特許第5693591号(P5693591)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5693591プロスタグランジンD合成酵素を阻害するピペリジン化合物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5693591
(24)【登録日】2015年2月13日
(45)【発行日】2015年4月1日
(54)【発明の名称】プロスタグランジンD合成酵素を阻害するピペリジン化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 211/16 20060101AFI20150312BHJP
   C07D 211/58 20060101ALI20150312BHJP
   C07D 401/06 20060101ALI20150312BHJP
   C07D 401/12 20060101ALI20150312BHJP
   C07D 401/14 20060101ALI20150312BHJP
   C07D 409/12 20060101ALI20150312BHJP
   C07D 413/12 20060101ALI20150312BHJP
   C07D 417/12 20060101ALI20150312BHJP
   C07D 417/14 20060101ALI20150312BHJP
   A61K 31/445 20060101ALI20150312BHJP
   A61K 31/4545 20060101ALI20150312BHJP
   A61K 31/4709 20060101ALI20150312BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20150312BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20150312BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20150312BHJP
   A61P 37/08 20060101ALI20150312BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20150312BHJP
   A61P 11/06 20060101ALI20150312BHJP
【FI】
   C07D211/16CSP
   C07D211/58
   C07D401/06
   C07D401/12
   C07D401/14
   C07D409/12
   C07D413/12
   C07D417/12
   C07D417/14
   A61K31/445
   A61K31/4545
   A61K31/4709
   A61K31/506
   A61K31/5377
   A61P43/00 111
   A61P37/08
   A61P29/00
   A61P11/06
【請求項の数】7
【全頁数】53
(21)【出願番号】特願2012-532976(P2012-532976)
(86)(22)【出願日】2011年9月6日
(86)【国際出願番号】JP2011070203
(87)【国際公開番号】WO2012033069
(87)【国際公開日】20120315
【審査請求日】2013年3月18日
(31)【優先権主張番号】特願2010-200249(P2010-200249)
(32)【優先日】2010年9月7日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000207827
【氏名又は名称】大鵬薬品工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】裏出 良博
(72)【発明者】
【氏名】北出 誠
(72)【発明者】
【氏名】山根 敬子
(72)【発明者】
【氏名】青木 真一
(72)【発明者】
【氏名】山中 博義
【審査官】 早乙女 智美
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第97/024328(WO,A1)
【文献】 国際公開第2009/127946(WO,A1)
【文献】 国際公開第2008/127943(WO,A1)
【文献】 国際公開第2008/122787(WO,A1)
【文献】 特表2010−527915(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(I)
【化1】
[式中、X、X、Xは同一又は相異なって、N又はC−Rを示し、nは0又は1を示し、Aはフェニレン基、2価の飽和ヘテロ環基、又は2価の不飽和ヘテロ環基を示し、
Bは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基、置換基を有していてもよい飽和ヘテロ環基、置換基を有していてもよい不飽和ヘテロ環基、NR基、(C=O)R基、O−R基のいずれかを示し、
は水素原子、ハロゲン原子、又はアルキル基を示し、
、Rは同一又は相異なって、水素原子、フェニル基、アルキルカルボニル基、(飽和または不飽和ヘテロ環)カルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、アルコキシカルボニル基を示し、
は置換アルキル基、シクロアルキル基、トリフルオロメチル基、フェニル基、不飽和ヘテロ環基、ヘテロアラルキル基、飽和ヘテロ環基、NR基を示し、
はフェニル基、アラルキル基、不飽和ヘテロ環基を示し、
、Rは同一又は相異なって、水素原子、アルキル基、シクロへキシル基、置換基を有していてもよいフェニル基、不飽和ヘテロ環基、アラルキル基、ヘテロアラルキル基を表すか、あるいはRとRはそれらが結合している窒素原子と一緒になってピロリジル基又はピペリジル基を示す。]
で表されるピペリジン化合物又はその塩。
【請求項2】
は窒素原子、及びX、Xは同一又は相異なってCHを示すか、
、Xは同一又は相異なってC−R、及びXはCHを示し、
はハロゲン原子を示す、請求項1に記載のピペリジン化合物又はその塩。
【請求項3】
請求項1又は2のいずれかに記載の化合物の少なくとも1種又はその薬学的に許容される塩の有効量と薬学的担体を含有する医薬組成物。
【請求項4】
アレルギー疾患、炎症性疾患、粘液分泌障害、生殖障害、血液凝固障害、睡眠障害、痛み、視覚の問題、肥満、免疫疾患、又は自己免疫疾患の予防又は治療に使用するための請求項3に記載の医薬組成物。
【請求項5】
請求項1又は2のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の有効量と薬学的担体とを含有するプロスタグランジンD合成酵素阻害剤。
【請求項6】
請求項1又は2のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の有効量と薬学的担体とを含有することを特徴とする、アレルギー疾患、炎症性疾患、粘液分泌障害、生殖障害、血液凝固障害、睡眠障害、痛み、視覚の問題、肥満、免疫疾患、又は自己免疫疾患の予防剤又は治療剤。
【請求項7】
アレルギー疾患、炎症性疾患、粘液分泌障害、生殖障害、血液凝固障害、睡眠障害、痛み、視覚の問題、肥満、免疫疾患、又は自己免疫疾患の予防又は治療剤を製造するための請求項1又は2に記載の化合物又はその塩の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はピペリジン化合物又はその塩、並びにこれらを有効成分とする医薬組成物、特に造血器型プロスタグランジンD合成酵素阻害作用によるアレルギー疾患、炎症性疾患等の予防及び/又は治療剤に関する。
【背景技術】
【0002】
プロスタグランジンD2(PGD2)は、抗原と免疫グロブリンEの複合体が結合して活性化された肥満細胞において、最も多量に産生・放出される炎症性メディエーターであり(非特許文献1)、アレルギー症状の惹起に重要な役割を果たしているものと考えられている。PGD2は、喘息患者の気管支肺胞洗浄液中に高濃度で検出されており (非特許文献2)、健常人に比較してPGD2吸入により気道収縮が認められることが報告されている(非特許文献3)。
【0003】
一方、PGD2を生成する合成酵素はプロスタグランジンD合成酵素と呼ばれ、造血器型酵素とリポカリン型酵素の2種類の存在が知られている。PGD2は、アレルギー疾患を始めとする様々な疾患の発症や増悪因子としての機能と、生体内調節機構に関与していることから、その産生異常を改善することは種々の疾患に対する医薬品として極めて有効であるものと考えられる。
【0004】
ヒトにおける造血器型プロスタグランジンD合成酵素(H-PGDS)は、主に胎盤、肺、胎生期肝臓、リンパ節、脳、心臓、胸腺、骨髄及び脾臓に分布している。また、細胞レベルでは、脳内のマイクログリア細胞、骨髄巨核球、皮膚のランゲルハンス細胞;肝臓のクッパー細胞;マクロファージ;樹状細胞などの多くの抗原提示細胞、肥満細胞及びTh2細胞に発現していることが報告されている。
【0005】
アレルギー性鼻炎患者の鼻粘膜下、或いは慢性副鼻腔炎患者の鼻茸中で、肥満細胞や炎症性細胞におけるH-PGDSの発現が高いこと等から、喘息、鼻副鼻腔炎、皮膚炎、慢性閉塞性肺疾患等のアレルギー疾患の発症・増悪にはH-PGDSに由来するPGD2が重要な役割を演じているものと考えられる(非特許文献4)。さらに通常発現がみとめられない骨格筋において、その壊死部におけるH-PGDS発現が確認されている(非特許文献5)。そのため造血器型酵素に由来するPGD2は、筋ジストロフィー、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、刺激性大腸炎、関節リウマチ、慢性閉塞性動脈性疾患等の組織損傷を伴う疾患にも関与することが示唆されている。
【0006】
従って、H-PGDSの阻害剤は、造血器型酵素により産生されるPGD2又はその代謝物が関与する、アレルギー疾患あるいは炎症性疾患、さらには筋壊死や外傷性脳損傷等の疾患等の予防及び/又は治療薬として有用な医薬品となることが期待できる。
【0007】
H-PGDS阻害剤の提供に関してはいくつか報告されており(例えば特許文献1及び2)、本発明化合物に類似した構造を有するH-PGDS阻害剤についても開示されている(特許文献3)。またピペリジン化合物は、H-PGDS阻害剤以外にも医薬等に有用な化合物として広く研究されている。
【0008】
特許文献4には、ヘッジホッグシグナリングの阻害剤として、フリルカルボニルピペラジン構造を有するピペラジン化合物が記載されている。
【0009】
特許文献5には、カリウムチャネルと相互作用する化合物として、広範なピペラジン化合物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】国際公開WO2007-007778号公報
【特許文献2】国際公開WO2007-041634号公報
【特許文献3】国際公開WO2008-122787号公報
【特許文献4】国際公開WO2007-054623号公報
【特許文献5】国際公開WO99/007672号公報
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】J.Immunol., 129, 1627-1631 (1982)
【非特許文献2】N.Eng.J.Med., 315, 800-804 (1986)
【非特許文献3】N.Eng.J.Med., 311, 209-213 (1984)
【非特許文献4】Arch.Otolaryngol Head Neck Surg., 133, 693-700 (2007)
【非特許文献5】Acta Neuropathol, 104,377-384 (2002)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の主たる課題は、低用量でプロスタグランジンD合成酵素、特にH-PGDSを阻害する効果が高い、新規な化合物を提供することにある。
【0013】
また、本発明の付随的な課題は、H-PGDS阻害作用に基づき、該酵素に由来するPGD2又はその代謝物介在性の疾患の予防・治療に有効で,副作用の少なく安全性の高い医薬を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明者らは、H-PGDS阻害作用を有する化合物につき鋭意研究を行ったところ、下記一般式(I)で表される新規ピペリジン化合物がH-PGDSに対して極めて優れた阻害作用を有することを見出し、更に検討を重ねて、本発明を完成するに至った。
【0015】
本発明は、以下のピペリジン化合物、医薬組成物、プロスタグランジンD合成酵素阻害剤、プロスタグランジンD又はその代謝物が関与する疾患の予防剤又は治療剤を提供するものである。
項1. 下記一般式(I)
【0016】
【化1】
【0017】
[式中、X、X、Xは同一又は相異なって、N又はC−Rを示し、nは0又は1を示し、Aはフェニレン基、2価の飽和ヘテロ環基、又は2価の不飽和ヘテロ環基を示し、
Bは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基、置換基を有していてもよい飽和ヘテロ環基、置換基を有していてもよい不飽和ヘテロ環基、NR基、(C=O)R基、O−R基のいずれかを示し、
は水素原子、ハロゲン原子、又はアルキル基を示し、
、Rは同一又は相異なって、水素原子、フェニル基、アルキルカルボニル基、(飽和または不飽和ヘテロ環)カルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、アルコキシカルボニル基を示し、
は置換アルキル基、シクロアルキル基、トリフルオロメチル基、フェニル基、不飽和ヘテロ環基、ヘテロアラルキル基、飽和ヘテロ環基、NR基を示し、
はフェニル基、アラルキル基、不飽和ヘテロ環基を示し、
、Rは同一又は相異なって、水素原子、アルキル基、シクロへキシル基、置換基を有していてもよいフェニル基、不飽和ヘテロ環基、アラルキル基、ヘテロアラルキル基を表すか、あるいはRとRはそれらが結合している窒素原子と一緒になってピロリジル基又はピペリジル基を示す。]
で表されるピペリジン化合物又はその塩。
項2. Xは窒素原子、及びX、Xは同一又は相異なってCHを示すか、
、Xは同一又は相異なってC−R、及びXはCHを示し、
はハロゲン原子を示す、項1に記載のピペリジン化合物又はその塩。
項3. 項1又は2のいずれかに記載の化合物の少なくとも1種又はその薬学的に許容される塩の有効量と薬学的担体を含有する医薬組成物。
項4. 項1又は2のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の有効量と薬学的担体とを含有するプロスタグランジンD合成酵素阻害剤。
項5. 項1又は2のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の有効量と薬学的担体とを含有することを特徴とする、プロスタグランジンD2又はその代謝物が関与する疾患の予防剤又は治療剤。
項6. プロスタグランジンD2又はその代謝物が関与する疾患が、アレルギー疾患、又は炎症性疾患である項5に記載の予防剤又は治療剤。
項7. プロスタグランジンD2又はその代謝物が関与する疾患を予防又は治療する方法であって、哺乳動物に対して項1又は2に記載の化合物又はその塩の前記疾患に対する予防又は治療有効量を投与する、プロスタグランジンD2又はその代謝物が関与する疾患の予防又は治療方法。
項8. プロスタグランジンD2又はその代謝物が関与する疾患の予防又は治療剤を製造するための項1又は2に記載の化合物又はその塩の使用。
項9. プロスタグランジンD2又はその代謝物が関与する疾患の予防又は治療方法に使用するための項1又は2に記載の化合物又はその塩。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、プロスタグランジンD合成酵素阻害剤、特にH-PGDS阻害剤として有用な上記一般式(I)で表される新規ピペリジン化合物又はその塩が提供される。
【0019】
本発明のピペリジン化合物又はその塩は、in vitroにおいて優れたH-PGDS阻害活性を有していた。さらに抗原誘発鼻炎モルモットにおいて、鼻腔洗浄液中のPGD2産生抑制作用を有し、且つ優れた鼻閉改善作用を示すことも明らかとなった。
【0020】
従って、本発明の該ピペリジン化合物又はその塩は、その優れたH-PGDS阻害活性に基づいて、PGD2又はその代謝物が関与する疾病、例えば、アレルギー疾患或いは炎症性疾患等の予防及び/又は治療剤として有用であり、その他有用な薬効が期待できる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明のピペリジン化合物は、下記の一般式(I)
【0022】
【化2】
【0023】
[式中、X、X、Xは同一又は相異なって、N又はC−Rを示し、nは0又は1を示し、Aはフェニレン基、2価の飽和ヘテロ環基、又は2価の不飽和ヘテロ環基を示し、
Bは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基、置換基を有していてもよい飽和ヘテロ環基、置換基を有していてもよい不飽和ヘテロ環基、NR基、(C=O)R基、O−R基のいずれかを示し、
は水素原子、ハロゲン原子、又はアルキル基を示し、
、Rは同一又は相異なって、水素原子、フェニル基、アルキルカルボニル基、(飽和または不飽和ヘテロ環)カルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、アルコキシカルボニル基を示し、
は置換アルキル基、シクロアルキル基、トリフルオロメチル基、フェニル基、不飽和ヘテロ環基、ヘテロアラルキル基、飽和ヘテロ環基、NR基を示し、
はフェニル基、アラルキル基、不飽和ヘテロ環基を示し、
、Rは同一又は相異なって、水素原子、アルキル基、シクロへキシル基、置換基を有していてもよいフェニル基、不飽和ヘテロ環基、アラルキル基、ヘテロアラルキル基を表すか、あるいはRとRはそれらが結合している窒素原子と一緒になってピロリジル基又はピペリジル基を示す。]
で表されるピペリジン化合物又はその塩である。
【0024】
本発明の上記一般式(I)で表されるピペリジン化合物は、前記先行技術文献等にも具体的に記載されていない新規化合物である。
【0025】
本願明細書において「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、ハロゲノアルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキル-アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロゲノアルコキシ基、シクロアルコキシ基、シクロアルキル-アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキル-アルキルチオ基、アミノ基、モノ又はジアルキルアミノ基、シクロアルキル-アルキルアミノ基、アシル基、アシルオキシ基、オキソ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、飽和若しくは不飽和ヘテロ環基、芳香族炭化水素基、飽和ヘテロ環オキシ基等が挙げられ、前記置換基が存在する場合、その個数は典型的には1〜3個である。
【0026】
前記の置換基において、ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0027】
前記の置換基において、アルキル基、ハロゲノアルキル基としては、好ましくは炭素数1〜6の直鎖状若しくは分枝状のアルキル基又はこれらのアルキル基の1個〜全ての水素原子が前記のハロゲン原子で置換した基を示し、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルなどのアルキル基、トリフルオロメチル基などのハロゲノアルキル基が挙げられる。
【0028】
前記の置換基において、シクロアルキル基としては、好ましくは炭素数3〜7のシクロアルキル基であり、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基が挙げられる。
【0029】
前記の置換基において、シクロアルキル-アルキル基としては、好ましくは炭素数3〜7のシクロアルキルで置換された炭素数1〜6のアルキル基であり、シクロプロピルメチル基、シクロプロピルエチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基等が挙げられる。
【0030】
前記の置換基において、アラルキル基としては、好ましくは炭素数6〜14の芳香族炭化水素基で置換された炭素数1〜6の直鎖状若しくは分枝状のアルキル基を示し、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
【0031】
前記の置換基において、アルケニル基としては、炭素−炭素二重結合を含む、好ましくは炭素数2〜6のアルケニル基を示し、ビニル基、アリル基、メチルビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等が挙げられる。
【0032】
前記の置換基において、アルキニル基としては、炭素−炭素三重結合を含む、好ましくは炭素数2〜6のアルキニル基を示し、エチニル基、プロパルギル基等が挙げられる。
【0033】
前記の置換基において、アルコキシ基、ハロゲノアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜6の直鎖状若しくは分枝状のアルコキシ基、又はこれらのアルコキシ基に前記のハロゲン原子が置換した基を示し、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、1-メチルプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert-ブトキシ基、2-メチル-ブトキシ基、ネオペンチルオキシ基、ペンタン-2-イルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、1,1-ジフルオロエトキシ基、2,2-ジフルオロエトキシ基、2,2,2-トリフルオロエトキシ基、1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ基、パーフルオロエトキシ基、3-フルオロ-2-(フルオロメチル)-プロポキシ基、1,3-ジフルオロプロパン-2-イルオキシ基、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-プロポキシ基等が挙げられる。
【0034】
前記の置換基において、シクロアルコキシ基としては、好ましくは炭素数3〜7のシクロアルコキシ基であり、シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロヘプチルオキシ基が挙げられる。
【0035】
前記の置換基において、シクロアルキル-アルコキシ基としては、好ましくは炭素数3〜7のシクロアルキルで置換された炭素数1〜6のアルコキシ基であり、シクロプロピルメトキシ基、シクロプロピルエトキシ基、シクロブチルメトキシ基、シクロペンチルメトキシ基、シクロヘキシルメトキシ基、等が挙げられる。
【0036】
前記の置換基において、アルキルチオ基としては、好ましくは炭素数1〜6の直鎖状若しくは分枝状のアルキルチオ基を示し、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n-ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基などが挙げられる。
【0037】
前記の置換基において、シクロアルキル-アルキルチオ基としては、好ましくは炭素数3〜7のシクロアルキルで置換された炭素数1〜6のアルキルチオ基であり、シクロプロピルメチルチオ基、シクロプロピルエチルチオ基、シクロブチルメチルチオ基、シクロペンチルメチルチオ基、シクロヘキシルメチルチオ基等が挙げられる。
【0038】
前記の置換基において、アラルキルオキシ基としては、好ましくは、前記のアラルキル基を有するオキシ基を示し、ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基、フェニルプロピルオキシ基、ナフチルメチルオキシ基、ナフチルエチルオキシ基等が挙げられる。
【0039】
前記の置換基において、モノ又はジアルキルアミノ基としては、前記の炭素数1〜6の直鎖または分枝を有するアルキル基によりモノ置換又はジ置換されたアミノ基を示し、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルエチルアミノ基等が挙げられる。
【0040】
前記の置換基において、シクロアルキル-アルキルアミノ基としては、前記のシクロアルキル基で置換されたアルキルアミノ基を示し、シクロプロピルメチルアミノ基、シクロブチルメチルアミノ基、シクロペンチルメチルアミノ基等が挙げられる。
【0041】
前記の置換基において、アシル基としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、n-ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基などの直鎖又は分枝を有する炭素数1〜6のアシル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0042】
前記の置換基において、アシルオキシ基としては、ホルミルオキシ基、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、n-ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、バレリルオキシ基、イソバレリルオキシ基、ピバロイルオキシ基などの直鎖又は分枝を有する炭素数1〜6のアシルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
【0043】
前記の置換基において、アルコキシカルボニル基としては、前記のアルコキシ基により置換されたカルボニル基を示し、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n-プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、1-メチルプロポキシカルボニル基、n-ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、2-メチル-ブトキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、ペンタン-2-イルオキシカルボニル基等が挙げられる。
【0044】
前記の置換基において、アラルキルオキシカルボニル基としては、好ましくは、前記のアラルキルオキシ基により置換されたカルボニル基を示し、ベンジルオキシカルボニル基、フェネチルオキシカルボニル基、フェニルプロピルオキシカルボニル基、ナフチルメチルオキシカルボニル基、ナフチルエチルオキシカルボニル基等が挙げられる。
【0045】
前記の置換基において、カルバモイル基としては、-CONH2基、(モノ又はジアルキル)カルバモイル基、(モノ又はジアリール)カルバモイル基、(N-アルキル-N-アリール)カルバモイル基、ピロリジノカルバモイル基、ピペリジノカルバモイル基、ピペラジノカルバモイル基、モルホリノカルバモイル基等が挙げられる(アルキル、アリールは前記に定義されるものが挙げられる)。
【0046】
前記の置換基において、飽和若しくは不飽和ヘテロ環基としては、好ましくは酸素原子、窒素原子、硫黄原子のいずれかの原子を、好ましくは1〜4個有する単環性又は二環性の飽和又は不飽和ヘテロ環基を示し、例えばピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、ヘキサメチレンイミノ基、モルホリノ基、チオモルホリノ基、ホモピペラジニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、イミダゾリル基、チエニル基、フリル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリル基、イソインドリル基、インダゾリル基、メチレンジオキシフェニル基、エチレンジオキシフェニル基、ベンゾフラニル基、ジヒドロベンゾフラニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、プリニル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、キノキサリル基等が挙げられる。
【0047】
前記の置換基において、芳香族炭化水素基としては、好ましくは炭素数6〜14の芳香族炭化水素基を示し、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
【0048】
前記の置換基において、飽和ヘテロ環オキシ基としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子のいずれかの原子を1個又は2個有する単環性の飽和ヘテロ環オキシ基、例えばピロリジニルオキシ基、ピペリジニルオキシ基、ピペラジニルオキシ基、ヘキサメチレンイミノオキシ基、モルホリノオキシ基、チオモルホリノオキシ基、ホモピペラジニルオキシ基、テトラヒドロフラニルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基が挙げられる。
【0049】
一般式(I)中、Aで示される「2価の飽和ヘテロ環基」としては、ピロリジニレン基、ピペリジン−1,4−イレン(ピペリジニレン基)、ピペラジニレン基、ヘキサメチレンイミニレン基、モルホリニレン基、チオモルホリニレン基、ホモピペラジニレン基、テトラヒドロフラニレン基、テトラヒドロピラニレン基が挙げられ、ピペリジン−1,4−イレンが好ましい。
【0050】
一般式(I)中、B、Rで示される「飽和ヘテロ環基」としては、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、ヘキサメチレンイミノ基、モルホリノ基、チオモルホリノ基、ホモピペラジニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基が挙げられ、好ましくはピペリジニル基が挙げられる。
【0051】
一般式(I)中、Aで示される「2価の不飽和ヘテロ環基」としては、イミダゾリレン基、チエニレン基、フリレン基、ピロリレン基、オキサゾリレン基、イソオキサゾリレン基、チアゾリレン基、イソチアゾリレン基、ピラゾリレン基、トリアゾリレン基、テトラゾリレン基、ピリジレン基、ピラジレン基、ピリミジニレン基、ピリダジニレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、インダゾリレン基、メチレンジオキシフェニレン基、エチレンジオキシフェニレン基、ベンゾフラニレン基、ジヒドロベンゾフラニレン基、ベンゾイミダゾリレン基、ベンゾオキサゾリレン基、ベンゾチアゾリレン基、プリニレン基、キノリレン基、イソキノリレン基、キナゾリニレン基、キノキサリレン基等が挙げられる。
【0052】
一般式(I)中、B、R、R、R、Rで示される「不飽和ヘテロ環基」としては、イミダゾリル基、チエニル基、フリル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリル基、イソインドリル基、インダゾリル基、メチレンジオキシフェニル基、エチレンジオキシフェニル基、ベンゾフラニル基、ジヒドロベンゾフラニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、プリニル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、キノキサリル基等が挙げられる。
【0053】
一般式(I)中、B、Rで示されるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0054】
一般式(I)中、B、R、R、R、Rで示されるアルキル基としては、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分枝状のアルキル基を示し、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルなどが挙げられる。
【0055】
一般式(I)中、Bで示されるアルケニル基としては、炭素−炭素二重結合を含む、好ましくは炭素数2〜6のアルケニル基を示し、ビニル基、アリル基、メチルビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等が挙げられる。
【0056】
一般式(I)中、Rで示されるシクロアルキル基としては、炭素数3〜7のシクロアルキル基を示し、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基が挙げられる。
【0057】
一般式(I)中、R,Rで示される(飽和または不飽和ヘテロ環)カルボニル基としては、好ましくは酸素原子、窒素原子、硫黄原子のいずれかの原子を、好ましくは1〜4個有する単環性又は二環性の飽和又は不飽和ヘテロ環カルボニル基を示し、例えばピロリジンカルボニル基、ピペリジンカルボニル基、ピペラジンカルボニル基、モルホリンカルボニル基、チオモルホリンカルボニル基、ホモピペラジンカルボニル基、テトラヒドロフランカルボニル基、テトラヒドロピランカルボニル基、イミダゾールカルボニル基、チオフェンカルボニル基、フランカルボニル基、ピロールカルボニル基、オキサゾールカルボニル基、イソオキサゾールカルボニル基、チアゾールカルボニル基、イソチアゾールカルボニル基、ピラゾールカルボニル基、トリアゾールカルボニル基、テトラゾールカルボニル基、ピリジンカルボニル基、ピラジンカルボニル基、ピリミジンカルボニル基、ピリダジンカルボニル基、インドールカルボニル基、イソインドールカルボニル基、インダゾールカルボニル基、メチレンジオキシベンゼンカルボニル基、エチレンジオキシベンゼンカルボニル基、ベンゾフランカルボニル基、ジヒドロベンゾフランカルボニル基、ベンゾイミダゾールカルボニル基、ベンゾオキサゾールカルボニル基、ベンゾチアゾールカルボニル基、プリンカルボニル基、キノリンカルボニル基、イソキノリンカルボニル基、キナゾリンカルボニル基、キノキサリンカルボニル基等が挙げられる。
【0058】
一般式(I)中、B、R、R、Rで示されるアラルキル基としては、好ましくは炭素数6〜14の芳香族炭化水素基で置換された炭素数1〜6の直鎖状若しくは分枝状のアルキル基を示し、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
【0059】
一般式(I)中、B、R、R、Rで示されるヘテロアラルキル基としては、好ましくはヘテロ芳香族基で置換された炭素数1〜6の直鎖状若しくは分枝状のアルキル基を示し、例えば、ピリジルメチル、ピリジルエチル、イミダゾリルメチル基、チエニルメチル基、フリルメチル基、ピロリルメチル基、オキサゾリルメチル基、イソオキサゾリルメチル基、チアゾリルメチル基、イソチアゾリルメチル基、ピラゾリルメチル基、トリアゾリルメチル基、テトラゾリルメチル基、ピラジルメチル基、ピリミジニルメチル基、ピリダジニルメチル基、インドリルメチル基、イソインドリルメチル基、インダゾリルメチル基、メチレンジオキシフェニルメチル基、エチレンジオキシフェニルメチル基、ベンゾフラニルメチル基、ジヒドロベンゾフラニルメチル基、ベンゾイミダゾリルメチル基、ベンゾオキサゾリルメチル基、ベンゾチアゾリルメチル基、プリニルメチル基、キノリルメチル基、イソキノリルメチル基、キナゾリニルメチル基、キノキサリルメチル基等が挙げられる。
【0060】
一般式(I)中、R、Rで示されるアルキルカルボニル基としては、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル基、n-ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec−ブチルカルボニル、tert−ブチルカルボニル、ペンチルカルボニル、ヘキシルカルボニルなどが挙げられる。
【0061】
一般式(I)中、R、Rで示されるアルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n-ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニルなどの炭素数1〜6の直鎖状若しくは分枝状アルコキシカルボニル基が挙げられる。
【0062】
「置換基を有していてもよいアルキル基」、「置換アルキル基」、「置換基を有していてもよいアルケニル基」、「置換基を有していてもよいフェニル基」、「置換基を有していてもよいアラルキル基」、「置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基」、「置換基を有していてもよい飽和ヘテロ環基」、「置換基を有していてもよい不飽和ヘテロ環基」の「置換基」としては、前記の置換基が例示される。
【0063】
一般式(I)の好ましい基は、以下のものである:
A:フェニレン、2価の飽和ヘテロ環基(ピペリジン−1,4−イレン)、又は2価の不飽和ヘテロ環(ピリジレン、ピリミジレン、チアゾリレン、チアジアゾリレン、ベンゾチアゾリレン、キノリレン);
B:水素原子、ハロゲン原子、置換基(ハロゲン原子、飽和ヘテロ環基)を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基(ハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基)を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基、置換基を有していてもよい飽和ヘテロ環基、置換基(ハロゲン原子、アミノ基、(置換)不飽和ヘテロ環基、置換フェニル基)を有していてもよい不飽和ヘテロ環基(チアゾリル基、ピリジル基、ピリダジニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基)、NR基、(C=O)R基、O−R基のいずれか;
:水素原子、ハロゲン原子、又はアルキル基;
、R:同一又は相異なって、水素原子、フェニル基、アルキルカルボニル基、(飽和または不飽和ヘテロ環)カルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、アルコキシカルボニル基;
:置換アルキル基、シクロアルキル基、トリフルオロメチル基、フェニル基、不飽和ヘテロ環基、ヘテロアラルキル基、飽和ヘテロ環基(モルホリノ基、ピロリジル基、ピペリジル基)、NR基;
:フェニル基、アラルキル基(ベンジル基)、不飽和ヘテロ環基(ピリミジル基);
、R:同一又は相異なって、水素原子、アルキル基(メチル基、エチル基)、シクロへキシル基、置換基を有していてもよいフェニル基、不飽和ヘテロ環基、アラルキル基、ヘテロアラルキル基(ピリジルエチル基)を表すか、あるいはRとRはそれらが結合している窒素原子と一緒になってピロリジル基又はピペリジル基。
【0064】
本発明のピペリジン化合物は、下記反応工程式に従い製造することが出来る。
【0065】
【化3】
【0066】
上記反応工程式1においてX、X、X、A,B,nは前記に同じであり、Rはアミノ基の保護基又は水素原子を示す。
【0067】
本製法は、式(1a)で示されるピペリジン化合物のアミノ基の保護基(R)を脱保護して得られるアミン化合物又はその塩を、式(1b)で示されるアミン化合物又はその活性種と常法により縮合させることにより一般式(I)で示される化合物を製造する第一工程を備えている方法である。
【0068】
<第一工程>
第一工程において、式(1a)で示されるピペリジン化合物のアミノ基の保護基Rを、通常公知の方法により脱保護し、式(1b)で示されるアミン化合物又はその活性種と、常法により縮合させることにより一般式(I)で示される化合物を得ることができる。
【0069】
例えば、保護基Rがホルミル基、tert-ブトキシカルボニル基等の場合には酸性条件下で脱保護することができ、Rがベンジル基、ベンジルオキシカルボニル基等の場合には接触還元法等で脱保護することができる。
【0070】
縮合に際しては、式(1b)で示されるアミン化合物にトリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基の存在下又は非存在下、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルアセトアミド等の反応に不活性な溶媒中、-20℃〜150℃、好ましくは0℃〜100℃で、トリホスゲン、1,1’-カルボニルジイミダゾール(CDI)、クロロ蟻酸フェニル、クロロ蟻酸-4-ニトロフェニル、クロロ蟻酸エチル等の縮合剤を作用させて調製される脱離基を有する活性種を使用するのが好適である。
【0071】
式(1b)の活性種としては、例えば、脱離基を有するものがあげられ、単離して反応に用いる場合も、反応系中で調製して単離することなく反応に用いる場合もある。脱離基としては塩素原子、イミダゾリル基、フェノキシ基、4-ニトロフェノキシ基、又はエトキシ基等が挙げられる。
【0072】
式(1a)で示されるアミン化合物の塩としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸などの無機酸や炭酸、メタンスルホン酸などの有機酸との酸付加塩が挙げられる。
【0073】
また、式(1b)で示されるアミン化合物又はその活性種1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは0.8〜2モルの式(1a)で示されるアミン化合物又はその塩を用い、上記縮合剤を使用する場合、その使用量は式(1b)で示されるアミン化合物又はその塩1モルに対し、0.5〜20モル、好ましくは0.8〜3モルである。
【0074】
反応は、使用する活性種や縮合剤によっても異なるが、通常ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、トルエン等の芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、メタノール、エタノール等のアルコール類、水、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ピリジン等の反応に不活性な溶媒中、-20℃〜150℃、好ましくは0℃〜100℃で行うことができる。
【0075】
反応に際し、式(1b)で示されるアミン化合物又はその活性種1モルに対し、0.5〜20モル、好ましくは0.8〜5モルのトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン、N,N-ジエチルアニリン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、ピリジン等の塩基存在下反応を行うことにより、反応が円滑に進行する場合がある。
【0076】
上記第一工程を行うことにより、本発明の化合物(I)を得る。
なお、上記式(1a)で示されるピペリジン化合物又はその塩と、式(1b)で示されるアミン化合物又はその塩は、公知であるか、又は公知方法に従って製造することができる。
【0077】
本発明の医薬の有効成分として有用な化合物(I)には、不斉炭素が1個または複数個存在する場合には不斉炭素に由来する光学異性体(エナンチオマー、ジアステレオマー)、その他の異性体が存在する場合があるが、本発明はそれら異性体を分割したもの或いはそれらの混合物をも全て包含する。
【0078】
また、本発明の医薬の有効成分として有用な化合物(I)には、薬理学的に許容されるプロドラッグも包含される。薬理学的に許容されるプロドラッグとは、加溶媒分解等の化学的条件下又は生理学的条件下で本発明の医薬の有効成分である化合物(I)のアミノ基、水酸基、カルボキシル基、カルボニル基などの官能基に変換できる官能基を有する化合物である。プロドラッグを形成する代表的官能基としては、「医薬品の開発」(廣川書店、1990年)第7巻163-198に記載されている基などが挙げられる。
【0079】
さらに、本発明の医薬の有効成分として有用な化合物(I)は酸付加物塩又は塩基との塩を形成する場合もあり、かかる塩が製薬学的に許容される塩である限りにおいて本発明に包含される。具体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、炭酸、ピクリン酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、グルタミン酸などの有機酸との酸付加塩、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウムなどの無機塩基やメチルアミン、エチルアミン、メグルミン、エタノールアミンなどの有機塩基又はリジン、アルギニン、オルニチンなどの塩基性アミノ酸との塩やアンモニウム塩が挙げられる。
【0080】
さらに本発明は、本発明の医薬の有効成分として有用な化合物(I)並びにその製薬学的に許容される塩の各種水和物や溶媒和物及び結晶多形の物質をも包含する。
【0081】
本発明のピペリジン化合物又はその塩を医薬組成物に含有せしめる場合、必要に応じて薬学的担体と配合し、予防又は治療目的に応じて各種の投与形態を採用可能であり、該形態としては、例えば、経口剤、注射剤、坐剤、軟膏剤、貼付剤等が挙げられるが、経口剤が好ましい。これらの投与形態は、各々当業者に公知慣用の製剤方法により製造できる。
【0082】
薬学的担体は、製剤素材として慣用の各種有機或いは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤等として配合される。また、必要に応じて防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、安定化剤等の製剤添加物を用いることもできる。
【0083】
経口用固形製剤を調製する場合は、本発明化合物に賦形剤、必要に応じて、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味・矯臭剤等を加えた後、常法により錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等を製造することができる。
【0084】
賦形剤としては、乳糖、白糖、D-マンニトール、ブドウ糖、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、微結晶セルロース、無水ケイ酸等が挙げられる。
【0085】
結合剤としては、水、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、単シロップ、ブドウ糖液、α-デンプン液、ゼラチン液、D-マンニトール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、メチルセルロース、エチルセルロース、シェラック、リン酸カルシウム、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
【0086】
崩壊剤としては、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、乳糖等が挙げられる。
【0087】
滑沢剤としては、精製タルク、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ホウ砂、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
【0088】
着色剤としては、酸化チタン、酸化鉄等が挙げられる。
【0089】
矯味・矯臭剤としては白糖、橙皮、クエン酸、酒石酸等が挙げられる。
【0090】
経口用液体製剤を調製する場合は、本発明化合物に矯味剤、緩衝剤、安定化剤、矯臭剤等を加えて常法により内服液剤、シロップ剤、エリキシル剤等を製造することができる。この場合矯味・矯臭剤としては、前記に挙げられたものでよく、緩衝剤としては、クエン酸ナトリウム等が、安定化剤としては、トラガント、アラビアゴム、ゼラチン等が挙げられる。必要により、腸溶性コーティング又は、効果の持続を目的として、経口製剤に公知の方法により、コーティングを施すこともできる。このようなコーティング剤にはヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリオキシエチレングリコール、Tween80 (登録商標)等が挙げられる。
【0091】
注射剤を調製する場合は、本発明化合物にpH調節剤、緩衝剤、安定化剤、等張化剤、局所麻酔剤等を添加し、常法により皮下、筋肉内及び静脈内用注射剤を製造することができる。この場合のpH調節剤及び緩衝剤としては、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等が挙げられる。安定化剤としては、ピロ亜硫酸ナトリウム、EDTA、チオグリコール酸、チオ乳酸等が挙げられる。局所麻酔剤としては、塩酸プロカイン、塩酸リドカイン等が挙げられる。等張化剤としては、塩化ナトリウム、ブドウ糖、D-マンニトール、グリセリン等が挙げられる。
【0092】
坐剤を調製する場合は、本発明化合物に当業界において公知の製剤用担体、例えば、ポリエチレングリコール、ラノリン、カカオ脂、脂肪酸トリグリセリド等を、さらに必要に応じてTween80(登録商標)のような界面活性剤等を加えた後、常法により製造することができる。
【0093】
軟膏剤を調製する場合は、本発明化合物に通常使用される基剤、安定剤、湿潤剤、保存剤等が必要に応じて配合され、常法により混合、製剤化される。基剤としては、流動パラフィン、白色ワセリン、サラシミツロウ、オクチルドデシルアルコール、パラフィン等が挙げられる。保存剤としては、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル等が挙げられる。
【0094】
貼付剤を調製する場合は、通常の支持体に前記軟膏、クリーム、ゲル、ペースト等を常法により塗布すればよい。支持体としては、綿、スフ、化学繊維からなる織布、不織布や軟質塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン等のフィルム或いは発泡体シートが適当である。
【0095】
前記の各投与単位形態中に配合されるべき本発明化合物の量は、これを適用すべき患者の症状により、或いはその剤形等により一定ではないが、一般に投与単位形態あたり、経口剤では約0.05〜1000mg、注射剤では約0.01〜500mg、坐剤では約1〜1000mg程度である。
【0096】
また、前記投与形態を有する薬剤の1日あたりの投与量は、患者の症状、体重、年齢、性別等によって異なり一概には決定できないが、通常成人(体重50kg)1日あたり約0.05〜5000mg程度であり、0.1〜1000mgが好ましく、これを1日1回又は2〜3回程度に分けて投与するのが好ましい。
本発明化合物を含有する薬剤を投与することにより、例えば哺乳動物(ヒト、サル、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジなど)、特にヒトにおいて,H-PGDS阻害作用を有することから本酵素に由来するPGD2又はその代謝物によって引き起こされる疾患を治療、予防又は改善する上で有用である。本発明化合物を含有する薬剤で治療、予防又は改善される疾患としては、気管支喘息、花粉症、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、中耳炎、アレルギー性結膜炎、春季カタル、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、食物アレルギーなどのアレルギー疾患が挙げられる。
【0097】
また慢性閉塞性肺疾患、間質性肺炎、過敏性肺炎、好酸球性肺炎、関節リウマチ、変形性関節症、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、炎症性腸疾患、皮膚の障害(乾癬、湿疹、紅斑、かゆみ症、及びニキビなど)、筋肉炎、筋ジストロフィー、PTCA後再狭窄、慢性閉塞性動脈性疾患、再灌流傷害、移植片拒絶反応などの炎症性疾患、粘液分泌障害、生殖障害、血液凝固障害、睡眠障害、痛み、視覚の問題、肥満並びに免疫疾患、及び自己免疫疾患を治療,予防又は改善する上で有用である。
【0098】
本発明化合物を含有する薬剤は、アルツハイマー病或いは脳損傷の増悪の予防作用、及び/又は脳損傷の予後の改善作用も期待でき、細胞悪性形質転換及び転移腫瘍成長を阻害できることから、癌治療において用いることができる。
【0099】
さらに線維芽細胞増殖、糖尿病性網膜症、及び腫瘍血管新生で生じるものなどPGD2又はその代謝物介在性の増殖障害の治療及び/又は予防においても有用であり、PGD2誘発平滑筋収縮も抑制できることから、不妊症、月経困難症、早産及び好酸球関連障害の治療及び/又は予防に用いることができる。
【実施例】
【0100】
以下に、実施例及び試験例を示し、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
【0101】
なお、1H-NMRスペクトルは、TMS(テトラメチルシラン)を内部標準として測定し、δ値(ppm)で化学シフトを示した。化学シフトは、かっこ内に吸収パターン、カップリング定数(J値)、プロトン数を示した。
【0102】
また、吸収パターンに関して、次の記号を使用する。s=シングレット、d=ダブレット、t=トリプレット、q=クワルテット、dd=ダブルダブレット、ddd=ダブルダブルダブレット、m=マルチプレット、br=ブロード、brs=ブロードシングレット。
また、化合物の構造式に関して、次の記号を使用する。Me=メチル、Et=エチル、THF=テトラヒドロフラン、DMF=ジメチルホルムアミド。
【0103】
実施例1(1)
2-(pyridylmethyl)triphenylphosphonium chloride
2-(chloromethyl)pyridine hydrochloride(25.0 g, 151 mmol)を水(20 ml)に溶解させ、0℃にて炭酸水素ナトリウム(以下、NaHCO3)(19.0 g, 225 mmol)を添加し、1時間攪拌した。クロロホルムにて抽出した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、減圧下溶媒留去して得られた残留物をトルエン(150 ml)に溶解させ、トリフェニルホスフィン(40 g, 151 mmol)を添加し、加熱還流下、40時間攪拌した。析出した固体を濾取してトルエンにて洗浄し、2-(pyridylmethyl)triphenylphosphoniumchloride (52.0 g, 88 %)を白色固体として得た。
【0104】
1H-NMR (CDCl3) : δ(ppm) 5.81 (d, J=12.0Hz, 2H), 7.08 (dd, J=8.0, 8.0Hz, 1H), 7.54-7.63 (m, 7H), 7.69-7.74 (m, 3H), 7.83-7.88 (m, 6H), 8.01 (d, J= 8.0Hz, 1H), 8.22 (d, J=8.0Hz, 1H)
【0105】
実施例1(2)
2-(piperidin-4-ylidenemethyl)pyridine dihydrochloride
【0106】
実施例1(1)で得られた化合物(294 g, 753 mmol)をTHF(1000 ml)に溶解させ、tert-ブトキシカリウム(以下、tBuOK)(84.5 g, 753 mmol)を添加し、加熱還流下2時間攪拌した。室温にて4-Boc-piperidone(100 g, 502 mmol)を添加し、1.5時間攪拌した。減圧下溶媒留去して得られた残留物を酢酸エチルにて抽出したのち、水および飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を酢酸エチル:ヘキサン(1:5)の混合溶媒に懸濁させ、不溶物を濾別後、減圧下溶媒留去することで、粗のtert-butyl 4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxylateを得た。
【0107】
得られた粗tert-butyl 4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1- carboxylateを塩酸-メタノール(5〜10 %, 1000 ml)に溶解させ、室温下88時間攪拌した。減圧下溶媒留去して得られた残留物を酢酸エチルおよびメタノール:酢酸エチル(1:60)の混合溶媒およびエタノール:酢酸エチル(1:5)の混合溶媒にて洗浄後、濾取することにより表記化合物(82.6 g, 67 % for 2 steps)を薄茶色固体として得た。
【0108】
1H-NMR (DMSO-d6) : δ(ppm) 2.66 (t, J=5.6Hz, 2H), 2.85 (t, J=5.6Hz, 1H), 3.15 (m, 4H), 6.63 (s, 1H), 7.74 (dd, J= 5.6, 7.6Hz, 1H), 7.82 (d, J=7.6Hz, 1H), 8.34 (dd, J= 7.6, 7.6Hz, 1H), 8.74 (d, J=5.6Hz, 1H), 9.48 (brs, 2H)
【0109】
実施例1
N-(6-bromobenzo[d]thiazol-2-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)-piperidine-1-carboxamide
【0110】
クロロギ酸フェニル(3.49 g, 22.3 mmol)をアセトニトリル(20 ml)に溶解させ、ジメチルアセトアミド(20 ml)に溶解させた2-amino -6-bromobenzothiazole(5.06 g, 22.1mmol)を添加し、50℃にて17時間攪拌した。実施例1(2)で得られた化合物(5.51 g, 22.3 mmol)およびトリエチルアミン(以下、Et3N)(12.8 ml, 91.9 mmol)を添加し、70℃にて5時間攪拌した。系中に水(120 ml)を加え、析出した固体を濾取してエタノールにて洗浄し、表記化合物(5.84 g, 62 %)を褐色固体として得た。
【0111】
1H-NMR (CDCl3) :δ(ppm) 2.52 (t, J=5.4Hz, 2H), 3.05 (t, J=5.4Hz, 2H), 3.62 (t, J=5.4Hz, 2H), 3.70 (t, J=5.4Hz, 2H), 6.42 (s, 1H), 7.09-7.16 (m, 2H), 7.46-7.53 (m, 2H), 7.64(ddd, J=1.6, 7.6, 7.6Hz, 1H), 7.89(s, 1H), 8.59 (d, J= 4.1Hz, 1H), 8.89 (d, J=2.0Hz, 1H)
【0112】
実施例2
N-(6-(4-morpholin-1-yl-carbonylphenyl)-benzo[d]thiazol-2-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)-piperidine-1-carboxamide
【0113】
実施例1で得られた化合物(127 mg, 296 μmol)、及び4- (morpholine-4-carbonyl) phenylboronic acid pinacol ester(141 mg, 444 μmol)をトルエン(3 ml)とエタノール(3 ml)の混合液に溶解させ、窒素雰囲気下、水(3 ml)に溶解した炭酸ナトリウム(75.2 mg, 710 μmol)およびtetrakistriphenyl phosphinepalladium(68.4 mg, 59.2 μmol)を加え80℃にて16時間攪拌した。系内に飽和塩化アンモニウム水溶液を添加して反応を停止し、酢酸エチルで抽出したのち飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧フラッシュカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル;酢酸エチル:クロロホルム = 1:1)にて精製することにより、表記化合物(11.2 mg, 7 %) をアモルファス状の固体として得た。
【0114】
1H-NMR (CDCl3) : δ(ppm) 2.55 (t, J=5.6Hz, 2H), 2.80(t, J=5.6Hz, 2H), 3.20-3.82 (m, 10H), 4.42-5.20 (m, 2H), 6.67 (s, 1H), 7.42-7.62 (m, 8H), 7.90 (s, 1H), 7.99(dd, J=7.6, 7.6Hz, 1H), 8.63 (d, J=4.8Hz, 1H)
【0115】
実施例3
N-(6-(pyridin-3-yl)-benzo[d]thiazol-2-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)-piperidine-1-carboxamide
【0116】
実施例1で得られた化合物(50 mg, 116 μmol)及び3-(4,4,5,5- tetramethyl-1,3,2-dioxaborolan-2-yl)pyridine(119 mg, 580 μmol)をジメトキシエタン(3 ml)に溶解させ、窒素雰囲気下、2N炭酸ナトリウム水溶液(350 μl, 700 μmol)及びtetrakis(triphenyl phosphine)palladium(0)(26.8 mg, 23.2 μmol)を加え、加熱還流下にて16時間攪拌した。系内に飽和塩化アンモニウム水溶液を添加して反応を停止し、酢酸エチルで抽出したのち飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;メタノール:クロロホルム = 1:25)にて精製することにより、表記化合物(26.3 mg, 53 %) をアモルファス状の固体として得た。
【0117】
1H-NMR (CDCl3) : δ(ppm) 2.46 (t, J=5.6Hz, 2H), 2.97 (t, J=5.6Hz, 2H), 3.66 (t, J=5.6Hz, 2H), 3.74 (t, J=5.6Hz, 2H), 6.38 (s, 1H), 7.08 (dd, J=5.8, 6.8Hz, 1H), 7.12 (d, J=8.0Hz, 1H), 7.37(dd, J=4.8, 8.0Hz, 1H), 7.55-7.67(m, 3H), 7.91(ddd, J=2.0, 8.0, 8.0 Hz, 1H), 7.94 (s, 1H), 8.54 (d, J=4.8Hz, 1H), 8.59 (dd, J=2.0, 4.8Hz, 1H), 8.89 (d, J=2.0Hz, 1H)
【0118】
実施例4
N-(6-(3,5-dimethylisoxazol-4-yl)-benzo[d]thiazol-2-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)-piperidine-1-carboxamide
【0119】
実施例1で得られた化合物(300 mg, 699 μmol)及び3,5-dimethyl-4-(4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane-2-yl)isoxazole(458 mg, 2.10 mmol)をジメトキシエタン(10 ml)と水(1 ml)の混合溶媒に溶解させ、窒素雰囲気下、tert-ブトキシナトリウム(470 mg, 4.9 mmol)及びtetrakis(triphenylphosphine) palladium(0)(323 mg, 280 μmol)を加え、加熱還流下にて16時間攪拌した。系内に飽和塩化アンモニウム水溶液を添加して反応を停止し、酢酸エチルで抽出したのち飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;メタノール:クロロホルム = 1:100)にて精製することにより、表記化合物(275 mg, 88 %) をアモルファス状の固体として得た。
【0120】
1H-NMR (DMSO-d6) : δ(ppm) 2.24 (s, 3H), 2.36-2.43 (m, 5H), 3.00 (m, 2H), 3.65 (m, 4H), 6.39 (s, 1H), 7.18 (dd, J=5.6, 7.6Hz, 1H), 7.26 (d, J=8.0Hz, 1H), 7.34(dd, J=7.6Hz, 1H), 7.62-7.79(m, 2H), 7.91(s, 1H), 8.55 (d, J=4.4Hz, 1H)
【0121】
実施例5
N-(6-(pyridin-4-yl)-benzo[d]thiazol-2-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)-piperidine-1-carboxamide
【0122】
実施例1で得られた化合物(200 mg, 466 μmol)及びpyridine-4-boronic acid(115 mg, 932 μmol)を、ジメトキシエタン(4 ml)及びDMF(2 ml)の混合溶媒に溶解させ、2N炭酸ナトリウム水溶液(700 μl, 1.40 mmol)及びtetrakis(triphenylphosphine)palladium(0)(80 mg, 70 μmol)を加え、マイクロウェーブリアクターにて120℃、20分間反応させた。系内に飽和塩化アンモニウム水溶液を添加して反応を停止し、析出した固体を濾取し、残留物を中圧フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;メタノール:クロロホルム = 1:30)にて精製することにより、表記化合物 (34 mg, 17 %) をアモルファス状の固体として得た。
【0123】
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 2.50 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.01 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.67 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.74 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 6.42 (s, 1H), 7.12 (dd, J = 5.2, 7.6 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.60-7.73 (m, 5H), 8.04 (s, 1H), 8.57 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 8.68 (d, J = 4.0 Hz, 1H)
【0124】
実施例6
N-(6-(pyrimidin-5-yl)-benzo[d]thiazol-2-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)-piperidine-1-carboxamide
【0125】
実施例1で得られた化合物(400 mg, 932 μmol)及びpyrimidine-5-boronic acid(289 mg, 2.33 mmol)をDMF(10 ml)に溶解させ、2N炭酸ナトリウム水溶液(1.62 ml, 3.26 mmol)及びtetrakis(triphenylphosphine) palladium(0)(107 mg, 93.2 μmol)を加え、マイクロウェーブリアクターにて120℃、40分間反応させた。系内に飽和塩化アンモニウム水溶液を添加して反応を停止し、酢酸エチルで抽出したのち飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;メタノール:クロロホルム = 1:40)にて精製することにより、表記化合物 (160 mg, 40 %) を薄茶色の固体として得た。
【0126】
1H-NMR (DMSO-d6): δ(ppm) 2.41 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.01 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.62 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.69 (t, J = 4.8 Hz, 2H) , 6.40 (s, 1H), 7.19 (dd, J = 4.8, 7.2 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.72-7.81 (m, 3H), 8.39 (s, 1H), 8.56 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 9.16-9.18 (m, 3H)
【0127】
実施例7
N-(6-(2-methoxypyridin-5-yl)-benzo[d]thiazol-2-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)-piperidine-1-carboxamide
【0128】
実施例6に準じ、pyrimidine-5-boronic acidの代わりに2-methoxy-5-pyridineboronic acid(370 mg, 2.33 mmol)を用いることにより、表記化合物(65 mg, 16 %) を薄茶色固体として得た。
【0129】
1H-NMR (DMSO-d6): δ(ppm) 2.41 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.00 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.61 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.68 (t, J = 4.8 Hz, 2H) , 3.90 (s, 3H), 6.40 (s, 1H), 6.91 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.20 (dd, J = 4.8, 7.2 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.62-7.77 (m, 3H), 8.04 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.20 (s, 1H), 8.51 (s, 1H), 8.56 (d, J = 4.8 Hz, 1H)
【0130】
実施例8
N-(6-(thiophen-2-yl)-benzo[d]thiazol-2-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)-piperidine-1-carboxamide
【0131】
実施例6に準じ、pyrimidine-5-boronic acidの代わりにthiophene-2-boronic acid(298 mg, 2.33 mmol)を用いることにより、表記化合物 (70 mg, 18%) を薄茶色固体として得た。
【0132】
1H-NMR (DMSO-d6): δ(ppm) 2.40 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.00 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.61 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.68 (t, J = 4.8 Hz, 2H) , 6.40 (s, 1H), 7.19 (dd, J = 4.8, 7.2 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.49-7.53 (m, 2H), 7.61-7.76 (m, 3H), 8.20 (s, 1H), 8.55 (d, J = 4.8 Hz, 1H)
【0133】
実施例9
N-(6-(2-methoxypyridin-3-yl)-benzo[d]thiazol-2-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)-piperidine-1-carboxamide
【0134】
実施例6に準じ、pyrimidine-5-boronic acidの代わりに2-methoxypyridine-3-boronic acid(356mg, 2.33 mmol)を用いることにより、表記化合物 (150 mg, 38 %) を薄茶色固体として得た。
【0135】
1H-NMR (DMSO-d6): δ (ppm) 2.40 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.00 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.63 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.70 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H), 6.40 (s, 1H), 7.10 (dd, J =5.2, 7.2 Hz, 1H), 7.20 (dd, J = 4.8, 7.2 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.53-7.79 (m, 4H), 8.02 (s, 1H), 8.56 (d, J = 4.8 Hz, 1H)
【0136】
実施例10(1)
N-(6-nitrobenzo[d]thiazol-2-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)-piperidine-1-carboxamide
【0137】
実施例1に準じ、2-amino-6-bromobenzothiazole の代わりに2-amino-6-nitrobenzothiazole(5.27 g, 27.0 mmol)を用いて、表記化合物(3.85 g, 36 %)を黄色固体として得た。
【0138】
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 2.55 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.09 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.65 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.73 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 6.43 (s, 1H), 7.11-7.16 (m, 2H), 7.65 (ddd, J = 1.5, 7.6, 7.6 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.28 (dd, J = 2.2, 9.0 Hz, 1H), 8.59 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 8.70 (d, J = 2.2 Hz, 1H)
【0139】
実施例10
N-(6-aminobenzo[d]thiazol-2-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)-piperidine-1-carboxamide
【0140】
実施例10(1)で得られた化合物(650 mg, 1.64 mmol)をエタノール(8ml)及び水(2 ml)の混合溶媒に溶解させ、6N塩酸(0.82 ml, 4.92 mmol)及び鉄粉(366mg, 6.56 mmol)を添加し、超音波下70℃にて3時間攪拌した。室温まで放冷攪拌した後、不溶物を濾別後、減圧下溶媒留去した残留物を炭酸ナトリウム水溶液にて中和した。酢酸エチルにて抽出し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。乾燥剤を濾別後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;メタノール:クロロホルム = 1:75)にて精製することにより、表記化合物(578 mg, 96 %) をアモルファス状の固体として得た。
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 2.49 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.00 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.61 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.68 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.6-3.7 (brs, 2H), 6.40 (s, 1H), 7.05 (s, 1H), 7.11 (t, J = 4.0, 8.0 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.63 (dd, J = 8.0 Hz, 1H), 7.63 (dd, J = 8.0, 8.0 Hz, 1H), 8.58 (d, J = 4.0 Hz, 1H)
【0141】
実施例11
N-(2-(4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamido)benzo[d]thiazol-6-yl)morpholine-4-carboxamide
【0142】
実施例1に準じ、2-amino-6-bromobenzothiazoleの代わりに、実施例10で得られた化合物(245 mg, 670 μmol)を、2-(piperidin-4- ylidenemethyl) pyridineの代わりにモルホリン(58.9 mg, 677 μmol)を用いて、表記化合物(132 mg, 41 %)を白色固体として得た。
【0143】
1H-NMR (DMSO-d6): δ(ppm) 2.38 (t, J = 4.0 Hz, 2H), 2.97 (t, J = 4.0 Hz, 2H), 3.41-3.46 (m, 4H), 3.59-3.67 (m, 10H), 6.38 (s, 1H), 7.18 (dd, J = 4.0, 8.0 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.34-7.43 (m, 2H), 7.73 (ddd, J = 2.0, 8.0, 8.0 Hz, 1H), 7.92 (s, 1H), 8.55 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 8.58 (s, 1H)
【0144】
実施例12
N-(6-(1H-1,2,3-triazol-1-ylmethyl)acetamide)benzo[d]thiazol-2-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)-piperidine-1-carboxamide
【0145】
実施例10で得られた化合物(250 mg, 684 μmol)をクロロホルム(3 ml)及びTHF(1.5 ml)の混合溶媒に溶解させ、Et3N(114 μl, 821 μmol)を添加し、クロロホルム(2 ml)に溶解したクロロアセチルクロライド(114 μl, 821 μmol)を氷冷下添加し、室温にて2時間攪拌した。系内に飽和塩化アンモニウム水溶液を添加して反応を停止し、酢酸エチルで抽出したのち飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、減圧下溶媒留去して得られた残留物をDMF(7 ml)に溶解させ、炭酸カリウム(189 mg, 1.37 mmol)及び1,2,3-triazole(57 mg, 821 μmol)を添加し、室温にて17時間攪拌した。系内に飽和塩化アンモニウム水溶液を添加して反応を停止し、酢酸エチルで抽出したのち水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;メタノール:クロロホルム = 1:15)にて精製することにより、表記化合物(25 mg, 8 %) をアモルファス状の固体として得た。
【0146】
1H-NMR (CD3OD) : δ(ppm) 2.55 (t, J=4.0Hz, 2H), 2.74 (t, J=4.0Hz, 2H), 3.72 (t, J=4.0Hz, 2H), 3.81 (t, J=4.0Hz, 2H), 5.38 (s, 2H), 6.52(s, 1H), 7.46-7.62 (m, 4H), 7.78 (d, J=3.2Hz, 1H), 7.82(d, J=3.2Hz, 1H), 8.07(m, 2H), 8.61 (d, J=4.0Hz, 1H)
【0147】
実施例13(1)
2-(4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamido)thiazole-5-carboxylic acid
【0148】
実施例1に準じ、2-amino-6-bromobenzothiazole の代わりにmethyl 2-aminothiazole-5-carboxylate(1.00 g, 6.32 mmol)を用いることにより、Methyl 2-(4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamido)thiazole-5-carboxylate(1.18 g, 52 %)を白色固体として得た。メタノール(20 ml)に溶解させ、1N 水酸化ナトリウム水溶液(10 ml, 10 mmol)を添加し、55℃にて15時間攪拌した。系中に1N塩酸(10 ml)を加えて中和し、メタノール:クロロホルム(1:5)で抽出したのち飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、減圧下溶媒留去することにより、表記化合物(558 mg, 83 %)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6): δ(ppm) 2.35 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.95 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.57 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.64 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 6.37 (s, 1H), 7.18 (dd, J = 8.0, 8.0 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.74 (dd, J = 8.0, 8.0 Hz, 1H), 8.55 (d, J = 4.0 Hz, 1H)
【0149】
実施例13
N-(5-(morpholin-1-yl-carbonyl)thiazol-2-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamide
【0150】
実施例13(1)で得られた化合物(197 mg, 564 μmol)をDMF(3 ml)に溶解させ、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物 (以下、HOBt)(95 mg, 620 μmol)及びN-エチル-N-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (以下、WSC)(119 mg, 620 μmol)を添加し、室温にて10分間攪拌後、モルホリン(74 mg, 846 μmol)を添加し、室温にて16時間攪拌した。系中に水(9 ml)を加え、析出した固体を濾取してジエチルエーテルにて洗浄することにより、表記化合物(140 mg, 60%)を白色固体として得た。
【0151】
1H-NMR (DMSO-d6): δ(ppm) 2.37 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 2.97 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.55-3.65 (m, 12H), 6.38 (s, 1H), 7.18 (dd, J = 4.8, 7.2 Hz, 1H), 7.25 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.71-7.76 (m, 2H), 8.54 (d, J = 4.0 Hz, 1H)
【0152】
実施例14
N-(4-(2-(1H-1,2,3-triazol-1-yl)ethyl)phenyl)-2-(4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamido)thiazole-5-carboxamide
【0153】
実施例13に準じ、モルホリンの代わりに、例えば、特開2007-51121号公報に記載の方法に従って得られた4-(2-(1H-1,2,3-triazol -1-yl)ethyl)aniline(124 mg, 657 μmol)を用いることにより、表記化合物 (170mg, 76 %) を白色固体として得た。
【0154】
1H-NMR (DMSO-d6): δ(ppm) 2.39 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 2.99 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.13 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.59 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.66 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 4.62 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 6.39 (s, 1H), 7.19 (dd, J = 4.8, 7.2 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.67 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.75 (dd, J = 8.0, 8.0 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.21 (s, 1H), 8.56 (d, J = 4.0 Hz, 1H)
【0155】
実施例15
N-(4-(4-(morpholin-1-yl-carbonyl)piperidin-1-yl)phenyl)-2-(4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamido)thiazole-5-carboxamide
【0156】
実施例13に準じ、モルホリンの代わりに、例えば、特開2007-51121号公報に記載の方法に従って得られた(1-(4-aminophenyl)piperidin- 4-yl)(morpholino) methanone(59.9 mg, 207 μmol)を用いることにより、表記化合物 (55 mg, 60 %) を白色固体として得た。
【0157】
1H-NMR (DMSO-d6): δ(ppm) 1.61-1.70 (m, 4H), 2.38 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 2.66-2.78 (m, 3H), 2.98 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.39-3.67 (m, 14H), 6.38 (s, 1H), 7.19 (dd, J = 4.8, 7.2 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.74 (dd, J = 8.0, 8.0 Hz, 1H), 8.55 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 9.88 (s, 1H)
【0158】
実施例16
N-(4-(piperidin-1-yl)phenyl)-2-(4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamido)thiazole-5-carboxamide
【0159】
実施例13に準じ、モルホリンの代わりに4-piperidinoaniline(153 mg, 870 μmol)を用いることにより、表記化合物 (65 mg, 22 %) を白色固体として得た。
【0160】
1H-NMR (DMSO-d6): δ(ppm) 1.51-1.61 (m, 6H), 2.38 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 2.98 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.08 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.58-3.64 (m, 4H), 6.32 (s, 1H), 6.96 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.19 (dd, J = 4.8, 7.2 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.74 (dd, J = 8.0, 8.0 Hz, 1H), 8.18 (s, 1H), 8.55 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 9.89 (s, 1H)
【0161】
実施例17
N-(5-(piperidin-1-yl-carbonyl)thiazol-2-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamide
【0162】
実施例13に準じ、モルホリンの代わりにピペリジン(74 mg, 870 μmol)を用いることにより、表記化合物 (38 mg, 16 %) を白色固体として得た。
【0163】
1H-NMR (CDCl3) : δ(ppm) 1.62-1.70 (m, 6H), 2.51 (t, J=5.6Hz, 2H), 3.04 (t, J=5.6Hz, 2H), 3.60 (t, J=5.6Hz, 2H), 3.65-3.69(m, 6H), 6.42 (s, 1H), 7.11 (dd, J=4.8, 7.2Hz, 1H), 7.15 (d, J=7.2Hz, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.64 (dd, J=7.6, 7.6Hz, 1H), 8.58 (d, J=4.8Hz, 1H)
【0164】
実施例18(1)
Ethyl 4-(2-(4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamido)
thiazole-5-carboxamido)benzoate
【0165】
実施例13に準じ、モルホリンの代わりにethyl 4-aminobenzoate(864 mg, 5.23 mmol)を用いることで得られる粗晶を中圧フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;メタノール:クロロホルム = 1:35)にて精製することにより、表記化合物 (420 mg, 25 %) を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) : δ(ppm) 1.32 (t, J=7.2Hz, 3H), 2.39 (t, J=5.6Hz, 2H), 2.99 (t, J=5.6Hz, 2H), 3.59(t, J=5.6 Hz, 2H), 3.66(t, J=5.6Hz, 2H), 4.29 (q, J=7.6Hz, 2H), 6.39 (s, 1H), 7.19 (dd, J=4.8, 7.6Hz, 1H), 7.27 (d, J=8.0Hz, 1H), 7.74 (dd, J=7.6, 7.6Hz, 1H), 7.86 (d, J=8.4Hz, 2H), 7.94(d, J=8.4Hz, 2H), 8.30(s, 1H), 8.55 (d, J=4.0Hz, 1H)
【0166】
実施例18
4-(2-(4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamido)thiazole-5-carboxamido)benzoic acid
【0167】
実施例18(1)で得られた化合物(410 mg, 834 μmol)をエタノール(10 ml)に溶解させ、2N水酸化ナトリウム水溶液(2.9 ml, 5.8 mmol)を添加し、60℃にて3時間攪拌した。減圧下溶媒留去し、系中に水(15 ml)を添加した後、1N塩酸(6 ml)を加えて中和し、析出した固体を濾取してエタノールにて洗浄することにより、表記化合物(345 mg, 89 %)を白色固体として得た。
【0168】
1H-NMR (DMSO-d6) : δ(ppm) 2.43 (t, J=4.8Hz, 2H), 2.86 (t, J=4.8Hz, 2H), 3.61(t, J=4.8 Hz, 2H), 3.67(t, J=4.8Hz, 2H), 6.46 (s, 1H), 7.42 (dd, J=6.4, 7.2Hz, 1H), 7.50 (d, J=7.2Hz, 1H), 7.84 (d, J=8.4Hz, 2H), 7.92(d, J=8.4Hz,2H), 8.00 (dd, J=7.2, 7.2Hz, 1H), 8.33(s, 1H), 8.64 (d, J=4.4Hz, 1H)
【0169】
実施例19
N-(4-(morpholin-1-yl-carbonyl)phenyl)-2-(4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamido)thiazole-5-carboxamide
【0170】
実施例13に準じ、実施例13(1)の代わりに、実施例18で得られた化合物(200 mg, 431 μmol)を用いることにより、表記化合物 (136 mg, 59 %) を白色固体として得た。
【0171】
1H-NMR (DMSO-d6): δ (ppm) 2.39 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 2.99 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.39-3.66 (m, 12H), 6.39 (s, 1H), 7.19 (dd, J = 4.8, 7.6 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.74 (dd, J = 7.6, 8.4 Hz,1H), 7.76 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 8.26 (s, 1H), 8.55 (d, J = 4.8 Hz, 1H)
【0172】
実施例20(1)
methyl 2-(5-aminothiazol-5-yl)benzoate
(methoxymethyl)triphenylphosphoniumchloride(12.5 g, 36.5 mmol)をTHF(80 ml)に溶解させ、氷冷下tBuOK(4.10 g, 36.5 mmol)及びTHF(20 ml)にて溶解したmethyl-4-formylbenzoate(3.0 g, 18.3 mmol)を添加し、室温にて16時間攪拌した。系中に水を加え、酢酸エチルにて抽出し、残留物を中圧フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;酢酸エチル:ヘキサン = 1:8)にて精製することにより、(E)-および(Z)-methyl 4-(2-methoxyvinyl)benzoate (2.98 g)の混合物を油状物として得た。得られた混合物をジオキサン(60 ml)および水(60 ml)の混合溶媒に溶解させ、-10℃にてN-ブロモスクシンイミド(3.04 g, 17.1 mmol)を添加して5分間撹拌後、室温にて1時間攪拌した。thiourea(1.18 g, 15.5 mmol)を添加して、80℃にて1.5時間撹拌した。系内にアンモニウム水(6 ml)を添加して反応を停止して、1時間攪拌した後、析出した固体を濾取することにより、表記化合物 (2.80 g, 65 % for 2 steps) を白色固体として得た。
【0173】
1H-NMR (DMSO-d6) : δ(ppm) 3.83 (s, 3H), 7.38 (s, 2H), 7.53 (d, J=8.0Hz, 2H), 7.61 (s, 1H), 7.88 (d, J=8.0Hz, 2H)
【0174】
実施例20(2)
methyl 4-(2-(4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamido)
thiazol-5-yl)benzoate
【0175】
実施例1に準じ、2-amino-6-bromobenzothiazoleの代わりに、実施例20(1)で得られた化合物(1.00 g, 4.27 mmol)を用いることにより、表記化合物(1.75 g, 94%)を白色固体として得た。
【0176】
1H-NMR (DMSO-d6): δ(ppm) 2.38 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 2.99 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.60 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.66 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.86 (s, 3H), 6.39 (s, 1H), 7.19 (dd, J =4.8, 8.0 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.71-7.76 (m, 3H), 7.95-7.97 (m, 3H), 8.55 (d, J = 4.8 Hz, 1H)
【0177】
実施例20
4-(2-(4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamido)thiazol-5-yl)benzoic acid
【0178】
実施例20(2)で得られた化合物(1.33 g, 3.06 mmol)をTHF(20 ml)に溶解させ、2N水酸化ナトリウム水溶液(9.2 ml, 18.4 mmol)を添加し、50℃にて16時間攪拌した。減圧下溶媒留去し、系中に水(20 ml)を添加した後、2N塩酸(9.4 ml)を加えて中和し、析出した固体を濾取してエタノールにて洗浄し、表記化合物(1.21 g, 95 %)を白色固体として得た。
【0179】
1H-NMR (DMSO-d6): δ(ppm) 2.39 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 2.99 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.59 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.66 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 6.39 (s, 1H), 7.18 (dd, J = 4.8, 8.0 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.74 (dd, J = 8.0, 8.0 Hz, 1H), 7.92-7.94 (m, 3H), 8.55 (d, J = 4.8 Hz, 1H)
【0180】
実施例21
N-(5-(4-(cyclopropylcarboxamido)phenyl)thiazol-2-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamide
【0181】
実施例13に準じ、2-(4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1- carboxamido)thiazole-5-carboxylic acidの代わりに実施例20で得られた化合物(120 mg, 285 μmol)を、モルホリンの代わりにcyclopropylamine(30 μl, 428 μmol)を用いることにより得られる粗生成物を中圧フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;メタノール:クロロホルム = 1:40)にて精製することにより、表記化合物 (82 mg, 63 %) を茶色固体として得た。
【0182】
1H-NMR (DMSO-d6): δ(ppm) 0.58 (dt, J = 4.0, 7.6 Hz, 2H), 0.70 (dt, J = 4.0, 7.6 Hz, 2H), 2.39 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 2.84 (m, 1H), 2.98 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.59 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.66 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 6.39 (s, 1H), 7.19 (dd, J = 4.8, 7.6 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.74 (dd, J = 7.6 Hz, 1H), 7.84 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 8.09 (s, 1H), 8.55 (d, J = 4.8 Hz, 1H)
【0183】
実施例22
4-(pyridin-2-ylmethylene)-N-(5-(4-(thiazol-2-ylcarbamoyl)phenyl)thiazol-2-yl)piperidine-1-carboxamide
【0184】
実施例21に準じ、cyclopropylamineの代わりに2-aminothiazole(43 mg, 428 μmol)を用いることにより、表記化合物 (92 mg, 64 %) を茶色固体として得た。
【0185】
1H-NMR (DMSO-d6): δ(ppm) 2.39 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 2.99 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.60 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.67 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 6.39 (s, 1H), 7.19 (dd, J = 5.2, 7.6 Hz, 1H), 7.26-7.29 (m, 2H), 7.57 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.73-7.77 (m, 3H), 7.99 (s, 1H), 8.55 (d, J = 4.4 Hz, 1H)
【0186】
実施例23
N-(5-(4-(methylsulfonylcarbamoyl)phenyl)thiazol-2-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamide
【0187】
実施例20で得られた化合物(100 mg, 238 μmol)をDMF(4 ml)に溶解させ、N,N-ジメチル-4-アミノピリジン(以下、DMAP)(6.0 mg, 48 μmol)およびWSC(50 mg, 262 μmol)を添加し、室温にて10分間攪拌後、methanesulfonamide(34 mg, 357 μmol)を添加し、室温にて16時間攪拌した。系中に水を加え、メタノール:クロロホルム(1:10)で抽出した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;メタノール:クロロホルム = 1:15)にて精製することにより、表記化合物 (15 mg, 13 %) を白色固体として得た。
【0188】
1H-NMR (DMSO-d6): δ(ppm) 2.41 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.01 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.62 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.70 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 6.42 (s, 1H), 7.22 (dd, J = 4.8, 8.0 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.60-7.79 (m, 3H), 7.95-7.98 (m, 3H), 8.58 (d, J = 4.8 Hz, 1H)
【0189】
実施例24
N-(5-(4-(phenylsulfonylcarbamoyl)phenyl)thiazol-2-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamide
【0190】
実施例23に準じ、methanesulfonamideの代わりにbenzenesulfonamide(56 mg, 357 μmol)を用いることにより、表記化合物 (14 mg, 11 %) を白色固体として得た。
【0191】
1H-NMR (CD3OD): δ (ppm) 2.50 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 2.79 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.64 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.73 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 6.47 (s, 1H), 7.24 (dd, J = 4.8, 7.6 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.55-7.71 (m, 5H), 7.78 (dd, J = 7.6, 7.6 Hz, 1H), 7.84-7.86 (m, 3H), 8.01-8.09 (m, 2H), 8.50 (d, J = 4.8 Hz, 1H)
【0192】
実施例25(1)
N-(5-(4-nitrophenyl)thiazol-2-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamide
【0193】
実施例20(1)に準じ、methyl-4-formylbenzoateの代わりに4-nitrobenzaldehyde(3.0 g, 19.9 mmol)を用いることにより、5-(4-nitrophenyl)thiazol-2-amine (2.83 g, 70 % for 2 steps) を黄色固体として得た後、実施例20(2)に準じ、表記化合物を(2.3 g, 80 %) を黄色固体として得た。
【0194】
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 2.44 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.94 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.61 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.68 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 6.36 (s, 1H), 7.06 (dd, J = 4.8, 7.6 Hz, 1H), 7.10 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.56-7.61 (m, 3H), 7.68 (s, 1H), 8.16 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.55 (d, J = 4.0 Hz, 1H)
【0195】
実施例25(2)
N-(5-(4-aminophenyl)thiazol-2-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamide
【0196】
実施例25(1)で得られた化合物(1.3 g, 3.08 mmol)をメタノール(30 ml)に溶解させ、10% パラジウム-炭素(以下、Pd-C) (130 mg) を加え、水素ガス雰囲気下室温にて2日攪拌した。セライトを用いて不溶物を濾別した後、濾液を減圧下溶媒留去することにより、表記化合物 (635 mg, 53 %) をアモルファス状の固体として得た。
【0197】
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 2.46 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.97 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.62 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.69 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 6.38 (s, 1H), 6.67 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.07 (dd, J = 4.8, 7.6 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.29-7.33 (m, 3H), 7.59 (dd, J = 7.6, 7.6 Hz, 1H), 8.55 (d, J = 4.8 Hz, 1H)
【0198】
実施例25
N-(4-(2-(4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamido)thiazol-5-yl)phenyl)morpholin-1-yl-carboxamide
【0199】
実施例11に準じ、N-(6-aminobenzo[d]thiazol-2-yl)-4-(pyridin-2-yl methylene)-piperidine-1-carboxamideの代わりに、実施例25(2)で得られた化合物(160 mg, 409 μmol)を用いることにより、表記化合物(83 mg, 40%) を橙色固体として得た。
【0200】
1H-NMR (DMSO-d6): δ(ppm) 2.38 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 2.98 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.41-3.44 (m, 4H), 3.58-3.65 (m, 8H), 6.39 (s, 1H), 7.19 (dd, J = 4.8, 7.6 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.43 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.50 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.63 (s, 1H), 7.74 (dd, J = 7.6, 8.0 Hz, 1H), 8.55 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 8.61 (s, 1H)
【0201】
実施例26
N-(4-(2-(4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamido)thiazol-5-yl)phenyl)thiazole-4-carboxamide
【0202】
実施例25(2)で得られた化合物(70 mg, 179 μmol)をDMF(3 ml)に溶解させ、HOBt(38 mg, 250 μmol)およびWSC(48 mg, 250 μmol)およびthiazole-4-carboxylic acid(32 mg, 250 mg)を添加し、室温にて16時間攪拌した。系中に水を加え、析出した固体を濾取し、得られた粗生成物を中圧フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;メタノール:クロロホルム = 1:50)にて精製することにより、表記化合物(38 mg, 42 %) を薄茶色固体として得た。
【0203】
1H-NMR (DMSO-d6): δ(ppm) 2.38 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 2.98 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.59 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.66 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 6.39 (s, 1H), 7.18 (dd, J = 5.2, 8.0 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.71-7.76 (m, 2H), 7.90 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 8.51 (s, 1H), 8.55 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 9.27 (s, 1H)
【0204】
実施例27(1)
N-(5-(5-bromopyridin-2-yl)thiazol-2-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamide
【0205】
実施例20(1)に準じ、methyl-4-formylbenzoateの代わりに5-bromo-2-formylpyridine(2.0 g, 10.8 mmol)を用いることにより、5-(5-bromopyridin-2-yl)thiazol-2-amine (2.11 g, 76 %) を白色固体として得た後、このアミン化合物(1.0 g, 3.90 mmol)を、実施例20(2)に準じ、methyl 4-(2-aminothiazol-5-yl)benzoate の代わりに用いることにより、表記化合物(1.62 g, 80 %) を白色固体として得た。
【0206】
1H-NMR (DMSO-d6): δ (ppm) 2.38 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.98 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.59 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.66 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 6.39 (s, 1H), 7.19 (dd, J = 4.8, 7.6 Hz, 1H), 7.74 (dd, J = 7.6, 7.6 Hz, 1H), 7.84 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.02 (dd, J = 2.4, 8.8 Hz, 1H), 8.12 (s, 1H), 8.55 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 8.61 (d, J = 2.4 Hz, 1H)
【0207】
実施例27
6-(2-(4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamido)thiazol-5-yl)nicotinic acid
【0208】
実施例27(1)で得られた化合物 (500 mg, 1.10 mmol)をメタノール(6 ml)およびDMF(4 ml)に溶解させ、Et3N(305 μl, 2.20 mmol)及びtetrakis(triphenylphosphine)palladium(0)(127 mg, 110 μmol)を加え、一酸化炭素雰囲気下70℃にて36時間攪拌させた。エタノール(15 ml)を添加し、析出した固体を濾取し、得られた粗生成物を中圧フラッシュカラムクロマトグラフィー(NHゲル;酢酸エチル:トルエン = 1:1)にて精製することにより、methyl 6-(2-(4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1- carboxamido)thiazol-5-yl)nicotinate (120 mg) を得た。THF(2 ml)に溶解させ、2N水酸化ナトリウム水溶液(830 μl, 1.66 mmol)を添加し、55℃にて16時間攪拌させた。減圧下溶媒留去して得られた残留物に水を添加して1時間懸濁攪拌させた後、不溶物を濾別した。得られた濾液を2N 塩酸にて中和した後、析出した固体を濾取することにより、表記化合物 (20 mg, 4 % for 2 steps) を白色固体として得た。
【0209】
1H-NMR (DMSO-d6): δ (ppm) 2.41 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 2.94 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.60 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.67 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 6.39 (s, 1H), 7.28 (dd, J = 4.8, 6.8 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.84 (dd, J = 6.8, 8.0 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.09-8.12 (m, 2H), 8.58 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 8.94 (s, 1H)
【0210】
実施例28(1)
Methyl 4-(5-(4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamido) pyridine-2-yl)benzoate
【0211】
実施例1に準じ、2-amino-6-bromobenzothiazoleの代わりに2-chloro-5-aminopyridine (3.00 g, 290 μmol)を用いることにより、N-(6-chloropyridin-3-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamide(1.69 g, 22 %)を白色固体として得た。このクロロ体(700 mg, 2.13 mmol)および4-methoxycarbonylphenylboronic acid(950 mg, 5.30 mmol)をDMF(15 ml)に溶解させ、5N 炭酸ナトリウム水溶液(1.70 ml, 8.52 mmol)およびtetrakis(triphenylphosphine)palladium(0)(400 mg, 346 μmol)を加え、マイクロウェーブリアクターにて130℃、 30分間反応させた。系内に飽和塩化アンモニウム水溶液を添加して反応を停止し、酢酸エチルで抽出したのち水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;メタノール:クロロホルム = 1:50)にて精製することにより、表記化合物 (250 mg, 27%) を薄茶色の固体として得た。
【0212】
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 2.55 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.07 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.62 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.70 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 6.44 (s, 1H), 6.57 (s, 1H), 7.12 (dd, J = 4.8, 7.6 Hz, 1H), 7.18 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.66 (dd, J = 7.6, 7.6 Hz, 1H), 7.77 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 8.13 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 8.18 (dd, J = 2.4, 8.8 Hz, 1H), 8.52 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.59 (d, J = 4.8 Hz, 1H)
【0213】
実施例28
4-(5-(4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamido)pyridin-2-yl)benzoic acid
【0214】
実施例28(1)で得られた化合物(248 mg, 579 μmol)をTHF(5 ml)に溶解させ、2N水酸化ナトリウム水溶液(1.7 ml, 3.47 mmol)を添加し、55℃にて16時間攪拌させた。減圧下溶媒留去し、系中に水を添加した後、2N 塩酸にて中和し、析出した固体を濾取してエタノールにて洗浄することにより、表記化合物 (180 mg, 75 %) を白色固体として得た。
【0215】
1H-NMR (DMSO-d6): δ (ppm) 2.42 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.01 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.56 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.63 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 6.40 (s, 1H), 7.19 (dd, J = 4.8, 7.6 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.74 (dd, J = 7.6, 8.0 Hz, 1H), 7.93-8.08 (m, 4H), 8.15 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.94 (s, 1H)
【0216】
実施例29
4-(pyridin-2-ylmethylene)-N-(6-(4-(thiazol-2-ylcarbamoyl)phenyl)pyridin-3-yl)piperidine-1-carboxamide
【0217】
実施例13に準じ、2-(4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1- carboxamido)thiazole-5-carboxylic acidの代わりに、実施例28で得られた化合物を、モルホリンの代わりに2-aminothiazole(30 mg, 290 μmol)を用いることにより、表記化合物 (45 mg, 47 %) を白色固体として得た。
【0218】
1H-NMR (DMSO-d6): δ (ppm) 2.41 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.00 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.56 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.63 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 6.40 (s, 1H), 7.19 (dd, J = 4.8, 7.6 Hz, 1H), 7.26-7.29 (m, 3H), 7.56 (d, J = 4.0 Hz, 2H), 7.74 (dd, J = 7.6, 7.6 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.06 (dd, J = 2.4, 8.8 Hz, 1H), 8.17-8.19 (m, 4H), 8.55 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 8.81 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.93 (s, 1H)
【0219】
実施例30
N-(6-(4-(cyclopropylcarbamoyl)phenyl)pyridin-3-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamide
【0220】
実施例29に準じ、2-aminothiazoleの代わりにcyclopropylamine(20 μl, 290 μmol)を用いることにより、表記化合物 (56 mg, 64 %) を白色固体として得た。
【0221】
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 0.63 (m, 2H), 0.85 (m, 2H), 2.50 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.91 (m, 1H), 3.00 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.60 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.68 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 6.40 (s, 1H), 6.53 (s, 1H), 7.09 (dd, J = 5.2, 7.6 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.62 (dd, J = 7.6, 8.0 Hz, 2H), 7.68 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.98 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 8.14 (dd, J = 2.4, 8.8 Hz, 1H), 8.55-8.57 (m, 2H)
【0222】
実施例31
N-(6-(4-(dimethylcarbamoyl)phenyl)pyridin-3-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamide
【0223】
実施例29に準じ、2-aminothiazoleの代わりにdimethylamine(26 mg, 290 μmol)を用いることにより、表記化合物 (62 mg, 73 %) を白色固体として得た。
【0224】
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 2.54 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.02 (s, 3H), 3.06 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.13 (s, 3H), 3.62 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.69 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 6.43 (s, 1H), 6.66 (s, 1H), 7.11 (dd, J = 4.4, 7.6 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.65 (dd, J = 7.6, 8.0 Hz, 2H), 7.68 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.98 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 8.14 (dd, J = 2.4, 8.8 Hz, 1H), 8.55-8.57 (m, 2H)
【0225】
実施例32
N-(6-(4-(methylsulfonylcarbamoyl)phenyl)pyridin-3-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamide
【0226】
実施例28で得られた化合物(80 mg, 193 μmol)をTHF(5 ml)に溶解させ、CDI(47 mg, 290 μmol)を添加し、60℃にて2時間攪拌後、methanesulfonamide(28 mg, 290 μmol)を添加し、10分間撹拌後、ジアザビシクロウンデセン(以下、DBU)(51 μl, 347 μmol)を添加して、室温にて16時間攪拌した。系中に水を加え、メタノール:クロロホルム(1:6)にて抽出し、飽和塩化アンモニウム水溶液にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;メタノール:クロロホルム = 1:6)にて精製することにより、表記化合物 (30 mg, 32 %) を白色固体として得た。
【0227】
1H-NMR (DMSO-d6): δ (ppm) 2.41 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.94 (s, 3H), 3.00 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.55 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.63 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 6.39 (s, 1H), 7.18 (dd, J = 4.8, 7.6 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.74 (dd, J = 7.6, 8.0 Hz, 1H), 7.91 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.98-8.04 (m, 5H), 8.55 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 8.76 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.88 (s, 1H)
【0228】
実施例33(1)
methyl 4-(5-(4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamido) pyrimidin-2-yl)benzoate
【0229】
実施例1に準じ、2-amino-6-bromobenzothiazoleの代わりに2-chloro-5-aminopyrimidine (315 mg, 2.43 mmol)を用いることにより、N-(2-chloropyrimidin-5-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamide (377 mg, 47 %) をアモルファス状の固体として得た。このクロロ体(300 mg, 910 μmol)を、実施例28(1)に準じ、N-(6-chloropyridin -3-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene) piperidine-1-carboxamideの代わりに用いることにより、表記化合物 (90 mg, 23 %) をアモルファス状の固体として得た。
【0230】
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 2.50 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.99 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.61 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.68 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 6.42 (s, 1H), 7.13 (dd, J = 4.8, 7.2 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.22 (s, 1H), 7.66 (dd, J = 7.2, 7.6 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 8.41 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 8.57 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 8.96 (s, 2H)
【0231】
実施例33
4-(5-(4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamido)pyrimidin-2-yl)benzoic acid
【0232】
実施例28に準じ、methyl 4-(5-(4-(pyridin-2-ylmethylene) piperidine-1-carboxamido)pyridin-2-yl)benzoateの代わりに、実施例33(1)の化合物(85 mg, 198 μmol)を用いることにより、表記化合物 (82 mg, 99 %) をアモルファス状の固体として得た。
【0233】
1H-NMR (DMSO-d6): δ (ppm) 2.42 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.02 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.57 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.65 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 6.41 (s, 1H), 7.19 (dd, J = 4.8, 7.6 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.75 (dd, J = 7.6, 7.6 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 8.42 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 8.55 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 9.06 (s, 2H), 9.11 (s, 1H)
【0234】
実施例34(1)
4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine hydrochloride
【0235】
2,5-ジフルオロベンジルブロミド (50.3 g, 242 mmol) に 亜リン酸トリエチル (42.4 g, 254 mmol) を加え110 ℃にて2時間攪拌した。反応液を放冷した後、減圧下濃縮した。得られた残留物をDMF (280 g) に溶解し、0℃下にて4-N-Boc-ピペリドン (50.8 g, 254 mmol), 水素化ナトリウム (10.6 g, 254 mmol)を加え、0 ℃にて2時間攪拌した。反応液に水を加えて析出する固体を濾取することにより、tert-butyl 4-(2,5-difluorobenzylidene) piperidine-1-carboxylate (78.0 g, quant.) を白色固体として得た。これをヘプタン (700 ml) に溶解し、4N 塩酸 / 酢酸エチル (250 ml) を加え、室温にて4時間攪拌後、40℃にて3時間攪拌した。次いで、4N 塩酸 / 酢酸エチル (125 ml) を加え、40℃にて1時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、ヘプタンを加えて析出する固体を濾取することにより、表記化合物 (49.9 g, 84%) を黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 2.49-2.54 (m, 2H), 2.56-2.61 (m, 2H), 3.06-3.15 (m, 2H), 3.16-3.19 (m, 2H) 6.35 (s, 1H), 7.15-7.21 (m, 2H), 7.24-7.32 (m, 1H), 9.08 (brs, 1H).
【0236】
実施例34(2)
ethyl 4-(4-(benzyloxycarbonylamino)piperidin-1-yl)benzoate
【0237】
4-フルオロ安息香酸 エチルエステル(25.0 g, 149 mmol) をジメチルスルホキシド(以下、DMSO) (100 ml) に溶解し、炭酸カリウム (31.0 g, 224 mmol)、4-アミノピペリジン (18.8 ml, 177 mmol) を加え、130 ℃にて20時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、水を加えて析出する固体を濾取することにより、ethyl 4-(4-aminopiperidin-1-yl)benzoate (36.0 g, 98%) を黄色固体として得た。このアミノ体を(15.7 g, 63.2 mmol) を THF (200 ml) に溶解し、2N 炭酸ナトリウム水溶液 (63 ml)を加え、次いでベンジルオキシカルボニルクロリド (11.7 ml, 82.2 mmol) を加え、室温で2時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた固体を濾取し、減圧下乾燥することにより、表記化合物 (18.0 g, 74%) を白色固体として得た。
【0238】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.36 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 1.38-1.62 (m, 2H), 2.04-2.10 (m, 2H), 2.98 (t, J = 11.1 Hz, 2H), 3.75-3.85 (m, 3H), 4.32 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 4.71 (br, 1H), 5.11 (s, 2H), 6.85 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.26-7.36 (m, 5H), 7.91 (d, J = 9.2 Hz, 2H).
【0239】
実施例34(3)
benzyl 1-(4-formylphenyl)piperidin-4-ylcarbamate
【0240】
実施例34(2)で得られた化合物(13.6 g, 35.6 mmol) を ジクロロメタン(150 ml) に溶解し、水素化ジイソブチルアルミニウム-ヘキサン溶液(91 ml, 89.0 mmol )を加え、−78 ℃で1時間攪拌した。反応液にメタノールを加えた後、飽和食塩水を加え攪拌した。不溶物をセライトを用いて濾別した後、濾液を減圧下溶媒留去して得られた残留物をジクロロエタン (180 ml) に溶解し、二酸化マンガン (38.0 g) を加え、60 ℃で21時間攪拌した。不溶物をセライトを用いて濾別した後、濾液を減圧下溶媒留去することにより表記化合物(7.0 g, 58%) を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.43-1.56 (m, 2H), 2.08 (d, J = 9.7 Hz, 2H), 3.10 (t, J = 11.1 Hz, 2H), 3.80-3.90 (m, 3H), 4.70 (br, 1H), 5.11 (s, 2H), 6.91 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.26-7.36 (m, 5H), 7.74 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 9.77 (s, 1H).
【0241】
実施例34(4)
4-(4-(benzyloxycarbonylamino)piperidin-1-yl)phenethyl 4-methylbenzenesulfonate
【0242】
メトキシメチルトリフェニルホスホニウムクロリド(16.2 g, 47.3 mmol) を THF (300 ml) に溶解し0 ℃下、n-ブチルリチウム-ヘキサン溶液 (29.0 ml,45.4 mmol) を滴下し、30分間攪拌した。次いで実施例34(3)で得られた化合物 (3.2 g, 9.46 mmol) を加え、室温で17時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(NH シリカゲル, 酢酸エチル:ヘキサン= 1:4)にて精製することにより、粗エノールエーテル体を混合物として得た。得られた混合物を酢酸エチル (30 ml) に溶液し、6N塩酸水溶液 (6.0 ml)を加え、1時間攪拌した。反応液に飽和NaHCO3水溶液を加えて中和し、クロロホルムで抽出した。有機層を減圧下溶媒留去して得られた残留物をTHF (15 ml), メタノール (15 ml) に溶液し、水素化ホウ素ナトリウム (155mg, 4.09 mmol) を加え、0 ℃で1時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、減圧下濃縮し得られた残留物に水を加え、析出した固体を濾取することにより、benzyl 1-(4-(2-hydroxyethyl)phenyl)piperidin-4-ylcarbamate (960 mg, 29%) を白色固体として得た。このヒドロキシ体(1.38 g, 3.89 mmol) をピリジン (7.5 ml) に溶解し、氷冷下、塩化 p-トルエンスルホニル (960 mg, 5.04 mmol) を加え4時間攪拌した。反応液に水を加えることにより析出した固体を濾取することにより表記化合物 (1.35 g, 68%)を黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.48-1.62 (m, 2H), 2.06 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 2.43 (s, 3H), 2.78-2.89 (m, 4H), 3.52-3.65 (m, 3H), 4.15 (t, J = 7.3, 2H), 4.82 (br, 1H), 5.11 (s, 2H), 6.81 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.99 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.29 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.30-7.38 (m, 5H), 7.71 (d, J = 8.4 Hz, 2H).
【0243】
実施例34(5)
1-(4-(2-(1H-1,2,3-triazol-1-yl)ethyl)phenyl)piperidin-4-amine
【0244】
実施例34(4)で得られた化合物 (3.0 g, 5.90 mmol) に 1,2,3-トリアゾール (3.4 ml, 58.6 mmol) を加え90 ℃にて2時間攪拌した。反応液にメタノールを加え1時間加熱還流した後、室温まで放冷して析出した固体を濾取することによりbenzyl 1-(4-(2-(1H-1,2,3-triazol-1-yl)ethyl)phenyl) piperidin-4-ylcarbamate (1.3 g, 54%) を白色固体として得た。このcbz体(1.3 g, 50 mmol) をメタノール (13 ml)、THF (13 ml) に溶解し、10% Pd-C (130 mg) を加え、水素ガス雰囲気下、室温にて24時間攪拌した。不溶物をセライトを用いて濾別した後、濾液を減圧下溶媒留去することにより表記化合物 (870 mg, 99%) を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 1.60-1.65 (m, 2H), 1.90-1.95 (m ,2H), 2.66-2.75 (m, 2H), 3.00-3.20 (m, 5H), 3.60-3.70 (m, 2H), 4.50-4.60 (m, 2H), 6.84 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.01 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.65 (s, 1H), 8.02 (s, 1H).
【0245】
実施例34
N-(1-(4-(2-(1H-1,2,3-triazol-1-yl)ethyl)phenyl)piperidin-4-yl)-4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamide
【0246】
実施例34(5)で得られた化合物 (400 mg, 1.02 mmol) をアセトニトリル (5 ml)に溶解し、実施例34(1)で得られた化合物 (376 mg, 1.53 mmol)及び DBU (370 μl, 2.55 mmol) を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムにて抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 1:100)にて精製することにより、表記化合物 (350 mg, 68%) を白色固体として得た。
【0247】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.47-1.56 (m, 2H), 2.06-2.10 (m, 2H), 2.37-2.44 (m, 4H), 2.82-2.90 (m, 2H), 3.12 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 3.37-3.42 (m, 2H), 3.46-3.50 (m, 2H), 3.58-3.63 (m, 2H), 3.80-3.89 (m, 1H), 4.32-4.36 (m, 1H), 4.58 (t, d = 8.0 Hz, 2H), 6.24 (s, 1H), 6.84-7.03 (m, 7H), 7.27 (s, 1H), 7.62 (s, 1H)
【0248】
実施例35
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(1-(2,2,2-trifluoroethyl)piperidin-4-yl)piperidine-1-carboxamide
【0249】
1-(2,2,2-trifluoroethyl)piperidin-4-amine (400 mg, 1.57 mmol) のアセトニトリル (3 ml) とジメチルアセトアミド (1 ml) の混合溶媒に、0℃にてクロロ蟻酸フェニル (200 μl, 1.57 mmol) を滴下した。同温にて1時間攪拌し、実施例34(1)で得られた4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine hydrochloride (580 mg, 2.36 mmol)、Et3N (430 μl) を加え、60℃にて終夜攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムにて抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 1:50)にて精製することにより、表記化合物 (110 mg, 17%) を白色固体として得た。
【0250】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.40-1.55 (m, 2H), 1.92-1.99 (m, 2H), 2.34-2.52 (m, 6H), 2.89-3.02 (m, 3H), 3.34-3.40 (m, 2H), 3.43-3.49 (m, 2H), 3.65-3.75 (m, 1H), 4.20-4.30 (m, 1H), 4.95 (brs, 1H), 6.23 (s, 1H), 6.81-7.01 (m, 3H)
【0251】
実施例36(1)
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(piperidin-4-yl)piperidine-1-carboxamide hydrochloride
【0252】
4-アミノ-N-Boc-ピペリジン(5.00 g, 24.9 mmol) をアセトニトリル (100 ml) に溶解した後、クロロ蟻酸フェニル (3.46 ml, 27.4 mmol) を0℃にて滴下し、室温にて3時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物をアセトニトリル (50 ml) に溶解し、実施例34(1) で得られた化合物 (2.88 g, 11.7 mmol), Et3N (3.70 ml, 26.4 mmol) を加え、60℃にて終夜攪拌した。反応液に水を加えて析出する固体を濾取することにより、tert-butyl 4-(4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamido)piperidine-1-carboxylate (4.10 g, 38%) を白色固体として得た。このtert-butyl化合物を、実施例34(1)に準じ、tert-butyl 4-(2,5-difluorobenzylidene) piperidine-1-carboxylateの代わりに用いて表記化合物(quant.)を白色固体として得た。
【0253】
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 1.59-1.69 (m, 2H), 1.86-1.90 (m, 2H), 2.23-2.32 (m, 4H), 2.90-2.97 (m, 2H), 3.22-3.27 (m, 2H), 3.32-3.37 (m, 2H), 3.39-3.44 (m, 2H), 3.65-3.75 (m, 1H), 6.24 (s, 1H), 6.54 (brs, 1H), 7.11-7.18 (m, 2H), 7.21-7.29 (m, 1H), 8.80 (brs, 1H)
【0254】
実施例36
N-(1-(3-chloro-4-methoxybenzyl)piperidin-4-yl)-4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamide
【0255】
3-クロロ-p-アニスアルデヒド(140 mg, 0.81 mmol)をジクロロメタン (3.0 ml) に溶解し、氷冷下、実施例36(1)で得られた化合物(300 mg, 0.81 mmol)、Et3N (112 μl, 0.81 mmol)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド (430 mg, 2.03 mmol)、酢酸 (200 μl) を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液に飽和重曹水を加え、クロロホルムにて抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 1:200)にて精製することにより、表記化合物 (102 mg, 26%) を白色固体として得た。
【0256】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.40-1.51 (m, 2H), 1.90-2.16 (m, 4H), 2.35-2.43 (m, 4H), 2.76-2.82 (m, 2H), 3.34-3.49 (m, 6H), 3.65-3.75 (m, 1H), 3.89 (s, 3H), 4.25-4.32 (m, 1H), 6.23 (s, 1H), 6.83-7.01 (m, 4H), 7.12-7.17 (m, 1H), 7.35 (s, 1H)
【0257】
実施例37
N-(1-(3-cyanobenzyl)piperidin-4-yl)-4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamide
【0258】
3-ブロモメチルベンゾニトリル (160 mg, 0.81 mmol)をDMF(3.0 ml)に溶解し、炭酸カリウム(220 mg, 1.62 mmol)、実施例36(1)で得られた化合物 (300 mg, 0.81 mmol)を加え、室温にて終夜加熱攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムにて抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 1:200)にて精製することにより、表記化合物 (151 mg, 42%) を白色固体として得た。
【0259】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.35-1.50 (m, 2H), 1.90-2.01 (m, 2H), 2.10-2.20 (m, 2H), 2.35-2.44 (m, 4H), 2.74-2.81 (m, 2H), 3.35-3.41 (m, 2H), 3.43-3.52 (m, 4H), 3.65-3.75 (m, 1H), 4.27-4.31 (m, 1H), 6.24 (s, 1H), 6.82-7.04 (m, 3H), 7.36-7.44 (m, 1H), 7.51-7.56 (m, 2H), 7.67 (s, 1H)
【0260】
実施例38
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(1-(2,2,2-trifluoroacetyl)piperidin-4-yl)piperidine-1-carboxamide
【0261】
実施例36(1)で得られた化合物(200mg, 0.53 mmol)をジクロロメタン (3.0 ml) に懸濁し、氷冷下N,N-ジイソプロピルエチルアミン (200 μl, 116 mmol)、トリフルオロ酢酸無水物 (82 μl, 0.59 mmol) を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムにて抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 1:30)にて精製することにより、表記化合物 (26.3 mg, 11%) を白色固体として得た。
【0262】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.32-1.43 (m, 2H), 2.03-2.10 (m, 2H), 2.36-2.44 (m, 4H), 2.90-2.96 (m, 1H), 3.19-3.28 (m, 1H), 3.36-3.41 (m, 2H), 3.45-3.49 (m, 2H), 3.93-4.01 (m, 2H), 4.28-4.33 (m, 1H), 4.49-4.54 (m, 1H), 6.24 (s, 1H), 6.83-6.94 (m, 2H), 6.96-7.04 (m, 1H)
【0263】
実施例39
phenyl 4-(4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamido) piperidine-1-carboxylate
【0264】
実施例38に準じ、トリフルオロ酢酸無水物の代わりにクロロ蟻酸フェニル を用いて表記化合物(6%)を白色固体として得た。
【0265】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.33-1.45 (m, 2H), 2.00-2.08 (m, 2H), 2.35-2.42 (m, 4H), 2.90-3.15 (m, 2H), 3.34-3.39 (m, 2H), 3.43-3.48 (m, 2H), 3.85-3.94 (m, 1H), 4.15-4.25 (m, 2H), 4.32-4.36 (m, 1H), 6.22 (s, 1H), 6.82-6.92 (m, 2H), 6.94-7.03 (m, 1H), 7.07-7.19 (m, 3H), 7.30-7.36 (m, 2H)
【0266】
実施例40
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(1-(2,2-difluoropropanoyl)piperidin-4-yl)piperidine-1-carboxamide
【0267】
2,2-ジフルオロプロピオン酸 (66.0 mg, 0.60 mmol) をアセトニトリル (2.0 ml) に溶解し、HOBt (75.0 mg, 0.60 mmol)、WSC (115 mg, 0.60 mmol)、実施例36(1)の化合物(150 mg, 0.40 mmol)、Et3N (167 μl, 1.2 mmol) を加え、 室温にて終夜攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムにて抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 1:30)にて精製することにより、表記化合物 (20.0 mg, 12%) を白色固体として得た。
【0268】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.32-1.40 (m, 2H), 1.83 (t, J = 20.0 Hz, 3H), 2.00-2.12 (m, 2H), 2.36-2.44 (m, 4H), 2.80-2.88 (m, 1H), 3.14-3.22 (m, 1H), 3.36-3.40 (m, 2H), 3.44-3.49 (m, 2H), 3.93-3.98 (m, 1H), 4.25-4.32 (m, 2H), 4.46-4.52 (m, 1H), 6.24 (s, 1H), 6.83-6.93 (m, 2H), 6.96-7.04 (m, 1H)
【0269】
実施例41
methyl 4-(4-(4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamido)
piperidin-1-yl)benzoate
【0270】
4−フルオロ安息香酸メチルエステル (125 mg, 0.807 mmol)をDMF(3.0 ml)に溶解し、炭酸カリウム(150 mg, 1.08 mmol)、実施例36(1)で得られた化合物 (200 mg, 0.538 mmol)を加え、120 ℃にて終夜加熱攪拌した。室温まで冷却後、反応液に水を加え、クロロホルムにて抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 1:100)にて精製することにより、表記化合物 (11.0 mg, 4%) を白色固体として得た。
【0271】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.40-1.51 (m, 2H), 2.05-2.15 (m, 2H), 2.36-2.44 (m, 4H), 2.95-3.05 (m, 2H), 3.36-3.41 (m, 2H), 3.45-3.50 (m, 2H), 3.79-3.95 (m, 6H), 4.30-4.40 (m, 1H), 6.24 (s, 1H), 6.85-7.03 (m, 5H), 7.91 (d, J = 10.0 Hz, 2H)
【0272】
実施例42
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(quinolin-3-yl)piperidine-1-carboxamide
【0273】
実施例35に準じ、3-aminoquinolineを用いることにより表記化合物(29%)を白色固体として得た。
【0274】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.45-2.54 (m, 4H), 3.55-3.60 (m, 2H), 3.64-3.69 (m, 2H), 6.28 (s, 1H), 6.71 (s, 1H), 6.84-6.94 (m, 2H), 6.96-7.04 (m, 1H), 7.46-7.52 (m, 1H), 7.54-7.60 (m, 1H), 7.75 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 8.00 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 8.50 (s, 1H), 8.69 (s, 1H)
【0275】
実施例43
N-(1-(2,2-difluoroacetyl)piperidin-4-yl)-4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamide
実施例40に準じ、2,2-ジフルオロプロピオン酸の代わりにジフルオロ酢酸を用いて表記化合物(13%)を白色固体として得た。
【0276】
1H-NMR (CDCl3):δ(ppm) 1.33-1.40 (m, 2H), 2.05-2.10 (m, 2H), 2.36-2.44 (m, 4H), 2.78-2.96 (m, 2H), 3.36-3.41 (m, 2H), 3.45-3.50 (m, 2H), 3.94-4.00 (m, 1H), 4.06-4.11 (m, 1H), 4.29-4.33 (m, 1H), 4.46-4.51 (m, 1H), 6.11 (t, J = 55.5 Hz, 1H), 6.24 (s, 1H), 6.83-6.93 (m, 2H), 6.96-7.04 (m, 1H)
【0277】
実施例44
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(1-(2,2-difluoroethyl)piperidin-4-yl)piperidine-1-carboxamide
【0278】
実施例38に準じ、トリフルオロ酢酸無水物の代わりに2,2-difluoroethyl methanesulfonate を用いて表記化合物(34%)を白色固体として得た。
【0279】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.38-1.50 (m, 2H), 1.94-1.99 (m, 2H), 2.30-2.43 (m, 6H), 2.68-2.78 (m, 2H), 2.86-2.91 (m, 2H), 3.35-3.40 (m, 2H), 3.44-3.49 (m, 2H), 3.64-3.74 (m, 1H), 4.25-4.29 (m, 1H), 5.86 (td, J = 56.0, 4.0 Hz, 1H), 6.23 (s, 1H), 6.83-6.93 (m, 2H), 6.96-7.03 (m, 1H)
【0280】
実施例45
N-(1-(cyclopropanecarbonyl)piperidin-4-yl)-4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamide
【0281】
実施例38に準じ、トリフルオロ酢酸無水物の代わりにシクロプロパンカルボニルクロリドを用いて表記化合物(93%)を白色固体として得た。
【0282】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 0.71-0.76 (m, 2H), 0.84-0.97 (m, 3H), 1.20-1.35 (m, 2H), 1.99-2.15 (m, 2H), 2.35-2.42 (m, 4H), 2.80-2.90 (m, 1H), 3.19-3.27 (m, 1H), 3.34-3.39 (m, 2H), 3.43-3.48 (m, 2H), 3.89-3.93 (m, 1H), 4.15-4.23 (m, 1H), 4.27-4.30 (m, 1H), 4.50-4.59 (m, 1H), 6.22 (s, 1H), 6.82-6.91 (m, 2H), 6.94-6.99 (m, 1H)
【0283】
実施例46
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(1-pivaloylpiperidin-4-yl)piperidine-1-carboxamide
【0284】
実施例38に準じ、トリフルオロ酢酸無水物の代わりに塩化ピバロイルを用いて表記化合物(61%)を白色固体として得た。
【0285】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.20-1.36 (m, 11H), 2.01-2.05 (m, 2H), 2.36-2.43 (m, 4H), 2.88-2.96 (m, 2H), 3.36-3.41 (m, 2H), 3.45-3.51 (m, 2H), 3.87-3.96 (m, 1H), 4.33-4.40 (m, 3H), 6.24 (s, 1H), 6.83-6.94 (m, 2H), 6.96-7.04 (m, 1H)
【0286】
実施例47
N-(1-benzoylpiperidin-4-yl)-4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamide
【0287】
実施例38に準じ、トリフルオロ酢酸無水物の代わりに塩化ベンゾイルを用いて表記化合物(72%)を白色固体として得た。
【0288】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.20-1.42 (m, 2H), 2.00-2.09 (m, 2H), 2.37-2.42 (m, 4H), 2.90-3.00 (m, 1H), 3.10-3.17 (m, 1H), 3.35-3.41 (m, 2H), 3.45-3.51 (m, 2H), 3.72-3.78 (m, 1H), 3.86-3.96 (m, 1H), 4.35-4.40 (m, 1H), 4.54-4.60 (m, 1H), 6.24 (s, 1H), 6.83-6.94 (m, 2H), 6.96-7.04 (m, 1H), 7.35-7.45 (m, 5H)
【0289】
実施例48
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(1-isobutyrylpiperidin-4-yl)piperidine-1-carboxamide
【0290】
実施例38に準じ、トリフルオロ酢酸無水物の代わりに塩化イソブチリルを用いて表記化合物(58%)を白色固体として得た。
【0291】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.12 (d, J = 8.0 Hz, 6H), 1.18-1.33 (m, 2H), 1.94-1.99 (m, 1H), 2.10-2.15 (m, 1H), 2.36-2.43 (m, 4H), 2.66-2.87 (m, 2H), 3.10-3.18 (m, 1H), 3.37-3.41 (m, 2H), 3.45-3.50 (m, 2H), 3.85-3.97 (m, 2H), 4.40-4.44 (m, 1H), 4.57-4.63 (m, 1H), 6.24 (s, 1H), 6.83-6.94 (m, 2H), 6.96-7.04 (m, 1H)
【0292】
実施例49
N-(1-(cyclohexanecarbonyl)piperidin-4-yl)-4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamide
【0293】
実施例38に準じ、トリフルオロ酢酸無水物の代わりにシクロヘキサンカルボニルクロリドを用いて表記化合物(50%)を白色固体として得た。
【0294】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.21-1.33 (m, 5H), 1.48-1.60 (m, 2H), 1.68-1.80 (m, 5H), 1.94-1.98 (m, 1H), 2.09-2.15 (m, 1H), 2.36-2.51 (m, 5H), 2.65-2.73 (m, 1H), 3.08-3.16 (m, 1H), 3.36-3.41 (m, 2H), 3.45-3.50 (m, 2H), 3.86-3.92 (m, 2H), 4.31-4.35 (m, 1H), 4.56-4.62 (m, 1H), 6.24 (s, 1H), 6.83-6.94 (m, 2H), 6.96-7.04 (m, 1H)
【0295】
実施例50
N-(1-(cyclobutanecarbonyl)piperidin-4-yl)-4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamide
【0296】
実施例38に準じ、トリフルオロ酢酸無水物の代わりにシクロブタンカルボニルクロリドを用いて表記化合物(59%)を白色固体として得た。
【0297】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.16-1.30 (m, 2H), 1.84-1.90 (m, 3H), 1.92-2.17 (m, 3H), 2.31-2.43 (m, 6H), 2.66-2.74 (m, 1H), 2.99-3.08 (m, 1H), 3.22-3.28 (m, 1H), 3.37-3.42 (m, 2H), 3.45-3.50 (m, 2H), 3.65-3.70 (m, 1H), 3.86-3.91 (m, 1H), 4.46-4.58 (m, 2H), 6.23 (s, 1H), 6.83-6.94 (m, 2H), 6.96-7.03 (m, 1H)
【0298】
実施例51
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(1-picolinoylpiperidin-4-yl)piperidine-1-carboxamide
【0299】
実施例40に準じ、2,2-ジフルオロプロピオン酸の代わりにピコリン酸を用いて表記化合物(59%)を白色固体として得た。
【0300】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.43-1.49 (m, 2H), 1.99-2.122 (m, 2H), 2.36-2.44 (m, 4H), 2.93-3.01 (m, 1H), 3.13-3.21 (m, 1H), 3.36-3.41 (m, 2H), 3.44-3.49 (m, 2H), 3.89-3.01 (m, 2H), 4.33-4.37 (m, 1H), 4.67-4.72 (m, 1H), 6.24 (s, 1H), 6.84-6.94 (m, 2H), 6.96-7.04 (m, 1H), 7.31-7.37 (m, 1H), 7.59-7.63 (m, 1H), 7.76-7.83 (m, 1H), 8.57-8.60 (m, 1H)
【0301】
実施例52
4-(4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamido)-N,N-dimethylpiperidine-1-carboxamide
【0302】
実施例38に準じ、トリフルオロ酢酸無水物の代わりにジメチルカルバモイルアミノカルボニルクロリドを用いて表記化合物(70%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.32-1.44 (m, 2H), 1.94-1.99 (m, 2H), 2.36-2.43 (m, 4H), 2.82 (s, 6H), 2.84-3.00 (m, 2H), 3.35-3.40 (m, 2H), 3.44-3.49 (m, 2H), 3.61-3.66 (m, 2H), 3.79-3.89 (m, 1H), 4.31-4.35 (m, 1H), 6.24 (s, 1H), 6.83-6.94 (m, 2H), 6.96-7.04 (m, 1H)
【0303】
実施例53
N-(1-(cyclopentanecarbonyl)piperidin-4-yl)-4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamide
【0304】
実施例38に準じ、トリフルオロ酢酸無水物の代わりにシクロペンタンカルボニルクロリドを用いて表記化合物(49%)を白色固体として得た。
【0305】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.23-1.31 (m, 2H), 1.55-1.61 (m, 2H), 1.72- 1.84 (m, 6H), 1.94-1.99 (m, 1H), 2.08-2.13 (m, 1H), 2.36-2.44 (m, 4H), 2.68-2.76 (m, 1H), 2.84-2.94 (m, 1H), 3.09-3.17 (m, 1H), 3.36-3.41 (m, 2H), 3.45-3.50 (m, 2H), 3.86-3.97 (m, 2H), 4.33- 4.56 (m, 1H), 4.56-4.62 (m, 1H), 6.24 (s, 1H), 6.83-6.94 (m, 2H), 6.96-7.04 (m, 1H)
【0306】
実施例54
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(1-(thiophene-2-carbonyl)piperidin-4-yl)piperidine-1-carboxamide
【0307】
実施例38に準じ、トリフルオロ酢酸無水物の代わりに2-チオフェンカルボニルクロリドを用いて表記化合物(67%)を白色固体として得た。
【0308】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.34-1.39 (m, 2H), 2.02-2.07 (m, 2H), 2.34-2.42 (m, 4H), 2.95-3.14 (m, 2H), 3.36-3.41 (m, 2H), 3.45-3.50 (m, 2H), 3.91-4.02 (m, 2H), 4.60-4.64 (m, 2H), 6.23 (s, 1H), 6.83-6.94 (m, 2H), 6.96-7.03 (m, 1H), 7.15-7.18 ( m, 1H), 7.32-7.36 (m, 1H), 7.48-7.51 (m, 1H)
【0309】
実施例55
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(1-(1-methyl-1H-pyrrole-2-carbonyl)piperidin-4-yl)piperidine-1-carboxamide
【0310】
実施例40に準じ、2,2-ジフルオロプロピオン酸の代わりに1-メチル-2-ピロールカルボン酸を用いて表記化合物(78%)を白色固体として得た。
【0311】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.34-1.39 (m, 2H), 2.04-2.09 (m, 2H), 2.38-2.43 (m, 4H), 3.02-3.08 (m, 2H), 3.37-3.41 (m, 2H), 3.45-3.50 (m, 2H), 3.77 (s, 3H), 3.86-3.96 (m, 1H), 4.29-4.33 (m, 1H), 4.44-4.49 (m, 2H), 6.08 (s, 1H), 6.24 (s, 1H), 6.33 (s, 1H), 6.69 (s, 1H), 6.86-6.93 (m, 2H), 6.97-7.02 (m, 1H)
【0312】
実施例56
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(1-(phenylcarbamoyl)piperidin-4-yl)piperidine-1-carboxamide
【0313】
実施例38に準じ、トリフルオロ酢酸無水物の代わりにフェニルイソシアネートを用いて表記化合物(55%)を白色固体として得た。
【0314】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.33-1.45 (m, 2H), 2.03-2.08 (m, 2H), 2.36-2.43 (m, 4H), 2.97-3.06 (m, 2H), 3.36-3.41 (m, 2H), 3.45-3.50 (m, 2H), 3.85-3.95 (m, 1H), 4.02-4.08 (m, 2H), 4.38-4.42 (m, 1H), 6.24 (s, 1H), 6.42 (s, 1H), 6.83-6.94 (m, 2H), 6.96-7.06 (m, 2H), 7.27-7.36 (m, 4H)
【0315】
実施例57
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(1-(piperidine-1-carbonyl)piperidin-4-yl)piperidine-1-carboxamide
【0316】
実施例38に準じ、トリフルオロ酢酸無水物の代わりに1-ピペリジンカルボニルクロリドを用いて表記化合物(53%)を白色固体として得た。
【0317】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.31-1.43 (m, 2H), 1.52-1.62 (m, 6H), 1.94-1.99 (m, 2H), 2.35-2.43 (m, 4H), 2.84-2.93 (m, 2H), 3.17-3.20 (m, 4H), 3.35-3.40 (m, 2H), 3.44-3.49 (m, 2H), 3.60-3.66 (m, 2H), 3.79-3.89 (m, 1H), 4.33-4.37 (m, 1H), 6.23 (s, 1H), 6.83-6.94 (m, 2H), 6.96-7.04 (m, 1H)
【0318】
実施例58(1)
2-(4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamido)thiazole-5-carboxylic acid
【0319】
実施例35に準じ、1-(2,2,2-trifluoroethyl)piperidin-4-amineの代わりに、ethyl 2-aminothiazole-5-carboxylateを用いてethyl 2-(4-(2,5- difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamido)thiazole-5-carboxylate(32%)を白色固体として得た。このエチルエステル体(500 mg, 1.23 mmol) をメタノール(4 ml)に溶解し、4N水酸化ナトリウム水溶液 (2 ml, 8 mmol) を加え、60℃にて2時間加熱攪拌した。室温まで冷却後、6N塩酸(1.3 ml)を加えて析出した固体を濾取することにより表記化合物 (400 mg, 86%)を黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 2.30-2.35 (m, 2H), 2.36-2.41 (m, 2H), 3.53-3.58 (m, 2H), 3.60-3.65 (m, 2H), 6.28 (s, 1H), 7.11-7.18 (m, 2H), 7.22- 7.28 (m, 1H), 7.86 (s, 1H)
【0320】
実施例58
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(5-(morpholine-4-carbonyl)thiazol-2-yl)piperidine-1-carboxamide
【0321】
実施例58(1)で得られた化合物 (200 mg, 0.53 mmol) をアセトニトリル (3.0 ml) に溶解し、HOBt (72.0 mg, 0.58 mmol)、WSC (111 mg, 0.58 mmol)、モルホリン(55.0 mg, 0.63 mmol)を加え、 室温にて終夜攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムにて抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 1:30)にて精製することにより、表記化合物 (72.0 mg, 30%) を白色固体として得た。
【0322】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.42-2.52 (m, 4H), 3.54-3.59 (m, 2H), 3.64-3.69 (m, 2H), 3.71-3.77 (m, 8H), 6.29 (s, 1H), 6.83-6.96 (m, 2H), 6.98-7.05 (m, 1H), 7.65 ( s, 1H), 9.35 (s, 1H)
【0323】
実施例59
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(1-(thiazole-4-carbonyl)piperidin-4-yl)piperidine-1-carboxamide
【0324】
実施例40に準じ、2,2-ジフルオロプロピオン酸の代わりに4-チアゾールカルボン酸を用いて表記化合物(63%)を白色固体として得た。
【0325】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.18-1.31 (m, 2H), 2.00-2.08 (m, 2H), 2.35-2.42 (m, 4H), 2.91-2.99 (m, 1H), 3.18-3.26 (m, 1H), 3.36-3.41 (m, 2H), 3.44-4.52 (m, 2H), 3.93-4.04 (m, 1H), 4.37-4.42 (m, 1H), 4.40-4.70 (m, 2H), 6.23 (s, 1H), 6.84-6.94 (m, 2H), 6.96-7.03 (m, 1H), 7.93 ( s, 1H), 8.79 (s, 1H)
【0326】
実施例60
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(1-(2-fluorobenzoyl)piperidin-4-yl)piperidine-1-carboxamide
【0327】
実施例38に準じ、トリフルオロ酢酸無水物の代わりに2-フルオロベンゾイルクロリドを用いて表記化合物(72%)を白色固体として得た。
【0328】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.40-1.49 (m, 2H), 1.97-2.02 (m, 1H), 2.06-2.12 (m, 1H), 2.35-2.43 (m, 4H), 2.90-2.98 (m, 1H), 3.14-3.18 (m, 1H), 3.36-3.41 (m, 2H), 3.45-3.49 (m, 2H), 3.53-3.58 (m, 1H), 3.90-3.99 (m, 1H), 4.35-4.38 (m, 1H), 4.70-4.76 (m, 1H), 6.24 (s, 1H), 6.83-6.94 (m, 2H), 6.96-7.04 (m, 1H), 7.06-7.13 (m, 1H), 7.17-7.23 (m, 1H), 7.34-7.43 (m, 2H)
【0329】
実施例61
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(1-(3-fluorobenzoyl)piperidin-4-yl)piperidine-1-carboxamide
【0330】
実施例40に準じ、2,2-ジフルオロプロピオン酸の代わりに3-フルオロ安息香酸を用いて表記化合物(75%)を白色固体として得た。
【0331】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.28-1.45 (m, 2H), 2.00-2.06 (m, 2H), 2.36-2.44 (m, 4H), 2.93-2.97 (m, 1H), 3.10-3.15 (m, 1H), 3.36-3.41 (m, 2H), 3.45-3.50 (m, 2H), 3.70-3.74 (m, 1H), 3.91-4.00 (m, 1H), 4.34-4.38 (m, 1H), 4.64-4.68 (s, 1H), 6.24 (s, 1H), 6.83-6.94 (m, 2H), 6.96-7.04 (m, 1H), 7.08-7.18 (m, 3H), 7.35-7.42 (m, 1H)
【0332】
実施例62
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(1-(3-methylpicolinoyl)piperidin-4-yl)piperidine-1-carboxamide
【0333】
実施例40に準じ、2,2-ジフルオロプロピオン酸の代わりに3-メチルピコリン酸を用いて表記化合物(65%)を白色固体として得た。
【0334】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.41-1.53 (m, 2H), 1.93-1.97 (m, 1H), 2.08-2.13 (m, 1H), 2.33-2.43 (m, 7H), 2.91-3.01 (m, 1H), 3.05-3.14 (m, 1H), 3.35-3.40 (m, 3H), 3.44-3.50 (m, 2H), 3.93-3.99 (m, 1H), 4.38-4.42 (m, 1H), 4.72-4.78 (m, 1H), 6.23 (s, 1H), 6.83-6.93 (m, 2H), 6.96-7.04 (m, 1H), 7.20-7.25 ( m, 1H), 7.54-7.58 (m, 1H), 8.40-8.44 (m, 1H)
【0335】
実施例63
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(1-(4-methylpicolinoyl)piperidin-4-yl)piperidine-1-carboxamide
【0336】
実施例40に準じ、2,2-ジフルオロプロピオン酸の代わりに4-メチルピコリン酸を用いて表記化合物(56%)を白色固体として得た。
【0337】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.41-1.53 (m, 2H), 1.97-2.02 (m, 1H), 2.07-2.12 (m, 1H), 2.36-2.43 (m, 7H), 2.92-3.00 (m, 1H), 3.12-3.20 (m, 1H), 3.35-3.40 (m, 2H), 3.44-3.49 (m, 2H), 3.87-4.02 (m, 2H), 4.35-4.38 (m, 1H), 4.66-4.71 (m, 1H), 6.24 (s, 1H), 6.83-6.94 (m, 2H), 6.96-7.02 (m, 1H), 7.15 ( d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.42 (s, 1H), 8.42 (d, J = 6.0 Hz, 1H)
【0338】
実施例64
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(1-(pyridin-2-ylcarbamoyl)piperidin-4-yl)piperidine-1-carboxamide
【0339】
2-アミノピリジン (70.0 mg, 0.75 mmol) のアセトニトリル (4 ml) に溶解し、0℃にてCDI (121 mg, 0.75 mmol)、Et3N (104 μl, 0.75 mmol) 滴下した。室温にて1時間攪拌し、実施例36(1)の化合物(250 mg, 0.67 mmol)、Et3N (312 μ1, 2.25 mmol) を加え、60℃にて終夜攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムにて抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 1:50)にて精製することにより、表記化合物(80.0 mg, 24%) を白色固体として得た。
【0340】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.40-1.50 (m, 2H), 2.10-2.13 (m, 2H), 2.37-2.43 (m, 4H), 3.14-3.20 (m, 2H), 3.38-3.40 (m, 2H), 3.46-3.49 (m, 2H), 3.94-4.01 (m, 1H), 4.09-4.13 (m, 2H), 4.45-4.47 (m, 1H), 6.24 (s, 1H), 6.84-6.93 (m, 2H), 6.97-7.03 (m, 2H), 7.10 (s, 1H), 7.19 (s, 1H), 7.86 (s, 1H)
【0341】
実施例65
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(1-(thiazol-2-ylcarbamoyl)piperidin-4-yl)piperidine-1-carboxamide
【0342】
実施例64に準じ、2-アミノピリジンの代わりに2-アミノチアゾールを用いて表記化合物(58%)を白色固体として得た。
【0343】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.33-1.43 (m, 2H), 2.01-2.08 (m, 2H), 2.37-2.43 (m, 4H), 3.02-3.08 (m, 2H), 3.37-3.40 (m, 2H), 3.45-3.48 (m, 2H), 3.87-3.95 (m, 1H), 4.09-4.12 (m, 2H), 4.31-4.33 (m, 1H), 6.24 (s, 1H), 6.84-6.93 (m, 3H), 6.97-7.03 (m, 1H), 7.33 ( s, 1H).
【0344】
実施例66
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(1-(6-fluoropicolinoyl)piperidin-4-yl)piperidine-1-carboxamide
【0345】
実施例40に準じ、2,2-ジフルオロプロピオン酸の代わりに6-フルオロピコリン酸を用いて表記化合物(19%)を白色固体として得た。
【0346】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.33-1.42 (m, 2H), 2.05-2.09 (m, 2H), 2.37-2.42 (m, 4H), 3.02-3.08 (m, 2H), 3.37-3.41 (m, 2H), 3.45-3.51 (m, 2H), 3.86-3.96 (m, 1H), 4.17-4.21 (m, 2H), 4.45-4.47 (m, 1H), 6.24 (s, 1H), 6.84-6.93 (m, 2H), 6.97-7.02 (m, 2H), 8.20 ( s, 1H), 8.90 (s, 1H)
【0347】
実施例67
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(1-(isoxazol-3-ylcarbamoyl)piperidin-4-yl)piperidine-1-carboxamide
【0348】
実施例64に準じ、2-アミノピリジンの代わりに3-アミノイソオキサゾールを用いて表記化合物(21%)を白色固体として得た。
【0349】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.43-1.51 (m, 2H), 2.01-2.04 (m, 1H), 2.10-2.13 (m, 1H), 2.37-2.43 (m, 4H), 2.91-2.95 (m, 1H), 3.13-3.21 (m, 1H), 3.37-3.41 (m, 2H), 3.45-3.50 (m, 2H), 3.89-4.02 (m, 2H), 4.39-4.42 (m, 1H), 4.65-4.68 (m, 1H), 6.24 (s, 1H), 6.85-6.93 (m, 2H), 6.97-7.03 (m, 2H), 7.51-7.53 (m, 1H), 7.87-7.93 (s, 1H)
【0350】
実施例68
N-(4-(benzyloxy)phenyl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamide
【0351】
実施例1に準じ4-(benzyloxy)anilineを用いて、表記化合物(94%)を白色固体として得た。
【0352】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.50 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 3.00 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 3.54 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 3.62 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 5.04 (s, 2H), 6.24 (s, 1H), 6.41 (s, 1H), 6.891-6.94 (m, 2H), 7.08-7.15 (m, 2H), 7.25-7.28 (m, 2H), 7.31-7.43 (m, 5H), 7.61-7.65 (m, 1H), 8.56-8.58 (m, 1H)
【0353】
実施例69
N-(4-(benzyloxy)phenyl)-4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamide
【0354】
実施例35に準じ、4-(benzyloxy)anilineを用いて表記化合物(85%)を白色固体として得た。
【0355】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.43-2.49 (m, 4H), 3.49-3.52 (m, 2H), 3.58-3.61 (m, 2H), 5.04 (s, 2H), 6.24 (s, 1H), 6.27 ( s, 1H), 6.86-6.94 (m, 4H), 6.98-7.01 (m, 1H), 7.25- 7.29 (m, 2H), 7.31-7.43 (m, 5H)
【0356】
実施例70
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(4-(pyrimidin-2-yloxy)phenyl)piperidine-1-carboxamide
【0357】
実施例35に準じ、4-(pyrimidin-2-yloxy)anilineを用いて表記化合物(24%)を白色固体として得た。
【0358】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.45-2.51 (m, 4H), 3.49-3.54 (m, 2H), 3.60-3.63 (m, 2H), 6.28 (s, 1H), 6.42 ( s, 1H), 6.87-6.94 (m, 2H), 6.98-7.03 (m, 2H), 7.14 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.43, (d, J = 8.0 Hz, 2H), 8.53-8.56 ( m, 2H)
【0359】
実施例71
N-(4-(phenylamino)phenyl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamide
【0360】
実施例1に準じ、4-phenylaminoanilineを用いて表記化合物(16%)を白色固体として得た。
【0361】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.51 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 3.01 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 3.55 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 3.63 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 5.60 (s, 1H), 6.29 (s, 1H), 6.41 (s, 1H), 6.85-6.89 (m, 1H), 6.99 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.05 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.09-7.17 (m, 2H), 7.21-7.28 (m, 4H), 7.61-7.66 (m, 1H), 8.58-8.60 (s, 1H)
【0362】
実施例72
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(4-(phenylamino)phenyl)piperidine-1-carboxamide
【0363】
実施例35に準じ、4-phenylaminoanilineを用いて表記化合物(42%)を白色固体として得た。
【0364】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.44-2.50 (m, 4H), 3.50-3.53 (m, 2H), 3.60-3.63 (m, 2H), 5.59 (s, 1H), 6.27 (s, 2H), 6.86-6.93 (m, 3H), 6.98-7.06 (m, 6H), 7.22-7.28 (m, 3H)
【0365】
実施例73(1)
N-(4-aminophenyl)-4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamide trifluoroacetate
【0366】
実施例35に準じ、tert-butyl 4-aminophenylcarbamateを用いてtert-butyl 4-(4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamido) phenylcarbamate (79%)を白色固体として得た。tert-butyl体(2.00 g, 4.51 mmol)をトリフルオロ酢酸(5 ml)に0℃で加え、室温下で終夜撹拌した。反応液を減圧留去し、析出した固体を濾取することにより表記化合物 (2.12 g, 87%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 2.30-2.35 (m, 2H), 2.36-2.42 (m, 2H), 3.41-3.49 (m, 2H), 3.54-3.59 (m, 2H), 6.28 (s, 1H), 7.11-7.18 (m, 5H), 7.22-7.30 (m, 1H), 7.50-7.55 (m, 2H), 8.72 (s, 1H)
【0367】
実施例73
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(4-(3-phenylureido)phenyl)piperidine-1-carboxamide
【0368】
実施例73(1)で得られた化合物(200 mg, 0.37 mmol)をジクロロメタン (3.0 ml) に懸濁し、氷冷下Et3N (155μl, 1.12 mmol)、フェニルイソシアネート(53.0 mg, 0.44 mmol) を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムにて抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 1:50)にて精製することにより、表記化合物 (21.0 mg, 12%) を白色固体として得た。
【0369】
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 2.30-2.35 (m, 2H), 2.36-2.42 (m, 2H), 3.46-3.50 (m, 2H), 3.53-3.58 (m, 2H), 6.28 (s, 1H), 6.92-6.97 (m, 1H), 7.12-7.18 (m, 2H), 7.23-7.37 (m, 7H), 7.42-7.46 (m, 2H), 8.47 (s, 2H), 8.58 (s, 1H)
【0370】
実施例74
N-(4-(4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamido)phenyl)picolinamide
【0371】
ピコリン酸 (69.0 mg, 0.56 mmol) をジクロロメタン (4.0 ml) に溶解し、HOBt (70.0 mg, 0.56 mmol)、WSC (107 mg, 0.56 mmol)、実施例73(1)で得られた化合物(200 mg, 0.37 mmol)、Et3N (103 μl, 0.74 mmol) を加え、 室温にて終夜攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムにて抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 1:50)にて精製することにより、表記化合物 (132 mg, 79%) を白色固体として得た。
【0372】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.44-2.50 (m, 4H), 3.50-3.53 (m, 2H), 3.61-3.63 (m, 2H), 6.27 (s, 1H), 6.47 ( s, 1H), 6.86-6.94 (m, 2H), 6.98-7.04 (m, 1H), 7.40 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.46-7.49 (m, 1H), 7.73, (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.88-7.92 (m, 1H), 8.28-8.30 (m, 1H), 8.60-8.62 (m, 1H), 9.98 (s, 1H)
【0373】
実施例75
N-(4-(4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamido)phenyl)thiazole-4-carboxamide
【0374】
実施例74に準じ、ピコリン酸の代わりに4-チアゾールカルボン酸を用いて、表記化合物(21%)を白色固体として得た。
【0375】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.40-2.46 (m, 4H), 3.45-3.52 (m, 2H), 3.58-3.61 (m, 2H), 6.24 (s, 1H), 6.77 ( s, 1H), 6.84-6.93 (m, 2H), 6.97-7.03 (m, 1H), 7.37 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.62, (d, J = 8.0 Hz, 2H), 8.23 ( s, 1H), 8.79 (s, 1H), 9.23 (1H)
【0376】
実施例76
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(4-(thiophene-3-carboxamido)phenyl)piperidine-1-carboxamide
【0377】
実施例73に準じ、フェニルイソシアネートの代わりに3-チオフェンカルボニルクロリドを用いて表記化合物(72%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.44-2.50 (m, 4H), 3.51-3.54 (m, 2H), 3.60-3.63 (m, 2H), 6.28 (s,1H), 6.48 (s, 1H), 6.87-6.93 (m, 2H), 6.99-7.04 (m, 1H), 7.33-7.40 (m, 3H), 7.45-7.53 (m, 3H), 7.74 (s, 1H), 7.97 (s, 1H)
【0378】
実施例77
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(4-isobutyramidophenyl)piperidine-1-carboxamide
【0379】
実施例73に準じ、フェニルイソシアネートの代わりに塩化イソブチリルを用いて表記化合物(52%)を白色固体として得た。
【0380】
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 1.07 (d, J = 4.0 Hz, 6H), 2.31-2.34 (m, 2H), 2.37-2.40 (m, 2H), 2.54-2.59 (m, 1H), 3.45-3.48 (m, 2H), 3.54-3.56 (m, 2H), 6.27 (s, 1H), 7.12-7.17 (m, 2H), 7.23-7.29 (m, 1H), 7.36 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.47 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 8.50 (s, 1H), 9.66 (s, 1H)
【0381】
実施例78
methyl 2-((4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamido)
methyl)benzoate
【0382】
実施例35に準じmethyl 2-(aminomethyl)benzoateを用いて表記化合物(42%)を白色固体として得た。
【0383】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.33-2.38 (m, 4H), 3.35-3.38 (m, 2H), 3.46-3.49 (m, 2H), 3.93 (s, 3H), 4.57-4.59 (m, 2H), 6.02-6.05 (m, 1H), 6.20 (s, 1H), 6.83-6.90 (m, 2H), 6.95-7.01 (m, 1H), 7.32-7.36 (m, 1H), 7.48-7.52 (m,1H), 7.59-7.61 (m, 1H), 7.94-7.96 (m, 1H)
【0384】
実施例79(1)
N-(6-aminopyridin-3-yl)-4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamide trifluoroacetate
【0385】
実施例35に準じtert-butyl 5-aminopyridin-2-ylcarbamateを用いてtert-butyl 5-(4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamido) pyridin-2-ylcarbamate(23%)を白色固体として得た。このtert-butyl体(1.00 g, 2.25 mmol)をトリフルオロ酢酸(5 ml)に0℃で加え、室温下で終夜撹拌した。反応液を減圧留去し、析出した固体を濾取することにより表記化合物 (820 mg, 83%)を白色固体として得た。
【0386】
実施例79
N-(5-(4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamido)pyridin-2-yl)picolinamide
【0387】
ピコリン酸 (84.0 mg, 0.68 mmol) をジクロロメタン (4.0 ml) に溶解し、HOBt (84.0 mg, 0.68 mmol)、WSC (130 mg, 0.68 mmol)、実施例79(1)で得られた化合物(200 mg, 0.45 mmol)、Et3N (126 μl, 0.90 mmol) を加え、 室温にて終夜攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムにて抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 1:30)にて精製することにより、表記化合物 (96.0 mg, 47%) を白色固体として得た。
【0388】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.45-2.53 (m, 4H), 3.52-3.57 (m, 2H), 3.62-3.67 (m, 2H), 6.29 (s, 1H), 6.45 (s, 1H), 6.86-6.96 (m, 2H), 6.98-7.05 (m, 1H), 7.46-7.51 (m, 1H), 7.87-7.94 (m, 2H), 8.27-8.30 (m, 1H), 8.33-8.36 (m, 1H), 8.37-8.41 (m, 1H), 8.61-8.64 (m, 1H), 10.51 (s, 1H)
【0389】
実施例80
N-(5-(4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamido)pyridin-2-yl)thiazole-4-carboxamide
【0390】
実施例79 に準じ、ピコリン酸の代わりに4-チアゾールカルボン酸を用いて表記化合物(36%)を白色固体として得た。
【0391】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.45-2.53 (m, 4H), 3.52-3.57 (m, 2H), 3.62-3.66 (m, 2H), 6.29 (s, 1H), 6.42 (s, 1H), 6.86-6.96 (m, 2H), 6.98-7.06 (m, 1H), 7.87-7.92 (m, 1H), 8.28-8.36 (m, 3H), 8.81 (s, 1H), 9.78 (s, 1H)
【0392】
実施例81(1)
(2-aminothiazol-5-yl)methanol
【0393】
2-amino-5-formylthiazole (11.5 g, 90 mmol)をメタノール (120 ml) に溶解し、氷冷下水素化ホウ素ナトリウム (5.11 g, 135 mmol)を加え、同温にて1時間攪拌した。反応液にアセトン (6 ml) 、水 (10 ml)を加え、攪拌した。反応液を減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 1:15)にて精製することにより、表記化合物 (5.09 g, 43%) を白色固体として得た。
【0394】
実施例81(2)
5-((1H-1,2,4-triazol-1-yl)methyl)thiazol-2-amine
【0395】
実施例81(1)で得られた化合物 (651 mg, 5.0 mmol)をニトロメタン (50 ml) に溶解し、トリフルオロメタンスルホン酸 (1.33 ml, 15mmol)、 1,2,4―トリアゾール (2.07g, 30 mmol)を加え、80℃に加温し16時間攪拌した。反応液を放冷した後、7N NH3/MeOH (2.5 ml) を加え、攪拌した。反応液を減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 1:50)にて精製することにより、表記化合物 (379 mg, 42%) を白色固体として得た。
【0396】
実施例81
N-(5-((1H-1,2,4-triazol-1-yl)methyl)thiazol-2-yl)-4-(2,5-difluorobenzylidene)piperidine-1-carboxamide
【0397】
実施例35に準じ、実施例81(2)で得られた化合物を用いて表記化合物(37%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.41-2.50 (m, 4H), 3.51-3.56 (m, 2H), 3.61-3.65 (m, 2H), 5.45 (s, 2H), 6.28 (s, 1H), 6.83-6.95 (m, 2H), 6.98-7.05 (m, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.95 (s, 1H), 8.09 (s, 1H), 8.61 (brs, 1H)
【0398】
実施例82(1)
5-((2-methyl-1H-imidazol-1-yl)methyl)thiazol-2-amine
【0399】
実施例81(2)に準じ、1,2,4―トリアゾールの代わりに2-methyl-1H-imidazoleを用いて表記化合物(37%)を白色固体として得た。
【0400】
実施例82
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(5-((2-methyl-1H-imidazol-1-yl)methyl)thiazol-2-yl)piperidine-1-carboxamide
【0401】
実施例35に準じ、実施例82(1)で得られた化合物を用いて表記化合物(45%)を白色固体として得た。
【0402】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.36-2.58 (m, 7H), 3.46-3.56 (m, 2H), 3.61-3.66 (m, 2H), 5.09 (s, 2H), 6.26 (s, 1H), 6.83-6.95 (m, 4H), 6.97-7.05 (m, 1H), 7.10 (s, 1H)
【0403】
実施例83
N-(5-((2-methyl-1H-imidazol-1-yl)methyl)thiazol-2-yl)-4-(pyridin-2-ylmethylene)piperidine-1-carboxamide
【0404】
実施例1に準じ実施例82(1)で得られた化合物を用いて表記化合物(34%)を白色固体として得た。
【0405】
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.38 (s, 3H), 2.44-2.58 (m, 2H), 2.97-3.02 (m, 2H), 3.55-3.60 (m, 2H), 3.62-3.67 (m, 2H), 5.09 (s, 2H), 6.40 (s, 1H), 6.85 (s, 1H), 6.90 (s, 1H), 7.08-7.16 (m, 3H), 7.60-7.67 (m, 1H), 8.56-8.59 (m, 1H)
【0406】
実施例84(1)
tert-butyl 5-(morpholinomethyl)thiazol-2-ylcarbamate
【0407】
2-amino-5-formylthiazole(457 mg, 2.0 mmol)をジクロロメタン (15 ml) に溶解し、氷冷下、モルホリン(0.26 ml, 3.0 mmol)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド (636 mg, 3.0 mmol)を加え、室温にて4時間攪拌した。反応液に飽和重曹水を加え、クロロホルムにて抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 1:30)にて精製することにより、表記化合物 (412 mg, 69%) を白色固体として得た。
【0408】
実施例84(2)
5-(morpholinomethyl)thiazol-2-amine hydrochloride
【0409】
実施例84(1)で得られた化合物(433 mg, 1.45 mmol)を酢酸エチル(5.0 ml)に懸濁させ、4N 塩酸 / 酢酸エチル (1.45 ml, 5.8 mmol) を加え、50℃にて終夜攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、析出した固体を濾取することにより、表記化合物 (366 mg, 93%) を黄色固体として得た。
【0410】
実施例84
4-(2,5-difluorobenzylidene)-N-(5-(morpholinomethyl)thiazol-2-yl)piperidine-1-carboxamide
【0411】
実施例35に準じ、実施例84(2)で得られた化合物を用いて、表記化合物(8%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.40-2.50 (m, 8H), 3.53-3.57 (m, 2H), 3.62-3.72 (m, 8H), 6.27 (s, 1H), 6.86-6.95 (m, 2H), 6.98-7.03 (m, 1H), 7.11 (s, 1H)
【0412】
実施例85
4-(pyridin-2-ylmethylene)-N-(quinolin-3-yl)piperidine-1-carboxamide
【0413】
実施例1に準じ、2-amino-6-bromobenzothiazole の代わりに3-amino- quinoline(100 mg, 694 μmol)を用いて、表記化合物(85 mg, 36 %)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) : δ(ppm) 2.54 (t, J=5.6Hz, 2H), 3.03 (t, J=5.6Hz, 2H), 3.67 (t, J=5.6Hz, 2H), 3.75 (t, J=5.6Hz, 2H), 6.42 (s, 1H), 7.11 (dd, J=4.8, 7.2 Hz, 2H), 7.16 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.50-7.78 (m, 5H), 8.07 (d, J=8.0 Hz, 1H), 8.58 (d, J=4.8Hz, 1H), 8.71 (s, 1H), 9.02 (s, 1H)
【試験例】
【0414】
造血器型酵素(H-PGDS)阻害作用
Urade、Y.らの方法(J. Biol. Chem. 262, 3820-3825 (1987))に準拠して実施した。すなわち、反応液(49μL);100mM Tris-HCl (pH 8.0)、1mM 還元型グルタチオン、 0.1mg/mLγ−グロブリン、ヒトH-PGDS(適量)及び化合物(0.1μM)を25℃で5分間プレインキュベーションした。なお、溶媒対照群(Control群)には終濃度1% DMSO溶液を添加した。次いで、[14C]プロスタグランジンH2(終濃度:10μM)1μLを添加することで反応を開始した。反応開始1分後に氷冷下の反応停止液(ジエチルエーテル/メタノール/1M クエン酸(30/4/1) 250μLを添加することで反応を停止させた。反応停止後の上層部(有機溶媒相)の50μLをTLCプレートにアプライし、-20℃で45分間展開した(展開剤:ジエチルエーテル/メタノール/酢酸(90/2/1))。TLCプレートを乾燥後、イメージングプレートに1時間から一昼夜露光し、プロスタグランジンD2(PGD2)に相当する放射活性をイメージアナライザー(富士フイルム)で解析した。PGD2のバンドの1レーン当たりに占める割合(%)、および各実験で設けたControl群に対する実施例化合物0.1μMにおける抑制率(%)を算出し、この結果を第1表に示した。
【0415】
【表1】
【0416】
【表2】
【0417】
【表3】
【0418】
【表4】
【0419】
【表5】
【0420】
【表6】
【0421】
第1表に示すように、本発明ピペリジン化合物は、強いH-PGDS阻害効果を示した。