(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
キャップおよびベースのうち少なくとも一方を含む注入セットための注入セット用連結装置であって、延長チューブが所望の方向に回転し得るように該キャップがベースの回りに回転可能となる構成とされる注入セット用連結装置において、
可撓性の連結部材を有するキャップと、
少なくとも一つの段付面を有する外周縁と、セプタムを固定する内周縁とを有する単一のポストを備えるベースと、を含み、該ポストは、前記キャップの前記可撓性の連結部材を整合させ受け止めるように構成される傾斜した上面を含み、前記キャップの前記可撓性の連結部材は、前記ポストの傾斜した上面に係合することにより、移動されるように構成される傾斜した下面を含み、
前記可撓性の連結部材が、前記キャップを、前記ポストの回りに所望の回転位置で前記ベースに解放可能に結合するように構成される注入セット用連結装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
残念ながら、従来技術の注入セットに多くの問題がある。例えば、従来技術の注入セット250は、カテーテル256が身体に挿入されたならば、組み立てることが難しい。いくつかの従来技術の注入セット250において、注入セット250におけるキャップ254およびベース255を位置合わせすることが難しい。従って、挿入部位を清浄した後、適切に作動するように注入セット250を組み立てることが難しい。しばしば、従来技術
の注入セット250は、単一の指向性であり、注入セット250が使用者の皮膚に挿入され取り付けられたならば、注入セット250のベース255に対する延長チューブ252の方向は、固定され、変更不可能であることを意味する。加えて、いくつかの従来技術の注入セットにおいて、セプタム258と流路との間を良好に確実に密封することが難しく、時々、この弱いシールのために流体が漏れる。さらに、多くの従来技術の注入セット250において、適切な位置合わせが得られた場合でさえ、注入セット250におけるキャップ254とベース255とを合わせることが難しい。
【0007】
他の難事は、挿入部位の位置に関連し従来技術の注入セットにある。従来の注入セット250において、挿入部位は、ベース255の下にある。従って、挿入後、使用者により目視できない。しばしば、挿入部位のわずかな赤みにより一般に示される感染が起き、続いて、痛み、感染の他の可能性のある兆候がある。また、多くの従来技術の注入セットにおいて、位置合わせ、はめ合わせが達成されたならば、キャップ254は、注入セット250のベース255に対する取り外し、再び取り付けることが難しい。
【0008】
従って、これらを解消し、また、従来技術の注入セットに関連した他の難事を解消する注入セットをもたらすことが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
従って、本発明の少なくとも第1実施例の目的は、従来技術に関連するこれらおよび他の問題点を実質的に解決し、そうするためにキャップをベースに連結する場合、いずれかの回転調整を要求されない少なくとも注入セットを提供することである。本発明の例示の実施例において、注入セットのキャップは、その二つが一緒に取付けられた場合ベースの回りに自在に回転するように構成されている。延長チューブは、いずれかの所望の方向に対し回転可能とされる。さらに、本発明の第1の例示の実施例に従う注入セットは、ベースのポストおよび連結するキャップの保持部材双方にリブをもたらすことができ、使用者がキャップをいずれかの所望角度位置で固定でき、または、初期位置から新たな位置に変更できる。その際に、本発明の例示の実施例は、いずれかの位置で容易に組み立て可能であり、低背化した、容易にクリーニングできる装置をもたらすとともに、しかも、所望の回転規制ももたらす。
【0010】
本発明の少なくとも第1実施例のさらなる目的は、少なくとも注入セットを提供することである。
【0011】
本発明の少なくとも第1実施例のさらなる目的は、連結を完了するようにいずれかのボタンまたはレバーを操作する必要がなく、使用者が、身体に対し垂直に、まっすぐな動きにより、キャップをベースに連結することができる少なくとも注入セットを提供することを目的とする。さらに、本発明の例示の第1実施例に従う注入セットは、キャップおよびベースを自動的に一緒に固定することができる保持手段をもたらす。これは、横方向またはねじりの力によりカテーテルを外す機会を実質的に排除し、実質的に使用者にとって接続方法を簡略する。さらに、本発明の第1の例示の実施例に従う注入セットは、ベースのポスト、対応する保持手段、ポストの導入部、および/または、使用者により注入セットのキャップ、ベース相互間の容易く位置合わせ可能であるキャップをもたらす。
【0012】
本発明の少なくとも第1実施例の他の目的は、ポストおよび保持手段に傾斜した導入部を有する少なくとも注入セットを提供することである。使用者は、実質的にキャップおよびベースを誤って調整してもよく、しかも、最終連結に関し二つの自己整合式なので実質的に容易に二つを連結できる。さらに、キャップおよびベースが固有の対称なので特定の方向は、キャップとベースとを調整する場合、必要とされない。
【0013】
従って、本発明の少なくとも第1実施例の他の目的は、キャップおよびベースを一緒に案内する大きい導入部を有するベースおよびキャップ上に同心円を有する少なくとも注入セットを提供することを目的とする。
【0014】
本発明の少なくとも第2実施例の目的は、実質的に汚染および感染の可能性を排除するセプタムの上部からセプタムを介してブラントカニューレが導入可能な注入セットを提供することを目的とする。
【0015】
本発明の少なくとも第2実施例の他の目的は、流体キャップをベースに連結するための回転式インターロック手段を有する少なくとも注入セットを提供することである。本発明の少なくとも例示の第2実施例のさらなる目的は、流体キャップをベースに固定し、続いて、流体キャップをベースから解放するためのラッチインターロック手段を有する少なくとも注入セットを提供することである。
【0016】
本発明の少なくとも第2実施例の目的は、接続を完了するためにボタンまたはレバーを操作する必要なく、使用者が身体に対し垂直に、真っ直ぐな動きで、キャップをベースに連結することができる注入セットを提供することを目的とする。さらに本発明の例示の第2実施例の目的は、保持手段を有する注入セットを提供することを目的とする。自動的にキャップをベースに固定し、それにより、横向きまたはねじり力によりカテーテルを外すいかなる機会を実質的に排除する。これは、使用者にとって接続方法を簡略する。
【0017】
本発明の少なくとも第3実施例の目的は、使用者に注射針挿入部位を目視できる機能をもたらすように注入セットに使用される窓構成を提供することである。そのような窓構成は、注入セットの使用者に、使用者が最初の兆候で初期の感染または炎症に対し処理できることにより、注入セットの挿入部位をより清浄に、より無菌に保つ機会を付与する。
【0018】
本発明の第3実施例のさらなる目的は、使用者が感染または炎症に関し挿入部位を監視できる注入セットを提供することである。従って、本発明の例示の第3実施例の目的は、透明なフラットレンズ、または透明な拡大レンズの双方または一方を含むレンズ装置を提供することである。さらに、これらのレンズは、限定されないが、プラスチック、ガラス、他の物質の中から適切な物質で作られてもよい。
【0019】
本発明の少なくとも第4実施例の目的は、本発明の実施例に従う注入セットに使用するためのセプタム保持装置を提供することである。セプタム保持装置においては、セプタムが外れないように自在ではなく、ブラントカニューレの数多くの挿入後でさえ、所定位置に実質的に固定されたままである。本発明の例示の第4実施例のさらなる目的は、第2の部分が所定位置にセプタムを保持するために必要とされない注入セットを提供することを目的とする。従って、部品在庫を減らし、製造コストを低減する。各実施例において、例示のセプタムは、装置に位置決めする以前(即ち、挿入または再挿入)に容易に消毒可能とされ、その後、ブラントカニューレの挿入または再挿入以前に清浄化され、感染の危険をさらに低減する。
【0020】
本発明の少なくとも第5乃至第11実施例の目的は、注入セットに使用されるキャップ保持手段を有する少なくとも注入セットを提供することである。本発明の第5乃至第11実施例に従う注入セットにより、従来の注入セットよりもベースおよびキャップ相互間の接続を容易にできる。
【0021】
本発明の少なくとも第5乃至第11実施例の目的は、注入セットに使用されるキャップ保持手段を提供し、斯かるキャップ保持手段において、キャップをベースに連結する場合、回転的な位置合わせが必要とされない。
【0022】
本発明の少なくとも第5乃至第11実施例の目的は、注入セットに使用されるキャップ保持手段を提供し、斯かるキャップ保持手段において、延長チューブがいずれかの所望の方向に対し回転可能とされるように、キャップが、自在に取付けられたとき、回転できる。
【0023】
本発明の少なくとも第5実施例の目的は、柔軟なキャップを含むキャップ保持手段を有する少なくとも注入セットを提供し、斯かる注入セットにおいて、使用者が二つの側面を一緒に圧縮し、二つの他の側面に、外方に弓形となるようにさせ、注入セットのいずれかの所望の方向でベース上にキャップを配置できる。
【0024】
本発明の少なくとも第6実施例の目的は、柔軟なキャップを含むキャップ保持手段を有する少なくとも注入セットを提供し、斯かる注入セットにおいて、使用者が、三辺を有するフレキシブルキャップホルダーにより形成された開口内に向けてウェッジを圧縮し、ウェッジを配置した後、二つの他の側面は、外方に弓形となり、注入セットのいずれかの所望の方向でベース上にキャップを配置できる。
【0025】
本発明の少なくとも第7実施例の目的は、柔軟なキャップを含むキャップ保持手段を有する少なくとも注入セットを提供し、斯かる注入セットにおいて、使用者は、少なくとも1つ以上のレバーを一緒に圧縮し、柔軟なキャップにベース壁から離隔するように円形の保持手段を曲げさせ、それにより、ベースから柔軟なキャップを解放する。
【0026】
本発明の少なくとも第
7実施例のさらなる目的は、柔軟なキャップを提供し、キャップ
において、また、使用者は、少なくとも一つ以上のレバーを一緒に圧縮し、柔軟なキャッ
プに円形の保持手段を外方に曲げるようにさせ、レバーを解放するとき、円形の保持手段
がベース壁にかみ合うように、ベース上にキャップを配置できる。
【0027】
本発明の少なくとも第8実施例の目的は、リジッドフープを含むキャップ保持手段を有する少なくとも注入セットを提供し、斯かる注入セットにおいて、使用者がスプリングにに対しリジッドフープの一方側を圧縮し、注入セットのベース上のポストに形成されるアンダーカットの下方から、キャップの第1の端部に配される第2のリジッドフープの伸長/保持部材を移動させることにより、ベースからキャップを解放する。それから、使用者は、キャップの第1の端部を持ち上げ、それから、第1の端部から末端方向に離隔したキャップの第2の端部を持ち上げ、キャップをベースから解放できる。
【0028】
本発明の少なくとも第9実施例の目的は、キャップを含むキャップ保持手段を有する少なくとも注入セットを提供し、斯かる注入セットにおいて、使用者が、ピボットの回りにばね押しされる少なくとも一つ以上のレバーを圧縮し、ベース上のポストに形成されるアンダーカット下方にレバーアームを固定することにより、キャップをベースに保持するか、あるいは、解放する。
【0029】
本発明の少なくとも第10実施例の目的は、キャップを含むキャップ保持手段を有する少なくとも注入セットを提供し、斯かる注入セットにおいて、注入セットのベースにあるキャップ保持壁のアンダーカットにかみ合うスプリング保持手段を、使用者が圧縮し、キャップをベースに保持するか、あるいは、それを解放する。
【0030】
本発明の少なくとも第11実施例の目的は、キャップを含むキャップ保持手段を有する少なくとも注入セットを提供し、斯かる注入セットにおいて、注入セットのベースにあるキャップ保持壁のアンダーカットにかみ合うスプリング保持レバーを、使用者が移動し、キャップをベースに保持するか、あるいは、それを解放する。
本発明の様々な目的、利点、および新規な特徴は、添付図面と一緒に読んだ場合、以下の好ましい実施例の詳細な説明を参照することにより最もよく理解されるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図2A】本発明の第1実施例に従う注入前の状態のニードルハブアッセンブリーを有する注入セットの等角投影図である。
【
図2C】
図2Aに示されるニードルハブアッセンブリーの側面図である。
【
図2D】注入後の状態の流体送出ポンプアッセンブリーを有する
図2Aに示される注入セットの側面図である。
【
図3A】本発明の実施例に従う
図2Aに示される注入セットとともに使用するための一例となるチュービングセットコネクタアッセンブリーの側面図である。
【
図3B】本発明の実施例に従うラッチ機構が開放した状態における
図3Aに示されるチュービングセットコネクタの下面図である。
【
図3C】本発明の実施例に従うラッチ機構が閉じた状態における
図3Aに示されるチュービングセットコネクタの下面図である。
【
図3D】本発明の実施例に従うラッチ機構が開放した状態における
図3Aに示されるチュービングセットコネクタの等角投影図である。
【
図3E】本発明の実施例に従うラッチ機構が閉じた状態における
図3Aに示されるチュービングセットコネクタの等角投影図である。
【
図4A】本発明の実施例に従う
図2Aに示される注入セットとともに使用するためのカテーテルおよび接続用ポートの断面図である。
【
図4B】本発明の実施例に従う
図4Aに示されるカテーテルおよび接続用ポートの上部等角投影図である。
【
図5A】
図2Eにおける
5A−
5A線に沿って示されるような注入セットの断面図である。
【
図5B】
図2Eにおける
5B−
5B線に沿って示されるような注入セットの断面図である。
【
図5C】
図2Eにおける
5A−
5A線に沿って示されるような注入セットの等角投影の断面図である。
【
図6A】本発明の実施例に従う
図2Aに示される注入セットとともに使用するための一例としてのスリットセプタムの上部等角投影図である。
【
図6B】本発明の実施例に従う注射針挿入の前後における
図6Aに示されるスリットセプタムの上面図である。
【
図6C】本発明の実施例に従う注射針挿入の前後における
図6Aに示されるスリットセプタムの上面図である。
【
図7A】本発明の実施例に従う
図2Aに示される注入セットにおけるキャップおよびベースを位置合わせする手段の一例の拡大側面図である。
【
図7B】本発明の実施例に従う
図2Aに示される注入セットにおけるキャップおよびベースの保持手段の一例の拡大側面図である。
【
図8A】本発明の実施例に従う
図2Aに示される注入セットに使用される回転止めの構成の一例の動作を示す拡大上面図である。
【
図8B】
図8Aにおける
8B−
8B線に沿って示されるような注入セットに使用される回転止めの構成の拡大断面図である。
【
図9】本発明の実施例に従う
図2Aに示される注入セットとともに使用するための代替的なニードルハブアッセンブリーにおける注入セットへの注入直後の拡大断面図である。
【
図10A】本発明の第2実施例に従う代替的なニードルハブアッセンブリーを有する注入セットの一例を注入状態以前で示す上部等角投影図である。
【
図11A】本発明の他の例としての実施例に従う
図10Aに示される注入セットにおけるチュービングセットコネクタの上面図である。
【
図11B】本発明の他の例としての実施例に従う
図10Aに示される注入セットにおけるチュービングセットコネクタの側面図である。
【
図12A】本発明の実施例に従う
図10Aに示される注入セットとともに使用するためのカテーテルおよび接続ポートアッセンブリーの上面図である。
【
図12B】本発明の実施例に従う
図10Aに示される注入セットとともに使用するためのカテーテルおよび接続ポートアッセンブリーの側面図である。
【
図13】本発明の他の実施例に従う
図10Aに示される注入セットとは違ったチュービングセットコネクタにおける異なる位置に取り付けられる延長チューブを有する
図10Aに示される注入セットの断面図である。
【
図14】本発明の実施例に従う
図10Aに示される注入セットの接続ポートアッセンブリーおよびカテーテルに挿入されたニードルハブアッセンブリーの上部等角投影図である。
【
図15】本発明の第3実施例による注入セットにおけるカテーテルと皮膚部位とを示す注入セットの一例とともに使用するためのレンズ装置の一例の拡大断面図である。
【
図16】本発明の第4実施例によるセプタム保持装置の一例を示す等角投影の断面図である。
【
図17】本発明の第4実施例によるセプタム保持装置の他の一例の拡大断面図である。
【
図18】本発明の第4実施例によるセプタム保持装置のさらなる他の一例の拡大断面図である。
【
図19A】本発明の第5実施例による注入セットの一例における接続ポートアッセンブリーにチューブセットを連結するためのラッチ機構の一例の下面図である。
【
図19B】本発明の第5実施例による注入セットの一例における接続ポートアッセンブリーにチューブセットを連結するためのラッチ機構の一例の上面図である。
【
図20A】本発明の実施例に従う
図19Aおよび19Bに示される接続ポートアッセンブリーにチューブセットを連結するためのラッチ機構に変更を加えた一例の下面図である。
【
図20B】本発明の実施例に従う
図19Aおよび19Bに示される接続ポートアッセンブリーにチューブセットを連結するためのラッチ機構に変更を加えた一例の下面図である。
【
図21A】
図20Aおよび
図20Bに示される接続ポートアッセンブリーにチューブセットを連結するためのラッチ機構に変更を加えた一例の断面図であり、本発明の他の実施例に従う接続ポートアッセンブリーのポストと第1および第2のフープキャップ保持部材との間の相互作用を示す。
【
図21B】
図20Aおよび
図20Bに示される接続ポートアッセンブリーにチューブセットを連結するためのラッチ機構に変更を加えた一例の断面図であり、本発明の他の実施例に従う接続ポートアッセンブリーのポストと第1および第2のフープキャップ保持部材との間の相互作用を示す。
【
図22】本発明の第6実施例に従う注入セットの一例の接続ポートアッセンブリーにチューブセットを連結するためのラッチ機構の一例の上面図である。
【
図23A】本発明の第7実施例に従う注入セットの一例の接続ポートアッセンブリーにチューブセットを連結するためのラッチ機構の一例の拡大断面図である。
【
図23B】本発明の第7実施例に従う注入セットの一例の接続ポートアッセンブリーにチューブセットを連結するためのラッチ機構の一例の拡大断面図である。
【
図24A】本発明の第8実施例による接続ポートアッセンブリーにチューブセットを連結するためのラッチ機構の一例をロック状態で示す下部断面図である。
【
図24B】本発明の実施例に従う接続ポートアッセンブリーにチューブセットを連結するための
図24Aに示されるラッチ機構をアンロック状態で示す下部断面図である。
【
図24C】本発明の実施例に従う接続ポートアッセンブリーにチューブセットを連結するための
図24Aに示されるラッチ機構をロック状態で示す断面図である。
【
図24D】本発明の実施例に従う接続ポートアッセンブリーにチューブセットを連結するための
図24Aに示されるラッチ機構をアンロック状態で示す断面図である。
【
図25A】本発明の第9実施例による接続ポートアッセンブリーにチューブセットを連結するためのラッチ機構の一例の下面図である。
【
図25B】本発明の第9実施例による接続ポートアッセンブリーにチューブセットを連結するためのラッチ機構の一例の下面図である。
【
図26A】本発明の実施例に従う
図25Aおよび
図25Bに示される接続ポートアッセンブリーにチューブセットを連結するためのラッチ機構の代替的な実施例の下面図である。
【
図26B】本発明の実施例に従う
図25Aおよび
図25Bに示される接続ポートアッセンブリーにチューブセットを連結するためのラッチ機構の代替的な実施例の下面図である。
【
図27】本発明の第10実施例による注入セットの一例における接続ポートアッセンブリーにチューブセットを連結するためのラッチ機構の一例の側面図である。
【
図28】本発明の第11実施例による注入セットの一例における接続ポートアッセンブリーにチューブセットを連結するためのラッチ機構の一例の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の幾つかの実施例は、添付図面を参照しながら詳細に説明される。複数の図面において、同一即ちほぼ同一の要素は、それらが異なる図面において表れていても、同一の参照数字により示される。
【0033】
図2乃至
図9を参照するに、本発明の第1実施例による一例としての注入セット100
が、様々な図で示される。本発明の第1実施例による注入セット100は、カテーテル2、自己密封式分離可能な接続装置、延長チューブ6およびポンプ46とを含んでなる。
【0034】
図2A,2B,2D、4A、4B,5A,および、5Bに示されるように、自己密封式分離可能な接続装置は、アンダーカット10を有するポスト8を有するベース4と、カテーテル2と、カテーテル2の基端を密封するためのセプタム12と、を含む。
図2A、2B、2D,
図3A乃至
図3E,
図5Aおよび
図5Dに示されるように、キャップ14は、円筒、即ち開口16と、保持部材18と、保持部材を解放する方法(不図示)と、ブラントカニューレ(blunt cannula)およびブラントカニューレカバー20と、ルアコネクタ(不図示)を有する延長チューブ6と、を含む。
【0035】
図2A,2B,および
図2Cは、本発明の少なくとも第1および第2実施例に使用されるニードルハブアッセンブリー150を示す。ニードルハブアッセンブリー150は、ニードルグリップ5、および、挿入用針3を含む。代替的に、ニードルハブアッセンブリーは、要望通りの一つ以上の付加的な機能を実行させるように構成される1個以上の孔13を有する中空針である(
図9を参照、以下により詳細に説明される)一例の挿入用針7(
図9参照)のような他の注射針を使用可能である。
【0036】
ニードルハブアッセンブリー150は、カテーテル2が曲がることなく、即ち、潰さないように注入セット100、200のカテーテル2を使用者の身体に挿入するように使用され、注入セット100、200を介して使用者の薬剤を送出するための適正な深さで位置付けられる。カテーテル2を使用者の皮膚への挿入のために使用者は、ニードルグリップ5を握り、注入セット100,200のセプタム12を介して注射針3,7を挿入する。ニードル3,7を有する補強されたカテーテル2は、それから、使用者の皮膚へ挿入可能とされる。それから、注入セット100、200は、注入セット100、200のベース4の下部に配される接着パッチにより使用者の皮膚に取付け可能とされる。
【0037】
図3A乃至
図3Eは、本発明の実施例に従うキャップ14、取付けられたチューブ6を含んでなるチュービングセットコネクタアッセンブリー160の一例、および、ラッチ機構の一例を示す。
図3B乃至
図3Eにおいて、ラッチ機構600は、キャップ14を注入セット100のベース4に固定するための手段として示される。このラッチ機構600は、
図20Aおよび
図20Bを参照し以下により詳細に説明される。
【0038】
図4Aおよび
図4Bは、接続ポートアッセンブリー170の断面図および等角投影図である。その接続ポートアッセンブリーは、ベース4およびポスト8を含む。ポスト8は、実質的に平坦なベース4から垂直に延在する実質的に円筒状部材を含み得るが、それに限定されなくてもよい。
図4Aに示されるように、そのポストおよびベースは、一体化されて形成され得る。ポスト8は、さらに、移動止め、肩、または、キャップに設けられる1個以上の部材(未だ図示されていない)により解放可能に捕捉可能である他の同様に機能するアンダーカット10を設けるように構成され得る。さらに、ポストは、ポストの導入面30を設けるように構成され得る。アンダーカット10およびポスト導入面30は、注入セット100、200における優れた位置合わせ、および/または、ラッチ構成を助長するように使用可能とされ、それぞれ、以下に詳細に説明される。
【0039】
図5Aおよび5Bを参照するに、一例としてのキャップ14およびベース4は、取付けられ固定された状態で示される。キャップ14の円筒、即ち、開口16は、ベース4のポスト8に対し同心とされ、摺動可能に受け入れ、すべての他の相互作用要素が、互いに係合されるとき、同心とされることを確実にする。ポスト8および円筒16双方は、大きいテーパ、ある輪郭をもち、傾斜した部分、または、他の同様に機能する導入部分30,32を有し、キャップ14をベース4における適正な位置に案内することを助ける。
図5Bは、約90°回転された
図5Aの側面図を示す。
【0040】
円筒、即ち、開口16がポスト8に対し同心とされ、ポスト8を摺動可能に受け入れた後、ブラントカニューレ20が下方のセプタム12を貫通する。例示の複数のセプタム12は、
図6A乃至
図6Cにおいて、より詳細に示される。
図6Aを参照するに、例示のスリット34は、下方のセプタム12を横切りある距離だけ、下方のセプタム12の上部から下部まで延在する。下方のセプタム12は、実質的に円形となるように加工されるように設計され、スリット34は、実質的に下方のセプタム12の中央にある。これは、下方のセプタム12の特定の位置がベース4において必要とされないので注入セット100を製造することをより容易にする。
図6Bは、ブラントカニューレ20が挿入される前の下方のセプタム12を示す。スリット34は、上部から下部まで、または、逆に下部から上部まで実質的に貫通できないシールを作る。そして、注入セット100が使用者の身体に設置され、キャップ14が取り外され(例えば、入浴のため)、水、石鹸および他の異物がそのカニューレが皮膚に突き刺された皮膚の部分に入ることが実質的に防止される。上方のセプタム12は、実質的に同一の方法で構成され得るものであるが、それに限定されない。
【0041】
図6Cにおいて、ブラントカニューレ20がスリット34を介して下方のセプタム12を突き刺した後のブラントカニューレ20が、示されている。各セプタム12は、変形可能な弾性物質で作られるので各セプタムは、ブラントカニューレ20の回りで変形し、実質的に通さないシールをブラントカニューレ20の回りに形成する。ブラントカニューレ20を取り外すとき、スリット34は、
図6Bに示されるように、その元の形状に戻り、再び、皮膚と外部環境との間に実質的に通さないシールをもたらす。さらに、例示のセプタム12は、その装置の位置合わせの以前に、容易に滅菌され、その後、感染の危険性をさらに低下させるようにブラントカニューレ20の挿入または再挿入以前に消毒され得る。ブラントカニューレ20が組み立て中、下方のセプタム12を貫通する場合、液状の薬剤が、延長チューブ6およびブラントカニューレ20を通じてルアコネクタからセプタム12を通過しカテーテル2に流入可能である。
【0042】
図5Aを参照するに、キャップ14内の保持部材18は、以下により詳細に説明されるように、解放可能、および、回転可能にキャップをベースに固定するように構成され、バネで留められ得る。また、その保持部材は、テーパ、ある輪郭をもち、傾斜した部分、または、ポスト8の導入面30に接触させるとともに、導入面30から離れるまでそこから抜け出させる他の同様に機能する導入部28をもたらすように構成され、
図5Aおよび
図5Cに示されるように、導入部28がポスト8のアンダーカット10の下に飛び出すように構成され、それにより、キャップ14およびベース4を一緒に固定する。
【0043】
図7Aは、各導入面30、32をそれぞれ有するポスト8、および、円筒即ち開口16の拡大側面図を示す。
図7Bは、導入面30、28をそれぞれ有するポスト8および保持部材18の拡大側面図を示す。円筒の導入面を作るように形成される角度Θは、そのポストの導入面30の勾配および角度Φに実質的に合致しているが、それに限定されるものではない。ポストの導入面30の勾配および円筒の導入面32の勾配を設けることにより、使用者がキャップ14をポスト8に対し若干心ずれさせた場合でさえ、各導入面30、32が二つの部品(例えば、キャップ14およびベース4)を整合させる。それから、ポスト8が、ポスト8が保持部材8に出会う円筒16の内部空間に摺動可能とされる。よって、
図7Aは、最小限の使用者の力によるキャップおよびベースの位置合わせのための例示の手段を示す。
【0044】
図7Bに示されるように、保持部材18の導入面28の傾斜は、使用者が容易くキャップ14をベース4に掛けることができるように、ポスト8の導入面30の傾斜に実質的に合致するが、それに限定されるものではない。キャップ14がポスト8の上を覆って下がるとき、ばねで留められ、または別の方法で弾性的に付勢された保持部材18は、初期位置から容易く離隔される(即ち、
図7Bに示される例において左側に)のでそのロックが容易く達成される。ブラントカニューレ20が下方のセプタム12のスリット34を突き刺すようにキャップ14が十分に下降されたならば、保持部材18は、ばねの弾性、および/または、他の弾性力により摺動し右に戻り、移動止め、肩、または他の同様に機能する突起部38が、
図5Aに示されるように、ポスト8のアンダーカット10に接触し捕捉する。勿論、また、保持部材18およびポスト8は、ベース4からキャップ14を取り外す場合、場合によっては、カニューレ20を挿入する場合、または、カテーテル2を使用者に挿入する場合(即ち、入浴、または、運動のためにキャップ14を取り外す)、上述の方法で相互作用する。よって、
図7Bは、最小限の使用者の力により、キャップをベースに回転可能および取り外し可能に固定するための例示の手段を示す。
【0045】
保持部材18のラッチ機構により、使用者が、ばね力、または他の付勢力に抗して保持部材18を移動させ、アンダーカット10から離隔させ、それにより、キャップ14がベース4から取り外し可能とされる。保持部材18を解放する手段は、保持部材18自体と一体可能とされる。保持部材18における例示の解放手段は、
図19乃至
図28で以下により詳細に説明される。そのばね力は、実際のばね、および、保持部材18により作られる。本発明のさらに他の実施例において、保持部材18は、キャップ14と一体に作られ得るものであり、および/または、ばね力は、キャップ14および適切に加えられた力に応じてある部品を曲げさせる構造設計を作るために使用される物質の固有の曲げ特性から作られ得る。
【0046】
図8Aおよび
図8Bは、本発明の第1実施例に従う注入セットのための第1変型例を示
す。
図8Aにおいて、ポスト8および保持部材18の上面図が示され、ポスト8は、さら
に外周部に配される1個以上のポスト用リブ40を含む。同様に、保持部材18は、さら
に、突起38に対し垂直な1個以上の保持部材用リブ36を含み得る。ポスト用リブ40
および保持部材用リブ36は、それらが互いに容易く整合し、それにより、ベース4回り
のキャップ14の回動を防止、即ち、実質的に低減させるように、輪郭および構成におい
て実質的に同一である(即ち、当たり合う構成において互いに係合するように構成される
)。従って、使用者は、ポスト用リブ40、保持部材用リブ36を相互接続するためにキ
ャップ14が係合後、さらに回転しない、または、所望の位置で調整されたならば、少な
くとも非常に回転し難いことを知りながら、如何なる所望の位置で係合によりキャップ1
4をロックし、また、キャップ14の回転のためにリブ36,40の非係合により、アン
ロックすることができる。
図8Bは、
図8Aにおける
8B−8B線に沿って示される拡大断面図である。如何にしてリブ36、40が保持部材18およびポスト8に形成され、如何にしてそれらが互いに接合および位置合わせするかを示す。
図8Bに示される例において、保持部材18は、保持部材用解放手段(不図示)により、左に移動され係合から脱する。従って、キャップ18は、新たな位置まで回転されるように自在となる。しかしながら、そのような回転可能な位置において、保持部材18は、ベース4に完全に非係合とされないが、しかし、とにかく、ベース4のポスト8の複数のリブ40に対し非係合とされない。従って、未だキャップをベースに固定し、使用者の皮膚と良好な密封をもたらす。
【0047】
本発明の少なくとも第1実施例に従う注入セット100は、従来の設計を超えた価値のある利点をもたらす。上述したように、注入セット100は、キャップをベースに連結する場合、たとえあったとしても、キャップとベースとの間のかなり大まかな位置合わせを要することなく、如何なる回転調整を要しない。キャップ14およびベース4は、互いに容易く心出しされ、キャップ14は、その二つが一緒に取付けられたならば、延長チューブ6が如何なる所望の方向にも回転可能とされるように、ベース4の回りに自由に回転可能である。
図8Aおよび
図8Bに示されるように、ポスト8におけるポスト用リブ40および保持部材18における保持部材用リブ36により、使用者は、如何なる方向にもキャップ14を解放可能に固定可能とされ、また、キャップおよびベースが互いにしっかりと取り付けらたままで、最初に配置された後、その位置を変更可能とされる。この構成により、そのキャップは、リブ36、40が係合される場合、自由に回転しないが、しかし、
それでもなお、リブ36,40が非係合とされる場合、如何なる方向にも回転可能とされ、取り付け可能とされる。例えば、本発明の実施例において、その装置(またはその複数の要素)は、位置合わせされ、固定可能とされる。それから、使用者による保持部材18の解放のとき、使用者により所望の位置に回転可能とされ、その装置は、「ロック」されるだろう。使用者は、保持部材18のボタン即ち部品をわずかに押し込み、キャップをロック位置から離れた新たな回転位置まで一時的に移動させ、それから、解放される場合、その装置は、ロック位置に戻されるだろう。そのような実施例において、その構成は、すべて使用者の要望の通り、その装置の部品による助けによって位置合わせし、位置決めし、固定し、解放し、位置を動かし、固定に戻させるようにもたらされる。
【0048】
従って、本発明の第1実施例における注入セット100は、使用者が如何なるボタンおよびレバーを操作する必要なく、身体に直交する真っ直ぐ下への動きにより、連結できる点で従来技術を越えた利点をさらにもらす。さらに、本発明の第1実施例による注入セット100は、キャップ14およびベース4が一緒に自動的に回転止め可能とされるポスト用リブ40および保持部材用リブ36をもたらす利点を有する。これは、いかなる横方向またはねじり力によりカテーテル2を取り外す可能性を実質的に排除し、使用者のための接続作業を実質的に簡素化する。従って、キャップ14およびベース4は、
図7Aおよび
図7Bに説明され示されるように、それぞれ、例示のポスト8の特徴、保持部材18、対応する保持手段の導入部28、30、32を使って、容易く心出しされ、組み立てられ、所望の位置まで回転可能とされる。さらに、ポスト8、キャップ14、および保持手段18の傾斜した導入部28、30、32の設計のために、使用者は、実質的にキャップ14およびベース4を心ずれさせることができ、依然として、最終的な連結のための二つの自動調心式として二つを容易に連結できる。さらに、キャップ14およびベース4の固有の対称性のためにキャップ14およびベース4の心出しをする場合、特定の方向は、必要とされない。
【0049】
図10Aは、本発明の第2実施例に従う例示の注入セット200の上面斜視図である。本発明の第2実施例に従う注入セット200は、カテーテル20、流路(即ち、セプタム212)を密封する手段、ブラントカニューレの案内部48、延長チューブ6を介してポンプ46のような流体送出装置に連結される上部流路キャップ44を含むベース42を備える。
【0050】
図10Aおよび
図10Bに示されるように、注入セット200の流体キャップ44およびベース部42の一端における回転連結手段56と、注入セット200の他端にラッチ連結手段58とがある。回転連結手段56は、流体キャップ44の円柱50と、ベース42における第1および第2のベースフック60A、60Bとを含む。
図12Aおよび
図12Bは、より詳細に特徴を説明するためのベース42の上面図、側面図である。第1のベースフック60Aおよび第2のベースフック60Bは、流体キャップ44の円柱50に合致する半径を有するフックからなる。即ち、第1のベースフック60A、第2のベースフック60Bは、円柱50を回転可能に捕捉するように構成される半径を有するフックからなる。従って、複数のフックおよび円柱の材質は、わずかな磨耗で回転をもたらすための如何なる適正な材質から選択され得る。
【0051】
流体キャップ44は、キャップ44がもはやベース42を遮断しなくなり、ベース42が露出されるまで上方の方向にベース42に対して垂直な面で回転できる。ベース42は、ラッチ連結手段58によりベース42を覆い、パチンと嵌められるまで、下方の方向に回転可能である。本発明の実施例において、ラッチ連結手段58は、延在する1個以上の回転止めを有し上方に突出し弾性的に付勢されるベース42のラッチ62と、上方に向けて突出し弾性的に付勢されるラッチ62を受け入れ、捕捉する連結孔54と、を含んで構成され得る。
【0052】
流体キャップ44は、さらに側面からではなく、ベース42を上下式で挿入しセプタム212に入るブラントカニューレ48をさらに含む。挿入針3は、ブラントカニューレ48を通じて挿入されて示され、流路が、回転連結手段56により形成される回転可能な連結に向けて通るように作られる。流体キャップ44が設置されたならば、その流路は、ブラントカニューレ48およびカテーテル20に連結される。
【0053】
図10Aおよび
図10Bに示されるように、注入セット200を外すためにラッチ62は、注入セット200に対し前方に押圧されて(即ち、矢印Aの方向)、ラッチ62が流体キャップ44の連結孔54を貫通可能とされ、それにより、ベース42からラッチを解放する。それから、流体キャップ44は、外れて回転可能とされ、ベース42の上面を露出させる。
【0054】
図11Aおよび
図11Bは、本発明の第2実施例に従って延長チューブ6を注入セット200に連結するための代替的な手段を示す。
図11Aおよび
図11Bにおいて、
図10Aにおけるポンプ46に連結可能とされる延長チューブ6は、流体キャップ44の円柱50に連結されるチューブ用接続部52に接続される。この例示の実施例において、延長チューブ6は、水平方向に、注入セット200から「後尾部」を形成する。本発明のさらに他の例示の実施例において、延長チューブ6は、
図13に示されるように、流体キャップ44の中央上部に配されるチューブ接続部に接続可能とされる。この場合、延長チューブ6は、流体キャップ44からほぼ垂直方向に延在する。使用者は、双方の流体キャップ44が提供され得る。それにより、薬剤を投与するとき、および、その注入セットを所定位置に制御するとき、使用者に高められた柔軟性を提供する。
【0055】
図10A、10Bおよび
図14に示されるように、流体キャップ44は、上面にある上方のセプタム212、下面から延在し、ブラントカニューレ48を包囲する開口43とを含み得る。ベース42は、突起47により包囲される上面に下方のセプタム212を備えてもよい。上部44がベース42に回転可能に組み立てられる場合、突起47は、開口43と同心とされ、摺動可能に開口43に受け入れられる。さらに、キャップ44のブラントカニューレ48は、下方のセプタム212の上部からセプタム212を通じて導入され、その結果、ある従来技術の注入セットを超えた利点、特に、汚染に関して利点を付与する。本発明の第2実施例に従う注入セット200は、汚染および感染の可能性を実質的に排除する。回転連結手段56は、流体キャップ44をベース42に連結するための容易な手段をもたらし、ラッチ連結手段58は、流体キャップ44とベース42とを固定するための容易な方法、および、流体キャップ44をベース42から解放する容易な方法をもたらす。
【0056】
図10A、10B、および、
図14は、カテーテル2を患者に挿入する二つの方法を示す。
図10Aおよび
図10Bにおいて、注射針3は、流体キャップ44に配される上方のセプタム212を通じて挿入される。注射針3は、下方のセプタム212を貫通するブラントカニューレ48の中で上方のセプタム212を貫通し、最後にカテーテル2に挿入される。ニードルグリップ205は、注射針3を挿入する間、患者を助ける。注射針3がブラントカニューレ48およびカテーテル2の中に挿入されたならば、それから、使用者は、液状の薬剤を投与する使用のために自分の身体にカテーテルを挿入することができる。
【0057】
図14は、カテーテル2を患者の身体に挿入する代替的な方法を示す。
図14において、キャップ44は、示されていないが、しかし、その図は、そのベースから離隔したキャップ44を回転させることにより、もたらされるベース42の露出した上面を示す。
図14において、使用者は、注射針3を流体キャップ44における上方のセプタム212の中に挿入していない。その代わりに、使用者は、ただ単に、注射針3をベース2の中の下方のセプタム212、カテーテル2の中に直接的に挿入している。それから、カテーテル2は、患者の身体に挿入可能とされ、ベース42が皮膚に取付けられる。
【0058】
本発明における例示の第1および第2実施例(例えば、注入セット100、200)は、例えば、患者に注入セットへの呼び水をさせるような要望通りにさらにまた改良された性能のために変更可能とされる。呼び水は、カテーテル2が患者の身体に挿入される以前に液状の薬剤が注入セット100,200に入れられる方法である。この目的は、ポンプ46が所定の期間で適量の薬剤を患者に送出することを確実にすることである。カテーテル2が乾いた状態、即ち、液状の薬剤がもとからない状態で挿入されたならば、ポンプ46が作動開始した時間と薬剤が身体に入る時間との間に時間のずれがある。その患者が単にポンプが作動した時に追従したならば、彼または彼女は、相当の投薬を受け得ることとなる。
【0059】
注入セットに呼び水をするために変更された例示の注射針7は、
図9に示されるように、使用可能とされる。変更された注射針7は、中空であり、注射針がブラントカニューレ20の中に挿入されたならば、薬剤9が、孔13を通じて注射針7に流れ込み、通ることができる場所に1個以上の孔13を含む。
図7および
図8に示される注入セットにおいて、変更された注射針7における例示の孔13は、上方のセプタム12の真下にある変更された注射針7にある点である。これは、
図9に示されるように、ニードルグリップ5にかなり近い。変更された注射針7は、中空であり、ニードルグリップ5に近い上部に例示の孔13を含む。
図9の矢印のように示される薬剤9は、注入セットに流れ込み、注射針用通路11に流れ込む。また、薬剤9は、孔13を通じて中空の変更された注射針7に流れ込み、結局、薬剤がその一端(ブラントカニューレ20の下部にある)で出るまで注射針7を満たす。その注入セットは、呼び水され、患者は、自分の身体に投与される薬剤の量を正確に測定できる。
【0060】
図15は、本発明の第3実施例に従う注入セットのカテーテルと皮膚との挿入部位を目視するためのレンズ構成の一例における拡大断面図である。
図15における例示の窓構成は、この中で開示されるいずれか一つの注入セット、または、要望通りの他のいずれかの適切な注入セットに対し付加され得る本発明の第3実施例を示す。レンズ構成を示すために使用される例示の注入セット400は、透明なフラットレンズ94、および/または、透明な拡大用レンズ96が固定可能な開口の任意の組み合わせの付加的な特徴と結合した注入セット100、200のいずれかのベース部品4、42を含み得る。以下の説明において、限定する意味でなく、簡潔性だけのためにその説明は、注入セット100の第1実施例だけを参照しながらなされるだろう。
【0061】
注入セット100のベース4は、カテーテル2が皮膚に入る挿入部位95を使用者が見ることができる1個または2個のレンズ94.96を含み得る。好ましい実施例において、レンズ94、96は、透明プラスチックで作られている。しかしながら、当業者は、他の適当な物質が使用可能であることは分かる。本発明のさらに他の例示の実施例において、レンズが設けられることなく、その代わりに、開口は、使用者が目視できるカテーテル2が皮膚に入る挿入部位95を目視できるベース4に設けられ得る。透明プラスチックレンズ94,96は、使用者がそれらを通じてはっきりと目視できるように設計され成形され得る。ベース4は、粘着テープ、または上述のように他の接着手段で挿入部位95の回りに完全に密封され得る。これは、使用者が、炎症反応または感染の徴候を目視可能としながら、挿入部位95の無菌を維持することを助ける。透明なフラットレンズ94は、典型的には、ほとんど、あるいは全く拡大をもたらさない。透明の拡大用レンズ96は、典型的には、上部、下部、あるいは、双方の表面で湾曲され、挿入部位は感染または炎症反応がない、または、感染または炎症反応がなくはないかを見分けるうえで、使用者を支援するようにいくらかの拡大率をもたらす。
【0062】
上述の実施例100,200のいずれにおいても、または、この中で考察されていない他の注入セットにおいて、透明のプラスチックレンズ94、96の使用は、挿入部位95をより清浄に、かつ、より無菌に保つ機会をもたらす。さらに、本発明の第3実施例により、使用者が挿入部位で感染の最初の徴候、カテーテル2における誤った挿入、抜き取り、または、挿入部位でその他の異常を検出可能とされる。これは、感染のために挿入部位を監視するためにベースを取り外す以外の如何なる手段ももたらさない従来の設計を超えた利点である。
【0063】
図16乃至
図18は、この中で開示された注入セットいずれか、またはすべて、ならびに、他の適切な注入セットに付加され得る本発明の第4実施例に従ういくつかの例示のセプタム保持用セットを示す。
図16は、本発明の第4実施例に従う例示のウェッジインセプタム(wedge−in−septum)の構成の第1の例を示す。
図16において分かるように、ウェッジ98は、注入セット500のセプタム312により内部に封入されている。ウェッジ98は、1個以上の肩、回り止め、または、セプタム312の内部の対応した開口内に捕捉される他の特徴をもたらす。ウェッジ98は、さらに、セプタム312を越えてわずかに下方に延在する垂直な部材を含む。その際に、ウェッジ98の一つの機能は、所定位置に固定し、カテーテル2を位置決めすることである。
図16におけるセプタム312は、それから、注射針3(今のところ不図示)により繰り返された挿入にかかわらず所定位置に固定され、所定位置を維持する。例示の実施例において、ウェッジ98は、金属、プラスチック、又は、他の適切な物質、または物質の組み合わせで構成可能とされる。
【0064】
図17における例示のセプタムウェッジ(septum−wedge)構成は、セプタム密封用ウェッジ99の内側に収容されるセプタム412を有するセプタム密封用ウェッジ99を覆うカテーテル2を含む。
図17に示されるように、例示のセプタム密封用ウェッジ99は、セプタム412を捕捉し受け入れ、密封するための拡大した上部と、カテーテル2内に嵌めるための細い下部とを含む。その際に、セプタム密封用ウェッジ99は、セプタム密封用ウェッジ99の上端101がセプタム412上に押し付けられ、注入セット100、200のベースアッセンブリー4、42からセプタムが外れることを防止する。
【0065】
他の例示のセプタムウェッジ構成が、
図18に示される。
図16において、セプタム固定用ウェッジ98は、セプタム312の内側に固定されている。
図18において、セプタム固定用ウェッジ98は、セプタム固定用ウェッジ98の肩を受け入れるための凹部を含み得るセプタム512の下に固定されており、カテーテル2の上端、および/またはベース4にある。
図18に示される例示のセプタム保持用構成は、
図16に示されるようなウェッジインセプタム構成の第2の例である。
図18において、セプタム512も、ウェッジ98を密封するが、しかし、
図16と同じように完全(上述したように)ではない。
【0066】
本発明の第4実施例に従う第1、第2、および第3の例示のセプタムウェッジ構成において、セプタム312、412、512は、注射針3の数多くの挿入の後でもなお外れず、ある場所に実質的に固定したままである。本発明の第4実施例に従う第1、第2、第3の例示のセプタムウェッジ構成の利点は、副次的な部品は、製造中、所定位置にセプタムを保持するために必要がなく、従って、部品在庫および製造価格を低減する。
【0067】
図19Aおよび
図19Bは、本発明の第5実施例に従う例示のキャップ保持手段550の下面図および上面図を示す。本発明の第5実施例は、キャップ14内、またはキャップ14における所定位置に設けられ、保持手段104によりベース4に固定される柔軟なキャップ部102を含む。
図19Aおよび
図19Bに示されるように、柔軟なキャップ部102は、側面102A、102B、102C、102Dを含む両面フレキシブルフープキャップ部102と呼称され得る。ベース4、およびすべてのその付随的な特徴を含む本発明の少なくとも第1実施例に従う注入セットにより使用可能とされる。上述したように、例示のキャップが固定される部分は、アンダーカット10を有するポスト8、カテーテル2、および、カテーテル2の基端部を密封するためのセプタム12を備えるベース4からなる。接続用セット(即ち、フレキシブルフープキャップ部102など)は、円筒即ち開口16と、保持部材と、保持部材を解放する手段と、ブラントカニューレ、ブラントカニューレカバー20、および、ルアコネクタ(今のところ不図示)を有する延長チューブ6とを含む。
【0068】
図19Aおよび19Bを参照するに、本発明の第5実施例に従うキャップ保持部材550の例示の操作が説明される。以下に詳細に説明される本発明の第5実施例乃至第11実施例に従う注入セットの動作をより簡潔に説明するためにキャップ14およびベース4(例えば、ブラントカニューレ、複数のセプタムなど)に関する上述の特徴および詳しい内容は、やはりあるが、しかし、図面から割愛することに留意されたい。
【0069】
フレキシブルフープキャップ部102は、フレキシブルフープの両端が圧縮されるならば、圧縮力が加えられる側面に対し90°(即ち、直交)なす二つの側面は、その圧縮力により離れるという動作原理に従い動作する。この例において、フレキシブルフープキャップ部102は、側面102Aおよび102Bに加えられる例示の圧縮力を有し、その際に、側面102C、102Dは、離隔されるだろう。保持部材104は、フレキシブルフープキャップ部102の側面102C,102Dの内面に配される少なくとも突起104A、104Bを含む。その複数の突起は、側面102Cおよび102Dの撓みによりポスト8を捕捉および解放するために使用可能な
図19Aの部分的な輪郭形状などのいずれの適した形状を含み得る。さらに他の実施例において、1個だけの突起が、ポスト8を捕捉するように設けられ得る。さらに、そのセットにおける1個以上の部分は、フレキシブルフープキャップ部102の操作中、位置合わせの案内、および、移動制限の役も果たすように部分105を含み得る。
【0070】
例示のフレキシブルフープキャップ部102は、円形、正方形、長方形、六角形、または他のいずれかの多角形であってもよい。一つの例示の実施例において、フレキシブルフープは、長方形または六角形である。この考察の目的のために長方形は、一例として使用されるだろう。しかしながら、斯かる例は、上述したように、如何なる多角形が使用可能であるので制限することを意図するものではない。
【0071】
フレキシブルフープキャップ部102における例示の動作において、ポスト8(今のところ図示されていない)は、フレキシブルフープキャップ部102の中央に位置付けられている。保持部材104A、104Bは、それぞれが各側面102C,102Dの略中央に取付けられるのでポスト8におけるアンダーカット10とかみ合う。使用者が力の矢印A,矢印Bに沿ってフレキシブルフープキャップ部102の短辺102A,102Bに内向きの力を加えるとき、長辺102C,102Dは、力の矢印C,矢印Dの方向外側に弓なりに曲がり、保持部材104A、104Bをポスト8から離隔させ、アンダーカット10を解放する。
【0072】
様々な変型および変更は、フレキシブルフープキャップ部102に対しなされ得る。例えば、長辺102C、102Dは、所望の方向に曲げるように付勢可能とされる。さらに、フレキシブルフープキャップ部102は、長辺102C、102Dの角、および/または、中央でその曲げを助長し、制御するように弱体化され得る。フレキシブルフープキャップ部102は、1個の部品または複数個の部品で製造可能である。フレキシブルフープキャップ部102が複数個の部品で製造された場合、柔軟性は、1個以上の別個の部品で
与えられ得る。複数の部品がつなぎ合わされる場合ヒンジが使用可能とされ、および/または、柔軟な接合物質(例えば、接着剤)が使用可能とされる。作動されない、または、付加的なばねが、フレキシブルフープキャップ部102の固有の保持力を助長するように付加され得る場合、ポスト8に係合される保持部材104A、104Bを保持するようにその物質の固有のばね作用も、使用可能とされる。例えば、1個のばね、または、複数個のばねは、第1の長辺102Cから第2の長辺102Dまでフレキシブルフープキャップ部102を横切って伸びるように設けられ得る。さらに、フレキシブルフープキャップ部102の双方の短辺102Aおよび102Bは、移動でき、または、一方の短辺がキャップ14に固定され、従って、一方の短辺が移動可能とされる。さらにまた、フレキシブルフープキャップ部102は、完全な輪を形成する必要はないが、しかし、一方の辺(即ち、104A)だけの特徴がキャップを固定するように使用可能とされるように片側だけで可能である。
【0073】
図20Aおよび
図20Bは、
図3A乃至
図3Eに関し簡潔に上述したように、
図19Aおよび
図19Bに示される本発明の第5実施例に従うキャップ保持手段550の変型例を示す。
図20Aおよび
図20Bは、キャップ14内、即ち、キャップ14の所定位置に設けられ得る他の例示のキャップ保持手段600の下面図を示す。
図20Aにおいて、キャップ14内に示されるフレキシブルフープキャップ部202は、弛緩状態を示す。これは、ベース4への取り付け前、または、取付け後のキャップ保持手段の状態である。
図20Bにおいて、矢印A、矢印Bにより表される互いに加えられた力が、側面202A,202Bでフレキシブルフープキャップ部202に加えられる。曲げの上述した原理によれば、フレキシブルフープキャップ部202の長辺202C,202Dは、加えられた力により矢印C,矢印Dの方向に、外方に曲がる。フレキシブルフープキャップ部202における本発明のこの実施例において、側面202C、202Dは、外方に付勢されることに留意されたい。
【0074】
また、第1フレキシブルフープキャップ保持部材204Aおよび第2フレキシブルフープキャップ部204Bは、側面202C,202Dにより、外方に移動する。
図21Aおよび
図21Bは、
図20Aおよび
図20Bのベース4に嵌められたフレキシブルフープキャップ部202の簡略化された側面図を示す。第1フレキシブルフープキャップ保持部材204Aおよび第2フレキシブルフープキャップ部204Bは、ポスト8のアンダーカット10の下に嵌まる。それにより、ベース4上にフレキシブルフープキャップ部202を固定する。
図21Bは、フレキシブルフープキャップ部202の側面202A、202B(
図20Aおよび
図20B)が、矢印A、矢印B(
図20A、
図20B参照)の方向に内側に押し込まれた場合、第1フレキシブルフープキャップ保持部材204Aおよび第2フレキシブルフープキャップ保持部材204Bとポスト8のアンダーカット10との間の関係を示す。第1フレキシブルフープキャップ保持部材204Aおよび第2フレキシブルフープキャップ保持部材204B、ポスト8における全方向構成のためにフレキシブルフープキャップ部202は、ほとんどいずれの方向でもベース4に固定可能とされる。
図21Bに示される本発明のさらなる実施例において、
図20A、20B、および
図21Aにおける実施例についての変型がもたらされ、部品202の最上部がその中央部で押し下げ可能とされ、従って、部品204A、204Bが外方に押される。その際に、
図21Bに示される取り外しの外形は、実質的に逆向きになり、それでも、ポスト8のアンダーカット10の解放という結果となる。
【0075】
また、フレキシブルフープキャップ部102,202は、側面の曲げを容易にするようにいくつかの切欠、脆弱部を有して作られ得る。
図20A、20Bにおいて、そのような例示の複数の部分は、脆弱部106A〜106Fとして示され、所望する方向に側面102A〜102D,202A〜202Dの移動を容易にするように設けられ、位置決めされ得る。従って、キャップ保持手段550、600をベース4に付ける場合、あるいは、キャップ保持手段550,600をベース4から取り外す場合、使用者が、矢印A、矢印Bに従ってより小さい力を加えることが必要とされる。
【0076】
図22は、本発明の第6実施例に従う他の例示のキャップ保持手段700の上面図である。本発明の第6実施例に従うキャップ保持手段は、一端が開口したU字型フレキシブルフープキャップ部302と、キャップ14内またはキャップ14における所定位置に設けられ得る延長ウェッジ110とを含む。
図22に示されるように、U字型フレキシブルフープキャップ部302は、側面302A,302C,302Dと、上述したように、実質的に内面に取付けられる保持部材304A,304Bとを含む。キャップ部302における残りの側面は、左側に開口している。
【0077】
動作において、側面302C、302Dは、矢印Aの方向に使用者が加えた力が加えられ、延長ウェッジ110を矢印Bの方向にU字型フレキシブルフープキャップ部302の開口端112に導入することにより、矢印C,矢印Dの方向に離れるように撓まされる。
キャップ部302のそのような移動により、側面302C,302Dがウェッジ110の傾斜により外方に移動され、それにより、保持部材304A,304Bからポスト8(今のところ不図示)を解放する。上述した他のキャップ保持手段のように、様々な変型および変更は、キャップ保持手段700についてなされ得る。例えば、U字型フレキシブルフープキャップ部302は、延長ウェッジ110が固定位置および解放位置相互間で移動可能とされようにキャップ14に固定可能とされ、または、延長ウェッジ110は、U字型フレキシブルフープキャップ部302が固定位置および解放位置相互間で移動可能となるようにキャップ14に固定可能とされる。本発明のさらに他の例示の実施例において、延長ウェッジ110およびU字型フレキシブルフープキャップ部302双方が、移動可能とされる。さらに、延長ウェッジ110は、孔に係合することによる案内のためにU字型フレキシブルフープキャップ部におけるポストによって、または逆の配列を除き同様なものを使用してキャップ14内に1個以上の傾斜した孔(不図示)を含み得る。
【0078】
U字型フレキシブルフープキャップ部302は、一体型で作られるか、または、一緒に連結される複数の部品により作られ得る。延長ウェッジ110は、延長ウェッジ110を移動させるためのリビングヒンジ(living hinge)(不図示)によりU字型フレキシブルフープキャップ部302の一部として備える。また、U字型フレキシブルフープキャップ部302は、撓ませる(フレキシブルフープキャップ部202の実施例に示されるように)ための脆弱部を有することも可能であり、および/または、他の所望の柔軟性をもたらすためのヒンジを有することも可能である。U字型フレキシブルフープキャップ部302およびU字型フレキシブルフープキャップ部302の側面302A、302C、302Dの関連において、延長ウェッジ110は、それ自体でばね性があってもよく、または、外部スプリングを持っているものでもよい。例示の動作において、延長ウェッジ110は、開口112に押し込まれ、矢印Aおよび矢印Bにより示される方向に加えられる力が作用することにより、側面302Cおよび302Dは、矢印C,矢印Dの方向に開かれる。
【0079】
図23Aおよび
図23Bは、本発明の第7実施例に従う他の例示のキャップ保持手段800の側面図を示す。
図23Aに示されるように、キャップ保持手段800は、円形の回り止め、肩を有する第1レバー118A,第2レバー118Bを含むドーム状の柔軟なキャップ114と、または、ベース4におけるベース壁117のアンダーカット210に係合するためのドーム状の柔軟なキャップ114の下面に沿った他の同様に機能する保持手段116とを含む。例示の実施例において、ベース壁117は、実質的に円形であり、ベース4から上方に延在する。ベース壁117の上面は、回り止め、肩、または、キャップ114の保持手段を解放可能に捕捉するためのその他の同様に機能するアンダーカット手段210を有している。アンダーカット手段210の上面は、保持手段116の下面と互いに接触した場合、それぞれ、わずかに移動され互いに滑りあうようにある輪郭、即ち、丸められてもよい。
【0080】
例示の操作において、キャップ114は、アンダーカット手段210が保持手段116により捕捉されるまでベース4に押し下げられ得る。それから、使用者が、力の矢印A,矢印Bに沿って第1レバー118Aおよび第2レバー118Bを押す場合、保持手段116は、ベース壁117のアンダーカット210から離隔するように矢印C,矢印Dの方向に移動し、使用者がドーム状のフレキシブルキャップ114を取り外すことが可能である。本発明の第7実施例に従うキャップ保持手段800において、第1レバー118Aおよび第2レバー118Bは、レバー118A,118Bの接点とドーム状のフレキシブルキャップ114との間のドーム状のフレキシブルキャップ114の一部とともに、ピボッティングトーショナルスプリング(pivoting torsional springs)として働く。その際に、使用者が力の矢印A,矢印Bに沿って第1レバー118Aおよび第2レバー118Bを押す場合のように、押し下げる力により、ドーム状のフレキシブルキャップ114が
図23Bに示されるように、アンダーカット210から離隔するように移動する。また、第1レバー118Aおよび第2レバー118Bは、キャップ114を握るための手段をもたらす。
【0081】
図24A乃至
図24Dは、本発明の第8実施例に従う他の例示のキャップ保持手段900におけるいくつかの上面図を示す。
図24Aにおいて、キャップ保持手段900は、リジッドフープ(rigid hoop)120,スプリング122、第1リジッドフープ用伸長/保持部材124、第2リジッドフープ用伸長/保持部材128、および、案内部材126を含む。リジッドフープ120は、ポスト8を取り囲むようにある輪郭をもち、即ち、堅い輪からなり、少なくとも一つの誘導側面120Aおよび少なくとも一つの使用者が接触可能な側面120Bからなる。使用者が接触可能な側面120Bは、使用者が
図24A、24Bの矢印Fの方向にリジッドフープ全体を押し込み可能となるように構成される。側面120Bから延在するリジッドフープ120における複数の部分が、ポスト8を囲むようにわずかに張り出しており、多くの案内部材126の相互間の通路により案内される。また、側面120Bは、側面120Bと第1リジッドフープ用伸長/保持部材124との間に捕捉されるスプリング122により、反対方向に付勢されている。ポスト8における向かい側において、リジッドフープ120は、少なくとも一つの肩、または、その他の同様に機能する第2リジッドフープ用伸長/保持部材128を設けるように狭められ、キャップ214のポスト8における切欠部、回り止め、または、肩を解放可能に捕捉する。誘導側面120Aは、さらに伸長/保持部材128から延在し、多くの案内部材126相互間の通路により案内される。
【0082】
そのような構成において、スプリング122が、リジッドフープ120を固定位置に付勢し、伸長/保持部材128に、
図24Aに示されるように、キャップ214のポスト8における切欠部、回り止め、または肩を解放可能に捕捉させる。リジッドフープ120を内側に押すことにより、
図24Bに示されるように、伸長/保持部材128が、キャップ214のポスト8にける切欠部、回り止め、または、肩を解放する。
【0083】
例えば、ベース4のポスト8上にキャップ214を配置するために、使用者がリジッドフープ120の第2側面120Bをスプリング122の力に抗して第1リジッドフープ用伸長/保持部材124に向けて押し、リジッドフープ120の第1側面120Aを案内部材126の中を滑らせ、それから、ベース4上にキャップ214を下降させる。それから、使用者は、第2リジッドフープ用伸長/保持部材128が、ポスト8のアンダーカット10の下に挟まれるようにリジッドフープ120の第2側面120Bを解放する。それから、キャップ214は、ポスト8およびベース4に固定される。
図24Aは、キャップ保持手段900におけるロック状態を示す。
図24Cは、
図24Aに示されるようなキャップ保持手段900の断面図である。
図24Dは、
図24Bに示されるようなキャップ保持手段900の断面図である。
【0084】
キャップ214を取り外すために使用者は、
図24Bに示される矢印Fの方向に力を加える。
図24Bは、キャップ保持手段900のアンロック状態を示す。これが、第2リジッドフープ用伸長/保持部材128を押し、ポスト8のアンダーカット10から離脱させ、それから、使用者がキャップ214を持ち上げる。キャップ保持手段900に対する代替的な変型例において、スプリング122が、リジッドフープと別個の部品で作られ、または、リジッドフープと一体に作られてもよい。さらに、リジッドフープ120は、安定化のためにポスト8を接触させるための他のリブを有するように作られてもよく、リジッドフープ120は、連続した形状でも、あるいは、「C」字型または「U」字型のような一方が開口する形に作られてもよい。
【0085】
図25Aは、本発明の第9実施例に従う他の例示のキャップ保持手段1000をアンロ
ック状態で示す下面図である。
図25Bは、キャップ保持手段1000をロック状態で示
す下面図である。
図25Aにおいて、キャップ保持手段1000は、第1のロック用レバ
ーアーム130A、および第2のロック用レバーアーム130Bと、第1のピボット13
2Aおよび第2のピボット132Bとを含む。第1のロック用レバーアーム130Aおよ
び第2のロック用レバーアーム130Bは、それぞれ、L字型からなり、スプリング
22
2により、一端で連結されている。第1のロック用レバーアーム130A、および第2の
ロック用レバーアーム130Bと、第1のピボット132Aおよび第2のピボット132
Bとは、ベース4のポスト8と接続して機能するキャップ314の下面に配される。即ち
、第1のロック用レバーアーム130Aおよび第2のロック用レバーアーム130Bは、
それぞれ、回転可能にキャップ314に第1のピボット132Aおよび第2のピボット1
32Bで固定されている。向かい合う端部で、ポスト8を越えた先端で、第1のロック用
レバーアーム130Aおよび第2のロック用レバーアーム130Bは、それぞれ、スプリ
ング222を使って互いに弾性的に固定されている。そのような構成において、スプリン
グ222は、第1のロック用レバーアーム130Aおよび第2のロック用レバーアーム1
30Bを一緒に固定位置に付勢し、各ロック用アーム130A,130Bにおける少なく
とも一部分に、
図25Bに示されるように、キャップ314の切欠部、回り止め、または
肩を解放可能に捕捉させる。ロック用アーム130A、130Bを矢印Aの方向に押すこ
とにより、その複数のアームが、
図25Aに示されるように、キャップ314の切欠部、
回り止め、または肩を解放する。
【0086】
例えば、ベース4(ベース4は図示されていない、ポスト8だけ図示されている)のポスト8にキャップ314を保持するため使用者は、
図25Aに示されるように、力の矢印Aの方向に第1のロック用レバーアーム130Aおよび第2のロック用レバーアーム130Bを押す。それから、第1のロック用レバーアーム130Aおよび第2のロック用レバーアーム130Bは、矢印Bの方向に回転し、スプリング122が伸びる。結局、第1のロック用レバーアーム130Aおよび第2のロック用レバーアーム130Bは、ポスト8がその間に嵌められ得るように十分離隔されている。これは、
図25Aにおいて示されるアンロック状態である。キャップ314が所定位置ならば、使用者は、Aで加えた力を緩め、第1のロック用レバーアーム130Aおよび第2のロック用レバーアーム130Bは、ポスト8のアンダーカット10下方の弛緩した位置に移動する(
図25Bに示されるように)。それにより、キャップ314をベース4に保持する。様々な変型例が、第1のロック用レバーアーム130Aおよび第2のロック用レバーアーム130Bの形状および数量などに関し第1のロック用レバーアーム130Aおよび第2のロック用レバーアーム130Bに対しなされ得る。例えば、さらに他の例示の実施例において、必要ならば、1個だけのロック用レバーアーム、または、2個よりも多くのロック用レバーアームがあってもよい。
【0087】
図26Aおよび
図26Bは、チュービングセットを
図25Aおよび
図25Bに示されるポスト連結用アッセンブリーに連結するためのラッチ機構の代替的な実施例の下面図である。
図25Aおよび
図25Bと同様に、
図26Aおよび
図26Bは、理解し易いように、ベース4(ポスト8が取付けられる)を含むことなく、キャップ314の下部、およびポスト8を示す。
図26Aおよび
図26Bの例示の実施例は、スプリング322が、ポスト8の逆方向側に配置し直され、複数のアームを、それぞれの直角をなす部分、またはその部分近傍で弾性的に接続することを除き、
図25Aおよび
図25Bに関して実質的に上述されている。しかしながら、各実施例において、そのスプリングは、連結箇所相互間に拡張力、または、収縮力かを作用させるように構成され得る。従って、その際に、スプリング322は、複数のアームの連結箇所を離隔させ、固定位置に付勢する。
【0088】
例えば、キャップ保持手段1050は、
図26Bにおいて弛緩状態で示される。スプリング322は、アーム130A、130Bの一部がポスト8のアンダーカット10の下に掛るように第1のピボット132A、第2のピボット132Bの回りで第1のロック用アーム130A,第2のロック用アーム130Bを押す。ベース4からキャップ314を取り外すために
図26Aに示されるように、矢印Aの方向に加えられる力により、第1のロック用アーム130A,第2のロック用アーム130Bが矢印Bの方向に揺れ動き、ポスト8のアンダーカット10から離脱する。それから、キャップ314は、取り外されるように自在となり、即ち、ベース4から引き離される。
【0089】
図27は、本発明の第10実施例に従う他の例示のキャップ保持手段1100の断面図を示す。キャップ保持手段1100は、キャップ414、スプリング422、ばね偏倚された保持部材136、および、逆方向に向き合うリップ138とを含む。本発明のこの実施例における注入セットは、アンダーカットを有するポスト8を含んでいない。その代わりに、キャップ保持壁134が、カテーテル2が使用者の身体に入る部位の回りに円形(または他の形状)に取り付けられ、そのスプリング保持部材136は、嵌り、キャップ414をベース4に固定する。
【0090】
キャップ保持壁134は、スプリング保持手段136およびリップ138と相互作用するアンダーカット310を含み得る。例示の実施例において、キャップ保持壁134は、実質的に円形であり、ベース4から上方に延在している。保持壁134の上面は、回り止め、肩、または他の同様に機能するアンダーカット手段310を有し、ばね偏倚された保持部材136、キャップ414のリップ138を解放可能に捕捉する。アンダーカット手段310の最上面は、ばね偏倚された保持部材136の下面およびリップ138のように、互いに接触した場合、それぞれがわずかに移動し互いに滑りあうように、傾斜したまたは丸い、ある輪郭を有している。
【0091】
図27で分かるように、使用者が、下方に延在するリップ138を有するキャップ414をキャップ保持壁134に対し配置し、キャップ414に取付けられたリップ138が、それぞれ相互間の1個以上の傾斜面を介しかみ合い、それにより、キャップ保持壁134のアンダーカット310と係合する。それから、使用者がスプリング保持手段136を矢印Fの方向に加えられた力で押圧し、この場合、スプリング保持手段136が右に移動する。使用者が、キャップ414をキャップ保持壁134に十分に下降させ、スプリング保持手段136を解放し、スプリング保持手段がキャップ414のアンダーカット310下方の所定位置に固定する。その際に、キャップ414は、ベース4における如何なる位置にも配置可能とされ、キャップ保持手段1100は、キャップ414およびキャップ保持壁134が円形であると想定した場合、如何なる特有な方向にも制限されない。他の形状も使用可能とされ、その指向性は、使用時、固有の形状に依存するだろう。
【0092】
図28は、本発明の第11実施例に従う他の例示のキャップ保持手段1200の側面図を示す。キャップ保持手段1200は、キャップ514、スプリング522、リップ138を含む。本発明のこの実施例における注入セットは、アンダーカット10を有するポスト8を含んでいない。その代わりに、
図27に示される例示の実施例のように、キャップ保持壁134がカテーテル2が使用者の身体に入る部位の回りに円形(または他の形状)に取り付けられ、そのリップ138は、嵌り、キャップ514をベース4に固定する。
【0093】
上述したように、キャップ保持壁134は、ばね偏倚された保持レバー140と相互作用するアンダーカット310を含み得る。例示の実施例において、キャップ保持壁134は、実質的に円形であり、ベース4から上方に延在している。保持壁134の上面は、回り止め、肩、または他の同様に機能するアンダーカット手段310を有し、ばね偏倚されたレバー140、キャップ514のリップ138を解放可能に捕捉する。アンダーカット手段310の最上面は、ばね偏倚された保持レバー140の下面およびリップ138のように、互いに接触した場合、それぞれがわずかに移動し互いに滑りあうように、傾斜したまたは丸い、ある輪郭を有している。
【0094】
図28で分かるように、使用者が、キャップ514をキャップ保持壁134に対し配置
し、キャップ514に取付けられたリップ138が、キャップ保持壁134のアンダーカ
ット310にかみ合う。それから、使用者がスプリング保持レバー140を矢印Fの方向
に加えられた力で押圧し、この場合、スプリング保持レバー140がスプリング522の
弾性収縮力に抗して左に移動する。この例示の実施例において、レバーが、回転すること
なく(以下の本発明の他の実施例に関して述べられる)、前後に移動する。使用者が、キ
ャップ514をキャップ保持壁134に十分に下降させ、ばね偏倚された保持レバー14
0を解放し、レバーが
キャップ保持壁134のアンダーカット
310下方の所定位置に固定する。スプリング保持レバー140は、キャップ保持壁134のいずれの方向にもアンダーカット310に固定可能であり、キャップ保持手段1200は、キャップ514およびキャップ保持壁134が円形であると想定した場合、如何なる特有な方向にも制限されない。他の形状も使用可能とされ、その指向性は、使用時、固有の形状に依存するだろう。
【0095】
ばね偏倚された保持レバー140は、さらにレバー140が回転可能とされるピボット139を備えるものであってもよい。従って、この例示の実施例において、使用者は、キャップ514をベース4に対し解放または取付けるために矢印F´の方向に力を加えることを必要とされる。スプリング保持レバー140は、スプリング522の力により抵抗されるのでピボット139の回りに旋回し、上部が右に移動し、下部が左に移動する。
【0096】
本発明は、例示の実施例を参照しながら説明された。しかしながら、上述した例示の実施例の形態以外の他の形式で本発明を具体化することも可能であることは当業者にとってただちに明らかであろう。これは、添付した請求の範囲により定義されているように、本発明の精神および均等物から逸脱することなくなされてもよい。例示の実施例は、例示にすぎず、決して限定的に考慮されるべきではない。