアウト構成によって給紙カセット11の上方に中間転写ベルト21と画像形成機構(静電ドラム16、現像器20など)が配置され、その上方にシートを後処理するための処理トレイ34が配置されることとなり、装置のコンパクト化を達成している。
【0034】
[表裏反転部]
前記転写部15で片面に画像形成したシートを表裏反転して裏面に画像形成する表裏反転部A4の構成を
図2及び
図3に従って説明する。上記排紙部A3には、排紙経路25から送られたシートを表裏反転させて再び転写部15に案内する循環経路27が配置されている。この循環経路27は、
図3にその一部を示すように排紙経路25から分岐して連結され、排紙経路25に沿って搬出されたシートをスイッチバック(搬送方向を反転)させて装置内に再び搬入する。このため排紙経路25と循環経路27との間にはガイドフラッパ25fが設けられ、図示しない駆動手段(電磁ソレノイドなど)で排紙経路25から搬出されたシート後端を循環経路27に案内する。
【0035】
循環経路27は
図2に示すようにスイッチバックさせたシートを表裏反転してレジストローラ14に案内し、転写部15で裏面側に画像形成するパス形状に構成されている。そして転写部15で裏面に画像形成されたシートは排紙経路25から下流側に搬出される。
【0036】
上述のように画像形成ユニットAの排紙経路25には、後述する後処理ユニットBが配置され、この後処理ユニットBの処理トレイ34が排紙経路25に連結するように配置されている(
図1参照)。そして画像形成ユニットAの排紙経路25から搬出されたシート先端は処理トレイ34上に搬入され、シート後端から循環経路27に還送される。
【0037】
[後処理ユニット]
後処理ユニットBの構成を
図1及び
図3に従って説明する。この後処理ユニットBは、画像形成ユニットAの上方に配置され、後処理部B1と、スタック部B2で構成されている。後処理部B1は画像形成ユニットAから送られたシートを部揃え集積する「部揃え機能」と、部揃えしたシート束を綴じ合わせる「綴じ機能」と、このシート束を折りあわせる「折り処理機能」を備えている。
【0038】
そして部揃え機能は、画像形成ユニットAから送られたシートを処理トレイ上にページ順に集積する。また綴じ機能は部揃え集積されたシート束を、その中央部を中綴じし、折り処理機能は中央綴じ位置で折り合わせる。これによって片面或いは両面に画像形成されたシートはページ順に部揃えされ、シート中央部を綴じ処理して折り合わせてマガジン仕上げされることとなる。またスタック部B2は、画像形成ユニットAから送られたシートをマガジン仕上げすることなく収納する単シートスタッカ32とマガジン仕上げされたシート束を収納する折シートスタッカ33で構成される。
【0039】
上述の後処理部B1とスタック部B2は
図3に示すように外装ケーシング30に、下方に後処理部B1が、上方にスタック部B2が配置され、スタック部B2は単シートスタッカ32の上方に折シートスタッカ33が配置されている。以下後処理部B1、スタック部B2の順に説明する。
【0040】
[後処理部]
後処理部B1の構成を
図3に従って説明する。この後処理部B1は処理トレイ34と、このトレイに配置された「綴じ処理手段50」と「折り処理手段55」と「シート束移送手段46」で構成されている。
【0041】
「処理トレイ」
図3に示すように処理トレイ34は、画像形成ユニットAの排紙経路25の下流側に配置され、この排紙経路25から搬出されたシートを部揃え集積する。このため排紙経路25の経路出口25aに排紙パス(第1の排紙経路;以下同様)25xが連設され、この排紙パス25xに連なるように処理トレイ34が配置されている。
【0042】
上記排紙パス25xは、
図3に示すように排紙経路25のシート搬出方向Szと同一方向に配置され、略直線形状に構成されている(以下、この排紙パスを「直線経路」という)。そして処理トレイ34は紙載面34aを有するトレイ形状に形成され、直線経路25xの経路出口から送られたシートを積載収納する。
【0043】
上記処理トレイ34には、昇降ローラ36が配置され、この昇降ローラ36は紙載面34a上の最上シートと係合する作動位置と、これから退避した待機位置との間で昇降するように図示しない昇降機構を備えている。この昇降ローラ36はシートが処理トレイ34に進入する際には待機位置に待機し、シート端が進入した後に作動位置(シートと接する位置)に降下し、同時に
図3反時計方向(シート進入方向)に回転する。
【0044】
また、上記処理トレイ34にはシートの後端(先端であっても良い)を位置規制する規制部材37が設けられ、直線経路25xから送られたシートを予め設定した基準位置に整合する。
図3の装置はシートの排紙方向後端縁を規制する規制部材37が紙載面34aから積載方向上方に突出する突き当て部材で構成してある。この規制部材37は紙載面34aに固定した突出片で構成しても良い。図示のものは後述するシート束移送手段46と同じユニットで構成し、図示のものは上記正逆転ローラ(昇降ローラ)とシート先端規制手段とシート後端規制手段が折シート移送手段を構成している。
【0045】
「サイド整合板」
処理トレイ34にはシート側縁を位置規制するサイド整合板38L、38Rが設けられている。
図4(a)にその構造を示すがこのサイド整合板38L,38Rは処理トレイ34に搬入されたシートのセンターを基準に位置合わせするセンター基準と、シートの左右一側縁を基準に位置合わせするサイド基準のいずれかの構造を採用する。
【0046】
図4(a)はセンター基準の整合機構を示し、処理トレイ34上のシートの左側縁と係合する左整合板38Lと、シートの右側縁と係合する右整合板38Rとが、それぞれ処理トレイ34のガイド溝(不図示)に嵌合支持され、シート幅方向に位置移動可能に設けられている。そして処理トレイ34の底部には
図4(a)に示すようにガイド溝に沿って一対のプーリ39a、39bが配置され、このプーリ39a、39bにベルト40が架け渡してある。このベルト40に左右の整合板38L,38Rが固定されている。また上記プーリ39bの一方には整合モータMZ1が、他方には整合モータMZ2が連結してある。
【0047】
このような構成で左右一対形成されている左整合板38Lと右整合板38Rとは、それぞれの整合モータMZ1,MZ2の駆動でシート幅方向左右に位置移動する。そこで、左右の整合モータMZ1,MZ2を同期して反対方向に同一量回転駆動することによって処理トレイ上に搬入されたシートをセンター基準で整合することが可能となる。
【0048】
「シート束移送手段」
シート束移送手段46の構成を
図3に従って説明する。上述の処理トレイ34には、集積基準位置Pxと、綴じ位置Pyと、折り処理位置Pzが設定されている。この各位置は
図3に示すようにシート搬入方向Sqに沿って上流側に集積基準位置Px、次いで折り処理位置Pzが配置され、この折り処理位置Pzの下流側に綴じ位置Pyが設定されている。
【0049】
この集積基準位置Pxは処理トレイ34の紙載面34aにシートを集積する基準として設定され、この位置に前述の規制部材37が配置されている。上記折り処理位置Pyは、シートを折り処理する位置に配置され、この位置に後述する折り処理手段55が配置される。また、上記綴じ位置Pyはシート束を綴じ処理する位置に設定され、この位置に後述する綴じ処理手段(ステープル手段)50が配置される。
【0050】
そこで処理トレイ34には集積したシート束を綴じ位置Py、折り処理位置Pzの順に位置移動するシート束移送手段46が設けられている。
図3に従ってシート束移送手段46を説明する。同図に示すシート束移送手段46は、シート後端を位置移動する後端移送手段46Aと、シート先端を部揃えする先端移送手段46Bで構成されている。
【0051】
後端移送手段46Aは、紙載面34aに収納されたシート後端縁と係合する前述の規制部材37をシート搬入方向Sqに沿って移動する。このため規制部材37は移動フレーム41に固定され、この移動フレーム41は装置フレーム(不図示)に紙載面34aに沿って移動可能に取り付けられている。この移動フレーム41にはラック42rが設けられ、このラックと噛合するピニオン42pに第1シフトモータMs1が連結されている。
【0052】
一方、先端移送手段46Bは、
図3に示すように紙載面34aに収納されたシート先端縁と係合する係合片43が、ベルト44に取付けられ、このベルト44を支持するプーリ45に第2シフトモータMs2が連結されている。また係合片43の一端には支軸43xが設けられており、装置内でジャムが発生した場合には支軸43xを中心にして係合片43を図示破線位置に開閉することが出来る。
【0053】
従って第1第2シフトモータMs1、Ms2を同期させて同一量ずつ正逆転することによって紙載面上のシート束は、その後端を規制部材37で保持された状態で紙載面34aに沿って集積基準位置Px、綴じ位置Py、折り処理位置Pz間を移動することとなる。
【0054】
なお、シート束移送手段46は、図示のように後端移送手段46Aと先端移送手段46Bで構成する機構に限らず、例えばシート束の後端部と先端部の一方にシート束をグリップするグリップ機構を設け、このグリップ機構を紙載面34aに沿って位置移動するクリップ搬送機構を採用しても良い。この他、紙載面34aを所定角度傾斜させてシートを自重で落下する姿勢に保持し、その下端縁を突き当て規制する規制部材37を紙載面34aに沿って位置移動する機構の採用も可能である。
【0055】
[綴じ処理手段]
処理トレイ34には、綴じ位置Pyに綴じ処理手段(ステープル手段)50が配置される。図示の装置はシート束の中央部の2個所をステープル綴じするため
図4(a)に示すように距離を隔てて2個所にステープル手段50(50A、50B)が配置されている。このステープル手段50の構成を
図4(b)に従って説明する。このステープル手段(綴じ処理手段)50は、ドライバ機構部50aとクリンチャ機構部50bで構成されている。ドライバ機構部50aはシート束にステープル針を刺入するドライバ部材52と、ステープル針を収容したカートリッジ51とから構成されている。図示しないがカートリッジ51には直線針を帯状に連結させたシート形状或いはロール形状のブランク針が内蔵され、順次その先端からドライバ部材にブランク針を供給するように構成されている。
【0056】
また、ドライバ機構部50aは板状のドライバプレートとフォーマ部材とダイス部材を内蔵したドライバ部材52で構成され、ドライバプレートとフォーマ部材を上死点から下死点に移動する過程で、直線形状のブランク針をフォーマ部材とダイス部材でコの字状に折り曲げる。そしてこのコの字状針をドライバプレートで上方から下方に勢いよく押下してシート束に刺入する。この為、ドライバプレートには図示しない駆動モータに連結されたドライブカムが連結されている。そして駆動モータでドライバカムを回転駆動して蓄勢スプリングに蓄力し、その蓄力でドライバプレートを上死点から下死点に移動するように構成されている。
【0057】
また、クリンチャ機構部50bはシート束に刺入されたステープル針の先端を折り曲げるための折曲げ溝(アンビル部材)53で構成されている。そしてドライバ機構部50aとクリンチャ機構部50bはユニットフレームに一体に取付けられ、ドライバ部材52は
図5上下方向に揺動可能に軸支持されている。なお、ステープル手段(ユニット)50の構造は、例えば日本国特許第3436022号公報、日本国特許第3620351号公報などで知られている。
【0058】
上述のステープル手段50は
図4(a)に示すシート幅方向に距離を隔てて複数(図示のものは2個所)配置され、このステープル手段50は
図3に示すように処理トレイ34の綴じ位置Pyに配置されている。そして外装ケーシング30には開閉扉54a、54bが設けられ、この開閉扉54bを開口してステープル手段50の針交換(カートリッジ交換)をおこなう。特に図示のものは処理トレイ34の折り処理機構(折り処理位置Pz)の下流側にステープル手段50が配置してあるから外装ケーシング30に近接し、針交換が容易である。
【0059】
[折り処理手段]
処理トレイ34の折り処理位置Pzには折り処理手段55が配置されている。この折り処理手段55の構成を
図5に従って説明する。折り処理手段55は、折りロール対57(57a、57b)と折りブレード58で構成されている。折りロール対57は互いに圧接したロール57a、57bで構成され、各ロールは、最大サイズシートの幅長さに形成されている。図示57Sは圧接スプリングである。尚このロール57a、57bは少なくとも一方が圧接方向に移動可能に軸支持され、その一方に付勢スプリングを掛け渡す構造であっても良い。
【0060】
上記折りロール対57は、処理トレイ34の上方に配置され、このトレイの紙載面34aを挟んで対向する位置にナイフエッジを有する折りブレード58が設けられている。この折りブレード58はシートから退避した退避位置(
図5実線)と、折りロール対57のニップ位置との間で往復動可能に装置フレームに支持されている。この折りブレード58にはブレード駆動手段56が連結されている。
【0061】
ブレード駆動手段56は、ブレード駆動モータMBと、その回転を伝動する伝動ピニオン58pと、ラック58rで構成され、ブレード駆動モータMBの正逆転で折りブレード58は待機位置(
図5実線)から作動位置(破線)に移動する。従って処理トレイ34上に集積されたシート束は折りブレード58で折りロール対57のニップ位置に押し出され、ロール対で折り処理される。
【0062】
[スタック部]
次にスタック部B2の構成について
図3に従って説明する。後処理ニユットBは画像形成ユニットAの上方に配置され、その後処理部B1は右上方に配置され、スタック部B2は左上方に配置されている。そして後処理部B1は画像形成ユニットAのシート搬出方向Szと同一方向に案内されたシートを後処理するように処理トレイ34が位置し、スタック部B2は画像形成ユニットAの排紙方向と反対方向に案内されたシートを収容するように単シートスタッカ32が位置している。
【0063】
スタック部B2は、折り処理しないシートを収納する単シートスタッカ32と、折り処理したシートを収納する折シートスタッカ33で構成されている。後処理ユニットBの外装ケーシング30には、上方に折シートスタッカ33が、下方に単シートスタッカ32が上下並列に配置されている。単シートスタッカ32は、シートを積載収納するトレイと、このトレイを積載量に応じて昇降するトレイ昇降機構(不図示)で構成されている。この単シートスタッカ32と画像形成ユニットAの排紙経路25との間に単シート搬出経路(第3の排紙経路;以下同様)25zが設けられている。折シートスタッカ33は、シートを積載収納するトレイで構成され、この折シートスタッカ33と処理トレイ34の折りロール対57との間に折シート搬出経路(第2の排紙経路;以下同様)25yが設けられている。
【0064】
[シート搬出経路の構成]
上記単シート搬出経路25zと折シート搬出経路25yの構成を
図3に従って説明する。単シート搬出経路25zは、画像形成ユニットAの排紙経路25に連なるように前述の排紙パス(直線経路)25xから分岐し、シートを単シートスタッカ32に案内する湾曲パスで構成されている。この単シート搬出経路25zは、排紙経路25のシート搬出方向Szと反対方向にシートをUターンさせて案内する。なお図示26は経路切換手段であり、画像形成ユニットAから送られたシートを処理トレイ34方向と単シートスタッカ32方向に振り分け搬送する。
【0065】
上記折シート搬出経路25yは処理トレイ34に配置されている折りロール対57から送られた折シートを折シートスタッカ33に案内する。
図3から明らかなように単シート搬出経路25zと折シート搬出経路25yは、共に湾曲した経路で構成され、折シート搬出経路25yの曲率は単シート搬出経路25zの曲率より小さく、折シート搬出経路25yは直線に近いパスに形成されている。なお、上記単シート搬出経路25zと折シート搬出経路25yには、それぞれシート(束)を搬送する搬送ローラが配置され、駆動モータ(不図示)に連結されている。
【0066】
上述のように
図1の装置は、画像形成ユニットAのシート繰出方向Skに対しシート搬出方向Szを反対方向に設定し、このシート搬出方向Szに対して単シート排紙方向Saと折シート排紙方向Sbを反対方向に配置(
図1参照)したことを特徴としている。これによってシートは装置内をZ状にジグザクに移動することによって装置の集密化を図っている。
【0067】
[装置フレーム]
上述の画像形成ユニットAと後処理ニユットBとは、次のように装置フレーム60に組み込まれて一体化される。その装置フレーム構造を
図6に従って説明する。画像形成ユニットAと後処理ユニットBとはそれぞれ独立した外装ケーシング(10、30)を備えている。特に画像形成ユニットAには、その外装ケーシング10には排紙経路25に連なるスタッカ59(
図1、3参照)が設けられている。
【0068】
装置フレーム60は、画像形成ユニットAの収容部(下部取付スペース)60Aと、後処理ニユットBの収容部(上部取付スペース)60Bを形成するフレーム構造に構成されている。図示のフレーム構造は、複数の設置脚61(61a〜61f)と、補強連結アーム62(62a、62b、62c)と、底板63でハウジングを構成している。そしてこの底板63(下部取付スペース)に画像形成ユニットAを収容し、その上部(上部取付スペース)に後処理ニユットBが収容されている。この後処理ニユットBは設置脚61(61a〜61f)に直接取り付けられている。
【0069】
画像形成ユニットAは底板63に形成されている位置決めピン64(64a、64b、64c)に嵌合されその位置が設定(固定)される。このように装置フレーム60と画像形成ユニットAとは位置決め部材(嵌合ピン、段差、)で位置決めされ、前述の排紙経路25と排紙パス(直線経路)25xが合致(高さ方向と幅方向)するようになっている。
【0070】
後処理ニユットBは、装置フレーム60の設置脚61(61a〜61f)に載置支持され、
図6に示す第1ヒンジ軸65を中心にユニット全体が回動する。
図7に開閉状態を示すが、装置フレーム60に後処理ユニットBは第1ヒンジ軸65を中心に同図矢印A方向に回転可能に支持されている。そして後処理ユニットBのフレーム(不図示)は装置フレーム60に載置支持されている。この第1ヒンジ軸65の開閉を補助する緩衝部材(不図示)が設けられている。
【0071】
つまり、図示しないが後処理ユニットBは装置フレーム60に載置支持されているのと同時に、第1ヒンジ軸65を中心に所定角度範囲内で回動可能に支持され、その開閉動作を補助する緩衝部材が設けられている。この緩衝部材は例えば一端を装置フレーム側に、他端をユニット側に軸支持した揺動アームと、後処理ユニットBの荷重を軽減する付勢スプリング(或いはエアースプリング)などの緩衝機構で構成している。
【0072】
そこで装置フレーム60と後処理ユニットBとの間には第1ロック手段66が設けてあり、この第1ロック手段66のロックを解除することによって後処理ユニットBが
図7の状態に回動する。この第1ロック手段66は、既に広く知られているので詳述しないが、装置フレーム60と後処理ユニットBとの間に、その一方にロック爪を有する開閉レバー66aを設け、他方にこのロック爪と係合する係合爪66bを設ける。そして開閉レバー66aを使用者が操作することによって係合が解除され後処理ユニットBが回動可能となる。
【0073】
従って後処理ユニットBを
図7の状態に回動すると、同図に示すように装置フレーム60に収容した画像形成ユニットAの上方が開放される。そこで例えば画像形成ユニットAの排紙経路25にシートジャムが発生したときには外装ケーシング10の一部を開放することによって排紙経路25のジャムシートJ1を取り外すことが出来る。このため画像形成ユニットAの外装ケーシング10はその一部が排紙経路25を開放するように開閉可能になっている。
【0074】
また、後処理ユニットBには、処理トレイ34と、単シート搬出経路25zと折シート搬出経路25yと、単シートスタッカ32と折シートスタッカ33が前述のように設けられている。そこで処理トレイ34でシートジャムなどの不具合が生じたときには、
図7の状態にユニット全体を回動する。
【0075】
この状態で前述の処理トレイ34の紙載面34aを有する移動フレーム41は、第2ヒンジ軸47で回動可能に構成されている。そこで
図7に示すように第2ヒンジ軸47を中心に移動フレーム41(紙載台)を揺動することによって処理トレイ34でジャムしたジャムシートJ2を外部に取り出すことが出来る。なお、この移動フレーム41の開閉動作もロック手段(不図示)の操作でおこなう。このロック手段も前述の第1ロック手段66と同様の構造を採用すれば良い。
【0076】
また、後処理ユニットBは、単シート搬出経路25zと折シート搬出経路25yに発生したシートジャムを除去するために次の構成を備えている。
図8(a)は折シート搬出経路25yに発生したジャムシートJ3を取り外す状態を示す。後処理ユニットBは折シート搬出経路25yを開放するため経路ガイドの一部(上部搬送ガイド)を第3ヒンジ軸67で回動可能に構成してあり、折シート搬出経路25yにシートジャムが発生したときには、外装ケーシング30の一部を第3ヒンジ軸67を中心に
図8(a)の状態に回動する。この状態で折シート搬出経路25yのジャムシートJ3を外部に取り出すことが出来る。
【0077】
また、
図8(b)は単シート搬出経路25zに発生したジャムシートJ4を取り外す状態を示す。先と同様に後処理ニユットBは第3ヒンジ軸67を中心に単シート搬出経路25zの経路ガイドの一部(上部搬送ガイド)を回動可能に構成してある。そしてこの第3ヒンジ軸67を中心に同図の状態に後処理ユニットBの一部を回動することによって単シート搬出経路25zのジャムシートJ4を外部に取り出すことが可能となる。
【0078】
なお、
図8(a)に示す折シート搬出経路25yの上部搬送ガイドの開閉部には前述の第1ロック手段66と同様に第2ロック手段68が設けてあり、同様に単シート搬出経路25zの上部搬送ガイドの開閉部には第3ロック手段69が設けてある。そして
図6に示すように第1ロック手段66を操作(ロック解除)すると第1ヒンジ軸65を中心にユニット全体が回動する(
図7の状態)。また、第2ロック手段68をロック解除すると折シート搬出経路25yを開放するようにユニットの一部が回動する(
図8(a)の状態)。同様に第3ロック手段69をロック解除すると単シート搬出経路25zを開放するようにユニットの一部が回動する(
図8(b)の状態)。
【0079】
図示の装置は、このように画像形成ユニットAの排紙経路25の上方に後処理ユニットBの単シート搬出経路25zを、更にその上方に折シート搬出経路25yを上下並列に配置し、後処理ユニットBを第1ヒンジ軸65と第3ヒンジ軸67で回動して経路を開放するように構成している。これによって例えば最上部に位置する折シート搬出経路25yを開放し、次いで単シート搬出経路25zを開放し、最後に画像形成ユニットAの排紙経路25を開放することによって装置内のジャムシートを簡単に発見し、容易に除去することが可能となる。
【0080】
なお、画像形成ユニットA内のシートジャムは経路内に配置したシートセンサでジャム検出するのと同様にそのジャム位置を表示する。これと同様に後処理ニユットB内のシートジャムも経路内(処理トレイ、単シート搬出経路、折シート搬出経路など)にシートセンサでジャム検出するのと同様にそのジャム位置を表示する。
【0081】
[制御構成]
図1に示す装置の制御構成について
図9に従って説明する。画像形成ユニットAには制御CPU70が設けられ、この制御CPU70には動作プログラムを記憶したROM71と、制御データを記憶したRAM72が接続されている。そして制御CPU70には給紙制御部73と画像形成制御部74と、排紙制御部75が設けられている。これと共に制御CPU70には入力手段76と、表示手段77を備えたコントローラパネル78が接続されている。そこで制御CPU70に設けられたモード設定手段79で、画像形成条件が設定される。
【0082】
上記モード設定手段79は、種々の画像形成条件(例えばカラー、モノクロ、縮倍など)を設定するのと同時に「片面印刷モード」と「両面印刷モード」を設定するように構成されている。「片面印刷モード」は、給紙部A1から送られたシートの片面に画像を形成し、排紙経路25から搬出する。また「両面印刷モード」は給紙部A1から送られたシートの片面に画像を形成した後、このシートを表裏反転して裏面に画像形成し、排紙経路25から搬出する。
【0083】
また、上記制御CPU70は、「プリントアウトモード」と「後処理モード」を選定するように構成されている。「プリントアウトモード」は画像形成したシートを仕上げ処理することなく単シートスタッカ32に収納する。また「後処理モード」は画像形成したシートを部揃え集積し、綴じ処理した後に折り合わせて折シートスタッカ33に収納する。
【0084】
後処理ニユットBには、後処理制御CPU80が設けられ、制御プログラムを記憶したROM81と制御データを記憶したRAM82が接続されている。そしてこの制御CPU80には画像形成ユニットAの制御部からシートサイズ情報と、排紙指示信号と、後処理モードとプリントアウトモードのモード設定コマンドが転送される。
【0085】
制御CPU80は、単シート搬出経路25zの搬送ローラを回転制御する排紙制御部83と、処理トレイ34にシートを部揃え集積する集積制御部84と、綴じ処理制御部85と、折り処理制御部86と、折シート搬出経路25yの搬送ローラを回転制御する排紙制御部87が設けられている。
【0086】
[動作説明]
上述の画像形成ユニットAの制御CPU70はROM71に記憶された画像形成プログラムに従って以下の画像形成動作を実行する。同様に上述の後処理ユニットBの制御CPU80はROM81に記憶された後処理プログラムに従って以下の後処理動作を実行する。
【0087】
「画像形成動作」
制御CPU70は、モード設定手段79で「片面印刷モード」が選択されたときには設定されたサイズのシートを給紙カセット11から操出し、レジストローラ14に給送する。これと前後して制御CPU70は中間転写ベルト21に所定の画像データに従って画像を形成する。この画像データは図示しないデータ記憶部に記憶されているか、若しくは画像形成ユニットAに連結された外部装置から転送される。
【0088】
そこで制御CPU70は中間転写ベルト21に形成したトナー画像をレジストローラ14から送られたシートに転写部15で転写し、その下流側の定着器24で定着する。その後、制御CPU70は画像形成したシートを排紙経路25に送り、後述の後処理ユニットBに転送する。
【0089】
また、制御CPU70は、モード設定手段79で「両面印刷モード」が選択されたときには、上述の動作を実行してシートの片面に画像形成して排紙経路25に送る。このとき制御CPU70は後処理ユニットBに次の動作を実行させる。後処理ユニットBの制御CPU80は、排紙経路25にシート先端が到達したセンサSe1(
図3参照)の検出信号で、ガイドフラッパ25fを
図3実線位置に、経路切換手段26を破線位置にシフトする。これによって排紙経路25に送られたシートは、排紙経路25から排紙パス(直線経路)25xに送られる。
【0090】
この経路切換え制御と同時に制御CPU80はシート先端が直線経路25xから処理トレイ34に搬入されると昇降ローラ36を待機位置から作動位置に移動し、同時にこのローラを回転する。すると処理トレイ34に搬入されたシートは昇降ローラ36の回転で処理トレイ34に沿って下流側に送られる。
【0091】
次に制御CPU80はセンサSe1でシート後端を検出するとこのシート後端がガイドフラッパ25fを通過したタイミングで、このフラッパ25fを
図3破線位置に移動し、同時に直線経路25xの排紙ローラを逆回転する。するとシートは搬送方向を反転し、排紙経路25に後退移動(スイッチバック移動)する。このスイッチバック移動でシートは循環経路27に送られる。
【0092】
そこで画像形成ユニットAの制御CPU70は循環経路27に送られたシートを、この経路で表裏反転させてレジストローラ14に送る。これと前後して制御CPU70は裏面画像を中間転写ベルト21に形成し、転写部15でシートの裏面に画像形成して、排紙経路25に搬出する。
【0093】
「後処理動作;プリントアウトモード」
後処理ユニットBの制御CPU80は、モード設定手段79で「プリントアウトモード」に設定されたときには、画像形成ユニットAのセンサSe1からのシート先端検知信号を受けると、経路切換手段26を
図3実線状態にシフトする。これと共にこの制御CPU80は単シート搬出経路25zに配置されている搬送ローラを回転する。この動作で画像形成ユニットAで画像形成されたシートは排紙経路25、単シート搬出経路25zを経て単シートスタッカ32に収納される。
【0094】
「後処理動作;後処理モード」
また制御CPU80は、モード設定手段79で「後処理モード」に設定されたときには、画像形成ユニットAの排紙経路25に送られたシートを処理トレイ34に案内する。この動作は、先と同様にセンサSe1の先端検出信号でガイドフラッパ25fを
図3実線位置に、経路切換手段26を破線位置にシフトする。この動作でシートは排紙経路25から直線経路25xに送られ、処理トレイ34上に送られる。
【0095】
そこで制御CPU80はセンサSe1の先端検出信号から所定時間経過し、シート先端が昇降ローラ36に到達する見込み時間で、このローラを待機位置から作動位置に移動する。これと同時に昇降ローラ36をシート搬送方向(
図3反時計方向)に回転してシート後端が規制部材37に位置決めされた後、昇降ローラ26を待機位置に上昇する。
【0096】
そして制御CPU80は、シート後端が処理トレイ34上に搬入された後、サイド規制板38R、38Lを制御して処理トレイ上に進入したシートを幅寄せ整合する。この動作の繰り返しで処理トレイ34上にはシートが集積(シート集積動作)される。
【0097】
次いで制御CPU80は画像形成ユニットAからジョブ終了信号を受けると、「シート束位置移動動作」「綴じ処理動作」を実行する。ジョブ終了信号で制御CPU80は処理トレイ34上の集積基準位置Pxに堆積されたシート束を、この基準位置Pxから綴じ位置Pyに移動する。このシート束移動は、後端移送手段46Aと先端移送手段46Bを同時に同一量移動する。なお、この場合に集積基準位置Pxと綴じ位置Pyが同一位置(例えばシート後端を基準位置に整合したとき、そのシート中央が綴じ位置Pyに位置している)ときにはシート束を位置移動することなく次の綴じ処理動作に移行する。
【0098】
制御CPU80はシート束を、シート中央(搬送方向1/2位置)が綴じ位置Pyに位置するように、集積基準位置Pxから綴じ位置Pyに位置移動する。そして制御CPU80は綴じ処理手段(ステープル手段)50にステープル動作開始指示信号を発する。この信号で、ステープル手段50は、ユニットに内蔵されている駆動モータを開始し、ステープル動作カムを回転する。このカムの作用でステープル針はコの字に折り曲げられシート束に刺入する。そして針先端はアンビルで折り曲げられて綴じ処理される。なお、このステープル手段50はシート幅方向2個所に配置され、同時に動作するか、相前後して動作する。
【0099】
次に制御CPU80は、ステープル手段50から動作終了信号を受けると、シート束を綴じ位置Pyから折り処理位置Pzに位置移動する。この折り処理位置Pzは、綴じ位置Pyの下流側に距離を隔てて配置されているため、処理トレイ上のシート束は集積基準位置Pxから綴じ位置Pyに前進し、綴じ処理後に折り処理位置Pzに後退することとなる。
【0100】
この場合のシート束の位置移動は、前述したように後端移送手段46Aと先端移送手段46Bを同時に同一量後退移動する。そこで制御CPU80は、折り処理位置Pzに位置決めされたシート束を折り処理する。この折り処理動作は、折りロール対57を
図5矢印方向に回転し、これと同時に折りブレード58を待機位置から作動位置に移動する。
【0101】
この折りブレード58と折りロール対57の動作で中央をステープル綴じされたシート束は
図5に示す様に、綴じ位置を折り目に折り合わされる。そこで制御CPU80は、折り処理動作と前後して、折シート搬出経路25yの搬送ローラを排紙方向に回転する。すると折りロール対57で送り出されたシート束は折シート搬出経路25yに沿って折シートスタッカ33に案内され、これに収容される。