(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5693846
(24)【登録日】2015年2月13日
(45)【発行日】2015年4月1日
(54)【発明の名称】特に内視鏡用途に使用される光ファイバプローブで使用するための保護プローブ先端
(51)【国際特許分類】
A61B 1/00 20060101AFI20150312BHJP
【FI】
A61B1/00 300P
【請求項の数】18
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2009-521022(P2009-521022)
(86)(22)【出願日】2007年7月20日
(65)【公表番号】特表2009-544367(P2009-544367A)
(43)【公表日】2009年12月17日
(86)【国際出願番号】US2007074002
(87)【国際公開番号】WO2008011580
(87)【国際公開日】20080124
【審査請求日】2010年7月16日
(31)【優先権主張番号】60/807,985
(32)【優先日】2006年7月21日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】509020077
【氏名又は名称】オンコスコープ・インコーポレーテツド
(74)【代理人】
【識別番号】100103920
【弁理士】
【氏名又は名称】大崎 勝真
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100140523
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 千尋
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(72)【発明者】
【氏名】ワツクス,アダム
【審査官】
安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】
特表2001−521806(JP,A)
【文献】
米国特許第05601087(US,A)
【文献】
特表2009−511909(JP,A)
【文献】
John W. Pyhtila and Adam Wax,Rapid, depth-resolved light scattering measurements using Fourier domain, angle-resolved low coherence interferometry,Opt Express,2004年12月13日,Vol. 12, No. 25,p.6178-6183
【文献】
Adam Wax et. al.,Cellular organization and substructure measured using angle-resolved low-coherence interferometry,Biophys J.,2002年 4月,Vol.82, No.4,p.2256-2264
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00−1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡用途の間、遠位端を有し組織上に光を投影するように構成された光ファイバプローブと共に使用するプローブ先端であって、
光ファイバプローブの少なくとも遠位端を収容かつ囲繞するように構成された中空部分を有する固定シースと、
固定シースに対して固定されており、光ファイバプローブによって組織上に投影された光の結果として組織から散乱される光を受け入れて光ファイバプローブに伝達するように構成された結像要素とを備えており、結像要素は、光ファイバプローブの遠位端が結像要素の共役フーリエ変換面内にあるように配置されるべく構成されており、
プローブ先端がさらに、
遠位端を有し、固定シースの少なくとも一部を収容かつ囲繞する中空部分を画定する取り外し可能シースと、
取り外し可能シースの遠位端に位置しており、光ファイバプローブによって組織上に投影された光の結果として組織から散乱される光を受け入れて結像要素に伝達するように組織に対して当接すべく構成された光学窓とを備えており、光学窓は、光学窓と結像要素との間の距離が結像要素の焦点距離のおよそ1つ分であるように、結像要素に対して配置されている、前記プローブ先端。
【請求項2】
結像要素が、固定シースの中空部分に組み込まれ、固定シースの長手軸に対してほぼ垂直な面内に配置される、請求項1に記載のプローブ先端。
【請求項3】
結像要素の共役フーリエ変換面が、ほぼ結像要素の1つの焦点距離にある、請求項1に記載のプローブ先端。
【請求項4】
光学窓が、取り外し可能シースの中空部分に組み込まれ、取り外し可能シースの長手軸にほぼ垂直な面内に配置される、請求項1に記載のプローブ先端。
【請求項5】
光学窓が、取り外し可能シースの中空部分に組み込まれ、取り外し可能シースの長手軸に対する垂直面に対して傾いた面内に配置される、請求項1に記載のプローブ先端。
【請求項6】
結像要素が、固定シースの長手軸に対して傾けられる、請求項1に記載のプローブ先端。
【請求項7】
結像要素が、散乱光の角度分布を捉えるように構成されるレンズである、請求項1に記載のプローブ。
【請求項8】
取り外し可能シースが、取り外し可能シースを固定シースにロックするためのロック機構を備えている、請求項1に記載のプローブ先端。
【請求項9】
固定シースまたは光ファイバプローブ、または固定シースおよび光ファイバプローブの両方の汚染を回避するために、取り外し可能シースの外側に装着され、光ファイバプローブの近位端に向かって伸張可能である伸張可能スカートをさらに備える、請求項1に記載のプローブ先端。
【請求項10】
光ファイバプローブが内視鏡に適用される際、光学窓と組織の間を吸引するために、取り外し可能シースの遠位端に装着され、光学窓を囲繞する吸引部材をさらに備える、請求項1に記載のプローブ先端。
【請求項11】
固定シースおよび取り外し可能シースが協働して、吸引部材に開口する真空チャネルを画定しており、組織に対して光学窓の吸引を行うのを助けるために吸引部材内に真空を生成すべく真空チャネルに結合された真空発生器をさらに備える、請求項10に記載のプローブ先端。
【請求項12】
光学窓で生成された真空または圧力を感知するために、真空チャネルに結合された圧力デバイスをさらに備える、請求項11に記載のプローブ先端。
【請求項13】
内視鏡用途において、光学窓に対して組織を当接するために、組織を把持するように構成された把持鉗子をさらに備える、請求項1に記載のプローブ先端。
【請求項14】
プローブ先端および光ファイバプローブを保護すべく光ファイバプローブを収容かつ囲繞するカバーシースをさらに備えている、請求項1に記載のプローブ先端。
【請求項15】
検査される組織を内視鏡により精査するためのシステムであって、
遠位端を有する光ファイバプローブを含む結像システムと、プローブ先端とを備えており、
結像システムが、
検査される組織に向けて光を誘導するように構成された少なくとも1つの送達ファイバと、
検査される組織からの散乱光を受け入れるように構成されたファイババンドルとを備えており、
プローブ先端は、
光ファイバプローブの遠位端を収容かつ囲繞する中空部分を有する固定シースと、
固定シースに対して固定された結像要素とを備えており、結像要素は、結像要素から受け入れられて組織上に投影された少なくとも1つの送達ファイバからの光の結果として組織から散乱される光を受け入れてファイババンドルに伝達するように構成されており、結像要素は、ファイババンドルが結像要素の共役フーリエ変換面内にあるように光ファイバプローブの遠位端に対して配置されており、
プローブ先端がさらに、
遠位端、ならびに、固定シースの少なくとも一部を収容かつ囲繞する中空部分を有する取り外し可能シースと、
取り外し可能シースの遠位端に位置しており、結像要素から受け入れられて組織上に投影された少なくとも1つの送達ファイバからの光の結果として組織から散乱される光を受け入れて結像要素に伝達するように、検査される組織に対して当接すべく構成された光学窓とを備えており、光学窓は、光学窓と結像要素との間の距離が結像要素の焦点距離のおよそ1つ分であるように、結像要素に対して配置されている、前記システム。
【請求項16】
結像システムが、角度分解低コヒーレンス干渉法結像システム(a/LCI)である、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
結像要素が、散乱光のフーリエ変換で散乱光の角度分布を捉えるように構成されたレンズである、請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
プローブ先端および光ファイバプローブを保護すべく光ファイバプローブを収容かつ囲繞するカバーシースをさらに備えている、請求項15に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2006年7月21に出願されたタイトル「Disposable,Sterile Probe Tip for Fiber Optic Probes」の米国特許仮出願第60/807,985号の優先権を主張する。
【0002】
本発明の実施形態は、内視鏡用途に使用される光ファイバプローブを含めたプローブを保護するためのプローブ先端に関する。プローブ先端は、滅菌性を維持するために使い捨てであってよい。またプローブ先端により、反射光を適切に捉えることを確実にするために、検査される組織に対してプローブ内の結像要素の距離を維持することが可能になる。プローブ先端は、特に、低コヒーレンス干渉法(LCI)での内視鏡用途で使用される光ファイバプローブ上で使用されてよい。
【背景技術】
【0003】
組織内の細胞の組織表面および/または構造的特徴を検査することは、多くの臨床および実験室での研究のために必須である。例えば、内視鏡は、組織表面を検査するのに使用することができる1つのタイプのプローブである。光散乱分光法(LSS)、およびLSSの1つの方法としての低コヒーレンス干渉法(LCI)は、組織の健康状態を内視鏡的に判定するための細胞を含めた生体内での検査適用を可能にする知られた技法である。LSSは、細胞小器官の弾性散乱特性の変化を検査して、それらのサイズおよびその他の寸法上の情報を推測する。LCIは、LSSの1つの方法として探求されてきた。LCIは、時間的低コヒーレンスを有する光源を利用し、干渉計の経路長の遅延が、光源のコヒーレンス時間と一致するときに限り、干渉が実現する。例えば、本発明の発明者らは、迅速な組織の生体内検査を可能にするために、フーリエ領域(fa/LCI)における角度分解LCI技法を含めた複数のLCIによる技法を開発してきた。このシステムは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、タイトル「Systems and Methods for Endoscopic Angle−Resolved Low Coherence Interferometry」の同時係属共願の米国特許出願公開第2007/0133002A1(Serial No.11/548,468)(「’468出願」)で考察される。
【0004】
’468出願では、光ファイバプローブは、光を放出し、散乱光の角度分布を収集する1つの方法として提供される。この実施例は、本明細書の
図1に示され、レンズのフーリエ変換特性を使用する。この特性は、対象がレンズの前方焦点面内に配置される際、共役画像面での画像が対象のフーリエ変換である。空間分布(対象または画像)のフーリエ変換は、ミリメートルごとのサイクルで見た画像情報内容の表示である空間周波数の分布によって得られる。弾性散乱光の光学像では、波長は、その固定された元の値を維持し、空間周波数の表示は、散乱光の角度分布の単にスケール変更された様式である。
【0005】
光ファイバfa/LCIスキームにおいて、角度分布は、集光レンズを使用して、ファイババンドルの遠位端を試料の共役フーリエ変換面内に配置することによって、捕捉される。この角度分布は、ファイババンドルの
近位端に伝達され、そこで、4fシステムを使用して、イメージング分光器の入り口スリット上に結像される。さらに低コヒーレンス干渉法を使用して、深さ分解測定値を得ることができるように、スリットに進入する前に、ビームスプリッタを使用して、散乱場を基準場に重ねる。
【0006】
図1に戻ると、改変されたマッハ−ツェンダー干渉計を基にした、例示の光ファイバfa/LCIスキームが示される。ブロードバンド光源12からの光10が、ファイバスプリッタ(FS)13を使用して、基準場14と、信号場16とに分割される。送達ファイバ16を、ファイババンドル
26の遠位端でフェルー
ルに沿って固定することによって、試料プローブ22が組み立てられ、その結果、送達ファイバ16の端部面が、ファイババンドル
26の面と平行で、同一面になる。ボールレンズL1(24)が、プローブ22の面からある焦点距離に配置され、ファイババンドル
26上の中心になるように調整され、送達ファイバ
16をレンズL1(24)の光学軸からずらす。この構成は
図2にも記載され、一定の角度で試料18上に入射するビーム径を有する平行ビーム
34を生成する。
【0007】
試料からの散乱光33(
図2を参照)は、レンズL1(24)によって集光され、散乱場36の角度分布は、レンズL1(24)のフーリエ変換特性によって、レンズL1(24)フーリエ画像面に配置されたマルチモードコヒーレントファイババンドル
26の遠位面で、空間分布へと変換される。ファイバ
バンドルの遠位先端は、散乱光の角度分布を結像するために、レンズL1(24)から1つの焦点距離分離れて維持される。例示として、3つの選択された散乱角度で散乱した光
33の光路が、
図2に示される。
図3に示される内視鏡に適合可能なプローブでは、試料18は、透明シース(要素58)を使用して、レンズL1(24)の前方焦点面内に配置される。
図1さらに
図2に示されるように、ファイバ
バンドル26の近位端38から生じた散乱光
36は、レンズL3(30)によって再度平行にされ、ビームスプリッタBS(50)を使用して、基準場(14)に重ねられる。2つの結合した場は、イメージング分光器54のスリット56上へと再び結像される。このように、fa/LCI光ファイバプローブシステムにおいて、対象の組織が、レンズ(例えば、L1(24))の焦点面に配置され、維持されることが重要である。これは、反射された散乱光(例えば、
図2の要素33)の角度分布を捕捉することが必要である。これは、プローブの遠位端(例えば22)が、レンズ(例えば、L1(24))からおよそ1つの焦点距離分離れて配置されることを要する。
【0008】
図1〜
図3のfa/LCIシステムでのプローブ22などのプローブが、内視鏡に適用される際、それは典型的には、使用中、滅菌性が維持されることが要求される。これに対処するために開発された1つの方法は、既存のプローブの周囲にシースを設けることである。例えば、US5,386,817は、滅菌性を実現するための、内視鏡の本体の周囲のシースを開示する。この特許は、付属品を挿入するためのチャネルを含む。US6,863,651では、内視鏡は、保護シースを有する照明チャネルを備えた内視鏡を含む。これら両方の特許は、内視鏡用途において、保護シースを通るチャネルの設置を含み、これは、進入地点を与えることになり、滅菌性の維持を妨げる恐れがある。
【0009】
使い捨ての内視鏡先端として、装着可能なチャネル部分がUS5,489,256で開示され、US5,643,175で継続される。これらの特許は、2つの部分を含み、その1つは使い捨てであり、またこれらは、それらが非同心であるような同一の円筒形の半径である。第1の部分は、滅菌可能であり、第2部分は使い捨てである。使い捨ての部分は、流体、ガスまたは器具を送達するためのチャネルを有するように特定されている。このチャネルにより、第1の部分の汚染の可能性が生じることになり、したがって、使用の合間に、第1の部分を滅菌しなければならない。構成は、画像センサに隣接した窓を含み、それらの間の距離にはいかなる規定もない。最後に、このチャネル部分は常に、端部の湾曲面によって特定され、平坦な外部面は形成されない。
【0010】
また特に、滅菌性を維持する目的で、光ファイバプローブを保護するために特別に設計された従来のデバイスが存在する。具体的には、US5,771,327およびUS5,930,440は、先端に膜または窓のいずれかを備えたシースからなる光ファイバプローブプロテクタを開示する。これらの設計は、具体的には、プローブがプロテクタに当接することを必要とし、プローブ先端と組織試料の間に固定された距離は維持されない。プローブ先端内に結像光学要素を含むための設備は全く存在しない。したがって、これらの設計は、これに限定するものではないがfa/LCIシステムを含めた光学による結像システムと共に使用することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許出願公開第2007/0133002号明細書
【特許文献2】米国特許第5,386,817号明細書
【特許文献3】米国特許第6,863,651号明細書
【特許文献4】米国特許第5,489,256号明細書
【特許文献5】米国特許第5,643,175号明細書
【特許文献6】米国特許第5,771,327号明細書
【特許文献7】米国特許第5,930,440号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の実施形態において、ファイバプローブまたはファイババンドルを使用して、滅菌性を維持する際、進歩した光学分光器技法の臨床的適用を促進するために、新規のプローブ先端が提供される。プローブ先端は、光ファイバプローブ用途で使用することができる。基本の光学分光器技法は、多様な構成で適用することができ、例えば、フーリエ領域(fa/LCI)システムでの角度分解LCI技法などの新規に開発された進歩した方法は、検査中、光ファイバおよび関連する結像要素に対する組織の正確な配置を要する。
【0013】
本発明の実施形態において、ファイバプローブ先端は、光ファイバまたはバンドル上の保護シースを含む。プローブ先端は、内視鏡的用途での検査中、光ファイバと組織表面との間に滅菌境界面を提供する。ファイバ先端プローブは、光学分光器技法で利用できることから、ファイバプローブ先端は、対象の組織からの反射光を捉えるための結像要素(例えば、レンズ)を含む。組織試料からの反射光を光ファイバまで適切に進めるために、ファイバプローブ先端は、光ファイバに対する結像要素の配置を維持するように構成される。
【0014】
ファイバプローブ先端はまた、結像要素に対して配置されたその遠位端上に光学窓を採用する。光学窓により、組織試料からの反射光が、ファイバプローブ先端内の結像要素まで通過することが可能になる。光学窓は、一実施形態において、結像要素からおよそ1つの焦点距離分離れて配置される。これも同様に、ファイバプローブ先端およびその光学窓が、対象の組織に当接される際、組織から反射された散乱光が適切に捉えられる。フーリエ領域(fa/LCI)システムの角度分解LCI技法の場合、ファイバプローブ先端により、結像要素からおよそ1つの焦点距離分離れて配置されるように、組織を維持することが可能になり、その結果、反射された反射光の角度分布が、適切に捉えられる。
【0015】
ファイバプローブ先端は、ファイバプローブ先端、およびより詳細にはその光学窓が、対象の組織に対して適切に当接するために、異なる遠位端設計を利用してよい。ファイバプローブ先端の結像要素が、対象の組織から適切な距離離れて配置されるように、光学窓は、対象の組織に対して当接すべきである。対象の組織に対する接触を容易にするために、ファイバプローブ
先端の遠位端は、直線または傾斜してよい。また、組織に対する接触を容易にし、滅菌性を実現するために、ファイバプローブ先端の遠位端で、吸引デバイスを採用してよい。組織の洗浄装置として使用するために、および/または組織に対する吸引デバイスの吸引を助ける目的で真空補助するために、ファイバプローブ先端内に分離チャネル経路が設けられる。
【0016】
また、ファイバプローブ先端がファイバプローブ上で固定されるか、または取り外し可能にされるかのいずれかを可能にする設計が提供される。取り外し可能である場合、これにより、洗浄を回避するおよび/またはより高い滅菌性を与えるために、ファイバプローブ先端を、各内視鏡的用途の後で廃棄することが可能になる。設計は、利用する際、ファイバプローブ先端を所定の位置にロック固定するためのロックシステムを含んでよい。ファイバプローブ先端は、使用後ロックを解除され廃棄される。ロックシステムが、ファイバプローブ先端のシース内にチャネルを採用する場合、ファイバプローブは、ファイバプローブ先端外から接触可能であり得る。したがって、ファイバプローブ先端上に保護スカートを採用することもできる。スカートは、ファイバプローブ先端内のファイバプローブへの接触を回避するためにチャネルを覆い、そこから伸張する方法を提供する。ファイバプローブ先端を、容易に妨げられることなくファイバプローブに装着することができるように、スカートは、最初は収縮される、または巻きつけられて設計することができる。ファイバプローブ先端が装着された後、内視鏡的用途が始まる前に、スカートを展開することができる。
【0017】
本発明は、本明細書に提示される実施形態に限定されるものではない。代わりに、検査中、光ファイバプローブまたはその関連する結像、屈折または回折要素から固定距離に組織を維持する剛性部分を備えたプローブ先端を含めたいかなる構成も等価物としてみなすことができる。
【0018】
添付の図面に関連した好ましい実施形態の以下の詳細な説明を読めば、当業者は、本発明の範囲を理解し、その付加的態様を認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】光ファイバプローブを採用する例示の低コヒーレンス干渉法(LCI)プローブシステムの概略図である。
【
図2】
図1に示されるLCIシステムにおける、プローブの遠位端での試料照明および散乱光集光の図である。
【
図3】
図1に示されるLCIシステムによって採用することができるプローブ先端の図である。
【
図4】本発明の一実施形態による固定シースを採用するプローブ先端の切欠き図である。
【
図5】
図4に示されるプローブ先端の外観的に見た図である。
【
図6A】本発明の一実施形態による取り外し可能シースを採用するプローブ先端の切欠き図である。
【
図6B】
図6Aに示され、本発明の一実施形態による傾斜した光学窓を採用するプローブ先端の図である。
【
図7】
図6Aに示されるプローブ先端の外観図の代替の図である。
【
図8】本発明の一実施形態による滅菌性スカートを採用する、
図6Aおよび
図7に示されるプローブ先端の図である。
【
図9】本発明の一実施形態により配置された滅菌性スカートを備えた、
図8に示されるプローブ先端の図である。
【
図10】組織表面に対するプローブ先端の適用を促進するために、真空補助の吸引デバイスを採用する、
図9に示されるプローブ先端の図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に記載された実施形態は、当業者が本発明を実施することを可能にするのに必要な情報を提示し、本発明を実施する最善の様式を示す。添付の図面に照らして、以下の説明を読めば、当業者は、本発明の概念を理解し、これらの概念が、特に本明細書で向けられていない用途を認識するであろう。これらの概念および用途は、本開示および添付の請求項の範囲内にあることを理解すべきである。
【0021】
本発明の実施形態において、ファイバプローブ先端は、光ファイバまたはバンドル上の保護シースを含む。プローブ先端は、内視鏡的用途で検査中、光ファイバと組織表面との間に滅菌境界面を提供する。ファイ
バプローブ
先端は、光学分光器技法で利用できることから、ファイバプローブ先端は、対象の組織からの反射光を捉えるために、結像要素(例えば、レンズ)を含む。ファイバプローブ先端は、組織試料からの反射光を光ファイバまで適切に進めるために、光ファイバに対する結像要素の配置を維持するように構成される。
【0022】
ファイバプローブ先端はまた、結像要素に対して配置されるその遠位端上の光学窓を利用する。光学窓により、組織試料からの反射光が、ファイバプローブ先端内の結像要素まで通過することが可能になる。光学窓は、一実施形態において、結像要素からおよそ1つの焦点距離分離れて配置される。これも同様に、ファイバプローブ先端およびその光学窓が、対象の組織に当接される際、組織から反射された散乱光が適切に捉えられる。フーリエ領域(fa/LCI)システムの角度分解LCI技法の場合、ファイバプローブ先端により、結像要素からおよそ1つの焦点距離分離れて配置されるように、組織を維持することが可能になり、その結果、反射された反射光の角度分布が適切に捉えられる。
【0023】
本発明の進歩は、少なくとも4つの構成要素を含む。(1)ファイバプローブ先端内に結像要素を含むこと、(2)プローブおよび/または結像要素に対する組織の位置を維持する、プローブ先端の取り外し可能/使い捨て部分、(3)プローブの残りの部分を保護し、滅菌性を維持するための滅菌スカートまたはシース、および/または(4)真空補助され得る、またはされない吸引デバイス。これらの構成要素はそれぞれ、本発明によるファイバプローブに対して個別に、または任意の数で、および互いを組み合わせて採用することができる。
【0024】
対象の組織、結像要素、および光ファイバのこれらの正確な配置を維持するために、プローブ先端は、理想的には剛性要素を含んで設けられるべきである。これらの剛性要素は、組織からの反射光を適切に捉えるために、プローブの空間配置を保つ。しかしながら、光ファイバプローブ全体を囲いの中に入れることは非現実的であり得る。代わりに、先端の遠位部分は、剛性要素を含むことができ、プローブの残りの部分は、シースの中に覆われ、これによりプローブが、汚染流体に接触するのを防ぐ。
図4は、この観点から、例示のファイバプローブおよびファイバプローブ先端60の切欠き図を示す。
【0025】
図4に示されるように、ファイバプローブ先端60は、本発明の一実施形態によって設けられる。
図5は、
図4のファイバプローブ先端60を外観図として示す。ファイバプローブ先端60は、内視鏡による撮像システムにおいて使用される光ファイバ
プローブの遠位端を覆うように構成される。一実施例は、
図1から
図3のfa/LCIシステムで採用される光ファイバプローブである。このシステムに適用される場合、送達ファイバ16の遠位端およびファイバプローブシステムのファイババンドル26は、
図4に示されるように、ファイバプローブ先端60内に含まれる。しかしながら、本発明は
図1から
図3のファイバプローブシステムでの使用に限定されるものではないことに留意されたい。
【0026】
プローブ先端60の1つの機能は、検査中、光ファイバ16、26、結像要素と、組織との間に固定された幾何学的関係をもたらすことであり得る。したがって、プローブ先端60を備えることができる第1の構成要素は、光ファイバまたはバンドル16、26に対して、レンズ62などの結像要素を配置する1つの手段である。
図4は、結像レンズ62を配置するために、ファイバプローブ16、26の遠位端上に配置され、これを囲繞する中空部分65を有する、円筒形の外壁からなる固定シース64の概略的使用の切欠き図を示す。この実施形態において、固定された長さを有する固定シース64が、ファイババンドル16、26の上に配置され、ファイババンドル16、26とレンズ62の間の固定距離を維持するために、保持リング66が使用される。固定シース64は、固定されることにより、ファイババンドル16、26に対するレンズ62の要求される配置を維持するために、剛性の構造物を有する。レンズ62が、固定シース64の遠位端上に配置される。固定シース64は、接着剤によってファイバプローブ16、26に接着することができる、あるいはフランジまたは他のロック機構を使用して、保持リング66に装着することができる。この構成は、他のタイプの光学要素または複数の光学要素(レンズなど)を含むように修正することができる。
【0027】
プローブ先端60が、
図1〜
図3に示されるようなfa/LCIシステムで採用される場合、レンズ62は、ファイババンドル16、26からおよそ1つの焦点距離分離れて配置される。これは、レンズ62が、分析するために、組織からの光の反射された角度分布を適切に捉えるために必要である。代替の実施形態において、個々の単一のまたはマルチモードのファイバ、またはこのようなファイバの配列が、レンズ62の焦点に維持されるように、レンズ62を配置することができる。他の実施形態において、レンズ
62の焦点距離と異なる、ファイバ光学要素16、26からの他の距離に結像レンズ62を配置することができる。
【0028】
図6A、図
6Bは、取り外し可能シース部材68を組み込むファイバプローブ先端60の代替の実施形態を示す。取り外し可能シース部材68は、内視鏡用途において、レンズ62および光ファイバ
バンドル16、26が汚染されるのを防ぐために、ファイバプローブ先端60の固定シース64を収容するように構成された構造である。取り外し可能
シース部材68は、ファイバプローブ先端60の一部として、固定シース64を収容しこれを囲繞する中空部分72を含む円筒形の壁70からなる。取り外し可能部材68の遠位端は、光学窓74を含む。光学窓74は、組織に関する情報を取り込むために、組織試料からの反射光が、ファイバプローブ先端62内のレンズ62に戻るように進む経路を提供する。光学窓74はまた、均一な走査を行うため、およびより大きな深さ分解能精度を提供するために、組織を平らにする。光学窓74は、ガラス、プラスチックを含めた任意の材料から作成される、またはこれに限定するものではないが、使い捨て部材68の遠位端上に配置されたまたは延伸された膜または他の透明な材料を含めた、任意の他のタイプの透明材料からなることができる。光を通すものはいずれも、光学窓74として使用することができる。
【0029】
また光学窓74の機能は、円筒形の取り外し可能シース68の剛性の形態により、レンズ62に対して、組織から適切な距離で組織を配置することである。光学窓74が組織表面に接触することにより、組織表面と固定シース64内のレンズ
62の間の固定された距離が実現する。これは、レンズ62上で組織からの反射光を適切に捉えるために必要であり得る。組織(光学窓74を介して)とレンズ62の間、およびレンズ62と光ファイバ
バンドル16、26の間の関係を維持することは、組織表面および/またはその下の細胞構造に関する特性を分析するために、組織からの反射光の適切な捕捉において重要であり得る。
【0030】
光学窓74は、ファイバプローブ先端60の長手軸に対して垂直であってよい、または
図6Bに示されるように、組織に対する光学窓74の接触をより十分にすることができるように、一定の角度で傾斜してよい。角度を有する構成の実現は、反射を回避する助けをする場合があり、これは、光学窓74で捉えられた反射された散乱光を曖昧にする恐れがある。しかしながら、光学窓74の角度がわずかである、例えば0から20度、好ましい実施形態においては8度である場合、プローブシステムが角度分解システムであるならば、レンズ62は依然として、光およびその角度分布を適切に捉えることができる。光学窓74の角度により、レンズ62が反射された散乱光の角度分布を適切に捉えることができない場合、レンズ62もまた、光学窓74と同一または同様の配向で角度を付けることができる。
【0031】
fa/LCIシステム用に設計されたファイバ先端プローブ60の一用途において、光学窓74は、レンズ62のほぼ焦点距離に配置されるように、使い捨て部分68上に設計される。光学窓74をレンズ62からおよそ1つの焦点距離分離れて設けることにより、フーリエ領域内の反射光の角度分布を適切に捉えることが可能になる。
【0032】
代替の実施形態において、レンズ
62は、固定シース64の中に組み込まれるのと対照的に、取り外し可能シース部材68の中に組み込まれてよい。他の代替の実施形態は、レンズ62に対する光学窓74の異なる配置を可能にする。
【0033】
取り外し可能シース部材68を、ファイバプローブ先端60上に配置し、内視鏡用途の後排除することができるように、ロック機構を含んでもよい。これにより、取り外し可能シース部材68によって保護される際、固定シース64およびレンズ62が露出しないため、それぞれの内視鏡用途の後、固定シース64を洗浄する必要がなくなる。この点に関して、取り外し可能シース部材68が、利用する前に、まず固定シース64の上に配置される。その後、利用する間、取り外し可能
シース部材68が緩まないように、それは、所定の場所にロックされてよい。ファイバ先端プローブ60が、内視鏡用途から除去された後、取り外し可能
シース部材68は、廃棄するために解除され除去されてよい。この方法において、固定シース64およ
びレンズ62は、組織に決して露出することなく、洗浄する必要がない。ファイバプローブ先端60のより高価な構成要素の1つであり得るレンズ62を、交換するまたは洗浄する必要がない。
【0034】
図6A〜
図9に示される実施形態において、取り外し可能
シース部材68内のロックピンチャネル78の中にロックピン76を摺動することによって、取り外し可能シース
部材68がファイババンドル16、26に装着される。取り外し可能
シース部材68は、取り外し可能
シース部材68を所定の位置にロックするために、固定シース64に対して回転される。内視鏡用途の後など、取り外し可能
シース部材68を除去することを望む場合、ロックピンチャネル78からロックピン76を取り外すことができるように、取り外し可能
シース部材68は、ロック回転方向から反対方向に回転される。
図6A〜
図6Bは、切欠き図におけるロックピンチャネル78に係合したロックピン76を示す。
図7は、取り外し可能シース部材68を外側から見たときに見える、ロックピンチャネル78を示す。取り外し可能
シース部材68が、光ファイバ
バンドル16、26から反対にそれに対して加えられる力を有する場合、ロックピン76が所定の位置にロックし抵抗を与えるために、ロックピンチャネル78は、角度を付けられたチャネル部分80を含む。角度を付けられたチャネル部分80は、例示の実施形態において、ロックピンチャネル78に対してほぼ直角である。しかしながら、ロックピンチャネル78は、直角以外の他の角度で、角度を付けられたチャネル部分80を形成することができることに留意されたい。代替の実施形態はまた、これに限定するものではないが、取り外し可能シース
部材68を所定の位置にロックするために、ロックフランジまたはリング機構を含めた代替の手段を設けることができる。
【0035】
上記に記載の取り外し可能シース
部材68は、光ファイバ
バンドル16、26の遠位面の直接の汚染を阻止するが、流体がロックピンチャネル78を通って侵入する、または取り外し可能シース部材68によって覆われていない
ファイババンドル16、26の部分と接触することは可能である。この理由のために、プローブ先端60は、このような汚染を防ぐ展開可能なスカート82を付加的に組み込むように設計することができる。
図8および
図9は、当初の収縮された、または巻きつけられた位置、または展開されたまたはほどかれた位置それぞれのスカート82の概略図を示す。
【0036】
例示の実施形態において、滅菌スカート82は、ロックピン76およびチャネル78、80の遠位方向の地点で、取り外し可能シース部材68に装着される。スカート82は、チャネルまたは
光ファイババンドル
16、26に流体が到達するのを阻止するのに好適なプラスチックまたはラテックス材料で構成されてよい。スカート82は、シース部材68に装着される前および/または内視鏡利用の前に、所望される任意のタイプの潤滑剤によって滑らかにされてよい。チャネル78、80内のロックピン76の容易な操作を可能にするために、展開される前、
図8に示されるように、スカート82は巻きつけられる、あるいは収縮されてよい。取り外し可能シース
部材68をファイバプローブ先端60に装着した後、
光ファイバプローブの近位端に向けて
取り外しシース
部材68を滅菌スカート82を転がすことによって、滅菌スカート82を展開することができる。
図9は、スカートが、ファイバプローブ60および/または光ファイバ
バンドル16、26の保護外部カバー84を提供する、滅菌スカート82の展開を示す。スカート82はまた、その展開状態を維持するためにリブ86を含んでよく、その結果、リブ86は、ファイバプローブ60の直径を超えて延在する。この方法において、スカート82は、汚染物が、ファイババンドル16、26に達するのを阻止するために、内視鏡のいずれの付属チャネルも満たすことができる。
【0037】
図10は、
図8および
図9のファイバプローブ先端60の代替の実施形態を示し、但し、組織とレンズ62の間の距離、および光学窓74と組織の間の滅菌性を維持する目的で、光学窓74の組織に対する接触を補助するための付加的構成要素を備える。先に考察したように、分析のために反射光を適切に受光するために、光学窓74の組織に対する接触を確実にすることが重要であり得る。この点に関して、接触を助ける目的で、組織と光学窓74の間を吸引するために、取り外し可能シース部材68の遠位端上に、吸引カップなど吸引デバイス88を設けることもできる。吸引デバイス88は、組織と光学窓74の間の十分で安定した接触を維持するのに有益であり得る。吸引デバイス88は、反射光が遮られないように取り外し可能
シース部材
68の遠位端に装着され、光学窓74を囲繞する
円形の物質90を備えてよい。この物質90は、組織表面に対して押圧される際、吸引をもたらすことができるいずれの可撓性材料であってもよい。さらなる吸引補助を実現するために、外部真空発生装置92を利用して、ファイバプローブ先端60内に配置された真空または吸引チャネル94に結合することができる。真空発生装置92によって生成された真空は、部分的にまたは全体的に吸引を補助することができる。また、適切な内視鏡検査のために、組織と光学窓74の間で適切な吸引が生じているかどうかを判定するために、光学窓74で圧力または真空状態の検知することができるように、チャネル94内に真空センサまたは圧力変換器96を配置する、またはそれに結合することができる。真空または吸引チャネル94はまた、外部洗浄装置に結合される場合、組織洗浄装置として使用することができる。組織の光学窓98に対する接触を助けるために、人が制御可能な把持鉗子
74を設け、検査されるべき組織を内視鏡により把持するために、ファイバプローブ60を利用することができる。
【0038】
上記に記載する実施形態は、当業者が本発明を実施することを可能にするのに必要な情報を提示し、本発明を実施する最善の様式を示す。添付の図面に照らして、以下の説明を読めば、当業者は、本発明の概念を理解し、これらの概念の用途が、特に本明細書に向けられていないことを認識するであろう。これらの概念および用途が、本開示の範囲内にあることを理解すべきである。例えば、プローブは、光ファイバプローブ、または任意の特定の結像システムでの使用に限定されない。
【0039】
当業者は、本発明の好ましい実施形態に対する改良および修正を理解するであろう。このような改良および修正は全て、本明細書に開示される概念の範囲、および添付の特許請求の範囲内にあるとみなされる。