特許第5694173号(P5694173)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5694173
(24)【登録日】2015年2月13日
(45)【発行日】2015年4月1日
(54)【発明の名称】迅速脱着流体コネクタ
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/12 20060101AFI20150312BHJP
【FI】
   A61B1/12
【請求項の数】4
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2011-531093(P2011-531093)
(86)(22)【出願日】2009年10月5日
(65)【公表番号】特表2012-505033(P2012-505033A)
(43)【公表日】2012年3月1日
(86)【国際出願番号】US2009059521
(87)【国際公開番号】WO2010045052
(87)【国際公開日】20100422
【審査請求日】2012年9月6日
(31)【優先権主張番号】61/196,715
(32)【優先日】2008年10月13日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591286579
【氏名又は名称】エシコン・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ETHICON, INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】グエン・ニック・エヌ
(72)【発明者】
【氏名】フランコビッチ・ウォルター
(72)【発明者】
【氏名】コンセイル・フィリップ
【審査官】 島田 保
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭63−062994(JP,A)
【文献】 特開2004−202247(JP,A)
【文献】 特開2006−055325(JP,A)
【文献】 特開2007−289723(JP,A)
【文献】 特開平02−225898(JP,A)
【文献】 特開2006−149556(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0128180(US,A1)
【文献】 米国特許第04116476(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0189001(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00−1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用装置から突出する第1流体継手ポートを第1流体導管に連結するためのコネクタであって、前記コネクタは、
内部を通じて延び、前記第1流体導管と流体連通する第1流体経路を有するハウジングと、
前記ハウジング内に可動に支持されるラッチスライドであって、前記ラッチスライドは、前記第1流体継手ポートが前記ハウジング内の前記第1流体経路と実質的に流体密位置合わせして保持されるように、前記ラッチスライドが前記第1流体継手ポート上の少なくとも1つの保持機構を保持係合するラッチ位置と、前記コネクタが前記第1流体継手ポートから取り外され得る非ラッチ位置との間で選択的に可動である、ラッチスライドと、
前記医療用装置と係合し、前記ラッチスライドを前記ラッチ位置と前記非ラッチ位置との間で動かすように構成されるカム表面と、
前記ラッチスライドを前記ラッチ位置に偏倚させるための、前記ハウジング内に支持された偏倚部材とを含み、
前記ラッチスライドが、前記ハウジング内に形成されるラッチ空洞内に摺動可能に保持され、前記ラッチ空洞が空洞表面を有し、前記空洞表面を通じて前記第1流体経路が延び、前記第1流体経路を囲む前記第1空洞表面の一部分が、前記第1流体継手ポートの排出端部の部分に対し、これと共に実質的な流体密封止を形成するために補完的な形状を有し、
前記ハウジングが底面を更に有し、前記底面を通じて第2流体経路が延び、前記底面の一部分が、第2の細長い流体継手部分の排出端部の部分に対し、これと共に別の実質的な流体密封止を形成するために補完的な形状を有し、
前記空洞表面と、前記ハウジングの前記底面とが同じ平面に沿った位置にない、コネクタ。
【請求項2】
前記ハウジングを通じて延び、第2流体導管と流体連通する第2流体経路を更に含み、前記医療用装置は第2流体継手ポートを含み、前記第1流体継手ポートが前記第1流体経路と実質的に流体密位置合わせして保持される際に、前記第2流体継手ポートは、前記ハウジング内で前記第2流体経路と実質的に流体密位置合わせして同時に保持され、
前記第1流体導管への接続のために前記ハウジングから突出する第1ホース返し部コネクタと、
前記第2流体導管への接続のために前記ハウジングから突出する第2ホース返し部コネクタとを更に含み、
前記第1ホース返し部コネクタが、
前記第1流体経路内に押し込まれる第1取り付け区分と、
前記第1流体導管への取り付けのための第1ホース継手部分とを含み、
前記第2ホース返し部コネクタが、
前記第2流体経路内に押し込まれる第2取り付け区分と、
前記第2流体導管への取り付けのための第2ホース継手部分とを含む、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記第1取り付け区分と前記ハウジングとの間に実質的な流体密封止を達成するための第1封止部材と、
前記第2取り付け区分と前記ハウジングとの間に別の実質的な流体密封止を達成するための第2封止部材とを更に含む、請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記第1封止部材が、第1のOリングを含み、前記第2封止部材が第2のOリングを含む、請求項3に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的にコネクタ、より具体的には、使用後に洗浄及び消毒する必要のある1つ又は2つ以上の内部経路を有する医療用装置、例えば、内視鏡のための、再処理又は除染システムに関連して使用される流体コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
様々な場合において、内視鏡は、患者の体内に挿入されるように構成され得る遠位端を有する細長い部分、すなわち管、加えて水、空気、及び/又は他のいずれかの好適な流体を手術部位に向けるように構成され得る細長い部分を通じて延びる複数のチャネルを含み得る。いくつかの場合においては、内視鏡内の1つ又は2つ以上のチャネルが、手術用器具を手術部位内に案内するように構成され得る。いずれの場合にも、内視鏡は、チャネルと流体連通する入口を有する近位端、及び更に、チャネルを通る流体の流れを制御するように構成された1つ又は2つ以上の弁、及び/又はスイッチを有する制御ヘッド区分を更に含み得る。少なくとも1つの場合において、内視鏡は、チャネルを通じた空気及び水の流れを制御するように構成された制御ヘッド内の空気チャネル、水チャネル、及び1つ又は2つ以上の弁を含み得る。
【0003】
除染システムは、既に使用した医療用装置、例えば内視鏡を、装置が再び使用できるように再処理するために使用される場合がある。内視鏡の除染プロセスの間、チャネルが閉塞していないことを確かめるために、内視鏡内の空気及び水チャネルを評価することができる。内視鏡を再処理するための様々な除染システムが存在する。一般的にこのようなシステムは、少なくとも1つの濯ぎ用水槽を含む場合があり、この濯ぎ用水槽内に洗浄及び/又は消毒される内視鏡が定置され得る。この水槽は通常、濯ぎ用水槽内に定置された内視鏡に洗浄及び/又は消毒剤を送達する目的のための、ライン、ポンプ、及び弁のシステムを支持するハウジングによって支持される。このような装置はまた、解放式コネクタによって、内視鏡内のポンプ及び対応するポートに連結されるライン、ホース、導管、又はパイプの集合体を含む。このようなコネクタは、内視鏡に取り付けられている間は流体密封止を達成するが、プロセスの終了時に容易に取り外し可能でなくてはならない。もしコネクタが流体密封止を達成できなければ、全ての内視鏡のスコープ管腔は管腔の内側表面が十分に消毒されていることを確実にするために、消毒液体媒体を受容することが全くできない恐れがある。
【0004】
再処理システムからの流体供給ラインを内視鏡ルーメンポートに連結するための様々な分離可能なコネクタが、長年にわたり設計されてきたが、このようなコネクタは時に、ポートとの流体密を達成しない場合があるか、又はこのようなコネクタはポートに接続し、ポートから取り外すことが困難である場合がある。他のコネクタは、幾分複雑であり、製造が困難である場合があり、内視鏡のこれらの対応するポートから意図せずして分離し易い場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、先行のコネクタの欠点のいくつかに対処し得る流体供給導管と、対応する内視鏡のポートを連結するための分離可能なコネクタに対する必要性が存在する。
【0006】
上述の議論は、本発明の分野にその当時に存在した欠点のいくつかを説明することのみを意図したものであり、特許請求の範囲を否定するものとみなされるべきではない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の少なくとも一形態において、内視鏡から突出する第1及び第2流体継手ポートを、それぞれ対応する第1及び第2流体導管に同時に連結するためのコネクタが提供される。様々な実施形態において、コネクタは、それが第1流体導管と流体連通するように、内部を通じて延びる第1流体経路を有するハウジングを含んでもよい。ハウジングは、内部を通じて延び、第2流体導管と流体連通する第2流体経路を更に有してもよい。様々な実施形態は、ハウジング内に可動に支持され得るラッチスライドを更に含んでよく、ラッチスライドは、第1流体継手ポートがハウジング内の第1流体経路と実質的に流体密位置合わせして保持され、かつ第2流体継手ポートが、ハウジング内で第2流体経路と実質的に流体密位置合わせして同時に保持されるように、ラッチスライドが第1流体継手ポート上少なくとも1つの保持機構を保持係合するラッチ位置の間で選択的に可動であり得る。ラッチスライドは更に、コネクタが第1流体継手ポート及び第2流体継手ポートから取り外され得る非ラッチ位置へと選択的に動かされ得る。コネクタは、ラッチスライドをラッチ位置に偏倚させるための、ハウジング内に支持される偏倚部材を更に含んでもよい。
【0008】
本発明の様々な実施形態の他の一般的な態様に関連して、再処理装置から、内視鏡内の対応するチャネルを通じて流体を運ぶための継手構成が提供される。様々な実施形態において、継手構成は、内視鏡から突出し、内視鏡内の第1チャネルと流体連通する第1流体継手ポートを含み得る。第1流体継手ポートはそこから突出する少なくとも1つの保持機構を有し得る。継手構成は、再処理装置と関連する第1流体源と動作可能に連絡する第1供給端部を有する第1流体導管を更に含み得る。第1流体導管は第1排出端部を更に有する。加えて、継手構成は、内視鏡から突出し、内視鏡内の第2チャネルと流体連通する第2流体継手ポートを更に含み得る。第2流体導管は、再処理装置と関連する第2流体源と動作可能に連絡する第2供給端部を有し得る。第2流体導管は第2排出端部を有し得る。様々な実施形態において、継手構成は、内部を通じて延び、第1流体導管の第1排出端部と流体連通する第1流体経路を有するハウジングと、ハウジングを通じて延び、第2流体導管の第2排出端部と流体連通する第2流体経路とを更に含み得る。ラッチスライドは、第1流体継手ポートがハウジング内の第1流体流体経路と実質的に流体密位置合わせして保持され、かつ第2流体継手ポートが、ハウジング内で第2流体経路と実質的に流体密位置合わせして同時に保持されるように、ラッチスライドが第1流体継手ポート上の少なくとも1つの保持機構を保持係合するラッチ位置と、コネクタが、第1継手部材及び第2継手部材から取り外され得る非ラッチ位置との間で、ラッチスライドが選択的に可動であるように、ハウジング内に可動に支持され得る。継手構成の様々な実施形態は、ラッチスライドをラッチ位置に偏倚させるための、ハウジング内に支持される偏倚部材を更に含み得る。
【0009】
この課題を解決するための手段は、本発明のいくつかの実施形態の概要を簡潔に説明することを意図されている。本出願は、この課題を解決するための手段に開示される実施形態に限定されず、請求項で定義されるように、その趣旨及び範囲内の修正を包含することを意図されていることが理解されるべきである。この課題を解決するための手段は、請求項の範囲を狭めるように作用するような方法で読まれるか、又は解釈されるべきではないことが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
添付の図面と関連してなされる本発明の実施形態の以下の説明を参照すれば、本発明の上記の及び他の特徴と利点、並びにそれらを達成する方法がより明らかとなり、また本発明自体がより理解されよう。
図1図5及び図6の継手構成のコネクタ部分の底面斜視図。
図2】除染装置の正面図。
図3】内部の様々なチャネルルーメン及び経路を図示する、内視鏡の正面描写。
図4】本発明の様々な実施形態と関連して利用され得る除染システムの略図。
図5】医療機器のポートを流体導管に同時に連結するための、本発明の様々な実施形態の継手構成の斜視図。
図6図5の継手構成の分解斜視図。
図7】ラッチスライドが「ラッチ」方向にある、図1の線7−7に沿って取った図1のコネクタの断面図。
図8】ラッチスライドが「非ラッチ」方向にある、図1の線8−8に沿って取った図1のコネクタの断面図。
図9】ラッチスライドが非ラッチ位置にある、医療機器の一部分に受容された、図1、7、及び8のコネクタの断面図。
図10】ラッチスライドがラッチ位置にある、医療機器の一部分に受容された、図1、7〜9のコネクタの別の断面図。
【0011】
対応する参照文字は、いくつかの図を通じて対応部分を示す。本明細書において説明される例示は、一形態による本発明の好ましい実施形態を例示し、このような例示は、いかなる方法によっても本発明の範囲を限定するものとして解釈されない。
【発明を実施するための形態】
【0012】
それぞれ参照により本明細書に組み込まれ、それぞれ本出願と同時に出願される以下の米国特許出願は、本出願と同一の出願人によるものである:
(1)米国特許出願、表題「Fluid Connector For Endoscope Reprocessing System」(代理人整理番号ASP5074USNP/080610、及び
(2)米国特許出願、表題「Endoscope Channel Separator」(代理人整理番号ASP5072USNP/080612)。
【0013】
本願で開示する装置及び方法の構造、機能、製造、及び使用の原理が総括的に理解されるように、特定の例示的実施形態について、これから説明することにする。これらの実施形態の1つ又は2つ以上の実施例を添付の図面に示す。本明細書で詳細に説明し、添付の図面に示す装置及び方法は、非限定的な例示的実施形態であること、並びに、本発明の各種の実施形態の範囲は、特許請求の範囲によってのみ定義されることは、当業者には理解されよう。ある例示的実施形態に関連して例示又は説明される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わされてもよい。そのような修正及び変形は、本発明の範囲に含まれることを意図したものである。
【0014】
除染装置の一実施形態が図2に表されるが、これは内視鏡及び/又は他の医療用装置の除染のために構成され得る。例えば、内視鏡などの医療用装置を除染及び再処理するための様々な異なるシステム及び装置が当該技術分野において既知である。したがって、本発明の様々なコネクタ構成に付与される保護範囲は、特定の処理装置又は除染装置の構成に限定されるべきではない。
【0015】
様々な構成において、除染装置は一般的に医療用装置を除染するための1つ又は2つ以上のステーションを含み得る。少なくとも1つの構成において、除染装置は第1機構10及び第2機構12を含むことができ、これらは医療用装置の一連の又は2つの異なる医療用装置の同時の除染を提供するために、あらゆる点において少なくとも実質的に同様であり得る。少なくとも1つの構成において、第1及び第2除染水槽又はチャンバ14a、14bは汚染された装置を受容することができ、各チャンバ14a、14bは、除染装置の動作中に病原菌がチャンバ14a、14bに入るのを防ぐために、好ましくは病原菌を遮断するような関係で、ふた16a、16bによってそれぞれ選択的に封止され得る。様々な構成において、ふたは、例えば、そこを通って放出される空気の流れを提供するための、病原菌除去又はHEPA空気フィルターを含み得る。
【0016】
制御システム20は、例えば、除染装置の動作を制御するための、1つ又は2つ以上のマイクロコントローラ、例えば、プログム可能論理制御装置(PLC)を含み得る。本明細書においては、1つの制御システム20が除染ステーション10、12の双方を制御するものとして図示されているが、各ステーション10、12は専用の制御システムを含み得る。様々な構成において、除染装置は、除染パラメーター及び機械の状態を表示するように構成された少なくとも1つの視覚ディスプレイ22、並びに、加えて、記録保管システムに保管され得る除染パラメーターのハードコピー出力を印刷するように構成され、及び/又は除染された装置又はその保存パッケージに取り付けられる少なくとも1つの印刷機24を更に含むことができる。少なくとも1つの構成において、例えば、視覚ディスプレイ22は、制御システム20の使用を促進するために、タッチスクリーン入力装置と組み合わせることができる。様々な構成では、除染プロセスのパラメーターの入力のため、及び別の方法で除染装置を制御するために、キーパッドなどが提供され得る。例えば、ゲージ26などのゲージは、圧力計、並びに/又は除染、又は医療用装置の漏れ試験データのデジタル及び/若しくはアナログ出力を提供し得る他の任意の好適な計量装置を含み得る。様々な漏れ試験装置及び方法が、2006年1月17日に発行された、米国特許第6,986,736号、表題「AUTOMATED ENDOSCOPE REPROCESSOR CONNECTION INTEGRITY TESTING」に開示され、その全開示がここで参照により本明細書に組み込まれる。
【0017】
図3に関し、様々な実施形態において、例えば、内視鏡21などの内視鏡は、細長い部分又は挿入管25を含むことができ、これは例えば、トロカールを通じて患者の体内に挿入されるように構成され得る。少なくとも1つの実施形態では、内視鏡21は近位部分、又は光導区分26、制御ヘッド区分23、及び流体を運ぶための1つ又は2つ以上のチャネル若しくはラインを更に含み得る。より具体的には、内視鏡は、水、空気、及び/又は二酸化炭素などの流体を、例えば手術部位に運ぶように構成され得る、内部を通じて延びる1つ又は2つ以上のチャネルを含み得る。本明細書で使用するとき、用語「流体」とは、水、除染、及び滅菌液体などの液体物質、加えて、例えば、空気、二酸化炭素、及び様々な他の気体など、蒸気又は気体状の物質を含み得る。本明細書で使用するとき、用語「流体連通している」とは、流体搬送又は流体移送部材(例えば、パイプ、ホース、導管、チャネルなど)が、別の流体搬送又は流体移送部材と、流体が一方の部材から他方へと流れるか、ないしは別の方法で移動することを可能にするようにして連結されていることを意味する。
【0018】
図3を参照すると、内視鏡21は第1チャネル1を含んでもよく、これは、例えば、近位端26から突出し得る流体継手部材160内でルーメン162と流体連通する。チャネル1は、例えば、制御ヘッド区分23及び細長い部分25の少なくとも一部分を通じて、遠位端34の出口へと延び得る。様々な実施形態では、チャネル1は例えば、空気を手術部位に運ぶように構成され得る。内視鏡21はまた、第2チャネル2を含んでもよく、これは近位端26の入り口から、例えば、制御ヘッド区分23及び細長い部分25の少なくとも一部分を通じて、遠位端34の出口へと水を運ぶように構成され得る。内視鏡21は、追加のチャネル、例えばチャネル4を更に含んでもよく、これは手術部位に真空又は吸引を提供するように構成され得る。内視鏡21はまた、二酸化炭素を提供するためのチャネル6を含み得る。少なくとも一実施形態では、内視鏡21は例えば生検チャネル3を更に含んでもよく、これは手術用器具を内部に受容するように構成されてもよく、これによって手術用器具は、内視鏡を通じて手術部位へと案内され得る。いくつかの実施形態では、内視鏡21は、チャネル、例えばチャネル5を更に含んでもよく、これは遠位端34から排出される、高度に加圧された水の噴流を運ぶように構成され得る。少なくとも1つの実施形態において、近位端26は、漏れ試験コネクタ7を更に含んでもよく、これは、例えばチャネルの間の漏れを点検するために、内視鏡内に加圧された流体及び/又は真空を導入するように構成され得る。
【0019】
更に図3を参照し、様々な実施形態において、制御ヘッド区分23は弁チャンバ32を含んでもよく、これは、内部に弁要素を受容するように構成され得、それによって弁要素は、内視鏡を通じた、例えば二酸化炭素の流れを制御することができる。少なくとも一実施形態において、弁要素は例えばストップコックを含んでもよく、これは、ストップコックが第1の開放位置にあるときに、二酸化炭素がチャネル6を通じて流れ、かつストップコックが第2の、すなわち閉鎖位置に回転したときに二酸化炭素がチャネル6を通じて遠位端34に流れることを防ぐか、又は少なくとも実質的に防ぐことを可能にするように構成され得る。同様に、様々な実施形態において、制御ヘッド区分23は弁チャンバ30を含んでもよく、これは内部に弁要素を受容するように構成されてもよく、これは真空又は吸引のいずれかを制御するように構成され得、チャネル4を通じて遠位端34と連通し得る。様々な実施形態では、以下でより詳細に記載されるように、制御ヘッド区分23はチャネル1と流体連通する第1部分28、及び加えてチャネル2と流体連通する第2部分29を含む弁チャンバ、例えば、弁チャンバ27を含んでもよい。この用途の目的のために、任意の数の弁、チャネル、及び/又は他の任意の好適な装置が、流体が装置の間を流れ得る場合において、圧力差、重力送り、及び/又は他の任意の好適な方法のいずれかによって互いに流体連通しているものと考えることができる。
【0020】
様々な実施形態において、弁チャンバ27は、弁チャンバ27を部分28及び29内へと封止しながら分離するように構成された封止部を有する弁要素を受容するように構成され得る。少なくとも一実施形態において、封止部は、チャネル1を通じて流れる空気が、例えば第2部分29内へと流れないか、又は少なくとも実質的に流れないように構成され得る。同様に、封止部はまた、チャネル2を通じて流れる水が、第1部分28内に流れないか、又は少なくとも実質的に流れないように構成され得る。例示されていないが、様々な実施形態において、このような弁要素は、2つ以上のチャネルを封止しながら分離することを補助することができ、それによって、そこを通って流れる流体は内視鏡の遠位端の別々の開口部から排出され得る。図3を参照し、少なくとも1つの別の実施形態では、チャネル1及び2は例えば、弁チャンバ27から下流にある位置33などの位置で互いに流体連通するように定置され得、それによってチャネル1及び2を通じてそれぞれ流れる空気及び水は、共通の開口部を通じて内視鏡から排出され得る。
【0021】
内視鏡が使用された後、これは、もう一度使用できるように再処理され得る。様々な場合において、例えば、上記のもののような除染装置は、内視鏡を除染し、及び/又は内視鏡が適切に除染されたかどうかを評価するために利用され得る。少なくとも1つの場合において、水、滅菌剤、及び/又は他の任意の好適な流体を内視鏡の1つ又は2つ以上のチャネルを通じて流し、チャネル内に侵入していることがあるくず及び/又は他のいずれかの異物を取り除くことができる。図4を参照し、様々な実施形態において、除染システム40は、内部に内視鏡の少なくとも一部分を受容するように構成され得る水槽14、加えて少なくとも一実施形態において、内視鏡の細長い部分25の少なくとも一部分を受容するか、又はこれと流体連通するように構成され得る管42を含み得る。一実施形態において、除染システム40は循環ポンプ43を更に含んでもよく、これは例えば、流体を水槽14から、内視鏡21及び/又は管42を通じて、ライン35内へと循環させるように構成され得る。いくつかの実施形態では、ポンプ43は例えば、流体を、加熱装置45を通じてライン46内へと押し、それによって流体が水槽14へと循環して戻り得るように構成され得る。様々な実施形態において、除染システム40は弁47aを更に含んでもよく、これは内視鏡のチャネルを通じて、ライン35内を流れる流体の少なくとも一部分を迂回させるように構成され得る。より具体的に、少なくとも一実施形態では、除染システム40は6つの流体コネクタ41を含んでもよく、これらはライン35からの流体を受容するように構成され得、6つのコネクタ41それぞれが、内視鏡の6つのチャネル、すなわち、例えばチャネル1〜6の1つと流体連通するように定置され得、それによって流体、空気、気体などがこれを通じて流れ得る。
【0022】
例えば、内視鏡が除染プロセスに供される前、間、及び/又は後に、くず又は他の任意の異物がチャネル内に留まっているかどうかを判断するために内視鏡のチャネルが評価され得る。図4を参照し、様々な実施形態では、例えば、チャネル4と関連するチャネルポンプ4aが起動されてチャネル4を通じて流体を促進し得る。少なくとも1つのこのような実施形態では、センサー、例えばセンサー39は、チャネル4を通じて流れる流体の流量を測定するように構成され得、センサーによって測定される流量が、チャネルが閉塞していないときの流体の流量を表わす推定又は予測流量と比較され得る。様々な実施形態では、例えばチャネル4を通じた予測流量が、チャネルポンプ4aのパラメーター、チャネル4、並びに/又は除染システムの他の機構の直径、長さ、及び/若しくは他の様々な特性を考慮して算出され得る。予測流量はまた、実験的に判定され得る。いずれにせよ、所与のチャネルに関して測定される流量が、推定流量と一致するか、若しくは少なくとも実質的に一致するか、又は流量の範囲内にある場合、除染装置は操作者に、チャネル内のくず又は異物の存在の可能性は低いということを伝えることができる。いくつかの実施形態では、センサー39は1つ又は2つ以上のチャネルを通じて流れる流体の圧力を検出するように構成され得る圧力センサーを含み得る。このようなセンサー39が、推定される圧力若しくは圧力の範囲(range or pressures)を上回る及び/又は下回る流体圧力を検出する場合、除染装置は操作者に異物が存在するか、又は例えば内視鏡が何らかの欠陥を有することを伝えることができる。少なくとも1つのこのような実施形態では、圧力センサーは、結果としてチャネルを通じて流れる流体の速度を間接的に測定することができる。
【0023】
図1及び図5〜10は、内視鏡21(図3)から突出する第1流体継手ポート300及び第2流体継手ポート310を、除染装置の対応するポートに連結するために、一般的に200として指定される継手構成を例示する。特に、継手構成200は、内視鏡近位端26のポート300及び310に取り付けられるように構成されるコネクタ210を含んでもよい。図3を参照されたい。様々な実施形態において、コネクタ210は図1及び図5〜10に図示されるように構成され得る本体220を含んでもよい。ハウジング部分220は、例えば、アセタールなどの任意の好適な材料から作製されてもよく、かつ様々な既知の方法で流体導管226に取り付けるために、第1ホース返し部224、又はそこから一体的に突出する他のコネクタ形成部と連絡するために内部を通じて延びる第1流体経路222を有してもよい。加えて、ハウジング220は、様々な既知の方法で流体導管236に取り付けるために、第2ホース返し部232、又はそこから一体的に突出する他のコネクタ形成部と流体連通して、内部を通じて延びる第2流体経路230を有してもよい。流体導管226、236はそれぞれ可撓性ホース又は管を含んでもよく、及びまた、上記の除染装置への連結を促進するために、そこに取り付けられた従来的なホース接続部41を有してもよい。図1及び図6を参照されたい。
【0024】
図7及び図8を参照し、様々な実施形態において、ホース返し部224は、ハウジング220内の取り付け経路222と対応する第1取り付け経路240内へと押し込まれる取り付け端部225を有し得ることが観察され得る。図示されるように、Oリング242又は他の形態の封止部材が、第1経路240内に配置され、第1ホース返し部224の取り付け端部225との間に流体密封止を達成し得る。具体的に例示されないが、当業者は、第2ホース返し部232とハウジング220との間に実質的な流体密封止が達成されるように、第2ホース返し部232がハウジング220に同様に連結され得ることを理解するだろう。
【0025】
図1、7、及び8に見られるように、様々な実施形態において、ハウジング220は内部にラッチ空洞250を更に有してもよく、これは内部にラッチスライド260を摺動可能に支持するように構成される。ラッチスライド260は、第1流体経路222へのアクセスを提供するためにラッチ開口部262を内部に有してもよく、これは、ラッチ空洞250の底面252を通じてラッチ空洞250内に開いている。加えて、ラッチスライド260は、ラッチボタン264を更に有してもよく、これはボタン開口部256を通じてハウジング220内に摺動可能に延びる。図1、6、及び7に見られるように、例えばコイルばね272の形態の偏倚部材270は、ラッチスライド260を矢印「LD」によって表されるラッチ方向に偏倚させるために、ハウジング220の端壁258とラッチスライド260との間に位置付けられてもよい。図7及び図8に見られるように、様々な実施形態において、コイルばね272はその一方の端部がハウジング250の端壁258の開口部259内に配置されてもよく、コイルばね272のもう一方の端部がラッチスライド260のばね開口部269内に配置されてもよい。
【0026】
図3、9、及び10に見られるように、ポート300は、その上に保持機構302を有し得る。様々な実施形態において、保持機構302は単一の保持フランジ又はポート300の反対部分から突出する一対の保持フランジ区分304の形成部(formation or a pair of retention flange segments 304)を含んでもよい。更に他の実施形態において、2つを超える保持区分又は部材が利用され得るものと考えられる。図1、7、及び8に見られるように、ラッチスライド260の様々な実施形態は、1つ又は2つ以上のラッチ機構290を有するように形成されてもよく、これらは、ラッチスライド260がラッチ位置(図7、及び図10)にあるときに、ポート300上の保持機構302に保持係合し、ラッチスライド260が非ラッチ位置(図8及び図9)へと非ラッチ方向「UL」に偏倚されるときに、保持機構302から係合離脱するように構成される。
【0027】
様々な実施形態において、ラッチ機構290は、ラッチスライド260に形成されるか、ないしは別の方法でこれに取り付けられる1つ又は2つ以上のレッジ292を含み得る。例えば、ポート300が、ポート300の対向するポート上に2つの保持フランジ区分304を有する構成においては、ラッチスライド260は、その対向する横側壁261上に形成される保持レッジ292を有し得る。図1及び図7を参照されたい。様々な実施形態において、1つ又は2つ以上の保持レッジ292は、以下でより詳細に説明されるように、コネクタ210をこれに取り付ける間に、ラッチスライド260がポート300によって非ラッチ方向「UL」に偏倚されることを可能にするための、傾斜表面、すなわちカム表面294を備えてもよい。
【0028】
図1、7、及び8に例示されるように、第1流体経路222及び第1ホース返し部224は、軸「A−A」として一般的に指定される第1流体軸を画定し、第2流体経路230及び第2ホース返し部232は一般的に「B−B」として指定される第2流体軸を画定する。軸「A−A」及び「B−B」は、互いに実質的に平行であってよい。図7及び図8に見られるように、ラッチスライド260はハウジング220内に位置付けられて、例えば、軸「A−A」及び「B−B」と実質的に直角な線「C−C」によって画定される平面に沿って横方向に摺動する。また様々な実施形態において、コネクタ210がポート300に連結されるときに、ポート300とハウジング220との間に流体密封止が実質的に形成されるように、第1流体経路222に隣接する、又はこれを囲むラッチ空洞250の底面252の部分は、ポート300上にOリング(図示されない)又は他の封止部材を封止しながら受容するための、面取りした又はテーパ状の表面223を有するか、ないしは別の方法でポート300の端部に対して補完的な形状であってもよい。コネクタ210がポート300に連結されるときに、ポート310とハウジング220との間に流体密封止が同時に形成されるように、第2流体開口部230がそれを通じて延びるハウジング220の底面225の一部分は、ポート310上にOリング(図示されない)又は他の封止部材を封止しながら受容するための、面取りした部分229を有してもよく、ないしは別の方法でポート310の端部に対して補完的な形状であってもよい。
【0029】
継手構成200の内視鏡21の近位端への取り付けは、図9及び図10を参照して理解され得る。図1及び図7は、ポート300への取り付け前の「ラッチ位置」にあるスライドラッチ260を例示する。コネクタ210を、内視鏡21又は他の医療用装置のポート300に連結するために、ラッチレッジ292の傾斜面又はカム表面294がポート300上の保持機構302と接触するように、コネクタ210をポート300上へと前進させる。コネクタ210の更なる前進により、保持機構302(又はポート300の他の部分)が傾斜面294に載り、ハウジング220内でポート300が流体経路222と実質的に同軸に整列され、かつポート310が流体経路230と実質的に同軸に整列される点で、保持機構302がレッジ290の下部にスナップ嵌合するか、ないしは別の方法でこれを通過するまで、ラッチスライド260を非ラッチ方向「UL」に偏倚させる。偏倚部材270は、ラッチスライド260をラッチ方向「LD」に偏倚させ、図10に図示されるように、ポート300及び310をハウジング220と実質的に流体密係合した状態に維持する。様々な実施形態において、ポート300が内部に導入され、ラッチスライド260と、ポート300又はポート300の位置付け部分(図示されない)との間の相互作用により、ポート300が流体経路222と同軸に整列され、ポート310が流体経路230と同時に整列されるように、ポート300は別の方法でラッチ開口部262に対して補完的な形状であってもよい。当業者は、このような構成が、継手構成200をポート300、310、又は医療用装置内の他の隣接するポートに連結するために、ユーザーが注意深く整列させる必要はないことを容易に理解する。別の取り付け方法では、ユーザーは、ポート300がラッチ空洞262に挿入されている間、スライドラッチ260を非ラッチ位置に手動で偏倚させることを選択してもよく、その後、一度ポート300が内部に適切に配置されたら、ボタン262を放してもよい。コネクタ210をポート300、310から取り外すため、ユーザーはレッジ292が保持機構302を通過するまで解放ボタン264を押し、それによりコネクタ210がポート300、310から取り外されることが可能にする。
【0030】
したがって、このような構成は、例えば再処理単位の流体を供給するために、道具及び関連する整列手順を使用することなく、内視鏡などの医療機器の隣接するポートを迅速に連結することを可能にする利点を有する。更に、本明細書に開示される実施形態は内視鏡に関連して記載されてきたが、他の実施形態は、任意の好適な医療用装置に関連して想定される。
【0031】
参照によって本明細書に組み込まれると述べられた任意の特許、公報、出願、又は他の開示要素は、部分的にあるいは全体的に、その組み込まれた文献が既存の定義、記載内容、又は本開示に示した他の開示要素と矛盾しない範囲で、本明細書に組み込まれる。このように及び必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載されている開示は、参照により本明細書に組み込んだ任意の矛盾する事物に取って代わるものとする。本明細書に参照により組み込むと述べるが本明細書に記載した既存の定義、記述、又は他の開示資料と矛盾する、任意の資料又はその一部は、組み込まれる資料と既存の開示資料との間に矛盾が生じない範囲においてのみ組み込むものとする。
【0032】
本発明は、保護されることを意図したものであり、開示した特定の実施形態に限定されると解釈されるものではない。実施形態はしたがって、限定的というよりはむしろ例示的なものとみなされる。変更及び変形が、本発明の趣旨から逸脱することなく他者によって行われ得る。したがって、特許請求の範囲で定義される本発明の趣旨及び範囲に含まれるそのような全ての均等物、変形物、及び変更物が包含されることが、明らかに意図されている。本発明は代表的な設計を有するものとして記載されてきたが、本発明は、本開示の趣旨及び範囲内で更に修正され得る。本出願はしたがって、その一般原理を使用して、本発明のあらゆるバリエーション、用途、又は適合を包含することを意図される。更に、本出願は、本発明が関連する当該技術分野の既知又は慣用の実施方法の範囲内に入る、本開示からの逸脱を包含することを意図される。
【0033】
〔実施の態様〕
(1) 医療用装置から突出する第1流体継手ポートを第1流体導管に連結するためのコネクタであって、前記コネクタは、
内部を通じて延び、前記第1流体導管と流体連通する第1流体経路を有するハウジングと、
前記ハウジング内に可動に支持されるラッチスライドであって、前記ラッチスライドは、前記第1流体継手ポートが前記ハウジング内の前記第1流体経路と実質的に流体密位置合わせして保持されるように、前記ラッチスライドが前記第1流体継手ポート上の少なくとも1つの保持機構を保持係合するラッチ位置と、前記コネクタが前記第1流体継手ポートから取り外され得る非ラッチ位置との間で選択的に可動である、ラッチスライドと、
前記医療用装置と係合し、前記ラッチスライドを前記ラッチ位置と前記非ラッチ位置との間で動かすように構成されるカム表面と、
前記ラッチスライドを前記ラッチ位置に偏倚させるための、前記ハウジング内に支持された偏倚部材とを含む、コネクタ。
(2) 前記ハウジングを通じて延び、第2流体導管と流体連通する第2流体経路を更に含み、前記医療用装置は第2流体継手ポートを含み、前記第1流体継手ポートが前記第1流体経路と実質的に流体密位置合わせして保持される際に、前記第2流体継手ポートは、前記ハウジング内で前記第2流体経路と実質的に流体密位置合わせして同時に保持される、実施態様1に記載のコネクタ。
(3) 前記少なくとも1つの保持機構が、前記第1流体継手ポートから突出する少なくとも1つの保持フランジを含み、前記ラッチスライドは、各前記保持フランジと対応する保持レッジを含み、前記保持レッジは、前記ラッチスライドが前記ラッチ位置にある際に、前記第1流体継手ポート上の前記対応する保持フランジと保持係合し、前記ラッチスライドが前記非ラッチ位置に動かされる際に、前記対応する保持フランジを解放するように構成される、実施態様1に記載のコネクタ。
(4) 前記第1流体経路が第1軸を画定し、前記ラッチスライドは、そこを通る開口部を有し、前記開口部は、前記第1流体経路と実質的に同軸に整列された、前記第1流体継手ポートの一部分を内部に受容するためのものであり、前記ラッチスライドは、前記ラッチ位置と非ラッチ位置との間で、前記第1軸に対して実質的に横方向である平面に沿って動くように更に構成されている、実施態様1に記載のコネクタ。
(5) 前記ラッチスライドが、前記第1流体継手ポートから突出する第1フランジ区分と選択的に保持係合するための第1保持レッジと、前記第1流体継手ポートから突出する第2保持フランジ区分と選択的に保持係合するための第2保持レッジとを更に含む、実施態様1に記載のコネクタ。
(6) 前記第1流体導管への接続のために前記ハウジングから突出する第1ホース返し部コネクタと、
前記第2流体導管への接続のために前記ハウジングから突出する第2ホース返し部コネクタとを更に含む、実施態様2に記載のコネクタ。
(7) 前記第1ホース返し部コネクタが、
前記第1流体経路に保持するように受容される大きさの第1取り付け区分と、
前記第1流体導管への取り付けのための第1ホース継手部分とを含み、
前記第2ホース返し部コネクタが、
前記第2流体経路に保持するように受容される大きさの第2取り付け区分と、
前記第2流体導管への取り付けのための第2ホース継手部分とを含む、実施態様6に記載のコネクタ。
(8) 前記第1取り付け区分と前記ハウジングとの間に実質的な流体密封止を達成するための第1封止部材と、
前記第2取り付け区分と前記ハウジングとの間に別の実質的な流体密封止を達成するための第2封止部材とを更に含む、実施態様7に記載のコネクタ。
(9) 前記第1封止部材が、第1のOリングを含み、前記第2封止部材が第2のOリングを含む、実施態様8に記載のコネクタ。
(10) 前記ラッチスライドが、前記ハウジング内に形成されるラッチ空洞内に摺動可能に保持され、前記ラッチ空洞が空洞表面を有し、前記空洞表面を通じて前記第1流体経路が延び、前記第1流体経路を囲む前記第1空洞表面の一部分が、前記第1流体継手ポートの排出端部の部分に対し、これと共に実質的な流体密封止を形成するために補完的な形状を有する、実施態様1に記載のコネクタ。
【0034】
(11) 前記ハウジングが底面を更に有し、前記底面を通じて第2流体経路が延び、前記底面の一部分が、第2の細長い流体継手部分の排出端部の部分に対し、これと共に別の実質的な流体密封止を形成するために補完的な形状を有する、実施態様10に記載のコネクタ。
(12) 前記空洞表面と、前記ハウジングの前記底面とが同じ平面に沿った位置にない、実施態様11に記載のコネクタ。
(13) 前記偏倚部材がコイルばねを含む、実施態様1に記載のコネクタ。
(14) 再処理装置から、内視鏡内のルーメンを通じて流体を運ぶための継手構成であって、前記継手構成は、
前記内視鏡から突出し、前記内視鏡内部の第1ルーメンと流体連通する第1流体継手ポートであって、前記第1流体継手ポートはそこから突出する少なくとも1つの保持機構を有する、第1流体継手ポートと、
前記再処理装置と関連する第1流体源と動作可能に連絡する第1供給端部を有する第1流体導管であって、前記第1流体導管は第1排出端部を更に有する、第1流体導管と、
内部を通じて延び、前記第1流体導管の前記第1排出端部と流体連通する第1流体経路を有するハウジングと、
前記ハウジング内に可動に支持されるラッチスライドであって、前記ラッチスライドは、前記第1流体継手ポートが前記ハウジング内の前記第1流体経路と実質的に流体密位置合わせして保持されるように、前記ラッチスライドが前記第1流体継手ポート上の前記少なくとも1つの保持機構を保持係合するラッチ位置と、前記コネクタが前記第1流体継手ポートから取り外され得る非ラッチ位置との間で選択的に可動である、ラッチスライドと、
前記内視鏡と係合し、前記ラッチスライドを前記ラッチ位置と前記非ラッチ位置との間で動かすように構成されるカム表面と、
前記ラッチスライドを前記ラッチ位置に偏倚させるための、前記ハウジング内に支持された偏倚部材とを含む、継手構成。
(15) 前記内視鏡から突出し、前記内視鏡内部の第2ルーメンと流体連通する第2流体継手ポートと、
前記再処理装置と関連する第2流体源と動作可能に連絡する第2供給端部を有する第2流体導管であって、前記第2流体導管は第2排出端部を有する、第2流体導管と、
前記ハウジングを通じて延び、前記第2流体導管の前記第2排出端部と流体連通する第2流体経路であって、前記第1流体継手ポートが前記第1流体経路と実質的に流体密位置合わせして保持される際に、前記第2流体継手ポートが前記第2流体経路と実質的に流体密位置合わせして同時に保持される、第2流体経路とを更に含む、実施態様14に記載の継手構成。
(16) 前記少なくとも1つの保持機構が、前記第1流体継手ポートから突出する少なくとも1つの保持フランジを含み、前記ラッチスライドは、各前記保持フランジと対応する保持レッジを含み、前記保持レッジは、前記ラッチスライドが前記ラッチ位置にある際に、前記第1流体継手ポート上の前記対応する保持フランジと保持係合し、前記ラッチスライドが前記非ラッチ位置に動かされる際に、前記対応する保持フランジを解放するように構成される、実施態様14に記載の継手構成。
(17) 前記第1流体経路が第1軸を画定し、前記ラッチスライドは、そこを通る開口部を有し、前記開口部は、前記第1流体経路と実質的に同軸に整列された前記第1流体継手ポートを内部に受容するためのものであり、前記ラッチスライドは、前記ラッチ位置と非ラッチ位置との間で、前記第1軸に対して実質的に横方向である平面に沿って動くように更に構成されている、実施態様14に記載の継手構成。
(18) 前記少なくとも1つの保持機構が、前記第1流体継手ポートから突出する第1フランジ区分と選択的に保持係合するための前記ラッチスライド内の第1保持レッジと、前記第1流体継手ポートから突出する第2保持フランジと選択的に保持係合するための第2保持レッジとを含む、実施態様17に記載の継手構成。
(19) 前記第1流体導管への接続のために前記ハウジングから突出する第1ホース返し部コネクタと、
前記第2流体導管への接続のために前記ハウジングから突出する第2ホース返し部とを更に含む、実施態様15に記載の継手構成。
(20) 前記第1ホース返し部コネクタが、
前記第1流体経路に保持するように受容される大きさの第1取り付け区分と、
前記第1流体導管への取り付けのための第1ホース継手部分とを含み、
前記第2ホース返し部コネクタが、
前記第2流体経路に保持するように受容される大きさの第2取り付け区分と、
前記第2流体導管への取り付けのための第2ホース継手部分とを含む、実施態様19に記載の継手構成。
【0035】
(21) 前記第1取り付け区分と前記ハウジングとの間に実質的な流体密封止を達成するための第1封止部材と、
前記第2取り付け区分と前記ハウジングとの間に別の実質的な流体密封止を達成するための第2封止部材とを更に含む、実施態様20に記載の継手構成。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10