(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の方法に従えば、第1工程で出発フェノールのヒドロキシル基を保護する。
【0024】
この出発化合物は、ヒドロキシル基に対してオルト位に少なくとも1個の電子供与性基を有し且つこの電子供与性基に対するパラ位は置換基を持たないフェノールである。
【0025】
より特定的には、前記フェノールは、一般式(I)に従う。
【化1】
(式(I)中、
Rは電子供与性基を表し、
R
1、R
2及びR
3は同一であっても異なっていてもよく、
・水素原子、
・1〜20個の炭素原子を有し且つ随意に1個以上のハロゲン原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基、
・3〜8個の炭素原子、好ましくは6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、
・6〜20個の炭素原子を有するアラルキル基、
・6〜20個の炭素原子を有するアリール基、
・ハロゲン原子、又は
・電子供与性基
を表す。)
【0026】
この環は、所望の生成物を害するものでないことを条件として、他の任意の種類の置換基を有することができる。
【0027】
従って、式(I)において、基R
1、R
2及びR
3はまた、電子求引性基であることもできる。
【0028】
「電子求引性基」とは、H.C. BrownによってJerry Marchの著書Advanced Organic Chemistry, 4th edition, John Wiley and Sons, 1992, chapter 9, pp. 273-292に規定された基を意味する。
【0029】
これは、カルボキシル又はエステル基(好ましくは3〜8個の炭素原子を有するもの)、ニトリル基、ニトロ基、ホルミル基、アシル基(例えばアセチル)であるのが好ましい。
【0030】
好ましく用いられる化合物は、式(I)においてR
1、R
2及びR
3が水素原子、1〜4個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基、ハロゲン原子又はトリフルオロメチル基を表すものである。
【0031】
式(I)に従う出発化合物の中でも、式(I)においてRが次の基又は官能基の内の1つを表すものから選択するのが好ましい:
・直鎖状又は分岐鎖状アルキル基(好ましくは1〜6個の炭素原子、より一層好ましくは1〜4個の炭素原子を有するもの)、
・3〜8個の炭素原子、好ましくは6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、
・フェニル基、
・ベンジル又はフェニルエチル基
・ヒドロキシル基、
・フッ素原子、
・アルコキシ基(好ましくはアルキル部分中に1〜6個の炭素原子、より一層好ましくは1〜4個の炭素原子を有するもの)、又はフェノキシ基、
・アミノ基、好ましくは二置換アミノ基(ここで、置換基は同一であっても異なっていてもよく、1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基、又はフェニル基である)、
・アルキルアミド又はアリールアミド基(ここで、アルキル基は1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する)、又はフェニル基。
【0032】
好ましく用いられる化合物は、式(I)においてRが1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、好ましくはメチル若しくはエチル;1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基、好ましくはメトキシ若しくはエトキシ;又はヒドロキシル基を表すものである。
【0033】
好ましくは用いられる化合物は、式(I)においてR
1、R
2及びR
3が水素原子を表すものである。
【0034】
本発明の方法は、より特定的には、次のフェノールに適用される:
・ピロカテコール、
・o−クレゾール、
・2−エチルフェノール、
・2−プロピルフェノール、
・2−sec−ブチルフェノール、
・2−t−ブチルフェノール、
・2−メトキシフェノール、
・2−エトキシフェノール、
・2,3−ジメチルフェノール、
・2,6−ジメチルフェノール、
・バニリン、
・ピロガロール、
・2,3,6−トリメチルフェノール、
・2,6−ジ−t−ブチルフェノール、
・2−フェノキシフェノール。
【0035】
本発明の方法に従えば、第1工程は、ヒドロキシル官能基をスルホン酸エステルに転化させることによって保護することを含む。
【0036】
この目的で、オルト置換フェノールをスルホニル化剤と反応させる。
【0037】
これは、−SO
2R
4タイプのスルホニル基(ここで、R
4は1〜20個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)を少なくとも1個含む化合物である。
【0038】
これはより特定的には下記の式(II)に従う。
【化2】
{式(II)中、
R
4は1〜20個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
Zは
・ヒドロキシル基又はハロゲン原子、好ましくは塩素若しくは臭素原子、
・基−O−SO
2−R
4'(ここで、R
4'はR
4と同一であっても異なっていてもよく、R
4について与えた意味を持つ)
を表す。}
【0039】
好ましいスルホニル化剤は、式(II)においてZが塩素又は臭素原子を表すものである。
【0040】
式(II)において、R
4はより特定的には、次のものを表す:
・1〜10個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、より一層好ましくはメチル又はエチル基{これはハロゲン原子、CF
3基又はアンモニウム基N(R
5)
4(ここで、R
5はそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を表す)を随意に有していてよい}、
・3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基、好ましくはシクロヘキシル基、
・6〜12個の炭素原子を有するアリール基、好ましくはフェニル基(これは1〜10個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、より一層好ましくはメチル若しくはエチル基、ハロゲン原子、CF
3基又はNO
2基を随意に有していてよい)、
・基CX
3(ここで、Xはフッ素、塩素又は臭素原子を表す)、
・CF
2−CF
3基、或は
・基C
pH
aF
b(ここで、pは1〜10の数を表し、bは3〜21の数を表し、a+b=2p+1である)。
【0041】
好ましいスルホニル化剤は、式(II)において基−SO
2−R
4が次のものを表すものである:
・トシル(p−トルエンスルホニル)−SO
2−C
6H
4−CH
3
・ベシル(ベンゼンスルホニル)−SO
2−C
6H
5
・ブロシル(p−ブロモベンゼンスルホニル)−SO
2−C
6H
4−Br
・ノシル(p−ニトロベンゼンスルホニル)−SO
2−C
6H
4−NO
2
・メシル(メタンスルホニル)−SO
2−CH
3
・ベチル(アンモニオアルカンスルホニル)−SO
2−(CH
3)
nNMe
3+(ここで、nは0〜6の範囲である)
・トリフル(トリフルオロメタンスルホニル)−SO
2−CF
3
・ノナフリル(ノナフルオロブタンスルホニル)−SO
2−C
4F
9
・トレシル(2,2,2−トリフルオロエタンスルホニル)−SO
2−CH
2−CF
3。
【0042】
用いられるスルホニル化剤の好ましい例は、より特定的には、次の化合物である:
・トリフル酸無水物、
・塩化メタンスルホニル、
・塩化トリフルオロメタンスルホニル、
・塩化ベンゼンスルホニル、
・塩化p−トルエンスルホニル。
【0043】
本発明の方法に従えば、オルト置換フェノールとスルホニル化剤とを有効量のルイス酸の存在下で反応させる。
【0044】
本発明の方法の実施にとって好適なルイス酸は、金属又はメタロイドカチオン(「ボーダーライン」と称される)を含む化合物である。
【0045】
用いられる金属又はメタロイドカチオンは、ボーダーライン又はそれに近いものである。
【0046】
「ボーダーライン」とは、本発明に従えば、ボーダーラインと分類されるすべての金属又はメタロイドカチオンだけではなくて、非常に硬質のカチオン及び非常に軟質のカチオンを除き、硬質又は軟質と分類されるすべてのものも意味する。
【0047】
硬質カチオンとは、小さい寸法又は大きい寸法で且つ強い正電荷を有する電子受容体原子であって、原子価軌道中に不対電子を含有しないものと定義される。斯かるカチオンは一般的に、小さいカチオンであって、高い酸化状態にあり、容易に分離可能な電子を持たないものである。
【0048】
非常に硬質のカチオンの例には、B
3+、Mg
2+、Al
3+、Si
4+、Ti
4+、Mn
2+、Fe
3+、Zr
4+及びLa
3+がある。
【0049】
軟質カチオンとは、大きい寸法又は小さい寸法で弱い正電荷を有する電子受容体原子であって、原子価軌道中に不対電子(p又はd)を含有するものと定義される。斯かるカチオンは一般的に、大きいカチオンであって、低い酸化状態にあり、容易に分離可能な電子を持つものである。
【0050】
非常に軟質のカチオンの例には、Cu
+、Ag
+及びHg
+がある。
【0051】
本発明に従って定義されるボーダーラインカチオンの選択については、文献,特にTse-Lok Hoの論文[Chemical Reviews
75; No. 1, pp. 1-20 (1975)]を参照することができる。
【0052】
本発明の方法において用いられるボーダーラインカチオンは、少なくとも+2の酸化状態、好ましくは+3、+4又は+5の酸化状態を有する。
【0053】
本発明にとって好適な金属又はメタロイドカチオンには、特に元素周期表第IIb、IVb、Vb及びVIb族からの金属又はメタロイド元素のものが包含される。
【0054】
本明細書においては、以下において、フランス化学会誌第1号(1966年)に掲載された元素周期表を参照する。
【0055】
本発明の方法にとって非常に好適なカチオンの例には、より特定的には、第IIb族からのもの、亜鉛;第IVb族からのもの、スズ;第Vb族からのもの、アンチモン及びビスマス;並びに第VIb族からのもの、テルルがある。
【0056】
上記のカチオンの中では、Zn
2+、Sn
2+、Sn
4+、Sb
5+、Bi
3+及びTe
4+を選択するのが好ましく、より一層好ましくはZn
2+である。
【0057】
これらのカチオンに結合するアニオンに関しては、SO
42-、CH
3COO−、C
6H
5COO
-、CH
3SO
3-及びCF
3SO
3-のような硬質アニオン、又はCl
-、Br
-、NO
2-及びSO
32-のようなボーダーラインアニオンを挙げることができる。
【0058】
上記のアニオンの中では、Cl
-又はBr
-を選択するのが好ましい。
【0059】
ルイス酸のより一層特定的な例には、元素周期表の上記の族からの金属又はメタロイド元素の酢酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩又はトリフルオロメタンスルホン酸塩のような有機塩がある。
【0060】
無機塩に関しては、上記の族からの金属又はメタロイド元素の塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸塩、酸化物及び類似物質を特に挙げることができる。
【0061】
金属ハロゲン化物、より特定的にはアンチモン(V)、スズ(II)又は(IV)、亜鉛(II)、ビスマス(III)及びテルル(IV)の塩化物又は臭化物を選択するのが好ましい。
【0062】
上記のハロゲン化物の中でも、塩化亜鉛(II)が好ましい。
【0063】
本発明は、その場でハロゲン化物を生じさせることを排除せず、従って、ハロゲン源、例えば塩素、臭素;塩酸、臭化水素酸;塩化アセチル;塩化ケイ素SiCl
4;及びハロシラン類、例えばMe
3SiCl、Me
2SiCl
2及びMeSiCl
3と組み合わされることを条件として、上記の金属の任意の化合物を用いることを排除しない。
【0064】
用いられるルイス酸の物理的形態に従って、触媒は均質であっても不均質であってもよい。
【0065】
ルイス酸は一般的に固体の形で用いられる。
【0066】
また、有機担体又は無機担体上に付着させることによって、担持された形で用いることもできる。この目的で、担体は、金属酸化物、例えば酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン及び/又は酸化ジルコニウム、クレー、より特定的にはカオリン、タルク若しくはモンモリロナイトから、或はカーボン(随意に硝酸によるよく知られた処理によって活性化されたもの)や、アセチレンブラック又は有機ポリマー、例えばポリビニルポリマー類のPVC(ポリ塩化ビニル)若しくはPVDC(ポリ塩化ビニリデン)又はポリスチレンポリマー(これはニトリル官能基で官能化されていてもよい)又はポリアクリルポリマー(及び特にポリアクリロニトリルの直接使用)から、選択することができる。
【0067】
担体は、任意の形にあることができ、例えば粉体、ビーズ、粒体、押出物等であることができる。
【0068】
担持された触媒は、当業者に周知の技術によって調製することができる。
【0069】
本発明の方法の実施に当たって有用な担持触媒を調製するためには、担持された金属触媒を調製するためのそれ自体周知の慣用の技術を用いることができる。特に、様々な触媒の調製について、J.F. Lepageの著書「Catalyse de contact」(接触触媒作用:工業用触媒の設計、調製及び使用)、Technip出版(1978)を参照することができる。
【0070】
前記触媒は、例えば次のようにして調製することができる:即ち、選択した元素(群)の少なくとも1種の適当な化合物を溶解させることによって調製した溶液中に担体を導入する;活性元素(群)は、溶媒、通常は水を蒸留することによって担体上に付着せしめられ、こうして得られた触媒塊は乾燥操作に付される。
【0071】
別の慣用の調製方法においては、活性元素を提供する化合物(群)を周知のやり方で沈殿させることによって担体上に付着させ、こうして得られた触媒塊を乾燥させる。
【0072】
本明細書において、用語「触媒」とは、ルイス酸から成る触媒(又は担持されたもの)を指すために用いられる。
【0073】
活性相の量は、触媒の重量の5%〜100%を占める。担持された触媒においては、この量は、触媒の重量の5〜50%、好ましくは5〜20%を占める。
【0074】
前記触媒は、本発明の方法において様々な形態:粉体、造形物品、例えば粒体(例えば押出品若しくはビーズ)、ペレット:を取ることができ、これらは押出、型成形、圧縮又は他の任意のタイプの既知の方法によって得られる。
【0075】
本発明の方法に従えば、オルト置換フェノールとスルホニル化剤との間の反応は、液相中で、有機溶媒の存在下又は不在下で、実施される。
【0076】
本発明の第1の好ましい実施形態においては、前記反応を有機溶媒の不在下で実施する。
【0077】
本発明の方法の別の態様は、有機溶媒中で前記反応を実施することを含む。
【0078】
溶媒の選択を支配する多数の規則(imperatives)が存在する。
【0079】
この溶媒は、本発明の条件下において不活性でなければならず、反応温度より高い沸点を有していなければならない。
【0080】
非プロトン性であり且つ低極性である有機溶媒を用いるのが好ましい。
【0081】
本発明にとって好適な溶媒の例には、特にハロゲン化又は非ハロゲン化脂肪族又は芳香族炭化水素がある。
【0082】
脂肪族炭化水素の例には、より特定的にはパラフィン類、特にヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン及びメチルシクロヘキサンがあり、芳香族炭化水素の例には、特にトルエン、キシレン、クメン、メシチレン、及びアルキルベンゼンの混合物から成る石油留分がある。
【0083】
脂肪族又は芳香族ハロゲン化炭化水素には、より特定的には、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエチレン及びテトラクロロエチレン;並びにモノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン及びそれらの混合物がある。
【0084】
また、有機溶媒の混合物を用いることもできる。
【0085】
上に示したように、オルト置換フェノールとスルホニル化剤とを、随意に上で定義した反応溶媒中で且つルイス酸触媒の存在下で、反応させる。
【0086】
スルホニル化剤のモル数とオルト置換フェノールのモル数との間の比は、0.9〜10の範囲であることができ、1.0〜2.0の範囲であるのが好ましい。
【0087】
本発明の方法において用いられる触媒の量は、広い範囲内で変えることができる。この量は、用いられるオルト置換フェノールに対する質量として、0.01%〜20%、好ましくは0.05%〜10%、より一層好ましくは0.1%〜2%を占めることができる。
【0088】
有機溶媒を用いる場合、その使用量は一般的に、得られる生成物の濃度が10%〜60%の範囲、好ましくは20%〜30%の範囲となるように、選択される。
【0089】
スルホニル化反応を実施する温度は、出発物質の反応性及びスルホニル化剤の反応性に依存する。
【0090】
この温度は、20℃〜150℃の範囲、好ましくは70℃〜120℃の範囲にある。
【0091】
一般的に言えば、この反応は、大気圧下で実施されるが、それより低い圧力や高い圧力も好適であり得る。反応温度が反応成分及び/又は生成物の沸点より高い場合には、自己圧が用いられる。
【0092】
本発明の方法の1つの好ましい実施態様に従えば、本発明の方法は、制御された不活性ガス雰囲気下で実施される。窒素を用いるのがより一層経済的であるが、希ガス(好ましくはアルゴン)雰囲気を確立することもできる。
【0093】
実用上の観点から、本方法は、不連続式で又は連続式で実施することができる。
【0094】
第1の実施態様に従えば、スルホニル化剤及びルイス酸触媒を導入する。
【0095】
これら反応成分を接触させた後に、この反応混合物を撹拌しながら所望の温度にする。
【0096】
次いでオルト置換フェノールを好ましくは少しずつ加える。
【0097】
反応成分が完全に消費するまで撹拌を続ける。この反応成分の消費は、分析的方法、例えばガスクロマトグラフィーによって、監視することができる。
【0098】
反応の終わりに、オルト置換され且つ保護されたフェノールを含む液相が回収される。
【0099】
続いてのハロゲン化反応は、第1工程から得られた反応媒体中で直接実施することもでき、また、オルト置換され且つ保護されたフェノールを慣用のやり方で、例えば蒸留又は結晶化によって、好ましくは蒸留によって、回収することもできる。
【0100】
オルト置換され且つ保護されたフェノールを蒸留によって分離した後に、触媒を含む蒸留ボトム物質が得られ、この触媒は何回もリサイクルすることができる。
【0101】
また、反応の終わりに触媒を分離することも可能である。触媒が不溶性である場合には、固液分離技術によって、好ましくは濾過によって、触媒を分離することができる。
【0102】
触媒が可溶性である場合には、混合物を錯化剤、例えば酒石酸又は炭酸ナトリウムで処理することによって、触媒を取り除くことができる。
【0103】
グアヤコール及び塩化メシルからの5−ブロモグアヤコールの調製の場合、生成した塩酸を塩基のカラム、好ましくは水酸化ナトリウム溶液のカラム中に捕捉する。
【0104】
得られる反応混合物は、2−メトキシ−1−メチルスルホニルオキシベンゼンを含む。
【0105】
この化合物は、例えば蒸留によって回収することができ、また、この中間体を分離することなくハロゲン化反応を実施してもよい。
【0106】
本発明の1つの好ましい実施形態に従えば、ハロゲン化反応は、過剰分の塩化メシルを単純な蒸留によって除去した後に、得られた反応混合物中で直接実施される。
【0107】
従って、本発明の方法の1つの利点は、過剰分の未反応スルホニル化剤を本方法の出発時点にリサイクルすることができることである。
【0108】
本発明の他の態様は、固定床中に配置された固体触媒を含む管状反応器中で反応を連続式で実施することを含む。
【0109】
オルト置換フェノール及びスルホニル化剤は、別々に又は混合物状で、反応器中に導入することができる。
【0110】
これらはまた、上記のように、溶媒中に導入することもできる。
【0111】
得られる液相は、上記のように処理される。
【0112】
生成物は、式(III)に従うオルト置換され且つ保護されたフェノールである。
【化3】
(式(III)中、R〜R
4は上で与えた意味を持つ。)
【0113】
本発明の方法に従えば、第2のハロゲン化工程は、式(III)に従うフェノールに対して実施される。
【0114】
本発明の1つの好ましい実施形態に従えば、ベンゼン環のハロゲン化反応は、式(III)のオルト置換され且つ保護されたフェノールと充分な量のハロゲン化水素酸HY(ここで、Yはハロゲン原子、好ましくは塩素、臭素又はヨウ素を表す)とを酸化剤の存在下で反応させることによって、実施される。
【0115】
一般的に用いられるハロゲン化水素酸は、塩酸又は特に臭化水素酸である。このハロゲン化水素酸は、反応媒体中でそのままで用いることもでき、その場で生成させることもできる。このその場でのハロゲン化水素酸の生成は、当業者の技術の1つである。
【0116】
ハロゲン化水素酸は、濃厚溶液の形、水性溶液の形又は気体の形で、用いることができる。
【0117】
指標として、臭化水素酸の特定の場合において、40%〜60%の範囲の濃度、好ましくは40%〜50%程度の濃度の溶液が好ましいことがわかった。
【0118】
Y
-の量が少なくとも式(III)の出発フェノールの量と化学量論的に等しくなるような量のハロゲン化水素酸を用いるのが有利である。
【0119】
しかしながら、僅かに過剰で存在させるのが好ましい。
【0120】
従って、ハロゲン化水素酸のモル数対式(III)のフェノールのモル数の比は、通常は1〜1.5の範囲、好ましくは1.05〜1.2の範囲である。
【0121】
前記酸化剤は、より特定的には、ペルオキシド結合を有する化合物である。有利には、該酸化剤は、ペルオキシド誘導体又は過酸誘導体、好ましくは過酸化水素である。また、N
2Oのような酸化剤も本発明の方法にとって好適である。
【0122】
この酸化剤は一般的に、ハロゲン化水素酸HYに対して表して等モル量で用いられる。
【0123】
本発明の方法において好ましく用いられる過酸化水素は、水性溶液又は有機溶液の形にあることができる。
【0124】
商品としてより一層容易に入手可能であるので、水性溶液を用いるのが好ましい。
【0125】
過酸化水素の水性溶液の濃度は、臨界的であるわけではないが、反応混合物中に導入される水ができるだけ少なくなるように、選択される。一般的に、20〜70質量%、好ましくは30質量%の範囲内の濃度を有する過酸化水素水溶液が用いられる。
【0126】
過酸化水素の使用量は一般的に、過酸化水素/式(III)のフェノールのモル比が通常1〜1.5の範囲、好ましくは1.05〜1.2の範囲となるような量である。
【0127】
本発明に従うハロゲン化反応は、有利には、非有機溶媒中、より一層好ましくは水性媒体中で実施される。
【0128】
実際、反応混合物は、それ自体が一般的に多少なりとも希釈された形で用いられる反応成分から成るのが一般的である。
【0129】
従って、50未満、好ましくは30未満、有利には10〜15の範囲の水/式(III)のフェノールのモル比で反応を実施するのが有利であることがわかった。
【0130】
前記の反応は一般的に周囲温度において実施されるが、0℃〜40℃の範囲、好ましくは10℃〜20℃の範囲内の温度において実施することもできる。
【0131】
前記の反応は一般的に大気圧下で実施されるが、好ましくは不活性ガス雰囲気下、特に窒素雰囲気下で実施される。
【0132】
実用上の観点から、前記ハロゲン化は、一般的には次のようにして実施される。即ち、最初にハロゲン化水素酸及び保護されたオルト置換フェノールを導入する。
【0133】
次いで、この混合物に、酸化剤、好ましくは過酸化水素を、好ましくは少しずつ加える。
【0134】
適宜に、生成する過剰分のハロゲン化物を分析することによって、反応の進行を追跡することができる。
【0135】
反応の終わりに、過剰分のハロゲンを重亜硫酸ナトリウムを用いた慣用の処理によって中和する。
【0136】
本発明の方法は、工業的観点から望ましくない反応成分である臭素の使用を回避するという点で、特に有利である。
【0137】
さらに、臭化水素酸の使用は、臭素の使用(これは生成物1モル当たりに1モルのHBrの損失を伴う)と比較して、収率に関して有利である。本発明の場合、この方法ははるかにクリーンであり、従って費用対効果がより高いことがわかった。
【0138】
ハロゲン化は好ましくは上記の方法によって実施されるが、本発明は他のルートを排除するものではない。
【0139】
従って、他のハロゲン化剤、特に他の臭素化剤、例えば臭素、N−ブロモスクシンイミド(NBS)、ジブロモジメチルヒダントイン(DBDMH)及びN−ブロモフタルイミドを用いることができる。
【0140】
前記の反応は、溶媒中、例えばハロゲン化又は非ハロゲン化脂肪族炭化水素、好ましくはジクロロメタン若しくは四塩化炭素、ハロゲン化芳香族炭化水素、例えばクロロベンゼン、又は1〜4個の炭素原子を有する脂肪族カルボン酸、好ましくは酢酸中で、実施することができる。
【0141】
前記の反応は一般的に周囲温度において実施されるが、0℃〜100℃の範囲、好ましくは10℃〜25℃の範囲内の温度において実施することもできる。
【0142】
前記の反応は一般的に大気圧において実施されるが、好ましくは不活性ガス雰囲気下、特に窒素雰囲気下で実施される。
【0143】
反応の終わりに、ハロゲン化されて保護されたオルト置換フェノールが得られ、これを直接次の工程で用いることができ、また、慣用の方法に従って、例えばジクロロメタン、酢酸エチル又は他の任意の慣用の溶剤のような有機溶剤を用いた抽出によって、精製することもできる。
【0144】
生成物は、式(IV)の、2位を電子供与性基で置換され且つ5位をハロゲン化された保護フェノールである。
【化4】
(この式(IV)中、Yはハロゲン原子、好ましくは塩素、臭素又はヨウ素原子であり、
R〜R
4は上で与えた意味を持つ。)
【0145】
本発明の方法に従えば、最終工程において、塩基を用いてスルホニル基を解裂させてヒドロキシル基を遊離させる。
【0146】
脱保護条件に従って、本発明は電子供与性基及び5位のハロゲン原子を有するフェノールを製造する。
【0147】
この操作は、水性媒体中で実施することができる。
【0148】
この目的のためには、塩基性溶液、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は炭酸ナトリウム若しくはカリウムの水溶液が用いられる。
【0149】
塩基性出発溶液の濃度は臨界的ではない。用いられる溶液は、一般的に25〜50質量%の範囲の濃度を有するものである。
【0150】
塩基の量は、塩基のモル数と保護されたハロゲン化フェノールのモル数との間の比として表して、一般的に少なくとも1、好ましくは2〜4の範囲である。
【0151】
ハロゲン化された保護フェノール化合物の濃度は、2〜5モル/リットルの範囲であるのが有利である。
【0152】
加熱は、一般的に還流下で、例えば4〜24時間行われる。
【0153】
この操作はまた、有機溶媒中で実施することもできる。
【0154】
アルコール、好ましくは脂肪族アルコール、より特定的にはメタノール、エタノール及びイソプロパノールが、一般的に選択される溶媒である。
【0155】
塩基処理は、反応の終わりに溶媒を蒸留によって除去することを除いて、上記のように実施される。
【0156】
得られた生成物(これは塩の形にある)を次いで、無機酸の溶液と反応させる。
【0157】
特に次の強酸を用いることができる:塩酸、過塩素酸、硫酸、臭化水素酸。
【0158】
酸の量は、H
+イオンのモル数と保護されたハロゲン化フェノールのモル数との間の比で表して、一般的に5〜10の範囲である。
【0159】
酸溶液の濃度は臨界的ではなく、希酸溶液も濃厚酸溶液も等しく用いることが可能である。
【0160】
加熱は上記のように実施されるが、還流温度で実施するのが好ましい。
【0161】
2位に電子供与性基を有し且つ5位にハロゲン原子を有すフェノールが回収され、これは式(V)で表すことができる。
【化5】
(この式(V)中、Yはハロゲン原子、好ましくは塩素、臭素又はヨウ素原子を表し、
R〜R
3は上で与えた意味を持つ。)
【0162】
以下の実施例は、本発明を例示するためのものであり、限定的な性格を持つものではない。
【0163】
実施例において、略語は以下に与える意味を持つ。
GC=グアヤコール
GC−MS:グアヤコールメシラート
【実施例】
【0164】
各実施例において再現される操作プロトコルを与える。
【0165】
250ミリリットル(又は500ミリリットル)の反応器に塩化メシル及び塩化亜鉛を装填し、次いで不活性窒素雰囲気下に置く。
【0166】
この混合物を120℃に加熱し、次いでグアヤコールをゆっくり加える。
【0167】
この添加の後に、グアヤコールがすべて消費されるまで温度を維持する。
【0168】
次いでこの混合物を80℃まで冷まし、過剰分の塩化メシルをこの温度において減圧下(30mmHg)で留去させる。
【0169】
こうして得られた未精製生成物を、蒸留するか、又はさらに精製することなく次の工程において直接用いる。
【0170】
例1〜3
【0171】
グアヤコールの保護
【0172】
この一連の例では、グアヤコールを、亜鉛塩である様々なルイス酸の存在下で塩化メシルと反応させることによって、保護する。
【0173】
表(I)に、様々な亜鉛塩について、12.4g(0.1モル)のグアヤコール、23g(0.2モル)の塩化メシル及び1.5質量%の触媒を用いて得られた結果をまとめる。
【0174】
すべての場合において、反応温度は120℃であり、グアヤコール添加時間は1時間である。
【0175】
反応混合物を、質量分析と組み合わされたガスクロマトグラフィーによって分析して、グアヤコール(GC)及びグアヤコールメシラート(GC−MS)の面積百分率を測定する。
【0176】
【表1】
塩化亜鉛を用いた時に最良の結果が得られたことがわかる。
【0177】
比較例4〜10
【0178】
この一連の例では、グアヤコールを、本発明に従って選択されるものではない様々なルイス酸の存在下で塩化メシルと反応させることによって、保護する。
【0179】
表(II)に、前と同じ条件下で、しかし亜鉛触媒以外の触媒であって以下の金属カチオン:Fe
3+、Ti
4+、Al
3+、Mn
2+、Cu
2+、Mo
3+、Fe
3+:を含むものを用いて得られた結果をまとめる。
【0180】
【表2】
【0181】
この表の調査から、グアヤコールメシラートの生成がなかったので、試験した触媒はヒドロキシル基を保護するのに好適ではないことがわかる。
【0182】
例11及び12
【0183】
これら2つの例では、塩化メシルの使用量を例1〜3の2倍にし、異なる量の触媒を用いる。
【0184】
両方の場合において、グアヤコールを4時間かけて加える。
【0185】
得られた結果を下記の表(III)にまとめる。
【0186】
【表3】
【0187】
例13
【0188】
この例では、塩化メシルを反応混合物に加えるので、一般的な手順とは異なる順序で反応成分を導入する。
【0189】
この場合、触媒の量を5質量%にし、添加時間を4時間にしたことを除いて、標準的な操作条件を用いる。
【0190】
塩化メシルを加え終えた2時間後に、0のGC(%)及び69.74のGC−MS(%)が得られた。
【0191】
例14〜18
【0192】
この一連の例では、用いる塩化亜鉛の濃度を変化させる。
【0193】
表(IV)に、標準的な条件下で異なる量の塩化亜鉛について得られた結果を示す。
【0194】
【表4】
【0195】
例19
【0196】
この例では、中間体を分離することなく同じ反応器中で5−ブロモグアヤコールを調製する。
【0197】
1.グアヤコールメシラートの形でのグアヤコールの保護
【0198】
塩化メシル(46g、0.40モル)及び塩化亜鉛(0.37g)を導入し、次いで不活性窒素雰囲気下に置く。
【0199】
この混合物を120℃に加熱し、次いでグアヤコール(24.8g、0.20モル)をゆっくり加える。
【0200】
この添加の後に、温度を1時間維持する。
【0201】
この段階において、反応混合物はグアヤコールメシラート98.62%、グアヤコール0.69%及び不純物0.45%を含有していた(質量分析と組み合わされたガスクロマトグラフィーによって得られた面積%によって計算された百分率)。
【0202】
次いでこの混合物を80℃まで冷まし、過剰分の塩化メシルをこの温度において減圧下(30mmHg)で留去させる。
【0203】
これらの条件下で、(質量分析と組み合わされたガスクロマトグラフィーによって測定して)純度99.95%の塩化メシル19gが回収された。
【0204】
こうして得られた未精製生成物を、さらに精製することなく次の工程において直接用いる。
【0205】
この例において、反応混合物はグアヤコールメシラート96.70%、グアヤコール0.23%、不純物0.12%及び塩化メシル2.75%を含有していた(質量分析と組み合わされたガスクロマトグラフィーによって得られた面積%によって計算された百分率)。
【0206】
2.グアヤコールメシラートの臭素化工程
【0207】
前の工程で得られた反応混合物に、40%臭化水素酸水溶液(44.5g、0.22モル)を加える。
【0208】
得られた混合物を不活性窒素雰囲気下で撹拌し、次いで、温度を25℃以下に保ちながら、30%過酸化水素水溶液(25g、0.22モル)をゆっくり加える。
【0209】
この添加の後に、混合物を10℃において8時間撹拌する。
【0210】
この段階において、反応混合物はグアヤコール5−ブロモメシラート94.3%を含有していた(質量分析と組み合わされたガスクロマトグラフィーによって得られた面積%によって計算された百分率)。
【0211】
20%亜硫酸水素ナトリウム水溶液NaHSO
3(10ミリリットル)を加え、酸化剤がもはや存在しないことを確認するために反応をヨウ素デンプン紙で検査する。
【0212】
3.グアヤコール5−ブロモメシラートの5−ブロモグアヤコールへの脱保護
【0213】
最後の工程については、50%水酸化ナトリウム水溶液(50g)を加え、次いでこの混合物を4時間又は中間体がなくなるまで加熱還流する。
【0214】
次いでこの反応混合物をカーボンブラックによる処理によって脱色する。
【0215】
次いで35質量%濃塩酸溶液でpHを1に調節する。
【0216】
茶色の固体が観察される。
【0217】
この固体を濾過によって単離し、水で洗浄し、次いで乾燥させて、純度98%(質量分析と組み合わされたガスクロマトグラフィーによって得られた面積%によって計算された百分率)の茶色の固体(30.5g、75.1%)が得られた。
【0218】
こうして得られた生成物の純度は、再結晶によって向上させることができる。
【0219】
例えば、未精製生成物30.5gをヘプタン200ミリリットルから再結晶すると、純度98.7%超の白色固体(18g)が得られる。
【0220】
例20
【0221】
この例では、生成するグアヤコールメシラート中間体を分離精製して5−ブロモグアヤコールを調製する。
【0222】
1.グアヤコールメシラートの形でのグアヤコールの保護
【0223】
塩化メシル(46g、0.40モル)及び塩化亜鉛(0.37g)を導入し、次いで不活性窒素雰囲気下に置く。
【0224】
この混合物を120℃に加熱し、次いでグアヤコール(24.8g、0.20モル)をゆっくり加える。
【0225】
この添加の後に、温度を1時間維持する。
【0226】
この段階において、反応混合物はグアヤコールメシラート98.42%を含有していた(質量分析と組み合わされたガスクロマトグラフィーによって得られた面積%によって計算された百分率)。
【0227】
次いでこの混合物を80℃まで冷まし、過剰分の塩化メシルをこの温度において減圧下(50Pa)で留去させる。
【0228】
これらの条件下で、純度99.27%(質量分析と組み合わされたガスクロマトグラフィーによって得られた面積%によって計算された百分率)の塩化メシル20gが回収された。
【0229】
次いで温度を210℃に上昇させる。
【0230】
168〜170℃の範囲において回収された留分は、少なくとも98.5%の純度のグアヤコールメシラート(28g)を含む。
【0231】
2.グアヤコールメシラートの臭素化工程
【0232】
蒸留後に得られたグアヤコールメシラート(28g、0.14モル)に、40%臭化水素酸水溶液(31g、0.15モル)を加える。
【0233】
得られた混合物を不活性窒素雰囲気下で撹拌し、次いで、温度を25℃以下に保ちながら、30%過酸化水素水溶液(17g、0.15モル)をゆっくり加える。
【0234】
この添加の後に、混合物を10℃において8時間撹拌する。
【0235】
この段階において、反応混合物はグアヤコール5−ブロモメシラート96.95%を含有していた(質量分析と組み合わされたガスクロマトグラフィーによって得られた面積%によって計算された百分率)。
【0236】
20%亜硫酸水素ナトリウム水溶液NaHSO
3(10ミリリットル)を加え、酸化剤がもはや存在しないことを確認するために反応をヨウ素デンプン紙で検査する。
【0237】
3.グアヤコール5−ブロモメシラートの5−ブロモグアヤコールへの脱保護
【0238】
最後の工程については、50%水酸化ナトリウム水溶液(50g)を加え、次いでこの混合物を4時間又は中間体がなくなるまで加熱還流する。
【0239】
次いでこの反応混合物をカーボンブラックによる処理によって脱色する。
【0240】
次いで35質量%濃塩酸溶液でpHを1に調節する。
【0241】
茶色の固体が観察される。
【0242】
この固体を濾過によって単離し、水で洗浄し、次いで乾燥させて、純度98.74%(質量分析と組み合わされたガスクロマトグラフィーによって得られた面積%によって計算された百分率)の茶色の固体(23.5g、83.6%)が得られた。
【0243】
例21
【0244】
この例は、例20からの蒸留ボトム生成物中に存在する塩化亜鉛をリサイクルすることができることを示す。
【0245】
前の例の蒸留工程において得られた蒸留残渣に不活性窒素雰囲気下で塩化メシル(46g、0.40モル)を導入する。
【0246】
この混合物を120℃に加熱し、次いでグアヤコール(24.8g、0.20モル)をゆっくり加える。
【0247】
この添加の後に、温度を1時間維持する。
【0248】
この段階において、反応混合物はグアヤコールメシラート79.31%、グアヤコール19.33%及び不純物1.12%を含有していた(質量分析と組み合わされたガスクロマトグラフィーによって得られた面積%によって計算された百分率)。
【0249】
例22
【0250】
この例においては、ジブロモジメチルヒダントインを用いてグアヤコールメシラートを臭素化する。
【0251】
グアヤコールメシラート(161.48g、74ミリモル、純度98%超)を不活性窒素雰囲気下で酢酸(800ミリリットル)と混合し、次いで15℃に冷却する。
【0252】
次いでジブロモジメチルヒダントイン(126.05g、0.44モル)を少しずつ加え、その間、温度を維持する。
【0253】
この混合物を次いでさらに3時間撹拌する。
【0254】
この反応混合物を加水分解し、次いでジクロロメタンで抽出する。
【0255】
有機相を洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ且つ濾過した後に、揮発分を減圧下(30mmHg)で除去して、黄色の固体を定量的収量(223g)で且つ99%超の純度で得た。