(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5694310
(24)【登録日】2015年2月13日
(45)【発行日】2015年4月1日
(54)【発明の名称】ハンドドライヤー
(51)【国際特許分類】
A47K 10/48 20060101AFI20150312BHJP
【FI】
A47K10/48 A
【請求項の数】8
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-518731(P2012-518731)
(86)(22)【出願日】2010年7月9日
(65)【公表番号】特表2012-531981(P2012-531981A)
(43)【公表日】2012年12月13日
(86)【国際出願番号】CN2010001030
(87)【国際公開番号】WO2011003285
(87)【国際公開日】20110113
【審査請求日】2013年5月16日
(31)【優先権主張番号】200910140233.0
(32)【優先日】2009年7月9日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】508123423
【氏名又は名称】広東松下環境系統有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】田 亮
(72)【発明者】
【氏名】譚 凱
【審査官】
七字 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2009/041007(WO,A1)
【文献】
特開2001−258785(JP,A)
【文献】
特開2006−002707(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースとケースとを備えるとともに、モータとファンとからなるファンモータを更に含み、前記ファンモータの吸風口側にはモータ取付座が設けられるハンドドライヤーであって、
前記モータ取付座がベースへ突出してそれと接続し、前記吸風口の所定方向に向かう吸気風路を形成し、前記吸風口とベースとの間には気流方向に沿う複数の突起が設けられている、ことを特徴とするハンドドライヤー。
【請求項2】
前記モータ取付座が、ベースへ延設されるとともにファンモータの吸風口と同心円になっている第1壁と、ベースへ延設されるとともに第1壁の外側と同心円になっている第2壁とを備え、第1壁の円周の一箇所には切欠き部が設けられており、切欠き部の片側には第2壁に結合する遮蔽壁が設けられており、第1壁、第2壁及びベースによって囲まれた空間が風路を形成している、ことを特徴とする請求項1に記載のハンドドライヤー。
【請求項3】
前記ベース上には、モータ取付座へ突出してそれと接続する係合突起が設けられており、この突起が前記第1壁及び遮蔽壁の形状に合わせてベースからモータ取付座側へ突出する、ことを特徴とする請求項2に記載のハンドドライヤー。
【請求項4】
前記係合突起がモータ取付座の端部に重ねて係合する、ことを特徴とする請求項3に記載のハンドドライヤー。
【請求項5】
前記モータ取付座の下方に設けられる吸入口から吸い込まれた空気が、モータ取付座とベースとからなる通風路を通過し、遮蔽壁によって離隔された前記切欠き部の位置から、水平方向に沿ってファンモータの中心部の吸風口へ導かれる、ことを特徴とする請求項2に記載のハンドドライヤー。
【請求項6】
前記複数の突起が、ベース上に平行に設けられる複数の突起リブである、ことを特徴とする請求項1に記載のハンドドライヤー。
【請求項7】
前記複数の突起が、吸風口に対向するベースの表面に設けた複数の四角錐である、ことを特徴とする請求項1に記載のハンドドライヤー。
【請求項8】
吸風口とベースとの間隔が13〜16mmであり、突起の高さが4〜7mmである、ことを特徴とする請求項1に記載のハンドドライヤー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は高速乾燥設備に関し、特にハンドドライヤーに関する。
【背景技術】
【0002】
ハンドドライヤーはキッチン、及びトイレなどの場所に広く使用され、短時間に便利に手を乾燥させることができる。ハンドドライヤーは一般的に、ケースと、モータと、ファンと、モータ取付座と、ベースとを含んで成り、高速温風を吹き出して使用者の手に付着した水を迅速的に蒸発させることができる。しかしながら、使用する交流整流子電動機のトルクが大きく、回転速度が高いため、電動機から出された騒音が大きい問題が存在している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、より静かに作動することのできるハンドドライヤーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を実現するために、本発明は、ベースとケースとを備えるとともに、モータとファンとからなるファンモータを更に含み、前記ファンモータの吸風口側にはモータ取付座が設けられるハンドドライヤーであって、前記モータ取付座がベースへ突出してそれと接続し、前記吸風口の所定方向に向かう吸気風路を形成し、前記吸風口とベースとの間には気流方向に沿う複数の突起が設けられている、ことを特徴とするハンドドライヤーを提供している。
【0005】
前記モータ取付座が、ベースへ延設されるとともにファンモータの吸風口と同心円になっている第1壁と、ベースへ延設されるとともに第1壁の外側と同心円になっている第2壁とを備え、第1壁の円周の一箇所には切欠き部が設けられており、切欠き部の片側には第2壁に結合する遮蔽壁が設けられており、第1壁、第2壁及びベースによって囲まれた空間が風路を形成している。
【0006】
前記ベース上には、モータ取付座へ突出してそれと接続する係合突起が設けられており、この突起が前記第1壁及び遮蔽壁の形状に合わせてベースからモータ取付座側へ突出する。
【0007】
前記係合突起がモータ取付座の端部に重ねて係合する。
【0008】
前記モータ取付座がファンモータの下方に位置し、前記ケース上の吸入口から吸い込まれた空気が、モータ取付座とベースとからなる通風路を通過し、遮蔽壁によって離隔された前記切欠き部の位置から、水平方向に沿ってファンモータの中心部の吸風口へ導かれる。
【0009】
前記複数の突起は、ベース上に平行に設けられる複数の突起リブである。
【0010】
前記複数の突起は、吸風口に対向するベースの表面に設けた複数の四角錐である。
【0011】
吸風口とベースとの間隔が13〜16mmであり、突起の高さが4〜7mmである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の長所は、騒音が低減され、製品使用の快適度が向上されることにある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図3】本発明の第1実施例における複数の突起リブとモータ取付座とが互いに係合する模式図である。
【
図4A】本発明の第2実施例における複数の四角錐の模式図である。
【
図4B】本発明の第2実施例における複数の四角錐の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1A、
図1Bは本発明の第1実施例の模式図である。図に示すように、ハンドドライヤー100はベース110とケース120とを備えるとともに、モータ(図示せず)とファン(図示せず)とからなるファンモータ130を更に含み、前記ファンモータ130の吸風口(図示せず)側にはモータ取付座140が設けられ、前記モータ取付座140はベース110へ突出してそれと接続し、吸風口(図示せず)の所定方向に向かう吸気風路を形成し、前記吸風口とベースとの間には気流方向に沿う複数の突起リブ112が設けられている。
【0015】
ベース110は吸風口(図示せず)の真向かいにあり、ベース110と吸風口(図示せず)との間には空気が流れる空間が設けられている。モータ(図示せず)から出された騒音の大部分はこの空間において発散し、且つ機体外に伝わる。したがって、吸風口(図示せず)とベース110との間の空間に、複数の突起リブ112からなる騒音低減構造を上記のように設けることにより、騒音の発散を防止できる。騒音を低減することは必要である。そして、ベース110とモータ取付座140との間の密封性を強めることによっても、騒音を低減することができる。
【0016】
図2Aは
図1BのA-A線断面図であり、
図2Bはモータ取付座の構造模式図である。
図2Aに示すように、モータ取付座140は第1壁141及び第2壁142を備え、前記第1壁141はベース110へ延設されるとともに、モータ131とファン132とからなるファンモータ130の吸風口133と同心円になっており、前記第2壁142はベース110へ延設されるとともに、第1壁141の外側と同心円になっている。
図2Bに示すように、第1壁141の円周の一箇所には切欠き部143が設けられており、切欠き部143の片側には、第2壁142に結合する遮蔽壁144が設けられている。そして、モータ取付座140はベース110へ突出してそれと接続し、第1壁141、第2壁142及びベース110によって囲まれた空間は、略C型の通風路145を形成している。
【0017】
また、
図2Aに示すように、ベース110上には、モータ取付座140へ突出してそれと接続する係合突起111が設けられている。この係合突起111は、上記第1壁141及び遮蔽壁144の形状に合わせてベース110からモータ取付座140側へ突出する。そして、「モータ取付座140はベース110へ突出してそれと接続する」とは、係合突起111がモータ取付座140の端部146に重ねて係合することをいう。
【0018】
そして、
図2A及び2Bに示すように、モータ取付座140側の下方に吸入口121が設けられ、この吸入口121から吸い込まれた空気は通風路145を通過し、遮蔽壁144によって離隔された上記切欠き部143の位置から、ファンモータ130の中心部の吸風口133へ導かれる。即ち、吸入口121から吸い込まれた空気は、第1壁141及び第2壁142によって囲まれたC型の通風路145を通過して切欠き部143に到達し、ファンモータ130の吸風口133に対して横方向(水平方向)から吸い込まれる。
【0019】
上記通風路145の構造によって、吸入口121から吸い込まれた水滴がファンモータ130内に侵入しないようにするために、その風路の長さを確保することは非常に重要である。同時に、モータ取付座140とベース110とを互いに緊密に接続させることも重要である。したがって、モータ取付座140とベース110は、ベース110上に設けられた係合突起111がモータ取付座140の端部146に重ねて係合するようにすることにより、吸風口133部分の密封性を向上させ、水滴が吸入口121からモータ内に進入することを防止するとともに、騒音を大きく低減することができる。
【0020】
図3は本発明の第1実施例における複数の突起リブとモータ取付座とが互いに係合する模式図である。図に示すように、ベース110上の係合突起111はモータ取付座140の端部146に重ねて係合し、さらに、固定ネジ102によってモータ取付座140をベース110上に固定させる。ベース110上には複数の突起リブ112が平行に設けられ、且つ、これら複数の突起リブ112は、モータ取付座140の第1壁141によって囲まれた部分の内側に設けられる。そして、吸風口(図示せず)は、この第1壁141によって囲まれた部分に向くように配置される。このようにベース110上に突起リブ112を設けることにより、吸風口(図示せず)から出された騒音は突起リブ112と繰返して衝突して拡散する。このとき、エネルギーが次第に弱くなり、音圧が低くなる。そして、突起リブ112の配列方向は上記切欠き部143から吸風口(図示せず)に向くように配置され、且つ複数の突起リブ112は平行に設けられて空気が流れる方向に沿う。ハンドドライヤーが吸い込んだ空気は吸風口(図示せず)に向かう方向に整流され、ファンモータ(図示せず)に順調に吸い込まれる。したがって、吸風口(図示せず)とベース110との間に突起リブ112を設けるとしても、ハンドドライヤー100の風量及び風速などの性能に影響を与えることはない。即ち、騒音を大きく低減することができる。
【0021】
図4A、
図4Bは本発明の第2実施例における複数の四角錐の模式図である。本発明の第2実施例は、複数の四角錐113によって第1実施例における複数の突起リブ112を代えたほか、残りの構造が同じである。
図4Aに示すように、ハンドドライヤー100のベース110上には、吸風口(図示せず)に向かう複数の四角錐113が設けられており、吸風口(図示せず)に向かうベース110の表面を互いに交錯分布する複数の平面に分割する。モータ(図示せず)から出された騒音の音波はベース110上に伝わるとき、複数の面において繰返して複数回反射する。この場合、音波のエネルギーは次第に弱くなり、騒音が低減される。
【0022】
さらに、
図4Bに示すように、本実施例において、吸風口133とベース110との間隔H1は13〜16mmであり、四角錐113の高さH2は4〜7mmであり、その四角錐113の頂部は吸風口133との間に一定の間隔を有し、吸風口133に接触しない。したがって、ハンドドライヤー100の風量及び風速などの性能に影響を与えることはなく、吸い込まれた気流を妨害しない。