(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御信号は、第1の制御信号であり、前記コントローラは、前記出力電圧検出信号に応答して第2の制御信号を生成して、前記スイッチの切換を制御して、電源の出力電圧を調整する定電圧制御回路をさらに備える、請求項1に記載のコントローラ。
前記定電圧制御回路に結合されていて、前記第2の制御信号に応答して前記スイッチの切換を制御して、前記出力電流がしきい値電流未満であるとき電源の前記出力電圧を調整する論理回路をさらに備え、かつ前記論理回路は、前記定電流制御回路に結合されていて、前記第1の制御信号に応答して前記スイッチの切換を制御して、前記出力電圧がしきい値電圧未満であるとき前記出力電流を調整する、請求項2に記載のコントローラ。
最大デューティサイクル信号を生成する発振器をさらに備え、前記論理回路の第1の入力は、前記第1の制御信号を受けるように結合されており、前記論理回路の第2の入力は、前記第2の制御信号を受けるように結合されており、前記論理回路の第3の入力は、前記最大デューティサイクル信号を受けるように結合されている、請求項3に記載のコントローラ。
出力電圧は、前記出力電圧の調整時、前記しきい値電圧に調整され、前記出力電流は、前記出力電流の調整時、前記しきい値電流に調整される、請求項3に記載のコントローラ。
前記コントローラは、前記出力電圧検出信号と前記入力電圧検出信号の比に比例した値に達している積分された信号に応答して、前記スイッチをオン状態からオフ状態に切換える、請求項1に記載のコントローラ。
前記算術演算子回路は、前記出力電圧検出信号を前記入力電圧検出信号で除算して、基準信号を生成するよう結合されており、前記定電流制御回路は、前記基準信号を受けるように結合された第1の入力と、前記積分された信号を受けるように結合された第2の入力と、前記制御信号を出力するように結合された出力とを有する比較器をさらに含む、請求項7に記載のコントローラ。
前記算術演算子回路は、前記入力電圧検出信号を前記積分された信号で乗算して、乗算信号を生成するように結合されており、前記定電流制御回路は、前記乗算信号を受けるように結合された第1の入力と、前記出力電圧検出信号を受けるように結合された第2の入力と、前記制御信号を出力するように結合された出力とを有する比較器をさらに含む、請求項7に記載のコントローラ。
前記スイッチの切換を制御して、前記出力電圧検出信号に応答して電源の出力電圧を調整する定電圧制御回路をさらに備える、請求項12または16に記載のコントローラ。
前記定電圧制御回路に結合されていて、前記スイッチの切換を制御して、前記出力電流がしきい値電流未満であるとき電源の前記出力電圧を調整する論理回路をさらに備え、かつ前記論理回路は、前記定電流制御回路に接続されていて、前記スイッチの切換を制御して、前記出力電圧がしきい値電圧未満であるとき前記出力電流を調整する、請求項17に記載のコントローラ。
最大デューティサイクル信号を生成する発振器をさらに備え、前記論理回路の第1の入力は、前記定電流制御回路に結合されており、前記論理回路の第2の入力は、前記定電圧制御回路に結合されており、前記論理回路の第3の入力は、前記最大デューティサイクル信号を受けるように結合されている、請求項18に記載のコントローラ。
前記出力電圧は、前記出力電圧の調整時、前記しきい値電圧に調整され、前記出力電流は、前記出力電流の調整時、前記しきい値電流に調整される、請求項18に記載のコントローラ。
【発明を実施するための形態】
【0010】
詳細な説明
電源が調整された電圧領域と調整された電流領域とを有するガルバニック絶縁された出力を提供することを可能にする方法および装置が開示される。以下の説明において、この発明の十分な理解を与えるために数多くの特定の詳細が述べられる。しかしながら、当業者にとっては、この発明を実施するためにはその特定の詳細を採用する必要はないことは明らかであるであろう。他の例では、周知の材料または方法は、この発明を曖昧にしないために、詳細には説明されていない。
【0011】
この明細書全体を通して、「1つの実施例」、「ある実施例」、「1つの例」または「ある例」の記載は、その実施例または例に関連して説明された特定の特徴、構造、または特性が、この発明の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。よって、「1つの実施例において」、「ある実施例において」、「1つの例において」または「ある例において」という表現がこの明細書全体を通してさまざまな場所に表われても、必ずしもすべてが同じ実施例または例を参照しない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つ以上の実施例または例において任意の適切な組合せおよび/または下位の組合せで組合されてもよい。加えて、この明細書とともに提供される図面は、当業者への説明を目的とするものであり、図面は、必ずしも一律の縮尺に従わずに描かれていることが理解される。
【0012】
図1の機能ブロック図には、入力電圧V
IN105を受けて出力電圧V
O140と出力電流I
O135とを負荷145で発生させるDC−DC電源100の1つの例が示されている。1つの例において、電源100は、AC−DC電源であり、DC入力電圧V
IN105は、入力電圧源(図示せず)から受けた、整流され、フィルタをかけられたAC入力電圧である。入力電圧V
IN105は、入力帰線108に対して正である。出力電圧V
O140は、出力帰線112に対して正である。
【0013】
図1の例におけるDC−DC電源100は、出力電圧V
O140および出力電流I
O135を調整するコントローラ155によって制御されるDC−DCコンバータ115を含む。コントローラ155は、DC−DCコンバータ115の出力が定電圧(CV:constant voltage)領域と定電流(CC:constant current)領域とを有するように制御するために利用されることがあるため、CV−CCコントローラと呼ばれることがある。DC−DCコンバータ115は、典型的に、少なくとも1つのスイッチ120と、少なくとも1つの結合インダクタ125と、少なくとも1つのキャパシタ130とを含む。たとえばフライバックコンバータおよびたとえばバックコンバータの多くの変形例などの、ガルバニック絶縁された出力を提供するために典型的に用いられる脈動入力電流を備えたすべての標準的なコンバータ構成は、
図1の例においてDC−DCコンバータブロック115によって表わされるスイッチと、結合インダクタと、キャパシタとの配置によって実現化されてもよい。
【0014】
図1の例において、CV−CCコントローラ155は、入力電流I
IN110を表わすI
INSENSE信号150と、入力電圧V
IN105を表わすV
INSENSE信号175と、出力電圧V
O140を表わすV
OSENSE信号180とを受ける。
図1の例において、DC−DCコンバータ115に含まれるスイッチ120は、CV−CCコントローラ155から受けたCV
OUTCC
OUT信号185に応答する。
図1の例において、CV
OUTCC
OUT185は、スイッチング周期T
S内でハイまたはローである論理信号である。1つの例において、スイッチ120は、CV
OUTCC
OUT185がハイであるとき閉じており、スイッチ120は、CV
OUTCC
OUT185がローであるとき開いている。閉じたスイッチは、オン状態であると称されることがある。開いたスイッチは、オフ状態であると称されることがある。言い換えると、オンになるスイッチは閉じ、オフになるスイッチは開く。
【0015】
1つの例において、スイッチ120は、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)である。別の例において、CV−CCコントローラ155は、モノリシック集積回路として実現化されてもよく、または個別電気部品もしくは個別部品と集積部品との組み合わせで実現化されてもよい。CV−CCコントローラ155およびスイッチ120は、ハイブリッド集積回路かモノリシック集積回路かのいずれかとして製造された集積回路の一部を形成し得る。I
INSENSE信号150を発生させる電流センサも、集積回路の一部を形成してもよい。
【0016】
図1の例において、入力電流I
IN110は、CV
OUTCC
OUT信号185がローのとき実質的にゼロである脈動電流である。入力電流I
IN110の波形は、2つの別個の形状を示すことがある。各形状は、DC−DCコンバータ115の異なる動作モードに対応する。入力電流が、スイッチ120が閉じた直後に大きさがゼロである三角形状を有するとき、DC−DCコンバータ115は、不連続伝導モード(DCM:discontinuous conduction mode)で動作している。入力電流が、スイッチ120が閉じた直後に大きさがゼロでない台形形状を有するとき、DC−DCコンバータ115は、連続伝導モード(CCM:continuous conduction mode)で動作している。動作モードは、入力電圧V
IN105、出力電圧V
O140、負荷145、およびコンバータの特定の設計に依存する。たとえば、動作モードは、典型的に、入力電圧V
IN105が上昇するにつれてCCMからDCMに変化し、動作モードは、典型的に、負荷が増加するにつれてDCMからCCMに変化する。DC−DCコンバータ115は、入力電圧および負荷の制限された範囲内でCCMのみで動作するまたはDCMのみで動作するように設計されてもよいことが理解される。この発明に従った例は、DCMおよびCCM動作のための出力電圧および出力電流の所望の調整を提供する単一の設計を可能にする。
【0017】
図1の例におけるCV−CCコントローラ155は、定電流制御回路160と、定電圧制御回路170と、論理回路165とを含む。
図1の例において、定電流制御回路160および定電圧制御回路170は、入力電流検出信号I
INSENSE150と、入力電圧検出信号V
INSENSE175と、出力電圧検出信号V
OSENSE180とを受ける。
【0018】
入力電圧検出信号V
INSENSE175および出力電圧検出信号V
OSENSE180は、それぞれ入力電圧V
IN105および出力電圧V
O140と既知の関係を有する任意の信号であってもよいことが理解される。言い換えれば、それぞれの信号V
INSENSE175およびV
OSENSE180を得るために入力電圧を直接検出するまたは出力電圧を直接検出することは必要ではない。たとえば、インダクタ中の電流は、インダクタにかかる電圧に正比例する速度で変化する。したがって、1つの例において、信号V
INSENSE175は、インダクタ中の電流が第1の値よりも大きく第2の値よりも小さい間ハイであるタイミング信号であってもよい。1つの例において、V
INSENSE175は、インダクタ中の電流が第1の値から第2の値に変化するのにかかる時間量を表わしてもよい。1つの例において、V
INSENSE175は、デジタル信号の平均値を表わしてもよく、このデジタル信号は、インダクタ中の電流が第1の値から第2の値に変化するのにかかる時間中、ハイであり、そのため入力電圧V
IN105の値を導き出すことができる。
【0019】
定電流制御回路160は、制御信号190を発生させて、DC−DCコンバータ115を、調整された出力電流領域で動作させる。定電圧制御回路170は、制御信号195を発生させて、DC−DCコンバータ115を調整された出力電圧領域で動作させる。論理回路165は、制御信号195および190に応答して、適切なCV
OUTCC
OUT信号185を発生させて、DC−DCコンバータ115中のスイッチ120を、
図2中のグラフによって示されるような調整された電圧領域および調整された電流領域のために制御する。
【0020】
図2は、調整された出力電圧の領域210と調整された出力電流の領域220とを有する電源の出力特性200のグラフ例である。出力特性200は、
図1の電源100の1つのあり得る出力特性である。この例は、出力電流I
O135が、1つの例においては調整された値I
REG240であってもよいしきい値電流未満であるとき、出力電圧V
O140が実質的に一定の調整された値V
REG230であることを示している。この例は、出力電圧V
O140がしきい値電圧値未満であり最適自動再始動電圧V
AR260よりも大きいとき、出力電流I
O135が実質的に一定の調整された値I
REG240であることも示している。1つの例において、しきい値電圧値は、調整された値V
REG230であってもよい。
【0021】
調整された電流領域220をゼロボルトの出力電圧まで拡張することが望ましくない例もある。たとえば、電池を充電する電源は、通常、ゼロボルトの出力電圧を有さない。なぜなら、完全に放電された電池でさえ、充電されているとき最小電圧を示すためである。したがって、最小値未満の出力電圧は、電池の不良を示し、電源は、典型的に、そのような状況下で、調整されたよりも実質的に少ない電流を供給することを要求される。
【0022】
他の例において、実用的回路の制約は、出力電圧がゼロボルトであるとき電源が電流を指定の限度内に調整しないようにするであろう。したがって、電源は、出力電圧が最小値を下回るとき、自動再始動モードに入って、平均出力電流が最大所望値を超えないことを保証してもよい。自動再始動モードで動作しているとき、電源は、典型的に、通常の状況下で出力電圧を自動再始動値V
AR260より上に上昇させるのに十分に長い時間、電源の最大出力電流を供給する。出力電圧が、割当られた時間の後、自動再始動値V
AR260を上回っていない場合、電源は、典型的に、数百または数千のスイッチング周期であってもよいかなり長い時間出力電流を供給せず、その後で最大出力電流の供給を繰返すであろう。
【0023】
負荷145の特性は、電源が出力特性200のグラフ上のどこで動作するかを決定する。負荷145が、値I
REG240よりも実質的に少ない低い電流を要求するとき、出力は、値がV
REG230の調整された電圧であるだろう。この条件下で、論理回路165は、定電圧制御回路170からの制御信号195を選択して、DC−DCコンバータ115のスイッチ120を制御する。負荷145がより多くの電流を調整された電圧V
REGで取るにつれて、出力からの電力は、電力がDC−DCコンバータ115の設計限界に達するまで増加するであろう。DC−DCコンバータ115の設計限界は、最大出力電力250に対応する。負荷がI
REG240よりも多い電流を要求するとき、出力電圧V
O140は、調整された値V
REG230より下に下がる。論理回路165は、出力電圧V
O230の低下に対する定電圧制御回路170の応答を検出し、定電流制御回路160からの制御信号190を選択して、出力電圧がグラフ上の点270で自動再始動値V
AR260に下がるまで、出力電流I
O135を値I
REG240に調整する。
【0024】
負荷145に供給された出力電流I
O135が値I
REG240未満であり、かつ出力電圧V
Oが自動再始動値V
AR260よりも大きいとき、出力電圧V
O140は、調整された値V
REG230に達するまで上昇する。負荷電流がさらに減少するとき、論理回路165は、出力電圧V
O230の上昇に対する定電圧制御回路170の応答を検出し、定電圧制御回路170からの制御信号195を選択して、出力電圧V
O140を値V
REG230に調整する。
【0025】
図1の電源例100における定電圧制御回路170は、電源の出力電圧の調整のために、この技術分野において知られているいくつかの技術のうち任意のものを用いてもよい。こういった技術の例には、一定のスイッチング周期でのパルス幅変調(PWM)、可変スイッチング周期でのPWM、固定パルス幅でのパルス周波数変調(PFM)、およびオン/オフ制御が含まれる。パルス幅変調は、スイッチング周期中にスイッチが伝導する時間の長さを変化させる技術である。スイッチング周期は、一定か可変かのいずれかであってもよい。スイッチング周期が一定であるとき、スイッチが伝導する時間の長さと、スイッチが伝導しない時間の長さとの両方が変化しなくてはならない。スイッチング周期が可変であるとき、スイッチが伝導する時間の長さとスイッチが伝導しない時間の長さとは、独立して変化してもよい。パルス周波数変調は、オン時間を実質的に一定に維持しながら、スイッチがオフである時間の長さを変化させる技術である。オン/オフ制御は、スイッチング周期中、スイッチに伝導させるかスイッチが伝導しないようにするかのいずれかである技術であって、スイッチが伝導するスイッチング周期もあればスイッチが伝導しないスイッチング周期もある一連の定期的なスイッチング周期を発生させる。よって、この発明の例は、出力電圧を調整する多くの異なる技術と共に用いられてもよい。
【0026】
この開示において説明される発明の例は、入力電流I
IN110を電流検出信号I
INSENSE150として検出する多くの技術も用いてもよい。
図1中の電流センサ記号114は、多くの知られている電流検出法のうち任意のものを表わしてもよい。たとえば、入力電流は、個別レジスタ上の電圧として、または変流器からの電流として、または入力電流がトランジスタ中の電流と同じであるとき金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)のオン抵抗にかかる電圧として、または電流検出電界効果トランジスタ(senseFET)の検出出力からの電流として検出されてもよい。
【0027】
出力電圧V
O140を入力帰線108に対する電圧として間接的に検出することは有益であるものの、ガルバニック絶縁が不要である例においてまたは電気光学絶縁のコストが許容可能である例において、出力電圧検出信号V
OSENSE180は、出力帰線112に対する出力電圧V
O140の測定から直接得られてもよい。出力電圧V
O140の直接検出は、典型的に、定出力電圧の領域210における所望の値V
REG230からの偏差を、間接検出で達成し得るよりも小さくするであろうことが理解される。出力電圧検出信号V
OSENSE180は、間接か直接かいずれかの検出方法で得られてもよい。
【0028】
この発明の例は、出力電流I
O135の直接測定がない状態で、調整された電流領域220を備えた出力を提供する。これは、以下に説明されるさまざまな信号値間の数学的関係を利用することによって達成される。
【0029】
無損失電力コンバータについて、平均入力電力は、平均出力電力と同一である。スイッチング周期T
S内の電力バランスは、以下のように書かれてもよい。
【0031】
スイッチング周期中に時間と共に実質的に変化する唯一の量が入力電流I
IN110である
図1の例などのDC−DCコンバータについては、方程式(1)は以下のように簡約される。
【0033】
方程式(2)中の積分は、スイッチング周期T
Sに亘って入力電圧源から取られた(かつDC−DCコンバータによって受けられた)全電荷Qを表わす。
【0035】
したがって、出力電流を、他の量の項で以下のように書いてもよい。
【0037】
出力電流I
Oを所望の値I
REGに保つために、方程式(4)中の電荷Qは、以下のように制御される。
【0039】
方程式(5)は、各スイッチング周期中に入力電圧105源から取られた電荷が、出力電圧V
Oに正比例し、入力電圧V
INに反比例することを示している。方程式(5)の電荷関係は、方程式(5)の両辺をキャパシタンスCで除算することによって電圧関係に変換されてもよい。
【0041】
電荷Qは、入力電流I
IN110の積分かまたは入力検出信号I
INSENSE150の積分かのいずれかから決定されてもよい。同様に、方程式(6)の右辺は、検出量V
OSENSEおよびV
INSENSの項で表わされてもよく、スケーリング因子は、スケーリング電圧V
K中に説明されており、V
Kは、以下の方程式(8)に与えられている。したがって、我々は、定出力電流に対する要件を以下のように書くことができ、
【0043】
式中、V
Qは、スイッチング周期T
S内にDC−DCコンバータによって受けられた電荷を表わす積分された信号であり、V
Kは、スケーリング電圧である。スケーリング電圧V
Kは、検出比とほかの既知の量から以下のように決定される。
【0045】
方程式(7)によって説明される関係は、制御回路内で数多くのやり方で用いられて、定電流領域を備えた出力を有するDC−DCコンバータを制御してもよい。
図3には、この発明の教示に従った定電流制御回路310の1つの例が説明されている。
図3の定電流制御回路例310において、リセット可能な積分器320は、DC−DCコンバータ115中のスイッチ120が閉じている間、入力電流検出信号I
INSENSE150を積分する。リセット可能な積分器320は、1つの例においてスイッチング周期T
S中に入力電圧V
IN105源から取られた充電に比例する電圧である積分された信号V
Q330を発生させる。したがって、積分された信号V
Q330は、充電信号と称されてもよい。乗算器360は、充電信号V
Q330と入力電圧検出信号V
INSENSE175との積をスケーリング電圧V
Kでスケーリングしたものである乗算信号340を発生させる。
【0046】
図3の例において、クロック信号390は、スイッチング周期T
Sの始めで、ハイになって、ラッチ380を設定する。ラッチ380の出力は、ラッチ380が設定されるとハイになる制御信号CC
OUT190である。制御信号CC
OUT190は、ラッチ380がリセットされるとローになる。比較器370の出力は、乗算信号340がV
OSENSE信号180より大きくなると、ハイになって、ラッチ380をリセットして、スイッチ120を開く。
図3に説明される例において、リセット可能な積分器320は、制御信号CC
OUT190の立下がりでリセットされる。言い換えれば、
図3の例における定電流制御回路310は、スイッチング周期T
Sにおいてスイッチ120を開いて、方程式(7)が以下のように一方の辺に出力電圧検出信号V
OSENSE180のみを有するように変形されたときの方程式(7)の要件を満たす。
【0048】
つまり、定電流制御回路310は、制御信号CC
OUT190を生成して、スイッチ120の切換を制御して、充電信号V
Q330が出力電圧検出信号V
OSENSE180と入力電圧検出信号V
INSENSE175の比に比例するよう電源の出力電流を調整する。
【0049】
図4の回路例には、
図3のコントローラ例と異なるようにCC
OUT信号を発生させる代替的な定電流制御回路410が示されている。定電流制御回路例410は、入力電圧検出信号V
INSENSE175ならびにスケーリング電圧V
Kでスケーリングされた出力電圧検出信号V
OSENSE180の乗算、除算およびスケーリングを行なう算術演算子回路420を含む。算術演算子回路420の出力430は、方程式(7)の右辺にある項と等しい基準信号V
QREFである。
【0051】
よって、算術演算子420は、出力電圧検出信号を入力電圧検出信号で除算し、その結果をスケーリング因子V
Kでスケーリングして、基準信号V
QREFを生成するように結合されている。
図4の例において、クロック信号390は、スイッチング周期T
Sの始めで、ハイになって、ラッチ380を設定する。ラッチ380の出力は、ラッチ380が設定されるとハイになる制御信号CC
OUT190である。制御信号CC
OUT190は、ラッチ380がリセットされると、ローになる。比較器370の出力は、充電信号V
Q330がV
QREF信号430よりも大きくなると、ハイになって、ラッチ380をリセットして、スイッチ120を開き、このV
QREF信号は、示される例において、出力電圧と入力電圧の比に比例する。よって、定電流制御回路410は、制御信号CC
OUT190を生成して、スイッチ120の切換を制御して、充電信号V
Q330が出力電圧検出信号V
OSENSE180と入力電圧検出信号V
INSENSE175の比に比例するよう電源の出力電流を調整する。
【0052】
図3および
図4のリセット可能な積分器例320は、キャパシタと、キャパシタを充電する電流源と、キャパシタを放電させるスイッチとを含んでもよい。別の例において、リセット可能な積分器320は、2方向積分器であってもよい。つまり、リセット可能な積分器320は、あるスイッチング周期T
S中にキャパシタを充電することによって電流検出信号I
INSENSE150を積分してもよく、次に後続のスイッチング周期においてキャパシタを放電させることによって電流検出信号I
INSENSE150を積分してもよい。そのような2方向積分器は、制御信号CC
OUT190に対して高い最大デューティ比(たとえば99%−100%)が所望される用途において有用であってもよい。リセット可能な積分器回路例は、後にこの開示中で述べられる。
【0053】
図5には、この発明の教示に従った、
図3の乗算器360の機能と
図4の算術演算子420の機能とを果たしてもよい回路例500が示されている。
図5の回路において、バイポーラNPNトランジスタ530、520、525、および555は整合されている。非常に良好な近似で、バイポーラトランジスタのベース・エミッタ電圧は、コレクタ電流の自然対数に正比例する。つまり、関心領域における実用値(practical value)は、
【0055】
であり、式中、V
BEは、ベース・エミッタ電圧であり、V
Tは、物理定数によって定められる熱電圧であり、I
Cは、コレクタ電流であり、I
Sは、トランジスタのベース・エミッタ接合の逆飽和電流である。
【0056】
図5の回路については、以下のとおりである。
【0058】
したがって、全トランジスタのベース電流が無視できるものである条件下で、方程式(11)の関係は、電流I
X505とI
Y560とが、以下の式による関係があることを必要とする。
【0060】
言い換えれば、方程式(11)の対数関係の
図5の回路への適用により、入力電流I
X505が、電流源510および535の値I
C2によって乗算されることが示される。入力電流I
X505が、電流源515および540の値I
C3によって除算されることも示される。したがって、I
X505が第1の信号に比例し、電流源510および535が第2の信号に比例するとき、2つの信号の乗算は、
図5中の回路によって得られてもよい。電流源515および540が第3の信号に比例するとき、第3の信号の逆数による乗算も、得られてもよい。
図5の回路例の多くの適切な変形例がこの技術分野において知られている。
【0061】
1つの例において、電流源I
C2510および535は、スケーリング電圧V
kを表わす値に一定であり、電流源I
C3515および540は、入力電圧検出信号V
INSENSE175によって制御される可変電流源である。よって、入力電流I
Xが出力電圧検出信号V
OSENSE180に正比例するので、方程式10に従って、出力電流I
Yは、基準信号V
QREF430を表わす。
【0062】
図6は、
図4の例の定電流制御回路410において信号V
QREF430を提供してもよい別の回路の概略
図600である。
図6の回路例は、結果の所望される精度を得るために、整合されたバイポーラトランジスタを必要としないという望ましい特徴を有する。
【0063】
図6の回路例は、一定の速度で2つの固定値の間を変化している信号に必要な時間は、変化の速度に反比例するという原理を用いている。逆に、一定の速度で固定時間の間変化している信号は、変化の速度に正比例する量だけ変化するであろう。次に、
図6の回路がどのように時間、変化の速度および固定値を用いて、出力電圧V
O140に正比例しかつ入力電圧V
IN105に反比例する基準信号V
QREF430を発生させるのかが示される。
【0064】
図6の回路例は、電源の動作のためのタイミング信号を提供する発振器675を含む。
図7は、回路600中の信号のタイミング
図700である。タイミングをとるための便利な基準信号は、D
MAX信号680である。D
MAX信号680は、時間t
0740と時間t
3730との間でローである。D
MAX信号680は、時間t
3730と時間t
4750との間でハイである。スイッチ120は、D
MAX680がハイであるとき閉じていてもよい。スイッチ120は、D
MAX680がローであるとき開いていなくてはならない。したがって、D
MAXは、スイッチ120の最大オン時間T
ONMAXの間ハイである。
【0065】
図6の回路例は、入力電圧V
IN105に正比例する電流を有する可変電流源605を含む。入力電圧V
IN105と電流源605の電流との比は、抵抗R
VINである。電流源605は、
図6の例において、入力電圧検出信号V
INSENSE175によって制御される。
【0066】
図6の回路例は、出力電圧V
O140に正比例する電流を有する可変電流源615も含む。出力電圧V
O140と電流源615の電流との比は、抵抗R
VOである。電流源615は、
図6の例において、出力電圧検出信号V
OSENSE180によって制御される。
【0067】
図7の波形によって説明される
図6の回路例において、リセット信号670は、D
MAX信号680がローになった後、時間t
1720までハイである。リセット可能な積分器685および690は、リセット信号670がハイになるとリセットされる。
図7にはキャパシタC
RAMP640およびC
T&H665がゼロボルトにリセットされて示されているものの、1つの例において、キャパシタC
RAMP640およびC
T&H665は、電流源605および615からの充電がそれぞれキャパシタC
RAMP640およびC
T&H665の線形動作範囲において起こるよう、ゼロでない電圧にリセットされる。
図6の回路例において、設定信号655は、リセット信号670の立下がりでハイになる。設定信号655の立上がりは、フリップフロップ675を設定する。フリップフロップ675が設定されると、フリップフロップ675の出力にあるトラック信号650がハイになって、nチャネルトランジスタ645が電流源615からの電流を伝導することを可能にする。
【0068】
D
MAX信号680がローであるとき、pチャネルトランジスタ695は、電流源605からの電流を伝導する。リセット信号670が時間t
1710でローになると、リセット可能な積分器685のnチャネルトランジスタ635は、伝導を止めて、リセット可能な積分器685のキャパシタC
RAMP640が電流源605からpチャネルトランジスタ695を通して充電されることを可能にする。また時間t
1710において、リセット可能な積分器690のnチャネルトランジスタ660は、伝導を止めて、トラック・ホールドキャパシタC
T&H665が電流源615からnチャネルトランジスタ645を通して充電されることを可能にする。キャパシタC
T&H665の充電は、電圧V
T&H430を発生させる。
【0069】
キャパシタC
RAMP640の充電は、比較器625によって任意基準電圧V
A620と比較される電圧V
RAMP610を発生させる。電圧V
RAMP610は、時間t
2720で電圧V
A620よりも大きくなって、比較器625の出力630がフリップフロップ675をリセットすることを引き起こす。フリップフロップ675が時間t
2720でリセットされると、トラック信号650は、ローになって、電流源615がトラック・ホールドキャパシタC
T&H665を充電することを止めさせる。
【0070】
トラック・ホールドキャパシタC
T&H665が時間t
2720で充電を止めると、電圧V
T&H430は、方程式(10)のV
QREFに必要な値に達している。キャパシタC
RAMP640は、D
MAX680がハイになると、時間t
3730で充電を止める。したがって、電圧V
T&H430は、時間t
2720から時間t
4750まで値V
QREFにあり、スイッチ120が閉じた後、電圧V
Q330と比較されてもよい。
図6の回路例について、V
QREFの値は、以下のとおりである。
【0072】
R
VIN、R
VO、C
RAMP、C
T&H、およびV
Aの値は、方程式(7)の要件を満たすように選択されてもよい。したがって、
図6の回路例600は、ある継続時間、2つの信号を積分して、出力電圧V
O140を表わす値に正比例しかつ入力電圧V
IN105を表わす値に反比例するスイッチング周期T
S内の値V
QREFを提供する。
【0073】
図8には、フライバックコンバータとして知られる特定のDC−DCコンバータを含む電源の1つの例800が示されている。
図8のフライバックコンバータ例は、結合インダクタT1 125であり変圧器と称されることがあるエネルギ伝達要素を含む。結合インダクタT1 125は、入力電圧V
IN105源に結合された一次巻線820を有する。結合インダクタT1 125は、出力帰線112に結合された二次巻線825を有する。
【0074】
図8の電源例において、一次巻線820の一方の端部に結合されたスイッチS1 120は、コントローラ155からの駆動信号185に応答して開閉する。1つの例において、スイッチS1 120は、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)であってもよい。別の例において、スイッチS1 120は、バイポーラ接合トランジスタ(BJT)であってもよい。さらに別の例において、スイッチS1 120は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)であってもよい。クランプ回路805は、一次巻線820の両端間に結合されて、スイッチS1 120が開くと一次巻線820にかかる電圧を制限する。
【0075】
図8の電源例において、コントローラ155は、入力電圧検出信号175、出力電圧検出信号180および入力電流検出信号150に応答して、駆動信号185を生成する。入力電流検出信号150は、スイッチS1 120中の電流I
D815の値を表わす。
図8の電源例において、電流I
D815は、スイッチS1 120が閉じているとき、入力電流I
IN110と同じである。この技術分野において実施されたスイッチ中の電流を検出するいくつかの方法のうち任意のものが、電流検出信号150を提供してもよい。
図8の例における入力電流検出信号150の波形は、電源が連続伝導モードで動作していることを示している。
【0076】
図8の電源例において、スイッチS1 120の切換は、二次巻線825中に脈動電流を発生させる。二次巻線825中の電流は、ダイオードD1 810によって整流され、キャパシタC1 130によってフィルタをかけられて、負荷145への実質的に直流の出力電圧V
O140および出力電流I
O135を発生させる。
【0077】
図8の例には、
図2のグラフに示されるような調整された出力電流の領域220で動作している電源800が説明されている。
図8の例における出力電圧V
O140は、調整された値V
REG230を下回る。したがって、定電圧制御回路170は、常にハイである出力CV
OUT195を発生させる。発振器675は、時間T
ONMAXの間ハイである信号D
MAX680を発生させ、定電流制御回路160は、T
ONMAXよりも短い時間T
ONCCの間ハイである制御信号CC
OUT190を発生させる。論理回路165は、
図8の例において信号CC
OUT190、CV
OUT195およびD
MAX680を受けて、駆動信号185を発生させるANDゲートである。ハイ出力185を発生させるためにはANDゲート165への全入力がハイでなくてはならないので、
図8の電源例におけるスイッチS1 120は、定電流制御回路160の制御下で動作する。
【0078】
図9の例には、
図2のグラフに示されるような調整された出力電圧の領域210で動作しているフライバック電源900が説明されている。
図9の例における出力電流I
O135は、調整された値I
REG240を下回る。したがって、定電流制御回路160は、常にハイである出力信号CC
OUT190を発生させる。発振器675は、時間T
ONMAXの間ハイである信号D
MAX680を発生させ、定電圧制御回路170は、T
ONMAXより短い時間T
ONCVの間ハイである信号CV
OUT195を発生させる。ハイ出力185を発生させるためにはANDゲート165への全入力がハイでなくてはならないため、
図9の電源例におけるスイッチS1 120は、定電圧制御回路170の制御下で動作する。
【0079】
図10には、3つの巻線を有する結合インダクタT1 1005を含むフライバック電源1000の例が示されている。結合インダクタT1 1005は、電圧V
Bを提供する巻線1010を含む。1つの例において、巻線1010上の電圧V
Bは、平均電圧がゼロのAC電圧である。1つの例において、巻線1010上の入力帰線108に対して正の電圧は、出力電圧V
O140を表わし、巻線1010上の入力帰線108に対して負の電圧は、入力電圧V
IN105を表わす。したがって、巻線1010からの信号1015は、入力電圧検出信号V
INSENSE175と、出力電圧検出信号V
OSENSE180とを合成してもよい。合成電圧検出信号1015は、コントローラ155において受けられてもよい。
図10の例には、電源例が不連続伝導モードで動作していることを示す入力電流検出信号I
INSENSE150および合成電圧検出信号1015の波形が示されている。
図10の電源1000は、入力電圧V
IN105が低下するときまたは出力電流I
O135が増加するとき連続伝導モードで動作してもよいことが理解される。
【0080】
図11には、
図10の電源例の合成電圧検出信号1015と共に用いるための
図6の回路例600への追加を含む回路図例1100が示されている。
図11の例は、V
INSENSE信号175とV
OSENSE信号180とを合成電圧検出信号1015から抽出する信号分離器回路1105を含む。1つの例において、信号分離器回路1105は、合成電圧検出信号1015を整流する。1つの例において、整流された信号は、CV
OUTCC
OUT185がハイになると、サンプリングされ、ホールドされて、V
INSENSEを発生させ、整流された信号は、CV
OUTCC
OUTがローになると、サンプリングされ、ホールドされて、V
OSENSE180を発生させる。
【0081】
図12は、この発明の教示に従った、調整された電圧の領域と調整された電流の領域とを備えた出力を有する
図10の電源例の制御方法を説明するフローチャート1200である。
【0082】
ステップ1202において出力電圧ゼロおよび出力電流なしで開始した後、ステップ1204において自動再始動動作を行う。自動再始動モードの間、ステップ1206は、スイッチS1 120が閉じているときのV
INSENSEの値を記憶し、ステップ1208は、スイッチS1 120が開いているときのV
OSENSEの値を記憶する。
【0083】
ステップ1210は、出力電圧V
O140を自動再始動しきい値電圧V
AR260と比較する。出力電圧V
O140が自動再始動しきい値電圧V
AR260よりも大きい場合、自動再始動は、ステップ1212において終了する。出力電圧V
O140が、自動再始動しきい値電圧V
AR260よりも大きくない場合、自動再始動は、ステップ1206において継続する。
【0084】
ステップ1212における自動再始動の終了後、ステップ1214において新しいスイッチング周期が始まる。ステップ1216において、入力電流検出信号I
INSENSE150の積分器を初期値にリセットする。ステップ1218は、出力電圧V
O140を調整された値V
REG230と比較する。出力電圧V
O140が調整された値V
REG230未満である場合、スイッチS1 120は、ステップ1220において閉じる。出力電圧V
O140が調整された値V
REG230未満でない場合、スイッチS1 120は、ステップ1232において開いたままであり、ステップ1234においてV
OSENSE180の値が記憶され、ステップ1236において出力電圧V
O140が自動再始動しきい値電圧V
AR260と比較される。
【0085】
ステップ1236において出力電圧V
O140が自動再始動しきい値電圧V
AR260未満である場合、フローは、ステップ1204に戻って、自動再始動を行なう。入力電圧V
O140がステップ1236において自動再始動しきい値電圧V
AR260未満でない場合、コントローラは、ステップ1238においてスイッチング周期の終わりを待ち、その後でステップ1214において別のスイッチング周期が始まる。
【0086】
ステップ1220においてスイッチS1 120が閉じた後、ステップ1222は、V
INSENSE175の値を記憶する。次にステップ1224において、信号D
MAX680、CV
OUT195およびCC
OUT190の集合的な状態を評価する。D
MAX680、CV
OUT195およびCC
OUT190がすべて論理ハイレベルにある場合、ステップ1226で入力検出信号I
INSENSE150の積分が始まる。信号D
MAX680、CV
OUT195およびCC
OUT190のうちいずれかが論理ローレベルにある場合、ステップ1232においてスイッチS1 120が開く。
【0087】
1226において入力電流検出信号I
INSENSE150の積分が始まった後、ステップ1228において積分V
Q330の結果を基準値V
QREF430と比較する。V
Q330がV
QREF430未満である場合、フローはステップ1224に戻る。V
Q330が、V
QREF430未満でない場合、ステップ1230においてCC
OUT190を論理ローレベルに設定した後で、フローはステップ1224に戻る。
【0088】
フロー
図1200において見られるプロセスブロックのうちいくつかまたはすべての順序は、限定的なものであるとみなされるべきでない。そうではなく、この開示の恩恵を受ける当業者は、プロセスブロックのうちいくつかは、説明されていないさまざまな順序で実行されてもよいことを理解するであろう。
【0089】
この発明の図示された例の上記の説明は、要約に説明されたことも含めて、網羅的であることまたは開示された厳密な形態に限定することを意図しない。この発明の特定の実施例および例がこの明細書中で例示を目的として説明されたが、さまざまな均等な変形が、この発明のより広い趣旨および範囲から逸脱することなく可能である。それどころか、特定の電圧、電流、周波数、出力領域値、時間などは、説明を目的として与えられたものであり、他の値もこの発明の教示に従って他の実施例および例において用いられてもよいことが理解される。
【0090】
こういった変形は、上記の詳細な説明に照らして、この発明の例に対して行なうことができる。以下の特許請求の範囲に用いられる用語は、明細書および特許請求の範囲に開示された特定の実施例にこの発明を限定するよう解釈されるべきではない。そうではなく、範囲は、確立されたクレーム解釈論に従って解釈されるべきである以下の特許請求の範囲によってのみ決定されるべきである。したがって、この明細書および図面は、限定的なものとしてではなく例示的なものとして考えられるべきである。