(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
汚れた支持体をクリーニングする方法であって、前記方法が、固体パーティキュレートクリーニング材料を有する配合物を用いて濡れた該支持体の処理を行うバッチ式過程を具備しており、前記配合物が有機溶剤を含まず、前記処理が少なくとも1つのシールされたコンテナー内で前記支持体及び前記配合物を攪拌する過程を有し、前記コンテナーが容積で30から60%の充填空積値を提供する方法。
【実施例1】
【0026】
本発明の方法では、支持体に対する固体パーティキュレートクリーニング材料の比は従来のドライクリーニングシステムの用語の公称“リッカー比”に基づいており、好ましい比は重量比で30:1から1:1の範囲にあり、好ましくは重量比で10:1から1:1の領域内にあるのがよく、特に好ましい結果は重量比で5:1と1:1の間の比で、最も好ましくは重量比で4:1付近で達成される。かくして、例えば、5gの織物のクリーニング用に、オプションとして界面活性剤でコートされた20gのポリマー粒子が使われる。
【0027】
前に述べた様に、本発明の方法は、紡織繊維のクリーニングで特別の応用を見出す。この様なクリーニングシステムで使われる条件は、紡織繊維の従来のドライクリーニングに適用される条件と非常に良く合致しており、結果として、一般的に織物の性質と汚れの程度により決まる。かくして、典型的手順と条件は当業者に公知のそれらと調和しており、織物は20分と1時間の間の持続時間に亘り、例えば、30℃と90℃の間の、より好ましくは40℃と65℃の間の、最も好ましくは約60℃で本発明の方法により処理され、次いで水で濯がれ乾燥される。
【0028】
最も好ましくは、該固体パーティキュレートクリーニング材料は多数のポリマー粒子を有するのがよい。前記ポリマー粒子は広範囲の種類のポリマーの何れかを含んでもよい。特定すると、発泡材でも、又は非発泡材でもよい、ポリエチレンの様な前記ポリアルケン及びポリプロピレン、ポリエステルそしてポリウレタンが挙げられる。しかしながら、好ましくは、前記ポリマー粒子はポリアミド又はポリエステル粒子を、特にナイロン、ポリエチレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレートの粒子を有するのがよい。前記ポリアミド及びポリエステルは、水性のしみ/汚れの除去用に特に有効であるとことが分かる一方、ポリアルケンは、オイルベースのしみの除去に特に有用である。オプションとして上記ポリマー材料のコーポリマーが本発明の目的で使われてもよい。
【0029】
1実施例では、本発明の方法は、何等更に進んだ添加剤無しに、本質的に多数のポリマー粒子のみから成る配合物での吸湿支持体の処理による汚れ支持体のクリーニングを予想するが、オプションとしての他の実施例では、該使われる配合物は追加的に少なくとも1つの追加クリーニング剤を有してもよい。好ましくは、該少なくとも1つの追加クリーニング剤は、少なくとも1つの界面活性剤を含むのがよい。好ましい界面活性剤は洗剤特性
を有する界面活性剤を含む。前記界面活性剤は、陽イオン性、陰イオン性、及び/又は非イオン性界面活性剤を含んでもよい。しかしながら、本発明の背景では、非イオン性界面活性剤が特に好ましい。好ましくは、前記少なくとも1つの追加のクリーニング剤は前記ポリマー粒子と混合されるのがよい。
【0030】
ナイロン6,ナイロン6,6、ポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレートを含むが、それらに限定されない種々のナイロンホモポリマー又はコーポリマーが使われてもよい。好ましくは、該ナイロンは5000から30000ドールトン、より好ましくは10000から20000ドールトン、最も好ましくは15000から16000ドールトンの領域内の分子量を有するナイロン6,6ホモポリマーを備えるのがよい。該ポリエステルはASTM D−4603の様な溶解技術により測定して、0.3−1.5dl/gの範囲内の固有粘度測定値に対応する分子量を有するのが典型的である。
【0031】
該ポリマー粒子は、良い流動性と紡織繊維との密接な接触とを許容する様な形状とサイズである。円柱形、球形又は直方体の様な種々の形状の粒子が使われてもよく、例えば、環状リング、ドッグボーン及び円形を含む適当な断面形状が使われてもよい。該粒子は、スムーズな又は不規則な面構造を有してもよく、充実構造又は中空構造であってもよい。粒子は5から100mg、好ましくは10から30mgの領域の平均質量を有するようなサイズであるのが好ましい。典型的にビーヅと呼ばれる、最も好ましい粒子の場合、好ましい平均粒子直径は0.5から6.0mm、より好ましくは1.0から5.0mm、最も好ましくは2.5から4.5mmの領域にあり、該ビーヅの長さは好ましくは0.5から6.0mm、より好ましくは1.5から4.5mmの範囲内にあるのがよく、最も好ましくは2.0から3.0mmの範囲内にあるのがよい。
【0032】
得られた結果は、編織布で従来のドライクリーニング手順又は家庭用水性クリーニングを行った時、観察された結果と非常によく一致する。本発明の方法により処理された織物で達成されたクリーニング及びしみ除去の程度は非常に良いことが見られ、特に抜きん出た結果は、除去することが難しいことが多い疎水性しみ、水性のしみ及び汚れに関して達成された。該方法は又、染色過程に続き紡織繊維へ適用されるウオッシュオフ手順と、紡績及び機織りの様な過程の後に存在する塵、汗、機械油、そして他の汚染物の除去用に生地工程中で使われる精錬過程と、に応用がある。クリーニング過程の終わりでの繊維へのポリマー粒子付着での問題は観察されなかった。更に、勿論、前に述べた様に、コストと環境配慮の意味での従来のドライクリーニング過程での溶剤の使用に付随して伴う欠点は避けられる、一方必要な水の容積は、従来の洗濯手順の使用に付随する容積より著しく少なく、これ又コスト及び環境的利点の意味で著しい利点を提供する。
【0033】
加えて、該ポリマー粒子の再利用が可能であること、そして該粒子の多数回使用の後、性能の幾らかの劣化は観察されたが、該粒子がクリーニング手順で満足するよう再使用され得ること、が示された。
【0034】
本書の説明及び請求項を通して、用語“具備する”及び“含む”とそれらの変種は“含むが限定されない”を意味し、それらは他の、部分、付加部分、部品、完全体又は過程を排除するよう意図されてない(そして排除しない)。本書の説明及び請求項を通して、単数は文脈が他の様に要求しないなら複数を含む。特に、不定冠詞が使われる場合、文脈が他の様に要求しないなら、本書は単数のみならず複数も考慮すると理解されるべきである。
【0035】
本発明の特定の側面、実施例又は例と連携して説明される特徴、完全体、特性、化合物、化学的部分又はグループは、それらと両立しないとされない限り、ここに説明された何れの他の側面、実施例又は例に適用可能であると理解されるべきである。本書に開示され
た全ての特徴(何れの付随する請求項、要約及び図面も含めて)及び/又はその様に開示された何れの方法又は過程の全てのステップ、は、この様な特徴及び/又はステップの少なくとも幾つかが相互に排除性である組み合わせを除いて、どんな組み合わせで組み合わされてもよい。本発明は前記何れの実施例の詳細にも限定されない。本発明は、本書(何等かの付随する請求項、要約書及び図面を含んで)で開示した特徴の、何れの新規な1つ、又は何れの新規な組み合わせ、へも拡張されるものであり、又同じく開示した何れの方法又は過程のステップの、何れの新規な1つ、又は何れの新規な組み合わせ、へも拡張されるものである。
【0036】
読者の注意は、本願明細書と連携して本願明細書と同時に又は本願明細書の前に出願された、そして本願明細書と共に公的注目へと開かれた全ての文献及び文書に向けられており、全てのこの様な文献及び文書の内容は引用によりここに組み入れられる。
【0037】
本発明の方法が、本発明の範囲を何等限定する仕方でなく、下記例を参照してここに例示される。
【0038】
例
例1
織られた綿織物(282g/m
2)が下記に説明する方法に従ってコーヒー及びトマトケチャップを使ってしみを付けられた。
(i)トマトケチャップ
ハインツ(Heinz
(R))トマトケチャップが該織物に合成スポンジを使って5cmプラスチックテンプレートの範囲内で付けられた。該しみの付いた織物は次いで30分間40℃で乾燥され、その後、該織物は使用前に4日間の暗所内貯蔵により定着された。
(ii)コーヒー
10gのエイエスデーエイ スマートプライスコーヒー(ASDA
(R) Smart
Price coffee)粉末が50mlの蒸留水内に70℃で溶かされた。続いて該溶液の1cm
3のアリクォートが合成スポンジを使って5cmプラスチックテンプレートの範囲内で該織物に付けられた。該しみの付いた織物は次いでトマトケチャップ用に説明した手順に従い乾燥され、定着された。
【0039】
インビスタテキスタイル(Invista Textiles){ユーケー(UK)}社から得られた約5mm×5mmの大きさのナイロン6,6のビーヅがクリーニング過程で使われた。
【0040】
該しみの付いた織物は1kg羽根枕の綿カバースリップにピン留めされた。該枕はジョンソンクリーナー(Johnsons Cleaners)ユーケー社により供給されており、バラストとして使われた。該しみの付いた綿織物/枕複合体は、400cm
3蒸留水と、1:1、5:1、10:1、15:1そして20:1のビーヅ対織物比を実現するのに充分なナイロン6,6ビーヅと、一緒にナイロン縦糸編みネットバッグ内に置かれた。該縦糸編みバッグはポリエステル織物リボンを使ってシールされた。該シールされた縦糸編みバッグは次いで、やはりポリエステル織物リボンを使ってシールされたポリプロピレンバッグ内に置かれた。
【0041】
該縦糸編みバッグと該ポリエステルバッグは一緒にコンテナーを形成し、該コンテナー内でクリーニングが行われた。前記コンテナーはエレクトロラックス ワスケーター(Electrolux
(R) Wascator)テーテー(TT)500の回転乾燥機内に置かれ、30分間約70℃で加熱され、該時間後、該綿織物/枕複合体は除去され、該しみの付いた綿織物は該綿枕カバースリップから除去され、全材料は乾燥させられた。
【0042】
クリーニングの評価
該乾燥したしみの付いた織物は目視評価法を用いて評価された。クリーニング済み及び元の未クリーニングの織物がD
65光源下でグレイ背景の場に置かれ、国際ファブリケア学会(International Fabricare Institute){アイエフアイ(IFI)}により使われる評価用提案スケールに基づき下記の1から5のスケールを使い目視評価された。
5:しみが完全に除かれた(痕跡が見えない)
4:しみが殆ど除かれた
3:しみが僅かに除かれた
2:しみは殆ど元通り
1:しみは元から変わらず
【0043】
表1は種々のビーヅ対織物比を使い達成されたしみ除去のレベルを示し、該表から1:1と1:15の間の比の変更は、しみ除去の程度に少しの影響しか有しないことは明らかである。1:20のビーヅ対織物比の場合、しみ除去が最低であることが明らかであり、これはビーヅ対織物比の適当なレベルの取り換えを可能にするのに不適当な充填空積しか該コンテナー内に無かったことに帰せられる。
【0044】
【表1】
【0045】
例2
白いポリエステル/綿3/4スリーブシャツ{マタラン(Matalan
(R))}が使われ、該シャツがカラー及びカッフへの真空掃除機塵の付着でしみを付けられた。
【0046】
バラストはイーエムピーエイテスト材料(EMPA Test materials)から得られた2つの綿枕ケースを有している。
【0047】
ディストラポル社(Distrupol Ltd.)から得られたナイロン6,6{101エルエヌシー−010ザイテル(101L NC−010 ZYTEL)}ビーヅが、2g/lのパーシル バイオ(Persil
(R) Bio)を含む洗剤と一緒に、クリーニング操作で使われた。
【0048】
下記の3種類のナイロンバッグが使われた:
−2重縫い目(double stitching)で強化されたエッジを有するナイロンバッグ;
−強度増加用にエッジに織物テープが付けられたナイロンネットバッグ;
−軽量の平織物(voile)とオーガンザ(Organza)で作られた織物バッグ。
【0049】
ゼロス(Xeros)クリーニングサイクル(60℃で10,15,20又は30分間)及び通気サイクル(60℃で10,15及び20分間のみならず30℃で20分間)用に、イーデーユー(EDU)ウイン(Win)コンピュータソフトウエアを運転するPCを使ってプログラムされたダニューブ(Danube)の商業用回転乾燥機が使われた。
【0050】
4枚のシャツが綿バラストと一緒に(合計質量1kg)、更に1Lの蒸留水、5kgのポリマービーヅ、そして2g/lのパーシル バイオ洗剤と一緒にして、533mm×813mmポリプロピレンサック内に置かれた。該シールされたサックは該ダニューブ回転乾燥機内に置かれ、60℃、30分のサイクルと続く5分のクールダウンサイクルで運転された。
【0051】
クリーニングの評価
達成されたクリーニングのレベルは乾燥したシャツ地を使って目視評価された。塵のしみは該シャッツサンプルから完全に除去されたことが見出された。
【0052】
例3
織られた綿織物(194g/m
2)が下記説明の方法に従い、コーヒー及びトマトケチャップを使ってしみを付けられた。
(i)トマトケチャップ
ハインツのトマトケチャップが合成スポンジを使い、5cmプラスチックテンプレートの範囲内で該織物に付けられ、該しみを付けられた織物は次いで40℃で30分間乾燥され、該乾燥後、該織物は使用前、4日間の暗所内貯蔵によりしみを定着された。
(ii)コーヒー
10gのエイエスデーエイ スマートプライスコーヒー粉末が50mlの蒸留水内で70℃で溶かされた。続いて該溶液の1cm
3のアリクォートが合成スポンジを使って5cmプラスチックテンプレートの範囲内で、該織物に付けられた。該しみの付いた織物は次いで乾燥され、トマトケチャップ用に詳述された手順に従い定着された。
【0053】
インビスタテキスタイル(ユーケー)社から得られた約5mm×5mmの大きさのナイロン6,6ビーヅが使われた。
【0054】
該しみの付いた織物は、1:2の水:織物比を提供する蒸留水と、15:1のビーヅ:織物比を提供するナイロンビーヅと一緒に、2000cm
3容量のポリプロピレンコンテナー内に置かれた。該コンテナーは堅くシールされ、次いでホワイトナイトセンソドライ(White Knight Sensodry)コンパクトモデル(Compact Model)シーエル(CL)311/1ダブリュー(W)回転乾燥機内に置かれ、30分間、フルパワーの熱設定を使い回転された。この時間の終わりに、該織物は該コンテナーから除かれ開放大気中で乾燥された。
【0055】
該しみを付けられた織物を処理するために、商業的に入手可能なスポット処理法が、下記のそれぞれの製造者により提供される指示書に従って使われた。
・オキシクリーン(Oxi clean)しみ除去剤(stain remover){チャーチアンドドゥワイト社(Church and Dwight Co. Inc.)}
・バニッシ オキシアクションホワイト(Vanish
(R) Oxi Action
White){レッキットベンカイザーピーエルシー(Reckitt Benckiser Plc);50℃の水100cm
3内に供給される大さじ1/4の濃度で付けられた}
・バニッシ オキシアクションマルチ(Vanish
(R) Oxi Action Multi){レッキットベンカイザーピーエルシー;50℃の水100cm
3内に供給される大さじ1/4の濃度で付けられた}
・バニッシ オキシアクションプレウォッシュスプレイ(Vanish
(R) Oxi
Action pre−wash spray)(レッキットベンカイザーピーエルシー)
・オキシアクション(Oxi action)及びステインファイター(stain fighters)付きバニッシ プレウォッシュ(Vanish
(R) pre−wash)しみ除去剤(レッキットベンカイザーピーエルシー)
・ゴーオキシジェン粉末(Go oxygen powder)(エイエスデーエイアール)
【0056】
それぞれのスポット処理を使って処理された該しみの付いた織物は2000cm
3容量ポリプロピレンコンテナー内に置かれ、上記説明のクリーニング過程に供された。この時間の終わりで該織物は該コンテナーから除去され、開放大気中で乾燥させられた。
【0057】
クリーニングの評価
該乾燥されたしみ付きサンプルは目視評価法を使い評価された。クリーニング済み織物及び元の未クリーニング織物がD
65光源下のグレイ背景上に置かれ、例1に詳述した国際ファブリケア学会(アイエフアイ)により使われる評価用に提案されたスケールに基づき1−5スケールを使い目視評価により評価された。
【0058】
表2の結果は、しみ除去がスポット処理を欠いたクリーニングに比較して、商業的スポット処理の各々を使うともっと効果的になることを示す。該種々の商業的スポット処理は同じ様なレベルのしみ除去をもたらした。
【0059】
【表2】
【0060】
例4
織られた綿織物{194g/cm
2、ホウェーレイ(Whaleys)、ブラドフォード(Bradford)、ユーケー}が下記説明の方法に従ってコーヒー、口紅、ボールペン、トマトケチャップ、靴磨きクリーム、草及び真空掃除機塵でしみを付けられた。
(i)コーヒー
10gのモリソン フルローストコーヒー(Morrisons
(R) Full Roast coffee)粉末が50mlの蒸留水内で70℃で溶かされた。続いて該溶液の1cm
3のアリクォートが合成スポンジを使って5cm直径の円形プラスチックテンプレートの範囲内で、該織物に付けられた。該しみの付いた織物は次いで周囲温度(23℃)で乾燥され、その後該織物は使用前に4日間の暗所内貯蔵によりしみを定着された。(ii)口紅
レブロン スーパーラストラス(Revlon
(R) Super Lustrous)口紅{カッパーフロストシェード(copper frost shade)}が、合成スポンジを使って5cm直径の円形プラスチックテンプレートの範囲内を均一にカバーするよう該織物に付けられた。該織物は次いでコーヒー用に詳述された手順に従いしみを定着された。
(iii)ボールペン
黒のペーパーメイト フレックスグリップウルトラ(Paper Mate
(R) Flex Grip Ultra)ボールペンが5cm直径の円形プラスチックテンプレートの範囲内で該織物を均一にカバーするよう使われた。該織物は次いでコーヒー用に詳述された手順に従い定着された。
(iv)トマトケチャップ
ハインツのトマトケチャップが合成スポンジを使って5cm直径の円形プラスチックテンプレートの範囲内を均一にカバーするよう該織物に付けられた。該織物は次いでコーヒー用に詳述した手順に従い定着された。
(v)靴磨きクリーム
キウィ(Kiwi
(R))黒靴磨きクリームが合成スポンジを使って5cm直径円形プ
ラスチックテプレートの範囲内を均一にカバーするよう該織物に付けられた。該織物は次いでコーヒー用に詳述した手順に従い定着された。
(vi)草
エムジー(MG)7(国家植生分類)ソースから草が手で集められた。10gの該草が鋏で寸断され、電子式ブレンダーを使って200mlの生水とブレンドされた。該混合物は次いで金属シーブを使って濾過され、該濾過液はしみ付け媒体として使われた。これは合成スポンジを使って5cm直径円形プラスチックテンプレートの範囲内を均一にカバーするよう該織物に付けられた。該織物は次いでコーヒー用に詳述された手順に従い定着された。
(vii)真空掃除機塵
真空掃除機塵が一般家庭用の真空バッグから手で集められた。25gの真空掃除機塵が100mlの生水と混合され、該混合物は該織物にしみを付けるため用いられた。これは合成スポンジを使って5cm直径の円形プラスチックテンプレートの範囲内で均一にカバーするよう該織物に付けられた。該織物は次いでコーヒー用に詳述された手順に従って定着された。
【0061】
ここでしみ(i)−(vii)の各々は、標準ゼロスしみセットを構成するために、
図1に説明するパターンで1枚の(36cm×30cm)の綿織物片に付けられた。ここで、該パターンは下記の様である。
・コーヒーは頂部左隅にあり、しみの中心は織物片の各エッジから5cmにある。
・口紅は頂部右隅にあり、しみの中心は織物片の各エッジから5cmにある。
・草は底部左隅にあり、しみの中心は織物片の各エッジから5cmにある。
・真空掃除機塵は底部右隅にあり、しみの中心は織物片の各エッジから5cmにある。
・靴磨きクリーム、ケチャップ及びボールペンは該織物片の中央を横切るよう一行に並び、該織物片のエッジから5cmでスタートして、左から右へ各5cm隔てられる。
【0062】
クリーニング操作では、ディストラポール社から得られたナイロン6,6(101エルエヌシー010ザイテル)ビーヅが使われた。
【0063】
洗濯負荷はバラストとして使われたイーエムピーエイテスト材料から得られた4つの綿枕ケースにプラスして上記説明の2つの標準ゼロスしみセットを含んでいる。合計ドライ洗濯負荷質量は1kgであった。
【0064】
この洗濯負荷は1Lの生水、5kgのポリマービーヅそして4g/lのパーシルアールバイオ洗剤と一緒に、533mm×813mmポリプロピレンサック内に置かれた。シールされた該サックはダニューブ回転乾燥機内に置かれ、60℃で30分間及び続く5分のクールダウンのサイクルで運転された。
【0065】
この過程は、各回新しい洗濯負荷を使うが、ビーヅは同じサンプルを使って100回繰り返された。洗濯間には該ビーヅの別のクリーニングは無かった。
【0066】
ゼロス標準しみセットは分析の前に、各洗濯後周囲温度(23℃)で吊り干しされた。
【0067】
クリーニングの評価
達成されたクリーニングのレベルはカラー測定を使い評価された。サンプルの反射率値は、光源D
65下で、10°標準オブザーバーを使い、かつパーソナルコンピュータとインターフエースされたデータカラースペクトラフラッシュ(Datacolor Spectraflash)エスエフ(SF)600分光測光器を使って測定され、UV成分は含み、光沢成分は排除し、3cm視認用アパーチャーが使われた。1枚厚さの織物を使う測定が行われた。シーアイイーエル
*カラー座標が取られ、結果は
図2−8で表される。
対照として、同じ測定が比較用の未クリーニングゼロス標準しみセット上で使用された全部で7つのしみについて行われた(それぞれ
図2−8で洗濯番号0としてマークされる)。
【0068】
図2−8は全てのしみの種類について、そして全部で100の洗濯運転に亘り、未洗濯しみに比較して、ゼロスクリーニング後に著しいエル
*(従って良好なしみ除去)の増加を示すことが観察される。