(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5693721
(24)【登録日】2015年2月13日
(45)【発行日】2015年4月1日
(54)【発明の名称】ショットキーダイオードを有する整流器装置
(51)【国際特許分類】
H01L 29/47 20060101AFI20150312BHJP
H01L 29/872 20060101ALI20150312BHJP
H01L 29/861 20060101ALI20150312BHJP
H01L 29/868 20060101ALI20150312BHJP
【FI】
H01L29/48 F
H01L29/91 L
H01L29/91 Z
【請求項の数】11
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-522147(P2013-522147)
(86)(22)【出願日】2011年6月7日
(65)【公表番号】特表2013-539208(P2013-539208A)
(43)【公表日】2013年10月17日
(86)【国際出願番号】EP2011059342
(87)【国際公開番号】WO2012016733
(87)【国際公開日】20120209
【審査請求日】2013年4月2日
(31)【優先権主張番号】102010038879.3
(32)【優先日】2010年8月4日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】アルフレート ゲアラッハ
【審査官】
河合 俊英
(56)【参考文献】
【文献】
特表2008−521226(JP,A)
【文献】
特表2008−519448(JP,A)
【文献】
特表2003−522513(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/47
H01L 29/861
H01L 29/868
H01L 29/872
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体素子としてショットキーダイオードを含む複数のダイオードを有する整流器装置を備えた発電機であって、
該発電機は、発電機回転数に依存して前記ダイオードの温度が最大になる高温点を有する、発電機において、
前記半導体素子の半導体の阻止層と周囲空気との間の熱抵抗(Rth)が、前記発電機の前記高温点における動作時に、あらかじめ設定した値を上回らず、
前記ダイオードの最大許容阻止層温度が少なくとも、前記高温点における前記動作に対して設定されており、
前記複数のショットキーダイオード(D1−D6)は、ダイオード損失が温度の上昇に伴って増大する動作領域で動作させられる、
ことを特徴とする発電機。
【請求項2】
請求項1に記載の発電機において、
前記高温点における前記ダイオードの前記最大許容阻止層温度Tは関係式
【数1】
を満たし、ただし、
Rthは、前記熱抵抗であり、
URは、逆電圧であり、
IR(T)は、逆電流であり、
Tは、前記阻止層の温度であり、
Eaは、活性化エネルギである、
ことを特徴とする発電機。
【請求項3】
請求項1または2に記載の発電機において、
前記半導体の阻止層と周囲空気との間の前記熱抵抗は、前記発電機の高温点における動作時に7K/Wよりも低い、
ことを特徴とする発電機。
【請求項4】
請求項1または2に記載の発電機において、
前記半導体の阻止層と周囲空気との間の前記熱抵抗は、前記発電機の高温点における動作時に5K/Wよりも低い、
ことを特徴とする発電機。
【請求項5】
請求項1または2に記載の発電機において、
前記半導体の阻止層と周囲空気との間の前記熱抵抗は、前記発電機の高温点における動作時に3K/Wよりも低い、
ことを特徴とする発電機。
【請求項6】
請求項1から5までのいずれか1項に記載の発電機において、
ショットキーダイオードとしてトレンチMOSバリアショットキーダイオード(TMBS)を有する、
ことを特徴とする発電機。
【請求項7】
請求項6に記載の発電機において、
ショットキーダイオードとして、溝の深さが1−3μmであり、溝と溝との間の間隔が0.5−1μmであるトレンチMOSバリアショットキーダイオード(TMBS)を有する、
ことを特徴とする、発電機。
【請求項8】
請求項1から5までのいずれか1項に記載の発電機において、
ショットキーダイオードとしてトレンチジャンクションバリアショットキーダイオード(TJBS)を有する、
ことを特徴とする発電機。
【請求項9】
請求項8に記載の発電機において、
ショットキーダイオードとして、溝の深さが1−3μmであり、溝と溝との間の間隔が0.5−1μmであるトレンチジャンクションバリアショットキーダイオード(TJBS)を有する、
ことを特徴とする発電機。
【請求項10】
請求項1から9までのいずれか1項に記載の発電機において、
前記ショットキーダイオードは、0.65eVないし0.75eVのショットキーバリアを有するダイオードである、
ことを特徴とする発電機。
【請求項11】
請求項1から10までのいずれか1項に記載の発電機において、
前記ダイオードは、圧入式ダイオードである、
ことを特徴とする発電機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイオードを、殊に圧入式ダイオードを有する整流器装置に関する。このような整流器装置は、殊に自動車発電機システムに使用される。
【0002】
従来の技術
自動車の発電機システムでは、交流ないしは相交流を整流するため、シリコン製のダイオードが使用されることが多い。例えば、6個のダイオードが1つのB6整流器ブリッジにまとめて接続される。これらのダイオードは、いわゆる圧入式ダイオードとして構成される。圧入式ダイオードは、片側が整流器の冷却体内に圧入され、これによってこの整流器の冷却体に電気的および熱的に強固かつ持続的に接続されるのである。
【0003】
整流器動作中、上記のダイオードでは電気的な損出出力Pelが発生し、これは、順方向ないしは導通損失PFと遮断損失PRとからなり、熱に変換される。この熱は、上記の整流器を介して発電機の冷却空気または吸入空気によって冷却される。しかしながら自動車発電機の冷却性能は、発電機回転数が低い場合にはまだ比較的低く、上記の電気的な出力は、発電機回転数の上昇に伴って急速に増大するため、上記のダイオード温度が最大になる(多くの場合に2500〜3500回転/分の範囲にある)回転数が存在する。この動作点を高温点と称する。上記のダイオードの最大許容阻止層温度は少なくとも、この高温点における動作について設計しなければならないのである。
【0004】
例えばB6ブリッジの場合のような対称型整流器装置に対し、上記の平均電気順方向損失PFは、ダイオードの温度依存の導通電圧UF(T)と、導通電流または順方向電流の算術平均IFAVとの積から得られ、
PF = IFAV・UF(T) (1)
となる。
【0005】
自動車用ダイオードでは、上記の導通電圧UF(T)は一般的に上記の温度と共に減少する。関連する電流領域において、上記の温度係数TKUFは、例えば、約-1mV/Kである。
【0006】
一般的なpnダイオードの代わりに導通電圧UFの低いショットキーダイオードを使用する場合には順方向損失PFを低減することができる。このショットキーダイオードの導通損失が比較的低いことにより、上記の発電機の効率および出力性能が増大する。殊に有利には、逆電圧に依存しない逆電流を有するいわゆる高効率ダイオード(HED)を使用する。HEDは、例えば、トレンチMOSバリアショットキーダイオード(TMBS)またはトレンチジャンクションバリアショットキーダイオード(TJBS)である。このようなダイオードは、例えば、DE 694 28 996 T2およびDE 10 2004 053 761 A1に記載されている。
【0007】
通常のpnダイオードで上記の阻止損失はほとんどの場合に無視できるが、ショットキーダイオードまたはHEDでは、高い温度において導通電圧が低いことにより、かなりの阻止損失が発生する。平均的な阻止損失PRに対し、ほぼ上記の発電機電圧に相応する阻止電圧URにおいて、
PR = 0.5・IR(T)・UR (2)
が成り立つ。
【0008】
与えられた阻止電圧URにおいて阻止電流IR(T)は温度にも依存する。この阻止電流は、温度に伴って急速に増大する。この阻止電流は、関連する温度領域において2つの定数IooおよびEaを用いて表すことができる。ここでIooは、無限に高い温度における電流をアンペアで表し、Eaは活性化エネルギをケルビンで表す。ここでは
【数1】
が成り立つ。
【0009】
図1では、所与の依存関係で、導通電流IFAV=50Aおよび逆電圧UR=14VにおけるHEDの平均全体損失出力P(W)の線図が、阻止層温度Tjについて示されている。ここではパラメタIoo=4・10
7ΑおよびEa=9300Kを有するダイオードを選択した。
【0010】
低い温度では上記の遮断損失は、順方向損失に比べて無視することができる。導通電圧は、負の温度係数に起因して温度の上昇に伴って減少するため、このシステムは熱的に安定している。比較的高い温度では、遮断損失PRは増大し、最終的には順方向損失PFをも上回る。その後、全体損失出力P(W)は、温度の上昇に伴って増大する。
図1においてこの全体損失出力が温度に伴って増大する箇所を転回点Aとして示している。転回点Aの阻止層温度をTAで示している。図示の例では、TA = 200℃である。
【0011】
阻止層温度TjがTAにおけるこの転回点を上回ると、熱的な不安定状態の危険性がある。それは、温度上昇に伴う逆電流の増大に起因してこの逆電流がさらに上昇し続ける可能性があるからである。これは、上記の逆電流のフィードバック作用が発生したことによる熱放出に相応する。
【0012】
上記のような理由から、圧入式ダイオードとして実現されるショットキーダイオードを含む整流器装置はつねに上記の転換点Aよりも下にある動作領域で、すなわち、上記のダイオード損失が温度上昇に伴って減少する動作領域で動作させられるのである。
【0013】
発明の開示
請求項1に記載した特徴的構成を有する整流器装置では、この整流器装置の上記の動作領域が拡大される。これは実質的につぎようにして得られる。すなわち、温度上昇に伴ってダイオード損失が減少する動作領域においてこの整流器装置を動作させるだけでなく、温度上昇に伴ってこのダイオード損失が増大する領域においても動作させることによって得られるのである。ここでは、以下でさらに説明する設計ルールにより、温度上昇に伴って上記のダイオード損失が再度増大する領域においても上記の整流器装置が確実に動作できるようにすることによって達成される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】HEDの平均全体損失出力P(W)を阻止層温度Tjについて示す線図である。
【
図2】B6ブリッジの形態で接続された全部で6個のショットキーダイオードを有する整流器装置を示す図である。
【
図3】圧入式ダイオードの構造を説明する概略図である。
【
図4】トレンチMOSバリアショットキーダイオードを説明する図である。
【
図5】本発明による整流器装置の動作領域を説明する線図である。
【0015】
以下では本発明を
図2ないし5に基づいて詳しく説明する。
【0016】
図2には、B6ブリッジの形態で互いに接続された全部で6個のショットキーダイオードD1からD6を有する整流器装置が示されている。この整流器ブリッジ回路は、3相自動車発電機用に設けられている。U,V,Wによってこのブリッジ回路の相端子を示しており、B+によってこのブリッジ回路の正の直流源を示している。当然のことながら、例えば5,6または7相などの別の相数を有する整流器装置も可能である。
【0017】
図2に示した整流器装置の整流器ダイオードは、圧入式ケーシングに取り付けられている。これらの整流器ダイオードは、例えば、半導体素子として少なくとも1つのショットキーダイオードを含む圧入式ダイオードすることが可能である。
【0018】
図3には、一般的に使用されている圧入式ダイオード100の構造を説明する概略図が示されており、この圧入式ダイオードは、部分断面図で示されている。ダイオード100は、ベース底部101を有するベース102を有する。ベース102には一体で台座103が接続されており、この台座それ自体の上には、例えば半田付け(半田105b)により、半導体チップが取り付けられている。半導体チップ104それ自体は、例えば、やはり半田(半田105a)により、ヘッド円柱106およびヘッド円錐体107を介してヘッドワイヤ108に接続されている。有利にはセンタリングして配置される台座103は、周囲を取り囲む壁部109と、壁部109および台座103によって構成される溝110とによって包囲されている。台座103側から見ると壁部109の向こう側にはプレス領域111があり、このプレス領域は、縁部領域111aに続いており、この縁部領域には、整流器ダイオード100を圧入する際に半導体チップ104の面に対して垂直に力が加わり得る。ヘッド円錐体107と、ヘッド円柱106と、半導体チップ104と、台座103とは、パッキング113によって包囲されており、このパッキングは保護スリーブ112に囲まれている。台座103およびヘッド円柱106は、半導体チップに向かって面取り部を有する。この面取り部は、例えば、半田で充填することができる。さらにこのチップの縁部にはパッシベーション部114が取り付けられており、このパッシベーション部は、上記のチップおよび半田をチップ縁部においてシーリングしている。さらに台座103は、パッキング113に突出する斜めのエッジ120を備えた円形の肩部115を有する。
【0019】
図3に示した整流器ダイオード100では、半導体チップ104は、壁部109によって取り囲まれておりかつ高さが高くなった台座103に固定されている。このようにして形成される溝110は、壁部109の高さの2倍の長さを有する。こうすることの利点は、この構成が、この整流器ダイオードを圧入する際の変形に対して殊に頑強であることである。台座と壁部/溝との組み合わせにより、意図的に構成される壁部109のない構成に比べ、チップ載置面における一層均一かつ一層小さい曲げ応力が保証される。別の利点は、チップのセンタリングがクリティカルにならないことである。有利には上記の壁部は、台座よりも低くする。これは、殊にこのダイオードを作製する際およびパッシベーションの際にチップへのアクセスが損なわれないようにするためである。
【0020】
図3によれば、整流器ダイオード100は、そのベース102に、例えば台座103の周囲に肩部115を有する。この肩部は、上記のパッキングとベースとの形状結合を形成するために使用される。第1には機械的な安定性が得られ、上記のベースは、ある程度上記のパッキング113に引っ掛けられる。第2には、例えば注型樹脂ペーストとして実施されるパッキングは、作製時に乾燥させる際に上記のダイオードのヘッド部分と共に半導体チップを上記のベースに押し付けるのである。これにより、全体として安定した構成が得られるのである。ここで肩部115は、斜めのエッジ120を有しており、これによって外部の機械的な負荷が加わった際、また熱負荷が加わった際にも上記のパッキングにおける機械的な応力の発生およびひび割れの発生を回避することができる。ここでこれらの負荷は、上記の肩部が尖っている場合には発生し得る負荷である。
【0021】
当然のことながら圧入式ダイオードの別の変形実施形態も可能である。
【0022】
図4には、本発明にしたがい、整流器装置に有利な使用されるトレンチMOSバリアショットキーダイオード(TMBSダイオード)を説明する概略図が示されている。
【0023】
このようなTMBSダイオードは、n+基板1、nエピ層2、このnエピ層にエッチングによって実現される少なくとも2つの溝(トレンチ)6、チップの前面4側のアノード電極としての金属層およびチップの背面5側のカソード電極としての金属層、および、溝6とこれらの金属層との間の酸化物層7から構成される。
【0024】
電気的にみると、TMBSダイオードは、MOS構造(金属層、酸化物層7およびnエピ層2)と、ショットキーダイオード(アノードとしての金属層と、カソードとしてのnエピ層2との間のショットキーバリア)との組み合わせである。
【0025】
導通方向には電流は、溝6間のメサ領域を通って流れる。溝6それ自体は、電流導通には使用されない。
【0026】
TMBSダイオードの利点は、逆電流が低減されることである。遮断方向には上記のMOS構造でもショットキーダイオードでも共に空間電荷領域が形成される。これらの空間電荷領域は、電圧の上昇に伴って広がり、上記のTMBSの降伏電圧よりも低い電圧において、上記の隣り合う溝6間の領域の中央でぶつかる。これによって大きな逆電流を調整するショットキー作用が遮られて逆電流が低減される。この遮蔽作用は、構造パラメタDt(溝の深さ)と、Wm(溝間の間隔)と、Wt(溝の幅)と、To(上記の酸化物層の厚さ)とに大きく依存する。
【0027】
ダイオード、殊に圧入式ダイオードを有する整流器では、例えば、発電機の上記の高温点で動作する際に発生するこの整流器の熱抵抗は、すべての動作時間にわたって安定して所定の値以下に維持することができる。それは、上記の頑強な圧入接触接続の熱特性は実質的に変化しないからである。
【0028】
電気的な逆電流IR(T)によって形成される損失出力は、熱として上記の整流器を介して排出される。すなわち、各ダイオードの電気的な損失出力Pelは、熱出力Pthermとして上記の整流器を介して周囲の空気に排出されるはずである。ここでPthermは、温度差分dTと、熱抵抗Rthとの商に等しく、ここでこの温度差分dTは、阻止層温度Tjと、周囲温度または冷却空気温度Taとの間の温度差分であり、また熱抵抗Rthは、阻止層と周囲空気との間の熱抵抗である。この熱抵抗は、発電機回転数と共に変化し、したがってここでは上記の高温点における動作時に発生する熱抵抗を表す。ダイオードは以下が成り立つ限りは安定である。すなわち、
【数2】
が成り立つ限りは安定である。
【0029】
ダイオードの順方向損失PFは、負の温度係数を有するため、この順方向損失は式(4)において無視することができる。式(3)の逆電流依存性から、
【数3】
が成り立つ場合、式(4)により、高温時に熱放出なしに確実な動作が可能になる。
【0030】
図5には、本発明による整流器装置の動作領域を説明する線図が示されている。この図では、
図1と同様に横軸に沿って温度Tj(℃)が、また縦軸に沿って全体損失出力P(W)がプロットされている。この実施例では、整流器のダイオードに対し、このダイオードの阻止層と冷却空気との間の5ケルビン/ワットの熱抵抗Rthが、逆電圧UR=14Vおよび導通電流IFAV=50Aに対して示されている。このダイオードは、慣用の阻止層温度境界を大きく上回って動作させることができる。図示した例において、200℃の最大阻止層温度TAは、ほぼ250℃の温度TBにまで広げられている。このことが意味するのは、上記のショットキーダイオードを動作させることの可能な動作領域が、上記のダイオード損失が温度の上昇に伴って再度増大する温度領域にも伸びることを意味している。
【0031】
上記の半導体の阻止層と周囲空気との間の熱抵抗は、上記の発電機の高温点における動作時に、あらかじめ設定した値を上回らない。例えば、上記の熱抵抗は、7K/Wよりも小さく、有利には5K/Wよりも小さく、殊に3K/Wよりも小さい。
【0032】
ダイオードの最大許容阻止層温度は、(すでに上で説明したように)つぎの関係式、すなわち、
【数4】
によって求められる。
【0033】
ショットキーダイオードとして(すでに上で説明したように)有利にはトレンチMOSバリアショットキーダイオードが使用され、その溝の深さは1μmから3μmであり、その溝と溝との間の間隔は、0.5μmから1μmである。
【0034】
これとは択一的にショットキーダイオードとしてトレンチジャンクションバリアショットキーダイオード(TJBSダイオード)が使用され、その溝の深さは、1μmから3μmであり、その溝と溝との間の間隔は、0.5μmから1μmである。
【0035】
有利には上記のショットキーダイオードは、0.65eVから0.75eVのショットキーバリアを有するダイオードである。