(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
更に、フィーダ、接着材塗布具、スタッカー、形成部及び1つ又は複数の移送機構の何れか1つの動作を制御及び調整するコントローラを含んで成る請求項19に記載のパッド作製装置。
【背景技術】
【0002】
ノートパッド(メモ帳;はぎ取り式メモ又はノート)は一般に、紙等の繊維材の多数枚葉を、共通の縁部に沿って接合することにより一緒にしてパッドを形成する。個々の枚葉の各々(シート)はその場合、ユーザにより種々の目的にために用いることができ、必要時に枚葉のパッドから容易に引き剥がし又は引き離しできる。ノートパッド及びそれに含まれる枚葉の大きさは、ノートパッドの特定用途に応じて変わり得る。
【0003】
ノートパッド等の書類の形成及び製造において、書類の個々の枚葉又は頁が一般には生産ライン又は施設によって処理される。枚葉は典型的に、初め生産ラインに送り込まれ、そこで先ず枚葉を既定の積重ねに紙揃えする丁合装置に移送される。既定の枚葉積重ねは次いで、一般に枚葉を所定の寸法に縁裁ち又は切断する縁刈り又は切断所に移送される。縁刈りされた枚葉は次いで、綴じ所に届けられ、そこで共通の縁部に沿って綴じられて集合枚葉1冊を形成する。書類、即ちノートパッドの性質に応じて、配布又は販売のため枚葉冊は表紙付け等によるなど、更に処理される。切断工程及び綴じ工程は、どのような順序でも実施し得ることが理解されるであろう。
【0004】
通常の書類綴じ方法は、書類の最終所望形式に応じて変わる。機械的綴じ手段は、書類の枚葉の共通縁部に沿って形成される多数の打抜き穴に通すワイヤ又はプラスチックコイル等の機械的手段の使用を要する。コイルは、個々の枚葉同士を既定の仕方で保持するように働く。他の形式では、接着材等の化学的接合手段を用いて書類の頁同士を綴じ込むことができる。個々の頁を丁合して積重ね、積重ねの縁裁ちに引き続いて、綴じ接着材の層を頁積重ねの縁部に沿って塗布する塗布具が一般に用いられる。枚葉積重ねの縁部の押圧力を加えて隣接する枚葉間の付着を促進するため、生産ラインではまた押圧手段も用いられることがある。
【0005】
ノートパッド等の書類を作製するこのような通常の方法は、個々の枚葉を処理し、それ等を完成書類に綴じることに伴う別個の作業の実施のため、生産ラインに沿って設けられる、多数の遠く離れた部所から成る専用の製造設備を要する。そのような組立ラインは書類の小量又は小バッチでの製造に容易、且つ経済的に備えるものではなく、大きさの変わるもの等への製造書類の簡単な設定変更に直ちに対応できるものではない。
【0006】
一般に用いられているノートパッドの一特定種は、Minnesota Mining and Manufacturing Company, St. Paul, Minnesotaにより登録商標”Post-it”の下に販売されているPost-it
TM ノートパッドである。これ等のノートパッドは一般に、 共通の縁部に沿って接着材で接合された、大きさの異なる枚葉積重ねである。このノートパッドの枚葉積重ねには、一般に低粘着性感圧接着材の細長いストリップ又はバンドがその後側の縁部に沿って配向され、それによって枚葉同士が一時的に接着し合う。積重ねにおける枚葉と隣接枚葉間の低粘性接着を壊すことにより枚葉は積重ねから引剥がされ、引剥がされた枚葉は更に、書類、コンピュータスクリーンや他のものに、一般にはメッセージ又はメモ書きを残すために貼り付けられる。接着材のストリップは枚葉同士を積重ね内で接着し合わせ、枚葉が積重ねから剥がされるとき、接着材は位置を留め、枚葉が更に他の面に接着可能にする。そのようなノートパッドは一般にきれいな枚葉から成り、ユーザが枚葉上に書いたり、枚葉を他の用途に使用したりすることでき、それにより枚葉の位置換えを可能にする。そのような枚葉の製造は、枚葉を処理し、個々の枚葉同士を綴じるため専用組立ラインを含むことが理解されるであろう。
【0007】
従って、ユーザによる、ユーザ自身の個別必要性にあう仕様設計変更が可能な専用機によって簡単、且つ経済的に実施可能な、ノートパッドを家庭、仕事又はオフィス環境で作製する方法及び装置を提供する必要がある。
【0008】
更に、世界中の家庭及びオフィスが大量の紙を発生し、枚葉は片側にのみ印刷されることは十分に証明されている。枚葉のきれいな側又は裏側を粗メモ枚葉として再利用すること、即ちプリンタ又はコピー機が中古紙を、紙詰まりを起こさず裏側に印刷することにより再利用、該枚葉をかかる機械で再利用するようすることを最良のオフィス習慣に含ませることができる。他方、片側枚葉はパルプ化して、厚紙、新聞紙、トイレットペーパー、再生利用オフィス枚葉又はペーパータオルとして再生利用のため、シュレッダーにかけることができる。だが、そのような再生利用は木材資源の保存に有用であり、片側枚葉を埋立地に送り出すことよりも良いものの、エネルギー集中性のものであり、環境保全に関して望ましくない場合もある。
【0009】
従って、家庭、仕事又はオフィス環境で発生される片側枚葉を処理でき、枚葉のきれいな側又は裏側を利用できるノートパッドを作製する、家庭、仕事又はオフィス環境においてノートパッドを作製する方法及び装置を提供する必要もある。
【0010】
従前の提案又は製品に対する上記引用及び記載は、当該技術における周知の一般的知識の陳述又は事実認識とする意図はなく、斯く理解されるべきではない。特に、以下の先行技術の論議は当業者に一般に又は良く知られているものではなく、その当該先行技術提案の識別が一部にすぎない本発明の進歩性の理解を助けるためのものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従って、本発明の目的は、ユーザによる、ユーザ自身の個別必要性にあう仕様設計変更が可能な専用機によって簡単、且つ経済的に実施可能な、ノートパッドを家庭、仕事又はオフィス環境で作製する方法及び装置を提供することにある。
【0012】
また、本発明の目的は、家庭、仕事又はオフィス環境で発生される片側枚葉を処理でき、枚葉のきれいな側又は裏側を利用できるノートパッドを作製する、家庭、仕事又はオフィス環境においてノートパッドを作製する方法及び装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
従って、本発明の第1の態様において
複数の個々の素材枚葉からパッドを作製するパッド作製装置であって、
本体部と、
前記本体部に設けられ、前記複数の個々の
素材枚葉一枚又は複数枚を収容し、前記個々の
素材枚葉を前記本体部内に送り込むフィーダと、
前記本体
部内に設けられ、送り込まれた
個々の素材枚葉を所定の寸法
の枚葉に切断
分離するためのカッターと、
前記本体部内に設けられ、送り込まれた
切断分離された枚葉を1つ又は複数の積重ねに積重ね配置するスタッカーと、
前記本体部内に設けられ、
前記1つ又は複数のスタッカー内に送り込まれた
切断分離された枚葉の一部又は複数部に接着材を塗布する接着材塗布具と、
前記本体部内に設けられ、送り込まれ積重ねられた
切断分離された枚葉を一緒にしてパッドを形成する形成部と、
前記本体部に設けられ、形成されたパッドを受容、収集する収集部と
を含んで成るパッド作製装置、
を含んで成るパッド作製装置が提供される。
【0014】
前記枚葉を一緒にする工程が、枚葉を押圧して一緒にし、枚葉同士が感圧、位置換え自在な(repositionable)接着材を通して接着し合うようにして成る。
【0015】
もう一つの態様において本発明は、枚葉の積重ねから成り、各枚葉の第1の側が接着材を含んで、それにより該第1の側を、前記積重ねにおける前記第1の側に直近接及び面する枚葉の裏面に付着するノートパッドであって、前記枚葉は類似寸法のばら枚葉であり、各枚葉が所定の寸法に切断され、前記接着材が各枚葉の前記第1の側の単数又は複数の部分に塗布され、上記切断枚葉が合わせ押圧(プレス)されて前記ノートパッドを形成するようにして成るノートパッドを提供する。
【0016】
もう一つの態様において本発明は、枚葉の積重ねから成り、各枚葉の第1の側が接着材を含んで、それにより該第1の側を、前記積重ねにおける前記第1の側に直面する枚葉の裏面に付着するノートパッドを製造するための装置であって、
類似寸法の1つ又は複数のばら枚葉を、前記積重ねにおける各枚葉の裏面が同一方向に向くように装填し、且つ各前記枚葉を前記装置の下流方向に送る枚葉フィーダと、
各又は多数の前記枚葉を所定の寸法に切断する切断(カットする)手段と、
前記接着材を、各枚葉の前記第1の側の単数又は複数の部分に塗布する接着材塗布具と、
前記切断枚葉を積重ねる積重ね(スタックする)手段と、
前記切断枚葉を一緒にして前記ノートパッドを形成する形成手段と
を含んで成る装置を提供する。
【0017】
更にもう一つの態様において本発明は、オフィス枚葉からノートパッド、即ち処理された枚葉の積重ねから成り、各処理枚葉の第1の側が接着材をその少なくとも一部に塗布されて処理枚葉の第1の側の、積重ねにおける前記処理枚葉の前記第1の側に直面する処理枚葉の裏面への付着するノートパッドを製造する方法であって、
類似する寸法のばらオフィス枚葉を枚葉フィーダに装填する工程と、
各オフィス枚葉を装置内に送る工程と、
前記オフィス枚葉の各枚葉又は多数の前記枚葉を所定寸法の切断枚葉に切断(カット)する工程と、
前記接着材を各切断枚葉の前記第1の側の単数又は複数の部分に塗布する工程と、
前記切断枚葉を積重ねる(スタックする)工程と、
前記切断枚葉を押圧して一緒にし、前記ノートパッドを形成する工程と
を含んで成る方法を提供する。
【0018】
枚葉は任意の適宜の材料から成って良く、それに表示を、例えば印刷又は刻印により印加することができる。枚葉は適宜の高分子材料、紙等のセルロース系材料又はそれ等の組み合わせ又は配合物でも良い。枚葉は紙枚葉でも良い。枚葉は使用済み又は未使用のもの、再生利用又は未使用のものでも良い。枚葉は、片側に表示の印刷された使用前の枚葉でも良い。枚葉は再利用されるオフィス紙で良い。ばら枚葉は好ましくは、一様の寸法のものが良い。だが、装置は、種々の寸法の枚葉のばら積重ねを収容できるように調整自在なものとすると良い。
【0019】
ノートパッドは、一箇所に纏められた複数の繊維材枚葉から成るようにしても良い。ノートパッドの目的は、それに書くことでも良く、また広告や装飾等の種々の目的のために用い得る写真や情報等の予備印刷されたものを含んでも良い。一形式において、ノートパッドは好ましくは、オフィス紙から得られる枚葉の積重ねから成り、ノートパッドの平面図寸法はオフィス紙の平面寸法より小さくなるようにする。一般には、オフィス枚葉の異なる寸法がA4,レター、リーガル、エグゼクティブ及び他の標準オフィス紙サイズのものに対応するであろう。
【0020】
本発明により作製されるノートパッドは、種々の異なるサイズを想定することができる。一形式ではノートはパッドは標準的A3,フールスキャップ、A4,レター、リーガル、エグゼクティブ及び他の標準オフィス枚葉サイズに等しい大きさのものとして良い。もう1つ形式では、ノートパッドは20〜100mm*20〜100mm間の寸法のものとし、形状において矩形又は方形であっても良い。より好適な形式では、ノートパッドは75mm*75mmの略正方形形状を有しても良い。他の形式では、ノートパッドは40mm*50mmの略矩形形状を有しても良い。ノートパッド寸の法は、本発明のユーザの必要に応じて変わり得ることが分かるであろう。
【0021】
枚葉のどっちの面を第1の側とするか、どっちを裏側とするかの決定はオペレータが決めれば良い。枚葉が特に意図する印刷物で予め印刷されている場合、非印刷側を第1の側として良く、それに接着材が塗布されるべきである。枚葉が不必要な表示又は印刷物で予め印刷されている場合、この側を第1の側としても良く、他の(おそらく、きれいな)面が裏面となろう。枚葉が未使用のものであり、両面がきれいな場合、オペレータがどっちの側を第1の(接着材受容)側とするかを決めれば良い。一般に、第1の側は下方に面し、裏面は上方に面するようになろう。但し、それに代わる配置も本発明の範囲内に十分にある。
【0022】
接着材は位置換え可能な接着材で良い。位置換え可能な接着材は、上に引用の3MのPost−it(登録商標)ノートパッド製品に用いられているような低粘着性又は感圧接着材で良い。だが、他の低粘着性も本発明の範囲内にあるものとする。
【0023】
或いはまた、接着材は高強度な、永続的接着材でも良く、接着材担持部分を、切断枚葉の残部から弱化線、例えば目打ち線で引離すことができる。従って、切断枚葉の印刷可能、印刷済み、刻印済み又は刻印可能部を、非接着材担持枚葉としての使用のため、弱化線での引離しにより取り除くことができる。
【0024】
本発明の装置なスタンドアロン(独立型)装置であっても、プリンタ、コピー機、スキャナ、ファックス機、多機能装置等、一連のオフィス装置の何れか1つに組み込まれていても良い。
【0025】
好ましくは、枚葉は被駆動ローラと自由回転(ホイーリング)ローラの組み合わせにより、装置内で1区域から別の区域に移動せしめられる。被駆動ローラはラバー表面仕上げのものとすると、枚葉面に適宜のグリップを与える。これ等ローラは1つ又は複数のパルスモータで駆動されるようにして良い。各被駆動ローラは、別個のパルスモータで別個に駆動されるようにしても良い。枚葉の位置決め及び移動を光感知手段で検出、制御して枚葉の位置データを、それら全てが制御処理ユニット(CPU)により制御される駆動モータにフィードバックすることができる。光感知手段は光ダイオードの形式のもので良い。光感知手段は1つ以上のリニア光ダイオードアレイの形式のもので良い。例えば、送られた枚葉が斜めになっていたら、光感知手段は配向不良の枚葉を検出し、CPUにフィードバックすることができる。CPUは次いでローラ駆動モータに指令を与え、その速度を増し、又は遅くして調整し、枚葉の配向に修正を加えることができる。
【0026】
切断手段は適宜位置決めされた静止するナイフブレードで良く、枚葉をその切断区域を通る進行中に切断することができる。切断手段は、周期的に落下して、枚葉に所定間隔でカットを行うギロチンの形式のものでも良い。切断手段は他のどんな適宜の切断装置を含んでも良く、高分子枚葉材料に適した、レーザ又は高温溶融装置等の非物理的装置をも含む。勿論、ノートパッド製作装置によって行われる一連の工程における種々の動作を、それ等の性質に応じて、その順序において交換及び変更することも、又は同時に実施することもできる。例えば、横切断工程を、縦切断工程の前又は後に、又は同時に(例えば、縦ブレート及び横ブレードを有するパンチ又はスタンプナイフにより)行うことができる。複数のスタンプナイフ又はナイフのアレイを用いる不規則形状カットを行い、幾何学模様、動物、建物又は車形状等の斬新な付形パッドを製作することもできる。オフィス用途としては、製作される典型的付形パッドは、正方形を含む矩形のものであろう。
【0027】
接着材塗布具は、接着質の層、ストリップ又はバンドを枚葉表面の一部又は複数部に塗布する任意の適宜手段を含む。接着材が複数部に塗布される場合、これ等複数部は無作為に又は規則的に離間されて良い。接着材塗布具は、往復動スタンプ手段、その面に要すれば突出する接着材塗布域をもつローラを含んでも良く、被駆動又は自由回転ローラにより付着される接着材伝達テープの使用を含んでも良い。接着材塗布具は1つ以上の塗布具を有する接着材蓄え容器を含んでも良い。塗布具を例えば、ドラム上に設けても良く、往復動フレームに設けても良い。塗布具は就中、ブラシ材料、タブ、接着材吸収性のスタブ又は非吸収性スタブを含んでも良い。
【0028】
切断手段(カッター)は切断の準備として、枚葉を硬化する支持ガイド及びローラを含んでも良い。
【0029】
積重ね手段(スタッカー)は、同様の寸法の切断枚葉を集め、それ等の堆積順序に順序を与えるのに適した任意の適宜手段を含んでも良い。積重ね手段が好ましくは切断枚葉の夫々の接着材担持面が確実に同方向に面し、積重ね内の枚葉の端部が確実に互いに重ね合わせ配向されるようにする。
【0030】
押圧(加圧;プレス)手段はプランジャを含んでも良い。プランジャは積重ね手段に相対して可動なものでも良い。即ち、一実施態様において、プランジャは静止しても良く、相対的に可動でも良い。プランジャは積重ねられた切断枚葉を積重ねる方向に、上方又は下方パネルに対抗して押し上げ又は押し下げ、それにより切断枚葉が一体に加圧され、ノートパッドの形成を可能にするもので良い。
【0031】
更にもう一つの態様において、本発明は、枚葉処理装置用接着剤塗布具カートリッジであって、枚葉処理装置によって処理されている枚葉に近接して位置付けられるように、該枚葉処理装置に取付け自在な本体部を含み、該本体部が
接着材の供給量を収容する接着材容器と、
前記接着材を前記装置により処理されている枚葉の表面に塗布する接着材塗布具と
を有して成る接着材塗布具カートリッジを提供する。
【0032】
本発明のこの態様の一実施態様において、本体部を枚葉処理装置に設けられた凹部内で取付け自在とする。一形式において、枚葉処理装置は、枚葉を所定体積に綴じる枚葉綴じ装置である。もう一つの形式において、枚葉処理装置は、本発明の上記態様の何れかに関する記載のようなノートパッド形成装置である。
【0033】
第1の実施態様において、接着材容器は本体内に形成された穴である。穴内に、接着材を受容する管状円筒体を設けると良い。接着材は、形状が円筒体に適合する接着棒で良く、その場合、接着棒が円筒体内に挿入され、そこに保持されるようにする。円筒体の端部にキャップを設け、接着棒の端部をシールするようにすると良い。
【0034】
接着材塗布具を円筒体の開口端とし、それを通して接着材の棒の露出端が突出するようにすると良い。接着材の棒の露出端は、装置によって処理されている枚葉の表面に接触するように向けられ、装置による枚葉の移送中に接着材を枚葉に塗布するようにすると良い。本体部を枚葉処理装置に対して枢軸回転自在に取付け、接着材の棒の露出端が装置により移送されている枚葉から離れて位置するアイドル位置と、接着材の棒の露出端が装置により移送されている枚葉と接触する塗布位置との間で移動自在とすると良い。
【0035】
本体部が、接着材の棒の長さ方向の円筒体内の移動を制御する制御機構を含むようにすると良い。制御機構が、接着材の棒をその使用中消耗時に前進させ、接着材の棒の遠位端が円筒体の開口端から突出するようにすると良い。
【0036】
第2の実施態様において、接着材容器を、液体接着材の所定体積を受容する貯蔵タンク(溜め)とすると良い。貯蔵タンクが本体内に設けられ、貯蔵タンクの液体接着材による充満を容易にする注入口を有するようにすると良い。注入口を、取り外し自在なキャップでシールすると良い。
【0037】
接着材塗布具が本体部の下端部に位置して、タンク内に収容された液体接着材と流体連通するようにすると良い。接着材塗布具が、貯蔵(蓄え)タンクの送出口内に固定されたボール又はローラ部材を含むようにすると良い。ボール又はローラ部材が、送出口から少なくとも一部突出して、装置により処理されている枚葉の表面に接触し、装置による枚葉の移送中に、枚葉に接着材を塗布するようにすると良い。本体部が枚葉処理装置に対して枢軸回転自在に取付けられ、ボール又はローラ部材が装置により移送されている枚葉から離れて位置するアイドル位置と、ボール又はローラ部材が装置により移送されている枚葉と接触する塗布位置との間で移動自在とすると良い。
【0038】
本発明の第3の実施態様において、接着材容器は本体内に形成された穴である。穴内に、接着材を受容する管状円筒体を設けると良い。接着材は、形状が円筒体に適合する接着棒で良く、その場合、接着棒が円筒体内に挿入され、そこに保持されるようにする。この管状円筒体を、接着棒がその開口端から突出して接着材塗布具に接触するように構成すると良い。円筒体の端部にキャップを設け、接着棒の端部をシールするようにすると良い。
【0039】
接着材塗布具は、円筒体の開口端部に近接して取付けられたローラであっても良い。ローラを略円柱状とし、その中心軸の周りに回転自在とすると良い。ローラを本体部から延びる一対のアーム間に取付け、ローラが円筒体の開口端部に略跨って延び、それに収容される接着材の棒と接触するようにすると良い。制御機構を、円筒体内で接着材の棒の前進を制御するように設けることができる。
【0040】
本発明の第4の実施態様では、本体部が接着材容器であり、接着材テープの形式の接着材を収容するようにする。本体部が、装置によって処理されている枚葉に近接して形成された開口部を有するようにしても良い。接着材テープを、本体部内に取付け、本体部の内周の周りに少なくとも一部巻き付けて、それが本体部の開口部に跨って延びるようにしても良い。
【0041】
この実施態様では、接着材塗布具は本体部内に取付けられたスタンプ部材でも良い。スタンプ部材は、本体部の開口部を超えて突出するように作動可能としたり、本体部を通る枚葉の移送中に装置により処理されている枚葉の表面と接触するようにすると良い。スタンプ部材が作動すると、スタンプ部材は本体部の開口部に跨って延びる接着材テープに接触し、接着材テープを通過する枚葉の表面に接触させ、それによりテープ上にある接着材の枚葉の表面への移行を容易にすることができる。
【0042】
上記の各実施態様において、接着材は低粘着性又は感圧接着材で良い。代替的実施態様では、接着材は高強度又は永続的接着材でも良い。
【0043】
枚葉処理装置により処理される枚葉は、枚葉又は他の印刷媒体で良い。枚葉は片側又は両側に印刷されて良く、又は既に使用済みの枚葉でも良い。他の形式では、枚葉は厚紙又は高分子材料から成るものでも良い。
【0044】
上記の各実施態様において、本体部は枚葉処理装置から取り外し可能とし、接着材塗布具カートリッジの交換及び/又は接着材の供給の補充を容易にするものとしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0045】
さて、本発明の好適な構成を特に添付図面を参照して記載する。だが、図面を参照して例示、記載される構成は本発明の範囲を限定するものでないものと理解されるべきである。図面において、
【
図1】本発明の好適な実施態様による装置の概略的側面図である。
【
図1a】本発明のもう一つの実施態様よるノートパッド作製装置の概略的側面図である。
【
図1b】
図1aに示すノートパッド作製装置の概略的上面図である。
【
図1d】本発明のもう一つの実施態様よる切断及び積重ね手段の概略的側面図である。
【
図1e】接着材テープ塗布具を含むノートパッド作製装置の概略的側面図である。
【
図1f】
図1dに示す切断及び積重ね手段を内装するノートパッド作製装置の概略的側面図である。
【
図1g】本発明のもう一つの実施態様よるノートパッド作製装置の概略的側面図である。
【
図1h】印刷ヘッドをもつノートパッド作製装置の概略的側面図である。
【
図1i】ステッカー塗布具を含むノートパッド作製装置の概略的側面図である。
【
図1j】レーザ印刷装置を含むノートパッド作製装置の概略的側面図である。
【
図2】好適な実施態様による送り機構の概略的側面図である。
【
図4(a)】
図1に示す好適な実施態様の位置合わせ手段の光感知手段のアレイA及びBの画素数に対する画素電圧のグラフ表示である。
【
図4(b)】
図1に示す好適な実施態様の位置合わせ手段の光感知手段のアレイA及びBの画素数に対する画素電圧のグラフ表示である。
【
図4(c)】
図1に示す好適な実施態様の位置合わせ手段の光感知手段のアレイA及びBの画素数に対する画素電圧のグラフ表示である。
【
図4(d)】
図1に示す好適な実施態様の位置合わせ手段の光感知手段のアレイA及びBの画素数に対する画素電圧のグラフ表示である。
【
図4(f)】
図1に示す好適な実施態様の位置合わせ手段の光感知手段のアレイA及びBの画素数に対する画素電圧のグラフ表示である。
【
図5】好適な実施態様による切断機構の概略的上面図である。
【
図6a】本発明の種々の実施態様に適した穿孔ブレードの概略的側面図である。
【
図6b】本発明の種々の実施態様での内装に適した縦切断手段の概略的部分平面図である。
【
図6c】本発明の種々の実施態様での使用に適したレール上に駆動されるレーザ切断手段の斜視図である。
【
図6d】
図6cに示すレーザ切断手段の概略的上面図である。
【
図6e】レーザ切断ヘッド及びベルト駆動装置を内装するが、他の点で
図6cに示す切断手段に近似する切断手段の概略的斜視図である。
【
図6f】
図6dに示す切断手段の概略的平面図である。
【
図7】好適な実施態様の接着材塗布具形成部の概略的側面図である。
【
図8a】本発明の種々の実施態様に適用可能な接着材塗布具の概略的側立面図である。
【
図8b】
図8aに示す接着材塗布具の一変更例の概略的側立面図である。
【
図8c】
図8bに示す接着材塗布具の概略的前立面図である。
【
図8d】本発明の種々の実施態様での内装に適した接着材塗布具の概略的側面図である。
【
図8e】
図2に示すものと類似するが、ブレードを含むように変更された接着材塗布具の概略的側面図である。
【
図8f】本発明の種々の実施態様に適した接着材塗布具及び切断手段の概略的側面図である。
【
図8g】
図8fにおいて異なる位置で示す接着材塗布具の概略的側面図である。
【
図9】好適な実施態様による側方切断手段の概略的側面図である。
【
図10】すり割りブレードの詳細を示す、側方切断手段の概略的側面図である。
【
図11】好適な実施態様による積重ね手段の概略的側面図である。
【
図12a】積重ね手段と開位置で示した押圧手段の概略的側面図である。
【
図12b】閉位置における押圧手段の概略的側面図である。
【
図13a】切断枚葉を含んだ積重ね手段の斜視図である。
【
図13c】本発明の一実施態様による切断及び積重ね手段の概略的端面図である。
【
図13d】本発明の種々の実施態様に適した切断及び積重ね手段の概略的端面図である。
【
図14】押圧手段及びそのモータの圧縮距離に対するモータ電流のグラフ表示である。
【
図15】好適な実施態様による装置の斜視図である。
【
図18】ローラ機構及び駆動モータの斜視図である。
【
図19】ローラ機構及び駆動モータの斜視図である。
【
図20】ローラ機構及び駆動モータの斜視図である。
【
図21】ローラ機構及び駆動モータの斜視図である。
【
図22】好適な実施態様の装置の駆動機構の概略的分解斜視図である。
【
図23a】本発明の種々の実施態様での使用に適した種々の穿孔ブレードの概略的側面図である。
【
図23b】本発明の種々の実施態様での使用に適した種々の穿孔ブレードの概略的側面図である。
【
図23c】本発明の種々の実施態様での使用に適した種々の穿孔ブレードの概略的側面図である。
【
図23d】本発明の種々の実施態様での使用に適した種々の穿孔ブレードの概略的側面図である。
【
図23f】本発明の種々の実施態様での使用に適した種々の穿孔ブレードの概略的側面図である。
【
図24】接着材塗布具カートリッジとの使用に適した、本発明によるノートパッド作製装置の斜視図である。
【
図25】本発明の種々の実施態様による接着材塗布具カートリッジの斜視図である。
【
図26】本発明のもう一つの実施態様による接着材塗布具カートリッジの斜視図である。
【
図27】更にもう一つの実施態様による接着材塗布具カートリッジの斜視図である。
【
図28】更に尚もう一つの実施態様による接着材塗布具カートリッジの斜視図である。
【
図29A】使用中の動作位置にある
図25の接着材塗布具カートリッジの側面図である。
【
図29B】使用中のアイドル位置にある
図25の接着材塗布具カートリッジの側面図である。
【
図30】接着材を枚葉に塗布する
図25の接着材塗布具カートリッジの他の配置の拡大図である。
【
図31】使用中の動作位置にある
図26の接着材塗布具カートリッジの側面図である。
【
図32】使用中の動作位置にある
図27の接着材塗布具カートリッジの側面図である。
【
図33】使用中の
図28の接着材塗布具カートリッジの断面図である。
【
図34】使用中の
図28の接着材塗布具カートリッジの他の配置の断面図である。
【
図35】本発明の一実施態様によりノートパッド作製装置の製造方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
図面において、類似する可能性のあるコンポーネントは類似参照番号を用いて指し示されている。
【0047】
本発明を以下、ノートパッドの作製に用いられるその適用に関して記載する。だが、本発明は、一纏めになった、紙等の複数の繊維材の枚葉(シーツ;シート)から成る、種々の異なる種の書類及び他の製品の作製にも同様に用い得ることが理解されるであろう。更に、本出願で言及されるノードパッドは、書きとめ又はノートをとる、以外の種々の異なる用途に用いても良い。これ点に関して、本発明のノードパッドは、書き込みを目的とせず、それ等が広告製品として、又は写真パッドとして使用可能なようなもので予め印刷されたものでも良い。本出願全体に亘って、用語「ノートパッド」は、一纏めになった複数の繊維材枚葉から成る任意形式の書類を広く意味するものと当業者に理解されるであろう。
【0048】
先ず
図1を参照して、図示のノートパッド作製装置10はフィーダ機構20、アラインメント(配向)修正手段30(
図3参照)、長さ方向切断(カッティング)手段40、接着材塗布具60、側方切断(カッティング)手段80、積重ね手段100及び形成手段120から成る。好適な形式では、形成手段120は、接着剤塗布具60に用いられる接着剤が特に感圧接着剤である場合、加圧手段である。
【0049】
図1aに関して、枚葉処理装置10aにおいては、枚葉枚葉24はフィーダローラ23を用いて平面パネル又は本体26に移動、制御される。該平面パネルの略上方に剪断カッティング(切断)ホイール43bが設けられている。剪断カッティングホイール43bは刃先が平面パネル26の上面の面を通して枚葉に貫入するようにしてある。剪断カッティングホイール43bは平面パネル26の上方の、平面パネル上面に平行、且つ枚葉24の走行方向に直角の、軸の周り回転するように取付けられている。カッティングホイール43bと、平面パネル26の略下に位置付けられた相補剪断エッジホイール44bとは逆転する。ホイール43b、44bの剪断作用が枚葉24に1つ以上の縦スリットを生成し、それにより縦方向切断枚葉24bの幅を決定する。本明細書では、言及「縦」は平面パネル26に亘る枚葉24の走行方向を意味し、「横」又は「側方」は枚葉24の走行線に対する横方向を意味する。
【0050】
紙は次いで、レール/線形ベアリング187に取付けられた横カッティングホイール80を含む横切断(カッティング)モジュールにより、横方向に所定の長さに切断されて良い。勿論、装置10−10fにより実行される一連の工程における種々の操作を交換でき、それ等の種類に応じて順次変更又は同時に実行することができる。だが、一般には切断の順序は、枚葉24がフィーダ機構20から積重ね機構120に移送されるとき縦、それに直接又は間接に横切断が続くことになろう。接着、印刷又は表示スタンピング操作は特に操作が枚葉24の走行方向に平行な枚葉24に対する場合、好ましくは、枚葉24がパネル26上を走行するときに行われる。
【0051】
横切断モジュール180はカッティングホイール87及び剪断エッジ84を含んで良い。横切断モジュール180はまた、それにより接着材が切断された各枚葉24bに塗布される接着材テープ塗布具181を含む。枚葉24bは、 シザーリフト122の動作により上下方向に直線往復する引き込み式シェルフ103上に積重ねられる。テープ/接着剤用ローラ181が切断済み枚葉24bの積重ね121上を通る度に、引き込み式シェルフ103は積重ねを圧縮し、切断枚葉24bは互いに接着される。
【0052】
図1bは
図1aの構成の一部を平面図で示す。枚葉24はフィーダ機構20(図示せず)から、3組の縦カッティングホイール43から成る縦切断出段40を通して送られる。縦カッティングホイール43は単一シャフト40aに沿って種々の間隔で離間されて良くいが,好ましくは等間隔で離間される。縦方向に引き込み可能な、多数の任意に採用可能なシャフトを用いて、種々の縦方向スリット組み合わせを実現することができる。横切断―接着伝達テープヘッド180は直線レール183上に取付けられるものとして示され、矢印183a、bで示すように、レール183に沿って直線移動するように取付けられている。
【0053】
図1cは
図1a、bで示した装置の斜視図であり、x方向に送られる枚葉24を概略的に示している。枚葉24は縦カッティングホイール43により縦方向に切断され、同一幅の4つの枚葉ストリップ24aを生成する。4つのストリップ24aは、レール183に沿って往復走行する横カッティングホイール180により横方向に切断される。
【0054】
図1dにおいて、枚葉処理装置10dには、枚葉24を張力下でパネル/本体部26にしっかりと保持するように動作可能な一連の逆転ローラ対82a、bが設けられ、相補剪断エッジホイール44に対して逆回転する縦カッティングホイール43により、きれいな、直線状の切断片を得るようする。枚葉24は次に、剪断エッジ84に対して切断する横刃87により再び切断され、積重ね部121に送られ、そして、もう1つのローラ186により圧縮される。粘着紙又は粘着剤を、ホイール43及び44により行われる縦切断前、中又は後に付着して良い。
【0055】
図1eに、水平積重ねフィーダ221から成る、異なる種のフィーダ機構220を有する装置10bが示されている。枚葉24はローラ23により積重ね21から拾い上げられ、平面パネル26の線の略下で相補ローラと共に逆回転する更なるローラ82a、82bにより装置を通って送られる。枚葉24は、平面本体26の下にある剪断エッジホイール44に対して逆回転される縦カッティングホイール43により、縦方向に切断される。横カッティングパンチ190は縦方向切断枚葉24aを所定の長さに切断する。縦方向切断枚葉24aは斯くして、積重ね121に制御戴置される。切断枚葉積重ね121は次いで、積重ねホルダー209の開口230を通って延びるプラットフォーム206により圧縮される。プラットフォーム206はシザーリフト機構122上に、上下方向往復運動可能に取付けられている。
【0056】
積重ね121の上方にあり、且つプラットフォームに対向しているのは、浮床207である。所定量の枚葉24が積重ね121上に蓄積すると、浮床207が吊り下げられた圧縮スプリング208に対抗して押圧される。積重ね121のこの圧縮は接着材を加圧し、積重ね枚葉121からパッドを形成する。接着材テープ塗布具60が設けられ、縦方向ストリップである枚葉24に接着材を付着させる。接着材塗布具を、装置10bにより実行される一連の動作における代替点、例えば
図1fに示すように、縦カッティング手段43の前、中又は後の位置160a、bに含ませることができる。
【0057】
図1gに、装置10cがステッカー又はスタンプ付与具170を含む異なる構成が示されている。例えばメモパッドに対するステッカー又はスタンプの付与は有利な場合がある。この場合、スタンプ付与具170は、枚葉24及び平面パネル26の上方且つ、フィーダ機構20に直続し、装置10cにより実行される一連の動作における縦方向カッティング手段43手前にあって、自由回転ホイール171を含む。だが、スタンプ/ステッカー付与具170を装置10cに、種々の位置で、例えば縦方向切断手段43の前又は後に、組み込んでも良く、
図1eに関して記載された接着材/テープ塗布具と直列に用いても、用いなくても良いことを当業者は理解するであろう。
【0058】
図1hに移って、
図1gに示す装置10cに類似するが、見出し又は画像等のグラフィックを枚葉24に加えるプリンタヘッド172を縦方向切断手段43bの前後に含む装置10dが示されている。プリンタヘッド172は接着材テープ塗布具60(
図1e参照)に直列に用いても良く、又はその右側に用いても良く、即ち切断枚葉24aをパッドとして形成する前に印刷表示又は画像を枚葉24に付加するようにする。プリンタヘッド172は、印刷される枚葉面(上面又は下面)に応じて、平面パネル26の上方及び/又は下方に設けても良い。
【0059】
図1iにおいて、装置10eは
図1hの示した
図10dに類似するが、プリンタヘッドの代わりにステッカー塗布具174を含む。ステッカー塗布具174は、平面パネル26の上方及び/又は下方に、且つ装置10eの一連の動作系における縦方向切断手段43の前又は後に設けることができる。
【0060】
図1jにおいて、装置は
図1g〜1iに夫々示した装置10c〜10eに類似するが、図表、見出し及び/又は画像を付けるレーザプリンタヘッド175を含む。装置10fのレーザプリンタ175も、接着材塗布具60と共に用いても、その右側に用いても良い。
【0061】
図2に、未切断枚葉21を積重ねる未切断枚葉積重ねラック22と、最上枚葉24を
図5及び6に示す縦方向切断手段に向かって、コピー機、ファックス機又は標準機のフィーダトレイ機構に見られる標準的紙又は高分子フィルム送り機構のように、グリップ及びドラッグする高摩擦表面材料の被駆動ローラ23a、bとから成る送り機構が示されている。
【0062】
図3に、任意のアラインメント(配向)修正手段30が平面図で示されている。フィーダ機構のこの部分は
図1にははっきりと示されていないが、フィーダ機構20のローラ23a,bと縦方向切断手段40の間に位置付けられている。配向機構30はパルスモータ33a,bにより夫々、別個に駆動される一対の同軸揃えフィードローラ32a,bを含む。配向機構30は枚葉24をフィーダ機構20から牽引する。
【0063】
ローラ23a,bの対は最上部の枚葉枚葉24に働き、それを下の枚葉から引き出し、
図3に示す配向機構30の配向/位置検出ゾーンに送る。枚葉配向検出手段30は、枚葉枚葉24の機械10の本体26に跨る送りが伴う。アレイA及びアレイBで夫々示される一対のセンサアレイ31a,bは各々が光ダイオードのリニアアレイから成る。
【0064】
枚葉24がセンサアレイ31a,bを通過するにとき、センサアレイはCPUに、枚葉の、そのアレイ31a,b通過時の先端に対応する信号を出力する。エッジ27の位置はセンサアレイ31a,b毎に決定され、CPUソフトウェアにより比較される。両センサアレイ31a,bが、エッジ27の位置が略同じ(時間的に及び空間的に)と示すなら、これはCPUに枚葉枚葉24が本体26に対して正確な配向で送られていることを指し示している。
【0065】
だが、エッジ27の位置が2つのセンサアレイ31a,bに対して異なっていれば、枚葉24は正確に配向されていないこととなる。これが起こると、CPUはオペレータディスプレーを通してエラー状況を警告して停止する。或いは、配向機構30は、装置10の任意追加機能として枚葉24を直線状にするようにする。枚葉24がセンサアレイ31a,bを通過する前に、枚葉24は枚葉24の各側でローラ32a,bの下を通過するであろう。各ローラ32a,bはそれ自身のパルスモータ33a,bにより独立して駆動される。枚葉24の配向が正確でないと決定されれば、この状況は、1つモータ(例えばパルスモータ33a)を前進させ及び/又は他のモータ(例えばパルスモータ33b)を後退させるか、他のモータ(33b,a夫々)を静止したままにすることにより修正することができる。このようにして、センサアレイ31a,bの対を用いて枚葉24の位置を実時間で確かめることにより、枚葉24の方形配向を調整することができる。上記のように、これは任意選択機能であり、本発明のより好適な実施態様においてのみ提供されるものである。
【0066】
センサアレイ 31a,bを完全に通過する前に、枚葉24の先端27の位置は、CPUにより、データ(基準点)が定義されるように記録される。これによりCPUは、枚葉エッジ27が最終横スリッティング又はカッティングステージ(横切断手段に対応する)内に入る前に、パルスモータ33aを前進するに要するステップ数を計算することができる。これによりCPUは、枚葉24の最終カットの所定長さを得るため、装置のパルスモータを前進する正確なステップ数を計算することができる。
【0067】
図4に、先端27を検出する機構を説明し、枚葉24の配向不良の信号を発するアレイA及びB、31a,bからCPUへの信号フィードバックを示す。
図4(a)及び(b)において、枚葉24は方形に、正確に配向されている。画素数は枚葉24がそれ等を通過するに従い増大し、画素電圧は著しく増大し、それによりCPUの、枚葉24の側毎に対するデータ記録を可能にする。
【0068】
だが、
図4(b)では、枚葉24は片側に向かって偏っており、枚葉先端27は先ずアレイA(31a)に達し、それによりCPUに枚葉24の配向調整のため、パルスモータ33bの速度をパルスモータ33aの速度に対して増大すべきことを指示する。
図4(c)及び(f)には、枚葉24がパルスモータ33aに向かって斜めになっていて、エッジ27がアレイA(31a)の前にアレイB(31b)に達し、枚葉24の配向の修復のため、パルスモータ33aの速度をパルスモータ33bに対して増大すべきと云う逆の状況が示されている。
【0069】
図5に関して、自由回転円形ブレード42の作用により枚葉24を中心線41に沿って切る(スリットを形成する)縦切断機構40が示されている。枚葉24は張力下で保持され、上部フィードローラ43a、b及び下部フィードローラ44a、bにより支持されている。枚葉24は被駆動下部フィードローラ44a,b(下部フィードローラ44a,bは
図5では見えないが、
図6に示されていることに注意)により、縦切断手段40により行われるスリット形成動作に引き込まれる。枚葉24の下には、円形ナイフ42により隔てられた一対の被駆動エラストマー表面仕上げローラ44a,bがある。被駆動ローラ44a,bの上方には、自由回転エラストマーローラ43a,bの対応対がある。ローラ43a,b及び44a,bの間に、円形スリット形成ブレード42が入っている。
【0070】
スリット形成ブレード42の切断面が、
図6に詳細に示されている。下部ローラ44a,b間に組み込まれているのは、下部ローラ44bの内側に取付けられた平面円形ディスク又はリングから成るスリット形成エッジ45である。スリット形成エッジ45は下部ローラ44bと共に回転して、自由回転スリット形成ブレード42と被駆動スリット形成エッジ45の間シザー様相互作用を創出する。
【0071】
従って、スリット形成ブレード42の切断面は、スリット形成エッジローラ45の切断面に接触している。駆動されている下部ローラ44b,44aが枚葉24を枚葉24の縦切断手段40に引き通す間、スリット形成エッジローラ45は24に、枚葉24の中心線41に沿ってスリットを入れ、中心で分断される縦分断枚葉24aを形成する。
【0072】
図6aにおいて、枚葉24に縦又は横スリットを打抜くのに適合するパンチ/ナイフ142が設けられる。枚葉24は弾性エラストマー媒体27上に支持され、該媒体は平面本体部26の固定支持部上に支持されている。ナイフ/パンチ142は縦および横カットの何れか又は両方を生じさせるのに用いることができ、単一又は多数のナイフブレードを含んで良い。
【0073】
図6bに関して、
図1bに関して記載したように縦切断手段43の数及び軸40a上のそれ等の間隔は、枚葉24のy方向への進行と共に縦切断手段43の下流に生じる縦ストリップ24aの幅の決定のため、変えて良い。前記のように、多数切断手段43は、単一軸40a又は2以上の代替引き込み軸上に取付けることができる。
【0074】
図6c及び6dに関して、レーザ切断(カッティング)ヘッド144が示されている。レーザ切断ヘッド144は、モータ146a,bにより駆動され、レーザ切断ヘッド144に2次元での全移動を供与する1組のレール/リニア軸受145a,b,c上に取付けられている。モータ146a,bは、枚葉24(この図では図示せず)の縦横両切断のために用い得るレーザ切断ヘッド144の方向と速度を制御する。この実施態様では、軸受上のリードスクリュが、レール145a,b,c上のレール/リニア軸受機構及び駆動機構146a,bの並進手段として用いられている。
【0075】
図6e及び6fに関して、
図6c及び6dに示すものと類似するが、レーザ切断手段144がリニア軸受を有するベルトドライブ147a,bを用いる点で異なる、レーザ切断及び並進装置が示されている。
【0076】
図7及び8に関して、接着材塗布具60をより詳細に示す。スリット形成ローラ43a,b及び44a,bの下流に、切断枚葉24aは8個のエラストマーローラ61、62から成る組立品に送られる。基本ローラ61、62の組立品は各々が4つのローラの2列に分割され、1列の4つのローラ61a〜dが切断枚葉24a上にあり、他の下部相補列の4つのローラ62a〜dが切断枚葉枚葉aの垂直下方の対向位置にあって、上方の対応上部ローラ61a〜dに接触するようにする。
【0077】
下部外側対のローラ62a,dはスリット形成ローラ44a,bと同一表面速度で駆動される。上部外側対のローラ61a,dは自由回転でき、下部対の対応外側ローラ62a,dに接触している。これ等2対のローラ61a,d及び62a,dは接着材塗布具60を介して切断枚葉24aを駆動する。
【0078】
内側上部対のローラ61b,cは自由回転するもので、1対の接着材伝達テープ63a,bの平行配向リボン又はストリップに接触している。接着材伝達テープ63aの1リボンは上部内側ローラ61bの外面の周りを通り、接着材伝達テープ63bの隣接リボンは上部自由回転内側ローラ61cの外面の周りを通る。
【0079】
更に、内側下部対のローラ62b,cは自由回転するもので、接着材伝達テープ63a,bの隣接リボンに接触している。内側ローラ61b,cの上部2つの対は切断枚葉を下部対応対のローラ62b,cに押付け、接着材を枚葉24aが通過するのに伴い、切断枚葉24aの対応内側ストリップにその切断エッジ41に沿って塗布する。
【0080】
内側ローラ62b,cの下部対は圧力を、接着材伝達テープ63a,bに押付けられる切断枚葉24aに加え、それにより接着材を枚葉24a(図示せず)の上面に付着させる。接着材は使用において、ノートパッドの枚葉下側上にあって、各枚葉の上面は接着材が全くないものとする。
【0081】
図8aに、上下往復動スタンプヘッド162に取付けられ、テープ163を各順次スタンプ動作毎にテープを巻くための被駆動ローラホイール161a,bを有する接着材伝達テープ塗布具161を示す。使用において、接着材塗布具161は上下動し、固定支持部26aに支持された枚葉24にスタンプし、接着材を枚葉24に直接スタンプする。
【0082】
図8bにおいて、
図8aに示すものと類似の接着材スタンプ塗布具161はブレード143aが設けられ、枚葉の縦切断又は横切断を行い、それにより接着材塗布と切断動作を単一スタンピング操作中に実現するようにする。
【0083】
図8cに、
図8bの切断/接着材塗布具161の端部断面図が示されている。そこでは、切断ブレード143aが縦切断手段であり、接着材伝達テープ163が切断枚葉24の縦方向ストリップに付着される。支持ベース26aには、穿孔ナイフ143aがその枚葉幅方向の切り通し時に入る凹状スロット26bが含まれている。凹状スロット26bは、枚葉24のきれいな横カットを生じるための、ブレード143aに相補の先端エッジである。
【0084】
図8dに、
図8a及び8bに示す前記接着材伝達テープ塗布具の一変更例を示す。そこでは、スタンプ161iiが揺動運動により接着材を枚葉24に塗布する。スタンプ塗布具ヘッド166は曲がり下面167を有し、スタンプヘッド166が被支持枚葉24面に沿って揺れるようにして、接着材テープ163と被支持枚葉24面間の接着を良好にする。
図8eでは、装置161iと装置161iiの思想が組み合わされ、接着材塗布具及びブレードスタンプ161iiiが枚葉24への揺動運動スタンプ及び曲り縦切断ブレード148を提供して切断動作を行うようにしている。
【0085】
図8fでは、スタンプ塗布具の概念が積重ね機構220に用いられる。この積重ね機構では、スタンピング接着材塗布具161ivは、接着材テープ/テープを介して接着材、を枚葉24aに、その積重ね121への来入時に塗布するだけでなく、積重ね121を圧縮して枚葉を一体に加圧し、下流で積重ねをインデックスし、最終製品としてパッドを形成する働きをする。また、横切断ホイール87が枚葉24aを所定長さに切断するため設けられる。これは、
図8gに明示されている。
図8gでは、枚葉24aは切断部材87により切断され、ローラ82により積重ね121へと押し出され、スタンプヘッド162により積重ね121に加圧されている。
【0086】
その中心線に沿ってスリット形成される縦切断枚葉24aはロール62により、
図9〜11に示す側方切断手段80に搬送される。この側方切断手段80は、切断枚葉24aの2つの半体を正確な長さに、CPUと協働してセンサ31a,bにより記録されるデータを基準点として用いて、切断するものである。スリット形成枚葉24aは、被駆動ラバーローラ82により横スリット形成支持ガイド81を通して、データに対する所定のモータ92ステップ数により計算される程度まで及び/又はオペレータによりCPU制御コンピュータに入力される設定により決定される程度まで送られる。切断枚葉24aは、スリット形成支持ガイド81の直下に位置する横スリット形成エッジ84の他の側にある一対のエラストマーローラ83、85を通過する。
【0087】
外側の対のローラ83,85は互いに直接、又は介在切断枚葉を介して間接的に接触している。上部ローラ85は、その回転軸が下部ローラ83の回転軸に対してスリット形成エッジ84から更に僅かに離れて位置して、駆動される。切断枚葉24aがスリット形成エッジ84を通り過ぎて正確な長さだけ送られると、切断枚葉24aを好ましくは停止させ、横切断動作を最良に行えるようする。だが、以下記載のように、枚葉を常時移動状態に置き、回転ロールよりは寧ろギロチンにより側方切断する装置も可能であることを当業者は理解するであろう。
【0088】
切断枚葉24aがスリット形成エッジ84を通りすぎて前進するとき、スリット形成ブレード87とエラストマーラバー圧力ロール89を含む横スリット形成装置80が既定の側方切断ライン全体に亘って引き寄せられる。上記のように、この回転ブレード装置87、89の代替となるものは、切断枚葉24aを常時移動にしても良い上下動ギロチン装置であるが、枚葉24の切断長の精度向上のためには、側方切断作用を行う直前に切断枚葉24aを停止するのが良い。この装置において、スリット形成支持ガイド81に接するラバー圧力ローラ89は、切断枚葉24aを平らに保ち、側方スリット形成動作中に側方切断枚葉又はストリップ24bを形成するのに有効である。
【0089】
図11に関して、積重ね手段100が示されている。側方切断ストリップ24bは、積重ねテーブル又はラック103に蓄積される類似のストリップ24bの積重ね101に送られる。該テーブルまたはラックは固定前壁107と調整自在な後壁102を有して異なる寸法の切断ストリップ24bを収容して、切断ストリップ24bの均一な寸法の積重ね101を形成する。側方切断ストリップ24bは外側対のローラ83、85から独立して駆動され、その下の切断ストリップの積重ね101上に、接着材担持ストリップが最上部のその内側縦方向エッジにそって落ちるようになっている。
【0090】
図12及び13に関して、切断ストリップ24bはプレス手段120により圧縮されノードパッド121を形成する。一旦十分、且つ所定数の切断ストリップ24bが集まって積重ね101を形成すると、積重ねラック103の床を形成するプラットフォーム106は右側及び左側ネジ付きリードスクリュ123a,bを有するシザーリフト122によりもち上げられ、固定バリア125に対して加圧され、各紙面上面の接着材が次に上になるストリップ24bの直隣接下側面に付着してノートパッド121を形成するようにする。加圧操作は、切断ストリップ24bの積重ね101への各新たな付着に直続して行い、それにより圧縮積重ね、次いでノートパッド121を増分的に形成するようにしても良い。或いはまた、未圧縮積重ね101が新たな切断枚葉を積重ね101に送るには高くなり過ぎる場合等には、加圧操作を所定時間間隔で行うと良い。
【0091】
図13bに、積重ね機構225を示す。この機構では、床226がバネ上がり又は浮動して床226が各カセット又は離散部227における枚葉の蓄積で上下するようにしている。
図13aは特に、各々が積重ね121を形成する切断枚葉を示す。積重ね機構225は、
図6aに示したブレード143のような双対離間ブレードにより切断された枚葉24を収容するのに適している。
【0092】
図13cに、バネ上げ床226各々がプラットフォーム106上に支持されるカセット積重ねボックス225を示す。パンチブレード243が積重ねボックス225の内壁228に対応するスロット244を有して、ブレード243が枚葉24を壁228と干渉せずに確実に切断するようにするもので、枚葉24はプラットフォーム106によるパンチング・カッティング操作のため支持され、及び/又は積重ね121内に既に積重ねられた前切断枚葉である。積重ね121はバネ上げ床226上に支持され、バネ上げ床226のバイアスに対抗して上下する。
【0093】
図13dに関して、積重ね機構225に送られる枚葉24は、回転ブレードである横切断手段87により横方向に切断されるが、ブレード87はフレーム84の剪断エッジ(図示せず)に対抗して切断を行う。この構成では、ローラ82が初めに枚葉24を、横切断手段87を部分的に超えるところまで送ってから、次に回転切断ブレード87が下降して枚葉24に跨る一走行を行って横カットを生じる。
【0094】
図14は、シザーリフト122を駆動するに要する電流と、ラック床106とバリア125間の圧縮距離との間の関係を示す。それによれば、緩詰め枚葉24bの圧縮には殆ど仕事を要しないが、積重ね101が密詰めされていると、それ以上の圧縮は大きな圧縮力無くしては可能ではなく、必要なモータ電流は著しく増大することを示している。
【0095】
一旦ノートパッド121が形成されると、積重ねラック103は下降され、ノートパッドは積重ねラック103から、例えばオペレータにより外され、ノートパッド作製のサイクルが最開始されるようにして良い。
【0096】
図15に、装置10を、A4サイズ枚葉24が処理に即座使用可能な状態のフィーダ20に積重ねられている完成形式で示す。
【0097】
図16に、側方切断手段80用の駆動モータ91を示す。中央モジュール140には、配向修正手段30、縦切断手段40及び接着材塗布具60の上記本体パネル構成部品が収容されている。
【0098】
図17において、積重ね手段100が、シザーリフト122の上方に載る積重ねラック(図示せず)を含むことができる。ローラ23a,b用の駆動モータ(明示されず)は垂直サイドパネルの後方、本体パネルの下方に位置付けられている。
【0099】
図18において、ピニオン歯車92が、ローラ44a,bを駆動するモータ(明示されず)により駆動される。
【0100】
図16及び18〜22に、積重ねラックの調整自在な壁30とリードスクリュ123a,bを含むシザーリフトネジ122が種々の配置で示されている。
図18〜22、好ましくは
図22に示すように、本体パネルの下の装置10の下部構造は光ダイオードセンサ31a,bとローラ44a,b及び62a−dを含む。
【0101】
最後に
図23a−eを参照して、ここに記載される種々のパッド作製装置、特に縦及び/又は側方切断手段の横又は縦切断動作に有用に用い得る種々の異なるパンチブレード形状が示されている。各場合において、相補形状のスロット、凹部又は他の剪断エッジ(一例を
図23eに示す)を有利に設けることができる。
【0102】
装置10〜10fを含むここに図示及び記載の装置は、プリンタ、コピー機、スキャナ等のオフィス装置に一般に関連する標準材料から構成することができる。ナイフ又はブレード部品42、45、84、87は好ましくは、ステンレス鋼又は炭化タングステンから製作することができる。ローラ面は好ましくは、プリンタ及びファックス機に見出されるペーパーフィーダローラに一般に関連するエラストマー高分子材料から製作することができる。
【0103】
枚葉に対する好適な感圧接着材は、米国特許第3691140号(1970年3月3日付Silverに発行)及び米国特許第3857731号(1973年4月6日付Merrillに発行)に記載されているアクリレート共重合体微小球構造接着材である。この種の接着材によれば、枚葉の引き外し又は引き離し及び種々の受取面への分配枚葉の位置換えが、これ等面を損傷することなくできる。
【0104】
本明細書の意味範囲を超えずに、卓上装置はプリンタ、ファックス機又はコピー機等のユニット式装置で良い。例えば、卓上装置は寸法が小さく、体積1.2m
3以下、好ましくは0.3mm
3未満、より好ましくは0.2m
3未満及び/又は接地面積1.2m
2未満、好ましくは0.5m
2未満、より好ましくは0.4m
2未満で良い。
【0105】
図35に関して、本発明の好適な実施態様による、ノートパッドを作製する方法200を示す。方法200は前記のような多数の工程から成る。
【0106】
工程201において、一枚またはそれ以上の枚葉が所定の向きでノートパッド作製装置に装填される。枚葉は次いで処理のため工程202において装置に送られる。工程203で、その又は各枚葉は前記のような仕方で切断手段により所定寸法に切断される。工程204で接着材が切断枚葉の一部に塗布され、次いで枚葉は工程205で所定位置に積重ねられる。積重ね枚葉は次いでノートパッドに形成され、それによりそれ等はユーザにより使用可能となって、工程206で収集される。枚葉をノートパッドの形成工程は、方法200が工程104で位置換え可能な接着材を用いる場合、該接着材の接着促進のため、枚葉を一体に加圧することから成っても良い。非位置換え可能な接着材が用いられる場合、ノートパッド形成工程は加圧工程を要しないことが分かるであろう。工程201〜206の順序は変わっても良いことも分かるであろう。例えば、切断工程203と接着材塗布工程206は逆の順序で行うことができる。同様に、丁合工程205と形成工程206は単一工程で行っても良い。
【0107】
本発明はまた、上記のようなノートパッド作製装置に用いられる交換可能な接着材付着カートリッジを提供する。だが、交換可能な接着材付着カートリッジは同様に、紙及び他の印刷媒体等の繊維材料の平面枚葉を装丁書類に処理する種々の枚葉処理に関しても適用可能なことが当業者には分かるであろう。
【0108】
図24に関して、ノートパッド作製装置10が示されている。上記のように、ノートパッド作製装置10は枚葉装填機構14に装填される複数の個別平面枚葉12を収容する卓上ユニットである。装置10は次いで、枚葉12を処理して処理枚葉の1つ以上のパッド15を形成し、パッド15は収集及び使用のため製出トレイ16に送り出される。装置10により作製されるパッド15はユーザ予定サイズの枚葉の積重ねから成る。枚葉は一体に綴じられ、積重ね内の各枚葉の共通エッジに塗布される適宜の接着材によりパッド15を形成する。前述のように、適宜接着材は各枚葉の下側に塗布されて良く、各枚葉が積重ねられてパッド15を形成するとき、接着材が枚葉を一体に綴じるようにする。枚葉を一体に綴じてパッド15を形成する仕方は変わって良く、なお本発明の精神の範囲内に入ることが分かるであろう。
【0109】
装置10により形成されるパッド15のサイズはユーザ要求により変わる。種々のパッド15サイズが得られるようにするため、装置10は上記のような、個々の平面枚葉12を所望の寸法に切断する横及び縦切断手段を含む。縦及び側方切断手段は、装置のユーザが受け取る指示に従って制御される。
【0110】
装置10に装填される枚葉12は一般には、紙又は類似の印刷媒体の枚葉である。枚葉12はA4サイズ又はフールスキャップ寸法の枚葉で、片側又は両側に印刷されていても良く、未使用枚葉でも良い。枚葉12は、枚葉をパッド15としての再利用又は再使用を促進するため、予め印刷された枚葉でも良い。枚葉はまた、装置10による処理に適した厚紙、プラスチック又は他の高分子材料の枚葉の形式のものでも良いことが分かるであろう。
【0111】
処理枚葉は、処理中の枚葉の一以上の面に塗布される接着剤により、一体に綴じられる。これに関して、装置10は、個々の枚葉12を枚葉送り機構14から切断手段及び接着剤塗布具を通して搬送する非駆動ローラ等の形式の一以上の枚葉搬送部材を有し、枚葉12はパッド15の形式で製出トレイ16に送り出される。
【0112】
処理枚葉を一体に綴じパッド15を形成するのに用いられる接着材は、要求されるパッド15の種類に応じて変わり得る。個々の枚葉が引き剥がされ、別の面に位置換え可能な種のノートパッド15、例えばMinnesota Mining and Manufacturing Company, St. Paul, Minnesotaにより登録商標名”Post-It”ノートパッドの種のノートパッドを形成するため、接着材は低粘性又は感圧接着材で良い。ページ又は枚葉がよりしっかりと綴じられるパッド15を形成するためには、強度がより高い又は永久接着材を用いることができる。永久接着材を装置10に用いる場合、パッド15の個々の枚葉は多孔部等の脆性部を含んで、使用中のパッド15から個々のページの引き剥がしを容易にするようにすると良い。
【0113】
装置10により用いられる接着材は、交換可能又は補充可能な接着材塗布具カートリッジ50を用いることにより交換可能なものとすることができる。装置の一つの面に形成されるアクセスポート18により、接着材塗布具カートリッジ50に届くようにして良い。接着材塗布具カートリッジ50に届いたら、ユーザはカートリッジ50を交換するか、塗布具カートリッジ内に含まれる接着材を補充するか適宜何れかをすれば良い。
【0114】
種々異なる種の接着材塗布具カートリッジが
図25〜28に示されている。
【0115】
図25を参照して、第1の種の接着具塗布具カートリッジ50を示す。カートリッジ50は、装置10に形成される適宜の凹部内に受容されるような形状の本体52を含む。本体部には軸心54が形成され、その周りに本体52が使用中に回転可能な点を定める。軸心54は、本体52が取付けられるとき装置10に設けられるピン又は摘み(図示せず)を受容する、本体52に形成された凹部又は窪みの形式のもので良い。或いはまた、軸心54は、本体52が取付けられるとき装置10に設けられる対応凹部内に受容され、本体52の面から延びるように設けられる窪みでも良い。
【0116】
本体52には、それを貫通し、シリンダ55を受容する穴53が形成されている。シリンダ55はその内部に接着材56を受容するように付形されている。接着材56は接着棒又は類似の細長形状のもので、シリンダ55に挿入され、保持される。シリンダ55の頂部にあって、接着材56の棒の端部をシールするキャップ57を設けても良い。
【0117】
接着材56の棒はシリンダ55内に、
図25に示すようにシリンダ55の下面を超えて突出するように受容される。ハウジング52に、シリンダ55内の接着材の棒56の縦方向移動を制御する制御機構(図示せず)を設けても良い。制御機構は接着材の棒を、使用中にそれが消耗するのに伴い、適宜前進させ、接着材56の一部が常にシリンダ55の端部を越えて突出するように設計されて良い。制御機構はまた、接着材56の棒を不使用時にシリンダ55内に後退させるように設計されてよく、また接着材56が交換を要するとき装置のユーザに警告信号を発するように設計されても良い。
【0118】
図29a及び29bに関して、
図25に示す接着材塗布具カートリッジ50が使用のため装置10内に設置されている状態を示す。
図29bはアイドル位置にあるカートリッジ50を示す。このアイドル位置において、カートリッジ50は搬送面5、即ち装置10により処理されている枚葉12の搬送面から離間するように枢軸回転されている。かかる位置においては、接着材の棒56は通過する枚葉12に接触できず、それにより接着材をその上に付着させることはできない。
【0119】
装置10が起動すると、フィードローラ2は個々の枚葉12を枚葉装填機構14から前進ローラ4a,5bに送り込む。前進ローラ4a,5bは、フィードローラ2と略同一速度で駆動される被駆動ローラであり、接着材塗布具カートリッジ50を通して枚葉12に一定送りを与える。
【0120】
枚葉12の前進ローラ4a及び4bによる受取が検出されると、カートリッジ50は
図29aに示すように、接着材塗布位置にもたらされる。この位置において、枚葉12は前進ローラ4a,4bにより搬送され、被駆動枚葉12のエッジは接着材56の棒の端部と自由前進ローラ4b間に位置付けられる。この構成において、枚葉12がカートリッジ50を通って前進されるに従い、接着材が枚葉エッジに沿って直接塗布される。
【0121】
枚葉12が前進ローラ4a及び4bを超えて前進するのが検出されると、カートリッジ50はそのアイドル位置に枢軸回転せしめられ(
図29b)、枚葉12を解き放す。カートリッジ50は、対応枚葉12が前進ローラ4a、4bの領域で検出されるまで、アイドル位置に留まる。
【0122】
搬送面5に沿って走行する処理中の枚葉12の位置を検出するため、1つ以上の近接センサ(図示せず)を用いて良いことが分かるであろう。近接センサを用いて、カートリッジ50の枢軸回転運動をアイドル位置と接着材塗布位置間で所望のように制御することができる。かかるセンサ及びそれ等の動作は周知である。
【0123】
1つ以上の横及び/又は縦切断手段をカートリッジ50に近接又は連携して位置付け、枚葉12を所望の寸法に切断できることも分かるであろう。
【0124】
図29a,29bの構成の代替的実施態様を
図30に示す。この構成においては、前進ローラ4a,4bの各々がベルトにより連結され、接着材56の棒を通る枚葉12の前進を助ける。プレート6がローラ4a,4b間に設けられ、接着材56の棒が作用できる面を提供して接着材の枚葉12面への付着を促進する。
【0125】
図26に関して、接着材塗布具カートリッジの代替的実施態様65を示す。カートリッジ65は、装置10に形成される適宜凹部内に受容されるような形状の本体67を含む。本体67には凹部又は軸心69が形成され、使用中に本体67がその周りに枢軸回転できる点を定める。軸心69は、本体67の取付け時に、装置10に設けられるピン又はラグ(図示せず)を受容する凹部又は窪み上のもので良い。或いはまた、軸心69は本体67の面から延びるように設けられ、本体67の取付け時に、装置10に設けられる対応凹部に受容されるラグでも良い。
【0126】
本体67は、液体接着材の所定量を蓄える貯め70を有する中空容器の形式のものである。貯め70には、その充填を容易にする注入口68を介して届くようになっている。注入口68は、必要時に溜め70の再充填を促進する取り外し可能なキャップ71によりシールされている。
【0127】
塗布具73は、溜め70内に収容された液体接着材66と流体連通するように本体67の下端に取付けられる。塗布具73は、溜め70の出口室74内に固定され、転がり自由なボール又はローラ部材72を含む。ボール又はローラ部材72は室74から少なくとも部分的に突出し、接着材66を通過枚葉の面に下記のように塗布するようになっている。
【0128】
使用中の接着材塗布具カートリッジ65を
図31に示す。カートリッジ65は装置に対して、軸心69の周りに矢印Cの方向に自由に枢軸回転できるように取付けられる。カートリッジ65がアイドル位置にあるとき、本体67はボール又はローラ部材72が搬送面5から離れて位置するように、それから離れる方向に枢軸回転せしめられることが分かるであろう。
【0129】
枚葉12はカートリッジ65に向かって、矢印Dの方向に前進する。枚葉12が前進ローラ7に近接するのが検出されると、カートリッジ65は
図31に示すように塗布位置に向かって枢軸回転せしめられる。塗布位置において、ボール又はローラ72は枚葉12の表面に対して、好ましくは枚葉12のエッジの近傍で作用し、枚葉12がボール又はローラ72と前進ローラ7間に挟まれるようになる。前進ローラ7の回転運動がカートリッジ67のボール又はローラ72に伝達され、それにより両者間を走行する枚葉12の表面に接着材が塗布される。
【0130】
枚葉12がボール又はローラ72を通り過ぎるのが検出されると、カートリッジ65がアイドル位置に枢軸回転せしめられ、別の枚葉12を接着材塗布のため前進せしめ得るようになる。
【0131】
液体接着材66が枚葉12に塗布されるに従い、存在する液体接着材の量がいずれ枯渇することが分かるであろう。液体接着材の量が臨界レベルに達するのを検出すると、センサは装置10に、カートリッジ65を交換及び/又は補充すべき警告をユーザに発する表示を提供する。
【0132】
図27に関して、接着材塗布具カートリッジの更にもう一つの実施態様75を示す。この実施態様において、カートリッジ75は、装置10に形成された適宜凹部に受容されるような形状の本体76を含む。本体76には軸心78が形成され、使用中に本体67がその周りに枢軸回転できる点を定める。軸心78は、本体76の取付け時に、装置10に設けられるピン又はラグ(図示せず)を受容する凹部又は窪み上のもので良い。或いはまた、軸心78は本体76の面から延びるように設けられ、本体76の取付け時に、装置10に設けられる対応凹部に受容されるラグでも良い。
【0133】
本体76には中央穴77があって、シリンダ79がそれに固定されている。棒状の接着材46がシリンダ79内に挿入されるように付形されている。キャップ47をシリンダ79の端部に設け、接着材46の棒の端部をシールして良い。接着材46の棒はシリンダ79内に収容され、接着材46の端部が、本体76から延びる一対のアーム49間に体点自在に固定されたローラ状塗布具48にまで延びている。
【0134】
この構成では、接着材46の棒はローラ塗布具48がその中心軸の周りに回転するとき、接着材を直接ローラ塗布具48に付着させる。制御機構(図示せず)を本体76に設け、接着材46の棒のシリンダ79内の移動を制御することができる。そのような機構により接着材46の棒を使用時のその消耗中に、ローラ塗布具48の表面に常時確実に接触する状態に置くことができる。
【0135】
使用中の接着材塗布具75を
図32に示す。カートリッジ75は、装置10に設けられる凹部内に、軸心の周り、矢印Fの方向に枢軸回転自在に取付けられる。カートリッジ75がアイドル位置にあるとき、本体76はローラ塗布具48が搬送面5から離れて位置するように、それから離れる方向に枢軸回転せしめられることが分かるであろう。
【0136】
枚葉12はカートリッジ75に向かって、矢印Fの方向に前進する。枚葉12が前進ローラ7に近接するのが検出されると、カートリッジ75は
図32に示すように塗布位置に向かって枢軸回転せしめられる。塗布位置において、枚葉12はローラ塗布具48と前進ローラ7の間に、ローラ塗布具48が枚葉の前進中に接着材を枚葉12のエッジ面に沿って塗布できるように、位置付けられる。前進ローラ7の回転運動がカートリッジ76のローラ塗布具48に伝達され、それにより枚葉12の表面に接着材の連続形跡が確実に塗布されるようにする。
【0137】
ローラ塗布具48を通りこす枚葉12の検出に続いて、カートリッジ75はアイドル位置に枢軸回転せしめられ、別の枚葉12が接着材塗布のため前進せしめ得るようにする。
【0138】
図28に関して、接着材塗布具カートリッジの更にもう一つの実施態様34を示す。ここでも、カートリッジ34は、装置10に形成された適宜の凹部に受容されるように付形される本体36を含む。本体36は、その内周の周りに
図33及び34に示すように巻かれた接着テープ35を収容する。本体36はまた、本体36内で移動自在で、接着テープ35の内面に力を加え、接着テープの外面に含まれた接着材が通過する枚葉12の面に塗布されるようにする可動スタンプ塗布具37をも収容している。本体36には開口端部38があって、それを通してスタンプ塗布具37と接着テープ35が、スタンプ塗布具37に力Gが加わると伸びるようになっている。
【0139】
図33に関して、接着剤塗布具カートリッジ34の本体36は、搬送面5とカートリッジ34の間に一定幅の間隙を設けるため所定位置に固定されている。枚葉12がカートリッジ34の開口端部38に近接するのを検出すると、スタンプ塗布具37は矢印Gの方向に、開口端部38を超えて突出するように移動せしめられる。スタンプ塗布具37のそのような移動が、接着テープ35の内面に力を印加し、接着テープが開口端部を越えて突出するようにする。スタンプ塗布具53とテープ35は力を枚葉12の表面に印加し、それにより本体36の開口端部38の下に設けられたプレート8に対して枚葉を加圧する。この加圧力が、接着テープ35の外面上に存在する接着材をして、枚葉12の表面に接着材のストリップの形式で伝達せしめる。そこで、枚葉12は丁合し、プレスしてパッド15を得るため搬送可能である。
【0140】
接着テープ35を、塗布工程の間その消耗中に前進させる複数の巻取りローラ39が本体36内に取付けられる。消耗テープはロール上に回収されるが、この消耗テープを監視し、装置10のユーザにカートリッジ34が交換を要することの信号を提供することができる。
【0141】
接着材塗布具カートリッジ34の代替的実施態様を
図34に示す。この実施態様において、カートリッジ34は、
図33に関する上記のものと略同様に動作する。だが、カートリッジ34は搬送面5に対して傾いて取付けられ、枚葉12の面に跨って転がり、接着テープをそれに付着させるように、揺動運動において可動となっている。
【0142】
上記した接着材塗布具の種々の実施態様は1枚葉以上の枚葉等に接着材を塗布して枚葉を一体に綴じる簡単、且つ効果的手段を提供する。これ等カートリッジは自動化接着材塗布手段を可能にし、必要時にカートリッジを補充又は交換するための簡単な手段を提供する。
【0143】
ここに記載の本発明の方法に対して、多くの修正及び変更が本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、なされ得ることが当業者に理解されるであろう。