(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5694773
(24)【登録日】2015年2月13日
(45)【発行日】2015年4月1日
(54)【発明の名称】圧縮成型製剤およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
A61K 47/10 20060101AFI20150312BHJP
A61K 9/20 20060101ALI20150312BHJP
A61K 47/36 20060101ALI20150312BHJP
A61K 47/32 20060101ALI20150312BHJP
【FI】
A61K47/10
A61K9/20
A61K47/36
A61K47/32
【請求項の数】11
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2010-531841(P2010-531841)
(86)(22)【出願日】2009年9月28日
(86)【国際出願番号】JP2009066753
(87)【国際公開番号】WO2010038695
(87)【国際公開日】20100408
【審査請求日】2012年7月4日
(31)【優先権主張番号】特願2008-254536(P2008-254536)
(32)【優先日】2008年9月30日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000208145
【氏名又は名称】テバ製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000590
【氏名又は名称】特許業務法人 小野国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小野 裕里子
(72)【発明者】
【氏名】洞口 陽彦
(72)【発明者】
【氏名】山田 信夫
【審査官】
伊藤 清子
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2006/106923(WO,A1)
【文献】
国際公開第2006/126681(WO,A1)
【文献】
国際公開第2007/128724(WO,A1)
【文献】
特表2009−535376(JP,A)
【文献】
国際公開第00/048575(WO,A1)
【文献】
特表2000−516263(JP,A)
【文献】
特開2007−191474(JP,A)
【文献】
特表平02−502720(JP,A)
【文献】
特開2005−306778(JP,A)
【文献】
国際公開第2008/078727(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 47/10
A61K 9/20
A61K 47/32
A61K 47/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
糖アルコール、全部若しくは一部がアルファー化したデンプン若しくはデンプン由来化合物並びにポリビニルアルコール系ポリマーおよびコポリビドンからなる群から選ばれるポリマー系結合剤を含有し、全部若しくは一部がアルファー化したデンプン若しくはデンプン由来の化合物の含有量が、製剤全組成に対し、0.01ないし10質量%であることを特徴とする口腔内崩壊錠。
【請求項2】
糖アルコールがマンニトールである請求項第1項記載の口腔内崩壊錠。
【請求項3】
マンニトールの全部若しくは一部がデルタ型である請求項第1項または第2項記載の口腔内崩壊錠。
【請求項4】
糖アルコールの含有量が、製剤全組成に対し、30ないし98質量%である請求項第1項ないし第3項の何れかの項記載の口腔内崩壊錠。
【請求項5】
ポリビニルアルコール系ポリマーがポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールグラフトコポリマーおよびポリビニルアルコール−アクリルコポリマーである請求項第1ないし第4項の何れかの項記載の口腔内崩壊錠。
【請求項6】
ポリマー系結合剤の含有量が、製剤全組成に対し、0.01ないし10質量%である請求項第1項ないし第5項の何れかの項記載の口腔内崩壊錠。
【請求項7】
更に、生理活性成分を含む請求項第1項ないし第6項のいずれかの項記載の口腔内崩壊錠。
【請求項8】
糖アルコールを、全部若しくは一部がアルファー化したデンプン若しくはデンプン由来化合物と、ポリビニルアルコール系ポリマーおよびコポリビドンからなる群から選ばれるポリマー系結合剤とを溶解した水溶液で造粒して顆粒となし、次いでこれを圧縮成型することを特徴とする圧縮成型製剤の製造方法。
【請求項9】
ポリビニルアルコール系ポリマーがポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールグラフトコポリマーおよびポリビニルアルコール−アクリルコポリマーである請求項第8項記載の圧縮成型製剤の製造方法。
【請求項10】
更に、生理活性成分を圧縮成型製剤の何れかの工程において配合する請求項第8項または第9項記載の圧縮成型製剤の製造方法。
【請求項11】
1時間当たりの打錠数が、50,000錠以上である請求項第8項ないし第10項のいずれかの項記載の圧縮成型製剤の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口腔内崩壊錠等の圧縮成型製剤およびその製造方法に関し、さらに詳細には、生産、輸送時に損耗がない程度の硬度を有しながら、口腔内においては優れた崩壊性を有し、更に既存設備での製造性を向上させた圧縮成型製剤およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、医薬品の剤形として、簡便性や服用容易性の面から、錠剤、カプセル剤、顆粒、粉末等の経口剤が最も汎用されている。しかし、このような経口製剤の多くは、高齢者、小児や嚥下困難な患者にとって服用しづらいという問題があった。
【0003】
このため、服用を容易とするために、服用にあたって、水に懸濁し、シロップとすることのできるドライシロップ剤等も提供されているが、この製剤が粉末または顆粒状の形態の場合には、一回服用量毎に包装してあっても、包装内への内容物の残留や、開封時にその一部をこぼしてしまう等の恐れがあり、適正量を服用するには問題があった。
【0004】
そこで、近年、服用性の問題を解決する目的で、水なしでも服用でき、口腔内で速やかに崩壊する錠剤ないしトローチ剤や、水に溶解して服用する場合にも速やかに水性溶媒に溶ける錠剤ないしトローチ剤の開発が進められている。
【0005】
例えば、上記のような錠剤ないしトローチ剤の製造方法として、粒子表面が湿潤する程度の水分を含む混合物を打錠する口腔内崩壊錠の製造方法(特許文献1)や、非晶質糖類を主体とし、低圧で圧縮成型した後、加湿下に錠剤を置き湿潤させ、更に乾燥する口腔内崩壊錠の製造方法(特許文献2及び3)が知られている。しかし、これらの技術は、いずれも、水性溶媒中での速やかな崩壊性や、携帯に必要な硬度が一応保たれた製剤が得られるものの、製造工程中における水分の取扱や、高湿度下での放置を必要とするなど、使用する生理活性成分との関係で、安定性に問題を来す可能性があり、また、製造工程管理の点から、必ずしも満足できるものではなかった。その上、従来技術での製剤調製にあたっては、圧縮成型の際の圧力を一定に調製する必要があり、製造条件の設定が複雑となるという問題があった。
【0006】
これに対し、本発明者らは、先に、糖にメタケイ酸アルミン酸マグネシウムをコーティングした顆粒を用いることにより、製造工程中における水分の取扱や、高湿度下での放置、特殊な製造工程等を必要とせず、通常の製造方法により口腔内崩壊錠が得られることを見出し、特許出願した(特許文献4)。
【0007】
しかしながら、口腔内崩壊錠等の圧縮成型製剤を製造するにあたっては、さらに生産性を向上することが求められていた。すなわち、錠剤の一般的な製造方法として、工程を簡略化するため、原材料となる添加剤を混合し、直接打錠する方法(直打法)や、添加する生理活性物質の含有量の均一性を担保するために、一旦顆粒を形成し打錠する方法が用いられる。しかし、直打法の場合には、原材料となる粉体の取扱に困難を伴うことがあり、又、顆粒を形成してから打錠する方法の場合は、一定以下の粒子径の粒が増えることに起因する粉末飛散等によって生産性低下を招くという欠点があった。さらに、圧縮成型製剤を製造する場合には、杵付着、キャッピング、ラミネーション、ダイフリクション等の打錠障害を抑えるために、通常よりも圧縮成型に時間をかける必要があった。そのため、単位時間あたりの錠剤生産数が通常の錠剤に比べ少ないために生産性が劣るという問題があった。更に、錠剤の硬度を十分に管理できなかった場合には、生産、輸送時の破損を招き、歩留まりが低下するという問題があった。
【0008】
本発明者は、上記した製造上の問題を解決する技術として、担体成分に全部又は一部がデルタ型結晶であるマンニトールを使用することにより、圧縮成型時間を短縮しても、口腔内での速やかな崩壊性と生産、輸送に耐えうる硬度を有する圧縮成型製剤である口腔内崩壊錠が得られ、また、造粒時の微紛の量が減少することにより粉末飛散を抑制でき、さらに、圧縮成型性が向上することにより生産、輸送時における製剤の損傷を減少できることを見出し、特許出願した(特許文献5)。しかしながら、この発明を利用しても、通常の打錠に比べ、圧縮成型機の時間当たりの製造数量を少なくしたり、通常の圧縮成型では使用しない外部滑沢装置等の特殊な機械を使用しないと圧縮成型ができなかった。したがって、実際に経済性の高い圧縮成型製剤の製造法としては、まだ改善の余地のあるものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平5−271054号公報
【特許文献2】特開平11−12162号公報
【特許文献3】特開平11−349475号公報
【特許文献4】特開2002−308760号公報
【特許文献5】WO 2006/106923
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、圧縮成型製剤の製造において、口腔内での速やかな崩壊性を有しながら、生産、輸送等に必要な硬度を兼ね備えると同時に、特殊な装置を使用しなくても高い生産性を確保できるような技術の提供が求められており、このような技術を提供することが本発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、圧縮成型製剤に関し鋭意研究を行っていたところ、マンニトール等の糖アルコールを、デンプンあるいはデンプン由来加工物と、ポリビニルアルコール等特定のポリマー系結合剤を含む溶液を用いて造粒することにより、口腔内崩壊錠として優れた崩壊性と十分な硬度を兼ね備えた圧縮成型製剤が、極めて高速の打錠条件でも得られることを見出し、本発明を完成した。
【0012】
すなわち本発明は、糖アルコール、デンプン若しくはデンプン由来化合物並びにポリビニルアルコール系ポリマーおよびコポリビドンからなる群から選ばれるポリマー系結合剤を含有する圧縮成型製剤である。
【0013】
また本発明は、糖アルコールを、デンプン若しくはデンプン由来化合物と、ポリビニルアルコール系ポリマーおよびコポリビドンからなる群から選ばれるポリマー系結合剤とを溶解した水溶液で造粒して顆粒となし、次いでこれを圧縮成型することを特徴とする圧縮成型製剤の製造方法である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、高速打錠機を用い、50,000錠/時を上回る速度で打錠しても、特殊な装置を必要とせず、杵付着、キャッピング、ダイフリクション等の打錠障害を起こすことなく、崩壊性と硬度を両立した圧縮成型製剤を得ることができる。また、高速打錠であっても、打錠圧を適宜調製することにより、製剤の硬度あるいは口腔内での崩壊時間を調節することが可能である。
【0015】
このように、本発明により、口腔内での適切な崩壊性と適度な硬度を有する口腔内崩壊錠等の圧縮成型製剤を高速で調製できるため、生産時間の短縮、収率の向上、歩留まりの向上等が可能となり、生産性を大幅に向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の圧縮成型製剤において使用される糖アルコールとしては、例えば、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、エリスリトール等が挙げられ、このうちマンニトールが好ましい。更に、糖アルコールとしてマンニトールを使用する場合、全部のマンニトールがデルタ型であるか、マンニトールの一部がデルタ型のもので、それ以外は他の結晶型であることが好ましい。
【0017】
すなわち、マンニトールには、X線回折の結果より識別される、アルファー、ベータ、デルタ型の結晶多形が存在することが知られているが、このうちのデルタ型マンニトールが杵臼間のきしみ等を減らすなどの作用を有するため、少なくとも一部にデルタ型マンニトールが含まれていることが望ましい。
【0018】
糖アルコールとしてマンニトールを使用する場合、デルタ型マンニトールの量は、特段限定されるものではないが、全体のマンニトールの3質量%(以下、単に「%」で示す)以上、好ましくは5%以上であり、より好ましくは10%以上、更に好ましくは20%以上である。
【0019】
また、本発明に使用するデンプン若しくはデンプン由来化合物(以下、「デンプン類」という)は、常温で水に溶解若しくは膨潤する結合剤(以下、単に「結合剤」ということがある)として利用されるものである。
【0020】
このデンプン類のうち、デンプン由来化合物は、何らかの方法で通常は水に溶解されないデンプンが全部若しくは一部溶解される状態になっているものであり、具体的には、デンプンのアルファー化物や加水分解物が挙げられる。
【0021】
なお、アルファー化とは水に浸透させたデンプンを加熱することにより結晶構造を維持するための水素結合が切断され、水が結晶構造に入り込む状態を指す。具体的にはデンプンを水に懸濁させ、その懸濁液を加熱することによりアルファー化することができる。また、アルファー化されたデンプンには、少なくともその一部がアルファー化されたデンプン、すなわち、実質的にアルファー化されたデンプンも含む。
【0022】
また、現在はアルファー化された化合物としてアルファー化デンプンが市販されているので、これを利用することもできる。また、実質的にアルファー化されたデンプンとして、部分アルファー化デンプンが市販されているので、これを利用しても良い。
【0023】
更に、デンプンが加水分解された添加剤も「デンプン類」であり、本発明に十分に利用可能である。このようなデンプン加水分解物の具体例としては、デキストリンが挙げられる。更にまた、黒酵母の一種であるオーレオバシディウム・プルランス(
Aureobasidium pullulans)を培養して得られた、マルトトリオースが規則正しくα-1,6結合した天然多糖類であるプルランについても本特許の効果を十分に発揮する。
【0024】
更に、本発明で利用するポリビニルアルコール系ポリマーやコポリビドンも、結合剤として作用するものである(以下、これらを総称して「ポリマー系結合剤」ということがある)。
【0025】
このうち、ポリビニルアルコール系ポリマーとは、後述するポリビニルアルコール若しくはビニルアルコールと他のモノマーのコポリマーである。そのうち、ポリビニルアルコールのコポリマーとしては、グラフトコポリマーのように主鎖の一部から別のポリマーが分岐するコポリマーや、ランダムコポリマーのようにポリマーの構成単位が無秩序に配列しているようなコポリマー、あるいはブロックコポリマー等が挙げられる。グラフトコポリマーの具体例としてはポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールグラフトコポリマーが、ランダムコポリマーの具体的な例としてポリビニルアルコール−アクリルコポリマーが挙げられる。
【0026】
上記ポリマー系結合剤のうち、ポリビニルアルコールとしては、その分子量が10,000ないし300,000程度のもの、特に、30,000ないし200,000程度のものが好ましい。このポリビニルアルコールは、酢酸ビニルを重合し、これをケン化することにより製造または入手することができる。なお、ケン化の度合いにより、完全ケン化型と部分ケン化型に分類されるが、本発明はどちらのポリビニルアルコールを使用しても、本発明の効果を十分に発揮する。
【0027】
また、前記ポリマー系結合剤のうち、ポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールグラフトコポリマーは、下記式(I)で表されるように、主鎖がポリエチレングリコール(PEG)部分、側鎖がポリビニルアルコール(PVA)部分で構成されるPEGとPVAのグラフトコポリマーである。
【0029】
このポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールグラフトコポリマーとしては、その分子量が10,000ないし100,000程度のもの、特に30,000ないし70,000程度のものが好ましい。また、このポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールグラフトコポリマーは、PEG部分とPVA部分の重量比が、1:0.1ないし10のものが好ましい。このポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールグラフトコポリマーとしては、BASF社製からコリコートIR(商品名)が市販されているので、これを用いることができるが、その他の製品を用いてもよい。
【0030】
更に、ポリマー系結合剤のうち、ポリビニルアルコール−アクリルコポリマーは、下記式(II)で表されるように、PVA、アクリル酸およびメチル(メタ)アクリレートを含むコポリマーである。
【0032】
このポリビニルアルコール−アクリルコポリマーは、その分子量が、10,000ないし200,000程度のもの、特に30,000ないし100,000程度のものが好ましい。このポリビニルアルコールコポリマーの、PVAと、アクリル酸およびメタクリル酸メチルの重量比は、1:0.01ないし0.1:0.1ないし0.5のものが好ましい。このポリビニルアルコール−アクリルコポリマーとしては、日新化成社製からPOVACOAT(商品名)が市販されているので、これを用いることができるが、その他の製品を用いてもよい。
【0033】
更にまた、ポリマー系結合剤のうち、コポリビドンは、下記式(III)で表されるように、1−ビニル−2−ピロリドンと酢酸ビニルの共重合体である。
【0035】
このコポリビドンとしては、その分子量が、10,000ないし100,000程度のもの、特に45,000ないし70,000程度のものが好ましい。このコポリビドンの、1−ビニル−2−ピロリドンと酢酸ビニルの重量比は特に限定されないが、1:5ないし0.1が好ましく、更に好ましくは1:1ないし0.5が好ましい。このコポリビドンとしては、BASF社製からコリドンVA64(商品名)が市販されているので、これを用いることができるが、その他の製品を用いてもよい。
【0036】
本発明の圧縮成型製剤での、糖アルコールの配合量は、製剤中30ないし98%程度であり、50ないし95%が好ましい。また、デンプン類の配合量は、製剤中0.01ないし10%程度、好ましくは、0.05ないし5%程度、ポリマー系結合剤の配合量は、製剤中0.01ないし10%程度、好ましくは、0.05ないし2%程度である。また、糖アルコールに対するデンプン類の配合比率は、糖アルコール100に対して0.1ないし5であることが好ましく、糖アルコールに対するポリマー系結合剤の配合比率は、糖アルコール100に対して0.5ないし10であることが好ましい。
【0037】
上記した各成分を用いて本発明の圧縮成型製剤を調製する好ましい方法の例としては、まず、デンプン類およびポリマー系結合剤を精製水等の溶媒に溶解若しくは懸濁させ、この溶解若しくは懸濁液を用いてマンニトール等の糖アルコールを造粒する方法が挙げられる。
【0038】
この場合に用いられる造粒装置としては、通常の打錠用顆粒のように粒状物を微粉が殆ど無い状態で形成できる造粒機であれば特段限定されることはない。しかし、生産性等を考慮すると、好ましくは流動層造粒機、攪拌造粒機、押出造粒機、転動造粒機、ワースター造粒機若しくはこれらを組み合わせた造粒機が挙げられ、最良な造粒機としては流動層造粒機が挙げられる。
【0039】
このようにして造粒された造粒物は、次いで圧縮成型され、製剤化される。この圧縮成型は、一般の圧縮成型の方法であれば特に限定なく利用することができる。例えば、糖アルコールとしてのマンニトール等、デンプン類、ポリマー系結合剤および生理活性物質と、必要に応じて配合される無機塩類や他の任意成分を混合した粉体から調製される顆粒剤を、通常の打錠機、例えば、ロータリー式打錠機、単発打錠機等で圧縮成型することにより、圧縮成型製剤を調製することが可能である。
【0040】
なお、実生産を考慮すると、好ましい圧縮成型機はロータリー式打錠機である。この場合、実生産に伴うのであれば、圧縮成形の時間当たりの生産性については特段制限されるものではないが、好ましくは1時間当たり50,000錠以上であり、更に好ましくは100,000錠以上である。ロータリー打錠機はターンテーブルの回転数により圧縮成型時間が変化するため、打錠特性に大きな影響を与える。また、ターンテーブルの回転数と共に、ターンテーブルの大きさについても、打錠特性の影響を与えることが知られている。
【0041】
したがって、これらのファクターを調整することにより生産能力にも差が出てくる。通常、ターンテーブルの回転数が低い若しくはその半径が短いほうが打錠障害の発生がなく、安定に生産ができる。反面、回転数が低い若しくは/且つターンテーブルの半径が短いと時間当たりの生産性が落ちるため、実生産にそぐわない。したがって、ターンテーブルの時間当たりの回転数(rpm)の二乗とターンテーブルの半径(この場合の半径は中心から臼の中心までの距離(m))の積で表したとき、50以上、好ましくは80以上、更に好ましくは150以上の条件で打錠した場合に実生産に適している。
【0042】
また、圧縮成型を行う際の圧力についても口腔内での崩壊時間、テクスチャーが適切で、製造時、運搬時での割れ欠け等がなければ特に限定されることはなく、好ましくは100〜2000kgf、更に好ましくは300〜1500kgfで圧縮成型される。
【0043】
更に、本発明の圧縮成型製剤は口腔内崩壊錠化することも可能である。本発明の口腔内崩壊錠とは圧縮成型製剤を口腔内に含ませた場合、速やかに崩壊すればよく、具体的な崩壊時間としては、口腔内に含ませてから3分以内であり、好ましくは1分以内であり、更に好ましくは30秒以内である。そして、今回発明に至った口腔内崩壊錠は輸送等の割れ、欠けに対して、今まで以上に向上されたものであり、通常の圧縮成型製剤と同様の耐久性を付与している。これらを検証する指標としては、第15改正日本薬局方に記載されている錠剤の摩損度試験法を利用して評価される。
【0044】
具体的には第15改正日本薬局方に記載されている摩損度試験機に圧縮成型した錠剤を100錠入れ、30分間装置を稼動させる。次いで試験の前後における錠剤重量を測定し、錠剤重量の減少率を下式により求める。その結果、錠剤重量の減少率が5.0%以下のものが本発明の好ましい圧縮成型製剤であり、更に2.0%以下、特に1.0%以下の圧縮成型製剤が好ましい。
【0045】
減少率(%)=(試験前の重量−試験後の重量)/試験前の重量×100
【0046】
本発明の圧縮成型製剤の製造に当たっては、前記したデンプン類およびポリマー系結合剤に加え、公知の他の結合剤を使用することもできる。このような結合剤の好ましいものとしては、セルロースの一部を親水性の置換基に置換させることにより水に溶解できるようにした化合物、デンプン類を加水分解、アルファー化させることにより水に溶解できるようにした化合物またはセルロース、デンプン等を微生物等により化学変化した物質等が挙げられる。具体的には、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルメロースナトリウム、デキストリン、プルラン、可溶性ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
【0047】
更に、無機化合物の添加方法についても特段限定するものではなく、例えば、マンニトール等の糖アルコールと共に、造粒時に添加する方法、結合剤液(造粒液)に添加する方法、造粒後の顆粒に添加する方法などがある。また、糖アルコールとデンプン類およびポリマー系結合剤との造粒物に無機化合物をコーティングする方法を採用しても良い。これらのうち、好ましい方法としては結合剤液に添加する方法、造粒後の顆粒にコーティングする方法、造粒後の顆粒に添加する方法であり、最良の方法としてはマンニトールと常温で水に溶解若しくは膨潤する結合剤の造粒物にコーティングする方法若しくは造粒後に添加する方法である。
【0048】
本発明の圧縮成型製剤は、基本的に有効成分としての生理活性物質を含有させるものである。圧縮成型製剤への生理活性物質の配合は、圧縮成型製剤の製造の何れの段階で行っても良く、例えば、生理活性成分を糖アルコールと共に、造粒時に配合する方法、結合剤液中に添加する方法、造粒した顆粒と共に配合する方法等を挙げることができる。
【0049】
更にまた、有効成分として配合することのできる生理活性成分としても、特に限定されることはなく、例えば、睡眠鎮静剤、抗不安剤、抗てんかん剤、解熱鎮痛剤、抗パーキンソン剤、精神神経用剤、自律神経剤、鎮けい剤、強心剤、不整脈用剤、利尿剤、血圧降下剤、血管収縮剤、血管拡張剤、高脂血症用剤、鎮咳剤、去たん剤、気管支拡張剤、止瀉剤、消化性潰瘍用剤、健胃消化剤、制酸剤、下剤、ホルモン剤、ビタミン剤、滋養強壮剤、酵素製剤、糖尿病用剤、抗ヒスタミン剤、アレルギー剤、抗生物質製剤、合成抗菌剤、酔い止め剤等の有効成分である生理活性成分が利用できる。
【0050】
このうち、睡眠鎮静剤、抗不安剤の生理活性成分としては、例えば、アルプラゾラム、エスタゾラム、クアゼパム、トリアゾラム、ブロチゾラム、アモバルビタール、タンドスピロン等が、抗てんかん剤の生理活性成分としては、例えば、フェニトイン、カルバマゼピン、クロナゼパム、フェニトイン等が、解熱鎮痛剤の生理活性成分としては、例えば、アセトアミノフェン、フェナセチン、メフェナム酸、アスピリン、エテンザミド、イソプロピルアンチピリン、サリチル酸ナトリウム、インドメタシン、ジクロフェナク、チアラミド、アクタリット、アンピロキシカム、イブプロフェン、エトドラク、ケトプロフェン、ザルトプロフェン、ピロキシカム、プラノプロフェン、ロキソプロフェン等が、抗パーキンソン剤の生理活性成分としては、例えば、アマンタジン、ビペリデン、セレギリン、トリヘキシフェニジル、カベルゴリン、ペルゴリド等が、精神神経用剤の生理活性成分としては、例えば、クロルプロマジン、ペルフェナジン、トリプロペラジン、イミプラミン、エチゾラム、オランザピン、クアゼパム、スルピリド、ハロペリドール、リスペリドン等が、自律神経剤の生理活性成分としては、例えば、カルプロニウム、ジスチグミン、トラゾリン等が、鎮けい剤の生理活性成分としては、臭化ブチルスコポラミン、パパベリン、エペリゾン、チザニジン、バクロフェン等がそれぞれ挙げられる。
【0051】
また、強心剤としては、例えば、ジキトキシン、ジゴキシン、メチルジゴキシン、アミノフィリン、カフェイン、エチレフリン、ユビデカレノン等が、不整脈用剤としては、例えば、プロカインアミド、アテノロール、オクスプレノロール、カルテオロール、プロプラノロール、ナドロール、ピンドロール、ビソプロロール、アジマリン、ピルジカイニド、プロパフェノン、メチシレチン、ジソピラミド等が、利尿剤としては、例えば、ヒドロクロロチアジド、スピロノラクトン、アセタゾラミド、イソソルビド、トラセミド、フロセミド等が、血圧降下剤としては、例えば、ヒドララジン、レセルピン、アラセプリル、イミダプリル、キナプリル、カプトプリル、シラザプリル、エナラプリル、リシノプリル、メチルドバ、エホニジピン、セリプロロール、ニカルジピン、プラゾシン、ベタキソロール、マニジピン、カルベジロール、メトプロロール、シルニジピン、フェロジピン、ドキサゾシン等が、血管収縮剤としては、例えば、ミドドリン、ジヒドロエルゴタミン等が、血管拡張剤としては、例えば、一硝酸イソソルビド、エタフェノン、ジルチアゼム、ベニジピン、ジピリダモール、硝酸イソソルビド、ニコランジル、ニソルジピン、ニトログリセリン、ニフェジピン等が、高脂血症用剤としては、例えば、クロフェブラート、フェノフィブラート、ベザフィブラート、アドルバスタチン、エラスターゼ、ニコモール、プラバスタチン、フルバスタチン、プロブコール、シンバスタチン等がそれぞれ挙げられる。
【0052】
更に、鎮咳剤としては、例えば、エフェドリン、メチルエフェドリン、ノスカピン、ベンプロペリン等が、去たん剤としては、例えば、カルボシステイン、ブロムヘキシン、アンブロキソール、桜皮、コデイン、ジヒドロコデイン、チペピジン等が、気管支拡張剤としては、例えば、テオフィリン、フェノテロール、サルブタモール、クレンブテロール、ツロブテロール、トリメトキノール、プロカテロール、ホルモテロール等が、止瀉剤・整腸剤としては、例えば、ベルベリン、アルブミン、ビフィズス菌、ラクトミン、ジメチコン、ロペラミド等が、消化性潰瘍剤としては、例えば、グルタミン、アズレン、ラニチジン、シメチジン、ファモチジン、ニザチジン、ロキサチジン、アルジオキサ、ピレンゼピン、オメプラゾール、ゲファルナート、スクラルファート、スルピリド、ソファルコン、テプレノン、トロキシピド、イルソグラジン、ラベプラゾール、ランソプラゾール等が、健胃消化剤としては、例えば、アミラーゼ、ジアスターゼ、パンクレアチン、ホミカチンキ、カルニチン、ガラクトシダーゼ等が、制酸剤としては、例えば、ケイ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウム等が、下剤としては、例えば、センナエキス、センノシド、硫酸マグネシウム、ピコスルファート等がそれぞれ挙げられる。
【0053】
更にまた、ホルモン剤としては、例えば、レボチロキシン、リオチロニン、チアマゾール、プロピルリオウラシル、コルチゾン、パラメタゾン、デキサメタゾン、ベタメタゾン、プレドニゾロン、テストステロン、ホスフェストロール、エストリオール、クロルマジノン、アリルエストレノール、クロミフェン、タナゾール、タムスロシン、フラボキサート、ミドドリン、ガンマーオリザノール等が、ビタミン剤としては、例えば、ビタミンA、カルシトリオール、チアミン、フルスルチアミン、リボフラビン、パンテチン、パントテン酸、ピリドキシン、葉酸、コバマミド、メコバラミン、アスコルビン酸、トコフェロール、フィトナジオン、メナテトレノン、ビオチン等が、酵素製剤としては、例えば、リゾチーム、セラペプターゼ等が、糖尿病用剤としては、例えば、グリクラジド、グリベンクラミド、グリメピリド、トルブタミド、メトホルミン、アカルボース、ボグリボース等が、抗ヒスタミン剤としては、例えば、ジフェンヒドラミン、プロメタジン、メキタジン、クロルフェニラミン、クレマスチン等が、アレルギー用剤としては、例えば、イブジラスト、アゼラスチン、エピナスチン、セチリジン、スプラタスト、トラニラスト、ケトチフェン、プランルカスト、ペミロラスト、ロラタジン等がそれぞれ挙げられる。
【0054】
また更に、抗生物質としては、例えば、クリンダマイシン、リンコマイシン、バンコマイシン、カナマイシン、アモキシシリン、アンピシリン、セファクロル、セファレキシン、セフィキシム、セフポドキシム、セフジニル、セフテラム、セフポドキシム、ホスホマイシン、ファロペネム、エリスロマイシン、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、ロキシスロマイシン、クロラムフェニコール、テトラサイクリン、ミノサイクリン、サラゾスルファピリジン、シプロフロキサシン、ガチフロキサシン、ノルフロキサシン、アシクロビル、イトラコナゾール、テルビナフィン、フルコナゾール、ミコナゾール等が挙げられる。
【0055】
本発明の口腔内崩壊錠には、上記成分以外にも本発明の効果を損なわない範囲で、適宜、従来公知の任意成分、例えば、種々の滑沢剤、可溶化剤、緩衝剤、吸着剤、懸濁化剤、抗酸化剤、充填剤、pH調整剤、賦形剤、分散剤、崩壊剤、崩壊補助剤、防湿剤、防腐剤、溶剤、溶解補助剤、流動化剤等を使用することができる。
【0056】
このうち賦形剤としては、例えば、乳糖、精製白糖、結晶セルロース、デキストラン、デキストリン、ブドウ糖、粉糖等が挙げられる。崩壊剤としては例えば、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルメチルセルロース、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルスターチ等が挙げられる。
【0057】
また滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、タルク、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。また、コーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸コポリマーLD、メタクリル酸コポリマーS等が挙げられる。更に、矯味成分としては、例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸等が挙げられる。発泡剤としては、例えば、重曹等が挙げられる。人工甘味料としては、例えば、サッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、アスパルテーム、ステビア、ソーマチン等が挙げられる。マスキング剤としては、例えば、エチルセルロース等の水不溶性高分子、メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸ブチル・メタアクリル酸ジエチルアミノエチル・コポリマー等の胃溶性高分子などが挙げられる。
【0058】
以上説明した本発明の圧縮成型製剤は、生産、輸送の際の十分な硬度と、口腔内での迅速な崩壊を両立したものである。また、例えば、1時間当たり5万錠ないし20万錠という高速打錠においても打錠障害がなく、摩損度も低いものであるため、高い生産性が期待できる。
【実施例】
【0059】
以下に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら制約されるものではない。
【0060】
実 施 例 1
口腔内崩壊錠:
下記表1の処方および製法で口腔内崩壊錠を製造した。
【0061】
< 処方 >
【表1】
【0062】
< 製 法 >
ポリビニルアルコールとアルファー化デンプンを水で溶解させ、水溶液を調製した。この水溶液を用い、D−マンニトールとデルタ型マンニトールの混合物を流動層にて造粒した。この造粒物にクロスポビドン、アスパルテームおよびステアリン酸マグネシウムを添加して圧縮成型し、1錠当たり180mgの口腔内崩壊錠を得た。なお、圧縮成型には、畑製作所のHT−X45MS−UW型中型打錠機(ターンテーブルの半径:23cm、杵の本数:45本)を使用し、打錠圧を800kgf、ターンテーブルの回転数を20回〜60回/分に変化させて口腔内崩壊錠(「錠剤1」とする)を製造した。なお、錠剤2ないし4は、ポリビニルアルコールに代えてポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールグラフトコポリマー(錠剤2)、コポリビドン(錠剤3)、ポリビニルアルコール−アクリルコポリマー(錠剤4)をそれぞれ用いる以外は、上記製法と同様にして調製した。
【0063】
実 施 例 2
口腔内崩壊錠の評価(1):
実施例1で調製した口腔内崩壊錠について、得られた錠剤1〜4の硬度、摩損度、口腔内での崩壊時間および打錠障害の有無を評価した。この結果を表2に示す。
【0064】
< 評価方法 >
各項目の評価は、下記の通り行った。
硬 度: 硬度計(錠剤破壊強度測定器TH−303MP:富山産業(株))を使用して錠剤の硬度を測定した。
摩損度: 摩損度試験機(錠剤摩損度試験機:ミナトメディカル(株))を使用して錠剤の摩損の状況を確認した(試験時間30分、錠剤数量100錠)
口腔内崩壊時間: 成人男性をパネラーとし、製造した錠剤を口に含み、錠剤が崩壊するまでの時間を測定した。
打錠障害の有無: 打錠中にキャッピング、ラミネーション、スティッキング、ダイフリクション、杵付着等の打錠障害の有無について評価した。
【0065】
< 結 果 >
【表2】
【0066】
この結果、回転数が20から60回/分の間で、硬度、摩損度が優れ、打錠障害のない口腔内崩壊錠が得られ、本発明の処方により、時間当たり50,000錠以上の高速打錠が可能であることが明らかになった。
【0067】
実 施 例 3
口腔内崩壊錠の評価(2):
実施例1の錠剤1において、ターンテーブルの回転数を40回/分とし、打錠圧を変える以外は同様にして口腔内崩壊錠を調製し、得られた錠剤の硬度、摩損度、口腔内での崩壊時間および打錠障害の有無を実施例2と同様に評価した。この結果を表3に示す。
【0068】
< 結 果 >
【表3】
【0069】
この結果から、回転数が40回/分という高速回転であっても、硬度、摩損度が優れ、打錠障害のない口腔内速崩錠が得られることが明らかになり、その条件下で打錠圧を変化させることにより、硬度や、口腔内崩壊時間の異なる口腔内崩壊錠が得られることが明らかになった。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明の圧縮成型製剤は、口腔内での速やかな崩壊性と生産、輸送等に必要な硬度を兼ね備えるものであり、種々の生理活性物質を経口投与する場合に有利に使用することができるものである。
【0071】
また、本発明の圧縮成型製剤の製造方法によれば、外部滑択装置なしで、杵付着、キャッピング、ダイフリクション等の打錠障害を起こさずに安定して打錠することができ、圧縮成型時間を短縮しても速やかな崩壊性を有する圧縮成型製剤を得ることができる。また、高速で圧縮成型を行うことが可能であるため、生産性が飛躍的に向上する。
【0072】
従って、本発明方法は、圧縮成型製剤の製造方法として極めて有利なものである。