(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1部分と第2部分とによる実装部分と、前記第1部分と第2部分とを連結している支持部分とを含む金属板からなる基板と、前記第1部分上に固定され、前記第1部分と第2部分にそれぞれ電気的に接続された発光素子と、
前記実装部分を囲むようにモールドされた樹脂枠体と、前記実装部分を封止する透光性樹脂と、を有し、
前記基板の支持部分をダイシングによって切り離して個片化する半導体発光装置の製造方法において、
前記基板の前記支持部分に凹部を設ける工程を含む基板工程と、
前記基板に前記樹脂枠体をモールドするとともに前記凹部にも充填する枠体モールド工程と、
前記実装部分と前記発光素子とを透光性樹脂にて封止する樹脂封止工程と、
前記樹脂枠体を前記凹部の位置で切断するダイシング工程と、を有することを特徴とする半導体発光装置の製造方法。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体発光装置において、金属板からなる基板(以後リードフレームと記す)を用い、第1部分と第2部分とによる実装部分を持ち、発光素子を第1部分上に固定し、第1部分と第2部分にそれぞれ電気的に接続し、さらに実装部分と発光素子とを樹脂封止した後に基板の支持部分をダイシング等によって切り離し、個片化する製造方法が知られており、例えば特許文献1のような例が提案されている。
【0003】
以下、従来技術について、特許文献1に示す半導体発光装置およびその製造方法を
図22〜
図25を参照して説明する。
図22において、大判の金属板からなるリードフレーム30には、第1部分30aと第2部分30bからなる1個の実装部分30Aが複数設けられている。また、このリードフレーム30には、複数の開口40aを有する金属製の反射枠体40を固定することにより構成される。
図23はリードフレーム30に反射枠体40を固定した状態を示し、反射枠体40の複数の開口40aに露出した各第1部分30a上に複数個の発光素子43を固定し、各第1部分と各第2部分にそれぞれボンディングワイヤー44で電気的に接続した後に、各開口40aを透光性樹脂45により封止する。そして、発光素子43が実装されたリードフレーム30および反射枠体40集合体400Lをダイシングブレード6によりXYの切断線に従って切り離して個片化することにより、
図24に示す半導体発光装置400を構成する。
【0004】
次に、
図24、
図25を参照して、上記半導体発光装置400のバリの発生と、マザーボードに実装した状態について説明する。
図24に示す如く前記製造工程において半導体発光装置400が個片化されるときに、リードフレーム30における第1部分30aと第2部分30bからなる実装部分30Aの切断面にはバリ30gが発生する。一般的にはこのように金属板の切断面にバリが発生することは周知の通りである。
図25は半導体発光装置400をマザーボード47にハンダリフローによって実装した状態を示す。リードフレーム30の実装部分30Aに発生したバリ30gとハンダ46bとの一般的な関係を示す。なお、47a、47bはマザーボード47の電極を示し、46bはクリームハンダが溶けた状態を示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に示された半導体発光装置400の製造方法において、ダイシングにより切り離し、各半導体発光装置400を個片化する際、リードフレーム30の連結部分を切断するときに、
図24に示すように実装部分30Aの下面側にバリ30gが発生する。この金属バリ30gは樹脂のバリとは違い、厄介であり、取り去るためには非常に手間がかかる。また、完成した半導体発光装置400をマザーボードにハンダ実装する際、金属バリ30gが残っていると、量産性や品質に欠点が生じる結果となる。
【0007】
すなわち
図25に示す如く、マザーボード電極47aの上面にクリームハンダ46bが印刷され、半導体発光素子400が実装され、リフロー工程でクリームハンダ46bが溶けたとき、バリ30gのために、濡れが悪く、ハンダ46bの上に半導体発光装置400が浮いた状態となっている。一般的にバリの発生はダイシングの条件により発生状況が不安定であり、例えば、一方には発生し、他方には発生しないこともある。その場合は一方のみ良く濡れて、他方が濡れない現象が起き、半導体発光装置400の片方が立ち上がった状態(マンハッタン)も起きる。このようにリードフレーム30の底面でのバリ30gの発生はクリームハンダ46bの濡れを阻害し、浮きやマンハッタンを引き起こし、著しく量産性を損ない、且つ、品質の低下を招く要因となっていた。
【0008】
(発明の目的)
本発明の目的は、半導体発光装置の製造方法において、リードフレーム実装部の支持部分をダイシングによって切断し個片化する際に発生する金属バリによる不具合をなくし、特にハンダ付けにおいて濡れが良く、浮きやマンハッタンが発生しない、量産性に優れ、品質の高い半導体発光装置の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、第1部分と第2部分とによる実装部分と、前記第1部分と第2部分とを連結している支持部分とを含む金属板からなる基板と、前記第1部分上に固定され、前記第1部分と第2部分にそれぞれ電気的に接続された発光素子と、
前記実装部分を囲むようにモールドされた樹脂枠体と、前記実装部分を封止する透光性樹脂と、を有し、
前記基板の支持部分をダイシングによって切り離して個片化する半導体発光装置の製造方法において、
前記基板の前記支持部分に凹部を設ける工程を含む基板工程と、
前記基板に前記樹脂枠体をモールドするとともに前記凹部にも充填する枠体モールド工程と、
前記実装部分と前記発光素子とを透光性樹脂にて封止する樹脂封止工程と、
前記樹脂枠体を前記凹部の位置で切断するダイシング工程と、を有することを特徴とする。
【0010】
上記構成によれば、ダイシングにより発生するバリを下面側に設けた溝に吸収することができるので、基板の底面を平坦に維持でき、半導体発光装置のハンダ付けにおける優れた量産性の提供を可能にする。
【0011】
前記基板工程において、前記基板は一枚の金属板に複数の
前記実装部分が設けられ、各実装部分が各々
前記凹部を有する前記支持部分によって連結されていると良い。
【0012】
前記基板工程において、前記支持部分の上面側及び下面側の両方に前記凹部を設けると良い。
【0013】
上記構成によれば、ダイシングにより発生するバリを下面側に設けた溝に吸収することに加えて、枠体樹脂が基板の上面側の溝(凹部)に充填されるので、基板との密着度が増す効果と同時に、切断部を薄くすることにより、切断の容易化と、発生するバリの少量化により精度が高い量産性と優れたハンダ付けの量産性の両方を提供できる。
【0014】
前記基板工程において、前記基板の上面側に設けた前記凹部内に、前記樹脂枠体が形成されていると良い。
また、前記枠体モールド工程を、前記樹脂封止工程の後に設けると良い。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、基板の支持部分をダイシングによって切り離して個片化する際、リードフレームの支持部分の少なくとも下面側に溝を設けることにより、発生するバリを下面側に設けた溝に吸収することができるので、リードフレームの底面を平坦に維持でき、特にマザーボードに実装する際、ハンダリフロー工程でバリの影響によりハンダの濡れが阻害されることがなく、浮きやマンハッタンのない量産性に優れた半導体発光装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の第1実施形態におけるリードフレームの斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施形態において、
図1のM部拡大図である。
【
図3】本発明の第1実施形態において、
図2のA−A断面図である。
【
図4】本発明の第1実施形態における枠体をモールドした集合体の斜視図である。
【
図5】本発明の第1実施形態における発光素子を実装した集合体の斜視図である。
【
図6】本発明の第1実施形態において、
図5(B)のB−B断面図である。
【
図7】本発明の第1実施形態における樹脂を封止した集合体の斜視図である。
【
図8】本発明の第1実施形態における集合体を個片化した状態の斜視図である。
【
図9】本発明の第1実施形態における半導体発光装置の斜視図である。
【
図10】本発明の第1実施形態において、マザーボードに実装した断面図である。
【
図11】本発明の第2実施形態におけるリードフレームの斜視図である。
【
図12】本発明の第2実施形態において、
図11のM部拡大図である。
【
図13】本発明の第2実施形態において、
図12のA−A断面図である。
【
図14】本発明の第2実施形態における半導体発光装置の斜視図である。
【
図15】本発明の第3実施形態におけるリードフレームの斜視図である。
【
図16】本発明の第3実施形態において、
図15のM部拡大図である。
【
図17】本発明の第3実施形態において、
図16のA−A断面図である。
【
図18】本発明の第3実施形態においてマザーボードに実装した断面図である。
【
図19】本発明の第4実施形態における発光素子を実装した集合体の斜視図である。
【
図20】本発明の第4実施形態における樹脂を封止した集合体の斜視図である。
【
図21】本発明の第4実施形態における枠体をモールドした集合体の斜視図である。
【
図22】従来の製造方法のリードフレームと枠体の斜視図である。
【
図23】従来の製造方法の半導体を実装した集合体の斜視図である。
【
図24】従来の製造方法の半導体発光装置の斜視図である。
【
図25】従来の製造方法の半導体発光装置をマザーボードに実装した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(第1実施形態)
以下、本発明の具体的実施形態として、第1実施形態を
図1〜
図10に基づいて説明する。
図1は第1の製造工程(リードフレーム工程)として、リードフレーム1の斜視図を示している。金属板からなるリードフレーム1には複数の実装部分(1点鎖線で示す)が設けられており、1個の発光装置の実装部分1Aはリードフレーム1の枠部分1h(
図2参照)と接続し、また隣接する他の実装部分にも接続している。また、実装部分1Bはそのすべての支持部分が隣接している他の実装部分と接続している。
図2は
図1の実装部分1A付近のM部の拡大斜視図である。
図2を参照して、実装部分1Aについて説明する。実装部分1Aは第1部分1aと第2部分1bからなり、必要な隙間1iで配設されている。第1部分1aは支持部分1c、1e、1fにより隣接する実装部分または枠1hと接続されている。第2部分1bは支持部分1d、1e、1fにより隣接する実装部分または枠1hと接続されている。
【0018】
次に、
図3は
図2における支持部分1e側の断面で、A−A断面を示している。
図2、
図3において、第1部分1aから伸びる支持部分1c、1e、1fにはすべて、下面側に溝1jが設けられている。また、第2部分1bから伸びる支持部分1d、1e、1fにも同様に下面側に溝1jが設けられている。すなわち、実装部分1Aの第1部分1a、第2部分1bに設けられた支持部分はすべてが隣接する実装部分または、枠1hとの間において、下面側に溝1jが設けられている。また、
図1において、実装部分1Bはその周囲がすべて他の実装部分であるが、実装部分1Aと同様にすべての支持部分は隣接する実装部分との間において、下面側に溝1jが設けられている。また、リードフレーム1上に設けられたすべての実装部分についても同様で下面側に溝1jが設けられている。つまり、すべての支持部分において、基本的な構成は同じであるため、実装部分1Aを含むその周辺の構成、作用および効果を代表して説明する。
【0019】
次に、
図4は第2の製造工程(枠体モールド工程)を示し、リードフレーム1に枠体として樹脂をモールドした集合体の斜視図である。リードフレーム1を図示しない成形金型にセットし、所定の成形条件にて所定の樹脂をインサートモールドする。このとき、
図4に示すように、リードフレーム1の上面には発光素子3を実装する開口2aとそれを囲む枠体2が形成される。このとき、リードフレーム1の上面に枠体2が形成されると同時に、後術する如く第1部分1aと第2部分1bの間の隙間1iにも樹脂が充填されて、2b部分が形成され、第1部分1aと第2部分1bとは電気的に絶縁された状態で結合される。また、各支持部分1c、1d、1e、1fの下面側の溝1j(凹部)にも樹脂が充填され2cが形成される(
図6参照)。これらはすべての実装部分についても同様であり、すべての支持部分の下面側1j(凹部)に樹脂が充填され、枠体2の剛性が増し、集合体全体としての剛性を増すことができる。
【0020】
次に、
図5(A)は第3の製造工程(発光素子実装工程)を示し、発光素子3の固定とワイヤーボンディングについて説明する。リードフレーム1の各第1部分1aに各発光素子3を実装し固定する。続いて各発光素子3と各第1部分1aおよび各第2部分1bの間をボンディングワイヤー4によりボンディングし、電気的に接続する。これにより、発光素子3を実装した半導体発光装置集合体100Lが形成される。なお、
図5(B)は
図5(A)に示す1つの実装部分Nの拡大平面図である。
【0021】
次に、
図6を参照して
図5(A)、
図5(B)に示す1つの実装部分Nについて説明する。
図6は
図5(B)に示すB−B断面である。断面B−Bは第1部分1aの手前側の支持部分1cと第2部分1bの手前側の支持部分1dを通過する断面である。第1部分1aと第2部分1bの上面側には枠体2が発光素子3の実装部分の周囲を取り囲むように形成され、発光素子開口2aが形成されている。また、第1部分1aと第2部分1bの隙間1iと第1部分1aの下面側に設けた溝1jおよび第2部分1bの下面側に設けた溝1jにも樹脂が充填され、それぞれ、2b、2cを形成している。また、樹脂2bの形成により第1部分1aと第2部分1bとは電気的に絶縁され、機械的に結合されている。このようにして、第1部分1a、第2部分1bには発光素子開口2aの内側を除いて、すべての空間に樹脂が充填されており、発光素子開口2aの内部に露出した第1部分1a上には発光素子3が実装され、第1部分1aと第2部分1bとにワイヤーボンディングされている。
【0022】
次に、
図7において、第4の製造工程(樹脂封止工程)である樹脂の封止について説明する。
図5に示す発光素子3が実装され、ボンディングワイヤー4により電気的接続がなされた半導体発光装置集合体100Lの各発光素子開口2aに透光性樹脂5を流入し封止する。これにより、各発光素子実装部を透光性樹脂5によって封止した半導体発光装置集合体100Lが完成する。
【0023】
次に、
図8において、第5の製造工程(ダイシング工程)であるダイシングによる個片化について説明する。図示しないダイシング装置に半導体発光装置集合体100Lをセットし、枠2の部分および各発光開口2aの各行間を矢印Xの方向にダイシングブレード6を用いて切断する。次に、半導体発光装置集合体100Lを90度回転させてダイシング装置にセットし、枠2の部分および各発光開口2aの列間を矢印Yの方向にダイシングブレード6を用いて切断する。
【0024】
図6を参照して、ダイシング時の切断位置について詳しく説明する。
図6の断面図にはダイシングブレード6が通過する位置を点線にて示している。この位置は
図8に示すように、ダイシングブレード6がY方向に切断する場合である。この切断位置は枠2の中間であると同時に、実装部分10Aの支持部分1cおよび支持部分1dの中間であり、各支持部の下面側の溝1jに充填された樹脂2cの中間部分であることを示している。X方向に切断する場合には
図2に示す支持部分1eおよび支持部分1fの中間に相当し、同様に中間部分を切断する。つまり、金属であるリードフレーム1の各支持部分の中間で、上下の充填樹脂に挟まれた部分を同時に切断することになる。このとき、金属であるリードフレーム1の支持部分はダイシングブレード6によりバリ1gを発生するが、下面側に設けた溝1j内に吸収されてリードフレーム1の底面は平坦な状態が保たれる。この様にして、すべての行間、すべての列間および外側の枠部分を切断することにより、半導体発光装置集合体100Lは複数の半導体発光装置100に個片化される。
【0025】
次に、
図9において、個片化された半導体発光装置100について説明する。
図9に示すように、個片化された半導体発光装置100において4つの側面はすべてダイシングによって切断された面である。これら4つの面には、それぞれ、2か所、実装部分から伸びる支持部分が切断された面が現れている。4つの面を合わせて合計8か所(1c、1d、1e、1f)の切断面が現れ、それぞれの面にはバリ1gが発生している。しかし前述したように、バリ1gは各支持部分の下面側に設けた溝1j内にとどまっていて、底面1tには到達しないように設定されている。また、ダイシングにより第1部分1aおよび第2部分1bは支持部分のすべてを切断されるが、上面側の枠2部分の樹脂および支持部分の下面側に設けられた溝1jに充填された樹脂2cおよび第1部分1aおよび第2部分1bの隙間1iに充填された樹脂2bにより一体化されているのでその強度は問題ない。
【0026】
次に、
図10を参照して、個片化された半導体発光装置100をマザーボードに実装した場合を説明する。
図10において、マザーボード47には2か所の電極47a、47bが設けられ、それぞれ、半導体発光装置100の電極である第1部分1aと第2部分1bが対応して実装される。また、電極47a、47b上には事前にクリームハンダ46aが印刷されている。
図10はリフローにより、クリームハンダ46aが溶けた状態を示しているが、クリームハンダ46aはマザーボード47の電極47a、47bと、平坦面を保った半導体発光装置100の電極である第1部分1aと第2部分1bとの間にきれいに流れて、良好な密着性を有している。半導体発光装置100のリードフレーム1の第1部分1aおよびダ2部分1bの側面には
図9で示した支持部分1c、1dの切断面が現れており、バリ1gが現れている。しかし、各支持部分1c、1dの下面側に設けられた溝1jには充填された樹脂2cがあり、バリ1gは底面1tには到達しないような深さに溝1jが設定されているため、発生したバリ1gは下面側に設けた溝1j内にとどまって吸収されている。そのため、電極である第1部分1aと第2部分1bの底面1tを平坦に維持することができ、溶けたクリームハンダ46aはバリ1gに濡れを阻害されず、
図10に示す如くリードフレーム1の底面1tに良く濡れて、きれいに流れ、良好な密着状態となっている。
【0027】
図25に示した従来技術では、ダイシング工程で基板の底面30tにバリ30gが発生し、溶けたクリームハンダの濡れが阻害され、浮きやマンハッタンが発生し、量産性や品質に欠点があったが、本発明ではその欠点が改善され、リードフレーム1の第1部分と第2部分からなる金属基板にそれぞれ発光素子を電気的に接続し、発光素子と実装部分を樹脂封止した後に、支持部分をダイシングにより切り離す際、支持部分の下面側に溝を設けたことにより、発生するバリを下面側に設けた溝に吸収することができる。その結果、基板の底面を平坦に維持でき、半導体発光装置のハンダ付けにおいて濡れが阻害されることがなく、ハンダがよく流れ、優れた量産性の提供を可能にすることができる。
【0028】
なお、リードフレーム1の各支持部分1c、1d、1e、1fの下面側の溝1jの幅は本実施例のように連結した支持部分の長さに一致する必要はなく、狭くしても良いし広くしても良い。その場合はダイシングブレード6の幅とダイシング装置の送りピッチ精度等を考慮して決めることができる。また、下面側の溝1jの深さについては発生するバリの高さや支持部分の強度などを考慮して決めることができる。また、各支持部分の本数については、多くしても良いし、少なくして幅を広くしてもよい。また、上記製造工程には便宜上、第1の製造工程〜第5の製造工程の名称を付したが、必要な部分のみを示し、実際の半導体発光素子として完成までの詳細な製造工程は省略する。
【0029】
(第2実施形態)
以下、本発明による第2実施形態について
図11、
図12、
図13、
図14を参照して説明する。
図11は第1の製造工程(リードフレーム工程)を示すリードフレーム10の斜視図であり、
図12は
図11の実装部分10A付近M部の拡大斜視図であり、
図13は
図12に示すA−A断面であり、
図14は半導体発光装置200の斜視図である。それぞれ、第1実施例の
図1、
図2、
図3、
図9に対応し、同一構成要素には同一番号または同一名称を付し、重複する説明は省略し、また、同一製造工程も説明は省略する。第2実施形態におけるリードフレーム10が第1実施形態におけるリードフレーム1と異なるところは、第1の製造工程(リードフレーム工程)において、実装部分10Aの第2部分10bから伸びる支持部分10eの形状が違うことであり、リードフレーム10の集合状態での強度を上げることができる。
【0030】
図12、
図13を参照して、第2実施形態における支持部分10eの形状が
図2、
図3に示す第実1施形態における支持部分1eと違うところを説明する。
図2に示す第2部分1bに伸びる支持部1eが第2部分1bにのみ接続されていたのに対し、
図12の第2部分10bから伸びる一方の支持部分10eに着目すると、支持部分10eは第2部分10bの横側から伸び、途中で方向をかえて、隙間10iを越えて第1部分10aの横側に接続している。接続した部分はその幅を広げて支持部分10Eとなる。支持部分10Eは隣の実装部分に向けて伸び、途中で再び2つに分かれて、隣の実装部分の第2部分と第1部分に再び接続する。また第2部分10bから伸びる反対側の支持部分10fついても同様に、支持部10aと接続して幅を広げて10Fとなり、そのまま枠部分10hに接続する。枠部分10hと接続する支持部分10Fは、隣接する実装部分との接続する支持部分10Eとは若干、形状が異なるが、基本的な作用や効果に差はない。
【0031】
このような構造を採用することにより、第1部分10aと第2部分10bが支持部分10Eと支持部分10Fとにより近いところで連結しているため、実装部分1Aの支持強度が増し、リードフレーム10の全体の集合状態での強度が増す。このことは、第2の製造工程(枠体モールド工程)や第3の製造工程(発光素子実装工程)、第4の製造工程(樹脂封止工程)において、変形を少なくすることができ、半導体発光装置集合体200L(図示せず)の製造精度を高めることができる。
【0032】
次に、
図13において、
図12のA−A断面を示すが、
図3に示した第1実施形態と異なるところは、第1実施形態では第2部分1bと接続された支持部分1eの断面が1つであったのに対し、
図13に示す第2実施形態では、第1部分10aと第2部分10bとの隙間10iを挟んで、2か所に支持部分10eの断面が現れている点である。この2か所を含めて、第1実施形態と同様に、すべての支持部分10c、10d、10e、10fの下面側に溝10jが設けられている。
【0033】
次に、
図14を参照して、ダイシングにより個片化された半導体発光装置200について説明する。第1実施形態の
図9に示す半導体発光装置100と異なるところは、第1部分10aと第2部分10bとの隙間10iを挟んで10eの切断面が2か所現れている点である。第1部分10aと第2部分10bとの隙間10iには第2の製造工程(枠体モールド工程)にて樹脂が充填されており、また、すべての支持部分10c、10d、10e、10fの下面側を含めて、周囲にも樹脂が充填されているので、ここで支持部分10E、10Fが分離されても強度が損なわれることは無い。
【0034】
また、個片化された半導体発光装置200においては、半導体発光装置100と同様にすべての切断面において、ダイシングにより発生するバリを下面側に設けた溝に吸収することができるので、基板の底面を平坦に維持でき、半導体発光装置200のハンダ付けにおいても半導体発光装置100の場合と同様に濡れが阻害されることがなく、ハンダがよく流れ、優れた量産性の提供を可能にすることができる。同時に、支持部分10E、10Fの構成により、リードフレーム10の強度が増し、製造工程全体で精度が向上することにより、高い品質で高い信頼性の半導体発光装置の製造方法を提供できる。
【0035】
なお、本実施形態では第1部分10aと第2部分10bの2か所の実装部分の場合を説明したが、2か所以上の複数の実装部分の場合でも良い。また、途中で連結する場所は支持部分の間のどの位置でもよく、その位置は、実装部分の強度とダイシング装置の送りピッチ精度などを考慮して決めることができる。また、枠10hとの連結部分(10E、10F)のように、隣接する他の実装部分との連結部分とは形状を変えても良い。
【0036】
(第3実施形態)
以下に本発明による第3実施形態における半導体発光装置300の製造方法について
図15、
図16、
図17、
図18を参照して説明する。
図15は第1の製造工程(リードフレーム工程)を示すリードフレーム20の斜視図であり、
図16は
図15の実装部分20A付近M部の拡大斜視図であり、
図17は
図16に示すA−A断面であり、
図18は半導体発光装置300をマザーボードに実装したときの断面図である。それぞれ、第1実施例の
図1、
図2、
図3、
図10に対応し、同一構成要素には同一番号または同一名称を付し、重複する説明は省略し、また、同一製造工程も省略する。第3実施形態が第1実施形態と異なるところは、第1の製造工程(リードフレーム工程)において、第1実施形態におけるリードフレーム1では、各支持部分の下面側のみに溝1jを設けていたが、第3実施形態におけるリードフレーム20では、リードフレーム20の下面側の溝20jに加えて上面側の各部にも溝20kを設けたことであり、リードフレーム20と枠体2の密着強度を上げることができる。
【0037】
次に、
図16、
図17を参照して、リードフレーム20の形状が
図2、
図3に示すリードフレーム1と違うところを説明する。リードフレーム20の上面側で、各第1部分20aの周囲3辺、および各第2部分20bの周囲3辺、およびそれらに連結する各支持部分20c、20d、20e、20fの上面側には溝20kが設けられている。この上面側の溝20kは、この溝20kに枠体2の樹脂は入り込むことによってリードフレーム20と枠体2の密着性を高めるために設けられている。また、各支持部分20c、20d、20e、20fの下面側には実施形態1の
図2、
図3で示したリードフレーム1と同様の溝20jが設けられているがその目的は第1実施形態と同じである。
【0038】
次に、
図18に、本発明による第3実施形態における半導体発光装置300をマザーボード47に実装した状態の断面図を示す。第1実施形態の
図10と異なるところは、枠体2の樹脂が各支持部分の上面側の溝20kに充填され、リードフレーム20と枠体2の密着強度が増している点である。各支持部分の上面側に設けた溝20kに対応して下面側に設けた溝20jは少し浅くしてあるが、各支持部分を薄くしてあるため切断面に発生するバリ20gも小さくなり、浅くした溝20j内に吸収できる設定にしてある。
【0039】
以上のように、リードフレーム20の支持部分の上面側および下面側の両方に溝を設けることにより、リードフレーム20と枠体2の密着強度が増し製造工程全体で精度が向上し、高い品質で高い信頼性の半導体発光装置の製造方法を提供できる。また、溝を上面と下面の両方に設けることで、支持部分を薄くすることができ、切断時の負荷を軽減しバリの発生を小さくする効果もある。同時に、ダイシングにより発生するバリを下面側に設けた溝に吸収することができるので、基板の底面を平坦に維持でき、半導体発光装置のハンダ付けにおいて濡れが阻害されることがなく、ハンダがよく流れ、優れた量産性の提供を可能にすることができる。
【0040】
なお、第3実施形態において、
図16のA−A断面を示す
図17では上面の溝20kの幅と下面の溝20j幅の関係および位置関係は、どちらが広くても良いし、左右にずれても良い。また、上面の溝20kの深さと下面の溝20jの深さについても支持部の強度とバリの発生具合とダイシングの条件などを考慮して決めることができる。また、第1部分、第2部分の支持部分を第2実施形態の
図12に示すような形状(10E、10F)にして強度を高める構造としても良い。
【0041】
(第4実施形態)
以下に本発明による第4実施形態における半導体発光装置の製造方法について
図19、
図20、
図21を参照して説明する。
図19はリードフレーム1に発光素子3を実装し、ワイヤーボンディングした半導体発光装置集合体100Lの斜視図であり、
図20は発光素子3の実装部分を透光性樹脂5により封止した半導体発光装置集合体100Lの斜視図であり、
図21は透光性樹脂5の周囲を枠体2でモールドした半導体発光装置集合体100Lの斜視図である。第1実施形態の
図4、
図5、
図7に対応し、同一構成要素には同一番号または同一名称を付し、重複する説明は省略する。第4実施形態が第1実施形態と異なるところは、製造工程の順番が違う点である。第1の製造工程(リードフレーム工程)のあとに第2の製造工程(発光素子実装工程)、第3の製造工程(樹脂封止工程)、第4の製造工程(枠体モールド工程)、第5の製造工程(ダイシング工程)の順番に製造する点であり、構成としては半導体発光装置集合体100Lと同じである。