特許第5694283号(P5694283)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5694283チャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5694283
(24)【登録日】2015年2月13日
(45)【発行日】2015年4月1日
(54)【発明の名称】チャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/28 20060101AFI20150312BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20150312BHJP
【FI】
   G06F17/28 690
   G06F13/00 650B
   G06F13/00 540T
【請求項の数】5
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2012-279352(P2012-279352)
(22)【出願日】2012年12月21日
(65)【公開番号】特開2013-140584(P2013-140584A)
(43)【公開日】2013年7月18日
【審査請求日】2012年12月21日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0144777
(32)【優先日】2011年12月28日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】512243915
【氏名又は名称】カカオ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】KAKAO CORP.
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【弁理士】
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 彩子
(74)【代理人】
【識別番号】100170346
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 望
(74)【代理人】
【識別番号】100176131
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】カン ドファン
【審査官】 成瀬 博之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−041432(JP,A)
【文献】 特開平09−114836(JP,A)
【文献】 特開2006−011929(JP,A)
【文献】 特開平10−011444(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/27−17/28
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インスタントメッセージングサービスを提供するチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法であって、
少なくとも第1ユーザ及び第2ユーザのチャットヒストリーを含むチャットルームを保持するステップと、
前記第1ユーザまたは前記第2ユーザから少なくとも1つのチャットメッセージを受信するステップと、
前記チャットヒストリー及び前記少なくとも1つのチャットメッセージに含まれるメッセージ内容を翻訳するか否かに対する選択を受信するステップと、
前記選択に基づいて、前記メッセージ内容をターゲット翻訳言語に翻訳するステップと、
前記翻訳されたメッセージ内容を前記チャットルームにアップデートするステップと、を含み、
前記選択を受信するステップは、
前記チャットヒストリーに含まれたメッセージの内容に基づいて、前記メッセージが互いに異なる言語で作成されたものであるか否かを判断するステップと、
前記メッセージが互いに異なる言語で作成されたものと判断された場合、前記チャットヒストリー及び前記少なくとも1つのチャットメッセージに含まれたメッセージ内容に対し、一括翻訳または部分翻訳を行うか否かに対する選択が入力されるメニューを前記チャットウィンドウ内に表示するステップと、
前記メッセージが互いに同一の言語で作成されたものであると判断される場合、ターゲット翻訳言語に翻訳する動作を終了するステップとみ、
前記一括翻訳は、前記チャットヒストリーに含まれたメッセージのうちターゲット翻訳言語で表示されていないメッセージをターゲット翻訳言語に翻訳し、
前記部分翻訳は、前記チャットヒストリーに含まれたメッセージのうちユーザによって選択されたメッセージをターゲット翻訳言語に翻訳する
ことを特徴とするチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法。
【請求項2】
前記チャットルームにアップデートするステップは、
前記翻訳されたメッセージ内容が、前記チャットルーム内において対応するチャットヒストリー及び前記少なくとも1つのチャットメッセージに隣接して表示されるように、前記チャットメッセージ及び前記チャットヒストリーを加工するステップと、
前記加工したチャットメッセージ及び前記加工したチャットヒストリーを前記チャットルームにアップデートするステップとを含む
ことを特徴とする請求項に記載のチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法。
【請求項3】
前記第1ユーザの選択に基づいて前記ターゲット翻訳言語を設定するステップをさらに含む
ことを特徴とする請求項に記載のチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法。
【請求項4】
前記選択を受信するステップは、
前記チャットヒストリーに含まれるメッセージのうち前記ターゲット翻訳言語に翻訳する少なくとも1つのメッセージに対する選択を受信するステップであり、
前記メッセージ内容をターゲット翻訳言語に翻訳するステップは、
前記ターゲット翻訳言語に対応する翻訳エンジンを用いて、前記選択された少なくとも1つのメッセージを前記ターゲット翻訳言語に翻訳するステップである
ことを特徴とする請求項に記載のチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法。
【請求項5】
前記第1ユーザから前記ターゲット翻訳言語に対する変更言語の選択を受信するステップをさらに含む
ことを特徴とする請求項に記載のチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯端末の普及率が急速に増加することにより、携帯端末はもはや現代人の生活必需品として位置づけられることになった。このような携帯端末は、固有の音声通話サービスだけでなく、各種のデータ伝送サービスと様々な付加サービスも提供できるようになり、機能上、マルチメディア通信機器に変貌している。
【0003】
また、通信技術が発展することにより、携帯端末は、通話及びメッセージの送受信機能だけでなく、従来のPCにおいてのみ可能であったメッセンジャー機能を行うことができるようになった。したがって、加入者がモバイルメッセンジャーサーバに接続して、加入者らとより便利に対話ができる方法が要求されている。
【0004】
一方、このようなインスタントメッセージングサービスはいずれか1つの国家での使用に限定されず、多様な国籍を有した人々間のチャットサービスも提供する。したがって、多様な国籍を有するインスタントメッセージングサービスのユーザ間の互いの意思疎通が円滑になるような翻訳サービスに対する要求がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一実施形態によれば、翻訳サービスが提供されるための別途のアプリケーションプログラムを稼動しなくてもリアルタイムでチャットウィンドウに含まれるチャットヒストリー及びメッセージに対する翻訳を行うことを課題とする。
一実施形態によれば、チャットメッセージの構造に基づいて、当該チャットメッセージが翻訳を必要とするか否かを判断し、当該チャットメッセージを相手方が使う言語に翻訳して伝達することを課題とする。
【0006】
一実施形態によれば、チャットウィンドウに含まれるメッセージがどの言語で作成されたものであるかを識別し、これにより、当該メッセージの翻訳のための最適な翻訳言語を推薦することを課題とする。
また、一実施形態によれば、チャットウィンドウに含まれるチャットヒストリー及びチャットメッセージに対し、ユーザの選択による一括翻訳または部分翻訳のサービスを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態に係るチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法は、インスタントメッセージングサービスを提供するチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法であって、複数のユーザを含むチャットルーム内のユーザからチャットメッセージを受信するステップと、前記チャットメッセージの構造に基づいて、翻訳エンジンにアクセスするか否かを判断するステップと、前記判断結果に基づき、前記翻訳エンジンを用いて、前記チャットメッセージに含まれるメッセージの内容を翻訳するステップと、前記翻訳されたメッセージの内容を前記チャットルームにアップデートするステップとを含む。
【0008】
前記翻訳エンジンにアクセスするか否かを判断するステップは、前記チャットメッセージが予め設定された識別子を含んでいるか否かを判断するステップをさらに含んでもよい。
【0009】
前記翻訳エンジンにアクセスするか否かを判断するステップは、前記予め設定された識別子が前記チャットメッセージ内で予め定められた位置に存在するか否かを判断するステップをさらに含んでもよい。
【0010】
前記チャットメッセージが予め設定された識別子を含んでいるか否か、及び前記チャットメッセージに含まれる翻訳言語を示す指示子に基づいて、前記翻訳エンジンを決定するステップをさらに含んでもよい。
【0011】
前記チャットルームにアップデートするステップは、前記翻訳されたメッセージの内容が前記チャットルーム内において対応するチャットメッセージに隣接して表示されるように前記チャットメッセージを加工するステップと、前記加工したチャットメッセージを前記チャットルームにアップデートするステップとを含んでもよい。
【0012】
一実施形態に係るチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法は、インスタントメッセージングサービスを提供するチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法であって、少なくとも第1ユーザ及び第2ユーザを含むチャットルームを保持するステップと、前記第1ユーザからチャットメッセージを受信するステップと、前記チャットメッセージを分析して、前記第1ユーザの使用言語を識別するステップと、前記第2ユーザの使用言語が前記第1ユーザの使用言語とは互いに異なる言語であるか否かを判断するステップと、前記判断結果に基づき、前記第1ユーザに前記第2ユーザのチャットメッセージを翻訳するのに用いる翻訳言語を推薦するステップとを含む。
【0013】
翻訳エンジンを用いて、前記第2ユーザのチャットメッセージを前記第1ユーザの使用言語に翻訳するステップをさらに含んでもよい。
【0014】
一実施形態に係るチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法は、インスタントメッセージングサービスを提供するチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法であって、少なくとも第1ユーザ及び第2ユーザのチャットヒストリーを含むチャットルームを保持するステップと、前記第1ユーザまたは前記第2ユーザから少なくとも1つのチャットメッセージを受信するステップと、前記チャットヒストリー及び前記少なくとも1つのチャットメッセージに含まれるメッセージ内容を翻訳するか否かに対する選択を受信するステップと、前記選択に基づいて、前記メッセージ内容をターゲット翻訳言語に翻訳するステップと、前記翻訳されたメッセージ内容を前記チャットルームにアップデートするステップとを含む。
【0015】
前記選択を受信するステップは、前記チャットヒストリーに含まれるメッセージの内容に基づいて、前記メッセージが互いに異なる言語で作成されたものであるか否かを判断するステップと、前記判断結果に基づき、前記チャットヒストリー及び前記少なくとも1つのチャットメッセージに含まれるメッセージ内容に対し、一括翻訳を行うか否かに対する選択が入力されるメニューを前記チャットウィンドウ内に表示するステップと、前記メニューに対する前記第1ユーザの選択を受信するステップとを含んでもよい。
【0016】
前記チャットルームにアップデートするステップは、前記翻訳されたメッセージ内容が前記チャットルーム内において対応するチャットヒストリー及び前記少なくとも1つのチャットメッセージに隣接して表示されるように前記チャットメッセージ及び前記チャットヒストリーを加工するステップと、前記加工したチャットメッセージ及び前記加工したチャットヒストリーを前記チャットルームにアップデートするステップとを含んでもよい。
前記第1ユーザの選択に基づいて、前記ターゲット翻訳言語を設定するステップをさらに含んでもよい。
【0017】
前記選択を受信するステップは、前記チャットヒストリーに含まれるメッセージのうち前記ターゲット翻訳言語に翻訳する少なくとも1つのメッセージに対する選択を受信するステップであり、前記メッセージ内容をターゲット翻訳言語に翻訳するステップは、前記ターゲット翻訳言語に対応する翻訳エンジンを用いて、前記選択された少なくとも1つのメッセージを前記ターゲット翻訳言語に翻訳するステップであってもよい。
前記第1ユーザから前記ターゲット翻訳言語に対する変更言語の選択を受信するステップをさらに含んでもよい。
【発明の効果】
【0018】
一実施形態によれば、チャットメッセージが予め設定された識別子及び翻訳言語を示す指示子を含むか否か、予め設定された識別子が予め定められた位置に存在するか否かなどに基づいて、チャットメッセージの構造を把握することにより、リアルタイムでチャットメッセージに対する翻訳を行うことができる。
【0019】
また、一実施形態によれば、チャットウィンドウに含まれるチャットヒストリー及びチャットメッセージが互いに異なる言語で作成されているか否かを判断することにより、自動的に一括翻訳または部分選択翻訳のためのメニューを提供して、ユーザにより容易に翻訳サービスが提供されるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】一実施形態に係るインスタントメッセージングサービスのチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法が行われるシステム環境を示す図である。
図2】一実施形態に係るチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法を示すフローチャートである。
図3図2の方法によってチャット相手方に翻訳された内容のチャットメッセージを提供する画面を示す図である。
図4】他の実施形態に係るチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法を示すフローチャートである。
図5図4の方法によって第2ユーザのチャットメッセージを翻訳するのに用いる翻訳言語を推薦する画面を示す図である。
図6図4の方法によって多国語を使用する多者間のチャットメッセージを翻訳するのに用いる翻訳言語を推薦する画面を示す図である。
図7】また他の実施形態に係るチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法を示すフローチャートである。
図8図7の方法によって多者間のチャットヒストリーを含むチャットメッセージに対して一括翻訳を行うか否かに対する選択を受信する画面を示す図である。
図9図7の方法によって多者間のチャットヒストリーを含むチャットメッセージを英語に一括翻訳した結果を示す図である。
図10】また他の実施形態に係るチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法を示すフローチャートである。
図11図10の方法によって多者間のチャットヒストリーを含むチャットメッセージのうち一部メッセージを選択して翻訳を行うか否かに対する選択を受信する画面を示す図である。
図12図10の方法によって多者間のチャットヒストリーを含むチャットメッセージのうちユーザによって選択された一部メッセージをターゲット翻訳言語に翻訳した結果を示す図である。
図13】一実施形態に係るチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする移動端末のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、実施形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。但し、本発明は一実施形態によって制限されたり限定されたりすることはない。また、各図面に提示された同一の参照符号は同一の部材を示す。
【0022】
図1は、一実施形態に係るチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法が行われるシステム環境を示す図である。
一実施形態に係るシステム環境は、移動端末110及びチャットサーバ130を含んでもよい。
【0023】
移動端末110は、無線インターネットまたは無線通信網などのネットワーク網50を介して、チャットサーバ130からインスタントメッセージングサービスを提供する(アプリケーション)プログラムをダウンロードしてインストールすることができる。
【0024】
これにより、移動端末110には、チャットサーバ130が提供する、インスタントメッセージングサービスを提供するチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートするサービスが提供される。
【0025】
以下において、「インスタントメッセージングサービス」は、無線インターネットまたは無線通信網のようなネットワーク網を介して、メモ、文字メッセージ、ファイル、資料などをリアルタイムで送信して、リアルタイムでチャットを行うことができるようにするサービス及びこれと関連するサービスを含む意味として用いる。また、「チャットウィンドウ」は、ユーザの移動端末の画面を介してインスタントメッセージングサービスを行うウィンドウ(Window)を意味する。
【0026】
図2は、一実施形態に係るチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法を示すフローチャートである。
以下において、「チャットヒストリー」は、移動端末のユーザと他のユーザ(または知人)との間にやり取りしたチャットと関連する文字、写真、動画及び音声メッセージなどを含むチャット内訳を意味する。また、この「チャットヒストリー」は、ユーザがチャット内訳を削除しない限り、タッチディスプレイにおけるスクロール動作等によってユーザが確認できる全体のチャット内容に該当する。
【0027】
チャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートするチャットサーバ(以下、「チャットサーバ」)は、少なくとも第1ユーザ及び第2ユーザのチャットヒストリーを含むチャットルームを保持する(S201)。ここで、「第1ユーザ」及び「第2ユーザ」は、現在のチャットルーム内で互いにチャットメッセージをやり取りしながらチャットを遂行中であるユーザを意味する。
【0028】
チャットサーバは、チャットルーム内のユーザからチャットメッセージを受信する(S203)。
チャットサーバは、チャットメッセージの構造に基づいて翻訳エンジンにアクセスするか否か、すなわち、チャットメッセージの構造に応じて翻訳エンジンへのアクセス(access)が必要であるか否かを判断する(S205)。例えば、チャットメッセージの構造が「愛している_英語」であると仮定する。ここで、チャットメッセージは、「愛している」+「_」+「英語」に区分することができる。ここで、「_」は予め設定された識別子に該当し、この他にも、例えば、%、#、*及び|などのような多様な記号を予め設定された識別子として用いることができる。
【0029】
S205において、チャットサーバは、チャットメッセージが予め設定された識別子を含んでいるか否かを判断し、その判断結果に応じて、翻訳エンジンへのアクセスが必要であるか否かを判断することができる。
また、チャットサーバは、予め設定された識別子がチャットメッセージ内で予め定められた位置に存在するか否かを判断し、その判断結果に応じて、翻訳エンジンへのアクセスが必要であるか否かを判断することができる。
【0030】
一実施形態において、チャットサーバは、当該識別子(「_」)を基準に、識別子の前に記載された内容はチャット語句と認識し、識別子の後ろに記載された内容(すなわち、「英語」)は翻訳言語を示す指示子と認識することができる。
【0031】
また、チャットサーバは、チャットメッセージが予め設定された識別子(例えば、「_」)を含んでいるか否か、及びチャットメッセージに含まれる翻訳言語を示す指示子(「英語」)に基づいて翻訳エンジンを決定することができる。ここで、翻訳言語を示す指示子は、例示した英語の他にも日本語、スペイン語、中国語など、ユーザの必要に応じて翻訳の対象となる多様な言語などが該当し得る。
【0032】
チャットサーバは、チャットメッセージが予め設定された識別子である「_」を含み、翻訳言語を示す指示子が「英語」であれば、これに基づいて英語翻訳するのに必要な英語翻訳エンジンにアクセスする。仮に、翻訳言語を示す指示子が「日本語」であれば、チャットサーバは、日本語翻訳のための翻訳エンジンにアクセスすることができる。
チャットサーバは、S205の判断結果に基づき、翻訳エンジンを用いてチャットメッセージに含まれるメッセージの内容を翻訳する(S207)。
【0033】
チャットサーバは、チャットメッセージが予め設定された識別子または翻訳言語を示す指示子を含まない場合、チャットメッセージが、予め設定された識別子または翻訳言語を示す指示子は含むものの、予め定められた位置(例えば、予め設定された識別子の前には「チャット語句」が位置し、予め設定された識別子の後ろに翻訳言語を示す指示子が位置する)に存在しない場合などには、当該チャットメッセージが、メッセージ内容に対する翻訳を要求するメッセージではない一般的なチャットメッセージであると判断することができる。したがって、このような場合、チャットメッセージは翻訳エンジンへのアクセスが必要ではないと判断し、動作を終了してもよい。
【0034】
勿論、実施形態によっては、チャットメッセージの構造が上述した構造を有しなくても、ユーザの選択によって当該メッセージあるいはチャットヒストリー及びチャットメッセージに対する翻訳サービスを提供することができる。このような実施形態については図7図12を用いて説明する。
【0035】
チャットサーバは、翻訳されたメッセージの内容をチャットルームにアップロードすることによって、チャットルームをアップデートする(S209)。
S209において、チャットサーバは、翻訳されたメッセージの内容が、チャットルーム内において、対応するチャットメッセージに隣接して表示されるようにチャットメッセージを加工した後、加工したチャットメッセージをチャットルームにアップロードすることができる。このような場合、ユーザのチャットウィンドウには、翻訳されたメッセージの内容が翻訳前チャットメッセージに隣接した位置に共に表示されることができる。
【0036】
図3は、図2の方法によってチャット相手方に翻訳された内容のチャットメッセージを提供する画面を示す図である。
図3において、左図は明子の移動端末の画面を示すものであり、右図は明子とチャット中であるChrisの移動端末の画面を示すものである。
【0037】
明子がChrisとのチャット中に"オッケー、7時に会おうね。位置はビデオクリップを参照して!_英語"のような内容でチャットメッセージを送信したとする。
【0038】
このような明子のチャットメッセージを受信したチャットサーバは、チャットメッセージの構造を分析し、チャットメッセージが予め設定された識別子(例えば、「_」)を含んでいて、当該識別子(「_」)が予め定められた位置(例えば、チャット語句とチャットメッセージに含まれる翻訳言語を示す指示子(例えば、「英語」)との間)に位置していることを確認することができる。
【0039】
これにより、チャットサーバは、当該チャットメッセージの翻訳のために翻訳エンジンにアクセスする必要があると判断する。チャットサーバは、翻訳エンジンにアクセスして、チャットメッセージに含まれるメッセージの内容を翻訳することができる。ここで、翻訳エンジンは、翻訳言語を示す指示子(ここでは、「英語」)に対応する言語に翻訳するためのエンジンであってもよく、この他にも、多国語翻訳のための統合された翻訳エンジンであってもよい。
【0040】
明子のチャットメッセージは、翻訳エンジンを介して"Ok,See you at 7 o‘clock.Check the video clip for the location!"に翻訳され、チャットサーバは、翻訳されたメッセージの内容をチャットルームにアップロードする。これにより、右図のように、Chrisの移動端末の画面には、明子の本来のチャットメッセージの内容ではない英語に翻訳されたメッセージの内容が表示されることになる。
【0041】
Chrisは、明子にチャット語句(「I'll leave the restaurant's phone number!」)+予め設定された識別子(「_」)+翻訳言語(「Japanese」)の構造からなった英語メッセージを送信することができる。
【0042】
この場合、チャットサーバは、明子の場合と同様に、Chrisのチャットメッセージの構造を分析し、翻訳言語(「Japanese」)のための翻訳エンジンにアクセスして、Chrisのチャット語句を「レストランの電話番号を残しておくね」のように日本語に翻訳する。
【0043】
チャットサーバは、日本語に翻訳されたチャットメッセージの内容をチャットルームにアップロードし、これにより、Chrisとチャット中である明子の移動端末の画面には、「レストランの電話番号を残しておくね」のように日本語に翻訳されたチャットメッセージの内容が表示されることになる。
【0044】
一実施形態によれば、チャットサーバは、互いに異なる言語を使うユーザ間のチャットメッセージを翻訳して伝達することにより、より円滑な意思疎通を可能とすることができる。
【0045】
図4は、他の実施形態に係るチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法を示すフローチャートである。
チャットサーバは、少なくとも第1ユーザ及び第2ユーザを含むチャットルームを保持する(S401)。
【0046】
チャットサーバは、第1ユーザからチャットメッセージを受信(S403)した後、チャットメッセージを分析して第1ユーザの使用言語を識別する(S405)。
チャットサーバは、第2ユーザの使用言語が第1ユーザの使用言語とは互いに異なる言語であるか否かを判断する(S407)。
【0047】
チャットサーバは、例えば、各ユーザによって入力されたキーボードのコード値(ex;ASCIIコード値)によって、第1ユーザの使用言語、または第2ユーザの使用言語が何であるかを判断することができる。
【0048】
S407の判断結果、第2ユーザの使用言語が第1ユーザの使用言語とは互いに異なると判断された場合、チャットサーバは、第1ユーザに第2ユーザのチャットメッセージを翻訳するのに用いる翻訳言語を推薦する(S409)。
一方、S407において、第2ユーザの使用言語が第1ユーザの使用言語と同一であると判断された場合、チャットサーバは動作を終了してもよい。
【0049】
チャットサーバは、推薦された翻訳言語に対する第1ユーザの選択を受信し(S411)、推薦された翻訳言語に応じ、翻訳エンジンを用いて第2ユーザのチャットメッセージを第1ユーザの使用言語に翻訳することができる(S413)。
チャットサーバは、翻訳された第2ユーザのチャットメッセージをチャットルームにアップロードすることができる(S415)。
【0050】
図5は、図4の方法によって第2ユーザのチャットメッセージを翻訳するのに用いる翻訳言語を推薦する画面を示す図である。
図5を参照すると、チャットルームにおいてチャットを遂行中である明子とJayの言語が互いに相異なっていることが分かる。
【0051】
一実施形態では、このように互いに異なる言語を使うユーザ間の使用言語を把握し、当該言語をチャット相手方に正しく翻訳できる翻訳言語を推薦することにより、多国語のチャッター間で円滑な意志伝達を可能とすることができる。
このために、チャットサーバは、明子のチャットメッセージを分析して、明子の使用言語が日本語であることを識別する。
【0052】
次に、チャットサーバは、Jayの使用言語が何であるかを分析する。チャットサーバは、Jayの使用言語と明子の使用言語とが互いに異なると判断された場合、510のように明子にJayが使用中である言語(ここでは、「英語」)が何であるかを知らせることができる。また、チャットサーバは、510のように当該言語を翻訳するのに用いる翻訳言語(ここでは、「日本語」)を明子に推薦し、推薦された翻訳言語に対する明子の選択を受信して、Jayが送信したチャットメッセージに対する翻訳を行うことができる。
このように、翻訳言語を推薦することは1:1のチャットに限定されず、図6のように3人以上の多者間のチャットに適用されてもよい。
【0053】
図6は、図4の方法によって多国語を使用する多者間のチャットメッセージを翻訳するのに用いる翻訳言語を推薦する画面を示す図である。
図5によって上述したように、チャットサーバは1:1チャットだけでなく、多者間のチャット時にも同様に適用されてもよい。
【0054】
図6を参照すると、Summerは英語で、Aprilは日本語で、Yangは中国語で、互いに異なる言語を使ってチャットを遂行中であることが分かる。ここで、図6の画面がSummerの移動端末に示された画面であるとすれば、チャットサーバは、所有者に該当するSummerの使用言語(ここでは、「英語」)を識別し、Aprilの使用言語(「日本語」)及びYangの使用言語(ここでは、「中国語」)を識別することができる。
【0055】
チャットサーバは、続いて、April及びYangの使用言語が各々Summerの使用言語とは互いに異なる言語であるか否かを判断し、その判断結果に基づき、Summerに610のようにApril及びYangそれぞれの使用言語で作成されたチャットメッセージを翻訳するのに用いる翻訳言語を推薦することができる。
【0056】
図7は、また他の実施形態に係るチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法を示すフローチャートである。
チャットサーバは、少なくとも第1ユーザ及び第2ユーザのチャットヒストリーを含むチャットルームを保持する(S701)。
【0057】
チャットサーバは、第1ユーザの選択に基づいてターゲット翻訳言語を設定することができる(S703)。
チャットサーバは、第1ユーザまたは第2ユーザから少なくとも1つのチャットメッセージを受信する(S705)。
【0058】
続いて、チャットサーバは、チャットヒストリー及び少なくとも1つのチャットメッセージに含まれるメッセージ内容を翻訳するか否かに対する選択を受信する。
より具体的には、チャットサーバは、チャットヒストリーに含まれるメッセージの内容に基づいて、メッセージが互いに異なる言語で作成されたものであるか否かを判断することができる(S707)
【0059】
S707において、メッセージが互いに異なる言語で作成されたと判断された場合、チャットサーバは、チャットヒストリー及び少なくとも1つのチャットメッセージに含まれるメッセージ内容に対して一括翻訳を行うか否かに対する選択が入力されるメニューをチャットウィンドウ内に表示することができる(S709)。
【0060】
一方、S707において、メッセージが同一な言語で作成されたと判断された場合、チャットサーバは動作を終了してもよい。
チャットサーバは、メニューに対する第1ユーザまたは第2ユーザの選択を受信することができる(S711)。
【0061】
チャットサーバは、S711において受信した第1ユーザまたは第2ユーザの選択に基づいて、メッセージ内容をターゲット翻訳言語に翻訳することができる(S713)。ここで、「ターゲット翻訳言語」は、メッセージ内容が翻訳されるべき言語を意味する。
【0062】
チャットサーバは、翻訳されたメッセージ内容をチャットルームにアップロードする(S715)。
S715において、チャットサーバは、翻訳されたメッセージ内容が、チャットルーム内において対応するチャットヒストリー及び少なくとも1つのチャットメッセージに隣接して表示されるようにチャットメッセージ及びチャットヒストリーを加工した後、加工したチャットメッセージ及び加工したチャットヒストリーをチャットルームにアップロードすることができる。
【0063】
図8は、図7の方法によって多者間のチャットヒストリーを含むチャットメッセージに対して一括翻訳を行うか否かに対する選択を受信する画面を示す図であり、図9は、図7の方法によって多者間のチャットヒストリーを含むチャットメッセージを英語に一括翻訳した結果を示す図である。
【0064】
図8を参照すると、Yang、明子及びChris間のチャットヒストリー及びチャットメッセージを含むチャットルームが示されている。
チャットサーバは、チャットヒストリーに含まれるメッセージの内容に基づいて、Yang、明子及びChris間のチャットヒストリー及びチャットメッセージが互いに異なる言語で作成されたものであるか否かを判断することができる。
【0065】
Yang、明子及びChris間のチャットヒストリー及びチャットメッセージが互いに異なる言語で作成されたと判断された場合、チャットサーバは、チャットヒストリー及び少なくとも1つのチャットメッセージに含まれるメッセージ内容に対して一括翻訳を行うか否かに対する選択が入力されるメニューをチャットウィンドウ内に表示することができる。ここで、一括翻訳を行うか否かに対する選択が入力されるメニューは、810のようにチャットウィンドウの外郭に表示してもよく、830のようにチャット語句が表示されるチャットウィンドウの内部に表示してもよい。
【0066】
明子が810に表示されたメニューを選択するか、または830のように表示されたメニューにおいて「はい」を選択した場合、チャットサーバは、メッセージ内容をターゲット翻訳言語(ここでは、「英語」)に翻訳することができる。続いて、チャットサーバは翻訳されたメッセージ内容をチャットルームにアップロードし、ユーザの端末に図9のように翻訳されたメッセージを表示させることができる。
【0067】
ここで、ターゲット翻訳言語は、移動端末の所有者である明子の選択によって予め設定されるか、デフォルト(default)値として任意の言語(例えば、日本語)が設定されてもよい。また、明子は、設定されたターゲット翻訳言語(例えば、日本語)を他の翻訳言語(例えば、英語)に変更することができる。チャットサーバは、明子によって選択された変更言語を新しいターゲット翻訳言語に設定することができる。
【0068】
一方、チャットサーバは、図9のよう英語に翻訳されたメッセージだけをチャットルームにアップロードすることもでき、翻訳前のメッセージと翻訳後のメッセージを共に組み合わせてアップロードすることもできる。チャットサーバが翻訳前のメッセージと翻訳後のメッセージを共に組み合わせてアップロードする場合、ユーザの移動端末の画面においては、翻訳前のメッセージに隣接した位置に、翻訳後のメッセージを共に表示させてもよい。
【0069】
図10は、また別の実施形態に係るチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする方法を示すフローチャートである。
チャットサーバは、少なくとも第1ユーザ及び第2ユーザのチャットヒストリーを含むチャットルームを保持する(S1001)。
【0070】
チャットサーバは、第1ユーザの選択に基づいてターゲット翻訳言語を設定することができる(S1003)。
チャットサーバは、第1ユーザまたは第2ユーザから少なくとも1つのチャットメッセージを受信する(S1005)。
【0071】
続いて、チャットサーバは、チャットヒストリー及び少なくとも1つのチャットメッセージに含まれるメッセージ内容を翻訳するか否かに対する選択を受信する。
より具体的には、チャットサーバは、チャットヒストリーに含まれるメッセージの内容に基づいて、メッセージが互いに異なる言語で作成されたものであるか否かを判断することができる(S1007)
【0072】
S1007において、メッセージが互いに異なる言語で作成されたと判断された場合、チャットサーバは、チャットヒストリー及び少なくとも1つのチャットメッセージに含まれるメッセージ内容に対して一部選択翻訳を行うか否かに対する選択が入力されるメニューをチャットウィンドウ内に表示することができる(S1009)。
一方、S1007において、メッセージが同一言語で作成されたと判断された場合、チャットサーバは動作を終了してもよい。
【0073】
チャットサーバは、チャットヒストリーに含まれるメッセージのうちターゲット翻訳言語に翻訳する少なくとも1つのメッセージに対する選択を受信することができる(S1011)。
チャットサーバは、S1011において受信した第1ユーザまたは第2ユーザの選択に基づいて、ターゲット翻訳言語に対応する翻訳エンジンを用いて、選択された少なくとも1つのメッセージをターゲット翻訳言語に翻訳することができる(S1013)。
【0074】
チャットサーバは、翻訳されたメッセージ内容をチャットルームにアップロードする(S1015)。
S1015において、チャットサーバは、翻訳されたメッセージ内容がチャットルーム内において対応するチャットヒストリー及び少なくとも1つのチャットメッセージに隣接して表示されるようにチャットメッセージ及びチャットヒストリーを加工した後、加工したチャットメッセージ及び加工したチャットヒストリーをチャットルームにアップロードすることができる。
【0075】
図11は、図10の方法によって多者間のチャットヒストリーを含むチャットメッセージのうち一部のメッセージを選択して翻訳を行うか否かに対する選択を受信する画面を示す図であり、図12は、図10の方法によって多者間のチャットヒストリーを含むチャットメッセージのうちユーザによって選択された一部のメッセージをターゲット翻訳言語に翻訳した結果を示す図である。
【0076】
図11を参照すると、Yang、明子及びChris間のチャットヒストリー及びチャットメッセージを含むチャットルームが示されている。
チャットサーバは、チャットヒストリーに含まれるメッセージの内容に基づいて、Yang、明子及びChris間のチャットヒストリー及びチャットメッセージが互いに異なる言語で作成されたものであるか否かを判断することができる。
【0077】
Yang、明子及びChris間のチャットヒストリー及びチャットメッセージが互いに異なる言語で作成されたと判断された場合、チャットサーバは、チャットヒストリー及び少なくとも1つのチャットメッセージに含まれるメッセージ内容に対して部分翻訳を行うか否かに対する選択が入力されるメニューをチャットウィンドウ内に表示することができる。ここで、部分翻訳を行うか否かに対する選択が入力されるメニューは、1110のようにチャットウィンドウの外郭に表示してもよく、1130のようにチャット語句が表示されるチャットウィンドウの内部に表示してもよい。
【0078】
ここで、明子が1110のようなメニューまたは1130のようなメニューにより、チャットヒストリー及び少なくとも1つのチャットメッセージのうち部分翻訳を行うメッセージ(例えば、Yangのメッセージ)を選択したと仮定する。
【0079】
そうすると、チャットサーバは、翻訳エンジンを用いて、明子によって選択されたメッセージ(ここでは、Yangのメッセージ)だけをターゲット翻訳言語である英語に翻訳する。続いて、チャットサーバは、翻訳されたYangのメッセージだけをチャットルームにアップロードする。これにより、ユーザの端末には、図12のようにYangの翻訳されたメッセージが表示されることができる。
ここで、1110または1130のようなメニューは、明子の移動端末だけでなく、明子とチャット中である他のユーザ(ここでは、Yang及びChris)の画面にも同様に提供される。
【0080】
上述したように、ターゲット翻訳言語は、移動端末の所有者である明子(すなわち、第1ユーザ)の選択によって予め設定されるか、デフォルト(default)値として任意の言語(例えば、日本語)が設定されてもよい。また、第1ユーザである明子は、設定されたターゲット翻訳言語(例えば、英語)を他の翻訳言語(例えば、韓国語)に変更することができ、ここで、チャットサーバは、明子によって選択された変更言語をターゲット翻訳言語に設定することができる。
【0081】
一方、チャットサーバは、図12のように英語に翻訳されたメッセージだけをチャットルームにアップロードすることもでき、翻訳前のメッセージと翻訳後のメッセージを共に組み合わせてアップロードすることもできる。チャットサーバが翻訳前のメッセージと翻訳後のメッセージを共に組み合わせてアップロードする場合、ユーザの移動端末の画面においては、翻訳前メッセージの隣接した位置(例えば、上方、下方など)に翻訳されたメッセージが共に表示される。
【0082】
図13は、一実施形態に係るチャットウィンドウ内に含まれるメッセージに対して多国語翻訳をサポートする移動端末のブロック図である。ここで、チャットウィンドウは、インスタントメッセージングサービスを提供する。
一実施形態に係る移動端末1300は、タッチディスプレイ1310、プロセッサ1320及びネットワークモジュール1330を含む。
【0083】
タッチディスプイ1310は、複数のユーザを含むチャットルームを表示する。
プロセッサ1320は、ネットワークモジュール1330を介して受信したチャットメッセージの構造に基づいて翻訳エンジンにアクセスするか否かを判断し、判断結果に基づき、翻訳エンジンを用いて、チャットメッセージに含まれるメッセージの内容を翻訳する。
ネットワークモジュール1330は、チャットルーム内のユーザからチャットメッセージを受信し、翻訳されたメッセージの内容をチャットルームにアップロードする。
【0084】
本発明の一実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段によって行うことができるプログラム命令の形態で実現されても良く、かかるプログラム命令は、コンピュータ読み出し可能媒体に記録されてもよい。前記コンピュータ読み出し可能媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独または組み合わせたものを含んでもよい。前記媒体に記録されるプログラム命令は、本発明のために特別に設計して構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり使用可能なものであってもよい。コンピュータ読み出し可能記録媒体の例には、ハードディスク、フロッピーディスク及び磁気テープのような磁気媒体(magnetic media)、CD−ROM、DVDのような光記録媒体(optical media)、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気−光媒体(magneto-optical media)、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を格納し遂行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例には、コンパイラによって作られるような機械語コードだけでなく、インタープリタなどを用いてコンピュータによって実行できる高級言語コードが含まれる。前記したハードウェア装置は、本発明の動作を行うために1つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成されてもよく、その逆も同様である。
【0085】
以上のように本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような記載から多様な修正及び変形が可能である。
【0086】
したがって、本発明の範囲は、説明された実施形態に限定されて定められるものではなく、特許請求の範囲及び特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。
【符号の説明】
【0087】
1300 移動端末
1310 タッチディスプレイ
1320 プロセッサ
1330 ネットワークモジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
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